JP2003032944A - 電動機及び電動機付被駆動装置 - Google Patents

電動機及び電動機付被駆動装置

Info

Publication number
JP2003032944A
JP2003032944A JP2001210408A JP2001210408A JP2003032944A JP 2003032944 A JP2003032944 A JP 2003032944A JP 2001210408 A JP2001210408 A JP 2001210408A JP 2001210408 A JP2001210408 A JP 2001210408A JP 2003032944 A JP2003032944 A JP 2003032944A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shaft
electric motor
voltage
bearing
stator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001210408A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidenori Torii
秀宣 鳥井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Machinery Ltd
Original Assignee
Murata Machinery Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Machinery Ltd filed Critical Murata Machinery Ltd
Priority to JP2001210408A priority Critical patent/JP2003032944A/ja
Publication of JP2003032944A publication Critical patent/JP2003032944A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Motor Or Generator Frames (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】軸電圧部分と並列に軸電圧低減用の分圧回路を
設けることにより、軸受に電食が発生しないようにす
る。 【解決手段】鉄心13及び巻線12を有する固定子14
と、これと対向して設けられた回転子15と、この回転
子15を固定する軸2と、この軸2を回転自在に支持す
る軸受4と、前記固定子14及び前記軸受4とを支持す
る電動機枠1とを備えた電動機11において、前記軸2
に生じる軸電圧を分圧する分圧手段を設けている。その
ため、電動機の軸電圧部分に発生する軸電圧を分圧して
電食を発生させない程度に小さくでき、電食の問題を解
決できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、PWM(Pulse Wi
dth Modulation)インバータにより駆動される電動機に
おいて、コモンモード電圧に起因して発生する電食の問
題を、軸電圧を低減させることにより解決した電動機の
技術に関するものである。尚、PWMインバータは、コ
ンバータ部で順変換された直流電圧をインバータ部でパ
ルス幅変調して可変電圧可変周波数の交流電源を得る装
置である。
【0002】
【従来の技術】誘導電動機の電源として商用電源を使用
した場合には、各相の電圧の和は常に零であり、巻線中
性点電位は大地電位となる。しかし、PWMインバータ
を使用した場合は巻線中性点電位は零にならず、有限の
値をとる。この電圧をコモンモード電圧と呼んでいる。
コモンモード電圧は、インバータ中間回路の直流電圧の
±1/2、周期はキャリア周波数で発生する。軸電圧は
このコモンモード電圧に起因する。
【0003】また軸電圧は、図6の等価回路から明らか
なように、コモンモード電圧が電動機各部のインピーダ
ンスで分圧され、コモンモード電圧に比例した電圧とな
る。従って、軸電圧が何ボルト発生するかは電動機各部
のインピーダンスで決まると言える。等価回路は、固定
子鉄心−回転子鉄心間の静電容量CGPと、回転子鉄心−
軸受内輪までの抵抗RRTと、軸受内輪−外輪間の静電容
量CBBと、軸受外輪−電動機枠までの抵抗RBRとを直列
に接続した回路に対して、固定子鉄心−電動機枠までの
抵抗RSTを並列接続した並列回路を有し、当該並列回路
と、固定子巻線−固定子鉄心間の静電容量CSTと、接地
抵抗RGRとを直列に接続した回路とからなる。この図6
の等価回路を用いて従来のPWMインバータにおける電
動機の軸電圧を計算すると、RST両端のインピーダンス
(ZST)は、
【数1】 よりZST≒RSTである。
【0004】従って、RSTに掛かる電圧(VST)は、
【数2】
【0005】(1)式において、各インピーダンスは
【数3】 であると考えると、
【0006】(1)式は、
【数4】 となる。
【0007】軸電圧(V)は、
【数5】
【0008】なお、RBR、RRTはそれぞれ1/jω
GP、1/jωCBBに比べ、各インピーダンスが十分小
さいので、(3)式は、
【数6】 となる。
【0009】それ故、前記(4)式に(2)式を代入す
ると、
【数7】 が得られる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このような計算式で求
めることができる軸電圧は、軸受の油膜に、軸電圧に対
して十分な耐圧があれば軸受に電流(軸電流)は流れな
いが、軸電圧が油膜の耐圧を超えると油膜は絶縁破壊
し、軸電流が流れる。軸電流が流れると、軸受内輪の軌
道面から転動体、又は転動体から外輪の軌道面に放電
し、放電した点が溶融するといういわゆる電食の問題が
あった。そのため、軸受の軌道面、転動体の表面が荒
れ、異常音が発生するという欠点があった。なお、電食
は、軸電流のピーク値が所定値以上であると発生するこ
とが測定結果から確認されている。
【0011】このような電食の問題の対策として、従来
では次のような四つの方法が考えられている。第一の方
法は、軸受にセラミックボール軸受を採用し、軸電流が
流れないようにする方法である。ところが、このセラミ
ックボール軸受は、通常の鋼球の軸受の場合よりも非常
に高価なものとなり、汎用品には採用できないという欠
点があった。第二の方法は、インバータのキャリア周波
数を下げるという方法である。軸電圧の発生回数はキャ
リア周波数に比例するので、キャリア周波数を半分にす
ると電食に対する軸受の寿命が2倍になるが、キャリア
周波数を下げると出力電流波形が悪くなり、負荷電流が
増大するという問題があった。第三の方法は、ブラシを
設けて軸を接地する方法である。ところが、この方法で
はブラシの摩耗粉が発生し、ブラシの定期保全が必要で
あった。又、小型電動機においては、ブラシの取付スペ
ースを確保するのが困難であった。更に、第四の方法
は、導電性グリースを採用し、軸電流を軸受を通じて放
電させずに、この導電性グリースを通じて放電させ、軸
受の電食を防止するものである。ところが、この導電性
グリースを用いる方法では、回転数100rpmが限界
であり、また荷重も数Kgfが限界であった。要する
に、従来考えられている軸受の電食を防止する対策は、
いずれも見逃すことのできない欠点があり、改善の必要
があった。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は従来の前記課題
に鑑みてこれを改良除去したものであって、軸電圧低減
用の分圧手段を設けることにより、電食の発生しない電
動機及び電動機付被駆動装置を提供せんとするものであ
る。
【0013】前記課題を解決するために本発明は、鉄心
及び巻線を有する固定子と、これと対向して設けられた
回転子と、この回転子を固定する軸と、この軸を回転自
在に支持する軸受と、前記固定子及び前記軸受とを支持
する電動機枠とを備えた電動機において、前記軸に生じ
る軸電圧を分圧する分圧手段を設けている。このよう
に、軸電圧低減用の分圧手段を設けることにより、発生
する軸電圧を分圧して下げることにより電食が発生する
ことのない電流値に下げることができ、電食を発生させ
ることがない。分圧手段は、前記軸に生じる軸電圧を分
圧するが、その分圧の程度は、前記軸受に発生する軸電
流のピーク値が前記軸受に電食を発生させない電流値以
下となるようにする必要がある。
【0014】本発明は、前記分圧手段が、前記軸受に電
食を発生させないように前記軸電圧を分圧できる大きさ
に設定された静電容量を前記軸と前記電動機枠との間に
設けることにより構成されている。また前記静電容量
が、前記軸に固定された導電体を前記電動機枠に近接さ
せることにより備わっている。
【0015】また本発明にあっては、鉄心及び巻線を有
する固定子と、これと対向して設けられた回転子と、こ
の回転子を固定する軸と、この軸を回転自在に支持する
軸受と、前記固定子及び前記軸受とを支持する電動機枠
とを備えた電動機と、この電動機により駆動される被駆
動装置とを連結した電動機付被駆動装置において、前記
被駆動装置に、前記電動機の前記軸に生じる軸電圧を分
圧する分圧手段を設けるとともに、前記電動機の軸と前
記被駆動装置の軸とをゴム製等の弾性体で非導電体の連
結部を有するカップリングで結合し、且つこのカップリ
ングに前記電動機の軸と前記被駆動装置の軸とを電気的
に結合するための導電体、例えば金属製の弾性部材を配
置している。電動機の軸と被駆動装置の軸とを導電体の
弾性部材で電気的に結合し、電動機の軸に発生する軸電
圧を分圧する分圧手段を設けることにより、軸受に発生
する軸電圧が前記分圧手段により低減され、軸電圧が電
食を発生させるほどに高くなることがない。そのため、
電食の発生を抑制することが可能である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の構成を図面に示
す発明の実施の形態に基づいて説明すると次の通りであ
る。図1は本発明の第1の実施の形態に係る電動機11
の縦断面図である。同図に示す如く、電動機11は、巻
線12及び鉄心13を有する固定子14と、これと対向
して設けられた回転子15と、この回転子15を固定す
る軸2と、この軸2を回転自在に支持する軸受4と、前
記固定子14及び前記軸受4とを支持する電動機枠1と
を備えている。これらは全て導電体である。
【0017】ところで、この実施の形態にあっては、軸
2に発生する軸電圧の分圧手段として、電動機枠1の外
側へ突出する電動機軸2の軸端に、金属製の円盤(導電
体)3を電動機枠1に近接させて取り付け、当該円盤3
と電動機枠1の端面との間に隙間を設けて静電容量を設
けるようにしている。この場合の静電容量は、電動機固
定子と回転子間の静電容量と軸受(負荷側及び反負荷
側)の静電容量を足した静電容量の約半分以上であれば
よい。静電容量は、誘電率×面積/隙間距離で決まるの
で、静電容量を大きくするためには、円盤3及びこれに
対応する電動機枠1の端面の面積を大きくするか、又は
両者間の隙間距離を小さくすればよい。面積を大きくす
る方法としては、円盤3及びこれに対応する電動機枠1
の端面の直径を大きくする場合と、これらの表面に凹凸
の合わせ面を形成する場合(面積÷隙間の値大きくす
る)とが考えられる。
【0018】図2は、第1の実施の形態における軸電圧
に対する等価回路を示すものである。等価回路は、固定
子鉄心−回転子鉄心間の静電容量CGPと、回転子鉄心−
軸受内輪までの抵抗RRTと、軸受内輪−外輪間の静電容
量CBBと、軸受外輪−電動機枠までの抵抗RBRとを直列
に接続した回路に対して、固定子鉄心−電動機枠までの
抵抗RSTを並列接続した並列回路を有し、当該並列回路
と、固定子巻線−固定子鉄心間の静電容量CSTと、接地
抵抗RGRとを直列に接続した回路とを有している。そし
て、軸受4を介して軸2とアースとの間で発生する軸電
圧部分に、抵抗RSHと静電容量CHFとを備えた分圧回路
(分圧手段)を電気的に並列に接続している。この等価
回路に示す如く、軸受4を介して軸2とアースとの間で
発生する軸電圧部分に対して電気的に並列に、抵抗RSH
と静電容量CHFとを備えた分圧回路(分圧手段)を接続
した点で、前述した図6に示す従来技術の等価回路の場
合と相違している。なお、抵抗RSHは小さい方がよく、
無い方が好ましい。この場合のRSTの両端に掛かる電圧
(VST)は、電動機軸2に円盤3が接続されていてもR
ST両端のインピーダンスZSTがほとんど変わらないので
同じであると考えて軸電圧(V1 )を計算すると、次の
通りである。すなわち、CBB、RBRの両端に円盤3によ
る静電容量の等価回路が並列接続されるので、電動機軸
2から電動機枠1間のインピーダンス(Z1 )は、
【数8】
【0019】なお、各インピーダンスは、
【数9】
【0020】より、
【数10】
【0021】従って、軸電圧(V1 )は、
【数11】
【0022】またRRTは1/jωCGPに比べ、インピー
ダンスが十分小さいので省き、(7)式に前述した
(2)式を代入すると、
【数12】
【0023】ここにおいて、円盤3を設けた場合の効果
を確認すると、円盤3を設けない場合の軸電圧(V)
は、前述した(5)式の通りであり、
【数13】
【0024】これに対して、円盤3を接続した時の軸電
圧(V1 )は、前記(8)式より
【数14】 であり、円盤3を接続した時の軸電圧(V1 )の円盤3
を接続しない時の軸電圧(V)に対する割合は、
【数15】 となる。
【0025】以上の計算式から次のような事が明らかと
なる。すなわち、前記(9)式において、CGPとC
BBは、電動機固有の静電容量で、CHFは円盤3側の静電
容量である。ここで、仮にCHF=(CGP+CBB)/2と
すると、前記(9)式よりV1 /V=2/3となり、軸
電圧が3分の2になることが解る。つまり、電動機軸と
電動機接地間に静電容量を追加すると軸電圧を下げれる
ということになり、また追加する静電容量が大きい程、
軸電圧が下がるということである。このことから、軸電
圧は、電食が発生しない程度まで下げることが可能とな
り、結果として軸受4の電食を抑制することができる。
なお、静電容量を大きくする手段としては前述した通
り、円盤3及びこれに対応する電動機枠1の端面の面積
を大きくするか、又は両者間の隙間を小さくすればよ
い。
【0026】図3は本発明の第2の実施の形態に係る電
動機軸受部分の縦断面図である。同図に示す如く、この
実施の形態にあっては、電動機軸2の軸端を電動機枠1
よりも大きく外側へ突出するように延長し、当該延長部
分に電動機枠1を外嵌装着した筒部5を設け、当該筒部
5と電動機軸2との間に静電容量部を形成するようにし
たものである。この場合の等価回路及び静電容量による
電食を抑制する作用効果については、前記第1の実施の
形態の場合と同じである。以上に、電動機自体に分圧手
段を設けた実施形態を示した。以下に、電動機によって
駆動される被駆動装置に分圧手段を設けた実施形態を示
す。
【0027】図4の図(A)及び図(B)は、本発明の
第3の実施の形態に係る電動機11とその被駆動装置と
しての加熱ローラ装置16とを示す縦断面図である。加
熱ローラ装置16は、溶融紡出糸を高速巻取機(図示せ
ず)に案内する過程で糸を送りながら加熱し、一対の加
熱ローラ装置16によって適宜延伸させるためのもので
あって、溶融紡出糸が巻回されるローラ本体9のローラ
軸6と、これを回転させるための電動機11のモータ軸
2とがカップリング部7を介して接続されている。そし
て、ローラ本体9の軸6は、モータ軸2の回転支持機構
とは別個に設けられた支持手段によって回転自在に支持
されている。支持手段は、フランジ18を備えた円筒状
のホルダー17と、ホルダー17の両端近傍に配設され
た軸受25とで構成されている。またフランジ18の外
周面には、円筒状カバー19が取り付けられている。フ
ランジ18と電動機枠1とは、図示省略した連結手段に
よって連結固定されている。ローラ本体9(ローラ軸6
を含む)、ホルダー17(フランジ18を含む)、軸受
25、カバー19は導電体である。なお、符号26は、
ローラ本体9を加熱するためのヒータである。
【0028】同図に示す如く、この実施の形態にあって
は、電動機軸2とローラ軸6とを連結するカップリング
部7において、電動機軸2とローラ軸6との間に、導電
体たとえば金属製のバネ部材8を配設して電気的に導通
させている。カップリングは、同図の図(B)に示すよ
うに、電動機軸2及びローラ軸6にそれぞれ固定された
継手フランジ21,22を電動機軸2とローラ軸6との
こじれを吸収するために、ゴムブッシュ等の弾性体20
を介して回転方向にかみ合わせて構成されている。この
ため、電動機軸2とローラ軸6との間には導電性がな
い。そのため、この実施の形態では前記バネ部材8を配
設することで、電動機軸2とローラ軸6とに弾性作用を
付与した状態で電気的に導通させている。
【0029】そして、この実施の形態にあっては、加熱
ローラ装置16のローラ本体9に前記カバー19に対応
する環状凸部10を設け、該環状凸部10とカバー19
との間に静電容量部を形成している。この実施の形態に
おける等価回路は、図5の通りである。この等価回路
は、固定子鉄心−回転子鉄心間の静電容量CGPと、回転
子鉄心−軸受内輪までの抵抗RRTと、軸受内輪−外輪間
の静電容量CBBと、軸受外輪−電動機枠までの抵抗RBR
とを直列に接続した回路に対して、固定子鉄心−電動機
枠までの抵抗RSTを並列接続した並列回路を有し、当該
並列回路と、固定子巻線−固定子鉄心間の静電容量CST
と、接地抵抗RGRとを直列に接続した回路とを有してい
る。そして、軸電圧部分に対して、ローラ軸−ローラ本
体間の抵抗RSRと、ローラ本体凸部−カバー間の静電容
量CRCと、カバーから接地までの抵抗RRCとを直列に接
続した回路と、ローラ軸受の静電容量CRBと、ローラ軸
受から接地までの抵抗RBFとを直列に接続した回路とを
それぞれ電気的に並列に接続している。この図5に示す
等価回路は、図6に示す従来技術の等価回路における軸
電圧部分に対して、ローラ軸−ローラ本体間の抵抗RSR
と、ローラ本体凸部−カバー間の静電容量CRCと、カバ
ーから接地までの抵抗RRCとを直列に接続した回路と、
ローラ軸受の静電容量CRBと、ローラ軸受から接地まで
の抵抗RBFとを直列に接続した回路とをそれぞれ並列に
接続した分圧回路を備えている点で相違している。な
お、抵抗RSR,RRC,RBFは、小さい方が良く、無い方
が好ましい。要するに、この実施の形態では、分圧回路
を構成する静電容量CRC,CRB及び抵抗RSR,RRC,R
BFが、加熱ローラ装置16、すなわち、被駆動装置側に
備わっている。このように分圧回路を電動機1自体に設
けるのではなく、被駆動装置16に設けることができ
る。被駆動装置16を分圧回路として利用できるのは、
電動機軸2とローラ軸6とを導電体8で接続したためで
ある。
【0030】ここで電動機軸2とローラ軸6とを電気的
に接続した時の軸電圧V2 は、次のようになる。固定鉄
心−電動機枠間の抵抗RSTの両端に係る電圧VSTは、ロ
ーラ軸6が接続されても、インピーダンスZSTが殆ど変
わらないので、同じであると考えてV2 を計算する。C
BB、RBRの両端にローラの等価回路が並列接続されるの
で、電動機軸2−電動機枠1間のインピーダンスZ
2 は、
【数16】
【0031】なお、各インピーダンスは、
【数17】 より、
【数18】 となる。
【0032】従って、V2 は、
【数19】
【0033】またRRTは、1/jωCGPに比べインピー
ダンスが十分小さいので省き、及び前記(11)式に前
述した(2)式を代入すると、
【数20】 となる。
【0034】次に、電動機軸2とローラ軸6とを電気的
に接続した時の効果について説明する。すなわち、接続
しない時の軸電圧Vは、前述した(5)式より、
【数21】 である。
【0035】これに対して、接続した時の軸電圧V
2 は、前記(12)式より、
【数22】 であり、接続した時の軸電圧V2 の接続しない時の軸電
圧Vに対する割合は、
【数23】 となる。
【0036】以上の計算式から次のような事が明らかと
なる。すなわち、前記(13)式において、CGPとCBB
は、電動機固有の静電容量で、CGPとCRCは加熱ローラ
装置側の静電容量である。つまり、加熱ローラ装置側に
静電容量を追加すると軸電圧を下げれるということにな
り、また追加する静電容量が大きい程、軸電圧が下がる
ということである。このことから、軸電圧は、電食が発
生しない程度まで下げることが可能となり、結果として
軸受4の電食を抑制することができる。なお、静電容量
を大きくする手段としては、ローラ本体凸部−カバー間
の対応する部分の面積を大きくするか、又は両者間の隙
間を小さくすればよい。
【0037】ところで、本発明は上述した実施の形態に
限定されるものではなく、適宜の変更が可能である。例
えば、図1に示す円盤3の取付位置は、電動機軸2の負
荷側或いは反負荷側又は両側のいずれであってもよい。
両側に取り付けた場合は、静電容量を格段に大きくする
ことが可能である。また外扇式のモータの場合、ファン
の裏面を分圧手段として利用するようにしてもよい。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明にあっては、
鉄心及び巻線を有する固定子と、これと対向して設けら
れた回転子と、この回転子を固定する軸と、この軸を回
転自在に支持する軸受と、前記固定子及び前記軸受とを
支持する電動機枠とを備えた電動機において、前記軸に
生じる軸電圧を分圧する分圧手段を設けている。また電
動機により駆動される被駆動装置とを連結した被駆動装
置において、前記電動機の軸に生じる軸電圧を分圧する
分圧手段を設け、両軸間に導電体の弾性部材を配置して
いる。このように本発明にあっては、電動機の軸電圧部
分に発生する軸電圧を分圧して電食を発生させない程度
に小さくでき、電食の問題を解決できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る電動機の縦断
面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の等価回路図であ
る。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る分圧手段部分
の縦断面図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態に係るものであり、
図(A)は電動機付被駆動装置の縦断面図、図(B)は
そのカップリング部の部分拡大図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態の等価回路図であ
る。
【図6】従来の電動機の軸電圧の等価回路図である。
【符号の説明】
1…電動機枠、2…電動機軸、3…円盤、4…電動機軸
受、5…電動機枠を延長した外筒部、6…ローラ軸(被
駆動装置軸)、7…カップリング、8…バネ部材、9…
外筒部、10…環状凸部、11…電動機、12…巻線、
13…鉄心、14…固定子、15…回転子

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄心及び巻線を有する固定子と、これと対
    向して設けられた回転子と、この回転子を固定する軸
    と、この軸を回転自在に支持する軸受と、前記固定子及
    び前記軸受とを支持する電動機枠とを備えた電動機にお
    いて、前記軸に生じる軸電圧を分圧する分圧手段を設け
    たことを特徴とする電動機。
  2. 【請求項2】前記分圧手段が、前記軸受に電食を発生さ
    せないように前記軸電圧を分圧できる大きさに設定され
    た静電容量を前記軸と前記電動機枠との間に設けること
    により構成されている請求項1に記載の電動機。
  3. 【請求項3】前記静電容量が、前記軸に固定された導電
    体を前記電動機枠に近接させることにより備わっている
    請求項2に記載の電動機。
  4. 【請求項4】鉄心及び巻線を有する固定子と、これと対
    向して設けられた回転子と、この回転子を固定する軸
    と、この軸を回転自在に支持する軸受と、前記固定子及
    び前記軸受とを支持する電動機枠とを備えた電動機と、
    この電動機により駆動される被駆動装置とを連結した電
    動機付被駆動装置において、前記被駆動装置に、前記電
    動機の前記軸に生じる軸電圧を分圧する分圧手段を設け
    るとともに、前記電動機の軸と前記被駆動装置の軸とを
    弾性体で非導電体の連結部を有するカップリングで結合
    し、且つこのカップリングに前記電動機の軸と前記被駆
    動装置の軸とを電気的に結合するための導電体の弾性部
    材を配置したことを特徴とする電動機付被駆動装置。
JP2001210408A 2001-07-11 2001-07-11 電動機及び電動機付被駆動装置 Pending JP2003032944A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001210408A JP2003032944A (ja) 2001-07-11 2001-07-11 電動機及び電動機付被駆動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001210408A JP2003032944A (ja) 2001-07-11 2001-07-11 電動機及び電動機付被駆動装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003032944A true JP2003032944A (ja) 2003-01-31

Family

ID=19045883

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001210408A Pending JP2003032944A (ja) 2001-07-11 2001-07-11 電動機及び電動機付被駆動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003032944A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1445850A1 (de) * 2003-02-07 2004-08-11 Ab Skf Vorrichtung zum Schutz eines Lagers einer Elektromaschine vor einem schädigenden Stromdurchgang
JP2012228137A (ja) * 2011-04-22 2012-11-15 Daikin Ind Ltd 軸受け放電防止機構、及び電動機ユニット
US9641034B2 (en) 2012-10-23 2017-05-02 Hitachi, Ltd. Rotary machine and drive system therefor
JP2017169425A (ja) * 2016-03-18 2017-09-21 三菱重工サーマルシステムズ株式会社 室内機、空調機及び室内機の製造方法
CN112366880A (zh) * 2019-07-26 2021-02-12 广东威灵电机制造有限公司 电机及具有该电机的电器设备
CN112366898A (zh) * 2019-07-26 2021-02-12 广东威灵电机制造有限公司 电机及应用该电机的电器设备
CN112366898B (en) * 2019-07-26 2024-06-28 广东威灵电机制造有限公司 Motor and electrical equipment using same

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1445850A1 (de) * 2003-02-07 2004-08-11 Ab Skf Vorrichtung zum Schutz eines Lagers einer Elektromaschine vor einem schädigenden Stromdurchgang
US7446989B2 (en) 2003-02-07 2008-11-04 Ab Skf Device for protection of the bearing of an electrical machine against damaging passage of current
JP2012228137A (ja) * 2011-04-22 2012-11-15 Daikin Ind Ltd 軸受け放電防止機構、及び電動機ユニット
US9641034B2 (en) 2012-10-23 2017-05-02 Hitachi, Ltd. Rotary machine and drive system therefor
JP2017169425A (ja) * 2016-03-18 2017-09-21 三菱重工サーマルシステムズ株式会社 室内機、空調機及び室内機の製造方法
WO2017159104A1 (ja) * 2016-03-18 2017-09-21 三菱重工サーマルシステムズ株式会社 室内機、空調機及び室内機の製造方法
CN112366880A (zh) * 2019-07-26 2021-02-12 广东威灵电机制造有限公司 电机及具有该电机的电器设备
CN112366898A (zh) * 2019-07-26 2021-02-12 广东威灵电机制造有限公司 电机及应用该电机的电器设备
JP2022534391A (ja) * 2019-07-26 2022-07-29 グアンドン ウェリング モーター マニュファクチュアリング カンパニー リミテッド モータ及び該モータを有する電気機器
CN112366880B (zh) * 2019-07-26 2023-11-21 广东威灵电机制造有限公司 电机及具有该电机的电器设备
CN112366898B (en) * 2019-07-26 2024-06-28 广东威灵电机制造有限公司 Motor and electrical equipment using same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5316629B2 (ja) 電動機およびそれを備えた電気機器
JP4957874B2 (ja) 電動機およびそれを備えた電気機器
JP5338641B2 (ja) 電動機およびそれを備えた電気機器
JP5110171B2 (ja) 電動機およびそれを備えた電気機器
JP4935934B2 (ja) 電動機およびそれを備えた電気機器
EP2569851B1 (en) Electric motor and electric device including the same
US20120286608A1 (en) Rolling bearing for inverter-driven motor and inverter-driven motor therewith
JP6248280B2 (ja) 電動機およびこの電動機を備えた電気機器
WO2012147244A1 (ja) 電動機およびそれを備えた電気機器
US8975796B2 (en) Electric motor and electric equipment with same
JP5370431B2 (ja) 電動機およびそれを備えた電気機器
US20220393542A1 (en) Motor and Electric Appliance
JP2015006072A (ja) 回転電機、回転負荷結合体及び回転負荷結合体を具備する空気調和機
JP2003032944A (ja) 電動機及び電動機付被駆動装置
JP3608430B2 (ja) 回転電機
JP2012239368A (ja) 電動機およびそれを備えた電気機器
JP6383949B2 (ja) 電動機およびそれを備えた電気機器
JP2013066252A (ja) 電動機およびそれを備えた電気機器
JP7286032B1 (ja) 回転電機
JP2015023751A (ja) 電動機、電気機器
JP2014147241A (ja) 電動機およびそれを備えた電気機器
JP2014121100A (ja) 電動機
JP2015056970A (ja) 電気機器
CN113270963A (zh) 电机和电器
JP2013243812A (ja) 電動機及び電動機を具備する機器