JP2003192851A - ポリプロピレン系樹脂 - Google Patents

ポリプロピレン系樹脂

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JP2003192851A
JP2003192851A JP2001393509A JP2001393509A JP2003192851A JP 2003192851 A JP2003192851 A JP 2003192851A JP 2001393509 A JP2001393509 A JP 2001393509A JP 2001393509 A JP2001393509 A JP 2001393509A JP 2003192851 A JP2003192851 A JP 2003192851A
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JP
Japan
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polypropylene
group
polypropylene resin
intrinsic viscosity
polymerization
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Application number
JP2001393509A
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English (en)
Inventor
Tomoaki Takebe
智明 武部
Hiroshi Obata
寛 小幡
Masami Kanamaru
正美 金丸
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 延伸時の機械的負荷が小さく、延伸による
フィルムの破れが少なく、熱収縮率等の耐熱性および剛
性の良好な一軸または二軸延伸フィルムに適したポリプ
ロピレン系樹脂を提供する。 【解決手段】 (A)メルトフロレート(MFR)が
0.1〜10g/10分であり、(B)示差走査型熱量
計(DSC)で測定した融点が160℃以上であり、且
つ、(C)広角X線回折法による122℃における結晶
化度X122と応力−歪み曲線から求めた降伏応力Yが
(1)式および(2)式を満たすポリプロピレンを主成
分とするポリプロピレン系樹脂である。 |Y−1.89X122|≦0.1 (1) 0.6≦Y≦0.9 (2) 好ましい製造法は、高立体規則性ポリプロピレンと低立
体規則性ポリプロピレンのブレンドである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学的性質および
剛性、引張り強度等の機械的特性が良好なポリプロピレ
ン系樹脂、該ポリプロピレン系樹脂を延伸したフィルム
に関するものである。詳しくは、一軸または二軸延伸フ
ィルムの製膜に際して、延伸時の機械的負荷が小さく、
延伸によるフィルムの破れが少なく、且つ熱収縮率等の
耐熱性および剛性の良好な一軸または二軸延伸フィルム
に適したポリプロピレン系樹脂および該ポリプロピレン
系樹脂を延伸したフィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、二軸延伸フィルムに用いられるポ
リプロピレン樹脂としては、プロピレンの単独重合体が
一般的である。この二軸延伸フィルムの剛性や耐熱性等
の機械的性質を改良するために、例えば、パラターシャ
リーブチル安息香酸アルミニウム塩等の結晶化核剤を添
加して成形する方法が知られているが、コストが高く経
済的でない上、延伸フィルムの透明性が低下するという
欠点がある。また、高立体規則性触媒で製造された高結
晶性ポリプロピレン単独重合体を用いる方法もあるが、
延伸加工性が悪いという欠点がある。延伸加工性を改良
する方法として、プロピレンと少量のエチレンを共重合
する方法が知られている(特公昭64−6211号公
報、特公平3−4371号公報等)。しかし、共重合体
では、耐熱性と剛性が低下するという欠点がある。さら
に、今後、生産効率の向上のために、二軸延伸ポリプロ
ピレンフィルムの生産設備の大型化、高速化が進むと考
えられるが、従来のポリプロピレン樹脂を使用すると、
製膜時における延伸装置の機械負荷の上昇、フィルムの
厚み精度低下、延伸破れが発生するなど問題が発生して
いる。即ち、剛性と耐熱性等の機械物性と、優れた延伸
加工性の両方を併せ持つ二軸延伸用ポリプロピレン系樹
脂の開発が要望されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、延伸時の機
械的負荷が小さく、延伸によるフィルムの破れが少な
く、熱収縮率等の耐熱性および剛性の良好な一軸または
二軸延伸フィルムに適したポリプロピレン系樹脂および
該ポリプロピレン系樹脂を延伸したフィルムを提供する
ことを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、高立体規則性
(高結晶性)ポリプロピレンに、低立体規則性(低結晶
性)成分を導入したポリプロピレン系樹脂が、製膜時の
加熱状態において結晶化度が低く、且つ室温において結
晶化度が上昇し、延伸加工性のみならず該フィルムの剛
性および耐熱性にも優れることを見出した。さらに、検
討を重ね、かかる性能を発揮させるためには、低立体規
則性成分における結晶性、すなわち、製膜時の結晶化度
がある特定の範囲内にあることが必要であることを見出
し、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明
は、(A)メルトフローレート(MFR)が0.1〜
10g/10分であり、(B)示差走査型熱量計(DS
C)で測定した融点が160℃以上であり、且つ、
(C)広角X線回折法による122℃における結晶化度
122と応力−歪み曲線から求めた降伏応力Yが(1)
式および(2)式を満たすポリプロピレン系樹脂、 |Y−1.89X122|≦0.1 (1) 0.6≦Y≦0.9 (2) (A)核磁気共鳴スペクトル(NMR)で測定したメ
ソペンタッド分率が35〜55%、極限粘度[η]が
0.7dl/g以上のポリプロピレン17〜45質量%
および(B)NMRで測定したメソペンタッド分率が9
5%以上、極限粘度が1.2dl/g以上のポリプロピ
レン55〜83質量%からなる上記に記載のポリプロ
ピレン系樹脂、(A)核磁気共鳴スペクトル(NM
R)で測定したメソペンタッド分率が55〜65%、極
限粘度[η]が0.7dl/g以上のポリプロピレン2
5〜55質量%および(B)NMRで測定したメソペン
タッド分率が95%以上、極限粘度が1.2dl/g以
上のポリプロピレン45〜75質量%からなる上記に
記載のポリプロピレン系樹脂、(A)核磁気共鳴スペ
クトル(NMR)で測定したメソペンタッド分率が65
〜85%、極限粘度[η]が0.7dl/g以上のポリ
プロピレン50〜80質量%および(B)NMRで測定
したメソペンタッド分率が95%以上、極限粘度が1.
2dl/g以上のポリプロピレン20〜50質量%から
なる上記に記載のポリプロピレン系樹脂および上記
に記載のポリプロピレン系樹脂、または上記〜の
いずれかに記載のポリプロピレン系樹脂を、一軸または
二軸に延伸してなる延伸フィルムに関するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明のポリプロピレン系樹脂
は、ポリプロピレン系重合体および高立体規則性ポリプ
ロピレンと低立体規則性ポリプロピレンよりなる組成物
を意味している。すなわち、ポリプロピレン系重合体は
多段重合等によって製造することができる。また、本発
明のポリプロピレン系樹脂は、高立体規則性ポリプロピ
レンと低立体規則性ポリプロピレンをブレンドすること
によっても得ることができる。本発明のポリプロピレン
系樹脂の、メルトフローレート(MFR)は、JIS−
K7210に準拠し、230℃、荷重2.16kgにて
測定した値で、0.1〜10g/10分の範囲にある。
0.1g/10分未満では、樹脂の粘度が高くなるため
押出機の負荷が上昇し、フィルムの成形が困難になる。
10g/10分を超えると溶融張力が低下するため、延
伸原反シートの成形の際、厚み精度が低下し、二軸延伸
後のフィルムの厚みの均一性が低下する。また、本発明
のポリプロピレン系樹脂の示差走査型熱量計(DSC)
で測定した融点は、160℃以上である。160℃未満
では耐熱性、剛性が低下する。
【0006】さらに、本発明のポリプロピレン系樹脂
は、広角X線回折法による122℃における結晶化度X
122と応力−歪み曲線から求めた降伏応力Yが、上記
(1)式および(2)式を満たすことが必要である。さ
らに、Y−1.89X122>0.1の場合、122℃で
殆どの結晶が融解してしまうためフィルムの耐熱性が劣
る。また、Y−1.89X122<−0.1の場合には、
室温と122℃とで結晶化度が殆ど同じであるためフィ
ルムの剛性が低すぎることになる。Yが0.6未満では
フィルムの剛性が低下し、0.9を超えると延伸加工性
が悪化する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で使用することができる高
立体規則性ポリプロピレンは、核磁気共鳴スペクトル
(NMR)で測定した立体規則性の指標であるメソペン
タッド分率(mmmm)が95%以上、極限粘度[η]
(テトラリン溶媒、135℃)が1.2dl/g以上の
ポリプロピレンである。メソペンタッド分率が95%未
満では融点が低く、十分な耐熱性が得られない。極限粘
度[η ]は9.0dl/g以下が好ましく、9.0d
l/gを超えると、ポリプロピレンの延伸張力が高くな
り、破断し易い。
【0008】高立体規則性ポリプロピレンは、以下の方
法により製造することができる。高立体規則性ポリプロ
ピレンの製造に用いられる重合触媒は、チタン化合物、
マグネシウム化合物及び電子供与性化合物を接触させ、
反応させて得られる固体触媒成分と一般式(I) SiR21 m(OR224-m (I) (式中、R21は炭素数1〜20の分岐鎖状炭化水素基、
直鎖状炭化水素基又は環状炭化水素基を示し、R22は炭
素数1〜4の直鎖状炭化水素基又は分岐鎖状炭化水素基
を示す。R21及びR22は同一でも互いに異なっていても
よい。mは0〜3の整数を示す。)で表される有機ケイ
素化合物及び有機アルミニウム化合物からなる触媒系を
用いることが好ましい。
【0009】一般式(I)で表される有機ケイ素化合物
において、R21としては、炭素数1〜20の分岐状炭化
水素基及び飽和環状炭化水素基が好ましい。R21として
は、炭素数1〜20のアルキル基、シクロアルキル基、
ビニル基及びアリール基等が挙げられ、炭素数1〜20
の3級アルキル基、シクロアルキル基が好ましい。R 22
としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソ
プロピル基等が挙げられる。一般式(I)で表される有
機ケイ素化合物として具体的には、ジシクロペンチルジ
メトキシシラン、ジシクロヘキシルジメトキシシラン、
ジ−t−ブチルジメトキシシラン、t−ブチルシクロペ
ンチルジメトキシシラン、t−ブチルシクロヘキシルジ
メトキシシラン、シクロペンチルテキシルジメトキシシ
ラン、シクロヘキシルテキシルジメトキシシラン、シク
ロヘキシルシクロペンチルジメトキシシラン、ジシクロ
ペンチルジエトキシシラン、ジシクロヘキシルジエトキ
シシラン、ジ−t−ブチルジエトキシシラン、t−ブチ
ルシクロペンチルジエトキシシラン、t−ブチルシクロ
ヘキシルジエトキシシラン、シクロペンチルテキシルジ
エトキシシラン、シクロヘキシルテキシルジエトキシシ
ラン、シクロヘキシルシクロペンチルジエトキシシラン
を好ましく挙げることができる。
【0010】チタン化合物としては、一般式(II) TiX1 p(OR234-p (II) 上記の一般式(II)において、X1 はハロゲン原子を示
し、その中でも塩素原子及び臭素原子が好ましく、塩素
原子が特に好ましい。R23は炭化水素基であって、飽和
基や不飽和基であってもよく、直鎖状のものや分枝鎖を
有するもの、或いは環状のものであってもよく、更には
イオウ、窒素、酸素、ケイ素、リン等のヘテロ原子を含
むものであってもよい。好ましくは炭素数1〜10個の
炭化水素基、特にアルキル基、アルケニル基、シクロア
ルケニル基、アリール基及びアラルキル基等が好まし
く、直鎖又は分岐鎖のアルキル基が特に好ましい。−O
23が複数存在する場合にはそれらは互いに同じでも異
なってもよい。R23の具体例としては、メチル基、エチ
ル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル
基、sec−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル
基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル
基、n−デシル基、アリル基、ブテニル基、シクロペン
チル基、シクロヘキシル基、シクロヘキセニル基、フェ
ニル基、トリル基、ベンジル基、フェネチル基等が挙げ
られる。pは0〜4の整数を示す。
【0011】上記の一般式(II)で示されるチタン化合
物としては、テトラアルコキシチタン、テトラハロゲン
化チタン、トリハロゲン化アルコキシチタン、ジハロゲ
ン化ジアルコキシチタン及びモノハロゲン化トリアルコ
キシチタン等を挙げることができる。これらの中で、重
合活性の面から、高ハロゲン含有チタン化合物、特に四
塩化チタンが好ましい。これらのチタン化合物は、それ
ぞれ単独で用いてもよく、又、2種以上を組み合わせて
用いてもよい。
【0012】マグネシウム化合物としては、一般式(II
I) MgR2425 (III) で表されるマグネシウム化合物を用いることができる。
上記の一般式(III)において、R24及びR25は、炭化
水素基、OR26基(R2 6は炭化水素基)又はハロゲン原
子を示す。ここで、R24及びR25の炭化水素基として
は、炭素数1〜12個のアルキル基、シクロアルキル
基、アリール基、アラルキル基等を、OR26基として
は、R26が炭素数1〜12個のアルキル基、シクロアル
キル基、アリール基、アラルキル基等を、ハロゲン原子
としては、塩素、臭素、ヨウ素、フッ素等を挙げること
ができる。又、R24及びR25は、同一でも異なってもよ
い。
【0013】上記の一般式(III)で示されるマグネシ
ウム化合物の具体例としては、ジエチルマグネシウム、
エチルブチルマグネシウム及びジフェニルマグネシウム
等のアルキルマグネシウム、アリールマグネシウム、ジ
エトキシマグネシウム及びジフェノキシマグネシウム等
のアルコキシマグネシウム、アリロキシマグネシウム、
エチルマグネシウムクロリド、塩化マグネシウム及びフ
ェニルマグネシウムクロリド等のハロゲン化マグネシウ
ム等を挙げることができる。
【0014】高立体規則性ポリプロピレンの製造におい
て固体触媒成分に用いる電子供与性化合物の典型的なも
のは、カルボン酸のエステル誘導体であり、好ましくは
芳香族カルボン酸のエステル誘導体であり、更に好まし
くは芳香族ジカルボン酸のエステル誘導体である。又、
エステル部の有機基は、直鎖、分岐又は環状の脂肪族炭
化水素基であることが好ましい。これらの中では、フタ
ル酸ジエステル誘導体又はマロン酸ジエステル誘導体が
好ましく、又、エステル部の有機基としては、炭素数が
4以上の直鎖又は分岐の脂肪族炭化水基が特に好まし
い。具体的には、フタル酸ジ−n−ブチル、フタル酸ジ
−i −ブチル、マロン酸ジ−n−ブチル、マロン酸ジ
−i −ブチル等が好ましい。これらの芳香族ジカルボ
ン酸エステル化合物はそれぞれ単独で用いてもよいし、
2種以上を組み合わせて用いてもよい。固体触媒成分
は、上記マグネシウム化合物、チタン化合物、ハロゲン
原子、エステル化合物、及び必要に応じてケイ素化合物
を、温度を除いて通常の方法で接触させればよく、接触
手順については特に問わない。例えば、各成分を炭化水
素等の不活性溶媒の存在下で接触させてもよいし、予め
炭化水素等の不活性溶媒で各成分を希釈して接触させて
もよい。この不活性溶媒としては、例えば、n−オクタ
ン、n−デカン等の脂肪族炭化水素、メチルシクロヘキ
サン、エチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素、トル
エン、キシレン等の芳香族炭化水素又はこれらの混合物
を挙げることができる。
【0015】高立体規則性ポリプロピレンの製造におい
て用いられる有機アルミニウムとしては、トリエチルア
ルミニウム、トリイソブチルアルミニウム等のトリアル
キルアルミニウムを挙げることができる。
【0016】高立体規則性ポリプロピレンの製造には、
気相重合法、液相重合法、スラリー重合法、バルク重合
法等のいずれも適用することができる。又、多段重合法
で製造してもよく、この場合、各段階における重合を、
それぞれが異なる重合法により行なってもよい。重合時
の触媒は、予めエチレン、プロピレン、1−ブテン、1
−ヘキセン等α−オレフィンで予備重合を行なったもの
を用いてもよい。
【0017】重合条件は、重合法により異なるが、重合
温度は20〜120℃の範囲で、重合圧力は0.1〜1
0MPa(ゲージ)の範囲で、プロピレンを導入しなが
ら重合することができる。又、分子量を調節するために
水素のような分子量調節剤を添加してもよい。更に重合
時の触媒は、予めエチレン、プロピレン、1−ブテン、
1−ヘキセン等α−オレフィンで予備重合を行なったも
のを用いてもよい。
【0018】本発明で使用することができる低立体規則
性ポリプロピレンは、核磁気共鳴スペクトル(NMR)
で測定したメソペンタッド分率が85%以下、極限粘度
[η](テトラリン溶媒、135℃)が0.7dl/g
以上のポリプロピレンである。極限粘度[η]は9.0
dl/g以下が好ましく、9.0dl/gを超えると、
ポリプロピレンにゲルが生成し易い。また、極限粘度
[η]は0.7dl/g未満では、フィルムの剛性が低
下し易い。本発明の低立体規則性ポリプロピレンの製造
方法としては、例えば、1個または2個の架橋基を介し
て架橋構造を形成している遷移金属化合物(A)と助触
媒(B)を組み合わせて得られるメタロセン触媒を用い
てプロピレンを重合または共重合する公知の方法(WO
99/67303号公報、特開平11−166084号
公報参照)で好ましく製造できる。具体的に、例示すれ
ば、一般式(IV)
【0019】
【化1】
【0020】〔式中、Mは周期律表第3〜10族又はラ
ンタノイド系列の金属元素を示し、E 1及びE2はそれぞ
れ置換シクロペンタジエニル基,インデニル基,置換イ
ンデニル基,ヘテロシクロペンタジエニル基,置換ヘテ
ロシクロペンタジエニル基,アミド基,ホスフィド基,
炭化水素基及び珪素含有基の中から選ばれた配位子であ
って、A1及びA2を介して架橋構造を形成しており、ま
たそれらはたがいに同一でも異なっていてもよく、Xは
σ結合性の配位子を示し、Xが複数ある場合、複数のX
は同じでも異なっていてもよく、他のX,E1,E2又は
Yと架橋していてもよい。Yはルイス塩基を示し、Yが
複数ある場合、複数のYは同じでも異なっていてもよ
く、他のY,E1,E2又はXと架橋していてもよく、A
1及びA2は二つの配位子を結合する二価の架橋基であっ
て、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハ
ロゲン含有炭化水素基、珪素含有基、ゲルマニウム含有
基、スズ含有基、−O−、−CO−、−S−、−SO
−、−Se−、−NR1 −、−PR1−、−P(O)
1−、−BR1−又は−AlR1−を示し、R1は水素原
子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基又は炭
素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基を示し、それら
は互いに同一でも異なっていてもよい。qは1〜5の整
数で〔(Mの原子価)−2〕を示し、rは0〜3の整数
を示す。〕で表される遷移金属化合物(A)と助触媒
(B)としての、該(A)成分の遷移金属化合物又はそ
の派生物と反応してイオン性の錯体を形成し得る化合物
(B−1)及びアルミノキサン(B−2)から選ばれる
助触媒成分を含有する重合用触媒の存在下、プロピレン
の単独重合、またはプロピレンと少量の他のα−オレフ
ィンとを共重合させる方法が挙げられる。
【0021】一般式(IV)で表される遷移金属化合物と
しては、シクロアルカジエニル基又はその置換体、具体
的には、インデニル基、置換インデニル基及びその部分
水素化物からなる群から選ばれた少なくとも2個の基が
低級アルキレン基あるいはシリレン基を介して結合した
多座配位化合物を配位子とするジルコニウム、チタン、
及びハフニウム化合物が挙げられる。具体的に例示すれ
ば、(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメ
チルシリレン)ビス(インデニル)ジルコニウムジクロ
リド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジ
メチルシリレン)ビス(3−n−ブチルインデニル)ジ
ルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレ
ン)(2,1' −ジメチルシリレン)ビス(3−トリメ
チルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロリ
ド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメ
チルシリレン)ビス(3−フェニルインデニル)ジルコ
ニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)
(2,1' −ジメチルシリレン)ビス(4,5−ベンゾ
インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジ
メチルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレン)ビス
(4−イソプロピルインデニル)ジルコニウムジクロリ
ド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメ
チルシリレン)ビス(5,6−ジメチルインデニル)ジ
ルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレ
ン)(2,1' −ジメチルシリレン)ビス(4,7−ジ
−i−プロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド,
(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチル
シリレン)ビス(4−フェニルインデニル)ジルコニウ
ムジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,
1' −ジメチルシリレン)ビス(3−メチル−4−i−
プロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,
2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレ
ン)ビス(5,6−ベンゾインデニル)ジルコニウムジ
クロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1'
−イソプロピリデン)−ビス(インデニル)ジルコニウ
ムジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,
1' −イソプロピリデン)−ビス(3−メチルインデニ
ル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシ
リレン)(2,1' −イソプロピリデン)−ビス(3−
i−プロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド,
(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −イソプロ
ピリデン)−ビス(3−n−ブチルインデニル)ジルコ
ニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)
(2,1' −イソプロピリデン)−ビス(3−トリメチ
ルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド等
及びこれらの化合物におけるジルコニウムをチタン又は
ハフニウムに置換したものを挙げることができる。
【0022】また、遷移金属化合物として、H.H.B
rintzinger et al,J.Organom
etal.Chem.,288 ,63(1985) 記
載のエチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリ
ドやJ.Am.Chem.Soc.,109,6544
(1987)記載のエチレンビス(インデニル)ハフニ
ウムジクロリド、H.Yamazaki et al,C
hemistry Letters,1853(198
9)記載のジメチルシリレンビス(2,4−ジメチルシ
クロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチ
ルシリレンビス(2,4,5−トリメチルシクロペンタ
ジエニル)ジルコニウムジクロリドまたはこれらの錯体
のハフニウムジクロリド等のジルコニウム及びハフニウ
ム化合物の立体硬質(stereorigid)キラル
(chiral)化合物を挙げることができる。
【0023】具体的に例示すれば、エチレンビス(イン
デニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(4,
5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)ジルコニ
ウムジクロリド、エチレンビス(4−メチル−1−イン
デニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(5−
メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、エ
チレンビス(6−メチル−1−インデニル)ジルコニウ
ムジクロリド、エチレンビス(7−メチル−1−インデ
ニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(2,3
−ジメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、エチレンビス(4,7−ジメチル−1−インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(インデニ
ル)ハフニウムジクロリド、エチレンビス(4,5,
6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)ハフニウムジ
クロリド、エチレンビス(4−メチル−1−インデニ
ル)ハフニウムジクロリド、エチレンビス(5−メチル
−1−インデニル)ハフニウムジクロリド、エチレンビ
ス(6−メチル−1−インデニル)ハフニウムジクロリ
ド、エチレンビス(7−メチル−1−インデニル)ハフ
ニウムジクロリド、エチレンビス(2,3−ジメチル−
1−インデニル)ハフニウムジクロリド、エチレンビス
(4,7−ジメチル−1−インデニル)ハフニウムジク
ロリド、ジメチルシリレンビス(インデニル)ジルコニ
ウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(インデニル)
ハフニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(4−メ
チルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシ
リレンビス(インデニル)ハフニウムジクロリド、ジメ
チルシリレンビス(2,4,5−トリメチルシクロペン
タジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレ
ンビス(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニ
ル)ハフニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス
(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2,4−ジメチ
ルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロリド、ジメ
チルシリレンビス(3−メチルシクロペンタジエニル)
ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(3−
メチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロリド、
ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルイン
デニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビ
ス(ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド等を挙
げることができる。
【0024】次に、助触媒(B)成分の、(B−1)と
しての、該(A)成分の遷移金属化合物又はその派生物
と反応してイオン性の錯体を形成し得る化合物は、テト
ラフェニル硼酸トリエチルアンモニウム,テトラフェニ
ル硼酸トリ−n−ブチルアンモニウム,テトラフェニル
硼酸トリメチルアンモニウム,テトラフェニル硼酸テト
ラエチルアンモニウム,テトラフェニル硼酸メチル(ト
リ−n−ブチル)アンモニウム,テトラフェニル硼酸ベ
ンジル(トリ−n−ブチル)アンモニウムなどを挙げる
ことができる。(B−1)は一種用いてもよく、また二
種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0025】また、(B−2)としてのアルミノキサン
は、メチルアルミノキサン、エチルアルミノキサン、イ
ソブチルアルミノキサン等が挙げられる。これらのアル
ミノキサンは一種用いてもよく、二種以上を組み合わせ
て用いてもよい。
【0026】前記重合用触媒としては、上記(A)成分
と(B)成分に加えて(C)成分として有機アルミニウ
ム化合物を用いることができる。ここで、(C)成分の
有機アルミニウム化合物としては、トリメチルアルミニ
ウム,トリエチルアルミニウム,トリイソプロピルアル
ミニウム,トリイソブチルアルミニウム,ジメチルアル
ミニウムクロリド,ジエチルアルミニウムクロリド,メ
チルアルミニウムジクロリド,エチルアルミニウムジク
ロリド,ジメチルアルミニウムフルオリド,ジイソブチ
ルアルミニウムヒドリド,ジエチルアルミニウムヒドリ
ド,エチルアルミニウムセスキクロリド等が挙げられ
る。これらの有機アルミニウム化合物は一種用いてもよ
く、二種以上を組合せて用いてもよい。
【0027】ここで、プロピレンの重合に際しては、触
媒成分の少なくとも一種を適当な担体に担持して用いる
こともできる。重合方法は特に制限されず、スラリー重
合法,気相重合法,塊状重合法,溶液重合法,懸濁重合
法などのいずれの方法を用いてもよいが、塊状重合法,
溶液重合法が好ましい。
【0028】重合温度は通常−100〜250℃、反応
原料に対する触媒の使用割合は、原料モノマー/上記
(A)成分(モル比)が、好ましくは1〜108、特
に、100〜105となることがより好ましい。さら
に、重合時間は通常5分〜10時間、反応圧力は通常、
常圧〜20MPa(gauge)である。
【0029】本発明のポリプロピレン系樹脂は、上記の
ように、高立体規則性ポリプロピレンおよび低立体規則
性ポリプロピレンをブレンドすることによっても得るこ
とができる。高立体規則性ポリプロピレンに対する低立
体規則性ポリプロピレンのブレンド比は、低立体規則性
ポリプロピレンのメソペンタッド分率が35〜55%の
場合、17〜45質量%である。17質量%未満では、
良好な延伸成形性が得られないことがあり、45質量%
を超えると、延伸フィルムの剛性が低下し易くなる。ま
た、メソペンタッド分率が55〜65%の場合、低立体
規則性ポリプロピレンのブレンド量は25〜55質量%
である。25質量%未満では、延伸成形性が低下し易く
なり、55質量%を超えると、延伸フィルムの剛性が低
下し易くなる。さらに、メソペンタッド分率が65〜8
5%の場合、低立体規則性ポリプロピレンのブレンド量
は50〜80質量%である。50質量%未満では、延伸
成形性が低下し易くなり、80質量%を超えると、良好
な延伸成形性が得られないことがある。各々ブレンド量
が上限を超えると、ポリプロピレン系樹脂組成物の剛性
が低下し、下限未満では、該フィルムの延伸加工性が悪
化する。さらに、ポリプロピレン系樹脂組成物には、さ
らに用途に応じ、公知の各種添加剤、例えば、酸化防止
剤、耐候剤、熱安定剤、帯電防止剤、防曇剤、アンチブ
ロッキング剤、中和剤、滑剤、造核剤、着色剤、無機ま
たは有機充填剤などを添加するのが好ましい。
【0030】本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、
上記各成分を予めドライブレンドした後、例えば、単軸
又は二軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダー等で、
180〜200℃で溶融混練することによって製造する
ことができる。本発明のポリプロピレン系樹脂またはポ
リプロピレン系樹脂組成物は、一軸又は二軸延伸ポリプ
ロピレン系フィルムの基材樹脂として好適に用いられ
る。一軸又は二軸延伸フィルムは公知の製造方法、例え
ば、テンタ一法等によって製造することができる。
【0031】
【実施例】次に、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明は、これらの例によってなんら限定され
るものではない。 実施例1 (1)低立体規則性ポリプロピレン1の製造 内容積10リットルのステンレス製オートクレーブにヘ
プタン6リットル、トリイソブチルアルミニウム6ミリ
モル、さらに、メチルアルミノキサン(アルベマール社
製)20ミリモルと、エチレンビス(インデニル)ハフ
ニウムジクロライド20マイクロモルを投入した。その
後、全圧で0.8MPa(gauge)までプロピレン
ガスを導入し、重合中圧力が一定になるように調圧器に
よりプロピレンを供給した。重合温度50℃で、60分
間重合を行なった後、メタノール(50mL)を加え、
脱圧後、メタノールに投入し、ポリマーを沈殿させた。
減圧下、乾燥することにより、プロピレン単独重合体8
50gを得た。得られたプロピレン単独重合体につい
て、下記(3)の方法によりメソペンタッド分率(mm
mm)を測定したところ、80%であった。また、極限
粘度[η]は、1.9dl/gであった。
【0032】(2)高立体規則性ポリプロピレンの製造 1.固体触媒成分の調製 内容積0.5リットルの攪拌機付きの三つ口フラスコを
窒素ガスで置換した後、脱水処理したオクタンを60ミ
リリットル、ジエトキシマグネシウム16gを加えた。
40℃に加熱し、四塩化ケイ素2.4ミリリットルを加
えて20分間攪拌した後、フタル酸ジブチル1.6ミリ
リットルを添加した。この溶液を80℃まで昇温し、引
き続き四塩化チタンを77ミリリットルを滴下し、内温
125℃で、2時間攪拌して接触操作を行った。その
後、攪拌を停止して固体を沈降させ、上澄み液を抜き出
した。100ミリリットルの脱水オクタンを加え、攪拌
しながら125℃まで昇温し、1分間保持した後、攪拌
を停止して固体を沈降させ、上澄み液を抜き出した。こ
の洗浄操作を7回繰り返した。さらに、四塩化チタンを
122ミリリットル加え、内温125℃で、2時間攪拌
して2回目の接触操作を行った。その後、上記の125
℃での脱水オクタンによる洗浄を6回繰返し、固体触媒
成分を得た。
【0033】2.プロピレンの重合 内容積10リットルの攪拌機付ステンレス製オートクレ
ーブを十分乾燥し、窒素置換の後、室温にて脱水処理し
たオクタンを4リットルを加えた。トリエチエルアルミ
ニウム20ミリモル、ジシクロペンチルジメトキシシラ
ン1ミリモル、上記1.で得られた固体成分をTi原子
換算で0.05ミリモルを加え、水素を0.05MPa
張り込み、続いてプロピレンを導入しながら80℃、全
圧0.8MPaまで昇温昇圧してから、2時間重合を行
なった。その後、50ミリリットルのメタノールを投入
し、降温、脱圧し、内容物を取り出した。ロ別後、真空
乾燥してプロピレン重合体を1.2kgを得た。得られ
たプロピレン単独重合体について、下記(3)の方法に
よりメソペンタッド分率(mmmm)を測定したとこ
ろ、98%であった。また、極限粘度[η]は、2.0
dl/gであった。
【0034】(3)メソペンタッド分率の測定 プロピレン重合体のメソペンタッド分率は、13C核磁気
共鳴スペクトルを用いて測定した重合体中の総メチル基
数(プロピレンユニットのメチル基由来のピーク強度)
に対するアイソタクチック連鎖中のメチル基数(アイソ
タクチックに結合したプロピレンユニットの5連鎖にお
ける中央のメチル基由来のピーク強度)の分率である。
各シグナルの帰属は、A.Zambelliらにより報
告された「Macromolecules,8,687
(1975)」およびT.Hayashiららにより報
告された「Polymer,29,138(198
8)」で提案された方法に準拠した。13C核磁気共鳴ス
ペクトルの測定は、下記の装置及び条件にて行った。 装置:日本電子(株)製JNM−LA500型13C−N
MR装置 濃度:200mg/3ミリリットル 溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼンと重ベンゼンの
90:10(容量比)混合溶媒 温度:130℃ パルス幅:45° パルス繰り返し時間:4秒 積算:10000回
【0035】(4)プロピレン系樹脂組成物の調製並び
に評価方法および評価結果 1.プロピレン系組成物の調製 上記(1)で得られた低規則性ポリプロピレン1のパウ
ダー2.2kg、上記(2)で得られたポリプロピレン
パウダーの1.4kg、中和剤として、DHT-4A
[協和化学工業(株)]500ppm、酸化防止剤とし
てPEPQ[クラリアントジャパン(株)]750pp
mおよびイルガノックス1010[チバ・スペシャルテ
ィ・ケミカルズ(株)]1500ppmを、よく混合し
た後、20mm二軸混練押出機にて溶融混練造粒し、ぺ
レットを作成した。溶融時の樹脂の温度は200℃であ
った。
【0036】2.評価 メルトフローレート(MFR)の測定 JlS−K7210に準拠し、230℃、荷重2.16
kgにて測定した結果を表1に示す。
【0037】融点の測定 パーキンエルマ一社製のDSC−7型示差走査熱量分析
計を用いて上記ペレット(10mg±0.05mg)を
室温から500℃/分の昇温条件下、220℃まで昇温
し、同温度にて3分間保持後、−10℃/分にて0℃ま
で降温し、その温度にて3分間保持した後、10℃/分
にて190℃まで昇温する。この条件下で、2度目の昇
温時の150℃以降に現れる融解曲線のピーク値を融点
とした。
【0038】降伏応力Yの測定方法 上記ペレットを220℃、圧力50kg/cm2の条件
で、0.5mm厚みのスペーサーを用いて3分間プレス
成形し、直ちにドライアイスエタノール中に急冷するこ
とで、非晶化フィルムを作製した。非晶化フィルムを1
0mm×25mmの短冊状に切り、延伸グリップにはさ
みンダ後、オーク製作所社製オプトレオメーターHRS
−100型の恒温槽内にセットし、4分間予熱して、延
伸速度11mm/sで延伸比9倍(l/l。)まで延伸
した。初期チャック間距離をl。(mm)延伸時のチャ
ック間距離をl(mm)とすると、歪みεは次式で表わ
される。 ε=∫ll (dl/l)=ln(l/l。) 又、短冊状非晶化フィルムの初期断面積をA。(m
2)、延伸張力をF(kgf)とすると、応力σ(M
Pa)は次式で表わされる。 σ=[(1+ε)×F]/A。 従って、応力−歪み曲線から求めたσの極大値をZとす
ると、降伏応力Yは次式で定義することができる。 Y=logZ 降伏応力Yの測定結果を表1に示す。
【0039】122℃における結晶化度X122の測定
方法 上記で作製した非晶化フィルムを、オプトレオメータ
の122℃の恒温槽内で4分間熱処理した後、理学電機
社製対陰極型ロータフレックスRU−200を用い、5
0kV、180mA出力のCuKα線(波長=0.15
4mμ)の単色光をφ0.3mmのピンホールでコリメ
ーションし、WAXS像を110mmカメラ長のイメー
ジングプレートに露光時間15分で記録した。得られた
WAXS像に対して円環平均をとって一次元化した後、
空気散乱の除去、吸収補正、偏光補正、立体角補正およ
び非干渉性散乱除去を行ってWAXS強度分布を得た。
このWAXS強度分布をコンピューターで数個のガウス
関数I(s)に波形分離すると、X122は次式で定義す
ることができる。 X122=[Σcry∫s2I(s)ds]/Σcry+am∫s2I(s)ds 但し、Sは、散乱角2θとX線の波長λから下記のよう
に求めることができる。 s=2sinθ/λ 尚、Σにおけるcryは結晶を、amはアモルファスを
意味している。X122の測定結果を表1に示す。
【0040】延伸性の評価方法 上記ペレットを220℃、圧力50kg/cm2の条件
でプレス成形し、120mm×80mm×0.3mmの
延伸用原反を作製した。この原反シートを岩本製作所製
テーブルテンターにより、延伸温度164℃、予熱時間
80秒、延伸速度90%/秒で、縦方向に5倍延伸し、
引き続いて横方向に10倍延伸した。1原反シートにつ
き5回ずつ延伸を行い、フィルムの延伸破れの回数を下
記により評価した。 ○:破れなし、△:1回破れた。×:2回以上破れた。 延伸性の評価結果を表1に示す。
【0041】引張弾性率の測定 上記ペレットをプレス成形して試験片を作成し、JIS
K−7113に準拠して、クロスヘッド速度を50mm
/minとし、引張試験を行なった。引張弾性率の測定
結果を表1に示す。
【0042】実施例2 実施例1の(1)で得られた低立体規則性ポリプロピレ
ン1のパウダー2.5kg、実施例1の(2)で得られ
た高立体規則性ポリプロピレンのパウダー1.1kgと
した以外は実施例1の(4)と同様にポリプロピレン系
樹脂組成物を調製し、その評価を行った。結果を表1に
示す。
【0043】実施例3 (1)低立体規則性ポリプロピレン2の製造 内容積10リットルのステンレス製オートクレーブに、
ヘプタン6リットル、トリイソブチルアルミニウム6ミ
リモル、さらに、メチルアルミノキサン(アルベマール
社製)5ミリモルと(1,2’−ジメチルシリレン)
(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(インデニル)ジ
ルコニウムジクロリド(5マイクロモル)をトルエン中
で5分間予備接触させた触媒成分を投入した。次に全圧
で0.8MPa(gauge)までプロピレンガスを導
入し重合中圧力が一定になるように調圧器によりプロピ
レンを供給した。重合温度30℃で、60分間重合を行
なった後、メタノール(50mL)加え、脱圧後、内容
物を多量のメタノールに投入し、ろ別後、減圧下、乾燥
することにより、プロピレン単独重合体850gを得
た。得られたプロピレン単独重合体について、実施例1
の(3)の方法によりメソペンタッド分率(mmmm)
を測定したところ、60%であった。また、極限粘度
[η]は、1.8dl/gであった。 (2)以下、上記(1)で得られた低立体規則性ポリプ
ロピレン2のパウダー1.1kg、実施例1の(2)で
得られた高立体規則性ポリプロピレンのパウダー2.5
kgとした以外は、実施例1の(4)と同様にポリプロ
ピレン系樹脂組成物を調製し、その評価を行った。結果
を表1に示す。
【0044】実施例4 実施例3の(1)で得られた低立体規則性ポリプロピレ
ン2のパウダー1.4kg、実施例1の(2)で得られ
た高立体規則性ポリプロピレンのパウダー2.2kgと
した以外は、実施例1の(4)と同様にポリプロピレン
系樹脂組成物を調製し、その評価を行った。結果を表1
に示す。
【0045】実施例5 実施例3の(1)で得られた低立体規則性ポリプロピレ
ン2のパウダー1.8kg、実施例1の(2)で得られ
た高立体規則性ポリプロピレンのパウダー1.8kgと
した以外は、実施例1の(4)と同様にポリプロピレン
系樹脂組成物を調製し、その評価を行った。結果を表1
に示す。
【0046】実施例6 (1)低立体規則性ポリプロピレン3の製造 内容積10リットルのステンレス製オートクレーブに、
ヘプタン6リットル、トリイソブチルアルミニウム6ミ
リモル、さらに、メチルアルミノキサン(アルベマール
社製)5ミリモルと(1,2'−ジメチルシリレン)
(2,1'−ジメチルシリレン)−ビス(3−n−ブチ
ルインデニル)ジルコニウムジクロライド5マイクロモ
ルをトルエン中で5分間予備接触させた触媒成分を投入
した。ここで、水素0.01MPa(gauge)を導
入した後、全圧で0.8MPa(gauge)までプロ
ピレンガスを導入し、重合中圧力が一定になるように調
圧器によりプロピレンを供給した。重合温度60℃で、
30分間重合を行なった後、内容物を取り出し、減圧
下、乾燥することにより、プロピレン単独重合体970
gを得た。得られたプロピレン単独重合体について、実
施例1の(3)の方法によりメソペンタッド分率(mm
mm)を測定したところ、40%であった。また、極限
粘度[η]は、2.2dl/gであった。 (2)以下、上記(1)で得られた低立体規則性ポリプ
ロピレン3のパウダー0.7kg、実施例1の(2)で
得られた高立体規則性ポリプロピレンのパウダー2.9
kgとした以外は、実施例1の(4)と同様にポリプロ
ピレン系樹脂組成物を調製し、その評価を行った。結果
を表1に示す。
【0047】実施例7 実施例6の(1)で得られた低立体規則性ポリプロピレ
ン3のパウダー1.2kg、実施例1の(2)で得られ
た高立体規則性ポリプロピレンのパウダー2.4kgと
した以外は、実施例1の(4)と同様にポリプロピレン
系樹脂組成物を調製し、その評価を行った。結果を表1
に示す。
【0048】実施例8 実施例6の(1)で得られた低立体規則性ポリプロピレ
ン3のパウダー1.4kg、実施例1の(2)で得られ
た高立体規則性ポリプロピレンのパウダー2.2kgと
した以外は、実施例1の(4)と同様にポリプロピレン
系樹脂組成物を調製し、その評価を行った。結果を表1
に示す。
【0049】実施例9 (1)アタクチックポリプロピレン(APP)の製造 加熱乾燥した10リットルのオートクレーブに、ヘプタ
ン4リットル、トリイソブチルアルミニウム4ミリモル
を導入した。その後、アルベマール社製メチルアルミノ
キサン20ミリモルおよびジメチルシリレン(ペンタメ
チルシクロペンタジエニル)(t−ブチルアミド)チタ
ニウムジクロリド40マイクロモルを加え、攪拌しなが
らプロピレンを0.8MPaまで昇圧し、同時に温度を
40℃に昇温した。60分間反応を行なった後、メタノ
ール(50mL)を加えロ別後、減圧下、乾燥すること
により、アタクチックポリプロピレン360gを得た。
得られたアタクチックポリプロピレンについて、実施例
1の(3)の方法によりメソペンタッド分率(mmm
m)を測定したところ、3%であった。また、極限粘度
[η]は、1.8dl/gであった。
【0050】(2)ランダムポリプロピレンの製造 1.マグネシウム化合物の調製 攪拌機付反応層(内容積80リットル)を窒素ガスで十
分に置換し、脱水エタノール20リットル、金属マグネ
シウム1.06kg及びヨウ素106gを投入し、攪拌
しながら還流条件下で系内から水素ガスの発生がなくな
るまで反応させ、固体状反応生成物を得た。この固体状
反応生成物を含む反応物を減圧乾燥することにより目的
のマグネシウム化合物(固体触媒の担体)を得た。
【0051】2.固体触媒成分の調製 窒素で置換した攪拌機付反応層(内容積80リットル)
に、上記1.のマグネシウム化合物4.0kgを投入
し、さらに、脱水処理したヘプタンを20リットルを加
えた。40℃に加熱し、四塩化珪素600ミリリットル
を加え、20分間攪拌し、ジ−n−ブチルフタレート8
50ミリリットルを加えた。溶液を70℃まで昇温し、
引き続き四塩化チタン19.25リットルを投入した。
内温を125℃とし2時間接触反応させた。その後、1
25℃の脱水オクタンを用いて充分洗浄を行った。さら
に四塩化チタン30.5リットルを加え、内温を125
℃とし2時間接触反応させた。その後125℃の脱水オ
クタンを用いて十分洗浄を行い固体成分(A)を得た。
【0052】3.予備重合 窒素で置換した攪拌機付反応層(内容積80リットル)
に上記固体成分(A)1.0kgを投入し、さらに脱水
処理したヘプタン8.4リットルを加えた。40℃に加
熱し、トリエチルアルミニウム43ミリリットルとジシ
クロペンチルジメトキシシラン116ミリリットルを加
えた。これにプロピレンを常圧で流通させ2時間反応さ
せた。その後、固体成分を脱水ヘブタンを用いて充分洗
浄し、触媒成分を得た。
【0053】4.重合 内容積200リットルの攪拌機付重合槽に、上記の固体
触媒成分を成分中のチタン原子換算で3ミリモル/kg
−PPで、トリエチルアルミニウムを4ミリモル/kg
−PPで、ジシクロペンチルジメトキシシランを1ミリ
モル/kg−PPでそれぞれ供給し、重合温度80℃、
重合圧力(全圧)28kg/cm2Gでプロピレンとエチ
レンを反応させた。重合装置内のエチレン濃度を1.3
モル%、水素濃度を2.Oモル%として重合を行い、そ
の結果、エチレン含有量が1質量%及び極限粘度[η]
が3(dl/g)のプロピレン系ランダム共重合体を得
た。
【0054】(3)ポリプロピレン系組成物の調製 上記(1)で得られたアタクチックポリプロピレンのパ
ウダー0.4kg、上記(2)で得られたプロピレン系
ランダム共重合体のパウダー3.2kgとした以外は、
実施例1の(4)と同様にポリプロピレン系樹脂組成物
を調製し、その評価を行った。結果を表1に示す。
【0055】比較例1 実施例1の(1)で得られた低立体規則性ポリプロピレ
ン1のパウダー0.5kg、実施例1の(2)で得られ
た高立体規則性ポリプロピレンのパウダー3.1kgと
した以外は、実施例1の(4)と同様にと同様にポリプ
ロピレン系樹脂組成物を調製し、その評価を行った。結
果を表2に示す。
【0056】比較例2 実施例1の(1)で得られた低立体規則性ポリプロピレ
ン1のパウダー3.0kg、実施例1の(2)で得られ
た高立体規則性ポリプロピレンのパウダー0.6kgと
した以外は、実施例1の(4)と同様にと同様にポリプ
ロピレン系樹脂組成物を調製し、その評価を行った。結
果を表2に示す。本例は、ポリプロピレン系組成物の融
点が低く、耐熱性が劣る。
【0057】比較例3 実施例3の(1)で得られた低立体規則性ポリプロピレ
ン2のパウダー0.7kg、実施例1の(2)で得られ
た高立体規則性ポリプロピレンのパウダー2.9kgと
した以外は、実施例1の(4)と同様にと同様にポリプ
ロピレン系樹脂組成物を調製し、その評価を行った。結
果を表2に示す。
【0058】比較例4 実施例3の(1)で得られた低立体規則性ポリプロピレ
ン2のパウダー2.2kg、実施例1の(2)で得られ
た高立体規則性ポリプロピレンのパウダー1.4kgと
した以外は、実施例1の(4)と同様にと同様にポリプ
ロピレン系樹脂組成物を調製し、その評価を行った。結
果を表2に示す。
【0059】比較例5 実施例6の(1)で得られた低立体規則性ポリプロピレ
ン3のパウダー0.3kg、実施例1の(2)で得られ
た高立体規則性ポリプロピレンのパウダー3.3kgと
した以外は、実施例1の(4)と同様にポリプロピレン
系樹脂組成物を調製し、その評価を行った。結果を表2
に示す。
【0060】比較例6 実施例6の(1)で得られた低立体規則性ポリプロピレ
ン3のパウダー0.5kg、実施例1の(2)で得られ
た高立体規則性ポリプロピレンのパウダー3.1kgと
した以外は、実施例1の(4)と同様にポリプロピレン
系樹脂組成物を調製し、その評価を行った。結果を表2
に示す。
【0061】比較例7 実施例6の(1)で得られた低立体規則性ポリプロピレ
ン3のパウダー1.8kg、実施例1の(2)で得られ
た高立体規則性ポリプロピレンのパウダー1.8kgと
した以外は、実施例1の(4)と同様にポリプロピレン
系樹脂組成物を調製し、その評価を行った。結果を表2
に示す。
【0062】比較例8 実施例1の(2)で得られた高立体規則性ポリプロピレ
ンのパウダー3.6kg、中和剤として、DHT-4A
[協和化学工業(株)]500ppm、酸化防止剤とし
てPEPQ[クラリアントジャパン(株)]750pp
mおよびイルガノックス1010[チバ・スペシャルテ
ィ・ケミカルズ(株)]1500ppmを、よく混合し
た後、20mm単軸混練押出機にて溶融混練造粒し、ぺ
レットを作成した。溶融時の樹脂の温度は200℃であ
った。以下、実施例1の(4)と同様にして、ポリプロ
ピレン系樹脂組成物の評価を行った。結果を表2に示
す。
【0063】比較例9 (1)低分子量ポリプロピレンの製造 1.固体触媒成分の調製 内容積0.5リットルの攪拌機付きの三つ口フラスコを
窒素ガスで置換した後、脱水処理したオクタンを60ミ
リリットル、ジエトキシマグネシウム16gを加えた。
40℃に加熱し、四塩化ケイ素2.4ミリリットルを加
えて20分間攪拌した後、フタル酸ジブチル1.6ミリ
リットルを添加した。この溶液を80℃まで昇温し、引
き続き四塩化チタンを77ミリリットル滴下し、内温1
10℃で、2時間攪拌して接触操作を行った。その後、
攪拌を停止して固体を沈殿させ、上澄みを抜き出した。
次に、100ミリリットルの脱水オクタンを加え、攪拌
しながら90℃まで昇温し、1分間保持した後、攪拌を
停止して固体を沈降させ、上澄みを抜き出した。この洗
浄操作を7回繰り返した。さらに、四塩化チタンを12
2ミリリットル加え、内温110℃で、2時間攪拌して
2回目の接触操作を行った。その後、90℃のオクタン
による洗浄を6回繰り返し、固体触媒成分を得た。
【0064】2.重合 内容積1リットルの攪拌機付きステンレス製オートクレ
ーブを十分乾燥し、窒素置換の後、室温にて脱水処理し
たオクタン400ミリリットルを加えた。トリエチルア
ルミニウム2.0ミリモル、ジシクロペンチルジメトキ
シシラン0.1ミリモル、上記1.の固体触媒成分をチ
タン原子換算で0.005ミリモル加え、水素を5.0
kg/cm2G張り込み、続いてプロピレンを導入しな
がら80℃、全圧8kg/cm2Gまで昇温昇圧してか
ら、1時間重合を行なった。その後、降温、脱圧し、内
容物を取り出し、2リットルのメタノールに投入し、触
媒を失活させた。次に、ロ別、真空乾燥して、プロピレ
ン重合体を得た。得られたプロピレン重合体について、
実施例1の(3)の方法によりメソペンタッド分率(m
mmm)を測定したところ、98%であった。また、極
限粘度[η]は、0.77dl/gであった。以下、こ
の低分子量ポリプロピレン3.6kgを用いた以外は、
比較例8と同様にして、ポリプロピレン系樹脂組成物を
調製し、評価を行った。結果を表2に示す。
【0065】
【表1】
【0066】
【表2】
【0067】
【発明の効果】本発明によれば、剛性、耐熱性等の機械
物性に優れ、且つフィルムの成形性が良好なプロピレン
系樹脂が得られ、該フィルムは、PETなどの代替とし
て食品、衣料、医薬品等の包装用フィルム、各種コンデ
ンサーおよび粘着テープ基材等に好適に使用することが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA20 AA84 AA88 AA89 AF11Y AF13Y AH04 BB07 BB08 BC01 4J002 BB12W BB12X GG02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)メルトフローレート(MFR)が
    0.1〜10g/10分であり、(B)示差走査型熱量
    計(DSC)で測定した融点が160℃以上であり、且
    つ、(C)広角X線回折法による122℃における結晶
    化度X122と応力−歪み曲線から求めた降伏応力Yが
    (1)式および(2)式を満たすポリプロピレン系樹
    脂。 |Y−1.89X122|≦0.1 (1) 0.6≦Y≦0.9 (2)
  2. 【請求項2】 (A)核磁気共鳴スペクトル(NMR)
    で測定したメソペンタッド分率が35〜55%、極限粘
    度[η]が0.7dl/g以上のポリプロピレン17〜
    45質量%および(B)NMRで測定したメソペンタッ
    ド分率が95%以上、極限粘度が1.2dl/g以上の
    ポリプロピレン55〜83質量%からなる請求項1に記
    載のポリプロピレン系樹脂。
  3. 【請求項3】 (A)核磁気共鳴スペクトル(NMR)
    で測定したメソペンタッド分率が55〜65%、極限粘
    度[η]が0.7dl/g以上のポリプロピレン25〜
    55質量%および(B)NMRで測定したメソペンタッ
    ド分率が95%以上、極限粘度が1.2dl/g以上の
    ポリプロピレン45〜75質量%からなる請求項1に記
    載のポリプロピレン系樹脂。
  4. 【請求項4】 (A)核磁気共鳴スペクトル(NMR)
    で測定したメソペンタッド分率が65〜85%、極限粘
    度[η]が0.7dl/g以上のポリプロピレン50〜
    80質量%および(B)NMRで測定したメソペンタッ
    ド分率が95%以上、極限粘度が1.2dl/g以上の
    ポリプロピレン20〜50質量%からなる請求項1に記
    載のポリプロピレン系樹脂。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のポリプロピレン系樹
    脂、または請求項2〜4のいずれかに記載のポリプロピ
    レン系樹脂を、一軸または二軸に延伸してなる延伸フィ
    ルム。
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