JP2003201328A - 水性バインダー用イソシアネート含有組成物およびその用途 - Google Patents

水性バインダー用イソシアネート含有組成物およびその用途

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JP2003201328A
JP2003201328A JP2002002695A JP2002002695A JP2003201328A JP 2003201328 A JP2003201328 A JP 2003201328A JP 2002002695 A JP2002002695 A JP 2002002695A JP 2002002695 A JP2002002695 A JP 2002002695A JP 2003201328 A JP2003201328 A JP 2003201328A
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isocyanate
anionic
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aqueous binder
board
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Masanori Sugawara
原 正 紀 菅
Hideki Todoroki
秀 樹 轟
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Mitsui Takeda Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 本発明に係る水性バインダー用イソシア
ネート含有組成物は、少なくとも(A)有機イソシアネ
ートと、(B)少なくとも1つのアニオン性官能基およ
び少なくとも1つの活性水素を有するアニオン性低次重
合物と、水とからなることを特徴としている。 【効果】 本発明に係る水性バインダー用イソシアネー
ト含有組成物は、有機イソシアネートの乳化粒子の安定
性に優れ、簡便な工程で、曲げ強度等の物理的強度に優
れたボードを提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、水性バインダー用イソシ
アネート含有組成物、および、該水性バインダー用イソ
シアネート含有組成物からなる乳化粒子分散バインダー
を用いるボードの製造方法に関する。さらに詳しくは、
(B)少なくとも1つのアニオン性官能基および少なく
とも1つの活性水素を有するアニオン性低次重合物を含
有し、乳化粒子の安定性に優れる水性バインダー用イソ
シアネート含有組成物および該組成物をバインダー(接
着剤)として用いるボードの製造方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】従来より、無機繊維あるいは有機
繊維をバインダー(接着剤)と水とともに混合し、熱
圧、乾燥し固化せしめて得られるボードは、パーティク
ルボード、ウェハーボード、OSB、インシュレーショ
ンボード、ハードボード、中質繊維板や籾殻を成型して
なる籾殻ボードやコーリャン茎を成型してなるコーリャ
ンボード等(以下「ボード」という)として用いられて
いる。
【0003】前記接着剤としては、たとえば、熱硬化性
である尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂等のホ
ルマリン系接着剤が広く用いられていた。このホルマリ
ン系接着剤は安価で接着力も優れ、比較的短時間で硬化
するという特質を有するが、これらのホルマリン系接着
剤を使用し熱圧成型した後の製品から放出されるホルマ
リンは環境上問題視されており、近年においては、該ホ
ルマリンを低減化のための試み、あるいはイソシアネー
ト系接着剤のボードへの利用が数多く提案されてきてい
る。
【0004】しかし、有機イソシアネート系化合物は疎
水性であるため、水と油を混合することと同じで、水へ
の均一な分散は難しく、ボード用接着剤として有機イソ
シアネート系化合物を水に分散させただけで使用した場
合、分散状態が均一でないため無機繊維あるいは有機繊
維に接着剤を均一に塗布することができず、成型された
ボード成型板は安定的な物理的強度を得ることができな
い場合があるという問題があった。
【0005】このため、上記のような性質を持つ有機イ
ソシアネート系化合物を、アニオン性界面活性剤である
脂肪酸石鹸や、ポリオキシエチレンアルキルアリール硫
酸塩、ノニオン性界面活性剤であるポリオキシエチレン
アルキルエーテルや、ポリオキシエチレンソルビタン脂
肪酸エステル等を用い、有機イソシアネート系化合物を
乳化して水に分散させるといった検討も行われている。
しかし、水乳化時に多量の泡が発生すると共に、乳化後
の乳化粒子の安定性に問題があった。
【0006】有機イソシアネート系化合物自体の水への
分散性を向上させるための検討も行われている。たとえ
ば、有機イソシアネート系化合物に、単官能のアルコー
ルを付加させて有機イソシアネート系化合物を自己乳化
型にする(特公平02-58287号公報)といった提案がなさ
れている。しかしながら、これらの方法の場合、有機イ
ソシアネート系化合物を自己乳化型にするための付加反
応工程が必要となり生産工程が複雑化するという問題が
あった。また、ウレタンポリマーあるいはウレタンプレ
ポリマーに自己乳化性を与えるためイオン性の官能基を
有するモノマーを添加して、自己乳化型のウレタンポリ
マーあるいはウレタンプレポリマーを、水に分散させる
方法も提案されている(特開平10−45860号公
報)。しかし、この方法においては、ウレタンポリマー
化工程あるいはウレタンプレポリマー化工程が必要とな
るとともに、その乳化工程が必要となるため、生産工程
が一層複雑化するとともに、イソシアネートがボード成
型時前に既にポリマー化あるいはプレポリマー化してい
るため、ボード成型時に熱硬化させる熱硬化性組成物に
比べて接着性に劣るという問題点があった。
【0007】このため、有機イソシアネートの乳化後の
乳化粒子の安定性に優れるとともに、生産性に優れたボ
ードの製造が可能で、しかも物理的強度に優れるボード
を提供しうるような水性バインダー用のイソシアネート
含有組成物の出現が望まれていた。そこで本発明者ら
は、上記のような従来技術に伴う問題を解決すべく鋭意
研究し、有機イソシアネートと、少なくとも1つのアニ
オン性官能基および少なくとも1つの活性水素を有する
アニオン性低次重合物と、水とからなる水性バインダー
用イソシアネート含有組成物を用いると、これらを混合
して攪拌するだけで、有機イソシアネートの乳化粒子
が、優れた安定性を示すことを見出した。さらに、この
組成物を有機繊維あるいは無機繊維等の成型材料用の接
着剤として用いることにより、接着剤の塗布を均一かつ
安定に行えるため、物理的な強度に優れ、安定した高品
質のボードが得られることを見いだし本発明を完成する
に至った。特に前記少なくとも1つのアニオン性官能基
および少なくとも1つの活性水素を有するアニオン性低
次重合物が、特定範囲の分子量を有するアニオン性ポリ
エステル樹脂またはアニオン性ポリエーテル樹脂である
と、前記乳化粒子の安定性が優れることを見出し本発明
を完成するに至った。
【0008】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に伴う
問題を解決しようとするものであって、有機イソシアネ
ートの乳化粒子の安定性に優れ、簡便な工程で、曲げ強
度等の物理的強度に優れたボードを提供しうる水性バイ
ンダー用イソシアネート含有組成物および該組成物を用
いたボードの製造方法を提供することを目的としてい
る。
【0009】
【発明の概要】本発明に係る水性バインダー用イソシア
ネート含有組成物は、少なくとも(A)有機イソシアネ
ートと、(B)少なくとも1つのアニオン性官能基およ
び少なくとも1つの活性水素を有するアニオン性低次重
合物と、水とからなることを特徴としている。
【0010】前記水性バインダー用イソシアネート含有
組成物は、さらに(C)少なくとも1つの活性水素を有
する化合物を含有していてもよい。前記少なくとも1つ
のアニオン性官能基および少なくとも1つの活性水素を
有するアニオン性低次重合物(B)の数平均分子量は、
500〜5000の範囲にあることが好ましい。
【0011】前記少なくとも1つのアニオン性官能基お
よび少なくとも1つの活性水素を有するアニオン性低次
重合物(B)は、アニオン性ポリエステル樹脂またはア
ニオン性ポリエーテル樹脂であることが好ましい。前記
少なくとも1つのアニオン性官能基および少なくとも1
つの活性水素を有するアニオン性低次重合物(B)は、
有機イソシアネート(A)100質量部に対して、0.
1〜10質量部の割合で含有されていることが好まし
い。
【0012】前記有機イソシアネート(A)と、前記少
なくとも1つのアニオン性官能基および少なくとも1つ
の活性水素を有するアニオン性低次重合物(B)と水と
の水分散液のpHが5以上7以下の範囲における流動電
位法によるポリ塩化ジアリルメチルアンモニウム溶液の
滴定量は、50〜200μeq/gであることが好まし
い。
【0013】前記アニオン性官能基は、カルボキシル
基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステル
基、これらの金属塩またはこれらのアンモニウム塩から
なる群から選ばれる少なくとも1種であることが好まし
い。前記有機イソシアネート(A)は、ポリメリックM
DIまたはその変成体であることが好ましい。
【0014】本発明の水性バインダー用イソシアネート
含有組成物は、前記有機イソシアネート(A)と、前記
少なくとも1つのアニオン性官能基および少なくとも1
つの活性水素を有するアニオン性低次重合物(B)とか
らなる乳化粒子を含むことが好ましい。前記乳化粒子の
ピーク粒子径は0.5〜5μmであることが好ましい。
【0015】本発明のボードの製造方法は、前記水性バ
インダー用イソシアネート含有組成物と、有機繊維およ
び/または無機繊維とを混合してボード状組成物とし、
該ボード状混合物を加熱、乾燥してボードを成型するこ
とを特徴としている。
【0016】
【発明の具体的説明】以下、本発明について具体的に説
明する。本発明に係る水性バインダー用イソシアネート
含有組成物は、少なくとも(A)有機イソシアネート
と、(B)少なくとも1つのアニオン性官能基および少
なくとも1つの活性水素を有するアニオン性低次重合物
と、水とからなる。また、必要に応じ、少なくとも1つ
の活性水素を有する化合物(C)を含有してもよい。
【0017】以下各成分について詳説する。[有機イソシアネート(A)] 本発明で用いられる有機
イソシアネート(A)としては、公知の有機イソシアネ
ートを用いることができる。好ましくは、分子内に2個
以上の分子末端イソシアネート基を有するポリイソシア
ネートを用いる。
【0018】このような有機イソシアネート(A)とし
ては、たとえばジフェニルメタンジイソシアネート(M
DI)、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(ポ
リメリックMDI)、トリレンジイソシアネート(TD
I)、1,5-ナフタレンジイソシアネート(NDI)等の芳
香族イソシアネート及びポリイソシアネート類のほか、
ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、リジンメ
チルエステルジイソシアネート類の脂肪族イソシアネー
ト及びポリイソシアネート類、水添ジフェニルメタンジ
イソシアネート(H12MDI)、イソホロンジイソシアネー
ト(IPDI)、ノルボルネンジイソシアネート(NBDI)、
テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)等
の脂環式イソシアネート及びポリイソシアネート類が挙
げられる。
【0019】これらのうちでは、ポリメリックMDI又
はその変性体を使用することが好ましい。前記ポリメリ
ックMDIの変性体として、単官能ポリエーテルアルコ
ールまたは単官能ポリエステルアルコールを付加した自
己乳化型MDI等を用いることもできる。ポリメリック
MDIを用いる場合は、ポリメリックMDIの平均分子
量は300〜500程度の範囲にあるものが好ましい。
【0020】これらイソシアネート化合物は、1種単独
で、または2種以上を混合して使用してもよい。[少なくとも1つのアニオン性官能基および少なくとも
1つの活性水素を有するアニオン性低次重合物(B)]
本発明で用いられる少なくとも1つのアニオン性官能基
および少なくとも1つの活性水素を有するアニオン性低
次重合物(以下「アニオン性低次重合物」ということが
ある)(B)は、アニオン性官能基を少なくとも1つ有
し、活性水素を少なくとも1つ有する低次重合物であれ
ばいずれでもよい。
【0021】このようなアニオン性低次重合物として
は、たとえば、アニオン性ポリエステル樹脂、アニオン
性ポリエーテル樹脂等が挙げられる。アニオン性低次重
合物(B)に含まれる少なくとも1つの活性水素基とし
てはNCO基と反応しうるものであればいずれでもよい
が、たとえば−OH基、−NH基等が挙げられる。
【0022】すなわちアニオン性低次重合物(B)とし
ては、−OH基、−NH基などの活性水素基を有するポリエ
ステル樹脂(本発明において「アニオン性ポリエステル
樹脂」という。)または−OH基、−NH基などの活性水素
基を有するポリエーテル樹脂(本発明において「アニオ
ン性ポリエーテル樹脂」という。)を特に好ましく用い
ることができる。
【0023】前記アニオン性官能基としては、たとえ
ば、カルボキシル基(−COOH)、スルホン酸基(−SO
3H)、硫酸エステル基(−OSO3H)、リン酸エステル基
(−OPO3H、−OPO2H)等が挙げられる。これらのアニオ
ン性官能基は、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属
塩またはカルシウム等のアルカリ土類金属塩などの金属
塩、NH4 +等のアンモニウム塩となっていてもよい。これ
らのうちでは、カルボキシル基またはスルホン酸基を有
する化合物を好ましく用いることができる。
【0024】このようなアニオン性低次重合物(B)の
数平均分子量は好ましくは500〜5000、さらに好
ましくは1000〜3000の範囲にあることが望まし
い。アニオン性低次重合物(B)の数平均分子量が上記
範囲にあると、有機イソシアネートの乳化粒子を形成し
やすくなり、乳化粒子の安定性が向上する。 <アニオン性ポリエステル樹脂>本発明で用いるアニオ
ン性ポリエステル樹脂は、少なくとも1つのアニオン性
官能基を有しかつイソシアネート基と反応可能な活性水
素を少なくとも1つ有するポリエステル樹脂を意味し、
ポリエステル樹脂中における酸類とグリコール類の量比
が0.5≦酸類/グリコール類≦1であって、グリコー
ル成分中少なくとも1モルのアニオン性官能基を有する
ジカルボン酸またはグリコールを共縮合して得られるポ
リエステル樹脂をいう。
【0025】アニオン性官能基の具体例は前述した具体
例と同じである。前記アニオン性ポリエステル樹脂のポ
リエステル樹脂としては、二塩基酸とグリコール類の脱
水縮合反応で得ることができる。前記二塩基酸として
は、たとえば、アジピン酸、セバシン酸、イタコン酸、
コハク酸、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸、テ
レフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸等のジカル
ボン酸類、グリコール類としては、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジ
プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキ
サンジオール、トリプロピレングリコール、ネオペンチ
ルグリコール、ビスフェノールAの2PO付加物等が挙
げられる。
【0026】アニオン性官能基を有するポリエステル樹
脂は、これらの酸類及びグリコール類に加え、たとえ
ば、スルホン酸金属塩を含有するジカルボン酸として、
例えばスルホテレフタル酸、5−スルホイソフタル酸、
4−スルホナフタレン−2,7−ジカルボン酸、5〔4
−スルホフェノキシ〕イソフタル酸、スルホコハク酸等
の酸類、またグリコール類として、2−スルホ1、4−
ブタンジオール、2,5−ジメチル−3−スルホー2,
5−ヘキサンジオール等を共縮合して得ることができ
る。 <アニオン性ポリエーテル樹脂>本発明で用いるアニオ
ン性ポリエーテル樹脂は、少なくとも1つのアニオン性
官能基を有し、かつイソシアネート基と反応可能な活性
水素を少なくとも1つ有するポリエーテル類を意味す
る。
【0027】このようなアニオン性ポリエーテル樹脂の
ポリエーテル樹脂部分は、開始剤としてプロピレングリ
コール、エチレングリコール、グリセリン、ペンタエリ
スリトール等の多価アルコールを用い、エチレンオキサ
イド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等の
アルキレンオキサイド類の付加重合によって得ることが
できる。
【0028】アニオン性官能基の具体例は前述と同じで
ある。これらアニオン性ポリエーテル樹脂としては、た
とえば、分子中にスルホン酸金属塩を含有するグリコー
ル類を少なくとも1モル共重合して得られたポリエーテ
ル樹脂類が好ましい。分子中にスルホン酸金属塩を含有
するグリコール類としては、2−スルホ1、4−ブタン
ジオール、2,5−ジメチル−3−スルホー2,5−ヘ
キサンジオール類等が挙げられる。
【0029】これらの、本発明で用いる前記アニオン性
低次重合物(B)の使用量としては、用いる有機イソシ
アネート化合物(A)100質量部に対し、好ましくは
0.1〜10質量部、さらに好ましくは0.5〜5質量
部、特に好ましくは0.5〜4.5質量部の範囲にある
ことが望ましい。本発明では、前記有機イソシアネート
(A)、前記アニオン性低次重合物(B)、必要に応じ
活性水素を少なくとも一つ有する化合物(C)および水
を混合して乳化分散させた場合に、得られる乳化粒子の
有する表面電荷量が一定の範囲にある。この乳化粒子
は、前記有機イソシアネート(A)、前記アニオン性低
次重合物(B)、必要に応じ活性水素を少なくとも一つ
有する化合物(C)とからなる。
【0030】具体的には、前記有機イソシアネート
(A)と前記アニオン性低次重合物(B)と水と必要に
応じ少なくとも1つの活性水素を有する化合物(C)と
からなる水溶液について、pHが5以上7以下の範囲に
おける流動電位法によるポリ塩化ジアリルメチルアンモ
ニウム溶液の滴定量が、50〜200μeq/g、好ま
しくは70〜190μeq/gの範囲にあることが望ま
しい。
【0031】なお、前記滴定量は、水溶液のアニオン化
度を示すものである。より具体的には、前記滴定量は、
乳化粒子の表面電荷量を示すもので、該表面電荷量は、
乳化粒子中に含まれる前記アニオン性低次重合物(B)
のアニオン性官能基により発現されるアニオンの電荷量
である。流動電位法による滴定は、公知の方法により行
うことができる。なお、流動電位法による滴定とは、粒
子の表面電荷量を測定する方法であって、電荷を有する
目的粒子を有する試料溶液に、カウンターイオンを有す
る滴定液を添加し、流動電位がゼロmVとなる点に到達
するのに要した滴定液の消費量から目的化合物の電荷量
を測定するものである。
【0032】本明細書においては、流動電位法による乳
化粒子の表面電荷量の測定は、MuTEC社の「PCD
(Particle Charge Detector:粒子表面電荷量測定装
置)03」を用いて測定した。標準溶液としては、ポリ
塩化ジアリルメチルアンモニウム溶液を用い、該標準溶
液のpHを5〜7の範囲に設定して実施した。アニオン
性低次重合物(B)が、水性バインダー用イソシアネー
ト含有組成物中に上記範囲の滴定量に相当する量で含有
されていると、イソシアネートの乳化が安定化し、さら
に無機繊維あるいは有機繊維に該組成物を結合材として
定着させる際の安定性が向上する。
【0033】なお、本発明の効果を阻害しない範囲であ
れば水性バインダー用イソシアネート含有組成物は、ア
ニオン性官能基を有しないポリエステル樹脂やポリエー
テル樹脂を含有していてもよい。これらの化合物を併用
する場合はその含有量は、有機イソシアネート化合物
(A)100質量部に対し1〜3質量部とすることが望
ましい。
【0034】本発明では、前記アニオン性低次重合物
(B)を有機イソシアネート(A)に添加、混合して攪
拌することにより、水溶液中に生成する前記乳化粒子
が、優れた安定性を示すことができる。また、該アニオ
ン性低次重合物(B)と有機イソシアネートと水とから
なる組成物を有機繊維あるいは無機繊維等の成型材料用
の接着剤として用いることにより、接着剤の塗布を均一
かつ安定に行えるため、曲げ強度、耐水強度、剥離強
度、湿潤膨張率を向上させることができる。
【0035】[少なくとも1つの活性水素を有する化合
物(C)]本発明で必要に応じ用いることのできる少な
くとも1つの活性水素を有する化合物(C)(本明細書
において「活性水素化合物(C)」ということがあ
る。)は特に限定されない。このような活性水素化合物
(C)としては、水、モノオール類、ポリオール類が挙
げられる。
【0036】モノオール類としては、メタノール、エタ
ノール等の単官能アルコールと、エチレンオキサイド、
プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のアルキ
レンオキサイド類との付加重合によって得られるポリエ
ーテルモノオールを用いることが好ましい。ポリオール
類としては、プロピレングリコール、エチレングリコー
ル、グリセリン、ペンタエリスリトール等の多価アルコ
ールと、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、
ブチレンオキサイド等のアルキレンオキサイド類との付
加重合によって得られるポリエーテルポリオールを用い
ることが好ましい。
【0037】このような他のポリオールの水酸基価は、
好ましくは20〜100mgKOH/g、さらに好まし
くは30〜80mgKOH/gであるものが望ましい。
また、該ポリオールの重量平均分子量は、好ましくは4
00〜8000、さらに好ましくは500〜7000で
あることが望ましい。このような活性水素化合物(C)
を併用する場合、その使用量は、用いる有機イソシアネ
ート化合物(A)100質量部に対し、好ましくは0.
1〜10質量部、さらに好ましくは1〜5質量部の範囲
にあることが望ましい。
【0038】[乳化分散液]本発明に係る水性バインダ
ー用イソシアネート含有組成物は、前記有機イソシアネ
ート(A)、前記アニオン性低次重合物(B)、必要に
応じ活性水素化合物(C)とからなる乳化粒子が形成さ
れていることが好ましい。このような乳化粒子が含有さ
れた乳化分散液を接着剤として、無機繊維および/また
は有機繊維などの他の成分と配合する。
【0039】乳化粒子はピーク粒径が好ましくは0.5
〜5μm、さらに好ましくは0.7〜4μmであること
が望ましい。なお、本発明に係る前記ピーク粒径は、光
散乱法により測定することができる。たとえば、光散乱
法ではレーザー粒径解析システムLPA-3100(大塚電子株
式会社製)、レーザー回折式粒度分布測定置SALD-2000A
(島津製作所製)等で測定することができる。
【0040】このような乳化粒子を含有する乳化分散液
としての水性バインダー用イソシアネート含有組成物
は、前記有機イソシアネート(A)、前記アニオン性低
次重合物(B)、水、必要に応じ活性水素化合物(C)
を混合攪拌して得ることができ、好ましくは、前記アニ
オン性低次重合物(B)、水、必要に応じ活性水素化合
物(C)を混合攪拌した溶液に、前記有機イソシアネー
ト(A)を添加して攪拌することが望ましい。
【0041】有機イソシアネート(A)に対する水の量
は、ボードの製造過程で、有機繊維あるいは無機繊維を
水スラリーとする場合もあり、その水スラリー中の水の
含有量により異なり限定されないが、通常、有機イソシ
アネート(A)100質量部に対して、水を100〜2
000質量部混合して、乳化することが好ましい。この
ような乳化分散液を得るための乳化設備は特に限定され
るものではなく、各種混合機を用い簡単に乳化分散液が
得られるが、ラインミキサーやスタテックミキサーを用
いる方法が有効である。
【0042】[有機繊維および/または無機繊維]本発
明に係るボードの製造方法では、有機繊維、無機繊維な
どの繊維に対して前記水性バインダー用イソシアネート
含有組成物を接着剤として用いて製造する。前記有機繊
維としては、たとえば木材チップ、木材繊維、籾殻、コ
ーリャン茎、麦、藁などが挙げられる。
【0043】前記無機繊維としては、鉱物質繊維を用い
ることができる。また、無機繊維として無機質粉状体を
用いてもよい。鉱物質繊維としては、たとえば、ロック
ウール、スラグウール、ミネラルウール、ニッケルウー
ル、および、ガラス繊維などが挙げられる。前記無機質
粉状体としては、たとえば、炭酸カルシウム、硅砂、マ
イクロシリカ、スラグ、水酸化アルミニウム等を挙げる
ことができる。これらは、1種単独で、または2種以上
を組み合わせて使用できる。このような無機質粉状体を
混合することにより、防火性を維持しつつ、硬度を高め
てネジ止め性能を高めることができる。
【0044】これらは1種単独でまたは2種以上組み合
わせて使用することができる。前記有機繊維の含有量
は、ボード全体の80〜95質量%となるように調製す
ることが好ましい。鉱物質繊維の含有量は、得られるボ
ード全体の20〜60質量%となるよう調製することが
好ましい。鉱物質繊維の含有量が20質量%未満である
と、所望の曲げ強度が得られない場合があり、60質量
%を越えると相対的に無機質粉状体の割合が減少するた
め所望の表面硬度が確保できない場合がある。
【0045】無機質粉状体の含有量は、得られるボード
全体の40〜70質量%となるよう調製することが好ま
しい。含有量が40質量%未満であると所望の表面硬度
が得られない場合があり、70質量%を越えると強度を
付与する鉱物質繊維の割合が少なくなり、所望の曲げ強
度が得られない場合がある。本発明に係るボードの製造
方法においては、前記有機繊維あるいは無機繊維は、水
と混合させて水中に分散させた水スラリーとして用いる
こともできる。
【0046】前記有機繊維、無機繊維に対する水の量
は、通常、繊維100質量部に対して、水を100〜2
0000質量部用いることが望ましい。[その他の添加剤] 本発明に係るボードの製造方法で
は、必要に応じてサイズ剤、凝集剤、消泡剤等を添加し
てもよい。
【0047】また、本発明中の有機イソシアネートには
本発明の効果を阻害しない範囲で、所望により離型剤、
紫外線吸収剤、酸化防止剤、可塑剤、シランカップリン
グ剤、金属触媒、合成ゴムラテックス、アクリル系エマ
ルション、酢ビエマルション、はっ水剤を併用しても良
い。[ボードの製造方法] 本発明に係るボードの製造方法で
は、前記水性バインダー用イソシアネート含有組成物
と、有機繊維および/または無機繊維とを混合してボー
ド状組成物とし、該ボード状混合物を加熱、乾燥してボ
ードを成型するものである。
【0048】たとえば、具体的には、本発明に係る前記
水性バインダー用イソシアネート含有組成物を、所定の
形状に設定した有機繊維および/または無機繊維に噴霧
してボード状混合物とし、これを加熱圧縮してボードを
成型することができる。このようなボード状混合物は湿
潤マットと呼ばれることもある。通常、加熱圧縮成形の
場合、140〜220℃の温度で2〜10分行うことが
好ましく、加熱成形の場合、80〜250℃程度の温度
で30分〜2時間程度行うことが好ましい。加熱乾燥方
法としては、温風あるいは熱風による乾燥が好ましい。
【0049】このようなボードは、必要に応じ、所望の
寸法に切断し、表面加工、実加工、塗装などを経て、建
築材料など最終製品として各種用途に用いることができ
る。
【0050】
【発明の効果】本発明に係る水性バインダー用イソシア
ネート含有組成物は、有機イソシアネートの乳化粒子の
安定性に優れ、簡便な工程で、曲げ強度等の物理的強度
に優れたボードを提供することができる。
【0051】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。なお、実施例中「部」とは「質量部」を
意味する。
【0052】
【製造例1】(低次ポリエステル樹脂1の製造)攪拌装
置及びコンデンサーのついた反応容器に酸成分として、
アジピン酸97モル、5−スルホイソフタル酸3モルを仕
込んだ。さらに、この反応容器に、グリコール成分とし
て1,6ーヘキサンジオール75モルとネオペンチルグリコ
ール25モル、グリコール過剰率を1.2で仕込んだ。
【0053】次いで、窒素雰囲気下で、反応温度180℃
〜220℃で5時間エステル化反応し、その後、徐々に減
圧しながら最終的に0.1mmHg、250℃まで反応を行い、
重量平均分子量2200の低次ポリエステル樹脂1を得た。
【0054】
【製造例2】(低次ポリエステル樹脂2の製造)攪拌装
置及びコンデンサーのついた反応容器に酸成分として、
ジメチルテレフタル酸97モル、5−スルホイソフタル酸
3モルを仕込んだ。さらにこの反応容器にグリコール成
分として1,6ーヘキサンジオール42モルと、ネオペンチ
ルグリコール58モル、グリコール過剰率を2で仕込み、
総仕込み量100に対しエステル交換触媒として酢酸亜鉛
を0.4部、三酸化アンチモン0.4部を添加した。反応混合
物を窒素雰囲気下、反応温度140℃〜200℃で4時間エス
テル交換反応し、その後徐々に減圧しながら最終的に0.
1mmHg、250℃まで反応を行い、重量平均分子量で500
の低次ポリエステル樹脂2を得た。
【0055】
【実施例1】1000ccポリコップに設定マット含水
率になる水(ボード中の全固形分×設定マット含水率―
チップ中の水分)と、製造例1で製造した前記低次ポリ
エステル樹脂1を0.5質量部、ポリオール(三井武田ケ
ミカル(株)製:アクトコールEP550N(商品
名))を3質量部になるように計量し特殊機化工業
(株)製ホモジナイザーを用い、回転数2000rpmで均
一になるまで攪拌した。
【0056】次いでポリメリックMDI(三井武田ケミカ
ル(株)製:コスモネートM-200(商品名))100質量部
を徐々に投入し、投入後1分間攪拌して水乳化液を得
た。攪拌終了後、混合物(水乳化液)のピーク粒子径を
大塚電子(株)製 LASERPARTICLE ANALYZER LPA-310
0で測定した。また、乳化後の乳化液の安定性を、乳化
液の使用可能な時間として評価した。乳化液の使用可能
な時間とは、乳化粒子が水中に均一に分散可能な時間
(分離しても強制攪拌すると均一に再分散する状態を保
っている時間)を意味する。以下実施例2、比較例1に
おいて同様である。
【0057】その結果を表1に示す。さらに該水乳化液
を接着剤として用い、木材チップに吹きつけて下記のボ
ード製造条件1に従い単層ボードを作成した。 <ボード製造条件1> 原料:ストランドチップ ボード構成:単層 設定厚み:15mm 設定密度:700kg/cm3 マット含水率:15% 熱圧温度:180℃ プレス圧力:3N/mm2 プレス時間:4分 樹脂塗布量:8%(ドライチップし水乳化液中のイソシ
アネート成分の固形分量) 得られたボードについて、JIS―A―5908及びA−5905に
準じて、常態曲げ強度(縦および横)、密度および弾性
率、中核剥離強度および密度を評価した。
【0058】その結果を表2に示す。乳化液を蒸留水中
に上記成分が1%となるように投入し、ホモディスパー
(特殊機化工業(株)製)を用いて1200rpmで1
分間攪拌し、乳化液を得た pHは、6.6であった。この
乳化液を流動電位方式のコロイド滴定装置MuTEC製MODEL
PCD−03を用いて表面電荷の測定を行った。この時の1/4
00ポリ塩化ジアリルメチルアンモニウム溶液の滴定量は
83μeq/gであった。このことは乳化粒子表面の電荷がア
ニオンであることを示している。
【0059】
【実施例2】1000ccポリコップに設定マット含水
率になる水(ボード中の全固形分×設定マット含水率―
チップ中の水分)と、製造例2で製造した前記低次ポリ
エステル樹脂2を4.5質量部、ポリオール(三井武田ケ
ミカル(株)製:アクトコールMN300(商品名))
を3質量部になるように計量し特殊機化工業(株)製ホ
モジナイザーを用い、回転数2000rpmで均一になるま
で攪拌した。
【0060】次いでポリメリックMDI(三井武田ケミカ
ル(株)製:コスモネートM-200)100質量部を徐々に投
入し、投入後1分間攪拌して水乳化液を得た。攪拌終了
後、混合物(水乳化液)のピーク粒子径を大塚電子
(株)製 LASERPARTICLE ANALYZER LPA-3100で測定
した。また、乳化後の乳化液の安定性を、乳化液の使用
可能な時間として評価した。
【0061】その結果を表1に示す。得られた水乳化液
を接着剤として用い、木材ファイバーに吹き付けて下記
のボード製造条件2に従ってボードを作成した。 <ボード製造条件2> 原料:木材ファイバー ボード構成:単層 設定厚み:15mm 設定密度:700kg/cm3 マット含水率:16% 熱圧温度:200℃ プレス圧力:3N/mm2 プレス時間:3分 樹脂塗布量:12%(ドライチップし水乳化液中のイソ
シアネート成分の固形分量) 得られたボードについて、実施例1と同様にJIS―A―59
08及びA−5905に準じて、常態曲げ強度(縦および
横)、密度および弾性率、中核剥離強度および密度を評
価した。
【0062】その結果を表2に示す。乳化液を蒸留水中
に上記成分が1%となるように投入し、ホモディスパー
(特殊機化工業(株)製)を用いて1200rpmで1
分間攪拌し、乳化液を得た。pHは、6.7であった。この
乳化液を流動電位方式のコロイド滴定装置MuTEC製MODEL
PCD−03を用いて表面電荷の測定を行った。この時の1
/400ポリ塩化ジアリルメチルアンモニウム溶液の滴定量
は189μeq/gであった。このことは乳化粒子表面の電荷
がアニオンであることを示している。
【0063】
【実施例3】実施例2と同様の処方でファイバーへの接
着剤の吹きつけ方法を変えボードを作成した。1000
ccポリコップに設定マット含水率になる水(ボード中
の全固形分×設定マット含水率―チップ中の水分)と、
製造例1で製造した低次ポリエステル樹脂1を4.5質量
部、ポリオール(三井武田ケミカル(株)製:アクトコ
ールMN300)を3質量部になるように計量し特殊機
化工業(株)製ホモジナイザーを用い、回転数2000rp
mで均一になるまで攪拌した。
【0064】次いで上記ポリメリックMDI(三井武田ケ
ミカル(株)製:コスモネートM-200)100質量部とこの
低次ポリエステル樹脂含有溶液を別々に木材ファイバー
に吹きつけてボードを作成した。得られたボードについ
て、JIS―A―5908及びA−5905に準じて、常態曲げ強度
(縦および横)、密度および弾性率、中核剥離強度およ
び密度を評価した。
【0065】その結果を表2に示す。
【0066】
【比較例1】1000ccポリコップに設定マット含水
率になる水(ボード中の全固形分×設定マット含水率―
チップ中の水分)と、ポリオール(三井武田ケミカル
(株)製:アクトコール EP550N)を3質量部に
なるように計量し特殊機化工業(株)製ホモジナイザー
を用い、回転数2000rpmで均一になるまで攪拌した。
次いでポリメリックMDI(三井武田ケミカル(株)製:
コスモネートM-200)100質量部を徐々に投入し、投入後
1分間攪拌して水乳化液を得た。
【0067】攪拌終了後、混合物(水乳化液)のピーク
粒子径を大塚電子(株)製 LASERPARTICLE ANALYZER
LPA-3100で測定した。また、乳化後の乳化液の安定性
を、乳化液の使用可能な時間として評価した。その結果
を表1に示す。
【0068】さらに該水乳化液を接着剤として用い、木
材チップに吹き付けて前記ボード製造条件1に従いボー
ドを作成した。得られたボードについて、JIS―A―5908
及びA−5905に準じて、常態曲げ強度(縦および横)、
密度および弾性率、中核剥離強度および密度を評価し
た。その結果を表2に示す。
【0069】また、乳化液を蒸留水中に上記成分が1%と
なるように投入し、ホモディスパー(特殊機化工業
(株)製)を用いて1200rpmで1分間攪拌し、乳
化液を得た。pHは、6.3であった。この乳化液を流動電
位方式のコロイド滴定装置MuTEC製MODEL PCD−03を用
いて表面電荷の測定を行った。この時の1/400ポリビニ
ルスルホン酸カリウム溶液の滴定量は3.5μeq/gであっ
た。このことは乳化粒子表面の電荷がカチオンであるこ
とを示している。
【0070】
【表1】
【0071】乳化時の粒子径の大きさが小さいほど粒子
としての安定性が良く、長時間水と分離しないで分散状
態を保つことができ、接着剤としての作業安定性が向上
し、物理的性能も安定して向上する。
【0072】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 175/08 C09J 175/08 // C08L 75:04 C08L 75:04 Fターム(参考) 2B260 AA20 BA07 BA13 BA19 DA05 4F072 AB03 AB08 AB11 AB22 AD43 AE06 AE07 AF03 AF04 AF06 AG03 AH03 AJ04 AK05 AK14 AL17 4J034 BA03 BA09 CA01 CA12 CA21 CA31 DA01 DA03 DF01 DF16 DF20 DF21 DF22 DF32 DF33 DG03 DG04 DG05 DG22 DG27 HA06 HA07 HC12 HC46 HC52 4J040 EF041 EF111 EF131 EF261 EF321 GA07 GA25 GA26 JA03 KA12 LA01 NA12

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも(A)有機イソシアネート
    と、(B)少なくとも1つのアニオン性官能基および少
    なくとも1つの活性水素を有するアニオン性低次重合物
    と、水とからなることを特徴とする水性バインダー用イ
    ソシアネート含有組成物。
  2. 【請求項2】 前記水性バインダー用イソシアネート含
    有組成物が、さらに(C)少なくとも1つの活性水素を
    有する化合物を含有することを特徴とする請求項1に記
    載の水性バインダー用イソシアネート含有組成物。
  3. 【請求項3】 前記少なくとも1つのアニオン性官能基
    および少なくとも1つの活性水素を有するアニオン性低
    次重合物(B)の数平均分子量が、500〜5000の
    範囲にあることを特徴とする請求項1または2に記載の
    水性バインダー用イソシアネート含有組成物。
  4. 【請求項4】 前記少なくとも1つのアニオン性官能基
    および少なくとも1つの活性水素を有するアニオン性低
    次重合物(B)が、アニオン性ポリエステル樹脂または
    アニオン性ポリエーテル樹脂であることを特徴とする請
    求項1〜3のいずれかに記載の水性バインダー用イソシ
    アネート含有組成物。
  5. 【請求項5】 前記少なくとも1つのアニオン性官能基
    および少なくとも1つの活性水素を有するアニオン性低
    次重合物(B)が、有機イソシアネート(A)100質
    量部に対して、0.1〜10質量部の割合で含有されて
    いることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の
    水性バインダー用イソシアネート含有組成物。
  6. 【請求項6】 前記有機イソシアネート(A)と、前記
    少なくとも1つのアニオン性官能基および少なくとも1
    つの活性水素を有するアニオン性低次重合物(B)と水
    との水分散液のpHが5以上7以下の範囲における流動
    電位法によるポリ塩化ジアリルメチルアンモニウム溶液
    の滴定量が、50〜200μeq/gであることを特徴
    とする請求項1〜5のいずれかに記載の水性バインダー
    用イソシアネート含有組成物。
  7. 【請求項7】 前記アニオン性官能基が、カルボキシル
    基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステル
    基、これらの金属塩またはこれらのアンモニウム塩から
    なる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴と
    する請求項1〜6のいずれかに記載の水性バインダー用
    イソシアネート含有組成物。
  8. 【請求項8】 前記有機イソシアネート(A)が、ポリ
    メリックMDIまたはその変成体であることを特徴とす
    る請求項1〜7のいずれかに記載の水性バインダー用イ
    ソシアネート含有組成物。
  9. 【請求項9】 前記水性バインダー用イソシアネート含
    有組成物が、前記有機イソシアネート(A)と、前記少
    なくとも1つのアニオン性官能基および少なくとも1つ
    の活性水素を有するアニオン性低次重合物(B)とから
    なる乳化粒子を含むことを特徴とする請求項1〜8のい
    ずれかに記載の水性バインダー用イソシアネート含有組
    成物。
  10. 【請求項10】 前記乳化粒子のピーク粒子径が0.5
    〜5μmであることを特徴とする請求項9に記載の水性
    バインダー用イソシアネート含有組成物。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれかに記載の水
    性バインダー用イソシアネート含有組成物と、有機繊維
    および/または無機繊維とを混合してボード状組成物と
    し、該ボード状混合物を加熱、乾燥してボードを成型す
    ることを特徴とするボードの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP4212298A1 (en) * 2022-01-15 2023-07-19 Covestro Deutschland AG A process for preparing a wood-based panel

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