JP2003199973A - 携帯情報端末及び該携帯情報端末において実行されるゲームソフトの制御方法 - Google Patents

携帯情報端末及び該携帯情報端末において実行されるゲームソフトの制御方法

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JP2003199973A
JP2003199973A JP2002000773A JP2002000773A JP2003199973A JP 2003199973 A JP2003199973 A JP 2003199973A JP 2002000773 A JP2002000773 A JP 2002000773A JP 2002000773 A JP2002000773 A JP 2002000773A JP 2003199973 A JP2003199973 A JP 2003199973A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゲームソフトを実行可能な携帯情報端末にお
いて、使用者の環境の変化、すなわち、使用者の位置や
向き(方位)等の変化に応じた処理を実現できる技術を
提供する。 【解決手段】 GPS信号を受信する受信手段と、受信
したGPS信号から現在位置を求める測位手段と、地磁
気センサと、この地磁気センサの出力から当該携帯情報
端末が向く方位を求める方位算出手段と、を備え、求め
られた現在位置および/または当該携帯情報端末が向く
方位の情報を、ゲームソフトの進行を制御するための情
報として用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、GPSを利用して
位置情報を取得し、さらに磁気センサを利用して方位及
び傾き等の情報を求め、これらの情報(特には、位置情
報と方位情報)に基づきゲームソフトの進行を制御させ
る携帯情報端末に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、携帯用ゲーム機では、ゲームソフ
トのカートリッジ内に加速度センサ(自動車のエアバッ
グ部分やPCゲームのジョイスティック等に使用されて
いるもの)を内蔵して、ゲーム機本体の傾きや加速度を
検出できるようにし、ピンボール等の盤面上でボールを
転がすゲーム内で、ゲーム機本体そのものを傾けること
によって、その盤面やボールの操作をすることが実現さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、加速度センサ
では、ゲームソフトの進行等の処理において、使用者の
環境の変化、すなわち、使用者の位置や向き(方位)等
の変化に応じた処理を実現するのは困難である。
【0004】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
で、ゲームソフトを実行可能な携帯情報端末において、
使用者の位置や向き(方位)等の変化に応じた処理を実
現できる技術を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の携帯情報端末
は、ゲームソフトを実行可能な携帯情報端末において、
GPS信号を受信する受信手段と、受信したGPS信号
から現在位置を求める測位手段と、地磁気センサと、前
記地磁気センサの出力から該携帯情報端末が向く方位を
求める方位算出手段と、を備えてなり、前記求められた
現在位置及び/または該携帯情報端末が向く方位の情報
を、前記ゲームソフトの進行を制御するための情報とし
て用いることを特徴とする。
【0006】また、本発明は、請求項1に記載の携帯情
報端末において、前記携帯情報端末は、前記地磁気セン
サの出力から該携帯情報端末の傾きを求める傾き算出手
段をさらに備え、前記傾き算出手段により求められる傾
きの情報を、前記ゲームソフトの進行を制御するための
情報として、さらに用いることを特徴とする。
【0007】また、本発明は、請求項1に記載の携帯情
報端末において実行されるゲームソフトの進行を制御す
る方法であって、受信したGPS信号から現在位置を求
める手順と、地磁気センサの出力から前記携帯情報端末
が向く方位を求める手順と、前記求められた現在位置及
び/または前記携帯情報端末が向く方位の情報に基づ
き、前記ゲームソフトの進行を決定する手順と、を含む
ことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照して説明する。図1に、本発明の携帯情報端末
の一実施の形態である携帯電話機の構成を示し、図2に
その概略正面図を示している。
【0009】図1に示すように、本実施の形態の携帯電
話機1は、GPS(GlobalPositionin
g System)部20及び磁気センサ(地磁気セン
サ)30を備え、これらを利用して、当該携帯電話機1
の位置情報ならびに方位及び傾斜角等の情報を取得する
機能を有する点等を除けば、従来の一般的な携帯電話機
と同様に構成される。
【0010】また、携帯電話機1は、図2に示すよう
に、互いに直交するX軸、Y軸、及びZ軸に沿って延び
る辺を有するほぼ直方体の本体10を備えている。この
図に示す例では、本体10の使用状態において、X軸が
本体10の第1所定軸としての左右軸と一致し、Y軸が
同本体10の第2所定軸としての上下軸に一致してい
る。さらに、後述する方位α及び傾斜角βを検出するた
めの基準となる本体10の第3所定軸は、この場合、Y
軸(Y軸正方向)となる。
【0011】次に、携帯電話機1の構成を具体的に説明
する。図1において、符号11は、CPU(中央処理装
置)であり、各種制御プログラム(ゲームプログラム
(以下、ゲームソフトと称す)等のアプリケーションプ
ログラムを含む)を実行することにより携帯電話機1の
各部の動作を制御する。符号12は、RAM(Rand
om Access Memory)であり、CPU11
のワークエリアや、ダウンロードされた楽曲データや伴
奏データの格納エリア、及び、受信した電子メールのデ
ータが格納されるメールデータ格納エリア等が設定され
る。なお、本実施の形態の携帯電話機1を特徴づける機
能に係るCPU11の処理は、後述する携帯電話機1の
動作説明において詳述する。
【0012】符号13は、ROM(Read Only
Memory)である。このROM13は、CPU11
が実行する送信・着信等の制御をする各種電話機能プロ
グラムや電子メールの送受信を制御するメール送受信機
能プログラムや、楽曲再生処理を補助するプログラム、
ゲームソフト等のアプリケーションプログラム、及び、
下記のGPS部20における当該携帯電話機1の位置算
出の処理を補助するプログラムや、磁気センサ30にお
ける当該携帯電話機1が向く方位及び傾斜角等の算出処
理をするプログラムや、予め記録された楽曲データや伴
奏データ等の各種データが格納されている。
【0013】また、符号14は、通信部であり、この通
信部14に備わるアンテナで受信された信号の復調を行
うとともに、送信する信号を変調してアンテナに供給し
ている。通信部14で復調された着信信号は、音声CO
DEC(コーダ/デコーダ)15において復号され、マ
イクから入力された音声信号はデジタル化され音声CO
DEC15において圧縮符号化される。音声CODEC
15は、例えばCELP(Code Excited
LPC)系やADPCM(適応差分PCM符号化)方式
により、音声データを高能率圧縮符号化/復号化してい
る。
【0014】また、符号16は、楽曲再生部であり、音
声CODEC15からの音声信号(着信信号)をイヤス
ピーカから出力したり、選択された楽曲データを再生し
て着信音あるいは保留音として出力する。なお、着信音
は背面拡声スピーカから出力され、保留音は着信信号と
ミキシングされてイヤスピーカから出力される。
【0015】また、符号17は、LCD(Liquid
Crystal Display)であり、電話機能や
電子メール送受信機能のメニューや、ダイヤルボタン等
の各種ボタンの操作に応じた表示がされる表示器であ
る。また、符号18は、入出力用のI/F(インターフ
ェース)であり、各種外部機器と接続するために用いら
れる。また、符号19は、操作入力部であり、携帯電話
機1の本体10に設けられた「0」〜「9」のダイヤル
ボタンを含む各種ボタン(図示せず)からの入力を検知
する入力手段である。
【0016】また、符号20は、GPS部であり、この
GPS部20に備わるアンテナで、GPS(Globa
l Positioning System)を構成する
GPS衛星(複数)から送信される信号を受け、このG
PS衛星から受けた信号を復調し、復調した信号をもと
に当該携帯電話機1の現在地の位置を算出してその位置
情報(緯度・経度)を求める。この現在地の位置を算出
する処理は、従来のナビゲーションシステム等において
行われる処理と同様のものである。なお、このGPS部
20にジャイロやコンパスをさらに内蔵させ、GPS衛
星からの電波の届かない場所でも位置情報を取得できる
ようにしてもよい。
【0017】また、符号21は、ADコンバータであ
り、下記の磁気センサ30のX軸磁気センサ31、及び
Y軸磁気センサ32と接続されていて、同X軸磁気セン
サ31、及びY軸磁気センサ32の各出力値をAD変換
して、CPU11に供給するようになっている。磁気セ
ンサ30は、図2に示したように、携帯電話機1の前面
(X−Y平面と平行な平面)とほぼ平行となるように、
同携帯電話機1の内部に保持されていて、図1に示すよ
うに、X軸(本体10の左右軸)方向の外部磁界(地磁
気)の成分に応じた値を示すX軸磁気センサ31と、Y
軸(本体10の上下軸)方向の外部磁界の成分に応じた
値を示すY軸磁気センサ32とを備えている(詳細は、
後述する)。携帯電話機1は、以上の機能ブロックを備
え、各機能ブロックはバス40を介してデータや命令の
授受を行っている。
【0018】なお、本実施の形態において携帯電話機1
とは、いわゆるCDMA(符合分割多重接続)方式やP
DC(Personal Digital Cellul
arSystem)方式などの携帯電話機やPHS(登
録商標)(Personal Handyphone S
ystem)端末を代表して称すものとする。また、本
実施の形態では、本発明の一実施の形態として携帯電話
機を例示しているが、本発明の携帯情報端末は、この携
帯電話機に限るものではなく、PDA(Persona
l Digital Assistants:個人用情報
機器)と称される携帯型の端末を含むモバイルコンピュ
ータや、携帯型のゲーム機等も含むものである。また、
これらの場合、通信手段を有する場合、この通信手段は
内蔵していてもよく、外部から通信手段を接続するもの
であってもよい。
【0019】ここで、上記磁気センサ30について詳述
する。この磁気センサ30は、その平面図である図3に
示したように、基板30a、基板30a上に形成された
4つのGMR素子(巨大磁気抵抗効果素子)31a〜3
1d、基板30aの上に形成された4つのGMR素子3
2a〜32d、及び制御回路33を備えている。各GM
R素子31a〜31d,32a〜32dは、外部磁界に
応じて磁化の向きが変化する自由層、導電性のスペーサ
層、及び磁化の向きが固定(ピン)された固着層を備え
る周知の膜構造を有し、図4に示したように、固着層の
磁化の向きと白由層の磁化の向きがなす角度θに応じて
抵抗値Rが変化するようになっている。各GMR素子3
1a〜31d,32a〜32dの固着層の固定された磁
化の向きは、図3において矢印に示す通りになってい
る。
【0020】図5は、かかる磁気センサ30の等価回路
を示している。図5においても、GMR素子31a〜3
1d,32a〜32dの各固着層の固定された磁化の向
きが各素子を表すブロック内に矢印にて示されている。
図5に示したように、前記制御回路33は、出力処理回
路33a,33b、及び定電圧回路33c,33dを備
えている。
【0021】X軸磁気センサ31においては、GMR素
子31a〜31dがフルブリッヂ接続されていて、GM
R素子31dとGMR素子31bとの結合点P1、及び
GMR素子31aとGMR素子31cとの結合点P2
が、それぞれ定電圧回路33cの正極、及び負極に接続
され、これらの結合点P1,P2の間に一定の電圧Vが
付与されるようになっている。また、GMR素子31a
とGMR素子31dとの結合点P3、及びGMR素子3
1bとGMR素子31cとの結合点P4が、出力処理回
路33aに接続されている。
【0022】出力処理回路33aは、結合点P3,P4
の間の電位差Vxを入力し、電位差Vxを規格化し、規
格化した値をADコンバータ21にX軸磁気センサ31
の出力Sxとして出力するようになっている。なお、規
格化とは、携帯電話機1の前面(X−Y平面)が地表面
に平行(水平)であるときのX軸磁気センサ31(又は
Y軸磁気センサ32)の実際の出力Sx(又は出力S
y)を、同出力Sx(又は出力Sy)の最大値と最小値
の差で除することである。このように構成される結果、
X軸磁気センサ31の出力Sxは、図6(A)に示した
ように、X軸方向の外部磁界(磁場)の成分に応じた値
(ほぼ比例した値)を示すようになっている。
【0023】Y軸磁気センサ32においては、X軸磁気
センサ31と同様に、GMR素子32a〜32dがフル
ブリッヂ接続されている。GMR素子32aとGMR素
子32cとの結合点P5、及びGMR素子32bとGM
R素子32dとの結合点P6が、それぞれ定電圧回路3
3dの正極、及び負極に接続され、これらの結合点P
5,P6の間に一定の電圧Vが付与されるようになって
いる。また、GMR素子32aとGMR素子32dとの
結合点P7、及びGMR素子32cとGMR素子32b
との結合点P8が、出力処理回路33bに接続されてい
る。出力処理回路33bは、結合点P7,P8の間の電
位差Vyを入力し、電位差Vyを規格化し、規格化した
値をADコンバータ21にY軸磁気センサ32の出力S
yとして出力するようになっている。このように構成さ
れる結果、Y軸磁気センサ32の出力Syは、図6
(B)に示したように、Y軸方向の外部磁界(磁場)の
成分に応じた値(ほぼ比例した値)を示すようになって
いる。
【0024】次に、上記のように構成された携帯電話機
1が、同携帯電話機1の上下軸(Y軸)の方位α(de
g)、及び同上下軸の水平面からの傾斜角β(deg)
を求める際の動作について説明する。なお方位αは、例
えば携帯電話機1の上下軸の向き(Y軸正方向)が南を
向いているとき「0又は360(deg)」とし、西を
向いているとき「90(deg)」、北を向いていると
き「180(deg)」、東を向いているとき「270
(deg)」となるように定義されている。
【0025】携帯電話機1が水平面内で回転すると、上
記X軸磁気センサ31の出力Sxは正弦波状に変化し、
Y軸磁気センサ32の出力Syは出力Sxと位相が90
°だけ異なる正弦波状に変化する。従って、出力Sxと
出力Syの軌跡は、図7の実線で示すように、原点を中
心としたほぼ楕円状の軌跡となる。ところが、地磁気は
水平ではなく、地球上の場所に応じた角度だけ水平面に
対し傾斜しているために、携帯電話機1が水平面から傾
斜角βだけ傾けられると、地磁気の向きと携帯電話機1
のY軸正方向のなす角度が変化し、その影響が出力Sy
に現われる。
【0026】すなわち、図8に示すように、携帯電話機
1が、水平面から傾斜角β1だけ傾けられた状態で、鉛
直上下方向の軸Jの周りに回転されると、出力Sxと出
力Syの軌跡は図7の破線で示すような楕円形の軌跡と
なり、その中心が出力Syの正方向に移動する。さら
に、携帯電話機1が傾斜角β1より大きい傾斜角β2だ
け傾けられた状態で軸Jの周りに回転されると、図8の
一点鎖線で示すように、出力Sxと出力Syの軌跡は、
短軸がより短い楕円形となるとともに、その中心が出力
Syの正方向にさらに移動する。
【0027】換言すると、地磁気の水平面に対する角度
が一定であれば、すなわち、その携帯電話機1の存在す
る位置(緯度、経度)が一定であれば、出力Sxと出力
Syの値(Sx,Sy)は一定の軌跡を描くので、この
値(Sx,Sy)から方位αと傾斜角βを特定すること
ができる。そこで、本実施の形態では、携帯電話機1が
地磁気の傾きがほぼ一定である範囲内に存在すると仮定
した場合の出力値(Sx,Sy)と、方位α及び傾斜角
βとの関係を予め測定し、これらの関係を変換テーブル
として用意し、ROM13に格納しておく。そして、実
際の方位α、及び傾斜角βを求める際に、実際の出力値
(Sx,Sy)とROM13内に格納された変換テーブ
ルとから、方位αと傾斜角βを決定する。
【0028】以上のようにして、方位αと傾斜角βを決
定するが、図7の点Kのように、同一の出力値(Sx、
Sy)に対し、二組以上の方位αと傾斜角βの組(α,
β)が存在する場合がある,この場合、その値(Sx,
Sy)が生じうる方位αと傾斜角βの組(α、β)を、
携帯電話機1の想定し得る使用状態の範囲で複数個求
め、この複数個の組(α,β)の平均値を前記変換テー
ブルの値として採用する。携帯電話機1の想定し得る使
用状態の範囲とは、例えば、方位αについては0〜36
0(deg)、及び傾斜角βについては0〜45(de
g)とする。このようにして得られる変換テーブルの例
を以下の表に示す。なお、この例では、携帯電話機1の
上下軸(Y軸)周りの回転角γは0(deg)とした
が、同回転角γについても所定の角度範囲内で変化さ
せ、そのときの出力値(Sx,Sy)と方位αと傾斜角
βの組(α、β)との関係を複数求め、これらを平均し
て変換テーブルの値を得てもよい。以下に、この変換テ
ーブルの一例を示す。
【0029】
【表1】
【0030】次に、方位αと傾斜角βまたは方位角変化
△α及び傾斜角変化△βを算出する際のCPU11の処
理について説明する。本実施の形態では、方位と傾斜角
を算出する方位・傾斜角算出モードと、角度変化を算出
する角度変化算出モードとを設けている。これらのモー
ドは、ゲームソフトからの要求に応じていずれかに設定
され、算出された値は、要求をしたゲームソフトに与え
られる。以下では、方位・傾斜角算出モードにおける処
理と、角度変化算出モードにおける処理を順に説明す
る。
【0031】携帯電話機1のCPU11は所定時間の経
過毎に図9に示したルーチン(プログラム)を繰り返し
実行する。はじめに、ステップS901において、所定
のタイミングとなると、CPU11はX軸磁気センサ3
1の出力SxとY軸磁気センサ32の出力Syを読み込
む。
【0032】次いで、CPU11はステップS902に
進み、前述した表1に示した変換テーブルをROM13
から読み出し、ステップS901で読み込んだ出力値S
x,Syと、この変換テーブルとに基づいて実際の方位
αと実際の傾斜角βとを求める。例えば、(Sx,S
y)が(−0.35,+0.08)であれば、方位αは
256(deg)、及び傾斜角βは1(deg)である
として求められる。
【0033】次いで、CPU11はステップS903に
進み、現在のモードが角度変化算出モードであるか否か
を判定する。今、方位・傾斜角算出モードであるので、
ここでは、CPU11は「No」と判定してステップS
904に進み、ステップS902で求めた方位αと傾斜
角βをゲームソフトに渡し(例えば、サブルーチンの戻
り値として渡し)、本ルーチンを一旦終了する。
【0034】次に、角度変化算出モードの場合を説明す
る。この場合も、CPU11は所定のタイミングで処理
を開始し、ステップS901及びステップS902を実
行して方位・傾斜角算出モードの場合と同様に現時点の
方位αと傾斜角βとを求め、ステップS903に進む。
【0035】今、角度変化算出モードであるので、CP
U11はステップS903の判断で、「Yes」と判定
してステップS905に進む。ステップS905では、
今回が角度変化算出モードに移行してから本ルーチンを
初めて実行する場合であるか否かを判定する。今、角度
変化算出モードに移行してから本ルーチンを初めて実行
するので、CPU11はステップS905の判断で「Y
es」と判定し、ステップS906に進む。このステッ
プS906では、先のステップS902で求めた、現時
点の方位αを基準方位α0 として、また、現時点の傾斜
角βを基準傾斜角β0 としてRAM12に一時格納す
る。
【0036】この状態が継続すると、CPU11は再び
本ルーチンの処理を開始し、ステップS901,S90
2を実行して現時点の方位α、及び現時点の傾斜角βを
求める。そして、ステップS903の判断で「Yes」
と判定され、ステップS905に進む。この段階は、角
度変化算出モードに移行してから本ルーチンを初めて実
行する段階ではないので、CPU11はステップS90
5の判断で「No」と判定しステップS907に進む。
このステップS907では、現時点の方位αからステッ
プS906でRAM12に一時格納している基準方位α
0 を減じた値を方位角変化(横方向回転変化角)△αと
して、また、同様に、現時点の傾斜角βからステップS
906でRAM12に一時格納した基準傾斜角β0 を減
じた値を傾斜角変化(縦方向回転変化角)△βとして算
出する。次いで、CPU11はステップS908に進
み、ステップS907で算出された方位角変化△αと傾
斜角変化△βを、ゲームソフトに渡し(例えば、サブル
ーチンの戻り値として渡し)、本ルーチンを一旦終了す
る。
【0037】以上のルーチンにより、方位α及び傾斜角
βまたは方位角変化Δα及び傾斜角変化Δβが求めら
れ、ゲームソフトに与えられる。ゲームソフトは、これ
らの値に基づき、ゲームの進行やゲームに登場するキャ
ラクタの動きを制御する。例えば、LCD17に表示さ
れているキャラクタを、方位α及び傾斜角βあるいはさ
らに方位角変化△α及び傾斜角変化△βに応じた量また
は速度でそれぞれX軸及びY軸方向に移動させたり、同
様に同LCD17に表示されている背景等のスクロール
をさせたりする。
【0038】次に、本実施の形態におけるゲームソフト
の動作フローの一例を、図10を参照して説明する。
【0039】ゲームソフトが実行されると、はじめに、
ステップS101で、各種初期設定がなされ、ステップ
S102に進む。ここでは、前述した角度変化算出モー
ドまたは方位・傾斜角算出モードの初期設定もなされ
る。ステップS102では、使用者により操作入力部1
9を用いて入力される操作情報を取得し、ステップS1
03に進む。ステップS103では、GPS部20より
現在位置の緯度・経度を算出し、ステップS104に進
む。なお、この現在位置の緯度・経度の算出は、ゲーム
ソフト側で処理せず、携帯電話機1側の制御プログラム
により求められる位置情報がゲームソフトに与えられる
ものとする。
【0040】そして、ステップS104では、前述した
方位αと傾斜角βまたは方位角変化△α及び傾斜角変化
△βを算出するルーチンが実行され、ステップS105
に進む。ステップS105では、算出された現在位置及
び方位αと、さらに傾斜角βまたは方位角変化△α及び
傾斜角変化△βや、使用者により入力された操作情報
が、初期設定(ステップS101)として設定された条
件あるいは別途定められた条件と合致するか判断する。
【0041】次に、ステップS105の判断で、条件が
合致すると判定された場合(Yの判定)、次のステップ
S106で、ゲーム進行の処理を実行する。ここでは、
表示画面の制御や、BGM・効果音の制御や、条件の変
更や、得点計算等、ゲーム毎にプログラムされた処理を
実行するが、このステップS106においても、先に求
められた現在位置及び方位αと、さらに傾斜角βまたは
方位角変化△α及び傾斜角変化△βや、使用者により入
力された操作情報に応じて、ゲームを進行させる処理を
する。そして、ステップS107に進む。一方、ステッ
プS105の判断で、条件が合致しないと判定された場
合は(Nの判定)、ステップS107に進む。
【0042】次に、ステップS107では、計時等、そ
の他の処理を実行し、ステップS108に進む。ステッ
プS108の判断では、ゲーム終了か否かの判断をす
る。ここで、タイムオーバーか否か等、所定の終了条件
を満たすか否かの判断をし、ゲーム終了と判定された場
合、当該ゲームソフトを終了する。一方、ゲーム終了で
はないと判定された場合、ステップS102に戻り、こ
のステップS102からの処理を再実行する。なお、ス
テップS103は測位手段、ステップS104は方位算
出手段及び傾き算出手段の機能を達成するステップであ
る。
【0043】以上に説明したように、本実施の形態で
は、位置情報(緯度・経度)と方位情報(方位α、方位
角変化△α)さらには傾きの情報(傾斜角β、傾斜角変
化△β)をゲームソフトに与えることができるので、上
記実施形態の携帯電話機1上で実行されるゲームソフト
は、これらの情報を、ゲーム進行を制御する際の条件と
して用いることで、例えば、特定の位置、特定の方位を
満たさなければゲームが進行しないRPG(ロール・プ
レイング・ゲーム)や、地域限定のストーリをもつゲー
ムや、使用者の移動(移動量)に応じてキャラクタが成
長するようなゲームや、地域によって言葉づかい(方
言)が変わるような、今までにないゲームを作成するこ
とができるようになる。
【0044】また、本実施の形態では、磁気センサ30
の出力値(Sx,Sy)、方位α、及び傾斜角βの関係
を予め規定した変換テーブルを用意し、この変換テーブ
ルと実際に得られた値(Sx,Sy)とから、実際の方
位α、及び傾斜角βを得るようにしている。従って、携
帯電話機1の上下軸が水平面に対して傾けられた状態に
あっても、同携帯電話機1は精度良く方位αを取得する
ことができるとともに、傾斜角βを取得することができ
る。また、磁気センサ30を3軸構成として、より精度
高く方位αおよび傾斜角βを算出してもよい。
【0045】また、角度変化算出モードにおいては、方
位α、及び傾斜角βの変化量を取得することができるの
で、携帯電話機1を鉛直上下軸(上記軸J)周りに回転
させたり、水平方向に沿った軸周りに回転させることに
より、その回転変化量が検出され、同回転変化量△α,
△βに基づく多彩な機能を同携帯電話機1上で実行され
るゲームソフトに与えることが可能となる。
【0046】以上、この発明の実施形態を、図面を参照
して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限
られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲
の構成等も含まれる。例えば、上記実施形態において
は、一つの変換テーブルを予めROM13内に格納して
いるが、携帯電話機1が異なる位置に存在する場合(地
磁気の傾きが異なる場合)についても、位置に対応した
同様の変換テーブルをROM13内に格納しておき、G
PS部20で得た携帯電話機1の位置に応じ、適切な変
換テーブルを読み出すようにしてもよい。また、携帯電
話機1は、通信部14を介して、遠隔地にある情報セン
ター等から同変換テーブル(の値)を取得するように構
成することもできる。このようにすれば、ROM13の
記憶容量を低減することも可能となる。
【0047】さらに、この場合、GPS部20により特
定した現在位置に関する情報を情報センター等に送信す
ることで、情報センターから特定した位置に応じた変換
テーブル(の値)を取得するように構成してもよい。こ
のようにすれば、携帯電話機1が広範囲で使用されるこ
とにより地磁気の向きの水平面に対する傾きが変化した
場合であっても、携帯電話機1の方位α及び傾斜角βを
精度良く求めることができる。
【0048】なお、上記実施形態において磁気センサ3
0は、GMR素子により構成されていたが、これに限定
されることなく、例えば、磁気トンネル効果素子等の他
の磁気抵抗効果素子を用いて構成することもできる。
【0049】さらに、上記実施形態においては、X軸磁
気センサ31の出力Sx及びY軸磁気センサ32の出力
Syをそれぞれ規格化していたが、同規格化を行う前
に、これらの出力Sx,Syが有するオフセット量OF
x,OFyをそれぞれの出力Sx,Syから減じ、同オ
フセット量OFx,OFyを減じた値を各磁気センサ3
1,32の正規の出力Sx,Syとするように構成して
もよい。このようなオフセット量OFx,OFyは、X
軸磁気センサ31及びY軸磁気センサ32の近傍に存在
する永久磁石部品や、各GMR素子3la〜31b,3
2a〜32dの抵抗値のばらつきにより生じるものであ
り、所定の条件が成立したときに携帯電話機1を水平面
内で180度回転させて、その際の出力Sx,Syの各
平均値からそれぞれ求めることができる。
【0050】また、上記実施形態においては、X軸が本
体10の第1所定軸としての左右軸となり、Y軸が同本
体10の第2所定軸、及び第3所定軸としての上下軸に
なっていたが、これに限定されない。即ち、前記本体1
0の第1〜第3所定軸は、第1所定軸と第2所定軸とが
所定の角度θ(上記実施形態では90°)を持って交差
する点を除き、任意に定めることができる。
【0051】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、受信したGPS信号から現在位置を求め、さら
に地磁気センサの出力から該携帯情報端末が向く方位を
求めて、求められた現在位置及び/または該携帯情報端
末が向く方位の情報を、ゲームソフトの進行を制御する
ための情報として用いるので、ゲームソフトの進行の処
理において、使用者の環境の変化、すなわち、使用者の
位置や向き(方位)等の変化に応じた処理を実現するこ
とができる。すなわち、本発明の携帯情報端末は、今ま
でにない操作感を味わえるゲームソフトのプラットホー
ムとなり、ゲームソフトの開発者に、こうしたゲームソ
フトの開発機会を新たに提供するものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に一実施の形態である携帯電話機の構
成を示すブロック図である。
【図2】 同実施の形態の携帯電話機の正面図である。
【図3】 同実施の形態の磁気センサの概略平面図であ
る。
【図4】 同実施の形態の磁気センサを構成する各GM
R素子の特性を示す図である。
【図5】 同実施の形態の磁気センサの等価回路図であ
る。
【図6】 (A)X軸磁気センサの出力特性図、(B)
Y軸磁気センサの出力特性図である。
【図7】 同実施の形態の携帯電話機が回転された場合
における磁気センサの出力値の軌跡図である。
【図8】 図7の軌跡図を得る際の携帯電話機の動きを
示した図である。
【図9】 同実施の形態のCPUが実行するプログラム
(ルーチン)のフローチャートである。
【図10】 同実施の形態の携帯電話機上で実行される
ゲームソフトの動作フローの一例である。
【符号の説明】
1…携帯電話機(携帯情報端末)、10…本体、11…
CPU、12…RAM、13…ROM、14…通信部、
15…音声CODEC、16…楽曲再生部、17…LC
D、18…I/F、19…操作入力部、20…GPS
部、21…ADコンバータ(ADC)、30…磁気セン
サ(地磁気センサ)、31…X軸磁気センサ、32…Y
軸磁気センサ、33…制御回路,40…バス

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゲームソフトを実行可能な携帯情報端末
    において、 GPS信号を受信する受信手段と、 受信したGPS信号から現在位置を求める測位手段と、 地磁気センサと、 前記地磁気センサの出力から該携帯情報端末が向く方位
    を求める方位算出手段と、を備えてなり、 前記求められた現在位置及び/または該携帯情報端末が
    向く方位の情報を、前記ゲームソフトの進行を制御する
    ための情報として用いることを特徴とする携帯情報端
    末。
  2. 【請求項2】 前記携帯情報端末は、 前記地磁気センサの出力から該携帯情報端末の傾きを求
    める傾き算出手段をさらに備え、 前記傾き算出手段により求められる傾きの情報を、前記
    ゲームソフトの進行を制御するための情報として、さら
    に用いることを特徴とする請求項1に記載の携帯情報端
    末。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の携帯情報端末において
    実行されるゲームソフトの進行を制御する方法であっ
    て、 受信したGPS信号から現在位置を求める手順と、 地磁気センサの出力から前記携帯情報端末が向く方位を
    求める手順と、 前記求められた現在位置及び/または前記携帯情報端末
    が向く方位の情報に基づき、前記ゲームソフトの進行を
    決定する手順と、を含むことを特徴とする携帯情報端末
    において実行されるゲームソフトの制御方法。
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