JP2003196935A - 情報記録媒体アドレス変調方法、情報記録媒体アドレス変調装置、情報記録媒体アドレス復調方法、情報記録媒体アドレス復調装置、情報記録媒体、情報記録媒体記録装置及び情報記録媒体記録再生装置 - Google Patents

情報記録媒体アドレス変調方法、情報記録媒体アドレス変調装置、情報記録媒体アドレス復調方法、情報記録媒体アドレス復調装置、情報記録媒体、情報記録媒体記録装置及び情報記録媒体記録再生装置

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JP2003196935A
JP2003196935A JP2001394665A JP2001394665A JP2003196935A JP 2003196935 A JP2003196935 A JP 2003196935A JP 2001394665 A JP2001394665 A JP 2001394665A JP 2001394665 A JP2001394665 A JP 2001394665A JP 2003196935 A JP2003196935 A JP 2003196935A
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address
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information recording
modulation
signal
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Masaki Mochizuki
聖樹 望月
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Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 位相連続性を保持しかつウォブルのキャリア
周波数を高くすることなく、高密度なアドレスデータを
プリグルーブに記録する情報記録媒体アドレス変調方法
を提供する。 【構成】 情報記録媒体のプリグルーブに予めアドレス
データをウォブル変調で記録する変調方法であって、周
波数fcの基準クロックを生成し、アドレスデータを構
成する各アドレスデータビットをそれぞれ複数のアドレ
スチャンネルビットbiに変換し、各アドレスデータビ
ットに係る位相情報をそれぞれ生成し、位相情報及び基
準クロックに基づいて、各アドレスチャンネルビットb
iの値をそれぞれ、[fc+fc/n、fc−fc/n]あ
るいは[fc−fc/n、fc+fc/n](但しnは整数)
を用いたFSK(周波数シフトキーイング)方式により
変調する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、データを記録する
トラックが予め形成されているとともに、アドレスデー
タに対応して前記トラックがウォブル変調されている情
報記録媒体、情報記録媒体アドレス変調方法、情報記録
媒体アドレス変調装置、情報記録媒体アドレス復調方
法、情報記録媒体アドレス復調装置、情報記録媒体、情
報記録媒体記録装置及び情報記録媒体記録再生装置に関
する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来か
ら情報記録媒体を相対運動させて情報を読み出すシステ
ムがあり、その再生には光学的手段、磁気的手段、静電
容量的手段などが用いられている。このうち光学的手段
によって記録及び/又は再生を行うシステムは日常生活
に深く浸透している(ここで「記録及び/又は再生」は
記録だけ、再生だけ、記録及び再生の3態様を意味す
る)。例えばCD−R(Compact Disk-Recordable)やM
D(Mini Disk)などの記録可能な光ディスクには、所
定の位置にデータを記録することができるように、アド
レス(または時間)情報が予め記録されている。このア
ドレス情報は、アドレス情報で周波数変調(Frequency
Modulation)した周波数変調波によりプリグルーブをウ
ォブリング(蛇行)させることにより記録されており、
このウォブリングにより、レーザービーム照射位置の位
置情報、時間情報等(以下ウォウブルデータと呼ぶ)を
検出するようになされている。
【0003】このように記録再生型情報記録媒体は実用
化されて、市場に登場してきているものの、記録再生型
情報記録媒体にアドレス情報を効率良く埋め込む技術の
開発についてはいまだ発展途上であり、高密度型の次世
代情報記録媒体では従来型アドレス記録技術の改良また
は新しいアドレス記録技術が必要となっていた。
【0004】そこで、本発明は前記した問題に鑑みて創
案されたものであり、情報記録媒体のプリグルーブに予
めアドレスデータをウォブル変調で記録する情報記録媒
体アドレス変調方法であって、周波数fcの基準クロッ
クを生成し、前記アドレスデータを構成する各ビットを
それぞれ複数のアドレスチャンネルビットbiに変換
し、前記各ビットに係る位相情報をそれぞれ生成し、前
記位相情報及び前記基準クロックに基づいて、各前記ア
ドレスチャンネルビットbiの値をそれぞれ、[fc+f
c/n、fc−fc/n]あるいは[fc−fc/n、fc
c/n](但しnは整数)を用いたFSK(周波数シフ
トキーイング)方式により変調することにより、きわめ
て簡易な位相変調によって、位相連続性を保ちつつ、ウ
ォブルのキャリア周波数を高くすることなく高密度なア
ドレス情報を連続溝(プリグルーブ)に記録することを可
能とし、また、ウォブルの基本周期に対して±1/n又は1
/nの変動分でFSK変調を加える場合、基本周期のn倍
の整数倍をひとつの単位としてアドレスデータを構成し
たので、アドレスデータの前後でウォブルが必ずゼロク
ロスし、アドレスデータの検出及び復調が容易となリ、
さらに、アドレスデータをNRZI方式で記録して、反
転ビットの数をアドレスビット変調パターンの中で偶数
になるように構成したので、アドレスビット変調パター
ンの最初と最後でウォブルのゼロクロス時の極性も一致
させることが出来、NRZI後の極性が一致するので、
アドレスデータの検出および復調がさらに容易となる情
報記録媒体アドレス変調方法、情報記録媒体アドレス変
調装置、情報記録媒体アドレス復調方法、情報記録媒体
アドレス復調装置、情報記録媒体、情報記録媒体記録装
置及び情報記録媒体記録再生装置を提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は下記する構成の情報記録媒体アドレス変調
方法、情報記録媒体アドレス変調装置、情報記録媒体ア
ドレス復調方法、情報記録媒体アドレス復調装置、情報
記録媒体、情報記録媒体記録装置及び情報記録媒体記録
再生装置を提供する。 (1) 情報記録媒体のプリグルーブに予めアドレスデー
タをウォブル変調で記録する情報記録媒体アドレス変調
方法であって、周波数fcの基準クロックを生成し、前
記アドレスデータを構成する各アドレスデータビットを
それぞれ、複数のアドレスチャンネルビットbiに変換
し、前記各アドレスデータビットに係る位相情報をそれ
ぞれ生成し、前記位相情報及び前記基準クロックに基づ
いて、各前記アドレスチャンネルビットbiの値をそれ
ぞれ、[fc+fc/n、fc−fc/n]あるいは[fc
−fc/n、fc+fc/n](但しnは整数)を用いたF
SK(周波数シフトキーイング)方式により変調するこ
とを特徴とする情報記録媒体アドレス変調方法。 (2) nを整数、tを時間情報、iを前記周波数fc
周期T間隔での前記アドレスチャンネルビット位置、b
iをi時点の前記アドレスチャンネルビット、bi-1をi
−1T時点の前記アドレスチャンネルビット、φiを位
相情報、φi-1を1T期間前の位相情報とし、n=4、
i=[1,−1]あるいは[−1,1]として、前記
FSKに変調して得た変調信号s(t)を s(t)=sin(2πfct(1+bi/n)+φi) とするとき、前記位相情報は、 bi=bi-1 ならば、φi=φi-1i≠bi-1 ならば、 I=odd のとき φi=φi-1 I=even のとき φi=φi-1 + π であることを特徴とする請求項1記載の情報記録媒体ア
ドレス変調方法。 (3) 情報記録媒体のプリグルーブに予めアドレスデー
タをウォブル変調で記録する情報記録媒体アドレス変調
方法であって、周波数fcの基準クロックを生成し、前
記アドレスデータを構成する各ビットをそれぞれ、複数
のアドレスチャンネルビットbiに変換し、前記各ビッ
トに係る位相情報をそれぞれ生成し、前記位相情報及び
前記基準クロックに基づいて、各前記アドレスチャンネ
ルビットbiの値をそれぞれ、[fc+fc/n、fc]あ
るいは[fc、fc+fc/n](但しnは整数)を用いた
FSK(周波数シフトキーイング)方式により変調する
ことを特徴とする情報記録媒体アドレス変調方法。 (4) nを整数、tを時間情報、iを前記周波数fc
周期T間隔での前記アドレスチャンネルビット位置、b
iをi時点の前記アドレスチャンネルビット、bi-1をi
−1T時点の前記アドレスチャンネルビット、φiを位
相情報、φi-1を1T期間前の位相情報とし、n=2、
i=[1,0]あるいはbi=[0,1]として、前記
FSKに変調して得た変調信号s(t)を s(t)=sin(2πfct(1+bi/n)+φi) とするとき、前記位相情報は、 i = odd ならば、φi=φi-1 i = evenならば、 bi=bi-1 のとき φi=φi-1i≠bi-1 のとき φi=φi-1 + π であることを特徴とする請求項3記載の情報記録媒体ア
ドレス変調方法。 (5) 前記アドレスデータビットから変換される前記ア
ドレスチャンネルビットの数が前記nの整数倍であるこ
とを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1記載
の情報記録媒体アドレス変調方法。 (6) 前記アドレスチャンネルビットをNRZI方式
で記録し、前記アドレスデータビットを構成する各チャ
ンネルビットの中で反転ビットの数が偶数になるように
構成したことを特徴とする請求項4記載の情報記録媒体
アドレス変調方法。 (7) 情報記録媒体のプリグルーブに予めアドレスデー
タをウォブル変調で記録する情報記録媒体アドレス変調
装置であって、周波数fcの基準クロックを生成する発
生手段と、前記アドレスデータを構成する各ビットをそ
れぞれ、複数のアドレスチャンネルビットbiに変換す
る変換手段と、前記各ビットに係る位相情報をそれぞれ
生成する生成手段と、前記位相情報及び前記基準クロッ
クに基づいて、各前記アドレスチャンネルビットbi
値をそれぞれ、[fc+fc/n、fc−fc/n]あるい
は[fc−fc/n、fc+fc/n](但しnは整数)を用
いたFSK(周波数シフトキーイング)方式により変調
する変調手段とを有することを特徴とする情報記録媒体
アドレス変調装置。 (8) nを整数、tを時間情報、iを前記周波数fc
周期T間隔での前記アドレスチャンネルビット位置、b
iをi時点の前記アドレスチャンネルビット、bi-1をi
−1T時点の前記アドレスチャンネルビット、φiを位
相情報、φi-1を1T期間前の位相情報とし、n=4、
i=[1,−1]あるいは[−1,1]として、前記
FSKに変調して得た変調信号s(t)を s(t)=sin(2πfct(1+bi/n)+φi) とするとき、前記位相情報は、 bi=bi-1 ならば、φi=φi-1i≠bi-1 ならば、 I=oddのとき φi=φi-1 I=evenのとき φi=φi-1 + π であることを特徴とする請求項7記載の情報記録媒体ア
ドレス変調装置。 (9) 情報記録媒体のプリグルーブに予めアドレスデー
タをウォブル変調で記録する情報記録媒体アドレス変調
装置であって、周波数fcの基準クロックを生成する発
生手段と、前記アドレスデータを構成する各ビットをそ
れぞれ、複数のアドレスチャンネルビットbiに変換す
る変換手段と、前記各ビットに係る位相情報をそれぞれ
生成する生成手段と、前記位相情報及び前記基準クロッ
クに基づいて、各前記アドレスチャンネルビットbi
値をそれぞれ、[fc+fc/n、fc]あるいは[fc
c+fc/n](但しnは整数)を用いたFSK(周波数
シフトキーイング)方式により変調する変調手段とを有
することを特徴とする情報記録媒体アドレス変調装置。 (10) nを整数、tを時間情報、iを前記周波数fc
の周期T間隔での前記アドレスチャンネルビット位置、
iをi時点の前記アドレスチャンネルビット、bi-1
i−1T時点の前記アドレスチャンネルビット、φi
位相情報、φi-1を1T期間前の位相情報とし、n=
2、bi=[1,0]あるいはbi=[0,1]として、
前記FSKに変調して得た変調信号s(t)を s(t)=sin(2πfct(1+bi/n)+φi) とするとき、前記位相情報は、 i = odd ならば、φi=φi-1 i = evenならば、 bi=bi-1 のとき φi=φi-1i≠bi-1 のとき φi=φi-1 + π であることを特徴とする請求項9記載の情報記録媒体ア
ドレス変調装置。 (11) 情報記録媒体のプリグルーブにウォブル変調で
記録されたアドレスデータを抽出する情報記録媒体復調
方法であって、前記アドレスデータが重畳されたウォブ
ル信号を検出し、検出した前記ウォブル信号から、[f
c+fc/n]あるいは[fc−fc/n](但しfcは基準
クロックの周波数、nは整数)のうち何れかのウォブル
周波数に位相同期した信号を生成し、前記ウォブル周波
数に位相同期した信号を前記アドレスデータが重畳され
た前記ウォブル信号に乗算して乗算信号を生成し、前記
乗算信号の高周波成分を減衰し、前記高周波成分が減衰
された乗算信号から前記アドレスデータを復調すること
を特徴とする情報記録媒体アドレス復調方法。 (12) 情報記録媒体のプリグルーブにウォブル変調で
記録されたアドレスデータを抽出する情報記録媒体復調
方法であって、前記アドレスデータが重畳されたウォブ
ル信号を検出し、検出した前記ウォブル信号から、[f
c+fc/n]あるいはfc(但しfcは基準クロックの周
波数、nは整数)のうち何れかのウォブル周波数に位相
同期した信号を生成し、前記ウォブル周波数に位相同期
した信号を前記アドレスデータが重畳された前記ウォブ
ル信号に乗算して乗算信号を生成し、前記乗算信号の高
周波成分を減衰し、前記高周波成分が減衰された乗算信
号から前記アドレスデータを復調することを特徴とする
情報記録媒体アドレス復調方法。 (13) 情報記録媒体のプリグルーブにウォブル変調で
記録されたアドレスデータを抽出する情報記録媒体復調
装置であって、前記アドレスデータが重畳されたウォブ
ル信号を検出する検出手段と、前記検出手段によって検
出した前記ウォブル信号から、[fc+fc/n]あるい
は[fc−fc/n](但しfcは基準クロックの周波数、
nは整数)のうち何れかのウォブル周波数に位相同期し
た信号を生成する位相同期回路と、前記ウォブル周波数
に位相同期した信号を前記アドレスデータが重畳された
前記ウォブル信号に乗算して乗算信号を生成する乗算手
段と、前記乗算信号の高周波成分を減衰する低域通過フ
ィルタ手段と、前記高周波成分が減衰された乗算信号か
ら前記アドレスデータを復調するアドレス信号判別手段
と有すること特徴とする情報記録媒体アドレス復調装
置。 (14) 情報記録媒体のプリグルーブにウォブル変調で
記録されたアドレスデータを抽出する情報記録媒体復調
装置であって、前記アドレスデータが重畳されたウォブ
ル信号を検出する検出手段と、前記検出手段によって検
出した前記ウォブル信号から、[fc+fc/n]あるい
はfc(但しfcは基準クロックの周波数、nは整数)のう
ち何れかのウォブル周波数に位相同期した信号を生成す
る位相同期回路と、前記ウォブル周波数に位相同期した
信号を前記アドレスデータが重畳された前記ウォブル信
号に乗算して乗算信号を生成する乗算手段と、前記乗算
信号の高周波成分を減衰する低域通過フィルタ手段と、
前記高周波成分が減衰された乗算信号から前記アドレス
データを復調するアドレス信号判別手段と有すること特
徴とする情報記録媒体アドレス復調装置。 (15) 請求項1乃至請求項6のいずれか1記載の情報
記録媒体アドレス変調方法によって変調生成されたアド
レスチャンネルビットによりウォブルされたアドレスデ
ータを、プリグルーブの少なくとも一部に備えているこ
とを特徴とする情報記録媒体。 (16) 請求項7乃至請求項10のいずれか1記載の情
報記録媒体アドレス変調装置によって変調生成されたア
ドレスチャンネルビットによりウォブルされたアドレス
データを、プリグルーブの少なくとも一部に備えている
ことを特徴とする情報記録媒体。 (17) 請求項7乃至請求項10のいずれか1記載の情
報記録媒体アドレス変調装置と同一の構成を備えてお
り、前記情報記録媒体アドレス変調装置によって変調生
成されたアドレスチャンネルビットによりウォブルされ
たアドレスデータを、情報記憶媒体のプリグルーブの少
なくとも一部に刻設する手段を有することを特徴とする
情報記録媒体記録装置。 (18) 請求項13又は請求項14のいずれかに記載の
情報記録媒体アドレス復調装置と同一の構成を備えてい
る情報記録媒体記録再生装置であって、情報記録媒体の
プリグルーブに変調記録されているアドレスデータを抽
出する手段と、抽出した前記アドレスデータに基いて、
前記プリグルーブにデータを記録するか又は前記プリグ
ルーブに既記録されているデータを再生する手段とを備
えたことを特徴とする情報記録媒体記録再生装置。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本願発明を理解し易くする
ために、(A) 〜(C)の順序で説明する。 (A)本願発明に先行する本出願人の発明 (B)本願発明の好ましい実施の形態 (C)本願発明の具体的な実施例
【0007】(A)本願発明に先行する本出願人の発明 本発明人は、前述したように、記録再生型情報記録媒体
は実用化されて、市場に登場してきているものの、記録
再生型情報記録媒体にアドレス情報を効率良く埋め込む
技術の開発についてはいまだ発展途上であり、次世代情
報記録媒体では従来型アドレス記録技術の改良または新
しいアドレス記録技術が必要となっているという、この
ような背景の下に、アドレス記録した蛇行溝と直線溝か
ら少なくともなる情報記録媒体を提案した。
【0008】図1はFM変調したアドレス情報でウォブ
リングしたプリグルーブを備えた光ディスクを説明する
ための平面図、部分拡大断面図である。同図に示すよう
に、ディスク(光ディスク)1には、プリグルーブ2が
スパイラル状に内周から外周に向かって予め形成されて
いる。もちろん、このプリグルーブ2は、同心円状に形
成することも可能である。また、このプリグルーブ2
は、図1においてその一部を拡大して示したように、そ
の左右の側壁が、例えば図2に示すフレームフォーマッ
トのADIP(Address In Pre-groove)データで与えら
れるアドレス情報に対応してウォブリングされ、周波数
変調波に対応して蛇行している。1つのトラックは、複
数のウォブリングアドレスフレームを有している。
【0009】周波数変調された信号に対しては、同期検
波による検出が有効であることが知られている。なかで
も2値の周波数変調波を直交する関係にして、復調時に
直交同期検波が行えれば、雑音の少ない高精度な検出が
可能であり、高密度なビット割り当ても可能になる。こ
のことに注目して、ウォブルのキャリア周波数を高くす
ることなく高密度なアドレス情報を記録することを目的
とした発明がある。この発明について簡単に説明する。
【0010】図3はウォブリング信号発生回路の構成例
である。発生回路3は、441kHzの周波数の信号を
発生する。発生回路3が発生する信号は、周波数441
kHzの変調クロック信号として変調処理回路4に供給
されている。また、変調処理回路4にはアドレスデータ
が供給される。アドレスデータとしては例えば図2に示
すフレームフォーマットのADIP(Address In Pre-gr
oove)データが用いられる。変調処理回路4は、発生回
路3より供給される変調クロックと、図示せぬ回路から
供給されるアドレスデータに基づいて、後段のFSK変
調回路5の処理に必要なアドレスチャンネルビットと位
相情報を生成する。FSK変調回路5は、発生処理回路
4より入力される変調クロックと同じ周波数であるクロ
ック信号を、変調処理回路4で得られたアドレスチャン
ネルビット、位相情報、および変調クロックと同じ周波
数のクロックを基にFSK変調し、FSK変調波を出力
する。ディスク1のプリグルーブ2の左右側壁は、この
FSK変調波に対応して形成(ウォブリング)される。
【0011】次に、変調処理回路4とFSK変調回路5
の動作について説明する。本発明においては、アドレス
情報の変調をいわゆるFSK(周波数シフトキーイン
グ)で行う。つまり、発生回路3から生成される変調ク
ロックの周波数をfcとするとき、アドレスデータビッ
トの1,0に対してそれぞれfc+Δfc, fc−Δfc
設定する。
【0012】FSK変調の一実施例を以下に示す。下記
する式(1)に示すように、アドレスデータビット1,
0をそれぞれアドレスチャンネルビットbi=[1,−
1]に割り当て、変調信号s(t)を s(t)=sin(2πfct(1+bi/4)+φ) ・・・(1) とする。φはアドレスデータの信号開始点での位相であ
り、0またはπである。
【0013】図4に、式(1)の入力ビット1,0に対
する変調信号s(t)を示す。図4(a)が入力ビット
1に対する変調信号、図4(b)が入力ビット0に対す
る変調信号である。上記変調によれば、ビット1に対応
する出力はT毎に+π/2毎増えていく。同様に、ビット0
に対応する出力はT毎に−π/2毎減っていく。この図か
らわかるように、例えば1ビットめが1で2ビットめが
0だったとき、位相がつながらないのは明らかである。
これを横軸を時間、縦軸を位相とした位相平面で書いた
図が、図5の位相遷移図である。位相平面でもわかるよ
うに、偶数ビットの開始位相は1/2πのずれを持つ。
【0014】そこで式(1)におけるφは、i番目のア
ドレスチャンネルビットをbi、ビットbiに対応する信
号開始点の位相をφiとすると、φi-1とφiの関係は、
i- 1とbiの関係から、下記する式(2)に示すように
導出できる。
【0015】 bi=bi-1 ならば、φi=φi-1i≠bi-1 ならば、 i = odd : φi=φi-1 (奇数ビットならφiはかわらない) i = even : φi=φi-1 + π (偶数ビットならφiは反転) ・・・(2) 式(1)及び式(2)によって、位相連続性を満足する
FSK変調が可能となる。
【0016】これを図3のウォブリング信号発生回路の
構成例で説明すると、変調処理回路4は、アドレスデー
タビット1,0をそれぞれアドレスチャンネルビットb
i=[1,−1]に割り当てて、式(2)からbiに対応
する位相φiを生成し、bi、φi、及び発生回路3より
入力される変調クロックと同じ周波数であるクロック信
号をFSK変調回路5に出力する。FSK変調回路5
は、変調処理回路4で生成したbi、φiを式(1)に入
力して、前記クロック信号を基本周期としたFSK変調
波を生成する。
【0017】このようにして生成されたFSK変調波
は、各ビットの境界で位相が連続となる位相連続性が得
られる。
【0018】図6に、変調処理回路4の構成図を示す。
入力端子6にアドレスデータ、入力端子7に発生回路3
からの変調クロックを入力する。アドレスチャンネルビ
ット変換回路8は、アドレスデータを変調に適したアド
レスチャンネルビットbiに変換する。入力端子7から
入力された変調クロックは、バッファ9を介して各動作
ブロック及び出力端子17にクロック信号として供給さ
れる。 even, odd判定回路10は、アドレスチャンネル
ビットの先頭ビットからの偶奇を常に判定し、位相生成
回路12に出力する。位相生成回路12は、アドレスチ
ャンネルビット変換回路8から出力されるアドレスチャ
ンネルビットとディレイ11で1クロック遅延されたア
ドレスチャンネルビットとを比較し、even, odd判定回
路10の出力を参照して、式(2)に基づいて位相φi
を生成する。位相φiとアドレスチャンネルビットbi
は、シフトレジスタ13,14で前記クロック信号に同
期した信号となり、それぞれ出力端子15,16から出
力される。
【0019】図7に、FSK変調回路5の構成図を示
す。入力端子18,19,20にはそれぞれアドレスチ
ャンネルビットbi、位相φi、クロック信号fcが入力
される。これらはFSK変調ブロック21に入力する。
FSK変調ブロック21は、例えばDSP(Digital Sig
nal Processor)などで構成されるデジタル信号処理回路
であり、上記入力から式(1)に基づいてFSK変調波
を出力する。これをLPF22で帯域制限し、なめらか
なウォブル波形にして出力端子23より出力する。
【0020】このようにして生成されたFSK変調波の
一例を、図8に示す。図8は、あるアドレスビット変調
パターンが [0 0 1 0 1 0 1 0 1 0 ] であったとして、
前記アドレスビット変調パターンの1,0をそれぞれア
ドレスチャンネルビットbi=[1,−1]に割り当て
たときの変調後ウォブル波形である。アドレスチャンネ
ルビットはNRZI方式で記録され、図に示したよう
に、波長の長い方の変調波つまり、s(t)=sin
(2πfct(1−bi/4)+φi)を基本波とし、波
長の短い方の変調波つまり、 s(t)=sin(2π
ct(1+bi/4)+φi)で反転する。
【0021】図8でわかるように、上述の方法によって
生成されたFSK変調波は、変調クロック(キャリア周
波数)と同じ周期でアドレスデータが変調され、高密度
なアドレス情報を記録することが出来る。さらに変調後
の信号は、上述のように位相連続性を保ちつつ、後述す
るように復調時にノイズに強い高精度な復調を可能とす
ることが出来る。
【0022】ところで、図2に示したようなアドレスフ
レーム構造の各アドレスビットを実際にウォブルとして
ディスクに記録する際には、アドレスビットをそのまま
変調して記録するのではなく、アドレスデータ1ビット
を複数のアドレスチャンネルビットに変換して表現する
アドレスビット構造を適用する。さらに、前記アドレス
ビット構造に隣接して、情報を持たない単一周波数のウ
ォブル周波数領域(以降、モノトーン領域)を設け、こ
れらを組み合わせて1つのアドレスビットを表現する。
これはディフェクトなどのディスク上の欠陥に対して強
くするためと、ウォブルをスピンドル制御に用いたり、
システムクロックの基準に用いたりするために有用な、
一定の周波数を持つ領域を割り当てるためである。
【0023】しかしながら、たとえば図8に示されたよ
うに、アドレスチャンネルビット10ビットを1つのア
ドレスビット構造とすると、アドレスビット構造の最初
と最後で位相が反転してしまい、次のアドレスビットの
最初のウォブルは極性が異なったものになってしまう。
さらに、例えばアドレスチャンネルビット9ビットを1
つのアドレスビット構造とすると、極性ばかりでなくウ
ォブルの位相が±πの位置からずれてしまう。実際にデ
ィスクから再生されるウォブル信号は、ディスクの不均
一、記録信号の影響、サーボの乱れ等により、振幅やデ
ューティが変動したものであり、ウォブル検出における
極性や位相は同一であることが検出上望ましい。
【0024】(B)本願発明の好ましい実施の形態 以下、本発明につき、その好ましい実施の形態について説
明する。本発明は、情報記録媒体のプリグルーブに予め
アドレスデータをウォブル変調で記録する情報記録媒体
アドレス変調方法である。具体的には本発明は例えばユ
ーザデータを任意に記録可能とする光ディスクに対して
予め同心円状又は螺旋状に形成されている一連のグルー
ブの一方又は両方の壁面に、ユーザデータの記録位置を
示すアドレスデータ(アドレスデータビット)をウォブル
変調で記録するアドレス変調方法である。
【0025】この構成に加えて本発明の情報記録媒体ア
ドレス変調方法は、周波数fcの基準クロックを生成
し、前記アドレスデータを構成する各アドレスデータビ
ットをそれぞれ複数のアドレスチャンネルビットbi
変換し、次に前記各アドレスデータビットに係る位相情
報をそれぞれ生成し、次に前記位相情報及び前記基準ク
ロックに基づいて、各前記アドレスチャンネルビットb
iの値をそれぞれ、[fc+fc/n、fc−fc/n]あ
るいは[fc−fc/n、fc+fc/n](但しnは整数)
を用いたFSK(周波数シフトキーイング)方式により
変調するアドレス変調方法である。
【0026】さらに、本発明の情報記録媒体アドレス変
調方法は、前記した各アドレスチャンネルビットbi
値をそれぞれ、[fc+fc/n、fc]あるいは[fc
c+fc/n](但しnは整数)を用いたFSK方式によ
り変調するアドレス変調方法である。
【0027】さらにまた、本発明の情報記録媒体アドレ
ス変調方法は、tを時間情報、iを前記周波数fcの周
期T間隔での前記アドレスチャンネルビット位置、bi
をi時点の前記アドレスチャンネルビット、bi-1をi
−1T時点の前記アドレスチャンネルビット、φiを位
相情報、φi-1を1T期間前の位相情報とし、n=4、
i=[1,−1]あるいは[−1,1]として、前記
FSKに変調して得た変調信号s(t)を s(t)=sin(2πfct(1+bi/n)+φi) とするとき、前記位相情報は、 bi=bi-1 ならば、φi=φi-1i≠bi-1 ならば、 I=odd のとき φi=φi-1 I=even のとき φi=φi-1 + π であるアドレス変調方法である。
【0028】さらにまた、本発明の情報記録媒体アドレ
ス変調方法は、前記したn=4、bi=[1,−1]あ
るいは[−1,1]の代わりに、n=2、bi=[1,
0]あるいはbi=[0,1]とするアドレス変調方法
である。さらにまた、本発明の情報記録媒体アドレス変
調方法は、前記アドレスデータビットから変換される前
記アドレスチャンネルビットの数が前記nの整数倍であ
るアドレス変調方法である。
【0029】さらにまた、本発明の情報記録媒体アドレ
ス変調方法は、前記アドレスチャンネルビットをNRZ
I方式で記録し、前記アドレスデータビットを構成する
各チャンネルビットの中で反転ビットの数が偶数になる
ように構成したアドレス変調方法である。
【0030】一方、本発明の情報記録媒体アドレス復調
方法は、前述した本発明の情報記録媒体アドレス変調方
法と相補的な構成を有するものである。
【0031】さて、本発明の情報記録媒体アドレス変調
装置は、情報記録媒体のプリグルーブに予めアドレスデ
ータをウォブル変調で記録する情報記録媒体アドレス変
調装置であって、周波数fcの基準クロックを生成する
発生手段と、前記アドレスデータを構成する各ビットを
それぞれ、複数のアドレスチャンネルビットbiに変換
する変換手段と、前記各ビットに係る位相情報をそれぞ
れ生成する生成手段と、前記位相情報及び前記基準クロ
ックに基づいて、各前記アドレスチャンネルビットbi
の値をそれぞれ、[fc+fc/n、fc−fc/n]ある
いは[fc−fc/n、fc+fc/n](但しnは整数)を
用いたFSK(周波数シフトキーイング)方式により変
調する変調手段とを有する変調装置である。
【0032】さらにまた、本発明の情報記録媒体アドレ
ス変調装置は、前記した各アドレスチャンネルビットb
iの値をそれぞれ、[fc+fc/n、fc]あるいは[f
c、fc+fc/n](但しnは整数)を用いたFSK方式
により変調するアドレス変調装置である。
【0033】さらにまた、本発明の情報記録媒体アドレ
ス変調装置は、tを時間情報、iを前記周波数fcの周
期T間隔での前記アドレスチャンネルビット位置、bi
をi時点の前記アドレスチャンネルビット、bi-1をi
−1T時点の前記アドレスチャンネルビット、φiを位
相情報、φi-1を1T期間前の位相情報とし、n=4、
i=[1,−1]あるいは[−1,1]として、前記
FSKに変調して得た変調信号s(t)を s(t)=sin(2πfct(1+bi/n)+φi) とするとき、前記位相情報は、 bi=bi-1 ならば、φi=φi-1i≠bi-1 ならば、 I=odd のとき φi=φi-1 I=even のとき φi=φi-1 + π であるアドレス変調装置である。
【0034】さらにまた、本発明の情報記録媒体アドレ
ス変調装置は、前記したn=4、bi=[1,−1]あ
るいは[−1,1]の代わりに、n=2、bi=[1,
0]あるいはbi=[0,1]とするアドレス変調装置
である。
【0035】さらにまた、本発明の情報記録媒体アドレ
ス変調装置は、前記アドレスチャンネルビットをNRZ
I方式で記録し、前記アドレスデータビットを構成する
各チャンネルビットの中で反転ビットの数が偶数になる
ように構成したアドレス変調装置である。
【0036】一方、本発明の情報記録媒体アドレス復調
装置は、前述した本発明の情報記録媒体アドレス変調装
置と相補的な構成を有するものである。
【0037】ところで、本発明の情報記録媒体は、前述
した本発明の情報記録媒体アドレス変調方法あるいは本
発明の情報記録媒体アドレス変調装置によって変調生成
されたアドレスチャンネルビットによりウォブルされた
アドレスデータを、プリグルーブの少なくとも一部に備
えていることを特徴とする情報記録媒体である。この情
報記録媒体としては、例えば、追記あるいは繰り返し記
録可能なディスク(光学ディスク、光磁気ディスク等)、
追記あるいは繰り返し記録可能な外形がカード状の記録
媒体(カード)等である。
【0038】また、本発明の情報記録媒体記録装置は、
前述した本発明の情報記録媒体アドレス変調装置と同一
の構成を備えており、前記情報記録媒体アドレス変調装
置によって変調生成されたアドレスチャンネルビットに
よりウォブルされたアドレスデータを、情報記憶媒体の
プリグルーブの少なくとも一部に刻設する手段を有する
記録装置である。
【0039】さらに、本発明の情報記録媒体記録再生装
置は、前述した本発明の情報記録媒体アドレス復調装置
と同一の構成を備えており、情報記録媒体のプリグルー
ブに変調記録されているアドレスデータを抽出する手段
と、抽出した前記アドレスデータに基いて、前記プリグ
ルーブにデータを記録するか又は前記プリグルーブに既
記録されているデータを再生する手段とを備えた記録再
生装置である。
【0040】(C)本願発明の具体的な実施例 以下、添付図面を参照して本発明の具体的な実施例を説
明する。本発明におけるアドレスビット構造の一実施例
を図9に示す。図9の実施例では、アドレスデータビッ
ト1,0及び同期データに対応した変調パターンをもつ
8アドレスチャンネルビットと、続く12アドレスチャ
ンネルビットの一定のウォブル周波数領域(以降、モノ
トーン領域)の、合計20アドレスチャンネルビットで
1アドレスデータビットを表現する。
【0041】アドレスビット変調パターンの一実施例を
図10に示す。同期パターン、アドレスデータ‘0’パ
ターン、アドレスデータ‘1’パターンそれぞれに固有
の変調パターンが、8アドレスチャンネルビットで表現
できるように適用されている。図8の場合と同様に、ア
ドレスチャンネルビットはビット‘1’で反転するNR
ZI方式で記録される。尚、これらアドレスビットデー
タのアドレスチャンネルビットへの変換は、図6に示し
た変調処理回路4におけるアドレスチャンネルビット変
換回路8において行われる。
【0042】図10の実施例に示されるように、アドレ
スビット変調パターンのアドレスチャンネルビット数
(ウォブル周期数)は、アドレスビット変調パターンに
おける最後のウォブル位相が2πの整数倍で終わるよう
に選ばれる。このようにすると、各アドレスビット変調
パターンの前後でウォブルが必ずゼロクロスするので、
復調が容易となる。
【0043】また、アドレスビット変調パターン内での
反転アドレスチャンネルビットの数はいずれも偶数個と
なっており、アドレスビット変調パターンの最初と最後
ではNRZI後の極性が一致するようにしてある。この
ようにすると、アドレスビット変調パターンの前後でウ
ォブルのゼロクロス時の極性も一致させることが出来
る。
【0044】同じ理由で、図9の実施例に示されるよう
なモノトーン領域のアドレスチャンネルビット数も、モ
ノトーン領域の最後のウォブル位相が2πの整数倍で終
わるような数が選ばれる。
【0045】本実施例の場合、式(1)からわかるよう
に基本周期に対して±1/4周期のずれを持たせた変調で
あるので、4周期毎に必ずもとの位相に戻る。従って、
アドレスビット変調パターン、モノトーン領域共に構成
するアドレスチャンネルビット数を4の倍数にすれば、
必ず同じ位相に戻ることになる。これら以外のウォブル
アドレスデータ構成要素が加わった場合でも、同じよう
に4の倍数で構成すれば各アドレスデータにおけるウォ
ブル開始位相を乱すことがない。
【0046】つまり、FSK(周波数シフトキーイン
グ)で記録を行うアドレス情報変調方式において、アド
レスデータビット1,0をそれぞれbi=[1,−1]
あるいはbi=[−1,1]に割り当て、n=4とし、
キャリア信号の信号開始点での位相をφ(0またはπ)
として、ウォブルの基本周期fcに対して±1/nの変動分
で変調を加えるとすると、下記する式(3)に示すよう
に、変調信号s(t)は、 s(t)=sin(2πfct(1+bi/n)+φ) ・・・(3) で表される。このとき、ウォブルの基本周期fcの波長
のn周期の整数倍をひとつの単位としてアドレスデータ
を構成すれば、アドレスビット変調パターン、モノトー
ン領域、及びその他の構成要素で構成されるアドレスデ
ータビットの前後でウォブルが必ずゼロクロスするの
で、アドレスデータの検出および復調が容易となる。
【0047】また、アドレスチャンネルビットをNRZ
I方式で記録するようにした場合、反転ビットの数をア
ドレスビット変調パターンの中で偶数になるように構成
すれば、アドレスビット変調パターンの最初と最後でウ
ォブルのゼロクロス時の極性も一致させることが出来、
NRZI後の極性が一致するので、アドレスデータの検
出および復調がさらに容易となる。
【0048】図11に、図9及び図10に示したアドレ
スデータ構成を用いて式(1)、式(2)によるFSK
変調を施した場合のウォブル波形の一実施例を示す。前
述のように、各アドレスビット変調パターンの先頭にお
いてウォブルは位相ゼロでゼロクロスし、ウォブルの立
ち上がりで始まっている。また、アドレスビット変調パ
ターンの最後もウォブルの立ち上がりで終了し、そのま
まモノトーン領域へと続いている。モノトーン領域もウ
ォブルの立ち上がりで終了するので、次のアドレスビッ
ト変調パターンはやはりウォブルの立ち上がりから始ま
っている。従って、各アドレスデータビットでウォブル
の開始位相あるいは極性が異なることなく、常にゼロク
ロスの同一極性で始まるように構成することが出来る。
【0049】図12に本発明によって記録されたアドレ
ス情報を抽出、復調するための本発明の実施に好適なア
ドレス復調装置の構成の一実施例を示す。図12の復調
装置は、図示しない光ディスクからの反射光を電気信号
に変換する受光部より出力される再生信号を入力端子2
4より入力し、バッファ25において所定のゲインで増
幅する。もちろん、バッファ25にはAGC(Auto Gain
Control Amp.)等、他の処理機能が含まれても良い。
【0050】バンドパスフィルタ(Band Pass Filter
(以下、BPF))26は、受光部から出力される電気
信号からウォブル変調成分を抽出し、乗算器27に出力
する。PLL28は、BPF26出力のウォブル変調成
分に位相同期がかけられた検波信号c(t)を出力するが、
検波信号c(t)の周波数は予めわかっているので、PLL
28に用いるVCOの発振周波数をbi=−1の場合か
i=1の場合か何れかの周波数の直近で発振するよう
にし、PLLのループゲインを低くすることによって正
確な検波信号c(t)を得ることが可能である。前記検
波信号としては例えば、式(1)においてbi=−1とし
た時の周波数である c(t)=sin(2πfct(1−1/4)) が選ばれる。もちろん、bi=1とした周波数でもかまわ
ない。
【0051】乗算器27には、前記PLL28で生成さ
れた検波信号c(t)と前記BPF26で抽出されたウ
ォブル変調成分とが入力され、乗算される。前記乗算器
27の出力は、LPF29で高周波ノイズを除去され、
2値化回路30で2値化され、アドレス復号回路31で
復号されてアドレスデータが出力端子32から出力され
る。
【0052】図8で示した変調ウォブル信号を、図12
の復調装置で復調したときの波形を、図13に示す。乗
算器27の出力をLPF29で帯域制限し、2値化回路
30で2値化した信号をアドレス復号回路31に入力
し、NRZI変換することで、図7で変調したときと同
じアドレスデータが復調されている様子がわかる。この
ように、変調後のウォブル周波数が互いに直交の関係に
あるので、同期検波によって検出精度の高いアドレス情
報の復調が行われる。もちろん、図12をDSP等によ
ってソフトウエア処理することも本発明では有効であ
る。
【0053】同様にして、図11で示した変調ウォブル
信号を、図12の復調装置で復調したときの波形を、図
14に示す。検波後の波形であるLPF出力がマイナス
側にあるときにアドレスデータが検出され、先に述べた
ようにNRZI後の極性が常に一致していることがわか
る。
【0054】次に本発明における別の実施例として、式
(3)においてアドレスデータビット1,0をそれぞれ
i=[1,0]あるいはbi=[0,1]に割り当て、
n=2にした場合のFSKでのアドレス変調を示す。例
えばアドレスデータビット1,0をそれぞれアドレスチ
ャンネルビットbi=[1,0]に割り当て、アドレス
データの信号開始点での位相をφ(0またはπ)とし
て、ウォブルの基本周期fcに対して1/2の変動分で変調
を加えた場合、変調信号s(t)は下記する式(4)に
示すように、 s(t)=sin(2πfct(1+bi/2)+φ) ・・・(4)
【0055】この場合、奇数ビットでは前のビットと位
相は変化せず、偶数ビットの場合は前のビットと現在の
ビットとの組み合わせで位相が決まる。これを横軸を時
間、縦軸を位相とした位相遷移図に書くと、図15のよ
うになる。
【0056】位相遷移図から式(4)におけるφは、i
番目のアドレスチャンネルビットをbi、ビットbiに対
応する信号開始点の位相をφiとすると、φi-1とφi
関係はbi-1とbiの関係から下記する式(5)に示すよ
うに導出できる。 i = odd ならば、φi=φi-1 i = evenならば、 bi=bi-1 : φi=φi-1i≠bi-1 : φi=φi-1 + π ・・・(5)
【0057】式(4)及び式(5)の関係を、図3、図
6、及び図7のウォブリング信号発生回路に適用して得
られるFSK変調波の一例を、図15に示す。図15
は、図8の場合と同様にアドレスチャンネルビットとし
て [0 0 1 0 10 1 0 1 0 ]を入力したときの変調後ウォ
ブル波形である。アドレスチャンネルビットはNRZI
方式で記録され、図に示したように、波長の長い方の変
調波つまりs(t)=sin(2πfct)を基本波と
し、波長の短い方の変調波つまり s(t)=sin
(2πfct(1+1/2))で反転する。
【0058】このようにして生成されたFSK変調波も
第1の実施例と同様に、変調クロック(キャリア周波
数)と同じ周期でアドレスデータが変調され、高密度な
アドレス情報を記録することが出来る。またこの場合も
各ビットの境界で位相が連続となる位相連続性が得られ
る。前述の実施例と同様、アドレスビット変調パターン
のアドレスチャンネルビット数(ウォブル周期数)を、
アドレスビット変調パターンにおける最後のウォブル位
相が2πの整数倍で終わるように選べば、アドレスデー
タの前後でウォブルが必ずゼロクロスし、アドレスデー
タの検出及び復調が容易となる。また、モノトーン領域
のアドレスチャンネルビット数も、モノトーン領域の最
後のウォブル位相が2πの整数倍で終わるような数が選
べば、各アドレスデータにおけるウォブル開始位相を乱
すことがない。ただし本実施例で、bi=0の場合をモ
ノトーン領域の基本周波数に選んだ場合は、モノトーン
領域におけるウォブルの周期がアドレスチャンネルビッ
ト周期と一致するので、上記制限のよらずモノトーン領
域のアドレスチャンネルビット数を自由に選ぶことがで
きる。
【0059】図9及び図10に示したアドレスデータ構
成を用いて式(4)、式(5)によるFSK変調を施し
た場合のウォブル波形の一実施例と、それを図12の復
調装置で復調したときの波形を、図17に示す。本実施
例の場合でも、変調後のウォブル周波数が互いに直交の
関係にあるので、同期検波によって検出精度の高いアド
レス情報の復調が行われ、各アドレスデータビットでウ
ォブルの開始位相あるいは極性が異なることなく、常に
ゼロクロスの同一極性で始まっており、またアドレスビ
ット変調パターンがアドレスデータの中で反転ビットの
数が偶数になるように構成されてあるので、NRZI後
の極性が常に一致している。
【0060】図18に、本発明によるプリグルーブを有
するディスク1を形成するためのディスク原盤36に、
ウォブルによるアドレス情報を記録するための記録装置
の構成例を示す。
【0061】ウォブリング信号発生回路33は、上述し
た図3に示す構成を有しており、FSK変調回路5が出
力する周波数変調波を記録回路34に供給する。記録回
路34は、ウォブリング信号発生回路33より供給され
た信号に応じて光ヘッド35を制御し、ディスク原盤3
6にプリグルーブを形成するためのレーザ光を照射す
る。光ヘッド35はスレッドモータ37によって半径方
向に移動され、ディスク全周にわたるプリグルーブの形
成を行う。スピンドルモータ38は、ディスク原盤36
を一定の角速度(CAV:Constant Angular Velocit
y)または一定の線速度(CLV:Constant Linear Vel
ocity)で回転させる。コントローラ39は、これらの
動作を総合的に制御している。
【0062】ディスク原盤に予め塗布されているレジス
トは光ヘッド35より照射されるレーザ光で感光し、こ
のディスク原盤36を現像すると上記レーザ光で記録さ
れたプリグルーブが除去されて、プリグルーブが形成さ
れたディスク原盤が出来る。このディスク原盤36から
スタンパを作成し、スタンパからレプリカとしてのディ
スク1を形成する。これにより、上述したプリグルーブ
2が形成されたディスク1が得られる。
【0063】図19には、本発明によるプリグルーブを
有するディスク1に情報を記録再生するための記録再生
装置の構成例を示す。記録時には、記録再生信号処理部
43は記録信号をディスクに記録するための信号処理を
行い、光ヘッド40記録再生信号処理部43からの信号
に応じてレーザ光を光ディスク1に照射して、記録信号
を記録する。再生時には、光ヘッド40はレーザ光を光
ディスク1に照射して、記録再生信号処理部43に再生
信号を出力し、記録再生信号処理部43は光ヘッド40
からの再生信号をデータとして外部出力可能な形式に処
理し、外部に出力する。光ヘッド40は情報の記録再生
と同時にウォブル信号を再生し、アドレス復調部42に
出力する。アドレス復調部42は図12に示す構成を有
している。
【0064】アドレス復調部42からは復号されたアド
レスデータが出力され、記録再生信号処理部43とシス
テムコントローラ44に供給される。記録再生信号処理
部44では、前記再生されるアドレスデータとシステム
コントローラ44から指定される指定アドレスに基づい
て所定のアドレスに記録信号を記録する。システムコン
トローラ44では、前記再生されるアドレスデータを各
種制御に利用する。アドレス復調部42は同時に、ウォ
ブル信号に同期したクロックであるPLL出力を生成
し、システムコントローラ46及びスピンドル制御部4
5に供給する。スピンドル制御部45は、前記PLL出
力に基づいてスピンドルモータ46を制御し、ディスク
1を所定の回転数で回転させる。スレッドモータ41
は、光ヘッド40をディスクの半径方向に移動させる。
システムコントローラ44は、これらの動作を総合的に
制御している。
【0065】以上の構成により、本発明によるディスク
1のアドレス情報を再生し、ディスク上の所定のアドレ
ス位置に情報の記録、再生を行うことが出来る。なお、
本発明においてトラックがプリグルーブに形成されてい
るとして説明したが、ランドに形成してもよい。また、
本発明におけるアドレスビット変調パターンおよびモノ
トーン領域のアドレスチャンネルビットの数は、実施例
に挙げたものに限定されるものではなく、本発明の趣旨
を満たすものであればよい。
【0066】また、本発明においてキャリア周波数fc
に対する変調周波数をfc/nとし、nは整数とした
が、nを分数としても同様の効果が得られる。この場合
は、分数の分子と分母の最小公倍数をmとして、周波数
cのm周期の整数倍でアドレス情報の1ビットを構成
するようにすればよい。
【0067】また、本発明は記録媒体として、ディスク
状の光記録媒体で説明したが、これに限るものではな
く、例えばディスク形状の一部をカットしたものを内部
に含み、カード状に形成された光記録媒体であってもよ
い。図15にその例を示すようにゾーン0からゾーン
Z’−1までが記録再生に使用され、ゾーンZからゾー
ンZ+nまでは使用されない形態であってもよいもので
ある。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、簡
単な位相変調によって、位相連続性を保ちつつ、ウォブ
ルのキャリア周波数を高くすることなく高密度なアドレ
ス情報を連続溝に記録することが可能である。また、本
発明はウォブルの基本周期に対して±1/n又は1/nの変動
分でFSK(周波数シフトキーイング)変調を加える場
合、基本周期のn倍の整数倍をひとつの単位としてアド
レスデータ ビットをアドレスチャンネルビットに変換
するようにしたので、アドレスデータの前後でウォブル
が必ずゼロクロスし、アドレスデータの検出および復調
が容易となる。さらに、本発明はアドレスデータをNR
ZI方式で記録して、反転ビットの数をアドレスビット
変調パターンの中で偶数になるように構成したので、ア
ドレスビット変調パターンの最初と最後でウォブルのゼ
ロクロス時の極性も一致させることが出来、NRZI後
の極性が一致するので、アドレスデータの検出および復
調がさらに容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】FM変調したアドレス情報でウォブリングした
プリグルーブを備えた光ディスクを説明するための図
【図2】ウォブリングアドレスフレームの構成(フォー
マット)を示す図
【図3】ウォブリング信号発生回路を示すブロック図
【図4】アドレス変調信号の入力ビット1,0に対する
波形を示す図
【図5】アドレス変調信号の位相遷移図を示す図
【図6】変調処理回路を示すブロック図
【図7】FSK変調回路を示すブロック図
【図8】アドレス変調波を示す図
【図9】本発明によるアドレスビット構造の一例を示す
【図10】本発明によるアドレスビット変調パターンの
一例を示す図
【図11】本発明によるアドレスデータの変調信号の一
例を示す図
【図12】本発明に係るアドレス情報抽出装置の一実施
例を示すブロック図
【図13】本発明によるアドレス復調装置の各部波形例
を示す図
【図14】本発明によるアドレスデータの復調信号の一
例を示す図
【図15】本発明による別のアドレス変調信号の位相遷
移図
【図16】本発明によるアドレス復調装置の各部波形の
別の実施例を示す図
【図17】本発明によるアドレスデータの復調信号の別
の実施例を示す図
【図18】本発明に係るディスク原盤にアドレス情報を
記録する記録装置を示すブロック図
【図19】本発明に係る記録再生装置を示すブロック図
【図20】本発明のアドレス変調装置により記録された
カード状記録媒体の平面図
【符号の説明】
1 ディスク 2 プリグルーブ 3 発生回路 4 変調処理回路 5 FSK変調回路 6、7 入力端子 8 アドレスチャンネルビット変換回路 9 バッファ 10 even, odd判定回路 11 ディレイ 12 位相生成回路 13、14 シフトレジスタ 15、16、17 出力端子 18、19、20 入力端子 21 FSK変調ブロック 22 LPF 23 出力端子 24 入力端子 25 バッファ 26 BPF 27 乗算回路 28 PLL 29 LPF 30 2値化回路 31 アドレス復号回路 32 出力端子 33 ウォブリング信号発生回路 34 記録回路 35 光ヘッド 36 ディスク原盤 37 スレッドモータ 38 スピンドルモータ 39 コントローラ 40 光ヘッド 41 スレッドモータ 42 アドレス復調部 43 記録再生信号処理部 44 システムコントローラ 45 スピンドル制御部 46 スピンドルモータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (54)【発明の名称】 情報記録媒体アドレス変調方法、情報記録媒体アドレス変調装置、情報記録媒体アドレス復調方 法、情報記録媒体アドレス復調装置、情報記録媒体、情報記録媒体記録装置及び情報記録媒体記 録再生装置

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報記録媒体のプリグルーブに予めアド
    レスデータをウォブル変調で記録する情報記録媒体アド
    レス変調方法であって、 周波数fcの基準クロックを生成し、 前記アドレスデータを構成する各アドレスデータビット
    をそれぞれ、複数のアドレスチャンネルビットbiに変
    換し、 前記各アドレスチャンネルビットに係る位相情報をそれ
    ぞれ生成し、 前記位相情報及び前記基準クロックに基づいて、各前記
    アドレスチャンネルビットbiの値をそれぞれ、 [fc+fc/n、fc−fc/n]あるいは[fc−fc
    n、fc+fc/n](但しnは整数)を用いたFSK(周
    波数シフトキーイング)方式により変調することを特徴
    とする情報記録媒体アドレス変調方法。
  2. 【請求項2】 nを整数、 tを時間情報、 iを前記周波数fcの周期T間隔での前記アドレスチャ
    ンネルビット位置、 biをi時点の前記アドレスチャンネルビット、 bi-1をi−1T時点の前記アドレスチャンネルビッ
    ト、 φiを位相情報、 φi-1を1T期間前の位相情報とし、 n=4、bi=[1,−1]あるいは[−1,1]とし
    て、 前記FSKに変調して得た変調信号s(t)を s(t)=sin(2πfct(1+bi/n)+φi) とするとき、 前記位相情報は、 bi=bi-1 ならば、φi=φi-1i≠bi-1 ならば、 I=oddのとき φi=φi-1 I=evenのとき φi=φi-1 + π であることを特徴とする請求項1記載の情報記録媒体ア
    ドレス変調方法。
  3. 【請求項3】 情報記録媒体のプリグルーブに予めアド
    レスデータをウォブル変調で記録する情報記録媒体アド
    レス変調方法であって、 周波数fcの基準クロックを生成し、 前記アドレスデータを構成する各ビットをそれぞれ、複
    数のアドレスチャンネルビットbiに変換し、 前記各ビットに係る位相情報をそれぞれ生成し、 前記位相情報及び前記基準クロックに基づいて、各前記
    アドレスチャンネルビットbiの値をそれぞれ、 [fc+fc/n、fc]あるいは[fc、fc+fc/n]
    (但しnは整数)を用いたFSK(周波数シフトキーイン
    グ)方式により変調することを特徴とする情報記録媒体
    アドレス変調方法。
  4. 【請求項4】 nを整数、 tを時間情報、 iを前記周波数fcの周期T間隔での前記アドレスチャ
    ンネルビット位置、 biをi時点の前記アドレスチャンネルビット、 bi-1をi−1T時点の前記アドレスチャンネルビッ
    ト、 φiを位相情報、 φi-1を1T期間前の位相情報とし、 n=2、bi=[1,0]あるいはbi=[0,1]とし
    て、 前記FSKに変調して得た変調信号s(t)を s(t)=sin(2πfct(1+bi/n)+φi) とするとき、 前記位相情報は、 i = odd ならば、φi=φi-1 i = evenならば、 bi=bi-1 のとき φi=φi-1i≠bi-1 のとき φi=φi-1 + π であることを特徴とする請求項3記載の情報記録媒体ア
    ドレス変調方法。
  5. 【請求項5】 前記アドレスデータビットから変換され
    る前記アドレスチャンネルビットの数が前記nの整数倍
    であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれ
    か1記載の情報記録媒体アドレス変調方法。
  6. 【請求項6】 前記アドレスチャンネルビットをNRZ
    I方式で記録し、前記アドレスデータビットを構成する
    各チャンネルビットの中で反転ビットの数が偶数になる
    ように構成したことを特徴とする請求項4記載の情報記
    録媒体アドレス変調方法。
  7. 【請求項7】 情報記録媒体のプリグルーブに予めアド
    レスデータをウォブル変調で記録する情報記録媒体アド
    レス変調装置であって、 周波数fcの基準クロックを生成する発生手段と、 前記アドレスデータを構成する各ビットをそれぞれ、複
    数のアドレスチャンネルビットbiに変換する変換手段
    と、 前記各ビットに係る位相情報をそれぞれ生成する生成手
    段と、 前記位相情報及び前記基準クロックに基づいて、各前記
    アドレスチャンネルビットbiの値をそれぞれ、 [fc+fc/n、fc−fc/n]あるいは[fc−fc
    n、fc+fc/n](但しnは整数)を用いたFSK(周
    波数シフトキーイング)方式により変調する変調手段と
    を有することを特徴とする情報記録媒体アドレス変調装
    置。
  8. 【請求項8】 nを整数、 tを時間情報、 iを前記周波数fcの周期T間隔での前記アドレスチャ
    ンネルビット位置、 biをi時点の前記アドレスチャンネルビット、 bi-1をi−1T時点の前記アドレスチャンネルビッ
    ト、 φiを位相情報、 φi-1を1T期間前の位相情報とし、 n=4、bi=[1,−1]あるいは[−1,1]とし
    て、 前記FSKに変調して得た変調信号s(t)を s(t)=sin(2πfct(1+bi/n)+φi) とするとき、 前記位相情報は、 bi=bi-1 ならば、φi=φi-1i≠bi-1 ならば、 I=oddのとき φi=φi-1 I=evenのとき φi=φi-1 + π であることを特徴とする請求項7記載の情報記録媒体ア
    ドレス変調装置。
  9. 【請求項9】 情報記録媒体のプリグルーブに予めアド
    レスデータをウォブル変調で記録する情報記録媒体アド
    レス変調装置であって、 周波数fcの基準クロックを生成する発生手段と、 前記アドレスデータを構成する各ビットをそれぞれ、複
    数のアドレスチャンネルビットbiに変換する変換手段
    と、 前記各ビットに係る位相情報をそれぞれ生成する生成手
    段と、 前記位相情報及び前記基準クロックに基づいて、各前記
    アドレスチャンネルビットbiの値をそれぞれ、 [fc+fc/n、fc]あるいは[fc、fc+fc/n]
    (但しnは整数)を用いたFSK(周波数シフトキーイン
    グ)方式により変調する変調手段とを有することを特徴
    とする情報記録媒体アドレス変調装置。
  10. 【請求項10】 nを整数、 tを時間情報、 iを前記周波数fcの周期T間隔での前記アドレスチャ
    ンネルビット位置、 biをi時点の前記アドレスチャンネルビット、 bi-1をi−1T時点の前記アドレスチャンネルビッ
    ト、 φiを位相情報、 φi-1を1T期間前の位相情報とし、 n=2、bi=[1,0]あるいはbi=[0,1]とし
    て、 前記FSKに変調して得た変調信号s(t)を s(t)=sin(2πfct(1+bi/2)+φi) とするとき、 前記位相情報は、 i = odd ならば、φi=φi-1 i = evenならば、 bi=bi-1 のとき φi=φi-1i≠bi-1 のとき φi=φi-1 + π であることを特徴とする請求項9記載の情報記録媒体ア
    ドレス変調装置。
  11. 【請求項11】 情報記録媒体のプリグルーブにウォブ
    ル変調で記録されたアドレスデータを抽出する情報記録
    媒体復調方法であって、 前記アドレスデータが重畳されたウォブル信号を検出
    し、 検出した前記ウォブル信号から、[fc+fc/n]ある
    いは[fc−fc/n](但しfcは基準クロックの周波
    数、nは整数)のうち何れかのウォブル周波数に位相同
    期した信号を生成し、 前記ウォブル周波数に位相同期した信号を前記アドレス
    データが重畳された前記ウォブル信号に乗算して乗算信
    号を生成し、 前記乗算信号の高周波成分を減衰し、 前記高周波成分が減衰された乗算信号から前記アドレス
    データを復調することを特徴とする情報記録媒体アドレ
    ス復調方法。
  12. 【請求項12】 情報記録媒体のプリグルーブにウォブ
    ル変調で記録されたアドレスデータを抽出する情報記録
    媒体復調方法であって、 前記アドレスデータが重畳されたウォブル信号を検出
    し、 検出した前記ウォブル信号から、[fc+fc/n]ある
    いはfc(但しfcは基準クロックの周波数、nは整数)の
    うち何れかのウォブル周波数に位相同期した信号を生成
    し、 前記ウォブル周波数に位相同期した信号を前記アドレス
    データが重畳された前記ウォブル信号に乗算して乗算信
    号を生成し、 前記乗算信号の高周波成分を減衰し、 前記高周波成分が減衰された乗算信号から前記アドレス
    データを復調することを特徴とする情報記録媒体アドレ
    ス復調方法。
  13. 【請求項13】 情報記録媒体のプリグルーブにウォブ
    ル変調で記録されたアドレスデータを抽出する情報記録
    媒体復調装置であって、 前記アドレスデータが重畳されたウォブル信号を検出す
    る検出手段と、 前記検出手段によって検出した前記ウォブル信号から、
    [fc+fc/n]あるいは[fc−fc/n](但しfc
    基準クロックの周波数、nは整数)のうち何れかのウォ
    ブル周波数に位相同期した信号を生成する位相同期回路
    と、 前記ウォブル周波数に位相同期した信号を前記アドレス
    データが重畳された前記ウォブル信号に乗算して乗算信
    号を生成する乗算手段と、 前記乗算信号の高周波成分を減衰する低域通過フィルタ
    手段と、 前記高周波成分が減衰された乗算信号から前記アドレス
    データを復調するアドレス信号判別手段と有すること特
    徴とする情報記録媒体アドレス復調装置。
  14. 【請求項14】 情報記録媒体のプリグルーブにウォブ
    ル変調で記録されたアドレスデータを抽出する情報記録
    媒体復調装置であって、 前記アドレスデータが重畳されたウォブル信号を検出す
    る検出手段と、 前記検出手段によって検出した前記ウォブル信号から、
    [fc+fc/n]あるいはfc(但しfcは基準クロック
    の周波数、nは整数)のうち何れかのウォブル周波数に
    位相同期した信号を生成する位相同期回路と、 前記ウォブル周波数に位相同期した信号を前記アドレス
    データが重畳された前記ウォブル信号に乗算して乗算信
    号を生成する乗算手段と、 前記乗算信号の高周波成分を減衰する低域通過フィルタ
    手段と、 前記高周波成分が減衰された乗算信号から前記アドレス
    データを復調するアドレス信号判別手段と有すること特
    徴とする情報記録媒体アドレス復調装置。
  15. 【請求項15】 請求項1乃至請求項6のいずれか1記
    載の情報記録媒体アドレス変調方法によって変調生成さ
    れたアドレスチャンネルビットによりウォブルされたア
    ドレスデータを、プリグルーブの少なくとも一部に備え
    ていることを特徴とする情報記録媒体。
  16. 【請求項16】 請求項7乃至請求項10のいずれか1
    記載の情報記録媒体アドレス変調装置によって変調生成
    されたアドレスチャンネルビットによりウォブルされた
    アドレスデータを、プリグルーブの少なくとも一部に備
    えていることを特徴とする情報記録媒体。
  17. 【請求項17】 請求項7乃至請求項10のいずれか1
    記載の情報記録媒体アドレス変調装置と同一の構成を備
    えており、前記情報記録媒体アドレス変調装置によって
    変調生成されたアドレスチャンネルビットによりウォブ
    ルされたアドレスデータを、情報記憶媒体のプリグルー
    ブの少なくとも一部に刻設する手段を有することを特徴
    とする情報記録媒体記録装置。
  18. 【請求項18】 請求項13又は請求項14のいずれか
    に記載の情報記録媒体アドレス復調装置と同一の構成を
    備えている情報記録媒体記録再生装置であって、 情報記録媒体のプリグルーブに変調記録されているアド
    レスデータを抽出する手段と、 抽出した前記アドレスデータに基いて、前記プリグルー
    ブにデータを記録するか又は前記プリグルーブに既記録
    されているデータを再生する手段とを備えたことを特徴
    とする情報記録媒体記録再生装置。
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