JP2003188850A - デジタル信号受信器、およびデジタル信号受信器における復調方法 - Google Patents

デジタル信号受信器、およびデジタル信号受信器における復調方法

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JP2003188850A
JP2003188850A JP2002296162A JP2002296162A JP2003188850A JP 2003188850 A JP2003188850 A JP 2003188850A JP 2002296162 A JP2002296162 A JP 2002296162A JP 2002296162 A JP2002296162 A JP 2002296162A JP 2003188850 A JP2003188850 A JP 2003188850A
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signal receiver
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JP2002296162A
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Tadatoshi Okubo
忠俊 大久保
Kenichi Taura
賢一 田浦
Masayuki Ishida
雅之 石田
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、マルチパス環境においてもガード
インターバルを有効に活用してシンボル区切りを検出す
ることが可能なデジタル信号受信器を提供することを目
的とする。 【解決手段】 本発明によるデジタル信号受信器は、受
信されたデータ列と、有効シンボルに等しい期間遅延さ
せた前記データ列との相関係数をガードインターバルに
等しい期間内において加算することにより得られる相関
波形と、所定期間内において値が変化する重み係数であ
って、前記所定期間の中央で0となり、前記中央から離
れるに従いその絶対値が増加するとともに、前記中央の
前方と後方とで符号が異なる前記重み係数との積和演算
を行い、当該積和演算の結果がゼロとなるゼロクロス位
置に基づいて前記シンボルの区切りを検出し、検出され
た前記シンボルの区切りに基づいて前記データ列の復調
を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直交周波数分割多
重変調された信号を受信するデジタル信号受信器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】直交周波数分割多重変調は、マルチパス
干渉に強く、周波数利用効率が高いことから、移動体通
信をはじめとするデジタル放送分野に適用されている。
図9に示すように、OFDM方式における受信データは
シンボルという単位に区切って伝送される。1シンボル
は、有効シンボルとガードインターバルにより構成され
ている。図10に示すように、ガードインターバルは有
効シンボルの後半部分の複製を挿入することにより構成
される。
【0003】OFDM方式による受信データを復調する
場合、有効シンボル期間に等しく、前のシンボル、およ
び後のシンボルのガードインターバル部分を含まないF
FTウィンドウを受信データに与え、このFFTウィン
ドウによって選ばれた区間の受信データ毎にFFT(高
速フーリエ変換)処理を行う。OFDM方式の受信器
は、受信データからシンボル区切りを検出し、検出され
たシンボル区切りに基づいて、適切な位置にFFTウィ
ンドウが開かれるよう制御を行っている(例えば、特許
文献1参照)。
【0004】図11は、シンボル区切りを検出するため
のシンボルタイミング検出部の構成を示すブロック図で
ある。相関演算器12は、A/D変換器6(図1に示
す)からのデータ列x(n)と、これを有効シンボル期
間に相当するサンプル数NS遅延させたデータ列x(n
−NS)との相関係数を算出し、この相関係数をガード
インターバル期間加算する相関演算を行う。相関演算器
12により出力される相関演算結果c(n)は、ガード
インターバル期間に相当するサンプル数をNΔとして以
下の式(1)により表される。
【0005】
【数1】
【0006】図10に示すように、ガードインターバル
は有効シンボルの後半部分と同一であるため、相関演算
結果c(n)にはシンボル区切りのタイミングと同期し
てピークが現れる。シンボル区切り検出器13は、1シ
ンボル期間に相当するNサンプル周期での相関波形を
検出し、これをループフィルタ14へ出力する。
【0007】ループフィルタ14では、1シンボル期間
毎に現れる相関波形の移動平均を行うことによりノイズ
シェーピングを行う。ループフィルタ14は、移動平均
処理を行った相関波形のピークに基づいてシンボル区切
りを検出し、検出されたシンボル区切りをFFT制御器
15へ出力する。FFT制御器15は、検出されたシン
ボル区切りに基づいて、FFTウィンドウを開くタイミ
ング制御を行う制御信号をFFT処理器7に出力する。
【0008】理想的な受信状態において、FFT処理器
7では2つのシンボルに跨らない範囲であればどのタイ
ミングでFFTウィンドウを開いてもその後の復調処理
は正常に行うことができる。しかし、図12に示すよう
に、FFTウィンドウA、およびBに示すように、ガー
ドインターバルの先頭や有効シンボルの先頭からFFT
ウィンドウを開くと、シンボル区切りの検出を前後に1
サンプル間違っただけで同図のFFTウィンドウA'、
およびB'に示すように、1つ前や1つ後ろのシンボル
にFFTウィンドウの先頭あるいは末尾がかかるシンボ
ル間干渉が起こって受信性能が悪化する問題がある。こ
れを避けるためにFFTウィンドウの開始位置は、同図
のFFTウィンドウCに示すように、実際のシンボル区
切りからガードインターバルの1/2程度のオフセット
を設けて開かれる。このようにオフセットを設けること
により、シンボル区切りの検出位置が前後にずれた場合
でも、FFTウィンドウC’、およびC”に示すよう
に、ガードインターバルの±1/2に等しい範囲の許容
誤差が得られる。
【0009】FFT制御器15は、上記のように、FF
Tウィンドウ開始位置と、シンボル区切りタイミングと
の間に若干のオフセットが設けられるようタイミング制
御を行う。
【0010】
【特許文献1】特開2001−36495号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】理想的な受信状態にお
いては、上述のように、相関演算を行うことによりシン
ボル区切りを検出することが可能であるが、マルチパス
環境においては、以下に述べるような問題があった。
【0012】マルチパス環境において、図13に示すよ
うに、直接波と反射波の2つの合成波が受信された場
合、相関演算結果c(n)には直接波のシンボル区切り
位置と、反射波のシンボル区切り位置のそれぞれにピー
クが現れる。ここで、反射波が直接波に比べて小さい場
合は、ピークの検出を行うことが可能である。しかし、
反射波と直接波の大きさが同等の場合、相関波形に、大
きさが略等しい複数のピークが現れるため、シンボル区
切りの検出を行うことができなくなる。また、移動受信
のようなマルチパスフェージング環境において、直接
波、および反射波の大きさが時間的に交互に変化した場
合、同図に示すような、2つの相関波形が交互に現れ
る。このため、安定した位置にFFTウィンドウを開く
ことができない。
【0013】さらに、検出されたシンボル区切りからガ
ード期間の1/2のオフセットを設けてFFTウィンド
ウを開いた場合、図13中に示すように、弱いパスの信
号とシンボル間干渉を起こす位置にFFTウィンドウが
開かれてしまう。
【0014】このように、通常のシンボル同期処理では
マルチパスフェージング等の環境下において、シンボル
間干渉を起こさない位置に安定してFFTウィンドウを
開くことが難しく、良好な受信を行うことが難しいとい
う問題点がある。
【0015】本発明は上記の問題に鑑みてなされたもの
であり、マルチパス環境においてもガードインターバル
を有効に活用してシンボル区切りを検出することが可能
なデジタル信号受信器を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明によるデジタル信
号受信器は、有効シンボル、および前記有効シンボルの
後半部における信号と同一の信号を有するガードインタ
ーバルからなるシンボルを構成単位とするデータ列を受
信するデジタル信号受信器において、前記データ列と、
前記有効シンボルに等しい期間遅延させた前記データ列
との相関係数を前記ガードインターバルに等しい期間内
において加算して得られる相関波形を出力する相関演算
手段と、所定期間内において値が変化する重み係数であ
って、前記所定期間の中央で0となり、前記中央から離
れるに従いその絶対値が増加するとともに、前記中央の
前方と後方とで符号が異なる前記重み係数を出力する手
段と、前記重み係数と前記相関波形との積和演算を行う
積和演算手段と、前記積和演算の結果がゼロとなるゼロ
クロス位置に基づいて前記シンボルの区切りを検出する
シンボル区切り検出手段とを備えるものである。
【0017】また、積和演算手段は、相関波形のピーク
からガードインターバルの±1.5倍の範囲内における
複数の点において積和演算を行い、シンボル区切り検出
手段は、前記複数の点における積和演算結果を補間する
ことによりゼロクロス位置を求めるものである。
【0018】また、重み係数の期間を、少なくともガー
ドインターバルの3倍とするものである。
【0019】また、中心から離れた領域における重み係
数の傾きを、前記中心よりも大きく設定するものであ
る。
【0020】さらに、本発明によるデジタル信号受信器
における復調方法は、有効シンボル、および前記有効シ
ンボルの後半部における信号と同一の信号を有するガー
ドインターバルからなるシンボルを構成単位とするデー
タ列を受信し、受信された前記データ列と、前記有効シ
ンボルに等しい期間遅延させた前記データ列との相関係
数を、前記ガードインターバルに等しい期間内において
加算することにより相関波形を出力し、所定期間内にお
いて値が変化する重み係数であって、前記所定期間の中
央で0となり、前記中央から離れるに従いその絶対値が
増加するとともに、前記中央の前方と後方とで符号が異
なる前記重み係数と、前記相関波形との積和演算を行
い、当該積和演算の結果が0となるゼロクロス位置に基
づいて前記シンボルの区切りを検出し、検出された前記
シンボルの区切りに基づいて前記データ列の復調を行う
ものである。
【0021】また、相関波形のピークからガードインタ
ーバルの±1.5倍の範囲内における複数の点における
積和演算の結果を補間することによりゼロクロス位置を
求めるものである。
【0022】また、重み係数の期間が、少なくともガー
ドインターバルの3倍とするものである。
【0023】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は、本実施形
態1によるOFDM受信器の全体構成を示す図である。
図1に示すように、アンテナ1より入力されたRF周波
数帯域の受信データは、RFアンプ2で増幅され、ミキ
サー3で電圧制御発振器10より出力される信号と掛け
合わせることで中間周波数(IF)信号にダウンコンバ
ートされた後、IF増幅器4により帯域制限され、適当
な信号レベルに増幅される。直交復調器5は、IF増幅
器4からの受信データを直交復調し、ベースバンド周波
数帯域のI(同相)信号、およびQ(直交)信号に変換
し、A/D変換器6に送る。A/D変換器6はI信号、
およびQ信号をデジタルデータに変換し、FFT処理器
7、およびシンボルタイミング検出器101に送る。シ
ンボルタイミング検出器101は、受信データのシンボ
ル区切りを検出し、検出されたシンボル区切りをFFT
処理器7に送る。FFT処理器7は検出されたシンボル
区切りに基づいて、復調を行い復調データを誤り検出器
8、および周波数ずれ検出器11に送る。誤り訂正器8
は、誤り訂正を行った復調データをデジタル出力端子9
に出力する。
【0024】また、周波数ずれ検出器11は再生キャリ
アとキャリア周波数とのずれが少なくなるように電圧制
御発振器10の発振周波数を制御するAFC(Automati
c Frequency Cotrol)ループを形成する。これにより、
ミキサー3によりダウンコンバートされたIF信号の中
心周波数は理想的な値に近づく。
【0025】図2は、本実施の形態1に係わるシンボル
タイミング検出部101の構成を示すブロック図であ
る。相関演算器12は、式(1)に基づいて、A/D変
換器6からのデータ列x(n)と、これを有効シンボル
期間に相当するサンプル数NS遅延させたデータ列x
(n−NS)との相関係数を算出し、この相関係数をガ
ードインターバル期間TΔにおいて加算する相関演算を
行う。相関演算器12により出力される相関演算結果c
(n)は、実数に変換されてからシンボル区切り検出器
13および積和演算器17に出力される。
【0026】シンボル区切り検出器13は、1シンボル
期間に相当するサンプル数NSにおける相関波形を検出
し、これをループフィルタ14へ出力する。ループフィ
ルタ14は、数百回の検出値の移動平均を行うなどのノ
イズシェーピングを行った相関波形をシンボル誤差検出
器16へ出力する。シンボル誤差検出器16は、ノイズ
シェーピングを行った相関波形のピーク位置を検出し、
検出結果を後述するシンボル誤差判定器18、およびF
FT制御器15に送る。
【0027】一方、積和演算器17は、相関演算器12
からの相関演算結果c(n)と、内部に保持する所定の
重み係数との積和演算を行い、その結果をシンボル誤差
判定器18に出力する。図13に、相関演算器12によ
って保持される重み係数を示す。図13において、縦軸
は重み係数の大きさを表し、横軸は時間を表す。同図に
示すように、積和演算器17の内部に保持される重み係
数は、少なくともガードインターバル期間TΔの3倍の
期間を有し、期間中央(t=0)で0となり、中央から
離れるに従い正負の方向に重みを増す関数g(t)(−
3/2TΔ≦t≦3/2TΔ)として表される。図2に
示す例では、−1/2≦t≦1/2における重み係数g
(t)の傾きを−TΔ≦t≦−1/2TΔ、および1/
2TΔ≦t≦TΔにおける傾きよりも大きく設定してい
る。さらに、−3/2TΔ≦t≦−TΔ、およびTΔ
t≦3/2TΔにおける傾きが最も大きくなるよう設定
している。
【0028】積和演算器17により出力される、積和演
算結果p(n)は、以下の式(2)により表される。こ
こで、ガードインターバル期間TΔに相当するサンプル
数はNΔにより表されている。
【数2】
【0029】図4に上記式(2)に基づいて算出され
る、マルチパスフェージング環境における相関演算結果
c(n)と、重み係数g(t)との積和演算結果p
(n)を示す。同図に示すように、マルチパスフェージ
ング環境における相関波形は複数のピークを有する。図
4に示すように、上記式(2)により算出される積和演
算結果p(n)は、相関波形の積分値が、相関波形全体
における積分値の1/2となる点で0となる。積和演算
器17の後段においては、積和演算結果p(n)が0と
なるゼロクロス位置を検出することにより、シンボル区
切りの検出を行う。
【0030】このように、積和演算結果p(n)に基づ
いて、相関波形の積分値が、該相関波形全体における積
分値の1/2となる点をシンボル区切りとして検出する
ことにより、相関波形に複数のピークが現れるマルチパ
スフェージング環境においても確実にシンボル区切りの
検出を行うことが可能である。
【0031】また、積和演算において、重み係数g
(t)の期間を少なくともガードインターバル期間の3
倍とすることにより、図4に示すようにガードインター
バル期間TΔに等しい遅延量を有する遅延波が受信され
るマルチパス環境においても、正確にシンボル区切りを
検出することができる。また、図3に示すように、重み
係数g(t)の傾きを、中央(t=0)から離れた区間
において大きく設定することにより、振幅が小さい相関
波形端部のゲインを大きくし、検出精度を向上すること
ができる。
【0032】積和演算器17により算出された積和演算
結果p(n)は、シンボル誤差判定器18に送られる。
積和演算結果p(n)は、本来のシンボル区切り位置か
らガードインターバル期間TΔの±1.5倍を大きく超
えるような区間において、0または0に近い値をとる場
合がある。従って、シンボル誤差判定器18は、シンボ
ル誤差検出器16により出力される相関波形のピーク位
置から、ガードインターバル期間TΔの±1.5倍の範
囲における積和演算結果p(n)から0となる位置を検
出することにより、誤検出を防いでいる。シンボル誤差
判定器18は、検出したシンボル区切りをループフィル
タ19に送る。
【0033】尚、シンボル誤差判定器18における積和
演算結果p(n)の検出範囲は、シンボル誤差検出器1
6により出力される相関波形の最大ピークから、たとえ
ば±1ガード期間であってもよく、また±1/2ガード
期間でもよい。
【0034】シンボル誤差判定器18により検出された
シンボル区切りは、ノイズ等による影響を受けやすい。
ループフィルタ19では、ノイズによってFFTウィン
ドウが急激に変化することを防止するため、シンボル区
切り検出値に対して、数百回の検出値の移動平均を行う
などのノイズシェーピングを行ってからFFT制御器1
5へ出力する。
【0035】FFT制御器15は、ループフィルタ19
より出力されるシンボル区切りに基づいて、FFT処理
器7においてFFTウィンドウを開くタイミングの制御
を行う。このとき、FFT処理器7においては、シンボ
ル区切りの検出値にずれが生じた場合のシンボル間干渉
を防ぐために、検出されたシンボル区切りと、FFT+
ウィンドウ開始位置との間にはガード期間の1/2程度
のオフセットが設けられる。FFT制御器15は、FF
T処理器7におけるオフセット量を考慮し、シンボル間
干渉を防ぐ方向にFFTウィンドウが開かれるようFF
Tウィンドウを開くタイミング制御を行う。
【0036】以上のように、相関演算結果c(n)と、
重み係数g(t)との積和演算により、相関演算結果c
(n)の積分値が、相関波形全体の積分値の略1/2と
なる位置をシンボル区切りとして検出することにより、
相関波形に複数のピークが現れるマルチパスフェージン
グ環境においても正確にシンボル区切りを検出し、安定
した位置にFFTウィンドウを開くことができる。
【0037】また、上記の検出方法によれば、反射波の
遅延量、および反射波の強度に対応してシンボル区切り
が移動し、シンボル間干渉を避ける位置にFFTウィン
ドウが開かれる。
【0038】上記の処理において、相関演算器12から
積和演算器17に出力される相関演算結果c(n)は、
通常、複素数により表されるので、積和演算器17は、
複素数により表される相関演算結果c(n)を実数に変
換してから積和演算を行う。複素数の実数への変換は、
実部および虚部の二乗の和の平方根を算出することによ
り行なうことができるが、平方根の計算は処理負荷が高
い。このため、以下の式(3)のように、平方根を求め
ず、実部および虚部の二乗の和を相関演算結果c(c)
として出力することにより演算量を削減してもよい。
【数3】
【0039】 また、以下の式(4)に示すように、実
部および虚部の絶対値の和を相関演算結果c(n)とし
てもよい。
【数4】
【0040】尚、積和演算器17は重み係数を保持する
係数ROMと、実際の積和演算を行うFIRフィルタと
を用いて容易に構成できる。
【0041】また、積和演算器17による積和演算の処
理はデジタルシグナルプロセッサ(DSP)等を用いて
プログラム処理として構成することも可能である。この
場合、積和演算器17の出力のうち、シンボル誤差判定
器18において使用されない部分についての計算を省略
し、計算量を削減することができる。
【0042】実施の形態2.図5は、実施の形態2に係
わるOFDM受信器の構成を示す図である。本実施の形
態2によるシンボルタイミング検出器102は、受信デ
ータのシンボル区切りを検出し、シンボル同期引き込み
時、適切な位置にFFTウィンドウが開かれるようFF
T処理器7を制御し、シンボル同期引き込み後は、シン
ボル区切り誤差を検出し、検出された誤差に基づいて、
直交復調器5およびA/D変換器6に動作クロックを供
給する電圧制御発振器20の発振周波数を制御する。こ
れにより、シンボル同期ループが形成される。他の構成
については図1と同様である。
【0043】図6は、本実施の形態2に係わるシンボル
タイミング検出部101の構成を示すブロック図であ
る。相関演算器22は、実施の形態1と同様に、式
(1)に基づいてA/D変換器6からの直交復調後の複
素データ列x(n)と、これを有効シンボル期間に相当
するサンプル数N遅延させた複素データ列x(n−N
)との相関係数を算出し、この相関係数をガードイン
ターバル期間TΔにおいて加算する相関演算を行なう。
相関演算器22により出力される相関演算結果c(n)
は、実数に変換されてからシンボル区切り検出器23お
よび積和演算器27に出力される。
【0044】シンボル区切り検出器23は、1シンボル
期間に相当するサンプル数Nにおける相関波形のピー
ク位置をシンボル区切りとして検出し、ループフィルタ
24に出力する。ループフィルタ24は、シンボル区切
りの検出値に対し、数百回の移動平均などによるノイズ
シェーピングを行い、FFT制御器25に送る。
【0045】一方、積和演算器27は、相関演算器22
により出力される相関演算結果c(n)と、内部に保持
する所定の重み係数との積和演算を行い、その結果をゼ
ロクロス位置検出器21に出力する。重み係数は実施の
形態1と同様に、図3に示す、少なくともガードインタ
ーバル期間TΔの3倍の期間を有し、期間中央(t=
0)で0となり、t>0で正となりt<0で負となる関
数g(t)として表される。
【0046】ここで、実施の形態1と同様に式(2)の
積和演算をそのまま行うと演算量が多く、実際の受信器
において実時間処理を行うには高速な演算プロセッサや
大規模なハードウエアが必要となる。また、シンボル区
切りの検出において必要なのは、積和演算結果p(n)
が0となるゼロクロス位置のみであり、この位置さえ検
出できればシンボル全体に対して積和演算結果p(n)
全てを求めなくてすむ。
【0047】そこで、本実施の形態2による積和演算器
22は、図4に示すように、シンボル区切り検出器23
により検出される相関波形のピーク位置(シンボル区切
り)から±1.5TΔの範囲内において、M点の積和演
算結果p[n],p[n],...,p
[nM−1]を計算し、これらをゼロクロス位置検出器
26に出力する(Mは1<M<N+NΔの正数)。
【0048】ゼロクロス位置検出器26は、M点の積和
演算結果p[n],p[n],...,p[n
M−1]から、M−1次のチェビシェフ多項式近似等を
用いた補間演算により、積和演算結果p(n)のゼロク
ロス位置を推定する。ここで、積和演算結果p(n)
は、本来のシンボル区切り位置からガードインターバル
期間TΔの±1.5倍を大きく超えるような区間におい
ても、0または0に近い値をとる場合がある。積和演算
器27は先述したように、シンボル区切りから±1.5
Δの範囲内において積和演算を行うので、ゼロクロス
位置検出器26は正確にゼロクロス点を検出することが
できる。尚、補間演算においては、シンボル区切りの±
Δ、あるいは±1/2TΔとしてもよい。
【0049】ゼロクロス位置検出器26は、ゼロクロス
位置と、シンボル区切り検出器23により出力される相
関波形のピーク位置(シンボル区切り)との差をシンボ
ル区切り誤差としてループフィルタ29に出力する。シ
ンボル区切り誤差はノイズ等による影響を受けやすい。
ループフィルタ29では、ノイズによってFFTウィン
ドウが急激に変化することを防止するため、シンボル区
切り誤差に対して、数百回の検出値の移動平均を行うな
どのノイズシェーピングを行ってからクロック制御器1
8へ出力する。
【0050】クロック制御器28は、ループフィルタ2
9より出力されるシンボル区切り誤差に基づいて電圧制
御発振器20の出力周波数を制御する。電圧制御発振器
20の出力クロックは直交復調器5、A/D変換器6へ
と供給されており、クロック制御器28は、シンボル区
切り誤差がなるべく少なくなるよう、A/D変換器6の
動作クロックを制御する。
【0051】FFT制御器25は、受信器の立ち上げ時
などシンボル同期が確立していない状態においては、ル
ープフィルタ24より得られるシンボル区切りに基づい
て、シンボル間干渉を防ぐ方向にFFTウィンドウが開
かれるようFFTウィンドウを開くタイミングを制御す
る。シンボル同期が確立した状態では、同期の維持は図
1における積和演算器27からクロック制御器28まで
のシンボル同期誤差検出によるクロック制御を優先と
し、同期が維持できている状態では、FFT制御器25
は制御を行わず、同期外れからの復旧時にのみ制御を行
う。
【0052】FFT処理器25においては、マルチパス
やシンボル区切りにずれが生じた場合のシンボル間干渉
を防ぐために、検出されたシンボル区切りと、FFTウ
ィンドウ開始位置との間にはガード期間の1/2程度の
オフセットが設けられる。
【0053】以上のように、本実施の形態2によるシン
ボルタイミング検出器102は、相関演算結果c(n)
と重み係数g(t)とのM点の積和演算結果p
[n],p[n],...,p[nM−1]から積
和演算結果p(n)のゼロクロス位置を推定するので、
シンボル区切り検出における演算量を大幅に削減するこ
とが可能である。
【0054】尚、積和演算器20において、図8に示す
ように特定の2点p[n],p[n]の関和演算を
行ない、ゼロクロス検出器21では2点の座標
(n),p[n])および(n,p[n])を
結ぶ直線とx軸との交点を求める計算を行い、これをシ
ンボル誤差推定値として出力するようにしてもよい。こ
れにより、ゼロクロス点を推定する際の演算量をさらに
削減することができる。
【0055】
【発明の効果】請求項1、および4に記載のデジタル信
号受信器、およびデジタル信号受信器における復調方法
によれば、相関波形と、重み係数との積和演算の結果に
基づいてシンボルの区切りを検出するので、マルチパス
フェージング環境においても正確な復調動作を行うこと
が可能である。
【0056】また、請求項2および6に記載のデジタル
信号受信器、およびデジタル信号受信器における復調方
法によれば、複数の点における積和演算結果を補間する
ことによりゼロクロス位置を求めるので、シンボル区切
り検出のための演算量を大幅に削減することができる。
【0057】また、重み係数の期間を、少なくともガー
ドインターバルの3倍とするので、遅延量の大きい反射
波が受信されるマルチパス環境においても正確にシンボ
ル区切りを検出することができる。
【0058】また、中心から離れた領域における重み係
数の傾きを、前記中心よりも大きく設定するので、シン
ボル区切りの検出精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1によるデジタル信号受信器の全
体構成を示すブロック図である。
【図2】 実施の形態1に係わるデジタル信号受信器の
シンボルタイミング検出部の構成を示すブロック図であ
る。
【図3】 積和演算に用いられる重み係数の図である。
【図4】 シンボル区切りの検出動作について説明する
ための説明図である。
【図5】 実施の形態2によるデジタル信号受信器の全
体構成を示すブロック図である。
【図6】 実施の形態2に係わるデジタル信号受信器の
シンボルタイミング検出部の構成を示すブロック図であ
る。
【図7】 シンボル区切りの検出動作について説明する
ための説明図である。
【図8】 シンボル区切りの検出動作について説明する
ための説明図である。
【図9】 OFDM方式における受信データの構成を表
す図である。
【図10】 OFDM方式における受信データの構成を
表す図である。
【図11】 デジタル信号受信器のシンボルタイミング
検出部を示すブロック図である。
【図12】 受信データとFFTウィンドウとの関係を
示す図である。
【図13】 マルチパスフェージングにおける相関演算
結果を示す図である。
【符号の説明】
1 アンテナ、2 RFアンプ、3 ミキサー、4 I
F増幅器、5 直交復調器、6 A/D変換器、7 F
FT処理器、8 誤り訂正器、9 デジタルデータ出力
端子、10 電圧制御発振器、11 周波数ずれ検出
器、12,22 相関演算器、13,23 シンボル区
切り検出器、14,19,24,26 ループフィル
タ、15,25 FFT制御器、16 シンボル誤差検
出器、17,27 積和演算器、18 シンボル誤差判
定器、26 ゼロクロス位置検出器、28 クロック制
御器、101,102 シンボルタイミング検出部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石田 雅之 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5K016 AA07 BA01 CA03 GA02 HA06 5K022 DD01 DD33

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有効シンボル、および前記有効シンボル
    の後半部における信号と同一の信号を有するガードイン
    ターバルからなるシンボルを構成単位とするデータ列を
    受信するデジタル信号受信器において、前記データ列
    と、前記有効シンボルに等しい期間遅延させた前記デー
    タ列との相関係数を前記ガードインターバルに等しい期
    間内において加算して得られる相関波形を出力する相関
    演算手段と、所定期間内において値が変化する重み係数
    であって、前記所定期間の中央で0となり、前記中央か
    ら離れるに従いその絶対値が増加するとともに、前記中
    央の前方と後方とで符号が異なる前記重み係数を出力す
    る手段と、前記重み係数と前記相関波形との積和演算を
    行う積和演算手段と、前記積和演算の結果がゼロとなる
    ゼロクロス位置に基づいて前記シンボルの区切りを検出
    するシンボル区切り検出手段とを備えることを特徴とす
    るデジタル信号受信器。
  2. 【請求項2】 積和演算手段は、相関波形のピークから
    ガードインターバルの±1.5倍の範囲内における複数
    の点において積和演算を行い、シンボル区切り検出手段
    は、前記複数の点における積和演算結果を補間すること
    によりゼロクロス位置を求めることを特徴とする請求項
    1に記載のデジタル信号受信器。
  3. 【請求項3】 重み係数の期間を、少なくともガードイ
    ンターバルの3倍とすることを特徴とする請求項1に記
    載のデジタル信号受信器。
  4. 【請求項4】 中心から離れた領域における重み係数の
    傾きを、前記中心よりも大きく設定することを特徴とす
    る請求項1または2に記載のデジタル信号受信器。
  5. 【請求項5】 有効シンボル、および前記有効シンボル
    の後半部における信号と同一の信号を有するガードイン
    ターバルからなるシンボルを構成単位とするデータ列を
    受信し、受信された前記データ列と、前記有効シンボル
    に等しい期間遅延させた前記データ列との相関係数を、
    前記ガードインターバルに等しい期間内において加算す
    ることにより相関波形を出力し、所定期間内において値
    が変化する重み係数であって、前記所定期間の中央で0
    となり、前記中央から離れるに従いその絶対値が増加す
    るとともに、前記中央の前方と後方とで符号が異なる前
    記重み係数と、前記相関波形との積和演算を行い、当該
    積和演算の結果がゼロとなるゼロクロス位置に基づいて
    前記シンボルの区切りを検出し、検出された前記シンボ
    ルの区切りに基づいて前記データ列の復調を行うことを
    特徴とするデジタル信号受信器における復調方法。
  6. 【請求項6】 相関波形のピークからガードインターバ
    ルの±1.5倍の範囲内における複数の点における積和
    演算の結果を補間することによりゼロクロス位置を求め
    ることを特徴とする請求項5に記載のデジタル信号受信
    器における復調方法。
  7. 【請求項7】 重み係数の期間が、少なくともガードイ
    ンターバルの3倍とすることを特徴とする請求項5に記
    載のデジタル信号受信器における復調方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007221310A (ja) * 2006-02-15 2007-08-30 Kenwood Corp デジタル放送受信装置、制御方法及びプログラム

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