JP2003197939A - 太陽電池用シリコン膜、シリコン太陽電池及びその製造方法 - Google Patents

太陽電池用シリコン膜、シリコン太陽電池及びその製造方法

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JP2003197939A
JP2003197939A JP2001392603A JP2001392603A JP2003197939A JP 2003197939 A JP2003197939 A JP 2003197939A JP 2001392603 A JP2001392603 A JP 2001392603A JP 2001392603 A JP2001392603 A JP 2001392603A JP 2003197939 A JP2003197939 A JP 2003197939A
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film
gas
solar cell
halogen
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Yoji Nakano
要治 中野
Yasuyuki Kobayashi
靖之 小林
Yoshimichi Yonekura
義道 米倉
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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    • Y02E10/548Amorphous silicon PV cells

Abstract

(57)【要約】 【課題】 広バンドギャップと高導電率を兼ね備えた高
効率の太陽電池用シリコン膜、薄膜シリコン太陽電池及
びその製造方法を提供する。 【解決手段】 pin積層構造の光電変換部を有する薄
膜シリコン太陽電池のp層に用いられる太陽電池用シリ
コン膜であって、シリコンと炭素を主成分とし、膜の導
電型をp型とするドーパントを含み、さらにハロゲンを
含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽電池用シリコ
ン膜、薄膜シリコン系太陽電池及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、薄膜シリコン系太陽電池は、プラ
ズマCVD装置を用いて次のように製造される。先ず、
透明な絶縁性基板の上に透明電極を形成した後に、Si
4を主ガス、H2を希釈ガス、B26をドーピングガス
としてp型のシリコン層(p層)を形成する。次に、p
層の上にSiH4を主ガス、H2を希釈ガスとして実質的
に真性のi型のシリコン層(i層)を形成する。さら
に、SiH4を主ガス、H2を希釈ガス、PH3をドーピ
ングガスとしてn型のシリコン層(n層)を形成した後
に、アルミニウム等の金属からなる裏面電極を形成し、
これが太陽電池となる。
【0003】ところで、発電効率を向上させるために
は、発電部のp層は、窓材として光吸収を低減するため
に広バンドギャップであること、および抵抗損失低減の
ために高導電率であることが望ましい。すなわち、p層
を広バンドギャップ化すると、開放電圧が上昇し、それ
に伴い光照射時の発生電圧が上昇して出力が増大する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のシリコ
ン系太陽電池においては、単にp層を広バンドギャップ
化したとしても、p層の導電率が大きく損なわれ、短絡
電流が低下するので、その結果として発電効率が低下し
てしまう。
【0005】そこで、本発明者らは、p層の導電率を損
なうことなくp層を広バンドギャップ化するための種々
の試みをしている。また、その他の試みとして、広バン
ドギャップであるとともに高導電率でもあることが期待
されるSiC膜を、「Applied Surface Science 33/34
(1988)p1276;Hattori他(以下、文献1という)」に記
載されたマイクロ波プラズマCVD法を用いて300℃
以上の高温で合成し、その特性を評価している。しか
し、文献1の方法を用いて製造されたSiC膜は、次の
2つの問題点がある。
【0006】第1に、基板温度が下地の透明電極が損傷
しない250℃以下の低温域では炭素(C)がシリコン
(Si)と結合し難く、炭素(C)が欠損し易いので、
高導電率が得られない。
【0007】第2に、炭素(C)を過剰に供給すると、
炭素(C)が未結合手(ダングリングボンド)として膜
中に残留するので、SiC化合物として結晶化し難い。
このため得られたSiC膜の導電率が小さい。
【0008】本発明は上記の課題を解決するためになさ
れたものであって、広バンドギャップと高導電率を兼ね
備えた高効率の太陽電池用シリコン膜、シリコン太陽電
池及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る太陽電池用
シリコン膜は、導電性半導体層として薄膜シリコン系太
陽電池のp層に用いられる太陽電池用シリコン膜であっ
て、シリコンと炭素を主成分とし、膜の導電型をp型と
するドーパントを含み、さらにハロゲンを含むことを特
徴とする。
【0010】本発明に係る太陽電池用シリコン膜の製造
方法は、導電性半導体層として薄膜シリコン系太陽電池
のp層に用いられる太陽電池用シリコン膜の製造方法で
あって、(a)基板を放電電極と向き合わせて容器内に
収容し、該容器内を真空排気し、(b)シラン、炭素含
有ガス、ハロゲン及びSiを含有する反応性ガス、希釈
ガスおよびp型ドーピングガスを少なくとも含み、かつ
C/Si供給比を0.5〜3.0の範囲とする原料ガス
を前記真空排気された容器内に導入し、(c)前記放電
電極に所定周波数の高周波電力を印加して該放電電極と
基板との間にプラズマを生成させ、該プラズマ中のラジ
カルを基板の表面で反応させて、炭素およびハロゲンを
含有するp型のシリコン膜を基板上に堆積させることを
特徴とする。
【0011】本発明に係るシリコン太陽電池は、透明性
の絶縁基板と、この基板上に順次積層された透明電極
膜、p型シリコン膜、実質的に真性のi型シリコン膜、
n型シリコン膜、裏面電極膜とを具備するシリコン太陽
電池であって、前記p型シリコン層は、所定量の炭素と
所定量のハロゲンとを含むことを特徴とする。
【0012】本発明に係るシリコン太陽電池の製造方法
は、透明性の絶縁基板と、この基板上に順次積層された
透明電極膜、p型シリコン膜、実質的に真性のi型シリ
コン膜、n型シリコン膜、裏面電極膜とを具備するシリ
コン太陽電池の製造方法であって、(A)透明電極膜を
基板上に形成した後に、該基板を放電電極と向き合わせ
て容器内に収容し、該容器内を真空排気し、(B)シラ
ン、炭素含有ガス、ハロゲン及びSiを含有する反応性
ガス、希釈ガスおよびp型ドーピングガスを少なくとも
含み、かつC/Si供給比を0.5〜3.0の範囲とす
る原料ガスを前記真空排気された容器内に導入し、
(C)前記放電電極に所定周波数の高周波電力を印加し
て該放電電極と基板との間にプラズマを生成させ、該プ
ラズマ中のラジカルを基板の表面で反応させて、炭素お
よびハロゲンを含有するp型のシリコン膜を基板上に堆
積させることを特徴とする。
【0013】本発明においては、p層にハロゲンを添加
すると炭素(C)導入量を増しても導電率が極端には低
下しないので、広バンドギャップと高導電率を両立でき
る。広バンドギャップによりp層での光吸収を低減で
き、また高導電率を保つことが出来るのでp層が抵抗と
なり電圧降下することを防止できる。
【0014】p層にハロゲンを添加する作用は、次のよ
うに考えられる。従来から広バンドギャップ化のために
炭素(C)を添加する試みはあったが、炭素添加量が多
いと未結合手が増加するためそれが欠陥となり導電率が
著しく低下した。ここで、ハロゲンを添加することによ
りハロゲンが欠陥を補償する作用により、欠陥が抵抗の
要因とならずに導電率低下を抑制できる。一方、炭素を
添加しない場合は、ハロゲンが欠陥となり導電率が低下
するので、炭素とハロゲンの添加比率は0.3〜0.5
対0.02〜0.10が好ましい。
【0015】ハロゲン及びSiを含有する反応性ガスに
は、塩化珪素系化合物ガス、塩化水素珪素系化合物ガ
ス、弗化珪素系化合物ガス、弗化水素珪素系化合物ガ
ス、臭化珪素系化合物ガスおよび臭化水素珪素系化合物
ガスからなる群から選ばれる1又は2以上のガスを用い
ることが望ましい。この場合に、ハロゲン及びSiを含
有する反応性ガスには、テトラクロルシラン(SiC
l4)、ヘキサクロルジシラン(Si2Cl6)、オクタクロル
トリシラン(Si3Cl8)、デカクロルテトラシラン(Si4C
l 10)、ドデカクロルペンタシラン(Si5Cl12)からなる
群から選ばれる1又は2以上の塩化珪素系化合物ガスを
用いるか、あるいはモノクロルシラン(SiH3Cl)、ジク
ロルシラン(SiH2Cl2)、トリクロルシラン(SiHCl3
からなる群から選ばれる1又は2以上の塩化水素珪素系
化合物ガスを用いることが好ましい。
【0016】また、希釈ガスには純水素ガス又は水素に
30モル%以下のアルゴンを添加した混合ガスを用いる
ことが望ましい。
【0017】また、塩素含有p型シリコン膜の膜厚は、
3〜100nmの範囲とすることが好ましく、10〜4
0nmの範囲とすることが最も好ましい。p層の膜厚が
10nmを下回ると、p型シリコンが島状となり発生電
圧低下の不都合を生じるからである。一方、p層の膜厚
が40nmを上回ると、光吸収が大きくなり、光電変換
層であるi層への到達光量が低減する不都合を生じるか
らである。なお、膜厚3〜100nmの範囲においても
本発明の効果は得られるが、特に膜厚が10〜40nm
の範囲のp層を用いたとき、特に良好な太陽電池発電性
能が得られる。
【0018】この場合に、ハロゲン及びSiを含有する
反応性ガス(原料ガス)には、テトラクロルシラン(Si
Cl4)、ヘキサクロルジシラン(Si2Cl6)、オクタクロ
ルトリシラン(Si3Cl8)、デカクロルテトラシラン(Si
4Cl10)、ドデカクロルペンタシラン(Si5Cl12)のよう
な塩化珪素系化合物ガス、またはモノクロルシラン(Si
H3Cl)、ジクロルシラン(SiH2Cl2)、トリクロルシラ
ン(SiHCl3)のような塩化水素珪素系化合物ガスを用い
ることが好ましい。好ましい原料ガスの配合の一例とし
て、DCS:C22:B26:SiH4:H2=2〜5sc
cm:2〜8sccm:0.004〜0.04sccm:0〜5sc
cm:30〜300sccmをあげる。
【0019】また、p層の下地電極が酸化亜鉛(Zn
O)である場合は、p層製膜ガス中のハロゲンにより下
地電極がエッチングされて膜厚の減少又は電極膜そのも
のが消失してしまうという問題を生じるので、下地電極
の上に所定膜厚のシリコン膜又は炭化シリコン膜を形成
し、下地電極を保護する必要がある。このような保護膜
の膜厚は、p層の製膜条件に応じて種々変わるものであ
るが、3〜20nmとすることが好ましい。3nm未満
では保護効果がなく、20nm以上では高抵抗かつ光吸
収損失が大となるからである。
【0020】炭素含有ガスとしてはエチレン(C24
やアセチレン(C22)のような不飽和炭化水素を用い
ることが好ましい。二重結合や三重結合をもつ不飽和炭
化水素はプラズマ中で解離しやすく膜に混入しやすいか
らである。この場合に、シラン(SiH4)と炭素含有
ガスとの配合割合はC/Si供給比が0.5〜3.0と
なるようにすることが望ましい。C/Si供給比が0.
5未満の領域では、膜中への炭素の混入が小さいので図
5に示すように膜の導電率が低下するからである。一
方、C/Si供給比が3.0を超える領域では、膜中に
C−C結合を有する余剰炭素が生成し、導電率が再び低
下するからである。一方、メタン(CH4)やエタン
(C26)のような飽和炭化水素は、プラズマ中で分解
されにくいため、大流量の炭素供給ガスを導入しても炭
素が膜中に混入されにくく炭素が欠損した膜となってし
まう。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して本発
明の種々の好ましい実施の形態について説明する。
【0022】本発明のシリコン太陽電池の製造に用いる
プラズマCVD装置は、図4に示すように、真空容器6
の内部にヒータ3およびプラズマ生成ユニット9を備え
ている。真空容器6には排気管7およびガス供給管8が
それぞれ連通し、排気管7を介してポンプ5により真空
容器6の内部が圧力5×10-7Torr以下の高真空状
態になるまで排気されるとともに、ガス供給管8を介し
て図示しないガス供給源から真空容器6の内部に各種の
プロセスガスが供給されるようになっている。
【0023】ガス供給管8は、一端側が図示しないガス
供給源に連通し、他端側が容器6内のプラズマ生成ユニ
ット9に連通している。ガス供給源は異なるガス種をそ
れぞれ制御できるガス容器、開閉弁、圧力調整弁、マス
フローコントローラ(MFC)を具備しており、ガス供
給源からシラン(SiH4)、ジクロルシラン(SiH2C
l2)、水素(H2)、ジボラン(B26)、アセチレン
(C22)、アルゴン(Ar)等のガスが所定の組合せ
と所定の流量でガス供給管8に供給されるようになって
いる。これら複数種のプロセスガスはガス供給管8内で
合流し、ガス供給管8を通ってプラズマ生成ユニット9
の底部に導入されるようになっている。
【0024】ヒータ3およびプラズマ生成ユニット9
は、接地された容器6からそれぞれ電気的に絶縁されて
いる。ヒータ3は図示しない制御器に給電動作が制御さ
れる電源に接続され、基板2を所定温度(最高加熱温度
300℃)に加熱するようになっている。また、ヒータ
3は、基板2を機械的に保持するためのメカニカルクラ
ンプ等を具備し、基板ホルダとしての機能も有するもの
である。
【0025】プラズマ生成ユニット9のフレーム上部に
は格子状(梯子型)の放電電極10が取り付けられてい
る。放電電極10はヒータ3に保持された基板2と対向
配置されている。供給ガスは、プラズマ生成ユニット9
の底部に導入され、放電電極10を構成する電極棒の間
を通り抜け、基板2に向かって流れるようになってい
る。
【0026】放電電極10は複数の給電点を介して高周
波電源11に接続されている。高周波電源11は制御器
(図示せず)により制御され、放電電極10に周波数1
0〜200MHzの高周波を印加するようになってい
る。
【0027】次に、各実施例についてそれぞれ図面を参
照して説明する。
【0028】(実施例1)薄膜シリコン系太陽電池に用
いられるp層単膜をガラス基板上に製膜した実施例を示
す。
【0029】基板は、透明絶縁性のソーダライムガラス
(青板ガラス)を洗浄してから用いた。
【0030】p層は、ハロゲンとして塩素(Cl)を含
む膜厚200nmの炭素含有率30〜50原子%の炭化
珪素膜からなり、塩素含有率2〜10原子%、ボロン
(B)ドープ量が1018〜1021原子/cm3である。
【0031】(製造方法)薄膜シリコン系太陽電池に用い
られるp層の製造方法について説明する。図4に示すプ
ラズマCVD装置を用いて、以下の手順で作製した。
【0032】(1)洗浄したガラス基板2をプラズマCV
D装置1のヒータ3上に密着するようにセットした後、
真空ポンプ5により容器6の内圧が5×10-7Torr以下
になるまで真空排気した。ヒータ3に通電し、基板2を
所定温度に加熱し、温度を十分安定させた。なお、基板
2の加熱温度は限定されるものではなく、太陽電池の設
計条件に応じて100〜300℃の範囲で種々変更する
ことが可能である。
【0033】(2)次に、ハロゲン含有p層23を製膜す
るための原料ガスとしてジクロルシラン(SiH2Cl2)、
アセチレン(C22)、ジボラン(B26)、シラン
(SiH4)および水素(H2)を容器6内に導入した。
各成分ガスの流量は、SiH2Cl2;2.5sccm、C22;4
sccm、B26;0.02sccm、SiH4;2.5sccm、H
2;100sccmとした。なお、原料ガスは、成分ごとに
別々に容器6内に導入してもよいし、容器6の外部で予
め混合しておいて容器6内に一括に導入してもよい。ま
た、希釈ガスとしての水素(H2)に少量のアルゴン
(Ar)を混合するようにしてもよい。
【0034】(3)原料ガス導入後、図示しない圧力制御
装置により容器6の内圧を1.0Torrに制御した。ここ
で容器6の内圧制御は1.0Torrのみに限定されるもの
ではなく、太陽電池の設計条件に応じて0.2〜2.0
Torrの範囲で種々変更することが可能である。基板2の
温度及び容器6内の圧力を十分安定させた後、高周波電
源11からインピーダンス整合器(図示せず)を介し
て、放電電極10に周波数13.56MHzの高周波電
力を供給することによりプラズマを生成し、塩素を含有
するp型SiC膜23を200nm程度の膜厚に製膜し
た。
【0035】(4)ここで、高周波電源11の周波数は1
0MHz以上200MHz以下の周波数であれば本発明
の効果が得られる。しかし、周波数が10MHz未満の
場合、プラズマ中の電子温度が低いので膜欠陥が多くな
り、導電率が低下するという不具合を生じるため、周波
数は10MHz以上であることが望ましい。一方、周波
数が200MHzを超えるとプラズマ発生密度の均一性
確保が困難になるという不具合が生じるため、周波数は
200MHz以下であることが望ましい。
【0036】(比較例1)比較例1としてハロゲンを含ま
ないp層を作製した。比較例1サンプルのp層の製膜条
件と構成を次に示す。
【0037】圧力;1.0Torr ガス流量;SiH4/C22/H2/B26 5sccm/4sccm/100sccm/0.02sccm 高周波周波数;13.56MHz 膜厚;200nm Bドープ量;約1020原子/cm3 (評価結果)実施例1のp層23をX線電子分光法によ
り分析した結果、その組成はSi0. 500.45Cl0.05
(微量)であった。また、ラマン分光法を用いてp層2
3を同定した結果、p層23は非晶質のアモルファスS
iCからなることが確認された。
【0038】図5は原料ガスのC/Si供給比と導電率
の特性線図である。図中にて三角プロットを結んだ特性
線Aは実施例1の結果を示し、丸プロットを結んだ特性
線Bは比較例1の結果を示した。図から明らかなよう
に、C/Si供給比が0.5以上の条件で塩素含有ガス
を用いて製膜すると、導電率が急激に増大する。なお、
図示していないがC/Si供給比が3.0を超える領域
では、膜中にC−C結合を有する余剰炭素が存在するた
め、膜中の炭素含有率が50%を越えて、膜の導電率が
再び低下した。
【0039】実施例1のハロゲン含有p層23の諸特性
を調べた結果、バンドギャップが2.2eV、導電率が
0.2S/cmであった。これに対して比較例1のハロ
ゲンを含まないp層では、バンドギャップが2.2e
V、導電率が10-6S/cmであった。
【0040】次に、上記p層を用いた太陽電池について
それぞれ図面を参照して説明する。
【0041】(実施例2)図1に示すように、実施例2の
太陽電池20は、ガラス基板2の上に透明電極膜21
(SnO2)、ハロゲン含有p型非晶質SiC膜23
(Cl−p層)、i型非晶質シリコン膜24(i層)、
n型非晶質シリコン膜25(n層)、裏面電極膜26
(ITO及びAl)がこの順に積層されてなる薄膜シリ
コン太陽電池である。
【0042】透明電極膜21は基板2上に直接又は二酸
化珪素(SiO2)中間層を介して積まれた膜厚600n
mの酸化錫(SnO2)からなり、図示しない外部負荷
の負極に接続されている。
【0043】p層23は、ハロゲンとして塩素(Cl)
を含む膜厚20nmの炭素含有率30〜50原子%の炭
化珪素膜からなり、塩素(Cl)含有率が2〜10原子
%、ボロン(B)ドープ量が1018〜1021原子/cm3
である。
【0044】i層24は、膜厚300nmの実質的に真
性のi型非晶質シリコン膜からなる。
【0045】n層25は、膜厚40nmの非晶質シリコ
ン膜からなり、リン(P)ドープ量が1018〜1021
子/cm3である。
【0046】裏面電極膜26は、スパッタリング法を用
いて形成された厚さ0.1μmの酸化インジウム錫(I
TO)と厚さ0.3μmの金属アルミニウム(Al)か
らなり、基板2の側から入射した光を全反射するように
なっている。この裏面電極膜26は図示しない外部負荷
の正極に接続されている。
【0047】(製造方法)次に、実施例2の太陽電池の
製造方法について説明する。実施例2の太陽電池20
は、図4に示すプラズマCVD装置1およびスパッタリ
ング装置(図示せず)を用いて以下の手順で作製した。
【0048】(1)透明の絶縁性基板2として、無色透明
のソーダライムガラス(青板ガラス)を用いた。このガ
ラス基板2上に、熱CVD装置を用いて二酸化珪素(S
iO 2)中間層及び酸化錫(SnO2)からなる透明電極
膜21を形成した。
【0049】(2)次に、基板2をプラズマCVD装置1
のヒータ3に密着するようにセットした後、真空ポンプ
5により容器6の内圧が5×10-7Torr以下になるまで
真空排気した。ヒータ3に通電し、基板2を所定温度に
加熱し、温度を十分安定させた。なお、基板2の加熱温
度は限定されるものではなく、太陽電池の設計条件に応
じて100〜300℃の範囲で種々変更することが可能
である。
【0050】(3)次に、ハロゲン含有p層23を製膜す
るための原料ガスとしてジクロルシラン(SiH2C
l2;)、アセチレン(C22)、ジボラン(B26)、
シラン(SiH4)および水素(H2)を容器6内に導入
した。各成分ガスの流量は、SiH2Cl 2;2.5sccm、C2
2;4sccm、B26;0.02sccm、SiH4;2.5
sccm、H2;100sccmとした。なお、原料ガスは、成
分ごとに別々に容器6内に導入してもよいし、容器6の
外部で予め混合しておいて容器6内に一括に導入しても
よい。また、希釈ガスとしての水素(H2)に少量のア
ルゴン(Ar)を混合するようにしてもよい。
【0051】(4)原料ガス導入後、図示しない圧力制御
装置により容器6の内圧を1.0Torrに制御した。ここ
で容器6の内圧制御は1.0Torrのみに限定されるもの
ではなく、太陽電池の設計条件に応じて0.2〜2.0
Torrの範囲で種々変更することが可能である。容器6内
の温度及び圧力を十分安定させた後、高周波電源11か
らインピーダンス整合器(図示せず)を介して、放電電
極10に周波数13.56MHzの高周波電力を供給す
ることによりプラズマを生成し、塩素を含有するp型S
iC膜23を製膜した。
【0052】(5)ここで、高周波電源11の周波数は1
0MHz以上200MHz以下であれば本発明と同様の
効果が得られる。しかし、周波数が10MHz未満の場
合、プラズマ中の電子温度が低いので膜欠陥が多くなり
導電率が低下する不具合を生じるため、周波数は10M
Hz以上とあることが望ましい。一方、周波数が200
MHzを超えると、プラズマ発生密度の均一性確保が困
難になるという不具合を生じるため、周波数は200M
Hz以下であることが望ましい。
【0053】(6)次に、高周波電力および原料ガスの供
給を停止し、容器6内を一旦真空排気した後に、容器6
内にi層の原料ガスとしてシラン(SiH4)を導入
し、電極10と基板2との間にプラズマを生成し、膜厚
300nmの実質的に真性のi型シリコン膜24を製膜
した。
【0054】(7)次に、高周波電力および原料ガスの供
給を停止し、容器6内を一旦真空排気した後に、容器6
内にn層の原料ガスとしてシラン(SiH4)、フォス
フィン(PH3)および水素(H2)を導入し、電極10
と基板2との間にプラズマを生成し、膜厚40nmのn
型シリコン膜25を製膜した。n層25のリン(P)ド
ープ量は約1020原子/cm3とした。
【0055】(8)最後にn層25の上に酸化インジウム
錫(ITO)0.1μmと金属アルミニウム(Al)
0.3μmをスパッタリングで製膜して裏面電極膜26
を形成し、実施例2の太陽電池20を得た。
【0056】(比較例2)比較例としてハロゲンを含ま
ないp層を有する薄膜シリコン太陽電池を作製した。比
較例2サンプルの構成はp層を除いて上記の実施例2と
実質的に同じとした。比較例2サンプルのp層の製膜条
件は、比較例1と同様で、膜厚は20nmとした。
【0057】(評価結果)実施例2の太陽電池20に、
模擬太陽光(スペクトル:AM1.5、照射強度:10
0mW/cm2、照射温度:室温)を照射して、その発電
特性を評価した。実施例2の太陽電池は、比較例2と比
較し、開放電圧が1.06倍、発電効率が1.29倍に
向上した。効率向上の原因は、実施例1で示したように、
p層の導電率が向上したためである。
【0058】(実施例3)実施例3の太陽電池20Aに
ついて図2を参照して説明する。太陽電池20Aは、ガ
ラス基板2の上に透明電極膜21A(ZnO)、保護膜
22(p型a−Si)、ハロゲン含有p型非晶質SiC
膜23A(Cl−p層)、実質的に真性のi型非晶質シ
リコン膜24(i層)、n型非晶質シリコン膜25(n
層)、裏面電極膜26(ITO及びAl)がこの順に積
層されてなる薄膜シリコン太陽電池である。
【0059】透明電極膜21は基板2上に直接又は二酸
化珪素(SiO2)中間層を介して積まれた膜厚600n
mの酸化亜鉛(ZnO)からなり、図示しない外部負荷
の負極に接続されている。
【0060】保護膜22は膜厚10nmのp型非晶質シ
リコン膜からなる。この保護膜22は、次のハロゲン含
有p層23を製膜するときに放電プラズマ中に生成され
る塩素(Cl)ラジカルにより酸化亜鉛電極膜21がエ
ッチングされるのを防止するためのものである。従っ
て、保護膜22は少なくとも3nmの膜厚とする必要が
ある。一方、保護膜22を20nmを超えて厚くしすぎ
ると保護層の抵抗及び光吸収が大きくなるので、その膜
厚の上限値は20nmとすることが望ましい。
【0061】p層23Aは、ハロゲンとして塩素(C
l)を含む膜厚20nmの炭素含有率30〜50原子%
の炭化珪素膜からなり、塩素(Cl)含有率が2〜10
原子%、ボロン(B)ドープ量が1018〜1021原子/
cm3である。
【0062】実質的に真性のi層24、n層25、裏面
電極膜26は上記実施例1と実質的に同じ構成である。
【0063】(製造方法)次に、実施例3の太陽電池2
0Aの製造方法について説明する。実施例3の太陽電池
20Aは、図4に示すプラズマCVD装置1および真空
蒸着装置(図示せず)を用いて以下の手順で作製した。
【0064】(1)ガラス基板2上に、スパッタリング装
置を用いて酸化亜鉛(ZnO)からなる透明電極膜21
Aを形成した。
【0065】(2)次に、基板2をプラズマCVD装置1
のヒータ3に密着するようにセットした後、真空ポンプ
5により容器6の内圧が5×10-7Torr以下になるまで
真空排気した。ヒータ3に通電し、基板2を所定温度に
加熱し、温度を十分安定させた。
【0066】(3)次に、容器6内に保護膜22の原料ガ
スとしてシラン(SiH4)、ジボラン(B26)及び
水素(H2)を導入した。各成分ガスの流量は、Si
4;10sccm、ジボラン(B26);0.05sccmおよび
2;50sccmとした。基板2の温度及び容器6内の圧
力を十分安定させた後、高周波電源11からインピーダ
ンス整合器(図示せず)を介して、放電電極10に周波
数13.56MHzの高周波電力を供給することにより
電極10と基板2との間にプラズマを生成し、膜厚3乃
至20nmの保護膜22を製膜した。
【0067】(4)引き続き、ハロゲン含有p層23Aを
製膜するための原料ガスとしてジクロルシラン(SiH2Cl
2;)、アセチレン(C22)、ジボラン(B26)、
シラン(SiH4)および水素(H2)を容器6内に導入
した。各成分ガスの流量は、SiH2Cl2;2.5sccm、C2
2;4sccm、B26;0.02sccm、SiH4;2.5
sccm、H2;100sccmとした。
【0068】(5)実質的に真性のi層24、n層25、
裏面電極膜26は上記実施例1と実質的に同じ方法でそ
れぞれ製膜した。
【0069】(比較例3)比較例3として、上記と同じ
方法で、保護層のない太陽電池を試作した。
【0070】(評価結果)実施例3の太陽電池20A
に、模擬太陽光(スペクトル:AM1.5、照射強度:
100mW/cm2、照射温度:室温)を照射して、その
発電特性を評価した。評価結果は、実施例3の、保護層
3nm乃至20nmの太陽電池は、実施例2と同等の良
好な性能を示したが、比較例3の太陽電池は発電しなか
った。
【0071】(実施例4)実施例4の太陽電池20Cに
ついて図3を参照して説明する。太陽電池20Cは、ガ
ラス基板2の上に金属電極膜37、酸化亜鉛膜32C、
n型非晶質シリコン膜25C(n層)、実質的に真性の
i型非晶質シリコン膜24C(i層)、ハロゲン含有p
型非晶質SiC膜23C(Cl-p層)、透明電極膜33C
(ITO)、櫛型集電電極膜40(Al)がこの順に積
層されてなる薄膜シリコン太陽電池である。
【0072】この実施例4の太陽電池20Cは上記実施
例2の金属電極膜と透明電極膜とを入れ替え、最表面に
櫛型集電電極40を形成したものであり、光は基板2と
反対側から入射するようになっている。この点を除け
ば、太陽電池20Cの構成および製造方法は実施例3と
実質的に同じである。
【0073】(比較例4)比較例4として、ハロゲンを含
まないp型非晶質SiC膜を有する非晶質シリコン太陽
電池を作製した。p層以外は実施例4を同じである。 (評価結果)実施例4の太陽電池20Cに、模擬太陽光
(スペクトル:AM1.5、照射強度:100mW/c
2、照射温度:室温)を照射して、その発電特性を評価
した。評価結果は、実施例4の太陽電池は、比較例4と
比較して、開放電圧が1.05倍、発電効率が1.12
倍に向上した。
【0074】(実施例5)実施例5の太陽電池について
図6を参照して説明する。太陽電池20Bは、ガラス基
板2の上に透明電極膜31/ハロゲン含有p型SiC膜
(Cl-p-SiC)34/実質的に真性のi型微結晶シリコン
膜35/n型微結晶シリコン膜36と、裏面電極膜37
とがこの順に積層されてなる微結晶シリコン太陽電池で
ある。
【0075】i型微結晶シリコン膜35とn型微結晶シ
リコン膜36以外は、実施例2と同様である。
【0076】実質的に真性のi型微結晶シリコン層35
は、膜厚が1200nmである。n型微結晶シリコン層
は25は、膜厚が40nm、リン(P)ドープ量が約1
20原子/cm3である。
【0077】以下でi型微結晶層及びn型微結晶層の作
製方法を図4のプラズマCVD装置を参照して説明す
る。
【0078】ハロゲン含有p型SiC層製膜後、高周波
電力および原料ガスの供給を停止し、容器6内を一旦真
空排気した後に、容器6内にi層の原料ガスとしてシラ
ン(SiH4)及び水素(H2)を導入し、電極10と基
板2との間にプラズマを生成し、膜厚1200nmの実
質的に真性のi型シリコン膜24を製膜した。この膜
は、ラマン分光で520cm-1にピークがあるので微結
晶シリコンである。
【0079】次に、高周波電力および原料ガスの供給を
停止し、容器6内を一旦真空排気した後に、容器6内に
n層の原料ガスとしてシラン(SiH4)、フォスフィ
ン(PH3)および水素(H2)を導入し、電極10と基
板2との間にプラズマを生成し、膜厚40nmのn型シ
リコン膜25を製膜した。この膜は、ラマン分光で52
0cm-1にピークがあるので微結晶シリコンである。
【0080】電極形成工程は実施例2と同様である。
【0081】(比較例5)比較例5としてハロゲンを含
まないp層を有する薄膜シリコン太陽電池を作製した。
p層以外は実施例5と同様であり、比較例5サンプルの
p層の製膜条件は、比較例1と同様で、膜厚は20nm
とした。
【0082】(評価結果)実施例5及び比較例5の太陽
電池20Dに、模擬太陽光(スペクトル:AM1.5、
照射強度:100mW/cm2、照射温度:室温)を照射
して、その発電特性を評価した。実施例5の太陽電池
は、比較例5と比較し、開放電圧が1.22倍、発電効
率が1.40倍に向上した。
【0083】(実施例6)実施例6の太陽電池について
図7を参照して説明する。太陽電池20Dは、ガラス基
板2の上に透明電極膜31/ハロゲン含有p膜(Cl-p-S
iC)23d/i型非晶質シリコン膜24d/n型非晶質
シリコン膜25d/緩衝膜32/ハロゲン含有p膜(Cl
-p-SiC)34d/i型微結晶シリコン膜35d/n型微
結晶シリコン膜36dと、裏面電極膜37とがこの順に
積層されてなるタンデム型シリコン太陽電池である。
【0084】光入射側(基板側)に設けられたハロゲン
含有p膜(Cl-p-SiC)23D/i型非晶質シリコン膜2
4D/n型非晶質シリコン膜25Dの3つの層は、第一
の光電変換素子38を形成している。この第一の光電変
換素子38は、実施例2で示した非晶質シリコン太陽電
池セルの構成と同じである。
【0085】光反射側(裏面電極側)に設けられたハロ
ゲン含有p膜(Cl-p-SiC)34D/i型微結晶シリコン
膜35D/n型微結晶シリコン膜36Dの3つの層は、
第二の光電変換素子39を形成している。この第二の光
電変換素子39は、実施例5で示した微結晶シリコン太
陽電池セルの構成と同じである。
【0086】(比較例6)比較例6として、比較例2の
非晶質シリコン太陽電池セルと比較例5の微結晶シリコ
ン太陽電池セルを積層したタンデム型シリコン太陽電池
を作製した。
【0087】実施例6の太陽電池20Dに、模擬太陽光
(スペクトル:AM1.5、照射強度:100mW/c
2、照射温度:室温)を照射して、その発電特性を評価
した。実施例6の太陽電池は、比較例6と比較し、開放
電圧が1.15倍、発電効率が1.28倍に向上した。
【0088】
【発明の効果】本発明によれば、薄膜シリコン太陽電池
のp層として、広バンドギャップかつ高導電率のハロゲ
ン添加SiC膜を適用することにより、p層による光吸
収低減すなわちi層への到達光量増加とp層の抵抗損失
低減を両立でき、薄膜シリコン太陽電池の発電効率を増
大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る太陽電池を示す断面模
式図。
【図2】本発明の他の実施形態に係る太陽電池を示す断
面模式図。
【図3】本発明の他の実施形態に係る太陽電池を示す断
面模式図。
【図4】プラズマCVD装置を模式的に示す内部透視断
面図。
【図5】製膜用ガスのC/Si供給比と膜の導電率との
関係を示す特性線図。
【図6】本発明の他の実施形態に係る太陽電池を示す断
面模式図。
【図7】本発明の他の実施形態に係る太陽電池を示す断
面模式図。
【符号の説明】
2…基板、 20,20A,20B,20C,20D…太陽電池、 21,21A,31,32,33…透明電極膜、 22…保護膜、 23,23A,23C,23D…ハロゲン含有p膜(Cl
-p-SiC)、 24,24C,24D…i型シリコン膜(i-Si)、 25,25C,25D…n型シリコン膜(n-Si)、 26,37…裏面電極膜(ITO/Al)、 34,34D…ハロゲン含有p膜(Cl-p-SiC)、 35,35D…i型微結晶シリコン膜(i-μc-Si)、 36,36D…n型微結晶シリコン膜(n-μc-Si)、 38…第一の光電変換素子、 39…第二の光電変換素子。 40・・・集電電極(Al)
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 31/04 V (72)発明者 米倉 義道 神奈川県横浜市金沢区幸浦一丁目8番地1 三菱重工業株式会社基盤技術研究所内 Fターム(参考) 4K030 AA06 AA09 AA17 AA20 BA30 BA38 BB12 CA06 FA01 JA01 JA06 LA16 5F045 AA03 AA08 AB03 AC02 AC05 AC09 AC16 AC19 AD05 AD06 AD07 AE19 AE21 AF02 AF03 AF07 BB16 CA13 DA52 DA63 DP05 DQ10 5F051 AA02 AA05 CA07 CA35 CA36 CB12 DA04 DA07 FA03 FA04 FA06 GA03

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄膜シリコン系太陽電池のp層に用いら
    れる太陽電池用シリコン膜であって、シリコンと炭素を
    主成分とし、膜の導電型をp型とするドーパントを含
    み、さらにハロゲンを含むことを特徴とする太陽電池用
    シリコン膜。
  2. 【請求項2】 前記p型ドーパントとしてホウ素を含
    み、かつ前記ハロゲンとして塩素を含み、膜組成をS
    i:C:Cl:B=0.40〜0.60:0.30〜
    0.50:0.02〜0.10:0.001以下とする
    ことを特徴とする請求項1記載のシリコン膜。
  3. 【請求項3】 膜厚を3〜100nmとすることを特徴
    とする請求項1記載のシリコン膜。
  4. 【請求項4】 薄膜シリコン太陽電池のp層に用いられ
    る太陽電池用シリコン膜の製造方法であって、 (a)基板を放電電極と向き合わせて容器内に収容し、
    該容器内を真空排気し、 (b)シラン、炭素含有ガス、ハロゲン及びSiを含有
    する反応性ガス、希釈ガスおよびp型ドーピングガスを
    少なくとも含み、かつC/Si供給比を0.5〜3.0
    の範囲とする原料ガスを前記真空排気された容器内に導
    入し、 (c)前記放電電極に所定周波数の高周波電力を印加し
    て該放電電極と基板との間にプラズマを生成させ、該プ
    ラズマ中のラジカルを基板の表面で反応させて、炭素お
    よびハロゲンを含有するp型のシリコン膜を基板上に堆
    積させることを特徴とする太陽電池用シリコン膜の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 前記工程(b)では、炭素含有ガスとし
    てアセチレンおよびエチレンからなる群から選ばれる1
    又は2以上のガスを用い、ハロゲン及びSiを含有する
    反応性ガスとして塩化珪素系化合物ガス、塩化水素珪素
    系化合物ガス、弗化珪素系化合物ガス、弗化水素珪素系
    化合物ガス、臭化珪素系化合物ガスおよび臭化水素珪素
    系化合物ガスからなる群から選ばれる1又は2以上のガ
    スを用い、前記希釈ガスとして水素ガス又は水素とアル
    ゴンの混合ガスを用いることを特徴とする請求項4記載
    の方法。
  6. 【請求項6】 前記工程(b)では、ハロゲン及びSi
    を含有する反応性ガスとしてテトラクロルシラン(SiCl
    4)、ヘキサクロルジシラン(Si2Cl6)、オクタクロル
    トリシラン(Si3Cl8)、デカクロルテトラシラン(Si4C
    l10)、ドデカクロルペンタシラン(Si5Cl12)からなる
    群から選ばれる1又は2以上の塩化珪素系化合物ガスを
    用いるか、又はモノクロルシラン(SiH3Cl)、ジクロル
    シラン(SiH2Cl2)、トリクロルシラン(SiHCl3)から
    なる群から選ばれる1又は2以上の塩化水素珪素系化合
    物ガスを用いることを特徴とする請求項4記載の方法。
  7. 【請求項7】 透明性の絶縁基板と、少なくともこの基
    板上に順次積層された透明電極膜、p型シリコン膜、実
    質的に真性のi型シリコン膜、n型シリコン膜、裏面電
    極膜とを具備する薄膜シリコン系のシングル型若しくは
    タンデム型太陽電池であって、 前記p型シリコン層は、所定量の炭素と所定量のハロゲ
    ンとを含むことを特徴とする太陽電池。
  8. 【請求項8】 前記p型ドーパントとしてホウ素を含
    み、かつ前記ハロゲンとして塩素を含み、膜組成をS
    i:C:Cl:B=0.40〜0.60:0.30〜
    0.50:0.02〜0.10:0.001以下とする
    ことを特徴とする請求項7記載の太陽電池。
  9. 【請求項9】 前記ハロゲン含有シリコン膜の膜厚を3
    〜100nmとすることを特徴とする請求項8記載の太
    陽電池。
  10. 【請求項10】 透明性の絶縁基板と、この基板上に順
    次積層された透明電極膜、p型シリコン膜、実質的に真
    性のi型シリコン膜、n型シリコン膜、裏面電極膜とを
    具備するシリコン太陽電池の製造方法であって、 (A)透明電極膜を基板上に形成した後に、該基板を放
    電電極と向き合わせて容器内に収容し、該容器内を真空
    排気し、 (B)シラン、炭素含有ガス、ハロゲン及びSiを含有
    する反応性ガス、希釈ガスおよびp型ドーピングガスを
    少なくとも含み、かつC/Si供給比を0.5〜3.0
    の範囲とする原料ガスを前記真空排気された容器内に導
    入し、 (C)前記放電電極に所定周波数の高周波電力を印加し
    て該放電電極と基板との間にプラズマを生成させ、該プ
    ラズマ中のラジカルを基板の表面で反応させて、炭素お
    よびハロゲンを含有するp型のシリコン膜を基板上に堆
    積させることを特徴とするシリコン太陽電池の製造方
    法。
  11. 【請求項11】 前記工程(B)では、炭素含有ガスと
    してアセチレンおよびエチレンからなる群から選ばれる
    1又は2以上のガスを用い、ハロゲン及びSiを含有す
    る反応性ガスとして塩化珪素系化合物ガス、塩化水素珪
    素系化合物ガス、弗化珪素系化合物ガス、弗化水素珪素
    系化合物ガス、臭化珪素系化合物ガスおよび臭化水素珪
    素系化合物ガスからなる群から選ばれる1又は2以上の
    ガスを用い、前記希釈ガスとして水素ガス又は水素とア
    ルゴンの混合ガスを用いることを特徴とする請求項10
    記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記工程(B)では、ハロゲン及びS
    iを含有する反応性ガスとしてテトラクロルシラン(Si
    Cl4)、ヘキサクロルジシラン(Si2Cl6)、オクタクロ
    ルトリシラン(Si3Cl8)、デカクロルテトラシラン(Si
    4Cl10)、ドデカクロルペンタシラン(Si5Cl12)からな
    る群から選ばれる1又は2以上の塩化珪素系化合物ガス
    を用いるか、又はモノクロルシラン(SiH3Cl)、ジクロ
    ルシラン(SiH2Cl2)、トリクロルシラン(SiHCl3)か
    らなる群から選ばれる1又は2以上の塩化水素珪素系化
    合物ガスを用いることを特徴とする請求項10記載の方
    法。
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