JP2003201623A - ポリオレフィン系異収縮混繊糸及びその混繊糸からなるカーペット - Google Patents
ポリオレフィン系異収縮混繊糸及びその混繊糸からなるカーペットInfo
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Abstract
高性とソフトな風合を与えるポリオレフィン系異収縮混
繊糸を提供し、またかかる混繊糸からなる長期間の使用
に対しても優れた嵩高回復性を示すカーペットを提供す
る。 【解決手段】 エチレン含有率1〜4重量%のエチレン
プロピレンランダムコポリマーを含んでなる乾熱130
℃での収縮率が25〜60%の高収縮フィラメント糸
と、ポリプロピレンホモポリマーからなる乾熱130℃
での収縮率が10%以下の低収縮フィラメント糸との混
繊糸からなり、少なくとも高収縮フィラメント糸の単繊
維が異型断面で、単繊維繊度が低収縮フィラメント糸の
それより大きい異収縮混繊糸、また前記混繊糸にてパイ
ルが形成されたカーペットであって、(1)75g/cm
2の荷重をパイル面に15日間負荷し、荷重除去直後の
嵩高回復率が70%以上、(2)荷重除去後15日経過後
の嵩高回復率が100%の要件を満足する。
Description
異収縮混繊糸及びその混繊糸からなるカーペットに関す
る。
ミド繊維、ポリオレフィン繊維等の熱可塑性繊維をホッ
トエアー捲縮加工して得られる捲縮糸が、一般に用いら
れているが、近年、嵩高性がより高く、嵩高回復性に優
れ、かつ肌触りがソフトなカーペットを与える原糸が求
められている。
太い程嵩高性に優れ、単繊維繊度が細い程どソフト感に
優れているが、従来一つの原糸で、カーペットの嵩高
性、ソフト感の両方を十分満足させるようなものがな
く、またカーペットにおいては、その嵩高回復性は、高
密度の設計にすることにより向上させることができる
が、高密度のカーペットはソフト感が不足するという問
題がある。
5−186923号公報、特開平7−216676号公
報、特開平8−113837号公報等にて収縮性の異な
るフィラメントからなるポリオレフィン系異収縮混繊糸
が開示されているが、これらポリオレフィン系異収縮混
繊糸は、糸としては嵩高性に優れ、るものの、カーペッ
トとしたときに嵩高回復性に乏しいという問題がある。
カーペット用原糸として有用な十分な嵩高性とソフトな
風合を与えるポリオレフィン系異収縮混繊糸を提供し、
またかかるポリオレフィン系異収縮混繊糸からなる長期
間の使用に対しても優れた嵩高回復性を示すカーペット
を提供することにある。
率1〜4重量%のエチレンプロピレンランダムコポリマ
ーを含んでなる乾熱130℃における熱収縮率が25〜
60%の高収縮フィラメント糸と、ポリプロピレンホモ
ポリマーからなる乾熱130℃における熱収縮率が10
%以下の低収縮フィラメント糸との混繊糸からなり、少
なくとも該高収縮フィラメント糸の単繊維断面が異型断
面であり、該高収縮フィラメント糸の単繊維繊度が低収
縮フィラメント糸の単繊維繊度以上であることを特徴と
するポリオレフィン系異収縮混繊糸、及び、前記の混繊
糸にてパイルが形成されたカーペットであって、下記
(1)、(2)の要件を満足することを特徴とするカー
ペット、にある。 (1)75g/cm2の荷重をパイル面に15日間負荷
し、荷重除去直後の嵩高回復率が70%以上である。 (2)荷重除去後15日経過後の嵩高回復率が100%
である。
ン含有率が1〜4重量%のエチレンプロピレンランダム
コポリマーを含んでなり、乾熱130℃における乾熱収
縮率が25〜60%の高収縮フィラメント糸とポリプロ
ピレンホモポリマーからなる乾熱130℃における乾熱
収縮率が10%以下の低収縮フィラメント糸とから構成
され、かつ少なくとも高収縮フィラメント糸の単繊維断
面が異型断面をなしている。
断面を異型断面とすることにより、高嵩高性と良好な嵩
高回復性を発現させ、また低収縮フィラメント糸を混繊
させて存在させることにより、後の加工時の乾熱によっ
て高収縮フィラメント糸との間に収縮差を発現させて、
低収縮フィラメント糸の単繊維で糸表面を覆い、ソフト
感を発現させることにある。
成するポリマーに含まれるエチレンプロピレンランダム
コポリマーは、エチレン含有率が1〜4重量%、好まし
くは1〜2重量%であり、ポリマーがエチレンプロピレ
ンランダムコポリマーのみで構成される場合は好ましく
はエチレン含有率が1〜4重量%であり、エチレン含有
率が1重量%未満では、十分な高収縮特性が得られず、
本発明の目的とする嵩高性と嵩高回復性が得られない。
また、エチレン含有率が4重量%を超えると、熱収縮性
が著しくなり、製糸の際の製糸性が損なわれると共に収
縮率が高すぎ、かかる高収縮フィラメント糸を含む混繊
糸を、例えばカーペットに用いたときに、風合が硬くな
りソフト感が損なわれたカーペットとなる。
かかるエチレン含有率のエチレンプロピレンランダムコ
ポリマーの単独ポリマー、或いはポリプロピレンホモポ
リマーとのブレンドポリマーで構成することにより、乾
熱温度130℃における熱収縮率が25〜60%、好ま
しくは25〜45%の高収縮性を示すものである。な
お、ポリプロピレンホモポリマーのブレンド量は前記熱
収縮率の範囲内になるように適宜設定される。
縮フィラメント糸は、その単繊維断面が異型断面である
ことが必要であり、異型断面としては、中実の円形では
ない断面で、中空断面や多芯中空断面及びY字型断面、
十字型断面等の葉(リブ)数3〜6の多葉断面が挙げら
れ、十分な繊維間空隙を形成し、かつ繊維軸方向の曲げ
応力が高い断面形状であることが望ましい。
ト糸の単繊維繊度が低収縮フィラメント糸の単繊維繊度
以上であることが、混繊糸を乾熱処理したときに高収縮
フィラメント糸と低収縮フィラメント糸の間に収縮差を
発現させて、低収縮フィラメント糸の単繊維で糸表面を
覆って好ましいソフト感を与える。
する低収縮フィラメント糸は、ポリプロピレンホモポリ
マーからなり、乾熱温度130℃における熱収縮率が1
0%以下である。また、低収縮フィラメント糸の単繊維
断面の形状は、特に限定されるものではないが、嵩高性
を得るうえでは、Y字型断面、十字型断面、○に十字型
の多芯中空断面等が好ましく、光沢性を得るうえでは、
三角断面の断面形状であることが好ましい。
低収縮フィラメント糸は、それぞれ構成のポリマーのメ
ルトフロレート(以下MFRと略す)が5〜50g/1
0分であることが好ましく、かかるMFRであればフィ
ラメントとしての溶融紡糸が可能であり、かつ十分な繊
維強度を得ることができる。なお、MFRは、JISK
−7210に準拠し、温度230℃、荷重2.16kg
の条件で測定された値である。MFRが5g/10分未
満であると、溶融紡糸する際、十分な製糸性を確保する
ために紡糸温度を高く設定する必要があり、ポリマーに
配合する着色用顔料や紫外線吸収剤等が変質し着色又は
変色するといった不都合が生じる場合があり、50g/
10分を超えると、紡糸温度を低く設定しても必要な単
繊維繊度を得ることが困難になる。
及び低収縮フィラメント糸の構成ポリマーに対して、繊
維物性を害さない範囲で、着色顔料、分散剤、蛍光増白
剤、艶消剤、滑剤、帯電防止剤、消臭剤、抗菌剤、難燃
剤等の添加剤が配合されていてもよく、またこの添加の
際の添加剤の種類、量は両フィラメント糸で異なってい
てもよい。
ント糸及び低収縮フィラメント糸の混合比は特に限定は
なく、また嵩高性、ソフト感を十分に発揮させるため
に、その製糸過程或いは製糸後、捲縮加工された形態の
混繊糸であってもよく、捲縮加工の方式、条件等にも特
に限定はない。
うにして得られる。高収縮フィラメント糸の構成ポリマ
ーと低収縮フィラメント糸の構成ポリマーを用い、それ
ぞれ別の紡糸機で溶融紡糸して引き揃えて未延伸糸とす
るか、複合紡糸機を使用して同一紡糸口金に配設された
別々のノズル孔から高収縮成分と低収縮成分を溶融紡糸
して、混繊状態の未延伸糸とする。
で、延伸倍率2〜5倍、好ましくは2〜4倍、延伸温度
50〜100℃の範囲で延伸し、次いで60〜140℃
の温度で熱セットし、緩和率10%以上で延伸同時エア
ー捲縮加工、更にエアー交絡をすることにより本発明の
異収縮混繊糸を得る。熱セットは、熱ローラー方式又は
熱板方式のいずれであってもよい。なお、溶融紡糸され
た未延伸糸を、巻き取ることなく、連続して延伸、延伸
同時エアー捲縮加工、エアー交絡する直接紡糸延伸捲縮
方式、或いは未延伸糸を一旦巻取った後、延伸同時エア
ー捲縮加工、エアー交絡する方式を用いてもよい。
収縮フィラメント糸と低収縮フィラメント糸との間に熱
収縮差が生じ、十分な嵩高性と良好なソフトな風合を与
え、乾熱の付与を例えばカーペットの作成におけるバッ
キング処理時の加熱乾燥の際の加熱によることもでき、
特にカーペット用原糸として有用なるものであるが、カ
ーペット用のみならず、椅子張り用、壁材用等にも用い
ることができる。
く用いられた本発明のカーペットについて説明する。本
発明のカーペットは、前記の異収縮混繊糸にてパイルが
形成されたカーペットであり、 (1)75g/cm2の荷重をパイル面に15日間負荷
し、荷重除去直後の嵩高回復率が70%以上である。 (2)荷重除去後15日経過後の嵩高回復率が100%
である。 なる要件を満足するものである。
に15日間負荷し、荷重除去直後の嵩高回復率をRo、
荷重除去後15日経過後の嵩高回復率をR15で表すと、
Ro、R15は下記式より求められる。 R0(%)=〔(H−A0)/H〕×100 R15(%)=〔(H−A15)/H〕×100 但し、Hは元パイル高さ(mm)、A0はカットパイル
カーペットのパイル面に75g/cm2の荷重を15日
間負荷し、荷重除去直後の荷重負荷面に生じた凹みの深
さ(mm)、A15は同じく荷重除去15日経過後の凹み
の深さ(mm)を示す。
復率をRxで表すと、Rxは下記式より求められる。 Rx(%)=〔(H−Ax)/H〕×100 但し、Axは荷重除去X日経過後の凹みの深さ(mm)
を示す。
のパイルカーペットを製造するに際しては、カーペット
の製法、パイル高さ、パイル目付等について特に制限は
なく、パイルがループパイル或いはカットパイルであっ
ても、本発明の異収縮混繊糸に基づく嵩高性、嵩高回復
性、ソフトな風合付与が効果的に発揮される。
る。なお、糸の捲縮率、嵩高性及びカーペットの嵩高回
復性は次のようにして評価した。
成し、70℃で10分間乾熱で熱処理した後、10分以
上放置する。カセサンプルの一端に測定荷重Aを掛け、
1分後に糸長(L1)を測定する。 測定荷重A=繊度(dtex)×1/10×(2×巻き
回数) 測定荷重Aを取り除き2分間放置した後、カセサンプル
の一端に測定荷重Bを掛け、1分後に糸長(L2)を測
定する。 測定荷重B=繊度(dtex)×1/10×(2×巻き
回数) 下記計算式により捲縮率を算出する。 捲縮率(%)=[(L1−L2)/L1]×100
産業(株)製一口筒編機を用いて作成した試料の編地サ
ンプルの布厚を測定して嵩高性を評価した。
ルをシャーリングして形成し、パイルの嵩高性の発現は
バッキング処理時の加熱乾燥に拠る)を作成し、75g
/cm2の荷重をパイル面に15日間負荷し、荷重除去
後X日間放置した。荷重除去後の荷重負荷面に生じた凹
みの深さ(mm)を、荷重除去の直後(A0)、2日経
過後(A2)、7日経過後(A7)、15日経過後(A1
5)、60日経過後(A60)に測定し、それぞれ経過後
での嵩高回復率(R0、R2、R7、R15、R60)を測定
した。
縮成分として、光安定剤を0.1重量%含有したMFR
30g/10分、エチレン含有率4重量%のエチレンプ
ロピレンランダムコポリマー(日本ポリケム(株)SG
03)と、光安定剤を0.1重量%含有したMFR30
g/10分のポリプロピレンホモポリマーを50:50
の重量比でブレンドしたものを用い、低収縮フィラメン
ト用の低収縮成分として、光安定剤を0.1重量%含有
したMFR30g/10分のポリプロピレンホモポリマ
ーを用いた。
縮成分の押出機温度を205℃、紡糸頭温度を205℃
に調整された溶融紡糸機を用い、高収縮成分と低収縮成
分を同吐出量にして、高収縮成分は形状がY字形の60
ホール、低収縮成分は形状が三角形の60ホールの紡糸
口金から吐出して紡糸速度530m/分で引き取り、巻
き取ることなく、引き続き延伸倍率2.7倍、延伸温度
100℃で延伸し、熱セット温度125℃で熱セットし
た後、熱風温度180℃で緩和率20.1%の延伸エア
ー捲縮加工を行ない、1790dtex/120フィラ
メントの共に単繊維が異型断面の異収縮混繊糸を得た。
ントの乾熱130℃における熱収縮率が45%、低収縮
フィラメントの乾熱130℃における熱収縮率が8%の
異収縮混繊糸であり、高収縮フィラメントの単繊維がY
字型断面、低収縮フィラメントの単繊維が三角断面で、
高収縮フィラメント及び低収縮フィラメントの単繊維繊
度が共にほぼ15dtexであり、製糸性も良好であっ
た。また、得られた異収縮混繊糸は、疎毛調の捲縮糸で
あり、糸物性及び編地の嵩高性を表1に示した。更にこ
の異収縮混繊糸をパイル糸に用いてカーペットを作成
し、そのパイルの嵩高回復性を表2に示した。
を、高収縮成分がY字形の40ホール、低収縮成分が三
角形の60ホールに変更した以外は、実施例1と同様に
して1780dtex/100フィラメントの異収縮混
繊糸を得た。得られた異収縮混繊糸は、高収縮フィラメ
ントの乾熱130℃における熱収縮率が45%、低収縮
フィラメントの乾熱130℃における熱収縮率が8%で
あり、高収縮フィラメントの単繊維がY字型断面、単繊
維繊度が22dtex、低収縮フィラメントの単繊維が
三角断面、単繊維繊度が15dtexであり、製糸性も
良好であった。また、得られた異収縮混繊糸は疎毛調の
捲縮糸であり、糸物性及び編地の嵩高性を表1に示した
が、嵩高性は実施例1の混繊糸よりなるものより良好で
あった。カーペットのパイルの嵩高回復性を表2に示し
た。
を、高収縮成分がY字形の40ホール、低収縮成分が三
角形の80ホールに変更した以外は、実施例1と同様に
して1780dtex/160フィラメントの異収縮混
繊糸を得た。得られた異収縮混繊糸は、高収縮フィラメ
ントの乾熱130℃における熱収縮率が45%、低収縮
フィラメントの乾熱130℃における熱収縮率が8%で
あり、高収縮フィラメントの単繊維がY字型断面、単繊
維繊度が22dtex、低収縮フィラメントの単繊維が
三角断面、単繊維繊度が11dtexであり、製糸性も
良好であった。また、得られた異収縮混繊糸は疎毛調の
捲縮糸であり、糸物性及び編地の嵩高性を表1に示した
が、ソフト感が実施例2の混繊糸よりなるものより良好
であった。カーペットのパイルの嵩高回復性を表2に示
した。
を、高収縮成分がY字形の60ホール、低収縮成分が円
形の60ホールに変更した以外は、実施例1と同様にし
て1780dtex/120フィラメントの異収縮混繊
糸を得た。得られた異収縮混繊糸は、高収縮フィラメン
トの乾熱130℃における熱収縮率が45%、低収縮フ
ィラメントの乾熱130℃における熱収縮率が8%であ
り、高収縮フィラメントの単繊維がY字型断面、低収縮
フィラメントの単繊維が円形断面で、単繊維繊度が共に
ほぼ15dtexであり、製糸性も良好であった。ま
た、得られた異収縮混繊糸は疎毛調の捲縮糸であり、糸
物性及び編地の嵩高性を表1に示し、カーペットのパイ
ルの嵩高回復性を表2に示した。
を、高収縮成分が多芯中空形の60ホール、低収縮成分
が円形の60ホールに変更した以外は、実施例1と同様
にして、1780dtex/120フィラメントの異収
縮混繊糸を得た。得られた異収縮混繊糸は、高収縮フィ
ラメントの乾熱130℃における熱収縮率が45%、低
収縮フィラメントの乾熱130℃における熱収縮率が9
%であり、高収縮フィラメントの単繊維が○に十字型の
多芯中空断面、低収縮フィラメントの単繊維が円形断面
で、単繊維繊度が共にほぼ15dtexであり、製糸性
も良好であった。また、得られた異収縮混繊糸は疎毛調
の捲縮糸であり、糸物性及び編地の嵩高性を表1に示
し、カーペットのパイルの嵩高回復性を表2に示した。
のポリプロピレンホモポリマーを用い、紡糸口金として
円形の120ホールを用い、押出機温度が205℃、紡
糸頭温度が205℃に調整された溶融紡糸機を用いて溶
融紡糸し、紡糸速度530m/分で引き取り、巻き取る
ことなく、引き続き延伸倍率2.7倍、延伸温度100
℃で延伸し、熱セット温度125℃で熱セット後、熱風
温度190℃で緩和率20.1%の延伸エアー捲縮加工
を行ない、1790dtex/120フィラメントの糸
を得た。得られた糸は乾熱130℃における熱収縮率が
8%であり、単繊維が円形断面で、単繊維繊度が15d
texあり、嵩高性の低い捲縮糸であり、糸物性及び編
地の嵩高性を表1に示し、カーペットのパイルの嵩高回
復性を表2に示した。
として、高収縮成分を円形の60ホール、低収縮成分を
円形の60ホールに変更した以外は、実施例1と同様に
して、1800dtex/120フィラメントの異収縮
混繊糸を得た。得られた異収縮混繊糸は高収縮フィラメ
ント及び低収縮フィラメントの単繊維が円形断面で、疎
毛調の捲縮糸であり、製糸性も良好であったが、実施例
1のものより嵩高性の低い捲縮糸であった。糸物性及び
編地の嵩高性を表1に示し、カーペットのパイルの嵩高
回復性を表2に示した。
は、織編物用素材として用いられるが、特にカーペット
用原糸として有用な十分な嵩高性とソフトな風合を与え
るものであり、またかかるポリオレフィン系異収縮混繊
糸からなるカーペットは長期間の使用に対しても優れた
嵩高回復性を示す。また、本発明のポリオレフィン系異
収縮混繊糸を用いてなる繊維製品、特にカーペットはそ
の廃棄、焼却時に有害物質を発生しないというポリオレ
フィン系物質特有の利点も有する。
Claims (4)
- 【請求項1】 エチレン含有率1〜4重量%のエチレン
プロピレンランダムコポリマーを含んでなる乾熱130
℃における熱収縮率が25〜60%の高収縮フィラメン
ト糸と、ポリプロピレンホモポリマーからなる乾熱13
0℃における熱収縮率が10%以下の低収縮フィラメン
ト糸との混繊糸からなり、少なくとも該高収縮フィラメ
ント糸の単繊維断面が異型断面であり、該高収縮フィラ
メント糸の単繊維繊度が低収縮フィラメント糸の単繊維
繊度以上であることを特徴とするポリオレフィン系異収
縮混繊糸。 - 【請求項2】 高収縮フィラメント糸及び低収縮フィラ
メント糸を構成するポリマーが、それぞれメルトフロレ
ート5〜50g/分のポリマーである請求項1に記載の
ポリオレフィン系異収縮混繊糸。 - 【請求項3】 異収縮混繊糸が、捲縮加工された混繊糸
である請求項1又は請求項2に記載のポリオレフィン系
異収縮混繊糸。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか一項に記載の異
収縮混繊糸にてパイルが形成されたカーペットであっ
て、下記(1)、(2)の要件を満足することを特徴と
するカーペット。 (1)75g/cm2の荷重をパイル面に15日間負荷
し、荷重除去直後の嵩高回復率が70%以上である。 (2)荷重除去後15日経過後の嵩高回復率が100%
である。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001393529A JP3753654B2 (ja) | 2001-12-26 | 2001-12-26 | パイル繊維製品 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2003201623A true JP2003201623A (ja) | 2003-07-18 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008127705A (ja) * | 2006-11-20 | 2008-06-05 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | ポリプロピレンマルチフィラメント繊維を用いた繊維製品およびその製造方法 |
-
2001
- 2001-12-26 JP JP2001393529A patent/JP3753654B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008127705A (ja) * | 2006-11-20 | 2008-06-05 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | ポリプロピレンマルチフィラメント繊維を用いた繊維製品およびその製造方法 |
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