JP2003178497A - 記録ディスク基板及びその製造方法 - Google Patents

記録ディスク基板及びその製造方法

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JP2003178497A
JP2003178497A JP2001377329A JP2001377329A JP2003178497A JP 2003178497 A JP2003178497 A JP 2003178497A JP 2001377329 A JP2001377329 A JP 2001377329A JP 2001377329 A JP2001377329 A JP 2001377329A JP 2003178497 A JP2003178497 A JP 2003178497A
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disk substrate
magneto
recording
recording disk
shape
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English (en)
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Kumiko Wada
久美子 和田
Kiyoshi Uchida
清 内田
Yoshihiro Kawasaki
吉弘 川崎
Kiyoshi Obata
清 小畑
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光磁気ディスク等の記録ディスクにおいてス
ピンコート法で作製される保護コート層の径方向外周縁
部の盛り上がりを解消する。 【解決手段】 記録ディスク基板(11)の信号記録領域よ
りも径方向外周縁部に端面凹形状を径方向内方に向けて
連続させた凹溝を周方向のほぼ全周にわたって繰り返し
た繰返し凹溝部(12,13) を形成する。端面凹形状は端面
鋸歯状がよい。また、繰返し凹溝部は径方向外側に向け
て厚みが薄くなるようなテーパー状に形成てするのがよ
い。作製にあたっては繰返し凹溝部の形状を反転した凹
凸反転パターン形状部を形成したスタンパー(5)か外周
リング(51)を用いるのがよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は記録ディスク基板及
びその製造方法に関し、例えば磁界変調方式を用いる光
磁気ディスク基板及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータの外部記録装置や民
生用モバイル装置等の分野において、高記録密度化の要
求が急速に高まり、この傾向は将来的にはさらに高まっ
ていくことが確実であり、そのような要求に応えられる
高密度記録媒体の一つとして光磁気ディスクが注目され
ている。
【0003】この光磁気ディスクでは概ねガラス製又は
透明樹脂製の基板上に保護層、光磁気記録層及び保護コ
ート層を順次形成した構造が一般的に採用されており、
保護コート層については樹脂材料をスピンコートするこ
とによって形成することが多い。
【0004】また、記録方式には光変調方式と磁界変調
方式あるが、前者は情報の重ね書きを行い難い点から、
磁界変調方式が検討され、実用化が進められている。
【0005】磁界変調方式は光磁気記録媒体を中央に置
き、対向して収束させたレーザ光及び上記レーザ光と反
対側に配置した磁気ヘッドとにより光磁気記録層のレー
ザ照射部における磁化の向きを高速で反転させて記録す
る手法である。上述の光磁気記録層の磁化反転を効率よ
く行うためには、磁気ヘッドと光磁気記録層のスペーシ
ングロスを考慮し、できる限り接近させることが重要で
ある。
【0006】ここで、図8は従来の光磁気ディスクの作
製例の概略を示す。図8の(a)の工程において一方の金
型6にスタンパー5を取り付け、図8の(b)の工程にお
いて2つの金型6を閉じ、樹脂注入ノズル7から光磁気
ディスク基板材料である樹脂を注入すると、図8の(c)
に示されるように光磁気ディスク基板1が作製される。
次に、図8の(d)の工程において光磁気ディスクの構成
膜(図示せず)を形成した後、図8の(e)の工程におい
て保護コート材料4を光磁気ディスク基板1上に滴下
し、図8の(f)の工程においてスピンコート法によって
保護コート層2を形成すると、図8の(g)に示されるよ
うに保護コート層2を形成した光磁気ディスク基板が作
製される。また、図示していないが、上記従来の光磁気
ディスク基板を作製する際に使用するスタンパー5につ
いては光磁気ディスク基板1の径方向外周縁部に対応す
る部位は鏡面となっている。
【0007】図9は従来の製造方法によって得られた光
磁気ディスク基板における外観図を示し、図9の(a)は
従来の光磁気ディスク基板における保護コート層形成後
の外観図、図9の(b)は図9の(a)のA−A’線断面図を
示す。
【0008】上述のように樹脂材料をスピンコートする
ことによって保護コート層を形成すると、光磁気ディス
ク基板1の径方向の外周縁部において保護コート材料の
表面張力によって樹脂材料の流れが妨げられ、図9に示
されるように硬化後に光磁気ディスク基板1の外周縁部
において保護コート膜2が盛り上がった状態になること
が見受けられる。その盛り上がり部分3は保護コート層
2の厚みにもよるが10μmから20μm程度になるこ
ともある。
【0009】このような保護コート層2の盛り上がり部
分3は光磁気記録層において磁化反転効率を向上させる
ために近接配置した浮上式磁気ヘッド又は接触式磁気ヘ
ッドの動作に支障をきたすのに十分な大きさであり、保
護コート層2の盛り上がり部分3に上述の磁気ヘッドが
接触する可能性があり、当たった場合には磁気ヘッドが
破損するのみならず、保護コート層2の剥離や損傷が発
生して光磁気ディスクの品質が劣化する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上のようように、従
来の光磁気ディスク基板の製造方法では保護コート層2
をスピンコート法で形成する際に、保護コート材料の表
面張力によって光磁気ディスク基板1の外周端縁で保護
コート材料を振り切ることができず、保護コート材料の
流れが妨げられ、硬化後に保護コート層2が外周端部に
おいて盛り上がった形状となる。その結果、磁気ヘッド
と光磁気ディスクとの間のクリアランスが大きくなり、
光磁気記録層の磁化反転効率が劣化し、あるいは磁気ヘ
ッドが保護コート層2に接触し当たることがあり、磁気
ヘッドの損傷や保護コート層2の剥離等が生じるという
問題があった。
【0011】本発明は上記の従来の問題点を解決し、光
磁気ディスク基板の外縁端部における保護コート層の盛
り上がりを抑制し、磁気ヘッドの破損や保護コート層の
剥離を防止できるようにした記録ディスク基板を提供す
ることを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る記録ディス
ク基板は、上記目的を達成するために、基板上に少なく
とも記録層を形成しその上にスピンコート法によって保
護コート層を積層形成した記録ディスクにおいて、上記
基板の上記記録層及び保護コート層を形成する面におけ
る信号記録領域よりも径方向外側の周縁部には端面凹形
状を径方向内方に向けて連続させた凹溝を周方向のほぼ
全周にわたって繰り返した繰返し凹溝部が形成されてい
ることを特徴とする。
【0013】本発明の特徴の1つは記録ディスク基板の
信号記録面の外周縁部分に繰返し凹溝部を形成した点に
ある。
【0014】これにより、記録ディスク基板の信号記録
領域上に記録層等の構成膜を形成した後、その上に保護
コート材料を滴下してスピンコート法によって成膜する
と、保護コート材料は記録ディスク基板の径方向外方に
向けて流れて外周縁部に達し、遠心力によって振り切ら
れる。しかも、記録ディスク基板の外周縁部には繰返し
凹溝部が形成されているので、保護コート材料は凹溝の
斜面を伝わって溝内に流れ込み、粘性の高い保護コート
材料であっても外周縁部に盛り上がりのない保護コート
層を実現することができる。
【0015】その結果、例えば光磁気ディスク基板の場
合、磁気ヘッドと光磁気ディスクとの間のクリアランス
を小さくしても、磁気ヘッドが保護コート層に接触し当
たることはないので、磁気ヘッドの損傷や光磁気ディス
クの劣化を起こすことなく、光磁気記録層の磁化反転効
率を向上することができる。
【0016】本発明は記録に磁気ヘッドを使用する場合
におけるスペーシングロスの関係から、光磁気ディスク
基板に適用するとその効果が大きいが、他の光ディスク
全般において保護コート層上のクリアランスの制約等の
問題が生じたときには本発明を適用することによって問
題を解決することができる。請求の範囲では光磁気ディ
スクや他の光ディスクを含めて記録ディスクとしてい
る。
【0017】繰返し凹溝部の各凹溝は凹状であればどの
ような形状でもよく、例えば円弧凹状や矩形凹状を採用
することができるが、製造工程や保護コート材料の振り
切り効率等を考慮すると、鋸歯状とするのがよい。即
ち、繰返し凹溝部の端面凹形状は端面鋸歯状とするのが
よい。
【0018】また、繰返し凹溝部は一定の厚みとしても
よいが、保護コート材料がより確実に振り切られるよう
に、テーパー状とするのがよい。即ち、繰返し凹溝部は
径方向外側に向けて厚みが薄くなるようなテーパー状に
形成されるのが好ましい。
【0019】通常、スピンコートの等遠心力によって均
一な成膜を形成する場合、基板の半径方向のある点にお
ける角速度は基板中心からの距離に依存し、径方向の外
周側へ行くに従い速くなる。従って、微視的な視点から
見ると、保護コート材料は基板上に渦を巻くように流動
していることとなる。従って、繰返し凹溝部の各凹溝は
径方向に直線状に延設した形状でもよいが、上側平面か
ら見た時にスピンコートを行う方向に対して2次元的に
一定の曲率を持つ三日月形状又は角度を有する略く字形
状とし、繰返し凹溝部の各凹溝の形状をスピンコート時
における保護コート材料の流動特性に対応させるのが好
ましい。
【0020】即ち、繰返し凹溝部の各凹溝はその端面凹
形状を平面から見た時に径方向に対して所定の曲率又は
角度をもって折れ曲がった形状でもって径方向内方に向
けて連続させた平面形状とするのがよい。
【0021】また、本発明に係る記録ディスク基板の製
造方法は、金型にスタンパーを取り付け、金型を閉じて
記録ディスク基板材料を注入し、記録ディスク基板を製
造するにあたり、上述の繰返し凹溝部の形状を反転した
形状を有するスタンパーを用いることにより、繰返し凹
溝部を有する記録ディスク基板を製造するようにしたこ
とを特徴とする。
【0022】本発明に係る製造方法によれば、記録ディ
スク基板を製造する際に、繰返し凹溝部の形状を反転し
た形状を有するスタンパーを使用しているので、繰返し
凹溝部を記録ディスクの信号記録面の溝やピットと同時
に形成することができ、従来の製造方法と比較して何ら
新しい工程等を付加することなく容易に製造することが
できる。
【0023】また、本発明に係る記録ディスク基板の製
造方法は、金型にスタンパーを取り付け、金型を閉じて
記録ディスク基板材料を注入し、記録ディスク基板を製
造するにあたり、複数の分割体を組合せて構成された外
周リングを用いて製造すべき光磁気ディスク基板の外径
を制御する一方、上記外周リングには請求項1ないし4
のいずれかに記載の繰返し凹溝部の形状を反転した形状
部分を形成することにより、上記繰返し凹溝部を有する
記録ディスク基板を製造するようにしたことを特徴とす
る。
【0024】本発明に係る製造方法によれば、記録ディ
スク基板の外径を制御するための外周リングを分割方式
にし、しかも外周リングに記録ディスク基板の径方向外
周縁部における繰返し凹溝部の形状を反転した形状を加
工しているので、部品を加工するのみで所期の繰返し凹
溝部を形成することができ、工程については従来の方法
に比較して何ら付加する必要がなく、本発明に係る記録
ディスク基板を容易に製造することがてきる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を用いて説明する。
【0026】(実施の形態1)本発明の実施の形態1で
は光磁気ディスク基板の信号記録面において信号記録領
域よりも径方向外側の周縁部に、端面凹形状を径方向内
方に向けて連続させた凹溝を周方向のほぼ全周にわたっ
て繰り返した繰返し凹溝部であって、内周部から外周部
に向けて光磁気ディスク基板における膜形成面を上方に
して下向きのテーパー形状の繰返し凹溝部を形成してい
る。
【0027】図1に本発明の実施の形態1による光磁気
ディスク基板の概略図を示す。図1の(a)は上記光磁気
ディスクの信号記録面から見た概略図である。また、図
1の(b)は上記光磁気ディスクの側面から見た概略図を
示す。図1の(a)において、11は光磁気ディスク基
板、12は上記光磁気ディスク基板11における信号記
録面側の信号記録溝やピットを形成している領域よりも
径方向外周縁部に形成された繰返し凹溝部である。な
お、図1の(a)には繰返し凹溝部12は光磁気ディスク
基板11の周方向の一部しか示していないが、実際は光
磁気ディスク基板11の外周縁部の周方向全周にわたっ
て形成されている。図1の(b)は図1の(a)の側面図であ
り、図1の(b)中、11、12は同一の構成要素である
ことから同一のものを示す。
【0028】また、図3は本発明に係る光磁気ディスク
基板を用い、保護コート材料を塗布し、スピンコートを
行い、保護コート膜を形成した構造の概略断面図を示
す。図3において、14は保護コート層である。
【0029】図1に示す光磁気ディスク基板上11に光
磁気記録層等の構成膜(図示せず)を形成した後、保護
コート材料を塗布し、スピンコート法によって成膜を形
成する。保護コート材料がスピンコート法による遠心力
によって光磁気ディスク11の径方向の外周縁部に達す
ると、保護コート材料が図1の(b)の側面図における鋸
歯状の斜面を伝い、凹溝内に溜まる。さらに、繰返し溝
部12の径方向の内周部から外周部にかけて下向きのテ
ーパーが設けられているので、保護コート材料は内周部
から外周部に向けて流れ易い。繰返し凹溝部12の各凹
溝内に溜まった保護コート材料はスピンコート法による
遠心力によって光磁気ディスク基板11から外方に振り
切られる。
【0030】また、保護コート材料が繰返し凹溝部12の
各凹溝の鋸歯状の頂点に塗布されると、保護コート材料
の一部は上記と同様の挙動によって繰返し凹溝部12の
各凹溝内に溜まり、保護コート材料の残部はスピンコー
ト法の遠心力によって振り切られるが、保護コート材料
と光磁気ディスク基板11とは点接触であるので、光磁
気ディスク基板11から容易に振り切られる。スピンコ
ートが終了すると、その時点で保護コート材料の粘弾性
に起因して繰返し凹溝部12の各凹溝が自然に保護コー
ト材料によって埋められるので、その後に紫外線照射等
によって保護コート材料を硬化させると、凹凸のない、
しかも盛り上がりのない平坦な保護コート層14が得ら
れる。
【0031】従って、図3に示す光磁気ディスク基板1
1上に形成された保護コート層14は径方向の外周縁部
における保護コート材料の盛り上がりもなく、ほぼ平坦
な保護コート層14が形成される。そのため、光磁気デ
ィスク基板11における保護コート膜14の平坦性の確
保が可能なことから、磁気ヘッド(図示せず)の接触や
当たりによる磁気ヘッドの損傷あるいは保護コート膜1
4の剥離等の問題を解消できる。
【0032】(実施の形態2)本発明の実施の形態2で
は光磁気ディスク基板の信号記録面において信号記録領
域よりも径方向外側の周縁部に、端面凹形状を平面から
見た時に径方向に対して角度をする略く字状(又は所定
の曲率をもつ三日月状でもよい)の折れ曲がり形状でも
って径方向内方に向けて連続させた凹溝を周方向のほぼ
全周にわたって繰り返した繰返し凹溝部であって、内周
部から外周部に向けて光磁気ディスク基板における膜形
成面を上方にして下向きのテーパー形状の繰返し凹溝部
を形成している。
【0033】図2に本発明の実施の形態2による光磁気
ディスク基板の概略図を示す。図2の(a)は光磁気ディ
スク基板における信号記録面から見た概略図である。ま
た、図2の(b)は上記光磁気ディスク基板の側面から見
た概略図である。図2において図1と同一の構成要素に
ついては同一の符号を付した。図2の(a)及び図2の(b)
において、13は光磁気ディスク基板11の信号記録面
における信号記録溝やピットを形成している領域よりも
径方向外周縁部に形成された繰返し凹溝部である。な
お、図2の(a)において繰返し凹溝部13は光磁気ディ
スク基板11の周方向の一部にしか表示していないが実
際は光磁気ディスク基板11の周方向全周にわたって形
成されている。
【0034】保護コート材料がスピンコート法による遠
心力によって光磁気ディスク11の径方向の外周縁部に
達すると、保護コート材料は図2の(b)の側面図におけ
る鋸歯状の斜面を伝い、凹溝内に溜まる。さらに、繰返
し溝部13の径方向の内周部から外周部にかけて下向き
のテーパーが設けられているので、保護コート材料は内
周部から外周部に向けて流れ易い。繰返し凹溝図13の
各凹溝内に溜まった保護コート材料はスピンコート法に
よる遠心力によって光磁気ディスク基板11から外方に
振り切られる。
【0035】また、保護コート材料が繰返し凹溝部13
の各凹溝の鋸歯状の頂点に塗布されると、保護コート材
料の一部は上記と同様の挙動によって繰返し凹溝部13
の各凹溝内に溜まり、保護コート材料の残部はスピンコ
ート法の遠心力によって振り切られるが、保護コート材
料と光磁気ディスク基板11とは点接触であるので、光
磁気ディスク基板11から容易に振り切られる。
【0036】次に、光磁気ディスク基板11の外周の繰
返し凹溝部13の形状について述べる。通常、スピンコ
ートの等遠心力で均一な成膜を形成する場合、基板の半
径方向のあるポイントの角速度は上記基板中心からの距
離に依存し、外周部へ行くに従い速くなる。従って、微
視的な視点から見ると、保護コート材料は基板上に渦を
巻く形で流動していることになる。上記光磁気ディスク
基板11の外周縁部に形成する繰返し凹溝部13におい
て対応させるために、繰返し凹溝部13の各凹溝を上部
平面から見るとスピンコートを行う方向に対して2次元
的に一定の曲率半径を持つ三日月形状又は角度を有する
折れ曲がり形状に配している。
【0037】従って、スピンコートを行って保護コート
層14を形成している最中に、より保護コート材料の振
り切れが良好となる。更に、スピンコートが終了する
と、その時点で保護コート材料の粘弾性に起因して繰返
し凹溝部13の各凹溝が自然に保護コート材料によって
埋められるので、その後に紫外線照射等によって保護コ
ート材料を硬化させると、凹凸のない、しかも盛り上が
りのない平坦な保護コート層14が得られる。
【0038】その結果、図3に示す光磁気ディスク基板
11上に形成された保護コート膜14は外周縁部におけ
る保護コート材料の盛り上がりもなく、ほぼ平坦な保護
コート層が形成される。そのため、光磁気ディスク基板
11における保護コート層14の平坦性の確保が可能な
ことから、磁気ヘッド(図示せず)の接触や当たりによ
る磁気ヘッドの損傷や保護コート膜14の剥離等の問題
を解消できる。
【0039】(実施の形態3)本発明の実施の形態3で
は光磁気ディスク基板を作製する際に、図4に示される
スタンパーを用いるようにしている。図4は使用するス
タンパーの概略図を示す。図4の(a)はスタンパーの上
部から見た平面概略図、同図の(b)は同図の(a)における
B−B’断面図である。図において、15はスタンパー
であり、16はスタンパー15における光磁気ディスク
基板11の外周の繰返し凹溝部12又は13に対応する
凹凸反転パターン形状部分(以下、凹凸反転パターン形
状部とする)、17は光磁気記録の溝やピッチ等の信号
記録面に必要なパターンに対応する凹凸反転パターン形
状部である。なお、図4において、凹凸反転パターン形
状部16は周方向の一部分しか表示していないが、実際
は光磁気ディスク基板11に対応する周方向の全周にわ
たって形成されている。
【0040】本例における光磁気ディスク基板11の製
造工程は図8の従来の製造方法を1例と同様にスタンパ
ーを使用した射出成形工程とその他に2Pガラス工程
等、一般的な製造工程を経て製造されるが、使用するス
タンパー15については図4に示したもの用い、光磁気
ディスク基板11上に信号記録用の溝やピットと同時
に、繰返し凹溝部12又は13を一括形成する。
【0041】スタンパー15の凹凸反転パターン形状部
16は次のように形成することができる。即ち、スタン
パーを作製する工程において、ガラス原盤上にレジスト
をコーティングし、光磁気記録に必要な溝やピット等の
所定のパターンをレーザー光によりカッティングし、同
時に凹凸反転パターン形状部16をレーザー光で形成す
る。あるいは、レーザー光によって光磁気記録に必要な
溝やピット等情報のパターンのカッティングを終了した
後、凹凸反転パターンのみを一括で露光し、形成する。
以後は一般的な方法でスタンパー16を作製する。
【0042】以上のように本実施の形態によれば、スタ
ンパー15の径方向外周縁部に凹凸反転パターン形状部
16を形成しているので、従来の工程に何ら新しい工程
を付加することなく、本発明に係る光磁気ディスクを作
製することができる。
【0043】以上、実施の形態1、2及び3では情報記
録に磁気ヘッドを使用する場合におけるスペーシングロ
スの関係から光磁気ディスク基板を例に挙げたが、保護
コート膜上のクリアランスの制約等、他の光ディスク全
般についても同様の課題が生じる時には本発明の実施の
形態を応用することが可能であり、同様の作用効果が得
られる。
【0044】(実施の形態4)本発明の実施の形態4で
は光磁気ディスク基板の製造方法において、光磁気ディ
スク基板の外径を制御するために製造設備に組込まれて
いる外周リングの上部に庇を形成し、庇の内側に実施の
形態1又は2に記載の光磁気ディスク基板11の外周縁
部における凹凸反転パターン形状を加工し、これを用い
て上述の光磁気ディスク基板11を製造するようにして
いる。また、外周リングは分割方式とし、作製後の光磁
気ディスク基板の取り出しを容易にしている。
【0045】図5に外周リングの概略図を示す。図5の
(a)は外周リングの平面から見た外観図を、同図の(b)は
底面から見た外観図を,更に同図の(c) は断面図を示
す。外周リングは製造設備に組込まれているので、実際
には複雑な形状になっているが、ここでは光磁気ディス
ク基板に関係する部分のみを概略図で表している。図に
おいて、51は外周リング、52は分割部、53は光磁
気ディスク基板の径方向の外周縁部の繰返し凹溝部1
2、13の形状を反転した凹凸反転パターン形状部であ
る。図では外周リングを4分割としているが、設備やデ
ィスク形状に合わせ適切な数に分割すればよい。
【0046】また、図7は射出成形機の概略構造を示
す。図7の(a)は射出成形機の概略構造を、同図(b)は金
型の構造例を、同図(c)及び(d)は外周リングの動きを模
式的に示す。射出成形機では図7の(a)に示されるよう
に上記成形機における駆動系およびポンプ類がおさめら
れた台(以下台とする)上に一対の金型6が配置され、
一方の金型6には駆動機構が搭載され、他方の金型6に
はスプルー8が形成されている。また、台上にはホッパ
ー付きの樹脂注入機構9が設けられ、樹脂注入機構8の
ノズル7はスプルー8に接続されるようになっている。
また、金型6は図7の(b)に示されるように、光磁気デ
ィスク基板11に対応するキャビティが形成され、キャ
ビティ内にはスタンパー5及び外周リング51が配置さ
れている。
【0047】以下、図6及び図7を参照しながら光磁気
ディスク基板の製造方法について述べる。なお、従来例
と同一の構成には同一の符号を付した。図6は本発明の
製造方法の一例であり,図7は射出成形機の1例の概略
構造を示す。図6の(a)では金型6が開いている状態を
示し、一方の金型6にスタンパー5が、他方の金型6に
外周リング51が設けられている。次に、駆動機構を作
動させて図6の(b)に示されるように金型6を閉じ、樹
脂注入機構8のノズル7からスプルー8を経て金型6の
キャビティ内に光磁気ディスク基板材料である樹脂の充
填し、圧力をかけると、光磁気ディスク基板が作製され
る。
【0048】その後、図6の(c)に示されるように、再
度金型6を開く。光磁気ディスク基板11は外周リング
51によって所定の外径に形成されるとともに、径方向
外周縁部には外周リング51により繰返し凹溝部が形成
されている。次に、図6の(d)及び図7の(c)(d)に示さ
れるように、4分割された上記外周リング51が側方に
開かれるとともに、作製された光磁気ディスク基板11
が突き出されることにより上記外周リング51の庇の部
分をよけて容易に取り出されるようになっている。
【0049】以上のように、本実施の形態によれば、外
周リング51を部分的に加工し、かつ分割方式とするこ
とにより、径方向外周縁部に本実施の形態1、2で示し
た繰返し凹溝部の形成された光ディスク基板11を容易
に製造することができる。
【0050】本実施の形態4では射出成形法を一例とし
て挙げたが、上記の部材、例えばスタンパーや外周リン
グを用いる他の製造方法においても同様の効果が得られ
る。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、記録ディスク基板の径
方向外周縁部に繰返し凹溝部を形成したので、記録ディ
スク基板上に形成された保護コート層は径方向外周縁部
に盛り上がりがなく、ほぼ平坦になる。従って、光磁気
ディスクの場合、光磁気ディスク基板上の保護コート層
と磁気ヘッドとの接触や当たりがないので、磁気ヘッド
の損傷や保護コート層の剥離等が起こらず、光磁気ディ
スクの品質を保持しつつ、光磁気ディスク基板と磁気ヘ
ッドとの間のクリアランスを小さくでき、これによって
効率のよい情報の書き込みが実現できる。また、記録デ
ィスク基板を製造する際に用いるスタンパーに、記録デ
ィスク基板の繰返し凹溝部の形状を反転した凹凸反転パ
ターン形状部を形成したので、従来の製造工程に何ら新
しい工程を付加することなく、レプリケーションが可能
であり、上記の効果を得ることができる。更に、製造設
備に組み込まれている記録ディスク基板の外径を制御す
る外周リングを分割方式にし、部分的に上記凹凸反転パ
ターン形状部を加工したので、基板のレプリケーション
を容易に実現でき、上記の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1における光磁気ディス
ク基板の概略図。
【図2】 本発明の実施の形態2における光磁気ディス
ク基板の概略図。
【図3】 本発明の実施の形態1,2における保護コー
ト層形成後の光磁気ディスク基板を示す断面図。
【図4】 本発明の実施の形態3におけるスタンパーの
概略図。
【図5】 外周リングにおける概略図。
【図6】 本発明の実施の形態4における光磁気ディス
ク基板作製工程の概略図。
【図7】 実施の形態4の光磁気ディスクの作製に用い
る射出成形機及び外車リングの動作の概略図。
【図8】 従来の光磁気ディスク基板において保護コー
ト層を形成した後の概略図。
【図9】 光磁気ディスク基板の作製工程における概略
図。
【符号の説明】
1、11 光磁気ディスク基板(記録ディスク基板) 2、14 保護コート層 3 光磁気ディスク基板端部における保護コート膜の盛
り上がり部 4 保護コート材料 5、15 スタンパー 6 金型 7 樹脂注入ノズル 12、13 繰返し凹溝部 16,53 凹凸反転パターン形状部 51 外周リング 52 外周リング分割部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川崎 吉弘 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 小畑 清 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5D029 KB12 5D075 EE03 FG11 FG17 GG07 GG16 5D121 CA10 DD18

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に少なくとも記録層を形成しその
    上にスピンコート法によって保護コート層を積層形成し
    た記録ディスクにおいて、 上記基板の上記記録層及び保護コート層を形成する面に
    おける信号記録領域よりも径方向外側の周縁部には端面
    凹形状を径方向内方に向けて連続させた凹溝を周方向の
    ほぼ全周にわたって繰り返した繰返し凹溝部が形成され
    ていることを特徴とする記録ディスク基板。
  2. 【請求項2】 上記繰返し凹溝部の端面凹形状が端面鋸
    歯状である請求項1記載の記録ディスク基板。
  3. 【請求項3】 上記繰返し凹溝部は径方向外側に向けて
    厚みが薄くなるようなテーパー状に形成されている請求
    項1又は2記載の記録ディスク基板。
  4. 【請求項4】 上記繰返し凹溝部の各凹溝はその端面凹
    形状を平面から見た時に径方向に対して所定の曲率又は
    角度をもって折れ曲がった形状でもって径方向内方に向
    けて連続させたものである請求項1ないし3のいずれか
    に記載の記録ディスク基板。
  5. 【請求項5】 金型にスタンパーを取り付け、金型を閉
    じて記録ディスク基板材料を注入し、記録ディスク基板
    を製造するにあたり、請求項1ないし4のいずれかに記
    載の繰返し凹溝部の形状を反転した形状を有するスタン
    パーを用いることにより、上記繰返し凹溝部を有する記
    録ディスク基板を製造するようにしたことを特徴とする
    記録ディスク基板の製造方法。
  6. 【請求項6】 金型にスタンパーを取り付け、金型を閉
    じて記録ディスク基板材料を注入し、記録ディスク基板
    を製造するにあたり、 複数の分割体を組合せて構成された外周リングを用いて
    製造すべき記録ディスク基板の外径を制御する一方、上
    記外周リングには請求項1ないし4のいずれかに記載の
    繰返し凹溝部の形状を反転した形状部分を形成すること
    により、上記繰返し凹溝部を有する記録ディスク基板を
    製造するようにしたことを特徴とする記録ディスク基板
    の製造方法。
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