JP2003190313A - ピット用消火装置 - Google Patents

ピット用消火装置

Info

Publication number
JP2003190313A
JP2003190313A JP2001401356A JP2001401356A JP2003190313A JP 2003190313 A JP2003190313 A JP 2003190313A JP 2001401356 A JP2001401356 A JP 2001401356A JP 2001401356 A JP2001401356 A JP 2001401356A JP 2003190313 A JP2003190313 A JP 2003190313A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fire
pit
inert gas
supply source
extinguishing foam
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001401356A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3846308B2 (ja
Inventor
Naoki Itano
直樹 板野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawasaki Safety Service Industries Co Ltd
Original Assignee
Kawasaki Safety Service Industries Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Safety Service Industries Co Ltd filed Critical Kawasaki Safety Service Industries Co Ltd
Priority to JP2001401356A priority Critical patent/JP3846308B2/ja
Publication of JP2003190313A publication Critical patent/JP2003190313A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3846308B2 publication Critical patent/JP3846308B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 粗大ごみの資源回収工場におけるピット3内
の火災を容易に、確実に消火する。 【解決手段】 粗大ごみが投入されるピット3の開口4
の上方に、消火用泡供給源19の消火用泡ノズル12が
設けられ、ピット3の下部には、不活性ガス、たとえば
CO2,N2などの不活性ガス供給源29のノズル22が
設けられる。ピット内3の火災発生時、操作者は、火災
が発生しているピットに対応する入力手段37の操作を
行い、その火災が発生しているピット3に、消火用泡を
供給して粗大ごみなどの可燃物の上表面を覆うととも
に、ピット3内に不活性ガスを充満し、容易に、確実
に、消火を行うことができる。これによって燻り火災で
あっても、容易な消火が可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば粗大ごみ
の資源回収工場などにおけるピットで生じる火災を消火
するためのピット用消火装置に関する。
【0002】
【従来の技術】人の生活から廃棄される粗大ごみは、資
源回収工場に設置されたピットに、一旦、投入され、こ
の粗大ごみを破砕し、資源として回収し、または焼却す
る。粗大ごみは、たとえば廃材、家具、畳、布団などの
可燃物を含む。粗大ごみには、このような可燃物にさら
に、スプレー缶、卓上こんろ用ガスボンベ、花火用火薬
を含み、さらにライタ、圧電素子によって着火用火花を
発生する構成を有するこんろなどが混入する。これらの
ライタおよびこんろなどによって火花を発生することが
あり、またピットから粗大ごみをクレーンを用いて引上
げる際、金属同志が接触することによって、火花が発生
することがある。このようにして発生した火花が、可燃
性ガスまたは火薬に引火すると、ピットで火災が発生す
る。
【0003】ピット内の粗大ごみの表面で火災が発生し
た場合、既存の消火装置で消火することが比較的容易で
あるけれども、ピットの深部で発生した火災は、既存の
消火装置では消火することができず、粗大ごみの表面か
ら炎が生じていないにもかかわらず、煙が発生し続ける
という現象が生じる。
【0004】先行技術では、表面火災を検出して消火銃
によって散水し、自動的に消火する設備は存在するが、
深部火災である燻り火災を消火することはできない場合
が多い。消火銃を作業者が操作してピット内の可燃物を
取除き、火点を見つけて消火することが考えられるが、
自動消火は不可能である。したがってこの先行技術で
は、人の操作に頼らざるを得ないので、24時間常時稼
動する資源回収工場で常に作業者が作業をしている場所
でしか、消火を行うことができない。
【0005】粗大ごみの資源回収工場では、昼間5時間
程度、稼動され、夜間は無人になる。したがって設備の
稼動中に粗大ごみに点火し、設備の稼動終了時点で作業
者による検出が不可能であった小さい火種によって、夜
間、燻り火災に発展する。燻り火災の場合、粗大ごみの
表面からは作業者が発見することはできず、したがって
火点が検出できず、上述のように放射銃による自動消火
は困難である。
【0006】しかも燻り火災では、時間経過に伴い多量
の煙が発生する。したがってそのまま放置することによ
ってピットを含む施設内の空間は煙で充満し、視界がな
くなる。そのため消火活動はさらに困難となる。
【0007】他の先行技術では、ピット内に水を供給
し、粗大ごみを水没して消火する。ピットは、たとえば
幅16.5m×長さ23.5m×深さ20mであって大
形であり、このようなピットに水を供給するには、たと
えば2日間もの長時間を必要とする。しかも消火後、ピ
ットから水を排出して設備の復旧作業を行うのに、たと
えば3日程度の長時間の作業を必要とする。
【0008】この問題を解決するために、ピットの上方
に臨む開口を、機械的構成を有するシャッタで開閉可能
にし、火災発生時、シャッタによって開口を閉塞する構
成が、当業者によって容易に考えられる。この構成は、
ピットを新設する場合には、計画および設置が容易であ
る。しかし既設のピットにシャッタを設ける場合、工事
量が多く、困難が伴う。またこのような機械的シャッタ
を設ける構成は、設備が複雑であり、高価となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ピッ
ト内の火災を容易に、短時間に消火することができ、消
火後の復旧が容易であるピット用消火装置を提供するこ
とである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、ピット内に消
火用泡を供給する消火用泡供給源と、ピット内に不活性
ガスを供給する不活性ガス供給源とを含むことを特徴と
するピット用消火装置である。
【0011】本発明に従えば、ピット内に消火用泡供給
源からの消火用泡と、不活性ガス供給源からの不活性ガ
スを供給する。これによってピット内の粗大ごみなどの
可燃物の表面を消火用泡で覆い、ピット内に不活性ガス
を放出することによって、可燃物の表面火災および深部
火災を容易に、しかも確実に消火することができる。
【0012】ピット内に山積みされて投入された可燃物
相互間には、空気が存在する。表面火災は、消火用泡で
可燃物の表面を覆うことによって、空気と遮断し、消火
することができる。表面火災の火が内部に浸透すると、
内部の空気、酸素を消費し、燻り火災となる。燻り火災
は、消火用泡のみでは、消火することができない。
【0013】そこで本発明では、消火用泡で可燃物の表
面を覆い始めると同時に、ピットの下部から不活性ガス
を放射し、内部の空気を追出すとともに、可燃物相互間
の空間を不活性ガスによって不活性化する。可燃物は、
その可燃物の周囲のガスの酸素濃度を15%以下にする
と、燃焼を継続することができず、したがって本発明に
よれば、消火を確実に行うことができる。消火用泡が、
ピット内の可燃物の上表面を覆うことによって、ピット
の下部から放射供給される不活性ガスの拡散し、可燃物
の周囲を、低酸素濃度に維持することができ、燃焼を継
続することができないようにする。消火用泡の放射供給
と、不活性ガスの放射供給とには、時間差が存在しても
よく、たとえば消火用泡の供給を開始した後、時間をず
らして、不活性ガスを供給し始めてもよい。
【0014】また本発明は、消火用泡供給源は、消火用
泡をピットの開口の上方から供給し、不活性ガス供給源
は、不活性ガスをピットの下部から供給し、ピットの前
記開口付近に配置され、消火用泡を検出する消火用泡検
出器と、ピットの前記開口付近に配置され、不活性ガス
を検出する不活性ガス検出器と、制御手段であって、消
火用泡検出器と不活性ガス検出器との各出力に応答し、
消火用泡検出器によって消火用泡が検出されたとき、消
火用泡供給源を休止し、不活性ガス検出器によって不活
性ガスが検出されたとき、不活性ガス供給源を休止する
制御手段とを含むことを特徴とする。
【0015】消火用泡はピットの開口の上方から供給さ
れ、不活性ガスはピットの下部から供給される。ピット
内の可燃物の上表面を覆う消火用泡が、ピットの下部か
ら放射供給される不活性ガスによって上昇し、その消火
用泡が、ピットの開口付近に設けられた消火用泡検出器
によって検出されたとき、消火用泡供給源による消火用
泡供給を停止して休止する。これによってピット内に供
給された消火用泡が、ピットの開口から上方に溢れる恐
れがなく、ピットの周辺が汚損されることはない。また
不活性ガスがピットの開口付近に存在することが不活性
ガス検出器によって検出されると、不活性ガス供給源に
よって不活性ガスの供給が遮断されて休止される。これ
によって不活性ガスがピットから飛散することはなく、
不活性ガスの無駄な消費が防がれる。
【0016】また本発明は、作業者によって操作される
入力手段を含み、制御手段は、入力手段の出力に応答
し、消火用泡供給源および不活性ガス供給源を動作させ
ることを特徴とする。
【0017】本発明に従えば、消火動作の開始は、作業
者が入力手段を操作することによって行われる。作業者
はピット内またはそのピット付近に人が存在しないこと
を確かめて、その確認後に、入力手段を操作する。これ
によってピット内の火災発生地における人の安全を確保
することができ、このことは特に昼間などの作業者の作
業時間において、本発明が好適に実施される。
【0018】また本発明は、作業者によって操作される
入力手段と、ピットの火災を検出する火災検出器とを含
み、制御手段は、火災検出器の出力に応答し、火災が検
出されたとき、消火用泡供給源を動作させ、入力手段の
出力に応答し、不活性ガス供給源を動作させることを特
徴とする。
【0019】本発明に従えば、たとえば夜間などの人が
存在しないとき、ピット内の火災が発生すると、その火
災が火災検出器によって検出され、消火用泡供給源から
消火用泡が放射供給される。その後、作業者が火災報知
を受けて、ピット内に不活性ガス供給源から不活性ガス
を放射供給させるために、入力手段を操作する。これに
よって操作者はピット内またはその付近に人が存在しな
いことを確認して入力手段を操作することができ、安全
性を確保することができる。したがって夜間において
も、消火用泡を用いて消火することができ、またその
後、作業者の操作によって不活性ガスを供給して、消火
を容易に、確実に行うことができる。
【0020】こうして施設稼動中に可燃物に点火した
が、稼働終了直後に、作業者によって検出できなかった
小さな火種から、稼働終了後から時間を経て燻り火災に
発展した場合であっても、自動的な消火を行うことがで
きる。たとえば夜間、自動的に泡が消火用泡供給源によ
る警戒し、火災検出器によって火災が検出されると、自
動的に消火泡を供給して泡消火起動を自動的に行い、発
煙、火災を抑制する。作業者がピットの火災現場に到着
した後、入力手段を操作し不活性ガス供給源によって不
活性ガスをピット内に供給し、火災を消火することがで
きる。
【0021】また本発明は、作業者によって操作される
入力手段と、ピットの火災を検出する火災検出器と、第
1動作モードと第2動作モードとを切換えて設定する動
作モード切換え手段とを含み、制御手段は、動作モード
切換え手段の出力に応答し、第1動作モードが設定され
たとき、消火用泡供給源および不活性ガス供給源を動作
させ、第2動作モードが設定されたとき、火災検出器に
よって火災が検出されたとき、消火用泡供給源を動作さ
せ、入力手段の出力に応答し、不活性ガス供給源を動作
させることを特徴とする。
【0022】また本発明は、動作モード切換え手段は、
1日の時間帯毎に、第1および第2動作モードを切換え
ることを特徴とする。
【0023】本発明に従えば、動作モード切換え手段に
よって、たとえば1日の時間帯である昼間、人が作業し
ているとき、第1動作モードに設定する。作業者の操作
によって入力手段から、入力を行い、消火用泡と不活性
ガスとを用いてピット内の火災を消火することができ
る。
【0024】またたとえば夜間などの時間帯では、第2
動作モードに設定する。火災発生時、先ず、消火用泡を
ピット内に供給し、その後、作業者が入力手段を操作す
ることによって不活性ガスを供給し、こうしてピット内
またはピット付近の人の安全を確保しながら消火を容易
に、確実に行うことができるようになる。こうして、た
とえば夜間における消火用泡を用いる自動消火を可能に
することができる。
【0025】本発明の実施の他の形態では、動作モード
切換え手段は、1日の時間帯毎に第1および第2動作モ
ードを切換える代りに、操作者のたとえば手動操作によ
って第1および第2動作モードを切換えるように構成さ
れてもよく、そのほかの条件に基づいて、第1および第
2動作モードを切換えるように構成されてもよい。
【0026】また本発明は、ピットは、複数個、設置さ
れ、入力手段は、各ピットに対応してそれぞれ設けら
れ、消火用泡供給源は、各ピット毎に選択的に消火用泡
を供給することができ、不活性ガス供給源は、各ピット
毎に選択的に不活性ガスを供給することができ、制御手
段は、操作された入力手段に対応するピットに、消火用
泡供給源および不活性ガス供給源によって消火用泡およ
び不活性ガスをそれぞれ供給することを特徴とする。
【0027】本発明に従えば、たとえば粗大ごみの資源
回収工場などでは、複数個のピットが設けられ、各ピッ
ト毎に対応して入力手段がそれぞれ設けられる。作業者
は、火災が発生しているピットに対応する入力手段を操
作することによって、その火災が発生しているピットの
みに、消火用泡および不活性ガスを供給し、消火を行う
ことができる。これによって消火用泡および不活性ガス
の無駄な消費を防ぐことができる。
【0028】また本発明は、消火用泡および不活性ガス
は、空気よりも大きい比重を有し、または不活性ガスは
2ガスであることを特徴とする。
【0029】本発明に従えば、消火用泡および不活性ガ
スは、空気よりも大きい比重を有し、または不活性ガス
は、空気の比重に近似したN2ガスであってもよい。こ
れによって消火用泡は可燃物の上表面を確実に覆うこと
ができるとともに、不活性ガスはピット内を充満するこ
とができる。したがって消火用泡および不活性ガスがピ
ットの開口から外方に飛散するという無駄を防ぐことが
できる。
【0030】消火用泡というのは、たとえば1ccの原
液が500ccの泡に高発泡する組成を有し、たとえば
その原液は、合成界面活性剤であり、水で希釈し、空気
を巻込んで泡とする。
【0031】不活性ガスは、たとえばCO2であっても
よく、そのほかの空気よりも重い酸素以外のガスでもよ
く、あるいは空気の比重に近似したN2ガスが用いられ
てもよい。
【0032】不活性ガスとしてN2を用いることによっ
て、人の安全性が確保される。また本発明は、消火用泡
発生源が発生する消火用泡は、泡膜によって空気を包ん
だ構成を有することを特徴とする。
【0033】消火用泡は、原液の泡膜によって空気を包
んだ構成を有する。本発明の実施の他の形態では、泡膜
によって空気以外のガスを包んだ構成を有してもよく、
空気の代りにCO2またはN2などの不活性ガスであって
もよい。
【0034】また本発明は、ピットの前記開口は、作業
者の作業面に臨み、ピットの上方を、建屋によって覆う
ことを特徴とする。
【0035】本発明に従えば、ピットの開口は、作業者
の作業面に臨み、たとえばその作業面は、路上の地表面
であってもよく、または工場の床面であってもよい。こ
のようなピットは、建屋によってその上方が覆われる。
したがって、この建屋によって、ピット内の消火用泡お
よび不活性ガスが周囲に飛散することが抑制され、消火
の効果が高まる。建屋内には、ピット内の粗大ごみなど
の可燃物を搬入/搬出するクレーンのような設備が設け
られてもよい。
【0036】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の一形態の全
体の構成を示す系統図であり、図2は図1に示される実
施の形態の一部を切欠いて示す斜視図である。粗大ごみ
の資源回収工場1では、作業者が作業を行う作業面2
に、ピット3が形成される。作業面2は、工場1の床で
あり、または地表面である。ピット3の上方に臨む開口
4を覆って、建屋5が形成される。建屋5には、トラッ
クなどの運搬作業車両6によって開口4によって粗大ご
みである可燃物7が投入され、ピット3内に可燃物7が
貯留される。建屋5内で開口4の上方に設けられた天井
走行クレーン8に備えられた把持具9によってピット3
内の可燃物7が把持され、破砕機11に投入される。
【0037】図3は、図1および図2に示されるピット
3の簡略化した平面図である。建屋5内でピット3の開
口4の上方には、消火用泡ノズル12が配置される。泡
原液タンク13からポンプ14を経て原液が混合器15
に供給され、また水タンク16からポンプ17を経て混
合器15に水が供給される。こうして原液と水とが混合
された液体は、管路27を経て、ノズル12に供給さ
れ、このノズル12で発生した消火用泡は、開口4から
ピット3内に落下して可燃物7全体の上表面に付着して
その全体を覆い、また各可燃物の表面にそれぞれ付着し
て覆う。
【0038】ピット3は、ほぼ直方体状であり、その水
平断面は、図3に明らかなように矩形である。ノズル1
2は、開口4の一側辺18に沿って間隔をあけて複数
(たとえば3)、配置される。ノズル12、原液タンク
13、ポンプ14,17、水タンク16、混合器15お
よび管路27などは、消火用泡供給源19を構成する。
【0039】ピット3の底21付近である下部には、不
活性ガスのノズル22が設けられる。不活性ガスが充填
された圧力容器23からの不活性ガスは管路24から選
択弁25を経て管路26からノズル22に供給される。
ノズル22は、ピット3の開口4の前述の一側辺18に
対向する他側辺28に沿って間隔をあけて配置される。
ノズル22、圧力容器23、選択弁25、管路24,2
6は、不活性ガス供給源29を構成する。ピット3の一
側辺18にはまた、不活性ガス検出器32の下方にさら
に、1または複数(たとえば2)の不活性ガス検出器5
2,53が設けられてもよい。
【0040】開口4付近には、ピット3内の消火用泡を
検出する消火用泡検出器33と、ピット3内の不活性ガ
スを検出する不活性ガス検出器32とが設けられる。建
屋5でピット3の開口4の上方には、火災検出器33が
設けられる。火災検出器33は、ピット3内の可燃物7
の火災を検出する。火災検出器33は、可燃物7からの
赤外線を検出する構成であってもよく、または煙を検出
する構成であってもよく、そのほかの構成によって火災
を検出するようにしてもよい。
【0041】図4は、図1〜図3に示される実施の形態
における電気的構成を示すブロック図である。マイクロ
コンピュータなどによって実現される処理回路34に
は、各ピット3に個別的に対応して、図4の仮想線で示
される電気回路35がそれぞれ設けられ、処理回路34
はこれらの各電気回路35に共通に設けられる。各検出
器31〜33の出力は処理回路34に与えられ、またピ
ット3に個別的に対応する入力手段37が設けられる。
処理回路34の働きによって、ポンプ14,17および
選択弁25が動作制御される。処理回路34には、1日
24時間の各時間帯を設定する時計手段38が設けられ
る。
【0042】図5は、図4の処理回路34の動作を説明
するためのフローチャートである。図6は、図5と同様
に処理回路34の動作を説明するためのフローチャート
である。これらの図面を参照して、ステップa1からス
テップa2に移り、時計手段38によって昼間の予め定
める時間帯であって、第1動作モードが実行されるべき
であるかが判断される。昼間でないとき、すなわち1日
の残余の時間帯であるとき、図6のステップb1に移
り、夜間の時間帯であって、第2動作モードが実行され
るべきであるかが判断される。このようなステップa
2,b1は、時計手段38とともに、動作モード切換え
手段を構成する。図5のステップa3以降は、第1動作
モードの動作の実行を示す。図6のステップb2以降
は、第2動作モードの実行を示す。
【0043】図7は、図1〜図6に示される実施の形態
における動作を説明するためのタイミングチャートであ
る。前述の図5のステップa3で、図7(1)に示され
るように時刻t11で押釦37が操作されたとき、消火
用泡供給源19のポンプ14,17がステップa4で起
動され、これによってノズル12からは、図7(2)に
示されるように消火用泡が放射供給される。またこれと
ともに、入力手段37に対応するピット3の選択弁25
がステップa5で開かれて、時刻t11からは、ノズル
22から図7(4)に示されるようにCO2が放射供給
される。
【0044】ステップa6で、CO2検出器32によっ
てピット3内に開口4付近までCO2が充満されて供給
されたかどうかが判断される。CO2がピット3内に充
満され、その結果、開口4付近でCO2が検出器32に
よって検出されると、図7(5)に示されるように時刻
t21では、ステップa6で、CO2検出器32の出力
によって、次のステップa7では、その時刻t21でピ
ット3に対応する選択弁25が閉じられる。
【0045】ステップa8では、消火用泡検出器31が
ピット3の開口4付近で消火用泡を検出したかどうかを
判断する。図7(3)に示されるように消火用泡検出器
31がピット3の開口4付近で消火用泡を時刻t12で
検出すると、次のステップa9では、ポンプ14,17
を停止し、こうしてステップa10では、一連の第1動
作モードの実行を終了する。
【0046】図8は、図6のステップb2以降の第2動
作モードを説明するためのタイミングチャートである。
ステップb2では、火災検出器33によって火災が検出
されたかどうかが判断される。図8(1)に示されるよ
うに火災検出器33によって時刻t31で火災の発生が
検出されると、次のステップb3では、ポンプ14,1
7が起動され、ノズル12からは図8(2)に示される
ように消火用泡が放出供給される。作業者が、ステップ
b4において入力手段37を操作したかどうかが判断さ
れる。作業者が、図8(4)に示されるように時刻t4
1で入力手段37を操作すると、次のステップb5で
は、その火災が発生しているピット3に対応する選択弁
25が開かれ、不活性ガスであるCO2がノズル22か
ら、図8(5)に示されるように放射供給される。
【0047】ステップb6でCO2検出器32によって
開口4付近でCO2が、図8(6)の時刻t42で検出
されると、次のステップb7では、選択弁25を閉じ
る。
【0048】ステップb8では、消火用泡検出器31に
よって図8(3)に示されるように時刻t32で消火用
泡が検出されると、ステップb9では、ポンプ14,1
7を停止する。こうしてステップb10では、一連の第
2動作モードの実行を終了する。
【0049】図9は消火用泡のノズル12の水平断面図
であり、図10は図9に示される消火用泡ノズル12の
図9における右方から見た背面図である。水平軸線を有
する直円筒状のノズル本体41には、先細状の中空の直
円錐状の先端部42が同軸に取付けられる。本体41の
後部(図9の右方の端部)には、支柱43によって、液
体噴射ノズル44が前方(図9の左方)に向けて固定さ
れる。各ノズル44には、管路27から、前述の原液と
水との混合液体が圧送され、本体41内に噴射される。
この液体噴射ノズル44から滴状で噴射される液体によ
って矢符46で示されるように空気が本体41内に巻込
まれる。こうして先端部42に形成された多数の細孔4
7から、消火用泡48が噴射されてピット3の開口4に
落下する。
【0050】本体41には、取付片49が固定される。
この取付片49を介して、建屋5に消火用泡ノズル12
が固定される。こうして泡膜内に空気が内包された構造
を有する消火用泡が生成される。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、ピット内の可燃物、た
とえば粗大ごみなどの表面火災および深部火災などの火
災を、容易に、しかも確実に消火することができるよう
になり、燻り火災を消火することも容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の全体の構成を示す系統
図である。
【図2】図1に示される実施の形態の一部を切欠いて示
す斜視図である。
【図3】図1および図2に示されるピット3の簡略化し
た平面図である。
【図4】図1〜図3に示される実施の形態における電気
的構成を示すブロック図である。
【図5】図4の処理回路34の動作を説明するためのフ
ローチャートである。
【図6】図5と同様に処理回路34の動作を説明するた
めのフローチャートである。
【図7】図1〜図6に示される実施の形態における動作
を説明するためのタイミングチャートである。
【図8】図6のステップb2以降の第2動作モードを説
明するためのタイミングチャートである。
【図9】消火用泡のノズル12の水平断面図である。
【図10】図9に示される消火用泡ノズル12の図9に
おける右方から見た背面図である。
【符号の説明】
1 粗大ごみの資源回収工場 2 作業面 3 ピット 4 開口 5 建屋 6 作業車両 12 消火用泡ノズル 13 泡原液タンク 14,17 ポンプ 19 消火用泡供給源 22 不活性ガスノズル 25 選択弁 29 不活性ガス供給源 31 消火用泡検出器 32 不活性ガス検出器 33 火災検出器 34 処理回路 35 電気回路 37 入力手段 38 時計手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G08B 17/00 G08B 17/00 J Fターム(参考) 2E189 BA03 BB06 BB10 BC07 BD06 CA06 CA09 CB07 CC01 CE07 KA01 KA04 5G405 AA01 AA06 AB02 AB05 CA29 FA21

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピット内に消火用泡を供給する消火用泡
    供給源と、 ピット内に不活性ガスを供給する不活性ガス供給源とを
    含むことを特徴とするピット用消火装置。
  2. 【請求項2】 消火用泡供給源は、消火用泡をピットの
    開口の上方から供給し、 不活性ガス供給源は、不活性ガスをピットの下部から供
    給し、 ピットの前記開口付近に配置され、消火用泡を検出する
    消火用泡検出器と、 ピットの前記開口付近に配置され、不活性ガスを検出す
    る不活性ガス検出器と、 制御手段であって、 消火用泡検出器と不活性ガス検出器との各出力に応答
    し、 消火用泡検出器によって消火用泡が検出されたとき、消
    火用泡供給源を休止し、 不活性ガス検出器によって不活性ガスが検出されたと
    き、不活性ガス供給源を休止する制御手段とを含むこと
    を特徴とする請求項1記載のピット用消火装置。
  3. 【請求項3】 作業者によって操作される入力手段を含
    み、 制御手段は、入力手段の出力に応答し、消火用泡供給源
    および不活性ガス供給源を動作させることを特徴とする
    請求項2記載のピット用消火装置。
  4. 【請求項4】 作業者によって操作される入力手段と、 ピットの火災を検出する火災検出器とを含み、 制御手段は、 火災検出器の出力に応答し、火災が検出されたとき、消
    火用泡供給源を動作させ、 入力手段の出力に応答し、不活性ガス供給源を動作させ
    ることを特徴とする請求項2記載のピット用消火装置。
  5. 【請求項5】 作業者によって操作される入力手段と、 ピットの火災を検出する火災検出器と、 第1動作モードと第2動作モードとを切換えて設定する
    動作モード切換え手段とを含み、 制御手段は、 動作モード切換え手段の出力に応答し、 第1動作モードが設定されたとき、消火用泡供給源およ
    び不活性ガス供給源を動作させ、 第2動作モードが設定されたとき、火災検出器によって
    火災が検出されたとき、消火用泡供給源を動作させ、 入力手段の出力に応答し、不活性ガス供給源を動作させ
    ることを特徴とする請求項2記載のピット用消火装置。
  6. 【請求項6】 動作モード切換え手段は、1日の時間帯
    毎に、第1および第2動作モードを切換えることを特徴
    とする請求項5記載のピット用消火装置。
  7. 【請求項7】 ピットは、複数個、設置され、 入力手段は、各ピットに対応してそれぞれ設けられ、 消火用泡供給源は、各ピット毎に選択的に消火用泡を供
    給することができ、 不活性ガス供給源は、各ピット毎に選択的に不活性ガス
    を供給することができ、 制御手段は、操作された入力手段に対応するピットに、
    消火用泡供給源および不活性ガス供給源によって消火用
    泡および不活性ガスをそれぞれ供給することを特徴とす
    る請求項3〜6のうちの1つに記載のピット用消火装
    置。
  8. 【請求項8】 消火用泡および不活性ガスは、空気より
    も大きい比重を有し、または不活性ガスはN2ガスであ
    ることを特徴とする請求項1〜7のうちの1つに記載の
    ピット用消火装置。
  9. 【請求項9】 消火用泡発生源が発生する消火用泡は、
    泡膜によって空気を包んだ構成を有することを特徴とす
    る請求項1〜8のうちの1つに記載のピット用消火装
    置。
  10. 【請求項10】 ピットの前記開口は、作業者の作業面
    に臨み、ピットの上方を、建屋によって覆うことを特徴
    とする請求項1〜9のうちの1つに記載のピット用消火
    装置。
JP2001401356A 2001-12-28 2001-12-28 ピット用消火装置 Expired - Fee Related JP3846308B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001401356A JP3846308B2 (ja) 2001-12-28 2001-12-28 ピット用消火装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001401356A JP3846308B2 (ja) 2001-12-28 2001-12-28 ピット用消火装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003190313A true JP2003190313A (ja) 2003-07-08
JP3846308B2 JP3846308B2 (ja) 2006-11-15

Family

ID=27605385

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001401356A Expired - Fee Related JP3846308B2 (ja) 2001-12-28 2001-12-28 ピット用消火装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3846308B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017086519A (ja) * 2015-11-11 2017-05-25 能美防災株式会社 火災抑制方法
JP2018171248A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 ヤマトプロテック株式会社 放水型泡消火装置及び放水型泡消火方法
JP2018171313A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 能美防災株式会社 消火設備
JPWO2020202838A1 (ja) * 2019-03-29 2021-12-09 ホーチキ株式会社 火災報知設備

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017086519A (ja) * 2015-11-11 2017-05-25 能美防災株式会社 火災抑制方法
JP2018171248A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 ヤマトプロテック株式会社 放水型泡消火装置及び放水型泡消火方法
JP2018171313A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 能美防災株式会社 消火設備
JP7083599B2 (ja) 2017-03-31 2022-06-13 能美防災株式会社 消火設備
JPWO2020202838A1 (ja) * 2019-03-29 2021-12-09 ホーチキ株式会社 火災報知設備
JP7277568B2 (ja) 2019-03-29 2023-05-19 ホーチキ株式会社 火災報知設備
US11694532B2 (en) 2019-03-29 2023-07-04 Hochiki Corporation Fire alarm equipment

Also Published As

Publication number Publication date
JP3846308B2 (ja) 2006-11-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6003608A (en) Fire suppression system for an enclosed space
RU2118551C1 (ru) Способ пожаротушения (его вариант), устройство для его осуществления (его варианты) и система пожаротушения
US20140305668A1 (en) Solid Propellant Fire Extinguishing System
WO2004050189A3 (en) Methods and apparatus for controlling hazardous and/or flammable materials
JP2003190313A (ja) ピット用消火装置
KR20200101147A (ko) 차량탑재식 소화방법 및 소화시스템
CN216653217U (zh) 用于扑救火灾事件的系统和控制单元
JP2010273925A (ja) 消火システム
US4991658A (en) Device particularly useful as a fire extinguisher
CN101229417B (zh) 一种强力自动灭火装置
JP2007065711A (ja) 可燃物貯留ピット内の火災検知・消火システム
JP4585874B2 (ja) ガス機器及びその消火システム
US20150367153A1 (en) Self-extinguishing receptacle
JP2008005998A (ja) 消火設備
US4972998A (en) Method and system for preventing explosions within a solid waste disposal facility
US5161621A (en) Method of containing and extinguishing a fire
JP2007252637A (ja) 消火システム
KR200407930Y1 (ko) 화재 자동소화 기능을 갖춘 쓰레기통
JP2021045723A (ja) ごみ処理施設の発火検知システム、及び発火検知方法
EP2500064B1 (en) Method and system for locating and containing submerged fires in aerated and closed chambers for composting and bio-drying of waste and storage of solid flammable materials
JP2711768B2 (ja) ごみ処理装置
JPH06197997A (ja) ゴミ箱用の消火装置
CN218443552U (zh) 液粉双层式灭火弹
JPH01256406A (ja) 塵埃収集車
KR102664990B1 (ko) 전기자동차 화재진압시스템

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040922

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060307

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060324

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060808

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060814

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3846308

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120901

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150901

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees