JP2003184451A - 開閉部の噴霧剤の噴霧機構 - Google Patents

開閉部の噴霧剤の噴霧機構

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JP2003184451A
JP2003184451A JP2001379387A JP2001379387A JP2003184451A JP 2003184451 A JP2003184451 A JP 2003184451A JP 2001379387 A JP2001379387 A JP 2001379387A JP 2001379387 A JP2001379387 A JP 2001379387A JP 2003184451 A JP2003184451 A JP 2003184451A
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Masaharu Horiuchi
政晴 堀内
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Abstract

(57)【要約】 【課題】開閉部の開閉に伴って、屋内の臭いを消臭する
噴霧剤を自動的に散布させる。 【解決手段】 ドアの屋内側の面に開閉部の噴霧剤の噴
霧機構1の基台6が取り付けられ、基台6上には、スプ
レー缶3が板バネ4で固定され、スプレー缶3のノズル
5は、リンクアーム7の端9によって押し下げられる。
このリンクアーム7は、リンクアーム13、ストッパア
ーム19、スイングアーム24の連携動作で揺動され、
リンクアーム7の先端10にリンクアーム13のピン1
4が接触され、リンクアーム13の動きは、リンクアー
ム13の係り爪18にストッパアーム19の係合板20
が係合されて抑制され、リンクアーム13は、スイング
アーム24と共にピン15で基台6上に取り付けられて
いる。スイングアーム24の先端には、ドアに当たるロ
ーラー30があり、ドアでスイングアーム24が押され
ると、辺25でストッパアーム19が押されて、リンク
アーム13が反時計回りに回転され、リンクアーム7が
揺動される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、住宅などの建築物
に使用されているドアの開閉に伴って、芳香剤その他の
噴霧剤をそのドア近傍の室内に噴霧させる開閉部の噴霧
剤の噴霧機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、住宅、アパート、マンション等の
居住空間内には、様々な臭いが滞留している。それらの
臭いの発生源は、その居住空間内にある家具、壁紙又
は、居住者が着用する衣服や靴などである。特に、衣
服、靴その他は、人体から発せられる汗や皮脂に、細菌
が作用して発せられる様々な臭いと、それら衣服、靴固
有の臭いが混ざりあい複雑な臭いとなっている。それら
の臭いは、一般に生活臭と呼ばれ、その居住空間内に生
活する者には、気にならないが、外部の人間にとって
は、異臭と感じる場合がある。そこで、それらの臭いを
消すべく、様々な消臭剤や芳香剤が用いられている。
【0003】市販されている消臭剤又は芳香剤は、一般
的には、エアゾール方式のものや、設置固定方式のもの
がある。設置固定方式とは、例えば、容器内に入れられ
た固形若しくはゲル状などの噴霧剤が、自然気化によっ
て空気中に拡散するようにしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、エアゾ
ール方式では、スプレー缶を人力に操作して噴霧剤を散
布させねばならないし、設置固定方式では、気化した噴
霧剤が空気中に拡散するのを待たねばならない。また、
設置固定方式では、室内空気の換気が良く行われると、
空気中に拡散された芳香剤も室外に放出され、その香り
を十分に楽しむことができない。さらに、エアゾール方
式では、局所的に芳香剤、消臭剤を拡散させることがで
きるが、人為的にスプレー缶を操作するという煩わしさ
がある。
【0005】本発明は、上述した課題を解決するために
なされたものであり、ドアの開閉の度に自動的に芳香剤
などの噴霧剤を局所的に拡散させることができる開閉部
の噴霧剤の噴霧機構を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、内部に噴霧剤が入れられていると共
に、押し下げる力により噴射口からその噴霧剤を噴射さ
せる押し下げ栓を上部に備えた噴霧剤入り容器と、二つ
の空間を仕切るための開閉部であって、その開閉部の開
閉動作方向に生じた力を、上記押し下げ栓を押し下げる
力に転換するリンク機構とを備えた。例えば、ドアの屋
内側の面に開閉部の噴霧剤の噴霧機構の基台が取り付け
られる。そして、ドアの開閉に伴って、スプレー缶の噴
霧剤が噴霧されるようにした。すなわち、開閉部の噴霧
剤の噴霧機構の基台上に、スプレー缶が固定されてい
る。また、スプレー缶のノズルは、基台上に取り付けら
れたリンクアームの端で押し下げられる。このリンクア
ームは、その他のリンクアーム、ストッパアーム、スイ
ングアームの連携動作で揺動される。ドアが閉じられる
と、そのドアによってスイングアームが押され、各リン
クアーム、ストッパアームが連携動作され、最終的にリ
ンクアームが揺動されることで、スプレーのノズルが押
されて封入されている噴霧剤が自動的に散布される。
【0007】
【発明の実施の形態】(1)本発明の開閉部の噴霧剤の
噴霧機構 図1には、本発明の開閉部の噴霧剤の噴霧機構1の上観
平面図が示されている。また、図2には、開閉部の噴霧
剤の噴霧機構1の下側を観た図と、開閉部の噴霧剤の噴
霧機構1の稼働部分2の上観平面図が示されている。つ
まり、図2には、稼働部分2の平面と下面における各部
材の位置関係が理解できる図が示されている。さらに、
図3には、稼働部分2の構成部材であるリンクアーム7
及びリンクアーム13の平面と上面の様子が示されてい
る。開閉部の噴霧剤の噴霧機構1は、主に、稼働部分2
とスプレー缶3とから構成されている。そして、稼働部
分2の作用によって、スプレー缶3のノズル5が押し下
げられることで、スプレー缶3内の薬液(噴霧剤のこ
と、以下薬液という)が噴霧(散布またはエアゾールと
もいう、以下または以上同じ)される。なお、以下の説
明において、スプレー缶3内に封入される液は、芳香
剤、消臭剤、アルコールなどの殺菌液等、人体に害のな
いあらゆる液が含まれるものとし、それらを総称して薬
液とする。
【0008】開閉部の噴霧剤の噴霧機構1は、縦長な直
方体形状の基台6の上に上記稼働部分2とスプレー缶3
とが取り付けられて構成されている。スプレー缶3は、
その内部に、芳香剤又は消臭剤などの薬液が封入されて
おり、LPガスの圧力によりその薬液が外部に噴霧され
る。スプレー缶3は、基台6の側部に寝かせて載置さ
れ、さらにその上を板バネ4によって固定されている。
このスプレー缶3の脇で基台6上に稼働部分2が設置さ
れている。稼働部分2は、4本のリンクアームから構成
されている。第1のリンクアーム7は、平板が「へ」の
字形に切り取られて作られており、そのリンクアーム7
のほぼ中央に貫通されたピン8で基台6に取り付けられ
ている。
【0009】そして、リンクアーム7がピン8部分を支
点としてシーソーのように揺動される。また、リンクア
ーム7の一方の端9部分は丸く作られており、スプレー
缶3のノズル5の上部に滑らかに接触される。そして、
リンクアーム7が揺動されることで、ノズル5が端9部
分で押し下げる。また、リンクアーム7の他方の先端1
0は、偶蹄目の足先の様な形状に作られている。具体的
には、直線的に裁断された辺11と、その辺11部分の
下面に、板状の垂下当接板12が垂下して設けられてい
る。
【0010】このリンクアーム7の垂下当接板12に、
リンクアーム13に立設されたピン14が擦って移動さ
れる。リンクアーム13は、第2のリンクであり、平板
で作られており、しかも外形がおおよそ三角形に象られ
ている。また、リンクアーム13は、リンクアーム7の
下方で、しかも、リンクアーム13の本体がリンクアー
ム7の動きを妨げない位置に設置されている。リンクア
ーム13は、一方の端がピン15で基台6に取り付けら
れており、このピン15を中心として回動される。そし
て、リンクアーム13の他方にある端16の上面に上記
ピン14が立設されている。
【0011】また、三角形の形に作られたリンクアーム
13のその頂点17にV字型の係り爪18が設けられて
いる。この係り爪18には、ストッパアーム19が係合
される。このストッパアーム19は、細長く延びた係合
板20が、楕円形の本体21の先端に取り付けられた形
状に作られている。また、ストッパアーム19全体は薄
目の板で作られており、しかも本体21の支点部分(下
端部分)がピン22で基台6の上に取り付けられてい
る。そして、ストッパアーム19は、ピン22を中心と
して回動される。
【0012】また、ストッパアーム19の本体21の一
方の辺には、薄手の板で作られた押され板23が立設さ
れている。この押され板23に、第4のリンクアームで
あるスイングアーム24の辺25が当接される。さら
に、ストッパアーム19と基台6との間には、薄手のね
じりコイルバネ26が装着されている。このねじりコイ
ルバネ26は、鋼線がコイル型に巻かれたバネで、その
コイルバネの両端から延びるアームピン27、28に加
えられる捻れに対して復元力を発揮するバネである。こ
のねじりコイルバネ26のコイルの中心部分に、ストッ
パアーム19のピン22が貫通されている。そして、ね
じりコイルバネ26の一方のアームピン27が基台6上
に設けられた爪29に固定されており、他方のアームピ
ン28がストッパアーム19の裏側(背面側)に固定さ
れている。
【0013】上述されたリンクアーム13を支持するピ
ン15には、スイングアーム24も取り付けられてお
り、このピン15を中心にスイングアーム24が回動さ
れる。このスイングアーム24は、やはり薄い1枚板で
作られており、その先端にローラー30が取り付けられ
ている。また、スイングアーム24の基部31には、ピ
ン15部分を中心として左翼方向に突出されたL字型膨
らみ32が設けられている。このL字型膨らみ32がス
トッパアーム19の押され板23に当接されることで、
ストッパアーム19が反時計回りに押される。さらに、
スイングアーム24はリンクアーム13の上方に取り付
けられており、ピン15を中心に回動される。
【0014】スイングアーム24とリンクアーム13と
の間には、ねじりコイルバネ26と同じ構造のねじりコ
イルバネ33が介装されている。このねじりコイルバネ
33のコイル部分がピン15の周りに巻かれていると共
に、ねじりコイルバネ33から延びる一方のアームピン
34がリンクアーム13の上面に固定されており、ねじ
りコイルバネ33から延びる他方のアームピン35がス
イングアーム24の裏側(下側)に固定されている。ね
じりコイルバネ33の復元力により、リンクアーム13
とスイングアーム24とは、所定の間隔を持ったV型に
保持されている。
【0015】リンクアーム7、リンクアーム13、スト
ッパアーム19、スイングアーム24から構成される稼
働部分2は基台6上に取り付けられており、この基台6
が、ドア36(開閉部または開閉扉のこと、以下同じ)
の周りにある枠木(鴨居)等に取り付けられる。その様
子が図4に示されている。基台6は、稼働部分2が取り
付けられた面を下方に向け、しかも枠木37の上部(上
方)に取り付けられている。また、基台6の枠木37に
おける取り付け位置は、ドア36を枠木37に取り付け
るドアヒンジ38に、より近い位置とされている。この
理由は、ドア36の開閉を基台6が妨害しないよう配慮
したためである。なお、ドアヒンジ38近傍に、ドア3
6の開閉を補助する緩衝器が付けられている場合などに
は、基台6が、ドアヒンジ38の反対側である枠木37
の部分39に取り付けられても良い。
【0016】(2)開閉部の噴霧剤の噴霧機構1の動作
説明 図5には、ドア36によってローラー30が矢印40方
向に押された状態が示されている。ドア36が開放され
た状態から徐々に閉じられると、ドア36にローラー3
0が当接されるので、スイングアーム24が矢印40方
向に回動される。スイングアーム24はピン15を中心
に回動され、スイングアーム24の辺25がストッパア
ーム19の押され板23に衝突される。辺25が押され
板23に当たった状態で、さらにスイングアーム24が
回動されると、スイングアーム24に押されてストッパ
アーム19がピン22を中心に矢印40方向に回動され
る。
【0017】ストッパアーム19が回動されると、スト
ッパアーム19の係合板20が、リンクアーム13の係
り爪18から外れる。ところで、係合板20は、係り爪
18に係合していることで、リンクアーム13の回動を
防いでいた。しかし、係合板20と係り爪18との係合
が外れることで、リンクアーム13が自由に回動可能と
なる。また、リンクアーム13とスイングアーム24と
は、ねじりコイルバネ33を介して動作が関連づけられ
ている。つまり、ローラー30がドア36で押されて、
矢印40方向に回動されると、リンクアーム13も、ね
じりコイルバネ33の復元力により、矢印40方向へ回
動しようとする。
【0018】しかし、リンクアーム13は、リンクアー
ム13の係り爪18にストッパアーム19の係合板20
が係合されているので、スイングアーム24が多少回動
されても、動かない。そのような状態で、スイングアー
ム24がストッパアーム19を押し出すと、リンクアー
ム13の係り爪18から、ストッパアーム19の係合板
20がはずれる。これにより、リンクアーム13が跳ね
るように矢印40方向に回動される。リンクアーム13
が回動されると、リンクアーム13のピン14が、リン
クアーム7の先端10に作られた垂下当接板12の表面
121を擦って移動することになる(図3、5参照)。
【0019】リンクアーム13のピン14が、リンクア
ーム7の垂下当接板12の表面121に沿って動き、ピ
ン14が、リンクアーム7の辺11の下端41近傍に達
すると、リンクアーム7がピン8を中心に、矢印40方
向に小さく回動される。これにより、リンクアーム7の
他方の端9がスプレー缶3のノズル5を押し下げること
になる。結果、スプレー缶3内に封入された圧縮ガスに
より、スプレー缶3内の噴霧剤が噴霧される。
【0020】図6には、スイングアーム24がドア36
によってさらに押された状態の様子が示されている。図
5に示された状態から、ドア36でスイングアーム24
が矢印40方向に、さらに押されると、リンクアーム1
3が矢印40方向にさらに回動される。リンクアーム1
3が矢印40方向に回動され続けると、リンクアーム1
3のピン14が、リンクアーム7の垂下当接板12から
外れる。これにより、リンクアーム7の矢印40方向へ
の回動する力が解放されることになる。結果、リンクア
ーム7の端9がスプレー缶3のノズル5を押し下げる力
が消失し、スプレー缶3内の薬剤(噴霧剤のこと、以下
薬剤という)の噴霧が停止される。
【0021】このように、ストッパアーム19の係合板
20がリンクアーム13の係り爪18に掛止している状
態(図1の状態)で、ドア36が閉じられると、ドア3
6にローラー30が当接し、スイングアーム24が押さ
れて矢印40方向に回動される。スイングアーム24が
回動されると、このスイングアーム24で、ストッパア
ーム19が押され、係合板20がリンクアーム13の係
り爪18から外れる。係合板20が係り爪18から外れ
ると、リンクアーム13は、ねじりコイルバネ33の働
きで矢印40方向に回動される。これにより、リンクア
ーム13のピン14が、リンクアーム7の先端10にあ
る垂下当接板12の表面121を擦って移動する。この
結果、リンクアーム7の先端10が押し上げられ、リン
クアーム7の端9がスプレー缶3のノズル5を押し下げ
るので、ノズル5内の薬液(芳香剤その他)が1度だけ
噴霧される。
【0022】ドア36が完全に閉じられると、稼働部分
2は図6に示された状態になる。この場合、上述された
ように、リンクアーム13のピン14と、リンクアーム
7の垂下当接板12との当たりが外れるので、リンクア
ーム7の端9がノズル5を押し下げる力が解除される。
この結果、スプレー缶3から薬剤が連続して噴霧される
虞はない。また、ドア36が閉じられた状態から、開け
放たれると、スイングアーム24のローラー30を押し
込む力が消失するので、スイングアーム24、リンクア
ーム13、ストッパアーム19に働く力は、ストッパア
ーム19に取り付けられたねじりコイルバネ26と、リ
ンクアーム13及びスイングアーム24の間にあるねじ
りコイルバネ33のみとなる。
【0023】ねじりコイルバネ26のアームピン27
は、基台6上に固定されているので、ねじりコイルバネ
26の復元力は、ストッパアーム19を矢印42(図6
参照)方向に回転させる力として働く。ストッパアーム
19が矢印42方向に戻されると、リンクアーム13を
同じ矢印42方向に押すと共に、ストッパアーム19の
係合板20がリンクアーム13の係り爪18に係合され
る。ストッパアーム19で押されたリンクアーム13
が、矢印42方向に戻されると、リンクアーム13のピ
ン14が、リンクアーム7の垂下当接板12の裏側12
2部分を通って移動される。
【0024】つまり、リンクアーム13が矢印42方向
(図6参照)に回動されても、リンクアーム13のピン
14でリンクアーム7の先端10が押し上げられること
がない。ストッパアーム19の係合板20がリンクアー
ム13の係り爪18に完全に係合すると、リンクアーム
13のピン14が、垂下当接板12の裏側122部分を
完全に通り抜け、再び、垂下当接板12の表面121側
に当接されることとなる。この結果、スイングアーム2
4その他で構成される稼働部分2全体が図1の状態に遷
移され、スプレー缶3の噴射準備が整えられることにな
る。
【0025】このように、本発明の第1実施例である開
閉部の噴霧剤の噴霧機構1は、ドア36が閉じられる度
に、スプレー缶3のノズル5が押し下げられ、1度だ
け、ドア36近傍に芳香剤などの薬液が噴霧される。し
たがって、ドア36開きっぱなしになっても、薬液が噴
霧され続けることがなくなる。つまり、このリンク機構
は、ノズル(押し下げ栓)5を押し下げて上記薬液(薬
剤)を噴霧した後、上記開けられた開閉部が復帰されな
くても、当該押し下げを解除する「逃げ機構」(垂下当
接板12、ピン14)となっている。なお、第1実施例
の開閉部の噴霧剤の噴霧機構1では、リンクアーム7に
ねじりコイルバネ26のようなバネを用いなかったが、
リンクアーム7を矢印42方向に回転させるように働く
ねじりコイルバネがリンクアーム7に取り付けられても
良い。また、スプレー缶3は、圧縮ガスが封入されてお
り、ノズル5が押し下げられると、そのガス圧によって
薬液が噴霧される構造の物が用いられたが、他の方式の
スプレー缶3が用いられても良い。例えば、ノズル5が
勢いよく押されると、その力によって、内蔵物(薬液そ
の他)が霧状に散布されるポンプ式のスプレーが用いら
れても良い。なお、スプレー缶3の交換は、板バネ4を
外すか、または撓むように持ち上げられて行われる。
【0026】(3)開閉部の噴霧剤の噴霧機構の第2実
施例 図7には、本発明の第2実施例である開閉部の噴霧剤の
噴霧機構44の上観の様子が示されている。図8には、
開閉部の噴霧剤の噴霧機構44の側面の様子が示されて
いる。図9には、開閉部の噴霧剤の噴霧機構44の外観
の様子が示されている。この開閉部の噴霧剤の噴霧機構
44も、ドア36の室内側の面に取り付けられている。
開閉部の噴霧剤の噴霧機構44は、薄く且つ長方形に作
られた台座45と、スプレー46を保持するホルダー4
7とから主に構成されている。これら台座45とホルダ
ー47は、亜鉛鉄板、ブリキ、鉄板その他の金属材料で
作られるが、磁石でホルダー47が台座45に装着され
るので、少なくとも台座45は鉄板などの磁性材料で作
られる。
【0027】台座45は、薄板が単純な長方形に形作ら
れた本体48と、その本体48の上辺には、幅の狭くし
かも柳の枝の様に長く延びた押しプレート49が設けら
れている。この押しプレート49は、本体48の上辺の
中央から上方に延びた後、先端50が下方に向かって湾
曲しつつ垂れ下がった構造に作られている。この押しプ
レート49の中央部分の内側に瘤51が設けられてい
る。この瘤51がスプレー46のノズル52の頂を押す
働きがある(図8参照)。台座45の本体48表面に
は、スプレー46を保持するホルダー47が磁石53、
54で取り付けられている。
【0028】ホルダー47は、薄い板が長方形に形作ら
れたホルダー本体57と、そのホルダー本体57の両脇
に、O型に湾曲しつつ前方に延びる様に設けられた狭持
板55、56とから構成される。この狭持板55、56
によってスプレー46が左右から挟んで保持される。よ
って、狭持板55、56は、弾力性を有するように作ら
れている。ホルダー本体57の背面には、横に長い棒状
の磁石53、54が埋め込まれている。つまり、ホルダ
ー本体57が表面に向けて「コ」の字型に突出された膨
らみ58、59が設けられており、それら各膨らみ5
8、59それぞれに、磁石53、54が埋め込まれてい
る。そして、この磁石53、54の磁力により、ホルダ
ー本体57が台座45に付着される。
【0029】したがって、ホルダー本体57の背面は、
磁石53、54が僅かに突出するように作られている。
このようなホルダー47に保持されるスプレー46は、
ワンプッシュ型のスプレーであり、スプレー46のノズ
ル52内に埋め込まれた弁とポンプの働きにより、ノズ
ル52が押し込まれると、その力により、スプレー46
内の薬液が1度だけ、霧状に散布される構造のものであ
る。したがって、スプレー46内には、液化ガスなどの
ような噴霧用のガスは封入されておらず、ノズル52が
押し込まれ続けても、薬液は噴射されない。
【0030】このようなスプレー46がホルダー47の
狭持板55、56に挟まれて保持された後、ホルダー4
7が台座45の本体48表面に磁石53、54で吸着さ
れる。なお、ホルダー47が台座45に吸着される際、
ホルダー47全体が、斜めに傾斜されるのが好ましい。
この理由は、ノズル52の噴射方向をやや上方に向けさ
せるためで、より遠くへ薬液を飛ばしたり、ノズル52
の向きを変えたりすることで、噴霧方向により自由度を
持たせるためである。
【0031】なお、そのホルダー47の台座45に対す
る傾斜角度は、台座45の押しプレート49がスプレー
46のノズル52を押せる範囲に調整される必要はあ
る。つまり、ホルダー47が傾斜しすぎると、押しプレ
ート49の瘤51がノズル52から外れて、良好に瘤5
1でノズル52が押せない場合が生じる。
【0032】(4)第2実施例の動作説明 台座45は、ドア36の内側(室内に向いた面)にビス
などで固定されるが、その固定位置は、ドア36の上端
60(図8参照)から多少押しプレート49が上に飛び
出した位置とされている。そして、ドア36が閉じた状
態から開けられると、ドア36がドアヒンジを介して取
り付けられている枠木37(鴨居)の下端61(図8参
照)に、押しプレート49が衝突される。押しプレート
49が下端61に衝突すると、押しプレート49全体が
下方に曲げられる。押しプレート49の瘤51部分は、
肉厚に作られているので、変形せずに瘤51がそのまま
下方に押される。
【0033】この下方に押された瘤51によって、スプ
レー46のノズル52が押し込まれるので、スプレー4
6内の薬液が1度だけ噴霧される。そして、ドア36が
さらに開放されると、押しプレート49を下方に曲げて
いた下端61と押しプレート49との接触が開放され
る。これにより、押しプレート49に具備された復元力
により、押しプレート49が元の位置に復帰されるの
で、瘤51でノズル52が押されるのが解除される。な
お、ドア36が開放された状態から閉じられても、同じ
ように、枠木37の下端61が押しプレート49に当た
るので、押しプレート49の瘤51でノズル52が押し
下げられる。これにより、スプレー46内の薬液が噴霧
される。
【0034】このように、本発明の第2実施例による開
閉部の噴霧剤の噴霧機構44でも、ドア36の開閉に伴
って、芳香剤などの薬剤を自動的に室内に噴霧させるこ
とができ、ドア36近傍に滞留する好ましからざる臭気
などをより少なくさせることができる。なお、本発明の
開閉部の噴霧剤の噴霧機構は、トイレの扉や自動車のド
アにも取り付けることができるし、スライド式の扉、例
えば、引き戸などにも利用できる。
【0035】(5)第3実施例 図10には、本発明による第3実施例の開閉部の噴霧剤
の噴霧機構65の様子が示されている。この開閉部の噴
霧剤の噴霧機構65は、引き戸66(開閉部または開閉
扉のこと、以下同じ)のような左右方向にスライドさせ
て開閉される扉に使用される。この開閉部の噴霧剤の噴
霧機構65は、厚みの比較的薄い鉄板がほぼ長方形に切
り取られて作られた台座67と、ホルダー47と、上下
方向に振動されるL字型のスイングアーム68とから主
に構成されている。ホルダー47は、第2実施例におけ
るホルダー47と同一構造であり、薄い鉄板若しくはプ
ラスチックなどの可撓性を有する素材から作られてい
る。その外形は、薄い板が長方形に象られたホルダー本
体57を中心に、そのホルダー本体57の両脇から前方
に突出し、かつ、薄い板がU字型に湾曲されて作られた
狭持板55、56を備える構造のものである。
【0036】また、ホルダー本体57の裏面には、磁石
53、54が埋め込まれている(図9、10参照)。そ
して、この磁石53、54の磁力によってホルダー47
が台座67表面に取り付けられている。台座67は、上
述されたように、薄い鉄板が長方形に作られた本体部分
と、その本体部分の上部右端から薄い板が上方に延びた
構造のアーム支持部69とから構成されている。そし
て、このアーム支持部69の上端に、スイングアーム6
8がピン70で取り付けられている。このピン70の周
りには、ねじりコイルバネ71が装備されている。この
ねじりコイルバネ71は、第1実施例におけるねじりコ
イルバネ33と同様の構造であり、弾性の細線鋼材が円
形に丸められて作られている。
【0037】そして、その円形に丸められた細線鋼材の
両端から延びるアームピン72、73に加えられる捻れ
応力に対して反発力が発せられる。アームピン72は、
台座67のアーム支持部69に固定されており、アーム
ピン73はスイングアーム68に固定されている。スイ
ングアーム68は、薄い板がL字型に切り取られた形で
あり、その先端にローラー74が取り付けられている。
また、スイングアーム68の中央部分には、下方に延び
た瘤の形に似た突起部75がもうけられており、この突
起部75がスプレー46のノズル52の頭部に当てられ
ている。また、アームピン73は、ねじりコイルバネ7
1の弾性力により、ピン70を中心に時計回りに回転さ
れる。なお、アームピン73が必要以上に時計回りに回
転しないよう、ストッパ84がアーム支持部69の頂上
に設けられている。
【0038】他方、台座67が取り付けられる引き戸6
6は、鴨居77の下面に設けられた溝78に沿って左右
に移動される。鴨居77は、柱76に穿たれたほぞ穴に
填め込まれており、この柱76で鴨居77は支持されて
いる。そして、引き戸66が鴨居77の溝78に沿って
スライドされて閉じられると(図10では左方向)、引
き戸66が柱76に当接される。鴨居77の溝78の横
には、この溝78に沿わせるようにローラーガイド81
が取り付けられている。このローラーガイド81は、や
や幅の厚い板材が二つのこぶ山79、80とそのこぶ山
79、80の間に凹み82を有するように形作られてい
る。また、ローラーガイド81は、鴨居77において、
柱76よりやや離れた位置に取り付けられている。これ
により、引き戸66が閉じられたとき、ローラーガイド
81のこぶ山80と柱76との間に、ローラー74が填
り込む隙間83が形成される。
【0039】(6)第3実施例の動作説明 図11には、引き戸66が柱76方向に移動され、引き
戸66が閉じられる直前の様子が示されている。引き戸
66が鴨居77の溝78に沿って左右に移動されると、
スイングアーム68のローラー74が、ローラーガイド
81の稜線に沿って移動される。なぜなら、スイングア
ーム68は、ねじりコイルバネ71を介して台座67の
アーム支持部69に取り付けられているので、スイング
アーム68が、ピン70を中心に時計回りに回転され
る。この結果、ローラー74がローラーガイド81に接
しようとする。これにより、引き戸66がスライドされ
て、ローラー74がローラーガイド81のこぶ山80に
当たると、こぶ山80によってローラー74が反時計回
りの方向に押される。
【0040】ローラー74がこぶ山80によって反時計
回りの方向に押されることで、スイングアーム68の突
起部75がスプレー46のノズル52が押される。スプ
レー46は、ポンプ式のスプレーであり、ノズル52が
押されると、スプレー46の薬液がノズル52から霧状
に噴出される。ノズル52内に内蔵されたポンプは、ノ
ズル52が押し込まれた後、元の位置に復帰されると、
そのポンプの働きでスプレー46内の薬液が吸い出さ
れ、そのポンプ内に滞留される。その後、ノズル52が
押し込まれると、ポンプ内に滞留された薬液のみがノズ
ル52から噴射される。よって、ノズル52内のポンプ
内に滞留している薬液が噴霧されると、それ以上の薬液
は噴霧されない。
【0041】したがって、ノズル52が押し込まれ続け
ても、必要以上にスプレー46内の薬液が噴霧されるこ
とはない。また、引き戸66がスライドされると、ロー
ラー74が、ローラーガイド81のこぶ山79部分、凹
み82部分、こぶ山80部分と順次移動されるので、引
き戸66の開閉に伴って、2回、スプレー46の薬液が
噴射される。ポンプ式のスプレー46は、上述されたよ
うに、ノズル52の押し込みで薬液が噴射されるが、ノ
ズル52内のポンプ内に全く薬液が滞留されていない
と、薬液が良好に噴射されない。この場合、ノズル52
の1回目の押し込み動作で、スプレー46内の薬液がノ
ズル52のポンプ内に吸い出され、2回目の押し込み動
作で薬液が初めて噴射される。
【0042】したがって、ローラーガイド81の二つの
こぶ山79、80により、より確実に薬液が噴射され
る。なお、頻繁に引き戸66が開閉される場合は、2回
連続して薬液が噴射される場合がある。また、引き戸6
6が開けられるときも、やはり、スイングアーム68が
ローラーガイド81で上下動されるので、薬液が噴射さ
れる。加えて、引き戸66が完全に閉じられると、ロー
ラー74がローラーガイド81と柱76との間に作られ
た隙間83に填るので、ノズル52がスイングアーム6
8の突起部75で押されることがない。このように、本
発明の第3実施例の開閉部の噴霧剤の噴霧機構65は、
左右方向にスライドされて開閉される引き戸66の室内
(屋内)側の面に取り付けられると共に、引き戸66の
開閉に伴って、開閉部の噴霧剤の噴霧機構65に装着さ
れたスプレー46内の薬液が噴射される構造とされた。
【0043】(7)第4実施例 図12には、本発明による開閉部の噴霧剤の噴霧機構の
第4実施例の様子が示されている。この第4実施例で
は、上記第3実施例と同じように、引き戸66が閉じら
れたときのみ、ポンプ式のスプレー46内の薬液が噴霧
される。以下、その構造について説明する。第4実施例
の開閉部の噴霧剤の噴霧機構85に使用されるスプレー
46と、そのスプレー46をホールドするホルダー47
と、そのホルダー47が取り付けられる台座86の構造
は、上記第3実施例の物とほぼ同じである。すなわち、
スプレー46は、ポンプ式のスプレーであり、スプレー
46の上面に取り付けられたノズル52内にポンプが収
納されており、このポンプによってスプレー46内の薬
液が吸い出されると共に、ノズル52からその吸い出さ
れた薬液が噴霧される。
【0044】このスプレー46を保持するためのホルダ
ー47も第3実施例と同じく、薄い板材(鉄、プラスチ
ックその他)から作られたホルダー本体57の両脇に、
U字型の狭持板55、56が設けられており、背面に
は、ホルダー47を台座67に付着させる磁石53、5
4が埋め込まれている。台座86は、薄い鉄板が長方形
に切り取られて作られた台座本体87とアーム支持部8
8とから構成されている。アーム支持部88は、台座本
体87の上部左端にあり、しかも台座本体87と同じ厚
みの板材が上に向かって長方形に延びた構造とされてい
る。このアーム支持部88に、薄い板材がL字型に成形
されたプッシュロッド89が、ピン90で自由回転でき
るように取り付けられている。
【0045】また、プッシュロッド89の上方にある端
には、水平方向に延びる当接瘤96が設けられており、
引き戸66が閉じられたとき、この当接瘤96が柱76
に当接される。さらに、プッシュロッド89の下方の端
には、スプレー46のノズル52を押すための押下瘤9
7が下方に向けて形成されている。すなわち、プッシュ
ロッド89の上側にある当接瘤96が柱76に当たる
と、プッシュロッド89が時計回りに回転され、押下瘤
97がノズル52を押し下げることになる。
【0046】なお、プッシュロッド89とアーム支持部
88との間にねじりコイルバネ92が介装されている。
このねじりコイルバネ92は、上記第3実施例で使用さ
れているねじりコイルバネ71などと同じ構造の物であ
る。このねじりコイルバネ92の両端からそれぞれ延び
るアームピン93、94は、プッシュロッド89と、ア
ーム支持部88とに各々固定されている。このねじりコ
イルバネ92の働きにより、プッシュロッド89がアー
ム支持部88上で反時計回りの方向に回転させられる。
なお、アーム支持部88の端には、プッシュロッド89
が所定以上に回転しないように、ストッパ95が設けら
れている。
【0047】このような構造の開閉部の噴霧剤の噴霧機
構85は、引き戸66の屋内側(又は室内側)の面にビ
ス(ボルト、接着剤その他)などで固定されるが、その
固定位置は、プッシュロッド89の当接瘤96が、引き
戸66の側端面98より多少柱76側に突出する位置と
されている。これは、引き戸66が閉じられたとき、柱
76に当接瘤96が当たり、プッシュロッド89が確実
に時計回りの方向に回転させるためである。なお、引き
戸66は、上記第3実施例と同じように、鴨居77の下
面に掘られた溝78に沿ってスライドさせられる。ま
た、スプレー46を保持するホルダー47は、ホルダー
47の背面に埋め込まれた磁石53、54の働きで、ホ
ルダー本体57の表面に取り付けられるが、その位置
は、スプレー46のノズル52をプッシュロッド89の
押下瘤97で押し下げ可能な位置とされている。
【0048】(8)第4実施例の動作説明 図13には、引き戸66が閉じられた際の開閉部の噴霧
剤の噴霧機構85の様子が示されている。引き戸66が
閉じられて引き戸66の側端面98と柱76とが接する
と、プッシュロッド89の上方にある当接瘤96が柱7
6に当たる。この結果、当接瘤96を介してプッシュロ
ッド89が時計回り方向に回転される。プッシュロッド
89が時計回り方向に回転されることで、プッシュロッ
ド89の下方の端にある押下瘤97によってスプレー4
6のノズル52が押し込まれる。ノズル52が押し込ま
れると、ノズル52内にあるポンプの働きにより、スプ
レー46内の薬液が引き戸66で仕切られた室内に噴霧
される。そして、引き戸66が再び開けられると、プッ
シュロッド89がねじりコイルバネ92の働きで、反時
計回り方向に復帰される。
【0049】これにより、押下瘤97で押し下げられて
いるノズル52への力が開放され、ノズル52が元の位
置に戻される。なお、スプレー46を保持するホルダー
47は、磁石53、54でホルダー本体57に付着され
ているので、ホルダー47全体が左右いずれかの方向に
傾けられることで、ノズル52の噴射方向が調整でき
る。
【0050】このように、本第4実施例では、鴨居77
に沿ってスライドされる引き戸66が開閉されると、開
閉部の噴霧剤の噴霧機構85のプッシュロッド89が柱
76で押されるので、スプレー46内の薬液が噴霧され
る。したがって、本第4実施例では、引き戸66が完全
に閉じられたときのみ薬液が噴霧される。
【0051】(9)第5実施例 図14には、本発明の第5実施例である開閉部の噴霧剤
の噴霧機構100が引き戸66に取り付けられた様子が
示されている。この第5実施例の開閉部の噴霧剤の噴霧
機構100では、磁石の磁力によってスプレー46のノ
ズル52が押し下げられて薬液が噴霧される。以下、そ
の構造を説明する。開閉部の噴霧剤の噴霧機構100で
は、スプレー46を保持するホルダー47が直接、引き
戸66の屋内(室内)側の面に取り付けられる。ホルダ
ー47の構造は、上記第3実施例や第4実施例の物と同
一である。ただし、ホルダー47の引き戸66表面への
固定方法については、上記第4実施例と同じように、ホ
ルダー47背面に埋め込まれた磁石で行われても良い
が、ビスその他の固定手段(ボルト、接着剤他)で引き
戸66に取り付けられる。磁石が使用される場合は、上
記第4実施例と同じように、台座86を介して引き戸6
6に取り付けられても良い。
【0052】引き戸66の室内面に取り付けられたスプ
レー46にノズル52の頂に永久磁石101が接着され
る。永久磁石101は、N極とS極があるが、例えば、
N極がノズル52の頂に接着される。したがって、永久
磁石101の上方にS極が向けられている。これに対し
て、鴨居77の下面103で、しかも引き戸66の左右
スライドの動きを妨げない位置に永久磁石102が固定
されている。なお、永久磁石102の固定方向は、下側
をS極、上側をN極とされている。これは、ノズル52
に取り付けられた永久磁石101の向きに整合させられ
ている。すなわち、永久磁石101と永久磁石102と
の相対する極が必ず同極となるように設置されている。
【0053】このような構造の開閉部の噴霧剤の噴霧機
構100が取り付けられた引き戸66が開放、若しくは
閉じられるべく、鴨居77にガイドされて左右にスライ
ドされると、ノズル52の永久磁石101と、鴨居77
の永久磁石102とが接近して擦れ違う。永久磁石10
1と永久磁石102とは、同極同士が向き合っているの
で、この擦れ違う際、磁力の反発力により、ノズル52
が押し下げられる。この結果、ノズル52からスプレー
46内の薬液が噴霧される。このように、本第5実施例
の開閉部の噴霧剤の噴霧機構100では、スプレー46
に取り付けた永久磁石101と、鴨居77に取り付けた
永久磁石102の磁力により、スプレー46のノズル5
2を押し下げて薬液を噴霧させた。
【0054】なお、永久磁石101と永久磁石102と
の配置方向は、二つの磁石の接近する面に同極が向き合
うように配置される。したがって、ノズル52の頂に接
着される永久磁石101の向きが下側をS極とされても
よい。これにより、鴨居77に取り付けられる永久磁石
102も、下側をN極として取り付けられても良い。
【0055】(10)第6実施例 図15には、本発明の第6実施例である開閉部の噴霧剤
の噴霧機構105が引き戸66に取り付けられた様子が
示されている。開閉部の噴霧剤の噴霧機構105に使用
されるスプレー46及びホルダー47は、上記第3実施
例等のものと同じである。即ち、U字型の狭持板55、
56によってスプレー46を左右から挟んで保持され
る。また、ホルダー47の背面には、棒状の磁石53、
54が埋め込まれている。ホルダー47が取り付けられ
る台座67は、上記第3実施例のものと同じ構造であ
り、薄い板材が長方形に切り取られて作られた台座本体
106の右側上部に、方形のアーム支持部69が上方に
向けて延びるように形成されている。
【0056】このアーム支持部69に、シーソーのよう
に左右に揺り動かされる棒状の揺動アーム107がピン
108で取り付けられている。揺動アーム107の左端
には、スプレー46のノズル52を押し下げる突起部1
09が下方に向けて形成されている。揺動アーム107
の右端には、上記第5実施例と同じような永久磁石11
0が取り付けられている。なお、永久磁石110の取り
付け方向は、上方にN極が向くように固定されている。
また、鴨居77の下面103には、引き戸66の動きを
妨げない位置に、永久磁石111が取り付けられてい
る。この永久磁石111の取り付け方向は、S極が下方
に配向されるように取り付けられている。つまり、永久
磁石111は、揺動アーム107に取り付けられた永久
磁石110の配向方向と反対となる方向に磁極が向くよ
うに配置されている。
【0057】また、アーム支持部69の上端には、揺動
アーム107が必要以上に回転されないよう、ストッパ
112が設けられている。揺動アーム107は、永久磁
石110の重みで時計回りの方向に自然と回転させられ
る。このため、ストッパ112がないと、揺動アーム1
07が垂直に立ってしまい、永久磁石111と永久磁石
110との間で、磁力による引きつけあうことができな
くなる。そこで、永久磁石110と永久磁石111とが
適正に作用しあうよう、ストッパ112が設けられてい
る。
【0058】台座67は、引き戸66の屋内側(室内
側)の面にビスなどで取り付けられる。さらに、この台
座67の台座本体106に、ホルダー47が付着され
る。そして、引き戸66が開けられるか、又は閉じる途
中において、揺動アーム107の永久磁石110と、鴨
居77の永久磁石111が最も接近させられると、磁力
により永久磁石110が永久磁石111方向に引かれる
ので、揺動アーム107が反時計回り方向に回転され
る。この結果、揺動アーム107の端にある突起部10
9でスプレー46のノズル52が押し下げられて、スプ
レー46内部の薬液が噴霧される。このように、第6実
施例においても、第5実施例と同じように、永久磁石の
磁力によってスプレー46のノズル52が押し下げられ
て薬液が噴霧される。
【0059】(11)応用例 本発明は上記実施例に限定されず、本発明の趣旨を逸脱
しない範囲で種々変更可能である。例えば、電動式のポ
ンプによって芳香剤(消臭剤その他の薬液)が噴霧され
る方式が用いられても良い。具体的には、電動ポンプに
よってボトル内に蓄えられた薬液が吸い出され、極めて
小さな穴から霧状で噴射される。そして、電動ポンプの
運転と停止とを支持するスイッチのオン/オフが上記第
1実施例のリンクアーム7や、第2実施例の押しプレー
ト49の動作で制御される。
【0060】また、第1実施例におけるスプレー缶3の
ノズル5や、第2実施例におけるスプレー46のノズル
52を押し込む力が、電磁石のオン/オフで生成されて
もよい。例えば、電磁石が働く(通電される)ことで、
電磁石のコアが動き、このコアによってノズル5、52
が押し込まれる。逆に、電磁石への電流が遮断される
と、電磁石のコアがスプリングなどの働きで元の位置に
復帰され、ノズル5、52を押し込む力が消失されるこ
とで、薬液の噴霧が停止される。
【0061】その他に、第4実施例の応用例として、エ
アーポンプが用いられても良い。エアーポンプとは、以
下の物である。可撓性のある素材、例えばポリエステル
などで全体が作られ、しかも側部に蛇腹を有する容器で
あって、押しつぶされると、一つの小さな穴から内部の
空気が勢いよく押し出される構造のものである。そし
て、押しつぶす力が開放されると、容器全体が元の形状
に戻される。このようなエアーポンプが、スライドドア
の屋内側に取り付けられており、さらに、エアーポンプ
の空気排出口がスプレーのノズルを押し下げるようにパ
イプで繋げられている。そして、スライドドアが閉じら
れたとき、このドア横の柱にエアーポンプが押しつぶさ
れることで、ポンプ内の空気が勢いよく押し出される。
この結果、スプレーのノズルが押し下げられるので、ス
プレー内の薬液が噴霧される。
【0062】エアーポンプなどによって圧縮空気が作ら
れる場合、上記各実施例のようなスプレー46でなく、
薬液が封入された単なる瓶が用いられても良い。そし
て、その瓶の上部にエアーポンプの圧縮空気がパイプで
導かれることで、内部液体がその圧縮空気で押し出され
て、瓶上部に設置された微小穴のあいたノズルから、そ
の液体が散布されてもよい。
【0063】また、スプレーのノズルを押し下げるの
に、スライドドア横にある柱で発生される左右運動が、
縦運動に変換されるものが用いられるならば、如何なる
ものが用いられても良い。例えば、三角形の外形を有す
る楔や、カム、テコ、マグネット、電磁石等様々なもの
がある。例えば、スライドドアが当接される柱によっ
て、カムの端に繋げられたロッドが左右方向に押され
る。そして、その左右方向に押されたロッドで、カムが
回転されるので、そのカムの他方の端に別のロッドが縦
方向に運動される。そして、その縦運動されるロッドに
よってスプレーのノズルが押し下げられても良い。
【0064】さらにまた、第1実施例におけるノズル5
に代えて、電動式のバルブによって開閉されてもよい。
例えば、スプレー缶3から引き出されたパイプの途中に
電動式の開閉バルブを備え、さらにその開閉バルブの先
に噴霧用のノズル口が接続される。そして、ドア36の
開閉によって駆動されるリンクアーム7などにより開閉
バルブの開閉が制御されてもよい。加えて、上記第1実
施例において、リンクアーム7にもねじりコイルバネな
どの弾性部材が用いられて、リンクアーム7が常時、矢
印42方向に回転するよう仕向けられても良い。
【0065】その他、上記第1実施例その他に用いられ
たねじりコイルバネ26、33、71に代えて、コイル
バネ、ねじりバネ、板バネ、渦巻きバネ、ゴム、空気バ
ネ等の弾性部材が用いられても良く、リンクアーム1
3、ストッパアーム19、スイングアーム24が元の位
置に復帰させることができるならば、いずれの物が用い
られても良い。スイングアーム24に使用されるローラ
ー30についても、このローラー30自体が省かれても
良いし、このローラー30の材質も、ゴム、プラスチッ
ク、金属等如何なる物が用いられても良い。スイングア
ーム24、リンクアーム13、ストッパアーム19、リ
ンクアーム7それぞれに使用される材料も、金属や、プ
ラスチック等如何なるものが用いられても良い。
【0066】また、上記第2、3、4、6実施例におい
て、ホルダー47の台座45、67への固定方法につい
ては、磁石53、54に代えて、ビス、ボルト等で固定
されてもよいし、溶接で直接に固定されてもよいし、吸
盤などで装着されてもよい。同様に、本体48に設けら
れたフックその他の鉤爪にホルダー47が掛けられて装
着されてもよい。また、台座45、ホルダー47の材質
についても、磁石53、54が使用されない場合は、金
属、プラスチック、陶器、段ボールなどの比較的堅い紙
が用いられても良い。ただし、磁石53、54を用いて
台座45にホルダー47が装着される場合は、少なくと
も台座45は、鉄、ニッケル、コバルトなどの磁性材料
で作られるか、台座45表面に磁性材料が塗布若しくは
メッキされている必要がある。例えば、台座45全体が
プラスチック、段ボールなどで作られ、その台座45表
面に鉄、ニッケル、コバルト、希土類元素などがメッキ
若しくは蒸着されていればよい。または、非磁性材料で
台座45全体が作られた場合、磁石53、54と磁力に
よって吸着する磁石やその他の磁性材が台座45に埋め
込まれても良い。
【0067】さらにまた、薬液が封入されるスプレー全
体が造花や、人形、アンティーク家具、アンティーク瓶
などで覆われても良いし、スプレー自体がそれら装飾瓶
や人形そのものであってもよい。これにより、スプレー
自体の外的美観を改善させることができる。なお、スプ
レーで噴霧される薬液は、芳香剤、消臭剤、消毒剤、殺
菌剤、殺虫剤、殺鼠剤等如何なるものが散布されてもよ
い。さらには、これらの薬剤が2種以上混合され、その
混合液体がスプレーによって噴霧されてもよい。第3実
施例、第4実施例、第5実施例などの引き戸66に用い
られる開閉部の噴霧剤の噴霧機構は、鎧戸や、ふすま、
障子、窓などに用いられても良い。つまり、左右にスラ
イドされる戸/扉/窓/蓋/引き出しなどならば如何な
るものでもよい。同様に、第1実施例及び第2実施例の
開閉部の噴霧剤の噴霧機構が用いられるドアは、垂直軸
を中心に回転させられて開閉される扉/戸/窓/蓋/引
き出しならば如何なるものでも良い。
【0068】例えば、応接室/玄関/寝室/トイレ/風
呂/物置/押入/車庫/門/エレベータなどの住居/店
舗/工場/オフィス/公共施設等の建築物/施設の自動
扉/回転ドア/扉/窓/蓋/引き出し/シャッター、乗
用車/列車/船舶/航空機などの乗り物の扉/窓/蓋/
引き出し、冷蔵庫/洗濯機/電子レンジなどの家電製品
の扉/窓/蓋/引き出し、洋服ダンス/本棚/食器棚/
収納ケース/机などの家具/事務用家具の扉/窓/蓋/
引き出し、温室/家畜舎/納屋/冷凍室など農林牧畜水
産業施設の扉/窓/蓋/引き出し等でもよい。また、平
安時代の寝殿造や寺院建築にみられる蔀戸などのよう
に、水平軸を中心に上下方向に回転されて開閉される戸
や、大きな両開きの門扉に、第1実施例又は第2実施例
の開閉部の噴霧剤の噴霧機構が用いられても良い。ま
た、本発明の開閉部の噴霧剤の噴霧機構が取り付けられ
るドアにおける位置は、ドア上部のみならず、ドアの下
側でも、ドアの中央部に取り付けられても良く、本発明
においてドアへの取り付け位置を限定するものではな
い。
【0069】(12)請求項の解説 [1]内部に噴霧剤が入れられていると共に、押し下げ
る力により噴射口(ノズル5、52の噴射口)からその
噴霧剤を噴射させる押し下げ栓(ノズル5、52)を上
部に備えた噴霧剤入り容器(スプレー缶3又はスプレー
46)と、二つの空間を仕切るための開閉部(ドア3
6、引き戸66)であって、その開閉部の開閉動作方向
に生じた力を、上記押し下げ栓を押し下げる力に転換す
るリンク機構(第1実施例の稼働部分2、第2実施例の
押しプレート49、第3実施例のスイングアーム68、
第4実施例のプッシュロッド89、第5実施例の永久磁
石101と永久磁石102、第6実施例の揺動アーム1
07と永久磁石110と永久磁石111)とを備えたこ
とを特徴とする。これにより、開閉部の開閉に伴って、
自動的すなわち人為的な関与無しで、一方の空間内に噴
霧剤が噴霧されるので、その噴霧剤の効能(薬効)を迅
速に空間内に拡散させることができる。
【0070】[2]上記噴霧液が、消臭剤、芳香剤、消
毒剤、殺菌剤、殺虫剤、殺鼠剤の何れか、又はそれらの
液体を2つ以上混合させたものであることを特徴とす
る。これにより、消臭剤、芳香剤、消毒剤、殺菌剤、殺
虫剤、殺鼠剤またはこれらの混合剤を噴霧出来る。
【0071】[3]上記容器(スプレー缶3又はスプレ
ー46)を保持するための保持手段(基台6及び板バネ
4、ホルダー47)と、上記リンク機構が取り付けられ
る台座手段(基台6、台座45、台座67)と、上記保
持手段をこの台座手段に、着脱自在に装着すると共に、
上記容器の噴射口を左右方向に自在に傾斜させることが
できる着脱手段(基台6、スプレー46背面に埋め込ま
れた磁石53、54)とを備えたことを特徴とする。こ
れにより、容器の噴射口の位置を自在に調整でき、噴霧
量及び噴霧状態を自在に調整できる。
【0072】[4]上記開閉部が、垂直軸又は水平軸を
中心にして回転されることで扉の開閉が行われるもの
(ドア36、蔀戸)であることを特徴とする。これによ
り、回転式の開閉部でも噴霧をおこなうことができる。
【0073】[5]上記リンク機構が、上記開閉部によ
って押される第1アーム(スイングアーム24)と、こ
の第1アームと弾性部材(ねじりコイルバネ33)を介
して同軸回転の連携動作(ピン15を中心に回転する)
をする第2アーム(リンクアーム13)と、この第2ア
ームの動作を停止させると共に、上記第1アームが所定
間隔以上、上記開閉部によって押されたときに押し出さ
れることで(スイングアーム24でストッパアーム19
の押され板23が押されること)、上記第2アームの動
作の停止を解除(ストッパアーム19の係合板20がリ
ンクアーム13の係り爪18から外れること)するスト
ッパアーム(ストッパアーム19)と、上記第2アーム
の先端に立設されたピン(ピン14)によって揺動方向
が制御される第3アーム(リンクアーム7)とから構成
され、しかもこの第3アームの揺動で生ずる上下運動に
より、上記押し下げ栓(ノズル5)が押し下げられるこ
とで、上記噴霧剤が噴射されることを特徴とする。これ
により、開閉部の閉動作に伴って、1回のみ押し下げ栓
が押し下げられるので、この栓より噴霧剤が自動的に噴
霧される。
【0074】[6]上記リンク機構が、上下方向に弾力
性がある板材がUの字状に撓み形成され、しかもその板
材の中央部下面に上記押し下げ栓を押すための膨らみ
(瘤51)が形成されている押しプレート(押しプレー
ト49)で構成されており、しかも上記開閉部が閉じら
れるとき、その開閉部が取り付けられている枠部材(枠
木37)で、この押しプレートが下方に押し曲げられる
ことで、上記噴霧剤が噴射されることを特徴とする。こ
れにより、開閉部の閉動作または開動作にともなって、
押し下げ栓が1回押し下げられるので、この栓より噴霧
剤が自動的に噴霧される。
【0075】[7]上記開閉部が、その扉が取り付けら
れる枠部材(鴨居77)に沿ってスライドされることで
開閉される扉(引き戸66、窓、ふすま、鎧戸その他)
であることを特徴とする。これにより、スライド式の開
閉部でも噴霧をおこなうことができる。
【0076】[8]上記リンク機構が、一つの凹みを挟
む二つの山とを備え、しかも上記枠部材に取り付けられ
るローラーガイド(ローラーガイド81)と、上記開閉
部が開閉されるとき、このローラーガイドの一つの凹み
と二つの山の上面に接触しつつ転がるローラー(ローラ
ー74)によって上下動されると共に、中央部下部に上
記押し下げ栓を押し下げる突起(突起部75)を備える
スイングアーム(スイングアーム68)とから構成され
ていることを特徴とする。これにより、開閉部がスライ
ドされるとき、スイングアームが少なくとも1回は上下
動されるので、このスイングアームによって押し下げ栓
がより確実に押し下げられ、噴霧剤が確実かつ自動的に
噴霧される。
【0077】[9]上記リンク機構が、上記開閉部が閉
じられたとき、この扉が当接する枠部材(柱76)によ
って押されて回転されるL字型のプッシュロッド(プッ
シュロッド89)か、又は、上記開閉部が当接する枠部
材によって押されて圧縮空気を生成するエアーポンプか
ら構成され、この回転されるプッシュロッドの先端(押
下瘤97)か、又はエアーポンプで生成された圧縮空気
で、上記押し下げ栓(ノズル52)が押し下げられるこ
とを特徴とする。これにより、簡単な機構で押し下げ栓
が押し下げられて噴霧剤が噴霧されるので、機構の故障
発生をより確実に回避させることができる。
【0078】[10]上記リンク機構が、対となる二つ
の磁石(永久磁石101と永久磁石102、永久磁石1
10と永久磁石111)で構成され、一方の磁石(永久
磁石102、永久磁石111)が上記枠部材(鴨居7
7)に取り付けられ、他方の磁石(永久磁石101、永
久磁石110)が上記押し下げ栓(ノズル52)の上部
か、又は、この押し下げ栓に繋がり、しかも揺動される
水平ロッド(揺動アーム107)の先端に取り付けられ
ており、上記開閉部が開閉されるとき、これら二つの磁
石が接近することで生ずる吸引力か又は反発力により、
上記押し下げ栓が押し下げられることを特徴とする。こ
れにより、簡単な機構で押し下げ栓が押し下げられて噴
霧剤が噴霧されるので、機構の故障発生をより確実に回
避させることができる。
【0079】[11] 上記リンク機構は、押し下げ栓
を押し下げて上記噴霧剤を噴霧した後、上記開閉された
開閉部が復帰されなくても、当該押し下げを解除する逃
げ機構(垂下当接板12、ピン14)をさらに備えこと
を特徴とする。これにより、開閉部が開きっぱなしにな
っても、噴霧剤が噴霧され続けることがなくなる。
【0080】上記リンク機構は、開閉部が開く時のみに
おいて、上記押し下げ栓を押し下げることを特徴とす
る。これにより、これから開閉部を開けて中に入る前ま
たは外に出る前に噴霧を行うことができる。上記リンク
機構は、開閉部が閉じる時のみにおいて、上記押し下げ
栓を押し下げることを特徴とする。これにより、これか
ら開閉部を開けて中に入った後または外に出た後に噴霧
を行うことができる。上記リンク機構は、開閉部が開く
とき及び閉じるときの両時において、上記押し下げ栓を
押し下げることを特徴とする。これにより、これから開
閉部を開けて中に入る前及び入った後または外に出る前
及び出た後の全てに噴霧を行うことができる。
【0081】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明は、引き
戸、ドアの開閉に伴って、スプレーなどのエアゾール内
の噴霧剤が少なくとも1回、自動的に室内に噴霧される
ので、迅速かつ的確にドア近傍にその噴霧剤を拡散させ
ることができる。つまり、噴霧剤の散布には、人為的な
操作が全く必要ない。この結果、ドア近傍と室内の好ま
しくない臭いを消失させたり、好ましい臭いでそれらの
好ましくない臭いを紛らわせたりすることが自動的にで
きる。加えて、電気的なエネルギーを用いない、本発明
の第1実施例〜第6実施例によれば、単にドアの開閉に
よって噴霧剤が散布されるので、無駄なエネルギーの消
費を回避させることができる。
【0082】また、本発明の第2実施例乃至第6実施例
によれば、極めて単純な機構で、スプレー内の噴霧剤を
噴霧させることができるので、装置の故障を極力回避で
きるし、しかも装置の製造コストをより低く押させるこ
とができる。加えて、スプレーを保持するのに左右から
そのスプレーを挟んで保持するホルダーが用いられたの
で、スプレーの交換を容易に行うことができる。さら
に、スプレーを保持するホルダーが磁石によって台座に
付着されるので、スプレーのノズルの向きを自由な方向
に変えられるので、噴霧剤の噴射方向を自由に変えられ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 開閉部の噴霧剤の噴霧機構1の正面図を示
す。
【図2】 開閉部の噴霧剤の噴霧機構1の稼働部分2の
正面と下視を示す。
【図3】 リンクアーム7とリンクアーム13の様子を
示す。
【図4】 開閉部の噴霧剤の噴霧機構1の設置の様子を
示す。
【図5】 開閉部の噴霧剤の噴霧機構1の稼働状態を示
す。
【図6】 開閉部の噴霧剤の噴霧機構1の稼働状態を示
す。
【図7】 本発明の第2実施例である開閉部の噴霧剤の
噴霧機構44の上観した様子を示す。
【図8】 開閉部の噴霧剤の噴霧機構44の側面の様子
を示す。
【図9】 開閉部の噴霧剤の噴霧機構44の外観を示
す。
【図10】 本発明の第3実施例の開閉部の噴霧剤の噴
霧機構65の正面を示す。
【図11】 開閉部の噴霧剤の噴霧機構65の稼働状態
を示す。
【図12】 本発明の第4実施例の開閉部の噴霧剤の噴
霧機構85の正面を示す。
【図13】 開閉部の噴霧剤の噴霧機構85の稼働状態
を示す。
【図14】 本発明の第5実施例の開閉部の噴霧剤の噴
霧機構100の様子を示す。
【図15】 本発明の第6実施例の開閉部の噴霧剤の噴
霧機構105の様子を示す。
【符号の説明】
1…開閉部の噴霧剤の噴霧機構、2…稼働部分、3…ス
プレー缶、4…板バネ、5…ノズル、6…基台、7…リ
ンクアーム、8…ピン、9…端、10…先端、11…
辺、12…垂下当接板、13…リンクアーム、14…ピ
ン、15…ピン、16…端、17…頂点、18…係り
爪、19…ストッパアーム、20…係合板、21…本
体、22…ピン、23…押され板、24…スイングアー
ム、25…辺、26…ねじりコイルバネ、27…アーム
ピン27、28…アームピン、29…爪、30…ローラ
ー、31…基部、32…L字型膨らみ、33…ねじりコ
イルバネ、34…アームピン、35…アームピン、36
…ドア(開閉部)、37…枠木、38…ドアヒンジ、3
9…部分、40…矢印、41…下端、42…矢印、44
…開閉部の噴霧剤の噴霧機構、45…台座、46…スプ
レー、47…ホルダー、48…本体、49…押しプレー
ト、50…先端、51…瘤、52…ノズル、53、54
…磁石、55、56…狭持板、57…ホルダー本体、5
8…膨らみ58、59…膨らみ、60…上端、61…下
端、65…開閉部の噴霧剤の噴霧機構、66…引き戸
(開閉部)、67…台座、68…スイングアーム、69
…アーム支持部、70…ピン、71…ねじりコイルバ
ネ、72…アームピン、73…アームピン、74…ロー
ラー、75…突起部、76…柱、77…鴨居、78…
溝、79、80…こぶ山、81…ローラーガイド、82
…凹み、83…隙間、84…ストッパ、85…開閉部の
噴霧剤の噴霧機構、86…台座、87…台座本体、88
…アーム支持部、89…プッシュロッド、90…ピン、
92…ねじりコイルバネ、93、94…アームピン、9
5…ストッパ、96…当接瘤、97…押下瘤、98…側
端面、100…開閉部の噴霧剤の噴霧機構、101…永
久磁石、102…永久磁石、103…下面、105…開
閉部の噴霧剤の噴霧機構、106…台座本体、107…
揺動アーム、108…ピン、109…突起部、110…
永久磁石、111…永久磁石、112…ストッパ、12
1…表面、122…裏側。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に噴霧剤が入れられていると共に、
    押し下げる力により噴射口からその噴霧剤を噴射させる
    押し下げ栓を上部に備えた噴霧剤入り容器と、 二つの空間を仕切るための開閉部であって、その開閉部
    の開閉動作方向に生じた力を、上記押し下げ栓を押し下
    げる力に転換するリンク機構とを備えたことを特徴とす
    る開閉部の噴霧剤の噴霧機構構。
  2. 【請求項2】 上記噴霧剤が、消臭剤、芳香剤、消毒
    剤、殺菌剤、殺虫剤、殺鼠剤の何れか、又はそれらの液
    体を2つ以上混合させたものであることを特徴とする請
    求項1記載の開閉部の噴霧剤の噴霧機構。
  3. 【請求項3】 上記容器を保持するための保持手段と、 上記リンク機構が取り付けられる台座手段と、 上記保持手段をこの台座手段に、着脱自在に装着すると
    共に、上記容器の噴射口を左右方向に自在に傾斜させる
    ことができる着脱手段とを備えたことを特徴とする請求
    項1又は2記載の開閉部の噴霧剤の噴霧機構。
  4. 【請求項4】 上記開閉部が、垂直軸又は水平軸を中心
    にして回転されることで扉の開閉が行われるものである
    ことを特徴とする請求項1、2又は3記載の開閉部の噴
    霧剤の噴霧機構。
  5. 【請求項5】 上記リンク機構が、上記開閉部によって
    押される第1アームと、 この第1アームと弾性部材を介して同軸回転の連携動作
    をする第2アームと、 この第2アームの動作を停止させると共に、上記第1ア
    ームが所定間隔以上、上記開閉部によって押されたとき
    に押し出されることで、上記第2アームの動作の停止を
    解除するストッパアームと、 上記第2アームの先端に立設されたピンによって揺動方
    向が制御される第3アームとから構成され、 しかもこの第3アームの揺動で生ずる上下運動により、
    上記押し下げ栓が押し下げられることで、上記噴霧剤が
    噴射されることを特徴とする請求項4記載の開閉部の噴
    霧剤の噴霧機構。
  6. 【請求項6】 上記リンク機構が、上下方向に弾力性が
    ある板材がUの字状に撓み形成され、しかもその板材の
    中央部下面に上記押し下げ栓を押すための膨らみが形成
    されている押しプレートで構成されており、 しかも上記開閉部が閉じられるとき、その開閉部が取り
    付けられている枠部材で、この押しプレートが下方に押
    し曲げられることで、上記噴霧剤が噴射されることを特
    徴とする請求項4記載の開閉部の噴霧剤の噴霧機構。
  7. 【請求項7】 上記開閉部が、その扉が取り付けられる
    枠部材に沿ってスライドされることで開閉される扉であ
    ることを特徴とする請求項1、2又は3記載の開閉部の
    噴霧剤の噴霧機構。
  8. 【請求項8】 上記リンク機構が、一つの凹みを挟む二
    つの山とを備え、しかも上記枠部材に取り付けられるロ
    ーラーガイドと、 上記開閉部が開閉されるとき、このローラーガイドの一
    つの凹みと二つの山の上面に接触しつつ転がるローラー
    によって上下動されると共に、中央部下部に上記押し下
    げ栓を押し下げる突起を備えるスイングアームとから構
    成されていることを特徴とする請求項7記載の開閉部の
    噴霧剤の噴霧機構。
  9. 【請求項9】 上記リンク機構が、上記開閉部が閉じら
    れたとき、この扉が当接する枠部材によって押されて回
    転されるL字型のプッシュロッドか、又は、上記開閉部
    が当接する枠部材によって押されて圧縮空気を生成する
    エアーポンプから構成され、 この回転されるプッシュロッドの先端か、又はエアーポ
    ンプで生成された圧縮空気で、上記押し下げ栓が押し下
    げられることを特徴とする請求項7記載の開閉部の噴霧
    剤の噴霧機構。
  10. 【請求項10】 上記リンク機構が、対となる二つの磁
    石で構成され、一方の磁石が上記枠部材に取り付けら
    れ、他方の磁石が上記押し下げ栓の上部か、又は、この
    押し下げ栓に繋がり、しかも揺動される水平ロッドの先
    端に取り付けられており、 上記開閉部が開閉されるとき、これら二つの磁石が接近
    することで生ずる吸引力か又は反発力により、上記押し
    下げ栓が押し下げられることを特徴とする請求項7記載
    の開閉部の噴霧剤の噴霧機構。
  11. 【請求項11】 上記リンク機構は、押し下げ栓を押し
    下げて上記噴霧剤を噴霧した後、上記開閉された開閉部
    が復帰されなくても、当該押し下げを解除する逃げ機構
    をさらに備え、 上記リンク機構は、開閉部が開く時のみ、閉じる時の
    み、または開くとき及び閉じるときの両時において、上
    記押し下げ栓を押し下げることを特徴とする請求項1記
    載の開閉部の噴霧剤の噴霧機構。
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