JP2003177237A - 光学多層膜フィルタ - Google Patents

光学多層膜フィルタ

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光通信に適応できるバンドパス特性を得るこ
とができる光学多層膜フィルタを提供する。 【解決手段】 第1の光学媒質からなる複数の第1の光
学媒質層と、第1の光学媒質層より高い屈折率を有する
第2の光学媒質からなる複数の第2の光学媒質層とを交
互に積層した複数の積層体を、第1の光学媒質層または
第2の光学媒質層からなるキャビティ層を介して接続し
たマルチキャビティ構成を有する光学多層膜フィルタに
おいて、キャビティ層の間の第1の光学媒質層のうち少
なくとも1層を、第1の光学媒質よりも低い屈折率を有
する第3の光学媒質からなる第3の光学媒質層により形
成したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信装置や光学
デバイス等に使用される光学多層膜フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】光学多層膜フィルタは、光学的な屈折率
の異なる光学媒質層、例えば誘電体膜を交互に積み重ね
て形成され、境界面での反射光の干渉を利用して所定の
光学特性を得るものである。現在、単層膜では得られな
い所望の光学特性を得るために、眼鏡などのガラス上お
よびプラスチック上への無反射コーティング、ビデオカ
メラの色分解プリズム、バンドパスフィルタなどの各種
光学フィルタ、発光レーザの端面コーティング等に利用
されている。また、最近では、広帯域光波長多重通信
(高密度波長分割多重(Dense Waveleng
th Division Multiplexing;
DWDM)通信)に用いる合波フィルタや分波フィルタ
に応用される。
【0003】光学多層膜フィルタの設計について、図2
1〜図23を参照して、説明する。図21に示すよう
に、屈折率n0の基板1上に、屈折率n1の透明な光学媒
質層12を膜厚d1で形成した単層膜フィルタにおい
て、光学媒質層12に光が入射した場合に、特性マトリ
ックス(M)は式(1)のように定義される。ただし、
入射光の波長をλ、入射角を入射面の法線に対しθ、β
=2π(n1)(d1)・cos(θ)/λ、r=
(n1)・cos(θ)と定義する。また、iは虚数を
示し、m11、m12、m21、m22は、特性マトリックスM
の行列成分であり、m11=m22=cos(β)、m12
sin(β)/r、m21=r・sin(β)である。
【0004】
【数1】
【0005】式(1)において、入射角θが0度の場合
には、cos(θ)=1となるため、β=2π(n1
(d1)/λ、r=(n1)となる。また、入射角θが0
度かつ光学膜厚が(n1)(d1)=λ/4の場合は、β
=π/2であるので、cos(β)=0、sin(β)
=1となる。したがって、m11=m22=0、m12=1/
(n1)、m21=(n1)となる。さらに、入射角θが0
度かつ光学膜厚が(n1)(d1)=λ/2の場合は、β
=πであるので、cos(β)=−1、sin(β)=
0となる。したがって、m11=m22=0、m12=1/
(n1)、m21=n1となる。また、式(1)の特性マト
リックス(M)から、反射率係数rおよび透過率係数t
は、入射角θが0度の場合にはr=n1であるため、式
(2)、(3)となる。
【0006】
【数2】
【0007】式(2)(3)から、反射率Rは式
(4)、透過率Tは式(5)となる。
【0008】
【数3】
【0009】光学膜厚が(n1)(d1)=λ/2および
(n1)(d1)=λ/2の場合には、高い反射率、高い
透過率が得られる。次に、図22に示すような光学多層
膜の場合には、全体の特性マトリックスMは、各光学媒
質の特性マトリックスをM1,M2,M3、・・・、
k-1、Mkとした場合に、式(6)となる。但し、全体
の特性マトリックスMの行列成分をM11、M12、M21
22とした。
【0010】
【数4】
【0011】上記したように、特性マトリックスMによ
り、式(4)や式(5)と同様に反射率Rと透過率Tを
求めることが可能である。式(6)において、入射光の
波長λを設計波長λ0に固定して光学膜厚ndを選択する
ことで、光学フィルタとしての設計が可能となるため、
所望のバンドパスフィルタを得ることができる。
【0012】次に、光波長多重通信(波長分割多重(W
avelength Division Multip
lexing;WDM)通信)に用いる合波フィルタや
分波フィルタの要求仕様について、図23の透過特性を
参照して、説明する。バンドパス特性を評価する基準と
して、一般的には、−0.5dBでのフィルタ透過幅
(または透過帯幅)δW(F)と、−25dBでのクロス
トーク透過幅δW(C)と、挿入損失と、リップル強度と
が用いられる。
【0013】フィルタ透過幅は、光信号が透過するバン
ドパス信号の幅を示しており、狭いほど規定されたバン
ド幅の中で多くの信号を通すことが可能となる。また、
クロストーク幅は、混信することなしにバンドパス信号
をどれだけ近接させることができるかを示しており、細
いほど混信せずにバンドパス信号を並べることができ
る。つまり、フィルタ透過幅とクロストーク幅がともに
狭くなることで、規定されたバンド帯の中で通信に使用
できるバンドパス信号が増えることになる。また、挿入
損失とは、バンドパス信号の最大値の値と理想的な透過
率100%の強度差を示している。また、リップルと
は、バンドパス信号の最大値付近の部分に透過率が局所
的に低下する現象が見られることである。リップルが現
れた場合、所望のバンドパス特性が得られないことがあ
る。リップルが発生した場合の信号最大値と局所的透過
率低下値との差をリップル強度とする。理想的なバンド
パス特性としては、点線で示した矩形の形状が求められ
ている。
【0014】現在使用されているバンドパスフィルタの
特性としては、−0.5dBでのフィルタ透過幅が2n
m以下、−25dBでのクロストーク透過幅が4から8
nm程度であるが、既にフィルタ透過幅が1nm以下の
バンドパスフィルタの実用化を迎えている。さらに、次
世代の広帯域光波長多重通信(DWDM通信)に用いる
バンドパス特性の要求仕様としては、フィルタ特性幅が
0.1nm、クロストーク幅が0.2nmから0.8n
m、挿入損失が−1dB以下、リップル強度が−0.2
dBである。このため、最適なバンドパスフィルタの設
計が求められている。また、光学多層膜の層数も数十層
から数百層と非常に多くなるため、膜厚や膜質の均一性
もこれまで以上に高精度なものが要求されるようになっ
ている。
【0015】多層膜に用いられる薄膜材料として、シリ
コン(Si)、アモルファスシリコン(a−Si)、水
素化アモルファスシリコン(a−Si:H)、二酸化シ
リコン(Si2)、五酸化タンタル(Ta25)、アル
ミナ(Al23)、二酸化チタン(TiO2)、二酸化
ジルコニウム(ZrO2)、二酸化ハフニウム(Hf
2)、二酸化ランタン(LaO2)、二酸化セリウム
(CeO2)、三酸化アンチモン(Sb25)、三酸化
インジウム(In25)、酸化マグネシウム(Mg
O)、二酸化ソリウム(ThO2)などの酸化物および
二元以上の酸化物、あるいは、シリコン酸窒化物(Si
xx)、あるいは、シリコン窒化物(SiN)、窒化
アルミニウム(AlN)、窒化ジルコニウム(Zr
N)、窒化ハフニウム(HfN)、窒化ランタン(La
N)などの窒化物および二元以上の窒化物、あるいは、
フッ素化マグネシウム(MgF2)、三フッ化セリウム
(CeF3)、二フッ化カルシウム(CaF2)、一フッ
化リチウム(LiF)、六フッ化三ナトリウムアルミニ
ウム(Na3AlF6)などのフッ素化物、あるいは、二
元以上のフッ素化物などがある。
【0016】一般には、これらの薄膜材料のうち屈折率
の異なる2種類の材料を選択し、透明基板上に薄膜形成
装置を用いて光学多層膜フィルタを作製する。このよう
な材料を積み重ねて多層膜として形成するために、様々
な形成装置および形成方法が試みられている。その中で
スパッタ法(スパッタリング法)は、危険度の高いガス
や有毒ガスなどを使用する必要がなく、堆積する膜の表
面凹凸(表面モフォロジ)が比較的良好であるなどの理
由により、有望な成膜装置・方法の一つになっている。
その中でも、スパッタ法において化学量論的組成の膜を
得るための優れた装置・方法として酸素ガスや窒素ガス
を供給し、膜中の酸素や窒素が欠落するのを防止する反
応性スパッタ装置・方法が有望である。
【0017】また、スパッタ膜の品質を改善するため
に、電子サイクロトロン共鳴(Electron Cy
clotron Resonance;ECR)と発散
磁界を利用して作られたプラズマ流とを基板に照射する
とともに、夕一ゲットと接地間に高周波または直流電圧
を印加し、上記ECRで発生させたプラズマ流中のイオ
ンをターゲットに引き込み衝突させてスパッタ現象を引
き起こすことにより、膜を基板上に堆積させる装置・方
法(以下、これをECRスパッタ法という)がある。E
CRスパッタ法の特徴は、例えば、小野地、ジャパニー
ズジャーナルオブアプライドフィジクス、第23巻、第
8号、L534頁、1984年(Jpn.J.App
l.Phys.23,no.8,L534(198
4).)に記載されている。
【0018】一般的に、マグネトロンスパッタ法におい
ては、0.1Pa程度以上のガス圧力でないと安定なプ
ラズマは得られないのに対し、上記ECRスパッタ法で
は、0.01Pa程度以下の分子流領域のガス圧力で安
定なECRプラズマが得られる。また、ECRスパッタ
法は、高周波、または直流電圧により、ECRにより生
成したイオンをターゲットに当ててスパッタリングを行
うことにより、低い圧力でのスパッタリングが可能であ
る。
【0019】また、ECRスパッタ法では、基板にEC
Rプラズマ流とスパッタされた粒子が照射される。EC
Rプラズマ流のイオンは、発散磁界により10eVから
数10eVのエネルギーに制御される。また、気体が分
子流として振る舞う程度の低圧力で、プラズマを生成・
輸送しているために、基板に到達するイオンのイオン電
流密度も大きく取れる。したがって、ECRプラズマ流
のイオンは、スパッタされて基板に飛来した原料粒子に
エネルギーを与えるととも、原料粒子と酸素または窒素
との結合反応を促進することとなるために膜質が改善さ
れる。
【0020】ECRスパッタ法は、特に、外部からの加
熱をしない室温に近い低い基板温度で、基板上に高品質
の膜が形成できることが特徴である。ECRスパッタ法
による高品質な薄膜の堆積については、例えば、天津
他、ジャーナルオフバキュームサイエンスアンドテクノ
ロジー、第B17巻、第5号、2222頁、1999年
(J.Vac.Sci.Technol.B17,n
o.5.2222(1999).)に記載されている。
【0021】また、ECRスパッタ法で堆積した膜の表
面モフォロジは、原子スケールのオーダーで平坦であ
る。したがって、ECRスパッタ法は、ナノメーターオ
ーダーの極薄膜からなる多層膜を形成するのに有望な装
置・方法である。
【0022】さらに、ECRスパッタ法では、反応性ガ
スの分圧を制御することにより、堆積膜の屈折率を精度
良く制御することが可能である。この特性を利用するこ
とにより、他のスパッタ法では困難な屈折率を任意に調
整した堆積膜を形成し、多層膜として形成することが可
能となる。
【0023】図24に、代表的な光学多層膜フィルタの
構成例を示す。光学膜厚nd=λ0/2(2L)のキャビ
ティ層4(2L)と呼ばれる層の上下を、第1の光学媒
質層2(光学膜厚nd=λ0/4)と第1の光学媒質層よ
り高い屈折率を有するの第2の光学媒質層3(光学膜厚
d=λ0/4)とにより交互に積層した多層膜で挟んだ
構造となっている。キャビティ層4は、第1の光学媒質
層2と第2の光学媒質層3とを交互に積層した積層体の
うち、所定の位置の層であり、光学膜厚がλ/2の第1
の光学媒質層2または第2の光学媒質層3により構成さ
れる。図24では、基板上に第1の光学媒質層2と第2
の光学媒質層3とを繰り返し21層積層し、この上に2
Lのキャビティ層を形成し、さらにその上に第1の光学
媒質層2と第2の光学媒質層3とを繰り返し21層積層
して全体で43層の多層膜となっている。このような、
キャビティ層を1つ持つ層構造を「シングルキャビテ
ィ」または「1キャビティ」と呼ぶことが多い。さら
に、キャビティ層が2つ、3つ、4つと増えてゆくと、
「ダブルキャビティ」または「2キャビティ」、「トリ
プルキャビティ」または「3キャビティ」、「4キャビ
ティ」と呼ぶ。
【0024】図24を参照し、第1の光学媒質層2とし
て屈折率が2.14の五酸化タンタル(Ta25)、第
2の光学媒質層3として屈折率が3.25の水素化アモ
ルファスシリコン(a−Si:H)を用いた場合につい
て詳細に説明する。ただし、バンドパスフィルタとして
の設計波長はλ0=1550nmとした。基板として
は、一般的に使用される、BK−7や結晶化ガラス等の
基板を用いた。第2の光学媒質層3の光学膜厚dHは1
19.23nm、第1の光学媒質層2の光学膜厚dL
181.07nm、キャビティ層4の光学膜厚dCは2
×dLで362.15nmである。また、図24では、
屈折率を層の横幅により、模式的に表した。つまり、第
1の光学媒質層2よりも第2の光学媒質層3の横幅が広
いのは、屈折率が大きいことを示している。
【0025】図24に示した光学多層膜フィルタの透過
特性を図25に示す。図25(a)は、1400nmか
ら1700nmの波長範囲の特性であり、極めて急峻で
半値幅の狭いバンドパス特性が得られている。また、バ
ンドパスフィルタとしての設計波長λ0近傍での波長特
性を図25(b)に示す。フィルタ透過幅は0.1nm
以下、挿入損失もなく、リップルもない形状が得られて
いることがわかる。しかし、バンドパススペクトルの形
状は、鋭い三角形の形状であり、−25dBのクロスト
ーク幅が1nm程度となり仕様を大きく越えている。ま
た、図23の透過特性において点線で示した矩形の形状
(理想的なバンドパス特性)から外れている。したがっ
て、シングルキャビティでDWDM通信用のフィルタを
作製するのは困難であることがわかる。
【0026】そこで、キャビティ数を増やすことで、バ
ンドパススペクトル形状を矩形にしようとする試みがな
されている。図26には、例えば、第1の光学媒質層2
として屈折率が2.14の五酸化タンタル(Ta
25)、第2の光学媒質層3として屈折率が3.25の
水素化アモルファスシリコン(a−Si:H)を用い、
キャビティ数を2としたダブルキャビティの場合のスペ
クトル形状を示す。バンドパスフィルタとしての設計波
長はλ0=1550nm、第1の光学媒質層2と第2の
光学媒質層3とを交互に19層積層し、この上に2Lの
キャビティ層4を形成し、さらにその上に第1の光学媒
質層2と第2の光学媒質層3とを交互に39層積層し
て、さらにこの上に2Lのキャビティ層4を形成し、さ
らにその上に第1の光学媒質層2と第2の光学媒質層3
とを交互に19層積層する。したがって、全体で79層
の多層膜となっている。つまり、図24のシングルキャ
ビティの光学多層膜フィルタを直列につなげて、つなぎ
目にあたる部分に第1の光学媒質層2を配置した構造と
なっている。上記のようにシングルキャビティを直列配
置して2以上のキャビティをもつ多層膜構造が一般的に
用いられており、ファブリペロー型と呼ばれる。図26
(a),(b)のバンドパススペクトル形状を見ると、
フィルタ透過幅は約0.1nmを達成しており、−25
dBのクロストーク幅も0.24nmとほぼ矩形プロフ
ァイルが得られ、挿入損失もほぼ0dBとDWDM用の
要求仕様を満たしていることがわかる。しかしながら、
リップルが−1.5dBにも及ぶため、要求仕様を満た
さない。
【0027】この現象は、3以上のキャビティでも見ら
れる。図27には、第1の光学媒質層2として屈折率が
2.14の五酸化タンタル(Ta25)、第2の光学媒
質層3として屈折率が3.25の水素化アモルファスシ
リコン(a−Si:H)を用い、キャビティ数を3とし
たトリプルキャビティの場合のスペクトル形状を示す。
バンドパスフィルタとしての設計波長はλ0=1550
nmとした。基板1上に第1の光学媒質層2と第2の光
学媒質層3とを交互に19層積層し、この上に2Lのキ
ャビティ層4を形成し、さらにその上に第1の光学媒質
層2と第2の光学媒質層3とを交互に39層積層し、さ
らにこの上に2Lのキャビティ層4を形成し、さらにそ
の上に第1の光学媒質層2と第2の光学媒質層3とを交
互に39層積層し、さらにこの上に2Lのキャビティ層
4を形成し、さらにその上に第1の光学媒質層2と第2
の光学媒質層3とを交互に19層積層する。したがっ
て、全体で119層の多層膜となっている。バンドパス
スペクトル形状は、図27(a)、(b)に示すよう
に、フィルタ透過幅は約0.1nmを達成しており、−
25dBのクロストーク幅も0.24nmとほぼ矩形プ
ロファイルが得られ、挿入損失もほぼ0dBとDWDM
用の要求仕様を満たしていることがわかる。しかしなが
ら、リップルが−2dBにも及び、要求仕様を満たさな
くなってしまう。
【0028】図28には、第1の光学媒質層2として屈
折率が2.14の五酸化タンタル(Ta25)、第2の
光学媒質層3として屈折率が3.25の水素化アモルフ
ァスシリコン(a−Si:H)を用い、キャビティ数を
4とした4キャビティの場合のスペクトル形状を示す。
バンドパスフィルタとしての設計波長はλ0=1550
nmとした。基板1上に、第1の光学媒質層2と第2の
光学媒質層3とを交互に多層積層し、2Lのキャビティ
層4を4層配置して、全体で159層の多層膜となって
いる。バンドパススペクトル形状は、図28(a)、
(b)に示すように、フィルタ透過幅は約0.1nmを
達成しており、−25dBのクロストーク幅も0.2n
mとほぼ矩形プロファイルが得られ、挿入損失もほぼ0
dBとDWDM用の要求仕様を満たしていることがわか
る。しかしながら、リップルが−3dBにも及び、要求
仕様を満たさない。
【0029】図29は、第1の光学媒質層2として屈折
率が2.14の五酸化タンタル(Ta25)、第2の光
学媒質層3として屈折率が3.25の水素化アモルファ
スシリコン(a−Si:H)を用い、キャビティ数を5
とした5キャビティの場合のスペクトル形状を示す。バ
ンドパスフィルタとしての設計波長はλ0=1550n
mとした。基板1上に第1の光学媒質層2と第2の光学
媒質層3とを交互に多層積層し、2Lのキャビティ層を
5層配置して、全体で199層の多層膜となっている。
バンドパススペクトル形状は、図29(a)、(b)に
示すように、フィルタ透過幅は約0.1nmを達成して
おり、シングルキャビティで広がってしまった−25d
Bのクロストーク幅も0.2nmとほぼ矩形プロファイ
ルが得られ、挿入損失もほぼ0dBとDWDM用の要求
仕様を満たしていることがわかる。しかしながら、リッ
プルが−4dBにも及ぶため、要求仕様を満たさない。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、2キ
ャビティ、3キャビティ、4キャビティ、5キャビティ
で見られたようなリップルが発生する現象は、6以上の
キャビティでさらに顕著になる。図30に、キャビティ
数に対するフィルタ透過幅/クロストーク幅、および、
リップ強度の特性を示す。キャビティ数が増加するにし
たがって、クロストーク幅は小さくなって行くのに対
し、フィルタ透過幅やリップル強度は大きくなって行く
ことがわかる。フィルタ透過幅は、層の総数により調整
できるが、リップル強度は、調整できない。
【0031】また、例に示した五酸化タンタル(Ta2
5)と水素化アモルファスシリコン(a−Si:H)
以外、例えば二酸化シリコン(SiO2)と五酸化タン
タルの多層膜でも、またその他の多層膜の組み合わせて
も見られる現象である。
【0032】上記した通り、0.1nm程度と狭いフィ
ルタ透過幅を実現しながら、狭いクロストーク幅、矩形
に近いバンドパス特性を得るとともに、挿入損失とリッ
プルを抑えたバンドパスプロファイルを実現することは
困難である。そのため、要求仕様を満たすバンドパス特
性を示すフィルタ構造の実現が不可欠となっている。
【0033】そこで、本発明の目的は、光通信に適応で
きるバンドパス特性を得ることができる光学多層膜フィ
ルタを提供することである。
【0034】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の光学多層膜フィルタは、キャビティ層の間
の第1の光学媒質層のうち少なくとも1層を、第1の光
学媒質よりも低い屈折率を有する第3の光学媒質からな
る第3の光学媒質層により形成したことを特徴とする。
さらに、第1の光学媒質層と、第2の光学媒質層と、第
3の光学媒質層とを、これらの光学膜厚がそれぞれ、バ
ンドパスフィルタとしての設計波長λに対して、λ/4
になるような膜厚で形成し、キャビティ層を、この前記
キャビティ層の光学膜厚が、バンドパスフィルタとして
の設計波長λに対して、λ/2の整数倍になるような膜
厚で形成したことを特徴とする。
【0035】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて図面を参照して詳細に説明する。なお、実施の形態
を説明するための全図において、同一機能を有するもの
は同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
【0036】実施の形態1にかかる光学多層膜フィルタ
は、2キャビティの基本構造を有し、第1のキャビティ
層4aと第2のキャビティ層4bの間の第1の光学媒質
層2の代わりに、第1の光学媒質層2よりも低い屈折率
を有する第3の光学媒質層5を配置した構造である。
【0037】具体的な構造は、図1に示すように、基板
1上に、第2の光学媒質層3と第1の光学媒質層2とが
交互に例えば17層積層されており、その上に第2のキ
ャビティ層4bが形成されている。その上に第2の光学
媒質層3と第1の光学媒質層2とが交互に例えば15層
積層されており、その上に第3の光学媒質層5が形成さ
れている。その上に第2の光学媒質層3と第1の光学媒
質層2とが交互に例えば19層積層されている。その上
に第1のキャビティ層4aが形成されている。その上に
第2の光学媒質層3と第1の光学媒質層2とが交互に例
えば17層積層されている。したがって、全体で71層
の多層膜となっている。
【0038】基板1としては屈折率1.47の透明基
板、第1の光学媒質層2としては屈折率が2.14の五
酸化タンタル(Ta25)、第2の光学媒質層3として
は屈折率が3.25の水素化アモルファスシリコン(a
−Si:H)、第1のキャビティ層4a、第2のキャビ
ティ層4bとしては第1の光学媒質層2と同様に屈折率
が2.14の五酸化タンタル(Ta25)、第3の光学
媒質層5としては屈折率が1.95の窒化シリコン(S
34)、または屈折率が1.63のアルミナ(Al2
3)、または屈折率が1.48の二酸化シリコン(S
iO2)、または屈折率が1.37のフッ素化マグネシ
ウム(MgF2)を用いる。
【0039】それぞれの光学膜厚は、バンドパスフィル
タとしての設計波長(以下、設計波長と呼ぶ)をλ0
1550nmとした場合に、第1の光学媒質層2は18
1.07nm、第2の光学媒質層3は119.23n
m、キャビティ層は362.15nmである。また、第
3の光学媒質層5は、窒化シリコンでは198.72n
m、アルミナでは237.73nm、二酸化シリコンで
は261.82nm、フッ素化マグネシウムでは28
2.85nmである。
【0040】また、図1においては、第1の光学媒質層
2、第2の光学媒質層3、第1のキャビティ層4a、第
2のキャビティ層4b、および第3の光学媒質層5の屈
折率を、層の横幅により、模式的に表した。つまり、第
1の光学媒質層2より第2の光学媒質層3の横幅が広い
のは屈折率が大きいためであり、第3の光学媒質層5の
横幅が第1の光学媒質層2の横幅よりも狭いのは屈折率
が小さいためである。
【0041】図2(a)、(b)は、図1に示した光学
多層膜フィルタの第3の光学媒質層(LL層)5の屈折
率を変化させた場合のフィルタ特性を示す。比較のため
第1の光学媒質層2を第3の光学媒質層5に置き換えな
い2キャビティの基本構成のフィルタ特性も合わせて示
す。第3の光学媒質層5に置き換えない場合は、フィル
タ透過幅が0.2nm程度、リップルが−1.5dBで
ある。また、第1の光学媒質層2を第3の光学媒質層5
に置き換えた場合には、リップルが大きく改善され、フ
ィルタ透過幅も0.1nm程度になることがわかる。
【0042】図3に、図1に示した光学多層膜フィルタ
における第3の光学媒質層(LL層)5の屈折率を変化
させた場合のフィルタ透過幅とクロストーク幅およびリ
ップル強度の変化を示す。図3によれば、第3の光学媒
質層5の屈折率を小さくするにしたがって、フィルタ透
過幅とクロストーク幅が狭くなるとともに、リップル強
度も大きく改善し、屈折率が1.37でリップルがなく
なることがわかる。
【0043】図4に、図1に示した光学多層膜フィルタ
における第3の光学媒質層(LL層)5の位置を変化さ
せた場合のフィルタ透過幅とリップル強度の変化につい
て示す。第3の光学媒質層5により置き換える第1の光
学媒質層2の位置は、第1のキャビティ層より基板側に
向かって数えたものである。図4によれば、第3の光学
媒質層5により置き換える第1の光学媒質層2の位置を
変えてもフィルタ透過幅に大きな変化は見られないこと
がわかる。また、リップル強度については、幾分リップ
ル強度が小さくなる傾向はあるが、その変化量は小さ
く、キャビティ層間のどの位置の第1の光学媒質層2を
置き換えても同様の効果が期待できることがわかる。
【0044】実施の形態1では、2キャビティ構造にお
いて、第1のキャビティ層より基板側に向かって20層
目の第1の光学媒質層を第3の光学媒質層に置き換えた
構造となっているが、第1と第2のキャビティ層の間の
いずれの第1の光学媒質層と置き換えても同様の効果が
得られる。また、実施の形態1では、全層の数が71層
であるが、所望のフィルタ幅やクロストーク幅を得るた
めに適宜層数を変化させて光学多層膜フィルタを構成し
た場合においても同様の効果が得られることは言うまで
もない。
【0045】次に製造方法について説明する。ECRス
パッタ装置を用いて、光学多層膜フィルタの製造を行っ
た。図5に電子サイクロトロン共鳴(ECR)装置の概
略図を示す。製造方法を具体的に説明する。まず、容器
内を真空にした後、ECRプラズマ源にスパッタガスお
よび反応性ガスを導入し適当なガス圧にする。次に、磁
気コイル9によりECRプラズマ源内に0.0875T
の磁場を発生させた後、導波管とモード変換器、石英窓
11を通してECRプラズマ源に周波数が2.45GH
zのマイクロ波を導入し、電子サイクロトロン共鳴(E
CR)プラズマを生成する(ECR領域8を形成す
る)。ECRプラズマは、発散磁場により基板1方向に
プラズマ流を作る。本実施の形態に示すECRプラズマ
源は、導入したマイクロ波電力を一旦分岐してプラズマ
源の直前で再び結合させるもので、ターゲット7からの
飛散粒子が石英導入窓に付着することを防ぐことで、ラ
ンニングタイムを大幅に改善できるものである。ECR
プラズマ源と基板1との間にリング状の円形ターゲット
7を配置し、ターゲット7に高周波電力10を印加して
スパッタリングを行って、基板ホルダー6に取り付けら
れた基板1上に薄膜を形成する。
【0046】また、複数のECRプラズマ源と複数のタ
ーゲット7を設置し、切り替えてスパッタリングを行う
ことによって、基板1上に屈折率の異なる複数の堆積膜
を多層膜として形成することができる。例えば、実施の
形態1においては、2つのECRプラズマ源に、それぞ
れ、シリコンターゲットとタンタルターゲットを設置
し、第1の光学媒質層2として五酸化タンタルを、第2
の光学媒質層3としてアモルファスシリコンを、第1の
キャビティ層4a、第2のキャビティ層4bとして五酸
化タンタルを形成し、第1の光学媒質層2の代わりに導
入する第3の光学媒質層5として二酸化シリコンまたは
酸化シリコンを堆積することによって、本発明の光学多
層膜フィルタを形成することができる。
【0047】また、ECRスパッタ装置において、ター
ゲットにシリコンと純アルミニウムを用い、また、反応
性ガスとして酸素ガス、不活性ガスとしてアルゴンを用
いて、酸化シリコン薄膜とアルミナ薄膜の成膜を行っ
た。ECRプラズマ源には、供給する反応性ガスの多少
に関わらず、プラズマが安定に得られるだけのアルゴン
を導入する。
【0048】上記のようにして基板上に成膜した酸化シ
リコン膜とアルミナ膜の屈折率の酸素流量依存性を図6
に示す。アルゴンガス流量を20sccmとし、酸素ガ
ス流量を0から6sccmの間で変化させ、ECRイオ
ン源に導入するマイクロ波電力を500W、ターゲット
に印加する高周波電力を500Wとした。また、基板は
加熱していない。尚、屈折率は638nmレーザによる
エリプソメータを用いて測定した。図6によれば、酸化
シリコン膜およびアルミナ膜の屈折率は、酸素流量の増
加にしたがって、ある酸素ガス流量で急激に減少し、屈
折率が化学量論的組成を満たす二酸化シリコンまたはサ
ファイア基板の屈折率になることがわかる。したがっ
て、反応性ガスにより、良好な膜質を保ちながら屈折率
を制御できることを示している。具体的には、屈折率
を、酸化シリコン膜では1.47から4.2の範囲で、
アルミナ膜では1.61から4.3の範囲で制御できる
ことを示している。
【0049】さらに、二酸化シリコン膜を含む酸化シリ
コン膜、アルミナ膜のみならず、ECRスパッタ法で形
成できる五酸化タンタル、二酸化チタン、二酸化ジルコ
ニウム、二酸化ハフニウム、二酸化ランタン、二酸化セ
レン、二酸化セリウム、三酸化アンチモン、三酸化イン
ジウム、酸化マグネシウム、二酸化ソリウム等の酸化
物、シリコン窒化物、窒化アルミニウム、窒化ジルコニ
ウム、窒化ハフニウム、窒化ランタン等の窒化物、およ
び、シリコン酸窒化物等の酸窒化物、フッ素化マグネシ
ウム、フッ素化セレン、三フッ化セリウム、二フッ化カ
ルシウム、フッ化リチウム、六フッ化三ナトリウムアル
ミニウム等のフッ素化物、さらには、堆積時に水素を導
入したアモルファスシリコン、あるいは、二元合金の酸
化物、二元合金の窒化物などでも反応性ガスの流量(分
圧)により、屈折率の制御が可能である。
【0050】実施の形態2にかかる光学多層膜フィルタ
は、3キャビティの基本構造を有し、第1のキャビティ
層4aと第2のキャビティ層4bの間の第1の光学媒質
層2および第2のキャビティ層4bと第3のキャビティ
層4cの間の第1の光学媒質層2のうちそれぞれ2層
を、第1の光学媒質層2より低い屈折率を有する第3の
光学媒質層5により、置換した構造となっている。
【0051】具体的な構造は、図7に示すように、基板
1上に、第2の光学媒質層3と第1の光学媒質層2とが
交互に例えば17層積層されており、その上に第3のキ
ャビティ層4cが形成されている。その上に第2の光学
媒質層3と第1の光学媒質層2とが交互に例えば15層
積層されており、その上に第3の光学媒質層5が形成さ
れている。その上に第2の光学媒質層3と第1の光学媒
質層2とが交互に例えば9層積層されており、その上に
第3の光学媒質層5が形成されている。その上に第2の
光学媒質層3と第1の光学媒質層2とが交互に例えば9
層積層されており、その上に第2のキャビティ層4bが
形成されている。その上に第2の光学媒質層3と第1の
光学媒質層2とが交互に例えば7層積層されており、そ
の上に第3の光学媒質層5が形成されている。その上に
第2の光学媒質層3と第1の光学媒質層2とが交互に例
えば13層積層されており、その上に第3の光学媒質層
5が形成されている。その上に第2の光学媒質層3と第
1の光学媒質層2とが交互に例えば13層積層されてお
り、その上に第1のキャビティ層4aが形成されてい
る。その上に第2の光学媒質層3と第1の光学媒質層2
とが交互に例えば17層積層されている。したがって、
全体で107層の多層膜となっている。
【0052】基板1としては屈折率1.47の透明基
板、第1の光学媒質層2としては屈折率が2.14の五
酸化タンタル(Ta25)、第2の光学媒質層3として
は屈折率が3.25の水素化アモルファスシリコン(a
−Si:H)、第1のキャビティ層4a、第2のキャビ
ティ層4b、第3のキャビティ層4cとしては第1の光
学媒質層2と同様に屈折率が2.14の五酸化タンタル
(Ta25)、第3の光学媒質層5としては屈折率が
1.95の窒化シリコン(Si34)、または屈折率が
1.63のアルミナ(Al23)、または屈折率が1.
48の二酸化シリコン(SiO2)、または屈折率が
1.37のフッ素化マグネシウム(MgF2)を用い
る。
【0053】それぞれの光学膜厚は、実施の形態1と同
様に、設計波長をλ0=1550nmとした場合に、第
1の光学媒質層2は181.07nm、第2の光学媒質
層3は119.23nm、第1のキャビティ層4a、第
2のキャビティ層4b、第3のキャビティ層4cはとも
に362.15nmである。また、第3の光学媒質層5
は、窒化シリコンでは198.72nm、アルミナでは
237.73nm、二酸化シリコンでは261.82n
m、フッ素化マグネシウムでは282.85nmであ
る。
【0054】また、実施の形態1と同様に、図7におい
て、第1の光学媒質層2、第2の光学媒質層3、第1の
キャビティ層4a、第2のキャビティ層4b、第3のキ
ャビティ層4c、および第3の光学媒質層5の屈折率
を、層の横幅により、模式的に表した。つまり、第1の
光学媒質層2より第2の光学媒質層3の横幅が広いのは
屈折率が大きいためであり、第3の光学媒質層5の横幅
が第1の光学媒質層2の横幅よりも狭いのは屈折率が小
さいためである。
【0055】図8(a)、(b)は、図7に示した光学
多層膜フィルタの第3の光学媒質層(LL層)5の屈折
率を変化させた場合のフィルタ特性を示す。比較のため
第1の光学媒質層2を第3の光学媒質層5に置き換えな
い3キャビティの基本構成のフィルタ特性も合わせて示
す。第3の光学媒質層5に置き換えない場合は、フィル
タ透過幅が0.25nm程度、リップルが−2dBであ
る。それに対し、第1の光学媒質層2を第3の光学媒質
層5に置き換えた場合、リップルが大きく改善され、屈
折率が1.37の時にフィルタ透過幅も0.1nm程度
になることがわかる。
【0056】図9に、図7に示した光学多層膜フィルタ
における第3の光学媒質層(LL層)5の屈折率を変化
させた場合のフィルタ透過幅とクロストーク幅およびリ
ップル強度の変化を示す。図9によれば、第3の光学媒
質層5の屈折率を小さくするにしたがって、フィルタ透
過幅とクロストーク幅が狭くなるとともに、リップル強
度も大きく改善し、屈折率が1.37でリップルがほと
んどなくなることがわかる。
【0057】本実施の形態2では、3キャビティ構造に
おいて、第1のキャビティ層より基板側に向かって14
層目と28層目の第1の光学媒質層2を第3の光学媒質
層5により置き換え、また第2のキャビティ層より基板
に向かって10層目と20層目の第1の光学媒質層2を
第3の光学媒質層5に置き換えた構造となっているが、
第1のキャビティ層4aと第2のキャビティ層4bの間
および第2のキャビティ層4bと第3のキャビティ層4
cの間の第1の光学媒質層2のうち、どの2層の第1の
光学媒質層2を第3の光学媒質層5と置き換えても同様
の効果が得られる。
【0058】また、実施の形態2では、全層の数が10
7層であるが、所望のフィルタ幅やクロストーク幅を得
るために適宜層数を変化させて光学多層膜フィルタを構
成した場合においても同様の効果が得られることは言う
までもない。
【0059】また、製造方法は、実施の形態1と同様
に、ECRスパッタ装置を用いて、2つのECRプラズ
マ源に、それぞれ、シリコンターゲットとタンタルター
ゲットを設置し、第1の光学媒質層2として五酸化タン
タルを、第2の光学媒質層3としてアモルファスシリコ
ンを、第1キャビティ層4a、第2キャビティ層4b、
第3キャビティ層4cとして五酸化タンタルを形成し、
第1の光学媒質層2の代わりに導入する第3の光学媒質
層5として例えば二酸化シリコンを堆積することによっ
て、形成することが可能である。反応性ガスの流量(分
圧)により、屈折率を制御することにより、最適なフィ
ルタ特性を得ることが可能である。
【0060】実施の形態3にかかる光学多層膜フィルタ
は、3キャビティの基本構造を有し、第1のキャビティ
層4aと第2のキャビティ層4bとの間の第1の光学媒
質層2および第2のキャビティ層4bと第3のキャビテ
ィ層4cとの間の第1の光学媒質層2のうちそれぞれ1
層の第1の光学媒質層2を、第1の光学媒質層2より低
い屈折率を有する第3の光学媒質層5により、置換した
構造である。
【0061】具体的な構造は、図10に示すように、基
板1上に、3キャビティの基本構造を形成し、第1のキ
ャビティ層から基板側に向かって16層目の第1の光学
媒質層2と第2のキャビティ層から基板側に向かって2
0層目の第1の光学媒質層2とを第3の光学媒質層5に
置き換えた構造である。したがって、全体で111層の
多層膜となる。
【0062】基板1としては、屈折率1.47の透明基
板、第1の光学媒質層2としては屈折率が2.14の五
酸化タンタル(Ta25)、第2の光学媒質層3として
は屈折率が3.25の水素化アモルファスシリコン(a
−Si:H)、第1のキャビティ層4a、第2のキャビ
ティ層4b、第3のキャビティ層4cとしては第1の光
学媒質層2と同様に屈折率が2.14の五酸化タンタル
(Ta25)、第3の光学媒質層5としては屈折率が
1.95そして、第1の光学媒質層よりも低い屈折を持
つ光学媒質層として屈折率が1.48の二酸化シリコン
(SiO2)である。第3の光学媒質として、窒化シリ
コン(Si34)、または屈折率が1.63のアルミナ
(Al23)、または屈折率が1.37のフッ素化マグ
ネシウム(MgF2)を用いてもよい。
【0063】それぞれの光学膜厚は、実施の形態1と同
様に、設計波長をλ0=1550nmとした場合に、第
1の光学媒質層2は181.07nm、第2の光学媒質
層3は119.23nm、第1のキャビティ層4a、第
2のキャビティ層4b、第3のキャビティ層4cはとも
に362.15nm、第3の光学媒質層は二酸化シリコ
ンでは261.82nmである。
【0064】また、実施の形態1と同様に、図10にお
いて、第1の光学媒質層2と第2の光学媒質層3、第1
のキャビティ層4a、第2のキャビティ4b、第3のキ
ャビティ4c、および第3の光学媒質層5の屈折率を層
の横幅により、模式的に示した。
【0065】図11(a)、(b)に、図10に示した
光学多層膜フィルタの第3の光学媒質層(LL層)5を
屈折率を1.48を有する二酸化シリコンとした場合の
フィルタ特性を示す。比較のために第1の光学媒質層2
を第3の光学媒質層5に置き換えない3キャビティ構成
のフィルタ特性も合わせて示す。第3の光学媒質層5に
置き換えない場合は、フィルタ透過幅が0.15nm程
度、リップルが−0.5dBである。それに対し、第1
の光学媒質層2を第3の光学媒質層5に置き換えると、
リップルが大きく改善され、フィルタ透過幅も0.1n
m以下になることがわかる。
【0066】本実施の形態3では、3キャビティ構造に
おいて、第1キャビティ層より基板側に向かって16層
目と第2キャビティ層より基板側に向かって20層目の
第1の光学媒質層2を第3の光学媒質層5に置き換えた
構造の例を示したが、第1のキャビティ層4aと第2の
キャビティ層4bとの間、および、第2のキャビティ層
4bと第3のキャビティ層4cとの間のいずれの第1の
光学媒質層2を第3の光学媒質層5に置き換えても同様
の効果が得られる。
【0067】また、実施の形態3では、全層の数が11
1層であるが、所望のフィルタ幅やクロストーク幅を得
るために適宜層数を変化させて光学多層膜フィルタを構
成した場合においても同様の効果が得られることは言う
までもない。
【0068】また、製造方法は、実施の形態1と同様
に、ECRスパッタ装置を用いて、2つのECRプラズ
マ源に、それぞれ、シリコンターゲットとタンタルター
ゲットを設置し、第1の光学媒質層2として五酸化タン
タルを、第2の光学媒質層3としてアモルファスシリコ
ンを、第1のキャビティ層4a、第2のキャビティ層4
b、第3のキャビティ層4cとして五酸化タンタルを形
成し、第1の光学媒質層の代わりに導入する第3の光学
媒質層5として例えば二酸化シリコンを堆積することに
よって、形成することが可能である。反応性ガスの流量
(分圧)により、屈折率を制御することにより、最適な
フィルタ特性を得ることが可能である。
【0069】実施の形態4にかかる光学多層膜フィルタ
は、4キャビティの基本構造を有し、第2のキャビティ
層4bと第3のキャビティ層4cとの間の第1の光学媒
質層2のうちの5層を、第1の光学媒質層2より低い屈
折率を有する第3の光学媒質層5により、置き換えた構
造である。
【0070】具体的な構造は、図12に示すように、基
板1上に、第2の光学媒質層3と第1の光学媒質層2と
が交互に例えば21層積層されており、その上に第4の
キャビティ層4dが形成されている。その上に第2の光
学媒質層3と第1の光学媒質層2とが交互に43層積層
されており、その上に第3のキャビティ層4cが形成さ
れている。その上に第2の光学媒質層3と第1の光学媒
質層2とが交互に3層積層されており、その上に第3の
光学媒質層5が形成されている。その上に第2の光学媒
質層3と第1の光学媒質層2とが交互に5層積層されて
おり、その上に第3の光学媒質層5が形成されている。
その上に第2の光学媒質層3と第1の光学媒質層2とが
交互に11層積層されており、その上に第3の光学媒質
層5が形成されている。その上に第2の光学媒質層3と
第1の光学媒質層2とが交互に9層積層されており、そ
の上に第3の光学媒質層5が形成されている。その上に
第2の光学媒質層3と第1の光学媒質層2とが交互に5
層積層されており、その上に第3の光学媒質層5が形成
されている。その上に第2の光学媒質層3と第1の光学
媒質層2とが交互に5層積層されており、その上に第2
のキャビティ層4bが形成されている。その上に第2の
光学媒質層3と第1の光学媒質層2とが交互に43層積
層されており、その上に第1のキャビティ層4aが形成
されている。その上に第2の光学媒質層3と第1の光学
媒質層2とが交互に21層積層されている。したがっ
て、全体で175層の多層膜となっている。
【0071】基板1としては屈折率1.47の透明基
板、第1の光学媒質層2としては屈折率が1.48の二
酸化シリコン(SiO2)、第2の光学媒質層3として
屈折率が2.14の五酸化タンタル(Ta25)、第1
のキャビティ層4a、第2のキャビティ層4b、第3の
キャビティ層4c、第4のキャビティ層4dとしては第
1の光学媒質層2と同様に屈折率が1.48の二酸化シ
リコン(SiO2)、第3の光学媒質層5として屈折率
が1.37のフッ素化マグネシウム(MgF2)を用い
る。
【0072】それぞれの光学膜厚は、設計波長をλ0
1550nmとした場合に、第1の光学媒質層2は26
1.82nm、第2の光学媒質層3は181.07n
m、第1のキャビティ層4a、第2のキャビティ層4
b、第3のキャビティ層4c、第4のキャビティ層4d
は523.64nm、第3の光学媒質層5は282.8
5nmである。
【0073】また、実施の形態1と同様に、図12にお
いて、第1の光学媒質層2と第2の光学媒質層3、第1
のキャビティ層4a、第2のキャビティ層4b、第3の
キャビティ層4c、第4のキャビティ層4d、および第
3の光学媒質層5の屈折率を層の横幅により、模式的に
表した。
【0074】図13(a)、(b)は、図12に示した
光学多層膜フィルタにおいて、第2のキャビティ層4b
と第3のキャビティ層4cとの間の第1の光学媒質層
(L層)2のうち第3の光学媒質層(LL層)5により
置き換える層数を変化させた場合のフィルタ透過特性を
示す。比較のために第1の光学媒質層2を第3の光学媒
質層5により置き換えない4キャビティの基本構成のフ
ィルタ特性も合わせて示す。第3の光学媒質層5に置き
換えない場合は、フィルタ透過幅が0.25nm程度、
リップルが−1dBである。それに対し、第1の光学媒
質層2を第3の光学媒質層5に置き換えた場合、リップ
ルが大きく改善され、第3の光学媒質層5の層数を5枚
にした場合には、リップル強度が−0.05dBに改善
され、かつ、フィルタ透過幅も0.1nm程度になるこ
とがわかる。
【0075】図14に、図12に示した光学多層膜フィ
ルタにおける、第2のキャビティ層4bと第3のキャビ
ティ層4cとの間に形成される第3の光学媒質層(LL
層)5の層数を変えた場合のフィルタ透過幅とクロスト
ーク幅およびリップル強度の変化を示す。図14により
第3の光学媒質層5の層数を増加させるにしたがって、
フィルタ透過幅とクロストーク幅が狭くなるとともに、
リップル強度も大きく改善し、5層でフィルタ透過幅が
0.1nmとなりリップルがなくなることがわかる。
【0076】また、実施の形態4では、4キャビティ構
造において、第2のキャビティ層より基板側に向かって
6層目、12層目、22層目、34層目、および40層
目の第1の光学媒質層2を第3の光学媒質層5に置き換
えた構造となっているが、第2のキャビティ層4bと第
3のキャビティ層4cとの間の第1の光学媒質層2のう
ちどの層を第3の光学媒質層5と置き換えても同様の効
果が得られる。
【0077】また、実施の形態4では、全層数が175
層であるが、所望のフィルタ幅やクロストーク幅を得る
ために適宜層数を変化させて光学多層膜フィルタを構成
した場合においても同様の効果が得られることは言うま
でもない。
【0078】また、製造方法は、実施の形態1と同様
に、ECRスパッタ装置を用いて、2つのECRプラズ
マ源に、それぞれ、シリコンターゲットとタンタルター
ゲットを設置し、第1の光学媒質層2として二酸化シリ
コンを、第2の光学媒質層3として五酸化タンタルを、
第1のキャビティ層4a、第2のキャビティ層4b、第
3のキャビティ層4c、第4のキャビティ層4dとして
二酸化シリコンを形成する。また、第1の光学媒質層の
代わりに導入する第3の光学媒質層5としてフッ素化マ
グネシウムを堆積することによって、形成することが可
能である。反応性ガスの流量(分圧)により、屈折率を
制御することにより、最適なフィルタ特性を得ることが
可能である。
【0079】実施の形態5にかかる光学多層膜フィルタ
は、4キャビティの基本構造を有し、第1のキャビティ
層4aと第2のキャビティ層4bとの間および第2のキ
ャビティ層4bと第3のキャビティ4cとの間の第1の
光学媒質層2のうちの1層をそれぞれ第1の光学媒質層
2よりも低い屈折率を有する第3の光学媒質層5により
置き換えた構造である。
【0080】具体的構造は、図15に示すように、基板
1上に、第2の光学媒質層3と第1の光学媒質層2とが
交互に例えば17層積層されており、その上に第4のキ
ャビティ層4dが形成されている。その上に第2の光学
媒質層3と第1の光学媒質層2とが交互に例えば37層
積層されており、その上に第3のキャビティ層4cが形
成されている。その上に第2の光学媒質層3と第1の光
学媒質層2とが交互に例えば19層積層されており、そ
の上に第3の光学媒質層5が形成されている。その上に
第2の光学媒質層3と第1の光学媒質層2とが交互に例
えば17層積層されており、その上に第2のキャビティ
層4bが形成されている。その上に第2の光学媒質層3
と第1の光学媒質層2とが交互に例えば19層積層され
ており、その上に第3の光学媒質層5が形成されてい
る。その上に第2の光学媒質層3と第1の光学媒質層2
とが交互に例えば17層積層されており、その上に第1
のキャビティ層4aが形成されている。その上に第2の
光学媒質層3と第1の光学媒質層2とが交互に例えば1
7層積層されている。したがって、全体で149層の多
層膜となっている。
【0081】基板1としては屈折率1.47の透明基
板、第1の光学媒質層2として屈折率が2.14の五酸
化タンタル(Ta25)、第2の光学媒質層3として屈
折率が3.25の水素化アモルファスシリコン(a−S
i:H)、第1のキャビティ層4a、第2のキャビティ
層4b、第3のキャビティ層4c、第4のキャビティ層
4dとしては第1の光学媒質層2と同様に屈折率が2.
14の五酸化タンタル(Ta25)、第3の光学媒質層
5として屈折率が1.48の二酸化シリコン(Si
2)を用いる。
【0082】それぞれの光学膜厚は、設計波長をλ0
1550nmとした場合に、第1の光学媒質層2は18
1.07nm、第2の光学媒質層3は119.23n
m、第1のキャビティ層4a、第2のキャビティ層4
b、第3のキャビティ層4c、第4のキャビティ層4d
は362.15nm、第3の光学媒質層は261.82
nmである。
【0083】また、図15においても実施の形態1と同
様に、第1の光学媒質層2、第2の光学媒質層3、第1
のキャビティ層4a、第2のキャビティ層4b、第3の
キャビティ層4c、第4のキャビティ層4d、および第
3の光学媒質層5の屈折率を層の横幅により、模式的に
表した。
【0084】図16は、図15に示した光学多層膜フィ
ルタのフィルタ特性を示す。比較のために、第1の光学
媒質層2を第3の光学媒質層(LL層)5に置き換えな
い4キャビティの基本構成のフィルタ特性も合わせて示
す。第3の光学媒質層5に置き換えない場合は、フィル
タ透過幅は0.14nm、クロストーク幅は0.24n
m、リップルは−1.5dB程度である。しかし、本実
施の形態5における第3の光学媒質層(LL層)5に置
き換えた構造では、フィルタ透過幅は0.1nm以下、
クロストーク幅も0.2nmと狭くなるとともに、リッ
プルも−0.1dBと問題のない値に改善されており、
バンドパス特性が大きく向上している。
【0085】実施の形態5では、4キャビティ構造にお
いて、第1のキャビティ層より基板方向に向かって18
層目および第2のキャビティ層より基板方向に向かって
18層目の第1の光学媒質層2を第3の光学媒質層5に
それぞれ置き換えた構造となっているが、第1のキャビ
ティ層4aと第2のキャビティ層4bとの間および第2
のキャビティ層4bと第3のキャビティ層4cとの間の
第1の光学媒質層2のうち、いずれの第1の光学媒質層
2とそれぞれ置き換えても同様の効果が得られる。
【0086】また、実施の形態5では、全総数が149
層であるが、所望のフィルタ幅やクロストーク幅を得る
ために適宜層数を変化させて光学多層膜フィルタを構成
した場合においても同様の効果が得られることは言うま
でもない。
【0087】さらに、実施の形態5では、4キャビティ
の基本構造において、第1のキャビティ層4aと第2の
キャビティ層4bとの間および第2のキャビティ層4b
と第3のキャビティ層4cとの間にそれぞれ第3の光学
媒質層5を配置した構造であるが、多層膜の層構造を調
整することにより、それ以外のキャビティ層間に第3の
光学媒質層5を配置しても同様の効果が得られる。
【0088】また、製造方法は、実施の形態1と同様
に、ECRスパッタ装置を用いて、2つのECRプラズ
マ源に、それぞれ、シリコンターゲットとタンタルター
ゲットを設置し、第1の光学媒質層2として五酸化タン
タルを、第2の光学媒質層3としてアモルファスシリコ
ンを、第1のキャビティ層4a、第2のキャビティ層4
b、第3のキャビティ層4c、第4のキャビティ層4d
として五酸化タンタルを形成し、第1の光学媒質層の代
わりに導入する第3の光学媒質層5として例えば二酸化
シリコンを堆積することによって、形成することが可能
である。反応性ガスの流量(分圧)により、屈折率を制
御することにより、最適なフィルタ特性を得ることが可
能である。
【0089】実施の形態6にかかる光学多層膜フィルタ
は、5キャビティの基本構造を有し、第1のキャビティ
層4aと第2のキャビティ層4bとの間の第1の光学媒
質層2のうちの2層、第2のキャビティ層4bと第3の
キャビティ層4cとの間の第1の光学媒質層2のうち3
層、第3のキャビティ層4cと第4のキャビティ層4d
との間の第1の光学媒質層2のうち3層、および第4の
キャビティ層4dと第5のキャビティ層4eとの間の第
1の光学媒質層2のうち2層を、第1の光学媒質層1よ
り低い屈折率を有する第3の光学媒質層5で置き換えた
構造である。
【0090】具体的な構造は、図17に示すように、基
板1上に、第2の光学媒質層3と第1の光学媒質層2と
が交互に例えば17層積層されており、その上に第5の
キャビティ層4eが形成されている。その上に第2の光
学媒質層3と第1の光学媒質層2とが交互に例えば11
層積層されており、その上に第3の光学媒質層5が形成
されている。その上に第2の光学媒質層3と第1の光学
媒質層2とが交互に例えば11層積層されており、その
上に第3の光学媒質層5が形成されている。その上に第
2の光学媒質層3と第1の光学媒質層2とが交互に例え
ば11層積層されており、その上に第4のキャビティ層
4dが形成されている。その上に第2の光学媒質層3と
第1の光学媒質層2とが交互に例えば7層積層されてお
り、その上に第3の光学媒質層5が形成されている。そ
の上に第2の光学媒質層3と第1の光学媒質層2とが交
互に例えば7層積層されており、その上に第3の光学媒
質層5が形成されている。その上に第2の光学媒質層3
と第1の光学媒質層2とが交互に例えば7層積層されて
おり、その上に第3の光学媒質層5が形成されている。
その上に第2の光学媒質層3と第1の光学媒質層2とが
交互に例えば11層積層されており、その上に第3のキ
ャビティ層4cが形成されている。その上に第2の光学
媒質層3と第1の光学媒質層2とが交互に例えば7層積
層されており、その上に第3の光学媒質層5が形成され
ている。その上に第2の光学媒質層3と第1の光学媒質
層2とが交互に例えば7層積層されており、その上に第
3の光学媒質層5が形成されている。その上に第2の光
学媒質層3と第1の光学媒質層2とが交互に例えば7層
積層されており、その上に第3の光学媒質層5が形成さ
れている。その上に第2の光学媒質層3と第1の光学媒
質層2とが交互に例えば11層積層されており、その上
に第2のキャビティ層4bが形成されている。その上に
第2の光学媒質層3と第1の光学媒質層2とが交互に例
えば11層積層されており、その上に第3の光学媒質層
5が形成されている。その上に第2の光学媒質層3と第
1の光学媒質層2とが交互に例えば11層積層されてお
り、その上に第3の光学媒質層5が形成されている。そ
の上に第2の光学媒質層3と第1の光学媒質層2とが交
互に例えば11層積層されており、その上に第1のキャ
ビティ層4aが形成されている。その上に第2の光学媒
質層3と第1の光学媒質層2とが交互に例えば17層積
層されている。したがって、全体で179層の多層膜と
なっている。
【0091】基板1としては屈折率1.47の透明基
板、第1の光学媒質層2としては屈折率が2.14の五
酸化タンタル(Ta25)、第2の光学媒質層3として
屈折率が3.25の水素化アモルファスシリコン(a−
Si:H)、第1のキャビティ層4a、第2のキャビテ
ィ層4b、第3のキャビティ層4c、第4のキャビティ
層4d、第5のキャビティ層4eとしては第1の光学媒
質層2と同様に屈折率が2.14の五酸化タンタル(T
25)、第3の光学媒質層5としては屈折率が1.9
5の窒化シリコン(Si34)、または屈折率が1.6
3のアルミナ(Al23)、または屈折率が1.48の
二酸化シリコン(SiO2)、または屈折率が1.37
のフッ素化マグネシウム(MgF2)を用いる。
【0092】それぞれの光学膜厚は、設計波長をλ0
1550nmとした場合に、第1の光学媒質層2は18
1.07nm、第2の光学媒質層3は119.23n
m、第1のキャビティ層4a、第2のキャビティ層4
b、第3のキャビティ層4c、第4のキャビティ層4
d、第5のキャビティ層4eは362.15nm、第3
の光学媒質層5は窒化シリコンでは198.72nm、
アルミナでは237.73nm、二酸化シリコンでは2
61.82nm、フッ素化マグネシウムでは282.8
5nmである。
【0093】また、図17においては、実施の形態1と
同様に、第1の光学媒質層2、第2の光学媒質層3、第
1のキャビティ層4a、第2のキャビティ層4b、第3
のキャビティ層4c、第4のキャビティ層4d、第5の
キャビティ層4e、および第3の光学媒質層5の屈折率
を層の横幅で模式的に表した。
【0094】図18(a)、(b)は、図17に示した
光学多層膜フィルタにおいて、第3の光学媒質層(LL
層)5を屈折率が1.48の二酸化シリコン(Si
2)とした場合に、第2のキャビティ層4bと第3の
キャビティ層4cとの間および第3のキャビティ層4c
と第4のキャビティ層4dとの間の第1の光学媒質層
(L層)2のうちのそれぞれ1層を第3の光学媒質層
(LL層)5に置き換えた場合(2層置き換え)と、第
1のキャビティ層4aと第2のキャビティ層4bとの間
の第1の光学媒質層2のうち1層、第2のキャビティ層
4bと第3のキャビティ層4cとの間の第1の光学媒質
層2のうち2層、第3のキャビティ層4cと第4のキャ
ビティ層4dの間の第1の光学媒質層2のうち2層、第
4のキャビティ層4dと第5のキャビティ層4eの間の
第1の光学媒質層2のうち1層をそれぞれ第3の光学媒
質層5に置き換えた場合(6層置き換え)と、第1のキ
ャビティ層4aと第2のキャビティ層4bとの間の第1
の光学媒質層2のうち2層、第2のキャビティ層4bと
第3のキャビティ層4cの間の第1の光学媒質層2のう
ち3層、第3のキャビティ層4cと第4のキャビティ層
4dとの間の第1の光学媒質層2のうち3層、第4のキ
ャビティ層4dと第5のキャビティ層4eとの間の第1
の光学媒質層2のうち2層を第3の光学媒質層5に置き
換えた場合(10層置き換え)のフィルタ特性を示す。
比較のために第1の光学媒質層2を第3の光学媒質層5
に置き換えない5キャビティの基本構成のフィルタ特性
も合わせて示す。第3の光学媒質層5に置き換えない場
合には、フィルタ透過幅が0.4nm程度、リップルが
−4dBである。それに対し、第1の光学媒質層2を第
3の光学媒質層5に置き換えた場合、リップルが大きく
改善され、第3の光学媒質層5の層数を10層にした場
合にはリップルがなくなり、かつ、フィルタ透過幅も
0.1nm程度になることがわかる。
【0095】図19(a)、(b)に、図17に示した
光学多層膜フィルタ(10層置き換え)において、第3
の光学媒質層(LL層)5の屈折率を変化させた場合の
フィルタ特性を示す。比較のために第1の光学媒質層2
を第3の光学媒質層5に置き換えない5キャビティの基
本構成のフィルタ特性も合わせて示す。第3の光学媒質
層5に置き換えない場合は、フィルタ透過幅が0.4n
m程度、リップルが−4dBである。それに対し、第1
の光学媒質層2を第3の光学媒質層5に置き換えた場
合、リップルが大きく改善し、屈折率を1.37の媒質
により置き換えた場合には、リップルが−0.2dB以
下に抑えられるとともに、フィルタ透過幅も0.1nm
程度になることがわかる。
【0096】図20に、図17に示した光学多層膜フィ
ルタ(10層置き換え)において、第3の光学媒質層
(LL層)5の屈折率に対するフィルタ透過幅とクロス
トーク幅およびリップル強度の変化について示す。図2
0によれば、第3の光学媒質層5の屈折率を低くするに
したがって、フィルタ透過幅とクロストーク幅が狭くな
ることがわかる。さらに、リップル強度も大きく改善
し、第3の光学媒質層5の屈折率が1.48以下の場合
に、フィルタ透過幅が0.1nmとなるとともにリップ
ルが許容範囲となることがわかる。
【0097】本実施の形態6では、5キャビティ構造に
おいて、第1のキャビティ層4aより基板方向に向かっ
て12層目と24層目、第2のキャビティ層4bより基
板方向に向かって8層目と16層目と24層目、第3の
キャビティ層4cより基板方向に向かって8層目と16
層目と24層目、および第4のキャビティ層4dより基
板方向に向かって12層目と24層目を第3の光学媒質
層5に置き換えた構成について示したが、第1のキャビ
ティ層4aと第2のキャビティ層4bとの間の第1の光
学媒質層2のうちのいずれかの2層、第2のキャビティ
層4bと第3のキャビティ層4cとの間のうちのいずれ
かの3層、第3のキャビティ層4cと第4のキャビティ
層4dとの間のうちのいずれかの3層、および第4のキ
ャビティ層4dと第5のキャビティ層4eとの間のうち
のいずれかの2層をそれぞれ第3の光学媒質層5と置き
換えても同様の効果が得られる。
【0098】また、実施の形態6では、全層数が179
層であるが、所望のフィルタ幅やクロストーク幅を得る
ために、適宜層数を変化させて光学多層膜フィルタを構
成した場合においても同様の効果が得られることは言う
までもない。
【0099】また、製造方法は、実施の形態1と同様
に、ECRスパッタ装置を用いて、2つのECRプラズ
マ源に、それぞれ、シリコンターゲットとタンタルター
ゲットを設置し、第1の光学媒質層2として五酸化タン
タルを、第2の光学媒質層3としてアモルファスシリコ
ンを、第1のキャビティ層4a、第1のキャビティ層4
b、第3のキャビティ層4c、第4のキャビティ層4
d、第5のキャビティ層4eとして五酸化タンタルを形
成し、第1の光学媒質層の代わりに導入する第3の光学
媒質層5として例えば二酸化シリコンを堆積することに
よって、形成することが可能である。反応性ガスの流量
(分圧)により、屈折率を制御することにより、最適な
フィルタ特性を得ることが可能である。
【0100】また、実施の形態1から実施の形態6で
は、2キャビティと3キャビティと4キャビティと5キ
ャビティの構造について示したが、6キャビティなど、
それ以外のキャビティの構造についても多層膜の層構造
と、適切な第3の光学媒質層5の屈折率を選択すること
により、同様の効果が得られる。さらに、実施の形態1
から実施の形態6では、各キャビティ層の光学膜厚をバ
ンドパスフィルタとしての設計波長λに対して、λ/2
となる膜厚とした場合についてのみ示したが、各キャビ
ティ層の光学膜厚がλ/2の整数倍となる膜厚であれば
同様の効果が得られ、この条件を満たすよう膜厚を厚く
することでフィルタ透過幅をより狭くすることができ
る。
【0101】
【発明の効果】本発明によれば、フィルタ特性の形状を
調整し、またリップルをなくすことにより、光通信に適
応できるバンドパス特性を有する光学多層膜フィルタを
得ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1にかかる光学多層膜フィルタの
構造を示す断面図である。
【図2】 (a)は実施の形態1にかかる光学多層膜フ
ィルタのフィルタ特性を示す説明図、(b)は(a)の
縦軸の範囲を拡大した図である。
【図3】 実施の形態1にかかる光学多層膜フィルタに
おける第3の光学媒質層の屈折率に対するフィルタ透過
幅/クロストーク幅およびリップル強度の変化を示す説
明図である。
【図4】 実施の形態1にかかる光学多層膜フィルタに
おける第3の光学媒質層の位置に対するフィルタ透過幅
およびリップル強度の変化を示す説明図である。
【図5】 電子サイクロトロン共鳴(ECR)装置の概
略図である。
【図6】 電子サイクロトロン共鳴(ECR)を用いて
作製した膜の特性を示す図である。
【図7】 実施の形態2にかかる光学多層膜フィルタの
構造を示す断面図である。
【図8】 (a)は実施の形態2にかかる光学多層膜フ
ィルタのフィルタ特性を示す説明図、(b)は(a)の
縦軸の範囲を拡大した図である。
【図9】 実施の形態2にかかる光学多層膜フィルタに
おける第3の光学媒質層の屈折率に対するフィルタ透過
幅/クロストーク幅およびリップル強度の変化を示す説
明図である。
【図10】 実施の形態3にかかる光学多層膜フィルタ
の構造を示す断面図である。
【図11】 (a)は実施の形態2にかかる光学多層膜
フィルタのフィルタ特性を示す説明図、(b)は(a)
の縦軸の範囲を拡大した図である。
【図12】 実施の形態4にかかる光学多層膜フィルタ
の構造を示す断面図である。
【図13】 (a)は実施の形態4にかかる光学多層膜
フィルタのフィルタ特性を示す説明図、(b)は(a)
の縦軸の範囲を拡大した図である。
【図14】 実施の形態4にかかる光学多層膜フィルタ
における第3の光学媒質層の層数に対するフィルタ透過
幅/クロストーク幅およびリップル強度の変化を示す説
明図である。
【図15】 実施の形態5にかかる光学多層膜フィルタ
の構造を示す断面図である。
【図16】 実施の形態5にかかる光学多層膜フィルタ
のフィルタ特性を示す説明図である。
【図17】 実施の形態6にかかる光学多層膜フィルタ
の構造を示す断面図である。
【図18】 (a)は実施の形態6にかかる光学多層膜
フィルタのフィルタ特性を示す説明図、(b)は(a)
の縦軸の範囲を拡大した図である。
【図19】 (a)は実施の形態6にかかる光学多層膜
フィルタのフィルタ特性を示す説明図、(b)は(a)
の縦軸の範囲を拡大した図である。
【図20】 実施の形態6にかかる光学多層膜フィルタ
における第3の光学媒質層の屈折率に対するフィルタ透
過幅/クロストーク幅およびリップル強度の関係を示す
説明図である。
【図21】 光学多層膜フィルタの原理を説明するため
の説明図である。
【図22】 光学多層膜フィルタを説明するための説明
図である。
【図23】 光学多層膜フィルタの特性における性能を
示す説明図である。
【図24】 光学多層膜フィルタの構造を説明するため
の図である。
【図25】 (a)は多層膜フィルタの透過特性を示す
図、(b)は(a)の横軸の範囲を縮小した図である。
【図26】 (a)は従来のダブルキャビティの多層膜
フィルタの透過率特性を示す説明図、(b)は(a)の
縦軸の範囲を拡大した図である。
【図27】 (a)は従来のトリプルキャビティの多層
膜フィルタの透過率特性を示す説明図、(b)は(a)
の縦軸の範囲を拡大した図である。
【図28】 (a)は従来の4キャビティの多層膜フィ
ルタの透過率特性を示す説明図、(b)は(a)の縦軸
の範囲を拡大した図である。
【図29】 (a)は従来の5キャビティの多層膜フィ
ルタの透過率特性を示す説明図、(b)は(a)の縦軸
の範囲を拡大した図である。
【図30】 従来の光学多層膜フィルタにおけるキャビ
ティ数に対するフィルタ透過幅/クロストーク幅および
リップル強度の関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1…基板、2…第1の光学媒質層、3…第2の光学媒質
層、4…キャビティ層、4a…第1のキャビティ層、4
b…第2のキャビティ層、4c…第3のキャビティ層、
4d…第4のキャビティ層、4e…第5のキャビティ
層、5…第3の光学媒質層、6…基板ホルダ、7…ター
ゲット、8…ECR領域、9…磁気コイル、10…高周
波電力、11…石英窓、12…光学媒質層、13…第1
の光学媒質層、14…第2の光学媒質層、15…第3の
光学媒質層、16…第k−1の光学媒質層、17…第k
の光学媒質層。
フロントページの続き (72)発明者 國岡 達也 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 小野 俊郎 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 Fターム(参考) 2H048 GA12 GA33 GA55 GA56 GA60 GA62

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の光学媒質からなる複数の第1の光
    学媒質層と、第1の光学媒質層より高い屈折率を有する
    第2の光学媒質からなる複数の第2の光学媒質層とを交
    互に積層した複数の積層体を、前記第1の光学媒質層ま
    たは前記第2の光学媒質層からなるキャビティ層を介し
    て接続したマルチキャビティ構成を有する光学多層膜フ
    ィルタにおいて、 前記キャビティ層の間の前記第1の光学媒質層のうち少
    なくとも1層を、前記第1の光学媒質よりも低い屈折率
    を有する第3の光学媒質からなる第3の光学媒質層によ
    り形成したことを特徴とする光学多層膜フィルタ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の光学多層膜フィルタに
    おいて、 前記第1の光学媒質層と、前記第2の光学媒質層と、前
    記第3の光学媒質層とは、これらの光学膜厚がそれぞ
    れ、バンドパスフィルタとしての設計波長λに対して、
    λ/4となる膜厚を有し、 前記キャビティ層は、この前記キャビティ層の光学膜厚
    が、バンドパスフィルタとしての設計波長λに対して、
    λ/2の整数倍となる膜厚を有することを特徴とする光
    学多層膜フィルタ。
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