JP2003188308A - 樹脂封止基板の製造方法 - Google Patents

樹脂封止基板の製造方法

Info

Publication number
JP2003188308A
JP2003188308A JP2001388795A JP2001388795A JP2003188308A JP 2003188308 A JP2003188308 A JP 2003188308A JP 2001388795 A JP2001388795 A JP 2001388795A JP 2001388795 A JP2001388795 A JP 2001388795A JP 2003188308 A JP2003188308 A JP 2003188308A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
hole
substrate
squeegee
atmospheric pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001388795A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsushi Okuno
敦史 奥野
Noriko Fukushima
典子 福島
Noritaka Oyama
紀隆 大山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyu Rec Co Ltd
Original Assignee
Sanyu Rec Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyu Rec Co Ltd filed Critical Sanyu Rec Co Ltd
Priority to JP2001388795A priority Critical patent/JP2003188308A/ja
Publication of JP2003188308A publication Critical patent/JP2003188308A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Encapsulation Of And Coatings For Semiconductor Or Solid State Devices (AREA)
  • Printing Elements For Providing Electric Connections Between Printed Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板に形成された貫通孔に封止樹脂が十分に
充填された樹脂封止基板の製造方法を提供する。 【解決手段】 下端開口が閉鎖された有底孔4を基板1
に形成する有底孔形成工程、真空雰囲気下に於いてスキ
ージ8を作動させて、封止樹脂の過剰供給層61を基板
上に層状に形成しながら、封止樹脂6を有底孔4内に押
し込み充填するスキージ作動工程(a)、雰囲気圧力を
大気圧に向けて上昇させることにより、過剰供給層61
の一部を気圧差により有底孔4内に押し込み充填する気
圧差充填工程(b)、気圧差充填工程の後に残存する過
剰供給層61を、基板1上から取り除く余剰樹脂除去工
程(c)、及び、有底孔4の底部を除去して貫通孔4a
にする貫通孔形成工程(d)を備え、気圧差充填によっ
て生じる過剰供給層61の嵩減りが該過剰供給層61の
厚みの範囲内となるように前記厚みを設定することを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体基板などの
基板に形成された貫通孔を樹脂封止してなる樹脂封止基
板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器の小型化や薄型化に伴い、使用
される半導体装置の小型化や薄型化が図られている。例
えば、BGAパッケージやCSPのようにインターポー
ザを介してパッケージされたものや、フリップチップパ
ッケージやウェハレベルパッケージのように素子単位で
直接マザーボードに搭載されるパッケージの開発が行わ
れている。
【0003】このようなパッケージサイズの縮小化は二
次元的なレベルでは限界に近づいているため、最近で
は、平面状に配置されていた複数の素子を立体的に積層
することにより、1つのパッケージで複数の機能を省ス
ペースで達成する技術の開発が進められている。積層さ
れた各素子の回路間を接続する手法として、ワイヤボン
ディングによる場合はパッケージサイズの縮小化が図れ
ないため、ワイヤを使用する代わりに半導体基板に貫通
孔を形成し、この貫通孔を介して上下の回路を導通させ
る構成にすることで、パッケージを縮小化する試みが注
目されている。
【0004】半導体基板の表裏を導通させる方法として
は、貫通孔の壁面を絶縁して貫通孔内に導電性の樹脂を
充填する方法や、貫通孔の壁面を導電メッキして貫通孔
内を放熱用の樹脂で充填する方法が挙げられる。前者の
場合には、貫通孔内に樹脂未充填部が存在すると信頼性
が低下するため、貫通孔内が樹脂で完全に満たされてい
なければならない。後者の場合は、貫通孔内に樹脂未充
填部が存在しても導通不良の問題は生じないが、素子の
駆動に伴う発熱の放散を良好にするために、やはり貫通
孔内が樹脂で完全に満たされていることが好ましい。即
ち、半導体基板の貫通孔に充填される封止樹脂に対して
は、内部に気泡をほとんど含まず、且つ、基板の表面と
略面一であることが要求される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】半導体基板に形成され
た貫通孔を樹脂封止する方法としては、図4(a)に示
すように、スキージ50を基板52の表面に沿って摺動
させて、供給された樹脂54を貫通孔56に押し込み充
填する方法が一般的である。ところが、半導体基板に形
成された貫通孔は、回路パターンが極めて微細であるこ
とから微小径であることが要求され、例えば、一般の配
線基板においてはスルーホール径が数100μmである
のに対し、数μm〜数10μmである。このため、単にス
キージを作動させて押し込み充填するだけでは、以下の
ような問題が生じていた。
【0006】即ち、樹脂の粘度が低い場合には、図4
(b)に示すように、貫通孔56に供給された樹脂が、
硬化する前に基板52の下方からにじみ出てしまい、貫
通孔56の上部開口付近に未充填部56aを生じるおそ
れがあった。尚、このような現象は、常温における粘度
が低い樹脂に限られず、硬化時の温度で粘度低下する樹
脂の場合においても生じ得る。一方、樹脂の粘度が高い
場合には、図4(c)に示すように、貫通孔56の下部
まで樹脂54を十分に押し込むことが困難であり、貫通
孔56内に未充填部56aが存在してしまうという問題
があった。
【0007】また、上述した問題以外に、貫通孔56に
充填される際に巻き込まれた空気が、封止後の樹脂内に
気泡として残存するおそれがあるという問題もあった。
【0008】本発明は、このような問題を解決すべくな
されたものであって、基板に形成された貫通孔に封止樹
脂が十分に充填された樹脂封止基板の製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の前記目的は、基
板に形成された貫通孔を樹脂封止してなる樹脂封止基板
の製造方法であって、下端開口が閉鎖された有底孔を基
板に形成する有底孔形成工程、真空雰囲気下に於いてス
キージを作動させて、封止樹脂の過剰供給層を基板上に
層状に形成しながら、前記封止樹脂を前記有底孔内に押
し込み充填するスキージ作動工程、雰囲気圧力を大気圧
に向けて上昇させることにより、前記過剰供給層の一部
を気圧差により前記有底孔内に押し込み充填する気圧差
充填工程、前記気圧差充填工程の後に残存する前記過剰
供給層を、前記基板上から取り除く余剰樹脂除去工程、
及び、前記有底孔の底部を除去して貫通孔にする貫通孔
形成工程を備え、気圧差充填によって生じる前記過剰供
給層の嵩減りが該過剰供給層の厚みの範囲内となるよう
に前記厚みを設定することを特徴とする樹脂封止基板の
製造方法により達成される。
【0010】この樹脂封止基板の製造方法は、前記封止
樹脂の粘度が23℃において200Pa・s以下の場合
に、特に好適である。
【0011】また、本発明の前記目的は、基板に形成さ
れた貫通孔を樹脂封止してなる樹脂封止基板の製造方法
であって、下端開口が閉鎖された有底孔を基板に形成す
る有底孔形成工程、真空雰囲気下に於いてスキージを作
動させて、封止樹脂を前記有底孔内に押し込み充填する
第1のスキージ作動工程、雰囲気圧力を上昇させること
により、前記有底孔内の封止樹脂を気圧差により押し込
み充填する第1の気圧差充填工程、雰囲気圧力を低下さ
せて真空雰囲気下に於いてスキージを作動させ、前記第
1の気圧差充填工程により生じた前記有底孔の上部空間
に封止樹脂を押し込み充填する第2のスキージ作動工
程、雰囲気圧力を上昇させて、前記有底孔内の封止樹脂
を気圧差により更に押し込み充填する第2の気圧差充填
工程、及び、前記有底孔内への樹脂充填終了後、前記有
底孔の底部を除去して貫通孔にする貫通孔形成工程を備
えることを特徴とする樹脂封止基板の製造方法によって
も達成される。
【0012】この樹脂封止基板の製造方法は、必要に応
じて、前記貫通孔形成工程を、第2のスキージ作動工程
及び第2の気圧差充填工程が複数回繰り返し行われた後
に行うことが好ましい。
【0013】また、前記封止樹脂の粘度が23℃におい
て200Pa・sより大きい場合に、特に好適である。
【0014】更に、前記第1の気圧差充填工程及び/又
は第2の気圧差充填工程における雰囲気圧力の上昇速度
は、10〜50kPa/分であることが好ましい。
【0015】また、前記第2のスキージ作動工程におけ
る雰囲気圧力を、前記第1のスキージ作動工程における
雰囲気圧力よりも高く設定しても良く、或いは、前記第
2のスキージ作動工程における雰囲気圧力を、前記第1
のスキージ作動工程における雰囲気圧力と同じか又はそ
れよりも低く設定し、前記第1の気圧差充填工程の後、
前記第2のスキージ作動工程を開始するまでに、所定の
時間放置するようにしても良い。
【0016】樹脂封止基板のこれらの製造方法におい
て、前記有底孔形成工程は、前記基板の表面に樹脂保護
膜を形成する工程を更に備えても良く、前記貫通孔形成
工程は、前記基板から前記樹脂保護膜を除去する工程を
更に備えても良い。
【0017】更に、前記貫通孔形成工程は、前記有底孔
の底部を除去して貫通孔とした後、前記基板の裏面側を
エッチングすることにより、前記貫通孔に充填されてい
る封止樹脂を突出させる工程を更に備えても良い。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実態形態について
添付図面を参照して説明する。
【0019】(第1の実施形態)図1は、本発明の第1
の実施形態に係る樹脂封止基板の製造方法を示す工程図
である。
【0020】まず、図1(a)に示すように、基板1の
裏面側に易剥離性の粘着性テープ2を貼着して、基板1
に形成された貫通孔を有底孔4とした後、基板1の表面
に樹脂6を供給して、真空雰囲気下においてスキージ8
を作動させる。雰囲気圧力は、0.013〜2.67k
Paに設定することが好ましく、0.067〜1.33
kPaに設定することがより好ましい。雰囲気圧力が高
すぎる場合には、樹脂に気泡が残存し易くなるだけでな
く、後述する気圧差充填の効果を得にくくなる一方、雰
囲気圧力が低すぎる場合には、大気圧に復帰させるのに
時間がかかり、生産効率が低下する傾向にある。
【0021】スキージ8は、基板1の表面から所定の高
さだけ上方に位置するように高さ調整が行われており、
これによって、スキージ8を作動させた際に、基板1の
表面に樹脂6の過剰供給層61が層状に形成される。ま
た、これと同時に、有底孔4には樹脂6が押し込まれ
る。
【0022】樹脂6としては、エポキシ樹脂、アクリル
樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂等の熱硬化性樹
脂が好適に使用され、低粘度の液状エポキシ樹脂が、価
格、作業性、特性面で特に好ましい。また、有底孔4の
壁面が絶縁性の場合には、導電性を有することが好まし
いが、有底孔4の壁面が金属(銅、ニッケル、金など)
でメッキされていて表裏導通がとられている場合は必ず
しも導電性は必要でない。但し、導電性が不要な場合で
あっても、素子の駆動に伴う発熱を放散する目的で、金
属粉末(例えば,銅、銀、アルミニウム、金など)を配
合した樹脂を用いることが有効である。この場合、熱伝
導性を高めることが目的であって、導電性を必要とはし
ないため30〜70wt%程度の配合でよい。勿論、金
属粉末の含有量を高めて、導電性を付与することも可能
である。
【0023】また、放熱性を高める目的で、金属粉末を
配合する代わりに、熱伝導性の高い充填剤(例えば、シ
リカ、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化
ホウ素、その他金属酸化物など)を配合したものも有効
である。このような充填材を配合した樹脂6の場合は、
樹脂の熱膨張率を低下させて基板(半導体基板)1の熱
膨張率に近づけることができるため、信頼性を高められ
る効果もある。
【0024】本実施形態で使用する樹脂6の粘度は、2
3℃において200Pa・s以下であることが好まし
い。導電性材料や充填剤の配合によって樹脂6の粘度が
増大し、作業性を改善する必要がある場合、低粘度の希
釈剤を用いることができる。但し、真空下で印刷する条
件下では、印刷時の真空度で沸騰、揮発等の組成変化を
起こさないような希釈剤を選択する必要がある。例え
ば、高沸点の溶剤、低粘度のエポキシ樹脂(反応性希釈
剤とよばれるモノエポキシ、ジエポキシ化合物)の他、
アクリルモノマー、スチレンモノマー、シリコーンカッ
プリング剤、シリコーンオイルなどが希釈剤として好適
である。
【0025】このような真空雰囲気下におけるスキージ
作動工程により、図1(a)に示すように樹脂6が有底
孔4に供給されるが、有底孔4の下部には未充填部14
が存在した状態になる。
【0026】次に、雰囲気圧力を大気圧に向けて上昇さ
せる。この気圧差充填工程により、未充填部14と外部
雰囲気との間に気圧差が生じ、図1(b)に示すよう
に、過剰供給層61の一部が未充填部14に向けて押し
込まれ、過剰供給層61の表面が窪んだ状態になる。
【0027】この後、図1(c)に示すように、大気圧
下において基板1の表面に沿って掻き取り部材18を摺
動又は近接移動させることにより余剰樹脂除去工程を行
い、残存する過剰供給層61を除去すると共に、有底孔
4に充填された樹脂の表面を平滑にする。
【0028】そして、有底孔4内の樹脂を硬化させてか
ら、図1(d)に示すように粘着性テープ2を剥離する
ことにより、有底孔が貫通孔4aとなり、樹脂封止基板
が完成する。
【0029】このように製造された樹脂封止基板によれ
ば、スキージ作動工程を真空雰囲気下で行うため、有底
孔4に供給される樹脂に気泡が残存するのを防ぐことが
できる。また、有底孔4に供給された樹脂を、気圧差充
填工程において更に押し込むことができるため、有底孔
4が微小径であっても最深部まで十分な充填が可能であ
る。この気圧差充填工程により、有底孔4内部の樹脂に
嵩減りが生じて過剰供給層61の窪みが形成されるが、
この窪み深さよりも大きくなるように過剰供給層61の
厚みを予め設定しておくことにより、有底孔4の内部に
十分な量の樹脂を供給することができ、未充填部14を
消滅させることができる。これらの結果、基板に形成さ
れた貫通孔に封止樹脂が十分に充填された樹脂封止基板
を得ることができる。
【0030】(第2の実施形態)次に、本発明の第2の
実施形態に係る樹脂封止基板の製造方法について、図2
に示す工程図に基づき説明する。尚、本実施形態の説明
において、第1の実施形態と同様の構成については同一
の符号を付している。
【0031】まず、図2(a)に示すように、基板1の
裏面側に易剥離性の粘着性テープ2を貼着して、基板1
に形成された貫通孔を有底孔4とした後、基板1の表面
側に樹脂6を供給して、真空雰囲気下においてスキージ
8を作動させる。雰囲気圧力は、第1の実施形態の場合
と同様の理由から、0.013〜2.67kPaに設定
することが好ましく、0.067〜1.33kPaに設
定することがより好ましい。
【0032】スキージ8は、基板1の表面に沿って摺動
又は近接移動するように高さ調整が行われている。これ
により、有底孔4には樹脂6が押し込まれ、残りの樹脂
6はスキージ8の移動と共に掻き取られる。
【0033】樹脂6としては、第1の実施形態において
挙げたものを使用可能であるが、第1の実施形態に係る
樹脂封止基板の製造方法は、23℃における粘度が20
0Pa・s以下の比較的低粘度の樹脂を使用する場合に
好適であるのに対し、本実施形態に係る製造方法は、使
用する樹脂の粘度が23℃において200Pa・sを超
える場合に特に好ましく使用することができる。但し、
低粘度の樹脂6を使用する場合でも、本実施形態の製造
方法により樹脂封止基板を製造することは可能である。
【0034】このような真空雰囲気下における第1のス
キージ作動工程により、図2(a)に示すように樹脂6
が有底孔4に供給されるが、有底孔4の下部には未充填
部14が存在した状態になる。
【0035】次に、雰囲気圧力を大気圧に向けて上昇さ
せる。この第1の気圧差充填工程により、未充填部14
と外部雰囲気との間に気圧差が生じ、図2(b)に示す
ように、有底部4に供給された樹脂6が最深部まで押し
込まれる。これにより、未充填部14は、有底孔4の上
部に移動する。第1の気圧差充填工程における最終的な
雰囲気圧力は2.67kPa〜101.3kPa(大気
圧)であることが好ましく、13.3kPa〜101.
3kPa(大気圧)であることがより好ましい。
【0036】ついで、雰囲気圧力を再び低下させて真空
度を高めてから、図2(c)に示すように、基板1の表
面に再び樹脂6を供給して真空雰囲気下においてスキー
ジ8を作動させ、第2のスキージ作動工程を行う。この
時の雰囲気圧力は、第1のスキージ作動工程における雰
囲気圧力と同じ範囲に設定することが好ましい。これに
より、未充填部14に樹脂6が供給される。
【0037】この後、雰囲気圧力を大気圧に向けて再び
上昇させて、第2の気圧差充填工程を行う。これによ
り、図2(d)に示すように、第2のスキージ作動工程
で有底孔4に供給された樹脂6が押し込まれる。第2の
気圧差充填工程における最終的な雰囲気圧力について
も、第1の気圧差充填工程における雰囲気圧力と同じ範
囲に設定することが好ましい。
【0038】第2の気圧差充填工程を行った後も、有底
孔4に供給された樹脂6の上部に窪みが見られる場合に
は、この窪みが実質的に問題とならない大きさに縮小さ
れるまで、上述した第2のスキージ作動工程及び第2の
気圧差充填工程を繰り返し行うことが好ましい。この繰
り返し回数は、有底孔4の径や深さ、或いは樹脂6の粘
度などを考慮して、適宜設定することが可能である。
【0039】有底孔4への樹脂充填を終えた後は、第1
の実施形態と同様に、有底孔4内の樹脂6を硬化させて
から粘着性テープ2を剥離することにより、有底孔4が
貫通孔となり、樹脂封止基板が完成する。
【0040】このように製造された樹脂封止基板によれ
ば、第1及び第2のスキージ作動工程を真空雰囲気下で
行うため、有底孔4に供給される樹脂に気泡が残存する
のを防ぐことができる。また、第1のスキージ作動工程
で有底孔4に供給した樹脂6を第1の気圧差充填工程に
より押し込んでから、更に、第2のスキージ作動工程で
有底孔4に供給した樹脂6を第2の気圧差充填工程によ
り押し込むようにしているので、粘度の高い樹脂6であ
っても未充填部14を残存させることなく有底孔4に供
給することができる。これらの結果、基板に形成された
貫通孔に封止樹脂が十分に充填された樹脂封止基板を得
ることができる。
【0041】第1及び第2の気圧差充填工程において、
雰囲気圧力を上昇させる際の圧力上昇速度は、10〜5
0kPa/分に設定することが好ましい。圧力上昇が急
激すぎると、有底孔4に供給されていた樹脂6が急速に
押し込まれるため、最深部まで押し込まれた樹脂6に未
充填部が残存し易くなる一方、圧力上昇が緩やかすぎる
と、生産効率が低下する傾向にあるためである。
【0042】また、生産効率を向上させる観点からは、
第2のスキージ作動工程における雰囲気圧力を、第1の
スキージ作動工程における雰囲気圧力よりも高く(即
ち、真空度を低く)設定することが好ましい。第2のス
キージ作動工程において要求される樹脂6の押し込み量
は、第1のスキージ作動工程において要求される押し込
み量よりも小さいため、雰囲気圧力をこのように設定し
ても有底孔4に樹脂6を十分に押し込むことができる。
このような設定により、第2のスキージ作動工程に要す
る時間を短縮化することができ、更に、第1の気圧差充
填工程により有底孔4に供給された樹脂6から実用上問
題とならない程度の微細な気泡が発生するおそれがな
く、有底孔4における樹脂形状の安定化を図ることがで
きる。尚、第2のスキージ作動工程を繰り返し行う場合
には、後工程ほど雰囲気圧力が高くなるように設定すれ
ば良い。
【0043】これに対し、樹脂封止の信頼性を高める観
点からは、第2のスキージ作動工程における雰囲気圧力
を、第1のスキージ作動工程における雰囲気圧力と同じ
かこれよりも低く(即ち、真空度を高く)設定すること
が好ましい。これにより、第1の気圧差充填工程で有底
孔4に押し込まれた樹脂6に気泡が残存している場合で
あっても脱泡が可能になり、より完全な封止樹脂の充填
を行うことができる。このような脱泡をより確実に行う
ためには、第1の気圧差充填工程の後、第2のスキージ
作動工程を開始する前に、所定時間(例えば1〜10
分)放置しておくことが好ましい。尚、第2のスキージ
作動工程を繰り返し行う場合には、それぞれの雰囲気圧
力を同じに設定するか、或いは、後工程ほど雰囲気圧力
が低くなるように設定すれば良い。
【0044】(その他の実施形態)以上、本発明の一実
施形態について詳述したが、本発明の具体的な態様が上
記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記各
実施形態において、有底孔4に供給された熱硬化性の樹
脂6を硬化させる際に、雰囲気圧力を大気圧以上の圧力
(例えば、0.1〜5MPa)にして、所定の温度(例
えば、60〜200℃)で10〜120分程度加熱する
ことにより、樹脂6を短時間で硬化させて工程の短縮化
を図ることができる。
【0045】また、上記各実施形態において、基板1に
樹脂6を供給する前に、図3(a)に示すように、基板
1の表面に予め樹脂保護膜21を形成しても良い。この
樹脂保護膜21は、基板1の貫通孔に対応する部分に開
口が形成されており、有底孔4への樹脂供給終了後また
は有底孔4内の樹脂硬化後、図3(b)に示すように、
樹脂保護膜21を除去することにより、供給した封止用
の樹脂6が基板1の表面に残存するおそれがなくなる。
また、樹脂保護膜21を除去することにより、有底孔4
に充填された樹脂6の突起部6aが基板1の表面側に形
成されるので、基板1が半導体基板であれば、突起部6
aをそのままバンプとしたり、或いは、突起部6aを利
用してバンプを形成したりすることができる。樹脂保護
膜21の厚みは、突起部6aの必要長さなどに応じて適
宜設定すれば良く、例えば10〜500μmである。
【0046】樹脂保護膜21の形成は、粘着フィルムの
貼着や、感光性樹脂・溶剤可溶型樹脂の塗布などにより
行うことができ、樹脂保護膜21の除去は、粘着フィル
ムの剥離や、感光性樹脂・溶剤可溶型樹脂の現像などに
より行うことができる。また、樹脂保護膜21における
開口の形成は、基板1の貫通孔形成と同時に行っても良
く、或いは、予め開口の形成された粘着フィルムを貼着
したり、樹脂を塗布する際に開口に対応する部分をマス
クする等して行っても良い。
【0047】更に、図3(c)に示すように、基板1の
裏面側をエッチングすることにより、基板1の裏面側に
も樹脂6の突起部6bを形成することができる。このよ
うに、基板1の表裏両側に突起部6a,6bを形成した
場合には、積層した基板1の各層を導通させることが容
易であり、この後、個々の単位に切断することにより、
多層半導体パッケージを得ることができる。
【0048】また、上記各実施形態においては、有底孔
形成工程において、貫通孔を有する基板1の裏面側に粘
着性テープ2を貼着することにより有底孔4を形成し、
貫通孔形成工程において、粘着性テープ2を剥離するこ
とにより、有底孔4を貫通孔4aとしているが、有底孔
及び貫通孔の形成方法は、必ずしも上記実施形態に限定
されるものではなく、例えば、貫通孔を有する基板1の
裏面側へのメッキ層の形成及び除去により、有底孔の形
成及び貫通孔の形成をそれぞれ行うようにしても良い。
【0049】
【実施例】実施例として、厚さが150μmの基板に直
径が50μmの貫通孔を形成し、この貫通孔の裏面側を
粘着性テープで塞いで有底孔としてから、23℃におけ
る粘度が100Pa・sである樹脂を用いて、真空印刷
装置により上記第1の実施形態と同様の手順で樹脂封止
基板を製造したところ、貫通孔の内部に樹脂が略完全に
充填された樹脂封止基板を得ることができた。また、使
用する樹脂の粘度が23℃において300Pa・sであ
る他は同じ条件により、上記第2の実施形態と同様の手
順で樹脂封止基板を製造したところ、やはり貫通孔の内
部に樹脂が略完全に充填された樹脂封止基板を得ること
ができた。尚、樹脂の粘度測定には、トキメック(株)
製のB−H型回転粘度計を使用した。
【0050】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、基板に形成された貫通孔に封止樹脂が十分に
充填された樹脂封止基板を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態に係る樹脂封止基板
の製造方法を示す工程図である。
【図2】 本発明の第2の実施形態に係る樹脂封止基板
の製造方法を示す工程図である。
【図3】 本発明の他の実施形態に係る樹脂封止基板の
製造方法を示す工程図である。
【図4】 従来の樹脂封止基板の製造方法を示す工程図
である。
【符号の説明】
1 基板 2 粘着性テープ 4 有底孔 4a 貫通孔 6 樹脂 6a,6b 突起部 8 スキージ 21 樹脂保護膜 61 過剰供給層
フロントページの続き (72)発明者 大山 紀隆 大阪府高槻市大畑町21−1 シャルマンコ ーポ摂津富田301号

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板に形成された貫通孔を樹脂封止して
    なる樹脂封止基板の製造方法であって、 下端開口が閉鎖された有底孔を基板に形成する有底孔形
    成工程、 真空雰囲気下に於いてスキージを作動させて、封止樹脂
    の過剰供給層を基板上に層状に形成しながら、前記封止
    樹脂を前記有底孔内に押し込み充填するスキージ作動工
    程、 雰囲気圧力を大気圧に向けて上昇させることにより、前
    記過剰供給層の一部を気圧差により前記有底孔内に押し
    込み充填する気圧差充填工程、 前記気圧差充填工程の後に残存する前記過剰供給層を、
    前記基板上から取り除く余剰樹脂除去工程、及び、 前記有底孔の底部を除去して貫通孔にする貫通孔形成工
    程を備え、 気圧差充填によって生じる前記過剰供給層の嵩減りが該
    過剰供給層の厚みの範囲内となるように前記厚みを設定
    することを特徴とする樹脂封止基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記封止樹脂の粘度は、23℃において
    200Pa・s以下であることを特徴とする請求項1に
    記載の樹脂封止基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 基板に形成された貫通孔を樹脂封止して
    なる樹脂封止基板の製造方法であって、 下端開口が閉鎖された有底孔を基板に形成する有底孔形
    成工程、 真空雰囲気下に於いてスキージを作動させて、封止樹脂
    を前記有底孔内に押し込み充填する第1のスキージ作動
    工程、 雰囲気圧力を上昇させることにより、前記有底孔内の封
    止樹脂を気圧差により押し込み充填する第1の気圧差充
    填工程、 雰囲気圧力を低下させて真空雰囲気下に於いてスキージ
    を作動させ、前記第1の気圧差充填工程により生じた前
    記有底孔の上部空間に封止樹脂を押し込み充填する第2
    のスキージ作動工程、 雰囲気圧力を上昇させて、前記有底孔内の封止樹脂を気
    圧差により更に押し込み充填する第2の気圧差充填工
    程、及び、 前記有底孔内への樹脂充填終了後、前記有底孔の底部を
    除去して貫通孔にする貫通孔形成工程を備えることを特
    徴とする樹脂封止基板の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記貫通孔形成工程を、第2のスキージ
    作動工程及び第2の気圧差充填工程が複数回繰り返し行
    われた後に行うことを特徴とする請求項3に記載の樹脂
    封止基板の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記封止樹脂の粘度は、23℃において
    200Pa・sより大きいことを特徴とする請求項3又
    は4に記載の樹脂封止基板の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第1の気圧差充填工程及び/又は第
    2の気圧差充填工程における雰囲気圧力の上昇速度は、
    10〜50kPa/分であることを特徴とする請求項3
    から5のいずれかに記載の樹脂封止基板の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第2のスキージ作動工程における雰
    囲気圧力を、前記第1のスキージ作動工程における雰囲
    気圧力よりも高く設定することを特徴とする請求項3か
    ら6のいずれかに記載の樹脂封止基板の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記第2のスキージ作動工程における雰
    囲気圧力を、前記第1のスキージ作動工程における雰囲
    気圧力と同じか又はそれよりも低く設定し、前記第1の
    気圧差充填工程の後、前記第2のスキージ作動工程を開
    始するまでに、所定の時間放置することを特徴とする請
    求項3から7のいずれかに記載の樹脂封止基板の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 前記有底孔形成工程は、前記基板の表面
    に樹脂保護膜を形成する工程を更に備え、 前記貫通孔形成工程は、前記基板から前記樹脂保護膜を
    除去する工程を更に備える請求項1から8のいずれかに
    記載の樹脂封止基板の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記貫通孔形成工程は、前記有底孔の
    底部を除去して貫通孔とした後、前記基板の裏面側をエ
    ッチングすることにより、前記貫通孔に充填されている
    封止樹脂を突出させる工程を更に備える請求項1から9
    のいずれかに記載の樹脂封止基板の製造方法。
JP2001388795A 2001-12-21 2001-12-21 樹脂封止基板の製造方法 Pending JP2003188308A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001388795A JP2003188308A (ja) 2001-12-21 2001-12-21 樹脂封止基板の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001388795A JP2003188308A (ja) 2001-12-21 2001-12-21 樹脂封止基板の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003188308A true JP2003188308A (ja) 2003-07-04

Family

ID=27597181

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001388795A Pending JP2003188308A (ja) 2001-12-21 2001-12-21 樹脂封止基板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003188308A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7488895B2 (en) 2003-09-29 2009-02-10 Panasonic Corporation Method for manufacturing component built-in module, and component built-in module
WO2010074121A1 (ja) * 2008-12-25 2010-07-01 三菱電機株式会社 プリント配線板の製造方法
WO2021210211A1 (ja) 2020-04-13 2021-10-21 株式会社野田スクリーン プリント基板の製造方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7488895B2 (en) 2003-09-29 2009-02-10 Panasonic Corporation Method for manufacturing component built-in module, and component built-in module
WO2010074121A1 (ja) * 2008-12-25 2010-07-01 三菱電機株式会社 プリント配線板の製造方法
US9313903B2 (en) 2008-12-25 2016-04-12 Mitsubishi Electric Corporation Method of manufacturing printed wiring board
WO2021210211A1 (ja) 2020-04-13 2021-10-21 株式会社野田スクリーン プリント基板の製造方法
KR20210129214A (ko) 2020-04-13 2021-10-27 가부시키가이샤 노다스크린 프린트 기판의 제조 방법
US20220134788A1 (en) * 2020-04-13 2022-05-05 Noda Screen Co., Ltd. Method of producing print board
EP4426076A2 (en) 2020-04-13 2024-09-04 Noda Screen Co., Ltd Method of producing print board

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100908759B1 (ko) 범프레스 적층식 상호 연결 층을 갖는 초소형 전자 패키지
TWI476888B (zh) 嵌埋穿孔中介層之封裝基板及其製法
KR100661946B1 (ko) 회로 장치 및 그 제조 방법
CN104465418B (zh) 一种扇出晶圆级封装方法
EP2958142A1 (en) High density film for ic package
TW200901409A (en) Packaging substrate with embedded chip and buried heatsink
CN103380496A (zh) 中介层、电子模块及其形成方法
JP2007324484A (ja) 半導体装置および半導体装置の製造方法
CN108028233A (zh) 用于实现多芯片倒装芯片封装的衬底、组件和技术
US10096490B2 (en) Semiconductor package with multiple molding routing layers and a method of manufacturing the same
JP2011124524A (ja) 半導体素子の製造方法
CN104396008B (zh) 半导体封装衬底、使用半导体封装衬底的封装系统及用于制造封装系统的方法
CN102800601B (zh) 用于涂敷模塑料的层叠封装工艺
CN107452728A (zh) 集成图像传感器芯片及逻辑芯片的封装方法
JP2003188308A (ja) 樹脂封止基板の製造方法
KR100923501B1 (ko) 패키지 기판 제조방법
KR100888561B1 (ko) 능동소자 내장형 인쇄회로기판 제조 방법
JP6249578B2 (ja) 密なパッケージ配線を有するマルチチップモジュールの半導体チップパッケージ
JP2006060150A (ja) 配線基板の製造方法
CN108962762A (zh) 单体双金属板封装结构及其封装方法
KR101579434B1 (ko) 반도체 패키지 제조 방법
JP2002033343A (ja) 電子部品の製造方法
JP2001077488A (ja) 回路基板とその製造方法およびリードフレーム
TWI550728B (zh) 封裝結構及其製造方法
US10840161B2 (en) Method for manufacturing semiconductor package substrate

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040512

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050909

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050921

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051110

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20051207

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060203

A02 Decision of refusal

Effective date: 20060510

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02