JP2003198715A - 移動体電話機 - Google Patents

移動体電話機

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JP2003198715A
JP2003198715A JP2001396632A JP2001396632A JP2003198715A JP 2003198715 A JP2003198715 A JP 2003198715A JP 2001396632 A JP2001396632 A JP 2001396632A JP 2001396632 A JP2001396632 A JP 2001396632A JP 2003198715 A JP2003198715 A JP 2003198715A
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mobile phone
housing
sound quality
transmission
opening
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JP2001396632A
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Shinichiro Hiraki
慎一郎 平木
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Kenwood KK
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Kenwood KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 筐体が開いていても閉じていてもそれぞれの
条件下で最良の通話品質を保持してハンズフリー通話を
行うことができる移動体電話機を提供すること。 【解決手段】 筐体の開閉を検出する開閉検出スイッチ
30を有し、ハンズフリー通話時、前記開閉検出スイッ
チ30が筐体の開状態を検出したときは受話デジタルイ
コライザ部42を動作させて受話音質を補正し、受話音
質の高域を高め、前記開閉検出スイッチ30が筐体の閉
状態を検出したときは送話デジタルボリューム部46を
動作させて送話感度を補正し、送話感度を高める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動体電話機に関
する。
【0002】
【従来の技術】移動体電話機の筐体構造の主流は、図4
に示すように、従来のストレート型(非変形型)から折
り畳み型(可変形型)へと変遷を遂げている。これは、
デザイン面での流行もあるが、技術的観点から見ても移
動体電話機をコンパクトに折り畳めるため、携帯性を損
なうことなく移動体電話機の高機能化に伴う各機能モジ
ュール(大型のカラー液晶ディスプレイ、簡易デジタル
カメラなど)の搭載が容易となり、合理的な構造と言え
る。
【0003】しかし、移動体電話機の小型・軽量化のニ
ーズは依然として厳しく、また移動体電話機のさらなる
高機能化の要求は止まらず、以前は必要としていなかっ
た様々な付加機能を次々と搭載していくのが現状であ
り、結果として筐体内の各機能モジュール、特にその体
積が大きいもの(移動体電話機としての基本機能を満た
す無線回路・制御回路などの基板部、ディスプレイ、電
池、スピーカ等)の配置には大変な制限が設けられる。
【0004】ここで、音響部品である送話マイクと拡声
用スピーカ(着信リンガ音を鳴らしたり、通話時に相手
からの受話音を拡声再生するために用いる)に焦点を当
てる。かつては電子ブザーを用いて機能を果たしていた
着信リンガ音は、移動体電話機の高機能化に伴い、音楽
性豊かな和音メロディを鳴らすのが主流となり、そのた
め電子ブザーにとって代わり、大型の拡声用スピーカを
搭載するのが常識となった。この流れでこの拡声用スピ
ーカを用いることで、かつては一般固定電話機、あるい
は専用の外部接続スピーカを使用しなければ実現できな
かった受話音の拡声再生による通話、いわゆるハンズフ
リー通話を移動体電話機で行うことが可能となった。
【0005】先に述べたように移動体電話機に搭載する
各機能モジュールの配置には非常に多くの制限が設けら
れるのが常であり、特に拡声用スピーカは充分な再生音
量と広い再生帯域を望むと大きな体積を有するため、そ
の配置場所は限定される。折り畳み型移動体電話機の部
品配置の主流について述べると、図4に示すように、最
も体積が大きくかつ重量のあるバッテリ部13は、移動
体電話機10を手に持ったときの安定感を確保するため
の低重心化を考慮し、移動体電話機10の下部、すなわ
ち通常使用時下側となる、移動体電話機10の下部ケー
ス11の背面側に配置される。さらに、この下部ケース
11の正面側には操作キー群14が配置される。とする
と、移動体電話機10の下側にはもうあまりスペースの
余裕がなくなるため、拡声用スピーカ15は移動体電話
機10の上部、すなわち、通常使用時上側となる、移動
体電話機10の上部ケース12に配置される場合が多
い。さらに、移動体電話機10の上部(上部ケース1
2)には、これまた体積の大きい表示ディスプレイ16
が使用者が見える位置、つまり正面側に配置されること
になるので、拡声用スピーカ15は上部ケース12の背
面側に配置されることが多い。この場合、図5に示すよ
うに、使用者が移動体電話機10(筐体)を開きディス
プレイ16を見られる位置で移動体電話機10を持つと
すると、拡声用スピーカ15は使用者に対して180度
逆方向に音を放出することになる。一方、図6に示すよ
うに、移動体電話機10(筐体)を閉じた状態で机等に
据え置いた状態で使用する場合は、使用者に対して真っ
直ぐ音が放出されることになる。
【0006】次に、送話マイクについて見てみると、図
4に示すように、送話マイク17は、通常の通話形態
(ハンズフリー通話ではなく移動体電話機を手に持って
側頭部に当てて使用する電話機として最も一般的な通話
状態)において充分なS/N比を確保するために出来る
だけ口元に近くなるよう移動体電話機10の下部のさら
に正面側(下部ケース11の下端正面側)に配置される
場合が多い。したがって、図5に示すように、ハンズフ
リー通話時に、使用者が移動体電話機10を開きディス
プレイ16を見られる位置に移動体電話機10を持つと
すると送話マイク17は使用者に対して通常通話時より
距離が遠くなるものの、正面に位置することになる。一
方、図6に示すように、移動体電話機10を閉じた状態
で机等に据え置いた状態で使用する場合は、移動体電話
機10が閉じられているため移動体電話機上部(上部ケ
ース12)が送話マイク17の上を覆ってしまう。
【0007】この結果、移動体電話機10が開いている
状態と閉じている状態とでは、拡声用スピーカ15につ
いて言えば、開いているときは使用者に対し逆方向に、
閉じているときは正方向に音が発せられることとなり、
聴感上の周波数特性が大きく変化する。この周波数特性
の変化の例を図7に示す。図7より、移動体電話機10
が開状態で拡声用スピーカ15が使用者に対し180度
逆向きになると高周波数領域に行くに従い音量が下がる
ことが分かる。このことは、音波の特性として、周波数
が高くなるほど直線性が増し、回折が起こりづらくなる
ことから説明される。
【0008】送話マイク17について言えば、図8に示
すように、移動体電話機10が開いている状態では直接
的に使用者の送話音を拾うことができるが、移動体電話
機10が閉じた状態ではマイク部が移動体電話機上部に
覆い被され送話感度が低下する。(送話感度の低下はマ
イク部が移動体電話機上部により半分覆い被されたとき
とすべて覆い被されたときとで異なる。)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記構造を持つ折り畳
み型移動体電話機でハンズフリー通話を実現することを
考えてみると、まず受話は、移動体電話機を開いた状態
では先に示したように拡声用スピーカからの音声は高域
に行くに従い音圧が減衰してしまうことになるため音声
再生の原音に対する忠実性が劣化し、音声の了解度が低
下する。この周波数特性を補正するためにデジタルシグ
ナルプロセッサ(DSP)等でフィルタリングを行い周
波数特性の補正を行うことは可能である。しかし、これ
を行った場合、今度は移動体電話機を閉じて机等の上に
据え置いて使用する場合を考えると、拡声用スピーカの
音が正面から使用者に届くことになるため、高域の成分
が過度に強調された音声となり、これもまた原音に対す
る忠実な音声再生が妨げられる。
【0010】送話について見ると、移動体電話機10が
開いている状態では直接的に使用者の送話音を拾うこと
ができるが、移動体電話機10が閉じた状態ではマイク
部が移動体電話機上部に覆い被され送話感度が低下する
ため、この低下分を補うためゲイン補正が必要となる。
しかし、ここでも、ゲイン補正を行って送話の感度をア
ップした場合、移動体電話機を開いた状態では過度とな
り、相手側に過剰に大きな音声が伝わることになる。
【0011】したがって、上記構造を持つ折り畳み型移
動体電話機でハンズフリー通話を実現しようとした場
合、移動体電話機(筐体)が開いている状態と閉じてい
る状態とでは送受話共に音響的に相反する特性を持つた
め、開いている状態のみ、あるいは閉じている状態のみ
で使用できる仕様としない限り、充分な通話品質を持っ
たハンズフリー通話は実現できない。
【0012】本発明は上記の点に鑑みなされたもので、
筐体が開いていても閉じていてもそれぞれの条件下で最
良の通話品質を保持してハンズフリー通話を行うことが
できる移動体電話機を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の移動体電
話機は、筐体を開閉できる折り畳み型の移動体電話機に
おいて、受話音質を補正する受話音質補正手段と、前記
筐体の開閉を検出する検出手段と、この検出手段で前記
筐体の開または閉状態を検出したときに前記受話音質補
正手段を動作させる制御手段とを具備することを特徴と
する。
【0014】この第1の移動体電話機において、好まし
い形態として、前記制御手段は、ハンズフリー通話時
に、前記受話音質補正手段を前記のように動作させる。
また、前記筐体は下部ケースの上端に上部ケースの下端
が回動自在に連結されるように構成され、前記上部ケー
スの背面に拡声用スピーカが配置され、前記下部ケース
の正面側に送話マイクが配置される。さらに、前記受話
音質補正手段は、前記筐体が開状態のとき、受話音の高
域を高めるように補正する。
【0015】本発明の第2の移動体電話機は、筐体を開
閉できる折り畳み型の移動体電話機において、受話音質
を補正する受話音質補正手段と、送話感度を補正する送
話感度補正手段と、前記筐体の開閉を検出する検出手段
と、この検出手段で前記筐体の開状態を検出したときは
前記受話音質補正手段を動作させ、前記検出手段で前記
筐体の閉状態を検出したときは前記送話感度補正手段を
動作させる制御手段とを具備することを特徴とする。
【0016】この第2の移動体電話機において、好まし
い形態として、前記制御手段は、ハンズフリー通話時
に、前記受話音質補正手段および前記送話感度補正手段
を前記のように動作させる。また、前記筐体は下部ケー
スの上端に上部ケースの下端が回動自在に連結されるよ
うに構成され、前記上部ケースの背面に拡声用スピーカ
が配置され、前記下部ケースの正面側に送話マイクが配
置される。さらに、前記受話音質補正手段は受話音の高
域を高めるように補正し、前記送話感度補正手段は送話
感度を高めるように補正する。さらに、前記送話感度補
正手段は、受話音の送話経路への回り込みを消去するエ
コーキャンセラ部の後段に挿入される。
【0017】
【発明の実施の形態】次に添付図面を参照して本発明に
よる移動体電話機の実施の形態を詳細に説明する。本発
明の実施の形態の移動体電話機は折り畳み型の移動体電
話機である。折り畳み型の移動体電話機は、図4に示す
ように、下部ケース11の上端に上部ケース12の下端
が回動自在に連結されており、ケース(筐体)を図4お
よび図5に示す開いた状態と、図6に示す閉じた状態
(折り畳んだ状態)とに可変できる。下部ケース11の
正面側には操作キー群14と送話マイク17が配置さ
れ、下部ケース11の背面側にはバッテリ部13が設け
られる。これに対して、上部ケース12の前面には液晶
表示ディスプレイ16及び受話スピーカ18が配置さ
れ、上部ケース12の背面には拡声用スピーカ15が配
置される。したがって、この拡声用スピーカ15と前記
送話マイク17を使用して、図4および図5に示す筐体
が開いた状態と、図6に示す筐体が閉じた状態のそれぞ
れでハンズフリー通話を行うことができる。ハンズフリ
ー通話は、操作キー14の操作により起動する。通常の
会話は、送話マイク17と受話スピーカ18とによって
行われる。受話スピーカ18と拡声用スピーカ15と
は、図示されていないスイッチで切替え可能となってお
り、ハンズフリー通話のとき、スイッチは拡声用スピー
カ15側に切替えられている。
【0018】図1は、上記のような本発明の実施形態の
移動体電話機の回路ブロック図を示す。このブロック図
は、アンテナ21に接続されて送受信動作を実施するR
F回路22と、送受信信号をデジタル信号処理するデジ
タル信号処理部(DSP部)40と、このDSP部40
から出力された受話信号をD/A変換するD/Aコンバ
ータ23と、このD/Aコンバータ23でD/A変換さ
れた受話信号のレベルを調整するアナログボリューム2
4と、このアナログボリューム24でレベル調整された
受話信号を拡声再生する拡声用スピーカ15と、話者の
音声を入力する送話マイク17と、この送話マイク17
から入力された送話信号のレベルを調整するアナログボ
リューム25と、このアナログボリューム25によりレ
ベル調整された送話信号をA/D変換し前記DSP部4
0に出力するA/Dコンバータ26と、全体を制御する
CPU部27と、このCPU部27に接続されプログラ
ムや各種のデータを記憶するメモリ28およびROM2
9と、同様にCPU部27に接続され筐体(図4の上部
ケース12と下部ケース11)の開閉を検出する開閉検
出スイッチ30とからなる。この開閉検出スイッチ30
は、機械式に動作するもの、電気式、磁気式、光学式な
ど種々のものが考えられる。
【0019】また、前記DSP部40は、送受信信号を
変復調するベースバンドモデム部41と、このベースバ
ンドモデム部41から出力された受話信号の音質補正を
行う受話デジタルイコライザ部42と、この受話デジタ
ルイコライザ部42で音質補正された受話信号のレベル
を調整する受話デジタルボリューム43部と、受話信号
の送話経路への回り込みを消去するエコーキャンセラ部
44と、送話信号の音質補正を行う送話デジタルイコラ
イザ部45と、この送話デジタルイコライザ部45で音
質調整された送話信号のレベルを調整する送話デジタル
ボリューム部46とからなり、送話デジタルイコライザ
部45と送話デジタルボリューム部46は送話経路上で
エコーキャンセラ部44の後段に挿入される。
【0020】このように構成された上記移動体電話機に
おいては、筐体(図4の上部ケース12と下部ケース1
1)の開閉を開閉検出スイッチ30で検出できる。そし
て、送話マイク17と拡声用スピーカ15を用いた図5
および図6に示すハンズフリー通話時、前記開閉検出ス
イッチ30で筐体の“開”状態(図5)を検出したとき
は、受話音質(受話信号の周波数特性)が補正される。
また、開閉検出スイッチ30で筐体の“閉”状態(図
6)を検出したときは、送話音量(送話感度)が補正さ
れる。さらに、通話途中で筐体の開←→閉動作が発生し
て“開”状態が開閉検出スイッチ30で検出されたとき
も同様にして受話音質が補正され、“閉”状態が開閉検
出スイッチ30で検出されたときは送話感度が補正され
る。
【0021】受話音質の補正はDSP部40内の受話デ
ジタルイコライザ部42のパラメータ調整によってなさ
れる。受話デジタルイコライザ部42はn次のFIR型
デジタルフィルタにより構成され、例えば(n+1)個
の乗算係数(フィルタ係数)を可変することで周波数特
性を可変可能となっている。この(n+1)個の乗算係
数(フィルタ係数)が受話音質調整パラメータであり、
1係数当り1バイトの情報量を持つのが一般的である。
【0022】この受話音質調整パラメータを“筐体開
時”用と“筐体閉時”用の2種類用意し、ROM29に
予め記憶させる。そして、開閉検出スイッチ30で筐体
の“開”状態を検出したときは、この開閉検出スイッチ
30からの情報を元にCPU部27で“筐体開時”用の
受話音質調整パラメータをROM29から読み出し、受
話デジタルイコライザ部42に設定することにより、受
話音質を補正する。この“筐体開”時の受話音質(周波
数特性)の補正例を図2にaカーブで示す。このaカー
ブは高域を強調する形となっている。一方、“筐体閉”
時も、開閉検出スイッチ30からの情報を元にCPU部
27で“筐体閉時”用の受話音質調整パラメータをRO
M29から読み出し、受話デジタルイコライザ部42に
設定するが、このときの受話デジタルイコライザ部42
の周波数特性は図2にbカーブで示すようにフラットに
設定されるので、実質的な受話音質の補正は行わない。
【0023】そして、図5の筐体が開いた状態でハンズ
フリー通話を行っているときは、拡声用スピーカ15が
使用者に対して反対側を向いているので再生受話音は聴
感上高域が減衰したものとなるが、上記の高域補正を行
うことにより高域が回復し、音声の了解度が向上する。
また、高域が減衰しない図6の“筐体閉”時は上述のよ
うに高域補正は行わないので、高域が過度に強調され
ず、このときも、音声の了解度が良好となる。
【0024】拡声用スピーカ15から再生された受話音
の聴感上の周波数特性を図3に示す。この図より、上記
移動体電話機によれば、ハンズフリー通話時、“筐体
開”時と“筐体閉”時の両方において同様の最適な聴感
上の周波数特性が得られ、両条件下で同一の良好な音声
了解度が得られることが分かる。
【0025】筐体“閉”時の送話音量(送話感度)補正
もDSP部40内の送話デジタルボリューム部46によ
り同様に行われる。以下詳述する。
【0026】送話音量調整パラメータを“筐体閉時”用
と“筐体開時”用の2種類用意し、ROM29に予め記
憶させる。そして、開閉検出スイッチ30で筐体の
“閉”状態を検出したときは、この開閉検出スイッチ3
0からの情報を元にCPU部27で“筐体閉時”用の送
話音量調整パラメータをROM29から読み出して送話
デジタルボリューム部46を調整する。このとき、送話
デジタルボリューム部46は、送話音量を標準値より大
きくするように調整される。一方、“筐体開”時も、開
閉検出スイッチ30からの情報を元にCPU部27で
“筐体開時”用の送話音量調整パラメータをROM29
から読み出して送話デジタルボリューム部46を調整す
るが、このときは、送話音量を標準値に設定するように
送話デジタルボリューム部46が調整される。したがっ
て、上記移動体電話機によれば、“筐体閉”時のみ、送
話音量(送話感度)が標準値より大きくなるように補正
される。その結果、図6の筐体“閉”時は上部ケース1
2で送話マイク17が覆われることにより図5の筐体
“開”時より送話感度が低下するが、送話デジタルボリ
ューム部46により送話感度が補正されるので、筐体
“開”時と同一の良好な送話感度が得られる。一方、筐
体“開”時は、送話感度の補正を行わないので、感度が
良すぎて相手側に過剰な大きな音声が伝わるといった不
具合がなくなる。
【0027】なお、送話デジタルボリューム部46は、
20〜30dB程度のダイナミックレンジを有するのが
一般的で、その設定パラメータは1バイト程度の情報量
である。
【0028】このように、上記の移動体電話機によれ
ば、受話音質が高域減衰傾向にある筐体“開”時には、
受話デジタルイコライザ部42による音質補正により音
声了解度の劣化を防ぎ、そうでない筐体“閉”時には特
に音質補正を行わず元の音質のまま再生することで両条
件下での音声了解度を共に良好な状態で同一のものとす
ることができる。このとき、補正は特定の周波数領域に
対するレベル調整であり、音量の調整は用いない。した
がって、拡声用スピーカの再生電力の大幅な増加を防ぐ
ことができ、バッテリ消費への影響を小さくできる。こ
のことはかなり切実な問題であり、例えば直径15mm
〜20mm程度の大きさの拡声用スピーカから充分な音
量を得ようとすると再生電力としては300〜400m
Wを必要とし、8Ωの抵抗値を持つスピーカとすると、
電流値は200mA〜300mAに達する。仮に200
mAで再生していたスピーカの音量を上げるとして3d
B音量をアップすると、280mAとなる。ハンズフリ
ーでない通常の通話時の消費電流はだいたい300mA
(主に無線送信に必要とされる)であり、これと同等の
電力が余分に必要になってくる。
【0029】また、上記の移動体電話機によれば、送話
感度が減衰する筐体“閉”の状態では、送話デジタルボ
リューム部46による音量補正により送話感度の低下を
防ぎ、そうでない筐体“開”状態では音量補正は特に行
わないようにすることで、両条件下での送話感度を共に
最適な同一のものとすることができる。このとき、送話
感度補正はエコーキャンセラ部44の後段の送話デジタ
ルボリューム部46で行われるためERL値(エコーリ
ターンレベル:受話音が送話側に回りこむ量で、絶対値
ではなく受話経路の信号電気レベルと送話側に回り込ん
だ信号電気レベルの比で表わされる)の変動を防ぐこと
ができ、エコーキャンセル性能の劣化を防ぐことができ
る。例えば、送話感度補正処理をエコーキャンセラ部4
4の前段に存在するアナログボリューム25段で行った
場合、ERL値が変動してしまいエコーキャンセル処理
に支障をきたす。本実施の形態では、送話マイクが、移
動体電話機筐体閉時に上部ケースによって覆われる場合
について説明したが、筐体閉時の上部ケースによって覆
われない場合は、送話感度の補正は必要でない。
【0030】さらに、上記の移動体電話機によれば、上
記の操作をソフトウェア制御によるCPU部27の処理
により自動的に行うことにより、利便性にたけている。
【0031】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明の移動
体電話機によれば、筐体が開いていても閉じていてもそ
れぞれの条件下で最良の通話品質を保持してハンズフリ
ー通話を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の移動体電話機の実施の形態を示す回路
ブロック図。
【図2】本発明の実施の形態における受話音質補正を示
す周波数特性図。
【図3】本発明の実施の形態におけるハンズフリー通話
時の筐体“開”時と筐体“閉”時の再生受話音の聴感上
の周波数特性を示す図。
【図4】移動体電話機の筐体構造の変遷を示す斜視図。
【図5】移動体電話機を開いた状態でのハンズフリー通
話を示す斜視図。
【図6】移動体電話機を閉じた状態でのハンズフリー通
話を示す斜視図。
【図7】従来の移動体電話機におけるハンズフリー通話
時の筐体“開”時と筐体“閉”時の再生受話音の聴感上
の周波数特性を示す図。
【図8】従来の移動体電話機におけるハンズフリー通話
時の筐体“開”時と筐体“閉”時の送話感度を示す周波
数特性図。
【符号の説明】
11 下部ケース 12 上部ケース 15 拡声用スピーカ 17 送話マイク 27 CPU部 30 開閉検出スイッチ 42 受話デジタルイコライザ部 44 エコーキャンセラ部 46 送話デジタルボリューム部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筐体を開閉できる折り畳み型の移動体電
    話機において、 受話音質を補正する受話音質補正手段と、 前記筐体の開閉を検出する検出手段と、 この検出手段で前記筐体の開または閉状態を検出したと
    きに前記受話音質補正手段を動作させる制御手段とを具
    備することを特徴とする移動体電話機。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、ハンズフリー通話時
    に、前記受話音質補正手段を前記のように動作させるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の移動体電話機。
  3. 【請求項3】 前記筐体は下部ケースの上端に上部ケー
    スの下端が回動自在に連結されるように構成され、前記
    上部ケースの背面に拡声用スピーカが配置され、前記下
    部ケースの正面側に送話マイクが配置されることを特徴
    とする請求項1または2に記載の移動体電話機。
  4. 【請求項4】 前記受話音質補正手段は、前記筐体が開
    状態のとき、受話音の高域を高めるように補正すること
    を特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の移動
    体電話機。
  5. 【請求項5】 筐体を開閉できる折り畳み型の移動体電
    話機において、 受話音質を補正する受話音質補正手段と、 送話感度を補正する送話感度補正手段と、 前記筐体の開閉を検出する検出手段と、 この検出手段で前記筐体の開状態を検出したときは前記
    受話音質補正手段を動作させ、前記検出手段で前記筐体
    の閉状態を検出したときは前記送話感度補正手段を動作
    させる制御手段とを具備することを特徴とする移動体電
    話機。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、ハンズフリー通話時
    に、前記受話音質補正手段および前記送話感度補正手段
    を前記のように動作させることを特徴とする請求項5に
    記載の移動体電話機。
  7. 【請求項7】 前記筐体は下部ケースの上端に上部ケー
    スの下端が回動自在に連結されるように構成され、前記
    上部ケースの背面に拡声用スピーカが配置され、前記下
    部ケースの正面側に送話マイクが配置されることを特徴
    とする請求項5または6に記載の移動体電話機。
  8. 【請求項8】 前記受話音質補正手段は受話音の高域を
    高めるように補正し、前記送話感度補正手段は送話感度
    を高めるように補正することを特徴とする請求項5ない
    し7のいずれかに記載の移動体電話機。
  9. 【請求項9】 前記送話感度補正手段は、受話音の送話
    経路への回り込みを消去するエコーキャンセラ部の後段
    に挿入されることを特徴とする請求項5ないし8のいず
    れかに記載の移動体電話機。
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