JP2003198051A - 半導体レーザ装置および半導体レーザモジュール - Google Patents

半導体レーザ装置および半導体レーザモジュール

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JP2003198051A
JP2003198051A JP2002039285A JP2002039285A JP2003198051A JP 2003198051 A JP2003198051 A JP 2003198051A JP 2002039285 A JP2002039285 A JP 2002039285A JP 2002039285 A JP2002039285 A JP 2002039285A JP 2003198051 A JP2003198051 A JP 2003198051A
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laser device
temperature
carrier
thin film
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JP2002039285A
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Takeshi Wakizaka
剛 脇坂
Naoki Tsukiji
直樹 築地
Jiyunji Yoshida
順自 吉田
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高出力の半導体レーザ素子を用いた場合であ
っても、光出力の低下や寿命の低下を防止することがで
きる半導体レーザ装置を提供すること。 【解決手段】 レーザ光を出力する半導体レーザ素子3
と半導体レーザ素子3の駆動温度を計測するサーミスタ
4とを、ダイヤモンド等の絶縁性かつ高熱伝導性の材料
で作成されたキャリア1上に、半導体レーザ素子3とサ
ーミスタ4とを近接配置するとともに、金膜を含む多層
膜を介して接合する。半導体レーザ素子3の熱の出入り
が、高熱伝導性のキャリア1を介して行われるため、伝
熱経路の熱抵抗が小さくなり、ある注入電流に対する最
大光出力を増大させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、高安定化した発
振波長をもち、高出力のレーザ光を出力する半導体レー
ザ装置および半導体レーザモジュールに関し、特にラマ
ン増幅用光源あるいはエルビウム添加ファイバ増幅器
(EDFA:Erbium Doped Fiber Amplifier)のような
光ファイバ増幅器用の励起用光源に適したレーザ光を出
射する半導体レーザ装置および半導体レーザモジュール
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、インターネットをはじめとする様
々なマルチメディアの普及に伴って、光通信に対する大
容量化の要求が大きくなっている。この要求に伴い、波
長分割多重(WDM: Wavelength Division Multiplex
ing)通信方式が用いられるようになった。このWDM
通信方式は、たとえば1550nm帯において複数の波
長を使用して伝送を行う方式である。このWDM通信方
式では、1本の光ファイバを用いて複数の異なる波長の
光信号を同時に伝送することから、新たな線路を敷設す
る必要がなく、ネットワークの伝送容量の飛躍的な増加
をもたらすことを可能としている。
【0003】この光信号の光源あるいは光信号の増幅用
光源は、発振波長が高精度に制御される必要があるとと
もに、半導体レーザ素子の熱飽和を防止して高い光出力
で動作させる必要がある。このため、従来の半導体レー
ザ装置は、レーザ光を出力する半導体レーザ素子の近傍
に、この半導体レーザ素子の温度を測定するサーミスタ
を設け、ペルチェ素子などの温度制御素子によって、こ
の半導体レーザ素子の温度制御を行い、発振波長の不安
定化や半導体レーザ素子の熱飽和を防止するようにして
いた。
【0004】図15は、従来の半導体レーザ装置の概要
構成を示す斜視図である。図15において、この半導体
レーザ装置は、CuWで形成されたキャリア101上
に、絶縁性および高熱伝導率をもつAlNで形成された
サブマウント102が設けられ、このサブマウント10
2上に、所定波長のレーザ光L100を出力する半導体
レーザ素子103が設けられる。また、キャリア101
上には、AlNで形成されたサブマウント104が設け
られ、さらにこのサブマウント104上に、半導体レー
ザ素子の温度を計測するサーミスタ105が設けられ
る。
【0005】半導体レーザ素子103とサブマウント1
02との間は、金属薄膜102aを介して接合され、こ
の金属薄膜102aは、Ti/Pt/Auがそれぞれ6
0nm/200nm/600nmの膜厚でメタライズさ
れ、その上にメタライズされたAuSnなどのはんだ材
によって半導体レーザ素子103とサブマウント102
が接合される。また、サーミスタ105とサブマウント
104との間も同様に、金属薄膜104aを介して接合
される。
【0006】半導体レーザ素子103は、サブマウント
102と接合する面がp側電極であり、上面がn側電極
であり、主に熱を発生する活性層をサブマウント102
側近傍に配置されるようにしている。n側電極は、Au
のワイヤ106aによってマイナス電極がリードされ
る。p側電極は、金属薄膜102aおよびAuのワイヤ
106bを介してプラス電極側のキャリア101にリー
ドされる。
【0007】これによって、サブマウント102は、半
導体レーザ素子103の絶縁を確保するとともに、半導
体レーザ素子103のヒートシンクとして機能し、キャ
リア101の下部にAuSnはんだによって接合される
図示しないCuWのベースに接合され、このベース下部
に設けられた図示しないペルチェモジュールが、サーミ
スタ105が検出した温度に応じて半導体レーザ素子1
03の温度制御を行うことになる。
【0008】なお、サーミスタ105も、半導体レーザ
素子103と同様に、サブマウント104によってキャ
リア101から絶縁され、熱伝導性の高い、サブマウン
ト102,キャリア101およびサブマウント104を
介して半導体レーザ素子103の温度を検出する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述したW
DM通信方式を用いて長距離光伝送を行う場合、中継器
の間隔を長くするために、信号光源のレーザ光の大出力
化が要望されている。また、光ファイバ増幅器の増幅能
力の向上のために、励起用光源に使用される半導体レー
ザ装置の大出力化が要望されている。
【0010】このような要望を満たすために、たとえ
ば、EDFA励起用として250mW以上のレーザ光を
発振出力する半導体レーザ素子が存在するが、このよう
な高出力の半導体レーザ素子を用いた従来の半導体レー
ザ装置では、光出力の低下や寿命の低下が生じるという
問題点があった。
【0011】図16は、上記ベースと上記ペルチェモジ
ュールとを含んだ上記従来の半導体レーザ装置の正面図
を示すが、従来の半導体レーザ装置では、半導体レーザ
素子103とサーミスタ105とに対してそれぞれ別個
にサブマウント102,104が設けられており、半導
体レーザ素子103で発生した熱は、この図16の矢印
YAに示すように、金属薄膜102a→サブマウント1
02→金属薄膜102b→キャリア101→金属薄膜1
04b→サブマウント104→金属薄膜104aを介し
てサーミスタ105に伝導する。このように熱伝導距離
が物理的に長くなるため、半導体レーザ素子103の実
温度検出に遅延が生じている。
【0012】さらに、半導体レーザ素子103とサーミ
スタ105との間の伝熱経路上に、金属薄膜102a,
102b,104,104aに相当する計4面の接合面
が存在するため、それら接合面で熱抵抗が生じ、半導体
レーザ素子103の温度が正確に、サーミスタ105へ
と伝達されない。すなわち、サーミスタ105は、半導
体レーザ素子103の実温度との差が大きくてより低い
温度を検出することになり、検出温度の精度が低下す
る。この結果、サーミスタ105が検出した温度をもと
に行う半導体レーザ素子103の温度制御に遅延が生
じ、また精度の低い温度制御を余儀なくされるため、半
導体レーザ素子103の発振波長が不安定となり、光出
力の低下や寿命の低下を招いていた。
【0013】また、図16の矢印YBに示すように、半
導体レーザ素子103とペルチェモジュール107との
間の伝熱経路上に、金属薄膜102a,102bに相当
する2つの接合面と、キャリア101とベース106と
の間の接合面と、ベース106とペルチェモジュール1
07との間の接合面の計4面の接合面が存在するため、
ペルチェモジュール107による加熱作用または冷却作
用がこれら接合面を経由する度に低下し、結果的に、半
導体レーザ素子103の温度制御が迅速にかつ正確に行
なわれなくなる。
【0014】なお、高い光出力を得るために、半導体レ
ーザ素子に1A以上の電流を流した場合、金属薄膜10
2a内のAu薄膜の全抵抗が0.12Ωであるとする
と、このAu薄膜による電圧降下は、0.12Vとな
る。一方、半導体レーザ素子に1Aの電流が流れた場合
における半導体レーザ素子の電極間電圧は約2Vである
ので、半導体レーザ素子における共振器長方向の電圧降
下が0.12V分だけ不均一になる。すなわち、電流注
入経路を考慮した場合にも、金属薄膜を経由すること
で、半導体レーザ素子に対する電流注入が不均一とな
り、結果的に、活性層における光密度も不均一となっ
て、光出力の低下や寿命の低下を助長するものと考えら
れる。
【0015】よって、高出力の半導体レーザ素子を用い
る場合、半導体レーザ素子の電圧降下に対して、半導体
レーザ素子とサブマウントとの間の金属薄膜における電
圧降下を無視することができず、この金属薄膜における
共振器長方向の電圧降下の不均一によって発振波長が不
安定になるものと考えられる。このような問題は、特
に、共振器長が1000μm以上の高出力動作用に設計
された半導体レーザ素子において顕著となる。
【0016】この発明は、上記に鑑みてなされたもの
で、高出力の半導体レーザ素子を用いた場合であって
も、光出力の低下や寿命の低下を防止することができる
半導体レーザ装置および半導体レーザモジュールを提供
することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1にかかる半導体レーザ装置は、レーザ光を
出力する半導体レーザ素子と、前記半導体レーザ素子の
駆動温度を計測する温度測定素子と、絶縁性かつ高熱伝
導性を有するキャリアとを備え、前記半導体レーザ素子
と前記温度測定素子とは、金薄膜を含む多層膜を介して
それぞれ前記キャリア上に接合され、該半導体レーザ素
子と該温度測定素子とが近接配置されることを特徴とす
る。
【0018】この請求項1の発明によれば、絶縁性かつ
高熱伝導性を有する同一のキャリア上に、レーザ光を出
力する半導体レーザ素子と、前記半導体レーザ素子の駆
動温度を計測する温度測定素子とが配置され、前記半導
体レーザ素子と前記温度測定素子とが、金薄膜を含む多
層膜を介してそれぞれ前記キャリア上に接合され、該半
導体レーザ素子と該温度測定素子とが近接配置を含めて
伝熱経路の熱抵抗が小さくなるようにしている。
【0019】また、請求項2にかかる半導体レーザ装置
は、上記の発明において、上記の発明において、前記キ
ャリアは、Si、AlN、ダイヤモンドまたはcBN多
結晶体のいずれか、あるいはこれらの組み合わせによっ
て形成されることを特徴とする。
【0020】この請求項2の発明によれば、前記キャリ
アを、Si、AlN、ダイヤモンドまたはcBN多結晶
体のいずれか、あるいはこれらの組み合わせによって形
成することで、キャリアの熱伝導率を高め、熱抵抗を小
さくしている。
【0021】また、請求項3にかかる半導体レーザ装置
は、レーザ光を出力する半導体レーザ素子と、前記半導
体レーザ素子の駆動温度を計測する温度測定素子と、絶
縁性かつ高熱伝導性を有するキャリアと、熱伝導率が5
00W/(m・K)以上のヒートシンクで形成されると
ともに、金薄膜を含む多層膜を介して前記キャリアの上
に接合されるサブマウントと、を備え、前記半導体レー
ザ素子は、金薄膜を含む多層膜を介して前記サブマウン
ト上に接合され、前記温度測定素子は、金薄膜を含む多
層膜を介して前記キャリア上に接合され、該半導体レー
ザ素子と該温度測定素子とが近接配置されることを特徴
とする。
【0022】この請求項3の発明によれば、キャリア上
に接合され、熱伝導率が500W/(m・K)以上のヒ
ートシンクで形成されたサブマウント上に、レーザ光を
出力する半導体レーザ素子が金薄膜を含む多層膜を介し
て接合されるとともに、絶縁性かつ高熱伝導性を有する
同一のキャリア上に、前記半導体レーザ素子の駆動温度
を計測する温度測定素子が金薄膜を含む多層膜を介して
接合され、該半導体レーザ素子と該温度測定素子とが近
接配置を含めて伝熱経路の熱抵抗の低減と放熱効果の向
上とを実現している。
【0023】また、請求項4にかかる半導体レーザ装置
は、上記の発明において、前記サブマウントが、ダイヤ
モンドで形成されたことを特徴とする。
【0024】この請求項4の発明によれば、前記半導体
レーザ素子の下層に高熱伝導率のダイヤモンドを配置さ
せて、伝熱経路の熱抵抗の低減と放熱効果の向上とをよ
り高めている。
【0025】また、請求項5にかかる半導体レーザ装置
は、レーザ光を出力する半導体レーザ素子と、前記半導
体レーザ素子の駆動温度を計測する温度測定素子と、絶
縁性かつ高熱伝導性を有するキャリアと、を備え、前記
半導体レーザ素子と前記温度測定素子と間の伝熱経路上
に位置するとともに金薄膜を含む多層膜によって形成さ
れる接合面が、3面以下であることを特徴とする。
【0026】この請求項5の発明によれば、前記半導体
レーザ素子と前記温度測定素子と間の伝熱経路上に位置
する、金薄膜を含む多層膜によって形成される接合面
を、3面以下とすることで、伝熱経路の熱抵抗を少なく
している。
【0027】また、請求項6にかかる半導体レーザ装置
は、上記の発明において、前記キャリア上に、半導体レ
ーザ素子または当該半導体レーザ素子を接合したサブマ
ウントを接合する導体パターンとは電気的に独立した導
体パターンを備え、前記半導体レーザ素子および前記温
度測定素子は、導電ワイヤを用いて一方の電極と前記導
体パターンとの間を電気的に接合することを特徴とす
る。
【0028】この請求項6の発明によれば、前記半導体
レーザ素子および前記温度測定素子が、導電ワイヤを用
いて一方の電極と前記導体パターンとの間を電気的に接
合し、導電ワイヤの長さおよび密集度を小さくしてい
る。
【0029】また、請求項7にかかる半導体レーザ装置
は、上記の発明において、前記導電ワイヤは、複数の導
電ワイヤからなり、複数の各導電ワイヤは、前記半導体
レーザ素子、前記温度測定素子、および/または前記導
体パターン上において、ほぼ等間隔で接合されることを
特徴とする。
【0030】この請求項7の発明によれば、前記導電ワ
イヤを複数の導電ワイヤとし、この複数の各導電ワイヤ
を、前記半導体レーザ素子、前記温度測定素子、および
/または前記導体パターン上において、ほぼ等間隔で接
合し、半導体レーザ素子に対する電圧降下を均一にする
とともに、導電ワイヤによる電圧降下および熱発生を最
小限に抑えるようにしている。
【0031】また、請求項8にかかる半導体レーザ装置
は、上記の発明において、前記金薄膜の膜厚は、5μm
以上であることを特徴とする。
【0032】この請求項8の発明によれば、前記金薄膜
の膜厚を、5μm以上とし、半導体レーザ素子と温度測
定素子との間の熱抵抗が小さくなるようにし、さらに上
述した導体パターンの電圧降下を抑えるようにしてい
る。
【0033】また、請求項9にかかる半導体レーザ装置
は、上記の発明において、前記キャリア上に設置され、
前記半導体レーザ素子が出力するレーザ光の出力をモニ
タするモニタ素子をさらに備えたことを特徴とする。
【0034】この請求項9の発明によれば、半導体レー
ザ素子が出力するレーザ光の出力をモニタするモニタ素
子がキャリア上に配置されるようにしている。
【0035】また、請求項10にかかる半導体レーザ装
置は、上記の発明において、前記半導体レーザ素子の共
振器長は、1000μm以上であることを特徴とする。
【0036】この請求項10の発明によれば、前記半導
体レーザ素子の共振器長を、1000μm以上とした高
出力の半導体レーザ素子であっても、光出力の低下や寿
命の低下を防止し、半導体レーザ装置の小型軽量化およ
び電力光交換効率を向上させている。
【0037】また、請求項11にかかる半導体レーザ装
置は、上記の発明において、前記半導体レーザ素子は、
該半導体レーザ素子の活性層側が下層に接合されること
を特徴とする。
【0038】この請求項11の発明によれば、前記半導
体レーザ素子の活性層側を前記キャリアに接合し、大き
な熱を発生する活性層を、下層のキャリアやサブマウン
トに近づけ、それら下層のヒートシンク機能を最大限に
発揮させ、かつ温度測定素子による温度測定を高精度に
行うようにしている。
【0039】また、請求項12にかかる半導体レーザ装
置は、上記の発明において、前記半導体レーザ素子、前
記温度測定素子および前記モニタ素子のうちの少なくと
も一つは、電気的に独立していることを特徴とする。
【0040】この請求項12の発明によれば、前記半導
体レーザ素子、前記温度測定素子および前記モニタ素子
のうちの少なくとも一つを、電気的に独立させている。
【0041】また、請求項13にかかる半導体レーザ装
置は、上記の発明において、前記半導体レーザ素子から
出力されるレーザ光の出力は、250mW以上であるこ
とを特徴とする。
【0042】この請求項13の発明によれば、前記半導
体レーザ素子から出力されるレーザ光の出力を、250
mW以上の高出力としても、半導体レーザ素子の温度制
御を迅速かつ高精度に行うことができる。
【0043】また、請求項14にかかる半導体レーザモ
ジュールは、請求項1〜13のいずれか一つに記載の半
導体レーザ装置と、前記温度測定素子から出力された温
度をもとに前記半導体レーザ素子の温度を制御する温度
制御素子とを備え、前記温度制御素子上に前記半導体レ
ーザ装置のキャリアが接合され、該キャリアを介して前
記半導体レーザ素子が温度制御されることを特徴とす
る。
【0044】この請求項14の発明によれば、ペルチェ
モジュールなどの温度制御素子上に半導体レーザ装置の
キャリアが接合され、該キャリア上に半導体レーザ素子
および温度測定素子を配置し、この温度測定素子が測定
した温度をもとに半導体レーザ素子を温度制御するよう
にしている。
【0045】また、請求項15にかかる半導体レーザ装
置は、上記の発明において、前記半導体レーザ素子と前
記温度制御素子との間の伝熱経路上に位置するとともに
金薄膜を含む多層膜によって形成される接合面が、4面
以下であることを特徴とする。
【0046】この請求項15の発明によれば、前記半導
体レーザ素子と前記温度制御素子と間の伝熱経路上に位
置する、金薄膜を含む多層膜によって形成される接合面
を、3面以下とすることで、伝熱経路の熱抵抗の少なく
している。
【0047】
【発明の実施の形態】以下に添付図面を参照して、この
発明にかかる半導体レーザ装置および半導体レーザモジ
ュールの好適な実施の形態について説明する。
【0048】(実施の形態1)まず、この発明の実施の
形態1について説明する。図1は、この発明の実施の形
態1である半導体レーザ装置の構成を示す図であり、図
1(a)は、この半導体レーザ装置の平面図であり、図
1(b)は、この半導体レーザ装置の正面図であり、図
1(c)は、この半導体レーザ装置の右側面図である。
図1において、キャリア1は、絶縁性かつ高熱伝導率を
もつAlNによって形成され、上部中央手前には、金属
薄膜2bを介して、所定の発振波長のレーザ光を端面3
aから出力する半導体レーザ素子3が設けられる。な
お、半導体レーザ素子3の共振器長は、1000μm以
上であり、250mW以上の高出力のレーザ光を発振す
る。なお、半導体レーザ素子3の発振波長は、900〜
1600nmであり、980nm帯、1480nm帯が
有用であり、特に光ファイバ増幅器用励起光源として、
1480nm帯が有用である。
【0049】また、キャリア1上には、金属薄膜2cを
介してサーミスタ4が設けられ、サーミスタ4は、半導
体レーザ素子3の温度をモニタする。キャリア1上に
は、その他の金属薄膜2a,2dが設けられ、パターン
化されて、各金属薄膜2a〜2dは、互いに絶縁されて
いる。金属薄膜2bは、キャリア1側から、Ti/Pt
/Auの3層からなり、それぞれ60nm/200nm
/5000nmとしている。すなわち、図15に示した
金属薄膜102aのAu膜の膜厚が600nmであった
のに対し、この金属薄膜2bのAu膜では、5000n
mの膜厚としている。その他の金属薄膜2a,2c,2
dは、金属薄膜2bと同時に形成され、同一の膜構成と
なっている。なお、半導体レーザ素子3と金属薄膜2b
とを接合する際は、Ptのバリア層を介し、AuSnは
んだによって結合する。
【0050】半導体レーザ素子3は、活性層3b側のp
側電極がキャリア1に対応して接合され、n側電極が上
面となっている。半導体レーザ素子3のn側電極と金属
薄膜2aとは、Auのワイヤ5によって電気的に接合さ
れる。したがって、金属薄膜2aは、半導体レーザ素子
3のマイナス電極となり、金属薄膜2bは、半導体レー
ザ素子3のプラス電極となる。
【0051】半導体レーザ素子3のn側電極と金属薄膜
2aとの間は、複数のワイヤ5によって結合され、導通
断面積が大きくなるようにしている。また、各ワイヤ5
は、接合点をほぼ等間隔にし、電力分散を図っている。
このような空間的な配線を、複数のワイヤ5を用いて行
うことによって、抵抗値が下がり、電圧降下が小さくな
ることによって、熱の発生が小さくなるとともに、レー
ザ光出力のみに用いる電力比が高められ、電力光変換効
率が向上することになる。
【0052】また、金属薄膜2a〜2dのAu膜を50
00nm以上とすることによって、金属薄膜2a〜2d
の抵抗が小さくなり、電圧降下が小さくなり、上述した
ワイヤ5の作用効果と相まって、電力光変換効率が向上
するとともに、半導体レーザ素子3のp側電極に大電流
が注入される際、半導体レーザ素子3の共振器長方向に
おける電圧降下の不均一さを小さくすることができ、結
果的に光出力の低下や寿命の低下を防止する。
【0053】ここで、金属薄膜2bの幅W2は、金属薄
膜2aの幅とほぼ同一にすることが好ましい。なぜな
ら、金属薄膜2bの幅W2と金属薄膜2aの幅とをほぼ
同一にしたときに、各金属薄膜2a,2bの合成抵抗値
が最小となるからである。また、金属薄膜2a,2b間
の幅W1は、金属薄膜2a,2b間の絶縁が確実に確保
できる値としている。
【0054】なお、上述したワイヤ5のボンディング箇
所は、図1に示すように半導体レーザ素子3の長手方向
に直線的に配列されているが、これに限らず、ボンディ
ング箇所が均一に分散していてもよい。この場合、半導
体レーザ素子3の活性層3aの位置からずれた位置をボ
ンディング箇所としてもよい。要は、ワイヤ5を介して
半導体レーザ素子3の上面において電流が均一に分布す
るようにすればよい。
【0055】サーミスタ4は、その底面が金属薄膜2c
に接合され、その上面が図示するようにワイヤによって
金属薄膜2dに接合されることによって、サーミスタ4
の抵抗を検出し、この抵抗値によって温度を検出する。
このサーミスタ4は、半導体レーザ素子3のレーザ光が
出射される端面3aの近傍に設けるようにしている。高
出力の半導体レーザ素子3は、半導体レーザ素子3の端
面3aとキャリア1の端面とがほぼ同一となるように
し、他の部材とレーザ光が干渉しないようにしているた
め、半導体レーザ素子3の端面3a近傍で発生する熱が
大きくなるからである。
【0056】キャリア1は、半導体レーザ素子3のヒー
トシンクとして機能するとともに、このキャリア1の下
面全体には、AuSnはんだ6によってCuWのベース
27(図14参照)に接合され、このベース27はさら
に、半導体レーザ素子3の温度を制御するペルチェモジ
ュール28(図14参照)に接合される。ペルチェモジ
ュール28は、サーミスタ4が検出した温度に応じて、
主として冷却を行い、半導体レーザ素子3の温度を制御
することによって半導体レーザ素子3の熱飽和を未然に
防止して、光出力の低下や寿命の低下を防止する。
【0057】結局、実施の形態1にかかる半導体レーザ
装置では、半導体レーザ素子3とキャリア1との間に、
図15に示したサブマウント102は設けられず、さら
に、サーミスタ4とキャリア1との間にも、図15に示
した絶縁用のサブマウント104は設けてられない。す
なわち、半導体レーザ素子3とサーミスタ4との間の伝
熱経路長は、図15に示した従来の半導体レーザ装置と
比較して、少なくともそれらサブマウント102,10
4の厚み分だけ短くなる。これにより、サーミスタ4
は、従来と比較して、半導体レーザ素子3の温度を迅速
に検出することができる。
【0058】また、サブマウント102,104が排除
されたことにより、半導体レーザ素子3とサーミスタ4
との間の伝熱経路上には、金属薄膜2b,2cに相当す
る計2面の接合面が存在することになり、この接合面の
数は図15に示した従来の半導体レーザ装置において存
在した接合面の数(4面)よりも少ない。すなわち、図
1に示した半導体レーザ装置では、従来と比較して少な
くとも接合面の数が減少した分だけ熱損失が低下し、サ
ーミスタ4は、一層、半導体レーザ素子3自体の実温度
に近い温度を検出することができる。
【0059】さらに、サブマウント102が排除された
ことにより、半導体レーザ素子3と上記ペルチェモジュ
ール28との間の伝熱経路上には、金属薄膜2bに相当
する2つの接合面と、キャリア1と上記ベース27との
間の接合面と、ベース27とペルチェモジュール28と
の間の接合面との計3面の接合面が存在することにな
り、この数は図16で説明した従来の半導体レーザ装置
よりも1面少ない。すなわち、ペルチェモジュール28
による半導体レーザ素子3の温度制御を、従来よりも迅
速にかつ正確に行うことができる。
【0060】たとえば、図2は、半導体レーザ素子3の
発熱量に対する半導体レーザ素子3とサーミスタ4との
間の温度差の関係を示す図である。図2において、
「□」印で示した値は、図1に示した半導体レーザ素子
3とサーミスタ4との間の温度差の関係を示している。
また、「△」印で示した値は、図15に示したようにA
lNで形成されたサブマウント102,104を有する
従来の半導体レーザ装置において、半導体レーザ素子1
03とサーミスタ105との間の温度差の関係を示して
いる。
【0061】図2に示すように、キャリア1上に半導体
レーザ素子3およびサーミスタ4を設けた構造とする方
が、温度差が小さく、発熱量が大きくなるに従って、そ
の差が大きくなるということがわかる。たとえば、素子
発熱量が1.0[W]のときは、この実施の形態1の構
成と図15に示した従来例の構成とでは、ほぼ同じ温度
差7℃であったが、素子発熱量が3.5[W]のとき、
この実施の形態1では温度差22.5℃であり、従来例
では温度差25℃であり、2.5℃の差異が生じる。し
たがって、たとえば250W以上の高出力のレーザ光を
出力する半導体レーザ素子を搭載する場合、図1に示し
た半導体レーザ装置の構造とすることによって、半導体
レーザ素子3により近い温度を検出することができ、一
層精度の高い温度制御を行うことができる。その結果、
半導体レーザ素子3を常に所定の温度範囲に制御するこ
とができ、光出力の低下や寿命の低下を防止することが
できる。
【0062】図3は、この実施の形態1にかかる半導体
レーザ素子3と従来の半導体レーザ素子について注入電
流と出力パワーの関係を示す図である。図3において、
実線Aがこの実施の形態1にかかる半導体レーザ素子3
の特性を示し、破線が図15に示した従来の半導体レー
ザ装置の半導体レーザ素子103の特性を示す。図3に
示すように、注入電流の増加にともなって増大する出力
パワーの割合は、従来の半導体レーザ素子103よりも
この実施の形態1にかかる半導体レーザ素子3の方が大
きい。特に、注入電流が200mA付近までは両者の出
力パワーに差はみられないものの、注入電流が1500
mA付近では、従来の半導体レーザ素子103の出力パ
ワーが360mW程度であるのに対し、この実施の形態
1にかかる半導体レーザ素子3の出力パワーは、410
mW程度まで上昇している。
【0063】同じ注入電流において出力パワーが増大す
るというこの結果は、図2に示した結果、すなわちこの
実施の形態1にかかるサーミスタ4が従来よりも正確に
半導体レーザ素子3の温度を検出することができるとい
う結果の裏付けとなる。換言すれば、上記したペルチェ
モジュール28は、サーミスタ4の温度計測結果に基づ
いて冷却等の温度調節を行うため、その温度計測結果が
正確であると、半導体レーザ素子3を十分に冷却するこ
とができ、最終的に半導体レーザ素子3の出力パワーを
高めることができる。
【0064】この実施の形態1にかかる半導体レーザ装
置の構造について、上述した説明では、ワイヤ5の配線
を短くするため、金属薄膜2aをn側電極の導体パター
ンとして用いていたが、金属薄膜2aをp側電極の導体
パターンとして使用し、金属薄膜2bをn側電極の導体
パターンとして使用するようにしてもよい。すなわち、
図4に示すように、金属薄膜2aをp側電極の導体パタ
ーンとし、このリード部分を半導体レーザ素子3の出射
側に設け、金属薄膜2bをn側電極の導体パターンと
し、ワイヤ5Aによって半導体レーザ素子3のn側電極
と結合するようにしてもよい。
【0065】また、図5に示すように、半導体レーザ素
子3のp側電極の導体パターンのリード部分をなくし、
キャリア1内に埋め込まれた導体棒1aを介して、金属
薄膜2bと、キャリア1の裏面の金属薄膜とを結合する
ようにし、半導体レーザ装置の下部側から電力供給する
ようにしてもよい。この場合も、金属薄膜2bのAu膜
厚は5000μm以上であり、抵抗による電圧降下が小
さくなるようにしている。また、この金属薄膜2bに対
して複数の導体棒1aを設け、Au膜厚の増大と相まっ
て、半導体レーザ素子3の共振器長方向における電圧降
下の不均一が生じないようにしている。
【0066】以上に説明したとおり、この実施の形態1
によれば、絶縁性かつ高熱伝導率をもつ同一のキャリア
1上に、半導体レーザ素子3およびサーミスタ4を設
け、伝熱距離を短くし、サーミスタ3が一層半導体レー
ザ素子3の温度を迅速かつ正確に検出し、さらに半導体
レーザ素子3とキャリア1との間の金属薄膜2bのAu
膜厚を厚くして抵抗を小さくするようにし、共振器長方
向の電流注入の不均一をなくすようにしているので、高
出力の半導体レーザ素子3であっても、光出力の低下と
寿命の低下を防止することができる。
【0067】また、この実施の形態1では、金属薄膜2
a〜2dのAu膜厚、特に金属薄膜2a,2bのAu膜
厚を厚くするとともに、複数のワイヤ5によって半導体
レーザ素子3と金属薄膜2aとを結合するようにしてい
るので、半導体レーザ素子3のp側電極およびn側電極
に至るまでの抵抗分が低減され、半導体レーザ装置自体
の発熱量を抑えることができるとともに、電力熱交換効
率を向上させることができる。
【0068】このような金属薄膜2a〜2dのAu膜厚
の増大と、ワイヤ5の複数配線とをもつ構造とすること
によって、ヒートシンクとして機能するキャリア1の大
型化を可能とすることができる。すなわち、高出力の半
導体レーザ素子3をもつ半導体レーザ装置では、熱放出
のためのヒートシンクを大型化する必要があるが、ヒー
トシンクを大型化した場合であっても、上述した金属薄
膜2a〜2dおよびワイヤ5の構造とすることによっ
て、半導体レーザ素子3自体の機能、すなわち高出力か
つ安定したレーザ光の発振を効率よく行うことができ
る。
【0069】(実施の形態2)つぎに、この発明の実施
の形態2について説明する。上述した実施の形態1で
は、AlNで形成された同一のキャリア1上に半導体レ
ーザ素子3およびサーミスタ4を設けるようにしていた
が、この実施の形態2では、キャリア1に代えて、Al
Nの約5倍の熱伝導率をもつダイヤモンドで形成された
ダイヤモンドサブマウント上に半導体レーザ素子3およ
びサーミスタ4を設けるようにしている。
【0070】図6は、この発明の実施の形態2である半
導体レーザ装置の構成を示す図であり、図6(a)は、
この半導体レーザ装置の平面図であり、図6(b)は、
この半導体レーザ装置の正面図であり、図6(c)は、
この半導体レーザ装置の右側面図である。図6におい
て、キャリア13は、絶縁性かつ高熱伝導率をもつAl
Nによって形成され、上部中央には、ダイヤモンドサブ
マウント11が、金属薄膜12を介して、設けられてい
る。ダイヤモンドサブマウント11上における半導体レ
ーザ素子3、サーミスタ4、ワイヤ5および金属薄膜2
a〜2dの構成は、実施の形態1と同じであり、同一構
成部分には同一符号を付している。
【0071】キャリア13の上部におけるダイヤモンド
サブマウント11が設置された領域以外の部分には、そ
れぞれ金属薄膜2a〜2dのパターンに対応した金属薄
膜12a〜12dが形成される。これらの金属薄膜12
a〜12dは、Au膜によって実現される。すなわち、
金属薄膜2a〜2dと金属薄膜12a〜12dとはそれ
ぞれ図示するようにワイヤによってボンディングされ、
それぞれの対が、図1に示した金属薄膜2a〜2dに対
応した構成を実現することになる。
【0072】この実施の形態2では、ダイヤモンドサブ
マウント11とキャリア13との組み合わせによって、
実施の形態1に示したキャリア1を実現している。ただ
し、ダイヤモンドサブマウント11とキャリア13との
合計高さ(厚さ)は、実施の形態1におけるキャリア1
の高さと同じである。これによって、半導体レーザ素子
3から出射されるレーザ光の位置を同一とすることがで
きる。なお、実施の形態2では、キャリア13をCuW
のベース27(図14参照)上にボンディングするた
め、ダイヤモンドサブマウント11とベース27との間
の歪みを緩和するために、AlNのキャリア13を挟む
ようにしている。
【0073】以下に、効果的な放熱を実現するためのダ
イヤモンドのサイズについて説明する。図7は、ダイヤ
モンドサブマウント11のサイズと熱抵抗との関係を表
した実験データを示す図である。図7(a)は、ダイヤ
モンドサブマウント11の長さを2.5mmとし、幅を
1.0mmに固定した場合の厚さと熱抵抗との関係を表
すグラフである。また、図7(b)は、ダイヤモンドサ
ブマウント11の厚さを0.2mmとし、幅を1.0m
mに固定した場合の長さと熱抵抗との関係を表すグラフ
である。また、図7(c)は、ダイヤモンドサブマウン
ト11の長さを2.5mmとし、厚さを0.2mmに固
定した場合の幅と熱抵抗との関係を表すグラフである。
いずれのグラフからも、サイズが大きくなるにつれて熱
抵抗がある最小の値に収束することがわかる。よって、
これらグラフから、熱抵抗が最小となるサブマウントの
最適なサイズを見積もることができる。
【0074】図8は、ダイヤモンドサブマウント11の
最適なサイズを説明するための斜視図である。本発明者
は、図7に示した実験データとコストから、熱抵抗がよ
り小さくなるサイズ、具体的には上記した最小の熱抵抗
の1.0倍の熱抵抗を有するサイズを見積もったとこ
ろ、図8において、ダイヤモンドのサブマウント42
を、厚さSH=0.4mm、長さSL=3.2mm、幅
SW=3.2mmのサイズで作成するのが好適であるこ
とを見出した。なお、上記実験データは、半導体レーザ
素子3のサイズを、厚さLH=0.13mm、長さLL
=2.0mm、幅LW=0.35mmとした場合の結果
である。なお、ダイヤモンドサブマウント11のサイズ
については、コストを考えて、厚さSH=0.3mm、
長さSL=2.7mm、幅SW=1.0mmのサイズと
し、上記した最小の熱抵抗の1.2倍以内の熱抵抗に抑
えた構造を採用することもできた。
【0075】このように、ダイヤモンドサブマウント1
1の厚さを含めた形状は、熱抵抗が小さくなるように決
定される。また、このダイヤモンドサブマウント11
は、CVD法で合成される多結晶ダイヤモンドである。
ダイヤモンドは、最も熱伝導性の高い材料であり、半導
体レーザ素子3の放熱効果をさらに高めることができ
る。
【0076】キャリア13の下面全体には、AuSnは
んだ6によってCuWのベース27に接合され、このベ
ースはさらに、半導体レーザ素子3の温度を制御するペ
ルチェモジュール28(図14参照)に接合される。ペ
ルチェモジュール28は、サーミスタ4が検出した温度
に応じて、主として冷却を行い、半導体レーザ素子3の
温度を制御することによって半導体レーザ素子3の熱飽
和を未然に防止し、光出力の低下と寿命の低下を防止す
る。
【0077】ここで、金属薄膜2a〜2dのAu膜を5
000nm以上とすることによって、金属薄膜2a〜2
dの抵抗が小さくなり、電圧降下が小さくなり、上述し
たワイヤ5の作用効果と相まって、電力光変換効率が向
上するとともに、半導体レーザ素子3のp側電極に大電
流が注入される際、半導体レーザ素子3の共振器長方向
における電圧降下の不均一さを小さくすることができ、
結果的に光出力の低下と寿命の低下を防止する。
【0078】結局、実施の形態2にかかる半導体レーザ
装置においては、半導体レーザ素子3とサーミスタ4が
ダイヤモンドサブマウント11を共有してその上に設け
られるので、実施の形態1と同様に、半導体レーザ素子
3とサーミスタ4との間の伝熱経路長は短くなる。これ
により、サーミスタ4は、従来と比較して、半導体レー
ザ素子3の温度を迅速に検出することができる。特に、
実施の形態2では、AlNよりも熱伝導率の高いダイヤ
モンドを半導体レーザ素子3とサーミスタ4との間の伝
熱経路としているので、実施の形態1の場合よりも、熱
抵抗が小さく、半導体レーザ素子3の温度をより迅速に
検出することができる。
【0079】なお、接合面数の減少による熱抵抗の低
下、すなわちサーミスタ4が、一層、半導体レーザ素子
3自体の実温度に近い温度を検出することができるとい
う点も、実施の形態1と同様である。
【0080】また、半導体レーザ素子3と上記ペルチェ
モジュール28との間の伝熱経路についても、図15に
示した従来の半導体レーザ装置のサブマウント102に
相当する位置に、サブマウント102の材料であるAl
Nよりも熱伝導率の高いダイヤモンドサブマウント11
が設けられていることから、ペルチェモジュール28に
よる半導体レーザ素子3の温度制御を、従来よりも迅速
にかつ正確に行うことができる。
【0081】さらに、ダイヤモンドサブマウント11を
用いることで、半導体レーザ素子3で発生した熱を、特
に横方向を含んだ広い範囲へと急速に拡散させることが
でき、従来のAlNのサブマウントよりも放熱効果を高
めることができる。すなわち、従来の半導体レーザ装置
に設けられる半導体レーザ素子よりも、注入電流に対す
る温度上昇を抑えることができ、結果的にその温度上昇
低減の分を出力パワーに転換して、高出力な半導体レー
ザ装置を実現することができる。
【0082】以上に説明したとおり、この実施の形態2
によれば、絶縁性かつ高熱伝導率をもつ同一のダイヤモ
ンドサブマウント11上に、半導体レーザ素子3および
サーミスタ4を設け、伝熱距離を短くし、サーミスタ4
が一層半導体レーザ素子3の温度を迅速かつ正確に検出
し、さらに半導体レーザ素子3とダイヤモンドサブマウ
ント11との間の金属薄膜2bのAu膜厚を厚くして抵
抗を小さくするようにし、共振器長方向の電流注入の不
均一をなくすようにしているので、高出力の半導体レー
ザ素子3であっても、光出力の低下や寿命の低下を防止
することができる。
【0083】なお、上述した実施の形態1,2では、半
導体レーザ素子3およびサーミスタ4を、AlNのキャ
リア1あるいはダイヤモンドのダイヤモンドサブマウン
ト11などの同一基板上に設けているが、その他の材
料、たとえばSi、cBN多結晶体などの絶縁性と高熱
伝導率とを有する材料を半導体レーザ素子3との熱膨張
係数に合わせて用いるようにしてもよい。
【0084】(実施の形態3)つぎに、この発明の実施
の形態3について説明する。上述した実施の形態1,2
では、いずれも同一のキャリア1あるいはダイヤモンド
サブマウント11上に半導体レーザ素子3およびサーミ
スタ4を設けるようにしていたが、この実施の形態3で
は、さらに同一のキャリア1あるいはダイヤモンドサブ
マウント11上に、半導体レーザ素子3が出力するレー
ザ光をモニタする光モニタを設けるようにしている。
【0085】図9は、この発明の実施の形態3である半
導体レーザ装置の構成を示す図であり、図9(a)は、
この半導体レーザ装置の平面図であり、図9(b)は、
この半導体レーザ装置の正面図であり、図9(c)は、
この半導体レーザ装置の左側面図である。図9におい
て、この半導体レーザ装置は、実施の形態1と同様に、
絶縁性かつ高熱伝導率をもつAlNによって形成された
キャリア1上に、半導体レーザ素子3およびサーミスタ
4が設けられるとともに、さらに、半導体レーザ素子3
の後方から輻射されるレーザ光をモニタする光モニタ7
が設けられている。この光モニタ7は、フォトダイオー
ドによって実現される。
【0086】図9において、キャリア1には、導体棒1
aが設けられ、上部の金属薄膜2eと下部のAuSnは
んだ6とを電気的に低抵抗で接続している。半導体レー
ザ素子3のn側電極は、ワイヤ5aによって金属薄膜2
aに接続される。一方、半導体レーザ素子3のp側電極
は、ワイヤ5bによって、金属薄膜2bと金属薄膜2e
とが電気的に接合され、さらに導体棒1aを介してAu
Snはんだ6に接続され、図示しないベースに接続され
る。
【0087】また、サーミスタ4は、一方の電極が、ワ
イヤ5dを介して金属薄膜2dに接続され、他方の電極
が、金属薄膜2cに接続される。さらに、光モニタ7
は、一方の電極が、ワイヤ5cを介して金属薄膜2fに
接続され、他方の電極が、金属薄膜2gに接続される。
なお、金属薄膜2a〜2gは、互いに電気的に絶縁され
ている。さらに、金属薄膜2a〜2gは、Ti/Pt/
Auの3層からなり、それぞれ60nm/200nm/
5000nmとしている。
【0088】キャリア1の下面全体には、AuSnはん
だ6によってCuWのベース27に接合され、このベー
スはさらに、半導体レーザ素子3の温度を制御する図示
しないペルチェモジュール28に接合される。ペルチェ
モジュール28は、サーミスタ4が検出した温度に応じ
て、主として冷却を行い、半導体レーザ素子3の温度を
制御することによって、半導体レーザ素子3の熱飽和を
未然に防止し、光出力の低下と寿命の低下を防止する。
【0089】ここで、金属薄膜2bのAu膜を5000
nm以上とすることによって、金属薄膜2bの抵抗が小
さくなり、電圧降下が小さくなり、半導体レーザ素子3
に大電流が注入される際、半導体レーザ素子3の共振器
長方向における電圧降下の不均一さを小さくすることが
でき、結果的に光出力の低下を防止する。
【0090】結局、実施の形態3にかかる半導体レーザ
装置においては、図15に示したサブマウント102,
104を設けずに、半導体レーザ素子3とサーミスタ4
をキャリア1上に設けているので、実施の形態1と同様
に、半導体レーザ素子3とサーミスタ4との間の伝熱経
路長は短くなる。これにより、サーミスタ4は、従来と
比較して、半導体レーザ素子3の温度を迅速に検出する
ことができる。また、接合面数の減少による熱損失の低
下、すなわちサーミスタ4が、一層、半導体レーザ素子
3自体の実温度に近い温度を検出することができるとい
う点も、実施の形態1と同様である。
【0091】また、光モニタ7を、同一のキャリア1上
に設けることによって、半導体レーザ素子3の発光状態
を監視することができるとともに、光モニタ7を備えた
半導体レーザ装置の小型化を実現することができる。
【0092】以上に説明したとおり、この実施の形態3
によれば、実施の形態1と同様に、絶縁性かつ高熱伝導
率をもつ同一のキャリア1上に、半導体レーザ素子3お
よびサーミスタ4を設けるとともに、光モニタ7をさら
に設け、伝熱距離を短くし、サーミスタ4が一層半導体
レーザ素子3の温度を迅速かつ正確に検出し、さらに半
導体レーザ素子3とキャリア1との間の金属薄膜2bの
Au膜厚を厚くして抵抗を小さくするようにし、共振器
長方向の電流注入の不均一をなくすようにしているの
で、高出力の半導体レーザ素子3であっても、光出力の
低下を防止できるとともに、光モニタを備えた半導体レ
ーザ装置の小型化を促進することができる。
【0093】(実施の形態4)つぎに、この発明の実施
の形態4について説明する。図15に示した従来の半導
体レーザ装置では、同一のキャリア上に、半導体レーザ
素子が載置されるAlNのサブマウントと、サーミスタ
が載置されるAlNのサブマウントとをそれぞれ設けて
いたが、この実施の形態4では、サーミスタを実施の形
態1と同様にキャリア上に直接載置してサーミスタが載
置されていた上記サブマウントを排除するとともに、半
導体レーザ素子をダイヤモンドサブマウント上に設けた
ことを特徴としている。
【0094】図10は、この発明の実施の形態4である
半導体レーザ装置の構成を示す図であり、図10(a)
は、この半導体レーザ装置の平面図であり、図10
(b)は、この半導体レーザ装置の正面図であり、図1
0(c)は、この半導体レーザ装置の右側面図である。
図10において、キャリア1は、高絶縁性かつ高熱伝導
率のAlNによって形成される。キャリア1上には、図
10に示すように、金属薄膜2a〜2dが、互いに絶縁
されるようにパターン化されて形成されている。なお、
金属薄膜2a〜2dは、キャリア1側からTi/Pt/
Auの順に積層された構造として形成され、各厚さは、
例えば順に60nm/200nm/5000nmであ
る。
【0095】また、キャリア1上には、金属薄膜2bを
介して、多結晶ダイヤモンドで形成されたダイヤモンド
サブマウント2が設けられる。そして、このダイヤモン
ドサブマウント2上に、上記金属薄膜と同様の金属薄膜
2hを介して半導体レーザ素子3が設けられる。よっ
て、ダイヤモンドサブマウント2は、図15に示したサ
ブマウント102と同様に、半導体レーザ素子3の絶縁
を確保するとともに、半導体レーザ素子3のヒートシン
クとして機能する。
【0096】半導体レーザ素子3は、活性層側のp側電
極がダイヤモンドサブマウント2に対向して接合され、
n側電極が上面となっている。半導体レーザ素子3のn
側電極と金属薄膜2aとは、Auのワイヤ5によって電
気的に接続される。また、半導体レーザ素子3のp側電
極と金属薄膜2bとは、金属薄膜2hおよび図示するワ
イヤを介して電気的に接続される。したがって、金属薄
膜2aは、半導体レーザ素子3のマイナス電極となり、
金属薄膜2bは、半導体レーザ素子3のプラス電極とな
る。
【0097】ここで特に、半導体レーザ素子3のn側電
極と金属薄膜2aとを電気的に接続するワイヤ5は、導
通断面積が大きくなるように複数本で構成される。これ
により、配線部分において生じる抵抗値が低下し、その
部分での電圧降下を小さくすることができる。この電圧
降下の低減は、発熱の抑制と、レーザ光出力のみに用い
る電力比の増加に寄与し、結果的に電力光変換効率の向
上をもたらす。また、各ワイヤ5の接続点をほぼ等間隔
にすることで、電力分散を図ることができる。これによ
り、電圧降下の不均一さを小さくすることができ、結果
的に光出力の低下や寿命の低下を防止することが可能に
なる。
【0098】なお、上述したワイヤ5のボンディング箇
所は、図10(a)に示すように半導体レーザ素子3の
長手方向に直線的に配列されているが、これに限らず、
ボンディング箇所が半導体レーザ素子3のn側電極表面
に均一に分散していてもよい。この場合、ボンディング
箇所を、半導体レーザ素子3の活性層の位置からずれた
位置とすることもできる。要は、ワイヤ5を介して半導
体レーザ素子3の上面において電流が均一に分布するよ
うにすればよい。
【0099】さらに、キャリア1上には、図10に示す
ように、金属薄膜2cを介して、半導体レーザ素子3の
温度を計測するサーミスタ4が設けられる。サーミスタ
4は、電極の一方となる底面が金属薄膜2cに接合さ
れ、電極の他方となる上面が図示するワイヤを介して金
属薄膜2dと電気的に接続される。
【0100】ここで、高出力の半導体レーザ素子3を、
半導体レーザ素子3の端面3aとキャリア1の端面とが
ほぼ同平面となるように配置することで、他の部材との
間で生じるレーザ光の干渉を低減することができるが、
この場合、半導体レーザ素子3の端面3a近傍は、サブ
マウント2による放熱効果の恩恵を大きく受けることが
できず、半導体レーザ素子3の他の部分と比較して高温
となりやすい。そのような理由から、特に、サーミスタ
4は、半導体レーザ素子3のレーザ光が出射される端面
3aの近傍に設けることが好ましい。
【0101】結局、サーミスタ4の下部には、図15で
示したサブマウント104が設けられておらず、キャリ
ア1が、サーミスタ4のヒートシンクとして機能する。
このように、サーミスタ4の下部に配置していたサブマ
ウントが排除されることで、半導体レーザ素子3とサー
ミスタ4との間の伝熱経路長は、図15に示した従来の
半導体レーザ装置と比較して、少なくとも排除されたサ
ブマウント104の厚み分だけ短くなる。これにより、
サーミスタ4は、従来と比較して、半導体レーザ素子3
の温度を迅速に検出することができる。
【0102】また、サブマウント104が排除されたこ
とにより、半導体レーザ素子3とサーミスタ4との間の
伝熱経路上には、金属薄膜2b,2c,2hに相当する
計3面の接合面が存在することになり、この接合面の数
は図15に示した従来の半導体レーザ装置において存在
した接合面の数(4面)よりも少ない。すなわち、図1
0に示した半導体レーザ装置では、従来と比較して少な
くとも接合面の数が減少した分だけ熱抵抗が低下し、サ
ーミスタ4は、一層、半導体レーザ素子3自体の実温度
に近い温度を検出することができる。
【0103】さらに、半導体レーザ素子3と上記ペルチ
ェモジュール28との間の伝熱経路についても、図15
に示した従来の半導体レーザ装置のサブマウント102
に相当する位置に、サブマウント102の材料であるA
lNよりも熱伝導率の高いダイヤモンドサブマウント2
が設けられていることから、ペルチェモジュール28に
よる半導体レーザ素子3の温度制御を、従来よりも迅速
にかつ正確に行うことができる。
【0104】さらに、ダイヤモンドサブマウント2を用
いることで、半導体レーザ素子3で発生した熱を、特に
横方向を含んだ広い範囲へと急速に拡散させることがで
き、従来のAlNのサブマウントよりも放熱効果を高め
ることができる。すなわち、従来の半導体レーザ装置に
設けられる半導体レーザ素子よりも、注入電流に対する
温度上昇を抑えることができ、高出力な半導体レーザ装
置を実現することができる。
【0105】図11は、この実施の形態4にかかる半導
体レーザ素子3と従来の半導体レーザ素子について注入
電流と出力パワーの関係を示す図である。図11におい
て、実線Bがこの実施の形態4にかかる半導体レーザ素
子3の特性を示し、破線が図15に示した従来の半導体
レーザ装置の半導体レーザ素子103の特性を示す。図
11に示すように、注入電流の増加にともなって増大す
る出力パワーの割合は、従来の半導体レーザ素子103
よりもこの実施の形態4にかかる半導体レーザ素子3の
方が大きい。特に、注入電流が200mA付近までは両
者の出力パワーに差はみられないものの、注入電流が1
500mA付近では、従来の半導体レーザ素子103の
出力パワーが360mW程度であるのに対し、この実施
の形態1にかかる半導体レーザ素子3の出力パワーは、
440mW程度まで上昇している。
【0106】同じ注入電流において出力パワーが増大す
るというこの結果は、実施の形態1でも説明したように
サーミスタ4の温度計測結果に基づいて半導体レーザ素
子3の温度を所望の温度に制御することに加えて、上述
した高い放熱効果による電力光変換効率の向上に起因す
る。
【0107】上述したように、図10に示した構造で
は、ダイヤモンドサブマウント2上の金属薄膜2hとキ
ャリア1上の金属薄膜2bとがワイヤを介して接続され
ることで、半導体レーザ素子3のp側電極への通電を可
能としているが、ダイヤモンドサブマウント2の側面に
も金属薄膜を形成し、その側面の金属薄膜に上記ワイヤ
5の役割を持たせることもできる。
【0108】図12は、この発明の実施の形態4である
半導体レーザ装置の上記場合の構成を示す図であり、図
12(a)は、この半導体レーザ装置の平面図であり、
図12(b)は、この半導体レーザ装置の正面図であ
り、図12(c)は、この半導体レーザ装置の右側面図
である。なお、図12において、図10と共通する部分
には同一符号を付してその説明を省略する。
【0109】図12において、図10と異なるところ
は、ダイヤモンドサブマウント2の上面と側面に金属薄
膜2iが被覆され、図10に示した金属薄膜2hと金属
薄膜2bとの間を接続するワイヤを排除している点であ
る。金属薄膜2fは、ダイヤモンドサブマウント2の上
面に位置する半導体レーザ素子3のp側電極と、キャリ
ア1上の金属薄膜2bとにそれぞれ電気的に接触してお
り、両者間を電気的に接続している。
【0110】以上に説明したとおり、実施の形態4によ
れば、半導体レーザ素子3とキャリア1との間に高熱伝
導率のダイヤモンドサブマウント2を設けたので、実施
の形態2による効果を享受することができるとともに、
サーミスタ4をサブマウントの介在なしでキャリア1上
に設けたので、半導体レーザ素子3からサーミスタ4に
至る伝熱距離が短くなり、温度制御を迅速かつ正確に行
うことができる。
【0111】(実施の形態5)つぎに、この発明の実施
の形態5について説明する。この実施の形態5では、上
述した実施の形態3で示した半導体レーザ装置をモジュ
ール化したものである。図13は、この発明の実施の形
態5である半導体レーザモジュールの構成を示す断面図
である。図13において、この半導体レーザモジュール
20は、上述した実施の形態3で示した半導体レーザ装
置に対応する半導体レーザ装置30を有する。半導体レ
ーザモジュール20の筐体として、銅タングステン合金
などによって形成されたパッケージ29の内部底面上
に、温度制御装置としてのペルチェモジュール28が配
置される。ペルチェモジュール28上にはベース27が
配置され、このベース27上にはヒートシンクとして機
能するキャリア34が配置される。
【0112】キャリア34上には、半導体レーザ素子3
1、サーミスタ32および光モニタ33が配置され、上
述した実施の形態3に示した半導体レーザ装置に対応し
た半導体レーザ装置30が配置される。さらにベース2
7上には、第1レンズ22が配置される。半導体レーザ
素子31から出射されたレーザ光は、第1レンズ22、
アイソレータ23および第2レンズ24を介し、光ファ
イバ25上に導波される。第2レンズ24は、レーザ光
の光軸上であって、パッケージ29上に設けられ、外部
接続される光ファイバ25に光結合される。なお、光モ
ニタ33は、半導体レーザ装置30の反射膜側から漏れ
た光をモニタ検出する。
【0113】ここで、この半導体レーザモジュール20
では、他の光学部品などによる反射戻り光が共振器内に
再入力しないように、半導体レーザ素子22と光ファイ
バ25との間にアイソレータ23を介在させている。
【0114】なお、上述した実施の形態5では、半導体
レーザ素子31から出力されたレーザ光をそのまま出力
する形態の半導体レーザモジュールであったが、光ファ
イバ25の第2レンズ24側端部の近傍に光ファイバグ
レーティングを形成し、この光ファイバグレーティング
によって半導体レーザ素子31から出力されたレーザ光
を波長選択して出力する光ファイバグレーティングを有
した半導体レーザモジュールにも適用できる。この場
合、アイソレータ23は設けられない。
【0115】この実施の形態5では、高出力の半導体レ
ーザ素子を搭載した半導体レーザモジュールであって、
実施の形態3と同様な構成を有する半導体レーザ装置を
構成しているため、半導体レーザ素子の温度制御を迅速
かつ高精度に行うことができ、結果的に小型軽量化した
半導体レーザモジュールを実現することができる。ま
た、半導体レーザ素子31の高出力化に伴ってヒートシ
ンクとしてのキャリア34が大型化する場合であって
も、電力光交換効率の低下を抑えることができる。
【0116】なお、上述した実施の形態5では、実施の
形態3に説明した半導体レーザ装置を用いてモジュール
化を実現するとしたが、図13に示した半導体レーザ装
置30を、実施の形態1,2,4においてそれぞれ説明
した構成の半導体レーザ装置に置換することができるの
はもちろんである。
【0117】ここで、図15に示した従来の半導体レー
ザ装置と、実施の形態1,4においてそれぞれ説明した
半導体レーザ装置とについて、出力パワーを比較した結
果について説明する。図14は、従来の半導体レーザ装
置と、実施の形態1,4においてそれぞれ説明した半導
体レーザ装置とについて出力パワーのピーク値の比較を
示す図である。図14に示すグラフの横軸において、A
は、実施の形態1に示した半導体レーザ装置に該当し、
Bは、実施の形態4に示した半導体レーザ装置に該当す
る。
【0118】図14をみてわかるように、実施の形態
1,4に示した半導体レーザ装置(A,B)は、いずれ
も従来の半導体レーザ装置よりも大きな出力パワーが得
られる。また、実施の形態1,4に示した半導体レーザ
装置の間の出力パワーを比較すると、サーミスタ4のみ
をキャリア1上に設け、半導体レーザ素子3をダイヤモ
ンドサブマウント2上に設けた構造の半導体レーザ装置
(B)が約377mWと最も大きな出力パワーが得ら
れ、次いで、半導体レーザ素子3をもキャリア1上に設
けた半導体レーザ装置(A)が約370mWの出力パワ
ーが得られる。
【0119】これら結果から、伝熱経路が最も小さい構
造(A)よりも、それに半導体レーザ素子3が設けられ
るダイヤモンドサブマウント2を追加した構造(B)の
方が、より大きな出力パワーが得られることから、ダイ
ヤモンドサブマウント2による放熱効果は非常に大きい
ということがわかる。
【0120】なお、上述した実施の形態2,4では、半
導体レーザ素子3の直下に配置するサブマウントをダイ
ヤモンドで形成するとしたが、実際に用いるダイヤモン
ドは、高熱伝導率1000〜1300W/(m・K)程
度のものが好ましく、またダイヤモンド以外でも、Al
Nよりも高い熱導電率を有した材料(500W/(m・
K)以上)、例えば600W/(m・K)以上のBNを
用いたとしても上記した効果を享受することができる。
【0121】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、絶縁性かつ高熱伝導性を有する同一のキャリア
上に、レーザ光を出力する半導体レーザ素子と、前記半
導体レーザ素子の駆動温度を計測する温度測定素子とが
配置され、前記半導体レーザ素子と前記温度測定素子と
が、金薄膜を含む多層膜を介してそれぞれ前記キャリア
上に接合され、該半導体レーザ素子と該温度測定素子と
が近接配置を含めて伝熱経路の熱抵抗が小さくなるよう
にしているので、温度測定素子が半導体レーザ素子の温
度をより正確にかつ迅速に検出することができるととも
に、半導体レーザ素子の光出力の低下や寿命の低下を防
止することができるという効果を奏する。
【0122】また、請求項2の発明によれば、前記キャ
リアを、Si、AlN、ダイヤモンドまたはcBN多結
晶体のいずれか、あるいはこれらの組み合わせによって
形成するようにしているので、キャリアの材料選択を柔
軟に行うことができるという効果を奏する。
【0123】また、請求項3の発明によれば、キャリア
上に接合され、熱伝導率が500W/(m・K)以上の
ヒートシンクで形成されたサブマウント上に、レーザ光
を出力する半導体レーザ素子が金薄膜を含む多層膜を介
して接合されるとともに、絶縁性かつ高熱伝導性を有す
る同一のキャリア上に、前記半導体レーザ素子の駆動温
度を計測する温度測定素子が金薄膜を含む多層膜を介し
て接合され、該半導体レーザ素子と該温度測定素子とが
近接配置を含めて伝熱経路の熱抵抗の低減と放熱効果の
向上とを実現しているので、温度測定素子が半導体レー
ザ素子の温度をより正確にかつ迅速に検出することがで
きるとともに、半導体レーザ素子の光出力の低下や寿命
の低下を防止することができるという効果を奏する。
【0124】また、請求項4の発明によれば、前記半導
体レーザ素子の下層に高熱伝導率のダイヤモンドを配置
させて、伝熱経路の熱抵抗の低減と放熱効果の向上とを
より高めているので、温度測定素子が半導体レーザ素子
の温度をより正確にかつ迅速に検出することができると
ともに、半導体レーザ素子の光出力の低下や寿命の低下
を防止することができるという効果を奏する。
【0125】また、請求項5の発明によれば、前記半導
体レーザ素子と前記温度測定素子と間の伝熱経路上に位
置する、金薄膜を含む多層膜によって形成される接合面
を、3面以下とすることで、伝熱経路の熱抵抗の少なく
しているので、温度測定素子が半導体レーザ素子の温度
をより正確にかつ迅速に検出することができるという効
果を奏する。
【0126】また、請求項6の発明によれば、前記半導
体レーザ素子および前記温度測定素子が、導電ワイヤを
用いて一方の電極と前記導体パターンとの間を電気的に
接合し、導電ワイヤの長さおよび密集度を小さくしてい
るので、確実な配線を行うことができるとともに、半導
体レーザ装置の小型軽量化を促進することができるとい
う効果を奏する。
【0127】また、この請求項7の発明によれば、前記
導電ワイヤを複数の導電ワイヤとし、この複数の各導電
ワイヤを、前記半導体レーザ素子、前記温度測定素子、
および/または前記導体パターン上において、ほぼ等間
隔で接合し、半導体レーザ素子に対する電圧降下を均一
にするとともに、導電ワイヤによる電圧降下および熱発
生を最小限に抑えるようにしているので、半導体レーザ
素子の光出力の低下や寿命の低下を防止することができ
るとともに、半導体レーザ装置全体の熱発生を低減し、
半導体レーザ装置の電力光交換効率を向上させることが
できるという効果を奏する。
【0128】また、請求項8の発明によれば、前記金薄
膜の膜厚を、5μm以上とし、半導体レーザ素子と温度
測定素子との間の熱抵抗が小さくなるようにし、さらに
上述した導体パターンの電圧降下を抑えるようにしてい
るので、温度測定素子は、半導体レーザ素子の温度を迅
速かつ高精度に検出でき、結果的に半導体レーザ素子の
温度制御を迅速かつ高精度に行うことができるととも
に、導体パターンの電圧降下の低減による電力光交換効
率を向上させることができるという効果を奏する。
【0129】また、請求項9の発明によれば、半導体レ
ーザ素子が出力するレーザ光の出力をモニタするモニタ
素子がキャリア上に配置されるようにしているので、半
導体レーザ装置の小型軽量化を一層促進することができ
るという効果を奏する。
【0130】また、請求項10の発明によれば、前記半
導体レーザ素子の共振器長を、1000μm以上とし、
高出力の半導体レーザ素子であっても、光出力の低下や
寿命の低下を防止し、半導体レーザ装置の小型軽量化お
よび電力光交換効率を向上させることができるという効
果を奏する。
【0131】また、請求項11の発明によれば、前記半
導体レーザ素子の活性層側を前記キャリアに接合し、大
きな熱を発生する活性層を、下層のキャリアやサブマウ
ントに近づけ、それら下層のヒートシンク機能を最大限
に発揮させ、かつ温度測定素子による温度測定を高精度
に行うようにしているので、光出力の低下を防止するこ
とができるとともに、半導体レーザ素子の信頼性、とく
に寿命を長くすることができるという効果を奏する。
【0132】また、請求項12の発明によれば、前記半
導体レーザ素子、前記温度測定素子および前記モニタ素
子のうちの少なくとも一つを、電気的に独立させている
ので、半導体レーザ装置の小型軽量化を一層促進するこ
とができるという効果を奏する。
【0133】また、請求項13の発明によれば、前記半
導体レーザ素子から出力されるレーザ光の出力を、25
0mW以上の高出力としても、半導体レーザ素子の温度
制御を迅速かつ高精度に行うことができるので、高出力
の半導体レーザ素子であっても、光出力の低下をなくす
ことができるという効果を奏する。
【0134】また、請求項14の発明によれば、ペルチ
ェモジュールなどの温度制御素子上に半導体レーザ装置
のキャリアが接合され、該キャリア上に半導体レーザ素
子および温度測定素子を配置し、この温度測定素子が測
定した温度をもとに半導体レーザ素子を温度制御するよ
うにしているので、半導体レーザ素子が高出力の場合で
あっても、光出力の低下や寿命の低下を防止できる半導
体レーザモジュールを実現することができるという効果
を奏する。
【0135】また、請求項15の発明によれば、前記半
導体レーザ素子と前記温度制御素子と間の伝熱経路上に
位置する、金薄膜を含む多層膜によって形成される接合
面を、4面以下とすることで、伝熱経路の熱抵抗の少な
くしているので、前記温度制御素子による温度調整を正
確にかつ迅速に行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1である半導体レーザ装
置の構成を示す図である。
【図2】図1に示した半導体レーザ装置の発熱量に対す
るこの半導体レーザ装置の温度とサーミスタの温度との
温度差を示す図である。
【図3】図1に示した半導体レーザ装置の半導体レーザ
素子と従来の半導体レーザ素子についての注入電流と出
力パワーの関係を示す図である。
【図4】この発明の実施の形態1の第1変形例である半
導体レーザ装置の構成を示す図である。
【図5】この発明の実施の形態1の第2変形例である半
導体レーザ装置の構成を示す図である。
【図6】この発明の実施の形態2である半導体レーザ装
置の構成を示す図である。
【図7】この発明の実施の形態2である半導体レーザ装
置が具備するダイヤモンド製のサブマウントのサイズと
熱抵抗との関係を表した実験データを示す図である。
【図8】この発明の実施の形態2である半導体レーザ装
置が具備するダイヤモンド製のサブマウントの最適なサ
イズを説明するための斜視図である。
【図9】この発明の実施の形態3である半導体レーザ装
置の構成を示す図である。
【図10】この発明の実施の形態4である半導体レーザ
装置の構成を示す図である。
【図11】この発明の実施の形態4にかかる半導体レー
ザ素子と従来の半導体レーザ素子について注入電流と出
力パワーの関係を示す図である。
【図12】この発明の実施の形態4である半導体レーザ
装置の他の例の構成を示す図である。
【図13】この発明の実施の形態5である半導体レーザ
モジュールの構成を示す断面図である。
【図14】従来の半導体レーザ装置と、実施の形態1,
4においてそれぞれ説明した半導体レーザ装置とについ
て出力パワーのピーク値の比較を示す図である。
【図15】従来の半導体レーザ装置の構成を示す図であ
る。
【図16】図15に示した半導体レーザ装置の正面図で
ある。
【符号の説明】
1,13 キャリア 1a 導体棒 2,11 ダイヤモンドサブマウント 2a〜2i,12a〜12d 金属薄膜 3,31 半導体レーザ素子 3b 活性層 4,32 サーミスタ 5,5A,5a〜5d ワイヤ 6 AuSnはんだ 7,33 光モニタ 8 サブマウント 20 半導体レーザモジュール 22 第1レンズ 24 第2レンズ 25 光ファイバ 27 ベース 28 ペルチェモジュール 29 パッケージ 30 半導体レーザ装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 順自 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 Fターム(参考) 5F073 AB21 BA09 EA24 EA28 FA06 FA15 FA16 FA18 FA22 FA25 FA27 GA14 GA23

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光を出力する半導体レーザ素子
    と、 前記半導体レーザ素子の駆動温度を計測する温度測定素
    子と、 絶縁性かつ高熱伝導性を有するキャリアと、 を備え、前記半導体レーザ素子と前記温度測定素子と
    は、金薄膜を含む多層膜を介してそれぞれ前記キャリア
    上に接合され、該半導体レーザ素子と該温度測定素子と
    が近接配置されることを特徴とする半導体レーザ装置。
  2. 【請求項2】 前記キャリアは、Si、AlN、ダイヤ
    モンドまたはcBN多結晶体のいずれか、あるいはこれ
    らの組み合わせによって形成されることを特徴とする請
    求項1に記載の半導体レーザ装置。
  3. 【請求項3】 レーザ光を出力する半導体レーザ素子
    と、 前記半導体レーザ素子の駆動温度を計測する温度測定素
    子と、 絶縁性かつ高熱伝導性を有するキャリアと、 熱伝導率が500W/(m・K)以上のヒートシンクで
    形成されるとともに、金薄膜を含む多層膜を介して前記
    キャリアの上に接合されるサブマウントと、 を備え、 前記半導体レーザ素子は、金薄膜を含む多層膜を介して
    前記サブマウント上に接合され、前記温度測定素子は、
    金薄膜を含む多層膜を介して前記キャリア上に接合さ
    れ、該半導体レーザ素子と該温度測定素子とが近接配置
    されることを特徴とする半導体レーザ装置。
  4. 【請求項4】 前記サブマウントは、ダイヤモンドで形
    成されたことを特徴とする請求項3に記載の半導体レー
    ザ装置。
  5. 【請求項5】 レーザ光を出力する半導体レーザ素子
    と、 前記半導体レーザ素子の駆動温度を計測する温度測定素
    子と、 絶縁性かつ高熱伝導性を有するキャリアと、 を備え、 前記半導体レーザ素子と前記温度測定素子と間の伝熱経
    路上に位置するとともに金薄膜を含む多層膜によって形
    成される接合面が、3面以下であることを特徴とする半
    導体レーザ装置。
  6. 【請求項6】 前記キャリア上に、半導体レーザ素子ま
    たは当該半導体レーザ素子を接合したサブマウントを接
    合する導体パターンとは電気的に独立した導体パターン
    を備え、 前記半導体レーザ素子および前記温度測定素子は、導電
    ワイヤを用いて一方の電極と前記導体パターンとの間を
    電気的に接合することを特徴とする請求項1〜5のいず
    れか一つに記載の半導体レーザ装置。
  7. 【請求項7】 前記導電ワイヤは、複数の導電ワイヤか
    らなり、 複数の各導電ワイヤは、前記半導体レーザ素子、前記温
    度測定素子、および/または前記導体パターン上におい
    て、ほぼ等間隔で接合されることを特徴とする請求項6
    に記載の半導体レーザ装置。
  8. 【請求項8】 前記金薄膜の膜厚は、5μm以上である
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の
    半導体レーザ装置。
  9. 【請求項9】 前記キャリア上に設置され、前記半導体
    レーザ素子が出力するレーザ光の出力をモニタするモニ
    タ素子をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜8の
    いずれか一つに記載の半導体レーザ装置。
  10. 【請求項10】 前記半導体レーザ素子の共振器長は、
    1000μm以上であることを特徴とする請求項1〜9
    のいずれか一つに記載の半導体レーザ装置。
  11. 【請求項11】 前記半導体レーザ素子は、該半導体レ
    ーザ素子の活性層側が下層に接合されることを特徴とす
    る請求項1〜10のいずれか一つに記載の半導体レーザ
    装置。
  12. 【請求項12】 前記半導体レーザ素子、前記温度測定
    素子および前記モニタ素子のうちの少なくとも一つは、
    電気的に独立していることを特徴とする請求項1〜11
    のいずれか一つに記載の半導体レーザ装置。
  13. 【請求項13】 前記半導体レーザ素子から出力される
    レーザ光の出力は、250mW以上であることを特徴と
    する請求項1〜12のいずれか一つに記載の半導体レー
    ザ装置。
  14. 【請求項14】 請求項1〜13のいずれか一つに記載
    の半導体レーザ装置と、 前記温度測定素子から出力された温度をもとに前記半導
    体レーザ素子の温度を制御する温度制御素子と、 を備え、前記温度制御素子上に前記半導体レーザ装置の
    キャリアが接合され、該キャリアを介して前記半導体レ
    ーザ素子が温度制御されることを特徴とする半導体レー
    ザモジュール。
  15. 【請求項15】 前記半導体レーザ素子と前記温度制御
    素子との間の伝熱経路上に位置するとともに金薄膜を含
    む多層膜によって形成される接合面が、4面以下である
    ことを特徴とする請求項14に記載の半導体レーザモジ
    ュール。
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