JP2003193557A - 片持型構築構造物およびその施工方法 - Google Patents

片持型構築構造物およびその施工方法

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JP2003193557A
JP2003193557A JP2001399945A JP2001399945A JP2003193557A JP 2003193557 A JP2003193557 A JP 2003193557A JP 2001399945 A JP2001399945 A JP 2001399945A JP 2001399945 A JP2001399945 A JP 2001399945A JP 2003193557 A JP2003193557 A JP 2003193557A
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cantilevered
vertical wall
cantilever
panel unit
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JP2001399945A
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Masaki Nakajima
正樹 中島
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Fuji Ultrasonic Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ベランダ、塀などの片持型構築構造物につい
て、現場施工作業の省略化による工期の短縮化を図り、
且つ強靱な耐力片持垂直壁を構築すること。 【解決手段】水平方向にのびる水平基礎部材HM、水平
基礎部材の一端側から垂直方向にのびる片持垂直壁部材
VMからなる片持型構築構造物Stにおいて、片持垂直
壁部材が、所望の高さ寸法並びに幅寸法にパネル化した
片持垂直壁構築パネルユニットUからなり、水平基礎部
材と片持垂直壁構築パネルユニットとを連結固定する手
段が、片持垂直壁構築パネルユニットの高さ並びに壁面
傾き度を調節して連結固定するための高さ並びに壁面傾
き度調節連結固定手段CMを含むものからなり、片持垂
直壁構築パネルユニットを水平基礎部材に連結固定する
とともに、左右を突き合わせ状に連結固定することによ
って一連の耐力片持垂直壁VWを形成してなる片持型構
築構造物における片持支持連結機構。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ベランダ、バル
コニーあるいは敷地境界線などに沿って構築するような
塀構造体などの片持型構築構造物、並びにその施工方法
に関するものであって、特に、殆どの施工過程を工場生
産化に適合するように構成した片持垂直壁構築パネルユ
ニットを主構成体とし、従来の鉄筋コンクリートおよび
プレキャストコンクリートによる片持型構築構造物のよ
うな重量タイプの構造物を軽量タイプに改善して、ベラ
ンダなどの床面積を広くすることが可能になった。ま
た、内部よりの施工作業が可能となり、足場が不要であ
り、安全作業およびコスト削減に寄与できる。さらに、
立ち上がり壁の軽量化に成功したため、立ち上がり壁の
表装処理素材として、タイル、石、玉石洗い出し、大型
陶板の意匠を施すことができる。これらのことから、こ
の発明では、ベランダ、バルコニーおよび塀の機能強
化、並びに、意匠的効果を有利に展開でき、現場施工作
業の省略化による工期の短縮化を図ることができ、且
つ、強靱な耐力片持垂直壁を構築することができる。
【0002】
【従来の技術】周知のように、例えば、ベランダ、バル
コニーなどのような片持型構築構造物は、基礎となる水
平ベランダ床に対して垂直方向にのびるベランダ側壁を
連結して固定する構成のものからなっている。この種の
ベランダ構造物の場合、その殆んどの施工過程が現場施
工によるものであって、ベランダ側壁上縁の高さ調整、
ベランダ側壁の傾き度調節などの煩雑な現場施工が要求
され、結果的に、工期の長期化という大きな問題点を有
するものであった。さらにまた、この片持型のベランダ
構造物は、水平ベランダ床に対してベランダ側壁を片持
型に設計しなければならない点において、強靭性、並び
に、耐力性の点において多くの問題点を有するものであ
った。
【0003】一方また、建造物などに付随して敷地境界
線などに沿って塀を構築する場合、敷地境界線などに沿
って隣接する既存の建造物などの存在により、当該塀構
造物を片持型に設計しなければならない。従来、これら
の敷地境界塀の構築は、例えば、既に構築されている隣
接する建造物あるいは既存の塀に対面するような状況下
において、敷地境界線に沿って土台基礎を形成し、この
土台基礎の上に適宜間隔をおきコンクリート柱を設け、
このコンクリート柱間にコンクリートブロックを下段か
ら順次上段に向けて積み上げ、それぞれの間を接合連結
しながら敷地境界塀を形成する構成のものであった。
【0004】この従来のコンクリート柱並びにコンクリ
ートブロックによる敷地境界塀の構築施工は、コンクリ
ートブロックを積み重ねていく毎に、その水平状態を確
認し並びに塀面の平面性を確認するなど各施工作業が煩
雑であって多大の労力を要し、工期の長期化などの問題
点を有している。さらに、従来の構築施工による敷地境
界塀は、コンクリートブロックを積み重ねによって構築
している点において衝撃に対する耐久性に乏しく、構築
施工後、塀面に対する表面装飾処理に際して、敷地境界
線に沿って既存の構造物が隣接しているような場合、隣
接面側の表面装飾処理を行なうことができないなどの欠
点を有していた。
【0005】従来、建造物などの構築に関して、建造物
の各部分を工場等において前もって製造準備しておき、
これらの建造物の各部分を施工現場に持ち込んで、予め
設計された建造物を構築施工するという、所謂プレファ
ブ (prefabrication) タイプの構築方式はよく知られて
いるものであって、その需要は目を見張るものがあり、
技術的にも多くの改良開発がなされ、提供されてきてい
る。
【0006】一方、各種建造物などにおける内外装壁面
構築用の母材パネル材として、軽量気泡コンクリートパ
ネル(ALCパネル)、中空押し出し成形セメントパネ
ル等の母材パネル材の適用が隆盛をきわめている。前者
の軽量気泡コンクリートパネルは、気泡コンクリート成
形体をオートクレーブ養成処理することによって造られ
るものであり、後者の中空押し出し成形セメントパネル
は、セメントの押し出し成形によって造られるものであ
って、それぞれ、軽量性、加工容易性並びに適度の強度
性等の点において優れた特性を有しており、それらの特
性の範囲において壁面材として有効に利用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明は、
ベランダ、バルコニーあるいは敷地境界線などに沿って
構築するような塀構造体などの片持型構築構造物および
その施工方法を供するものであり、特に、殆どの施工過
程を工場生産化に適合するように構成した片持垂直壁構
築パネルユニットを主構成体とし、現場施工作業の省略
化による工期の短縮化を図り、且つ強靱な耐力片持垂直
壁を構築し得るようになした片持型構築構造物の施工方
法を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記する目
的を達成するにあたって、具体的には、水平方向にのび
る水平基礎部材と、前記水平基礎部材の一端側から垂直
方向にのびる片持垂直壁部材とからなる片持型構築構造
物において、前記片持垂直壁部材が、所望の高さ寸法並
びに幅寸法にパネル化した片持垂直壁構築パネルユニッ
トからなり、該片持垂直壁構築パネルユニットを前記水
平基礎部材に対して片持状に連結固定する手段が、前記
水平基礎部材に対する前記片持垂直壁構築パネルユニッ
トの高さ並びに壁面傾き度を調節して連結固定するため
の高さ並びに壁面傾き度調節連結固定手段を含むものか
らなり、前記片持垂直壁構築パネルユニットを前記水平
基礎部材に連結固定するとともに、左右を突き合わせ状
に連結固定することによって一連の耐力片持垂直壁を形
成してなる片持型構築構造物を構成するものである。
【0009】さらに、この発明は、前記片持垂直壁構築
パネルユニットを前記水平基礎部材に対して片持状に連
結固定する手段が、前記片持垂直壁構築パネルユニット
に固定され、該パネルユニットの面に交差して外方に向
けてのびるアーム部を備えたL型金具部材を含むものか
らなり、前記L型金具部材におけるアーム部を前記水平
基礎部材に対して、位置調節可能に上面側から規制する
規制手段と、前記L型金具部材におけるアーム部の付け
根側位置を前記水平基礎部材に対して、高さ調節可能に
下面側から規制する高さ調節手段とを含むものからなる
片持型構築構造物を構成するものである。
【0010】さらにまた、この発明は、前記片持型構築
構造物が、ベランダ構造物であり、前記水平方向にのび
る水平基礎部材がベランダ床であって、前記片持垂直壁
部材が所望の高さ寸法並びに幅寸法にパネル化したベラ
ンダ垂直壁構築パネルユニットからなり、前記ベランダ
垂直壁構築パネルユニットを前記ベランダ床に対して、
前記高さ並びに壁面傾き度調節連結固定手段を介して連
結固定するとともに、左右を突き合わせ状に連結固定す
ることによって一連の耐力片持ベランダ垂直壁を形成し
てなる片持型構築構造物を構成するものである。
【0011】さらに、この発明は、前記片持型構築構造
物が、塀構造物であり、前記水平方向にのびる水平基礎
部材が地中埋め込み部を含む土台基礎であって、前記片
持垂直壁部材が所望の高さ寸法並びに幅寸法にパネル化
した塀垂直壁構築パネルユニットからなり、前記塀垂直
壁構築パネルユニットを前記土台基礎に対して、前記高
さ並びに壁面傾き度調節連結固定手段を介して連結固定
するとともに、左右を突き合わせ状に連結固定すること
によって一連の耐力片持塀垂直壁を形成してなる片持型
構築構造物を構成するものである。
【0012】さらにまた、この発明は、前記片持型構築
構造物における片持垂直壁部材が、鉄筋、金網あるいは
成形板などに、両面より連結筋で一体化し、これを型内
に配し、該型内に混練材を流し込んでパネル化してなる
片持型構築構造物を構成するものである。
【0013】さらにまた、この発明は、前記混練材が、
発泡気泡コンクリートあるいは軽量コンクリートなどで
ある片持型構築構造物を構成するものである。
【0014】さらにまた、この発明は、前記片持型構築
構造物における片持垂直壁部材が、パネル化してなる片
持垂直壁構築パネルユニットからなり、前記片持垂直壁
構築パネルユニットの表面に表装材を塗装または吹き付
け、あるいは、タイル貼り、石貼り、玉石洗い出し、大
型陶器板貼り、太陽光発電パネル貼りなどの仕上げを施
してなる片持型構築構造物を構成するものである。
【0015】さらにまた、この発明は、前記片持型構築
構造物における片持垂直壁部材が、鉄筋またはスチール
をネットで包み、内部で発泡スチロール樹脂材、フェノ
ール樹脂材、ウレタン樹脂材を発泡させて成形したもの
からなる片持型構築構造物を構成するものである。
【0016】さらにまた、この発明は、前記片持型構築
構造物における片持垂直壁部材が、発泡スチロール樹脂
材、フェノール樹脂材、ウレタン樹脂材、ロックウール
材、グラスウール材などからなる芯材を含み、該芯材の
両面よりメッシュ筋で止めて、表面をモルタルとネット
材およびチップ材で表装処理してなる片持型構築構造物
を構成するものである。
【0017】さらにまた、この発明は、前記ネット材
が、ガラス繊維製ネット材、カーボン繊維製ネット材、
金属製ネット材、合成樹脂製ネット材、合成繊維製ネッ
ト材のいずれかである片持型構築構造物を構成するもの
である。
【0018】さらにまた、この発明は、前記ネット材
が、ガラス繊維ネット材、カーボン繊維ネット材、金属
ネット材、合成樹脂ネット材、合成繊維ネット材のなか
から選ばれる少なくとも二種類の素材の組み合わせでな
る片持型構築構造物を構成するものである。
【0019】さらにまた、この発明は、前記チップ材
が、ガラス繊維材、耐アルカリ性ガラス繊維材、カーボ
ン繊維材、金属材、合成樹脂材、合成繊維材などである
片持型構築構造物を構成するものである。
【0020】さらにまた、この発明は、水平方向にのび
る水平基礎部材と、前記水平基礎部材の一端側から垂直
方向にのびる片持垂直壁部材とからなる片持型構築構造
物の施工方法において、所望の高さ寸法並びに幅寸法に
パネル化した片持垂直壁構築パネルユニットからなる片
持垂直壁部材を準備し、前記水平基礎部材に対する前記
片持垂直壁構築パネルユニットの高さ並びに壁面傾き度
を調節可能な高さ並びに壁面傾き度調節連結固定手段に
よって前記片持垂直壁構築パネルユニットを前記水平基
礎部材に対して片持状に連結固定するとともに、左右を
突き合わせ状に連結固定することによって一連の耐力片
持垂直壁を形成してなる片持型構築構造物の施工方法を
構成するものである。
【0021】さらにまた、この発明は、前記片持垂直壁
構築パネルユニットを前記水平基礎部材に対して片持状
に連結固定するための高さ並びに壁面傾き度調節連結固
定手段が、前記片持垂直壁構築パネルユニットに固定さ
れ、該パネルユニットの面に交差して外方に向けてのび
るアーム部を備えたL型金具部材を含むものからなり、
前記L型金具部材におけるアーム部を前記水平基礎部材
に対して、位置調節可能に上面側から規制する規制手段
と、前記L型金具部材におけるアーム部の付け根側位置
を前記水平基礎部材に対して、高さ調節可能に下面側か
ら規制する高さ調節手段とを含むものからなる片持型構
築構造物の施工方法を構成するものである。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、この発明になる片持型構築
構造物並びにその施工方法について、図面に示す具体的
な実施例にもとづいて詳細に説明する。図1〜図7は、
この発明になる片持型構築構造物並びにその施工方法に
あって、その第1の具体的実施例、即ち、ベランダ構造
物に適用した構成例を示すものであって、図1は、ベラ
ンダ構造物の施工完了後における片持支持連結機構の詳
細な状態を示す概略的な側断面図である。図2は、この
発明において、片持垂直壁構築パネルユニットの異なる
例に基づきベランダ構造物を構成したものであって、ベ
ランダ構造物の施工完了後における片持支持連結機構の
詳細な状態を示す概略的な側断面図である。図3は、当
該ベランダ構造物の施工完了後における全体像の一例を
示すものであって、図3Aは、その概略的な正面図、図
3Bは、その概略的な側面図、図3Cは、その概略的な
背面図、図3Dは、図3Cから展開した概略的な平面図
である。図4は、当該ベランダ構造物における片持支持
連結機構の第1の構成例を示すものであって、図4A
は、その概略的な側断面図であり、図4Bは、図4Aに
おけるY1−Y1線に沿って矢視方向にみた概略的なY
1−Y1線断面図である。図5は、当該ベランダ構造物
における片持支持連結機構の第2の構成例を示すもので
あって、図5Aは、その概略的な側断面図であり、図5
Bは、図5AにおけるY2−Y2線に沿って矢視方向に
みた概略的なY2−Y2線断面図である。図6は、当該
ベランダ構造物における片持支持連結機構の第3の構成
例を示すものであって、図6Aは、その概略的な側断面
図であり、図6Bは、図6AにおけるY3−Y3線に沿
って矢視方向にみた概略的なY3−Y3線断面図であ
る。図7は、当該ベランダ構造物における片持垂直壁構
築パネルユニット自体の連結機構部分の縦断面図であ
る。
【0023】一方、図8は、この発明になる片持型構築
構造物並びにその施工方法にあって、その第2の具体的
実施例、即ち、片持支持の塀構造物に適用した構成例を
示すものであって、片持支持の塀構造物の施工完了後に
おける片持支持連結機構の詳細な状態を示す概略的な側
断面図である。
【0024】さらにまた、図9は、この発明に対して極
めて効果的に適用し得るように設計してなる片持垂直壁
構築パネルユニットの具体的な実施例を示すものであっ
て、当該片持垂直壁構築パネルユニットの基本的構成の
一例を示す概略的な側断面図である。
【0025】この発明は、基本的には、水平方向にのび
る水平基礎部材HMと、前記水平基礎部材HMの一端側
から垂直方向にのびる片持垂直壁部材VMとからなる片
持型構築構造物Stに対して適用される。この発明で
は、上記する片持型構築構造物Stにおける前記片持垂
直壁部材VMが、所望の高さ寸法L並びに幅寸法Wにパ
ネル化した片持垂直壁構築パネルユニットUからなって
いる。さらに、この発明では、前記水平基礎部材HMと
前記片持垂直壁構築パネルユニットUとを連結固定する
手段が、前記水平基礎部材HMに対する前記片持垂直壁
構築パネルユニットUの高さ並びに壁面傾き度を調節し
て連結固定するための高さ並びに壁面傾き度調節連結固
定手段CMを含むものからなっており、前記片持垂直壁
構築パネルユニットUを前記水平基礎部材HMに連結固
定するとともに、左右を突き合わせ状に連結固定するこ
とによって一連の耐力片持垂直壁VWを形成するものか
らなっている。
【0026】この発明になる片持型構築構造物は、その
第1の具体的実施例が、ベランダ構造物BSであって、
その第2の具体的実施例が、塀構造物FSである。前記
第1の具体的実施例になるベランダ構造物BSは、基本
的には、前記水平方向にのびる水平基礎部材HMがベラ
ンダ床HM1であって、前記片持垂直壁部材VMが所望
の高さ寸法並びに幅寸法にパネル化したベランダ垂直壁
構築パネルユニットU1からなり、前記ベランダ垂直壁
構築パネルユニットU1を前記ベランダ床HM1に対
し、前記高さ並びに壁面傾き度調節連結固定手段CM1
を介して連結固定するとともに、左右を突き合わせ状に
連結固定することによって一連の耐力片持ベランダ垂直
壁VW1を形成するものである。
【0027】一方、前記第2の具体的実施例になる塀構
造物FSは、基本的には、前記水平方向にのびる水平基
礎部材HMが地中埋め込み部を含む土台基礎HM2であ
り、前記片持垂直壁部材VMが所望の高さ寸法並びに幅
寸法にパネル化した塀垂直壁構築パネルユニットU2か
らなり、前記塀垂直壁構築パネルユニットU2を前記土
台基礎HM2に対して、前記高さ並びに壁面傾き度調節
連結固定手段CM2を介して連結固定するとともに、左
右を突き合わせ状に連結固定することによって一連の耐
力片持塀垂直壁VW2を形成するものである。
【0028】この発明の具体的な構成例において、片持
垂直壁構築パネルユニットUは、所望の高さ寸法並びに
幅寸法に、比較的軽量にパネル化したものである。この
発明にあって、前記片持垂直壁構築パネルユニットU
は、鉄筋、金網あるいは成形板などに、両面より連結筋
で一体化し、これを型内に配し、該型内に混練材を流し
込んでパネル化してある。この場合にあって、前記混練
材としては、発泡気泡コンクリートあるいは軽量コンク
リートなどが適用される。
【0029】前記片持垂直壁構築パネルユニットUの異
なる例を図2に示す。この例になる片持垂直壁構築パネ
ルユニットU1は、例えば、ALCパネル32の裏面側
にリップ溝型鋼材の組立てによって構成されるでなる枠
組立体31で補強したパネルユニットである。この実施
例の場合、L型金具部材1は、前記枠組立体31に固定
される固定部材1Aと、前記固定部材1Aに対してL型
状に固定されるアーム部材1Bとによって構成されてい
る。
【0030】この発明の具体的な構成例において、片持
垂直壁構築パネルユニットUは、例えば、図4に示すよ
うな立体ワイヤーメッシュトラスでなる筋部材21が極
めて好ましい実施例として適用される。この筋部材21
は、例えば、それぞれ複数本の縦筋ワイヤー23並びに
横筋ワイヤー24によって組織される二層のワイヤーメ
ッシュ22、22を所定間隔をおき連結する連結筋25
で固定連結して立体化し、交差する連結筋25間であっ
て前記二層のワイヤーメッシュ22、22間を埋めるべ
く軽量ブロック体26を装着させ超軽量化を図ってい
る。前記軽量ブロック体26は、発泡スチロール樹脂
材、フェノール樹脂材、ウレタン樹脂材、ロックウール
材、グラスウール材などであり、横断面矩形状の角柱体
によって構成されている。
【0031】この発明では、前記軽量ブロック体26に
替えて、鉄筋またはスチールをネットで包み、内部で発
泡スチロール樹脂材、フェノール樹脂材、ウレタン樹脂
材を発泡させて成形したものであってもよい。
【0032】この発明において、前記筋部材21に対し
て軽量ブロック体26を装着させる場合に、幅方向に所
定の間隔をおいて前記軽量ブロック体26に替え、後述
するようにして当該片持垂直壁構築パネルユニットUを
水平基礎部材HMに連結固定するための基礎となる金属
製型鋼材27が装着される。前記金属製型鋼材27とし
ては、図7に示すようなCチャンネル型鋼材、あるい
は、リップ溝型鋼材、角パイプ型鋼材、さらには、L型
鋼材のいずれであってもよい。これらの金属製型鋼材2
7は、前記筋部材21に装着した後、溶接あるいはフッ
ク金具部材などを介して、前記筋部材21に固着してあ
る。
【0033】上記実施例になる片持垂直壁構築パネルユ
ニットUは、前記筋部材21に対して軽量ブロック体2
6並びに金属製型鋼材27を装着した後、その表裏両面
に対して特殊モルタル層28が塗布形成される。この特
殊モルタル28は、例えば、ガラス繊維材、耐アルカリ
性ガラス繊維材、カーボン繊維材、金属材、合成樹脂材
あるは合成繊維材などのチップ材を含むものからなって
おり、さらには、前記特殊モルタル層28の形成過程に
おいて、当該特殊モルタル層28の中間にネット材29
が配設されるようになっている。このネット材29とし
ては、ガラス繊維製ネット材、カーボン繊維製ネット
材、金属製ネット材、合成樹脂製ネット材あるいは合成
繊維製ネット材などのいずれかであり、さらに好ましく
は、ガラス繊維ネット材、カーボン繊維ネット材、金属
ネット材、合成樹脂ネット材あるいは合成繊維ネット材
のなかから選ばれる少なくとも二種類の素材の組み合わ
せによって構成される。
【0034】さらに、この発明においては、前記特殊モ
ルタル層28の形成過程において、前記特殊モルタル層
28の外表面に、例えば、タイルなどの表装材層30が
設けられるようになっており、この表装材層30の形成
により片持垂直壁構築パネルユニットUを完成する。前
記表装材層30は、例えば、金属製板、本石、石調シー
トあるいはこれに類する板体でなる一枚のパネル材、さ
らにはタイル片、陶磁器片、天然石片、金属片、ガラス
片、その他これらに類する材料片でなるプレート片の集
合体、太陽光発電パネル、さらには塗装等による表装手
段を全面的に施した化粧壁パネルに構成することもでき
る。上記する工程からも明らかな通り、当該片持垂直壁
構築パネルユニットUは、その殆んど全ての作業が工場
において行うことができるようになっており、現場施工
作業の省略化による工期の短縮化を図ることができるよ
うになっている。
【0035】次いで、この発明になる片持型構築構造物
における片持支持連結機構の詳細について説明する。こ
の発明では、水平方向にのびる水平基礎部材HMと、前
記水平基礎部材HMの一端側から垂直方向にのびる片持
垂直壁部材VMとからなる片持型構築構造物Stに対し
て適用されものであり、上記する片持型構築構造物St
における前記片持垂直壁部材VMが、所望の高さ寸法L
並びに幅寸法Wにパネル化した片持垂直壁構築パネルユ
ニットUからなっている。さらに、この発明では、前記
水平基礎部材HMと前記片持垂直壁構築パネルユニット
Uとを連結固定する手段が、前記水平基礎部材HMに対
する前記片持垂直壁構築パネルユニットUの高さ並びに
壁面傾き度を調節して連結固定するための高さ並びに壁
面傾き度調節連結固定手段CMを含むものであり、前記
片持垂直壁構築パネルユニットUを前記水平基礎部材H
Mに連結固定するとともに、左右を突き合わせ状に連結
固定することによって一連の耐力片持垂直壁VWを形成
するようになっている。
【0036】この発明になる片持型構築構造物における
片持支持連結機構は、その第1の具体的実施例が、ベラ
ンダ構造物BSであって、その第2の具体的実施例が、
塀構造物FSである。前記第1の具体的実施例になるベ
ランダ構造物BSは、基本的には、前記水平方向にのび
る水平基礎部材HMがベランダ床HM1であって、前記
片持垂直壁部材VMが所望の高さ寸法並びに幅寸法にパ
ネル化したベランダ垂直壁構築パネルユニットU1から
なり、前記ベランダ垂直壁構築パネルユニットU1を前
記ベランダ床HM1に対し、前記高さ並びに壁面傾き度
調節連結固定手段CM1を介して連結固定するととも
に、左右を突き合わせ状に連結固定することによって一
連の耐力片持ベランダ垂直壁VW1を形成するものであ
る。
【0037】前記第1の具体的実施例になるベランダ構
造物BSにおける高さ並びに壁面傾き度調節連結固定手
段CM1は、Cチャンネル型鋼材によってL字形状に形
成されているL型金具1を含むものからなっている。前
記L型金具1の一方の片1aは、前記ベランダ垂直壁構
築パネルユニットU1における金属製型鋼材27に対し
て、ボルト2、2によって予め固着されている。前記L
型金具1の他方の片であるアーム部1bには、ベランダ
床HM1に予め植設してあるアンカーボルト3、3を、
位置調整可能な状態で受け入れ得る比較的大きなボルト
挿通孔4、4が設けてあり、該ボルト挿通孔4、4にア
ンカーボルト3、3が挿通され、位置調節設定された
後、角座金W、ナットN1によって上面側から規制され
るようになっている。
【0038】一方、前記L型金具部材1におけるアーム
部1bの付け根側位置を前記水平基礎部材に対して、高
さ調節可能に下面側から規制する高さ調節手段5が設け
てある。この高さ調節手段5は、前記L型金具部材1に
対して固着してあるナットN2に螺合されている高さ調
節ボルトによって構成されており、該高さ調節ボルトの
先端が前記水平基礎部材の上面に接していて、前記高さ
調節ボルトの捩じ込みによって、前記水平基礎部材に対
して前記垂直壁構築パネルユニットUの高さ並びに壁面
傾き度を調節設定することができるようになっている。
この発明では、前記高さ並びに壁面傾き度を調節設定の
後、前記高さ調節手段5は固着され、例えば、コンクリ
ートなどにより埋め込まれるようになっている。
【0039】前記高さ並びに壁面傾き度調節連結固定手
段CM1におけるL型金具1を補強する目的において、
図4に示す第1の構成例、図5に示す第2の構成例並び
に図6に示す第3の構成例がある。図4に示す第1の構
成例のものは、前記L型金具1の内面側に沿ってL状板
部材6を組み合わせた構成のものであり、図5に示す第
2の構成例のものは、前記L型金具1の角両側部に一対
の三角形状板部材7、7を組み合わせた構成のものであ
り、図6に示す第3の構成例のものは、前記L型金具1
の内面側に沿ってL状板部材6を組み合わせ、且つ、L
型金具1の角両側部に一対の三角形状板部材7、7を組
み合わせた構成のものである。
【0040】一方、前記第2の具体的実施例になる塀構
造物FSは、基本的には、前記水平方向にのびる水平基
礎部材HMが地中埋め込み部を含む土台基礎HM2であ
り、前記片持垂直壁部材VMが所望の高さ寸法並びに幅
寸法にパネル化した塀垂直壁構築パネルユニットU2か
らなり、前記塀垂直壁構築パネルユニットU2を前記土
台基礎HM2に対して、前記高さ並びに壁面傾き度調節
連結固定手段CM2を介して連結固定するとともに、左
右を突き合わせ状に連結固定することによって一連の耐
力片持塀垂直壁VW2を形成するものである。
【0041】前記第2の具体的実施例になる塀構造物F
Sにおける高さ並びに壁面傾き度調節連結固定手段CM
2は、Cチャンネル型鋼材によってL字形状に形成され
ているL型金具8を含むものからなっている。前記L型
金具8の一方の片8aは、前記塀垂直壁構築パネルユニ
ットU2における金属製型鋼材27に対して、ボルト
9、9によって固着されており、前記L型金具8の他方
の片8bは、土台基礎HM2に固着されている。前記土
台基礎HM2は、例えば、適当な型鋼材でなる外周枠体
10、補強梁および剛域を含むものからなっている。前
記土台基礎HM2は、前記塀垂直壁構築パネルユニット
U2の下部の一部とともに地中に埋め込まれる。
【0042】この第2の具体的実施例になる塀構造物F
Sにおける高さ並びに壁面傾き度調節連結固定手段CM
2は、図8に示すように、L型金具8によって一体化し
ている塀垂直壁構築パネルユニットU2と土台基礎HM
2に対し、該土台基礎HM2の外周枠体10の下縁に設
けてある。前記高さ並びに壁面傾き度調節連結固定手段
CM2は、前記塀構造物FSの施工時に、前記塀垂直壁
構築パネルユニットU2の高さ並びに壁面傾き度を調節
するためのものであって、前記土台基礎HM2における
外周枠体10の下縁部位と、例えば、コンクリート基礎
との間に設定される上方向規制手段11と高さ調整手段
12とによって構成されている。
【0043】
【発明の効果】以上の構成になるこの発明の片持型構築
構造物並びにその施工方法によれば、例えば、ベランダ
あるいはバルコニーなどのような片持の垂直側壁を有す
る片持型構築構造物、さらには、隣地既設構造物などに
沿って構築しなければならない塀などの片持型構築構造
物を構築する際に極めて効果的に作用するものである。
即ち、この発明になる片持型構築構造物における片持支
持連結機構は、ベランダあるいはバルコニー、さらには
片持塀の構築施工にあたって、垂直側壁のパネルユニッ
ト化を可能とし、これを現場施工の段階で、基礎構造物
に固定施工するだけで一連の耐力壁を仕上げ得るもので
あり、高さ並びに壁面傾き度調節連結固定手段によって
各壁構築パネルユニットのレベル合わせ、あるいは、各
壁構築パネルユニットの面合わせ等、その施工時におけ
る微妙な調節施工が極めて容易である点において、その
施工の省力化、作業性の向上に貢献するものであって、
工期の短縮化を図り得る点において極めて有効に作用す
るものといえる。
【0044】さらに、この発明になる片持型構築構造物
並びにその施工方法は、ユニットの組み立て、加工のほ
とんど全てを、工場サイドにおける工場生産ラインにの
せて一体的に加工処理し得る点において、多量生産に適
合するとともに、品質精度の高い信頼性に優れた片持型
構築構造物を供し得るものであって、それらの点におい
て極めて有利に作用するものといえる。
【0045】さらにまた、この発明のになる片持型構築
構造物、並びにその施工方法によれば、片持垂直壁部材
として、例えば、ワイヤーメッシュトラスに対して発泡
樹脂製の軽量ブロック体を装着させた構造部分を有する
点において、超軽量性であり、二層のワイヤーメッシュ
の外面側に、ネット材を介在し、且つ、チップ材を含む
表装材層を設けてパネル化してなる点において、加工容
易性並びに取り扱い性の面においても極めて有効に作用
するものといえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明になる片持型構築構造物にお
ける片持支持連結機構の第1の具体的実施例、即ち、ベ
ランダ構造物に適用した構成例を示すものであって、ベ
ランダ構造物の施工完了後における片持支持連結機構の
詳細な状態を示す概略的な側断面図である。
【図2】図2は、この発明において、片持垂直壁構築パ
ネルユニットの異なる例に基づきベランダ構造物を構成
したものであって、ベランダ構造物の施工完了後におけ
る片持支持連結機構の詳細な状態を示す概略的な側断面
図である。
【図3】図3は、当該ベランダ構造物の施工完了後にお
ける全体像の一例を示すものであって、図3Aは、その
概略的な正面図、図3Bは、その概略的な側面図、図3
Cは、その概略的な背面図、図3Dは、図3Cから展開
した概略的な平面図である。
【図4】図4は、ベランダ構造物における片持支持連結
機構の第1の構成例を示すものであって、図4Aは、そ
の概略的な側断面図であり、図4Bは、図4Aにおける
Y1−Y1線に沿って矢視方向にみた概略的なY1−Y
1線断面図である。
【図5】図5は、ベランダ構造物における片持支持連結
機構の第2の構成例を示すものであって、図5Aは、そ
の概略的な側断面図であり、図5Bは、図5Aにおける
Y2−Y2線に沿って矢視方向にみた概略的なY2−Y
2線断面図である。
【図6】図6は、ベランダ構造物における片持支持連結
機構の第3の構成例を示すものであって、図6Aは、そ
の概略的な側断面図であり、図6Bは、図6Aにおける
Y3−Y3線に沿って矢視方向にみた概略的なY3−Y
3線断面図である。
【図7】図7は、当該ベランダ構造物における片持垂直
壁構築パネルユニット自体の連結機構部分の縦断面図で
ある。
【図8】図8は、この発明になる片持型構築構造物並び
にその施工方法にあって、その第2の具体的実施例、即
ち、片持支持の塀構造物に適用した構成例を示すもので
あって、片持支持の塀構造物の施工完了後における片持
支持連結機構の詳細な状態を示す概略的な側断面図であ
る。
【図9】図9は、この発明に対して極めて効果的に適用
し得るように設計してなる片持垂直壁構築パネルユニッ
トの具体的な実施例を示すものであって、当該片持垂直
壁構築パネルユニットの基本的構成の一例を示す概略的
な側断面図である。
【符号の説明】
HM 水平基礎部材 VM 片持垂直壁部材 St 片持型構築構造物 U 片持垂直壁構築パネルユニット CM 高さ並びに壁面傾き度調節連結固定手段 VW 一連の耐力片持垂直壁 BS ベランダ構造物 FS 塀構造物 HM1 ベランダ床 U1 ベランダ垂直壁構築パネルユニット CM1 高さ並びに壁面傾き度調節連結固定手段 VW1 一連の耐力片持ベランダ垂直壁 HM2 土台基礎 U2 塀垂直壁構築パネルユニット CM2 高さ並びに壁面傾き度調節連結固定手段 VW2 一連の耐力片持塀垂直壁 1、8 L型金具 1a、8a L型金具の一方の片 1b L型金具のアーム部 3、3 アンカーボルト 4、4 ボルト挿通孔 W 角座金 N1、N2 ナット 5 高さ調節手段 11 上方向規制手段 12 高さ調整手段 21 立体ワイヤーメッシュトラスでなる筋部材 22 二層のワイヤーメッシュ 23 縦筋ワイヤー 24 横筋ワイヤー 25 連結筋 26 軽量ブロック体 27 金属製型鋼材 28 特殊モルタル層 29 ネット材 30 表装材層

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平方向にのびる水平基礎部材と、前記
    水平基礎部材の一端側から垂直方向にのびる片持垂直壁
    部材とからなる片持型構築構造物において、前記片持垂
    直壁部材が、所望の高さ寸法並びに幅寸法にパネル化し
    た片持垂直壁構築パネルユニットからなり、該片持垂直
    壁構築パネルユニットを前記水平基礎部材に対して片持
    状に連結固定する手段が、前記水平基礎部材に対する前
    記片持垂直壁構築パネルユニットの高さ並びに壁面傾き
    度を調節して連結固定するための高さ並びに壁面傾き度
    調節連結固定手段を含むものからなり、前記片持垂直壁
    構築パネルユニットを前記水平基礎部材に連結固定する
    とともに、左右を突き合わせ状に連結固定することによ
    って一連の耐力片持垂直壁を形成してなることを特徴と
    する片持型構築構造物。
  2. 【請求項2】 前記片持垂直壁構築パネルユニットを前
    記水平基礎部材に対して片持状に連結固定する手段が、
    前記片持垂直壁構築パネルユニットに固定され、該パネ
    ルユニットの面に交差して外方に向けてのびるアーム部
    を備えたL型金具部材を含むものからなり、前記L型金
    具部材におけるアーム部を前記水平基礎部材に対して、
    位置調節可能に上面側から規制する規制手段と、前記L
    型金具部材におけるアーム部の付け根側位置を前記水平
    基礎部材に対して、高さ調節可能に下面側から規制する
    高さ調節手段とを含むものからなることを特徴とする請
    求項1に記載の片持型構築構造物。
  3. 【請求項3】 前記片持型構築構造物が、ベランダ構造
    物であり、前記水平方向にのびる水平基礎部材がベラン
    ダ床であって、前記片持垂直壁部材が所望の高さ寸法並
    びに幅寸法にパネル化したベランダ垂直壁構築パネルユ
    ニットからなり、前記ベランダ垂直壁構築パネルユニッ
    トを前記ベランダ床に対して、前記高さ並びに壁面傾き
    度調節連結固定手段を介して連結固定するとともに、左
    右を突き合わせ状に連結固定することによって一連の耐
    力片持ベランダ垂直壁を形成してなることを特徴とする
    請求項1あるいは請求項2に記載の片持型構築構造物。
  4. 【請求項4】 前記片持型構築構造物が、塀構造物であ
    り、前記水平方向にのびる水平基礎部材が地中埋め込み
    部を含む土台基礎であって、前記片持垂直壁部材が所望
    の高さ寸法並びに幅寸法にパネル化した塀垂直壁構築パ
    ネルユニットからなり、前記塀垂直壁構築パネルユニッ
    トを前記土台基礎に対して、前記高さ並びに壁面傾き度
    調節連結固定手段を介して連結固定するとともに、左右
    を突き合わせ状に連結固定することによって一連の耐力
    片持塀垂直壁を形成してなることを特徴とする請求項1
    あるいは請求項2に記載の片持型構築構造物。
  5. 【請求項5】 前記片持型構築構造物における片持垂直
    壁部材が、鉄筋、金網あるいは成形板などに、両面より
    連結筋で一体化し、これを型内に配し、該型内に混練材
    を流し込んでパネル化してなることを特徴とする請求項
    1〜請求項4のいずれかに記載の片持型構築構造物。
  6. 【請求項6】 前記混練材が、発泡気泡コンクリートあ
    るいは軽量コンクリートなどであることを特徴とする請
    求項5に記載の片持型構築構造物。
  7. 【請求項7】 前記片持型構築構造物における片持垂直
    壁部材が、パネル化してなる片持垂直壁構築パネルユニ
    ットからなり、前記片持垂直壁構築パネルユニットの表
    面に表装材を塗装または吹き付け、あるいは、タイル貼
    り、石貼り、玉石洗い出し、大型陶器板貼り、太陽光発
    電パネル貼りなどの仕上げを施してなることを特徴とす
    る請求項1〜請求項6のいずれかに記載の片持型構築構
    造物。
  8. 【請求項8】 前記片持型構築構造物における片持垂直
    壁部材が、鉄筋またはスチールをネットで包み、内部で
    発泡スチロール樹脂材、フェノール樹脂材、ウレタン樹
    脂材を発泡させて成形したものからなることを特徴とす
    る請求項1〜請求項6のいずれかに記載の片持型構築構
    造物。
  9. 【請求項9】 前記片持型構築構造物における片持垂直
    壁部材が、発泡スチロール樹脂材、フェノール樹脂材、
    ウレタン樹脂材、ロックウール材、グラスウール材など
    からなる芯材を含み、該芯材の両面よりメッシュ筋で止
    めて、表面をモルタルとネット材およびチップ材で表装
    処理してなることを特徴とする請求項1〜請求項6のい
    ずれかに記載の片持型構築構造物。
  10. 【請求項10】 前記ネット材が、ガラス繊維製ネット
    材、カーボン繊維製ネット材、金属製ネット材、合成樹
    脂製ネット材、合成繊維製ネット材のいずれかであるこ
    とを特徴とする請求項8に記載の片持型構築構造物。
  11. 【請求項11】 前記ネット材が、ガラス繊維ネット
    材、カーボン繊維ネット材、金属ネット材、合成樹脂ネ
    ット材、合成繊維ネット材のなかから選ばれる少なくと
    も二種類の素材の組み合わせでなることを特徴とする請
    求項8に記載の片持型構築構造物。
  12. 【請求項12】 前記チップ材が、ガラス繊維材、耐ア
    ルカリ性ガラス繊維材、カーボン繊維材、金属材、合成
    樹脂材、合成繊維材などであることを特徴とする請求項
    8に記載の片持型構築構造物。
  13. 【請求項13】 水平方向にのびる水平基礎部材と、前
    記水平基礎部材の一端側から垂直方向にのびる片持垂直
    壁部材とからなる片持型構築構造物の施工方法におい
    て、所望の高さ寸法並びに幅寸法にパネル化した片持垂
    直壁構築パネルユニットからなる片持垂直壁部材を準備
    し、前記水平基礎部材に対する前記片持垂直壁構築パネ
    ルユニットの高さ並びに壁面傾き度を調節可能な高さ並
    びに壁面傾き度調節連結固定手段によって前記片持垂直
    壁構築パネルユニットを前記水平基礎部材に対して片持
    状に連結固定するとともに、左右を突き合わせ状に連結
    固定することによって一連の耐力片持垂直壁を形成して
    なることを特徴とする片持型構築構造物の施工方法。
  14. 【請求項14】 前記片持垂直壁構築パネルユニットを
    前記水平基礎部材に対して片持状に連結固定するための
    高さ並びに壁面傾き度調節連結固定手段が、前記片持垂
    直壁構築パネルユニットに固定され、該パネルユニット
    の面に交差して外方に向けてのびるアーム部を備えたL
    型金具部材を含むものからなり、前記L型金具部材にお
    けるアーム部を前記水平基礎部材に対して、位置調節可
    能に上面側から規制する規制手段と、前記L型金具部材
    におけるアーム部の付け根側位置を前記水平基礎部材に
    対して、高さ調節可能に下面側から規制する高さ調節手
    段とを含むものからなることを特徴とする請求項13に
    記載の片持型構築構造物の施工方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107366472A (zh) * 2017-07-25 2017-11-21 中冶建工集团有限公司 一种围栏的施工方法
JP2023077431A (ja) * 2021-11-25 2023-06-06 株式会社新和 洗い出しパネル及びその製造方法

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