JP2003177229A - カラーフィルター付回路基板の形成方法及びカラーフィルター付回路基板 - Google Patents

カラーフィルター付回路基板の形成方法及びカラーフィルター付回路基板

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JP2003177229A JP2001377043A JP2001377043A JP2003177229A JP 2003177229 A JP2003177229 A JP 2003177229A JP 2001377043 A JP2001377043 A JP 2001377043A JP 2001377043 A JP2001377043 A JP 2001377043A JP 2003177229 A JP2003177229 A JP 2003177229A
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保 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】回路の駆動に悪影響を与える金属イオンのない
カラーフィルター付き回路基板の形成方法及びそれによ
り得られる付き回路基板を提供すること。 【解決手段】 (1)支持体上に少なくとも光熱変換
層、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)また
はブラック(K)の画像形成層を有する4種のレーザー
熱転写シートを回路基板と重ねあわせ熱転写シート側か
らレーザー光を像様に照射して回路基板上に画像形成層
を転写してR、G、B及びKからなる画像を形成するこ
とを特徴とするカラーフィルター付回路基板の形成方
法、及びそれにより製造されたカラーフィルター付回路
基板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラーフィルター
付回路基板の形成方法及びカラーフィルター付回路基板
に関する。本発明は、特にレーザー熱転写シートを用い
た高解像度のカラーフィルター付回路基板の形成に関す
る。
【0002】
【従来の技術】感光性転写材料を用いて液晶表示体等に
使用するカラーフイルターを作成することが行われてい
る。カラーフイルターの作成原理は、感光性転写材料の
多色画像形成に基づくものである。この感光性転写材料
を用いた画像形成方法について説明する。感光性樹脂層
を加圧、加温下で基体上に貼り合わせ、その後仮支持体
を剥がし、所定のマスク等(場合により、熱可塑性樹脂
層、中間層)を介して露光し、次いで現像する。現像は
公知の方法で溶剤もしくは水性の現像液、特にアルカリ
水溶液に浸漬するか、スプレーからの現像液の噴霧を与
えること、さらにブラシでのこすりまたは超音波を照射
しつつ処理することで行なわれる。異なる色に着色した
感光性樹脂層を有する感光性転写材料を用い、この工程
を複数回繰り返せば多色画像を形成することができる。
また、近年OA化の進展に伴い、電子写真方式、インク
ジェット方式、感熱転写記録方式等の各種記録方式を利
用した複写機やプリンタ等がそれぞれの用途に応じて用
いられている。これらのうち、感熱転写記録方式は操作
や保守が容易であること、装置の小型化、低コスト化が
可能であること等の利点を有していることから、カラー
フィルター形成材料への応用がなされてきつつある。感
熱転写記録方式では、例えば、最近の印刷前工程(プリ
プレス分野)における電子化システムの普及に伴い、デ
ジタル信号から直接カラープルーフを作製する記録シス
テムが開発されている。このような電子化システムは、
特に高画質のカラープルーフを作製するのが目的であ
り、一般的には、150線/インチ以上の網点画像を再
現する。デジタル信号から高画質のプルーフを記録する
ためには、デジタル信号により変調可能で、かつ記録光
を細く絞り込むことが可能なレーザー光を記録ヘッドと
して用いる。このため、レーザー光に対して高い記録感
度を示し、かつ、高精細な網点を再現可能にする高解像
力を示す記録材料の開発が必要となる。
【0003】レーザー光を利用した転写画像形成方法に
用いられる記録材料としては、支持体上に、レーザー光
を吸収して熱を発生する光熱変換層、及び顔料が熱溶融
性のワックス、バインダー等の成分中に分散された画像
形成層をこの順に有する熱溶融転写シート(特開平5−
58045号公報)が知られている。これらの記録材料
を用いる画像形成方法では、光熱変換層のレーザー光照
射領域で発生した熱によりその領域に対応する画像形成
層が溶融し、転写シート上に積層配置された受像シート
上に転写され、受像層上に転写画像が形成される。
【0004】また、特開平6−219052号公報に
は、支持体上に、光熱変換物質を含む光熱変換層、非常
に薄層(0.03〜0.3μm)の熱剥離層、色材を含
む画像形成層がこの順に設けられた熱転写シートが開示
されている。この熱転写シートでは、レーザー光を照射
されることによって、前記熱剥離層の介在により結合さ
れている画像形成層と光熱変換層との間の結合力が、低
減され、熱転写シート上に積層配置した受像シート上
に、高精細な画像が形成される。前記熱転写シートを用
いた画像形成方法は、所謂「アブレーション」を利用し
ており、具体的には、レーザー光の照射を受けた領域
で、熱剥離層が一部分解し、気化するため、その領域で
の画像形成層と光熱変換層との間の接合力が弱まり、そ
の領域の画像形成層が上に積層した受像シートに転写さ
れる現象を利用している。
【0005】これらの画像形成方法は、受像シート材料
として受像層(接着層)を付設した印刷本紙を用いるこ
とができること、色の異なる画像を次々と受像シート上
に転写することによって多色画像が容易に得られること
等の利点を有し、特にアブレーションを利用する画像形
成方法は、高精細な画像が容易に得られるという利点を
有し、カラープルーフ(DDCP:ダイレクト・ディジ
タル・カラープルーフ)、あるいは高精細なマスク画像
を作製するのに有用である。
【0006】そして、上記DDCPの技術で用いられる
レーザー熱転写多色画像形成材料は、カラーフィルター
の形成材料として有用である。カラーフィルターは透明
受像シート上に、R、G及びBのストライプ状画像又は
ドット状画像、即ち画素をそれぞれ配置し、通常、それ
ぞれの境界をブラックマトリックスで区分した構造であ
る。ところで、カラーフィルターはTFT−LCD等に
配備されるが、カラーフィルターの設置位置は、液晶を
介してTFT等の回路基板の反対側のガラス基板に作製
する方法が一般的である。ところが、この方式は液晶の
厚みに比例して画質が落ちることがわかっている。これ
を避ける目的でカラーフィルターを回路基板上に作成す
ることが公知である(例えば、特開2001−2284
69号公報)。しかしながら、この従来の方法ではカラ
ーフィルター作製時にアルカリ現像液を使用するため金
属イオンが残存し、この残存イオンが回路の駆動に悪影
響を与えることが分っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、回路の駆動
に悪影響を与える金属イオンのないカラーフィルター付
き回路基板の形成方法及びそれにより得られる付き回路
基板を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、前記課題を解決す
るための手段は、以下の通りである。 (1)支持体上に少なくとも光熱変換層、レッド
(R)、グリーン(G)、ブルー(B)またはブラック
(K)の画像形成層を有する4種のレーザー熱転写シー
トを回路基板と重ねあわせ熱転写シート側からレーザー
光を像様に照射して回路基板上に画像形成層を転写して
R、G、B及びKからなる画像を形成することを特徴と
するカラーフィルター付回路基板の形成方法。 (2)上記(1)に記載のカラーフィルターの形成方法
により製造されたカラーフィルター付回路基板。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のカラーフィルター付回路
基板の形成方法は、レーザー熱転写シートを回路基板と
重ねあわせ熱転写シート側からレーザー光を像様に照射
して回路基板上にR、G、B及びKからなる画像を形成
することを特徴とする。ここで、R、G、B及びKから
なる画像とは、カラーフィルターのブラックマトリック
スの間にレッドフィルターの画素(R)、グリーンフィ
ルターの画素(G)及びブルーフィルターの画素(B)
が埋め尽くされた、それら画素及びブラックマトリック
スの集合を意味し、画像(R,G,B,K)と記す。ま
た、画素の集合を画素(R,G,B)と記す。カラーフ
ィルターの画像(R,G,B,K)としては、例えば、
図3に示すようなブラックマトリックスと画素(R,
G,B)の配置が挙げられるが、これに限定されること
はなく任意である。画素(R)、画素(G)、画素
(B)のサイズは、例えば、図中、aが100〜300
μm、bが300μm程度、cのブラックマトリックス
の線幅が数μm〜20μm程度が挙げられるが、適宜変
更可能である。カラーフィルターは、上記のように画素
(R,G,B)とブラックマトリックスの間は隙間なく
回路基板上に形成されてなければならない。
【0010】本発明において、回路基板とは、画素
(R,G,B)への光の照射または非照射を電子的に制
御可能な回路が形成されている基板を意味し、該回路と
しては具体的には薄膜トランジスタ(TFT)等が挙げ
られる。画像(R,G,B,K)は、画素(R,G,
B)とTFTの画素電極の領域が対応するように回路基
板上に形成される。TFTとしては、バックチャンネル
エッチ型(バックチャンネルカット型)、チャンネル保
護膜型(iストッパ型)、トップゲート方式(正スタガ
ー方式)等が挙げられる。
【0011】また、回路は、電子伝導性の材料(例:タ
ンタル、モリブデン、タングステン、アルミニウム、
銅)、半導体材料、無機絶縁材(例:窒化ケイ素)、保
護膜等を有していても良い。カラーフィルターが形成さ
れる回路基板の表面は、カップリング剤及び高分子で処
理されることが好ましく、平滑な面でも凹凸を有する面
であってもよいが前者が好ましい。また、回路は、ガラ
ス、ソーダライムガラス(例:日本板ガラス(株)製N
SG−ST)、無アルカリガラス(例:コーニング社製
7050)、セキエイガラス、プラスチック板等の光透
過性かつ絶縁性の材料上に形成されていることが好まし
い。尚、回路基板は後述の受像シートのように可撓性で
あってもよい。本発明法では、レーザー熱転写シートを
用いて回路基板上に直接画像(R,G,B,K)を設け
ることができるので、従来の湿式現像法のように金属イ
オンの液晶への混入がないので、液晶の動作性を改善す
ることができる。
【0012】本発明に用いるレーザー熱転写シートは、
シャープな網点による熱転写画像を実現し、B2サイス゛記録
(515mm×728mm、ただし、B2サイス゛は543m
m×765mm)が可能であるシステムに有効かつ好適
である。この熱転写画像は2400〜2540dpiの解像度で印
刷線数に応じた網点画像とすることができる。1つ1つの
網点はにじみ・欠けがほとんどなく形状が非常にシャー
プであるため、ハイライトからシャドーまでの高範囲の
網点をクリアーに形成することができる。その結果、イ
メージセッターやCTPセッターと同じ解像度で高品位な
網点出力が可能であり、設定値との近似性の良い網点を
再現することができると共に該網点を画像(R,G,
B,K)の構成要素に対応させるものである。
【0013】また、この熱転写画像は、網点形状がシャ
ープであるためレーザービームに対応した網点、ひいて
は画素を忠実に再現でき、また記録特性の環境温湿度依
存性が非常に小さいため、幅広い温湿度環境下で色相・
濃度とも安定した繰り返し再現性を得ることができる。
この熱転写画像は、繰り返し再現性が良好なため高精度
のCMS(カラーマネージメントシステム)を実現できる。
【0014】また、この熱転写画像は、ドット形状がシ
ャープなので、画素がきれよく再現できる。レーザー光
により発生した熱が、面方向に拡散ぜずに転写界面まで
伝えられ、加熱部/非加熱部の界面で画像形成層がシャ
ープに破断する。このために、熱転写シートにおける光
熱変換層の薄膜化と画像形成層の力学特性を制御する。
ところで、シミュレーションでは、光熱変換層は瞬間的
に約700℃に達すると推定され、膜が薄いと変形や破壊
がおこりやすい。変形・破壊が起こると光熱変換層が転
写層とともに回路基板上に転写したり、転写像が不均一
になるという実害を生じる。一方、所定の温度を得るに
は膜中に光熱変換物質を高濃度に存在させねばならず、
色素の析出や隣接層への移行といった問題も発生する。
このため、光熱変換特性の優れた赤外吸収色素及びポリ
イミド系などの耐熱性バインダーを選定することによ
り、光熱変換層を約0.5μm以下に薄膜化することが好
ましい。
【0015】また、一般的には、光熱変換層の変形が起
こったり、またはそのものが高熱により変形すると、受
像層に転写した画像形成層はレーザー光の副走査パター
ンに対応した厚みムラを生じ、そのため画像(R,G,
B,K)が不均一になり見かけの転写濃度が低下する。
この傾向は画像形成層の厚みが薄いほど顕著である。一
方、画像形成層の厚みが厚いとドットのシャープさが損
なわれかつ感度も低下する。この相反する性能を両立さ
せるために、ワックス等の低融点物質を画像形成層に添
加することより転写ムラを改良することが好ましい。ま
た、バインダーの代わりに無機微粒子を添加することに
より膜厚を適正に上げることで、加熱部/非加熱部の界
面で画像形成層がシャープに破断するようにし、ドット
のシャープさ・感度を保ちつつ転写ムラを改良すること
ができる。
【0016】また、一般にワックス等の低融点物質は、
画像形成層表面に滲み出たり、結晶化する傾向があり、
画質や熱転写シートの経時安定性に問題を生じる場合が
ある。この問題に対処するためには、画像形成層のポリ
マーとのSp値差が小さい低融点物質を使用することが好
ましく、ポリマーとの相溶性を上げ、低融点物質の画像
形成層からの分離を防止することができる。また、構造
の異なる数種類の低融点物質を混合することで共融化さ
せ結晶化を防止することも好ましい。その結果、ドット
形状がシャープでかつむらの少ない画像(R,G,B,
K)が得られる。また、一般に、熱転写シートの塗布層
が吸湿することで層の力学物性と熱物性が変化し、記録
環境の湿度依存性が生じる。この温湿度依存性を少なく
するためは、光熱変換層の色素/バインダー系、および
画像形成層のバインダー系を有機溶剤系にすることが好
ましい。また、画素が熱転写される回路基板としては、
カップリング剤、好ましくはシランカップリング剤で処
理した後にポリビニルブチラールを塗布して膜を形成し
たものが好ましい。この膜の吸水性を小さくするために
ポリビニルブチラールにポリマー疎水化技術を導入する
方法がある。ポリマー疎水化技術としては、特開平8−
238858号公報に記載のようにヒドロキシル基を疎
水基と反応させたり、2つ以上のヒドロキシル基を硬膜
剤で架橋するなどが挙げられる。
【0017】また、通常、レーザー露光による印画時に
画像形成層にも約500℃以上の熱がかかり、従来使用し
ていた顔料では熱分解してしまうものがあったが、耐熱
性の高い顔料を画像形成層に採用することによりこれを
防止することができる。そして、印画時の高熱により、
赤外吸収色素が光熱変換層から画像形成層に移行する
と、色相が変化してしまうのを防止するために、前述し
たように保持力の強い赤外吸収色素/バインダーの組み
合わせで光熱変換層を設計することが好ましい。一般
に、高速印画ではエネルギー不足となり特にレーザー副
走査の間隔に対応する隙間が発生する。前述したように
光熱変換層の色素高濃度化および光熱変換層・画像形成
層の薄膜化は、熱の発生/伝達の効率を上げることがで
きる。さらに、加熱時に画像形成層がわずかに流動し隙
間を埋める効果と回路基板上の膜との接着性をあげる目
的で、画像形成層へ低融点物質を添加することが好まし
い。また、回路基板上の膜と画像形成層との接着性を上
げ、転写した画像(R,G,B,K)の強度を十分持た
せるために、膜のバインダーとして例えば、上述したよ
うに画像形成層と同じ樹脂を採用することが出来る。
【0018】回路基板と熱転写シートは、真空密着によ
りレーザー記録装置に保持されることが好ましい。この
真空密着は両者の接着力制御により画像を形成している
ため回路基板の受像面と熱転写シートの画像形成層面の
クリアランスに画像転写挙動が非常に敏感なので重要で
ある。ゴミ等異物のきっかけで材料間のクリアランスが
広がってしまうと画像欠陥や画像転写ムラが生じてしま
う。このような画像欠陥や画像転写ムラを防止するに
は、熱転写シートに均一な凹凸をつけることで、エアー
のとおりをよくし均一なクリアランスを得ることが好ま
しい。
【0019】熱転写シートに凹凸をつける方法として
は、一般にエンボス処理等の後処理、塗布層へのマット
剤添加があるが、製造工程簡略化、材料の経時安定化の
ためにマット剤添加が好ましい。マット剤は塗布層厚み
より大きいものが必要であり、マット剤を画像形成層に
添加するとマット剤の存在する部分の画像が欠落すると
いう問題が発生するので、最適な粒径のマット剤を光熱
変換層に添加することが好ましく、これにより画像形成
層そのものはほぼ均一な厚みとなり、欠陥のない画像を
回路基板上に得ることができる。
【0020】これまで述べたようなシャープなドットを
確実に再現するため、レーザー熱転写シートが適用され
る記録装置側も高精度な設計が要求される。従来のレー
ザー熱転写用記録装置と基本的構成は同様である。この
従来の構成はハイパワーの複数のレーザーを備えた記録
ヘッドが、固定された熱転写シートと受像シートにレー
ザーを照射して記録する、いわゆるヒートモードの記録
システムである。その中で、以下の態様が好ましい構成
である。ただし、本発明では、このシステムにおいて、
受像シートが回路基板に対応する点に留意されたい。熱
転写シート及び受像シートの供給は、全自動ロール供給
とする。受像シート及び熱転写シートの記録装置への固
定は真空吸着とする。記録装置には多数の真空吸着孔を
形成し、受像シート下をブロアや減圧ポンプなどにより
減圧にすることによりシートが受像シートに吸着され
る。受像シートに熱転写シートが吸着されるために、熱
転写シートのサイズを受像シートより大きくする。
【0021】本装置では、B2サイズという大面積のシー
トを何枚も排出台上に重ねて集積できるものとする。そ
のためにエアーを両シートの間に噴出して後から排出さ
れるシートを浮き上がらせる方法を採用するものとす
る。本装置の構成例を図2に示す。以上のような本装置
での熱転写シートによるシーケンスを説明する。 1)記録装置1の記録ヘッド2の副走査軸が副走査レー
ル3により、また記録ドラム4の主走査回転軸並びに熱
転写シートローディングユニット5が原点に復帰する。 2)受像シートロール6が搬送ローラ7によってほどか
れて記録ドラム4上に受像シート先端が記録ドラムに設
けられた吸引孔を介して真空吸引されて固定される。 3)記録ドラム4上にスクイーズローラー8が降りてき
て、受像シートを抑えつけながら、ドラムの回転により
受像シートがさらに規定量搬送されたところで停止しカ
ッター9によって規定長に切断される。 4)更に記録ドラム4が1周して受像シートのローディ
ングが終了する。 5)次に受像シートと同様のシーケンスで、1色目―黒
―の熱転写シートKが熱転写シートロール10Kから繰
り出され、切断されてローディングされる。 6)次に記録ドラム4が高速回転を始め、副走査レール
3上の記録ヘッド2が動き始め、記録開始位置に到達し
たところで記録画像信号に従って記録ヘッド2により記
録レーザーが記録ドラム4上に照射される。記録終了位
置で照射を終了し、副走査レール動作、ドラム回転が停
止する。副走査レール上の記録ヘッドを原点に戻す。 7)記録ドラム上に受像シートを残したまま、熱転写シ
ートKだけを剥がしとる。そのため、熱転写シートKの
先端を爪でひっかけて排出方向に引っ張り出して、廃棄
口32から廃棄箱35へ廃棄する。 8)5)〜7)を残りの3色分繰り返す。記録順序は黒
の次は、レッド、グリーン、ブルーの順序である。即
ち、2色目―レッド―の熱転写シートRが熱転写シート
ロール10Rから、3色目―グリーン―の熱転写シート
Gが熱転写シートロール10G、4色目―ブルー―の熱
転写シートBが熱転写シートロール10Bから順次繰り
出される。これらの熱転写シートK、R、GまたはBの
順序は、基本的には任意である。 9)8)工程が完了すると、最後に記録済みの受像シー
トを排出台31まで排出する。ドラムから剥がしとる方
法は7)の熱転写シートと同じであるが、熱転写シート
と違い廃棄しないので、廃棄口32まで進んだところで
スイッチバックによって排出台に戻す。排出台に排出さ
れる際には、排出口33の下からエアー34を噴出して
複数枚の集積を可能にしている。
【0022】上記熱転写シートロール及び受像シートロ
ールの供給部位又は搬送部位の何れかの搬送ローラ7
に、表面に粘着材料が配設された粘着ロールを用いるこ
とが好ましい。
【0023】粘着ロールを設けることにより、熱転写シ
ート及び受像シートの表面をクリーニングすることがで
きる。
【0024】粘着ロールの表面に配設される粘着材料と
しては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エ
チルアクリレート共重合体、ポリオレフィン樹脂、ポリ
ブタジエン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体(SB
R)、スチレン−エチレン−ブテン−スチレン共重合体
(SEBS)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体
(NBR)、ポリイソプレン樹脂(IR)、スチレン−
イソプレン共重合体(SIS)、アクリル酸エステル共
重合体、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリ
ル樹脂、ブチルゴム、ポリノルボルネン等が挙げられ
る。
【0025】粘着ロールは熱転写シート及び受像シート
の表面と接触することにより、その表面をクリーニング
することができ、接触圧は接触していれば格別限定され
ない。
【0026】熱転写シートの画像形成層表面の表面粗さ
Rzとその裏面層表面の表面粗さRzの差の絶対値が3.0以
下であり、受像シートの表面粗さRzとその裏面層表面の
表面粗さRzの差の絶対値が3.0以下であることが好まし
い。このような構成により、上記のクリーニング手段と
相俟って画像欠陥を防止でき、搬送ジャムをなくし、更
にドットゲイン安定性を向上させることができる。
【0027】本明細書で、表面粗さRzというのは、JIS
のRz(最大高さ)に相当する十点平均面粗さのことをい
い、粗さの曲面から基準面積分だけ抜き取った部分の平
均面を基準面として、最高から5番目までの山の標高の
平均値と最深から5番目までの谷底の深さの平均値との
距離を入力換算したものである。測定には東京精密(株)
製の触針式の3次元粗さ計(サーフコム570A-3DF)を用いる。
測定方向は縦方向とし、カットオフ値は0.08mm、測定面
積は0.6mmx0.4mm、送りピッチは0.005mm、測定スピード
は0.12mm/sである。
【0028】上記の熱転写シートの画像形成層表面の表
面粗さRzとその裏面層表面の表面粗さRzの差の絶対値は
1.0以下であり、また受像シートの表面粗さRzとその裏
面層表面の表面粗さRzの差の絶対値が1.0以下であるこ
とが上記の効果をさらに向上させる観点から好ましい。
【0029】更に、別の態様としては、熱転写シートの
画像形成層表面とその裏面層表面の表面粗さ及び又は受
像シートの表裏面の表面粗さRzが2〜30μmであることが
好ましい。このような構成によって、上記のクリーニン
グ手段と相俟って画像欠陥を防止でき、搬送ジャムをな
くし、更にドットゲイン安定性を向上させる。
【0030】また熱転写シートの画像形成層の光沢度は
80〜99であることも好ましい。
【0031】光沢度は、画像形成層表面の平滑性に大き
く依存し、画像形成層膜厚の均一性を左右し得る。光沢
度が高い方が画像形成層として均一で高精細画像への用
途により適しているが、平滑性が高いと搬送時の抵抗は
より大きくなり、両者がトレード・オフの関係である。
光沢度が80〜99の範囲であると、両者の両立が可能でバ
ランスが取れる。
【0032】粘着ロールに使用する粘着性を有する素材
のビッカース硬さHvは50kg/mm2(≒490MPa)以下である
ことが、異物であるゴミを十分に取り除き、画像欠陥を
抑制可能であることから好ましい。
【0033】ビッカース硬さというのは、対面角が13
6度の正四角錐形のダイヤモンド圧子に静荷重をかけて
硬さを測定した硬さであり、ビッカース硬さHvは以下の
式で求められる。
【0034】硬さHv=1.854P/d2(kg/mm2)≒1
8.1692MPa ここでP:荷重の大きさ(Kg)、d:くぼみの正方形の対
角線長さ(mm)
【0035】また本発明においては、上記の粘着ロール
に使用する粘着性を有する素材の20℃における弾性率が
200kg/cm2(≒19.6MPa)以下であることが、上記と同様
に異物であるゴミを十分に取り除き、画像欠陥を抑制可
能であることから好ましい。以上、アウタードラム方式
を中心に説明したが、インナードラム方式、フラットベ
ット方式を用いてもよい。受像シートに相当する回路基
板としてガラス等の剛体を含むものを用いる場合はフラ
ットベット方式が用いられる。
【0036】次に、レーザーを用いた薄膜熱転写による
多色画像形成の機構の概略を図1を用いて説明する。熱
転写シート10のブラック(K)、レッド(R)、グリ
ーン(G)またはブルー(B)の顔料を含む画像形成層
16の表面に、回路基板20を積層した画像形成用積層
体30を用意する。熱転写シート10は、支持体12
と、その上に、光熱変換層14、及び更にその上に、画
像形成層16を有し、回路基板20は、その上に、受像
層24を有し、熱転写シート10の画像形成層16の表
面には、受像層24が接触するように積層される(図1
(a))。その積層体30の熱転写シート10の支持体
12側から、レーザー光を画像様に時系列的に照射する
と、熱転写シート10の光熱変換層14のレーザー光被
照射領域が発熱し、画像形成層16との密着力が低下す
る(図1(b))。その後、回路基板20と熱転写シー
ト10とを剥離すると、画像形成層16のレーザー光被
照射領域16'が、回路基板20の受像層24上に転写
される(図1(c))。
【0037】光照射に用いられるレーザー光は、マルチ
ビーム光であることが好ましく、特にマルチビーム2次
元配列であることが好ましい。マルチビーム2次元配列
とは、レーザー照射によって記録する際に、複数個のレ
ーザービームを使用し、これらのレーザービームのスポ
ット配列が、主走査方向に沿って複数列、副走査方向に
沿って複数行からなる2次元平面配列をしていることを
いう。マルチビーム2次元配列であるレーザー光を使用
することにより、レーザー記録に要する時間を短縮する
ことができる。
【0038】使用されるレーザー光は、マルチビームで
あれば特に制限なく使用することができ、アルゴンイオ
ンレーザー光、ヘリウムネオンレーザー光、ヘリウムカ
ドミウムレーザー光等のガスレーザー光、YAGレーザ
ー光等の固体レーザー光、半導体レーザー光、色素レー
ザー光、エキシマレーザー光等の直接的なレーザー光が
利用される。あるいは、これらのレーザー光を二次高調
波素子を通して、半分の波長に変換した光等も用いるこ
とができる。多色画像形成方法においては、出力パワー
や変調のし易さ等を考慮すると、半導体レーザー光を用
いることが好ましい。多色画像形成方法では、レーザー
光は、光熱変換層上でのビーム径が5〜50μm(特に
6〜30μm)の範囲となるような条件で照射すること
が好ましく、また走査速度は1m/秒以上(特に3m/
秒以上)とすることが好ましい。
【0039】黒、レッド、グリーン、ブルーの各熱転写
シートにおける画像形成層の層厚が、好ましくは0.1
〜5μmであり、更に好ましくは0.3〜4μm、特に
好ましくは0.5〜3μmである。前記各色の熱転写シ
ートにおける画像形成層の層厚が0.1μm未満である
と、レーザー記録時に転写ムラによる濃度低下が生じる
ことがあり、一方、5μmを超えると転写感度の低下又
は解像力の悪化を生じることがある。
【0040】形成した画像(R,G,B,K)上に更に
透明保護層を施しても良い。
【0041】レーザー光照射を用いる熱転写記録は、レ
ーザービームを熱に変換しその熱エネルギーを利用して
顔料を含む画像形成層を回路基板に転写し、回路基板上
に画像を形成し得るものであれば、転写時の顔料、色素
乃至画像形成層の状態変化は、特に問わず、固体状態、
軟化状態、液体状態、気体状態のいずれの状態をも包含
するが、好ましくは固体乃至軟化状態である。レーザー
光照射を用いる熱転写記録は、例えば、従来から知られ
る溶融型転写、アブレーションによる転写、昇華型転写
等も包含される。中でも前述の薄膜転写型、溶融・アブ
レーション型は良好な色相の画像を作成するという点で
好ましい。
【0042】上記4種のレーザー熱転写シートを用いて
カラーフィルターの画像(R,G,B,K)を製版シス
テムを適用して印刷物として形成する場合には、PDシス
テムが適用できる。システムの具体的接続例を以下に挙
げる。製版システム(例えば、富士写真フィルム社製Ce
lebra)からの印刷物のプルーフをとる場合、システム
接続としては以下のようになる。製版システムにCTP(C
omputer To Plate)システムを接続する。これで出力し
た印刷版を印刷機にかけることによって最終印刷物が得
られる。製版システムに多色画像として上記記録装置を
接続するが、その間に色や網点を印刷物に近づけるため
のプルーフドライブソフトウェアとしてPDシステム(登
録商標)を接続する。製版システムでラスターデータに
変換されたコントーン(連続調)データは、網点用の2
値データに変換されてCTPシステムに出力され、最終的
に印刷される。一方、同じコントーンデータはPDシステ
ムにも出力される。PDシステムは受け取ったデータを4
次元(R、B、G,K)のテーブルによって前記印刷物
に色が一致するように変換する。そして最後に前記印刷
物の網点と一致するように網点用の2値データに変換
し、レーザー熱転写シートを保持した記録装置に出力
し、回路基板上に画像(R,G,B,K)からなるフィ
ルターが形成される。前記4次元テーブルは予め実験的
に作成しておき、システム内に保存しておく。作成のた
めの実験とは次のようなものである。重要色データを、
CTPシステム経由で印刷した画像と、PDシステム経由で
記録装置で出力した画像を用意し、その測色値を比較し
てその差が最小になるようにテーブルを作成する。
【0043】以下に、上記システムの記録装置に好適に
用いられる熱転写シート及び回路基板について説明す
る。 [熱転写シート]熱転写シートは、支持体上に、少なく
とも光熱変換層及び画像形成層を有し、更に必要に応じ
て、その他の層を有してなる。
【0044】(支持体)熱転写シートの支持体の材料に
は特に限定はなく、各種の支持体材料を目的に応じて用
いることができる。支持体は剛性を有し、寸法安定性が
良く、画像形成の際の熱に耐えるものが好ましい。支持
体材料の好ましい例としては、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリカー
ボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合
体、ポリアミド(芳香族または脂肪族)、ポリイミド、
ポリアミドイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホ
ン等の合成樹脂材料を挙げることができる。中でも、二
軸延伸ポリエチレンテレフタレートやポリエーテルスル
ホンが、機械的強度や熱に対する寸法安定性を考慮する
と好ましい。尚、レーザー記録を利用したカラープルー
フの作製に用いる場合には、熱転写シートの支持体はレ
ーザー光を透過させる透明な合成樹脂材料から形成する
のが好ましい。支持体の厚みは25〜130μmである
ことが好ましく、50〜120μmであることが特に好
ましい。画像形成層側の支持体の中心線平均表面粗さR
a(表面粗さ測定機(Surfcom,東京精機(株)
製)等を用いてJIS B0601に基づき測定)は
0.1μm未満であることが好ましい。支持体の長手方
向のヤング率は200〜1200Kg/mm2(≒2〜
12GPa)が好ましく、幅方向のヤング率は250〜
1600Kg/mm2(≒2.5〜16GPa)である
ことが好ましい。支持体の長手方向のF−5値は、好ま
しくは5〜50Kg/mm2(≒49〜490MP
a)、支持体幅方向のF−5値は、好ましくは3〜30
Kg/mm2 (≒29.4〜294MPa)であり、支
持体長手方向のF−5値が支持体幅方向のF−5値より
高いのが一般的であるが、特に幅方向の強度を高くする
必要があるときはその限りではない。また、支持体の長
手方向および幅方向の100℃30分での熱収縮率は好
ましくは3%以下、さらに好ましくは1.5%以下、8
0℃30分での熱収縮率は好ましくは1%以下、さらに
好ましくは0.5%以下である。破断強度は両方向とも
5〜100Kg/mm2 (≒49〜980MPa)、弾
性率は100〜2000Kg/mm2(≒0.98〜1
9.6GPa)が好ましい。
【0045】熱転写シートの支持体には、その上に設け
られる光熱変換層との密着性を向上させるために、表面
活性化処理及び/又は一層又は二層以上の下塗層の付設
を行ってもよい。表面活性化処理の例としては、グロー
放電処理、コロナ放電処理等を挙げることができる。下
塗層の材料としては、支持体と光熱変換層の両表面に高
い接着性を示し、かつ熱伝導性が小さく、また耐熱性に
優れたものであることが好ましい。そのような下塗層の
材料の例としては、スチレン、スチレン−ブタジエン共
重合体、ゼラチン等を挙げることができる。下塗層全体
の厚さは通常0.01〜2μmである。また、熱転写シ
ートの光熱変換層付設側とは反対側の表面には、必要に
応じて、反射防止層や帯電防止層等の各種の機能層の付
設、あるいは表面処理を行うこともできる。 (バック層)
【0046】熱転写シートの光熱変換層、画像形成層の
反対面にバック層を設けることができる。バック層に使
用される帯電防止剤としては、ポリオキシエチレンアル
キルアミン、グリセリン脂肪酸エステル等の非イオン系
界面活性剤、第4級アンモニウム塩等のカチオン系界面
活性剤、アルキルホスフェート等のアニオン系界面活性
剤、両性界面活性剤、導電性樹脂等の化合物が使用でき
る。
【0047】また、導電性微粒子を帯電防止剤として用
いることもできる。このような導電性微粒子としては、
例えば、ZnO、TiO2 、SnO2 、Al23 、I
2 3 、MgO、BaO、CoO、CuO、Cu2O、
CaO、SrO、BaO2、PbO、PbO2 、MnO3
、MoO3 、SiO2 、ZrO2 、Ag2O、Y23
Bi23、Ti23 、Sb23 、Sb25 、K2Ti
613、NaCaP2 18、MgB25等の酸化物;Cu
S、ZnS等の硫化物;SiC、TiC、ZrC、V
C、NbC、MoC、WC等の炭化物;Si34、Ti
N、ZrN、VN、NbN、Cr2N等の窒化物;Ti
2 、ZrB2、NbB2 、TaB2 、CrB、Mo
B、WB、LaB5 等の硼化物;TiSi2 、ZrSi
2 、NbSi2、TaSi2 、CrSi2 、MoSi
2 、WSi2 等の珪化物;BaCO3 、CaCO3 、S
rCO3 、BaSO4 、CaSO4 等の金属塩;SiN
4 −SiC、9Al23 −2B23 等の複合体が挙げ
られ、これら1種を単独で又は2種以上を併用してもよ
い。これらのうち、SnO2 、ZnO、Al23 、T
iO2、In23 、MgO、BaO及びMoO3が好ま
しく、SnO2 、ZnO、In23及びTiO2 がさら
に好ましく、SnO2 が特に好ましい。
【0048】なお、バック層に用いる帯電防止剤はレー
ザー光を透過できるように実質的に透明であることが好
ましい。
【0049】導電性金属酸化物を帯電防止剤として使用
する場合には、その粒子径は光散乱をできるだけ小さく
するために小さい程好ましいが、粒子とバインダーの屈
折率の比をパラメータとして使用して決定されるべきも
のであり、ミー(Mie)の理論を用いて求めることが
できる。一般に平均粒子径が0.001〜0.5μmの
範囲であり、0.003〜0.2μmの範囲が好まし
い。ここでいう、平均粒子径とは、導電性金属酸化物の
一次粒子径だけでなく高次構造の粒子径も含んだ値であ
る。
【0050】バック層には帯電防止剤の他に、界面活性
剤、滑り剤及びマット剤等の各種添加剤やバインダーを
添加することができる。
【0051】バック層の形成に使用されるバインダーと
しては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル
酸エステル、メタクリル酸エステル等のアクリル酸系モ
ノマーの単独重合体及び共重合体、ニトロセルロース、
メチルセルロース、エチルセルロース、セルロースアセ
テートのようなセルロース系ポリマー、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリスチレン、塩化ビニル系共重合
体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルピロ
リドン、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコール
のようなビニル系ポリマー及びビニル化合物の共重合
体、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミドのような
縮合系ポリマー、ブタジエン−スチレン共重合体のよう
なゴム系熱可塑性ポリマー、エポキシ化合物のような光
重合性若しくは熱重合性化合物を重合、架橋させたポリ
マー、メラミン化合物等を挙げることができる。
【0052】(光熱変換層)光熱変換層は、光熱変換物
質、バインダー、及び必要に応じてマット剤を含有し、
更に必要に応じて、その他の成分を含有する。光熱変換
物質は、照射される光エネルギーを熱エネルギーに変換
する機能を有する物質である。一般的には、レーザー光
を吸収することのできる色素(顔料を含む。以下、同様
である。)である。赤外線レーザーにより画像記録を行
う場合は、光熱変換物質としては、赤外線吸収色素を用
いるのが好ましい。前記色素の例としては、カーボンブ
ラック等の黒色顔料、フタロシアニン、ナフタロシアニ
ン等の可視から近赤外域に吸収を有する大環状化合物の
顔料、光ディスク等の高密度レーザー記録のレーザー吸
収材料として使用される有機染料(インドレニン染料等
のシアニン染料、アントラキノン系染料、アズレン系色
素、フタロシアニン系染料)、及びジチオールニッケル
錯体等の有機金属化合物色素を挙げることができる。中
でも、シアニン系色素は、赤外線領域の光に対して、高
い吸光係数を示すので、光熱変換物質として使用する
と、光熱変換層を薄層化することができ、その結果、熱
転写シートの記録感度をより向上させることができるの
で好ましい。光熱変換物質としては、色素以外にも、黒
化銀等の粒子状の金属材料等、無機材料を用いることも
できる。
【0053】光熱変換層に含有されるバインダーとして
は、支持体上に層を形成し得る強度を少なくとも有し、
高い熱伝導率を有する樹脂が好ましい。更に、画像記録
の際に、光熱変換物質から生じる熱によっても分解しな
い、耐熱性を有する樹脂であると、高エネルギーの光照
射を行っても、光照射後の光熱変換層の表面の平滑性を
維持できるので好ましい。具体的には、熱分解温度(T
GA法(熱質量分析法)で10℃/分の昇温速度で、空
気気流中で5%質量減少する温度)が400℃以上の樹
脂が好ましく、前記熱分解温度が500℃以上の樹脂が
より好ましい。また、バインダーは、200〜400℃
のガラス転移温度を有するのが好ましく、250〜35
0℃のガラス転移温度を有するのがより好ましい。ガラ
ス転移温度が200℃より低いと、形成される画像にカ
ブリが発生する場合があり、400℃より高いと、樹脂
の溶解性が低下し、生産効率が低下する場合がある。
尚、光熱変換層のバインダーの耐熱性(例えば、熱変形
温度や熱分解温度)は、光熱変換層上に設けられる他の
層に使用される材料と比較して、より高いのが好まし
い。
【0054】具体的には、ポリメタクリル酸メチル等の
アクリル酸系樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコー
ル等のビニル系樹脂、ポリビニルブチラール、ポリエス
テル、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリイミド、ポリ
エーテルイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホ
ン、アラミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、尿素/メ
ラミン樹脂等が挙げられる。これらの中でも、ポリイミ
ド樹脂が好ましい。
【0055】特に、下記一般式(I)〜(VII)で表さ
れるポリイミド樹脂は、有機溶媒に可溶であり、これら
のポリイミド樹脂を使用すると、熱転写シートの生産性
が向上するので好ましい。また、光熱変換層用塗布液の
粘度安定性、長期保存性、耐湿性が向上する点でも好ま
しい。
【0056】
【化1】
【0057】前記一般式(I)及び(II)中、Ar
1は、下記構造式(1)〜(3)で表される芳香族基を
示し、nは、10〜100の整数を示す。
【0058】
【化2】
【0059】
【化3】
【0060】前記一般式(III)及び(IV)中、Ar
2は、下記構造式(4)〜(7)で表される芳香族基を
示し、nは、10〜100の整数を示す。
【0061】
【化4】
【0062】
【化5】
【0063】前記一般式(V)〜(VII)中、n及びm
は10〜100の整数を示す。式(VI)において、n:
mの比は6:4〜9:1である。
【0064】尚、樹脂が有機溶媒に可溶であるか否かを
判断する目安としては、25℃において、樹脂がN−メ
チルピロリドン100質量部に対して、10質量部以上
溶解することを基準とし、10質量部以上溶解する場合
は、光熱変換層用の樹脂として好ましく用いられる。よ
り好ましくは、N−メチルピロリドン100質量部に対
して、100質量部以上溶解する樹脂である。
【0065】光熱変換層に含有されるマット剤として
は、無機微粒子や有機微粒子を挙げることができる。こ
の無機微粒子としては、シリカ、酸化チタン、酸化アル
ミニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、硫酸バリウ
ム、硫酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マ
グネシウム、窒化ホウ素等の金属塩、カオリン、クレ
ー、タルク、亜鉛華、鉛白、ジークライト、石英、ケイ
ソウ土、バーライト、ベントナイト、雲母、合成雲母等
が挙げられる。有機微粒子としては、フッ素樹脂粒子、
グアナミン樹脂粒子、アクリル樹脂粒子、スチレン−ア
クリル共重合体樹脂粒子、シリコーン樹脂粒子、メラミ
ン樹脂粒子、エポキシ樹脂粒子等の樹脂粒子を挙げるこ
とができる。
【0066】マット剤の粒径は、通常、0.3〜30μ
mであり、好ましくは0.5〜20μmであり、添加量
は0.1〜100mg/m2が好ましい。
【0067】光熱変換層には、更に必要に応じて、界面
活性剤、増粘剤、帯電防止剤等が添加されてもよい。
【0068】光熱変換層は、光熱変換物質とバインダー
とを溶解し、これに必要に応じてマット剤及びその他の
成分を添加した塗布液を調製し、これを支持体上に塗布
し、乾燥することにより設けることができる。ポリイミ
ド樹脂を溶解するための有機溶媒としては、例えば、n
−ヘキサン、シクロヘキサン、ジグライム、キシレン、
トルエン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、メチルエ
チルケトン、アセトン、シクロヘキサノン、1,4−ジ
オキサン、1,3−ジオキサン、ジメチルアセテート、
N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホオキサイ
ド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、γ
−ブチロラクトン、エタノール、メタノール等が挙げら
れる。塗布、乾燥は、通常の塗布、乾燥方法を利用して
行うことができる。乾燥は、通常、300℃以下の温度
で行い、200℃以下の温度で行うのが好ましい。支持
体として、ポリエチレンテレフタレートを使用する場合
は、80〜150℃の温度で乾燥するのが好ましい。
【0069】光熱変換層におけるバインダーの量が少な
すぎると、光熱変換層の凝集力が低下し、形成画像が回
路基板に転写される際に、光熱変換層が一緒に転写され
やすくなり、画像の混色の原因となる。またポリイミド
樹脂が多すぎると、一定の光吸収率を達成するために光
熱変換層の層厚が大きくなって、感度低下を招きやす
い。光熱変換層における光熱変換物質とバインダーとの
固形分質量比は、1:20〜2:1であるのが好まし
く、特に、1:10〜2:1であるのがより好ましい。
また、光熱変換層を薄層化すると、前記した様に、熱転
写シートを高感度化できるので好ましい。光熱変換層
は、0.03〜1.0μmであるのが好ましく、0.0
5〜0.5μmであるのがより好ましい。また、光熱変
換層では、レーザー光の吸収波長が700〜1500nmの範
囲、特に750〜1000nmが好ましい。また、波長830n
mの光に対して、0.7〜1.1の光学濃度を有してい
ると、画像形成層の転写感度が向上するので好ましく、
前記波長の光に対して0.8〜1.0の光学濃度を有し
ているとより好ましい。波長830nmにおける光学濃
度が0.7未満であると、照射された光を熱に変換する
ことが不充分となり、転写感度が低下することがある。
一方、1.1を超えると、記録時に光熱変換層の機能に
影響を与え、かぶりが発生することがある。
【0070】(画像形成層)画像形成層は、回路基板に
転写されて画像(R,G,B,K)を形成するための顔
料を少なくとも含有し、更に、層を形成するためのバイ
ンダー、及び所望により、その他の成分を含有する。顔
料は一般に有機顔料と無機顔料とに大別され、前者は特
に塗膜の透明性に優れ、後者は一般に隠蔽性に優れる等
の特性を有しているので、用途に応じて、適宜選択すれ
ばよい。またその他にも、金属粉、酸化金属粉、蛍光顔
料等も用いる場合がある。好適に使用される顔料の例と
しては、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、アントラ
キノン系顔料、ジオキサジン系顔料、キナクリドン系顔
料、イソインドリノン系顔料、ニトロ系顔料を挙げるこ
とができる。画像形成層に用いられる顔料を、色相別に
分けて、以下に列挙するが、これらに限定されるもので
はない。これら顔料は単独もしくは複数組み合わせて用
いられる。
【0071】1)レッド顔料 C.I.ピグメント・レッド97、C.I.ピグメント
・レッド122、C.I.ピグメント・レッド149、
C.I.ピグメント・レッド168、C.I.ピグメン
ト・レッド177、C.I.ピグメント・レッド18
0、C.I.ピグメント・レッド192、C.I.ピグ
メント・レッド215、C.I.No.12085、C.I.No.12120、
C.I.No.12140、C.I.No.12315等の有機顔料 2)グリーン顔料 C.I.ピグメント・グリーン7、C.I.ピグメント
・グリーン36、C.I.No.42053、C.I.No.42085、C.I.N
o.42095等の有機顔料 3)ブルー顔料 C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメ
ント・ブルー15:4、C.I.ピグメント・ブルー1
5:6、C.I.ピグメント・ブルー22、C.I.ピ
グメント・ブルー60、C.I.ピグメント・ブルー6
4、C.I.No.42052、C.I.No.42090等の有機顔料
【0072】4)イエロー顔料 Pigment Yellow(ピグメントイエロー)
12(C.I.No.21090) 例)Permanent Yellow(パーマネント
イエロー) DHG(クラリアントジャパン(株)
製)、Lionol Yellow(リオノールイエロ
ー) 1212B(東洋インキ製造(株)製)、Irg
alite Yellow(イルガライトイエロー)
LCT(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ(株)
製)、Symuler Fast Yellow(シム
ラーファーストイエロー) GTF 219(大日本イ
ンキ化学工業(株)製) Pigment Yellow(ピグメントイエロー)
13(C.I.No.21100) 例)Permanent Yellow(パーマネント
イエロー) GR(クラリアントジャパン(株)製)、
Lionol Yellow(リオノールイエロー)
1313(東洋インキ製造(株)製) Pigment Yellow(ピグメントイエロー)
14(C.I.No.21095) 例)Permanent Yellow(パーマネント
イエロー) G(クラリアントジャパン(株)製)、L
ionol Yellow(リオノールイエロー) 1
401−G(東洋インキ製造(株)製)、Seika
Fast Yellow(セイカファーストイエロー)
2270(大日精化工業(株)製)、Symuler
Fast Yellow(シムラーファーストイエロ
ー) 4400(大日本インキ化学工業(株)製) Pigment Yellow(ピグメントイエロー)
17(C.I.No.21105) 例)Permanent Yellow(パーマネント
イエロー) GG02(クラリアントジャパン(株)
製)、Symuler Fast Yellow(シム
ラーファーストイエロー) 8GF(大日本インキ化学
工業(株)製) Pigment Yellow(ピグメントイエロー)
155 例)Graphtol Yellow(グラフトールイ
エロー) 3GP(クラリアントジャパン(株)製) Pigment Yellow(ピグメントイエロー)
180(C.I.No.21290) 例)Novoperm Yellow(ノボパームイエ
ロー) P−HG(クラリアントジャパン(株)製)、
PV Fast Yellow(ファーストイエロー)
HG(クラリアントジャパン(株)製) Pigment Yellow(ピグメントイエロー)
139(C.I.No.56298) 例)Novoperm Yellow(ノボパームイエ
ロー) M2R 70(クラリアントジャパン(株)
製)
【0073】5)マゼンタ顔料 Pigment Red(ピグメントレッド) 57:
1(C.I.No.15850:1) 例)Graphtol Rubine(グラフトールル
ビン) L6B(クラリアントジャパン(株)製)、L
ionol Red(リオノールレッド) 6B−42
90G(東洋インキ製造(株)製)、Irgalite
Rubine(イルガライトルビン) 4BL(チバ
・スペシャルティー・ケミカルズ(株)製)、Symu
ler Brilliant Carmine(シムラ
ーブリリアントカーミン) 6B−229(大日本イン
キ化学工業(株)製) Pigment Red(ピグメントレッド) 122
(C.I.No.73915) 例)Hosterperm Pink(ホスターパーム
ピンク) E(クラリアントジャパン(株)製)、Li
onogen Magenta(リオノゲンマゼンタ)
5790(東洋インキ製造(株)製)、Fastog
en Super Magenta(ファストゲンスー
パーマゼンタ) RH(大日本インキ化学工業(株)
製) Pigment Red(ピグメントレッド) 53:
1(C.I.No.15585:1) 例)Permanent Lake Red(パーマネ
ントレイクレッド) LCY(クラリアントジャパン(株)製)、Symul
er Lake Red(シムラーレイクレッド) C
conc(大日本インキ化学工業(株)製) Pigment Red(ピグメントレッド) 48:
1(C.I.No.15865:1) 例)Lionol Red(リオノールレッド) 2B
3300(東洋インキ製造(株)製)、Symule
r Red(シムラーレッド) NRY(大日本インキ
化学工業(株)製) Pigment Red(ピグメントレッド) 48:
2(C.I.No.15865:2) 例)Permanent Red(パーマネントレッ
ド) W2T(クラリアントジャパン(株)製)、Li
onol Red(リオノールレッド) LX235
(東洋インキ製造(株)製)、Symuler Red
(シムラーレッド)3012(大日本インキ化学工業
(株)製) Pigment Red(ピグメントレッド) 48:
3(C.I.No.15865:3) 例)Permanent Red(パーマネントレッ
ド) 3RL(クラリアントジャパン(株)製)、Sy
muler Red(シムラーレッド) 2BS(大日
本インキ化学工業(株)製) Pigment Red(ピグメントレッド) 177
(C.I.No.65300) 例)Cromophtal Red(クロモフタルレッ
ド) A2B(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ
(株)製)
【0074】6)シアン顔料 Pigment Blue(ピグメントブルー) 15
(C.I.No.74160) 例)Lionol Blue(リオノールブルー) 7
027(東洋インキ製造(株)製)、Fastogen
Blue(ファストゲンブルー) BB(大日本イン
キ化学工業(株)製) Pigment Blue(ピグメントブルー) 1
5:1(C.I.No.74160) 例)Hosterperm Blue(ホスターパーム
ブルー) A2R(クラリアントジャパン(株)製)、
Fastogen Blue(ファストゲンブルー)
5050(大日本インキ化学工業(株)製) Pigment Blue(ピグメントブルー) 1
5:2(C.I.No.74160) 例)Hosterperm Blue(ホスターパーム
ブルー) AFL(クラリアントジャパン(株)製)、
Irgalite Blue(イルガライトブルー)
BSP(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ(株)
製)、Fastogen Blue(ファストゲンブル
ー) GP(大日本インキ化学工業(株)製) Pigment Blue(ピグメントブルー) 1
5:3(C.I.No.74160) 例)Hosterperm Blue(ホスターパーム
ブルー) B2G(クラリアントジャパン(株)製)、
Lionol Blue(リオノールブルー) FG7330(東洋インキ製造(株)製)、Cromo
phtal Blue(クロモフタルブルー) 4GN
P(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ(株)製)、
Fastogen Blue(ファストゲンブルー)
FGF(大日本インキ化学工業(株)製) Pigment Blue(ピグメントブルー) 1
5:4(C.I.No.74160) 例)Hosterperm Blue(ホスターパーム
ブルー) BFL(クラリアントジャパン(株)製)、
Cyanine Blue(シアニンブルー) 700−10FG(東洋インキ製造(株)製)、Irg
alite Blue(イルガライトブルー) GLN
F(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ(株)製)、
Fastogen Blue(ファストゲンブルー)
FGS(大日本インキ化学工業(株)製) Pigment Blue(ピグメントブルー) 1
5:6(C.I.No.74160) 例)Lionol Blue(リオノールブルー) E
S(東洋インキ製造(株)製) Pigment Blue(ピグメントブルー) 60
(C.I.No.69800) 例)Hosterperm Blue(ホスターパーム
ブルー) RL01(クラリアントジャパン(株)
製)、Lionogen Blue(リオノゲンブル
ー) 6501(東洋インキ製造(株)製) 7)ブラック顔料 Pigment Black(ピグメントブラック)
7(カーボンブラックC.I.No.77266) 例)三菱カーボンブラック MA100(三菱化学
(株)製)、三菱カーボンブラック #5(三菱化学
(株)製)、Black Pearls(ブラックパー
ルズ) 430(Cabot Co.(キャボット社)
製) また、本発明で用いることのできる顔料としては、「顔
料便覧、日本顔料技術協会編、誠文堂新光社、198
9」、「COLOUR INDEX、THE SOCIETY OF
DYES & COLOURIST、THIRD EDITION、1987」な
どを参照して適宜商品を選択できる。
【0075】前記顔料の平均粒径としては、0.03〜
1μmが好ましく、0.05〜0.5μmがより好まし
い。前記粒径が0.03μm未満であると、分散コスト
が上がったり、分散液がゲル化等を起こすことがあり、
一方、1μmを超えると、顔料中の粗大粒子が、画像形
成層と回路基板との密着性を阻害することがあり、ま
た、画像形成層の透明性を阻害する場合がある。
【0076】画像形成層のバインダーとしては、例え
ば、ブチラール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレンイ
ミン樹脂、スルホンアミド樹脂、ポリエステルポリオー
ル樹脂、石油樹脂、スチレン、ビニルトルエン、α−メ
チルスチレン、2−メチルスチレン、クロルスチレン、
ビニル安息香酸、ビニルベンゼンスルホン酸ソーダ、ア
ミノスチレン等のスチレン及びその誘導体、置換体の単
独重合体や共重合体、メチルメタクリレート、エチルメ
タクリレート、ブチルメタクリレート、ヒドロキシエチ
ルメタクリレート等のメタクリル酸エステル類及びメタ
クリル酸、メチルアクリレート、エチルアクリレート、
ブチルアクリレート、α−エチルヘキシルアクリレート
等のアクリル酸エステル及びアクリル酸、ブタジエン、
イソプレン等のジエン類、アクリロニトリル、ビニルエ
ーテル類、マレイン酸及びマレイン酸エステル類、無水
マレイン酸、ケイ皮酸、塩化ビニル、酢酸ビニル等のビ
ニル系単量体の単独あるいは他の単量体等との共重合体
を用いることができる。これらの樹脂は2種以上混合し
て用いることもできる。画像形成層には熱及び/又は光
のエネルギーを受けることにより重合乃至架橋する反応
性化合物、例えば、モノマー、オリゴマー及び/又は重
合体、必要により重合開始剤を含む単体または組成物を
含むことが好ましい。これらを含有させることにより画
像形成層の耐熱性、耐薬品性を改善することができる。
更に、該光及び/又は熱反応性の単体または組成物は、
(1)上述のように光及び/又は熱反応性ではないバイ
ンダーと併用して画像形成層を形成してもよいし、
(2)画像形成層として単独で光熱変換層上に設けても
よいし、(3)光熱変換層と光及び/又は熱反応性では
ない画像形成層の間に層状に設けてもよいし、(4)光
及び/又は熱反応性ではない画像形成層の上に設けても
よい。(4)の場合には、光及び/又は熱反応性ではな
い画像形成層は、溶解するように構成してもよい。ま
た、該光及び/又は熱反応性の単体または組成物は、レ
ーザー熱転写されて形成されたカラーフィルター上に層
状に設けられてもよい。
【0077】光及び/又は熱反応性の単体または組成物
に用いられる成分を以下に挙げる。光重合性モノマーと
しては、沸点が常圧で100℃以上の化合物が好まし
く、例えば、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート(ポリエチレングリコールジアクリレート及びポ
リエチレングリコールジメタクリレートを意味する。以
下同様である)、ポリプロピレングリコールジ(メタ)
アクリレート、トリメチロールエタントリアクリレー
ト、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメ
チロールプロパンジアクリレート、ネオペンチルグリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテ
トラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ
(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)ア
クリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイ
ルオキシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイルオキ
シエチル)イソシアヌレート、トリ(アクリロイルオキ
シエチル)シアヌレート、グリセリントリ(メタ)アク
リレート、トリメチロールプロパンもしくはグリセリン
等の多官能アルコールにエチレンオキシドやプロピレン
オキシドを付加反応させた後で(メタ)アクリレート化
したもの、更に、特公昭48−41708号、同50−
6034号、特開昭51−37193号の各公報に開示
されているウレタンアクリレート類、特開昭48−64
183号、特公昭49−43191号、同52−304
90号の各公報に開示されているポリエステルアクリレ
ート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応生成
物であるエポキシアクリレート類等の多官能アクリレー
トやメタクリレートを挙げることができる。
【0078】これらの中で好ましいのは、トリメチロー
ルプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリ
トールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリ
トールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリ
トールペンタ(メタ)アクリレートである。
【0079】エポキシ化合物としては、ブチルグリシジ
ルエーテル、オクチルグリシジルエーテル、デシルグリ
シジルエーテル、アリールグリシジルエーテル、フェニ
ルグリシジルエーテル等の炭素数2〜20のアルコール
のグリシジルエーテル類、ポリエチレングリコールジグ
リシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシ
ジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテ
ル、プロピレングリコールジグリシジルエーテルネオペ
ンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキ
サンジオールジグリシジルエーテルジブロモネオペンチ
ルグリコールジグリシジルエーテル、グリセロールトリ
グリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリ
シジルエーテルジグリセロールテトラグリシジルエーテ
ル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル等のポリ
オールのポリグリシジルエーテル類、2,6−ジグリシ
ジルフェニルグリシジルエーテル、2,6,2',6'−
テトラメチル−4,4'−ビフェニルグリシジルエーテ
ル、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水素添加型ビス
フェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポ
キシ樹脂、水素添加型ビスフェノールF型エポキシ樹
脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、水素添加型ビス
フェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型
エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、
ハロゲン化フェノールノボラック型エポキシ樹脂および
臭素化エポキシ樹脂等のグリシジルエーテル型エポキシ
化合物、アリサイクリックジエポキシアセタール、アリ
サイクリックジエポキシアジペートおよびビニルシクロ
ヘキセンジオキサイド等の環式脂肪族エポキシ化合物、
グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロキシフ
タル酸ジグリシジルエステル、ソルビン酸グリシジルエ
ステル、オレイン酸グリシジルエステル、リノレイン酸
グリシジルエステル等の不飽和酸グリシジルエステル
類、ブチルグリシジルエステル、オクチルグリシジルエ
ステルヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル等の
アルキルカルボン酸グリシジルエステル類および安息香
酸グリシジルエステル、o−フタル酸ジグリシジルエス
テル、ジグリシジルp−オキシ安息香酸およびダイマー
酸グリシジルエステル等の芳香族カルボン酸グリシジル
エステル類等のグリシジルエステル型エポキシ化合物、
テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリ
シジル−p−アミノフェノール、トリグリシジル−m−
アミノフェノール、ジグリシジルアニリン、ジグリシジ
ルトルイジン、テトラグリシジル−m−キシリレンジア
ミン、ジグリシジルトリブロムアニリンおよびテトラグ
リシジルビスアミノメチルシクロヘキサン等のグリシジ
ルアミン型エポキシ化合物、ジグリシジルヒダントイ
ン、グリシジルグリシドオキシアルキルヒダントインお
よびトリグリシジジルイソシアヌレート等の複素環式エ
ポキシ化合物等が挙げられる。特に好ましくは、フェノ
ールノボラック型エポキシ樹脂とクレゾールノボラック
型エポキシ樹脂が挙げられる。特に好ましいエポキシ化
合物としてはビスフェノールA型エポキシ樹脂やビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂であり、市販品としては東都
化成製エポトートYD128、YD8125、大日本イ
ンキ化学製エピクロン840S、850S、1050、
830が含まれる。
【0080】上記エポキシ化合物のエポキシ基を熱反応
させるために熱硬化触媒であるエポキシ熱硬化促進剤を
用いることができる。このエポキシ熱硬化促進剤として
は、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、
テトラエチレンペンタミン、イミノビスプロピルアミン
(ジプロピルトリアミン)、ビス(ヘキサメチレン)ト
リアミンおよび1,3,6−トリスアミノメチルヘキサ
ン等のポリアミン類、トリメチルヘキサメチレンジアミ
ン、ポリエーテルジアミンおよびジエチルアミノプロピ
ルアミン等のポリメチレンジアミン類、メンセンジアミ
ン、イソフォロンジアミン、ビス(4−アミノ−3−メ
チルシクロヘキシル)メタンおよびN−アミノエチルピ
ペラジン等の脂環族ポリアミン類等の脂肪族第一アミ
ン、メタフェニレンジアミン、ジアミノフェニルメタ
ン、ジアミノフェニルスルフォンおよび芳香族ジアミン
共融混合物等の芳香族第一アミン類、ポリアミンエポキ
シ樹脂アダクト、ポリアミン−エチレンオキシドアダク
ト、ポリアミン−プロピレンオキシドアダクト、シアノ
エチル化ポリアミンおよびケトイミン等の変性アミン、
ピペリジン、ピペラジン、モルフォリン等の第二アミン
およびテトラメチルグアニジン、トリエタノールアミ
ン、ベンジルジメチルアミン、2,4,6−トリス(ジ
メチルアミノメチル)フェノール等の第三アミン等のア
ミン化合物類、フタル酸無水物、トリメリット酸無水
物、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテー
ト)、グリセリントリス(アンヒドロトリメリテー
ト)、ピロメリット酸無水物および3,3',4,4'−
ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物等の芳香族酸無
水物、マレイン酸無水物、コハク酸無水物、テトラヒド
ロフタル酸無水物、メチルテトラヒドロフタル酸無水
物、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸無水物、メチ
ルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸無水物、アルケ
ニルコハク酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物、メ
チルヘキサヒドロフタル酸無水物およびメチルシクロヘ
キセンテトラカルボン酸無水物等の環状脂肪族酸無水
物、ポリアジピン酸無水物、ポリアゼライン酸無水物お
よびポリセバシン酸無水物等の脂肪族酸無水物、クロレ
ンド酸無水物およびテトラブロモ無水フタル酸等のハロ
ゲン化酸無水物等の酸無水物類、2−メチルイミダゾー
ル、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデ
シルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2
−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイ
ミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾー
ル、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダ
ゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾー
ル、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウム
・トリメリテート、1−シアノエチル−2−フェニルイ
ミダゾリウム・トリメリテート、2−メチルイミダゾリ
ウム・イソシアヌレート、2−フェニルイミダゾリウム
・イソシアヌレート、2,4−ジアミノ−6−〔2−メ
チルイミダゾリル−(1)〕−エチル−s−トリアジ
ン、2,4−ジアミノ−6−〔2−エチル−4−メチル
イミダゾリル−(1)〕−エチル−s−トリアジン、
2,4−ジアミノ−6−〔2−ウンデシルイミダゾリル
−(1)〕−エチル−s−トリアジン、2−フェニル−
4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−
フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、
1−シアノエチル−2−フェニル−4,5−ジ(シアノ
エトキシメチル)イミダゾール、1−ドデシル−2−メ
チル−3−ベンジルイミダゾリウム・クロライドおよび
1,3−ジベンジル−2−メチルイミダゾリウム・クロ
ライド等のイミダゾール化合物類、ジシアンジアミド、
o−トリルビグアニド、フェニルビグアニド、およびα
−2,5−ジメチルビグアニド等のジシアンジアミド誘
導体、カルボン酸類、フェノール類、第四級アンモニウ
ム塩類、メラミン誘導体、有機酸ヒドラジド類、または
メチロール基含有化合物類等の公知のエポキシ硬化促進
剤が挙げられる。特に好ましくは、ジシアンジアミド、
1−ベンジル−2−メチルイミダゾールが挙げられる。
これらのエポキシ熱硬化促進剤は単独または2種以上混
合して用いてもよい。
【0081】光及び/又は熱反応性の組成物には、更
に、所望により架橋剤やその触媒などを添加することも
できる。架橋剤としては、例えば、低分子化合物として
は、ポリカルボン酸もしくはそれらの酸無水物(例えば
イタコン酸、メチルマレイン酸無水物、ドデカンジオン
酸、2−ドデセンジオン酸、ドデセニルコハク酸無水
物、フタル酸無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、ト
リメリット酸無水物、1,2−、1,3−及び1,4−
シクロヘキサンジカルボン酸、ヘキサヒドロフタル酸無
水物又はそれらの混合物)、ポリカルボン酸セミエステ
ル(ポリオール、例えば1,6−ヘキサンジオール、ト
リメチロールプロパンと酸無水物、例えばヘキサヒドロ
フタル酸無水物、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物の
反応物)、芳香族ポリアミン、脂肪族ポリアミン、トリ
アジン化合物、ポリメルカプタン、ビスフェノールA、
テトラブロモビスフェノールA、トリメチロールアリル
オキシフェノール、ポリイソシアネート化合物等が挙げ
られ、高分子化合物としては、フェノールノボラック樹
脂、ブチル化フェノール樹脂等のフェノール類、カルボ
キシル基含有不飽和もしくは飽和ポリエステル、エーテ
ル化されていてもよい尿素−及び/又はトリアジン−ホ
ルムアルデヒド樹脂等が挙げられる。
【0082】熱硬化触媒としては、例えば、テトラエチ
ルアンモニウムブロマイド、テトラブチルホスホニウム
ブロマイド、トリフェニルベンジルホスホニウムクロラ
イド、トリエチルアミン、トリブチルアミン、硝酸ビス
マス、2-エチルヘキサン酸鉛、ナトリウムトリクロロ
フェノレート、酢酸リチウム、塩化トリブチルスズ、ト
リブチルスズシアネート、四塩化チタン、二塩化ジブチ
ルチタン、三塩化鉄、フェロセン、トルフェニルアンチ
モン、酢酸銅、ピリジンボラン、酢酸カルシウム、酢酸
バリウムなどを挙げることができる。
【0083】光及び/又は熱反応性の単体または組成物
に用いられる反応性ポリマーとしては、不飽和結合を有
する基、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基、メル
カプト基、水酸基、イソシナネート基などを有するポリ
マーが挙げられる。例えば、第1に、一般式(a)で表
されるモノマー、一般式(b)で表されるモノマー及び
一般式(c)で表されるモノマーからなる共重合体が挙
げられる。
【0084】
【化6】
【0085】上記モノマーにおいて、R1、R2、R3
びR5は、それぞれ水素原子または炭素数1〜3のアル
キル基を示し、水素原子または炭素数1〜2のアルキル
基が好ましい。R4は炭素数1〜5のアルキル基を示
し、炭素数1〜3のアルキル基が好ましい。R6は水素
原子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアル
コキシル基またはハロゲン原子を示し、水素原子、炭素
数1〜2のアルキル基、炭素数1〜2のアルコキシル基
または塩素原子、臭素原子が好ましい。nは1〜10の
整数を示し、1〜8が好ましい。
【0086】上記モノマー(a)、モノマー(b)及び
モノマー(c)の共重合体は、そのモノマー配列は特に
制限はなくランダムでも規則的、例えば、ブロックでも
グラフトでもよい。
【0087】また、反応性ポリマーとしては、第2に
(A)アクリル酸及びメタクリル酸からなる群から選ば
れた少なくとも1種の化合物から導かれた繰り返し単
位、(B)ベンジルアクリレート及びベンジルメタクリ
レートからなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物
から導かれた繰り返し単位、及び場合により(C)炭素
数1〜12のアルキル基を含有するアルキルメタクリレ
ートからなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物か
ら導かれた繰り返し単位、を含有する共重合体で、且
つ、質量平均分子量が好ましくは5,000〜50,0
00、更に好ましくは10,000〜42,000であ
るものが挙げられる。
【0088】上記(C)成分の具体例としては、メチル
(メタ)アクリレート(メチルアクリレート及びメチル
メタクリレートを意味する。以下同様である)、エチル
(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレー
ト、1ープロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メ
タ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレー
ト、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メ
タ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、2
−メチルブチル(メタ)アクリレート、3−メチルブチ
ル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレー
ト、2−エチルブチル(メタ)アクリレート、シクロヘ
キシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリ
レート、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘ
キシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレ
ート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)
アクリレート、上記モノマー(a)、モノマー(b)及
びモノマー(c)等を挙げることができる。これらの中
ではメチルメタクリレート等が好ましい。
【0089】第2の反応性ポリマーの内、好ましい具体
的な例として、ベンジルメタクリレート/メタクリル酸
共重合体(繰り返し単位のモル比=73:27、質量平
均分子量=40,000)、ベンジルメタクリレート/
ベンジルアクリレート/メタクリル酸三元共重合体(繰
り返し単位のモル比=60:13:27、質量平均分子
量=32,000)、ベンジルメタクリレート/アクリ
ル酸/メタクリル酸三元共重合体(繰り返し単位のモル
比=73:8:19、質量平均分子量=35,00
0)、ベンジルメタクリレート/メチルメタアクリレー
ト/メタクリル酸三元共重合体(繰り返し単位のモル比
=60:13:27、質量平均分子量=46,000)
を挙げる事ができる。
【0090】本発明に用いられる光重合開始剤として
は、例えばベンジル、ジアセチル等のα−ジケトン類、
ベンゾイン等のアシロイン類、ベンゾインメチルエーテ
ル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピ
ルエーテル等のアシロインエーテル類、チオキサント
ン、2,4−ジエチルチオキサントン、チオキサントン
−1−スルホン酸、チオキサントン−4−スルホン酸等
のチオキサントン類、ベンゾフェノン、4,4'−ビス
(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4'−ビス
(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン
類、アセトフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノ
ン、α,α'−ジメトキシアセトキシアセトフェノン、
2,2'−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、
p−メトキシアセトフェノン、2−メチル−[4−(メ
チルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパ
ノン等のアセトフェノン類およびアントラキノン、1,
4−ナフトキノン等のキノン類、フェナンシルクロライ
ド、トリブロモメチルフェニルスルホン、トリス(トリ
クロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリ
クロロメチル)−6−(4−メトキシフェニル)トリア
ジン、特開昭63−153542号に記載の化合物等の
ハロゲン化合物、ジ−t−ブチルパーオキサイド等の過
酸化物等が挙げられる。特に好ましくは2,2'−ジメ
トキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−メチル−
[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−
1−プロパノン(チバ・ガイギー社製商品名:イルガキ
ュアー907)が挙げられる。特に好ましい例として、
2−トリクロロメチル−4'−ブトキシスチリル−1,
3,4−オキサジアゾール、2,4−ビス(トリクロロ
メチル),6−(4'−メトキシフェニル)−s−トリ
アジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−
{4'−(N,N−ジエトキシカルボニルメチルアミ
ノ)−3'−ブロモ}フェニル−s−トリアジンを挙げ
ることができる。
【0091】これらの光重合開始剤は単独または2種以
上混合して用いてもよい。この様に2種以上混合した例
としては、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量
体と2−メルカプトベンズオキサゾール又はロイコクリ
スタルバイオレット等との組み合わせ、米国特許第34
27161号に記載の4,4'−ビス(ジメチルアミ
ノ)ベンゾフェノンとベンゾフェノン又はベンゾインメ
チルエーテルとの組み合わせ、米国特許第423985
0号に記載のベンゾイル−N−メチルナフトチアゾリン
と2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メト
キシフェニル)トリアジンとの組み合わせ、特開昭57
−23602号に記載のジメチルチオキサントンと4−
ジアルキルアミノ安息香酸エステルとの組み合わせ、特
開昭59−78339号に記載の4,4'−ビス(ジア
ルキルアミノ)ベンゾフェノンとケトン類とトリハロゲ
ン化メチル含有化合物との組み合わせ等が挙げられる。
【0092】光重合開始剤は、400nm以上の波長の
光に対して実質的に感度を有さないことが好ましい。実
質的に感度を有さないとは、その光重合開始剤の分光感
度スペクトルと熱転写シートの分光特性により決定さ
れ、光重合開始剤の分光感度スペクトルの400nm以
上の面積(A)と該熱転写シートの透過率が10%以上
となる最低波長から400nm以下の面積(B)の比
(A/B)で定義され、A/Bの値が0.1以下である
ことを意味する。
【0093】光及び/又は熱反応性の組成物は、必要に
応じて、顔料等の着色剤、熱重合防止剤、密着促進剤、
分散剤、可塑剤、垂れ防止剤、レベリング剤、消泡剤、
難燃化剤、光沢剤等の補助的添加剤を配合しても良い。
熱重合防止剤としては、例えば、ハイドロキノン、p−
メトキシフェノール、p−t−ブチルカテコール、2,
6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、β−ナフトー
ル、ピロガロール等の芳香族ヒドロキシ化合物、ベンゾ
キノン、p−トルキノン等のキノン類、ナフチルアミ
ン、ピリジン、p−トルイジン、フェノチアジン等のア
ミン類、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンのア
ルミニウム塩またはアンモニウム塩、クロラニール、ニ
トロベンゼン等が挙げられる。密着促進剤としては、例
えばアルキルフェノール/ホルムアルデヒドノボラック
樹脂、ポロビニルエチルエーテル、ポリビニルイソブチ
ルエーテル、ポリビニルブチラール、ポリイソブチレ
ン、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、ブチルゴム、
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ゴム、アクリル
樹脂系粘着剤、芳香族系、脂肪族系または脂環族系の石
油樹脂、シランカップリング剤等が挙げられる。
【0094】本発明に用いるの熱転写シートは、その画
像(R,G,B,K)と回路基板との密着性、耐熱性、
耐薬品性などを満足するよう光及び/又は熱反応性の単
体または組成物における成分の配合割合が調整されるべ
きである。該組成物における成分の配合割合の目安とし
ては、以下が例示される。光重合開始剤が、反応性モノ
マーに対して0.1〜30質量部が好ましく、特に0.
15〜15質量部使用することが好ましい。0.1質量
部未満では感度が低下し、30質量部を越えると結晶の
析出、膜質の劣化等が起こる場合がある。架橋剤は、一
般に当該組成物100質量部に対して0.2〜10質量
部の範囲である。熱硬化触媒の使用量は、通常、当該組
成物100質量部に対して0.02〜5質量部の範囲で
ある。エポキシ化合物は当該組成物100質量部に対し
て通常、1〜40質量部、好ましくは5〜30質量部使
用することができる。反応性ポリマーは、当該組成物1
00質量部に対して通常、10〜95質量部、好ましく
は20〜90質量部用いることができる。上記配合割合
は、後述の(1)〜(5)の態様に応じて適宜最適に選
定されるべきである。
【0095】光及び/又は熱反応性の単体または組成物
は、(1)光及び/又は熱反応性ではないバインダーと
混合して画像形成層としてもよいし、(2)単独で光熱
変換層上に画像形成層として設けてもよいし、(3)光
熱変換層と光及び/又は熱反応性ではない画像形成層の
間に層状に設け、レーザー熱転写により画像形成層と共
に回路基板上に転写するように構成してもよいし、
(4)光及び/又は熱反応性ではない画像形成層の上に
設けてもよいし、(5)画像(R,G,B,K)上に設
けてもよい。上記(1)〜(5)の画像形成層などの層
を形成するためには、各々の組成物を塗布液として用い
る。塗布液に使用する有機溶剤としては、メチルエチル
ケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、トルエン、キ
シレン等の芳香族炭化水素類、メトキシエタノール、エ
トキシエタノール、ブトキシエタノール等のアルコキシ
エタノール類、カルビトール、ブチルカビトール等のカ
ルビトール類、酢酸エチル、酢酸ブチル、エトキシエタ
ノール酢酸エステル、ブトキシエタノール酢酸エステ
ル、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセ
テート等の酢酸エステル類、乳酸メチル、乳酸エチルな
どがある。これらの有機溶剤は単独または2種以上混合
して用いてもよい。
【0096】光及び/又は熱反応性の塗布層は、通常、
60〜150℃、0.5〜10分間の条件にて乾燥され
る。熱転写シートから回路基板に転写された画像(R,
G,B,K)は、光照射処理及び/又は加熱処理が施さ
れる。この光照射処理としては、通常、0.1〜500
mJ/cm2の紫外線照射が挙げられ、光源としては超
高圧水銀灯等が好ましい。また、加熱処理は150〜2
50℃、10〜120分間が好ましい。なお、上記光照
射処理と加熱処理は、少なくともいずれか一方が行われ
るが、両者を行うことが好ましく、同時に行ってもよ
く、加熱処理を光照射処理の先に行っても後に行っても
よい。
【0097】画像形成層は、着色顔料を30〜70質量
%含有しているのが好ましく、30〜50質量%含有し
ているのがより好ましい。また、画像形成層は、樹脂を
70〜30質量%含有しているのが好ましく、70〜4
0質量%含有しているのがより好ましい。
【0098】前記画像形成層は、以下の〜の成分を
前記その他の成分として含有することができる。 ワックス類 ワックス類としては、鉱物系のワックス類、天然ワック
ス類、合成ワックス類等が挙げられる。前記鉱物系のワ
ックスの例としては、パラフィンワックス、マイクロク
リスタリンワックス、エステルワックス、酸化ワックス
等の石油ロウ、モンタンロウ、オゾケライト、セレシン
等が挙げられる。なかでも、パラフィンワックスが好ま
しい。該パラフィンワックスは、石油から分離されるも
のであり、その融点によって各種のものが市販されてい
る。前記天然ワックスの例としては、カルナバロウ、木
ロウ、オウリキュリーロウ、エスパルロウ等の植物ロ
ウ、密ロウ、昆虫ロウ、セラックロウ、鯨ロウ等の動物
ロウが挙げられる。
【0099】前記合成ワックスは、一般に滑剤として用
いられ、通常は高級脂肪酸系の化合物からなる。このよ
うな合成ワックスの例としては、下記のものが挙げられ
る。 1)脂肪酸系ワックス 下記一般式で表される直鎖の飽和脂肪酸:CH3(C
2nCOOH前記式中、nは6〜28の整数を示す。
具体例としては、ステアリン酸、ベヘン酸、パルミチン
酸、12−ヒドロキシステアリン酸、アゼライン酸等が
挙げられる。また、上記脂肪酸等の金属塩(例えば、
K、Ca、Zn、Mgなど)が挙げられる。 2)脂肪酸エステル系ワックス 前記脂肪酸のエステルの具体例としては、ステアリン酸
エチル、ステアリン酸ラウリル、ベヘン酸エチル、ベヘ
ン酸ヘキシル、ミリスチン酸ベヘニル等が挙げられる。 3)脂肪酸アミド系ワックス 前記脂肪酸のアミドの具体例としては、ステアリン酸ア
ミド、ラウリン酸アミド等が挙げられる。 4)脂肪族アルコール系ワックス 下記一般式で表される直鎖飽和脂肪族アルコール:CH
3(CH2nOH前記式中、nは6〜28の整数を表
す。具体例としては、ステアリルアルコール等が挙げら
れる。
【0100】前記1)〜4)の合成ワックスのなかで
も、特にステアリン酸アミド、ラウリン酸アミド等の高
級脂肪酸アミドが好適である。尚、前記ワックス系化合
物は、所望により単独もしくは適宜組み合わせて使用す
ることができる。
【0101】可塑剤 前記可塑剤としては、エステル化合物が好ましく、フタ
ル酸ジブチル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジ
(2−エチルヘキシル)、フタル酸ジノニル、フタル酸
ジラウリル、フタル酸ブチルラウリル、フタル酸ブチル
ベンジル等のフタル酸エステル類、アジピン酸ジ(2−
エチルヘキシル)、セバシン酸ジ(2−エチルヘキシ
ル)等の脂肪族二塩基酸エステル、リン酸トリクレジ
ル、リン酸トリ(2−エチルヘキシル)等のリン酸トリ
エステル類、ポリエチレングリコールエステル等のポリ
オールポリエステル類、エポキシ脂肪酸エステル等のエ
ポキシ化合物等、公知の可塑剤が挙げられる。これらの
中でもビニルモノマーのエステル、特に、アクリル酸又
はメタクリル酸のエステルが、添加による転写感度の向
上や転写ムラの改良効果、及び破断伸びの調節効果が大
きい点で好ましい。
【0102】前記アクリル酸又はメタクリル酸のエステ
ル化合物としては、ポリエチレングリコールジメタクリ
レート、1,2,4−ブタントリオールトリメタクリレ
ート、トリメチロールエタントリアクリレート、ペンタ
エリスリトールアクリレート、ペンタエリスリトールテ
トラアクリレート、ジペンタエリスリトール−ポリアク
リレート等が挙げられる。
【0103】また、前記可塑剤は高分子であってもよ
く、なかでもポリエステルは、添加効果が大きい点、及
び保存条件下で拡散し難い点等で好ましい。該ポリエス
テルとしては、例えば、セバシン酸系ポリエステル、ア
ジピン酸系ポリエステル等が挙げられる。尚、画像形成
層中に含有させる前記添加剤は、これらに限定されるも
のではない。また、可塑剤は、1種単独で用いてもよ
く、2種以上を併用してもよい。
【0104】画像形成層中の前記添加剤の含有量が多す
ぎると、転写画像の解像度が低下したり、画像形成層自
身の膜強度が低下したり、光熱変換層と画像形成層との
密着力の低下による未露光部の回路基板への転写が起き
る場合がある。上記観点から、前記ワックス類の含有量
としては、画像形成層中の全固形分の0.1〜30質量
%が好ましく、1〜20質量%がより好ましい。また、
前記可塑剤の含有量としては、画像形成層中の全固形分
の0.1〜20質量%が好ましく、0.1〜10質量%
がより好ましい。
【0105】その他 画像形成層は、更に、上記の成分の他に、界面活性剤、
無機あるいは有機微粒子(金属粉、シリカゲル等)、オ
イル類(アマニ油、鉱油等)、増粘剤、帯電防止剤等を
含有してもよい。黒色の画像を得る場合を除き、画像記
録に用いる光源の波長を吸収する物質を含有すること
で、転写に必要なエネルギーを少なくできる。光源の波
長を吸収する物質としては、顔料、染料のいずれでも構
わないが、カラー画像を得る場合には、画像記録に半導
体レーザー等の赤外線の光源を使用して、可視部に吸収
の少ない、光源の波長の吸収の大きな染料を使用するこ
とが、色再現上好ましい。近赤外線染料の例としては、
特開平3−103476号公報に記載の化合物を挙げる
ことができる。
【0106】画像形成層は、顔料と前記バインダー等と
を溶解又は分散した塗布液を調製し、これを光熱変換層
上(光熱変換層上に下記感熱剥離層が設けられている場
合は、該層上)に塗布し、乾燥することにより設けるこ
とができる。塗布液の調製に使用される溶媒としては、
n−プロピルアルコール、メチルエチルケトン、プロピ
レングリコールモノメチルエーテル(MFG)、メタノ
ール、水等が挙げられる。塗布、乾燥は、通常の塗布、
乾燥方法を利用して行うことができる。 (クッション層)支持体と光熱変換層との間に、クッシ
ョン機能を有するクッション層を設けることが好まし
い。クッション層を設けると、レーザー熱転写時に画像
形成層と、受像層の密着性を向上させ、画質を向上させ
ることができる。また、記録時、熱転写シートと回路基
板の間に異物が混入しても、クッション層の変形作用に
より、受像層と画像形成層の空隙が小さくなり、結果と
して白ヌケ等の画像欠陥サイズを小さくすることもでき
る。
【0107】クッション層は、界面に応力が加えられた
際に変形し易い構成であり、前記効果を達成するには、
低弾性率を有する材料、ゴム弾性を有する材料あるいは
加熱により容易に軟化する熱可塑性樹脂からなるのが好
ましい。クッション層の弾性率としては、室温で好まし
くは0.5MPa〜1.0GPa、特に好ましくは1M
Pa〜0.5GPa、より好ましくは10〜100MP
aである。また、ゴミ等の異物をめり込ませるために
は、JIS K2530で定められた針入度(25℃、
100g、5秒)が10以上であることが好ましい。ま
た、クッション層のガラス転移温度は80℃以下、好ま
しくは25℃以下、軟化点は50〜200℃が好まし
い。これらの物性、例えば、Tgを調節するために可塑
剤をバインダー中に添加することも好適に行うことがで
きる。
【0108】クッション層のバインダーとして用いられ
る具体的な材料としては、ウレタンゴム、ブタジエンゴ
ム、ニトリルゴム、アクリルゴム、天然ゴム等のゴム類
の他に、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステ
ル、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン−アクリル共重合体、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニリデン樹脂、可塑剤
入り塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂
等が挙げられる。尚、クッション層の厚みは使用する樹
脂その他の条件により異なるが、通常3〜100μm、
好ましくは10〜52μmである。
【0109】前記熱転写シートの光熱変換層の上には、
光熱変換層で発生した熱の作用により気体を発生する
か、付着水等を放出し、これにより光熱変換層と画像形
成層との間の接合強度を弱める感熱材料を含む感熱剥離
層を設けることができる。そのような感熱材料として
は、それ自身が熱により分解若しくは変質して気体を発
生する化合物(ポリマー又は低分子化合物)、水分等の
易気化性気体を相当量吸収若しくは吸着している化合物
(ポリマー又は低分子化合物)等を用いることができ
る。これらは併用してもよい。
【0110】熱により分解若しくは変質して気体を発生
するポリマーの例としては、ニトロセルロースのような
自己酸化性ポリマー、塩素化ポリオレフィン、塩素化ゴ
ム、ポリ塩化ゴム、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ンのようなハロゲン含有ポリマー、水分等の揮発性化合
物が吸着されているポリイソブチルメタクリレート等の
アクリル系ポリマー、水分等の揮発性化合物が吸着され
ているエチルセルロース等のセルロースエステル、水分
等の揮発性化合物が吸着されているゼラチン等の天然高
分子化合物等を挙げることができる。熱により分解若し
くは変質して気体を発生する低分子化合物の例として
は、ジアゾ化合物やアジド化のような発熱分解して気体
を発生する化合物を挙げることができる。尚、上記のよ
うな、熱による感熱材料の分解や変質等は280℃以下
で発生することが好ましく、特に230℃以下で発生す
ることが好ましい。
【0111】感熱剥離層の感熱材料として低分子化合物
を用いる場合には、バインダーと組み合わせることが望
ましい。バインダーとしては、上記のそれ自身が熱によ
り分解若しくは変質して気体を発生するポリマーを用い
ることもできるが、そのような性質を持たない通常のバ
インダーを使用することもできる。感熱性の低分子化合
物とバインダーとを併用する場合には、前者と後者の質
量比は0.02:1〜3:1であることが好ましく、
0.05:1〜2:1であることが更に好ましい。感熱
剥離層は、光熱変換層を、そのほぼ全面にわたって被覆
していることが望ましく、その厚さは一般に0.03〜
1μmであり、0.05〜0.5μmの範囲にあること
が好ましい。
【0112】支持体の上に、光熱変換層、感熱剥離層、
画像形成層がこの順に積層された構成の熱転写シートの
場合には、感熱剥離層は、光熱変換層から伝えられる熱
により分解、変質し、気体を発生する。そして、この分
解あるいは気体発生により、感熱剥離層が一部消失する
か、あるいは感熱剥離層内で凝集破壊が発生し、光熱変
換層と画像形成層との間の結合力が低下する。このた
め、感熱剥離層の挙動によっては、その一部が画像形成
層に付着して、最終的に形成される画像の表面に現わ
れ、画像の混色の原因となることがある。従って、その
ような感熱剥離層の転写が発生しても、形成された画像
に目視的な混色が現われないように、感熱剥離層はほと
んど着色していないこと、即ち、可視光に対して高い透
過性を示すことが望ましい。具体的には、感熱剥離層の
光吸収率が、可視光に対し、50%以下、好ましくは1
0%以下である。尚、前記熱転写シートには、独立した
感熱剥離層を設ける代わりに、前記の感熱材料を光熱変
換層塗布液に添加して光熱変換層を形成し、光熱変換層
と感熱剥離層とを兼ねるような構成とすることもでき
る。熱転写シートの画像形成層が塗設されている側の最
表層の静摩擦係数を0.35以下、好ましくは0.20
以下にすることは好ましい。最表層の静摩擦係数を0.
35以下とすることで熱転写シートを搬送する際のロー
ル汚れをなくし、形成される画像を高画質化し得る。静
摩擦係数の測定法は特願2000−85759の段落
(0011)に記載の方法に従う。画像形成層表面のスムー
スター値が23℃、55%RHで0.5〜50mmHg(≒0.0665〜6.
65kPa)が好ましく、かつRaが0.05〜0.4μ
mであることが好ましく、このことにより接触面に受像
層と画像形成層とが接触し得ない多数のミクロな空隙を
少なく出来、転写、更には画質の点で好ましい。前記R
a値は、表面粗さ測定機(Surfcom,東京精機
(株)製)等を用いてJIS B0601に基づき測定
することができる。画像形成層の表面硬さがサファイヤ
針で10g以上であることが好ましい。米国連邦政府試
験基準4046により熱転写シートに帯電させた後、熱
転写シートを接地後1秒後の画像形成層の帯電電位が-1
00〜100Vであることが好ましい。画像形成層の表面抵抗
が23℃、55%RHで109Ω以下であることが好ましい。
【0113】次に前記熱転写シートと組み合わされて使
用される回路基板について説明する。 [回路基板] (表面層構成)回路基板は、熱転写シートからの画像を
担持するが、好ましくは回路基板表面に1以上の受像層
を有していることが好ましい。回路基板と受像層との間
に接着層等を設けた構成ガ好ましい。また、回路基板の
受像層とは反対側の面に、バック層を有すると、搬送性
の点で好ましい。回路を担持する基板はガラスが一般的
であるが、耐熱性の可撓性樹脂、例えば、ポリエーテル
スルホン等でもよい。回路基板上には、受像層が設けら
れていることが好ましく、回路基板と受像層との間に接
着層を設けた構成も好ましい。接着層はシランカップリ
ング剤による処理層が挙げられる。接着層の厚さは、5
0Å〜5μmが好ましく、より好ましくは50〜100
0Åである。シランカップリング剤としては、例えばビ
ニルトリクロルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビ
ニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロ
キシプロピルトリメトキシシラン等が知られており「シ
ランカップリング剤」として信越化学(株)等から市販
されている。シランカップリング剤を支持体に設ける方
法としては、原液のまま、または塗布液としてスピンナ
ー、ロールコーター、バーコーター、カーテンコーター
などの方法で支持体上に塗布、次いで乾燥する方法が用
いられる。
【0114】(受像層)受像層は有機重合体バインダー
を主体として形成される層であるのが好ましい。前記バ
インダーは、熱可塑性樹脂であることが好ましく、その
例としては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エ
ステル、メタクリル酸エステル等のアクリル系モノマー
の単独重合体及びその共重合体、メチルセルロース、エ
チルセルロース、セルロースアセテートのようなセルロ
ース系ポリマー、ポリスチレン、ポリビニルピロリド
ン、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコール、ポ
リ塩化ビニル等のようなビニル系モノマーの単独重合体
及びその共重合体、ポリエステル、ポリアミド等のよう
な縮合系ポリマー、ブタジエン−スチレン共重合体のよ
うなゴム系ポリマーを挙げることができる。受像層のバ
インダーは、画像形成層との間の適度な接着力を得るた
めに、ガラス転移温度(Tg)が90℃より低いポリマ
ーであることが好ましい。このために、受像層に可塑剤
を添加することも可能である。また、バインダーポリマ
ーは、シート間のブロッキングを防ぐために、そのTg
が30℃以上であることが好ましい。受像層のバインダ
ーポリマーとしては、レーザー記録時の画像形成層との
密着性を向上させ、感度や画像強度を向上させる点で、
画像形成層のバインダーポリマーと同一、若しくは類似
のポリマーを用いることが特に好ましい。受像層の少な
くとも一層を光硬化性材料から形成することも好まし
い。このような光硬化性材料としては、画像形成層の光
及び/又は熱反応性の単体または組成物と同様のものが
挙げられる。例えば、a)付加重合によって光重合体を
形成しうる多官能ビニル又はビニリデン化合物の少なく
とも一種からなる光重合性モノマー、b)有機ポリマ
ー、c)光重合開始剤、及び必要に応じて熱重合禁止剤
等の添加剤からなる組み合わせを挙げることができる。
上記の多官能ビニルモノマーとしては、ポリオールの不
飽和エステル、特にアクリル酸もしくはメタクリル酸の
エステル(例えば、エチレングリコールジアクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラアクリレート)が用い
られる。
【0115】前記有機ポリマーとしては前記受像層形成
用ポリマーが挙げられる。また、光重合開始剤として
は、ベンゾフェノン、ミヒラーズケトン等の通常の光ラ
ジカル重合開始剤が、層中の0.1〜20質量%の割合
で用いられる。
【0116】受像層上に一旦、画像(R,G,B,K)
を形成した後、ガラス等他の支持体へ再転写することも
できる。
【0117】受像層の厚みは0.01〜10μmが好ま
しく、より好ましくは0.01〜1μmである。受像層
表面のスムースター値が23℃、55%RHで0.5〜50mmHg
(≒0.0665〜6.65kPa)が好ましく、かつRaが0.
05〜0.4μmであることが好ましく、このことによ
り接触面に受像層と画像形成層とが接触し得ない多数の
ミクロな空隙を少なく出来、転写、更には画質の点で好
ましい。前記Ra値は、表面粗さ測定機(Surfco
m,東京精機(株)製)等を用いてJIS B0601
に基づき測定することができる。米国連邦政府試験基準
4046により回路基板に帯電させた後、回路基板を接
地後1秒後の受像層の帯電電位が-100〜100Vであること
が好ましい。受像層の表面抵抗が23℃、55%RHで109Ω
以下であることが好ましい。受像層表面の静止摩擦係数
が0.2以下であることが好ましい。受像層表面の表面
エネルギーが23〜35mg/m2であることが好ましい。
【0118】また、回路基板には、支持体の受像層が設
けられている面とは反対側の面に、バック層を設ける
と、回路基板の搬送性が良化するので好ましい。前記バ
ック層には、界面活性剤や酸化錫微粒子等による帯電防
止剤、酸化珪素、PMMA粒子等によるマット剤を添加
すると、記録装置内での搬送性を良化させる点で好まし
い。前記添加剤はバック層のみならず、必要によって受
像層その他の層に添加することもできる。添加剤の種類
についてはその目的により一概には規定できないが、例
えば、マット剤の場合、平均粒径0.5〜10μmの粒
子を層中、0.5〜80%程度添加することができる。
帯電防止剤としては、層の表面抵抗が23℃、50%R
Hの条件で1012Ω以下、より好ましくは109Ω以下
となるように、各種界面活性剤、導電剤の中から適宜選
択して用いることができる。尚、回路基板にカラーフィ
ルターの画像(R,G,B,K)をそのまま形成するの
で、その透明性が確保される範囲で上記添加剤が用いら
れることが好ましい。
【0119】バック層に用いられるバインダーとして
は、ゼラチン、ポリビニルアルコール、メチルセルロー
ス、ニトロセルロース、アセチルセルロース、芳香族ポ
リアミド樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、アルキ
ド樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、弗素樹脂、ポ
リイミド樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン
変性シリコーン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレ
ン樹脂、ポリエステル樹脂、テフロン(登録商標)樹
脂、ポリビニルブチラール樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポ
リビニルアセテート、ポリカーボネート、有機硼素化合
物、芳香族エステル類、弗化ポリウレタン、ポリエーテ
ルスルホンなど汎用ポリマーを使用することができる。
バック層のバインダーとして架橋可能な水溶性バインダ
ーを用い、架橋させることは、マット剤の粉落ち防止や
バックコートの耐傷性の向上に効果がある。又、保存時
のブロッキングにも効果が大きい。この架橋手段は、用
いる架橋剤の特性に応じて、熱、活性光線、圧力の何れ
か一つ又は組み合わせなどを特に限定なく採用すること
ができる。場合によっては、支持体への接着性を付与す
るため、支持体のバック層を設ける側に任意の接着層を
設けてもよい。
【0120】バック層に好ましく添加されるマット剤と
しては、有機又は無機の微粒子が使用できる。有機系マ
ット剤としては、ポリメチルメタクリレート(PMM
A)、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、
その他のラジカル重合系ポリマーの微粒子、ポリエステ
ル、ポリカーボネートなど縮合ポリマーの微粒子などが
挙げられる。バック層は0.5〜5g/m2程度の付量で
設けられることが好ましい。0.5g/m2未満では塗布
性が不安定で、マット剤の粉落ち等の問題が生じ易い。
又、5g/m2を大きく超えて塗布されると好適なマット
剤の粒径が非常に大きくなり、保存時にバックコートに
よる受像層面のエンボス化が生じ、特に薄膜の画像形成
層を転写する熱転写では記録画像の抜けやムラが生じ易
くなる。マット剤は、その数平均粒径が、バック層のバ
インダーのみの膜厚よりも2.5〜20μm大きいもの
が好ましい。マット剤の中でも、8μm以上の粒径の粒
子が5mg/m2以上が必要で、好ましくは6〜600m
g/m2である。これによって特に異物故障が改善され
る。又、粒径分布の標準偏差を数平均粒径で割った値σ
/rn(=粒径分布の変動係数)が0.3以下となるよ
うな、粒径分布の狭いものを用いることで、異常に大き
い粒径を有する粒子により発生する欠陥を改善できる
上、より少ない添加量で所望の性能が得られる。この変
動係数は0.15以下であることが更に好ましい。
【0121】バック層には、搬送ロールとの摩擦帯電に
よる異物の付着を防止するため、帯電防止剤を添加する
ことが好ましい。帯電防止剤としては、カチオン系界面
活性剤、アニオン系界面活性剤、非イオン系界面活性
剤、高分子帯電防止剤、導電性微粒子の他、「1129
0の化学商品」化学工業日報社、875〜876頁等に
記載の化合物などが広く用いられる。バック層に併用で
きる帯電防止剤としては、上記の物質の中でも、カーボ
ンブラック、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化錫などの金属
酸化物、有機半導体などの導電性微粒子が好ましく用い
られる。特に、導電性微粒子を用いることは、帯電防止
剤のバック層からの解離がなく、環境によらず安定した
帯電防止効果が得られるために好ましい。又、バック層
には、塗布性や離型性を付与するために、各種活性剤、
シリコーンオイル、弗素系樹脂等の離型剤などを添加す
ることも可能である。バック層は、クッション層及び受
像層のTMA(Thermomechanical Analysis)により測
定した軟化点が70℃以下である場合に特に好ましい。
【0122】TMA軟化点は、測定対象物を一定の昇温
速度で、一定の荷重を掛けながら昇温し、対象物の位相
を観測することにより求める。本発明においては、測定
対象物の位相が変化し始める温度を以てTMA軟化点と
定義する。TMAによる軟化点の測定は、理学電気社製
Thermoflexなどの装置を用いて行うことがで
きる。
【0123】前記熱転写シートと前記回路基板は、熱転
写シートの画像形成層と回路基板又はその受像層とを重
ね合わせた積層体として、画像形成に利用され得る。熱
転写シートと回路基板との積層体は、各種の方法によっ
て形成することができる。例えば、熱転写シートの画像
形成層と回路基板又はその受像層とを重ねて、加圧加熱
ローラに通すことによって容易に得ることができる。こ
の場合の加熱温度は160℃以下、もしくは130℃以
下が好ましい。
【0124】積層体を得る別の方法として、前述した真
空密着法も好適に用いられる。真空密着法は、真空引き
用のサクション孔が設けられた部材の上に、先ず回路基
板を保持し、次いでその回路基板よりややサイズの大き
な熱転写シートを、スクイーズローラーで空気を均一に
押し出しながら回路基板に真空密着させる方法である。
また別の方法としては、部材の上に回路基板を引っ張り
つつ機械的に保持し、更にその上に熱転写シートを同様
に機械的に引っ張りつつ貼り付け、密着させる方法もあ
る。これらの方法の中で、ヒートローラー等の温度制御
が不要で、迅速・均一に積層しやすい点で、真空密着法
が特に好ましい。
【0125】
【実施例】以下に、本発明の実施例を説明するが、本発
明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
尚、文中で特に断りのない限り「部」は「質量部」を意
味する。 実施例1 −1.レーザー熱転写シートの作成 1−1.クッション層の作製 クッション層形成用塗布液の組成 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 25部 (日信化学(株)製、MPR−TSL) 可塑剤 6官能アクリレート系モノマー 12部 (日本化薬(株)製、DPCA−120、分子量1947) 界面活性剤 0.4部 (メガファックF−177、大日本インキ化学工業(株)製) メチルエチルケトン 75部 これを厚み100μmの2軸延伸PETベースに塗布、乾燥膜
厚が約20μmとなるように塗布量を調節した。
【0126】1−2.光熱変換層の作製 1)光熱変換層形成用塗布液の調製 下記の各成分をスターラーで攪拌しながら混合して光熱
変換層形成用塗布液を調製した。 塗布液組成 赤外線吸収色素(NK−2014、日本感光色素(株)製) 10部 バインダー(リカコートSN−20、新日本理化(株)製) 200部 N−メチル−2−ピロリドン 2000部 界面活性剤 1部 (メガファックF−177、大日本インキ化学工業(株)製) 2)支持体表面への光熱変換層の形成 上記クッション層塗布表面上に、上記の塗布液を回転塗
布機(ホワイラー)を用いて塗布した後、塗布物を10
0℃のオーブン中で2分間乾燥して、該支持体上に光熱
変換層を形成した。得られた光熱変換層は、波長700
〜1000nmの範囲では830nm付近に吸収極大が
あり、その吸光度(光学密度:OD)をマクベス濃度計
で測定したところ、OD=1.0であった。膜厚は、走
査型電子顕微鏡により、光熱変換層の断面を観察したと
ころ、平均で0.3μmであった。
【0127】1−3.画像形成層の作製 3)画像形成層形成用塗布液の調製 下記の各成分をペイントシェーカー(東洋精機(株)
製)で2時間分散処理した後、ガラスビーズを除去し、
レッド顔料分散母液を調製した。 顔料分散母液組成 ポリビニルブチラール 12.6部 (電気化学工業(株)製、デンカブチラール#2000−L、ビカット軟化点5 7℃)の20質量%n−プロピルアルコール溶液 色材 イルガジン・レッドBPT(赤色) 24部 分散助剤(ソルスパースS−20000、ICI(株)製) 0.8部 n−プロピルアルコール 110部 ガラスビーズ 100部
【0128】下記の各成分をスターラーで攪拌しながら
混合して、レッド画像形成層形成用塗布液を調製した。 塗布液組成 上記顔料分散母液 20部 n−プロピルアルコール 60部 界面活性剤 0.05部 (メガファックF−176PF、大日本インキ化学工業(株)製) 以下同様にしてグリーン色で銅フタロシアニン(緑色)顔
料、ブルー色でスーダンブルー(青色)を使用して画像形
成塗布液を調製した。 4)光熱変換層表面へのレッド画像形成層の形成 前記の光熱変換層の表面に、上記塗布液を塗布した後、
塗布物を100℃のオーブン中で2分間乾燥して、光熱
変換層の上にレッド画像形成層(顔料64.2質量%、
ポリビニルブチラール33.7質量%)を形成した。膜
厚は、前記と同様にして測定したところ、平均で1.6
μmであった。以上の工程により、支持体の上に、クッ
ション層、光熱変換層、及びレッド画像形成層がこの順
に設けられたレーザー熱転写シートを作成した。同様に
してグリーン画像形成層、ブルー画像形成層を有するレ
ーザー熱転写シートを作製した。
【0129】また、下記ブラック画像形成層用塗布液を
用いた以外は上記と同様にして層厚が2μmのレーザー
熱転写シートKを作成した。 [ブラック顔料分散母液組成] 組成1 ・ポリビニルブチラール 12.6部 (「エスレックB BL−SH」、積水化学工業(株)製) ・Pigment Black(ピグメントブラック) 7(カーボンブラック C.I.No.77266) 4.5部 (「三菱カーボンブラック #5」、三菱化学(株)製、PVC黒度:1) ・分散助剤 0.8部 (「ソルスパースS−20000」、ICI(株)製) ・n−プロピルアルコール 79.4部 組成2 ・ポリビニルブチラール 12.6部 (「エスレックB BL−SH」、積水化学工業(株)製) ・Pigment Black(ピグメントブラック) 7(カーボンブラック C.I.No.77266) 10.5 部 (「三菱カーボンブラック MA100」、三菱化学(株)製、PVC黒度:1 0) ・分散助剤 0.8部 (「ソルスパースS−20000」、ICI(株)製) ・n−プロピルアルコール 79.4部
【0130】次に、下記の成分をスターラーで攪拌しな
がら混合して、ブラック画像形成層用塗布液を調製し
た。 [ブラック画像形成層用塗布液組成] ・上記ブラック顔料分散母液 185.7部 組成1:組成2=70:30(部) ・ポリビニルブチラール 11.9部 (「エスレックB BL−SH」、積水化学工業(株)製) ・ワックス系化合物 (ステアリン酸アミド「ニュートロン2」、日本精化(株)製) 1.7部 (ベヘン酸アミド「ダイヤミッドBM」、日本化成(株)製) 1.7部 (ラウリル酸アミド「ダイヤミッドY」、日本化成(株)製) 1.7部 (パルミチン酸アミド「ダイヤミッドKP」、日本化成(株)製) 1.7部 (エルカ酸アミド「ダイヤミッドL−200」、日本化成(株)製) 1.7部 (オレイン酸アミド「ダイヤミッドO−200」、日本化成(株)製)1.7部 ・ロジン 11.4部 (「KE−311」、荒川化学(株)製) (成分:樹脂酸80〜97%;樹脂酸成分:アビエチン酸30〜40%、ネオアビエチ ン酸10〜20%、ジヒドロアビエチン酸14%、テトラヒドロアビエチン酸14%) ・界面活性剤 2.1部 (「メガファックF−176PF」、固形分20%、大日本インキ化学工業社製 ) ・無機顔料 7.1部 (「MEK−ST」、30%メチルエチルケトン溶液、日産化学(株)社製) ・n−プロピルアルコール 1050部 ・メチルエチルケトン 295部
【0131】−3.回路基板の表面調整 TFT基板を純水洗浄後、シランカップリング液(N−
β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン0.3質量%水溶液)に30秒浸漬し、引き続き純
水に30秒浸漬し、110℃で5分乾燥した。次いで、
その処理した表面にスピンコーターを用いて下記受像層
塗布液から受像層(厚み1μm)を設けた。 受像層塗布液 ポリビニルブチラール(電気化学工業(株)製、デンカブチラール#2000− L) 16部 界面活性剤 0.5部 (メガファックF−177、大日本インキ化学工業(株)製) n−プロピルアルコール 100部 −4.レーザー熱転写シートによる画像の形成 直径1mmの真空吸着用のサクション穴(3cm×3c
mのエリアに1個の面密度)が設けられたフラットベッ
ドに、上記回路基板(25cm×35cm)を吸着させ
た。次いで30cm×40cmの熱転写シートKを回路
基板から均等にはみ出すように重ね、スクイズローラー
でスクイーズさせつつ、サクション孔に空気が吸われる
ようにして熱転写シートを密着させ、回路基板と熱転写
シートとを積層した。サクション孔が塞がれた状態での
減圧度は1気圧に対して−150mmHg(≒81.1
3kPa)であった。ついで、上記のフラットベッドを
移動させ、フラットベッド上の積層体の表面に外側から
波長830nmの半導体レーザー光を、光熱変換層の表
面で7μmのスポットとなるように集光し、フラットベ
ッドの移動方向(主走査方向)に対して直角方向に移動
させながら(副走査)、積層体へのレーザー画像記録を
行った。レーザー記録は、図3に示すカラーフィルター
画像に相当する画像をレーザー光により像様に熱転写シ
ート側から照射することで行った。aは150μm、b
は100μm、cは20μmに設定した。レーザー照射
条件は以下のとおりである。 レーザーパワー:110mW 主走査速度:4m/秒 副走査ピッチ(1チャンネル当たりの副走査量):10
μm 温度、湿度:25℃、50%RH 上記のレーザー画像記録を行った積層体をフラットベッ
ドから取り外し、回路基板と熱転写シートKとを手で引
きはがしたところ、画像形成層のレーザー照射部のみが
転写シートから回路基板に転写されているのが確認され
た。上記と同様にしてレーザー熱転写シートR、G及び
Bについて画像の転写を行い、回路基板上に画像(R,
G,B,K)を形成し、カラーフィルターを得た。回路
基板上に形成されたカラーフィルター画像上に下記調製
した光硬化性樹脂組成物用塗布液をスピンコート法によ
り、回転数約500rpmで全面的に塗布し、熱風循環
式乾燥炉中において80℃で5分間乾燥し塗膜を得た
(厚み、3μm±0.2μmになるように回転数を調節
した)。この塗膜を超高圧水銀灯下、100mJ/cm2
で紫外線照射した後、200℃の熱風循環式乾燥炉中で
60分間ポストキュアーして保護層を得た。 <光硬化性樹脂組成物用塗布液処方> 共重合体溶液 66部 (ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=73/27(モル)、質量平均分 子量(Mw):40000)の溶液(固形分濃度40%のメトキシプロパノール ・酢酸エステル溶液) モノマー 27.2部 (ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとペンタアクリレートの混合物、 日本化薬(株)製KAYARAD DPHA) 光重合開始剤 1.31部 (2−トリクロロメチル−5(4’−ブトキシスチリル)−1,3,4−オキサ ジアゾール) エポキシ化合物 8.2部 (ビスフェノールA型エポキシ樹脂、東都化成(株)製エポトートYD8125 、エポキシ当量=173、粘度=4300cp) 熱重合防止剤 (2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール) 0.014部 シランカップリング剤 1.0部 (N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、信越化学(株)製、 KBM573) 乳酸エチル 122部
【0132】比較例1 実施例1と同じようにシランカップリング処理及び受像
層を施した回路基板表面に下記一体型フイルムK1の保
護フイルムを剥離後ラミネートし、20mJ/cm2
パターン露光後、トリエタノールアミン系現像液にてシ
ャワー現像し熱可塑性樹脂層と酸素遮断膜を除去した。
引き続き炭酸系現像液でシャワー現像し感光性樹脂層を
現像し実施例1と同じブラックマトリックスのパターニ
ング画像を得た。その後、両面から500mJ/cm2ポスト
露光を行い、引き続き220℃25分ポストベーク処理
を実施し、ブラックマトリックスを得た。同様に、下記
一体型フイルムR1、G1、B1を用い、実施例1の画
素(R,G,B)と同じ画素(R,G,B)をTFT基
板上に形成した。
【0133】(一体型フイルムの作成)厚さ75μmの
ポリエチレンテレフタレートフィルム仮支持体の上に下
記の処方H1からなる塗布液を塗り付け、乾燥させ、次
に下記処方B1から成る塗布液を塗り付け、乾燥させ、
さらに下記感光性樹脂層溶液K1、R1、G1、B1、
C1を塗り付け、乾燥させ、該仮支持体の上に乾燥膜厚
が14.6μmの熱可塑性樹脂層と乾燥膜厚が1.6μ
mの酸素遮断膜と乾燥膜厚が2μm感光層を設け、保護
フイルム(厚さ12μmポリプロピレンフィルム)を圧
着した。こうして仮支持体と熱可塑性樹脂層と酸素遮断
膜と感光層が一体となったフイルムを作成し、それぞれ
のサンプル名を、使用した感光性樹脂層溶液の記号K
1、R1、G1、B1、C1を用いて、一体型フイルム
K1、R1、G1、B1、C1とした。
【0134】 熱可塑性樹脂層処方H1: ・ 塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体 300部 ・ 塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合体 80部 ・ フタル酸ジブチル 90部 (メチルエチルケトンを溶媒とした)
【0135】 酸素遮断膜処方B1: ・ ポリビニルアルコール 180部 ・ 弗素系界面活性剤 8部 (水を溶媒とした)
【0136】 感光性樹脂層溶液K1: ・ ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体 60部 ・ ペンタエリスリトールテトラアクリレート 40部 ・ ミヒラーズケトン 3部 ・ 2-(o-クロロフェニル)-4,5-ジフェニルイミダゾール二量体 3部 ・ カーボンブラック分散物 100部 (メチルエチルケトンを溶媒とした)
【0137】 感光性樹脂層溶液R1: ・ ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合 13部 ・ ペンタエリスリトールヘキサアクリレート 38部 ・ フェノチアジン 0.8部 ・ 2−トリクロロメチル−5−(p−スリチルメチル) −1,3,4−オキサジアゾール 3.1部 ・2,4,6−トリス[2,4−ビス(メトキシカルボニルオキシ)フェニル] −1,3,5トリアジン 3.8部 ・7−[2−[4−(3−ヒドロキシメチルピペリジノ) −6−ジエチルアミノ]トリアジルアミノ]−3−フェニル 15部 ・C.I.ピグメント・レッド254分散液 220部 (メチルエチルケトンを溶媒とした)
【0138】 感光性樹脂層溶液G1: ・ ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合 32部 ・ ペンタエリスリトールヘキサアクリレート 40部 ・フェノチアジン 0.04部 ・2−トリクロロメチル−5−(p−スリチルメチル) −1,3,4−オキサジアゾール 1.9部 ・7−[2−[4−(3−ヒドロキシメチルピペリジノ) −6−ジエチルアミノ]トリアジルアミノ]−3−フェニル 13部 ・C.I.ピグメント・グリーン36分散液 160部 ・C.I.ピグメント・イエロー138分散液 110部 (メチルエチルケトンを溶媒とした)
【0139】 感光性樹脂層溶液B1: ・ ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合 22部 ・ ペンタエリスリトールヘキサアクリレート 40部 ・フェノチアジン 0.2部 ・2−トリクロロメチル−5−(p−スリチルメチル) −1,3,4−オキサジアゾール 2部 ・2,4,6−トリス[2,4−ビス(メトキシカルボニルオキシ)フェニル] −1,3,5トリアジン 2.5部 ・C.I.ピグメント・ブルー 15:6分散液 160部 (メチルエチルケトンを溶媒とした)
【0140】 感光性樹脂層溶液C1: ・ポリマー溶液 240部 スチレン/マレイン酸共重合体ベンジルアミン変性物=68/32(モル比 ) ・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 200部 ・シクロヘキサノン 730部 ・光重合開始剤 IRG184(CAS947-19-3) 10部 (メチルエチルケトンを適宜添加)
【0141】実施例と比較例で得られたカラーフィルタ
ー付回路基板を以下により評価し、表1に示した。 <評価方法> a.金属イオン量:カラーフィルター膜面の金属イオン
量を吸光光度法にて測定した。 b.価格:作成費用
【0142】
【表1】
【0143】実施例1のカラーフィルターは比較例1よ
り金属イオン量が少ないので、液晶への混在による液晶
の動作不良を改善することができる。また、比較例は実
施例に比べ高価である。
【0144】
【発明の効果】本発明によれば、レーザー熱転写シート
を用いるため、大サイズ(A2/B2)のカラーフィル
ター付回路基板を安価かつ精度よく提供できる。また、
異なる温湿度条件下において、マルチビーム2次元配列
であるレーザー光により、記録した場合も、画像(R,
G,B,K)が良好で、液晶への金属イオン混在による
画質変化のない液晶素子を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レーザーを用いた薄膜熱転写による多色画像形
成の機構の概略を説明する図である。
【図2】レーザー熱転写用記録装置の構成例を示す図で
ある。
【図3】カラーフィルターの画素の形成例を示す。
【符号の説明】
1 記録装置 2 記録ヘッド 3 副走査レール 4 記録ドラム 5 熱転写シートローディングユニット 6 受像シートロール 7 搬送ローラ 8 スクイーズローラー 9 カッター 10 熱転写シート 10R、10G、10B 熱転写シートロール 12 支持体 14 光熱変換層 16 画像形成層 20 回路基板 24 受像層 30 積層体 31 排出台 32 廃棄口 33 排出口 34 エアー 35 廃棄箱 41 カラーフィルター 42 レッドフィルターの画素 43 グリーンフィルターの画素 44 ブルーフィルターの画素 45 ブラックマトリックス

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも光熱変換層、レッ
    ド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)またはブラッ
    ク(K)の画像形成層を有する4種のレーザー熱転写シ
    ートを回路基板と重ねあわせ熱転写シート側からレーザ
    ー光を像様に照射して回路基板上に画像形成層を転写し
    てR、G、B及びKからなる画像を形成することを特徴
    とするカラーフィルター付回路基板の形成方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のカラーフィルターの形
    成方法により製造されたカラーフィルター付回路基板。
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