JP2003192628A - ビスベンジル化合物の製造方法 - Google Patents

ビスベンジル化合物の製造方法

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Hiroshi Yasuda
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ビスベンジル化合物製造の工業化の際に生じ
る問題点に関する解決策を提供することを課題とする。 【解決手段】 ビス(β−ケトニトリル)化合物を水、
ハロゲン化物、スルホキシド化合物の存在下、酸性で、
中間体であるビス(フェニルアセチル)ベンゼン化合物
を単離することなく、脱ニトリルと酸化反応を行うこと
により、ビスベンジル化合物を効率的に製造することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビスベンジル化合
物の製造法に関する。ビスベンジル化合物は、電子材
料、機能性高分子モノマーなどの重要な中間体である。
【0002】
【従来の技術】ビスベンジル化合物の製法は、 1)ビス(フェニルアセチル)ベンゼン化合物を臭化水
素とジメチルスルホキシドの存在下で酸化する方法(U
S4082806)。 2)ジスチリルベンゼンのアルコール存在下での臭素
化、続いて塩基処理し、酸加水分解の後、臭化水素とジ
メチルスルホキシドで酸化する方法(J.Org.Ch
em.USSR,22p753(1989))。 3)1,4−ビスフェニルアセチルベンゼンの酸化セレ
ンで酸化する方法(J.Poly.Sci.Part
A−1,7p3393(1969))。などが知られて
いる。
【0003】1)と2)においては、原料のビス(フェ
ニルアセチル)ベンゼン化合物およびジスチリルベンゼ
ンの合成が煩雑かつ長工程である。3)においては高毒
性のセレン化合物を化学量論量以上必要とする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる状況
に鑑みてなされたものであり、ビスベンジル化合物製造
の工業的製造方法を提供することを課題の一つとする。
【0005】すなわち、中間体単離精製の煩雑さ、生産
性の低さなどを改善することを課題の一つとする。ま
た、安全性の高いプロセス開発を課題の一つとする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者はビス(β−ケ
トニトリル)化合物を水、ハロゲン化物、スルホキシド
化合物の存在下、酸性で、中間体であるビス(フェニル
アセチル)ベンゼン化合物を単離することなく、脱ニト
リルと酸化反応を行うことにより上記目的を達成しうる
ことを見出し本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は例えば以下の発明に関
する。
【0008】[1] 式(1)
【化6】 (式中、R1〜R14はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲ
ン原子、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4の
アルキル基、単環のアリール基、アルキル基が炭素数1
〜4アルキル基であるジアルキルアミノ基、ニトロ基を
示す。)で表されるビス(β−ケトニトリル)化合物を
水、ハロゲン化物、スルホキシド化合物の存在下、酸性
で反応させることを特徴とする一般式(2)
【化7】 (式中、R1〜R14は前期と同じ意味を示す。)で表さ
れるビスベンジル化合物の製造方法。
【0009】[2] 式(1)
【化8】 (式中、R1〜R14はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲ
ン原子、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4の
アルキル基、単環のアリール基、アルキル基が炭素数1
〜4アルキル基であるジアルキルアミノ基、ニトロ基を
示す。)で表されるビス(β−ケトニトリル)化合物を
水の存在下、酸性で反応させ、式(3)
【化9】 (式中、R1〜R14は前期と同じ意味を示す。)で表さ
れるビス(フェニルアセチル)ベンゼン化合物とした
後、これを単離することなく、ハロゲン化物およびスル
ホキシド化合物を加え、反応させることを特徴とする一
般式(2)
【化10】 (式中、R1〜R14は前期と同じ意味を示す。)で表さ
れるビスベンジル化合物の製造方法。
【0010】[3] 反応を有機溶媒の存在下で行わせ
ることを特徴とする[1]または[2]に記載のビスベ
ンジル化合物の製造方法。
【0011】[4] 酸性とするためにpKaが1以上
であるプロトン酸を用いることを特徴とする[1]〜
[3]のいずれかに記載のビスベンジル化合物の製造方
法。
【0012】[5] プロトン酸が硫酸であることを特
徴とする[4]に記載のビスベンジル化合物の製造方
法。
【0013】[6] 有機溶媒が酢酸であることを特徴
とする[3]〜[5]のいずれかに記載のビスベンジル
化合物の製造法。
【0014】[7] ハロゲン化物が臭化水素、臭化水
素の塩、ヨウ化水素およびヨウ化水素の塩から選ばれる
1種または2種以上であることを特徴とする[1]〜
[6]のいずれかに記載のビスベンジル化合物の製造方
法。
【0015】[8] スルホキシド化合物がジメチルス
ルホキシドであることを特徴とする[1]〜[7]のい
ずれかに記載のビスベンジル化合物の製造方法。
【0016】[9] R1〜R14が、それぞれ独立に水
素原子またはハロゲン原子であることを特徴とする
[1]〜[8]のいずれかに記載のビスベンジル化合物
の製造方法。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明における反応方法は、水の
存在下酸性で、ビス(β−ケトニトリル)化合物とハロ
ゲン化物、スルホキシド化合物を混合し所定の温度で、
所定の時間まで攪拌することにより行われる。攪拌終了
後、生成したビスベンジル化合物を取得する。
【0018】反応は水の存在下酸性で、ビス(β−ケト
ニトリル)化合物とハロゲン化物、スルホキシド化合物
を一度に混合してもよいが、ビス(β−ケトニトリル)
化合物を水と酸の存在下で反応させ、ビス(フェニルア
セチル)ベンゼン化合物とした後、該中間体を単離せず
に、ハロゲン化物、スルホキシド化合物を混合し反応さ
せてもよい。
【0019】反応原材料の仕込みおよび反応は大気圧下
で行うことができる。反応器としては、ガラス容器が適
する。
【0020】本発明の反応温度は、通常40〜溶液の沸
点で行われ、好ましくは60〜溶液の沸点である。反応
時間としては、0.5〜24時間が好ましい。
【0021】本発明では、反応を酸性で行う。反応系を
酸性とするためには、酸を用いる必要があるが、後述す
るハロゲン化物の臭化水素、ヨウ化水素の塩から臭化水
素、ヨウ化水素を遊離する強さの酸が必要である。特
に、pKaが1以上のプロトン酸が好適に用いられる。
更に、好適には硫酸、硝酸、塩酸等が用いられ、殊更好
ましくは硫酸が用いられる。酸はビス(β−ケトニトリ
ル)化合物に対して、2倍モル量以上用い、好適には4
〜10倍モル量である。
【0022】本発明においては水が必要である。水はビ
ス(β−ケトニトリル)化合物に対して、0.01〜1
0倍量用い、好適には0.1〜4倍重量である。
【0023】本発明では有機溶媒を存在させて行うこと
もできる。有機溶媒としては、酢酸、プロピオン酸など
の脂肪族カルボン酸類、スルホランなどの含スルホラン
類、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジグライ
ムなどのエーテル類などが用いられる。このうち、脂肪
族低級カルボン酸が好適であり、酢酸が特に適する。こ
れらの有機溶媒は単独で用いてもよいし、混合して使用
してもよい。溶媒はビス(β−ケトニトリル)化合物に
対して、2〜20倍量用い、好適には4〜10倍量であ
る。
【0024】本発明ではハロゲン化物が必要であり、ハ
ロゲン化物としては、例えば、ハロゲン化水素またはそ
の塩があげられる。特に、臭化水素、ヨウ化水素が好適
に用いられる。また、ハロゲン化水素塩としては、無
機、有機何れの形態の塩を用いることができる。無機塩
として、臭化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、臭化カリ
ウム、ヨウ化カリウムなどのアルカリ金属塩、臭化カル
シウム、ヨウ化カルシウム、臭化バリウム、ヨウ化バリ
ウムなどのアルカリ土類金属塩などが用いられる。有機
塩として、臭化アンモニウム、ヨウ化アンモニウムなど
のアンモニウム塩が用いられる。
【0025】ハロゲン化物の使用量は、ビス(β−ケト
ニトリル)化合物に対して、0.1〜2.0倍モル量使
用され、好適には0.5〜1.5倍モル量である。ハロ
ゲン化物は反応開始時から添加してもよいが、反応開始
後4時間以降、16時間以内に添加するとビスベンジル
化合物の収率が向上する。
【0026】本発明の反応ではスルホキシド化合物が必
要である。ジメチルスルホキシドなどの脂肪族スルホキ
シド化合物、ジフェニルスルホキシドなどの芳香族スル
ホキシド化合物が用いられ、ジメチルスルホキシドが特
に好ましい。スルホキシド化合物はビス(β−ケトニト
リル)化合物に対して4〜20倍モル量用いられ、好適
には6〜10倍モル量である。スルホキシド化合物は反
応開始時から入れてもよいし、ハロゲン化物と同時期に
添加してもよい。
【0027】生成物の単離精製について述べる。反応終
了後、徐冷するとビスベンジル化合物が結晶化またはア
モルファス状の固体として析出する。また、反応終了後
内温を100℃前後に保ち水を添加し、ビスベンジル化
合物を析出させることもできる。析出したビスベンジル
化合物は、ろ過、水洗、乾燥して単離する。こうして得
られたビスベンジル化合物は、電子材料、機能性高分子
モノマーの原料として十分な純度を有する。
【0028】出発物質のビス(β−ケトニトリル)化合
物について説明する。ビス(β−ケトニトリル)は公知
の方法(US4046814)で合成可能であり、α位
に活性水素をもたない芳香族ジカルボン酸ジエステル化
合物とベンジルシアニド化合物を不活性雰囲気において
強塩基(例えば、水素化ナトリウム、ナトリウムアミ
ド、ナトリウムトリフェニルメチルなど)を縮合剤とし
て、無水溶媒(例えば、液体アンモニア、炭化水素系溶
媒、ハロゲン系溶媒、エーテル系溶媒など)中で反応を
行うことで製造できる。また、より簡便な方法として、
縮合剤の塩基としてアルカリ金属アルコキシド、溶媒と
してアルコールを用いる方法がある。後者の方法では、
反応終了後、酸で中和した後、アルコール洗浄、水洗浄
だけで電子材料、機能性高分子の原料として十分な純度
のビス(β−ケトニトリル)化合物が得られる。二つの
ケトニトリル基の位置関係は原料のジカルボン酸ジエス
テル化合物のジカルボン酸がオルト位、メタ位、パラ位
のいずれかの位置関係かにより、対応して決まる。
【0029】出発物質のビス(β−ケトニトリル)化合
物としては、含まれるフェニル基が無置換あるいはハロ
ゲン原子で置換されたものが好ましい。例えば、1,4
−ビス(2−フェニル−2−シアノアセチル)ベンゼン
(本発明では本化合物を1,4−ビス(β−ケトニトリ
ル)と記す。)、1,3−ビス(2−フェニル−2−シ
アノアセチル)ベンゼン、1,2−ビス(2−フェニル
−2−シアノアセチル)ベンゼン、1,4−ビス(2−
(4−メチルフェニル)−2−シアノアセチル)ベンゼ
ン、1,3−ビス(2−(4−メチルフェニル)−2−
シアノアセチル)ベンゼン、1,4−ビス(2−(4−
クロロフェニル)−2−シアノアセチル)ベンゼン、
1,3−ビス(2−(4−クロロフェニル)−2−シア
ノアセチル)ベンゼン、1,4−ビス(2−(3,4−
ジクロロフェニル)−2−シアノアセチル)ベンゼン、
1,3−ビス(2−(3,4−ジクロロフェニル)−2
−シアノアセチル)ベンゼン、1,4−ビス(2−フェ
ニル−2−シアノアセチル)−2,3,5,6−テトラ
クロロベンゼン、1,3−ビス(2−フェニル−2−シ
アノアセチル)−2,4,5,6−テトラクロロベンゼ
ン、1,2−ビス(2−フェニル−2−シアノアセチ
ル)−3,4,5,6−テトラクロロベンゼン、1,4
−ビス(2−(4−メチルフェニル)−2−シアノアセ
チル)−2,3,5,6−ベンゼン、1,3−ビス(2
−(4−メチルフェニル)−2−シアノアセチル)−
2,4,5,6−ベンゼン、1,4−ビス(2−(4−
クロロフェニル)−2−シアノアセチル)−2,3,
5,6−ベンゼン、1,3−ビス(2−(4−クロロフ
ェニル)−2−シアノアセチル)−2,4,5,6−ベ
ンゼン、1,4−ビス(2−(3,4−ジクロロフェニ
ル)−2−シアノアセチル)−2,3,5,6−ベンゼ
ン、1,3−ビス(2−(3,4−ジクロロフェニル)
−2−シアノアセチル)−2,4,5,6−ベンゼン、
1,4−ビス(2−フェニル−2−シアノアセチル)−
2,3,5,6−テトラフルオロベンゼン、1,3−ビ
ス(2−フェニル−2−シアノアセチル)−2,4,
5,6−テトラフルオロベンゼン、1,2−ビス(2−
フェニル−2−シアノアセチル)−3,4,5,6−テ
トラフルオロベンゼン、1,4−ビス(2−(4−メチ
ルフェニル)−2−シアノアセチル)−2,3,5,6
−ベンゼン、1,3−ビス(2−(4−メチルフェニ
ル)−2−シアノアセチル)−2,4,5,6−ベンゼ
ン、1,4−ビス(2−(4−フルオロフェニル)−2
−シアノアセチル)−2,3,5,6−ベンゼン、1,
3−ビス(2−(4−フルオロフェニル)−2−シアノ
アセチル)−2,4,5,6−ベンゼン、1,4−ビス
(2−(3,4−ジフルオロフェニル)−2−シアノア
セチル)−2,3,5,6−ベンゼン、1,3−ビス
(2−(3,4−ジフルオロフェニル)−2−シアノア
セチル)−2,4,5,6−ベンゼンがあげられる。
【0030】
【実施例】以下に実施例を用いてさらに詳しく本発明を
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。
【0031】高速液体クロマトブラフ分析条件(以下同
様) カラム:関東化学製 RP−18(ODS) フェルド
キャップ処理 溶離液:水/アセトニトリル=35/65(volum
e) 条 件:流量 1.5ml/min UV 265nm カラムオーブン:40℃
【0032】合成例(1,4−ビス(β−ケトニトリ
ル)の合成) ターシャリーブタノール20ml、テレフタル酸ジメチ
ル1.95g、ターシャリーブトキシカリウム2.47
gを室温にて混合攪拌した。還流下、ベンジルシアニド
2.56gを2時間かけて滴下した。室温へ冷却後、1
0%硫酸水溶液22gを滴下し溶液をpH3〜4へ調整
する。析出した結晶をろ取し、メタノール洗浄、水洗後
乾燥して1,4−ビス(β−ケトニトリル)3.35g
を得た。高速液体クロマトグラフの分析により得られた
1,4−ビス(β−ケトニトリル)の純度は99%以上
であった。
【0033】実施例1 1,4−ビス(β−ケトニトリル)36.4g、酢酸1
80g、65%重量濃度硫酸105.6gを室温で混合
後、12時間還流した。内温を80℃になるまで冷却
し、ジメチルホキシド62.5g、臭化アンモニウム
9.8gを添加し、100℃で3時間反応させた。反応
溶液を一部サンプリングし、高速液体クロマトグラフで
分析したところ1,4−ビスベンジルの収率は88%で
あった。
【0034】実施例2 1,4−ビス(β−ケトニトリル)36.4g、酢酸1
80g、65%重量濃度硫酸105.6gを室温で混合
後、8時間還流した。内温を80℃になるまで冷却し、
ジメチルホキシド62.5g、48%HBr水溶液15
gを添加し、100℃で3時間反応させた。反応溶液を
一部サンプリングし、高速液体クロマトグラフで分析し
たところ1,4−ビスベンジルの収率は83%であっ
た。
【0035】実施例3 1,4−ビス(β−ケトニトリル)36.4g、酢酸1
80g、65%重量濃度硫酸105.6gを室温で混合
後、8時間還流した。内温を80℃になるまで冷却し、
ジメチルホキシド62.5g、臭化ナトリウム10.3
gを添加し、100℃で3時間反応させた。反応溶液を
一部サンプリングし、高速液体クロマトグラフで分析し
たところ1,4−ビスベンジルの収率は86%であっ
た。
【0036】実施例4 1,4−ビス(β−ケトニトリル)36.4g、酢酸1
20g、ジメチルスルフォキシド62.5g、65%重
量濃度硫酸105.6gを室温で混合後、12時間還流
した。内温を80℃になるまで冷却し、臭化アンモニウ
ム9.8gを添加し、100℃で3時間反応させた。反
応溶液を一部サンプリングし、高速液体クロマトグラフ
で分析したところ1,4−ビスベンジルの収率は87%
であった。
【0037】実施例5 1,4−ビス(β−ケトニトリル)36.4g、酢酸1
80g、65%重量濃度硫酸105.6gを室温で混合
後、8時間還流した。内温を80℃になるまで冷却し、
ジメチルホキシド62.5g、臭化ナトリウム10.3
gを添加し、100℃で3時間反応させた。室温まで徐
冷し、析出した結晶をろ過、水洗、乾燥させ1,4−ビ
スベンジル21.8g(単離収率64%)を得た。
【0038】実施例6 1,4−ビス(β−ケトニトリル)36.4g、酢酸1
80g、65%重量濃度硫酸105.6gを室温で混合
後、8時間還流した。内温を80℃になるまで冷却し、
ジメチルホキシド62.5g、臭化アンモニウム9.8
gを添加し、100℃で3時間反応させた。内温を95
〜100℃にたもちつつ水180gを添加し、徐冷し
た。析出した結晶をろ過、水洗、乾燥させ1,4−ビス
ベンジル24.5g(単離収率73%)を得た。
【0039】
【発明の効果】本発明により、電子材料、機能性高分子
モノマーなどの重要な中間体であるビスベンジル化合物
を簡便かつ高純度で製造できる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1) 【化1】 (式中、R1〜R14はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲ
    ン原子、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4の
    アルキル基、単環のアリール基、アルキル基が炭素数1
    〜4アルキル基であるジアルキルアミノ基、ニトロ基を
    示す。)で表されるビス(β−ケトニトリル)化合物を
    水、ハロゲン化物、スルホキシド化合物の存在下、酸性
    で反応させることを特徴とする一般式(2) 【化2】 (式中、R1〜R14は前期と同じ意味を示す。)で表さ
    れるビスベンジル化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】 式(1) 【化3】 (式中、R1〜R14はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲ
    ン原子、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4の
    アルキル基、単環のアリール基、アルキル基が炭素数1
    〜4アルキル基であるジアルキルアミノ基、ニトロ基を
    示す。)で表されるビス(β−ケトニトリル)化合物を
    水の存在下、酸性で反応させ、式(3) 【化4】 (式中、R1〜R14は前期と同じ意味を示す。)で表さ
    れるビス(フェニルアセチル)ベンゼン化合物とした
    後、これを単離することなく、ハロゲン化物およびスル
    ホキシド化合物を加え、反応させることを特徴とする一
    般式(2) 【化5】 (式中、R1〜R14は前期と同じ意味を示す。)で表さ
    れるビスベンジル化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】 反応を有機溶媒の存在下で行わせること
    を特徴とする請求項1または2に記載のビスベンジル化
    合物の製造方法。
  4. 【請求項4】 酸性とするためにpKaが1以上である
    プロトン酸を用いることを特徴とする請求項1〜3のい
    ずれかに記載のビスベンジル化合物の製造方法。
  5. 【請求項5】 プロトン酸が硫酸であることを特徴とす
    る請求項4に記載のビスベンジル化合物の製造方法。
  6. 【請求項6】 有機溶媒が酢酸であることを特徴とする
    請求項3〜5のいずれかに記載のビスベンジル化合物の
    製造法。
  7. 【請求項7】 ハロゲン化物が臭化水素、臭化水素の
    塩、ヨウ化水素およびヨウ化水素の塩から選ばれる1種
    または2種以上であることを特徴とする請求項1〜6の
    いずれかに記載のビスベンジル化合物の製造方法。
  8. 【請求項8】 スルホキシド化合物がジメチルスルホキ
    シドであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに
    記載のビスベンジル化合物の製造方法。
  9. 【請求項9】 R1〜R14が、それぞれ独立に水素原子
    またはハロゲン原子であることを特徴とする請求項1〜
    8のいずれかに記載のビスベンジル化合物の製造方法。
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