JP2003191142A - スピンドル装置 - Google Patents
スピンドル装置Info
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Abstract
ドルに、流体のエネルギで回転駆動するモータ機能と冷
却機能が一体的に組み込まれた構造が単純なスピンドル
装置を提供すること。 【解決手段】モータ機能が組み込まれたスピンドル1を
ラジアル静圧軸受2およびスラスト静圧軸受3で支持す
る。ラジアル静圧軸受2を流れてスピンドルを支持した
流体は、スピンドルに設けられた流入流路6の流路を流
れて、スピンドル中心部の流路7に流入する。この流体
は、スピンドル1に設けられた流出流路7を流れてスピ
ンドル外部に流出する。流路6と8は、流体の角運動量
が変化するように作られ、これに伴ってスピンドルを回
転させるトルクが生じ、これをモータ機能として用い
る。また、温度制御された流体をスピンドルの内外周部
に同時に供給することにより、スピンドルの冷却機能を
備えた。
Description
機器等に用いるためのスピンドルに、流体のエネルギを
利用したモータ機能とスピンドル冷却機能を一体化した
スピンドル装置に関するものである。
は、転がり軸受で支持され、スピンドル装置とは別に設
けられた電気駆動のモータの回転運動をベルト、プーリ
等の伝達要素を介して回転運動が与えられる。従来の方
式のこのようなスピンドルが特に精密な工作機械システ
ムに用いられる場合には、以下のような3つの問題が発
生する。
における摩擦や機械的なガタによって高精度の回転運動
の実現が難しいというだけでなく、超精密加工において
要求される高速回転時には転がり軸受の焼き付きが発生
しやすくなるという大きな問題がある。この問題に対し
て、高精度加工が要求される工作機械では、静圧軸受に
よってスピンドルを支持する方式が用いられる。
ト、プーリといった伝達要素で発生する振動がスピンド
ルに伝わり、スピンドル自体の振動を引き起こすといっ
た問題である。このため、スピンドル自体にタービンを
取付けこれに流体を吹き付ける方式により、ベルト等の
伝達要素を必要としないスピンドルが用いられている例
がある。
る場合、加工中に工具と被削材間で発生する摩擦熱がス
ピンドルに伝わり、スピンドルの熱膨張を引き起こし、
これによって加工誤差が発生するといった問題である。
そこで、スピンドル装置に冷却流体を流す方式が用いら
れる場合がある。
に用いられるスピンドル装置には、静圧軸受による支持
機能、流体のエネルギによってスピンドルに回転動作を
発生させるモータ機能、並びに冷却機能を備えているこ
とが必要になる。しかしながら、これら3つの機能を同
時にスピンドル装置に組み込もうとするとスピンドル装
置が複雑になり大型になってしまう。このために、スピ
ンドル装置の製造コストが上昇するだけでなく、スピン
ドルの高速回転性能を低下させることになる。
れる上記3つの機能を有機的に一体化したスピンドル構
造を発明することにより、簡単な構造を有する高性能ス
ピンドル装置を提供することである。
スピンドル装置において従来から用いられているような
スピンドルに取り付けられたタービンに流体を吹き付け
る形式のモータ構造の代りに、スピンドルの断面に単純
な穴形状の流路を設けるだけで高速回転が可能なモータ
機能をスピンドルに容易に組み込める構造を特徴とする
ものである。このモータによれば、スピンドル外周面か
らスピンドル中心に設けられた流路まで貫通する流路を
利用して流体を流すとき、さらにスピンドル中心部の流
路からスピンドル断面に設けられた流路を通して、スピ
ンドル外周面へ流体を流すそれぞれの場合に、流体のも
つ角運動量変化によって回転トルクが発生し、このスピ
ンドルを回転させることができる。すなわち、このよう
な流路によってスピンドルにモータ機能を組み込むこと
が可能になる。しかも、このような流路をスピンドルに
複数設けることによって、より性能の高いモータ機能を
スピンドルに一体的に組み込むことが可能になった。こ
のような構造を持つスピンドル構造によって前記目的を
達成した。
たスピンドルを支持する静圧あるいは動圧軸受のための
流体を、モータ部に供給する流体と併用することによ
り、より少ない流量でスピンドルを支持し、スピンドル
を回転運動させることができる。
ンドルにモータ機能を組み込むために設けられた流路に
流体が流れ、また同時に、スピンドルの外周面全体には
スピンドルを支持するための静圧あるいは動圧軸受に供
給された流体が存在する。このようなスピンドル装置に
温度制御された流体を供給することにより、スピンドル
の外周部と内部に温度制御された流体が同時に流れるこ
とになり、スピンドルの温度変化を小さくすることがで
きる。
能スピンドルに要求される精密な支持機能、モータ機
能、冷却機能が同時に実現されるだけでなく、これらが
有機的に一体化した構造が簡単な高性能スピンドルが実
現できる。
が要求される様々な工作機械などに用いることができる
が、例えば、超精密ダイヤモンド旋盤において、被削材
を高速高精度に回転させるためのスピンドル装置、また
高精度に回転工具を回転加工する工作機械用のスピンド
ル装置、さらには被削材と研磨布を高精度に回転させる
必要のあるCMP装置のスピンドル装置などに用いるこ
とができる。
施形態の代表例を説明する。図1(a)は、モータ構造
が組み込まれたスピンドル1をラジアル静圧軸受2およ
びスラスト静圧軸受3で支持したスピンドル構造の断面
図である。外部のポンプあるいはコンプレッサーで供給
された流体がスピンドル装置の流入ポート4、5から供
給される。流入ポート4から流入した流体はラジアル静
圧軸受2を流れ、スピンドル1を支持する。この流体
は、ラジアル静圧軸受2を通過した後、スピンドル1に
設けられた流入流路6を流れて、スピンドル中心部の流
路7に流入し、スピンドルに設けられた流出流路8を流
れてスピンドル外部に流出し、この流体はスピンドル装
置の流出ポート9から流出する。流入ポート5からスピ
ンドル装置に流入した流体は、スラスト軸受でスピンド
ルを支持し、流出ポート9から流出する。
6と流出流路8は、それぞれ図1(b)、(c)に示す
ようになっており、この流路を流体が流れるとき、流体
の角運動量が変化し、これに伴ってスピンドルを回転さ
せるトルクが発生する。このモータ機能は、スピンドル
断面に設けられた流路を流体が流入出するたびにトルク
を発生させることができるので、図1(a)のスピンド
ル装置の場合、合計4箇所でトルクを発生させてスピン
ドルを回転させるが、その数を増やすことも可能であ
る。
ドルを流れる流体に角運動量変化を発生させることによ
り、モータ回転のためのトルクを発生させることができ
るので、スピンドル断面に設ける流路は、必ずしも図1
(b)、(c)に示すような“卍“形状である必要はな
く、流路が曲がる角度や形状は特に直角や直線状である
必要がなく、要求されるモータの性能に合わせて形状を
変更することができる。すなわち、この流路の形状が滑
らかな曲線に沿っていても構わない。さらに、1つの断
面に設ける流路の数も図1(b)、(c)のように4本
である必要もない。
の場合、スピンドルにドリル加工によって数本の穴を設
けるだけでモータ機能を組み込むことができる。スピン
ドル中心から半径方向に空ける流路は、スピンドル外周
から中心に向かってドリル加工し、外周面に形成された
穴をプラグで止栓すればよい。これと同様に、スピンド
ル中心部に設ける穴についても、スピンドルの両端面か
ら、穴あけを行った後、これをプラグにより止栓すれば
よく製作が極めて容易である。
ピンドルの外周および内部を流れるため、温度制御され
た流体を供給することにより、スピンドルの温度変化を
容易に一定化することができ、これによりスピンドルの
熱膨張を最小限にすることが可能になり、熱膨張によっ
て発生する加工誤差をなくすことができる。
1/minの流体をスピンドルに供給することにより、
静圧軸受で精度よく支持された上で、毎分50000回
転以上で駆動することが可能になる。試作した例では、
直径20mmのスピンドルの各断面に直径1。7mmの
流入出流路を1本設けている。
ルの負荷が一定なら供給する流量に比例するが、例えば
切削力などの負荷が変化した場合には、回転数が変化す
る。そこで、スピンドル回転数を一定にするために、ス
ピンドルの回転数を計測し制御弁によって流量を制御す
るフィードバック制御により、より安定した回転特性が
得られる。
いて説明する。本発明のスピンドル装置は、静圧軸受あ
るいは動圧軸受で支持するのが特徴の一つであるが、こ
れを図2に示すような転がり軸受に置き換えることも可
能である。また、転がり軸受の代わりに、各種樹脂等を
用いた滑り軸受に置き換えることも可能である。この場
合には、図1に示したスピンドル構造よりもさらに単純
な構造を有するモータ機能が一体化されたスピンドル装
置ができる。
用のほかに、例えば、歯科治療に用いるスピンドル装置
にも用いることができる。この際、スピンドルのモータ
機能に供給する流体には、空気を用いることも可能であ
るし、空気に水や薬品等を混入させ、これをスピンドル
から直接患部にかけることも可能である。これと同様な
応用範囲としては、整形外科における手術において、骨
への穴あけやその他の処置に用いる装置用のモータ機能
が一体化されたスピンドル装置としても利用できる。図
2の装置は、構造が単純であり、プラスチック成形技術
等を用いれば、大量生産も可能になり、この場合には、
使い捨てができるスピンドル装置も可能になる。これ
は、医療機器への応用において利点が多い。
れば、機械加工等に用いられる高性能のスピンドル装置
に要求される、静圧軸受あるいは動圧軸受によって支持
されたスピンドルに対して、構造が単純でスピンドルに
簡単に組み込むことが可能なモータ機能を設け、さらに
軸受とモータに供給する流体をスピンドルの冷却流体と
しても利用できる、構造が簡単なスピンドル装置を提供
することが可能になる。
ピンドル装置を小型化することができ、またわずかな部
品数で構成することができる。これは、製造コストを下
げることが可能になるだけでなく、スピンドル構造の単
純化によって、スピンドル回転数の高速化と剛性の向上
を可能にもする。
断面図である。
面図である。
スラスト軸受、4・・・流入ポートa、5・・・流入ポ
ートb、6・・・流入流路、7・・・スピンドル中心流
路、8・・・流出流路、9・・・流出ポート、20・・
・スピンドル、21・・・転がり軸受。
9)
概略図である。(a)は本発明のスピンドル装置本体の
断面図である。(b)はスピンドル部のA−A線部の断
面図である。(c)はスピンドル部のB−B線部の断面
図である。
断面図である。
受、4…流入ポートa、5…流入ポートb、6…流入流
路、7…スピンドル中心流路、8…流出流路、9…流出
ポート、20…スピンドル、21…転がり軸受。
Claims (7)
- 【請求項1】流体を流したとき、この流体の角運動量が
変化するようにスピンドル内部に流路を設け、スピンド
ルに流体を流すことによって、回転トルクを発生させる
ことのできるモータ構造を、スピンドルに一体的に組み
込んだ軸受構造を有するスピンドル構造。 - 【請求項2】前記軸受構造が各種加圧流体による静圧軸
受である請求項1記載のスピンドル構造。 - 【請求項3】前記軸受構造が各種流体による動圧軸受で
ある請求項1記載のスピンドル構造。 - 【請求項4】請求項1記載のモータ構造に供給する流体
と請求項2、3記載の軸受に供給する流体を共用するこ
とのできる請求項1記載のスピンドル構造。 - 【請求項5】前記軸受構造が転がり軸受である請求項1
記載のスピンドル構造。 - 【請求項6】前記軸受構造が滑り軸受である請求項1記
載のスピンドル構造。 - 【請求項7】請求項1記載のスピンドルの内外部に温度
制御された流体を供給することにより冷却機能を持たせ
た請求項1記載のスピンドル構造。
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JP2001402945A JP4000259B2 (ja) | 2001-12-21 | 2001-12-21 | スピンドル装置 |
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JP2008069942A (ja) * | 2006-09-15 | 2008-03-27 | Univ Kanagawa | スピンドル装置 |
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CN115090909A (zh) * | 2022-08-25 | 2022-09-23 | 深圳市靖博智能科技有限公司 | 一种长寿命主轴传动箱 |
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- 2001-12-21 JP JP2001402945A patent/JP4000259B2/ja not_active Expired - Fee Related
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