JP2003199285A - インバータ駆動用の誘導電動機 - Google Patents
インバータ駆動用の誘導電動機Info
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- Motor Or Generator Frames (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 軸電圧を低減して、軸電圧に起因する軸受で
の電食を防止する。 【解決手段】 誘導電動機のブラケット2に形成した貫
通穴部10の軸方向長さを長くするとともに、ギャップ
を小さくして、この部分の静電容量を大きくする。ま
た、外扇型の金属製の冷却ファン7とブラケット2との
間にラビリンス部11を形成してこの部分での静電容量
を大きくする。このようにして、回転部分と接地されて
い電動機容器との間の静電容量を大きくして分担電圧を
変更させ、軸受5に作用する軸電圧を少なくし、軸電圧
の放電を低減して電食を防いでいる。
の電食を防止する。 【解決手段】 誘導電動機のブラケット2に形成した貫
通穴部10の軸方向長さを長くするとともに、ギャップ
を小さくして、この部分の静電容量を大きくする。ま
た、外扇型の金属製の冷却ファン7とブラケット2との
間にラビリンス部11を形成してこの部分での静電容量
を大きくする。このようにして、回転部分と接地されて
い電動機容器との間の静電容量を大きくして分担電圧を
変更させ、軸受5に作用する軸電圧を少なくし、軸電圧
の放電を低減して電食を防いでいる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インバータ駆動用
の誘導電動機に関し、軸電圧に起因する軸受での電食を
防止することができるように工夫したものである。
の誘導電動機に関し、軸電圧に起因する軸受での電食を
防止することができるように工夫したものである。
【0002】
【従来の技術】誘導電動機を可変速運転するため、イン
バータを用いて駆動することが行われている。近年で
は、IGBTなどの高速なパワーデバイスが開発され、
インバータのキャリア周波数の高周波化が進んでおり、
インバータのスイッチング時に電圧が急峻に変化する。
バータを用いて駆動することが行われている。近年で
は、IGBTなどの高速なパワーデバイスが開発され、
インバータのキャリア周波数の高周波化が進んでおり、
インバータのスイッチング時に電圧が急峻に変化する。
【0003】インバータは、スイッチング動作すると、
負荷電流を規定するノーマルモード電圧のみならず、コ
モンモード電圧を発生する。このコモンモード電圧は、
スイッチング状態に応じてステップ上に急峻に変化する
電圧であり、負荷に流れる電流ならびに負荷のインピー
ダンスに全く影響されることなく、基準電位に対する負
荷全体の電位と考えることができる。このコモンモード
電圧は、座標変換で定義される「零相電圧」と物理的意
味は同じである。
負荷電流を規定するノーマルモード電圧のみならず、コ
モンモード電圧を発生する。このコモンモード電圧は、
スイッチング状態に応じてステップ上に急峻に変化する
電圧であり、負荷に流れる電流ならびに負荷のインピー
ダンスに全く影響されることなく、基準電位に対する負
荷全体の電位と考えることができる。このコモンモード
電圧は、座標変換で定義される「零相電圧」と物理的意
味は同じである。
【0004】上記コモンモード電圧により、軸電圧が発
生する。この軸電圧は、誘導電動機の回転軸と、接地電
位となっているフレームとの間の電圧である。したがっ
て軸電圧が大きいときには、軸受の内部で放電が発生し
て電食が発生してしまう。つまり、軸受のベアリング内
の潤滑油の薄膜で放電が発生してベアリング電流が流れ
て電食が生じる。
生する。この軸電圧は、誘導電動機の回転軸と、接地電
位となっているフレームとの間の電圧である。したがっ
て軸電圧が大きいときには、軸受の内部で放電が発生し
て電食が発生してしまう。つまり、軸受のベアリング内
の潤滑油の薄膜で放電が発生してベアリング電流が流れ
て電食が生じる。
【0005】ここで、電食の発生原因を詳述する。軸受
の電食は軸電圧により軸受部を有害な電流が流れること
により起こる。この軸電圧は電動機の磁気的不平衡や静
電誘導等が原因で発生する。正弦波電圧で運転する場合
は、固定子巻線の中性点電位が零電位で変動はない。し
かし、今回のようなインバータで運転する場合は、半導
体素子のスイッチングにより中性点電位は零にならず上
下に変動し、この変動する電位をコモンモード電位と言
っている。
の電食は軸電圧により軸受部を有害な電流が流れること
により起こる。この軸電圧は電動機の磁気的不平衡や静
電誘導等が原因で発生する。正弦波電圧で運転する場合
は、固定子巻線の中性点電位が零電位で変動はない。し
かし、今回のようなインバータで運転する場合は、半導
体素子のスイッチングにより中性点電位は零にならず上
下に変動し、この変動する電位をコモンモード電位と言
っている。
【0006】電動機巻線と大地間は色々な部品でつなが
れている。一つは、巻線→固定子鉄心→フレームであ
り、もう一つは巻線→固定子鉄心→回転子鉄心→回転軸
→軸受→ブラケットである。
れている。一つは、巻線→固定子鉄心→フレームであ
り、もう一つは巻線→固定子鉄心→回転子鉄心→回転軸
→軸受→ブラケットである。
【0007】これらの部品は電気的に結合されており、
等価回路は図3のようになる。コモンモード電圧Vcが
電動機巻線に印加されることにより、各部品に電圧が発
生する。この時の軸受における、内輪−外輪間の静電容
量(循環油は絶縁体)に誘導される電圧が軸電圧Vsで
あり、この軸電圧Vsにより軸電流Isが流れ電食が発
生する。
等価回路は図3のようになる。コモンモード電圧Vcが
電動機巻線に印加されることにより、各部品に電圧が発
生する。この時の軸受における、内輪−外輪間の静電容
量(循環油は絶縁体)に誘導される電圧が軸電圧Vsで
あり、この軸電圧Vsにより軸電流Isが流れ電食が発
生する。
【0008】なお、図3において
CSTは、固定子巻線−固定子鉄心間の静電容量
CGap は、固定子鉄心−回転子鉄心間の静電容量
CBBは、軸受内輪−外輪間の静電容量
RSTは、固定子鉄心−フレーム間の抵抗
RRTは、回転子鉄心−軸受内輪までの抵抗
RBrは、軸受外輪−フレームまでの抵抗である。
【0009】なお図4は、コモンモード電圧の一例を示
す。また図5は、コモンモード電圧と軸電流との関係を
示しており、軸電流は、点線で囲った部分に相当する電
流であり、他の部分はノイズである。
す。また図5は、コモンモード電圧と軸電流との関係を
示しており、軸電流は、点線で囲った部分に相当する電
流であり、他の部分はノイズである。
【0010】軸電圧に起因する軸受の電食を防止するた
め、従来では、次のような対策が考えられている。
め、従来では、次のような対策が考えられている。
【0011】(1)軸電圧をバイパス回路を通して逃が
す対策。具体的には、次のような〜の方法がある。 回転軸または回転軸とつながった回転体の一部にブラ
シを当てる。 軸受の潤滑剤として導電性のある物を使用する。 軸電圧を負荷機器側へ逃がす。 バイパス用の軸受を1つ追加する。
す対策。具体的には、次のような〜の方法がある。 回転軸または回転軸とつながった回転体の一部にブラ
シを当てる。 軸受の潤滑剤として導電性のある物を使用する。 軸電圧を負荷機器側へ逃がす。 バイパス用の軸受を1つ追加する。
【0012】(2)軸電圧により生ずる軸電流の回路を
遮断する対策。具体的には、次のような〜の方法が
ある。 回転子コアと回転軸との間を絶縁する。 回転軸と軸受内輪との間を絶縁する。 軸受の内輪と外輪との間を絶縁する。例えば軸受とし
て、セラミックスボール軸受を使用する。 軸受の外輪と軸受箱との間を絶縁する。 軸受箱とフレーム(本体容器、接地有り)の間を絶縁
する。
遮断する対策。具体的には、次のような〜の方法が
ある。 回転子コアと回転軸との間を絶縁する。 回転軸と軸受内輪との間を絶縁する。 軸受の内輪と外輪との間を絶縁する。例えば軸受とし
て、セラミックスボール軸受を使用する。 軸受の外輪と軸受箱との間を絶縁する。 軸受箱とフレーム(本体容器、接地有り)の間を絶縁
する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、繊維機械の
テイクアップマシンに使用される誘導電動機のように、
(a)小型(5kW以下)で高速回転(10,000r
pm以上)で、(b)1ラインで使用するモータ数が多
く、メンテナンスに時間がかかり、(c)負荷側機器も
軸受部しか逃がす部分がなく、(d)周囲温度が高く、
24時間連続運転する、タイプの誘導電動機では、上述
した〜の対策では的確に対応することができなかっ
た。
テイクアップマシンに使用される誘導電動機のように、
(a)小型(5kW以下)で高速回転(10,000r
pm以上)で、(b)1ラインで使用するモータ数が多
く、メンテナンスに時間がかかり、(c)負荷側機器も
軸受部しか逃がす部分がなく、(d)周囲温度が高く、
24時間連続運転する、タイプの誘導電動機では、上述
した〜の対策では的確に対応することができなかっ
た。
【0014】即ち、の方法を採用しても、ブラシでは
周速が高く信頼性がない。またコストアップを招来し、
更に、小型器ではブラシの取付スペースが大きすぎる。
周速が高く信頼性がない。またコストアップを招来し、
更に、小型器ではブラシの取付スペースが大きすぎる。
【0015】の方法のように潤滑剤として導電性を有
するものを採用するとしても、その種類は少なく、ま
た、時間の経過と共に導電性が低下してしまう。
するものを採用するとしても、その種類は少なく、ま
た、時間の経過と共に導電性が低下してしまう。
【0016】の方法は、上記(c)の理由から採用で
きない。
きない。
【0017】の方法を採用すると、パイパス用の軸受
の定期的な交換が必要になる。またモータが大型化する
とともに、コストアップを招来し、更にメンテナンスが
面倒である。
の定期的な交換が必要になる。またモータが大型化する
とともに、コストアップを招来し、更にメンテナンスが
面倒である。
【0018】上記〜の方法は、モータのコストに比
べて、対策に要するコストの割合が大きい。
べて、対策に要するコストの割合が大きい。
【0019】本発明は、上記従来技術に鑑み、軸電圧に
よる軸受の電食を確実に防止することができ、しかも、
簡単な構成により実現することができる、インバータ駆
動用の誘導電動機を提供することを目的とする。
よる軸受の電食を確実に防止することができ、しかも、
簡単な構成により実現することができる、インバータ駆
動用の誘導電動機を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の構成は、インバータにより駆動される誘導電動機で
あって、回転軸または回転子と、接地部品と短絡してい
る固定部分である電動機容器との間の静電容量を増加さ
せる構造としていることを特徴とする。
明の構成は、インバータにより駆動される誘導電動機で
あって、回転軸または回転子と、接地部品と短絡してい
る固定部分である電動機容器との間の静電容量を増加さ
せる構造としていることを特徴とする。
【0021】また本発明の構成は、インバータにより駆
動される誘導電動機であって、回転軸または回転子と、
接地部品と短絡している固定部分である電動機容器との
間の静電容量を増加させるため、回転軸を貫通させるた
めにブラケットに形成した貫通穴部の、軸方向長さを長
くすると共に、この貫通穴部でのブラケットと回転軸と
の間のギャップ寸法を小さくした構造としていることを
特徴とする。
動される誘導電動機であって、回転軸または回転子と、
接地部品と短絡している固定部分である電動機容器との
間の静電容量を増加させるため、回転軸を貫通させるた
めにブラケットに形成した貫通穴部の、軸方向長さを長
くすると共に、この貫通穴部でのブラケットと回転軸と
の間のギャップ寸法を小さくした構造としていることを
特徴とする。
【0022】また本発明の構成は、インバータにより駆
動される誘導電動機であって、回転軸または回転子と、
接地部品と短絡している固定部分である電動機容器との
間の静電容量を増加させるため、外扇型の金属製の冷却
ファンとブラケットとが対向する部分において、冷却フ
ァンとブラケットとが相互に入り込む凹凸面となったラ
ビリンス部を形成した構成としていることを特徴とす
る。
動される誘導電動機であって、回転軸または回転子と、
接地部品と短絡している固定部分である電動機容器との
間の静電容量を増加させるため、外扇型の金属製の冷却
ファンとブラケットとが対向する部分において、冷却フ
ァンとブラケットとが相互に入り込む凹凸面となったラ
ビリンス部を形成した構成としていることを特徴とす
る。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
き詳細に説明する。本実施の形態では、回転軸または回
転子(回転子鉄心)と、電動機容器(フレーム,ブラケ
ット等の固定部分で接地部品と短絡しているもの)との
間の静電容量を増加させることで軸電圧を低減するもの
である。即ち図1に示すように、回転子鉄心(または回
転軸)とフレーム(またはブラケット)間の静電容量C
BSを積極的に増加させる構造を採用している。
き詳細に説明する。本実施の形態では、回転軸または回
転子(回転子鉄心)と、電動機容器(フレーム,ブラケ
ット等の固定部分で接地部品と短絡しているもの)との
間の静電容量を増加させることで軸電圧を低減するもの
である。即ち図1に示すように、回転子鉄心(または回
転軸)とフレーム(またはブラケット)間の静電容量C
BSを積極的に増加させる構造を採用している。
【0024】なお、図1において
VC は、コモンモード電圧
VS は、軸電圧
CBSは、回転子鉄心−フレーム間の静電容量
CSTは、固定子巻線−固定子鉄心間の静電容量
CGap は、固定子鉄心−回転子鉄心間の静電容量
CBBは、軸受内輪−外輪間の静電容量
RSTは、固定子鉄心−フレーム間の抵抗
RRTは、回転子鉄心−軸受内輪までの抵抗
RBrは、軸受外輪−フレームまでの抵抗である。
【0025】図1に示すように、回転子鉄心−フレーム
間の静電容量CBSを増加させることで、分担電圧を変化
させて、軸電圧VS を低減させるものである。軸電圧V
S が低減すると軸電圧が放電する回数が減少し、電食が
発生するまでの時間を延長させることができ、寿命が延
びる。なお、軸電圧VS が軸受の潤滑剤の絶縁耐力より
も小さくなれば放電は発生しない。
間の静電容量CBSを増加させることで、分担電圧を変化
させて、軸電圧VS を低減させるものである。軸電圧V
S が低減すると軸電圧が放電する回数が減少し、電食が
発生するまでの時間を延長させることができ、寿命が延
びる。なお、軸電圧VS が軸受の潤滑剤の絶縁耐力より
も小さくなれば放電は発生しない。
【0026】具体的に寿命を比較すると、静電容量CBS
がない場合には、軸電圧は26V(最大値)で、軸電流
発生回数は13,000回/secであったものが、静
電容量CBS≒CGap としたときには、軸電圧は11V
(最大値)で軸電流発生回数は5,000回/secと
なった。このため、静電容量CBSがない場合には、寿命
が6カ月であったものが、静電容量CBS≒CGap とする
ことにより寿命が2年以上となった。
がない場合には、軸電圧は26V(最大値)で、軸電流
発生回数は13,000回/secであったものが、静
電容量CBS≒CGap としたときには、軸電圧は11V
(最大値)で軸電流発生回数は5,000回/secと
なった。このため、静電容量CBSがない場合には、寿命
が6カ月であったものが、静電容量CBS≒CGap とする
ことにより寿命が2年以上となった。
【0027】ここで、静電容量CBSを積極的に増加させ
る構造となっている誘導電動機を図2を参照して説明す
る。同図に示すように、電動機容器となるフレーム1や
ブラケット2等の固定部分は、接地部品と短絡してい
る。フレーム1の内周面には固定子(固定子鉄心)3が
配置され、この固定子3には固定子巻線3aが備えられ
ている。回転軸4は軸受5を介して、ブラケット2にて
回転自在に支持されている。回転軸4には回転子(回転
子鉄心)6が配置されている。さらに、電動機容器外に
は、外扇型の金属製の冷却ファン7が、回転軸4に備え
られている。
る構造となっている誘導電動機を図2を参照して説明す
る。同図に示すように、電動機容器となるフレーム1や
ブラケット2等の固定部分は、接地部品と短絡してい
る。フレーム1の内周面には固定子(固定子鉄心)3が
配置され、この固定子3には固定子巻線3aが備えられ
ている。回転軸4は軸受5を介して、ブラケット2にて
回転自在に支持されている。回転軸4には回転子(回転
子鉄心)6が配置されている。さらに、電動機容器外に
は、外扇型の金属製の冷却ファン7が、回転軸4に備え
られている。
【0028】静電容量CBSを増加させる第1の手段とし
て、貫通穴部10に工夫をしている。この貫通穴部10
は、回転軸4がブラケット2を貫通するために、ブラケ
ット2に形成した穴である。そして、この貫通穴部10
の軸方向長さを長くするとともに、この貫通穴部10で
のブラケット2と回転軸4との間のギャップ寸法を小さ
くしている。これにより、静電容量CBSを増加させてい
る。
て、貫通穴部10に工夫をしている。この貫通穴部10
は、回転軸4がブラケット2を貫通するために、ブラケ
ット2に形成した穴である。そして、この貫通穴部10
の軸方向長さを長くするとともに、この貫通穴部10で
のブラケット2と回転軸4との間のギャップ寸法を小さ
くしている。これにより、静電容量CBSを増加させてい
る。
【0029】静電容量CBSを増加させる第2の手段とし
て、外扇型の金属製の冷却ファン7とブラケット2とが
対向する部分において、冷却ファン7とブラケット2と
が相互に入り込む凹凸面となったラビリンス部11を形
成している。このようにラビリンス部11を形成するこ
とにより、静電容量CBSを増加させている。
て、外扇型の金属製の冷却ファン7とブラケット2とが
対向する部分において、冷却ファン7とブラケット2と
が相互に入り込む凹凸面となったラビリンス部11を形
成している。このようにラビリンス部11を形成するこ
とにより、静電容量CBSを増加させている。
【0030】貫通穴部10の軸方向長さを長くするとと
もにギャップ寸法を小さくすることも、ラビリンス部1
1を形成することも、安価で容易に実行することができ
る。このようにして容易に静電容量CBSを増加させて電
圧分担を変更することにより、軸受5に作用する軸電圧
を低減することができ、軸受5での放電を低減して電食
を信頼性よく防止することができる。
もにギャップ寸法を小さくすることも、ラビリンス部1
1を形成することも、安価で容易に実行することができ
る。このようにして容易に静電容量CBSを増加させて電
圧分担を変更することにより、軸受5に作用する軸電圧
を低減することができ、軸受5での放電を低減して電食
を信頼性よく防止することができる。
【0031】
【発明の効果】以上実施の形態と共に具体的に説明した
ように本発明では、貫通穴部の軸方向長さを長くすると
共にギャップを短くしたり、ラビリンス部を形成するこ
とにより、回転軸または回転子と固定部分との間の静電
容量を容易に増加させることができ、これにより軸電圧
を低減でき、軸受での電食の発生を防止することができ
る。
ように本発明では、貫通穴部の軸方向長さを長くすると
共にギャップを短くしたり、ラビリンス部を形成するこ
とにより、回転軸または回転子と固定部分との間の静電
容量を容易に増加させることができ、これにより軸電圧
を低減でき、軸受での電食の発生を防止することができ
る。
【図1】本発明の実施の形態にかかる誘導電動機の軸電
圧を示す等価回路である。
圧を示す等価回路である。
【図2】本発明の実施の形態にかかる誘導電動機を示す
構成図である。
構成図である。
【図3】従来の誘導電動機の軸電圧を示す等価回路を示
す回路図である。
す回路図である。
【図4】コモンモード電圧を示す特性図である。
【図5】コモンモード電圧と軸電流との関係を示す特性
図である。
図である。
1 フレーム
2 ブラケット
3 固定子
3a 固定子巻線
4 回転軸
5 軸受
6 回転子
7 冷却ファン
10 貫通穴部
11 ラビリンス部
Claims (3)
- 【請求項1】 インバータにより駆動される誘導電動機
であって、回転軸または回転子と、接地部品と短絡して
いる固定部分である電動機容器との間の静電容量を増加
させる構造としていることを特徴とするインバータ駆動
用の誘導電動機。 - 【請求項2】 インバータにより駆動される誘導電動機
であって、回転軸または回転子と、接地部品と短絡して
いる固定部分である電動機容器との間の静電容量を増加
させるため、 回転軸を貫通させるためにブラケットに形成した貫通穴
部の、軸方向長さを長くすると共に、この貫通穴部での
ブラケットと回転軸との間のギャップ寸法を小さくした
構造としていることを特徴とするインバータ駆動用の誘
導電動機。 - 【請求項3】 インバータにより駆動される誘導電動機
であって、回転軸または回転子と、接地部品と短絡して
いる固定部分である電動機容器との間の静電容量を増加
させるため、 外扇型の金属製の冷却ファンとブラケットとが対向する
部分において、冷却ファンとブラケットとが相互に入り
込む凹凸面となったラビリンス部を形成した構成として
いることを特徴とするインバータ駆動用の誘導電動機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001393183A JP2003199285A (ja) | 2001-12-26 | 2001-12-26 | インバータ駆動用の誘導電動機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001393183A JP2003199285A (ja) | 2001-12-26 | 2001-12-26 | インバータ駆動用の誘導電動機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003199285A true JP2003199285A (ja) | 2003-07-11 |
Family
ID=27600234
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001393183A Pending JP2003199285A (ja) | 2001-12-26 | 2001-12-26 | インバータ駆動用の誘導電動機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003199285A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7888833B2 (en) | 2005-07-08 | 2011-02-15 | Nidec Shibaura Corporation | Molded motor |
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- 2001-12-26 JP JP2001393183A patent/JP2003199285A/ja active Pending
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