JP2003188637A - 平板多重アンテナおよび携帯端末 - Google Patents
平板多重アンテナおよび携帯端末Info
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- H01Q9/0407—Substantially flat resonant element parallel to ground plane, e.g. patch antenna
- H01Q9/0421—Substantially flat resonant element parallel to ground plane, e.g. patch antenna with a shorting wall or a shorting pin at one end of the element
Abstract
(57)【要約】
【課題】 小型で帯域が広く、少なくとも２つの周波数
帯で動作可能な平板多重アンテナおよび携帯端末を提供
する。 【解決手段】 この平板多重アンテナは、Ｕ字状スリッ
ト部２ａとＵ字状スリット部２ａの一部を開放する開放
スリット部２ｂからなるスリット２が形成され、少なく
とも２つの共振周波数を有する平板状の放射導体３と、
放射導体３に給電する給電線路４ａ，４ｂとを備える。
Ｕ字状スリット部２ａおよび開放スリット部２ｂの各部
の幅を帯域に応じた幅としたので、第１および第２の共
振周波数をともに帯域を広くすることができ、小型化を
図ることができる。
帯で動作可能な平板多重アンテナおよび携帯端末を提供
する。 【解決手段】 この平板多重アンテナは、Ｕ字状スリッ
ト部２ａとＵ字状スリット部２ａの一部を開放する開放
スリット部２ｂからなるスリット２が形成され、少なく
とも２つの共振周波数を有する平板状の放射導体３と、
放射導体３に給電する給電線路４ａ，４ｂとを備える。
Ｕ字状スリット部２ａおよび開放スリット部２ｂの各部
の幅を帯域に応じた幅としたので、第１および第２の共
振周波数をともに帯域を広くすることができ、小型化を
図ることができる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも２つの
周波数帯で動作が可能な平板多重アンテナ、および携帯
電話（ＰＨＳ含む），移動無線機，ノート型パーソナル
コンピュータ等の携帯端末に関し、特に、小型で帯域が
広く、少なくとも２つの周波数帯で動作可能な平板多重
アンテナおよび携帯端末に関する。
周波数帯で動作が可能な平板多重アンテナ、および携帯
電話（ＰＨＳ含む），移動無線機，ノート型パーソナル
コンピュータ等の携帯端末に関し、特に、小型で帯域が
広く、少なくとも２つの周波数帯で動作可能な平板多重
アンテナおよび携帯端末に関する。
【０００２】
【従来の技術】近年、携帯電話では、通信の高機能化に
伴い、２つの周波数帯で動作が可能なものが実用化され
ている。
伴い、２つの周波数帯で動作が可能なものが実用化され
ている。
【０００３】図１２は、その携帯電話に用いられる従来
のアンテナを示す。このアンテナ５０は、Ｊ字状スリッ
ト部５１ａとこの一部を開放する開放スリット部５１ｂ
からなり、スリット幅が一定のスリット５１を有する放
射導体５２と、放射導体５２の裏面全体に配置された誘
電体５３と、放射導体５２に給電する給電線路５４ａ，
５４ｂとを備える。
のアンテナを示す。このアンテナ５０は、Ｊ字状スリッ
ト部５１ａとこの一部を開放する開放スリット部５１ｂ
からなり、スリット幅が一定のスリット５１を有する放
射導体５２と、放射導体５２の裏面全体に配置された誘
電体５３と、放射導体５２に給電する給電線路５４ａ，
５４ｂとを備える。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のアンテ
ナによると、スリット幅を広げると、帯域は広がるが共
振点が高い方に移動したり、広げる場所によっては低く
なってしまうため、帯域の調整はほとんど不可能に近い
ことから、スリット幅を一定にし、スリットの長さでア
ンテナ特性を調整していた。このため、帯域を広くする
のに限界があった。一方、アンテナのサイズ（体積）を
大きくすると、帯域は広がるが、アンテナが大型化して
しまい、小型化の要請に応じることが難しくなる。
ナによると、スリット幅を広げると、帯域は広がるが共
振点が高い方に移動したり、広げる場所によっては低く
なってしまうため、帯域の調整はほとんど不可能に近い
ことから、スリット幅を一定にし、スリットの長さでア
ンテナ特性を調整していた。このため、帯域を広くする
のに限界があった。一方、アンテナのサイズ（体積）を
大きくすると、帯域は広がるが、アンテナが大型化して
しまい、小型化の要請に応じることが難しくなる。
【０００５】従って、本発明の目的は、小型で帯域が広
く、少なくとも２つの周波数帯で動作可能な平板多重ア
ンテナおよび携帯端末を提供することにある。
く、少なくとも２つの周波数帯で動作可能な平板多重ア
ンテナおよび携帯端末を提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、帯域に応じて異なる幅を有するとともに一
端が開放されたスリットが形成され、少なくとも２つの
共振周波数を有する平板状の放射導体と、前記放射導体
に給電する給電線路とを備えたことを特徴とする平板多
重アンテナを提供する。
成するため、帯域に応じて異なる幅を有するとともに一
端が開放されたスリットが形成され、少なくとも２つの
共振周波数を有する平板状の放射導体と、前記放射導体
に給電する給電線路とを備えたことを特徴とする平板多
重アンテナを提供する。
【０００７】本発明は、上記目的を達成するため、Ｕ字
状スリットと前記Ｕ字状スリットの一部を開放する開放
スリットが形成され、少なくとも２つの共振周波数を有
する平板状の放射導体と、前記放射導体に給電する給電
線路とを備えたことを特徴とする平板多重アンテナを提
供する。
状スリットと前記Ｕ字状スリットの一部を開放する開放
スリットが形成され、少なくとも２つの共振周波数を有
する平板状の放射導体と、前記放射導体に給電する給電
線路とを備えたことを特徴とする平板多重アンテナを提
供する。
【０００８】本発明は、上記目的を達成するため、本体
に内蔵された少なくとも２つの共振周波数を有する平板
多重アンテナを有する携帯端末において、前記平板多重
アンテナは、帯域に応じて異なる幅を有するとともに一
端が開放されたスリットが形成された平板状の放射導体
と、前記放射導体に給電する給電線路とを備えたことを
特徴とする携帯端末を提供する。
に内蔵された少なくとも２つの共振周波数を有する平板
多重アンテナを有する携帯端末において、前記平板多重
アンテナは、帯域に応じて異なる幅を有するとともに一
端が開放されたスリットが形成された平板状の放射導体
と、前記放射導体に給電する給電線路とを備えたことを
特徴とする携帯端末を提供する。
【０００９】本発明は、上記目的を達成するため、本体
に内蔵された少なくとも２つの共振周波数を有する平板
多重アンテナを有する携帯端末において、前記平板多重
アンテナは、Ｕ字状スリットと前記Ｕ字状スリットの一
部を開放する開放スリットが形成された平板状の放射導
体と、前記放射導体に給電する給電線路とを備えたこと
を特徴とする携帯端末を提供する。
に内蔵された少なくとも２つの共振周波数を有する平板
多重アンテナを有する携帯端末において、前記平板多重
アンテナは、Ｕ字状スリットと前記Ｕ字状スリットの一
部を開放する開放スリットが形成された平板状の放射導
体と、前記放射導体に給電する給電線路とを備えたこと
を特徴とする携帯端末を提供する。
【００１０】
【発明の実施の形態】図１は、本発明の第１の実施の形
態に係る平板多重アンテナを示す。この平板多重アンテ
ナ１は、一端が開放されたスリット２が形成され、少な
くとも第１の共振周波数ｆ1と第２の共振周波数ｆ2（ｆ
1＜ｆ2）を有する平板状の放射導体３、および放射導体
３から延在して形成された一対の給電線路４ａ，４ｂか
らなる導体平板５と、導体平板５を保持する保持体６と
を備える。
態に係る平板多重アンテナを示す。この平板多重アンテ
ナ１は、一端が開放されたスリット２が形成され、少な
くとも第１の共振周波数ｆ1と第２の共振周波数ｆ2（ｆ
1＜ｆ2）を有する平板状の放射導体３、および放射導体
３から延在して形成された一対の給電線路４ａ，４ｂか
らなる導体平板５と、導体平板５を保持する保持体６と
を備える。
【００１１】スリット２は、平行な一対の第１のスリッ
ト部２a1および第２のスリット部２ a2と第３のスリット
部２a3からなるＵ字状スリット部２ａと、Ｕ字状スリッ
ト部２ａの一部を開放する開放スリット部２ｂとからな
る。なお、Ｕ字状スリット部２ａの角は、丸くてもよ
く、第１，第２および第３のスリット部２a1，２a2，２
a3は、湾曲していてもよい。開放スリット部２ｂは、第
２のスリット部２a2に対して斜めに形成されていてもよ
く、湾曲していてもよい。
ト部２a1および第２のスリット部２ a2と第３のスリット
部２a3からなるＵ字状スリット部２ａと、Ｕ字状スリッ
ト部２ａの一部を開放する開放スリット部２ｂとからな
る。なお、Ｕ字状スリット部２ａの角は、丸くてもよ
く、第１，第２および第３のスリット部２a1，２a2，２
a3は、湾曲していてもよい。開放スリット部２ｂは、第
２のスリット部２a2に対して斜めに形成されていてもよ
く、湾曲していてもよい。
【００１２】放射導体３の長手方向の長さをａ、幅を
ｂ、第１のスリット部２a1の長さをｃ、第２のスリット
部２a2の長さをｄ、第３のスリット部２a3の幅をｆ、
（ｃ−ｆ）をｅ、第３のスリット部２a3の外側の放射導
体３部分の幅をｇ、第１のスリット部２a1の幅をｈ、第
２のスリット部２a2の幅をｉ、第１のスリット部２a1の
外側の放射導体３部分の幅をｊ、第２のスリット部２a2
の外側の放射導体３部分の幅をｋとする。なお、放射導
体３は、同一平面状に形成されているが、実装する装置
の形状に応じて湾曲あるいは折曲されていてもよい。
ｂ、第１のスリット部２a1の長さをｃ、第２のスリット
部２a2の長さをｄ、第３のスリット部２a3の幅をｆ、
（ｃ−ｆ）をｅ、第３のスリット部２a3の外側の放射導
体３部分の幅をｇ、第１のスリット部２a1の幅をｈ、第
２のスリット部２a2の幅をｉ、第１のスリット部２a1の
外側の放射導体３部分の幅をｊ、第２のスリット部２a2
の外側の放射導体３部分の幅をｋとする。なお、放射導
体３は、同一平面状に形成されているが、実装する装置
の形状に応じて湾曲あるいは折曲されていてもよい。
【００１３】一対の給電線路４ａ，４ｂのうち一方の給
電線路４ａを給電線として用い、他方の給電線路４ｂを
接地線として用いる。なお、給電線と接地線の位置は、
逆でもよい。
電線路４ａを給電線として用い、他方の給電線路４ｂを
接地線として用いる。なお、給電線と接地線の位置は、
逆でもよい。
【００１４】導体平板５は、銅，リン青銅等からなり、
腐食を防ぐため、ニッケル，金等のめっき処理を施す。
また、導体平板５は、保持体６の上に、接着，はめ込
み，無電界メッキ等の方法によって配置される。無電界
メッキによる方法の場合は、銅，リン青銅等をメッキし
た後、腐食を防ぐため、ニッケル，金等のめっき処理を
施す。
腐食を防ぐため、ニッケル，金等のめっき処理を施す。
また、導体平板５は、保持体６の上に、接着，はめ込
み，無電界メッキ等の方法によって配置される。無電界
メッキによる方法の場合は、銅，リン青銅等をメッキし
た後、腐食を防ぐため、ニッケル，金等のめっき処理を
施す。
【００１５】保持体６は、放射導体３とほぼ同じサイズ
（ａ×ｂ）、および帯域に応じた厚さを有し、軽量で耐
熱性に優れ、誘電損の少ない誘電材料が好ましく、例え
ば、ＡＢＳ，ＡＢＳ−ＰＣ等を用いることができる。な
お、保持体６の材料は、これらに限定されず、導体平板
５の形状を保持できるものなら、他の材料でもよい。
（ａ×ｂ）、および帯域に応じた厚さを有し、軽量で耐
熱性に優れ、誘電損の少ない誘電材料が好ましく、例え
ば、ＡＢＳ，ＡＢＳ−ＰＣ等を用いることができる。な
お、保持体６の材料は、これらに限定されず、導体平板
５の形状を保持できるものなら、他の材料でもよい。
【００１６】図２は、第１の実施の形態の平板多重アン
テナにおける電磁界のシュミレーション結果を示し、
（ａ）は、第１の共振周波数の場合、（ｂ）は、第２の
共振周波数の場合である。第１の共振周波数の電磁界７
は、同図（ａ）に示すように、放射導体３の外縁で大き
な値を示していることから、第１の共振周波数は、主に
放射導体３の外縁の長さ、すなわち図１に示す長さ（ｃ
＋ｂ＋ｄ＋２ｇ）が概略１／４波長の奇数倍となるよう
に決められる。第２の共振周波数の電磁界７は、同図
（ｂ）に示すように、スリット２の外縁で大きな値を示
していることから、第２の共振周波数は、主にスリット
２の外縁の長さ、すなわち図１に示す長さ（ｃ＋ｂ＋ｄ
−ｊ−ｋ）が概略１／２波長の整数倍となるように決め
られる。なお、第１および第２の共振周波数は、これら
の他に給電線路４ａ，４ｂの位置、保持体６の誘電率等
によっても変化する。
テナにおける電磁界のシュミレーション結果を示し、
（ａ）は、第１の共振周波数の場合、（ｂ）は、第２の
共振周波数の場合である。第１の共振周波数の電磁界７
は、同図（ａ）に示すように、放射導体３の外縁で大き
な値を示していることから、第１の共振周波数は、主に
放射導体３の外縁の長さ、すなわち図１に示す長さ（ｃ
＋ｂ＋ｄ＋２ｇ）が概略１／４波長の奇数倍となるよう
に決められる。第２の共振周波数の電磁界７は、同図
（ｂ）に示すように、スリット２の外縁で大きな値を示
していることから、第２の共振周波数は、主にスリット
２の外縁の長さ、すなわち図１に示す長さ（ｃ＋ｂ＋ｄ
−ｊ−ｋ）が概略１／２波長の整数倍となるように決め
られる。なお、第１および第２の共振周波数は、これら
の他に給電線路４ａ，４ｂの位置、保持体６の誘電率等
によっても変化する。
【００１７】図３は、寸法比ｃ／ｄと比帯域との関係を
示す。寸法比ｃ／ｄは、同図から明らかなように、７．
５％以上の比帯域が得られる０．８〜１．１５が望まし
く、０．９５〜１．０５が９％以上の比帯域が得られる
のでより望ましい。特に、ｃ＝ｄのとき、第１の共振周
波数ｆ1および第２の共振周波数ｆ2ともに、最も高い値
を示している。
示す。寸法比ｃ／ｄは、同図から明らかなように、７．
５％以上の比帯域が得られる０．８〜１．１５が望まし
く、０．９５〜１．０５が９％以上の比帯域が得られる
のでより望ましい。特に、ｃ＝ｄのとき、第１の共振周
波数ｆ1および第２の共振周波数ｆ2ともに、最も高い値
を示している。
【００１８】図４は、寸法比ｈ／ｉと比帯域との関係を
示す。寸法比ｈ／ｉは、同図から明らかなように、９％
以上の比帯域が得られる１．０〜２．０が望ましい。な
お、同図では測定の関係で１．２まで表す。
示す。寸法比ｈ／ｉは、同図から明らかなように、９％
以上の比帯域が得られる１．０〜２．０が望ましい。な
お、同図では測定の関係で１．２まで表す。
【００１９】図５は、寸法比ｊ／ｋと比帯域との関係を
示す。寸法比ｊ／ｋは、同図から明らかなように、９％
以上の比帯域が得られる１．０〜２．０が望ましい。な
お、同図では測定の関係で１．２まで表す。
示す。寸法比ｊ／ｋは、同図から明らかなように、９％
以上の比帯域が得られる１．０〜２．０が望ましい。な
お、同図では測定の関係で１．２まで表す。
【００２０】図６は、寸法比ｅ／（ｅ＋ｆ）と利得との
関係を示す。寸法比ｅ／（ｅ＋ｆ）は、同図から明らか
なように、−１．０以上の利得が得られる０．８〜１．
０が望ましい。
関係を示す。寸法比ｅ／（ｅ＋ｆ）は、同図から明らか
なように、−１．０以上の利得が得られる０．８〜１．
０が望ましい。
【００２１】図７は、ＶＳＷＲ（電圧低在波比）と周波
数との関係を示す。なお、上記のＶＳＷＲは、放射導体
３の各部の寸法を以下の値にしたときのものである。 厚さ０．２ｍｍ、ａ＝４０．０ｍｍ、ｂ＝１８．０ｍ
ｍ、ｃ＝２３．０ｍｍ、ｄ＝２３．０ｍｍ、ｅ＝１８．
５ｍｍ、ｆ＝４．５ｍｍ、ｇ＝３．０ｍｍ、ｈ＝２．５
ｍｍ、ｉ＝１．５ｍｍ、ｊ＝４．５ｍｍ、ｋ＝４．０ｍ
ｍ このときの各寸法比は次のようになる。 ｃ／ｄ＝１．０、ｈ／ｉ＝１．６７、ｊ／ｋ＝１．１２
５、ｅ／（ｅ＋ｆ）＝０．８０ 第１の共振周波数ｆ1 は、９２０ＭＨｚ、第２の共振周
波数ｆ2 は、１７９５ＭＨｚが得られ、ＶＳＷＲが２の
ときの帯域幅は、第１の共振周波数ｆ1 は、９０ＭＨ
ｚ、第２の共振周波数ｆ2 は、１７０ＭＨｚが得られ
た。
数との関係を示す。なお、上記のＶＳＷＲは、放射導体
３の各部の寸法を以下の値にしたときのものである。 厚さ０．２ｍｍ、ａ＝４０．０ｍｍ、ｂ＝１８．０ｍ
ｍ、ｃ＝２３．０ｍｍ、ｄ＝２３．０ｍｍ、ｅ＝１８．
５ｍｍ、ｆ＝４．５ｍｍ、ｇ＝３．０ｍｍ、ｈ＝２．５
ｍｍ、ｉ＝１．５ｍｍ、ｊ＝４．５ｍｍ、ｋ＝４．０ｍ
ｍ このときの各寸法比は次のようになる。 ｃ／ｄ＝１．０、ｈ／ｉ＝１．６７、ｊ／ｋ＝１．１２
５、ｅ／（ｅ＋ｆ）＝０．８０ 第１の共振周波数ｆ1 は、９２０ＭＨｚ、第２の共振周
波数ｆ2 は、１７９５ＭＨｚが得られ、ＶＳＷＲが２の
ときの帯域幅は、第１の共振周波数ｆ1 は、９０ＭＨ
ｚ、第２の共振周波数ｆ2 は、１７０ＭＨｚが得られ
た。
【００２２】この第１の実施の形態によれば、Ｕ字状ス
リット部２ａおよび開放スリット部２ｂの各部の幅を帯
域に応じた幅としたので、第１および第２の共振周波数
をともに従来の約１．２倍と帯域を広くすることがで
き、通信感度の向上を図ることができるとともに、小型
化を図ることができる。
リット部２ａおよび開放スリット部２ｂの各部の幅を帯
域に応じた幅としたので、第１および第２の共振周波数
をともに従来の約１．２倍と帯域を広くすることがで
き、通信感度の向上を図ることができるとともに、小型
化を図ることができる。
【００２３】図８（ａ），（ｂ）は、給電線路４ａ，４
ｂの他の変形例を示す。なお、同図は、給電線路４ａ，
４ｂを展開した状態を示す。給電線路４ａ，４ｂは、同
図(ａ)に示す位置にしてもよく、同図(ｂ)に示す位置に
してもよい。また、給電線用と接地線用とは同図に示す
位置と逆でもよい。また、給電線路４ａ，４ｂの位置
は、図１に示す第１のスリット部２a1の外側、あるいは
第３のスリット部２a3の外側の放射導体３部分に設けて
もよい。
ｂの他の変形例を示す。なお、同図は、給電線路４ａ，
４ｂを展開した状態を示す。給電線路４ａ，４ｂは、同
図(ａ)に示す位置にしてもよく、同図(ｂ)に示す位置に
してもよい。また、給電線用と接地線用とは同図に示す
位置と逆でもよい。また、給電線路４ａ，４ｂの位置
は、図１に示す第１のスリット部２a1の外側、あるいは
第３のスリット部２a3の外側の放射導体３部分に設けて
もよい。
【００２４】図９は、本発明の第２の実施の形態に係る
平板多重アンテナを示す。この平板多重アンテナ１は、
第１の実施の形態に対して開放スリット部２ｂの位置を
第３のスリット部２a3側にずらし、給電線路４ａ，４ｂ
の位置を開放スリット２ｂの近傍に設けたものである。
なお、各部の寸法は、開放スリット部２ｂや給電線路４
ａ，４ｂの位置に応じて第１の実施の形態とは異なって
くる。
平板多重アンテナを示す。この平板多重アンテナ１は、
第１の実施の形態に対して開放スリット部２ｂの位置を
第３のスリット部２a3側にずらし、給電線路４ａ，４ｂ
の位置を開放スリット２ｂの近傍に設けたものである。
なお、各部の寸法は、開放スリット部２ｂや給電線路４
ａ，４ｂの位置に応じて第１の実施の形態とは異なって
くる。
【００２５】図１０は、第２の実施の形態の平板多重ア
ンテナにおける電磁界のシュミレーション結果を示し、
（ａ）は、第１の共振周波数の場合、（ｂ）は、第２の
共振周波数の場合である。第１の共振周波数の電磁界７
は、同図（ａ）に示すように、放射導体３の外縁で大き
な値を示し、第２の共振周波数の電磁界７は、同図
（ｂ）に示すように、スリット２の外縁で大きな値を示
している。従って、第１の実施の形態と同様に、第１の
共振周波数は、主に放射導体３の外縁の長さで決めら
れ、第２の共振周波数は、主にスリット２の外縁の長さ
で決められる。なお、第１および第２の共振周波数は、
これらの他に給電線路４ａ，４ｂの位置、保持体６の誘
電率等によっても変化する。
ンテナにおける電磁界のシュミレーション結果を示し、
（ａ）は、第１の共振周波数の場合、（ｂ）は、第２の
共振周波数の場合である。第１の共振周波数の電磁界７
は、同図（ａ）に示すように、放射導体３の外縁で大き
な値を示し、第２の共振周波数の電磁界７は、同図
（ｂ）に示すように、スリット２の外縁で大きな値を示
している。従って、第１の実施の形態と同様に、第１の
共振周波数は、主に放射導体３の外縁の長さで決めら
れ、第２の共振周波数は、主にスリット２の外縁の長さ
で決められる。なお、第１および第２の共振周波数は、
これらの他に給電線路４ａ，４ｂの位置、保持体６の誘
電率等によっても変化する。
【００２６】この第２の実施の形態によれば、第１の共
振周波数ｆ1は、９０２ＭＨｚ、第２の共振周波数ｆ2
は、１８２８ＭＨｚが得られ、第１の実施の形態と同様
に、第１および第２の共振周波数をともに帯域を広くす
ることができ、小型化を図ることができる。
振周波数ｆ1は、９０２ＭＨｚ、第２の共振周波数ｆ2
は、１８２８ＭＨｚが得られ、第１の実施の形態と同様
に、第１および第２の共振周波数をともに帯域を広くす
ることができ、小型化を図ることができる。
【００２７】図１１は、本発明の第３実施の形態に係る
携帯端末としての携帯電話を示す。この携帯電話１０
は、プリント基板１１を有し、このプリント基板１１の
表面には、液晶ディスプレイ１２、キーボード１３、回
路素子１４Ｃ等が配置され、プリント基板１１の裏面に
は、送受信回路を構成する回路素子１４Ａ、この回路素
子１４Ａを覆うシールドカバー１５Ａ、ディスプレイ１
２、キーボード１３等を制御する回路素子１４Ｂ、この
回路素子１４Ｂを覆うシールドカバー１５Ｂ、バッテリ
１６、送受信回路に電気的に接続された第１の実施の形
態に示すような平板多重アンテナ１等が配置され、これ
らの部品をケース１７で覆い、ケース１７の裏面にバッ
テリカバー１８を備えたものである。
携帯端末としての携帯電話を示す。この携帯電話１０
は、プリント基板１１を有し、このプリント基板１１の
表面には、液晶ディスプレイ１２、キーボード１３、回
路素子１４Ｃ等が配置され、プリント基板１１の裏面に
は、送受信回路を構成する回路素子１４Ａ、この回路素
子１４Ａを覆うシールドカバー１５Ａ、ディスプレイ１
２、キーボード１３等を制御する回路素子１４Ｂ、この
回路素子１４Ｂを覆うシールドカバー１５Ｂ、バッテリ
１６、送受信回路に電気的に接続された第１の実施の形
態に示すような平板多重アンテナ１等が配置され、これ
らの部品をケース１７で覆い、ケース１７の裏面にバッ
テリカバー１８を備えたものである。
【００２８】平板多重アンテナ１の給電線用の給電線路
４ａは、プリント基板１１上のアンテナ信号パッドに接
続され、接地線用の給電線路４ｂは、プリント基板１１
上のグランドパッドに接続され、平板多重アンテナ１が
有する２つの共振周波数（内蔵位置周辺の材質や構造等
によって最終的に決定されるもの）のうち一方の共振周
波数に対応する使用周波数がスイッチ等によって選択で
きるようになっている。平板多重アンテナ１の導体平板
５は、携帯電話１０の設置スペースに応じて湾曲あるい
は折曲された形状を有し、保持体６も導体平板５の形状
に倣って湾曲あるいは折曲された形状を有する。平板多
重アンテナ１の各部のサイズは、携帯電話１０の筐体等
に使用されている各種の材料の誘電率や液晶ディスプレ
イ１２等に使用されている導体部品の影響を加味し、ア
ンテナ１を実際に内蔵した際の２つの使用周波数に合わ
せ、かつ良好な励振特性が得れるように決定される。
４ａは、プリント基板１１上のアンテナ信号パッドに接
続され、接地線用の給電線路４ｂは、プリント基板１１
上のグランドパッドに接続され、平板多重アンテナ１が
有する２つの共振周波数（内蔵位置周辺の材質や構造等
によって最終的に決定されるもの）のうち一方の共振周
波数に対応する使用周波数がスイッチ等によって選択で
きるようになっている。平板多重アンテナ１の導体平板
５は、携帯電話１０の設置スペースに応じて湾曲あるい
は折曲された形状を有し、保持体６も導体平板５の形状
に倣って湾曲あるいは折曲された形状を有する。平板多
重アンテナ１の各部のサイズは、携帯電話１０の筐体等
に使用されている各種の材料の誘電率や液晶ディスプレ
イ１２等に使用されている導体部品の影響を加味し、ア
ンテナ１を実際に内蔵した際の２つの使用周波数に合わ
せ、かつ良好な励振特性が得れるように決定される。
【００２９】この第３の実施の形態によれば、第１およ
び第２の共振周波数がともに帯域が広い平板多重アンテ
ナ１を用いているので、薄型化することができ、この結
果、設置スペースが薄い携帯電話１０の場合でも容易に
内蔵することができる。また、２つの使用周波数を選択
できるので無線通信機能の向上を図ることができる。な
お、平板多重アンテナ１は、移動無線機，ノート型パー
ソナルコンピュータ等の他の携帯端末の設置スペースに
応じた形状とすることにより、それらの携帯端末にも設
置することができる。
び第２の共振周波数がともに帯域が広い平板多重アンテ
ナ１を用いているので、薄型化することができ、この結
果、設置スペースが薄い携帯電話１０の場合でも容易に
内蔵することができる。また、２つの使用周波数を選択
できるので無線通信機能の向上を図ることができる。な
お、平板多重アンテナ１は、移動無線機，ノート型パー
ソナルコンピュータ等の他の携帯端末の設置スペースに
応じた形状とすることにより、それらの携帯端末にも設
置することができる。
【００３０】なお、本発明は、上記各実施の形態に限定
されず、種々な実施の形態が可能である。例えば、平行
な一対のスリット部の一方のスリット部が他方のスリッ
ト部の１．２倍を超えるようなスリット部（Ｊ字状スリ
ット部）であっても、Ｊ字状スリット部および開放スリ
ット部の各部のスリット幅を帯域に応じた幅とすること
により、帯域を広げることができる。
されず、種々な実施の形態が可能である。例えば、平行
な一対のスリット部の一方のスリット部が他方のスリッ
ト部の１．２倍を超えるようなスリット部（Ｊ字状スリ
ット部）であっても、Ｊ字状スリット部および開放スリ
ット部の各部のスリット幅を帯域に応じた幅とすること
により、帯域を広げることができる。
【００３１】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、平
板状の放射導体に形成した一端が開放されたスリットの
各部の幅を帯域に応じて決定しているので、小型で帯域
が広く、少なくとも２つの周波数帯で動作可能な平板多
重アンテナ、およびそれを内蔵した携帯端末を提供する
ことができる。
板状の放射導体に形成した一端が開放されたスリットの
各部の幅を帯域に応じて決定しているので、小型で帯域
が広く、少なくとも２つの周波数帯で動作可能な平板多
重アンテナ、およびそれを内蔵した携帯端末を提供する
ことができる。
【図１】本発明の第１の実施の形態に係る平板多重アン
テナに関し、(ａ)は平面図、(ｂ)は斜視図である。
テナに関し、(ａ)は平面図、(ｂ)は斜視図である。
【図２】本発明の第１の実施の形態に係る平板多重アン
テナに関し、（ａ）は第１の共振周波数の電磁界のシュ
ミレーション結果を示す図、（ｂ）は第２の共振周波数
の電磁界のシュミレーション結果を示す図である。
テナに関し、（ａ）は第１の共振周波数の電磁界のシュ
ミレーション結果を示す図、（ｂ）は第２の共振周波数
の電磁界のシュミレーション結果を示す図である。
【図３】本発明の第１の実施の形態に係る平板多重アン
テナの寸法比ｃ／ｄと比帯域との関係を示す図である。
テナの寸法比ｃ／ｄと比帯域との関係を示す図である。
【図４】本発明の第１の実施の形態に係る平板多重アン
テナの寸法比ｈ／ｉと比帯域との関係を示す図である。
テナの寸法比ｈ／ｉと比帯域との関係を示す図である。
【図５】本発明の第１の実施の形態に係る平板多重アン
テナの寸法比ｊ／ｋと比帯域との関係を示す図である。
テナの寸法比ｊ／ｋと比帯域との関係を示す図である。
【図６】本発明の第１の実施の形態に係る平板多重アン
テナの寸法比ｅ／（ｅ＋ｆ）と利得との関係を示す図で
ある。
テナの寸法比ｅ／（ｅ＋ｆ）と利得との関係を示す図で
ある。
【図７】本発明の第１の実施の形態に係る平板多重アン
テナのＶＳＷＲ（電圧低在波比）と周波数との関係を示
す図である。
テナのＶＳＷＲ（電圧低在波比）と周波数との関係を示
す図である。
【図８】(ａ)，（ｂ）は、本発明の第１の実施の形態に
係る平板多重アンテナの給電線路の変形例を示す図であ
る。
係る平板多重アンテナの給電線路の変形例を示す図であ
る。
【図９】本発明の第２の実施の形態に係る平板多重アン
テナに関し、(ａ)は平面図、(ｂ)は斜視図である。
テナに関し、(ａ)は平面図、(ｂ)は斜視図である。
【図１０】本発明の第２の実施の形態の平板多重アンテ
ナに関し、（ａ）は第１の共振周波数の電磁界のシュミ
レーション結果を示し、（ｂ）は第２の共振周波数の電
磁界のシュミレーション結果を示す図である。
ナに関し、（ａ）は第１の共振周波数の電磁界のシュミ
レーション結果を示し、（ｂ）は第２の共振周波数の電
磁界のシュミレーション結果を示す図である。
【図１１】本発明の第３の実施の形態に係る携帯端末と
しての携帯電話に関し、(ａ)は正面図、(ｂ)は断面図、
(ｃ)は裏面図である。
しての携帯電話に関し、(ａ)は正面図、(ｂ)は断面図、
(ｃ)は裏面図である。
【図１２】従来のアンテナを示す図である。
１ 平板多重アンテナ
２ スリット
２ａ Ｕ字状スリット部
２a1 第１のスリット部
２a2 第２のスリット部
２a3 第３のスリット部
２ｂ 開放スリット部
３ 放射導体
４ａ，４ｂ 給電線路
５ 導体平板
６ 保持体
７ 電磁界
１０ 携帯電話
１１ プリント基板
１２ 液晶ディスプレイ
１３ キーボード
１４Ａ，１４Ｂ，１４Ｃ 回路素子
１５Ａ，１５Ｂ シールドカバー
１６ バッテリ
１７ ケース
１８ バッテリカバー
５０ アンテナ
５１ａ Ｊ字状スリット部
５１ｂ 開放スリット部
５２ 放射導体
５３ 誘電体
５４ａ，５４ｂ 給電線路
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考）
Ｈ０４Ｂ 1/38 Ｈ０４Ｂ 1/38
Ｈ０４Ｍ 1/02 Ｈ０４Ｍ 1/02 Ｃ
(72)発明者 池ケ谷 守彦
東京都千代田区大手町一丁目６番１号 日
立電線株式会社内
(72)発明者 鈴木 伸一郎
東京都千代田区大手町一丁目６番１号 日
立電線株式会社内
Ｆターム(参考） 5J045 AA02 AA03 AB05 DA09 FA01
GA01 GA04 HA02 NA03
5J046 AA03 AA07 AB13 PA07
5J047 AA03 AA07 AB13 FD01
5K011 AA06 BA03 JA01
5K023 AA07 LL01 LL05
Claims (12)
- 【請求項１】帯域に応じて異なる幅を有するとともに一
端が開放されたスリットが形成され、少なくとも２つの
共振周波数を有する平板状の放射導体と、 前記放射導体に給電する給電線路とを備えたことを特徴
とする平板多重アンテナ。 - 【請求項２】前記放射導体は、誘電材料からなる保持体
上に形成されたことを特徴とする請求項１記載の平板多
重アンテナ。 - 【請求項３】Ｕ字状スリットと前記Ｕ字状スリットの一
部を開放する開放スリットが形成され、少なくとも２つ
の共振周波数を有する平板状の放射導体と、 前記放射導体に給電する給電線路とを備えたことを特徴
とする平板多重アンテナ。 - 【請求項４】前記Ｕ字状スリットおよび前記開放スリッ
トの各部分の幅は、帯域に応じた幅を有することを特徴
とする請求項３記載の平板多重アンテナ。 - 【請求項５】前記放射導体の前記Ｕ字状スリットを構成
する平行な一対のスリット部のうち一方の前記スリット
部の長さは、他方の前記スリット部の長さの０．８〜
１．２倍としたことを特徴とする請求項３記載の平板多
重アンテナ。 - 【請求項６】前記放射導体の前記Ｕ字状スリットを構成
する平行な一対のスリット部のうち前記開放スリットと
反対側の前記スリット部の幅は、他方の前記スリット部
の幅の０．９〜２倍としたことを特徴とする請求項３記
載の平板多重アンテナ。 - 【請求項７】前記放射導体の前記Ｕ字状スリットを構成
する平行な一対のスリット部のうち一方の前記スリット
部の長さは、他方の前記スリット部の長さの０．８〜
１．２倍とし、前記一対のスリット部のうち前記開放ス
リットと反対側の前記スリット部の幅は、他方の前記ス
リット部の幅の０．９〜２倍としたことを特徴とする請
求項３記載の平板多重アンテナ。 - 【請求項８】前記放射導体の前記Ｕ字状スリットを構成
する平行な一対のスリット部の外側の一対の放射導体部
分のうち前記開放スリットと反対側の前記放射導体部分
の幅は、他方の前記放射導体部分の幅の１．０〜２．０
倍としたことを特徴とする請求項３記載の平板多重アン
テナ。 - 【請求項９】前記放射導体は、誘電材料からなる保持体
上に形成されたことを特徴とする請求項３記載の平板多
重アンテナ。 - 【請求項１０】前記少なくとも２つの共振周波数のうち
低域側の共振周波数は、主に前記放射導体の外縁の長さ
によって調整され、高域側の共振周波数は、主に前記Ｕ
字状スリットの外縁の長さによって調整されることを特
徴とする請求項３記載の平板多重アンテナ。 - 【請求項１１】本体に内蔵された少なくとも２つの共振
周波数を有する平板多重アンテナを有する携帯端末にお
いて、 前記平板多重アンテナは、帯域に応じて異なる幅を有す
るとともに一端が開放されたスリットとが形成された平
板状の放射導体と、前記放射導体に給電する給電線路と
を備えたことを特徴とする携帯端末。 - 【請求項１２】本体に内蔵された少なくとも２つの共振
周波数を有する平板多重アンテナを有する携帯端末にお
いて、 前記平板多重アンテナは、Ｕ字状スリットと前記Ｕ字状
スリットの一部を開放する開放スリットが形成された平
板状の放射導体と、前記放射導体に給電する給電線路と
を備えたことを特徴とする携帯端末。
Priority Applications (7)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001387967A JP2003188637A (ja) | 2001-12-20 | 2001-12-20 | 平板多重アンテナおよび携帯端末 |
| TW091133884A TW567646B (en) | 2001-12-20 | 2002-11-20 | Multi-band planar antenna and portable terminal |
| DE10258198A DE10258198A1 (de) | 2001-12-20 | 2002-12-12 | Flache plattenförmige Multiplexantenne und tragbare Anschlusseinrichtung |
| CNB021568065A CN1248361C (zh) | 2001-12-20 | 2002-12-13 | 平板多重天线及便携终端 |
| FI20022237A FI20022237A (fi) | 2001-12-20 | 2002-12-19 | Laakataso multipleksointi antenni ja kannettava pääte |
| US10/325,814 US6965350B2 (en) | 2001-12-20 | 2002-12-19 | Flat-plate multiplex antenna and portable terminal |
| KR1020020081699A KR100605421B1 (ko) | 2001-12-20 | 2002-12-20 | 평판 다중 안테나 및 휴대용 단말기 |
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|---|---|---|---|
| JP2001387967A JP2003188637A (ja) | 2001-12-20 | 2001-12-20 | 平板多重アンテナおよび携帯端末 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003188637A true JP2003188637A (ja) | 2003-07-04 |
Family
ID=19188108
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001387967A Pending JP2003188637A (ja) | 2001-12-20 | 2001-12-20 | 平板多重アンテナおよび携帯端末 |
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| DE (1) | DE10258198A1 (ja) |
| FI (1) | FI20022237A (ja) |
| TW (1) | TW567646B (ja) |
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| KR100748504B1 (ko) | 2005-11-24 | 2007-08-13 | 엘지전자 주식회사 | 광대역 안테나와 그 광대역 안테나를 구비한 전자 기기 |
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- 2001-12-20 JP JP2001387967A patent/JP2003188637A/ja active Pending
-
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- 2002-12-13 CN CNB021568065A patent/CN1248361C/zh not_active Expired - Fee Related
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