JP2003194824A - 蛍光性物質および蛍光標識方法 - Google Patents

蛍光性物質および蛍光標識方法

Info

Publication number
JP2003194824A
JP2003194824A JP2001394480A JP2001394480A JP2003194824A JP 2003194824 A JP2003194824 A JP 2003194824A JP 2001394480 A JP2001394480 A JP 2001394480A JP 2001394480 A JP2001394480 A JP 2001394480A JP 2003194824 A JP2003194824 A JP 2003194824A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fluorescent
fluorescent substance
nucleotide
metal ion
spacer molecule
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001394480A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsumi Tsuji
勝巳 辻
Yoshiaki Nishiya
西矢  芳昭
Shinichi Tejima
眞一 手嶋
Kazuko Matsumoto
和子 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyobo Co Ltd filed Critical Toyobo Co Ltd
Priority to JP2001394480A priority Critical patent/JP2003194824A/ja
Publication of JP2003194824A publication Critical patent/JP2003194824A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By The Use Of Chemical Reactions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 一般式(I) 【化1】 (式中、LnはN,N,N1,N1−[2,6−ビス
(3’−アミノメチル−1’−ピラゾリル)−4−フェ
ニルピリジン]テトラキス(酢酸)またはその誘導体
を、Sはスペーサー分子を、Nはヌクレオチドをそれぞ
れ示す)で表わされる蛍光性物質。 【効果】 高い蛍光強度、優れた蛍光安定性を有する、
蛍光標識プローブ調製用試薬およびCGH(Comparativ
e Genomic Hybridization)等の染色体診断用の試薬と
して使用可能な蛍光性物質を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、核酸の標識および
検出に有用な新規蛍光性物質および該蛍光性物質の利用
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】生物学的高分子の非アイソトープ標識に
おけるランタノイド金属イオンキレートの使用は、基礎
研究の分野および診断の分野において大きな関心を集め
ている。この技術は、目的のシグナルを圧倒する通常の
蛍光バックグラウンドに比較して長く持続するランタノ
イド元素の蛍光の利益を受けることができる。特に、バ
ックグラウンド蛍光の蛍光崩壊時間がナノ秒オーダーで
あるのに対して、三価ランタノイドイオンであるユウロ
ピウム〔Eu(III)〕、テルビウム〔Tb(III)〕および
サマリウム〔Sm(III)〕は実にミリ秒オーダーの蛍光
崩壊時間を有する。
【0003】適切な波長およびエネルギーレベルにおい
て、サンプルに照射することによりバックグラウンド蛍
光は既に崩壊しているが、ランタノイドを利用した標本
はなお発光しているというタイムラグを利用して当該蛍
光を測定することができる。この技術は、時間分解分光
法として知られている。この技術の原理については、米
国特許第4,150,295号および4,058,732号ならびに、Immu
nofluorescence and Related Staining Techniques, Kn
app et al. eds. (1978: Elsevier/North Holland Biom
edical Press)に詳述されている。
【0004】ランタノイドイオンの蛍光性は、一般にそ
れらがキレート剤によって捕獲される時に増強される。
これは、水溶液中イオンの水和が放出エネルギーを劇的
に消失するからである。キレート化はまた、当該イオン
を検出すべき標的の近傍へ運ぶためにも必要である。
【0005】例えば、標的に対する結合特異性を有する
抗体のような蛋白質、あるいは特異性相補核酸配列へハ
イブリダイズする核酸にキレート剤を共有結合させる方
法が知られている。より具体的には、WO89/04375 (Muss
o)には、式NH(C=S)NH、NH(C=O)NH、
S(C=S)NH等の末端基を有するリンカー分子によ
り、EDTA、DTPAおよびp−フェニルEDTAの
ようなキレート剤およびそれらの類縁体によるDNAプ
ローブの標識について開示されている。当該プローブは
ランタノイドイオンと配位し、感度を増大するためミセ
ル中のβ−ジケトンを利用する。同様にWO88/02784 (Yl
ikoski)は、修飾したEDTAおよびDTPAタイプの
キレート剤を有する多キレート標識ポリマープローブを
開示している。WO90/00550 (Kankare)は、ランタノイド
イオンに対しキレート剤として作用し、そして核酸プロ
ーブおよび蛋白質の標識に使用し得る新規なテルピリジ
ン誘導体を開示している。EP0324323 (Hemmila)は、窒
素、酸素、リンまたはイオウから選ばれた自由電子対を
有するヘテロ原子を含む構造を有し、そしてパイ結合の
共役系への自由電子対が非局在化されるように結合され
た、均質アッセイ系に有用なキレートを開示している。
WO90/00623 (Kwiatokowski)は、多数ジカルボン酸基の
担体としてビピリジン構造を有するキレートを使用す
る、多標識核酸プローブシステムを開示している。
【0006】種々のキレート剤の性質は、それらが結合
する生物学的高分子のタイプに応じて異なる。例えば、
モノ置換アミノトリアジンリガンド分子は、抗体のよう
な蛋白質へ結合した場合、希土類イオンと効率的に結合
するが、核酸プローブアッセイにおいて重大な制限があ
る。蛋白質標識の環境において、リガンドはイオン結合
の助けとなる立体配座構造を与える多数の部位において
結合する。例えばグルタミン酸の遊離カルボキシル基の
ような天然のカルボキシル基はキレート化を促進する。
しかしながら線状分子のような挙動を示す核酸ではその
ような立体配座構造における相互作用は不可能である。
このように、どのキレート構造が核酸プローブアッセイ
において特別の有効性を有するかは自明でもないし、予
測不可能である。
【0007】核酸プローブアッセイは、DNA/RNA配列の
配列特異的検出の方法として依然主流を占めている。こ
れは、検出すべきDNA/RNAの相補的配列領域を有する遺
伝子プローブ配列のハイブリッド形成に基づいている
〔J. A. Matthews, L. J. Kricka, Analytical Biochem
istry 169, 1-25 (1988); U. Landegren, R. Kaiser,
C. T. Caskey, L. Hood, Science 242, 229 (1988)〕。
診断の分野では、核酸プローブアッセイにより、感染症
および遺伝的欠陥の検出が可能になる。核酸プローブア
ッセイを広く適用するための前提条件は、検出に適した
感度、実行の単純さおよび放射性の回避である。
【0008】核酸プローブアッセイの1つの方法は、検
出すべきDNA/RNAの相補的核酸配列を有する遺伝子プロ
ーブへの光化学的標識とハイブリダイゼーションを伴う
〔N.Dattagupta, P. M. M. Rae, E. D. Huguenel, E. C
arlson, A. Lyga, J. S. Shapiro, J. P. Albarella, A
nalytical Biochemistry 177, 85 (1989); J. P. Albar
ella, R. L. Minegar, W. L. Patterson, M. Dattagpt
a, E. Carlson, Nucleic Acids Research 17, 4293 (19
89)〕。遺伝子プローブは通常ビオチン化されており、
検出すべきDNA/RNAと相補的核酸配列を有する遺伝子プ
ローブのハイブリッド形成および分離段階の後、例えば
アビジンあるいはストレプトアビジンとアルカリホスフ
ァターゼの複合体の添加により検出を行う。検出のため
に、次の段階でアルカリホスファターゼにより誘導され
る発色または発光反応を行う〔J.J. Leary, D. J. Brig
ati, D. C. Ward, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 80, 40
45-4049 (1983)〕。当該ビオチンを用いた検出系の欠点
の1つに、生物系にビオチンが広く分布していることが
挙げられる。
【0009】可能な変法は、例えば検出すべきDNA/RNA
あるいは遺伝子プローブの、蛍光性物質を用いた直接光
化学的標識である。この際、ランタノイド金属イオンキ
レートを蛍光性物質として使用することにより、先に述
べた理由から優れた標識方法が導かれることが期待され
る。
【0010】ランタノイド金属イオンキレートとして
は、LKBシステムで用いられるβ−ジケトン型キレート
剤、芳香アミン型キレート剤(BCPDA系キレート剤)が
あり、これらの流用をまず考慮すべきである。LKBシス
テムでは、標識試薬(例えばEuキレート標識抗体)を単
体として用いても、標識試薬と抗原などのタンパク質が
結合した状態で用いても、蛍光を発光することができな
いため、抗原の濃度を測定するために、増強剤として2
−ナフトイルトリフルオロアセトンとトリ−n−オクチ
ルホスフィンオキサイドとトリトンX−100溶液を加
えて、水溶液中にEu(III)を遊離させた後、Eu(III)
キレート−ミセルの状態にして蛍光を測定する必要があ
る。
【0011】しかし、この方法は、例えば核酸プローブ
アッセイに適用した場合、次のような問題点がある。第
一に、環境(試料、試薬、空気等)からの汚染を受けや
すいという欠点がある。すなわち、水溶液中に遊離した
Eu(III)と十分に反応させるために、過剰の増強剤を加
える必要があり、この過剰の増強剤が環境(空気、試料
等)中のユウロピウムと反応し、核酸の濃度が実際より
高く測定されてしまう。第二に、高分子と蛍光性物質が
結合した状態では、蛍光を発することができないため、
測定操作手順中に増強試薬を加える操作が必要であるこ
と、および、水溶液中でないと蛍光発光の可能な物質と
ならず、固相測定ができないという欠点がある。
【0012】上記芳香アミン型標識試薬(BCPDA系標識
試薬)に用いる蛍光性物質としては、4,7−ビス(ク
ロロスルホフェニル)−1,10−フェナントロリン−
2,9−ジカルボン酸(BCPDA)、ビスクロロスルホフ
ェニルフェナントロリンジカルボン酸等が挙げられる。
しかし、芳香アミン型標識試薬を用いた場合、上記β−
ジケトン型標識試薬を用いたLKBシステムと比較して、
蛍光強度が1/100〜1/200と弱い。蛍光強度が
弱いと、測定対象の高感度な定量ができない。すなわ
ち、検出限界が高く、かつ低濃度域までの測定ができな
い。蛍光強度を高めるために、特開平2−88968号
公報には多重標識型の改良した標識試薬が開示されてい
るが、十分な蛍光強度を得るには至っていない。
【0013】さらに、近年開発されたβ−ジケトン型標
識試薬が、特開平4−244085号公報および特開平
7−10819号公報に記載されている。しかし、これ
らの標識試薬についても、上記BCPDAを用いた芳香アミ
ン型標識試薬と比較して、蛍光強度が1.4倍程と弱
い。また、合成における工程数が多く、目標とする化合
物の収率も良くない。本発明者らは先に、特定のキレー
ト構造(4,4’−ビス(1”,1”,1”,2”,
2”,3”,3”−ヘプタフルオロ−4”,6”−ヘキ
サンジオン−6”−イル)クロロスルホ−ο−テルフェ
ニル(以下BHHCTと略す))を選択することにより、上
記従来システムが有する問題点を克服し、蛍光強度が強
く安定性の高い遺伝子プローブを調製し得る蛍光性物質
を発明した(特開2001−247857号公報)。し
かし、BHHCT関連化合物の錯体を安定した形で存在させ
るには、水溶液中に小過剰のEuCl3を存在させる必
要があり、検出時にバックグラウンドが上昇するなどの
問題を生じる場合がある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、遺伝
子の解析に役立つ蛍光性物質および該蛍光性物質を利用
した核酸の標識方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため鋭意検討した結果、特定のキレート構造
を選択することにより、過剰の金属イオンの共存を必要
とせず、蛍光強度が強く安定性の高い遺伝子プローブを
調製し得る蛍光性物質が得られることを見出し、また、
その利用方法を確立して本発明を完成するに至った。す
なわち、本発明は以下の通りである。 (1)一般式(I)
【0016】
【化2】
【0017】(式中、LnはN,N,N1,N1−[2,
6−ビス(3’−アミノメチル−1’−ピラゾリル)−
4−フェニルピリジン]テトラキス(酢酸)またはその
誘導体を、Sはスペーサー分子を、Nはヌクレオチドを
それぞれ示す)で表される蛍光性物質。 (2)スペーサー分子が炭素と炭素の間に7以下のアミ
ド結合を有していてもよい炭素数3以上25以下の二価
の脂肪酸炭化水素基である、上記(1)記載の蛍光性物
質。 (3)スペーサー分子が−NH−CH2−CH=CH−
である上記(2)記載の蛍光性物質。 (4)スペーサー分子がヌクレオチドのプリンまたはピ
リミジン部分に結合している上記(1)記載の蛍光性物
質。 (5)ヌクレオチドがdUTPである上記(1)記載の
蛍光性物質。 (6)上記(1)〜(5)のいずれかに記載の蛍光性物
質にランタノイド金属イオンが配位してなる蛍光錯体。 (7)ランタノイド金属イオンが、ユウロピウム、サマ
リウム、テルビウムおよびジスプロシウムのイオンから
選ばれる少なくとも一種である上記(6)記載の蛍光錯
体。 (8)上記(1)〜(5)のいずれかに記載の蛍光性物
質をヌクレオチド鎖中に取り込ませる工程、該蛍光性物
質にランタノイド金属イオンを配位させる工程を含む、
ヌクレオチド鎖の蛍光標識方法。 (9)ランタノイド金属イオンが、ユウロピウム、サマ
リウム、テルビウムおよびジスプロシウムのイオンから
選ばれる少なくとも一種である上記(8)記載のヌクレ
オチド鎖の蛍光標識方法。
【0018】本発明は、大量の非均質核酸の存在下、サ
ンプル中に少量存在する核酸を検出するためのハイブリ
ダイゼーションアッセイに使用することができる。すな
わち、キレート結合ヌクレオチドを含む遺伝子プローブ
が標的核酸配列へハイブリダイズし、信号手段によって
発生した信号を測定することによってハイブリダイゼー
ションの程度を検出する。かくして相補核酸を検出する
ためのアッセイに使用することができる。それ故、本発
明の一目的は、極めて高レベルの蛍光強度を有し、高い
安定性を有する遺伝子プローブを得ることである。
【0019】本発明の他の目的は、どんな核酸配列へも
普遍的に結合できる蛍光性物質を提供することである。
【0020】さらに本発明の他の目的は、本発明の蛍光
性物質の利用方法、すなわち核酸の蛍光標識方法を提供
することである。
【0021】本発明において「蛍光性物質」とは、金属
イオン、特にランタノイド金属イオンに配位して錯体と
なったときに錯体由来の蛍光、特に該金属イオン特有の
蛍光を発することのできる化合物をいう。
【0022】本発明において、「誘導体」とは、基本構
造に官能基等の化合物を置換もしくは付加せしめるよう
合成されたものを意味する。より具体的にはN,N,N
1,N1−[2,6−ビス(3’−アミノメチル−1’−
ピラゾリル)−4−フェニルピリジン]テトラキス(酢
酸)〔N,N,N1,N1-[2,6-bis(3'-aminomethyl-1'-pyrazol
yl)-4-phenylpyridine]tetrakis(acetic acid);以下B
PTAとも略す〕の誘導体としては、テトラエチルN,
N,N1,N1−[2,6−ビス(3’−アミノメチル−
1’−ピラゾリル)−4−フェニルピリジン]テトラキ
ス(アセテート)等が挙げられる。
【0023】本発明において「スペーサー分子」とは、
一般式(I)で表される蛍光性物質においてLn、すな
わち、N,N,N1,N1−[2,6−ビス(3’−アミ
ノメチル−1’−ピラゾリル)−4−フェニルピリジ
ン]テトラキス(酢酸)またはその誘導体、およびN、
すなわちヌクレオチドの両者に結合可能であり、当該結
合によりそれらをつなぐことができる二価の基であれば
特に限定されない。好適なスペーサー分子として、炭素
と炭素の間に7以下のアミド結合を有していてもよい炭
素数3以上25以下の二価の脂肪族炭化水素基が挙げら
れる。さらに具体的には、−NH−CH2−CH=CH
−、−CH=CH−CO−NH−CH2−CH2−NH−
(CO−CH2−CH2−CH2−CH2−CH2−NH)2
−、−CH=CH−CH2−NH−CO−(CH25
NH−等が挙げられる。
【0024】本発明の蛍光性物質に含められるヌクレオ
チドとしては、種々のデオキシリボヌクレオチド(dA
TP、dGTP、dTTP、dCTP、dUTP)、種
々のリボヌクレオチド(rATP、rGTP、rTT
P、rCTP、rUTP)およびそれらの誘導体が挙げ
られる。ここで、誘導体とは、基本構造に官能基等の化
合物を置換もしくは付加せしめるよう合成されたものを
意味し、具体的にはdITP、ITP、7−deaza
−dGTP等が挙げられる。
【0025】本発明で使用可能なランタノイド金属イオ
ンとしては、ユウロピウム、サマリウム、テルビウム、
ジスプロシウム等のイオンが挙げられる。一般的には塩
化物の形で使用されるが、測定に支障のない範囲で他の
塩類の形態として使用することができる。本発明におい
てはこれらのランタノイド金属イオンを単独で、もしく
は複数種混合して使用することができる。
【0026】本発明の蛍光性物質を取りこませるヌクレ
オチド鎖としては、上記種々のヌクレオチドが連続した
ヌクレオチド鎖(DNAやRNA)を使用することがで
きる。具体的には、当該ヌクレオチド鎖としては、細胞
内に発現するmRNAと特異的にハイブリッドを形成し
得るcDNAあるいはアンチセンスオリゴヌクレオチド
等が挙げられる。また、細胞内の核酸あるいは染色体の
一部の特異的配列と相補的なヌクレオチド鎖を使用する
ことができる。
【0027】一般式(I)
【0028】
【化3】
【0029】(式中、LnはN,N,N1,N1−[2,
6−ビス(3’−アミノメチル−1’−ピラゾリル)−
4−フェニルピリジン]テトラキス(酢酸)またはその
誘導体を、Sはスペーサー分子を、Nはヌクレオチドを
それぞれ示す)で表される蛍光性物質の合成方法は、既
知の方法を利用することができる〔J. Yuan, G. Wang,
K. Majima, K. Matsumoto, Analytical Chemistry 73,
1869-1876 (2001); P. R. Langer, A. A. Waldrop, D.
C. Ward, Proceeding National Academics Science USA
78 (11), 6633-6637 (1891)〕。本発明者らが採用した
方法は、実施例において詳細に説明するが、本発明は、
蛍光性物質の合成方法に関して何ら限定されるものでは
ない。
【0030】J. Yuan, G. Wang, K. Majima, K. Matsum
oto, Analytical Chemistry 73, 1869-1876 (2001) に
はBPTAまたはその誘導体の合成方法に関して詳述さ
れている。また、BPTAを利用した免疫測定に関する
先駆的研究について報告されている。
【0031】本発明の蛍光性物質は、上記BPTAまた
はその誘導体が、スペーサー分子を介してヌクレオチ
ド、特にプリンまたはピリミジン部分に結合したもので
ある。BPTA(またはその誘導体)とスペーサー分
子、ヌクレオチドとの結合は共有結合が好ましい。結合
の際の各物質の量比については特に限定されない。使用
する試薬、触媒および反応温度や時間等も特に制限され
ず、各反応工程に応じて適宜決定される。例えば、緩衝
液としては炭酸水素ナトリウム、四ホウ酸ナトリウム、
酢酸ナトリウム等が挙げられ、好ましくはpH8〜9の
緩衝液が用いられる。溶媒としては、BPTA(または
その誘導体)、スペーサー分子、ヌクレオチド等の反応
に用いられる各成分が可溶であれば良く、アルコール類
(メタノール、エタノール等)、炭化水素系(ヘキサ
ン、ヘプタン、オクタン等)、エーテル系(ジエチルエ
ーテル、THF(テトラヒドロフラン)、MTBE(t−ブチ
ルメチルエーテル)等)、ハロゲン系(クロロホルム、
ジクロロエタン等)、芳香族系(トルエン、キシレン
等)、DMF(ジメチルホルムアミド)、NMP(N−メチル
ピロリドン)等のいずれかないしは複数の溶媒との混合
系が挙げられる。BPTA(またはその誘導体)とスペ
ーサー分子、ヌクレオチドとの結合の際にエステル化剤
を用いる場合には、当該エステル化剤は、エステル化を
促進させるものであれば特に制限されず、DCC(ジシク
ロヘキシルカルボジイミド)単独ないしは、補助剤とし
てピリジン、DMAP(ジメチルアミノピリジン)、PPy
(ピロリジノピリジン)等と混合して使用することが好
ましい。
【0032】本発明の蛍光性物質をヌクレオチド鎖中に
取り込ませる工程は、試験管内酵素触媒ポリメリゼーシ
ョンを利用することにより為される。具体的には、鋳型
となる遺伝子DNAを基に、市販のDNAポリメラーゼを用い
たニックトランスレーションまたは市販のニックトラン
スレーションキットを用いて取りこませる方法、市販の
耐熱性ポリメラーゼを用いたポリメラーゼ・チェーン・
リアクションまたはポリメラーゼ・チェーン・リアクシ
ョン・キットを用いて取りこませる方法等がある。
【0033】本発明の蛍光錯体は、本発明の蛍光性物質
にランタノイド金属イオンを配位させることによって調
製される。当該配位工程としては、本発明の蛍光性物質
を含む水溶液(緩衝液等)にランタノイド金属イオン、
例えば適当な濃度のテルビウムイオンの水溶液(緩衝
液)を加える方法が例示される。添加するランタノイド
金属イオンの濃度は特に限定されないが、好ましくは1
-7〜10-1M、さらに好ましくは10-6〜10-2Mで
ある。
【0034】本発明のヌクレオチド鎖の蛍光標識方法に
おいて、ランタノイド金属イオンの蛍光性物質への配位
は、当該蛍光性物質をヌクレオチド鎖に取りこませる前
であっても後であってもかまわない。すなわち、上述の
如く蛍光錯体とした後、当該蛍光錯体をニックトランス
レーション法等を用いてヌクレオチド鎖に取り込んで
も、当該蛍光性物質をニックトランスレーション法等を
用いてヌクレオチド鎖に取りこませた後で、ランタノイ
ド金属イオンを含む水溶液(緩衝液)等に浸漬すること
によって、当該金属イオンを配位させてもよい。
【0035】本発明の蛍光性物質を使用したこれらの工
程を組み合わせることにより、本発明の蛍光標識方法が
完成する。
【0036】
【実施例】以下、本発明を実施例にて具体的且つ詳細に
説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものでは
ない。
【0037】実施例1 (1)BPTAの合成 BPTAの合成方法に関しては、J. Yuan, G. Wang, K.
Majima, K. Matsumoto, Analytical Chemistry 73, 18
69-1876 (2001)に従って合成した。4−アミノ−2,6
−ジブロモピリジン3.7gからBPTA 0.43g
を得た。 (2)BPTA−4−dUTPの合成 (2-1)Hg−dUTPの合成 dUTP−ナトリウム塩300mgを0.1M酢酸ナト
リウム水溶液(pH=6.0)60mlに溶解した。酢
酸水銀851.9mgを加え、50〜55℃で4時間攪
拌した。反応液を冷却した後、塩化リチウム203.9
8mgを加え、生成した塩化水銀を除くために反応液を
酢酸エチルで洗浄し、5倍量のエタノールを加え−20
℃で結晶を析出させた。この結晶を減圧濾過し、室温で
減圧乾燥してHg−dUTPの白色結晶402.9mg
を得た。 UV λmax:267.2nm、λmin:240.2nm
【0038】(2-2)アリルアミン−dUTPの合成 0.1M酢酸ナトリウム水溶液(pH=5.0)で20
mMに調製したHg−dUTP 18.5mlに水2.
7ml中のテトラクロロパラジウム(II)酸カリウム12
1.17mgを加え、次いで2Mアリルアミン水溶液
(pH=7.0)2.22mlを加え室温で24時間攪
拌した。この反応液を濾過して黒色固形のパラジウムを
除去し、濾液をそのままカラムクロマト(DEAE S
ephadex A−25;酢酸ナトリウム水溶液(p
H=8.5)の0.1−0.6Mグラジエント)にか
け、精製した。精製されている画分を合わせて5倍量の
エタノールを加え、−20℃で結晶を析出させた。この
結晶を減圧濾過し、室温で減圧乾燥してアリルアミン−
dUTPの白色結晶59.9mgを得た。 UV λmax:284nm,240nm、λmin:264
nm
【0039】(2-3)NHS−BPTAの合成 DMF0.4ml中のBPTA 10mgおよびN−ヒ
ドロキシコハク酸イミド(NHS)2mgを溶解した。
この溶液にDCC(ジシクロヘキシルカルボジイミド)
3.57mgを添加し、室温で24時間攪拌した。濾過
により析出した結晶を除去し、濾液を2回のトルエン共
沸により濃縮した。析出した結晶をイソプロピルアルコ
ール(IPA)洗浄濾過の後、減圧乾燥し、NHS−B
PTAの白色結晶を17.5mg得た。
【0040】(2-4)BPTA−4−dUTPの合成 0.1M炭酸水素ナトリウム水溶液(pH=9.0)5
ml中にアリルアミン−dUTP 60mgを溶解し
た。この溶液にDMF 2.5mlに溶解したNHS−
BPTA 17.5mgを滴下し、室温で4時間撹拌し
た。この反応液にエタノール30mlを加え、−20℃
で48時間放置し結晶を析出させた。この結晶を減圧濾
過し、室温で減圧乾燥してBPTA−4−dUTPの白
色結晶15mgを得た。また、減圧濾過後の濾液を濃縮
し、エタノール5mlを加え、−20℃で72時間放置
し2次晶25mgを得た。ここで、BPTA−4−dU
TPとはBPTAが、炭素と酸素と窒素の合計の原子数
が4のスペーサー分子を介してdUTPと結合してい
る、本発明の蛍光性物質を意味する。 UV λmax:314nm,268nm、λmin:295
nm 尚、BPTA−4−dUTPは下記構造式で表される。
【0041】
【化4】
【0042】(3)BPTA−4−dUTPを用いたニッ
クトランスレーション 〔蛍光標識プローブの調製および長さの確認〕最初にB
PTA−4−dUTPを使用して蛍光標識プローブを調
製した。蛍光標識プローブの調製にはVysis製のN
ick Translation kitを使用した。
蛍光標識プローブは、CGH Control DNA
(MPE600)unlabeled(Vysis製
Cat.32-800027)[200ng/μl]を5μl
(DNA量として1μg)/10×Nick Tran
slation Buffer(Kit添付)を5μl
/0.1mM dNTP(−dTTP)を5μl/0.
1mM dTTPを5μl/0.2mMのBPTA−4
−dUTPを2.5μl/Nick enzymeを1
0μl/D.W.(nuclease−free wa
ter)で全量50μl、とし、各組成を混合およびス
ピンダウンし、15℃で60分間インキュベートさせて
調製した。その後、電気泳動により長さの確認を実施し
た。電気泳動は1×TAEアガロースを使用し、反応液
10μlを0.2μgのλ−HindIIIマーカーと共
にアプライして実施し、プローブが9−2kbの長さに
なっていることを確認した。その後70℃、10分間熱
処理してNick enzymeを熱失活させ、遮光し
て4℃に保存した。
【0043】(4)標識された遺伝子DNAの評価 (4-1)DNA蛍光標識プローブの単鎖化処理 次に蛍光標識プローブの単鎖化処理を実施した。単鎖化
処理の手順として、10μgのHuman COT−1
DNA(Vysis製 Cat.32-800028)[1μ
g/μl:10μl]/DNA蛍光標識プローブを10
μl[200ng]/3M酢酸ナトリウム(pH5.2)
を2μl/特級エタノール(ナカライ:Code.14
7−13)50μlを十分に混合後、−80℃に20分
間(一晩放置可能)放置した。放置後、4℃にて13,
000rpm、30分間遠心を実施して上清を除去後、
真空乾燥により沈澱を完全に乾燥させ、沈澱をマスター
ミックス10μl(50%ホルムアミド/2×SSC/
10%dextran sulfate、pH7.0)
中に十分にピペッティングにより溶解し、最終的にハイ
ブリダイゼーション実施直前に75℃、5分間インキュ
ベートさせて使用した。
【0044】(4-2)染色体標本の単鎖化処理 単鎖化処理した蛍光標識プローブとハイブリダイゼーシ
ョンさせる染色体標本の単鎖化処理を、(4-1)と同時進
行で実施した。まず最初に72℃に加温しておいたDe
naturing solution(70%ホルムア
ミド/2×SSC、pH7.0)に必要数の染色体標本
スライドをいれ、2.5分間正確にインキュベートし
た。その後、予め−20℃に氷冷させておいた70%エ
タノール、85%エタノール、100%エタノールの順
に2分間ずつ漬け、ドライヤー等を使用してAir d
ryして乾燥させた。乾燥終了後も、37℃のヒートブ
ロック上に置き、(4-1)の蛍光標識プローブの単鎖化処
理が終了するまで加温を続けた。
【0045】(4-3)ハイブリダイゼーション 単鎖化処理を実施した蛍光標識プローブ(75℃、5分
間インキュベート直後)を37℃、ホットプレート上で
染色体標本スライドに全量滴下し、カバーグラスをかけ
て位置がずれないようにペーパーボンドで周囲を貼りつ
けた。その後、遮光して37℃ホットプレート上に10
分間放置し、湿箱に入れて37℃で遮光して3日間ハイ
ブリダイゼーションを実施した。
【0046】(4-4)ハイブリダイゼーション後の洗浄お
よび染色 ハイブリダイゼーション後、ピンセットでカバーグラス
の周囲に貼りつけたペーパーボンドを剥がし、45℃に
加温しておいたWashing solution(5
0%ホルムアミド/2×SSC、pH7.0)に漬けて
軽く揺らしながら7分間の洗浄を3回実施した。その後
さらに、2×SSCにて45℃、7分間の洗浄を実施し
た。ついで室温でPN Bufferでの洗浄を5分間
実施し、滅菌水で同じく室温、5分間の洗浄を実施し
た。次に染色体にハイブリダイズさせたBPTAを染色
するため、染色用Buffer(50mM Tris−
HCl、pH8.0/1×10-3M TbCl3)をス
ライドグラスのハイブリダイゼーション実施個所に滴下
し、カバーグラスをかけて遮光し、30分間染色した。
その後、滅菌水にスライドグラスを入れ、再度室温で5
分間の洗浄を実施した(この洗浄操作により、ハイブリ
ダイゼーション実施個所以外の余分なバックグラウンド
を除去することが可能である)。
【0047】(4-5)DAPIII染色、染色体蛍光発色確
認 滅菌水をスライドグラスを振ってきり、乾燥しないうち
にDAPIIIをハイブリダイゼーション実施個所に10
μl滴下し、カバーグラスをかけて、位置がずれない様
にマニキュアで周囲を貼りつけた。その後、室温で遮光
して1時間程度放置した。DAPIII染色終了後、スラ
イドグラスを蛍光顕微鏡(オリンパス:BX−60)に
セットし、DAPIII専用のキューブ(励起波長330
〜385nm、蛍光波長420nm)で染色体の位置を
確認し、BPTA専用キューブ(励起波長330〜35
0nm、蛍光波長545nm)に切り換えて染色体像の
蛍光発色を確認した。その結果、BPTA−4−dUT
Pを用いた蛍光標識プローブにて染色体の蛍光発色が確
認された。
【0048】実施例2 (1)ランタノイド金属イオンが配位したBPTA−4−
dUTPを用いたヌクレオチド鎖の標識 (1-1)テルビウムイオンの配位 1mMのBPTA−4−dUTP 20μlに50mM
Tris−HCl(pH8.0)を20μl、10m
M TbCl3を10μl、D.W.(nucleas
e−free water)を50μl添加混合した。
遮光し、室温で30分間放置した。
【0049】(1-2)ニックトランスレーション CGH Control DNA(MPE600)un
labeled(Vysis製 Cat.32-800027)[2
00ng/μl]を5μl(DNA量として1μg)/
10×Nick Translation Buffe
r(Kit添付)を5μl/0.1mM dNTP(−
dTTP)を5μl/0.1mM dTTPを5μl/
0.2mMのBPTA−4−dUTP(Tb3+配位)を
2.5μl/Nick enzymeを10μl/D.
W.(nuclease−free water)で全
量50μl、とし、各組成を混合およびスピンダウン
し、15℃で60分間インキュベートさせた。その後、
電気泳動により作製したプローブが9−2kbの長さに
なっていることを確認した。その後70℃、10分間熱
処理してNick enzymeを熱失活させ、遮光し
て4℃に保存した。
【0050】(2)標識された遺伝子DNAの評価 (2-1)DNA蛍光標識プローブの染色体標本へのハイブ
リダイゼーション 実施例1の(4-1)〜(4-3)と同様の方法により、DNA蛍
光標識プローブと染色体標本の単鎖化およびハイブリダ
イゼーションを行った。
【0051】(2-2)ハイブリダイゼーション後の洗浄 ハイブリダイゼーション後、ピンセットでカバーグラス
の周囲に貼り付けたペーパーボンドを剥がし、45℃に
加温しておいたWashing Solution(5
0%ホルムアルデヒド/2×SSC、pH7.0)に漬
けて軽く揺らしながら7分間の洗浄を3回実施した。そ
の後さらに、2×SSCにて45℃、7分間の洗浄を実
施した。ついで室温でPN Bufferでの洗浄を5
分間実施し、滅菌水で同じく室温、5分間の洗浄を実施
した。
【0052】(2-3)DAPIII染色、染色体蛍光発色確
認 滅菌水をスライドグラスを振ってきり、乾燥しないうち
にDAPIIIをハイブリダイゼーション実施個所に10
μl滴下し、カバーグラスをかけて、位置がずれない様
にマニキュアで周囲を貼り付けた。その後、室温で遮光
して1時間程度放置した。スライドグラスを蛍光顕微鏡
(オリンパス:BX−60)にセットし、BPTA専用
キューブ(励起波長330〜350nm、蛍光波長54
5nm)で染色体像の蛍光発色を確認した。その結果、
BPTA−4−dUTPを用いた蛍光標識プローブにて
染色体の蛍光発色が確認された。
【0053】以上の結果より、本発明の蛍光性物質BP
TA−4−dUTPは、従来の蛍光物質よりも蛍光強度
が高く、なお且つ蛍光安定性に優れており、蛍光標識プ
ローブ調製用試薬およびCGH(Comparative Genomic
Hybridization)等の染色体診断用の試薬として従来の
蛍光物質との置き換えが可能である。また、PCRやシ
ーケンス等のラベリング用試薬としての用途が今後期待
される。
【0054】
【発明の効果】本発明の蛍光性物質、蛍光錯体および蛍
光標識方法を利用することにより、蛍光強度が強く、安
定性の高い遺伝子プローブの作製、高感度の核酸プロー
ブアッセイが可能になる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西矢 芳昭 福井県敦賀市東洋町10−24 東洋紡績株式 会社敦賀バイオ研究所内 (72)発明者 手嶋 眞一 大阪府大阪市北区堂島浜2−2−8 東洋 紡績株式会社本社内 (72)発明者 松本 和子 東京都世田谷区代沢3−9−12−105 Fターム(参考) 2G045 AA35 BB01 BB05 BB14 BB50 DA13 FB02 FB12 GC15 2G054 AA06 CA22 CE02 EA03 GA04 4B063 QA01 QA18 QQ42 QQ52 QR56 QR66 QS34 QX02 4C057 BB02 DD03 LL14 LL22

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、LnはN,N,N1,N1−[2,6−ビス
    (3’−アミノメチル−1’−ピラゾリル)−4−フェ
    ニルピリジン]テトラキス(酢酸)またはその誘導体
    を、Sはスペーサー分子を、Nはヌクレオチドをそれぞ
    れ示す)で表される蛍光性物質。
  2. 【請求項2】 スペーサー分子が炭素と炭素の間に7以
    下のアミド結合を有していてもよい炭素数3以上25以
    下の二価の脂肪酸炭化水素基である、請求項1記載の蛍
    光性物質。
  3. 【請求項3】 スペーサー分子が−NH−CH2−CH
    =CH−である請求項2記載の蛍光性物質。
  4. 【請求項4】 スペーサー分子がヌクレオチドのプリン
    またはピリミジン部分に結合している請求項1記載の蛍
    光性物質。
  5. 【請求項5】 ヌクレオチドがdUTPである請求項1
    記載の蛍光性物質。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の蛍光性
    物質にランタノイド金属イオンが配位してなる蛍光錯
    体。
  7. 【請求項7】 ランタノイド金属イオンが、ユウロピウ
    ム、サマリウム、テルビウムおよびジスプロシウムのイ
    オンから選ばれる少なくとも一種である請求項6記載の
    蛍光錯体。
  8. 【請求項8】 請求項1〜5のいずれかに記載の蛍光性
    物質をヌクレオチド鎖中に取り込ませる工程、該蛍光性
    物質にランタノイド金属イオンを配位させる工程を含
    む、ヌクレオチド鎖の蛍光標識方法。
  9. 【請求項9】 ランタノイド金属イオンが、ユウロピウ
    ム、サマリウム、テルビウムおよびジスプロシウムのイ
    オンから選ばれる少なくとも一種である請求項8記載の
    ヌクレオチド鎖の蛍光標識方法。
JP2001394480A 2001-12-26 2001-12-26 蛍光性物質および蛍光標識方法 Pending JP2003194824A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001394480A JP2003194824A (ja) 2001-12-26 2001-12-26 蛍光性物質および蛍光標識方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001394480A JP2003194824A (ja) 2001-12-26 2001-12-26 蛍光性物質および蛍光標識方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003194824A true JP2003194824A (ja) 2003-07-09

Family

ID=27601203

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001394480A Pending JP2003194824A (ja) 2001-12-26 2001-12-26 蛍光性物質および蛍光標識方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003194824A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005023961A1 (ja) * 2003-09-08 2005-03-17 Waseda University 新規蛍光性微粒子

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005023961A1 (ja) * 2003-09-08 2005-03-17 Waseda University 新規蛍光性微粒子

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6566068B2 (en) Process for detecting a nucleic acid of interest using an oligo- or polynucleotide probe and intercalators
JP2676535B2 (ja) 選択可能な切断部位を用いたポリヌクレオチドの測定
JP2678597B2 (ja) 分離されたオリゴヌクレオチド類を電気泳動的に検出する方法
JP3366641B2 (ja) 核酸配列を増幅し、検出するための化学的方法
US4868103A (en) Analyte detection by means of energy transfer
US4898951A (en) Compounds used as intermediates in the preparations of non-radioactive biological probes
EP0288513B1 (en) Hybridization assay and means to be used in the assay
JP3098545B2 (ja) ビス−ジカチオンアリールフラン類を用いる核酸および細胞骨格成分の蛍光検出方法
JP2641322B2 (ja) 大きな櫛型分枝状ポリヌクレオチド
EP0684239A1 (en) A method for detecting a target substance in a sample, utilizing pyrylium compound
EP0212951A2 (en) Labelled nucleic acids
JP2593245B2 (ja) 疎水性核酸プローブ
CA2129444A1 (en) Amplification of assay reporters by nucleic acid replication
US6200752B1 (en) Method and composition for detecting the presence of a nucleic acid sequence in a sample
JPH11318492A (ja) 蛍光発生性基質を含有する組成物
CA2845939A1 (en) Fluorescent dyes
JP2001002951A (ja) 新規な蛍光色素およびその蛍光マーカーとしての使用
JP2004105178A (ja) 直接的標識プローブ組成物、染色体又は染色体領域のインシトゥ検出方法及びハイブリッド形成組成物
JP2003194824A (ja) 蛍光性物質および蛍光標識方法
GB2311132A (en) Labelled nucleic acid sequences which are specific for translocation breaking points
EP1362894B1 (en) Method for optical measurement of multi-stranded nucleic acid using cyanine dyes
JP3008690B2 (ja) リガンドまたはレセプターの測定法
JP2002181816A (ja) 二本鎖核酸の検出試薬と二本鎖核酸検出方法
CN107207480A (zh) 香豆素基化合物及相关方法
JP2001247857A (ja) 蛍光性物質および蛍光標識方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20041130

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060919

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060926

A02 Decision of refusal

Effective date: 20070313

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02