JP2003184940A - 液封入式防振装置 - Google Patents

液封入式防振装置

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JP2003184940A JP2001386993A JP2001386993A JP2003184940A JP 2003184940 A JP2003184940 A JP 2003184940A JP 2001386993 A JP2001386993 A JP 2001386993A JP 2001386993 A JP2001386993 A JP 2001386993A JP 2003184940 A JP2003184940 A JP 2003184940A
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明彦 加藤
秀夫 ▲但▼野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 二分割型の中型を用いてゴム状弾性体を加硫
成形できる液封入式防振装置を提供する。 【解決手段】 防振基体3の外周側に形成する蛇行状の
オリフィス溝9の主液室側溝壁13及び副液室側溝壁1
4をテーパ状にする。オリフィス溝9の略中央位置に中
型16のパーティングライン17を設定し、中型16を
液室7、8の外方に型抜きする。中型16の壁部18が
対応するオリフィス溝9の主液室側溝壁13及び副液室
側溝壁14に引っ掛からない。中型16の型抜き時に主
液室側溝壁13及び副液室側溝壁14の欠け落ちを防止
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車のデ
ファレンシャルやエンジンの支持機構、あるいはサスペ
ンション機構等の一部に組み込まれて、車体側に伝達さ
れる振動を減衰するための液封入式防振装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車のデファレンシャルやエ
ンジンの支持機構、あるいはサスペンション機構等の一
部には、車体側に伝達される振動を減衰するため、液封
入式防振装置が組み込まれることがある。図10に液封
入式防振装置の一例を示す。
【0003】この液封入式防振装置は、鋼製の内筒10
1の周囲に鋼製の中間筒102が配置されて、内筒10
1と中間筒102との間にゴム状弾性体からなる防振基
体103が加硫成形され、中間筒102の外周側に鋼製
の外筒104が固定された構造とされ、内筒101と外
筒104とがそれぞれ別の部材に取り付けられて、両部
材を防振的に連結するようになっている。
【0004】中間筒102の内筒101を挟んで両側に
は、開口部105が形成され、この開口105から防振
基体103に凹設された空間が外筒104で囲まれて主
液室106及び副液室107とされる。
【0005】中間筒102の外周部には、ゴム状弾性体
で内筒101の軸方向に蛇行状のオリフィス溝108が
形成され、このオリフィス溝108と外筒104とで囲
まれた空間が、主液室106及び副液室107を連通す
るオリフィスとされる。このオリフィスは、振動時に、
両液室106、107内の液が往復して、内外筒10
1、104間の相対的な振動を減衰するようになってい
る。
【0006】両液室106、107を仕切る防振基体1
03の厚さは、中間筒102の両開口部105間の周方
向幅に等しく設定され、この防振基体103とオリフィ
ス溝108とは、軸方向両端部を覆う端型と外周部を覆
う中型とからなる加硫成形型を用いて加硫成形される。
【0007】加硫成形型の中型は2分割型とされ、その
パーティングラインを開口部105の中央部に設定し
て、オリフィス溝108の外方に型抜きし、オリフィス
溝108が対応する中型の壁部に引っ掛かって欠け落ち
ないようにしている。このように、中型を2分割にする
ことにより、中型を4分割型にする場合よりも加硫成形
型の部品点数を少なくして、加硫成形型の組立作業時間
を短くすると共に、加硫成形型のコスト及びその組立コ
ストを安くしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、防振基体の
ばね定数を小さく設定し、液の流動効果による減衰を高
く設定するときには、防振基体の厚さを薄くすると共
に、中間筒の両開口部間の幅を所望の大きさにして、蛇
行状のオリフィスに所定の流路長を確保する必要があ
り、防振基体の厚さが中間筒の両開口部間の幅よりも薄
くなることがある。
【0009】この場合、2分割型の中型のパーティング
ラインを中間筒開口部の中央部に設定したときには、中
型が中間筒の両開口部間に引っ掛かって型抜きすること
ができない。一方、2分割型の中型のパーティングライ
ンをオリフィス溝の周方向の中央位置に設定したときに
は、型抜き時にオリフィス溝が対応する中型の壁部に引
っ掛かって欠け落ちる恐れがある。
【0010】本発明は、加硫成形型に二分割型の中型を
用いることができる液封入式防振装置を提供することに
より、加硫成形型の部品点数を削減して、そのコストを
縮減すると共に、液封入式防振装置の生産性を向上させ
ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、内筒の周囲に加硫成形されるゴム状弾性
体からなる防振基体と、該防振基体の内筒を挟んだ両側
に形成された主液室及び副液室と、該主液室と副液室と
を連通させるよう前記防振基体の外周部に内筒の軸方向
に蛇行状に形成されたオリフィス溝とを備えた液封入式
防振装置において、前記オリフィス溝の周方向の略中央
位置で内筒の軸方向に防振基体の加硫成形型のパーティ
ングラインが設定され、前記オリフィス溝は、前記成形
型の軸直角方向への型抜きが可能な溝深さに設定される
と共に、その蛇行状折曲部の主液室側溝壁及び副液室側
溝壁がテーパ状に形成されたことを特徴とする液封入式
防振装置を提供するものである。
【0012】この構成によると、防振基体の外周部に、
両液室を連通させるオリフィス溝を内筒の軸方向に蛇行
状に形成した液封入式防振装置を前提として、オリフィ
ス溝の蛇行状折曲部の両液室側溝壁をテーパ状に形成す
るので、オリフィス溝の略中央位置にパーティングライ
ンを設定した加硫成形型を軸直角方向に型抜きするとき
に、この加硫成形型がオリフィス溝の両液室側溝壁に引
っ掛からないようにして、オリフィス溝壁の欠け落ちを
防止することができる。
【0013】ここで、「軸方向」とは、内筒の中央孔の
中心を通る軸線の方向をいい、「軸直角方向」とは、軸
方向に直交する方向をいう。これらの定義は、以下の説
明において同じ意味で使用する。また、内筒の軸方向に
蛇行状に形成されたオリフィス溝とは、周方向に往復し
ながら内筒軸方向一側から他側に進行し、主液室の一側
及び副液室の他側に形成された両オリフィス出入口を接
続するオリフィス溝のことである。また、蛇行状折曲部
とは、オリフィス溝が周方向に往復するように、その向
きを変える部分であり、内筒軸方向に進行する部分の溝
壁を液室側溝壁としている。
【0014】また、上記の液封入式防振装置とほぼ同じ
構成のものとして、内筒の周囲に中間筒を配置して、内
筒と中間筒との間に防振基体を加硫成形してもよい。こ
の場合、中間筒に開口部を設けて主液室及び副液室を形
成し、ゴム状弾性体により中間筒の外周部に、両液室を
連通させるオリフィス溝を形成する。
【0015】すなわち、内筒とその周囲に配置された中
間筒との間に加硫成形されたゴム状弾性体からなる防振
基体と、内筒を挟んだ中間筒の両側開口部に形成された
主液室及び副液室と、前記中間筒の外周部において前記
主液室と副液室とを連通させるようゴム状弾性体により
内筒の軸方向に蛇行状に形成されたオリフィス溝とを備
えた液封入式防振装置において、前記オリフィス溝の周
方向の略中央位置で内筒の軸方向に防振基体の加硫成形
型のパーティングラインが設定され、前記オリフィス溝
は、前記成形型の軸直角方向への型抜きが可能な溝深さ
に設定されると共に、その蛇行状折曲部の主液室側溝壁
及び副液室側溝壁が溝底から外方に拡がるテーパ状に形
成された液封入式防振装置としてもよい。
【0016】上記の液封入式防振装置の防振基体及びオ
リフィス溝を2分割型の加硫成形型により加硫成形すれ
ば、本発明の好適な態様を提供することができる。つま
り、加硫成形型のパーティングラインをオリフィス溝の
周方向の略中央位置とその反対側の2箇所に設定して、
2分割型の加硫成形型で加硫成形することにより、加硫
成形型の部品点数を少なくすることができる。
【0017】上記の液封入式防振装置のオリフィス溝
を、パーティングラインに直交する溝壁とパーティング
ラインに平行な溝壁とが連続する蛇行状にして、折曲部
における平行な溝壁をテーパ状に形成すれば、パーティ
ングラインに直交する部分の溝幅を狭くすると共に、加
硫成形型の形状を簡単にすることができる。
【0018】上記の液封入式防振装置の防振基体及びオ
リフィス溝の外周側に円筒状の外筒を配設し、オリフィ
ス溝と外筒で囲まれた空間部を主液室と副液室とを連通
させるオリフィスとすれば、一方の取付部材に取り付け
るための外筒で、オリフィスの壁面の一部を構成するこ
とができる。
【0019】また、本発明は、内筒の周囲に加硫成形さ
れるゴム状弾性体からなる防振基体と、該防振基体の内
筒を挟んだ両側に形成された主液室及び副液室と、該主
液室と副液室とを連通させるよう前記防振基体の外周部
に内筒の軸方向に蛇行状に形成されたオリフィス溝とを
備えた液封入式防振装置の製造方法を提供する。
【0020】すなわち、一対の金型からなる2分割型の
加硫成形型におけるパーティングラインをオリフィス溝
の周方向の略中央部分に設定し、オリフィス溝の蛇行状
折曲部の溝壁がテーパ状になるよう、金型の対応部位を
傾斜面に設定し、ゴム状弾性体の加硫成形時に金型をオ
リフィス溝のテーパ面に沿わせて型抜きすればよい。こ
こで、テーパ面とは、テーパ状の溝壁の壁面のうち、溝
底に直交する面に対して傾斜した面をいう。
【0021】この製造方法は、内筒とその周囲に配置さ
れた中間筒との間に加硫成形されたゴム状弾性体からな
る防振基体と、内筒を挟んだ中間筒の両側開口部に形成
された主液室及び副液室と、前記中間筒の外周部におい
て前記主液室と副液室とを連通させるようゴム状弾性体
により内筒の軸方向に蛇行状に形成されたオリフィス溝
とを備えた液封入式防振装置の製造方法としてもよい。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施の形態に
ついて、図面を用いて説明する。図1は本発明に係る液
封入式防振装置の実施形態を示す分解斜視図、図2は隔
壁の斜視図、図3は加硫成形型の中型の組立を示す図、
図4は外筒取付前の状態を示す側面図、図5はそのA−
A断面図、図6は外筒取付後の状態を示す正面図、図7
はその側面図、図8はそのB−B断面図、図9はそのC
−C断面図である。
【0023】この液封入式防振装置は、円筒状の内筒1
の周囲に中間筒2が配置されて、内筒1と中間筒2との
間にゴム状弾性体からなる防振基体3が加硫成形され、
中間筒2の外周側に円筒状の外筒4が固定された構造と
されており、内筒1及び外筒4がそれぞれ別の取付部材
に取り付けられて、液封入式防振装置が両取付部材を防
振的に連結するようになっている。
【0024】内筒1は、例えば鋼製とされて、その内部
を挿通する軸部材によって一方の取付部材に固定され
る。この内筒1の軸方向中央部の外周面には、後述する
主液室7内及び副液室8内に突出するストッパ5が固着
されている。このストッパ5は、例えば合成樹脂製とさ
れ、その表面を防振基体と連続するゴム状弾性体で覆わ
れて、内外筒1、4の相対的な変位が大きくなったとき
に外筒4の内周面に当接してその変位を規制する。
【0025】中間筒2は、例えば鋼製の略円筒状とさ
れ、その軸方向中央部で内筒1を挟んだ両側には、略長
方形の開口部6が形成されており、この開口部6から防
振基体3に凹設された空間が、外筒4で囲まれて主液室
7及び副液室8とされる。両液室7、8は、両開口部6
間の内面側におよぶ深さとされ、両液室7、8を仕切る
防振基体3の厚さが両開口部6間の周方向幅よりも薄く
されている。
【0026】中間筒2の軸方向中央部で両開口部6間
は、軸直角方向内方に折曲され、その外周部と外筒4の
内周面との間に所定の大きさの隙間が形成されている。
中間筒2の一方の外周部には、外筒4との隙間に収まる
深さのオリフィス溝9が形成され、このオリフィス溝9
と外筒4とで囲まれた空間が、両液室7、8を連通させ
るオリフィス10とされる。
【0027】オリフィス溝9は、中間筒2の外周面とゴ
ム状弾性体製の溝壁11とで囲まれてなり、溝壁11
は、周方向溝壁12と主液室側溝壁13と副液室側溝壁
14とからなる。周方向溝壁12と主液室側溝壁13、
及び周方向溝壁12と副液室側溝壁14とは互いに連続
して直交するように形成され、オリフィス10が周方向
に1往復半して両液室7、8を連通させるように、オリ
フィス溝9が軸方向に蛇行状に形成されている。なお、
オリフィス10の往復数は1往復半に限らず、2往復半
や3往復半等のように、両液室7、8を連通させるもの
であればいくつであってもよい。
【0028】オリフィス溝9の蛇行状折曲部の主液室側
溝壁13及び副液室側溝壁14は、溝底から液室7、8
側に拡がるテーパ状に形成され、後述する加硫成形型の
中型16を液室7、8外方に向けて型抜きするときに、
オリフィス溝9に対応する中型16の壁部18が引っ掛
からないようになっている。
【0029】中間筒2の他方の外周部には、外筒4との
隙間に収まる高さの隔壁15が軸方向に向けて形成さ
れ、両液室7、8間を遮断している。なお、一方にオリ
フィス溝9を形成し、他方に隔壁15を形成するだけで
なく、両方にオリフィス溝9を形成してもよい。
【0030】次に、この液封入式防振装置の製造方法に
ついて説明する。まず、内筒1の軸方向中央部の外周面
にストッパ5を固着して、その周囲に中間筒2を配置す
る。このとき、その開口部6の向きはストッパ5の向き
と合わせておく。
【0031】内筒1及び中間筒2間に設ける防振基体3
と、中間筒2の一方の外周面上に設けるオリフィス溝9
と、中間筒2の他方の外周面上に設ける隔壁15とを構
成するゴム状弾性体を加硫成形する。この加硫成形に
は、軸方向両端部を覆う端型と外周側を覆う2分割型の
中型16とからなる加硫成形型を用いる。
【0032】中型16は、オリフィス溝9の蛇行状折曲
部の主液室側溝壁13及び副液室側溝壁14がテーパ状
になるよう、オリフィス溝9に対応する中型16の壁部
18に傾斜面18aを設定しておく。中型16のパーテ
ィングライン17は、周方向でオリフィス溝9の略中央
位置に、内筒1の軸方向に向けて設定する。中型16の
型抜きは、その壁部18の傾斜面18aがオリフィス溝
9のテーパ面13a、14aに沿うように、液室7、8
の外方に向けて型抜きする。
【0033】ゴム状弾性体の加硫成形が完了した後、例
えば中間筒2に縮径加工を施して、その後、中間筒2の
外方に例えば鋼製で円筒状の外筒4を配置し、この外筒
4を液槽内で縮径して液室7、8内に液を封入する。こ
のとき、中間筒2の軸方向両端部の外周面に外筒4の内
周面を圧接し、外筒4の両端部を内向きにかしめて軸方
向への抜け出しを防止して、液封入式防振装置が完成す
る。
【0034】内筒1の内部に軸部材を挿通させて一方の
取付部材に固定し、外筒4を他方の取付部材の開口部に
圧入固定して、両取付部材を連結する。内外筒1、4が
軸直角方向のうちの液室7、8の方向に相対的に振動す
るとき、両液室7、8内の液がオリフィス10内を往復
し、その摩擦抵抗等によって内外筒1、4の振動を減衰
する。
【0035】なお、本発明は、上記の実施の形態に限定
されるものではなく、本発明の範囲内において、適宜変
更を加えることができる。例えば、中間筒2を設けず
に、防振基体3の外周側に直接外筒4を固定してもよ
い。この場合、例えば外筒4の内周面に、防振基体3の
ずれを規制する突起を形成しておけばよい。
【0036】その防振基体3の外周部には、内筒1の軸
方向に蛇行状のオリフィス溝9を所定の溝深さで形成
し、主液室7と副液室8とを連通させる。このオリフィ
ス溝9は、その蛇行状折曲部の主液室側溝壁13及び副
液室側溝壁14を溝底から液室7、8側に向かって拡が
るテーパ状に形成する。また、加硫成形中型のパーティ
ングライン17は、周方向でオリフィス溝9の略中央位
置に、内筒1の軸方向に向けて設定する。
【0037】また、本発明を例えば連結ロッドの連結部
等に適用する場合には、外筒4を設けずに、液槽内で、
一方の取付部材の開口部に中間筒2又は防振基体3を圧
入固定してもよい。
【0038】また、主液室側溝壁13及び副液室側溝壁
14は、周方向溝壁12に直交する直線状に形成するだ
けでなく、曲線状に形成してもよい。この場合も、溝底
から液室7、8側に向けて拡がるテーパ面を形成してお
けばよい。
【0039】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り、本発明で
は、加硫成形型の中型のパーティングラインをオリフィ
ス溝の略中央位置に設定して、オリフィス溝の蛇行状折
曲部の両液室側溝壁をテーパ状に形成している。そのた
め、中型を型抜きするときに、中型の壁部が対応するオ
リフィス溝の両液室側溝壁に引っ掛からないようにする
ことができ、型抜き時のオリフィス溝壁の欠け落ちを防
止できる。
【0040】その結果、防振基体の厚さがオリフィス溝
を形成する部分の周方向幅よりも厚い場合であっても、
その加硫成形型に二分割型の中型を用いることができ、
加硫成形型の部品点数を削減して、そのコストを縮減す
ると共に、液封入式防振装置の生産性を向上させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液封入式防振装置の実施形態を示
す分解斜視図
【図2】隔壁の斜視図
【図3】加硫成形型の中型の組立を示す図
【図4】外筒取付前の状態を示す側面図
【図5】そのA−A断面図
【図6】外筒取付後の状態を示す正面図
【図7】その側面図
【図8】そのB−B断面図
【図9】そのC−C断面図
【図10】従来の液封入式防振装置の分解斜視図
【符号の説明】
1 内筒 2 中間筒 3 防振基体 4 外筒 6 開口部 7 主液室 8 副液室 9 オリフィス溝 13 主液室側溝壁 14 副液室側溝壁 16 中型 17 パーティングライン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3D035 CA05 3J047 AA05 CA02 CD08 FA02 FA04 GA01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内筒の周囲に加硫成形されるゴム状弾性
    体からなる防振基体と、該防振基体の内筒を挟んだ両側
    に形成された主液室及び副液室と、該主液室と副液室と
    を連通させるよう前記防振基体の外周部に内筒の軸方向
    に蛇行状に形成されたオリフィス溝とを備えた液封入式
    防振装置において、前記オリフィス溝の周方向の略中央
    位置で内筒の軸方向に防振基体の加硫成形型のパーティ
    ングラインが設定され、前記オリフィス溝は、前記成形
    型の軸直角方向への型抜きが可能な溝深さに設定される
    と共に、その蛇行状折曲部の主液室側溝壁及び副液室側
    溝壁がテーパ状に形成されたことを特徴とする液封入式
    防振装置。
  2. 【請求項2】 内筒とその周囲に配置された中間筒との
    間に加硫成形されたゴム状弾性体からなる防振基体と、
    内筒を挟んだ中間筒の両側開口部に形成された主液室及
    び副液室と、前記中間筒の外周部において前記主液室と
    副液室とを連通させるようゴム状弾性体により内筒の軸
    方向に蛇行状に形成されたオリフィス溝とを備えた液封
    入式防振装置において、前記オリフィス溝の周方向の略
    中央位置で内筒の軸方向に防振基体の加硫成形型のパー
    ティングラインが設定され、前記オリフィス溝は、前記
    成形型の軸直角方向への型抜きが可能な溝深さに設定さ
    れると共に、その蛇行状折曲部の主液室側溝壁及び副液
    室側溝壁が溝底から外方に拡がるテーパ状に形成された
    ことを特徴とする液封入式防振装置。
  3. 【請求項3】 前記防振基体及びオリフィス溝は、2分
    割型の加硫成形型により加硫成形されたことを特徴とす
    る請求項1又は2記載の液封入式防振装置。
  4. 【請求項4】 前記オリフィス溝は、前記パーティング
    ラインに直交する溝壁とパーティングラインに平行な溝
    壁とが連続する蛇行状とされ、前記折曲部における平行
    な溝壁がテーパ状に形成されたことを特徴とする請求項
    1、2又は3に記載の液封入式防振装置。
  5. 【請求項5】 前記防振基体及びオリフィス溝の外周側
    に円筒状の外筒が配設され、前記オリフィス溝と外筒で
    囲まれた空間部が主液室と副液室とを連通させるオリフ
    ィスとされたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか
    に記載の液封入式防振装置。
  6. 【請求項6】 内筒の周囲に加硫成形されるゴム状弾性
    体からなる防振基体と、該防振基体の内筒を挟んだ両側
    に形成された主液室及び副液室と、該主液室と副液室と
    を連通させるよう前記防振基体の外周部に内筒の軸方向
    に蛇行状に形成されたオリフィス溝とを備えた液封入式
    防振装置の製造方法であって、一対の金型からなる2分
    割型の加硫成形型におけるパーティングラインをオリフ
    ィス溝の周方向の略中央部分になるように設定し、オリ
    フィス溝の蛇行状折曲部の溝壁がテーパ状になるよう、
    金型の対応部位を傾斜面に設定し、ゴム状弾性体の加硫
    成形時に金型をオリフィス溝のテーパ面に沿って型抜き
    することを特徴とする液封入式防振装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 内筒とその周囲に配置された中間筒との
    間に加硫成形されたゴム状弾性体からなる防振基体と、
    内筒を挟んだ中間筒の両側開口部に形成された主液室及
    び副液室と、前記中間筒の外周部において前記主液室と
    副液室とを連通させるようゴム状弾性体により内筒の軸
    方向に蛇行状に形成されたオリフィス溝とを備えた液封
    入式防振装置の製造方法であって、一対の金型からなる
    2分割型の加硫成形型におけるパーティングラインをオ
    リフィス溝の周方向の略中央部分になるように設定し、
    オリフィス溝の蛇行状折曲部の溝壁がテーパ状になるよ
    う、金型の対応部位を傾斜面に設定し、ゴム状弾性体の
    加硫成形時に金型をオリフィス溝のテーパ面に沿って型
    抜きすることを特徴とする液封入式防振装置の製造方
    法。
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