JP2003193031A - 制振性に優れる耐水性ポリウレタンシーリング材 - Google Patents

制振性に優れる耐水性ポリウレタンシーリング材

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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は制振性を有する低吸水性及び低透湿性
で耐湿熱性に優れたポリウレタンシーリング材を提供す
ることを目的とする。 【解決手段】ダイマー酸ポリエステルポリオールとイソ
シアナートとからなる制振性に優れる耐水性ポリウレタ
ンシーリング材であって、前記ダイマー酸ポリエステル
ポリオールの短鎖ジオールは、エーテル結合がなく、短
鎖ジオールの全炭素数に対する短鎖ジオール側鎖の炭素
数が、25%以上を有することにより制振性に優れる耐
水性ポリウレタンシーリング材として製造することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、制振性を有する
低吸水性及び低透湿性で耐湿熱性に優れるポリウレタン
シーリング材に関する。
【0002】
【従来技術】最近、シーリング材の製品は多方面に使用
されており、その用途の一としてコンピューター関連部
品がある。特にHDD用ガスケットにおいては、低吸水
性、低透湿性の性能が重要視されているが、最近ではV
TRの記録装置として活用される事もあり、HDD駆動
時の静粛性が要求されるようになってきている。また、
自動車用エアコン、プレハブ住宅、クリーンルーム等の
ジョイントに使用される発泡シーリング材においても、
低吸水性、低透湿性の性能が重要視されているが、騒音
低減を兼ね備えたシーリング材が要求されるようになっ
てきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は上記の要求
に応えるべく種々検討した結果本発明を完成したもの
で、本発明の目的は低吸水性・低透湿性をそこなうこと
なく、制振性に優れる耐水性ポリウレタンシーリング材
を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的は、ダイマー酸
ポリエステルポリオールとイソシアナートとからなるポ
リウレタンシーリング材であって、前記ダイマー酸ポリ
エステルポリオールの短鎖ジオールはエーテル結合がな
く、短鎖ジオールの炭素数に対する短鎖ジオール側鎖の
炭素数が、25%以上を有することによって解決した。
即ち、本発明の要旨は、ダイマー酸ポリエステルポリオ
ールとイソシアナートとからなる制振性に優れる耐水性
ポリウレタンシーリング材であって、前記ダイマー酸ポ
リエステルポリオールの短鎖ジオールは、エーテル結合
がなく、短鎖ジオールの全炭素数に対する短鎖ジオール
側鎖の炭素数が25%以上を有することを特徴とする制
振性に優れる耐水性ポリウレタンシーリング材である。
そして、前記のダイマー酸ポリエステルポリオールにお
ける短鎖ジオール成分が全短鎖ポリオール成分に対し
て、30モル%以上を使用したポリウレタンシーリング
材であることが好ましく、また、このポリウレタンシー
リング材は、発泡倍率が1〜10倍であることが好まし
い。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明にかかるポリウレタンシーリング材の原料
であるダイマー酸ポリエステルポリオールとはダイマー
酸とジオール成分とを反応させて得られたものであっ
て、該短鎖ジオールはエーテル基を含まず、且つ、短鎖
ジオール側鎖の炭素数が、短鎖ジオールの全炭素数の2
5%以上であることを要し、好ましくは40%以上、特
に好ましくは50%以上である事が望ましい。短鎖ジオ
ール成分中にエーテル基を含有するものは親水性を示す
ため低透水性のポリウレタンシーリング材が得られず、
本発明の目的のそぐわない。そして、短鎖ジオール側鎖
の炭素数が25%以上ということは短鎖ジオールの全炭
素数に対する側鎖の炭素数の割合をいうのであって、例
えば2−メチルプロパンジオールの場合は1/4=25
%である。具体的なジオール成分としては2−メチルプ
ロパンジオール、2−ブチルエチルプロパンジオール、
1,2−ブチレングリコール等を挙げることが出来る。
そして、この短鎖ジオールの末端水酸基は両方とも1級
ヒドロキシル基であることが好ましい。短鎖ジオール側
鎖の炭素数が25%以下であると低吸水性、低透湿性、
耐湿熱性及びtanδに欠け、高い制振性のポリウレタ
ンシーリング材を得ることができない。また、上記短鎖
ジオールは他の短鎖ポリオールと併用されてもよい。併
用する際は側鎖炭素数を25%以上含む短鎖ジオールを
30モル%以上、好ましくは50モル%以上含有するこ
とで低吸水性、低透湿性、耐湿熱性に優れた高い制振性
のポリウレタンシーリング材を得ることが出来る。ま
た、ポリイソシアネート成分としては通常ポリウレタン
を製造する際に使用するものであれば良く、例えば、ト
リレンジイソシアナート(TDI)、ジフェニルメタン
ジイソシアナート(MDI)等を挙げることが出来る。
そして、これらの主原料に、必要に応じて触媒、発泡
剤、整泡剤、架橋剤、着色剤、充填剤等を添加して低吸
水性及び低透湿性のポリウレタンシーリング材を得る。
これらの原料より本発明にかかるポリウレタンシーリン
グ材を製造する方法としては、通常のポリウレタンを製
造する方法で良く、一般にワンショット法、プレポリマ
ー法等の何れの方法によって行うことが出来る。
【0006】本発明にかかるポリウレタンシーリング材
はエラストマー、発泡体の何れでもよく、発泡体の場
合、発泡倍率は1〜10倍の範囲のものが好ましい。ま
た、発泡体は独立気泡、連続気泡の何れでもよく、特に
独泡率については限定されるものではない。そして、ポ
リウレタンシーング材を構成するポリウレタン樹脂のガ
ラス転移温度(Tg)は、10℃以上で室温近辺にある
ことが好ましく、また動的粘弾性(tanδ)は、室温
付近にピークを持ち、さらに室温付近に大きな値をとる
ことが好ましい。
【0007】
【実施例及び比較例】以下、本発明の実施例及び比較例
を示し、本発明を更に具体的に説明する。尚、特に断ら
ない限り例中の部は重量部を示し、また、例中に示され
ている特性は次の方法によって測定した。 a.密度 100ラ100mmにカットした試験片の、重量及び体積を測定
し、次式により密度を求める。 密度 g/cm3=重量g/体積cm3 b.吸水率 日本ゴム協会標準規格 SRIS101膨張ゴムの物理試験方法
吸水試験に準じた方法にて測定する。具体的には、試験
片の大きさ・水温・浸漬時間について以下の通りに変更
して行なった。100×100×1mmの試験片を、水温20℃で
水面下100mmの水中に7日間浸漬したときの重量増加を測
定し、この重量増加の割合を初期の重量を基準として表
す。 吸水率%=(浸漬後の重量−浸漬前の重量)/(浸漬前
の重量)×100 c.透湿性 JIS Z 0208 防湿包装材料の透湿度試験方法(カップ
法)を基にした方法にて測定する。簡単に説明すると、
温度70℃において測定材料を境界面とし、一方の側の空
気の相対湿度95%、他の側の空気を吸湿剤(乾燥シリカ
ゲル)によって乾燥状態に保った時、一定時間内にこの
境界面を通過する水蒸気の質量を、吸湿剤の重量増加で
測定する。具体的には外径54mmφ、内径50mmφ、厚
さ1mmのリング状試験片を、上下アクリル板にて挟む。
この時、高さ0.8mmのスペーサーを入れ、圧縮率80%とす
る。この下面アクリル板の中央には穴を開け、精秤した
約30gの乾燥済みシリカゲルを入れたガラス容器を接続
しておく。こうして用意した物を70℃、95%RHの状態
に5日間置く。終了したらシリカゲル重量を測定する。
透湿性は以下の式にて求める。 透湿性%=(後重量−前重量)/前重量×100
【0008】d.耐湿熱性 プレッシャークッカー試験機にて評価した。具体的には
温度121℃、湿度100%で5時間湿熱処理をする前後で引張
り強さを測定し、処理前の引張り強さの値を100%とした
時の処理後の値を比較する。尚、引張り強さは JIS K 6
400 軟質ウレタンフォームの試験法にしたがって測定す
る。ただし試験片の厚みは1mmとした。 耐湿熱性%=湿熱処理後の引張り強さ/湿熱処理前の引
張り強さ×100 e.圧縮応力 30ラ30mmにカットしたサンプルを10mm程度になるように
積み重ねる。試験機は自動記録装置を有し、圧縮速度を
一定に保つことのできる試験機を用い試験片を置く台及
び加圧板はJIS K-6400の6.2に規定する物を用いる。試
験片を試験機の台中央に置き、元の試験片の厚さの30%
まで押し込み、25%圧縮した時の応力を読み取る。 f.動的粘弾性測定(tanδ測定) 粘弾性試験機「DMTA Mark II」(レオメトリック
・サイエンティフィック・エフ・イー(株)製)を用い
て測定する。測定条件は周波数:10Hz ひずみ量:16μm
測定温度領域:-50℃〜110℃ 昇温速度:2℃/分 で行
なう。動的粘弾性は貯蔵弾性率(G')、損失弾性率
(G'')、そして損失正接(tan δ=G''/G')の3つの
要素から分析することができる。 G':貯蔵弾性率は物
質の弾性要素と考えることができ、大きいほど力を加え
たときに押し返そうとする力が強いことを示す。
G'':損失弾性率は物質の粘性要素と考えることがで
き、大きいほど粘性が強いことを示す。 tan δ:損失
正接は弾性要素と粘性要素のバランスをあらわし、大き
いほど液体に近く(ゾルの性質が強い)、小さいほど固
体に近い性質(ゲルの性質が強い)であることが示され
る。一般的に材料の使用温度領域においてtanδが大き
いほど制振性に優れるといわれる。またガラス転移温度
(Tg)はtanδのピークを示す温度とした。
【0009】比較例1 ダイマー酸と短鎖ジオールとしてジエチレングリコール
(以下DEGと略す)を反応させたダイマー酸ポリエステ
ルポリオール(水酸基価79.3)100重量部とアミン触媒
(トリエチレンシ゛アミン、0.03重量部)良く攪拌脱泡した後、35
℃に温調した。この混合物にジフェニルメタンジイソシ
アネート(以下MDIと略す)をNCO/OH=1.03となる比率で
添加し、攪拌脱泡した後、離型剤を塗布したトレーに静
かに流し込んだ。このトレーをオーブンにて加熱し(80
℃×3分+100℃×2分)、さらに100℃で6時間熟成させ、
気泡の無いウレタンエラストマーを得た。
【0010】実施例1 エーテル基を有さない2−メチルプロパンジオール(以
下MPDと略す)をダイマー酸と反応させて得たダイマー
酸ポリエステルポリオール(水酸基価92.8)を比較例1
のDEG−ダイマー酸ポリエステルポリオールの代わり
に使用し、比較例1と同様にしてウレタンエラストマー
を得た。
【0011】実施例2 エーテル基を有さない2−ブチルエチルプロパンジオー
ル(以下BEPDと略す)をダイマー酸と反応して得たダイ
マー酸ポリエステルポリオール(水酸基価92.0)を比較
例1のDEG−ダイマー酸ポリエステルポリオールの代わり
に使用し、比較例1と同様にしてウレタンエラストマー
を得た。 実施例3 エーテル基を有さない1,2−ブチレングリコール(以下
1,2−BGと略す)をダイマー酸と反応して得たダイマー
酸ポリエステルポリオール(水酸基価90.0)を比較例1
のDEG−ダイマー酸ポリエステルポリオールのに代わり
に使用し、比較例1と同様にしてウレタンエラストマー
を得た。
【0012】実施例4 エーテル基を有さないMPDを60モル%とBEPDを40モル%を
ダイマー酸と反応させて得たダイマー酸ポリエステルポ
リオール(水酸基価92.0)を比較例1のDEG−ダイマー
酸ポリエステルポリオールに代わり使用して、比較例1
と同様にしてウレタンエラストマーを得た。 実施例5 エーテル基を有さないネオペンチルグリコール(以下NP
Gと略す)を30モル%と3−メチル1、5−ペンタジオール
(以下1、5−HDと略す)を70モル%(水酸基価88.0)を
使用し手ダイマー酸と反応して得たダイマー酸ポリエス
テルポリオールを、比較例1のDEG−ダイマー酸ポリエ
ステルポリオールに代わり使用し、比較例1と同様にし
てウレタンエラストマーを得た。得られた各ウレタンエ
ラストマーの特性を表1に示す。
【0013】
【表1】
【0014】比較例2 比較例1においてDEGに代わりエチレングリコール(以
下EGと略す)を使用したダイマー酸ポリエステルポリオ
ール(水酸基価90.0)を使用し、比較例1と同様にして
ウレタンエラストマーを得た。 比較例3 ダイマー酸と1、4−ブチレングリコール(以下1,4−BG
と略す)とを反応させて得たダイマー酸ポリエステルポ
リオール(水酸基価90.0)を比較例1におけるDEG−ダ
イマー酸ポリエステルポリオールの代わりに使用し、比
較例1と同様にしてウレタンエラストマーを得た。
【0015】比較例4 ダイマー酸と1、5−HDとを反応させて得たダイマー酸ポ
リエステルポリオール(水酸基価92.2)を比較例1にお
けるDEG−ダイマー酸ポリエステルポリオールに代わり
使用し、比較例1と同様にしてウレタンエラストマーを
得た。 比較例5 比較例1においてDEGの代わりに、ダイマー酸とMPDを20
モル%と1、5−HDを80モル%とを反応して得たダイマー酸
ポリエステルポリオール(水酸基価88.1)を使用し、比
較例1と同様にしてウレタンエラストマーを得た。得ら
れた各ウレタンエラストマーの特性を表2に示す。
【0016】
【表2】
【0017】比較例6 比較例1に発泡剤として水0.05重量部加え、発泡体とし
た。 実施例6 実施例2に発泡剤として水0.05重量部を加え、発泡体と
した。得られた発泡体の特性を表3に示す。
【0018】
【表3】
【0019】比較例7 比較例1に、非シリコーン系整泡剤0.5重量部と発泡
剤として水0.3重量部を添加し、発泡倍率が約10倍
の発泡体を得た。この発泡体の特性を表4に示した。 実施例7 比較例7のDEGに代わり、BEPDを反応させて得た
ダイマー酸ポリエステルポリオール(水酸基価92.
0)を使用し比較例7と同様にして発泡体を得た。この
発泡体の特性を表4に示した。
【0020】
【表4】
【0021】得られた発泡体は、発泡倍率が高くても室
温でのtanδが比較例7に比べ大きく、自動車用エア
コン、プレハブ住宅、クリーンルーム等のジョイントに
使用した場合、低騒音化が期待できる。特に、クリーン
ルーム用シーリング材に使用した場合は、低硬度で発ガ
ス成分が極めて少ないことが好まれるので、整泡剤とし
ては非シリコーン系、触媒類は極力少量添加に抑える必
要があるが望ましくはイソシアネートと反応する反応基
を有するものがよい。更に、公知のポリウレタン樹脂で
用いられる架橋剤、難燃剤、可塑剤、着色剤、安定剤等
の添加剤は極力少量添加に抑えるか、使用しないことが
好ましい。
【0022】更に、前記の比較例1、及び実施例1,2
で用いたダイマー酸ポリエステルポリオールを使用して
作製したガスケットを実際のHDDに圧縮セットし、H
DD連続駆動時の騒音評価を行った。HDD連続駆動時
の騒音評価は、3.5インチHDD(7200回転)を
縦置きで駆動し、蓋面の中心点から20cmの距離に設
置したマイクロフォンを介して1/3オクターブリアル
タイムアナライザー分析器を用いA特性の騒音及び周波
数分析を行った(図1参照)。騒音評価結果を表5に示
した。
【0023】
【表5】
【0024】この表5より実施例1(MPD)及び実施
例2(BEPD)は比較例1と比較して、HDD駆動音
が低騒音化する。また、周波数分析においては低周波帯
域での制振効果が得られている(図2参照)。
【0025】以上の実施例1〜7及び比較例1〜7より
次のようなことがいえる。 (1)実施例1ではジオール総炭素数に対し側鎖炭素数
が25%を占めている。実施例2では67%、実施例3では50
%を占めている。いずれも比較例1と比べ低吸水性、低
透湿性、耐湿熱性及tanδが高く制振性に優れる。 (2)実施例4では実施例1と2の短鎖ジオールを混ぜ
ているが、やはり低吸水性、低透湿性を達成している。
実施例5ではNPGのジオール側鎖炭素数は40%を占めてい
るが、1、5−HDのジオール側鎖炭素数は17%と低い。し
かしNPGを30モル%含んでいることで低吸水性、低透湿
性、耐湿熱性及tanδが高く制振性に優れる。 (3)いずれの実施例も柔らかく、パッキン材として使
用する際、密着性が良く良好なパッキン材となり得る。
また、いずれの実施例も室温でのtanδが大きく、良好
な制振性を発現する。
【0026】(4)比較例2、3はジオールに側鎖を持っ
ていない。いずれの場合も比較例1と比べて低吸水性、
低透湿性を達成しているが、パッキン材が硬く使用時の
密着性が劣り、良好なパッキン材となり得ない。また室
温でのtanδが小さいので、良好な制振性を発現しな
い。 (5)比較例4ではジオール総炭素数に対し側鎖炭素数
が17%と低く、比較例1と比べて低吸水性、低透湿性を達
成しているが、室温でのtanδが小さく、良好な制振性
を発現しない。比較例5ではMPDが20モル%しか含有して
おらず比較例1と比べて低吸水性、低透湿性は達成して
いるが室温でのtanδが小さく、良好な制振性を発現し
ない。(6)材質の室温でのtanδを上げることにより
制振性が良好となり、HDDのノイズを減らすことに成功
した。 (7)本発明の短鎖ジオールとダイマー酸を反応させた
ダイマー酸ポリエステルポリオールから得られるポリウ
レタンシーリング材は、エラストマー、発泡体において
も低吸水性、低透湿性、耐湿熱性及tanδが高く制振性
に優れる。前記発泡体で制振性を発現させるには、発泡
倍率が1倍から10倍、特に好ましくは3倍のポリウレ
タンシーリング材が好適である。
【0027】
【発明の効果】以上述べたように、本発明においてダイ
マー酸ポリエステルポリオール中のエーテル基を無くす
ことにより、樹脂全体の親水性を低下させ、低吸水性・
低透湿性を実現した。またその低吸水性・低透湿性によ
り、耐湿熱性が向上した。そして、短鎖ジオール成分が
エーテル基を含まず、短鎖ジオール全炭素数に対する短
鎖ジオール側鎖炭素数が25%以上のジオールとダイマ
ー酸の反応で得られるダイマー酸ポリエステルポリオー
ルからなるポリウレタン樹脂の場合、ガラス転移点(Tg)
が10℃以上の粘弾性材料となり、低吸水性・低透湿性
・耐湿熱性を兼ね備えた制振性に優れるポリウレタンシ
ーリング材が得られる。ジオール成分がアルキル側鎖を
付加したジオールとダイマー酸の反応で得られるダイマ
ー酸ポリエステルポリオールからなるポリウレタン樹脂
は、低硬度できる特長を有し、圧縮セットし使用される
ポリウレタンシーリング材の用途に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】HDD騒音レベル評価試験装置の説明図
【図2】周波数に対する騒音分析結果の図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16J 15/10 F16J 15/10 X //(C08G 18/42 C08G 18/42 101:00) 101:00 (72)発明者 木村 敏明 長野県駒ヶ根市赤穂1170番地の1日本発条 株式会社内 Fターム(参考) 3J040 FA06 3J048 AA01 BD01 BD04 3J066 AA14 AA22 AA26 BA01 BB01 4H017 AA03 AA04 AB04 AC04 AC09 AC13 AD01 AD03 AE03 4J034 BA08 CA04 CB02 CB07 CC03 CD04 DA01 DB04 DB07 DF01 HA07 HC12 HC64 HC71 JA43 KB05 NA03 QC01 QD03 RA08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダイマー酸ポリエステルポリオールとイ
    ソシアナートとからなる制振性に優れる耐水性ポリウレ
    タンシーリング材であって、前記ダイマー酸ポリエステ
    ルポリオールの短鎖ジオールは、エーテル結合がなく、
    短鎖ジオールの全炭素数に対する短鎖ジオール側鎖の炭
    素数が、25%以上を有することを特徴とする制振性に
    優れる耐水性ポリウレタンシーリング材。
  2. 【請求項2】 前記のダイマー酸ポリエステルポリオー
    ルにおける短鎖ジオールが全短鎖ポリオール成分に対し
    て、30モル%以上である請求項1記載の制振性に優れ
    る耐水性ポリウレタンシーリング材。
  3. 【請求項3】 請求項1及び2からなる制振性に優れる
    耐水性ポリウレタンシーリング材の発泡倍率が1〜10
    倍であることを特徴とするポリウレタンシーリング材。
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