JP2003183778A - 鋼線材、鋼線及びその製造方法 - Google Patents
鋼線材、鋼線及びその製造方法Info
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Abstract
する鋼線を高い生産性の下に歩留り良く廉価に提供す
る。 【解決手段】C:0.8〜1.1%、Si:0.1〜1.0%、Mn:0.1
〜1.0%、Cr:1.0%以下、Co:2.0%以下、Nb:0.015%
以下、B:0.005%以下、Ca:0.003%以下、Mg:0.003%
以下を含有し、残部はFe及び不純物から成り、不純物中
のAlは0.0020%以下、Tiは0.0020%以下、Nは0.005%以
下、Pは0.01%以下、Sは0.01%以下、O(酸素)は0.00
20%以下で、更に、初析セメンタイトの平均厚さが0.20
μm以下であり、且つ、長手方向縦断面において長径を
L(μm)、短径をW(μm)として「L/W」で表さ
れるアスペクト比が2.5以下のB系介在物とC系介在
物について極値統計法によって求めた100mm2 での√
areamax が9μm以下を満足する鋼線材。
Description
その製造方法に関する。より詳しくは、例えば、自動車
のラジアルタイヤや、各種産業用ベルトやホースの補強
材として用いられるスチールコード、更には、ソーイン
グワイヤなどの用途に好適な鋼線材と、前記の鋼線材を
素材とする鋼線及びその製造方法に関する。
ト、ホースの補強材として用いられるスチールコード用
鋼線、あるいは、ソーイングワイヤ用の鋼線は、一般
に、熱間圧延後調整冷却した線径(直径)が5〜6mm
の鋼線材(以下、「鋼線材を」単に「線材」ともいう)
を、1次伸線加工して直径を3〜4mmにし、次いで、
パテンティング処理を行い、更に2次伸線加工して1〜
2mmの直径にする。この後、最終パテンティング処理
を行い、次いで、ブラスメッキを施し、更に最終湿式伸
線加工を施して直径0.15〜0.40mmにする。こ
のようにして得られた極細鋼線を、更に撚り加工で複数
本撚り合わせて撚鋼線とすることでスチールコードが製
造される。
撚り加工する際に断線が生ずると、生産性と歩留りが大
きく低下してしまう。したがって、上記技術分野に属す
る線材や鋼線は、伸線加工時や撚り加工時に断線しない
ことが強く要求される。
圧延した直径5〜6mmの線材を直径が1〜2mmの鋼
線にするのに多くの中間処理工程を要し、製造コストの
上昇を招いている。したがって、最終製品の性能を低下
させることなく、製造工程を簡略化したいとする産業界
からの要望が大きくなっている。このため、C含有量が
質量%で0.8%未満の比較的強度の低い炭素鋼線材な
どでは、中間処理を省略して、例えば直径5.5mmか
ら1.7mmまで直接に伸線する技術が開発されてい
る。なお、前記伸線における真歪み量は2.35であ
る。ここで、真歪み(ε)は線材の直径(d0 )と伸
線後の鋼線の直径(d)を用いて下記の(i)式で表さ
れるものである。
軽量化する動きが高まってきた。このため、前記の各種
製品に対して高強度が要求されるようになり、上記のC
含有量が質量%で0.8%未満の炭素鋼線材などでは、
所望の高強度を得難いため、C含有量が高くて鋼線に高
い強度を確保させることができ、しかも前記の中間処理
を省略できるような伸線加工性に優れた線材に対する要
求が極めて大きくなっている。
て、偏析、化学成分や介在物を制御して線材の伸線加工
性を高める技術が提案されている。
は、化学組成として、質量%で0.6〜1.0%のCや
0.50〜1.1%のMnなどを含み、線材でのMnの
偏析を制御する「伸線加工性のすぐれた高強度線材」が
開示されている。しかし、この公報で提案された技術
は、線材におけるMnの偏析ピーク幅を小さくするため
に、鋳片サイズを大きくとって圧減比を高める、中
心偏析を改善するために鋳造時の溶鋼過熱度を低めとす
る、鋳型内電磁攪拌を行う、凝固末期に鋳片に圧下
をかける、鋳片を均熱炉中で加熱し偏析元素を拡散さ
せる、などの特殊な処理を必要とする。このため、線材
の製造工程や製造設備が異なる場合には、必ずしも適用
できないものであるし、たとえ適用できたとしても製造
コストが嵩むものであった。更に、前記公報の実施例に
おける伸線加工量は真歪みに換算して高々2.0であ
り、Mnの偏析を制御しても、熱間圧延した線材の絞り
の向上には寄与するが、前記した中間処理としてのパテ
ンティングを省略するには不十分なものである。
成を、質量%で0.85〜1.05%のC、0.05〜
0.6%のCrや0.05〜0.20%未満のCuなど
を含むとともにAlの含有量を0.003%以下に制限
したり、前記化学組成規定に加えて、酸化物系介在物の
組成やTi(C、N)系介在物に関する規定などを設け
た「熱間圧延鋼線材、極細鋼線および撚鋼線、並びに極
細鋼線の製造法」が開示されている。しかし、この公報
で提案された技術は、Cuを必須の構成元素として含む
のでスクラップ処理時にCu元素を除去するのが困難
で、リサイクル性という点で劣るものである。更に、前
記公報の実施例における1次の鉛パテンティング処理前
の伸線加工量は、直径5.5mmから2.2mmまでの
真歪み換算で1.8と小さいものであり、前記した中間
処理としてのパテンティングを省略するには不十分なも
のである。
鑑みなされたもので、その目的は、スチールコードやソ
ーイングワイヤなどの用途に好適な伸線加工性などの冷
間加工性に優れた線材を得るとともに、前記の線材を素
材とする鋼線を高い生産性の下に歩留り良く廉価に提供
することである。なお、前記の鋼線としては、特に、素
材である線材に真歪み量で2.35以上の冷間加工を施
したものが対象である。
(1)に示す線材、(2)に示す鋼線及び(3)に示す
鋼線の製造方法にある。
Si:0.1〜1.0%、Mn:0.1〜1.0%、C
r:1.0%以下、Co:2.0%以下、Nb:0.0
15%以下、B:0.005%以下、Ca:0.003
%以下、Mg:0.003%以下を含有し、残部はFe
及び不純物から成り、不純物中のAlは0.0020%
以下、Tiは0.0020%以下、Nは0.005%以
下、Pは0.01%以下、Sは0.01%以下、O(酸
素)は0.0020%以下で、更に、初析セメンタイト
の平均厚さが0.20μm以下であり、且つ、長手方向
縦断面において長径をL(μm)、短径をW(μm)と
して「L/W」で表されるアスペクト比が2.5以下の
B系介在物及びC系介在物の極値統計法によって求めた
100mm2 での√areamax が9μm以下を満足す
る鋼線材。
以上の真歪みで冷間加工した鋼線。
後に、最終熱処理、メッキ処理、湿式伸線加工をこの順
に施す鋼線の製造方法。
れた鋼で、コイル状に巻かれた鋼材を指し、所謂「バー
インコイル」を含むものである。
は次のようにして求めたものをいう。すなわち、図2に
示すように、被検面で観察される初析セメンタイトを平
行な2本の直線で区切ったとき、その2本の直線の間隔
が最大になる場合をその初析セメンタイトの長さとし、
前記長さの2分の1の位置で長さ方向に垂直な直線を引
く。そして、上記直線が対象とする初析セメンタイトと
交わる長さを求め、これを対象とする「初析セメンタイ
トの厚さ」とする。同様の測定を、例えば、20箇所の
初析セメンタイトについて行い、求めた「初析セメンタ
イトの厚さ」の平均を「初析セメンタイトの平均厚さ」
とする。
う)とは、線材の圧延方向に平行に切断した面をいう。
が2.5以下のB系介在物とC系介在物について極値統
計法によって求めた√areamax 」とは、通常の極値
統計法の処理手順によって求めたものをいう。すなわ
ち、下記〜式におけるSを予測を行う面積(mm2
)、S0 を検査基準面積(mm2 )、Tを再帰期
間、yを極値統計での基準化変数として、線材から採取
した試験片のL断面を鏡面研磨した後、その研磨面を被
検面とし、例えば、光学顕微鏡の倍率を400倍として
40視野程度観察し、各検査基準面積中においてアスペ
クト比が2.5以下で、最大の面積であったB系又はC
系介在物の面積を測定して極値統計グラフを作成し、そ
の極値統計グラフから規定のSとS0 におけるyを計
算し、そのyに対する値をもって求める√areamax
とすればよい。
には、通常の穴ダイスを用いた伸線加工だけでなく、ロ
ーラダイスを用いた伸線加工、所謂「2ロール圧延
機」、「3ロール圧延機」や「4ロール圧延機」を用い
た冷間圧延加工を含む。
(d0 )と加工後の鋼線の直径(d)を用いて下記の
(i)式で表されるものである。
す。又、「メッキ処理」は、ブラスメッキ、Cuメッ
キ、Niメッキなどのように、次の湿式伸線の過程にお
ける引き抜き抵抗の低減や、スチールコード用途の場合
におけるようなゴムとの密着性を高めることなどを目的
に施されるものをいう。
をそれぞれ(1)〜(3)の発明という。
初析セメンタイトが、機械的性質及び伸線加工性や冷間
圧延加工性といった冷間加工性(以下、簡単のために単
に「伸線加工性」という。又、伸線加工と冷間圧延加工
をまとめて「伸線加工」という)に及ぼす影響について
調査・研究を重ね、その結果、下記の知見を得た。
i、Mn、Crなどの合金元素の含有量を増やせばよい
が、これら合金元素の含有量の増加は伸線加工性の低
下、つまり、伸線加工時の限界加工度の低下を招く。
介在物の周辺にボイドが生成して断線の起点になりやす
いが、JIS G 0555に規定されたB系介在物及びC系介在
物の変形能は線材のL断面におけるアスペクト比で簡便
に評価できる。なお、上記JIS G 0555に規定されたA系
介在物は変形能が大きいため断線の起点にはなり難い。
介在物とC系介在物があり、その断面積が大きいと、伸
線加工時に介在物を起点とした断線が生じやすい。しか
し、断面積が小さい場合には、たとえ介在物の変形能が
小さくても、通常の伸線加工時の断線起点にはならな
い。
も大きなB系及びC系の介在物の断面積と伸線加工性と
は必ずしも相関関係を有しない。一方、B系及びC系の
介在物に関して前述の極値統計法を用いた√area
max と伸線加工性との間にはよい相関関係がある。
酸化物系介在物については、不純物元素としてのAlと
O(酸素)の含有量を厳しく制限することで、変形能の
大きい介在物組成にすることができる。
C系の介在物のうち窒化物系介在物と炭化物系介在物は
主にTiN、NbNとNbCである。これらの介在物は
非常に硬質で変形能が小さいので、前記(c)で述べた
ように、その断面積を小さなものとする必要がある。上
記介在物のうちTiNの断面積制御のためには、不純物
元素としてのTiの含有量を厳しく制限することが有効
である。一方、NbNやNbCは微細分散させることが
可能であり、その場合には旧オーステナイト粒が微細化
して伸線加工性が向上するものの、Nbの含有量が多す
ぎる場合には、NbCやNbNが粗大化して伸線加工時
の断線起点となるので、Nbの含有量の上限を制限する
必要がある。
ている初析セメンタイトは、その平均厚さを薄くすれ
ば、通常の伸線加工時の断線起点にはならない。
たものである。
しく説明する。なお、各元素の含有量の「%」表示は
「質量%」を意味する。 (A)化学組成 C:0.8〜1.1% Cは、線材の強度を高めるのに有効な元素である。しか
し、その含有量が0.8%未満の場合には、例えば引張
強さで3400MPaといった高い強度を安定して最終
製品に付与させることが困難である。一方、Cの含有量
が多すぎると鋼材が硬質化して伸線加工性の低下を招
く。特に、C含有量が1.1%を超えると、初析セメン
タイト(つまり、旧オーステナイト粒界に沿うセメンタ
イト)の厚さを後述する0.20μm以下に制御するた
めに熱間圧延後の冷却速度を速くする必要があるが、前
記の冷却速度を速くすることによって、マルテンサイト
組織が生成して伸線加工性が大きく低下し、真歪みで
2.35以上となる加工度で伸線加工を行うと断線が頻
発する。したがって、Cの含有量を0.8〜1.1%と
した。
酸剤として必要な元素でもある。しかし、その含有量が
0.1%未満では添加効果に乏しく、一方、1.0%を
超えると伸線加工での限界加工度が低下する。したがっ
て、Siの含有量を0.1〜1.0%とした。
として固定して熱間脆性を防止する作用を有する。しか
し、その含有量が0.1%未満では前記の効果が得難
い。一方、Mnは偏析しやすい元素であり、1.0%を
超えると特に線材の中心部に偏析し、その偏析部にはマ
ルテンサイトやベイナイトが生成するので、伸線加工性
が低下してしまう。したがって、Mnの含有量を0.1
〜1.0%とした。
ラメラ間隔を小さくして圧延後及びパテンティング後の
強度を高める作用を有する。又、伸線加工を初めとする
冷間加工時の加工硬化率を高める働きがある。こうした
効果を確実に得るには、Crは0.1%以上の含有量と
することが好ましい。しかし、その含有量が1.0%を
超えると、パーライト変態が終了するまでの時間が長く
なり、熱間圧延後の線材の中心部にマルテンサイトやベ
イナイトが生成するため、伸線加工中の断線頻度が増加
する。したがって、Crの含有量を1.0%以下とし
た。
イトの析出を防止し、更にパーライトを微細化して強度
を高める作用を有する。この効果を確実に得るには、C
oは0.2%以上の含有量とすることが好ましい。しか
し、2.0%を超えて含有させても前記の効果は飽和
し、コストが嵩むばかりである。したがって、Coの含
有量を2.0%以下とした。
ト結晶粒を微細化して伸線加工性を高める作用を有す
る。この効果を確実に得るには、Nbは0.003%以
上の含有量とすることが好ましい。しかし、Nbの含有
量が0.015%を超えると、√areamax が9
μmを超える粗大なNbCやNbNが生成し、この粗大
なNbCやNbNが伸線加工中の断線起点となるので伸
線加工性が低下してしまう。したがって、Nbの含有量
を0.015%以下とした。なお、Nbは凝固偏析し易
い元素であり、粗大なNbCやNbNの生成を確実に防
止するためには、その含有量を0.010%未満にする
ことが望ましい。
Nと結合してBNを形成し、固溶Nを低減して、伸線加
工性を向上させる効果がある。この効果を確実に得るに
は、Bは0.0003%以上の含有量とすることが好ま
しい。しかし、Bを0.005%を超えて含有させる
と、粗大なBNが生成して、伸線加工性が低下する。し
たがって、Bの含有量を0.005%以下とした。
高める作用を有する。この効果を確実に得るには、Ca
は0.0001%以上の含有量とすることが好ましい。
しかし、Caを0.003%を超えて含有させても前記
の効果は飽和し、コストが嵩むばかりである。したがっ
て、Caの含有量を0.003%以下とした。
高める作用を有する。この効果を確実に得るには、Mg
は0.0001%以上の含有量とすることが好ましい。
しかし、Mgを0.003%を超えて含有させても前記
の効果は飽和し、コストが嵩むばかりである。したがっ
て、Mgの含有量を0.003%以下とした。
素であるAl、Ti、N、P、S及びO(酸素)の含有
量を下記のとおりに制限する。
介在物を形成して伸線加工性を低下させてしまう。特に
その含有量が0.0020%を超えると、前記酸化物系
介在物が粗大化して極値統計法を用いた√area
max が9μmを超えるため、伸線加工中に断線が多
発し、伸線加工性の低下が著しくなる。したがって、A
lの含有量を0.0020%以下とした。
0.0020%を超えると、極値統計法を用いた√ar
eamax が9μmを超える粗大なTiNが生成す
る。この粗大なTiNは伸線加工中の断線起点となるの
で伸線加工性が低下してしまう。したがってTiの含有
量を0.0020%以下とした。
上昇させる反面で、伸線加工性を低下させてしまう。特
に、その含有量が0.005%を超えると伸線加工性の
低下が著しくなる。したがって、Nの含有量を0.00
5%以下とした。
に、その含有量が0.01%を超えると伸線加工性の低
下が著しくなる。したがって、Pの含有量を0.01%
以下とした。
が0.01%を超えると伸線加工性の低下が著しくな
る。したがって、Sの含有量を0.01%以下とした。
しまう。特に、Oの含有量が0.0020%を超える
と、酸化物系介在物が粗大化し、不純物としてのAl含
有量を前記範囲に制限しても、極値統計法を用いた√a
reamax が9μmを超える変形能の低い、粗大な
Al2O3が生成するため、伸線加工性の低下が著しく
なって、伸線加工中に断線が多発する。したがって、O
の含有量を0.0020%以下とした。 (B)介在物 真歪み量で2.35以上の伸線加工を施しても介在物起
点による断線を生じないためには、前記(A)項で述べ
た化学組成に加えて介在物に関する規定を設けることが
必要である。
べた範囲にあり、セメンタイトの平均厚さが後述する
(C)項の規定を満たす直径5.5mmの種々の熱間圧
延線材を通常の方法で伸線加工し、伸線加工中に断線し
た部分を観察して、横軸に真歪み量、縦軸に断線部分に
存在した介在物のアスペクト比をとって整理した。その
結果を図1に示す。図1から明らかなように、伸線加工
時に2.35未満の真歪み量で断線した場合の断線部分
に存在した介在物のアスペクト比はいずれも2.5以下
であった。なお、断線部分に存在した介在物は線材のL
断面で観察したものである。又、既に述べたように、ア
スペクト比とは、L断面における介在物の長径をL(μ
m)、短径をW(μm)としたときの「L/W」で表さ
れる値をいう。
5未満で断線した断線部分に存在したアスペクト比が
2.5以下の介在物を観察した。その結果、B系介在物
又はC系介在物であることが明らかになった。既に述べ
たように、A系介在物は変形能が大きいため断線の起点
にはなり難く、したがって、真歪み量が2.35未満の
伸線加工で断線する場合のアスペクト比が2.5以下の
介在物はB系介在物あるいはC系介在物と考えることが
できる。なお、B系介在物とC系介在物は伸線加工で変
形し難いため、前記図1の真歪み量と鋼線におけるB系
介在物とC系介在物のアスペクト比との関係は、真歪み
量と線材におけるB系介在物とC系介在物のアスペクト
比との関係に置き換えることができる。
断面におけるB系介在物とC系介在物のアスペクト比を
2.5以下と規定した。
間圧延した線材のL断面において、アスペクト比が2.
5以下のB系及びC系の介在物に関して極値統計法を用
いた面積100mm2 における√areamax が9
μmを超える場合には、伸線加工時に真歪み量で2.3
5未満で介在物起点による断線が生じる。
クト比が2.5以下のB系及びC系の介在物に関して極
値統計法を用いた面積100mm2 における√are
am ax を9μm以下と規定した。なお、上記√ar
eamax は、この値が小さい方がより大きな真歪み
量まで介在物起因の断線を生じずに伸線できる傾向があ
るので、7μm以下にすることが望ましい。
する規定を満たしても、介在物の形状と√area
max には、介在物の組成、鋼の凝固速度や凝固偏析
などが影響する。更に、製鋼設備も介在物の形状と√a
reamax に影響を及ぼす。このため、通常の方法
では線材のL断面におけるアスペクト比が2.5以下の
B系介在物とC系介在物について、前記極値統計法を用
いた面積100mm2 における√areamax を9
μm以下にするための条件を限定することは難しい。し
かしながら、例えば、以下に示す(a.)〜(d.)の要件
を満足させることによって、前記規定を満たす介在物の
形状と√areamax にすることができる。
素)、Ti、Nb及びNの含有量を既に(A)項で述べ
た量、すなわち、それぞれ、0.0020%以下、0.
0020%以下、0.0020%以下、0.015%以
下及び0.005%以下に制御する。
合を質量%で30%以下にする。
溶損や鋳造時のスラグ及びパウダーの巻き込みを防止す
る。
ために、鋼塊を小断面のインゴット、スラブやブルーム
とする。一方、連続鋳造によって、例えば、一辺の長さ
が400mmといった大断面のブルームを製造する場合
には、Ti及びNbの中心偏析を抑制するために、溶鋼
の電磁攪拌や凝固末期に軽圧下を施す。 (C)初析セメンタイト 真歪み量で2.35以上の伸線加工を施しても断線を生
じないためには、前記(A)項の化学組成規定及び
(B)項の介在物規定に加えて、初析セメンタイトの平
均厚さを0.20μm以下にする必要がある。
うに、直径5.5mmに熱間圧延した線材がたとえ前記
(A)項の化学組成規定及び(B)項の介在物規定を満
たすものであっても、その初析セメンタイトの平均厚さ
が0.20μmを超える場合には、伸線加工時に真歪み
量で2.35未満で断線が生じる。
における初析セメンタイトの平均厚さを0.20μm以
下と規定した。
された鋼である。このため、線材における初析セメンタ
イトは等方的な形状を呈する。したがって、線材におけ
る初析セメンタイトの平均厚さの測定は、L断面(長手
方向縦断面)やC断面(長手方向横断面)等任意の断面
について行えばよい。
m以下とするには鋼片の化学組成に応じて、鋼片を10
50〜1250℃に加熱し、圧延仕上げ温度を800〜
950℃として熱間圧延した後、800〜600℃の温
度域を5℃/秒以上の冷却速度で冷却して線材を製造す
ればよい。具体的には、例えば、1.00〜1.05%
のC、0.2〜0.5%のSi,0.3〜0.5%のM
n、0.3〜0.5%のCrを含んでいる鋼片の場合に
は、その鋼片を1190〜1220℃に加熱し、圧延仕
上げ温度を900〜920℃として熱間圧延した後、8
00〜600℃の温度域を平均して15℃/秒以上の冷
却速度で冷却して線材を製造すればよい。なお、上記温
度や冷却速度の測定は鋼片や線材の表面部で測定したも
のである。
ニー径(すなわち、パーライトラメラの方向が同一であ
る範囲の径)について、特に規定する必要はない。しか
し、後述の実施例における表2に示すように、真歪み
2.35以上の伸線加工を行う場合、パーライトコロニ
ー径は6μm以下であることが好ましい。
いても特に規定はしないが、スチールコード用鋼線やソ
ーイングワイヤ用の鋼線を製造する際、中間処理の工程
を省略してコストを低減するためには、冷間加工を施さ
れる線材の直径はできるだけ小さくすることがよく、特
に6mm以下とすることが望ましい。一方、線材の直径
を小さくすれば生産性が低下するし、熱間圧延中に断線
したり疵の発生が多発するので、直径4mm以上にする
ことが望ましい。
した線材の引張試験での絞り値が高い方が伸線加工性が
良好であるため、絞り値は25%以上であることが好ま
しく、絞り値が30%以上であれば一層好ましい。
に、穴ダイスを用いた伸線加工、ローラダイスを用いた
伸線加工、所謂「2ロール圧延機」、「3ロール圧延
機」や「4ロール圧延機」を用いた冷間圧延加工など通
常の冷間加工を施して鋼線が加工される。この冷間にお
ける加工量を真歪みで2.35とすれば、スチールコー
ド用鋼線やソーイングワイヤ用鋼線の素材として現在常
用されている直径5.5mmの線材を1.7mmの鋼線
に加工することができるので、既に述べた中間処理工程
の省略が可能となる。したがって、(2)の発明におい
ては鋼線の冷間加工量の下限を真歪みで2.35とし
た。なお、冷間加工量が真歪みで3.0であれば、常用
される直径5.5mmの線材を直接1.2mmの鋼線に
加工することができるので、真歪みは3.0以上とする
のがよい。
極細鋼線は、(3)の発明の方法で製造される。つま
り、(A)〜(C)の各規定を満たす線材に、通常の冷
間加工を施した後、通常の方法で、最終熱処理(パテン
ティング処理)及び、ブラスメッキ、Cuメッキ、Ni
メッキなど、次の湿式伸線の過程における引き抜き抵抗
の低減や、ゴムとの密着性の向上などを目的とするメッ
キ処理を施し、更に湿式伸線を行うことで極細鋼線が製
造される。
の最終製品へと加工される。例えば、極細鋼線を更に撚
り加工で複数本撚り合わせて撚鋼線とすることでスチー
ルコードが成形される。
る。
5トン真空炉を用いて溶製し、鋳型内で凝固させてイン
ゴットを作製した。表1における鋼A、鋼C〜F、鋼
H、鋼I、鋼O及び鋼Pは、化学組成が本発明で規定す
る含有量の範囲内にある本発明例の鋼である。一方、表
1における鋼B、鋼G及び鋼J〜Nは、成分のいずれか
が本発明で規定する含有量の範囲から外れた比較例の鋼
である。
空排気を十分に行って初挿Cを0.7%添加した後にA
lを添加したが、鋼Oの場合には、真空炉での真空排気
を行った後、初挿C添加を行う前にAlを添加した。
又、鋼Pについては、鋳型に耐火物が損傷しているもの
を用い、意図的に耐火物が混入するようにした。
で熱間鍛造して一辺が140mmの角材にし、各鋼につ
いて長さ4mのビレットを3本採取した。
さが3mのビレットを、下記a〜cに示す各条件で熱間
圧延し、直径が5.5mmの線材とした。
880℃、800〜600℃の温度域での平均冷却速度
6℃/秒、 b:加熱温度1180℃、圧延仕上げ温度900℃、8
00〜600℃の温度域での平均冷却速度12℃/秒、 c:加熱温度1200℃、圧延仕上げ温度910℃、8
00〜600℃の温度域での平均冷却速度18℃/秒。
を鏡面研磨した後、その研磨面を被検面とし、光学顕微
鏡の倍率を400倍として40視野の写真を撮影した。
なお、各写真における観察面積は0.19mm2 であ
る。
以下で、サイズが最大であったB系又はC系介在物の面
積を通常の画像解析ソフトを使って測定し、その結果を
極値統計グラフにプロットして、前記〜式において
Sを100mm2 、S0 を0.19mm2 とした場
合のyの値、つまり6.27に対する値を極値統計グラ
フから求め、その値を各線材の√areamax とした。
向横断面)を鏡面研磨したものをナイタールで腐食し、
その腐食面を被検面とし、電界放射型走査型電子顕微鏡
(FE−SEM)を用い倍率10000倍で、20箇所
の初析セメンタイトについて写真撮影を行った。各写真
における初析セメンタイトの長さと厚さを既に述べた方
法で測定し、20箇所の初析セメンタイトについての平
均値をもとめ、この値を各供試線材における初析セメン
タイトの平均厚さ及び平均長さとした。
被検面として、電界放射型走査型電子顕微鏡(FE−S
EM)を用いて、倍率4000倍で任意の10視野の写
真撮影を行い、写真上に目視でパーライトコロニー粒界
を記入した後、通常の画像解析ソフトを使って、パーラ
イトコロニー粒径を測定した。
い、引張強さと絞りを測定した。
方法で酸洗してデスケーリングし、潤滑処理としてリン
酸塩皮膜処理を施した後、各ダイスでの減面率が平均で
21%となるパススケジュールで、直径1.03mmま
で乾式で伸線することも行った。この際、直径1.70
mm以下まで伸線加工を行っても断線しない場合に、伸
線加工性が良好であると評価した。ちなみに、直径5.
50mmから直径1.70mmまで伸線すると、真歪み
量は2.35になる。
結果をまとめて示す。図3には、縦軸に線材の初析セメ
ンタイトの平均厚さ(μm)、横軸に断線せずに伸線で
きた真歪み(ε)の量をとって、伸線加工性に及ぼす初
析セメンタイトの平均厚さの影響を示した。又、図4に
は、縦軸に線材の初析セメンタイトの平均長さ(μ
m)、横軸に断線せずに伸線できた真歪み(ε)の量を
とって、伸線加工性に及ぼす初析セメンタイトの平均長
さの影響を示した。なお、図3及び図4には、前記
(A)項の化学組成規定及び(B)項の介在物規定を満
足するものについてだけ示したもので、「初析セメンタ
イトの平均厚さ」と「初析セメンタイトの平均長さ」を
それぞれ単に「セメンタイト厚さ」、「セメンタイト長
さ」と記載した。
小さくなると、断線するまでの真歪み量が増加し、初析
セメンタイトの平均厚さが0.20μm以下の場合、真
歪み量で2.35以上の伸線加工ができることが明らか
である。
トの平均長さと断線するまでの真歪み量との間には明確
な相関関係は認められない。
外れた試験番号の場合には、直径1.70mmより太い
線径で断線し、伸線加工性が低いことが明らかである。
件を満たす試験番号の場合には、5.5mmから1.7
0mmまで伸線しても断線を生じず、良好な伸線加工性
を有することが明らかである。
工性に優れるので、この線材を素材としてスチールコー
ドやソーイングワイヤなどを高い生産性の下に歩留り良
く提供することができる。
るB系介在物とC系介在物のアスペクト比との関係を示
す図である。
説明する図である。
ンタイトの平均厚さ(μm)、横軸に断線せずに伸線で
きた真歪み(ε)の量をとって、伸線加工性に及ぼす初
析セメンタイトの平均厚さの影響を整理した図である。
ンタイトの平均長さ(μm)、横軸に断線せずに伸線で
きた真歪み(ε)の量をとって、伸線加工性に及ぼす初
析セメンタイトの平均長さの影響を整理した図である。
Claims (3)
- 【請求項1】質量%で、C:0.8〜1.1%、Si:
0.1〜1.0%、Mn:0.1〜1.0%、Cr:
1.0%以下、Co:2.0%以下、Nb:0.015
%以下、B:0.005%以下、Ca:0.003%以
下、Mg:0.003%以下を含有し、残部はFe及び
不純物から成り、不純物中のAlは0.0020%以
下、Tiは0.0020%以下、Nは0.005%以
下、Pは0.01%以下、Sは0.01%以下、O(酸
素)は0.0020%以下で、更に、初析セメンタイト
の平均厚さが0.20μm以下であり、且つ、長手方向
縦断面において長径をL(μm)、短径をW(μm)と
して「L/W」で表されるアスペクト比が2.5以下の
B系介在物及びC系介在物の極値統計法によって求めた
100mm2での√areamax が9μm以下を満足す
る鋼線材。 - 【請求項2】請求項1に記載の鋼線材を2.35以上の
真歪みで冷間加工した鋼線。 - 【請求項3】請求項1に記載の鋼線材を冷間加工後に、
最終熱処理、メッキ処理、湿式伸線加工をこの順に施す
鋼線の製造方法。
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