JP3428502B2 - 鋼線材、極細鋼線及び撚鋼線 - Google Patents
鋼線材、極細鋼線及び撚鋼線Info
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Description
及び撚鋼線に関する。より詳しくは、例えば、ワイヤロ
ープ、ばね、PC鋼線、ビードワイヤー、スチールコー
ドなどの用途に好適な伸線加工性や冷間圧延加工性に優
れた鋼線材と前記の鋼線材を素材とする極細鋼線、及び
前記の極細鋼線を撚り加工した撚鋼線に関する。
に、熱間圧延して得た鋼線材(以下、「鋼線材」を単に
「線材」という)に伸線加工や冷間圧延加工といった冷
間加工を施し、更に、焼入れ焼戻しの調質処理、あるい
はブルーイング処理を施して製造される。また、自動車
のラジアルタイアの補強材として用いられるスチールコ
ード用極細鋼線は、熱間圧延後調整冷却した線径が約
5.5mmの線材に、1次伸線加工、パテンティング処
理、2次伸線加工、最終パテンティング処理を行い、次
いで、ブラスメッキを施し、更に最終湿式伸線加工を施
すことによって製造されている。このようにして得られ
た極細鋼線を、更に撚り加工で複数本撚り合わせて撚鋼
線とすることでスチールコードが成形される。
撚り加工する際に断線が生ずると、生産性と歩留りが大
きく低下してしまう。したがって、上記技術分野に属す
る線材や鋼線は、伸線加工時や冷間圧延加工時、特にス
チールコードを製造する場合は強度の冷間加工が行われ
る湿式伸線加工時、更には、湿式伸線加工におけるより
も一層強い捻り応力と引張り曲げ応力が加わる撚鋼線へ
の撚り加工時に、断線しないことが強く要求される。
背景に前記したワイヤロープ、ばね、PC鋼線やスチー
ルコードなど各種製品の軽量化に対する要望がますます
高まっており、高強度化の取り組みが活発に行われてい
る。しかし、一般に鋼材はその強度が高くなるほど延性
と靱性が低下し、伸線加工性、冷間圧延加工性及び撚り
加工性が劣化するので、前記した各種製品の素材として
用いられる線材に対しては、特にその内部性状の優れた
ものが要求されるようになっている。
工性、冷間圧延加工性や鋼線を撚り加工する際の加工性
を向上させることを主眼に、多くの研究が行われてお
り、例えば、伸線加工性を劣化させるセメンタイトや非
金属介在物(以下、単に「介在物」ともいう)を制御し
た技術が提案されている。
ンタイトの形状とその分布状況を制御することで伸線加
工性を高める技術が開示されている。しかし、中心偏析
が存在する場合には、熱間圧延のままで偏析部にマルテ
ンサイトが生成し易いので、セメンタイト起因の断線を
防止できたとしても、マルテンサイト起因の断線を防止
することは困難であった。
材のL断面(長手方向縦断面)における酸化物系介在物
の組成とサイズに着目し、酸化物系介在物を軟質で短尺
なものとすることによって伸線加工性を高める技術が開
示されている。しかし、この公報で提案された技術にお
いては、断線原因となる介在物は酸化物系介在物に限定
されてしまう。したがって、伸線加工性の改善には限界
があり、更に一層の伸線加工性の改善を図りたいとする
産業界の要求に必ずしも応えられるものではなかった。
鑑みなされたもので、その目的は、ワイヤロープ、ば
ね、PC鋼線、ビードワイヤー、スチールコードなどの
用途に好適な伸線加工性や冷間圧延加工性に優れた線材
を得て、それによって前記の線材を素材とする極細鋼
線、及び前記の極細鋼線を撚り加工した撚鋼線を高い生
産性の下に歩留り良く提供することである。
(1)及び(2)に示す伸線加工性に優れた線材、
(3)に示す極細鋼線、並びに(4)に示す撚鋼線にあ
る。
020%、C:0.50〜1.1%、Si:0.1〜
2.5%、Mn:0.1〜1.0%、Cu:0〜0.5
%、Ni:0〜1.5%、Cr:0〜1.5%、Mo:
0〜0.5%、W:0〜0.5%、Co:0〜2.0
%、B:0〜0.005%、V:0〜0.5%、Nb:
0〜0.1%を含み、残部はFe及び不可避不純物から
なり、不純物中のPは0.020%以下、Alは0.0
01〜0.005%、Nは0.005%以下、O(酸
素)は0.0025%以下の化学組成で、組織中に初析
セメンタイトとマルテンサイトが占める面積割合の和が
5%以下で、且つ、長手方向縦断面において、下記式
で表される幅W1 μm以上の硫化物系介在物の全非金属
介在物に対する個数比率が50〜90%であり、更に、
下記式で表される幅W2 μm以上の非金属介在物の全
非金属介在物に対する個数比率が10%以下である線
材。
金属介在物の幅(μm)、dは鋼線材の直径(mm)で
ある。
0.005%以下、Asが0.005%以下、Sbが
0.005%以下である上記(1)に記載の線材。
を素材とする極細鋼線であって、冷間加工後に、最終熱
処理、めっき処理及び湿式伸線を受けた極細鋼線。
加工した撚鋼線。
面」(以下「L断面」という)とは、線材の圧延方向に
平行に、その中心線を通って切断した面をいう。また、
介在物の「幅」とは、L断面における個々の介在物の幅
方向の最大長さのことをいう。介在物形態が粒形であっ
た場合も、同一定義とする。
物だけではなく、硫化物を含む複合介在物を指す。「全
非金属介在物」とは、少なくとも最長部位が前記式の
0.364×dμm以上であるものをいい、サイズ的に
極めて小さいものは除外することとする。
イト粒界に沿って析出したセメンタイトを指す。
で、コイル状に巻かれた鋼材を指し、所謂「バーインコ
イル」を含むものである。
工」には、通常の穴ダイスを用いた伸線加工だけでな
く、ローラダイスを用いた伸線加工、所謂「3ロール圧
延機」や「4ロール圧延機」を用いた冷間圧延加工を含
む。
グ処理を指す。また、「メッキ処理」は、ブラスメッ
キ、Cuメッキ、Niメッキなどのように、次の湿式伸
線の過程における引き抜き抵抗の低減や、スチールコー
ド用途の場合におけるようなゴムとの密着性を高めるこ
となどを目的に施されるものをいう。
をそれぞれ(1)〜(4)の発明という。
性に優れ、ワイヤロープ、ばね、PC鋼線、ビードワイ
ヤー、スチールコードなどの用途に好適な線材を得て、
それによって前記の線材を素材とする極細鋼線、及び前
記の極細鋼線を撚り加工した撚鋼線を高い生産性の下に
歩留り良く製造するために、線材の化学組成と非金属介
在物との関係で調査・研究を重ねた。その結果、下記の
知見を得た。
マルテンサイトが占める面積割合の和を5%以下にした
場合、伸線加工と撚り加工での断線指数(つまり、被加
工材の単位重量当たりの断線回数)が小さくなる。この
ため生産性と歩留りを大きく高めることができる。一例
として、図1にJISのSWRS92A(重量%で、
0.92%C−0.23%Si−0.42%Mn−0.
008%P−0.005%S−0.01%Cu)を用い
て熱間圧延条件や圧延後の冷却条件を種々変えて線材の
組織中に初析セメンタイトとマルテンサイトが占める面
積割合の和を変化させて、通常の方法で線材を伸線加工
し、伸線加工して得た鋼線を撚り加工した場合の断線指
数を示す。なお、図1における断線指数は、被加工材1
トン当たりの断線回数(回/トン)を示す。
初めに高融点の酸化物系介在物又は窒化物系介在物が晶
出し、次いで、低融点の硫化物系介在物が晶出する。こ
の場合、先に晶出した酸化物系介在物又は窒化物系介在
物を包含する形態で硫化物系介在物が成長していけば、
線材の伸線加工性(以下、単に「伸線加工性」ともい
う)及び鋼線の撚り加工性(以下、単に「撚り加工性」
ともいう)が良好になる。
材のL断面において、前記式を満たす幅W1 μm以上
の硫化物系介在物の全非金属介在物に対する個数比率を
適正化すれば、伸線加工と撚り加工での断線指数が小さ
くなる。つまり、伸線加工性と撚り加工性を高めること
ができる。
5〜0.020%の場合に、上記(c)の幅W1 μm以
上の硫化物系介在物の全非金属介在物に対する個数比率
が満たされ、伸線加工と撚り加工での断線指数が小さく
なる。
加えて、線材のL断面において前記式で表される幅W
2 μm以上の非金属介在物を全非金属介在物に対し個数
比率で10%以下にすることで、安定して伸線加工と撚
り加工での断線指数を小さくできる。なお、前記式で
表される幅W2 μm以上の非金属介在物には硫化物系介
在物も含まれる。以下において、前記幅W2 μm以上の
非金属介在物を「大型介在物」ということもある。
有量を厳しく制限すれば、伸線加工性が極めて高くな
る。
たものである。
しく説明する。なお、各元素の含有量の「%」表示は
「重量%」を意味する。 (A)鋼の化学成分 S: Sは硫化物系介在物を形成して伸線加工性を高める作用
を有する。しかし、その含有量が0.0005%未満で
は、線材のL断面において、前記式で表される幅W1
μm以上の硫化物系介在物の全非金属介在物に対する個
数比率が50%を下回り、後述するように、先に晶出し
た酸化物系介在物又は窒化物系介在物は、後で晶出する
硫化物系介在物に包含されることなく成長、粗大化して
しまう。そして、この成長・粗大化した介在物のために
伸線加工性や撚り加工性は低くなってしまう。一方、S
の含有量が0.020%を超えると前記サイズの硫化物
系介在物の全非金属介在物に対する個数比率が90%を
上回るようになって硫化物系介在物が巨大に成長し、伸
線加工性や撚り加工性の低下をきたす。したがって、S
の含有量を0.0005〜0.020%とした。
その含有量が0.50%未満の場合にはワイヤロープ、
ばね、PC鋼線、ビードワイヤー、スチールコードなど
の最終製品に安定して高い強度を付与させることが困難
である。一方、Cの含有量が多すぎると鋼材が硬質化し
て冷間加工性が劣化し、伸線加工性、冷間圧延加工性や
撚り加工性の低下を招く。特に、C含有量が1.1%を
超えると、鋼材が硬質化するばかりでなく、組織中に初
析セメンタイトとマルテンサイトが占める面積割合の和
が5%を超えるようになって、冷間加工性の低下が著し
く、伸線加工、冷間圧延加工や撚り加工での断線指数が
極めて大きくなる。したがって、Cの含有量は0.50
〜1.1%とした。
が0.1%未満では添加効果に乏しく、一方、2.5%
を超えると部分的に脱炭層が生成してワイヤロープ、ば
ね、PC鋼線、ビードワイヤー、スチールコードなどの
最終製品の耐疲労特性が低下するようになる。したがっ
て、Si含有量は0.1〜2.5%とした。
であるMnSとして固定して伸線加工性を高める作用を
有する。しかし、その含有量が0.1%未満では前記の
効果が得難く、一方、1.0%を超えると硫化物系介在
物の全非金属介在物に対する個数比率が90%を上回る
ようになるので伸線加工時や撚り加工時に断線が生ず
る。更に、Mnは偏析しやすい元素で、その偏析部には
マルテンサイトが発生し易く、所謂「カッピー破断」の
原因にもなる。したがって、Mnの含有量は0.1〜
1.0%とした。
作用がある。この効果を確実に得るには、Cuは0.1
%以上の含有量とすることが好ましい。しかし、その含
有量が0.5%を超えると結晶粒界に偏析して鋼塊の分
塊圧延や線材の熱間圧延など熱間加工時における割れや
疵の発生が顕著になる。したがって、Cuの含有量は0
〜0.5%とした。
に固溶してフェライトの靱性を向上させる効果を発揮す
る。この効果を確実に得るには、Niは0.05%以上
の含有量とすることが好ましい。しかし、その含有量が
1.5%を超えると、焼入れ性が高くなり過ぎてマルテ
ンサイトが生成し易くなり伸線加工性が劣化する。した
がって、Niの含有量は0〜1.5%とした。
間隔を小さくして圧延後及びパテンティング後の強度を
高める作用を有する。また、伸線加工を初めとする冷間
加工時の加工硬化率を高める働きがあるので、Crの添
加によって比較的低い加工率でも高強度を得ることがで
きる。こうした効果を確実に得るには、Crは0.1%
以上の含有量とすることが好ましい。一方、Crを過剰
に添加するとパーライト変態に対する焼入れ性が高くな
り過ぎてパテンティング処理が困難になる。特に、その
含有量が1.5%を超えるとパテンティング処理が極め
て困難になる。更に、2次スケールが緻密になり過ぎ
て、機械的な処理や酸洗処理によるデスケーリング性が
劣化する。したがって、Crの含有量は0〜1.5%と
した。
な炭化物として析出し強度と疲労特性を高める作用があ
る。この効果を確実に得るには、Moは0.1%以上の
含有量とすることが好ましい。一方、0.5%を超えて
含有させても前記の効果は飽和し、コストが嵩むばかり
である。したがって、Moの含有量は0〜0.5%とし
た。
間加工時の加工硬化率を顕著に向上させる効果を有す
る。この効果を確実に得るには、Wは0.1%以上の含
有量とすることが好ましい。しかし、その含有量が0.
5%を超えると鋼の焼入れ性が高くなり過ぎて、パテン
ティング処理が困難になる。したがって、Wの含有量は
0〜0.5%とした。
イトの析出を防止し、更にパーライトを微細化して強度
を高める作用を有する。この効果を確実に得るには、C
oは0.1%以上の含有量とすることが好ましい。しか
し、2.0%を超えて含有させても前記の効果は飽和
し、コストが嵩むばかりである。したがって、Coの含
有量は0〜2.0%とした。
セメンタイトの成長を促進させて線材の延性を高める作
用を有する。この効果を確実に得るには、Bは0.00
05%以上の含有量とすることが好ましい。しかし、そ
の含有量が0.005%を超えると、熱間や温間での加
工時に割れが生じ易くなる。したがって、Bの含有量は
0〜0.005%とした。
結晶粒を微細化させ、延性及び靱性を高める作用を有す
る。この効果を確実に得るには、Vは0.05%以上の
含有量とすることが好ましい。しかし、0.5%を超え
て含有させても前記の効果は飽和し、コストが嵩むばか
りである。したがって、Vの含有量は0〜0.5%とし
た。
ト結晶粒を微細化させ、延性及び靱性を高める作用を有
する。この効果を確実に得るには、Nbは0.01%以
上の含有量とすることが好ましい。しかし、0.1%を
超えて含有させても前記の効果は飽和し、コストが嵩む
ばかりである。したがって、Nbの含有量は0〜0.1
%とした。
その含有量を下記のとおりに制限する。
その含有量が0.020%を超えると伸線加工性や撚り
加工性の低下が著しくなる。したがって、P含有量は
0.020%以下とした。
加工性や撚り加工性を低下させ、特に、その含有量が
0.005%を超えると酸化物系介在物の個数比率が増
して伸線加工性や撚り加工性の低下が著しくなるので、
Alの含有量は0.001〜0.005%とした。な
お、Alの含有量は0.001〜0.002%とするこ
とが好ましい。
て延性及び靱性に悪影響を及ぼし、伸線加工性や撚り加
工性を低下させてしまう。特に、その含有量が0.00
5%を超えると伸線加工性や撚り加工性の低下が著しく
なる。したがって、Nの含有量は0.005%以下とし
た。なお、Nの含有量は0.0035%以下とすること
が好ましい。
的に硫化物系介在物が減少し、伸線加工性や撚り加工性
が低下してしまう。特に、O含有量が0.0025%を
超えると伸線加工性や撚り加工性の低下が著しくなる。
したがって、Oの含有量は0.0025%以下とした。
なお、Oの含有量は0.0020%以下とすることが好
ましい。
も、化学組成が、重量%で、S:0.0005〜0.0
20%、C:0.50〜0.70%、Si:0.1〜
2.5%、Mn:0.1〜1.0%、Cu:0〜0.5
%、Ni:0〜1.5%、Cr:0〜1.5%、Mo:
0〜0.5%、W:0〜0.5%、Co:0〜1.0
%、B:0〜0.005%、V:0〜0.5%、Nb:
0〜0.1%を含み、残部はFe及び不可避不純物から
なり、不純物中のPは0.020%以下、Alは0.0
01〜0.005%、Nは0.005%以下、O(酸
素)は0.0025%以下である鋼を用いるのが良い。
上記化学組成を有するばねの場合には、その製品強度
(引張強度)として1600MPa以上の高強度が容易
に得られる。なお、ばね用の線材の対象寸法(直径d)
は5.5〜16mm程度である。
いられるスチールコード用には、(1)の発明のなかで
も、化学組成が、重量%で、S:0.0005〜0.0
20%、C:0.70〜1.10%、Si:0.1〜
1.0%、Mn:0.1〜0.7%、Cu:0〜0.5
%、Ni:0〜1.5%、Cr:0〜1.5%、Mo:
0〜0.2%、W:0〜0.5%、Co:0〜2.0
%、B:0〜0.005%、V:0〜0.5%、Nb:
0〜0.1%を含み、残部はFe及び不可避不純物から
なり、不純物中のPは0.020%以下、Alは0.0
01〜0.005%、Nは0.005%以下、O(酸
素)は0.0025%以下である鋼を用いるのが良い。
上記化学組成を有し、0.15〜0.35mmまで湿式
伸線されたスチールコードの場合には、引張強度で30
00MPa以上の高強度が容易に得られる。なお、スチ
ールコード用の線材の対象寸法(直径d)は4.5〜
5.5mm程度である。
制限すれば、伸線加工性や撚り加工性を一層高めること
ができる。このため、極めて優れた伸線加工性や撚り加
工性が要求される場合には、前記した各種元素に加えて
Sn、As及びSbの含有量を厳しく制限するのがよ
い。したがって、(2)の発明においては、不純物中の
Sn、As及びSbの含有量を下記のとおりに制限す
る。
物元素として混入するが、その含有量を0.005%以
下に制限すると極めて良好な伸線加工性が得られる。し
たがって、Snの含有量を0.005%以下とした。な
お、Snの含有量を0.002%以下とすれば一層良
い。
物元素として混入するが、その含有量を0.005%以
下に制限すると極めて良好な伸線加工性が得られる。し
たがって、Asの含有量を0.005%以下とした。な
お、Asの含有量を0.003%以下とすれば一層良
い。
物元素として混入するが、その含有量を0.005%以
下に制限すると極めて良好な伸線加工性が得られる。し
たがって、Sbの含有量を0.005%以下とした。な
お、Sbの含有量を0.003%以下とすれば一層良
い。 (B)組織中の初析セメンタイトとマルテンサイト 線材の組織中に初析セメンタイトとマルテンサイトが占
める面積割合の和が大きくなると冷間加工性が低下して
伸線加工、冷間圧延加工や撚り加工での断線指数が大き
くなる。特に、初析セメンタイトとマルテンサイトが占
める面積割合の和が5%を超えると、図1に示したよう
に、熱間圧延したままの線材の場合、冷間加工性の低下
が著しく、伸線加工や撚り加工での断線指数が極めて大
きくなる。したがって、組織中に初析セメンタイトとマ
ルテンサイトが占める面積割合の和を5%以下とした。
なお、「初析セメンタイト」が旧オーステナイト粒界に
沿って析出したセメンタイトを指すことは既に述べたと
おりである。「マルテンサイト」は、圧延後の冷却速度
が大きいために生じたものや焼入れ性の大きな偏析部に
沿って生成したものだけでなく、搬送時に生じた疵部に
見られる加工誘起マルテンサイトを含むものである。
トは、例えば光学顕微鏡観察して測定すればよい。
に関する上記の規定を満足させるためには、例えば、予
め各種の化学組成を有する線材に関し、加熱温度、圧延
温度及び圧延後の冷却速度を変えて試作したデータを集
積しておき、このデータに基づいて製造条件を適宜決定
すれば良い。 (C)L断面における硫化物系介在物と大型介在物 硫化物系介在物のうち前記式で表される幅W1 μm未
満の小型のものは伸線加工性や撚り加工性にほとんど影
響を及ぼさない。しかし、その幅が前記式で表される
W1 μm以上の硫化物系介在物は伸線加工性と撚り加工
性に大きな影響を及ぼす。
高融点の酸化物系介在物又は窒化物系介在物が晶出し、
次いで、低融点の硫化物系介在物が晶出する。この場
合、先に晶出した酸化物系介在物又は窒化物系介在物を
包含する形態で硫化物系介在物が成長していくと、伸線
加工性と撚り加工性が良好になる。
る幅W1 μm以上の硫化物系介在物の全非金属介在物に
対する個数比率が50%を下回る場合には、先に晶出し
た酸化物系介在物又は窒化物系介在物は、後で晶出する
硫化物系介在物に包含されることなく成長、粗大化して
しまう。そして、この成長・粗大化した介在物のために
伸線加工性や撚り加工性は低くなってしまう。
表される幅W1 μm以上の硫化物系介在物の全非金属介
在物に対する個数比率が90%を上回る場合には、後で
晶出した硫化物系介在物が単独で巨大に成長してしま
う。硫化物系介在物は延性を有する介在物ではあるが、
これが巨大に成長すると素地との強度差の大きい部位が
増大し、このために伸線加工や撚り加工を行うと前記部
位を起点とした破断が生じてしまう。
物を包含する形態で硫化物系介在物が成長していくため
には、線材のL断面における前記の幅W1 μm以上の硫
化物系介在物の全非金属介在物に対する個数比率を50
〜90%とすることが重要である。線材のL断面におい
て、前記式で表される幅W1 μm以上の硫化物系介在
物の全非金属介在物に対する個数比率が50〜90%で
ある場合、硫化物系介在物が酸化物系介在物又は窒化物
系介在物の周辺部を包含する形態で成長し、しかも巨大
に成長することはない。このため、酸化物系介在物又は
窒化物系介在物を包含した硫化物系介在物は、線材から
極細鋼線や撚鋼線への加工工程で紡錘形へと伸展し、介
在物と素地の境界部への応力集中が緩和される。したが
って、この場合には伸線加工及び撚り加工での断線は極
めて少なくなる。
いて、前記式で表される幅W1 μm以上の硫化物系介
在物の全非金属介在物に対する個数比率を50〜90%
と規定して、硫化物系介在物が酸化物系介在物又は窒化
物系介在物を包含して成長し、伸線加工性と撚り加工性
を高めることが可能なようにした。
は、下記式で表されるW3 μm以下とすることが好ま
しい。
(mm)である。
物は、伸線加工性と撚り加工性に影響を及ぼさない。し
かし、前記式で表される幅W2 μm以上の大型介在物
は伸線加工性と撚り加工性に影響を及ぼす。したがっ
て、優れた伸線加工性と撚り加工性とを確保するために
は、上記した硫化物系介在物だけではなく、大型介在物
の幅とその全非金属介在物に対する個数比率を適正化す
る必要がある。
介在物の全非金属介在物に対する個数比率が10%を超
えると、冷間加工性が低下して、伸線加工や撚り加工で
の断線指数が大きくなる場合がある。したがって、L断
面における幅W2 μm以上の大型介在物の全非金属介在
物に対する個数比率を10%以下とした。なお、上記大
型介在物の全非金属介在物に対する個数比率は5%以下
とすることが好ましい。なお、硫化物系介在物を除いた
大型介在物の幅は、下記式で表されるW4 μm以下と
することが好ましい。
た試験片を鏡面研磨し、その研磨面を被検面として倍率
400倍以上で光学顕微鏡観察すれば、色と形状から容
易に識別できる。例えば、硫化物系介在物であるMnS
は灰色でJISのA系介在物に相当する紡錘形として認
められる。更に、例えば、酸化物系介在物であるAl2
O3はピンク色をした粒状形、窒化物系介在物であるT
iNは桃色〜橙色の角張った形状として認められる。こ
れらの非金属介在物の詳細判定は、前記の被検面をED
X(エネルギー分散型X線分析装置)などの分析機能を
備えた電子顕微鏡で観察することによって行うこともで
きる。
された「鋼の非金属介在物の顕微鏡試験方法」に準じた
方法で、格子点を占める非金属介在物の測定に代えて、
例えば、光学顕微鏡の倍率を500倍とし、60視野に
おける介在物の幅を測定して決定すれば良い。
る規定、(B)項で述べた初析セメンタイトとマルテン
サイトに関する規定、及び本(C)項における非金属介
在物に関する規定を同時に満足できれば、良好な伸線加
工性と撚り加工性とが安定して得られる。
満足させるためには、例えば、転炉、2次精錬、連続鋳
造からなる製鋼工程を採る場合、転炉出鋼時にSiとM
nのいずれか又は双方で脱酸し、次いで2次精錬で清浄
化した後、連続鋳造して鋳片を製造すれば良い。なお、
脱酸は2次精錬の際に行っても良い。
(C)項で述べた鋼の化学組成、組織と介在物の規定を
満たす線材を素材とする極細鋼線である。この極細鋼線
は、前記線材に穴ダイスを用いた伸線加工、ローラダイ
スを用いた伸線加工、所謂「2ロール圧延機」、「3ロ
ール圧延機」や「4ロール圧延機」を用いた冷間圧延加
工など通常の冷間加工を施した後、更に、通常の方法
で、最終熱処理、めっき処理及び湿式伸線を施して製造
される。
り加工すれば(4)の発明に係る撚鋼線が得られる。
る。
の方法で炉外精錬した後、連続鋳造を行った。
延してビレットとし、更に、直径5.5mmの線材に、
圧延温度及び冷却速度を調整しつつ熱間圧延した。
表面から中心まで20視野以上走査電子顕微鏡により観
察撮影した写真を用いて画像解析処理し、組織中に初析
セメンタイトとマルテンサイトが占める面積割合を測定
した。
常の方法で一次伸線加工(仕上がり直径:2.8mm、
減面率:74%)し、この伸線加工における断線指数を
調査した。但し、この断線指数は表面疵に起因する断線
は除いたものである。
トとマルテンサイトが占める面積割合及び上記の一次伸
線加工における断線指数を示す。なお、表2における断
線指数は、加工重量1kg当たりの断線回数(回/k
g)とした。
ルテンサイトが占める面積割合が5%以下である試験番
号1〜3、6、8及び10の本発明例は、初析セメンタ
イトとマルテンサイトが占める面積割合が5%を超える
試験番号4、5、7、9及び11の比較例に比べて、一
次伸線加工時における断線指数が格段に小さく、伸線加
工性に優れたものであることが明らかである。 (実施例2) 表3に示す化学組成を有する鋼を試験炉で溶製し、2次
精錬してから連続鋳造した。なお、試験炉からの出鋼時
にSi、Mnで脱酸した。
延してビレットとし、更に、直径5.5mmの線材に、
圧延温度及び冷却速度を調整しつつ熱間圧延した。
実施例1に記載したのと同様に、表面から中心まで20
視野以上走査電子顕微鏡により観察撮影した写真を用い
て画像解析処理し、組織中に初析セメンタイトとマルテ
ンサイトが占める面積割合を測定した。更に、JIS G 05
55に規定された「鋼の非金属介在物の顕微鏡試験方法」
に準じた方法で、光学顕微鏡の倍率を500倍として、
L断面における幅2.00μm以上の硫化物系介在物を
他の介在物と区分しながら60視野観察し、各種介在物
の幅とその個数を測定した。
常の方法で一次伸線加工(仕上がり直径:3.0mm、
減面率:70%)した後、通常の方法で鉛パテンティン
グ処理、二次伸線加工(仕上がり直径:1.2mm、減
面率:84%)、鉛パテンティング処理をこの順に行
い、更に、通常の方法でブラスメッキを施した後、最終
伸線加工を行って直径0.2mmの極細鋼線を製造し
(減面率:97%)、この後更に、通常の方法で撚り線
加工(JIS G 3510による撚り構造:3+5×7×0.2
+0.2)を行った。上記の一次伸線加工、二次伸線加
工、最終伸線加工及び撚り加工における断線指数を調査
した。但し、この断線指数は実施例1の場合と同様に、
表面疵に起因する断線は除いたものである。
析セメンタイトとマルテンサイトが占める面積割合、L
断面において、前記式で表される幅W1 μm(本実施
例の場合、W1 =2.00)以上の硫化物系介在物の全
非金属介在物に対する個数比率、前記式で表される幅
W2 μm(本実施例においてはW2 =22)以上の非金
属介在物の全非金属介在物に対する個数比率、及び上記
の一次伸線加工〜最終伸線加工及び撚り加工における断
線指数を示す。表4における断線指数も、加工重量1k
g当たりの断線回数(回/kg)とした。
表されるW3 μm(本実施例においてはW3 =20.0
2)以下であり、硫化物系介在物を除いた大型介在物の
幅は前記式で表されるW4 μm(本実施例においては
W4 =19.25)以下であることを確認した。
ルテンサイトが占める面積割合が5%以下で、且つ、L
断面において、2.00μm以上の硫化物系介在物の全
非金属介在物に対する個数比率が50〜90%で、更
に、幅22μm以上の非金属介在物が全非金属介在物に
対し個数比率で10%以下である場合に、断線指数は極
めて小さく、伸線加工性と撚り加工性に優れていること
が明らかである。 (実施例3) 表5に示す化学組成を有する鋼を試験炉で溶製し、次い
で2次精錬してから連続鋳造した。なお、試験炉からの
出鋼時にSi、Mnで脱酸した。
延してビレットとし、更に、予備実験データに基づいて
組織中に初析セメンタイトとマルテンサイトが占める面
積割合が5%以下となるように、圧延温度及び冷却速度
を調整して、直径5.5mmの線材に熱間圧延した。
初析セメンタイトとマルテンサイトが占める面積割合を
実施例2に記載の方法で測定した。更に、実施例2に記
載した方法で、各種介在物の幅とその個数を測定した。
常の方法で一次伸線加工(仕上がり直径:3.0mm、
減面率:70%)した後、通常の方法で鉛パテンティン
グ処理、二次伸線加工(仕上がり直径:1.2mm、減
面率:84%)、鉛パテンティング処理をこの順に行
い、更に、通常の方法でブラスメッキを施した後、最終
伸線加工を行って直径0.2mmの極細鋼線を製造し
(減面率:97%)、この後更に、通常の方法で撚り線
加工(JIS G 3510による撚り構造:3+5×7×0.2
+0.2)を行った。上記の一次伸線加工、二次伸線加
工、最終伸線加工及び撚り加工における断線指数を調査
した。但し、この断線指数も実施例1の場合と同様に、
表面疵に起因する断線は除いたものである。
初析セメンタイトとマルテンサイトが占める面積割合、
L断面において、前記式で表される幅W1 μm(本実
施例の場合もW1 =2.00)以上の硫化物系介在物の
全非金属介在物に対する個数比率、前記式で表される
幅W2 μm(本実施例においてもW2 =22)以上の非
金属介在物の全非金属介在物に対する個数比率、及び上
記の一次伸線加工〜最終伸線加工及び撚り加工における
断線指数を示す。表6における断線指数も、加工重量1
kg当たりの断線回数(回/kg)とした。
物の幅は、前記式で表されるW3μm(本実施例にお
いてはW3 =20.02)以下であり、硫化物系介在物
を除いた大型介在物の幅は前記式で表されるW4 μm
(本実施例においてはW4 =19.25)以下であるこ
とを確認した。
実施例2で示したと同様に、組織中に初析セメンタイト
とマルテンサイトが占める面積割合が5%以下で、且
つ、L断面において、2.00μm以上の硫化物系介在
物の全非金属介在物に対する個数比率が50〜90%
で、更に、幅22μm以上の非金属介在物が全非金属介
在物に対し個数比率で10%以下である場合に、断線指
数は極めて小さく、伸線加工性と撚り加工性に優れてい
ることが明らかである。 (実施例4) 表7に示す化学組成を有する鋼を試験炉で溶製し、次い
で2次精錬してから連続鋳造した。なお、試験炉からの
出鋼時にSi、Mnで脱酸した。
延してビレットとし、更に、予備実験データに基づいて
組織中に初析セメンタイトとマルテンサイトが占める面
積割合が5%以下となるように、圧延温度及び冷却速度
を調整して、直径5.5mmの線材に熱間圧延した。
初析セメンタイトとマルテンサイトが占める面積割合を
実施例2に記載の方法で測定した。更に、実施例2に記
載した方法で、各種介在物の幅とその個数を測定した。
常の方法で一次伸線加工(仕上がり直径:3.0mm、
減面率:70%)した後、通常の方法で鉛パテンティン
グ処理、二次伸線加工(仕上がり直径:1.2mm、減
面率:84%)、鉛パテンティング処理をこの順に行
い、更に、通常の方法でブラスメッキを施した後、最終
伸線加工を行って直径0.2mmの極細鋼線を製造し
(減面率:97%)、この後更に、通常の方法で撚り線
加工(JIS G 3510による撚り構造:3+5×7×0.2
+0.2)を行った。上記の一次伸線加工、二次伸線加
工、最終伸線加工及び撚り加工における断線指数を調査
した。但し、この断線指数も実施例1の場合と同様に、
表面疵に起因する断線は除いたものである。
初析セメンタイトとマルテンサイトが占める面積割合、
L断面において、前記式で表される幅W1 μm(本実
施例の場合もW1 =2.00)以上の硫化物系介在物の
全非金属介在物に対する個数比率、前記式で表される
幅W2 μm(本実施例においてもW2 =22)以上の非
金属介在物の全非金属介在物に対する個数比率、及び上
記の一次伸線加工〜最終伸線加工及び撚り加工における
断線指数を示す。表8における断線指数も、加工重量1
kg当たりの断線回数(回/kg)とした。
物の幅は、前記式で表されるW3μm(本実施例にお
いてはW3 =20.02)以下であり、硫化物系介在物
を除いた大型介在物の幅は前記式で表されるW4 μm
(本実施例においてはW4 =19.25)以下であるこ
とを確認した。
ルテンサイトが占める面積割合が5%以下で、且つ、L
断面において、2.00μm以上の硫化物系介在物の全
非金属介在物に対する個数比率が50〜90%で、更
に、幅22μm以上の非金属介在物が全非金属介在物に
対し個数比率で10%以下であり、しかも、鋼中不純物
元素としてのSn、As、Sbの含有量が低く、それぞ
れが0.005%以下、0.005%以下、0.005
%以下である場合の断線指数は極めて低く、伸線加工性
と撚り加工性が極めて良好であることが明らかである。
で、この線材を素材としてワイヤロープ、ばね、PC鋼
線、ビードワイヤー、スチールコードなどを高い生産性
の下に歩留り良く提供することができる。
%C−0.23%Si−0.42%Mn−0.008%
P−0.005%S−0.01%Cu)線材の組織中に
初析セメンタイトとマルテンサイトが占める面積割合の
和と、通常の方法で伸線加工、撚り加工を行った場合の
断線指数との関係を示す図である。
Claims (4)
- 【請求項1】重量%で、S:0.0005〜0.020
%、C:0.50〜1.1%、Si:0.1〜2.5
%、Mn:0.1〜1.0%、Cu:0〜0.5%、N
i:0〜1.5%、Cr:0〜1.5%、Mo:0〜
0.5%、W:0〜0.5%、Co:0〜2.0%、
B:0〜0.005%、V:0〜0.5%、Nb:0〜
0.1%を含み、残部はFe及び不可避不純物からな
り、不純物中のPは0.020%以下、Alは0.00
1〜0.005%、Nは0.005%以下、O(酸素)
は0.0025%以下の化学組成で、組織中に初析セメ
ンタイトとマルテンサイトが占める面積割合の和が5%
以下で、且つ、長手方向縦断面において、下記式で表
される幅W1 μm以上の硫化物系介在物の全非金属介在
物に対する個数比率が50〜90%であり、更に、下記
式で表される幅W2 μm以上の非金属介在物の全非金
属介在物に対する個数比率が10%以下である鋼線材。 W1 =0.364×d・・・・・ W2 =4×d・・・・・ ここで、W1 は硫化物系介在物の幅(μm)、W2 は非
金属介在物の幅(μm)、dは鋼線材の直径(mm)で
ある。 - 【請求項2】重量%で、更に不純物中のSnが0.00
5%以下、Asが0.005%以下、Sbが0.005
%以下である請求項1に記載の鋼線材。 - 【請求項3】請求項1又は2に記載の鋼線材を素材とす
る極細鋼線であって、冷間加工後に、最終熱処理、めっ
き処理及び湿式伸線を受けた極細鋼線。 - 【請求項4】請求項3に記載の極細鋼線を撚り加工した
撚鋼線。
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