JP2003199417A - コンバイン - Google Patents
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 クローラ前端と刈取部との間の前後間隔を縮
小させ、刈取部の前後長さの短いコンパクトなコンバイ
ンを構成する。 【解決手段】 コンバインの刈取部における引起し装置
や刈刃等の前処理機構と、その後方の穀稈搬送機構とを
回動し、左右位置切換可能とした構成において、走行機
体のシャーシ43に配置した刈取入力ケース1側から、
上下に回動する縦支持杆8を突出し、該縦支持杆8の先
端に横支持杆9を固設し、該横支持杆9の両端側から、
前記左右スライドアーム10L・10Rを突設させた。
小させ、刈取部の前後長さの短いコンパクトなコンバイ
ンを構成する。 【解決手段】 コンバインの刈取部における引起し装置
や刈刃等の前処理機構と、その後方の穀稈搬送機構とを
回動し、左右位置切換可能とした構成において、走行機
体のシャーシ43に配置した刈取入力ケース1側から、
上下に回動する縦支持杆8を突出し、該縦支持杆8の先
端に横支持杆9を固設し、該横支持杆9の両端側から、
前記左右スライドアーム10L・10Rを突設させた。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、小型のコンバイン
において、刈取部を左右に位置切換可能とした刈取部ス
ライド式コンバインの構成に関する。 【0002】 【従来の技術】本出願人は、軟圃場での作業で、クロー
ラ外端のすぐ近くにある未刈取穀稈を泥寄せで倒伏しな
いようにするため、刈取部の前処理機構を左右にスライ
ドし、また、それに合わせて刈取部内の穀稈搬送機構を
左右回動させて、内側及び外側位置に切換可能としたコ
ンバインの構成について出願済みである。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、従来は、前処
理機構と穀稈搬送機構との左右スライドは独立して行っ
ており、操作が煩雑となる他、左右スライドにおける両
機構の受継部において位置ズレを生じ、穀稈受継がうま
くいかなくなるという虞もあった。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は、以上のような
課題を解決するために、次のような手段を用いるもので
ある。コンバインの刈取部における引起し装置や刈刃等
の前処理機構と、その後方の穀稈搬送機構とを回動し、
左右位置切換可能とした構成において、走行機体のシャ
ーシ43に配置した刈取入力ケース1側から、上下に回
動する縦支持杆8を突出し、該縦支持杆8の先端に横支
持杆9を固設し、該横支持杆9の両端側から、前記左右
スライドアーム10L・10Rを突設させたものであ
る。 【0005】 【発明の実施の形態】本発明の解決すべき課題及び構成
は以上の如くであり、次に添付の図面に示した本発明の
実施例を説明する。図1は刈取部スライド式コンバイン
の正面図、図2は刈取部の側面図、図3は刈取部の下位
支持構造を示す平面図、図4は刈取部における前処理機
構のスライド構造を示す平面図、図5は揺動伝動ケース
11の回動及び摺動構造を示す部分平面図、図6は刈取
部における前処理機構の駆動系を示す平面図、図7は刈
取部スライドにおける前処理機構と穀稈搬送機構との同
位相回動を示す平面略図、図8は引起し装置の駆動系を
示す正面図、図9は分割伝動ケースの内部平面図、図1
0は同じく内部側面図、図11は同じくチェーン伝動と
した場合の内部平面図、図12は穀稈搬送機構の平面
図、図13は同じく側面図である。 【0006】図1及び図2よりコンバインの全体構造に
ついて説明する。コンバインは、左右クローラ44L・
44Rを支承してなるクローラ走行装置上にシャーシ4
3を配設し、このシャーシ43上の前部右側に図示せぬ
エンジンを搭載し、更に該シャーシ43の前方におい
て、ミッションケースMを配設して、該ミッションケー
スMに左右クローラ44L・44Rの駆動輪の車軸45
を懸架している。該シャーシ43の上部において、走行
方向の左側にはフィードチェーン46や扱胴47を内設
する脱穀選別部Dを搭載しており、右側には上方に籾タ
ンク49が配設されていて、脱穀選別部Dより揚穀コン
ベア48にて籾が収納され、その下方に籾袋の載置部が
具備されており、載置した籾袋に籾タンク49の籾を収
納することができる。 【0007】シャーシ43の前部は、右側部分を前方に
延設して、その上部にフロントコラム50や、座席51
を上部に配設したエンジンルームを兼ねる座席台等を搭
載してなる操作部Sが形成されており、該フロントコラ
ム50には、旋回操作や刈取部昇降を行うレバーや、走
行変速用のレバー等の操縦用部材が配設されている。 【0008】操作部Sの左側、即ち、シャーシ43の左
側部分の前方には、刈取部Kが支持されている。以下、
該刈取部Kの構成について、図1乃至図13より詳述す
る。前記シャーシ43の前部上方にて、横方向に刈取入
力ケース1が配設されており、該刈取入力ケース1内
は、図4の如く、右側に刈取入力プーリー2を突出する
刈取入力軸3が軸支されている。該刈取入力軸3は、左
側に突出して、図3の如く穀稈搬送駆動ケース4内に入
軸し、該穀稈搬送駆動ケース4内にて略上下方向に軸支
された穀稈搬送駆動軸5にベベルギア噛合している。 【0009】穀稈搬送機構について、図12、図13等
より説明する。該穀稈搬送駆動軸5の上端は穂先搬送装
置6を、下端は縦搬送装置7を、各々左右に回動可能に
支承するものであり、かつ、各穀稈搬送装置6・7の駆
動スプロケットが付設されていて、各穀稈搬送装置6・
7の搬送チェーン6a・7aを搬送駆動する。両穀稈搬
送装置6・7は、一体状に連結されていて、該穀稈搬送
軸5を回動支点として、該穀稈搬送駆動ケース4に対し
て自在に左右回動する構成となっている。 【0010】これら穀稈搬送装置6・7は、後記前処理
機構より受け継いだ穀稈の穂先部を穂先搬送装置6が、
根元部を縦搬送装置7が保持しつつ後方に搬送するもの
であり、搬送中において、縦搬送装置7は根元部を徐々
に引き起こして、後端部位にて穀稈を略水平状にし、脱
穀選別部Dのフィードチェーン46に受け継ぐのであ
る。 【0011】次に、図2乃至図6等にて、刈取部Kの前
処理機構の支持構造について説明する。前処理機構と
は、刈取部Kの前方において、未刈取穀稈を刈取部K内
に掻き込み、刈り取って、穀稈搬送装置6・7に搬送す
る部位であり、分草板26、引起し装置(引起しケース
27)、掻込ベルト29、掻込ホイル31、刈刃36等
よりなる。これらの前処理機構は、刈取部Kの下部にて
横方向に配設された横伝動ケース19に一体状に支持さ
れているものであり、該横伝動ケース19は、平行状の
横支持杆9の直前方において、その左端及び右端にて介
設された平行リンクを形成するスライドアーム10L・
10Rを介して、左右スライド可能に連結されている。
そして、該横支持杆9は、前記刈取入力ケース1の中途
部より前方に突設された縦支持杆8の先端に固設されて
いるものであり、即ち、刈取入力ケース1に対して固設
された縦支持杆8・横支持杆9に対して、横伝動ケース
19と前処理機構が一体に左右スライドするよう支持さ
れているのである。 【0012】なお、縦支持杆8は、図2の如く、側面視
湾曲状となっていて(伝動軸を内設しないので、曲折が
可能である。)、その直後下方に配設されているミッシ
ョンケースMへの干渉を回避している。更には、縦支持
杆8及び横支持杆9とも固定状に配設されているので、
刈取部Kの左右スライドにおいて、ミッションケースM
やクローラ44L・44Rの前端への当接は皆無とな
る。このような構成から、クローラ前端と刈取部との間
の前後間隔を縮小させ、刈取部の前後長さの短いコンパ
クトなコンバインを構成することができるのである。 【0013】平行リンクのスライドアーム10L・10
Rの構成について詳述する。図4等の如く、左右スライ
ドアーム10L・10Rの後端は、横伝動ケース19の
左右端に左右回動自在に枢支され、また、その前端は、
横伝動ケース19の左右端に固設されたリンクブラケッ
ト23L・23Rに枢支されている。左側のスライドア
ーム10Lの先端には、左右2個の係止孔が穿設されて
おり、一方、左側リンクブラケット23Lにおいて、解
除レバー24を嵌挿するための嵌挿孔が穿設されてい
て、該解除レバー24を、該嵌挿孔を通して、該左側ス
ライドアーム10L先端の左右二個の係止孔の何れかに
嵌入することで、該スライドアーム10L・10Rを左
右の二位置に固定する。また、該解除レバー24を回転
させると、該解除レバー24が自然に左側スライドアー
ム10Lの係止孔より抜けて、該スライドアーム10L
・10Rが回動自在となり、もう一方の位置にスライド
できる。 【0014】なお、この実施例では、横伝動ケース19
の下側にスライドアーム10L・10Rを通過させてい
るが、これにより、横伝動軸20を内設して、破損を防
止すべき横伝動ケース19下側の保護を図ることができ
る。但し、このように横伝動ケース19の下側に配設す
ると、湿田での作業時に泥や株にスライドアーム10L
・10Rが引っ掛かる時がある。このような観点から、
横伝動ケース19の上方にスライドアーム10L・10
Rを配設することも考えられる。 【0015】平行リンクである該スライドアーム10L
・10Rの左右固定位置間の回動量及び回動軌跡は、図
7に示す如く、左右スライドにおいて、前処理機構の回
動軌跡Xと、穀稈搬送機構6・7の前端の回動軌跡Yと
が平行状で、かつ同一回動量となるように設定してあ
る。よって、前処理機構と穀稈搬送機構との連動が可能
となり、前処理機構と穀稈搬送装置とを連係させれば、
どちらかをスライドさせると、もう一方も連動してスラ
イドすることとなる。そこで、前処理機構の一部であ
る、後記右側掻込ケース30Rより上方に、図2または
図13の如く、側面視円弧状の連動ガイド杆37を立設
している。該連動ガイド杆37には、ガイド部材38を
上下摺動自在に環設し、該ガイド部材38の後部を、拗
れに対する緩衝材38aを介して、連動杆39の先端の
筒部39a内に摺動自在に嵌入しており、該連動杆39
の後端は、図12及び図13図示の縦搬送装置7より延
設される後部連動杆41の先端に固設された筒体40内
に摺動自在に嵌入している。こうして、前処理機構を左
右スライドさせると、それにつれて穀稈搬送装置6・7
をも連動して左右スライドする構成としている。なお、
穀稈搬送装置に関しては、前記穀稈搬送駆動ケース4が
該刈取入力ケース1に対して回動自在に枢支されてい
て、この回動により、穂先搬送装置6及び縦搬送装置7
を一体に上下回動して扱深さ調節を行わなければならな
い。この上下回動は、各スライド位置において、該連動
杆39先端のガイド部材38が該連動ガイド杆37上を
上下摺動することにより、許容されているのである。 【0016】以上のような構成によって、刈取部のスラ
イド操作は、平行リンクであるスライドアーム10L・
10Rの固定を解除レバー24の回動操作にて解除し、
前処理機構を、左右どちらかに回動させると、前処理機
構と穀稈搬送機構との間の連結機構により、穀稈搬送機
構も一体に同方向に回動して、固定位置に達すると解除
レバー24を固定し、前処理機構及び穀稈搬送機構を該
位置に固定するという操作となる。 【0017】なお、左スライドアーム10Lの回動支点
は、後記左分草杆25Lの延長線上に位置しており、加
えて、左スライド位置における後記左掻込ホイル31L
の中心(回転軸32L)位置よりもなお左側に位置する
ようにしている。即ち、両スライドアーム10L・10
Rの左側へのスライドストローク量を制限しているので
あるが、このことにより、左スライド時においても、左
スライドアーム10Lが穀稈の搬送を妨げることなく、
穀稈搬送路を広く取ることができ、穀稈は、後記掻込ベ
ルト29L・29R・掻込ホイル31L・31Rに掻き
込まれて、左側に寄せられつつ後程の穀稈搬送機構に円
滑に受け継がれるのである。 【0018】前処理機構の構造について説明する。該横
伝動ケース19の左端、右端及び中央より前方にそれぞ
れ分草杆25L・25R・25Mを延設しており、各分
草杆25L・25R・25Mの前端に、分草板26L・
26R・26Mを固設している。左右分草杆25L・2
5Rにおいて、各分草板26L・26Rの直後方位置に
おいて、引起しケース支持杆25a・25aを延設して
おり、これにそれぞれ引起しケース27L・27Rの後
面を固設している。該左右分草板26L・26Rは、正
面視でそれぞれ左右引起しケース27L・27Rの外端
に配設され、左右引起しケース27L・27R間に、中
央分草板26Mが配設されているのである。引起しケー
ス27L・27R内には、それぞれラグを具備する引起
しチェーン28を巻装しており、該引起しチェーン28
を搬送駆動して、分草板26L・26R・26Mにて分
草した穀稈を垂直状に引き起こし、両引起しケース27
L・27R間に穀稈を掻き込んでいく。 【0019】両引起しケース27L・27Rの後方下端
より、ラグ付きの掻込ベルト29L・29Rが支承され
ている。その各後部は、スターホイル状の左右掻込ホイ
ル31L・31R上に支承されている。また、両掻込ベ
ルト29L・29Rはそれぞれ掻込ケース30L・30
Rに上部を被覆され、両掻込ケース30L・30Rの前
端が、前記左右分草杆25L・25Rより突設される引
起しケース支持杆25a・25aに、ブラケットを介し
て支持されており、右側掻込ケース30Rの後部及び右
側掻込ホイル31Rの回転駆動軸32Rは、横伝動ケー
ス19より突設される後記刈刃・掻込伝動ケース33に
支承されており、左側掻込ケース30Lの後部及び左側
掻込ホイル31Lの回転軸32Lが、後記左引起し伝動
ケース21より突設される支持杆34に支承されてい
る。これらの左右掻込ベルト29L・29R及び掻込ホ
イル31L・31Rが搬送駆動して、左右二条の穀稈を
中央部位に集稈し、後方に搬送するようにしているので
ある。 【0020】そして、該掻込ホイル31L・31Rの下
方において、左右の分草杆25L・25R間に刈刃36
を横設している。該刈刃36は、固定状の受刃36b上
にて駆動刃36aを摺動駆動して、掻込ホイル31L・
31Rにて後方に掻き込まれた穀稈の根元を刈り取る構
成となっている。 【0021】左右掻込ベルト29L・29R及び掻込ホ
イル31L・31Rの合流部位の後端は、図6または図
7の如く、前記の穀稈搬送装置の穂先搬送装置6及び縦
搬送装置7の前端部に平面視で重合し、該掻込ケース3
0L・30Rに沿設したガイド杆35・35・・・が、
掻込ベルト29L・29R及び掻込ホイル31L・31
Rにて掻き込む穀稈を円滑に中央部位に集稈するように
案内し、更に、該穂先搬送装置6及び縦搬送装置7の前
端に案内し、穀稈の穂先側を穂先搬送装置6に、根元側
を縦搬送装置7に受け継ぐ。そして、左右スライドによ
っても、前記の如き構成によって、前処理機構と穀稈搬
送機構との左右位置関係が保持されており、前処理機構
から穀稈搬送機構への穀稈受継に支障を生じないのであ
る。 【0022】次に、前処理機構の駆動系について図2、
図4乃至図6等より説明する。前記刈取入力ケース1の
中途部上端に、平面視略前後方向の揺動伝動ケース11
の後端が枢支されており、該刈取入力ケース1への枢支
部を支点として、揺動伝動ケース11が左右回動自在と
なっている。該揺動伝動ケース11は、途中に摺動受け
ケース11bを形成しており、そこから前方に摺動自在
の前部摺動ケース11aを突設していて、該前部摺動ケ
ース11aの後部位が該摺動受けケース11b内にて摺
動自在に軸支されている。更に、前部摺動ケース11a
内には、前後に摺動しないように、揺動伝動軸12の前
部位を軸支し、該前部摺動ケース11aより後方に突出
した揺動伝動軸12の後部位は、揺動伝動ケース11内
にて前後摺動自在に軸支されている。そして、該揺動伝
動軸12の後端が、該刈取入力軸3の中途部より分岐さ
せたベベルギア軸3aにベベルギア噛合しており、該揺
動伝動軸12は、後ベベルギア12bに対して摺動自在
に嵌合していて、該揺動伝動軸12の摺動によっても、
ベベルギア軸3aとのギア噛合が保持される。 【0023】一方、前記の前処理機構を支持する横伝動
ケース19内には、横伝動軸20が軸支されていて、そ
の左端部からベベルギア噛合して上方に、左側引起しケ
ース27Lの引起しチェーン28を駆動する左引起し伝
動軸22が、左引起し伝動ケース21に軸支されて突設
されて、上端部を該左引起しケース27Lの上部スプロ
ケット軸27aにベベルギア噛合させている。そして、
右端は、図1または図8等の如く、正面視刈取部Kの右
側端の上下中央付近に配設される分割伝動ケース16よ
り下方に垂設される右下方伝動ケース17内に軸支され
た右下方伝動軸18の下端とベベルギア噛合している。 【0024】該右下方伝動軸18の上端は、該分割伝動
ケース16内において、図9及び図10の如くギア噛合
によるか、或いは、図11の如くチェーン伝動によっ
て、右上方伝動ケース14内にて軸支される右上方伝動
軸15に伝動される。ギア噛合の伝動構成について説明
すると、右下方伝動軸18の上端にベベルギア18aが
付設されており、分割伝動ケース16内に回転自在に軸
支された中間ギア16aを介して右上方伝動軸15下端
付設のベベルギア15aに噛合しているものである。チ
ェーン伝動は、右下方伝動軸18上端にスプロケット1
8a’を、右上方伝動軸15下端にスプロケット15
a’を付設し、両スプロケット間にチェーン16bを巻
回したものである。こうして、右下方伝動軸18より伝
動される該右上方伝動軸15の上端は、右引起しケース
27Rの上部スプロケット軸27aにベベルギア噛合し
ている。 【0025】そして、前記の前部揺動ケース11aの先
端に、前処理機構の入力ケースであるベベルギアケース
13が固設されていて、該ベベルギアケース13が該右
上方伝動ケース14の中途部にて回動自在に外嵌されて
いる。ベベルギアケース13の内部において、該前部揺
動ケース11aより前方に突出された揺動伝動軸12が
入軸され、該先端がベベルギア12aとなって、該右上
方伝動軸15に環設したベベルギア15bに噛合してい
る。即ち、刈取入力軸3の駆動力が、揺動伝動軸12を
介して、右上方伝動軸15を駆動し、直接的に右引起し
ケース27Rの引起しチェーン28を駆動する一方、該
右上方伝動軸15より分割伝動ケース16を介して右下
方伝動軸18に伝動し、横伝動軸20を駆動して、更に
左引起し伝動軸22を介し、左引起しケース27Lの引
起しチェーン28を駆動しているのである。 【0026】また、図6の如く、横伝動軸20の右側寄
り中途部からベベルギア噛合する刈刃・掻込伝動軸42
を前方に突設し、該横伝動ケース19に固設された図2
図示の刈刃・掻込伝動ケース33内にて軸支しており、
その前端を刈刃36の駆動刃36aに連結して、該駆動
刃36aを摺動駆動するとともに、その中途部にウォー
ム噛合させて、右側掻込ホイル31R及び右側掻込ベル
ト29Rの回転駆動軸32Rに伝動している。左側の掻
込ホイル31L及び掻込ベルト29Lの回転軸32L
は、駆動される掻込ホイル31Rに対する掻込ホイル3
1Lの噛合により、従動回転する。即ち、一本の刈刃・
掻込伝動軸42にて、刈刃36・掻込ベルト29・掻込
ホイル31を駆動できるようにしており、刈刃・掻込伝
動ケース33の構成が簡素化されている。右側寄りの位
置より突設されているのは、搬送上の事情からである
が、コンバイン自体は、刈取がすすむにつれて、前記籾
タンク49の搭載された右側部分の方に重量がかかって
くるので、このように簡素化して、なるべく刈刃・掻込
伝動ケース33を軽量化する方がよいのである。 【0027】これら駆動系のうち、左引起し伝動ケース
21、右下方伝動ケース17、分割伝動ケース16・右
上方伝動ケース14、更に刈刃・掻込伝動ケース33が
横伝動ケース19に対して固設されており、前処理機構
の左右スライドとともに一体にスライドする。この際
に、揺動伝動ケース11は、図4の如く左右回動するも
のであるが、揺動伝動ケース11の前後長が長いことか
ら、平行リンクである左右スライドアーム10L・10
Rの左右スライドによるストローク量よりも大きくな
り、従って、前後の変位量も大きくなる。この前後変位
量を、左右スライドアーム10L・10Rの回動による
前後変位量と同一に縮小しないと、該左右回動は不可能
である。従って、左側スライド時には、図5の如く、揺
動伝動軸12及び前部摺動ケース11aが、揺動伝動ケ
ース11に対して後方に摺動するよう、前記の如き摺動
可能な構成にしているのである。 【0028】以上のように、左右スライドにおける刈取
部の前処理機構と穀稈搬送機構との回動を平行状に、ま
た回動量を略左右同一とすることで、両機構の左右スラ
イドを連動させることが可能となり、どちらかの機構を
左右スライドすると、もう一方の機構も同時にスライド
するような構成とすることができる。 【0029】 【発明の効果】本発明は、以上のように構成したので、
次のような効果を奏する。第1に、縦支持杆8は、伝動
軸を内設しないので、曲折が可能であり、その直後下方
に配設されているミッションケースMへの干渉を回避す
ることができる。第2に、縦支持杆8及び横支持杆9と
も固定状に配設されているので、刈取部Kの左右スライ
ドにおいて、ミッションケースMやクローラ44L・4
4Rの前端への当接は皆無となる。第3に、クローラ前
端と刈取部との間の前後間隔を縮小させ、刈取部の前後
長さの短いコンパクトなコンバインを構成することがで
きるのである。
において、刈取部を左右に位置切換可能とした刈取部ス
ライド式コンバインの構成に関する。 【0002】 【従来の技術】本出願人は、軟圃場での作業で、クロー
ラ外端のすぐ近くにある未刈取穀稈を泥寄せで倒伏しな
いようにするため、刈取部の前処理機構を左右にスライ
ドし、また、それに合わせて刈取部内の穀稈搬送機構を
左右回動させて、内側及び外側位置に切換可能としたコ
ンバインの構成について出願済みである。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、従来は、前処
理機構と穀稈搬送機構との左右スライドは独立して行っ
ており、操作が煩雑となる他、左右スライドにおける両
機構の受継部において位置ズレを生じ、穀稈受継がうま
くいかなくなるという虞もあった。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は、以上のような
課題を解決するために、次のような手段を用いるもので
ある。コンバインの刈取部における引起し装置や刈刃等
の前処理機構と、その後方の穀稈搬送機構とを回動し、
左右位置切換可能とした構成において、走行機体のシャ
ーシ43に配置した刈取入力ケース1側から、上下に回
動する縦支持杆8を突出し、該縦支持杆8の先端に横支
持杆9を固設し、該横支持杆9の両端側から、前記左右
スライドアーム10L・10Rを突設させたものであ
る。 【0005】 【発明の実施の形態】本発明の解決すべき課題及び構成
は以上の如くであり、次に添付の図面に示した本発明の
実施例を説明する。図1は刈取部スライド式コンバイン
の正面図、図2は刈取部の側面図、図3は刈取部の下位
支持構造を示す平面図、図4は刈取部における前処理機
構のスライド構造を示す平面図、図5は揺動伝動ケース
11の回動及び摺動構造を示す部分平面図、図6は刈取
部における前処理機構の駆動系を示す平面図、図7は刈
取部スライドにおける前処理機構と穀稈搬送機構との同
位相回動を示す平面略図、図8は引起し装置の駆動系を
示す正面図、図9は分割伝動ケースの内部平面図、図1
0は同じく内部側面図、図11は同じくチェーン伝動と
した場合の内部平面図、図12は穀稈搬送機構の平面
図、図13は同じく側面図である。 【0006】図1及び図2よりコンバインの全体構造に
ついて説明する。コンバインは、左右クローラ44L・
44Rを支承してなるクローラ走行装置上にシャーシ4
3を配設し、このシャーシ43上の前部右側に図示せぬ
エンジンを搭載し、更に該シャーシ43の前方におい
て、ミッションケースMを配設して、該ミッションケー
スMに左右クローラ44L・44Rの駆動輪の車軸45
を懸架している。該シャーシ43の上部において、走行
方向の左側にはフィードチェーン46や扱胴47を内設
する脱穀選別部Dを搭載しており、右側には上方に籾タ
ンク49が配設されていて、脱穀選別部Dより揚穀コン
ベア48にて籾が収納され、その下方に籾袋の載置部が
具備されており、載置した籾袋に籾タンク49の籾を収
納することができる。 【0007】シャーシ43の前部は、右側部分を前方に
延設して、その上部にフロントコラム50や、座席51
を上部に配設したエンジンルームを兼ねる座席台等を搭
載してなる操作部Sが形成されており、該フロントコラ
ム50には、旋回操作や刈取部昇降を行うレバーや、走
行変速用のレバー等の操縦用部材が配設されている。 【0008】操作部Sの左側、即ち、シャーシ43の左
側部分の前方には、刈取部Kが支持されている。以下、
該刈取部Kの構成について、図1乃至図13より詳述す
る。前記シャーシ43の前部上方にて、横方向に刈取入
力ケース1が配設されており、該刈取入力ケース1内
は、図4の如く、右側に刈取入力プーリー2を突出する
刈取入力軸3が軸支されている。該刈取入力軸3は、左
側に突出して、図3の如く穀稈搬送駆動ケース4内に入
軸し、該穀稈搬送駆動ケース4内にて略上下方向に軸支
された穀稈搬送駆動軸5にベベルギア噛合している。 【0009】穀稈搬送機構について、図12、図13等
より説明する。該穀稈搬送駆動軸5の上端は穂先搬送装
置6を、下端は縦搬送装置7を、各々左右に回動可能に
支承するものであり、かつ、各穀稈搬送装置6・7の駆
動スプロケットが付設されていて、各穀稈搬送装置6・
7の搬送チェーン6a・7aを搬送駆動する。両穀稈搬
送装置6・7は、一体状に連結されていて、該穀稈搬送
軸5を回動支点として、該穀稈搬送駆動ケース4に対し
て自在に左右回動する構成となっている。 【0010】これら穀稈搬送装置6・7は、後記前処理
機構より受け継いだ穀稈の穂先部を穂先搬送装置6が、
根元部を縦搬送装置7が保持しつつ後方に搬送するもの
であり、搬送中において、縦搬送装置7は根元部を徐々
に引き起こして、後端部位にて穀稈を略水平状にし、脱
穀選別部Dのフィードチェーン46に受け継ぐのであ
る。 【0011】次に、図2乃至図6等にて、刈取部Kの前
処理機構の支持構造について説明する。前処理機構と
は、刈取部Kの前方において、未刈取穀稈を刈取部K内
に掻き込み、刈り取って、穀稈搬送装置6・7に搬送す
る部位であり、分草板26、引起し装置(引起しケース
27)、掻込ベルト29、掻込ホイル31、刈刃36等
よりなる。これらの前処理機構は、刈取部Kの下部にて
横方向に配設された横伝動ケース19に一体状に支持さ
れているものであり、該横伝動ケース19は、平行状の
横支持杆9の直前方において、その左端及び右端にて介
設された平行リンクを形成するスライドアーム10L・
10Rを介して、左右スライド可能に連結されている。
そして、該横支持杆9は、前記刈取入力ケース1の中途
部より前方に突設された縦支持杆8の先端に固設されて
いるものであり、即ち、刈取入力ケース1に対して固設
された縦支持杆8・横支持杆9に対して、横伝動ケース
19と前処理機構が一体に左右スライドするよう支持さ
れているのである。 【0012】なお、縦支持杆8は、図2の如く、側面視
湾曲状となっていて(伝動軸を内設しないので、曲折が
可能である。)、その直後下方に配設されているミッシ
ョンケースMへの干渉を回避している。更には、縦支持
杆8及び横支持杆9とも固定状に配設されているので、
刈取部Kの左右スライドにおいて、ミッションケースM
やクローラ44L・44Rの前端への当接は皆無とな
る。このような構成から、クローラ前端と刈取部との間
の前後間隔を縮小させ、刈取部の前後長さの短いコンパ
クトなコンバインを構成することができるのである。 【0013】平行リンクのスライドアーム10L・10
Rの構成について詳述する。図4等の如く、左右スライ
ドアーム10L・10Rの後端は、横伝動ケース19の
左右端に左右回動自在に枢支され、また、その前端は、
横伝動ケース19の左右端に固設されたリンクブラケッ
ト23L・23Rに枢支されている。左側のスライドア
ーム10Lの先端には、左右2個の係止孔が穿設されて
おり、一方、左側リンクブラケット23Lにおいて、解
除レバー24を嵌挿するための嵌挿孔が穿設されてい
て、該解除レバー24を、該嵌挿孔を通して、該左側ス
ライドアーム10L先端の左右二個の係止孔の何れかに
嵌入することで、該スライドアーム10L・10Rを左
右の二位置に固定する。また、該解除レバー24を回転
させると、該解除レバー24が自然に左側スライドアー
ム10Lの係止孔より抜けて、該スライドアーム10L
・10Rが回動自在となり、もう一方の位置にスライド
できる。 【0014】なお、この実施例では、横伝動ケース19
の下側にスライドアーム10L・10Rを通過させてい
るが、これにより、横伝動軸20を内設して、破損を防
止すべき横伝動ケース19下側の保護を図ることができ
る。但し、このように横伝動ケース19の下側に配設す
ると、湿田での作業時に泥や株にスライドアーム10L
・10Rが引っ掛かる時がある。このような観点から、
横伝動ケース19の上方にスライドアーム10L・10
Rを配設することも考えられる。 【0015】平行リンクである該スライドアーム10L
・10Rの左右固定位置間の回動量及び回動軌跡は、図
7に示す如く、左右スライドにおいて、前処理機構の回
動軌跡Xと、穀稈搬送機構6・7の前端の回動軌跡Yと
が平行状で、かつ同一回動量となるように設定してあ
る。よって、前処理機構と穀稈搬送機構との連動が可能
となり、前処理機構と穀稈搬送装置とを連係させれば、
どちらかをスライドさせると、もう一方も連動してスラ
イドすることとなる。そこで、前処理機構の一部であ
る、後記右側掻込ケース30Rより上方に、図2または
図13の如く、側面視円弧状の連動ガイド杆37を立設
している。該連動ガイド杆37には、ガイド部材38を
上下摺動自在に環設し、該ガイド部材38の後部を、拗
れに対する緩衝材38aを介して、連動杆39の先端の
筒部39a内に摺動自在に嵌入しており、該連動杆39
の後端は、図12及び図13図示の縦搬送装置7より延
設される後部連動杆41の先端に固設された筒体40内
に摺動自在に嵌入している。こうして、前処理機構を左
右スライドさせると、それにつれて穀稈搬送装置6・7
をも連動して左右スライドする構成としている。なお、
穀稈搬送装置に関しては、前記穀稈搬送駆動ケース4が
該刈取入力ケース1に対して回動自在に枢支されてい
て、この回動により、穂先搬送装置6及び縦搬送装置7
を一体に上下回動して扱深さ調節を行わなければならな
い。この上下回動は、各スライド位置において、該連動
杆39先端のガイド部材38が該連動ガイド杆37上を
上下摺動することにより、許容されているのである。 【0016】以上のような構成によって、刈取部のスラ
イド操作は、平行リンクであるスライドアーム10L・
10Rの固定を解除レバー24の回動操作にて解除し、
前処理機構を、左右どちらかに回動させると、前処理機
構と穀稈搬送機構との間の連結機構により、穀稈搬送機
構も一体に同方向に回動して、固定位置に達すると解除
レバー24を固定し、前処理機構及び穀稈搬送機構を該
位置に固定するという操作となる。 【0017】なお、左スライドアーム10Lの回動支点
は、後記左分草杆25Lの延長線上に位置しており、加
えて、左スライド位置における後記左掻込ホイル31L
の中心(回転軸32L)位置よりもなお左側に位置する
ようにしている。即ち、両スライドアーム10L・10
Rの左側へのスライドストローク量を制限しているので
あるが、このことにより、左スライド時においても、左
スライドアーム10Lが穀稈の搬送を妨げることなく、
穀稈搬送路を広く取ることができ、穀稈は、後記掻込ベ
ルト29L・29R・掻込ホイル31L・31Rに掻き
込まれて、左側に寄せられつつ後程の穀稈搬送機構に円
滑に受け継がれるのである。 【0018】前処理機構の構造について説明する。該横
伝動ケース19の左端、右端及び中央より前方にそれぞ
れ分草杆25L・25R・25Mを延設しており、各分
草杆25L・25R・25Mの前端に、分草板26L・
26R・26Mを固設している。左右分草杆25L・2
5Rにおいて、各分草板26L・26Rの直後方位置に
おいて、引起しケース支持杆25a・25aを延設して
おり、これにそれぞれ引起しケース27L・27Rの後
面を固設している。該左右分草板26L・26Rは、正
面視でそれぞれ左右引起しケース27L・27Rの外端
に配設され、左右引起しケース27L・27R間に、中
央分草板26Mが配設されているのである。引起しケー
ス27L・27R内には、それぞれラグを具備する引起
しチェーン28を巻装しており、該引起しチェーン28
を搬送駆動して、分草板26L・26R・26Mにて分
草した穀稈を垂直状に引き起こし、両引起しケース27
L・27R間に穀稈を掻き込んでいく。 【0019】両引起しケース27L・27Rの後方下端
より、ラグ付きの掻込ベルト29L・29Rが支承され
ている。その各後部は、スターホイル状の左右掻込ホイ
ル31L・31R上に支承されている。また、両掻込ベ
ルト29L・29Rはそれぞれ掻込ケース30L・30
Rに上部を被覆され、両掻込ケース30L・30Rの前
端が、前記左右分草杆25L・25Rより突設される引
起しケース支持杆25a・25aに、ブラケットを介し
て支持されており、右側掻込ケース30Rの後部及び右
側掻込ホイル31Rの回転駆動軸32Rは、横伝動ケー
ス19より突設される後記刈刃・掻込伝動ケース33に
支承されており、左側掻込ケース30Lの後部及び左側
掻込ホイル31Lの回転軸32Lが、後記左引起し伝動
ケース21より突設される支持杆34に支承されてい
る。これらの左右掻込ベルト29L・29R及び掻込ホ
イル31L・31Rが搬送駆動して、左右二条の穀稈を
中央部位に集稈し、後方に搬送するようにしているので
ある。 【0020】そして、該掻込ホイル31L・31Rの下
方において、左右の分草杆25L・25R間に刈刃36
を横設している。該刈刃36は、固定状の受刃36b上
にて駆動刃36aを摺動駆動して、掻込ホイル31L・
31Rにて後方に掻き込まれた穀稈の根元を刈り取る構
成となっている。 【0021】左右掻込ベルト29L・29R及び掻込ホ
イル31L・31Rの合流部位の後端は、図6または図
7の如く、前記の穀稈搬送装置の穂先搬送装置6及び縦
搬送装置7の前端部に平面視で重合し、該掻込ケース3
0L・30Rに沿設したガイド杆35・35・・・が、
掻込ベルト29L・29R及び掻込ホイル31L・31
Rにて掻き込む穀稈を円滑に中央部位に集稈するように
案内し、更に、該穂先搬送装置6及び縦搬送装置7の前
端に案内し、穀稈の穂先側を穂先搬送装置6に、根元側
を縦搬送装置7に受け継ぐ。そして、左右スライドによ
っても、前記の如き構成によって、前処理機構と穀稈搬
送機構との左右位置関係が保持されており、前処理機構
から穀稈搬送機構への穀稈受継に支障を生じないのであ
る。 【0022】次に、前処理機構の駆動系について図2、
図4乃至図6等より説明する。前記刈取入力ケース1の
中途部上端に、平面視略前後方向の揺動伝動ケース11
の後端が枢支されており、該刈取入力ケース1への枢支
部を支点として、揺動伝動ケース11が左右回動自在と
なっている。該揺動伝動ケース11は、途中に摺動受け
ケース11bを形成しており、そこから前方に摺動自在
の前部摺動ケース11aを突設していて、該前部摺動ケ
ース11aの後部位が該摺動受けケース11b内にて摺
動自在に軸支されている。更に、前部摺動ケース11a
内には、前後に摺動しないように、揺動伝動軸12の前
部位を軸支し、該前部摺動ケース11aより後方に突出
した揺動伝動軸12の後部位は、揺動伝動ケース11内
にて前後摺動自在に軸支されている。そして、該揺動伝
動軸12の後端が、該刈取入力軸3の中途部より分岐さ
せたベベルギア軸3aにベベルギア噛合しており、該揺
動伝動軸12は、後ベベルギア12bに対して摺動自在
に嵌合していて、該揺動伝動軸12の摺動によっても、
ベベルギア軸3aとのギア噛合が保持される。 【0023】一方、前記の前処理機構を支持する横伝動
ケース19内には、横伝動軸20が軸支されていて、そ
の左端部からベベルギア噛合して上方に、左側引起しケ
ース27Lの引起しチェーン28を駆動する左引起し伝
動軸22が、左引起し伝動ケース21に軸支されて突設
されて、上端部を該左引起しケース27Lの上部スプロ
ケット軸27aにベベルギア噛合させている。そして、
右端は、図1または図8等の如く、正面視刈取部Kの右
側端の上下中央付近に配設される分割伝動ケース16よ
り下方に垂設される右下方伝動ケース17内に軸支され
た右下方伝動軸18の下端とベベルギア噛合している。 【0024】該右下方伝動軸18の上端は、該分割伝動
ケース16内において、図9及び図10の如くギア噛合
によるか、或いは、図11の如くチェーン伝動によっ
て、右上方伝動ケース14内にて軸支される右上方伝動
軸15に伝動される。ギア噛合の伝動構成について説明
すると、右下方伝動軸18の上端にベベルギア18aが
付設されており、分割伝動ケース16内に回転自在に軸
支された中間ギア16aを介して右上方伝動軸15下端
付設のベベルギア15aに噛合しているものである。チ
ェーン伝動は、右下方伝動軸18上端にスプロケット1
8a’を、右上方伝動軸15下端にスプロケット15
a’を付設し、両スプロケット間にチェーン16bを巻
回したものである。こうして、右下方伝動軸18より伝
動される該右上方伝動軸15の上端は、右引起しケース
27Rの上部スプロケット軸27aにベベルギア噛合し
ている。 【0025】そして、前記の前部揺動ケース11aの先
端に、前処理機構の入力ケースであるベベルギアケース
13が固設されていて、該ベベルギアケース13が該右
上方伝動ケース14の中途部にて回動自在に外嵌されて
いる。ベベルギアケース13の内部において、該前部揺
動ケース11aより前方に突出された揺動伝動軸12が
入軸され、該先端がベベルギア12aとなって、該右上
方伝動軸15に環設したベベルギア15bに噛合してい
る。即ち、刈取入力軸3の駆動力が、揺動伝動軸12を
介して、右上方伝動軸15を駆動し、直接的に右引起し
ケース27Rの引起しチェーン28を駆動する一方、該
右上方伝動軸15より分割伝動ケース16を介して右下
方伝動軸18に伝動し、横伝動軸20を駆動して、更に
左引起し伝動軸22を介し、左引起しケース27Lの引
起しチェーン28を駆動しているのである。 【0026】また、図6の如く、横伝動軸20の右側寄
り中途部からベベルギア噛合する刈刃・掻込伝動軸42
を前方に突設し、該横伝動ケース19に固設された図2
図示の刈刃・掻込伝動ケース33内にて軸支しており、
その前端を刈刃36の駆動刃36aに連結して、該駆動
刃36aを摺動駆動するとともに、その中途部にウォー
ム噛合させて、右側掻込ホイル31R及び右側掻込ベル
ト29Rの回転駆動軸32Rに伝動している。左側の掻
込ホイル31L及び掻込ベルト29Lの回転軸32L
は、駆動される掻込ホイル31Rに対する掻込ホイル3
1Lの噛合により、従動回転する。即ち、一本の刈刃・
掻込伝動軸42にて、刈刃36・掻込ベルト29・掻込
ホイル31を駆動できるようにしており、刈刃・掻込伝
動ケース33の構成が簡素化されている。右側寄りの位
置より突設されているのは、搬送上の事情からである
が、コンバイン自体は、刈取がすすむにつれて、前記籾
タンク49の搭載された右側部分の方に重量がかかって
くるので、このように簡素化して、なるべく刈刃・掻込
伝動ケース33を軽量化する方がよいのである。 【0027】これら駆動系のうち、左引起し伝動ケース
21、右下方伝動ケース17、分割伝動ケース16・右
上方伝動ケース14、更に刈刃・掻込伝動ケース33が
横伝動ケース19に対して固設されており、前処理機構
の左右スライドとともに一体にスライドする。この際
に、揺動伝動ケース11は、図4の如く左右回動するも
のであるが、揺動伝動ケース11の前後長が長いことか
ら、平行リンクである左右スライドアーム10L・10
Rの左右スライドによるストローク量よりも大きくな
り、従って、前後の変位量も大きくなる。この前後変位
量を、左右スライドアーム10L・10Rの回動による
前後変位量と同一に縮小しないと、該左右回動は不可能
である。従って、左側スライド時には、図5の如く、揺
動伝動軸12及び前部摺動ケース11aが、揺動伝動ケ
ース11に対して後方に摺動するよう、前記の如き摺動
可能な構成にしているのである。 【0028】以上のように、左右スライドにおける刈取
部の前処理機構と穀稈搬送機構との回動を平行状に、ま
た回動量を略左右同一とすることで、両機構の左右スラ
イドを連動させることが可能となり、どちらかの機構を
左右スライドすると、もう一方の機構も同時にスライド
するような構成とすることができる。 【0029】 【発明の効果】本発明は、以上のように構成したので、
次のような効果を奏する。第1に、縦支持杆8は、伝動
軸を内設しないので、曲折が可能であり、その直後下方
に配設されているミッションケースMへの干渉を回避す
ることができる。第2に、縦支持杆8及び横支持杆9と
も固定状に配設されているので、刈取部Kの左右スライ
ドにおいて、ミッションケースMやクローラ44L・4
4Rの前端への当接は皆無となる。第3に、クローラ前
端と刈取部との間の前後間隔を縮小させ、刈取部の前後
長さの短いコンパクトなコンバインを構成することがで
きるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】刈取部スライド式コンバインの正面図である。
【図2】刈取部の側面図である。
【図3】刈取部の下位支持構造を示す平面図である。
【図4】刈取部における前処理機構のスライド構造を示
す平面図である。 【図5】揺動伝動ケース11の回動及び摺動構造を示す
部分平面図である。 【図6】刈取部における前処理機構の駆動系を示す平面
図である。 【図7】刈取部スライドにおける前処理機構と穀稈搬送
機構との同位相回動を示す平面略図である。 【図8】引起し装置の駆動系を示す正面図である。 【図9】分割伝動ケースの内部平面図である。 【図10】同じく内部側面図である。 【図11】同じくチェーン伝動とした場合の内部平面図
である。 【図12】穀稈搬送機構の平面図である。 【図13】同じく側面図である。 【符号の説明】 K 刈取部 M ミッションケース 1 刈取入力ケース 3 刈取入力軸 4 穀稈搬送駆動ケース 5 穀稈搬送駆動軸 6 穂先搬送装置 7 縦搬送装置 8 縦支持杆 9 横支持杆 10L 左スライドアーム 10R 右スライドアーム 19 横伝動ケース 20 横伝動軸 23 リンクブラケット 24 解除レバー
す平面図である。 【図5】揺動伝動ケース11の回動及び摺動構造を示す
部分平面図である。 【図6】刈取部における前処理機構の駆動系を示す平面
図である。 【図7】刈取部スライドにおける前処理機構と穀稈搬送
機構との同位相回動を示す平面略図である。 【図8】引起し装置の駆動系を示す正面図である。 【図9】分割伝動ケースの内部平面図である。 【図10】同じく内部側面図である。 【図11】同じくチェーン伝動とした場合の内部平面図
である。 【図12】穀稈搬送機構の平面図である。 【図13】同じく側面図である。 【符号の説明】 K 刈取部 M ミッションケース 1 刈取入力ケース 3 刈取入力軸 4 穀稈搬送駆動ケース 5 穀稈搬送駆動軸 6 穂先搬送装置 7 縦搬送装置 8 縦支持杆 9 横支持杆 10L 左スライドアーム 10R 右スライドアーム 19 横伝動ケース 20 横伝動軸 23 リンクブラケット 24 解除レバー
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 コンバインの刈取部における引起し装置
や刈刃等の前処理機構と、その後方の穀稈搬送機構とを
回動し、左右位置切換可能とした構成において、 走行機体のシャーシ43に配置した刈取入力ケース1側
から、上下に回動する縦支持杆8を突出し、 該縦支持杆8の先端に横支持杆9を固設し、 該横支持杆9の両端側から、前記左右スライドアーム1
0L・10Rを突設させたことを特徴とするコンバイ
ン。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20051025 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20051215 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20060328 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |