JP3846308B2 - ピット用消火装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば粗大ごみの資源回収工場などにおけるピットで生じる火災を消火するためのピット用消火装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
人の生活から廃棄される粗大ごみは、資源回収工場に設置されたピットに、一旦、投入され、この粗大ごみを破砕し、資源として回収し、または焼却する。粗大ごみは、たとえば廃材、家具、畳、布団などの可燃物を含む。粗大ごみには、このような可燃物にさらに、スプレー缶、卓上こんろ用ガスボンベ、花火用火薬を含み、さらにライタ、圧電素子によって着火用火花を発生する構成を有するこんろなどが混入する。これらのライタおよびこんろなどによって火花を発生することがあり、またピットから粗大ごみをクレーンを用いて引上げる際、金属同志が接触することによって、火花が発生することがある。このようにして発生した火花が、可燃性ガスまたは火薬に引火すると、ピットで火災が発生する。
【0003】
ピット内の粗大ごみの表面で火災が発生した場合、既存の消火装置で消火することが比較的容易であるけれども、ピットの深部で発生した火災は、既存の消火装置では消火することができず、粗大ごみの表面から炎が生じていないにもかかわらず、煙が発生し続けるという現象が生じる。
【0004】
先行技術では、表面火災を検出して消火銃によって散水し、自動的に消火する設備は存在するが、深部火災である燻り火災を消火することはできない場合が多い。消火銃を作業者が操作してピット内の可燃物を取除き、火点を見つけて消火することが考えられるが、自動消火は不可能である。したがってこの先行技術では、人の操作に頼らざるを得ないので、24時間常時稼動する資源回収工場で常に作業者が作業をしている場所でしか、消火を行うことができない。
【0005】
粗大ごみの資源回収工場では、昼間5時間程度、稼動され、夜間は無人になる。したがって設備の稼動中に粗大ごみに点火し、設備の稼動終了時点で作業者による検出が不可能であった小さい火種によって、夜間、燻り火災に発展する。燻り火災の場合、粗大ごみの表面からは作業者が発見することはできず、したがって火点が検出できず、上述のように放射銃による自動消火は困難である。
【0006】
しかも燻り火災では、時間経過に伴い多量の煙が発生する。したがってそのまま放置することによってピットを含む施設内の空間は煙で充満し、視界がなくなる。そのため消火活動はさらに困難となる。
【0007】
他の先行技術では、ピット内に水を供給し、粗大ごみを水没して消火する。ピットは、たとえば幅16.5m×長さ23.5m×深さ20mであって大形であり、このようなピットに水を供給するには、たとえば2日間もの長時間を必要とする。しかも消火後、ピットから水を排出して設備の復旧作業を行うのに、たとえば3日程度の長時間の作業を必要とする。
【0008】
この問題を解決するために、ピットの上方に臨む開口を、機械的構成を有するシャッタで開閉可能にし、火災発生時、シャッタによって開口を閉塞する構成が、当業者によって容易に考えられる。この構成は、ピットを新設する場合には、計画および設置が容易である。しかし既設のピットにシャッタを設ける場合、工事量が多く、困難が伴う。またこのような機械的シャッタを設ける構成は、設備が複雑であり、高価となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ピット内の火災を容易に、短時間に消火することができ、消火後の復旧が容易であるピット用消火装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、消火用泡をピットの開口の上方から供給する消火用泡供給源と、
不活性ガスをピットの下部から供給する不活性ガス供給源と
ピットの前記開口付近に配置され、消火用泡を検出する消火用泡検出器と、
ピットの前記開口付近に配置され、不活性ガスを検出する不活性ガス検出器と、
制御手段であって、
消火用泡検出器と不活性ガス検出器との各出力に応答し、
消火用泡検出器によって消火用泡が検出されたとき、消火用泡供給源を休止し、
不活性ガス検出器によって不活性ガスが検出されたとき、不活性ガス供給源を休止する制御手段とを含むことを特徴とするピット用消火装置である。
【0011】
本発明に従えば、ピット内に消火用泡供給源からの消火用泡と、不活性ガス供給源からの不活性ガスを供給する。これによってピット内の粗大ごみなどの可燃物の表面を消火用泡で覆い、ピット内に不活性ガスを放出することによって、可燃物の表面火災および深部火災を容易に、しかも確実に消火することができる。
【0012】
ピット内に山積みされて投入された可燃物相互間には、空気が存在する。表面火災は、消火用泡で可燃物の表面を覆うことによって、空気と遮断し、消火することができる。表面火災の火が内部に浸透すると、内部の空気、酸素を消費し、燻り火災となる。燻り火災は、消火用泡のみでは、消火することができない。
【0013】
そこで本発明では、消火用泡で可燃物の表面を覆い始めると同時に、ピットの下部から不活性ガスを放射し、内部の空気を追出すとともに、可燃物相互間の空間を不活性ガスによって不活性化する。可燃物は、その可燃物の周囲のガスの酸素濃度を15%以下にすると、燃焼を継続することができず、したがって本発明によれば、消火を確実に行うことができる。消火用泡が、ピット内の可燃物の上表面を覆うことによって、ピットの下部から放射供給される不活性ガスの拡散し、可燃物の周囲を、低酸素濃度に維持することができ、燃焼を継続することができないようにする。消火用泡の放射供給と、不活性ガスの放射供給とには、時間差が存在してもよく、たとえば消火用泡の供給を開始した後、時間をずらして、不活性ガスを供給し始めてもよい。
【0015】
消火用泡はピットの開口の上方から供給され、不活性ガスはピットの下部から供給される。ピット内の可燃物の上表面を覆う消火用泡が、ピットの下部から放射供給される不活性ガスによって上昇し、その消火用泡が、ピットの開口付近に設けられた消火用泡検出器によって検出されたとき、消火用泡供給源による消火用泡供給を停止して休止する。これによってピット内に供給された消火用泡が、ピットの開口から上方に溢れる恐れがなく、ピットの周辺が汚損されることはない。また不活性ガスがピットの開口付近に存在することが不活性ガス検出器によって検出されると、不活性ガス供給源によって不活性ガスの供給が遮断されて休止される。これによって不活性ガスがピットから飛散することはなく、不活性ガスの無駄な消費が防がれる。
【0016】
また本発明は、作業者によって操作される入力手段を含み、
制御手段は、入力手段の出力に応答し、消火用泡供給源および不活性ガス供給源を動作させることを特徴とする。
【0017】
本発明に従えば、消火動作の開始は、作業者が入力手段を操作することによって行われる。作業者はピット内またはそのピット付近に人が存在しないことを確かめて、その確認後に、入力手段を操作する。これによってピット内の火災発生地における人の安全を確保することができ、このことは特に昼間などの作業者の作業時間において、本発明が好適に実施される。
【0018】
また本発明は、作業者によって操作される入力手段と、
ピットの火災を検出する火災検出器とを含み、
制御手段は、
火災検出器の出力に応答し、火災が検出されたとき、消火用泡供給源を動作させ、
入力手段の出力に応答し、不活性ガス供給源を動作させることを特徴とする。
【0019】
本発明に従えば、たとえば夜間などの人が存在しないとき、ピット内の火災が発生すると、その火災が火災検出器によって検出され、消火用泡供給源から消火用泡が放射供給される。その後、作業者が火災報知を受けて、ピット内に不活性ガス供給源から不活性ガスを放射供給させるために、入力手段を操作する。これによって操作者はピット内またはその付近に人が存在しないことを確認して入力手段を操作することができ、安全性を確保することができる。したがって夜間においても、消火用泡を用いて消火することができ、またその後、作業者の操作によって不活性ガスを供給して、消火を容易に、確実に行うことができる。
【0020】
こうして施設稼動中に可燃物に点火したが、稼働終了直後に、作業者によって検出できなかった小さな火種から、稼働終了後から時間を経て燻り火災に発展した場合であっても、自動的な消火を行うことができる。たとえば夜間、自動的に泡が消火用泡供給源による警戒し、火災検出器によって火災が検出されると、自動的に消火泡を供給して泡消火起動を自動的に行い、発煙、火災を抑制する。作業者がピットの火災現場に到着した後、入力手段を操作し不活性ガス供給源によって不活性ガスをピット内に供給し、火災を消火することができる。
【0021】
また本発明は、作業者によって操作される入力手段と、
ピットの火災を検出する火災検出器と、
第1動作モードと第2動作モードとを切換えて設定する動作モード切換え手段とを含み、
制御手段は、
動作モード切換え手段の出力に応答し、
第1動作モードが設定されたとき、消火用泡供給源および不活性ガス供給源を動作させ、
第2動作モードが設定されたとき、火災検出器によって火災が検出されたとき、消火用泡供給源を動作させ、
入力手段の出力に応答し、不活性ガス供給源を動作させることを特徴とする。
【0022】
また本発明は、動作モード切換え手段は、1日の時間帯毎に、第1および第2動作モードを切換えることを特徴とする。
【0023】
本発明に従えば、動作モード切換え手段によって、たとえば1日の時間帯である昼間、人が作業しているとき、第1動作モードに設定する。作業者の操作によって入力手段から、入力を行い、消火用泡と不活性ガスとを用いてピット内の火災を消火することができる。
【0024】
またたとえば夜間などの時間帯では、第2動作モードに設定する。火災発生時、先ず、消火用泡をピット内に供給し、その後、作業者が入力手段を操作することによって不活性ガスを供給し、こうしてピット内またはピット付近の人の安全を確保しながら消火を容易に、確実に行うことができるようになる。こうして、たとえば夜間における消火用泡を用いる自動消火を可能にすることができる。
【0025】
本発明の実施の他の形態では、動作モード切換え手段は、1日の時間帯毎に第1および第2動作モードを切換える代りに、操作者のたとえば手動操作によって第1および第2動作モードを切換えるように構成されてもよく、そのほかの条件に基づいて、第1および第2動作モードを切換えるように構成されてもよい。
【0026】
また本発明は、ピットは、複数個、設置され、
入力手段は、各ピットに対応してそれぞれ設けられ、
消火用泡供給源は、各ピット毎に選択的に消火用泡を供給することができ、
不活性ガス供給源は、各ピット毎に選択的に不活性ガスを供給することができ、
制御手段は、操作された入力手段に対応するピットに、消火用泡供給源および不活性ガス供給源によって消火用泡および不活性ガスをそれぞれ供給することを特徴とする。
【0027】
本発明に従えば、たとえば粗大ごみの資源回収工場などでは、複数個のピットが設けられ、各ピット毎に対応して入力手段がそれぞれ設けられる。作業者は、火災が発生しているピットに対応する入力手段を操作することによって、その火災が発生しているピットのみに、消火用泡および不活性ガスを供給し、消火を行うことができる。これによって消火用泡および不活性ガスの無駄な消費を防ぐことができる。
【0028】
また本発明は、消火用泡および不活性ガスは、空気よりも大きい比重を有し、または不活性ガスはN2ガスであることを特徴とする。
【0029】
本発明に従えば、消火用泡および不活性ガスは、空気よりも大きい比重を有し、または不活性ガスは、空気の比重に近似したN2ガスであってもよい。これによって消火用泡は可燃物の上表面を確実に覆うことができるとともに、不活性ガスはピット内を充満することができる。したがって消火用泡および不活性ガスがピットの開口から外方に飛散するという無駄を防ぐことができる。
【0030】
消火用泡というのは、たとえば1ccの原液が500ccの泡に高発泡する組成を有し、たとえばその原液は、合成界面活性剤であり、水で希釈し、空気を巻込んで泡とする。
【0031】
不活性ガスは、たとえばCO2であってもよく、そのほかの空気よりも重い酸素以外のガスでもよく、あるいは空気の比重に近似したN2ガスが用いられてもよい。
【0032】
不活性ガスとしてN2を用いることによって、人の安全性が確保される。
また本発明は、消火用泡発生源が発生する消火用泡は、泡膜によって空気を包んだ構成を有することを特徴とする。
【0033】
消火用泡は、原液の泡膜によって空気を包んだ構成を有する。
本発明の実施の他の形態では、泡膜によって空気以外のガスを包んだ構成を有してもよく、空気の代りにCO2またはN2などの不活性ガスであってもよい。
【0034】
また本発明は、ピットの前記開口は、作業者の作業面に臨み、ピットの上方を、建屋によって覆うことを特徴とする。
【0035】
本発明に従えば、ピットの開口は、作業者の作業面に臨み、たとえばその作業面は、路上の地表面であってもよく、または工場の床面であってもよい。このようなピットは、建屋によってその上方が覆われる。したがって、この建屋によって、ピット内の消火用泡および不活性ガスが周囲に飛散することが抑制され、消火の効果が高まる。建屋内には、ピット内の粗大ごみなどの可燃物を搬入/搬出するクレーンのような設備が設けられてもよい。
【0036】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施の一形態の全体の構成を示す系統図であり、図2は図1に示される実施の形態の一部を切欠いて示す斜視図である。粗大ごみの資源回収工場1では、作業者が作業を行う作業面2に、ピット3が形成される。作業面2は、工場1の床であり、または地表面である。ピット3の上方に臨む開口4を覆って、建屋5が形成される。建屋5には、トラックなどの運搬作業車両6によって開口4によって粗大ごみである可燃物7が投入され、ピット3内に可燃物7が貯留される。建屋5内で開口4の上方に設けられた天井走行クレーン8に備えられた把持具9によってピット3内の可燃物7が把持され、破砕機11に投入される。
【0037】
図3は、図1および図2に示されるピット3の簡略化した平面図である。建屋5内でピット3の開口4の上方には、消火用泡ノズル12が配置される。泡原液タンク13からポンプ14を経て原液が混合器15に供給され、また水タンク16からポンプ17を経て混合器15に水が供給される。こうして原液と水とが混合された液体は、管路27を経て、ノズル12に供給され、このノズル12で発生した消火用泡は、開口4からピット3内に落下して可燃物7全体の上表面に付着してその全体を覆い、また各可燃物の表面にそれぞれ付着して覆う。
【0038】
ピット3は、ほぼ直方体状であり、その水平断面は、図3に明らかなように矩形である。ノズル12は、開口4の一側辺18に沿って間隔をあけて複数(たとえば3)、配置される。ノズル12、原液タンク13、ポンプ14,17、水タンク16、混合器15および管路27などは、消火用泡供給源19を構成する。
【0039】
ピット3の底21付近である下部には、不活性ガスのノズル22が設けられる。不活性ガスが充填された圧力容器23からの不活性ガスは管路24から選択弁25を経て管路26からノズル22に供給される。ノズル22は、ピット3の開口4の前述の一側辺18に対向する他側辺28に沿って間隔をあけて配置される。ノズル22、圧力容器23、選択弁25、管路24,26は、不活性ガス供給源29を構成する。ピット3の一側辺18にはまた、不活性ガス検出器32の下方にさらに、1または複数(たとえば2)の不活性ガス検出器52,53が設けられてもよい。
【0040】
開口4付近には、ピット3内の消火用泡を検出する消火用泡検出器33と、ピット3内の不活性ガスを検出する不活性ガス検出器32とが設けられる。建屋5でピット3の開口4の上方には、火災検出器33が設けられる。火災検出器33は、ピット3内の可燃物7の火災を検出する。火災検出器33は、可燃物7からの赤外線を検出する構成であってもよく、または煙を検出する構成であってもよく、そのほかの構成によって火災を検出するようにしてもよい。
【0041】
図4は、図1〜図3に示される実施の形態における電気的構成を示すブロック図である。マイクロコンピュータなどによって実現される処理回路34には、各ピット3に個別的に対応して、図4の仮想線で示される電気回路35がそれぞれ設けられ、処理回路34はこれらの各電気回路35に共通に設けられる。各検出器31〜33の出力は処理回路34に与えられ、またピット3に個別的に対応する入力手段37が設けられる。処理回路34の働きによって、ポンプ14,17および選択弁25が動作制御される。処理回路34には、1日24時間の各時間帯を設定する時計手段38が設けられる。
【0042】
図5は、図4の処理回路34の動作を説明するためのフローチャートである。図6は、図5と同様に処理回路34の動作を説明するためのフローチャートである。これらの図面を参照して、ステップa1からステップa2に移り、時計手段38によって昼間の予め定める時間帯であって、第1動作モードが実行されるべきであるかが判断される。昼間でないとき、すなわち1日の残余の時間帯であるとき、図6のステップb1に移り、夜間の時間帯であって、第2動作モードが実行されるべきであるかが判断される。このようなステップa2,b1は、時計手段38とともに、動作モード切換え手段を構成する。図5のステップa3以降は、第1動作モードの動作の実行を示す。図6のステップb2以降は、第2動作モードの実行を示す。
【0043】
図7は、図1〜図6に示される実施の形態における動作を説明するためのタイミングチャートである。前述の図5のステップa3で、図7(1)に示されるように時刻t11で押釦37が操作されたとき、消火用泡供給源19のポンプ14,17がステップa4で起動され、これによってノズル12からは、図7(2)に示されるように消火用泡が放射供給される。またこれとともに、入力手段37に対応するピット3の選択弁25がステップa5で開かれて、時刻t11からは、ノズル22から図7(4)に示されるようにCO2が放射供給される。
【0044】
ステップa6で、CO2検出器32によってピット3内に開口4付近までCO2が充満されて供給されたかどうかが判断される。CO2がピット3内に充満され、その結果、開口4付近でCO2が検出器32によって検出されると、図7(5)に示されるように時刻t21では、ステップa6で、CO2検出器32の出力によって、次のステップa7では、その時刻t21でピット3に対応する選択弁25が閉じられる。
【0045】
ステップa8では、消火用泡検出器31がピット3の開口4付近で消火用泡を検出したかどうかを判断する。図7(3)に示されるように消火用泡検出器31がピット3の開口4付近で消火用泡を時刻t12で検出すると、次のステップa9では、ポンプ14,17を停止し、こうしてステップa10では、一連の第1動作モードの実行を終了する。
【0046】
図8は、図6のステップb2以降の第2動作モードを説明するためのタイミングチャートである。ステップb2では、火災検出器33によって火災が検出されたかどうかが判断される。図8(1)に示されるように火災検出器33によって時刻t31で火災の発生が検出されると、次のステップb3では、ポンプ14,17が起動され、ノズル12からは図8(2)に示されるように消火用泡が放出供給される。作業者が、ステップb4において入力手段37を操作したかどうかが判断される。作業者が、図8(4)に示されるように時刻t41で入力手段37を操作すると、次のステップb5では、その火災が発生しているピット3に対応する選択弁25が開かれ、不活性ガスであるCO2がノズル22から、図8(5)に示されるように放射供給される。
【0047】
ステップb6でCO2検出器32によって開口4付近でCO2が、図8(6)の時刻t42で検出されると、次のステップb7では、選択弁25を閉じる。
【0048】
ステップb8では、消火用泡検出器31によって図8(3)に示されるように時刻t32で消火用泡が検出されると、ステップb9では、ポンプ14,17を停止する。こうしてステップb10では、一連の第2動作モードの実行を終了する。
【0049】
図9は消火用泡のノズル12の水平断面図であり、図10は図9に示される消火用泡ノズル12の図9における右方から見た背面図である。水平軸線を有する直円筒状のノズル本体41には、先細状の中空の直円錐状の先端部42が同軸に取付けられる。本体41の後部(図9の右方の端部)には、支柱43によって、液体噴射ノズル44が前方(図9の左方)に向けて固定される。各ノズル44には、管路27から、前述の原液と水との混合液体が圧送され、本体41内に噴射される。この液体噴射ノズル44から滴状で噴射される液体によって矢符46で示されるように空気が本体41内に巻込まれる。こうして先端部42に形成された多数の細孔47から、消火用泡48が噴射されてピット3の開口4に落下する。
【0050】
本体41には、取付片49が固定される。この取付片49を介して、建屋5に消火用泡ノズル12が固定される。こうして泡膜内に空気が内包された構造を有する消火用泡が生成される。
【0051】
【発明の効果】
本発明によれば、ピット内の可燃物、たとえば粗大ごみなどの表面火災および深部火災などの火災を、容易に、しかも確実に消火することができるようになり、燻り火災を消火することも容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の全体の構成を示す系統図である。
【図2】図1に示される実施の形態の一部を切欠いて示す斜視図である。
【図3】図1および図2に示されるピット3の簡略化した平面図である。
【図4】図1〜図3に示される実施の形態における電気的構成を示すブロック図である。
【図5】図4の処理回路34の動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】図5と同様に処理回路34の動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】図1〜図6に示される実施の形態における動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図8】図6のステップb2以降の第2動作モードを説明するためのタイミングチャートである。
【図9】消火用泡のノズル12の水平断面図である。
【図10】図9に示される消火用泡ノズル12の図9における右方から見た背面図である。
【符号の説明】
1 粗大ごみの資源回収工場
2 作業面
3 ピット
4 開口
5 建屋
6 作業車両
12 消火用泡ノズル
13 泡原液タンク
14,17 ポンプ
19 消火用泡供給源
22 不活性ガスノズル
25 選択弁
29 不活性ガス供給源
31 消火用泡検出器
32 不活性ガス検出器
33 火災検出器
34 処理回路
35 電気回路
37 入力手段
38 時計手段

Claims (9)

  1. 消火用泡をピットの開口の上方から供給する消火用泡供給源と、
    不活性ガスをピットの下部から供給する不活性ガス供給源と
    ピットの前記開口付近に配置され、消火用泡を検出する消火用泡検出器と、
    ピットの前記開口付近に配置され、不活性ガスを検出する不活性ガス検出器と、
    制御手段であって、
    消火用泡検出器と不活性ガス検出器との各出力に応答し、
    消火用泡検出器によって消火用泡が検出されたとき、消火用泡供給源を休止し、
    不活性ガス検出器によって不活性ガスが検出されたとき、不活性ガス供給源を休止する制御手段とを含むことを特徴とするピット用消火装置。
  2. 作業者によって操作される入力手段を含み、
    制御手段は、入力手段の出力に応答し、消火用泡供給源および不活性ガス供給源を動作させることを特徴とする請求項1記載のピット用消火装置。
  3. 作業者によって操作される入力手段と、
    ピットの火災を検出する火災検出器とを含み、
    制御手段は、
    火災検出器の出力に応答し、火災が検出されたとき、消火用泡供給源を動作させ、
    入力手段の出力に応答し、不活性ガス供給源を動作させることを特徴とする請求項1記載のピット用消火装置。
  4. 作業者によって操作される入力手段と、
    ピットの火災を検出する火災検出器と、
    第1動作モードと第2動作モードとを切換えて設定する動作モード切換え手段とを含み、
    制御手段は、
    動作モード切換え手段の出力に応答し、
    第1動作モードが設定されたとき、消火用泡供給源および不活性ガス供給源を動作させ、
    第2動作モードが設定されたとき、火災検出器によって火災が検出されたとき、消火用泡供給源を動作させ、
    入力手段の出力に応答し、不活性ガス供給源を動作させることを特徴とする請求項1記載のピット用消火装置。
  5. 動作モード切換え手段は、1日の時間帯毎に、第1および第2動作モードを切換えることを特徴とする請求項4記載のピット用消火装置。
  6. ピットは、複数個、設置され、
    入力手段は、各ピットに対応してそれぞれ設けられ、
    消火用泡供給源は、各ピット毎に選択的に消火用泡を供給することができ、
    不活性ガス供給源は、各ピット毎に選択的に不活性ガスを供給することができ、
    制御手段は、操作された入力手段に対応するピットに、消火用泡供給源および不活性ガス供給源によって消火用泡および不活性ガスをそれぞれ供給することを特徴とする請求項2〜5のうちの1つに記載のピット用消火装置。
  7. 消火用泡および不活性ガスは、空気よりも大きい比重を有し、または不活性ガスはN 2 ガスであることを特徴とする請求項1〜6のうちの1つに記載のピット用消火装置。
  8. 消火用泡発生源が発生する消火用泡は、泡膜によって空気を包んだ構成を有することを特徴とする請求項1〜7のうちの1つに記載のピット用消火装置。
  9. ピットの前記開口は、作業者の作業面に臨み、ピットの上方を、建屋によって覆うことを特徴とする請求項1〜8のうちの1つに記載のピット用消火装置。
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