JP2003180482A - アームレスト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 搭乗者の側方の見やすい位置に必要時にのみ
簡単な操作で平板状ディスプレイを設けることができ、
一方、不使用時には乗降などに邪魔とならず、且つ、ア
ームレストの内部空間を殆ど減らすことなく内部に収納
しておくことのできるディスプレイ付きのアームレスト
を提供する。 【解決手段】 上面をレスト面２として座席の側方に設
置されるボックス状のアームレスト本体１に、このアー
ムレスト本体１の前端から画面４を後向きとして立設さ
れた使用状態と、アームレスト本体１の表面から突出さ
れることのない収納状態の２態様に切換可能な平板状デ
ィスプレイ３を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】 【０００１】 【発明の属する技術分野】本発明は、自動車や航空機等
の座席の側方に設置されるアームレストに関するもので
ある。 【０００２】 【従来の技術】情報化の進展に伴って自動車や航空機等
にもディスプレイが多く搭載されるようになってきてい
るが、従来のこの種のディスプレイはダッシュボードに
組み込まれるのを普通とするため、遠い座席からは見難
いものであって、走行中に表示される画面がカーナビゲ
ーション用の画面などの特定された搭乗者への情報提供
用に限定されることが多かった。 【０００３】このような問題を解決して全ての搭乗者へ
テレビ画面などを提供できるようにするために、ディス
プレイを天井に装備されるようになってきているが、天
井に装備したディスプレイを見るためには視線を上方に
向け続ける必要があることから疲労を招くこととなり、
また、ディスプレイの装着が容易でないという問題があ
った。そこで、楽な姿勢でディスプレイを見ることがで
きるように、ディスプレイを目の高さより低いところに
設置すべく、座席の側方に設置されるアームレストに組
み込むことも考えられるが、アームレストの外部にディ
スプレイを常置しておくと車内空間が狭くなるうえに乗
降時の障害となるおそれもあり、また、ディスプレイを
アームレストに格納自在に設けようとすると、アームレ
ストの内部空間を小物入れなどの有効空間として利用す
るうえで支障となり、未だ実用化されていない現状にあ
る。 【０００４】 【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
するところは、前記した車両等に設置されるディスプレ
イについての上記した問題点を一挙に解決したディスプ
レイ付きのアームレストを提供することにある。 【０００５】 【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた本発明のアームレストは、上面をレスト面
として座席の側方に設置されるボックス状のアームレス
ト本体に、このアームレスト本体の前端から画面を後向
きとして立設された使用状態と、アームレスト本体表面
から突出されることのない収納状態の２態様に切換可能
な平板状ディスプレイを設けたことを特徴とするもので
ある。 【０００６】 【発明の実施の形態】以下に自動車用のアームレストに
適用した場合について、図面を参照しながら本発明の実
施形態を説明する。図１は本発明のアームレストを搭乗
者側から見た状態を示し、図２は本発明のアームレスト
を装備した座席を前方から見た状態を示すものであっ
て、１は上面をレスト面２としてあるボックス状のアー
ムレスト本体であって、このアームレスト本体１の先端
には平板状の液晶ディスプレイが、その画面４を後向き
として立設された使用状態と、アームレスト本体１のレ
スト面２より突出しない収納状態の２態様に切換可能に
設けてある。アームレスト本体１のレスト面２はアーム
レスト本体１に対して開閉自在の蓋としてこれを開閉す
ることによりアームレスト本体１内への物品の収納、取
り出しができるようにしてある。 【０００７】図３及び図４は第１の実施の形態を示すも
ので、図３は平板状ディスプレイ３としての液晶ディス
プレイの使用状態、図４は収納状態である。アームレス
ト本体１内にはレール５が設けてあり、該レール５の間
に平板状ディスプレイ３としての液晶ディスプレイを上
下動自在に設けてある。この液晶ディスプレイの下部に
は縦方向にコイルばね６が挿入してあり、このコイルば
ね６が液晶ディスプレイを上方に付勢するようにしてあ
る。また、液晶ディスプレイの背面には係止凹部７が設
けてあり、該係止凹部７はアームレスト本体１内に枢着
された係止レバー８の先端の係止爪８ａと係合するよう
にしてあり、係止レバ−８の係止爪８ａの反対側の端部
には、アームレスト本体１の前面から突出させた操作ボ
タン９を設けてあり、係止レバ−８にはばね１０を付設
して係止爪８ａを液晶ディスプレイの背面に押し付ける
ようにしてある。 【０００８】このような構成の第１の実施の形態のもの
は、図３に示す状態では搭乗者の側方において平板状デ
ィスプレイ３としての液晶ディスプレイがその画面４を
後向きとして立設された使用状態となっているので、搭
乗者は近くにある画面４を楽な姿勢で見ることができ、
このため、表示される画像はカーナビゲーション用の画
像などの特定された搭乗者への情報提供用に限定される
ことなく、広く搭乗者に対してテレビジョン、ビデオ、
ゲーム等任意の映像を提供するためにも有効利用するこ
とができる。また、画面４にタッチパネル機能を付加す
ることにより、エアーコンディショナー、オーディオ機
器等の操作を画面４上で行うことも可能になるもので、
このように画面４にタッチパネル機能を付加すること
は、液晶ディスプレイをアームレスト本体１の先端に設
けたことにより可能となるものであって、手元操作を行
えない従来から見られる天井に装備したディスプレイで
は無意味である。 【０００９】しかして、不使用時には、図３に示す平板
状ディスプレイ３としての液晶ディスプレイが立設され
た使用状態から液晶ディスプレイを押し下げると、液晶
ディスプレイはアームレスト本体１内に収容されること
になり、液晶ディスプレイが最下端に到ると係止レバー
８先端の係止爪８ａはばね１０の弾発力によって係合凹
部７に嵌り込んで係止爪８ａが係合凹部７に係合されて
図４に示す状態になり、液晶ディスプレイは収納状態に
保持される。 【００１０】また、図４に示す液晶ディスプレイの収納
状態で操作ボタン９を押すと、係止レバー８は回動して
係止爪８ａが係合凹部７から離脱し、液晶ディスプレイ
はコイルばね６の弾発力により上昇し、図３に示す状態
となるもので、以後は前記同様にして、平板状ディスプ
レイ３としての液晶ディスプレイを押し下げることによ
り収納状態に、また、操作ボタン９を押すことにより使
用状態となるので、乗降の際やアームレストをシートに
収納する際等に液晶ディスプレイを収納状態としておけ
ば、液晶ディスプレイが障害になることはない。このよ
うに第１の実施の形態では、液晶ディスプレイの収納の
ために多くのスペースを要することがないので、アーム
レスト本体１内の収容スペースを減らすことが少ない利
点がある。 【００１１】次に、図５及び図６は第２の実施の形態を
示すもので、図５は平板状ディスプレイ３としての液晶
ディスプレイの使用状態、図６は収納状態である。アー
ムレスト本体１内にはレール１１が向かい合わせにして
前後方向に設けてあり、該レール１１の間には摺動子１
２を前後動自在に支承させてある。そして、この摺動子
１２の前端には平板状ディスプレイ３としての液晶ディ
スプレイが枢着されており、摺動子１２と液晶ディスプ
レイを直線状とした状態でレール１１の間に摺動子１２
と液晶ディスプレイが収容されるようにしてある。ま
た、摺動子１２の後端には係止板１３が設けてあり、ア
ームレスト本体１に設けた止めピン１４により摺動子１
２の前進位置を規制するようにしてあり、１５は液晶デ
ィスプレイの摺動子１２に枢着されない側の端面に設け
た摘みである。 【００１２】このような第２の実施の形態のものも、第
１の実施の形態のものと同様に、図５に示す使用状態で
搭乗者は平板状ディスプレイ３としての液晶ディスプレ
イの画面４に表示されるテレビジョン、ビデオ、ゲーム
等任意の映像を楽な姿勢で見て楽しむことができ、ま
た、画面４にはタッチパネル機能を付加することもでき
る。また、不使用時には図５に示すように立設された使
用状態にある平板状ディスプレイ３としての液晶ディス
プレイを前方に倒し、この液晶ディスプレイを摺動子１
２と直線状にした状態で後方へ押すと、液晶ディスプレ
イは摺動子１２とともにレール１１に沿ってアームレス
ト本体１内に収納され、図６に示す収納状態となる。 【００１３】また、図６に示す平板状ディスプレイ３と
しての液晶ディスプレイの収納状態から、摘み１５を把
持してこの液晶ディスプレイを引き出すと、液晶ディス
プレイは摺動子１２とともにレール１１に沿ってアーム
レスト本体１内から引き出され、係止板１３が止めピン
１４に係止されると移動が規制され、この状態で液晶デ
ィスプレイを上方に起立させれば、図５に示す使用状態
となる。なお、平板状ディスプレイ３としての液晶ディ
スプレイを起立させた状態で保持する手段は図示してい
ないが、ボールストッパ等の周知の保持手段が使用可能
である。このように第２の実施の形態のものも、平板状
ディスプレイ３としての液晶ディスプレイを使用状態と
収納状態に切換可能であり、乗降の際やアームレストを
シートに収納する際等に液晶ディスプレイを収納状態と
しておけば、液晶ディスプレイが障害になることはな
い。このような第２の実施の形態では、平板状ディスプ
レイ３としての液晶ディスプレイを使用状態と収納状態
との切り替えるための機構が簡単となる利点がある。 【００１４】次に、図７及び図８は第３の実施の形態を
示すもので、図７は平板状ディスプレイ３としての液晶
ディスプレイ３の使用状態、図８は収納状態である。ア
ームレスト本体１の先端上面は低段部とされていてその
左右両側には支承板１６が向かい合わせにして設けてあ
り、該支承板１６の間には平板状ディスプレイ３として
の液晶ディスプレイの下部を枢着して液晶ディスプレイ
を起伏自在としてあり、この支承板１６には係止突起１
７が設けられていて液晶ディスプレイを起立させたとき
に前方に倒れるのを規制するようにしてある。また、平
板状ディスプレイ３としての液晶ディスプレイは前記し
た低段部倒伏されてその背面がレスト面２と略同一平面
となる高さとしてありレスト面２が延長される。従っ
て、平板状ディスプレイ３としての液晶ディスプレイの
背面はアームレスト本体１のレスト面２と同じ素材とし
ておくことが好ましい。 【００１５】このような第３の実施の形態のものも、第
１の実施の形態のものと同様に、図７に示す使用状態で
搭乗者は平板状ディスプレイ３としての液晶ディスプレ
イの画面４に表示されるテレビジョン、ビデオ、ゲーム
等任意の映像を楽な姿勢で見て楽しむことができ、ま
た、画面４にはタッチパネル機能を付加することができ
る。しかして、図７に示すような液晶ディスプレイが立
設された使用状態から液晶ディスプレイを後方に倒せ
ば、図８に示す収納状態となり、平板状ディスプレイ３
としての液晶ディスプレイの背面はレスト面２と同一高
さとなってレスト面２につながる広いレスト面を構成す
る。 【００１６】また、図８に示すような平板状ディスプレ
イ３としての液晶ディスプレイの収納状態からこの液晶
ディスプレイを起立させれば、液晶ディスプレイの背面
が係止突起１７に係止され、図７に示す使用状態とな
る。このように第３の実施の形態のものも、平板状ディ
スプレイ３としての液晶ディスプレイを使用状態と収納
状態に切換可能であり、乗降の際や、アームレストをシ
ートに収納する際等に液晶ディスプレイを収納状態とし
ておけば、液晶ディスプレイが障害になることはない。
また、このような第３の実施の形態のものは、平板状デ
ィスプレイ３としての液晶ディスプレイの使用状態と収
納状態との切り替えのための機構が極めて簡単であり、
収納状態では広いレスト面が得られ、しかも、アームレ
スト本体１内の収容スペースを全く減らすことがない利
点がある。さらに、支承板１６による液晶ディスプレイ
の枢着部に摩擦を持たせておくだけで、液晶ディスプレ
イを任意の角度に調整することができる利点がある。 【００１７】なお、前記実施例では平板状ディスプレイ
３を液晶ディスプレイとしたが、平板状となるディスプ
レイであればこれに限ることはなく、プラズマ、ＥＬ等
任意の方式の平板状ディスプレイが使用可能であること
はいうまでもない。また、前記実施例では平板状ディス
プレイを広く搭乗者に対してテレビジョン、ビデオ、ゲ
ーム等任意の映像を提供するものについてのみ説明して
あるが、表示される画像はカーナビゲーション用の画像
などの特定された搭乗者への情報提供専用としたり、タ
ッチパネル機能のみを有するディスプレイにも適用でき
ることは勿論である。 【００１８】 【発明の効果】本発明は以上の説明から明らかなよう
に、搭乗者の側方に設けたアームレストの先端に平板状
ディスプレイを簡単な操作で必要時にのみ設けることが
できるので、搭乗者が楽な姿勢でディスプレイを見るこ
とができ、このため、走行中に表示される画像がカーナ
ビゲーション用の画像などの特定された搭乗者への情報
提供用に限定されることなく、テレビジョン、ビデオ、
ゲーム等任意の映像にまで拡大して搭乗者へ楽しみを与
えることができる利点がある。また、不使用時には簡単
な操作で平板状ディスプレイをアームレストの内部空間
を殆ど減らすことなく格納できるので、アームレストの
内部を収納空間として用いることができ、また、平板状
ディスプレイが乗降時などに障害となることもない。従
って、本発明は従来の車両等に設置されるディスプレイ
についての問題点を一挙に解決したディスプレイ付きの
アームレストとして業界に寄与するところ極めて大であ
る。

【図面の簡単な説明】 【図１】本発明のアームレストを搭乗者側から見た状態
を示す斜視図である。 【図２】本発明のアームレストを前方から見た状態を示
す斜視図である。 【図３】第１の実施の形態を使用状態で示す一部縦断側
面図である。 【図４】第１の実施の形態を収納状態で示す一部縦断側
面図である。 【図５】第２の実施の形態を使用状態で示す一部縦断側
面図である。 【図６】第２の実施の形態を収納状態で示す一部縦断側
面図である。 【図７】第３の実施の形態を使用状態で示す一部縦断側
面図である。 【図８】第３の実施の形態を収納状態で示す一部縦断側
面図である。 【符号の説明】 １ アームレスト本体 ２ レスト面 ３ 平板状ディスプレイ ４ 画面

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 【請求項１】上面をレスト面として座席の側方に設置さ
   れるボックス状のアームレスト本体に、このアームレス
   ト本体の前端から画面を後向きとして立設された使用状
   態と、アームレスト本体表面から突出されることのない
   収納状態の２態様に切換可能な平板状ディスプレイを設
   けたことを特徴とするアームレスト。