JP2003192638A - 溶媒不在下でのジヒドロキシカルボン酸エステルの製造方法 - Google Patents

溶媒不在下でのジヒドロキシカルボン酸エステルの製造方法

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JP2003192638A JP2002351365A JP2002351365A JP2003192638A JP 2003192638 A JP2003192638 A JP 2003192638A JP 2002351365 A JP2002351365 A JP 2002351365A JP 2002351365 A JP2002351365 A JP 2002351365A JP 2003192638 A JP2003192638 A JP 2003192638A
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
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    • C07C67/30Preparation of carboxylic acid esters by modifying the acid moiety of the ester, such modification not being an introduction of an ester group
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 R-(+)-α-リポ酸の製造用中間体である
式Iのジヒドロキシカルボン酸エステルを、溶媒を使用
せずに、高収率で、比較的少量の複合水素化物を用いて
製造する方法を提供する。 【解決手段】 式I 【化1】 [式中、nは、1、2、3、4、5、6または7であ
り、Rは、置換されていないまたは置換されたC-
20-アルキル基、C-C20-アルケニル基、C -
20-アルキニル基などである]で表されるジヒドロキ
シカルボン酸エステルの製造方法であって、式II 【化2】 [式中、Rは、Rから独立して、上記のR基より
選択される]で表されるヒドロキシカルボン酸ジエステ
ルと複合水素化物とを溶媒の不在下で反応させることを
特徴とする上記方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はジヒドロキシカルボ
ン酸エステルの製造方法およびR-(+)-α-リポ酸の
全製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ジヒドロキシカルボン酸エステルは有機
化学において重要な中間体であり、また合成用のビルデ
ィングブロックである。特に、(6S)-6,8-ジヒド
ロキシオクタン酸エステルは鏡像異性体として純粋なR
-(+)-α-リポ酸を合成する中間体として有用であ
る。
【0003】EP487986には、(6S)-6,8-
ジヒドロキシオクタン酸エステルを、対応する(3S)
-3-ヒドロキシオクタン二酸ジエステルと複合水素化物
とを非プロトン性溶媒の存在下で反応させることにより
製造する方法が開示されている。
【0004】この方法による収率は悪くないが依然とし
て改善の余地がある。さらに、この方法は溶媒と比較的
多量の複合水素化物を使用しなければならないという欠
点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、従っ
て、従来技術の欠点を持たないジヒドロキシカルボン酸
エステルの製造方法を提供することであり、ジヒドロキ
シカルボン酸エステルを溶媒を用いずに、より良い収率
で、より少量の複合水素化物を用いて製造する方法を提
供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題は、式I
【化6】 [式中nは、1、2、3、4、5、6または7であり、
は、置換されていない、または置換されたC-C
20-アルキル基、C-C20-アルケニル基、C-C
20-アルキニル基、C-C-シクロアルキル基、ア
ラルキル基、アリール基、ヘタリールアルキル基または
ヘタリール基である]で表されるジヒドロキシカルボン
酸エステルの製造方法であって、式II
【化7】 [式中Rは、Rから独立して、先に定義したR
より選択される]で表されるヒドロキシカルボン酸ジエ
ステルと、複合水素化物とを溶媒の不在下で反応させる
ことを特徴とする方法によって達成されることが見出さ
れた。
【0007】
【発明の実施の形態】指数nは-CH-基の数であり、
1、2、3、4、5、6または7、好ましくは3であ
る。したがって、好ましい実施形態においては、ジヒド
ロキシオクタン酸エステルが本発明により調製される。
【0008】基RとRは異なっていても同一でもよ
い。したがって、基RとRは、互いに独立して、置
換されていない、または置換されたC-C20-アルキ
ル基、好ましくはC-C12-アルキル基、特に好まし
くはC-C-アルキル基、置換されていない、または
置換されたC-C20-アルケニル基、好ましくはC
-C12-アルケニル基、特に好ましくはC-C-アル
ケニル基、置換されていない、または置換されたC-
20-アルキニル基、好ましくはC-C12-アルキ
ニル基、特に好ましくはC-C-アルキニル基、置換
されていない、または置換されたC-C-シクロアル
キル基、置換されていない、または置換されたアラルキ
ル基、置換されていない、または置換されたアリール
基、置換されていない、または置換されたヘタリールア
ルキル基、あるいは置換されていない、または置換され
たヘタリール基である。
【0009】本発明におけるすべての置換された基にお
いては、置換基がさらに詳しく特定されていない場合、
互いに独立して、5個までの、例えば下記の群から選択
される置換基が存在しうる。すなわち、ハロゲン、特に
FまたはCl、置換されていない、または置換されたC
-C12-アルキル基、特にC-C-アルキル基(例
えばメチル基)、CF、CまたはCHF、あ
るいはC-C12-アルコキシ基、特にC-C-アル
コキシ基である。
【0010】RとRのC-C12-アルキル基は、
互いに独立して、例えばメチル、エチル、プロピル、1
-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチ
ルプロピル、1,1-ジメチルエチル、ペンチル、1-メ
チルブチル、2-メチルブチル、1,2-ジメチルプロピ
ル、1,1-ジメチルプロピル、2,2-ジメチルプロピ
ル、1-エチルプロピル、ヘキシル、1-メチルペンチ
ル、1,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、
2,3-ジメチルブチル、1,1-ジメチルブチル、2,2-
ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチル、1,1,2-ト
リメチルプロピル、1,2,2-トリメチルプロピル、1-
エチルブチル、2-エチルブチル、1-エチル-2-メチル
プロピル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウン
デシルまたはドデシル、好ましくは分岐したまたは分岐
していないC-C-アルキル基、例えばメチル、エチ
ル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプ
ロピル、2-メチルプロピル、または1,1-ジメチルエ
チル、特に好ましくはメチルである。
【0011】RとRのC-C20-アルケニル基
は、互いに独立して、例えばビニル、2-プロペニル、
2-ブテニル、3-ブテニル、1-メチル-2-プロペニ
ル、2-メチル-2-プロペニル、2-ペンテニル、3-ペ
ンテニル、4-ペンテニル、1-メチル-2-ブテニル、2
-メチル-2-ブテニル、3-メチル-2-ブテニル、1-メ
チル-3-ブテニル、2-メチル-3-ブテニル、3-メチル
-3-ブテニル、1,1-ジメチル-2-プロペニル、1,2-
ジメチル-2-プロペニル、1-エチル-2-プロペニル、
2-ヘキセニル、3-ヘキセニル、4-ヘキセニル、5-ヘ
キセニル、1-メチル-2-ペンテニル、2-メチル-2-ペ
ンテニル、3-メチル-2-ペンテニル、4-メチル-2-ペ
ンテニル、3-メチル-3-ペンテニル、4-メチル-3-ペ
ンテニル、1-メチル-4-ペンテニル、2-メチル-4-ペ
ンテニル、3-メチル-4-ペンテニル、4-メチル-4-ペ
ンテニル、1,1-ジメチル-2-ブテニル、1,1-ジメチ
ル-3-ブテニル、1,2-ジメチル-2-ブテニル、1,2-
ジメチル-3-ブテニル、1,3-ジメチル-2-ブテニル、
1,3-ジメチル-3-ブテニル、2,2-ジメチル-3-ブテ
ニル、2,3-ジメチル-2-ブテニル、2,3-ジメチル-
3-ブテニル、1エチル-2-ブテニル、1-エチル-3-ブ
テニル、2-エチル-2-ブテニル、2-エチル-3-ブテニ
ル、1,1,2-トリメチル-2-プロペニル、1-エチル-
1-メチル-2-プロペニル、1-エチル-2-メチル-2-プ
ロペニルおよび対応するヘプテニル、オクテニル、ノネ
ニル、デセニル、ウンデセニルおよびドデセニルであ
る。
【0012】RとRのC-C12-アルキニル基
は、互いに独立して、例えばエチニル、2-プロピニ
ル、2-ブチニル、3-ブチニル、1-メチル-2-プロピ
ニル、2-ペンチニル、3-ペンチニル、4-ペンチニ
ル、1-メチル-3-ブチニル、2-メチル-3-ブチニル、
1-メチル-2-ブチニル、1,1-ジメチル-2-プロピニ
ル、1-エチル-2-プロピニル、2-ヘキシニル、3-ヘ
キシニル、4-ヘキシニル、5-ヘキシニル、1-メチル-
2-ペンチニル、1-メチル-2-ペンチニル、1-メチル-
3-ペンチニル、1-メチル-4-ペンチニル、2-メチル-
3-ペンチニル、2-メチル-4-ペンチニル、3-メチル-
4-ペンチニル、4-メチル-2-ペンチニル、1,1-ジメ
チル-2-ブチニル、1,1-ジメチル-3-ブチニル、1,
2-ジメチル-3-ブチニル、2,2-ジメチル-3-ブチニ
ル、1-エチル-2-ブチニル、1-エチル-3-ブチニル、
2-エチル-3-ブチニルおよび1-エチル-1-メチル-2-
プロピニル、好ましくはエチニル、2-プロピニル、2-
ブチニル、1-メチル-2-プロピニルまたは1-メチル-
2-ブチニル、および対応するヘプチニル、オクチニ
ル、ノニニル、デシニル、ウンデシニルおよびドデシニ
ルである。
【0013】RとRのC-C-シクロアルキル基
は、互いに独立して、例えばシクロプロピル、シクロブ
チル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチ
ルまたはシクロオクチルである。
【0014】RとRの置換されていない、または置
換された好ましいアリール基は、互いに独立して、置換
されていない、または置換されたフェニル、1-ナフチ
ルまたは2-ナフチルである。
【0015】RとRの置換されていない、または置
換された好ましいアリールアルキル基は、互いに独立し
て、置換されていない、または置換されたベンジルまた
はエチレンフェニル(ホモベンジル)である。
【0016】RとRのヘタリール基は、互いに独立
して、例えば2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジ
ル、2-フリル、3-フリル、2-ピロリル、3-ピロリ
ル、2-チエニル、3-チエニル、2-チアゾリル、4-チ
アゾリル、5-チアゾリル、2-オキサゾリル、4-オキ
サゾリル、5-オキサゾリル、2-ピリミジル、4-ピリ
ミジル、5-ピリミジル、6-ピリミジル、3-ピラゾリ
ル、4-ピラゾリル、5-ピラゾリル、3-イソチアゾリ
ル、4-イソチアゾリル、5-イソチアゾリル、2-イミ
ダゾリル、4-イミダゾリル、5-イミダゾリル、3-ピ
リダジニル、4-ピリダジニル、5-ピリダジニル、6-
ピリダジニル、3-イソキサゾリル、4-イソキサゾリ
ル、5-イソキサゾリル、チアジアゾリル、オキサジア
ゾリル、またはトリアジニルである。
【0017】RとRの置換されたヘタリール基は、
互いに独立して、上記のヘタリール基の環付加誘導体で
あり、例えばインダゾール、インドール、ベンゾチオフ
ェン、ベンゾフラン、インドリン、ベンズイミダゾー
ル、ベンズチアゾール、ベンズオキサゾール、キノリ
ン、2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン、フロ[2,3]
ピリジン、フロ[3,2]ピリジンまたはイソキノリン
である。
【0018】RとRのヘタリールアルキル基は、互
いに独立して、例えばC-C-アルキレン基と上記の
ヘタリール基から構成される基、例えば-CH-2-ピ
リジル、-CH-3-ピリジル、-CH-4-ピリジル、
-CH-2-チエニル、-CH -3-チエニル、-CH-
2-チアゾリル、-CH-4-チアゾリル、-CH-5-
チアゾリル、-CH-CH-2-ピリジル、-CH-C
-3-ピリジル、-CH-CH-4-ピリジル、-C
-CH-2-チエニル、-CH-CH-3-チエニ
ル、-CH-CH-2-チアゾリル、-CH-CH-
4-チアゾリル、または-CH-CH-5-チアゾリル
である。
【0019】RとRの好ましい基は、互いに独立し
て、置換されていない基である。特に好ましいRとR
の基は、互いに独立して、上記のC-C12-アルキ
ル基、特にC-C-アルキル基、とりわけメチル基で
ある。
【0020】特に好ましい実施形態において、RとR
の基は同一である。
【0021】本発明の方法における出発物質は式IIの
ヒドロキシカルボン酸ジエステルである。これらの出発
物質の調製は自体公知であり、例えばEP487986
およびそこに引用されている参考文献に記載されてい
る。出発物質として好ましい式IIのヒドロキシカルボ
ン酸ジエステルは上記の好ましいRとRの基および
好ましい指数nからなる。
【0022】出発物質として特に好ましい式IIのヒド
ロキシカルボン酸ジエステルは以下のものである: (3S)-3-ヒドロキシオクタン二酸ジメチル、(3
S)-3-ヒドロキシオクタン二酸1-エチル8-メチル、
(3S)-3-ヒドロキシオクタン二酸8-メチル1-プロ
ピル、(3S)-3-ヒドロキシオクタン二酸8-メチル
1-イソプロピル、(3S)-3-ヒドロキシオクタン二
酸1-ブチル8-メチル、(3S)-3-ヒドロキシオクタ
ン二酸1-sec-ブチル8-メチル、(3S)-3-ヒドロキ
シオクタン二酸8-メチル1-t-ブチル、(3S)-3-
ヒドロキシオクタン二酸8-メチル1-オクチル、(3
S)-3-ヒドロキシオクタン二酸8-メチル1-フェニ
ル、(3S)-3-ヒドロキシオクタン二酸1-(2-エチ
ルヘキシル)8-メチル。
【0023】特に好ましい出発物質は(3S)-3-ヒド
ロキシオクタン二酸ジメチルである。
【0024】生成物としての式Iのジヒドロキシカルボ
ン酸エステルは、本発明の方法に従って、出発物質とし
ての式IIのヒドロキシカルボン酸ジエステルを複合水
素化物と反応させることにより、それゆえ出発物質とし
ての式IIのヒドロキシカルボン酸ジエステルを溶媒の
不在下で還元することにより、調製される。
【0025】本発明において「溶媒の不在下に」とは、
本発明の反応を行っている間溶媒が存在しないことを意
味する。溶媒とは、それ自体公知の意味で、反応物質と
して反応に参加しないが、反応混合物の化合物を溶解ま
たは懸濁することのできる、不活性な液体化合物を意味
する。
【0026】好ましくは溶媒は非プロトン性溶媒であ
り、例えば脂肪族および芳香族炭化水素(例えばヘキサ
ン、シクロヘキサン、トルエン、ベンゼンおよびキシレ
ン)、ならびにエーテル(例えばジオキサン、ジエチル
エーテルおよびテトラヒドロフラン)である。
【0027】式IIのヒドロキシカルボン酸ジエステ
ル、複合水素化物、または反応中に放出されるアルコー
ル類は溶媒とはみなされない。
【0028】反応後の後処理の際には、副生成物を除去
しかつ目的生成物を単離するために溶媒を使用すること
が有利である。
【0029】本発明の方法は、原則として、反応中に反
応混合物の十分な混合が確保されるのであれば、どのよ
うな反応器中でも行うことができる。
【0030】本発明の方法において特に好ましい反応器
は混練装置であり、これは、知られているように、混練
機(ニーダー)とも呼ばれている。
【0031】本発明の方法はバッチ式または連続式で行
うことができる。
【0032】好ましい実施形態においては、本発明方法
の手順をバッチ式で行なう。
【0033】本方法のバッチ式の実施形態では、反応器
としてバッチ式混練装置(例えばシングルアームニーダ
ー、ブレードニーダー、プラネタリーニーダー、あるい
はロータリーミキサー)を使用することがとりわけ好ま
しい。
【0034】さらに好ましい実施形態においては、本発
明の方法を連続的に実施する。
【0035】好ましくは、この連続方法は、式IIのヒ
ドキシカルボン酸ジエステルと複合水素化物を反応器に
連続的に供給し、式Iのジヒドロキシカルボン酸エステ
ルを反応器から連続的に取り出すようなやり方で実施す
る。
【0036】本方法の連続的実施形態において、反応器
として連続混練装置を使用することが好ましい。好まし
い連続混練装置は押出し成形機、ローラーニーダー(例
えば単一または複数ロールシステム、およびローラーミ
ル)、さらにスクリューニーダー(例えば軸方向のスク
リュー移動を装備したまたは装備してない一軸スクリュ
ーニーダーおよび多軸スクリューニーダー)がある。特
に好ましい連続混練装置は押出し成形機とスクリューニ
ーダーである。
【0037】好ましい複合水素化物は水素化ホウ素類、
特に水素化ホウ素アンモニウム、水素化ホウ素リチウ
ム、水素化ホウ素カリウム、および水素化ホウ素ナトリ
ウムであり、またアルキルやアルコキシで置換された水
素化ホウ素類、例えば水素化トリエチルホウ素リチウム
および水素化トリメトキシホウ素ナトリウムである。本
発明の方法において特に好ましい複合水素化物は水素化
ホウ素ナトリウムである。
【0038】複合水素化物と式IIのヒドロキシカルボ
ン酸ジエステルとのモル比は限定的なものではなく、通
常0.5:1から3:1、好ましくは0.5:1から
1:1、特に好ましくは0.6:1から0.8:1であ
る。
【0039】本発明の方法を実施する温度は限定的なも
のではなく、通常0〜150℃、好ましくは10〜60
℃である。本発明の方法は通常大気圧で実施されるが、
減圧下またはわずかな加圧下で行うこともでき、好まし
くは0.1〜10バールで実施する。反応時間は限定的
なものではなく、通常0.1〜5時間、特に0.5〜1
時間である。
【0040】式Iのジヒドロキシカルボン酸エステルは
自体公知の方法で単離することができ、例えば反応混合
物を加水分解、抽出および乾燥により後処理する。
【0041】本発明はさらに、本発明の方法を中間工程
として用いるR-(+)-α-リポ酸の全製造方法を提供
する。
【0042】したがって本発明は、式IV
【化8】 で表されるR-(+)-α-リポ酸の製造方法に関し、こ
の方法は、式I(式中nは3である)で表されるジヒド
ロキシカルボン酸エステルを、対応する式IIで表され
るヒドロキシカルボン酸ジエステルと、複合水素化物と
を溶媒の不在下で反応させることにより調製し、さら
に、自体公知の方法で、 a)式Iのジヒドロキシカルボン酸エステルを有機溶液
中で塩化スルホニルおよび三級窒素塩基を用いてIのビ
ススルホン酸エステルに変換し、 b)これらのビススルホン酸エステルを硫黄およびアル
カリ金属二硫化物と極性溶媒中で反応させてR-α-リポ
酸エステルを調製し、そして c)このエステルを式IVのR-(+)-α-リポ酸に変
換する、ことを特徴とする。
【0043】下記の実施例は本発明を説明するためのも
のである。
【0044】
【実施例】実施例1 45.3g(0.2mol)の鏡像異性体として純粋な
(3S)-3-ヒドロキシオクタン二酸ジメチルを、Ha
akeニーダー中30〜40℃で、5.2gの水素化ホ
ウ素ナトリウム(0.14mol、0.7当量)と混合
した。この反応混合物を反応が完了する(TLCで監
視、40分)まで混練した。ついで中間体メチルボレー
トをメタノールに取り、酸性条件のもとで加水分解し
た。目的の(6S)-6,8-ジヒドロキシオクタン酸メ
チルを酢酸エチルで抽出した。有機相を乾燥した後、こ
れを0℃に冷却し、晶出した生成物をろ過して回収し
た。34.5gの(6S)-6,8-ジヒドロキシオクタ
ン酸メチルが白色結晶の形で得られた(収率90%)。
【0045】
【発明の効果】本発明の方法は、式Iのジヒドロキシカ
ルボン酸エステルを、溶媒を使用せずに、高収率で、速
やかな反応時間で、より少量の複合水素化物を使用して
製造できるという格別の効果を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マルクス ニーベル ドイツ連邦共和国 68163 マンハイム, ホルバインプラッツ 2 (72)発明者 メラニー エルハルト ドイツ連邦共和国 67245 ランプシャイ ム,リンクシュトラーセ 14 Fターム(参考) 4C023 AA01 4H006 AA02 AC41 AC81 BD80 BE23 BN10 KA31

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式I 【化1】 [式中nは、1、2、3、4、5、6または7であり、
    は、置換されていない、または置換されたC-C
    20-アルキル基、C-C20-アルケニル基、C-C
    20-アルキニル基、C-C-シクロアルキル基、ア
    ラルキル基、アリール基、ヘタリールアルキル基または
    ヘタリール基である]で表されるジヒドロキシカルボン
    酸エステルの製造方法であって、式II 【化2】 [式中Rは、Rから独立して、先に定義したR
    より選択される]で表されるヒドロキシカルボン酸ジエ
    ステルと、複合水素化物とを溶媒の不在下で反応させる
    ことを特徴とする上記方法。
  2. 【請求項2】 前記反応が混練装置中で行われる、請求
    項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記反応が連続的に行われる、請求項1
    または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 式IIのヒドロキシカルボン酸ジエステ
    ルと複合水素化物を連続的に反応装置へ供給し、式Iの
    ジヒドロキシカルボン酸エステルを前記反応装置から連
    続的に取り出す、請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 使用する複合水素化物が水素化ホウ素ナ
    トリウムである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の
    方法。
  6. 【請求項6】 式IV 【化3】 で表されるR-(+)-α-リポ酸の製造方法であって、
    式I 【化4】 [式中nは、3であり、Rは、置換されていない、ま
    たは置換されたC-C20-アルキル基、C-C20-
    アルケニル基、C-C20-アルキニル基、C-C-
    シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基、ヘタリ
    ールアルキル基またはヘタリール基である]で表される
    ジヒドロキシカルボン酸エステルを、式II 【化5】 [式中Rは、Rから独立して、先に定義したR
    より選択される]で表されるヒドロキシカルボン酸ジエ
    ステルと、複合水素化物とを溶媒の不在下で反応させる
    ことにより調製し、続いて a)式Iのジヒドロキシカルボン酸エステルを有機溶液
    中で塩化スルホニルと三級窒素塩基を用いてIのビスス
    ルホン酸エステルに変換し、 b)該ビススルホン酸エステルと、硫黄およびアルカリ
    金属二硫化物とを極性溶媒中で反応させてR-α-リポ酸
    エステルを調製し、そして c)該エステルを式IVのR-(+)-α-リポ酸に変換
    する、ことを特徴とする上記方法。
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