JP4118573B2 - 光ディスク基板の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスク基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報記録の分野においては、光記録媒体としての光ディスクに関する研究が進められている。この光ディスクは、非接触で記録/再生が行えること、高い記録密度が達成できること、再生専用型・追記型・書換可能型のそれぞれの記録形態に対応できること等の利点を有し、産業用から民生用まで幅広い用途で使用されている。その中でも、特に、再生専用型の光ディスクであるDVD−ROM(Digital Versatile又はVideo Disc−Read Only Memory)や書換可能型の光ディスクであるDVD±RW(±ReWritable)等の高い記録密度を有する光ディスクが普及している。
【0003】
これらの光ディスクは、表面にピットトラックやグルーブトラック等の凹凸パターンを有するスタンパを型にして光ディスク基板を射出成形し、この光ディスク基板の凹凸パターンが形成された表面の上に、アルミニウム等の金属で反射層を形成し、この反射層の上に紫外線硬化樹脂等で保護層を形成した層構成になっている。さらに、書換可能型の光ディスクは、光ディスク基板と反射層との間に相変化材料等で記録層を形成した層構成になっている。
【0004】
ところで、光ディスクにおいては、高記録密度化が要求されており、これに対応するべく、2つの記録層(第1記録層及び第2記録層)を有する光ディスクが提案されている。この光ディスクは、表面に凹凸パターンを有する第1光ディスク基板上に第1記録層を形成し、表面に凹凸パターンを有する第2光ディスク基板上に反射層を形成し、この反射層の上に第2記録層を形成し、その後、これらの第1光ディスク基板と第2光ディスク基板とを、第1記録層及び第2記録層を内側にして、接着層を介して貼り合わせた層構成になっている。ここで、第1光ディスク基板は、可撓性を有する樹脂により形成されているシート(以下、フレキシブルシートとする)を使用して製造されており、第2光ディスク基板は、スタンパを型にして射出成形により製造されている。この光ディスクに対して情報の記録/再生を行う際には、レーザ光が第1光ディスク基板側から第1記録層及び第2記録層にレンズを介して照射される。
【0005】
なお、第1光ディスク基板をフレキシブルシートで製造するのは、光ディスクの高記録密度化のためにトラックピッチを狭く形成するので、第1光ディスク基板を薄く形成する必要性が生じるためである。トラックピッチが狭くなると、それに対応させてレーザ光のスポット径を小さくする必要がある。このスポット径を小さくするためには、レーザ光の波長を短くするか、レンズ開口数NAを大きくすれば良い。例えば、レーザ光に青紫色レーザを用いれば、NAを0.85程度にして、スポット径を非常に小さくすることができる。しかしながら、NAが0.85程度になると、焦点距離が短くなり、第1記録層及び第2記録層を第1光ディスク基板表面から0.1mm程度の位置に形成しなければならない。したがって、第1光ディスク基板を薄く形成するめに、フレキシブルシートが使用されている。
【0006】
この第1光ディスク基板を製造する方法として、特許第2942430号では、フィルム状に巻かれ、PET(ポリエチレンテレフタレート)等で形成されたフレキシブルシートをロールトゥロール(Roll to Roll)方式で搬送しながら、このフレキシブルシートの表面に凹凸パターンを形成し、その後、光ディスク形状に打ち抜いて、第1光ディスク基板を製造している。ここで、フレキシブルシート表面に凹凸パターンを形成する方法としては、フレキシブルシート表面に熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂で転写層を形成し、表面に凹凸パターンを有するスタンパを転写層に押圧して凹凸パターンを転写し、熱硬化させる熱プレス法や、フレキシブルシート表面に紫外線硬化型樹脂で転写層を形成し、この転写層にスタンパを押圧して凹凸パターンを転写し、紫外線硬化させる2P(Photo Polymerization)法等が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許第2942430号で提案されている方法は、フレキシブルシートをディスク形状に打ち抜くときに、位置決めマーク等をモニタリングして位置決めをその度に行うので、リードタイムが長くなる。また、光ディスクでは、回転中心とトラック中心との差である偏心量を60μm以下(オレンジブック規格)に抑える必要があるが、位置決めマークによる位置決めでは、偏心量が60μm以下に抑えられないことがあり、品質のばらつきも発生しやすい。特に、偏心量が大きい場合には、光ディスクに対する情報の記録/再生を行う光ディスクドライブによって、情報の記録/再生を行う時に、レーザ光をトラック上に正確に位置させるトラッキング制御ができなくなり問題である。
【0008】
また、フレキシブルシートの表面に記録層等の層を形成する場合には、蒸着等による成膜応力によりフレキシブルシートが変形しやすいので、光ディスク基板を変形させず、平坦に形成することは困難である。
【0009】
本発明の目的は、光ディスクの偏心量を抑えることができる光ディスク基板の製造方法を提供することである。
【0010】
本発明の目的は、表面が平坦な光ディスク基板を製造することができる光ディスク基板の製造方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の光ディスク基板の製造方法は、フレキシブルシートに中心穴を形成する中心穴形成工程と、表面に凹凸パターンを有するスタンパから前記中心穴形成工程で中心穴が形成された前記フレキシブルシートの表面に中心穴を基準として前記凹凸パターンを転写する転写工程と、前記中心穴形成工程で中心穴が形成された前記フレキシブルシートを光ディスクの完成サイズに中心穴を基準として形成するサイズ形成工程と、を備える。
【0012】
したがって、フレキシブルシートに中心穴を形成した後に、中心穴を基準として、フレキシブルシートの表面にピットトラックやグルーブトラック等の凹凸パターンをスタンパから転写して形成し、このフレキシブルシートを光ディスクの完成サイズに形成することによって、光ディスク基板の中心穴の中心(回転中心)がトラック中心及び重心と一致して、光ディスク基板の偏心量が少なくなる。
【0013】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の光ディスク基板の製造方法において、前記サイズ形成工程を行う前に、前記転写工程を行うようにした。
【0014】
したがって、サイズ形成工程を行う前に転写工程を行うことによって、転写工程でフレキシブルシートの外周部分に変形及び破損等が発生しても、サイズ形成工程でその外周部分が取り除かれる。
【0015】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の光ディスク基板の製造方法において、前記中心穴形成工程を行う前に、前記フレキシブルシートを光ディスクの完成サイズよりも大きく、前記中心穴形成工程で前記フレキシブルシートの中心に中心穴を形成しやすいサイズに形成する大サイズ形成工程を備える。
【0016】
したがって、中心穴形成工程でフレキシブルシートの中心に中心穴を形成するときの位置合わせが容易になる。
【0017】
請求項4記載の発明は、請求項1、2又は3記載の光ディスク基板の製造方法において、前記中心穴形成工程では、前記フレキシブルシートが複数枚重ねられている。
【0018】
したがって、多数枚重ねられたフレキシブルシートに中心穴を形成することによって、フレキシブルシート一枚毎に中心穴を形成する場合に比べ、光ディスク基板の中心穴のばらつきが無くなり、中心穴が短時間で多数枚のフレキシブルシートに形成される。
【0019】
請求項5記載の発明は、請求項1、2、3又は4記載の光ディスク基板の製造方法において、前記スタンパは、前記凹凸パターンで形成されているトラックの中心に中心を一致させて形成された中心穴を有し、前記転写工程は、回転中心にセンターポールが設けられて回転駆動される回転台に、中心穴を有する前記スタンパを前記センターポールに中心穴を合わせて載置し、前記回転台に載置された前記スタンパの表面上に、加熱、冷却又は光照射により硬化する転写剤を介して、中心穴が形成された前記フレキシブルシートを前記センターポールに中心穴を合わせて載置し、前記回転台を回転駆動することで、前記転写剤により転写層を形成し、又は、形成しながら、加熱、冷却又は光照射により前記転写層を硬化させる。
【0020】
したがって、スタンパの表面とフレキシブルシートの表面との間に形成された転写層を硬化させることによって、スタンパから転写層のスタンパ側の表面にピットトラックやグルーブトラック等の凹凸パターンが転写され、フレキシブルシートを剥がすと、フレキシブルシートの表面に凹凸パターンを有する転写層が形成される。さらに、回転台のセンターポールに中心穴を合わせてスタンパ及びフレキシブルシートを載置することによって、スタンパからフレキシブルシートの表面に中心穴を基準として凹凸パターンが転写される。
【0021】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の光ディスク基板の製造方法において、前記回転台に載置された前記スタンパの中心穴と前記センターポールとの隙間は、0.01mm以上0.03mm以下であり、かつ、前記スタンパの表面上に載置された前記フレキシブルシートの中心穴と前記センターポールとの隙間も、0.01mm以上0.03mm以下である。
【0022】
したがって、センターポールに対するスタンパの中心穴の隙間とセンターポールに対するフレキシブルシートの中心穴の隙間とをそれぞれ0.01mm以上0.03mm以下にすることによって、光ディスク基板の中心穴の中心(回転中心)とトラック中心とが一致して、光ディスク基板の偏心量が少なくなる。
【0023】
請求項7記載の発明は、請求項1、2、3、4、5又は6記載の光ディスク基板の製造方法において、前記転写工程で前記凹凸パターンが転写された前記フレキシブルシートの表面上に記録層を形成する層形成工程を備える。
【0024】
したがって、転写層の上に記録層を形成することによって、転写層と同じ凹凸パターンが表面に形成された記録層を有する光ディスク基板が形成される。
【0025】
請求項8記載の発明は、請求項7記載の光ディスク基板の製造方法において、前記層形成工程では、前記転写工程で前記凹凸パターンが転写された前記フレキシブルシートに中心穴を覆う保護部が設けられている。
【0026】
したがって、フレキシブルシートの中心穴を保護部により覆うことによって、フレキシブルシートの表面上に層を形成するときに、フレキシブルシートの裏面に層が形成されることは無い。
【0027】
請求項9記載の発明は、請求項7又は8記載の光ディスク基板の製造方法において、前記層形成工程では、前記転写工程で前記凹凸パターンが転写された前記フレキシブルシートに緊張力が加えられている。
【0028】
したがって、フレキシブルシートに緊張力を加えることによって、フレキシブルシートの表面上に層を形成するとき、蒸着等による成膜応力により発生する局所的な変形が防がれる。
【0029】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態である光ディスク基板の製造方法について図1ないし図3を参照して説明する。図1は、本実施の形態の光ディスク基板Fbの製造工程を示す外観斜視図である。
【0030】
図1に示すように、光ディスク基板Fbの製造工程は、複数枚重ねられたフレキシブルシートFを光ディスクDの完成サイズより大きいサイズの円形に形成する大サイズ形成工程1と、完成サイズより大きいサイズに形成され、複数枚重ねられた円形フレキシブルシートFaに中心穴Fhを形成する中心穴形成工程2と、表面にピットトラックやグルーブトラック等の凹凸パターンを有するスタンパSから中心穴Fhが形成された円形フレキシブルシートFaの表面に中心穴Fhを基準として凹凸パターンを転写する転写工程3と、凹凸パターンが表面に転写された円形フレキシブルシートFaの表面の上に各種の層を形成する層形成工程4と、各種の層が形成され、複数枚重ねられた円形フレキシブルシートFaを光ディスクDの完成サイズに中心穴Fhを基準として形成するサイズ形成工程5と、から構成されている。
【0031】
大サイズ形成工程1では、光ディスクDの完成サイズより大きい直径で形成された同心円状の刃を有する打ち抜き機を使用する。この打ち抜き機により、複数枚重ねられたフレキシブルシートFに同心円状の刃を圧接して、フレキシブルシートFを光ディスクDの完成サイズより大きく、中心穴形成工程2でフレキシブルシートFの中心に中心穴を形成しやすいサイズの円形に打ち抜く。これにより、フレキシブルシートFは、光ディスクDの完成サイズより大きいサイズの円形に形成され、円形フレキシブルシートFaとなる。したがって、中心穴形成工程2で円形フレキシブルシートFaの中心に中心穴Fhを形成するときの位置合わせが容易になるので、中心穴形成工程2を短時間で行うことができる。ここで、光ディスクDの形状は、円形であるがこれに限るものではない。
【0032】
なお、フレキシブルシートの材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート等のプラスチックが用いられる。
【0033】
中心穴形成工程2では、形成しようとする中心穴Fhと同一直径で形成された同心円状の刃を有する打ち抜き機を使用する。この打ち抜き機により、複数枚重ねられた円形フレキシブルシートFaに同心円状の刃を圧接して、中心穴Fhを円形に打ち抜く。このとき、同心円状の刃は、中心を円形フレキシブルシートFaの中心に一致させる位置決めが行われている。これにより、円形フレキシブルシートFaは、中心位置に中心穴Fhが形成されている。
【0034】
このように多数枚重ねられた円形フレキシブルシートFaに中心穴Fhを形成することによって、円形フレキシブルシートFa一枚毎に中心穴Fhを形成する場合に比べ、光ディスク基板Fbの中心穴Fhのばらつきが無くなるので、光ディスクDの品質が向上し、さらに、中心穴Fhが短時間で多数枚の円形フレキシブルシートFaに形成されるので、リードタイムを短縮することができる。
【0035】
転写工程3では、スタンパSから円形フレキシブルシートFaの表面に凹凸パターンを転写する転写装置10を使用する。図2は、スタンパSから円形フレキシブルシートFaの表面に凹凸パターンを転写する転写工程を示す縦断面図である。図2に示すように、転写装置10には、中心にセンターポール11が形成された回転台12が設けられ、この回転台12に載置固定されるスタンパS上に転写剤13を塗布する塗布ノズル14が設けられている。そして、回転台12は、回転軸15を回転中心として回転駆動される。なお、スタンパSは、トラック中心に中心を一致させて形成された中心穴Shを有し、この中心穴Shをセンターポール11に合わせて載置される。ここで、転写剤13としては、例えば、紫外線硬化樹脂を使用している。
【0036】
まず、回転台12にスタンパSを載置固定した後、塗布ノズル14を所定の塗布位置へ移動させ、スタンパSを回転台12と共に回転させながら、塗布ノズル14から転写剤13を吐出させる。これにより、転写剤13は、スタンパSの表面上に円環状に塗布される(図2(a)参照)。
【0037】
次に、塗布ノズル14を退避位置に移動させ、円形フレキシブルシートFaの中心穴Fhをセンターポール11に合わせて、スタンパSの表面上に表面を下にして円形フレキシブルシートFaを載置させ、回転台12を回転させる(図2(b)参照)。これにより、転写剤13は、スタンパSの外周まで浸透し、スタンパSの表面と円形フレキシブルシートFaとの間に転写層13aが形成される(図2(c)参照)。
【0038】
最後に、紫外線を照射して、転写層13aを硬化させた後、円形フレキシブルシートFaをスタンパSから剥がす。これにより、円形フレキシブルシートFaの表面には、スタンパSの凹凸パターンを表面に有する転写層13aが形成されている。このようにして、スタンパSから円形フレキシブルシートFaの表面に凹凸パターンを転写することができる。さらに、回転台12のセンターポール11に中心穴Sh,Fhを合わせてスタンパS及び円形フレキシブルシートFaを載置することによって、スタンパSから円形フレキシブルシートFaの表面に中心穴Sh,Fhを基準として凹凸パターンが転写されるので、光ディスク基板Fbの中心穴Fhの中心(回転中心)とトラック中心との偏心量を抑えることができる。
【0039】
なお、紫外線の照射は、回転台12を回転して転写剤13をスタンパSの外周に浸透させるときに、同時に行っても良い。また、転写剤13としては、例えば、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂を使用しても良く、この場合には、冷却又は加熱により転写層13aを硬化させる。
【0040】
ここで、転写装置10によりスタンパSの凹凸パターンを円形フレキシブルシートFaの表面に転写するときには、回転台12に載置されたスタンパSの中心穴Shとセンターポール11との隙間SL(以下、スタンパ隙間SLとする)を0.01mm以上0.03mm以下として、さらに、スタンパSの表面上に載置された円形フレキシブルシートFaの中心穴Fhとセンターポール11との隙間FL(以下、フレキシブルシート隙間FLとする)を0.01mm以上0.03mm以下にしている(図2(c)参照)。これにより、光ディスク基板Fbの中心穴Fhの中心(回転中心)とトラック中心との偏心量が少なくなるので、光ディスクDの偏心量を抑えることができる。これらの隙間SL,FLは、スタンパSの中心穴Shの直径及び円形フレキシブルシートFaの中心穴Fhの直径をセンターポール11に基づいて変化させることで調整される。なお、これらの隙間SL,FLは、センターポール11の直径を変化させることでも調整することができる。この場合には、センターポール11を回転台12に着脱自在に設け、直径の異なるセンターポール11を数種類用意しておくと良い。
【0041】
層形成工程4では、円形フレキシブルシートFaの表面に形成された転写層13aの上に層を形成する。図3は、円形フレキシブルシートFaの表面に層を形成する層形成工程を示し、(a)は平面図、(b)及び(c)は縦断面図である。図3(a)及び(b)に示すように、まず、円形フレキシブルシートFaに、転写層13aが形成された面の反対面から、中心穴Fhを覆う保護部としての保護シート20を貼り付ける。この保護シート20は、例えば、密着力の弱いシール状のシートであるが、蒸着等により各種の層が形成されるときに剥がれることはない。これにより、円形フレキシブルシートFaの転写層13aの上に層を形成するときに、円形フレキシブルシートFaの裏面に層が形成されることは無いので、品質の良い光ディスク基板Fbを製造することができる。
【0042】
次に、光ディスクDの完成サイズと同じ外径を有する内リング21の上に、保護シート20が貼り付けられた円形フレキシブルシートFaを載せる。なお、内リング21の外径は、例えば、光ディスクDの完成サイズより大きくても構わない。そして、円形フレキシブルシートFaの外周部を一定の力で引っ張ることで、円形フレキシブルシートFaに緊張力を加えながら、円形フレキシブルシートFaの上から、内リング21の外径より少し内径が大きい外リング22を載せる。この外リング22と内リング21との隙間は、フレキシブルシートFaの厚さに基づいて決定されている。そして、円形フレキシブルシートFaに加えられている緊張力は、円形フレキシブルシートFaと内リング21の外周面及び外リング22の内周面との摩擦力により保持されている。これにより、円形フレキシブルシートFaの表面上に層を形成するとき、蒸着等による成膜応力により発生する局所的な変形が防がれるので、表面が平坦な光ディスク基板Fbを製造することができる。
【0043】
この状態で、図3(c)に示すように、円形フレキシブルシートFaの転写層13aの上に、各種の層として、蒸着により、例えば、記録特性を調整又は向上させる誘電体層23aを形成し、この誘電体層23aの上に情報が記録される記録層24を形成し、この記録層24の上に誘電体層23bを形成して、さらに、レーザ光等による熱を放散する放熱層25を形成する。その後、外リング22及び内リング21を解体して、円形フレキシブルシートFaから保護シート20を剥がす。これにより、各種の層を有する円形フレキシブルシートFaが形成される。
【0044】
なお、誘電体層23の材料としては、例えば、ZnS−SiO等が用いられ、記録層24の材料としては、例えば、相変化材料が用いられる。この相変化材料としては、Ag−In−Sb−Te系材料やGe−Sb−Te系材料等を用いることができる。他の記録層24の材料としては、例えば、有機色素材料等も用いられる。また、放熱層25の材料としては、例えば、AlN(窒化アルミ)やIn−Sn−O系材料等が用いられる。
【0045】
サイズ形成工程5では、転写装置10のセンターポール11と同じ直径であるセンターポールを有し、光ディスクDの完成サイズと同じ直径で形成されている同心円状の刃を有する打ち抜き機を使用する。この打ち抜き機のセンターポールに中心穴Fhを合わせて、層が形成された円形フレキシブルシートFaを複数枚重ねて載置する。そして、複数枚重ねられた円形フレキシブルシートFaに刃を圧接して、光ディスクDの完成サイズの円形に打ち抜く。これにより、円形フレキシブルシートFaは、光ディスクDの完成サイズの円形に形成され、光ディスク基板Fbとなる。
【0046】
このように多数枚重ねられた円形フレキシブルシートFaを光ディスクDの完成サイズに形成することによって、一枚毎に円形フレキシブルシートFaを光ディスクDの完成サイズに形成する場合に比べ、中心穴Fhが短時間で多数枚の円形フレキシブルシートFaに形成されるので、リードタイムを短縮することができる。
【0047】
本実施の形態によれば、円形フレキシブルシートFaに中心穴Fhを形成した後に、中心穴Fhを基準として、円形フレキシブルシートFaの表面に凹凸パターンをスタンパSから転写して形成し、この円形フレキシブルシートFaを完成サイズに形成することによって、光ディスク基板Fbの中心穴Fhの中心(回転中心)がトラック中心及び重心と一致して、光ディスク基板Fbの偏心量が少なくなるので、光ディスクDの偏心量を抑えることができる。さらに、サイズ形成工程5を行う前に転写工程3を行うことによって、転写工程3で円形フレキシブルシートFaの外周部分に変形及び破損等が発生しても、サイズ形成工程5でその外周部分が取り除かれるので、表面が平坦な光ディスク基板Fbを製造することができる。
【0048】
なお、本実施の形態においては、転写工程3を行ってから、サイズ形成工程5を行っているが、これに限るものではなく、例えば、サイズ形成工程5を行ってから、転写工程3を行い、最後に層形成工程4を行っても良い。ただし、この場合、層形成工程4では、円形フレキシブルシートFaが光ディスクDの完成サイズになっているので、内リング21及び外リング22を使用せずに層を形成する必要がある。
【0049】
また、本実施の形態においては、大サイズ形成工程1や層形成工程4を行っているが、これに限るものではなく、例えば、大サイズ形成工程1や層形成工程4を行わなくても良い。
【0050】
また、本実施の形態においては、スタンパSの表面と円形フレキシブルシートFaの表面との間に転写層13aを形成し、この転写層13aを硬化させることによって、円形フレキシブルシートFaの表面にスタンパSの凹凸パターンを転写しているが、これに限るものではなく、例えば、円形フレキシブルシートFaを熱可塑性樹脂で形成し、この円形フレキシブルシートFaにスタンパSを当接させながら加熱して、円形フレキシブルシートFaの表面を溶融し、その後、冷却して硬化させることによって、円形フレキシブルシートFaの表面にスタンパSの凹凸パターンを転写しても良い。
【0051】
また、本実施の形態においては、保護部として、粘着性のある保護シート20を使用しているが、これに限るものではなく、例えば、粘着性のある軽い板等を使用しても良い。さらに、本実施の形態においては、保護部を円形フレキシブルシートFaの裏面に設けているが、これに限るものではなく、例えば、表面に設けても良い。ただし、この場合には、円形フレキシブルシートFaの表面に形成された凹凸パターンを覆わない大きさに保護部を形成する必要がある。
【0052】
【実施例】
[実施例1]
図4に示すような層構成を有する光ディスクDを製造する。まず、本発明の実施の一形態の光ディスク基板Fbの製造方法によって、第1光ディスク基板30として、第1スタンパSの凹凸パターンであるグルーブトラックが表面に形成された転写層13aを有するフレキシブルシートFを形成し、その上に半透明膜31(誘電体層23a、第1記録層24、誘電体層23b、放熱層25)を形成した。次に、第2光ディスク基板32の上に反射膜33(反射層34、誘電体層35a、第2記録層36、誘電体層35b)を形成し、これらの第1光ディスク基板30と第2光ディスク基板32とを接着層37を介して貼り合わせることによって、光ディスクDを製造した。
【0053】
なお、光ディスクDに対する情報の記録/再生の時には、第1光ディスク基板30側からレーザ光が照射される。したがって、半透明膜31の透過率が高過ぎると、第1記録層24で光吸収が全く起こらず、第1記録層24に対する記録/再生ができなくなってしまい、反対に、半透明膜31の透過率が低過ぎると、第2記録層36に光が到達せずに、第2記録層36に対する記録/再生ができなくなってしまうので、適切な透過率を有する半透明膜31を形成する必要がある。
【0054】
第2光ディスク基板32は、グルーブトラックの凹凸パターンが表面に形成された第2スタンパを型として、射出成形により形成されている。そして、この第2光ディスク基板32の凹凸パターンが形成された面上に、反射膜33が形成されている。なお、第2光ディスク基板32の材料としては、例えば、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート等のプラスチックが用いられる。そして、誘電体層35の材料としては、例えば、ZnS−SiO等が用いられ、第2記録層36の材料としては、例えば、相変化材料が用いられる。また、接着層37の材料としては、例えば、感圧性接着剤、光硬化性接着剤、ホットメルト接着剤等が用いられる。
【0055】
また、第1光ディスク基板30の製造工程における転写工程3では、円形フレキシブルシートFaとして、フレキシブルシート隙間FLが0.03mmとなるシートを使用した。そして、第1スタンパSとしては、スタンパ隙間SLを変化させた数種類のスタンパを使用した。
【0056】
このように製造した光ディスクDに対し、偏心量(Radial Runout)を計測した。その結果を図5に示す。図5は、スタンパ隙間SLと偏心量との関係を示すグラフである。この結果から、スタンパ隙間SLが0.03mmより大きくなると、偏心量が60μm(オレンジブック規格)より大きくなることが確認された(FL=0.03mmのグラフ参照)。
【0057】
[比較例1]
実施例1と同様に光ディスクDを製造する。ただし、第1光ディスク基板30の製造工程における転写工程3では、円形フレキシブルシートFaとして、フレキシブルシート隙間FLが0.05mmとなるシートを使用した。
【0058】
このように製造した光ディスクDに対し、偏心量を計測した。その結果を図5に示す。この結果から、スタンパ隙間SLが0.01mmより大きい範囲では、偏心量が60μmより大きいことが確認された(FL=0.05mmのグラフ参照)。
【0059】
[比較例2]
実施例1と同様に光ディスクDを製造する。ただし、第1光ディスク基板30の製造工程における転写工程3では、円形フレキシブルシートFaとして、フレキシブルシート隙間FLが0.01mmより小さくなるシートを使用した。
【0060】
第1光ディスク基板30の製造途中で、円形フレキシブルシートFaの中心穴Fhが回転台12のセンターポール11の外周と摺動して、円形フレキシブルシートFaに変形や破断等が発生することが確認された。
【0061】
[実施例2]
実施例1と同様に光ディスクDを製造する。ただし、第1光ディスク基板30の製造工程における転写工程3では、第1スタンパSとして、スタンパ隙間SLが0.03mmとなるスタンパを使用した。そして、円形フレキシブルシートFaとしては、フレキシブルシート隙間FLを変化させた数種類のシートを使用した。
【0062】
このように製造した光ディスクDに対し、偏心量を計測した。その結果を図6に示す。図6は、フレキシブルシート隙間FLと偏心量との関係を示すグラフである。この結果から、フレキシブルシート隙間FLが0.03mmより大きくなると、偏心量が60μm(オレンジブック規格)より大きくなることが確認された(SL=0.03mmのグラフ参照)。
【0063】
[比較例3]
実施例1と同様に光ディスクDを製造する。ただし、第1光ディスク基板30の製造工程における転写工程3では、第1スタンパSとして、スタンパ隙間SLが0.05mmとなるスタンパを使用した。
【0064】
このように製造した光ディスクDに対し、偏心量を計測した。その結果を図6に示す。この結果から、フレキシブルシート隙間FLが0.01mmより大きい範囲では、偏心量が60μmより大きいことが確認された(SL=0.05mmのグラフ参照)。
【0065】
[比較例4]
実施例1と同様に光ディスクDを製造する。ただし、第1光ディスク基板30の製造工程における転写工程3では、第1スタンパSとして、スタンパ隙間SLが0.01mmより小さくなるスタンパを使用した。
【0066】
第1光ディスク基板30の製造工程等で、回転台12のセンターポール11に対して第1スタンパSの着脱を繰り返すと、第1スタンパSの中心穴Shの内周がセンターポール11の外周と摺動して、第1スタンパSの内周やセンターポール11の外周は摩耗し、中心穴Shやセンターポール11の直径が変化したり、第1スタンパSが折れ曲がったりすることが確認された。
【0067】
これらの結果から、スタンパ隙間SLを0.01mm以上0.03mm以下にして、かつ、フレキシブルシート隙間FLを0.01mm以上0.03mm以下にすることによって、光ディスクDの偏心量が60μm(オレンジブック規格)以下になり、偏心量を抑えることができることが確認された。
【0068】
【発明の効果】
請求項1記載の光ディスク基板の製造方法によれば、フレキシブルシートに中心穴を形成する中心穴形成工程と、表面に凹凸パターンを有するスタンパから前記中心穴形成工程で中心穴が形成された前記フレキシブルシートの表面に中心穴を基準として前記凹凸パターンを転写する転写工程と、前記中心穴形成工程で中心穴が形成された前記フレキシブルシートを光ディスクの完成サイズに中心穴を基準として形成するサイズ形成工程と、を備えることから、フレキシブルシートに中心穴を形成した後に、中心穴を基準として、フレキシブルシートの表面にピットトラックやグルーブトラック等の凹凸パターンをスタンパから転写して形成し、このフレキシブルシートを光ディスクの完成サイズに形成することによって、光ディスク基板の中心穴の中心(回転中心)がトラック中心及び重心と一致して、光ディスク基板の偏心量が少なくなるので、光ディスクの偏心量を抑えることができる。
【0069】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の光ディスク基板の製造方法において、前記サイズ形成工程を行う前に、前記転写工程を行うようにしたことから、転写工程でフレキシブルシートの外周部分に変形及び破損等が発生しても、サイズ形成工程でその外周部分が取り除かれるので、表面が平坦な光ディスク基板を製造することができる。
【0070】
請求項3記載の発明によれば、請求項1又は2記載の光ディスク基板の製造方法において、前記中心穴形成工程を行う前に、前記フレキシブルシートを光ディスクの完成サイズよりも大きく、前記中心穴形成工程で前記フレキシブルシートの中心に中心穴を形成しやすいサイズに形成する大サイズ形成工程を備えることから、中心穴形成工程でフレキシブルシートの中心に中心穴を形成するときの位置合わせが容易になるので、中心穴形成工程を短時間で行うことができる。
【0071】
請求項4記載の発明によれば、請求項1、2又は3記載の光ディスク基板の製造方法において、前記中心穴形成工程では、前記フレキシブルシートが複数枚重ねられていることから、多数枚重ねられたフレキシブルシートに中心穴を形成することによって、フレキシブルシート一枚毎に中心穴を形成する場合に比べ、光ディスク基板の中心穴のばらつきが無くなり、中心穴が短時間で多数枚のフレキシブルシートに形成されるので、リードタイムを短縮することができる。
【0072】
請求項5記載の発明によれば、請求項1、2、3又は4記載の光ディスク基板の製造方法において、前記スタンパは、前記凹凸パターンで形成されているトラックの中心に中心を一致させて形成された中心穴を有し、前記転写工程は、回転中心にセンターポールが設けられて回転駆動される回転台に、中心穴を有する前記スタンパを前記センターポールに中心穴を合わせて載置し、前記回転台に載置された前記スタンパの表面上に、加熱、冷却又は光照射により硬化する転写剤を介して、中心穴が形成された前記フレキシブルシートを前記センターポールに中心穴を合わせて載置し、前記回転台を回転駆動することで、前記転写剤により転写層を形成し、又は、形成しながら、加熱、冷却又は光照射により前記転写層を硬化させることから、スタンパの表面とフレキシブルシートの表面との間に形成された転写層が硬化して、スタンパから転写層のスタンパ側の表面に凹凸パターンが転写され、フレキシブルシートを剥がすと、フレキシブルシートの表面にピットトラックやグルーブトラック等の凹凸パターンを有する転写層が形成されるので、スタンパからフレキシブルシートの表面に凹凸パターンを転写することができ、さらに、回転台のセンターポールに中心穴を合わせてスタンパ及びフレキシブルシートを載置することによって、スタンパからフレキシブルシートの表面に中心穴を基準として凹凸パターンが転写されるので、光ディスク基板の中心穴の中心(回転中心)とトラック中心との偏心量を抑えることができる。
【0073】
請求項6記載の発明によれば、請求項5記載の光ディスク基板の製造方法において、前記回転台に載置された前記スタンパの中心穴と前記センターポールとの隙間は、0.01mm以上0.03mm以下であり、かつ、前記スタンパの表面上に載置された前記フレキシブルシートの中心穴と前記センターポールとの隙間も、0.01mm以上0.03mm以下であることから、光ディスク基板の中心穴の中心(回転中心)とトラック中心とが一致して、光ディスク基板の偏心量が少なくなるので、光ディスクの偏心量を抑えることができる。
【0074】
請求項7記載の発明によれば、請求項1、2、3、4、5又は6記載の光ディスク基板の製造方法において、前記転写工程で前記凹凸パターンが転写された前記フレキシブルシートの表面上に記録層を形成する層形成工程を備えることから、転写層の上に記録層を形成することによって、転写層と同じ凹凸パターンが表面に形成された記録層を有する光ディスク基板が形成されるので、書換可能型や追記型の光ディスクを製造することができる。
【0075】
請求項8記載の発明によれば、請求項7記載の光ディスク基板の製造方法において、前記層形成工程では、前記転写工程で前記凹凸パターンが転写された前記フレキシブルシートに中心穴を覆う保護部が設けられていることから、フレキシブルシートの表面上に層を形成するときに、フレキシブルシートの裏面に層が形成されることは無いので、品質の良い光ディスク基板を製造することができる。
【0076】
請求項9記載の発明によれば、請求項7又は8記載の光ディスク基板の製造方法において、前記層形成工程では、前記転写工程で前記凹凸パターンが転写された前記フレキシブルシートに緊張力が加えられていることから、フレキシブルシートの表面上に層を形成するとき、蒸着等による成膜応力により発生する局所的な変形が防がれるので、表面が平坦な光ディスク基板を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である光ディスク基板の製造工程を示す外観斜視図である。
【図2】スタンパから円形フレキシブルシートの表面に凹凸パターンを転写する転写工程を示す縦断面図である。
【図3】円形フレキシブルシートの表面に層を形成する層形成工程を示し、(a)は平面図、(b)及び(c)は縦断面図である。
【図4】実施例で製造する光ディスクの層構成を示す縦断面図である。
【図5】回転台のセンターポールに対する第1スタンパの中心穴の隙間SLと偏心量との関係を示すグラフである。
【図6】回転台のセンターポールに対する円形フレキシブルシートの中心穴の隙間FLと偏心量との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 大サイズ形成工程
2 中心穴形成工程
3 転写工程
4 層形成工程
5 サイズ形成工程
11 センターポール
12 回転台
13 転写剤
13a 転写層
24 記録層
F フレキシブルシート
Fb 光ディスク基板
Fh 中心穴
S スタンパ
Sh 中心穴

Claims (7)

  1. 完成サイズよりも大きいサイズに形成された大サイズフレキシブルシートを複数枚重ねて中心穴を形成する中心穴形成工程と、
    表面に凹凸パターンを有するスタンパから前記中心穴形成工程で中心穴が形成された前記フレキシブルシートの表面に中心穴を基準として前記凹凸パターンを転写する転写工程と、
    前記中心穴形成工程で中心穴が形成された前記フレキシブルシートを光ディスクの完成サイズに中心穴を基準として形成するサイズ形成工程と、を備える光ディスク基板の製造方法。
  2. 前記サイズ形成工程を行う前に、前記転写工程を行うようにした請求項1記載の光ディスク基板の製造方法。
  3. 前記中心穴形成工程を行う前に、前記フレキシブルシートを光ディスクの完成サイズよりも大きく、前記中心穴形成工程で前記フレキシブルシートの中心に中心穴を形成しやすいサイズに形成する大サイズ形成工程を備える請求項1又は2記載の光ディスク基板の製造方法。
  4. 前記スタンパは、前記凹凸パターンで形成されているトラックの中心に中心を一致させて形成された中心穴を有し、
    前記転写工程は、回転中心にセンターポールが設けられて回転駆動される回転台に、中心穴を有する前記スタンパを前記センターポールに中心穴を合わせて載置し、前記回転台に載置された前記スタンパの表面上に、加熱、冷却又は光照射により硬化する転写剤を介して、中心穴が形成された前記フレキシブルシートを前記センターポールに中心穴を合わせて載置し、前記回転台を回転駆動することで、前記転写剤により転写層を形成し、又は、形成しながら、加熱、冷却又は光照射により前記転写層を硬化させる請求項1、2又は3記載の光ディスク基板の製造方法。
  5. 前記回転台に載置された前記スタンパの中心穴と前記センターポールとの隙間は、0.01mm以上0.03mm以下であり、かつ、前記スタンパの表面上に載置された前記フレキシブルシートの中心穴と前記センターポールとの隙間も、0.01mm以上0.03mm以下である請求項4記載の光ディスク基板の製造方法。
  6. 前記転写工程で前記凹凸パターンが転写された前記フレキシブルシートの表面上に記録層を形成する層形成工程を備える請求項1、2、3、4又は5記載の光ディスク基板の製造方法。
  7. 前記層形成工程では、前記転写工程で前記凹凸パターンが転写された前記フレキシブルシートに中心穴を覆う保護部が設けられている請求項6記載の光ディスク基板の製造方法。
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