JP2003190258A - 形成成分液の硬化形成装置 - Google Patents

形成成分液の硬化形成装置

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JP2003190258A JP2001400708A JP2001400708A JP2003190258A JP 2003190258 A JP2003190258 A JP 2003190258A JP 2001400708 A JP2001400708 A JP 2001400708A JP 2001400708 A JP2001400708 A JP 2001400708A JP 2003190258 A JP2003190258 A JP 2003190258A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 内管上端近傍における硬化液の流れの乱れを
抑制して微小粒子の発生を防止すると共に、内管内での
縮流を抑制して形成成分液の再結合を防止することによ
り、規格サイズの粒子を大量に生産することができる形
成成分液の硬化形成装置を提供する。 【解決手段】 形成成分液を吐出するノズル16と、吐
出された形成成分液を硬化液中で硬化させる形成槽10
とを備え、ノズル16は吐出口が硬化液中に浸かるよう
に形成槽上部に配置され、形成槽10は内管11と外管
を有する2重管構造で、外管下部が有底構造であると共
に、外管下部の供給口から外管と内管11との間隙に流
入した硬化液を内管11上端の開口から内管に溢流させ
る形成成分液の硬化形成装置5である。形成槽10は、
形成槽10の外管上端と内管11上端の間かつ、ノズル
16の吐出口周囲に内管11の上端に略平行になるよう
に転流板を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ノズルから形成成
分液を形成槽中に吐出し、形成槽中の硬化液で硬化させ
て、形成成分液の粒子(例えば、化粧クリームなどに混
入して用いられる粒子)あるいは、形成成分液の糸状体
を製造するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、硬化液中で硬化する形成成分液の
液滴を、硬化液が充填された形成装置中に吐出し、硬化
させて易崩壊性粒子を製造する技術は数多く提案されて
いる。この技術に関する形成装置は、例えば、特公平6
−4129号公報や特開2000−189495号公報
に開示されている。
【0003】これらの形成装置は、概して特開2000
−189495号公報の図5に示されるような特徴的構
造を有している。すなわち、形成装置は、外管と内管か
ら構成されている。外管下部は実質的に有底構造であっ
て、内管は外管の底壁を貫通して延在している。外管の
下部には、硬化液を供給するための供給口があり、硬化
液は、供給されて上昇し、内管の上端よりも硬化液の水
位が高くなると、内管の上端縁から内管内に溢流する。
また、内管の上方には形成成分液を吐出するためのノズ
ルが設けられている。このノズルより、硬化液中へ形成
成分液を液滴状又は液柱状に吐出する。この時、この液
滴形成成分液が表面張力により液滴になり、さらに冷却
されて固化する。この時、液滴状への形成を促進させ、
製造効率が向上するたり、液滴の大きさを均一にさせ、
粒子の単分散性を向上させるために、形成成分液に振動
を与える場合もある。
【0004】しかし、上記の形成装置は、外管に供給さ
れた硬化液が内管に溢流する際に、硬化液の流れが乱
れ、ノズルから吐出されつつある形成成分液に余計な力
が加わり、液滴が引きちぎられるようにして分断するた
め、きれいな滴状にならず、必要とする大きさよりも小
さい規格サイズ外の微小粒子の発生を引き起こすことが
多かった。この微粒子の発生を抑えるためには、硬化液
の内管へ溢流する量を少なくする、すなわち内管の管径
を小さくしてノズル近辺の硬化液の流れの乱れを少なく
するか、あるいは、ノズルから吐出する形成成分液の吐
出力を少なくし、硬化液の乱れの影響を受けにくくする
必要があった。しかしながら、管径を小さくすると、内
管内で粒子が密集することとなるため、2つ以上の粒子
が再結合した大粒の粒子の発生を引き起こすおそれがあ
る。また、形成成分液の流量を少なくすると、生産能力
が低くなるという問題があった。
【0005】また、硬化液が内管へ溢流する場合におい
て、硬化液は、内管の管壁周囲から流れ込むため、硬化
液は、内管内で周囲から中央部分へ集まるように縮流す
る。このことは、吐出口を複数有する複数ノズルを用い
た場合に問題となる。すなわち、複数ノズルから同時に
吐出された複数の粒子は、硬化液の流れによって内管の
中央部に集められ、複数の粒子が再結合するおそれがあ
る。したがって、上記の構造を有する形成装置には、吐
出口を1つだけ備え、同時に複数の形成成分液を吐出で
きない単一ノズルが用いられていることが多く、粒子の
大量生産への問題となっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明が
解決しようとする技術的課題は、内管上端近傍における
硬化液の流れの乱れを抑制して微小粒子の発生を防止す
ると共に、内管内での縮流を抑制して形成成分液の再結
合を防止することにより、規格サイズの粒子を大量に生
産することを可能とした形成成分液の硬化形成装置を提
供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用・効果】本発明
は、上記技術的課題を解決するために、以下の構成の形
成成分液の硬化形成装置を提供する。
【0008】形成成分液の硬化形成装置は、吐出口から
形成成分液を吐出するノズルと、前記ノズルから吐出さ
れた前記形成成分液を硬化液中で硬化させる形成槽とを
備え、前記ノズルは、前記形成槽の上部に配置され、前
記形成槽は、外管と前記ノズルの下方に設けられた内管
とを有する多重管構造を有し、前記外管下部が実質的に
有底構造であると共に、前記硬化液の供給口が外管に設
けられ、前記供給口から外管と内管との間隙に流入した
硬化液を内管上端の開口から前記内管内に溢流させるも
のである。そして、前記形成槽は、前記硬化液の液面と
前記内管上端の間であって前記ノズルの吐出口の周囲
に、前記前記内管の上端面に略平行になるように転流板
を備える。
【0009】上記構成において、硬化形成装置は、ノズ
ルと形成槽とを備える。すなわち、ノズルから形成成分
液を吐出させて、形成槽中で硬化させるものである。形
成槽は、少なくとも1つの外管と1つの内管とを有する
多重管構造を有する。ここで、内管は、多重管構造のう
ちもっとも内側に位置するものをいい、外管は内管以外
の管を意味する。外管には硬化液の供給口が設けられて
おり、供給口から供給された硬化液を内管上端から内管
に溢流させる。外管を複数有する場合は、硬化液の供給
は、最外側の外管と外から2番目の外管の間以外に隣接
する外管同士又は外管と内管の間であってもよい。ノズ
ルは、吐出口が硬化液中に浸かるように設置しても浸か
らないように設置してもよい。また、ノズルは、多重ノ
ズルであってもよい。多重ノズルは、皮膜と芯成分から
なるカプセル粒子を製造するのに好適に使用される。ノ
ズルから吐出された形成成分液は、内管に溢流した硬化
液とともに流れながら硬化する。形成成分液は、粒子状
又は糸状に硬化されることが好ましい。粒子状に硬化さ
せる際には、吐出される形成成分液に間欠的に圧力振動
を与える手段をノズルに設け、前記形成成分液に振動を
与えながら吐出させることが好ましい。
【0010】上述のように形成槽には、内管に溢流する
硬化液の流れを整えるための転流板が設けられている。
転流板は、ノズルの吐出口の周囲に配置されるため、概
ね内管の上方に位置することとなる。転流板は板状の部
材であり、前記内管の上端面に略平行になるように設け
られ、内管の溢流口上方を覆うようなものであれば、そ
の形状は特に限定されるものではない。
【0011】ノズルの近傍に転流板が存在することによ
って、外管の下方から上昇してくる硬化液は内管に溢流
する際に転流板によって硬化液の液面まで到達せず、液
面近くにおける波立が抑制される結果、ノズル近傍の内
管への溢流が安定する。したがって、ノズルから吐出さ
れた形成成分液は硬化液の乱れを原因とする余分な力を
軽減することができ、微小粒子の発生などを抑えること
ができる。また、溢流が安定し、ノズル近辺の硬化液の
流れの乱れが少なくなるため、内管管径を大きくでき、
内管内での粒子の密集が避けられ、粒子の合一が少なく
なる。また、同時に形成成分液の吐出量を増大させるこ
とから、粒子の大量生産が可能となる。
【0012】したがって、上記構成によれば、微小粒子
の発生を防止することができると共に、大量生産を可能
とすることができる。
【0013】本発明の形成成分液の硬化形成装置は、具
体的には以下のように種々の態様で構成することができ
る。
【0014】好ましくは、前記ノズルは、前記形成成分
液を吐出するための吐出口を複数備える。具体的には複
数の単孔ノズル又は、多孔ノズルを備える。
【0015】上記構成において、内管の上方に設けられ
た転流板によって、内管に溢流する硬化液の流れは、内
管の周壁に向かって放射状に広がって内管内を流動す
る。したがって、吐出口を複数有し、同時に複数の形成
成分液を吐出できるようなノズルを用いた場合であって
も、吐出された形成成分液が中央部に集合することを抑
制し、互いに再結合することを防止することができる。
したがって、転流板を備えた上記構成の形成装置におい
て、吐出口を複数有するノズルは好適に使用できる。
【0016】上記構成によれば、転流板を備えた形成槽
は、内管への溢流が周壁方向に広がるように流れるた
め、吐出口を複数有するノズルを用いて同時に形成成分
液を吐出させたとしても、形成成分液が再結合すること
がない。したがって、上記複数ノズルを用いることがで
き、単位時間あたりの生産量を増加させることができ
る。
【0017】前記転流板には、略中央部に開口が設けら
れていることが好ましい。
【0018】上記構成において、転流板はその中央近傍
に円又は多角形の開口が設けられていることが好まし
い。多角形の形状は、四角形が好ましく、正方形である
ことがさらに好ましい。開口は、転流板の一部に切れ目
があって、転流板の開口部と外縁とがつながっているオ
ープンな開口であってもよい。また、その開口は、ノズ
ルの吐出口が挿入できる程度に設けられていることが好
ましい。また、開口の面積は、前記内管の断面積からノ
ズルに設けられた複数の吐出口間の最長距離を直径とす
る円の面積を差し引いた面積の0.3から3倍程度であ
ることが好ましく、0.4〜1.5倍であることがより
好ましい。
【0019】上記構成によれば、ノズルの全周、すなわ
ち、内管の上方の領域にわたって広く転流板が配置され
ており、溢流がより安定化する。また、開口が、多角形
の場合、内管断面形状に対して非相似形に設けられてい
るため、内管の全周に対して、不均一に溢流が発生する
ため、溢流が周方向にも広がると考えられる。したがっ
て、溢流の縮流を抑制する効果が大きくなり、吐出され
た形成成分液の再結合をさらに効果的に防止することが
できる。
【0020】好ましくは、形成成分液の硬化形成装置
は、前記内管の内周から中心方向に延在し、かつ前記内
管の軸と平行に配置された板状体である整流板を前記内
管の内周に備える。
【0021】上記構成において整流板は、内管周壁から
中央部に向かって伸びる板状体であり、内管の軸方向に
平行に配置される。内管周壁に設けられる整流板の枚数
は、その大きさにもよるが、2〜8枚程度であって、内
管を等分するように設けられることが好ましい。また、
径方向の寸法は内管の径によって任意に決定することが
できる。具体的には、内管の径の5から20%程度であ
ることが好ましい。さらに、軸方向の長さ寸法は、形成
成分液が硬化する領域まであることが好ましい。
【0022】上記構成によれば、内管内に溢流した硬化
液は、軸方向に沿って延在する整流板によって、渦流と
なることが防止され、軸方向に沿って直線的な流れとな
る。したがって、形成成分液が硬化するまでの間に溢流
の乱れを防止することができ、形成成分液の再結合を効
果的に防止することができる。本発明において、形成成
分液の粒子として易崩壊性粒子、硬度の高い粒子などが
挙げられる。易崩壊性粒子としては、ハイドロゲル粒子
などが挙げられる。ハイドロゲル粒子は、ノズルから吐
出し、硬化液で硬化させることにより簡易な設備で効率
的に製造できるため、本発明の装置に好適に用いられ
る。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態に係る
形成成分液の硬化形成装置について、図面を参照しなが
ら説明する。
【0024】図1は、本発明に係る硬化形成装置を用い
た易崩壊性粒子製造システムの構成図である。易崩壊性
粒子とは、圧縮破断強度が2〜500kpaのものをい
い、ハイドロゲル粒子及びカプセルなどが例示できる。
ハイドロゲルとは、水を溶媒としてゲル化剤から得られ
たゲルであり、ゲル化剤水溶液をゲル化して得られる。
ゲル化剤の例としては、寒天、ゼラチン等が挙げられ
る。図1の粒子製造システム1においては、概略以下の
処理を行うことによって寒天をゲル化剤(形成材)とす
る易崩壊性粒子であるハイドロゲル粒子を製造する。油
性成分槽2は、充填されている化粧品や食料品などに用
いられるオイルなどを加熱するためのヒーター(図示な
し)を備えており、油性成分液を加熱した状態で保存
し、給装パイプ71を通って乳化槽4に供給する。ま
た、寒天溶解槽3は、形成成分液である寒天水溶液を図
示しないヒーターによって寒天が溶解する程度の温度ま
で加熱し、給装パイプ72を通って乳化槽4に供給す
る。乳化槽4は、油性成分液と寒天水溶液とを攪拌、乳
化して形成成分液を製造し、給装パイプ73を通して形
成装置5に供給する。なお、乳化槽4も、寒天が硬化し
ないように図示しないヒーターを備えている。油性成分
液と寒天溶液とは溶け合わないため、乳化槽4で乳化さ
せて均一に分散させる。
【0025】乳化槽4で乳化された形成成分液は、給装
パイプ73を通って形成装置5に送られ、硬化形成装置
5で粒子が形成される。この硬化形成装置5が本発明に
係るものである。硬化形成装置5は、形成成分液を吐出
するノズルと硬化槽とから構成されている。硬化形成装
置の構造及び作用については後で詳細に説明する。ノズ
ルから吐出された形成成分液が硬化槽内で冷却オイルに
より冷却され、形成成分液内の寒天が硬化することによ
って、ハイドロゲルの粒子となる。
【0026】硬化形成装置5で硬化された粒子は、硬化
液である冷却オイルと共に給装パイプ74を通って分離
機6に送られる。分離機では、粒子と冷却オイルとを分
離する。冷却オイルは、給装パイプ78を通ってオイル
槽5aに戻される。オイル槽5aでは、冷却オイルを冷
蔵し、給装パイプ76を通って再び形成装置5に循環さ
せて硬化液として使用される。
【0027】分離機6で冷却オイルと分離された粒子
は、給装パイプ77を通って分級機7に送られる。分級
機では、製品として必要となる所望のサイズの粒子とそ
れよりも大きい粒子とを分別する。分級機では、給装パ
イプ82を通って洗浄液が分級機内に送られ、粒子を分
級の効率を向上させると共に粒子のつぶれを防止する。
大きい粒子は、給装パイプ79を通って廃棄される。一
方、所望のサイズの粒子は、洗浄液と共に給装パイプ8
0を通って洗浄機8に送られる。
【0028】洗浄機8では、給装パイプ83を通って供
給される洗浄液によって、表面に付着した冷却オイルを
取り除くために、粒子を洗浄すると同時に洗浄液と粒子
との固液分離とを同時に行う。洗浄された粒子は、給装
パイプ81を通って完成製品となる。洗浄済みの洗浄液
は、廃水パイプ84を通って廃水される。
【0029】なお図1の粒子製造システムにおいて用い
られる各装置、例えば、乳化槽4、分離機6、分級機
7、洗浄機8については、特にその構造が限定されるも
のではなく、それぞれ公知のものを好適に使用できる。
【0030】図2に図1の粒子製造システムに用いられ
る硬化形成装置の概略構成図を示す。この硬化形成装置
5はノズル16と形成槽10とで構成される。形成槽1
0は、その内側に内管11を備えた2重管構造である。
形成槽10内には、硬化液給送口12から送られた硬化
液が充填しており、内管11に溢流する。内管11は、
形成槽10の底壁を貫通して外部に伸びており、矢印4
5で示されるように給送パイプ74を通して分離機6に
給送される。内管11内に溢流しきれない硬化液は、矢
印43で示すように排出口13に流れ込むことによっ
て、形成槽10内に充填された硬化液の液面は常に一定
に保たれる。
【0031】内管11の上側には、乳化槽4から給送パ
イプ73を経由して送られてきた形成成分液100を吐
出するためのノズル16が設けられている。ノズル16
は、本体17とその先端に付される先端部22とで構成
される。本体17は主に形成成分液を充填するものであ
り、先端部22は、吐出口を備えた口金として機能す
る。先端部には、形成成分液を吐出するための吐出口が
複数設けられている。ノズル16は、吐出口が硬化液内
に配置されるようにかつ、吐出口からの形成成分液が、
降下してそのまま内管に流れ込むように配置する。本体
17の内側には、ピストン18が設けられ、これが矢印
46で示すように上下に往復移動することによって、形
成成分液に振動が与えられて、先端部22から吐出す
る。
【0032】ノズル16の近傍には、転流板14が設け
られている。転流板14は、内管11の上方に位置し、
溢流を安定化させるとともに、内管の中心側から周壁側
へ溢流を拡散して流れるようにする。
【0033】形成槽10には、高さ方向に異なる2箇所
に多孔板26が設けられている。多孔板26は、効果液
給送口12から給送される硬化液の形成槽内での乱流を
防止し、上昇流として安定させるために設けられるもの
である。
【0034】図3に図2の形成硬化装置のノズルの断面
構成図を示す。ノズル16は、上述したように、主に本
体17と、本体の先端に固定される先端部22とで構成
される。本体17の内腔には、ピストン18が設けられ
ており、振動機20によって上下方向に駆動する。先端
部22には、複数の吐出口が設けられており、ピストン
18の上下方向の往復運動によって、形成成分液に振動
が伝えられ、複数の吐出口23から均一に形成成分液が
吐出される。ノズル本体17には、形成成分液を給送す
るために、給送パイプ73と接続する供給口19が設け
られており、乳化槽4によって乳化された形成成分液
は、これを通ってノズル本体17に給送される。
【0035】図4は、図1の形成硬化装置の形成槽の断
面構成図である。形成槽10は上述のように内管11を
備えている。内管は、形成槽10の底壁10aを貫通し
て外部に伸びている。また、内管の上端と硬化液の水
面、すなわち、外管の上端とはの距離Aは、およそ5〜
50mm、とりわけ15mm程度であることが好まし
い。本実施形態では、形成槽内径230mm、内管外径
80mm、内管内径72mmとした。
【0036】図5に図2の形成装置に用いられる多孔板
の平面図を示す。多孔板26は、図2及び図4に示すよ
うに、形成槽10内に、高さ方向に異なる位置に2枚設
けられている。多孔板26は、図5に示すように金属板
のベース27に多数の小孔28が穿設されたものであ
る。また、中央部には、内管11が貫通するための開口
29が設けられている。開口29は、内管10の外径に
一致していることが好ましい。形成槽10底部近傍から
供給された硬化液は、多孔板26を通過するまでは流れ
の乱れが生じるが、小孔28を通過して上昇する際に流
れが整い、安定化した状態で転流板14にまで到達す
る。
【0037】図6に図2の形成装置の内管の構造を示
す。内管11は、上述の通り筒状の部材であり、その内
壁31には内管を等分するように整流板15が設けられ
ている。整流板15は、内管11の径方向に延在する板
状の部材であり、内管11の軸方向に水平に設けられ
る。整流板は内管の内周に2〜8枚程度設けることが好
ましい。図6(a)に示す整流板の幅Bは、内管の寸法
に応じて決定することができ、概ね内管の直径に対して
5〜20%程度であることが好ましい。また、図6
(b)に示す整流板の高さ寸法Cは、ノズル16から吐
出された形成成分液が硬化するまでに移動する長さであ
ることが好ましく、硬化液の温度や形成成分液の特性、
内管11内を流れる硬化液の流速などによって決定す
る。概ね5cmから1m程度であることが好ましい。
【0038】整流板15を設けることによって、内管1
1内を下降する硬化液は、整流板によって渦流動するこ
とが防止され、内管の軸方向に沿って安定して流動す
る。したがって、形成成分液が硬化するまでの間に、複
数の粒子が再結合するのを防止することができる。
【0039】次に本実施形態の形成装置の動作について
説明する。図7はノズルから吐出された形成成分液が粒
子として形成される過程を説明する図である。図7にお
いては、説明の便宜のため、形成成分液の吐出口が一つ
のみ設けられている単ノズルを用いているが、本実施形
態において用いられている複数の吐出口を有するノズル
であっても同様である。ノズル17xは、内管11xの
上方に設けられている。内管11xには、その上端から
硬化液が溢流し、内管内を下降流となって通過する。硬
化液は、冷却されたオイルであり、形成成分液100が
硬化液に接触すると冷やされて硬化する。ノズル17x
には、供給口19xから形成成分液100が供給され、
内部に充填する。ノズル17x内には、ピストン18x
が設けられており、これが矢印46xで示されるように
上下に振動することで、ノズル17x内に充填されてい
る形成成分液102が振動を受け、凹み103を作りな
がら吐出する。硬化液中に吐出された形成成分液は、表
面張力により凹み部分から分離して液滴状105にな
り、その液滴が硬化してハイドロゲル粒子となる。
【0040】次にノズルから形成成分を吐出させる条件
について説明する。図8はピストンの振幅と吐出流速と
の関係を示すグラフである。図9は図8のグラフにおけ
るノズルからの吐出状態を示す概略図である。ピストン
と吐出流速とを変更させることで、ノズルから吐出する
形成成分液の状態を制御することができる。すなわち、
吐出流速が少ないときは、図9(a)に示すように振幅
にかかわらず滴状に吐出され、粒子状に容易に成型する
ことができるが、時間あたりの生産量を大きくすること
はできない。また、この場合、粒子の径寸法にばらつき
が出ることが多い。
【0041】一方、吐出速度を増大し、所定の値を超え
ると、ピストンの振幅によって吐出状態に変化が生じ
る。すなわち、振幅が小さい及び大きい場合は、微小液
滴が生じる領域となり、それぞれ、図9(b)、図9
(d)に示すように、粒子管に微小液滴が生じる。一
方、ある所定範囲における振幅を用いると、図9(c)
に示すように、最適粒子生成領域となって微小液滴は発
生せず、粒子径がそろった粒子を製造することができ
る。
【0042】また、所定の値を超えて吐出流速が増加す
ると、図9(e)に示すような形成成分液は乱流状態で
吐出され、ピストンの振幅を調整しても、粒子状に成型
することは困難となる。
【0043】吐出される粒子の粒径については、形成成
分液の液流量と、ピストンの振動数を制御することによ
って、任意の液滴の粒径とすることができる。液滴の粒
径と形成成分液の液流量及びピストン振動数との関係
は、以下の式(1)に示すような関係として表すことが
できる。
【0044】
【数1】 式(1)において、dは粒子径(cm)、Qは形成成分
液の液流量(cm/s)、fはピストンの振動数(H
z)を示す。
【0045】本実施形態に係る形成装置によれば、内管
への硬化液の溢流を安定化させることができ、図8で示
した最適粒子生成領域(c)の境界を、最適粒子生成領
域が広くなるようにそれぞれ移動させることができる。
また、後述するように、内管ヘ溢流した硬化液は、内管
の中央部から周壁に向かって拡散するように流れるた
め、粒子を内管内で再結合させることを防止することが
できる。
【0046】次に図10を用いて、本実施形態に係る形
成装置によって層流領域が広くなるとともに溢流が拡散
して流動する理由を説明する。図10(a)に示すよう
に、本実施形態に係る形成装置は、内管11の上部に転
流板14が設けられている。転流板には開口14aが設
けられており、ノズル22の吐出口23から吐出される
形成成分液は開口14aを通って内管に流れ込む。一
方、図10(b)に示すように、従来の形成装置は、内
管11xの上部に転流板が設けられていない点において
異なる。なお、転流板14が設けられる位置は、図10
(a)においては、硬化液中であるが、転流板14の下
面が硬化液の液面及び内管の上端に接するまでの間で、
位置を上下に変えてもよい。
【0047】まず、図10(b)を用いて、従来の形成
装置について硬化液の溢流の様子を説明する。この形成
装置では、形成槽10xと内管11xとの間に送られた
硬化液は、矢印41xで示すように上昇する。そして、
内管11xの上端縁よりも高く上昇すると、矢印42x
で示すように、内管11xの上端縁のあらゆる位置から
あらゆる角度で、内管11xの内腔30xに溢流する。
したがって、ノズル22xの吐出口23xの周辺では、
硬化液の流れが不安定であり、吐出された形成成分液は
その流れに衝撃を受けて引きちぎられ、微小粒子を発生
させる原因となる。また、内管11xの上端周縁から溢
流した硬化液は、内腔30x内を満たすために、矢印4
9xで示すように内管11xの内腔中心部に向かって広
がった降下流となるため、ノズル22xからの粒子は、
矢印49xに示す流れにしたがって中央部分に集合して
再結合の原因となる。
【0048】一方、図10(a)に示す本実施形態に係
る形成装置では、形成槽10と内管11との間に送られ
た硬化液は、矢印41で示すように上昇する。そして、
硬化液の上昇流は、転流板14に衝突して、矢印42a
で示すように転流板14に沿って移動され、矢印47で
示されるように内管11の周壁よりも中央よりから内管
11の内腔30内に溢流する。一方、矢印42bで示さ
れるような硬化液流は、転流板を越えて上昇し、液面に
まで到達するが、転流板14があるため、硬化液の上昇
流の流れの乱れが、その下に位置する内管11の開口に
影響を及ぼさない。転流板14の上を通った硬化液は、
矢印48で示されるように転流板14の開口14aを通
って安定した状態で降下し、ノズル22の吐出口23か
らの形成成分液に与える衝撃が少なく、形成成分液を引
きちぎることがないため微小粒子の発生を抑えることが
できる。
【0049】また、矢印47、48で示される内管11
の内腔30への溢流は、図10(b)に示す従来の形成
装置に比べて内管11の上端周縁よりもやや中央よりか
ら溢流するため、内腔30内を満たすために周壁にむか
って広がるような下降流となる。よってノズル22から
吐出された粒子は、矢印49に示す流れにしたがって内
管周壁方向に広がり、粒子の再結合を防止することがで
きる。
【0050】図11は、本実施形態に係る形勢装置のノ
ズル先端部の構成を示す図である。本実施形態に係る形
成装置は、上述したように、内管に溢流する効果液が内
管の周壁方向に広がりながら降下流となるため、その流
れにしたがって、粒子も周壁方向に広がって下降する。
したがって、図11(b)に示すようなノズル先端部2
2の中央領域に吐出口23d、23cが設けられていて
も、粒子の再結合を起こすことが少なくなる。
【0051】一方、図11(a)に示すような中央領域
に吐出口が設けられていない先端部22は、単位時間あ
たりの粒子の吐出量を多くするために吐出口23a,2
3bを周辺部分に密接して設けることが必要となるが、
この場合であっても粒子は拡散して下降するため、再結
合を有効に防止することができる。
【0052】
【実施例】図4に示す構造を有する形成装置を用いて粒
子を製造硬化させる場合において、以下に示すように転
流板の形状と配置場所を変化させて内管内を流れる粒子
の拡散の程度と粒子の径分布とを比較した。なお、ノズ
ルに設けられた吐出孔の最長間隔すなわち図11におい
て、最も外側に配置されている吐出口23aの列の径は
24mmである。形成装置のサイズは、形成層の内径2
30mm、内管外径80mm、内管内径72mm、内管
上端の深さ15mmであり、内管には、4枚の整流板を
設けた。硬化液として15℃に冷却したオイルを内管内
10〜15cm/sec程度に流れるように供給した。
をピストンの周波数を68Hz、目標とする粒径を2m
mとし、1mm以上2.8mm未満を許容範囲とした。
【0053】まず、転流板の形状が与える影響を検討す
るために、以下の表1に示す実施例1〜4及び比較例1
を行った。実験条件としては、0.8φの吐出口を24
個有するノズル先端部を用い、形成成分液を24kg/
hで吐出した。実施例1〜3は、転流板に幅30mmの
矩形の板状体を用い、配置枚数をそれぞれ1,2,4枚
とした。実施れ2、3において平行に配置された2枚の
転流板間の距離は60mmとした。また、実施例4は、
転流板に半円型の板状体を2枚用い、形成槽の上面を覆
うように配置した。ただし、形成槽の上端から排出口1
3に流れる部分及びノズルが配置される部分のみを開い
た構造とした。各実施例とも転流板を形成槽の上端に配
置することにより、転流板の下面が硬化液の液面に一致
するようにした。自由表面開口率は、形成槽の液面全体
に対する転流板によって覆われていない部分の比率を意
味する。
【0054】評価項目は、各実施例及び比較例につい
て、目視による粒子の拡散の状態評価、微小粒子の発生
率、粗大粒子の発生率とした。
【0055】
【表1】
【0056】転流板を設けた各実施例では、いずれも比
較例に比べて微小粒子及び粗大粒子の発生率が減少する
ことが認められた。特に実施例3においては、微小粒子
及び粗大粒子ともに発生しないことが認められた。ま
た、内管内の溢流の流れは、比較例においては、図13
(a)に示すように、粒子33aは内管11の中央部分
に縮流するのに対し、実施例1〜3においては、転流板
14b〜14dを設けた方向に広がって流れ、転流板に
よる拡散の効果が認められた。特に実施例3において転
流板14dを角井型に配置した場合に特に効果が顕著で
あった。実施例4においては、内管流の広がりは確認で
きたものの、実施例3と比較すると広がりの程度は少な
いことが認められた。
【0057】次に転流板の大きさが与える影響を検討す
るために、正方形の転流板に正方形の開口を設けた角井
型の転流板及び、円形の開口を設けた円形の転流板を用
いて、粒子を製造する様子を観察した。実験条件は、図
11(a)に示すように0.8φの吐出口を42個配置
したノズル先端部を用い、形成成分液を42kg/hで
吐出した。実施例5〜9は、開口のサイズを変えた角井
型の転流板について、実験を行い、図12(e)に示す
Dの値を変化させた転流板を用いた。なお、図12
(e)に示すEの寸法はいずれも30mmとした。ま
た、転流板を配置する場所については、硬化液の液面に
一致するようにし、実施例9のみ深さ10mmの硬化液
中に配置した。
【0058】評価項目は、内管内を流れる粒子の広がり
の程度を観察するとともに、適度な広がりを呈した実施
例7、9及び比較例2については、微小粒子及び粗大粒
子の発生率を求めた。
【0059】
【表2】
【0060】比較例2は、形成成分液の吐出量及び吐出
口を増やし、粒子の生産能力をあげたため、比較例1に
比べて微粒子及び粗大粒子の発生率がともに増加した。
微小粒子の発生率の増加は、吐出口を増やした結果、ノ
ズル近傍における硬化液の乱れの影響をより受けやすく
なったためであり、粗大粒子の発生率の増加は、単位体
積当たりに吐出される形成成分液の量が増加した結果、
粒子間の再結合が生じやすくなったためであると考えら
れる。したがって、ノズル近傍の硬化液の流れの乱れが
少なく、内管内を流れる下降流の広がりが顕著であれ
ば、微小粒子と粗大粒子の発生率は減少するものと考え
られる。
【0061】実施例5〜8において、転流板の開口14
aのサイズを変更することによって、下降流の広がりの
程度が変化することが認められた。すなわち、比較例2
においては図13(a)に示すような縮流が見られたの
に対し、実施例5では、図13(b)に示すように、下降
流の広がりは見られなかったものの縮流は抑制されてい
ることが認められた。すなわち、開口が小さい場合は、
縮流を抑制する効果が小さいことが判明した。実施例6
では、図13(c)に示す適度な広がりよりも若干少な
いものの下降流の広がりが認められた。実施例7では、
図13(c)に示す適度な広がりが認められた。一方、
開口のサイズをさらに大きくした実施例9においては、
下降流の広がりが過大であり、内間の周壁に粒子33d
が衝突する様子がみられた。したがって、最も適度な広
がりを見せた実施例7についての微小粒子及び粗大粒子
の発生率を求めたところ、それぞれ1.1%、2.5%
となり、微小粒子及び粗大粒子の発生率を防止する効果
が顕著に認められた。なお、比較例2、実施例7の粒子
の粒径分布を図14(a),図14(b)にそれぞれ示
す。両グラフを比較すると、1mm以下の微小粒子及び
2.8mm以上の粗大粒子の発生率がそれぞれ減少して
いる。
【0062】開口のサイズとして好適な結果を呈した実
施例7と同じ転流板を用い、設置場所を水中にした実施
例9においては、実施例7よりも下降流の広がりが認め
られた。したがって、粗大粒子の発生率は実施例7より
も低くなっている。一方、微小粒子の発生率は増加して
いる。これは、転流板が水中に配置され、ノズル近傍の
硬化液の安定性が低くなったためであると思われる。
【0063】同様に、実施例10〜14は、開口のサイ
ズを変えた円板型の転流板について、実験を行い、図1
2(f)に示すFの値を変化させた転流板を用いた。な
お、図12(f)に示すGの寸法はいずれも30mmと
した。また、転流板を配置する場所については、硬化液
の液面に一致するようにし、実施例14のみ深さ10m
mの硬化液中に配置した。
【0064】評価項目は、内管内を流れる粒子の広がり
の程度を観察するとともに、適度な広がりを呈した実施
例11については、微小粒子及び粗大粒子の発生率を求
めた。
【0065】
【表3】
【0066】実施例10〜13までは、図13(c)に
示す適度な広がりよりも若干少ないものの下降流の広が
りが認められた。特に、実施例11が最も広がりを持っ
た下降流が確認されたため、微小粒子及び粗大粒子の発
生率を算出した。実施例11の粒子形分布を図14(d)
に示す。実施例14では、微小粒子発生率及び粗大粒子
発生率は角井型の転流板を用いた実施例5〜8よりも多
くなったが、比較例2と比較すると明らかなように、転
流板を設けたことによる効果が顕著に確認できる。ま
た、転流板を硬化液中に深さ10mmのところに設置し
た実施例14においては、下降流の広がりは同じ転流板
を用いた実施例11よりも広くなり、図13(b)に示す
ような適度な広がりが認められた。すなわち、円板型の
転流板を用いた場合は、硬化液中に設けることによって
内管に流れる降下流を大きく広げることができるという
結果を得た。
【0067】以上説明したように、本実施形態に係る形
成装置によれば、ノズル近傍の硬化液の流れを安定化さ
せることによって、ノズルから吐出された形成成分液に
余計な衝撃を与えることがないため、微小粒子の発生を
抑えるとともに、内管内の降下流を広げるとともに層流
とすることができる。したがって、吐出口を複数有する
ノズルを用いたとしても、内管内での粒子同士の再結合
を防止することができる。したがって、粗大粒子の発生
を抑えることができる。
【0068】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではなく、その他種々の態様で実施可能である。例
えば、ノズルから吐出される形成成分液は、粒子状に形
成される必要はなく、たとえば、糸状のものが連続的に
吐出された場合であっても、隣り合う糸同士が広がった
流れるため、再結合を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る硬化形成装置を用いた粒子製造
システムの構成図である。
【図2】 図1の粒子製造システムに用いられる硬化形
成装置の概略構成図である。
【図3】 図2の形成硬化装置のノズルの断面構成図で
ある。
【図4】 図1の形成硬化装置の形成槽の断面構成図で
ある。
【図5】 図2の形成装置に用いられる多孔板の平面図
である。
【図6】 図2の形成装置の内管の構造であり、(a)
は平面図、(b)は斜視図を示す。
【図7】 ノズルから吐出された形成成分液が粒子とし
て形成される過程の説明図である。
【図8】 ピストンの振幅と吐出流速との関係を示すグ
ラフである。
【図9】 図8のグラフにおけるノズルからの吐出状態
を示す概略図である。
【図10】 本実施形態に係る形成装置の原理説明図で
ある。
【図11】 本実施形態に係る形成装置のノズル先端部
の構成を示す図である。
【図12】 実施例における転流版の配置図である。
【図13】 ノズルから吐出された粒子の広がりの程度
を示す図である。
【図14】 実施例及び比較例の粒子径分布を示すグラ
フであり、(a)は比較例2、(b)は実施例7、
(c)は実施例9、(d)は実施例11のグラフであ
る。
【符号の説明】
1 粒子製造システム 2 油性成分槽 3 寒天溶解槽 4 乳化槽 5 硬化形成装置 6 分離機 7 分級機 8 洗浄機 9 完成品 10 形成槽 11 内管 12 硬化液給送口 13 排出口 14 転流板 15 整流板 16 ノズル 17 ノズル本体 18 ピストン 19 供給口 20 振動機 22 先端部 23 吐出口 24 ピストンベローズ 26 多孔板 27 ベース 28 小孔 29 開口

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吐出口から形成成分液を吐出するノズル
    と、前記ノズルから吐出された前記形成成分液を硬化液
    中で硬化させる形成槽とを備え、前記ノズルは、前記形
    成槽の上部に配置され、前記形成槽は、外管と前記ノズ
    ルの下方に設けられた内管とを有する多重管構造を有
    し、前記外管下部が実質的に有底構造であると共に、前
    記硬化液の供給口が外管に設けられ、前記供給口から外
    管と内管との間隙に流入した硬化液を内管上端の開口か
    ら前記内管内に溢流させる形成成分液の硬化形成装置で
    あって、 前記形成槽は、前記硬化液の液面と前記内管上端の間で
    あって前記ノズルの吐出口の周囲に、前記前記内管の上
    端面に略平行になるように転流板を備えることを特徴す
    る、形成成分液の硬化形成装置。
  2. 【請求項2】 前記ノズルは、前記吐出口を複数備える
    ことを特徴とする請求項1記載の形成成分液の硬化形成
    装置。
  3. 【請求項3】 前記転流板は、略中央部に開口が設けら
    れていることを特徴とする、請求項1又は2記載の形成
    成分液の硬化形成装置。
  4. 【請求項4】 前記転流板に設けられた開口の面積は、
    前記内管の断面積からノズルに設けられた複数の吐出口
    間の最長距離を直径とする円の面積を差し引いた面積の
    0.3から3倍であることを特徴とする請求項3記載の
    形成成分液の硬化形成装置。
  5. 【請求項5】 前記内管の内周から中心方向に延在し、
    かつ前記内管の軸と平行に配置された板状体である整流
    板を前記内管の内周に備えたことを特徴とする、請求項
    1から4のいずれか1つに記載の形成成分液の硬化形成
    装置。
  6. 【請求項6】 前記ノズルは、吐出される形成成分液に
    間欠的に圧力振動をかける手段を備え、前記形成成分液
    に振動を伝えながら吐出することによって、粒子状に硬
    化させることを特徴とする、請求項1から5いずれか1
    つに記載の形成成分液の硬化形成装置。
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