JP2003199517A - ダイエット小麦粉及びその製造方法 - Google Patents

ダイエット小麦粉及びその製造方法

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JP2003199517A
JP2003199517A JP2002001913A JP2002001913A JP2003199517A JP 2003199517 A JP2003199517 A JP 2003199517A JP 2002001913 A JP2002001913 A JP 2002001913A JP 2002001913 A JP2002001913 A JP 2002001913A JP 2003199517 A JP2003199517 A JP 2003199517A
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JP
Japan
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starch
heat treatment
wheat
wheat flour
protein
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JP2002001913A
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Manabu Matsuda
松田  学
Masayoshi Sugiyama
正佳 杉山
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Biotech Japan Corp
Original Assignee
Biotech Japan Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 難消化性澱粉を多く含有して、満腹感を与え
ながら取得カロリーを抑制できるダイエット小麦粉を提
供する。 【解決手段】 少量の小麦蛋白を含有した小麦澱粉を、
植物由来の乳酸菌による発酵処理を行った後、所定の湿
熱処理を行い、処理澱粉を小麦蛋白と混合して製出す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、難消化性澱粉を多く含
有して、満腹感を与えながら取得カロリーを抑制できる
ダイエット小麦粉に関するものである。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】糖尿病患
者や過食症患者に対しては、取得カロリーを抑制するた
めのダイエット療法が採用されることがある。しかし食
事量そのものを少なくすると満腹感が得られなく、患者
のストレスの原因となる。
【0003】また満腹感を得る手段として、「こんにゃ
く」や「海藻」を原材料としたローカロリー食品が提供
されているが、必ずしも食事としての満足感は得られな
い。そこで難消化性澱粉(レジスタントスターチ)を使
用した食品が提案されている(特開平10−26258
9号公報)。
【0004】本発明は、単にレジスタントスターチを混
入した加工食品を提供するものではなく、通常の小麦粉
と同様に所望の調理に使用できる食材として提供するも
ので、前記小麦粉の効率的大量生産に適する新規な製法
を提案したものである。
【0005】
【課題を解決する手段】本発明に係るダイエット小麦粉
の製造方法は、少量の蛋白質を含有する小麦澱粉を植物
由来の乳酸菌による発酵処理を行った後、所定の湿熱処
理を行い、処理済み澱粉を小麦蛋白と混合してなること
を特徴とするものである。
【0006】また発酵処理後に一旦加熱処理を施して一
部澱粉を老化させた後に湿熱処理を行ってなることを特
徴とするものである。
【0007】更に湿熱処理に際しては、所定の水分含有
状態のまま袋詰めし、袋詰め状態のまま高温雰囲気内に
放置して湿熱処理を行ってなることを特徴とするもので
ある。
【0008】澱粉の湿熱処理によって、アニーリング
(再組織化、再結晶化)が生じ、小麦澱粉の一部がレジ
スタントスターチに変化することになり、小麦蛋白を混
合することで、通常の小麦粉と同様な性質を保持し、同
様の食材として使用できる。
【0009】特に本発明は、前記の湿熱処理前に、小麦
澱粉に少量の蛋白質を含有させて、植物由来の乳酸菌に
よる発酵処理を行うもので、この発酵処理によって処理
対象粉に含有される蛋白が分解されることになり、ペプ
チドを含有させた状態で湿熱処理が施される結果、通常
のアニーリングより堅固な結合のレジスタントスターチ
が生成される。
【0010】更に発酵処理後に一旦加熱処理を施すと、
澱粉の一部は半糊化状態(窒素化合物存在下で完全糊化
が防止され、且つ低水分状態のため、完全な糊化とは云
えない)となり、更に冷却するすることで老化し、再糊
化し難いもの(難消化性)となる。
【0011】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を、その
製造方法の工程順に基づいて説明する。本発明方法は、
順次実施される原料処理工程、発酵処理工程、第一加熱
処理工程(蒸煮工程)、第二加熱処理工程(湿熱処理工
程)、混合処理工程で構成される。
【0012】原料処理工程は、原料となる小麦粉を、小
麦澱粉と小麦蛋白に分離されるもので、具体的には、空
気分級等で、澱粉高含有画分と蛋白高含有画分に篩い分
けを行う。そして澱粉高含有画分を次の発酵処理の対象
とし、蛋白高含有画分は、最後の混合処理工程の蛋白原
料として使用する。尚わざわざ分画処理を行わずに、市
販されている小麦澱粉並びに小麦蛋白を使用しても良い
が、発酵処理対象としては、小麦澱粉に必要とする僅か
な小麦蛋白を混合させておく必要がある。
【0013】発酵処理工程は、袋詰め発酵とオープン発
酵の手段があり、前者は、仕込み後に袋詰めを行い袋詰
め状態で発酵を行うものであり、後者は槽内で発酵を行
うものである。
【0014】仕込みは、所定の仕込み液を処理対象粉
(蛋白少量含有の小麦澱粉)に均等に混合することで行
うものであり、その発酵用仕込み液は、処理対象粉の2
5%重量の水(40℃)に、塩化ナトリウム3%(水に
対する重量比:以下同様)、50%乳酸液0.01%、
植物由来の乳酸菌の培養液1%を加えたものである。
【0015】そして薄く拡げた処理対象粉に前記仕込み
液を噴霧によって薄く散布し、更に処理対象粉を散布
し、仕込み液を散布することを繰り返し、而も全体を攪
拌して仕込み液と処理対象粉をまんべんなく混ぜ合わせ
る。
【0016】次に発酵を行うもので、袋詰め発酵を採用
する場合には、非透水性材で形成した袋に仕込み液混合
粉を充填密閉する。袋詰めは、バリア性の高い袋に定格
量の50〜70%量(1Kg用の袋であれば500〜7
00g程度)を充填して密封する。また槽内発酵の場合
には、仕込み液混合粉を密閉槽に充填する。
【0017】而して発酵処理は、密閉状態で35℃、9
時間の放置で、発酵を行う。尚前記の乳酸液の添加は、
発酵促進のためのpH調整であり、前記の発酵の目的
は、処理対象粉内のタンパク質を適宜分解し、生成され
たペプチドが処理対象粉内に残留している程度として、
完全な発酵を行うものではない。
【0018】蛋白質の一部を分解してペプチドに変化さ
せるのは、このペプチドの存在によって、湿熱処理時の
アニーリングの結果としてのアミロースの結合が堅固に
なり、レジスタントスターチへの変化を短時間で且つ効
果的に行うためである。
【0019】発酵処理工程後は、第一加熱処理工程(蒸
煮工程)を実施するもので、袋詰め発酵を行った場合に
は、その袋詰めの儘ボイルする。また槽内発酵を行った
場合には、高圧蒸気により直接蒸すようにする。尚加熱
の程度は、例えば90℃以上の水蒸気雰囲気内に15分
放置し、更に攪した後再度90℃以上の水蒸気雰囲気内
に15分放置する程度で、低水分状態下で且つ窒素化合
物(ペプチド)の存在下での加熱となり、澱粉を半糊化
状態とする。更に老化によって再糊化し難いものとす
る。尚加熱を終了すると、一旦室温まで放冷冷却する。
【0020】第二加熱処理工程(湿熱処理)は、袋詰め
状態でおこなうもので、袋詰め発酵を行い、袋詰めのま
ま第一加熱処理工程を行った場合にはそのままで、槽内
発酵並びに直接蒸し加熱を行った場合には、袋詰めを行
う。
【0021】湿熱処理は、前記の袋詰めの処理澱粉を高
温室(60℃程度)に16時間収納することで行われ
る。即ち澱粉体が含有する水分が、袋内で放出されると
共に、雰囲気によって昇温されることになるので、高温
室収納を継続することで簡単に湿熱処理を実施できる。
【0022】この湿熱処理で、デンプン粒にアニーリン
グを起こさせて、難消化性とするものである。湿熱処理
終了後に自然放冷(3日〜1週間)しておくと、袋内の
結露が澱粉内に吸収されることになる。
【0023】混合処理工程は、処理済み澱粉に蛋白を混
合するもので、混合前に市販小麦粉と同程度以上の乾燥
を行う。乾燥後の処理済み澱粉は、一部の澱粉を難消化
性澱粉に変性させており、これに通常の小麦粉として使
用するために、所定量の小麦蛋白を添加する必要があ
る。そこで最初に小麦粉の篩い分けをおこなった蛋白高
含有画分を戻し、処理済み澱粉に混ぜて、所望の蛋白量
を備えたダイエット小麦粉とするものである。
【0024】而して前記のダイエット小麦粉は、通常の
小麦粉と同様に、蛋白量によって強力粉、中力粉、薄力
粉と同様に使用できるものであり、単に澱粉の一部が湿
熱処理によって、レジスタントスターチに変化している
ものであるから、そのままの小麦粉として各種料理に使
用し、通常と同程度の食事量を喫食しても、取得カロリ
ーが少なく、満腹感を得られることになる。
【0025】尚本発明は前記の実施形態に限定されるも
のではなく、各使用材料や数値は、本発明の目的を達成
する範囲で適宜定められるものである。
【0026】
【発明の効果】以上のように本発明は、少量の蛋白質含
有の小麦澱粉を、植物由来の乳酸菌による発酵処理を行
った後、所定の湿熱処理を行い、処理澱粉を小麦蛋白と
混合してなるダイエット小麦粉及びその製造方法で、小
麦澱粉の一部をレジスタントスターチに変性させ、取得
カロリーを減らす必要があるダイエット食の食材を提供
できたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の実施形態の全体の処理工程のブロ
ック図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉山 正佳 新潟県北蒲原郡笹神村大字勝屋字横道下 918番地112 株式会社バイオテックジャパ ン内 Fターム(参考) 4B018 MD49 MD86 ME01 MF04 MF13 4B023 LC09 LE26 LK10 LK18 LP07 LP16

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少量の蛋白質を含有する小麦澱粉を、植
    物由来の乳酸菌による発酵処理を行った後、所定の湿熱
    処理を行い、処理後澱粉を小麦蛋白と混合してなること
    を特徴とするダイエット小麦粉の製造方法。
  2. 【請求項2】 発酵処理後に一旦加熱処理を施して一部
    澱粉を老化させた後に湿熱処理を行ってなる請求項1記
    載のダイエット小麦粉の製造方法。
  3. 【請求項3】 湿熱処理に際しては、所定の水分含有状
    態のまま袋詰めし、袋詰め状態のまま高温雰囲気内に放
    置して湿熱処理を行ってなる請求項1又は2記載のダイ
    エット小麦粉の製造方法。
  4. 【請求項4】 植物由来の乳酸菌による発酵処理を行っ
    た少量の蛋白質を含有する小麦澱粉を湿熱処理し、処理
    済み澱粉と小麦蛋白とを混合してなることを特徴とする
    ダイエット小麦粉。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4555400B1 (ja) * 2009-10-07 2010-09-29 日本バイオコン株式会社 乾燥こんにゃく及びその製造方法ならびにその乾燥こんにゃくを用いた加工食品
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