JP2003197515A - 結像光学系の検査方法、位置検出装置の調整方法、位置検出装置の補正方法、露光装置および露光方法 - Google Patents

結像光学系の検査方法、位置検出装置の調整方法、位置検出装置の補正方法、露光装置および露光方法

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JP2003197515A
JP2003197515A JP2002259326A JP2002259326A JP2003197515A JP 2003197515 A JP2003197515 A JP 2003197515A JP 2002259326 A JP2002259326 A JP 2002259326A JP 2002259326 A JP2002259326 A JP 2002259326A JP 2003197515 A JP2003197515 A JP 2003197515A
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Ayako Nakamura
綾子 中村
Tadashi Nagayama
匡 長山
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Nikon Corp
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 結像光束の輝度分布の不均一性を簡便に検査
することのできる、結像光学系の検査方法。 【解決手段】 結像光学系の光軸に沿って所定のパター
ンの位置を変化させつつパターン像を光電検出する。パ
ターン像を光電検出して得られる信号の左右エッジの強
度差を表すQ値を、結像光学系のガウス像面に対応する
フォーカス位置に対するパターンのデフォーカス量Zに
関する所定次数の関数に近似する。関数の定数項の値と
関数の偶数次数項の係数との関係に基づいて、結像光学
系を介した結像光束の輝度分布の不均一性を検査する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、結像光学系の検査
方法、位置検出装置の調整方法、位置検出装置の補正方
法、露光装置および露光方法に関する。本発明は、特に
半導体素子や液晶表示素子等を製造するリソグラフィ工
程で用いる露光装置において感光性基板の位置を検出す
る装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】たとえば半導体素子を製造する露光装置
では、マスク(レチクル)とウェハとのアライメント
(位置合わせ)を行った後、露光光をマスクに照射し、
マスクに形成されたパターンを投影光学系を介してウェ
ハ上に転写露光する。アライメントに際しては、ウェハ
上に形成されたアライメントマーク(以下、「ウェハマ
ーク」という)の位置をアライメント系によって光電検
出し、検出したウェハマークの位置情報に基づいてウェ
ハの位置を検出し、ひいてはマスクとウェハとのアライ
メントを行う。
【0003】アライメント系として、たとえばFIA
(Field Image Alignment:フィールド・イメージ・ア
ライメント)方式にしたがう位置検出装置が知られてい
る。FIA方式の位置検出装置では、たとえばハロゲン
ランプを光源として、波長帯域幅の広い光でマークを照
明する。照明されたウェハマークからの光(回折光を含
む)は、結像光学系を介して、CCDの撮像面にウェハ
マークの像を形成する。
【0004】また、FIA方式の位置検出装置では、ウ
ェハとは別に、たとえば結像光学系の光路中に、指標マ
ークが設けられている。この指標マークの像も、同じC
CDの撮像面に形成される。こうして、得られたウェハ
マーク像の撮像信号と指標マーク像の撮像信号とに基づ
いて、ウェハマークの位置を、ひいてはウェハの位置が
検出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、本発明者ら
の鋭意研究の結果、照明光束の輝度分布が不均一な場合
には、特に低段差のパターンに対して計測誤差が発生す
ることが明らかになった。換言すると、FIA方式の位
置検出装置において、最終像面に入射する結像光束の輝
度分布の不均一性に起因して計測誤差が発生することに
なる。
【0006】本発明は、前述の課題に鑑みてなされたも
のであり、結像光束の輝度分布の不均一性を簡便に検査
することのできる、結像光学系の検査方法を提供するこ
とを目的とする。また、本発明は、結像光学系における
結像光束の輝度分布の不均一性を簡便に検査し、その検
査結果に基づいて光学調整を行うことのできる、位置検
出装置の調整方法を提供することを目的とする。
【0007】さらに、本発明は、結像光学系における結
像光束の輝度分布の不均一性を簡便に検査し、その検査
結果に基づいて位置検出結果を補正することのできる、
位置検出装置の補正方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、本発明の調整方法または補正方法によ
って調整または補正された高精度な位置検出装置を用い
て感光性基板を高精度に位置検出し、ひいてはマスクと
感光性基板とを高精度にアライメントして、良好な投影
露光を行うことのできる、露光装置および露光方法を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の第1発明では、結像光学系の検査方法にお
いて、前記結像光学系の光軸に沿って所定のパターンの
位置を変化させつつパターン像を光電検出する第1工程
と、前記パターン像を光電検出して得られる信号の左右
エッジの強度差を表すQ値を、前記結像光学系のガウス
像面に対応するフォーカス位置に対する前記パターンの
デフォーカス量Zに関する所定次数の関数に近似する第
2工程と、前記関数の定数項の値と前記関数の偶数次数
項の係数との関係に基づいて、前記結像光学系を介した
結像光束の輝度分布の不均一性を検査する第3工程とを
含むことを特徴とする検査方法を提供する。
【0009】第1発明の好ましい態様によれば、前記第
3工程は、前記結像光学系のコマ収差および球面収差に
基づいて前記定数項の値および前記係数を補正する工程
と、補正された前記定数項の値と補正された前記係数と
の関係に基づいて結像光束の輝度分布の不均一性を検査
する工程とを含む。また、前記第1工程に先立って、前
記結像光学系のコマ収差および球面収差を補正する工程
を含むことが好ましい。
【0010】本発明の第2発明では、結像光学系の検査
方法において、所定のパターンの像を前記結像光学系を
介して光電検出する第1工程と、前記パターン像を光電
検出して得られる信号の左右エッジの強度差を表す定数
Q値と、第1のライン幅を有する第1パターンに対して
得られる第1定数項の値と、第2のライン幅を有する第
2パターンに対して得られる第2定数項の値との関係に
基づいて、前記結像光学系を介した結像光束の輝度分布
の不均一性を検査する第2工程とを含むことを特徴とす
る検査方法を提供する。
【0011】第2発明の好ましい態様によれば、前記第
1パターンの計測時のフォーカス位置Z1は前記第1パ
ターンに対する前記結像光学系のガウス像面に対応する
第1フォーカス位置を基準とし、前記第2パターンの計
測時のフォーカス位置Z2は前記第2パターンに対する
前記結像光学系のガウス像面に対応する第2フォーカス
位置を基準とする。あるいは、前記第2工程は、前記結
像光学系のコマ収差および球面収差に基づいて前記第1
定数項の値および前記第2定数項の値を補正する工程
と、補正された前記第1定数項の値と補正された前記第
2定数項の値との関係に基づいて結像光束の輝度分布の
不均一性を検査する工程とを含むことが好ましい。ま
た、前記第1工程に先立って、前記結像光学系のコマ収
差および球面収差を補正する工程を含むことが好まし
い。
【0012】本発明の第3発明では、結像光学系の検査
方法において、前記結像光学系を介して所定のパターン
の像を光電検出する第1工程と、前記パターン像を光電
検出して得られる信号におけるライン部の波形とスペー
ス部の波形との関係に基づいて、前記結像光学系を介し
た結像光束の輝度分布の不均一性を検査する第2工程と
を含むことを特徴とする検査方法を提供する。
【0013】第3発明の好ましい態様によれば、前記第
1工程において、前記ライン部の波形の最大強度と前記
スペース部の波形の最大強度とがほぼ一致するように前
記パターンを前記結像光学系に対して位置決めする。
【0014】本発明の第4発明では、位置検出すべき物
体に設けられたマークからの光に基づいてマーク像を形
成する結像光学系と、前記マーク像を光電検出する光電
検出器とを備えた位置検出装置の調整方法において、第
1発明〜第3発明の検査方法を用いて前記結像光学系に
おける結像光束の輝度分布の不均一性を検査する検査工
程と、前記検査工程で得られた検査結果に基づいて、前
記輝度分布の均一性を悪化させている光学部材を調査す
る調査工程とを含むことを特徴とする調整方法を提供す
る。
【0015】第4発明の好ましい態様によれば、前記調
査工程で得られた調査結果に基づいて、前記光学部材を
光学調整する調整工程をさらに含む。
【0016】本発明の第5発明では、所定のパターンが
形成されたマスクを照明するための照明系と、前記マス
クのパターン像を感光性基板上に形成するための投影光
学系と、前記感光性基板の位置を検出するための第4発
明の調整方法で調整された位置検出装置とを備えている
ことを特徴とする露光装置を提供する。
【0017】本発明の第6発明では、所定のパターンが
形成されたマスクを照明し、照明された前記マスクのパ
ターン像を感光性基板上に露光する露光方法において、
第4発明の調整方法で調整された位置検出装置を用いて
前記感光性基板の位置を検出することを特徴とする露光
方法を提供する。
【0018】本発明の第7発明では、位置検出すべき物
体に設けられたマークからの光に基づいてマーク像を形
成する結像光学系と、前記マーク像を光電検出する光電
検出器とを備えた位置検出装置の補正方法において、第
1発明〜第3発明の検査方法を用いて前記結像光学系に
おける結像光束の輝度分布の不均一性を検査する検査工
程と、前記検査工程で得られた検査結果に基づいて、前
記物体の位置検出結果を補正する補正工程とを含むこと
を特徴とする補正方法を提供する。
【0019】本発明の第8発明では、所定のパターンが
形成されたマスクを照明するための照明系と、前記マス
クのパターン像を感光性基板上に形成するための投影光
学系と、前記感光性基板の位置を検出するための第7発
明の補正方法で補正される位置検出装置とを備えている
ことを特徴とする露光装置を提供する。
【0020】本発明の第9発明では、所定のパターンが
形成されたマスクを照明し、照明された前記マスクのパ
ターン像を感光性基板上に露光する露光方法において、
第7発明の補正方法で補正される位置検出装置を用いて
前記感光性基板の位置を検出することを特徴とする露光
方法を提供する。
【0021】本発明の第10発明では、位置検出すべき
物体に設けられたマークからの光に基づいてマーク像を
形成する結像光学系と、前記マーク像を光電検出する光
電検出器とを備えた位置検出装置の検査方法において、
前記結像光学系に対して所定波長の検査光を導く第1工
程と、前記検査光に基づいて、前記結像光学系を介した
結像光束の輝度分布の不均一性を検査する第2工程とを
含むことを特徴とする検査方法を提供する。
【0022】第10発明において、前記所定波長の検査
光は可視光を含んでいることが好ましい。また、前記第
1工程では、ライン・アンド・スペース・パターンを介
した検査光を前記結像光学系へ導くことが好ましい。
【0023】本発明の第11発明では、位置検出すべき
物体に設けられたマークからの光に基づいてマーク像を
形成する結像光学系と、前記マーク像を光電検出する光
電検出器とを備えた位置検出装置において、第10発明
の検査方法で検査されたことを特徴とする位置検出装置
を提供する。また、本発明の第12発明では、位置検出
すべき物体に設けられたマークに対して照明光を供給す
る照明光学系と、前記マークからの光に基づいてマーク
像を形成する結像光学系と、前記マーク像を光電検出す
る光電検出器とを備えた位置検出装置において、前記結
像光学系は、前記結像光学系を介した結像光束の不均一
性を補正するための補正手段を有することを特徴とする
位置検出装置を提供する。
【0024】本発明の第13発明では、所定のパターン
が形成されたマスクを照明するための照明系と、前記マ
スクのパターン像を感光性基板上に形成するための投影
光学系と、前記感光性基板の位置を検出するための第1
1発明または第12発明の位置検出装置とを備えている
ことを特徴とする露光装置を提供する。
【0025】本発明の第14発明では、位置検出すべき
物体に設けられたマークの像を光電検出する工程を含む
位置検出方法において、第10発明の検査方法の結果に
基づいて、前記物体の位置検出結果を補正することを特
徴とする位置検出方法を提供する。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を、添付図面に
基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態にかかる
位置検出装置を備えた露光装置の構成を概略的に示す図
である。本実施形態では、半導体素子を製造するための
露光装置において感光性基板の位置を検出するためのF
IA系の位置検出装置に本発明を適用している。なお、
図1では、露光装置の投影光学系PLの光軸AX0に対
して平行にZ軸が、Z軸に垂直な平面内において図1の
紙面に平行な方向にX軸が、Z軸に垂直な平面内におい
て図1の紙面に垂直な方向にY軸がそれぞれ設定されて
いる。
【0027】図示の露光装置は、適当な露光光でマスク
(投影原版)としてのレチクルRを照明するための露光
用照明系ILを備えている。レチクルRはレチクルステ
ージ30上においてXY平面とほぼ平行に支持されてお
り、そのパターン領域PAには転写すべき回路パターン
が形成されている。レチクルRを透過した光は、投影光
学系PLを介して、感光性基板としてのウェハWに達
し、ウェハW上にはレチクルRのパターン像が形成され
る。
【0028】なお、ウェハWは、ウェハホルダ31を介
して、Zステージ32上においてXY平面とほぼ平行に
支持されている。Zステージ32は、ステージ制御系3
4によって、投影光学系PLの光軸AX0に沿ってZ方
向に駆動されるように構成されている。Zステージ32
はさらに、XYステージ33上に支持されている。XY
ステージ33は、同じくステージ制御系34によって、
投影光学系PLの光軸AX0に対して垂直なXY平面内
において二次元的に駆動されるように構成されている。
【0029】前述したように、露光装置では、投影露光
に先立って、レチクルR上のパターン領域PAとウェハ
W上の各露光領域とを光学的に位置合わせ(アライメン
ト)する必要がある。そこで、位置検出すべき物体であ
るウェハWには、たとえば段差パターン(ライン・アン
ド・スペース・パターン)からなるウェハマーク(ウェ
ハライメントマーク)WMが形成されている。ウェハマ
ークWMの位置を検出し、ひいてはウェハWの位置を検
出するのに、本実施形態の位置検出装置が使用される。
【0030】具体的には、ウェハマークWMとして、X
方向に周期性を有する一次元マークとしてのX方向ウェ
ハマークWMX(不図示)と、Y方向に周期性を有する
一次元マークとしてのY方向ウェハマークWMY(不図
示)とが、ウェハW上に形成されている。なお、本実施
形態では、ウェハマークWMとして、X方向およびY方
向にそれぞれ周期性を有する互いに独立した2つの一次
元マークを採用しているが、X方向およびY方向に周期
性を有する二次元マークを採用することもできる。
【0031】本実施形態にかかる位置検出装置は、波長
帯域幅の広い照明光(たとえば530nm〜800n
m)を供給するための光源1を備えている。光源1とし
て、ハロゲンランプのような光源を使用することができ
る。光源1から供給された照明光は、リレー光学系(不
図示)を介して、光ファイバーのようなライトガイド2
の入射端に入射する。ライトガイド2の内部を伝搬して
その射出端から射出された照明光は、たとえば円形状の
開口部(光透過部)を有する照明開口絞り3を介して制
限された後、コンデンサーレンズ4に入射する。
【0032】コンデンサーレンズ4を介した照明光は、
照明すべき物体であるウェハWの露光面と光学的に共役
に配置された照明視野絞り5を介して、照明リレーレン
ズ6に入射する。照明リレーレンズ6を介した照明光
は、ハーフプリズム7を透過した後、第1対物レンズ8
に入射する。第1対物レンズ8を介した照明光は、反射
プリズム9の反射面で図中下方に(−Z方向に)反射さ
れた後、ウェハW上に形成されたウェハマークWMを照
明する。
【0033】このように、光源1、ライトガイド2、照
明開口絞り3、コンデンサーレンズ4、照明視野絞り
5、照明リレーレンズ6、ハーフプリズム7、第1対物
レンズ8および反射プリズム9は、ウェハマークWMを
照明するための照明系を構成している。照明光に対する
ウェハマークWMからの反射光(回折光を含む)は、反
射プリズム9および第1対物レンズ8を介して、ハーフ
プリズム7に入射する。ハーフプリズム7で図中上方に
(+Z方向に)反射された光は、第2対物レンズ10を
介して、指標板11上にウェハマークWMの像を形成す
る。
【0034】指標板11を介した光は、リレーレンズ系
(12,13)を介して、XY分岐ハーフプリズム14
に入射する。そして、XY分岐ハーフプリズム14で反
射された光はY方向用CCD15に、XY分岐ハーフプ
リズム14を透過した光はX方向用CCD16に入射す
る。なお、リレーレンズ系(12,13)の平行光路中
には、結像開口絞り17が配置されている。
【0035】このように、反射プリズム9、第1対物レ
ンズ8、ハーフプリズム7、第2対物レンズ10、指標
板11、リレーレンズ系(12,13)、結像開口絞り
17およびハーフプリズム14は、照明光に対するウェ
ハマークWMからの反射光に基づいてマーク像を形成す
るための結像光学系を構成している。また、Y方向用C
CD15およびX方向用CCD16は、結像光学系を介
して形成されたマーク像を光電検出するための光電検出
器を構成している。
【0036】こうして、Y方向用CCD15およびX方
向用CCD16の撮像面には、マーク像が指標板11の
指標パターン像とともに形成される。Y方向用CCD1
5およびX方向用CCD16からの出力信号は、信号処
理系18に供給される。さらに、信号処理系18におい
て信号処理(波形処理)により得られたウェハマークW
Mの位置情報は、主制御系35に供給される。主制御系
35は、信号処理系18からのウェハマークWMの位置
情報に基づいて、ステージ制御信号をステージ制御系3
4に出力する。
【0037】ステージ制御系34は、ステージ制御信号
にしたがってXYステージ33を適宜駆動し、ウェハW
のアライメントを行う。なお、主制御系35には、たと
えばキーボードのような入力手段36を介して、照明開
口絞り3に対する指令や結像開口絞り17に対する指令
が供給される。主制御系35は、これらの指令に基づ
き、駆動系19を介して照明開口絞り3を駆動したり、
駆動系20を介して結像開口絞り17を駆動したりす
る。また、主制御系35は、収差補正指令に基づき、第
2対物レンズ10やリレーレンズ12を駆動する。
【0038】次に、上述の位置検出装置の結像光学系に
おける結像光束の輝度分布の不均一性を検査する検査方
法について説明する。ここで、結像光束の輝度分布と
は、最終像面(Y方向用CCD15およびX方向用CC
D16の撮像面)に入射する光束(結像光束)の開口内
における輝度分布、あるいは最終像面に入射する光束
(結像光束)に関する最終像面のフーリエ変換面におけ
る二次元的な輝度分布である。図2は、本実施形態の検
査方法において用いられる検査用パターンの構成、およ
びパターン像を光電検出して得られる信号の左右エッジ
の強度差を表すQ値の求め方を説明する図である。
【0039】本実施形態では、図2(a)および(b)
に示すように、検査用マークとして、幅W1を有するラ
イン部(図中斜線で示す部分)と幅W2を有するスペー
ス部とからなるピッチPのL/S(ライン・アンド・ス
ペース)パターンを用いる。具体的には、たとえば幅W
1および幅W2がともに3μm(すなわちピッチPが6
μmでデューティ比が50%)で段差が85nm(光の
波長をλとするとき(λ/8)・(2n+1)、n=
0,1,2・・・の条件を満足する段差)の3μmL/
Sパターンや、幅W1および幅W2がともに6μm(す
なわちピッチPが12μmでデューティ比が50%)で
段差が85nmの6μmL/Sパターンなどを用いる。
【0040】この場合、結像開口絞りの偏心が残存する
結像光学系を介して形成される検査用L/Sパターン像
を光電検出して得られる画像信号強度プロファイルは、
図2(c)に示すようにライン部とスペース部とで左右
非対称な波形となる。そこで、本実施形態では、信号の
左右エッジの強度差を表すQ値(画像信号強度プロファ
イルの左右エッジの非対称性に関する指標)を、次の式
(1)で定義する。 Q=(IR−IL)/(Imax−Imin) (1) ここで、Imaxは最大信号強度を、Iminは最小信号強度
を、IRは右エッジの信号強度を、ILは左エッジの信号
強度をそれぞれ示している。
【0041】図3は、結像光学系のフォーカス位置に対
する検査用パターンの位置を変化させたときのQ値の変
動特性を示す図である。図3において、縦軸は結像光学
系のガウス像面(近軸像面)に対応するフォーカス位置
に対する検査用パターンのデフォーカス量Zであり、横
軸はQ値である。このように、本実施形態では、位置検
出装置の結像光学系の光軸に沿って検査用L/Sパター
ンの位置を変化させつつパターン像を光電検出する。そ
して、パターン像を光電検出して得られる信号の左右エ
ッジの強度差を表すQ値を求める。
【0042】ここで、結像光学系に過コマ収差や結像開
口絞りの位置ずれが全く残存していない光学的な理想状
態の場合、図3(a)に示すように、Q値はデフォーカ
ス量Zに依存することなく常に0である。しかしなが
ら、結像光学系に過コマ収差や結像開口絞りの位置ずれ
が残存している場合、図3(b)に示すように、Q値は
デフォーカス量Zに依存して曲線的に変化することにな
る。そこで、本実施形態では、図3(b)に示すような
Q値の変化曲線を、デフォーカス量Zに関する所定次数
の関数Q(Z)に近似する。
【0043】具体的には、Q値をデフォーカス量Zに関
する4次関数Q(Z)に近似すると、関数Q(Z)は次
の式(2)で表される。 Q(Z)=b44+b33+b22+b1Z+b0 (2) ここで、b4およびb2は偶数次数の係数であり、b3
よびb1は奇数次数の係数であり、b0は定数項の値であ
る。
【0044】一般に、結像開口絞り17が光軸に対して
偏心している場合、定数項の値b0,係数b2,係数b4
が0ではない値をとる。また、結像光束の輝度分布が均
一であれば、定数項の値b0と偶数次数の係数b2および
4との間には比例関係が成立する。換言すれば、結像
光束の輝度分布が不均一な場合、定数項の値b0と偶数
次数の係数b2およびb4との間には比例関係が成立しな
い。なお、上述の説明は、照明テレセンが追い込まれて
いる状態(すなわち、ステージ32の上下方向に対して
照明光束の主光線が平行となっている状態)で成り立つ
議論である。照明テレセンが残存している場合には、特
開2000−77295号公報において本出願人が開示
しているように上述の比例関係は成立しない。
【0045】そこで、本実施形態の第1検査方法では、
照明テレセンを調整した後に、たとえば結像開口絞り1
7の光軸に対する偏心を調整しながら、偶数次数の係数
2またはb4を0に追い込む。そして、偶数次数の係数
2またはb4を0に追い込んだときの定数項の値b0
基づいて、結像光束の輝度分布の不均一性の程度を検査
する。このとき、定数項の値b0が大きいほど、不均一
性の程度が大きいことになる。
【0046】あるいは、本実施形態の第1検査方法で
は、たとえば結像開口絞り17の光軸に対する偏心を調
整しながら、定数項の値b0を0に追い込む。そして、
定数項の値b0を0に追い込んだときの偶数次数の係数
2またはb4に基づいて、結像光束の輝度分布の不均一
性を検査する。このとき、偶数次数の係数b2またはb4
が大きいほど、不均一性の程度が大きいことになる。
【0047】ところで、結像光学系にコマ収差が残存し
ているが球面収差が残存していない場合や、結像光学系
に球面収差が残存しているがコマ収差が残存していない
場合には、定数項の値b0と偶数次数の係数b2およびb
4との間には比例関係が成立する。しかしながら、結像
光学系にコマ収差および球面収差がともに残存している
場合、定数項の値b0と偶数次数の係数b2およびb4
の間には比例関係が成立しない。
【0048】すなわち、結像光学系にコマ収差および球
面収差がともに残存している場合には、結像光束の輝度
分布が均一であっても、定数項の値b0を0に追い込ん
だときの偶数次数の係数b2またはb4は0になることな
く所定の値α2またはα4になり、偶数次数の係数b2
たはb4を0に追い込んだときの定数項の値b0は0にな
ることなく所定の値α0になる。
【0049】そこで、本実施形態の第1検査方法では、
偶数次数の係数b2またはb4を0に追い込んだときの定
数項の値b0を結像光学系のコマ収差および球面収差に
基づいて補正し、補正された定数項の値b0’(=b0
α0)に基づいて結像光束の輝度分布の不均一性を検査
することが好ましい。また、定数項の値b0を0に追い
込んだときの偶数次数の係数b2またはb4を結像光学系
のコマ収差および球面収差に基づいて補正し、補正され
た偶数次数の係数b2’(=b2−α2)またはb4’(=
4−α4)に基づいて結像光束の輝度分布の不均一性を
検査することが好ましい。
【0050】また、本実施形態の第1検査方法では、検
査結果に対するコマ収差および球面収差の影響を低減す
るために、結像光学系のコマ収差および球面収差を予め
補正した後に、定数項の値b0を0に追い込む。そし
て、定数項の値b0を0に追い込んだときの偶数次数の
係数b2またはb4(あるいはb2’またはb4’)に基づ
いて、結像光束の輝度分布の不均一性を検査することが
好ましい。あるいは、偶数次数の係数b2またはb4を0
に追い込み、そのときの定数項の値b0(あるいは
0’)に基づいて結像光束の輝度分布の不均一性を検
査することが好ましい。
【0051】ところで、結像光束の輝度分布が均一であ
る場合、3μmL/Sパターンを用いて得られた関数Q
(Z)における定数項の値b03と、6μmL/Sパター
ンを用いて得られた関数Q(Z)における定数項の値b
06とはほぼ一致する。換言すれば、結像光束の輝度分布
が不均一である場合、3μmL/Sパターンに対する定
数項の値b03と6μmL/Sパターンに対する定数項の
値b06とは一致しない。
【0052】そこで、本実施形態の第2検査方法では、
たとえば結像開口絞り17の光軸に対する偏心を調整し
ながら、3μmL/Sパターンに対する定数項の値b03
を0に追い込む。そして、3μmL/Sパターンに対す
る定数項の値b03を0に追い込んだときの6μmL/S
パターンに対する定数項の値b06に基づいて、結像光束
の輝度分布の不均一性を検査する。このとき、6μmL
/Sパターンに対する定数項の値b06が大きいほど、不
均一性の程度が大きいことになる。
【0053】あるいは、本実施形態の第2検査方法で
は、たとえば結像開口絞り17の光軸に対する偏心を調
整しながら、6μmL/Sパターンに対する定数項の値
06を0に追い込む。そして、6μmL/Sパターンに
対する定数項の値b06を0に追い込んだときの3μmL
/Sパターンに対する定数項の値b03に基づいて、結像
光束の輝度分布の不均一性を検査する。このとき、3μ
mL/Sパターンに対する定数項の値b03が大きいほ
ど、不均一性の程度が大きいことになる。
【0054】ところで、6μmL/Sパターンおよび3
μmL/Sパターンに対して共通のフォーカス位置を用
いる場合には、結像光束の輝度分布が均一であっても、
結像光学系のコマ収差および球面収差に起因して、3μ
mL/Sパターンに対する定数項の値b03と6μmL/
Sパターンに対する定数項の値b06とは一致しない。す
なわち、6μmL/Sパターンに対する定数項の値b06
を0に追い込んだときの3μmL/Sパターンに対する
定数項の値b03は0になることなく所定の値β 03にな
り、3μmL/Sパターンに対する定数項の値b03を0
に追い込んだときの6μmL/Sパターンに対する定数
項の値b06は0になることなく所定の値β 06になる。
【0055】そこで、本実施形態の第2検査方法では、
結像光学系のコマ収差および球面収差の影響を実質的に
受けないように、6μmL/Sパターンに対する計測時
のフォーカス位置Z6は6μmL/Sパターンに対する
結像光学系のガウス像面に対応するフォーカス位置を基
準とし、3μmL/Sパターンに対する計測時のフォー
カス位置Z3は3μmL/Sパターンに対する結像光学
系のガウス像面に対応するフォーカス位置を基準とする
ことが好ましい。
【0056】あるいは、本実施形態の第2検査方法で
は、6μmL/Sパターンに対する定数項の値b06を0
に追い込んだときの3μmL/Sパターンに対する定数
項の値b03を結像光学系のコマ収差および球面収差に基
づいて補正し、補正された定数項の値b03’(=b03
β03)に基づいて結像光束の輝度分布の不均一性を検査
することが好ましい。また、3μmL/Sパターンに対
する定数項の値b03を0に追い込んだときの6μmL/
Sパターンに対する定数項の値b06を結像光学系のコマ
収差および球面収差に基づいて補正し、補正された定数
項の値b06’(=b06−β06)に基づいて結像光束の輝
度分布の不均一性を検査することが好ましい。
【0057】また、本実施形態の第2検査方法では、検
査結果に対するコマ収差および球面収差の影響を低減す
るために、結像光学系のコマ収差および球面収差を予め
補正した後に、6μmL/Sパターンに対する定数項の
値b06を0に追い込む。そして、定数項の値b06を0に
追い込んだときの3μmL/Sパターンに対する定数項
の値b03(あるいはb03’)に基づいて、結像光束の輝
度分布の不均一性を検査することが好ましい。あるい
は、3μmL/Sパターンに対する定数項の値b 03を0
に追い込み、そのときの6μmL/Sパターンに対する
定数項の値b06(あるいはb06’)に基づいて結像光束
の輝度分布の不均一性を検査することが好ましい。
【0058】図4は、検査用パターンの像を光電検出し
て得られる信号のライン部の波形とスペース部の波形と
の関係を説明する図である。結像光束の輝度分布が均一
であるような光学的な理想状態の場合、図4(b)に示
すように、たとえば3μmL/Sパターンの像や6μm
L/Sパターンの像を光電検出して得られる信号のライ
ン部の波形とスペース部の波形とがほぼ一致する。しか
しながら、結像光束の輝度分布が不均一である場合、図
4(b)に示すように、パターン像を光電検出して得ら
れる信号のライン部の波形とスペース部の波形とが線A
に関して線対称になる。
【0059】そこで、本実施形態の第3検査方法では、
パターン像を光電検出して得られる信号のライン部の波
形とスペース部の波形との線対称な関係に基づいて、結
像光束の輝度分布の不均一性を検査する。なお、図2
(c)に示すように、結像光学系にコマ収差が残存して
いると、ライン部の波形とスペース部の波形とで最大信
号強度Imaxが異なり、Q値が発生することになる。し
たがって、本実施形態の第3検査方法では、ライン部の
波形とスペース部の波形とで最大信号強度Imaxがほぼ
一致し且つQ値がほぼ0になるように追い込んだ後に、
ライン部の波形とスペース部の波形との線対称な関係に
基づいて結像光束の輝度分布の不均一性を検査すること
が好ましい。
【0060】次に、本実施形態の検査方法の検査結果に
基づいて、結像光束の輝度分布の均一性を悪化させてい
る光学部材を調査する調整方法について説明する。図5
は、本実施形態の調整方法において結像光束の輝度分布
の均一性を悪化させている光学部材を調査するのに用い
られる観察工具の構成を概略的に示す図である。図5
(a)を参照すると、第1観察工具は、Y方向用CCD
15の撮像面(またはX方向用CCD16の撮像面)5
0に対して位置決めされたレンズ51とCCD52とで
構成されている。ここで、CCD52の撮像面は、結像
光学系の瞳面(結像開口絞り17の位置)と光学的に共
役に配置されている。
【0061】一方、図5(b)を参照すると、第2観察
工具は、結像光学系のフォーカス面(ウェハWの表面位
置)55に対して位置決めされたレンズ56とCCD5
7とで構成されている。ここで、CCD57の撮像面
は、照明光学系の瞳面(照明開口絞り3の位置)と光学
的に共役に配置されている。こうして、本実施形態の調
整方法では、適当なレンズ成分を光軸方向に移動させな
がら、第1観察工具や第2観察工具を用いて、結像光束
の輝度分布の均一性を悪化させている光学部材を調査す
ることができる。
【0062】そして、本実施形態の調整方法では、上述
の調査結果に基づいて、結像光束の輝度分布の均一性を
悪化させている光学部材を光学調整することができる。
具体的には、指紋やゴミの付着している光学部材の光学
面を清掃したり、傷や脈理のある光学部材を交換した
り、断線のないライトガイドに交換したりする。また、
ライトガイド2として液体ファイバーを用い、その角度
調整を行う。さらに、ライトガイド2の射出端側に、必
要に応じて拡散板を設置する。
【0063】次に、本実施形態の検査方法の検査結果に
基づいて、ウェハマークWMの位置検出結果(すなわち
ウェハWの位置検出結果)を補正する補正方法について
説明する。本実施形態の補正方法では、上述のように結
像光束の輝度分布の均一性を悪化させている光学部材を
光学調整した後に、あるいは結像光束の輝度分布の均一
性を悪化させている光学部材を光学調整することなく、
前述の検査方法の検査結果に基づいて、ウェハマークW
Mの位置検出結果(すなわちウェハWの位置検出結果)
を補正することができる。具体的には、結像光束の輝度
分布均一性のデータと、計測するウェハマークWMの情
報(ピッチ、デューティ、段差、反射率など)とから発
生する誤差を求めて補正を行う。
【0064】また、上述の調整方法では、結像光束の輝
度分布の均一性を悪化させている光学部材を光学調整す
ることにより、結像光束の輝度分布の不均一性を補正し
ているが、結像光学系中に輝度分布の不均一性を補正す
るための補正光学部材を配置する構成であっても良い。
たとえば、図1に示した位置検出装置の結像光学系にお
ける結像光束の輝度分布が図6に示されるように不均一
なものであった場合、当該結像光学系の瞳位置(結像光
学系の最終像面に対してフーリエ変換の関係にある位
置、図1では第1対物レンズ8と第2対物レンズ10と
の間の光路中、およびリレーレンズ12とリレーレンズ
13との間の光路中の位置)に、図6の輝度分布とは逆
傾向の透過率分布を持つ濃度フィルタを配置する。図7
は、この濃度フィルタの透過率分布を示す図である。
【0065】ここで、結像光学系における結像光束の輝
度分布の測定に際しては、図5に示した観察工具を用い
る。図5の観察工具のCCD57の撮像面には、結像光
学系の像面へ向かう光束の開口内における輝度分布を2
次元的に展開した分布が形成される。従って、CCD5
7によって、CCD57の撮像面上に形成される強度分
布を測定し、この強度分布を反転させた分布を求める。
次に、この反転分布に基づいて、濃度フィルタの透過率
分布を算出し、濃度フィルタの作成を行う。濃度フィル
タの作成に際しては、光透過性の基板上に遮光性または
光透過性の微小ドットの集合体を形成し、この微小ドッ
トの密度の疎密で透過率分布を表現する手法を用いるこ
とができる。この構成により、結像光束の輝度分布の不
均一性を補正することができる。
【0066】なお、上述の例では、結像光束の輝度分布
の不均一性を補正するための補正手段としての濃度フィ
ルタを結像光学系の内部に設けたが、その代わりに、或
いはそれに加えて、結像光束の輝度分布の不均一性を補
正するための補正手段としての濃度フィルタを照明光学
系の内部に設けても良い。このとき、濃度フィルタは、
照明光学系中の瞳位置(被照射面としてのマークに対し
てフーリエ変換の関係となる位置、図1では照明開口絞
り3の位置、および照明リレーレンズ6と第1対物レン
ズ8との間の光路中の位置)に配置することが好まし
い。
【0067】また、上述の例では、結像光学系を介した
結像光束の輝度分布を均一にするように補正したが、こ
の輝度分布を所定の分布となるように補正しても良い。
また、上述の例では、結像光束の輝度分布を透過率分布
で制御したが、この輝度分布を反射率分布で制御しても
良い。なお、この手法を、前述の調整方法や位置検出結
果を補正する補正方法と組み合わせても良い。
【0068】なお、上述の各実施形態では、ウェハマー
クを落射照明しているが、これに限定されることなく、
ウェハマークを透過照明する位置検出装置に本発明を適
用することもできる。また、上述の各実施形態では、X
方向マーク検出とY方向マーク検出とにそれぞれ別のC
CDを用いているが、1つのCCDでX方向マーク検出
とY方向マーク検出との双方を行ってもよい。なお、上
述の各実施形態では、検査用のマークとしてL/S(ラ
イン・アンド・スペース)パターンを用いたが、検査用
マークとしてはL/Sパターンに限定されることなく、
たとえば孤立パターンを用いても良い。
【0069】また、上述の各実施形態では、露光装置に
おける感光性基板の位置検出を行っているが、これに限
定されることなく、位置検出すべき一般的な物体に形成
された物体マークの位置検出、たとえば特開平6−58
730号公報、特開平7−71918号公報、特開平1
0−122814号公報、特開平10−122820号
公報、および特開2000−258119号公報などに
開示される重ね合わせ精度測定装置やパターン間寸法測
定装置に本発明を適用することもできる。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の結像光学
系の検査方法では、たとえば関数Q(Z)の定数項の値
0と偶数次数項の係数b2またはb4との関係に基づい
て、結像光束の輝度分布の不均一性を簡便に検査するこ
とができる。また、本発明の位置検出装置の調整方法で
は、結像光学系における結像光束の輝度分布の不均一性
を簡便に検査し、その検査結果に基づいて光学調整を行
うことができる。
【0071】さらに、本発明の位置検出装置の補正方法
では、結像光学系における結像光束の輝度分布の不均一
性を簡便に検査し、その検査結果に基づいて位置検出結
果を補正することができる。したがって、本発明の露光
装置および露光方法では、上述の調整方法または補正方
法によって調整または補正された高精度な位置検出装置
を用いて感光性基板を高精度に位置検出し、ひいてはマ
スクと感光性基板とを高精度にアライメントして、良好
な投影露光を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる位置検出装置を備え
た露光装置の構成を概略的に示す図である。
【図2】本実施形態の検査方法において用いられる検査
用パターンの構成、およびパターン像を光電検出して得
られる信号の左右エッジの強度差を表すQ値の求め方を
説明する図である。
【図3】結像光学系のフォーカス位置に対する検査用パ
ターンの位置を変化させたときのQ値の変動特性を示す
図である。
【図4】検査用パターンの像を光電検出して得られる信
号のライン部の波形とスペース部の波形との関係を説明
する図である。
【図5】本実施形態の調整方法において結像光束の輝度
分布の均一性を悪化させている光学部材を調査するのに
用いられる観察工具の構成を概略的に示す図である。
【図6】結像光学系における結像光束の輝度分布が不均
一な様子を示す図である。
【図7】輝度分布の不均一性を補正するための補正光学
部材としての濃度フィルタの透過率分布を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 ハロゲンランプ 2 ライトガイド 3 照明開口絞り 5 照明視野絞り 7 ハーフプリズム 8 第1対物レンズ 9 反射プリズム 10 第2対物レンズ 11 指標板 14 XY分岐ハーフプリズム 15,16 CCD 17 結像開口絞り 18 信号処理系 30 レチクルステージ 31 ウェハホルダ 32 Zステージ 33 XYステージ 34 ステージ制御系 35 主制御系 36 キーボード IL 露光用照明系 R レチクル PA パターン領域 PL 投影光学系 W ウェハ WM ウェハマーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA03 AA07 BB02 BB27 CC19 FF01 FF04 FF42 GG02 JJ03 JJ05 JJ26 LL02 LL30 PP12 5F046 DA01 DA13 DA14 DB05

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結像光学系の検査方法において、 前記結像光学系の光軸に沿って所定のパターンの位置を
    変化させつつパターン像を光電検出する第1工程と、 前記パターン像を光電検出して得られる信号の左右エッ
    ジの強度差を表すQ値を、前記結像光学系のガウス像面
    に対応するフォーカス位置に対する前記パターンのデフ
    ォーカス量Zに関する所定次数の関数に近似する第2工
    程と、 前記関数の定数項の値と前記関数の偶数次数項の係数と
    の関係に基づいて、前記結像光学系を介した結像光束の
    輝度分布の不均一性を検査する第3工程とを含むことを
    特徴とする検査方法。
  2. 【請求項2】 前記第3工程は、前記結像光学系のコマ
    収差および球面収差に基づいて前記定数項の値および前
    記係数を補正する工程と、補正された前記定数項の値と
    補正された前記係数との関係に基づいて結像光束の輝度
    分布の不均一性を検査する工程とを含むことを特徴とす
    る請求項1に記載の検査方法。
  3. 【請求項3】 前記第1工程に先立って、前記結像光学
    系のコマ収差および球面収差を補正する工程を含むこと
    を特徴とする請求項1または2に記載の検査方法。
  4. 【請求項4】 結像光学系の検査方法において、 所定のパターンの像を前記結像光学系を介して光電検出
    する第1工程と、 前記パターン像を光電検出して得られる信号の左右エッ
    ジの強度差を表す定数Q値と、第1のライン幅を有する
    第1パターンに対して得られる第1定数項の値と、第2
    のライン幅を有する第2パターンに対して得られる第2
    定数項の値との関係に基づいて、前記結像光学系を介し
    た結像光束の輝度分布の不均一性を検査する第2工程と
    を含むことを特徴とする検査方法。
  5. 【請求項5】 前記第1パターンの計測時のフォーカス
    位置Z1は前記第1パターンに対する前記結像光学系の
    ガウス像面に対応する第1フォーカス位置を基準とし、
    前記第2パターンの計測時のフォーカス位置Z2は前記
    第2パターンに対する前記結像光学系のガウス像面に対
    応する第2フォーカス位置を基準とすることを特徴とす
    る請求項4に記載の検査方法。
  6. 【請求項6】 前記第2工程は、前記結像光学系のコマ
    収差および球面収差に基づいて前記第1定数項の値およ
    び前記第2定数項の値を補正する工程と、補正された前
    記第1定数項の値と補正された前記第2定数項の値との
    関係に基づいて結像光束の輝度分布の不均一性を検査す
    る工程とを含むことを特徴とする請求項4に記載の検査
    方法。
  7. 【請求項7】 前記第1工程に先立って、前記結像光学
    系のコマ収差および球面収差を補正する工程を含むこと
    を特徴とする請求項4または6に記載の検査方法。
  8. 【請求項8】 結像光学系の検査方法において、 前記結像光学系を介して所定のパターンの像を光電検出
    する第1工程と、 前記パターン像を光電検出して得られる信号におけるラ
    イン部の波形とスペース部の波形との関係に基づいて、
    前記結像光学系を介した結像光束の輝度分布の不均一性
    を検査する第2工程とを含むことを特徴とする検査方
    法。
  9. 【請求項9】 前記第1工程において、前記ライン部の
    波形の最大強度と前記スペース部の波形の最大強度とが
    ほぼ一致するように前記パターンを前記結像光学系に対
    して位置決めすることを特徴とする請求項8に記載の検
    査方法。
  10. 【請求項10】 位置検出すべき物体に設けられたマー
    クからの光に基づいてマーク像を形成する結像光学系
    と、前記マーク像を光電検出する光電検出器とを備えた
    位置検出装置の調整方法において、 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の検査方法を用い
    て前記結像光学系における結像光束の輝度分布の不均一
    性を検査する検査工程と、前記検査工程で得られた検査
    結果に基づいて、前記輝度分布の均一性を悪化さ せている光学部材を調査する調査工程とを含むことを特
    徴とする調整方法。
  11. 【請求項11】 前記調査工程で得られた調査結果に基
    づいて、前記光学部材を光学調整する調整工程をさらに
    含むことを特徴とする請求項10に記載の調整方法。
  12. 【請求項12】 所定のパターンが形成されたマスクを
    照明するための照明系と、前記マスクのパターン像を感
    光性基板上に形成するための投影光学系と、前記感光性
    基板の位置を検出するための請求項10または11に記
    載の調整方法で調整された位置検出装置とを備えている
    ことを特徴とする露光装置。
  13. 【請求項13】 所定のパターンが形成されたマスクを
    照明し、照明された前記マスクのパターン像を感光性基
    板上に露光する露光方法において、 請求項10または11に記載の調整方法で調整された位
    置検出装置を用いて前記感光性基板の位置を検出するこ
    とを特徴とする露光方法。
  14. 【請求項14】 位置検出すべき物体に設けられたマー
    クからの光に基づいてマーク像を形成する結像光学系
    と、前記マーク像を光電検出する光電検出器とを備えた
    位置検出装置の補正方法において、 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の検査方法を用い
    て前記結像光学系における結像光束の輝度分布の不均一
    性を検査する検査工程と、 前記検査工程で得られた検査結果に基づいて、前記物体
    の位置検出結果を補正する補正工程とを含むことを特徴
    とする補正方法。
  15. 【請求項15】 所定のパターンが形成されたマスクを
    照明するための照明系と、前記マスクのパターン像を感
    光性基板上に形成するための投影光学系と、前記感光性
    基板の位置を検出するための請求項14に記載の補正方
    法で補正される位置検出装置とを備えていることを特徴
    とする露光装置。
  16. 【請求項16】 所定のパターンが形成されたマスクを
    照明し、照明された前記マスクのパターン像を感光性基
    板上に露光する露光方法において、 請求項14に記載の補正方法で補正される位置検出装置
    を用いて前記感光性基板の位置を検出することを特徴と
    する露光方法。
  17. 【請求項17】 位置検出すべき物体に設けられたマー
    クからの光に基づいてマーク像を形成する結像光学系
    と、前記マーク像を光電検出する光電検出器とを備えた
    位置検出装置の検査方法において、 前記結像光学系に対して所定波長の検査光を導く第1工
    程と、前記検査光に基づいて、前記結像光学系を介した
    結像光束の輝度分布の不均一性を検査する第2工程とを
    含むことを特徴とする検査方法。
  18. 【請求項18】 位置検出すべき物体に設けられたマー
    クからの光に基づいてマーク像を形成する結像光学系
    と、前記マーク像を光電検出する光電検出器とを備えた
    位置検出装置において、 請求項17に記載の検査方法で検査されたことを特徴と
    する位置検出装置。
  19. 【請求項19】 位置検出すべき物体に設けられたマー
    クに対して照明光を供給する照明光学系と、前記マーク
    からの光に基づいてマーク像を形成する結像光学系と、
    前記マーク像を光電検出する光電検出器とを備えた位置
    検出装置において、 前記結像光学系は、前記結像光学系を介した結像光束の
    不均一性を補正するための補正手段を有することを特徴
    とする位置検出装置。
  20. 【請求項20】 所定のパターンが形成されたマスクを
    照明するための照明系と、前記マスクのパターン像を感
    光性基板上に形成するための投影光学系と、前記感光性
    基板の位置を検出するための請求項18または19に記
    載の位置検出装置とを備えていることを特徴とする露光
    装置。
  21. 【請求項21】 位置検出すべき物体に設けられたマー
    クの像を光電検出する工程を含む位置検出方法におい
    て、 請求項17に記載の検査方法の結果に基づいて、前記物
    体の位置検出結果を補正することを特徴とする位置検出
    方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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