JP2002264535A - 画像形成材料、カラーフィルター形成材料、画像形成方法並びにカラーフィルター形成方法 - Google Patents
画像形成材料、カラーフィルター形成材料、画像形成方法並びにカラーフィルター形成方法Info
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- JP2002264535A JP2002264535A JP2001067018A JP2001067018A JP2002264535A JP 2002264535 A JP2002264535 A JP 2002264535A JP 2001067018 A JP2001067018 A JP 2001067018A JP 2001067018 A JP2001067018 A JP 2001067018A JP 2002264535 A JP2002264535 A JP 2002264535A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】耐熱性、耐薬品性(耐溶剤性)及び耐傷性等が
改善され、受像シートへ転写された画素の密着性が良好
で、画素の剥がれや、画素が変色や変形が起き難い画像
形成材料及びカラーフィルター形成材料並びにそれを用
いた画像形成方法及びカラーフィルター形成方法を提供
すること。 【解決手段】支持体上に少なくとも光熱変換層、画像形
成層を有する熱転写シートと受像シートとからなる画像
形成材料において、画像形成層は特定の共重合体を全バ
インダーの少なくとも50質量%含む画像形成材料また
はそれを用いるカラーフィルター形成材料。前記熱転写
シートを前記受像シートと重ねあわせ熱転写シート側か
らレーザー光を像様に照射して受像シートに画像を形成
させる画像形成方法またはそれを用いるカラーフィルタ
ー形成方法。
改善され、受像シートへ転写された画素の密着性が良好
で、画素の剥がれや、画素が変色や変形が起き難い画像
形成材料及びカラーフィルター形成材料並びにそれを用
いた画像形成方法及びカラーフィルター形成方法を提供
すること。 【解決手段】支持体上に少なくとも光熱変換層、画像形
成層を有する熱転写シートと受像シートとからなる画像
形成材料において、画像形成層は特定の共重合体を全バ
インダーの少なくとも50質量%含む画像形成材料また
はそれを用いるカラーフィルター形成材料。前記熱転写
シートを前記受像シートと重ねあわせ熱転写シート側か
らレーザー光を像様に照射して受像シートに画像を形成
させる画像形成方法またはそれを用いるカラーフィルタ
ー形成方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像形成材料、カ
ラーフィルター形成材料、画像形成方法並びにカラーフ
ィルター形成方法に関する。本発明は、特にレーザー光
を用いた高解像度のカラー画像及びカラーフィルター形
成に関する。更に、本発明はデジタル画像信号からレー
ザー記録により、印刷分野におけるカラープルーフ(D
DCP:ダイレクト・ディジタル・カラープルーフ)、
あるいはマスク画像を作製するのに有用な多色画像形成
及びカラーフィルター形成に関する。
ラーフィルター形成材料、画像形成方法並びにカラーフ
ィルター形成方法に関する。本発明は、特にレーザー光
を用いた高解像度のカラー画像及びカラーフィルター形
成に関する。更に、本発明はデジタル画像信号からレー
ザー記録により、印刷分野におけるカラープルーフ(D
DCP:ダイレクト・ディジタル・カラープルーフ)、
あるいはマスク画像を作製するのに有用な多色画像形成
及びカラーフィルター形成に関する。
【0002】
【従来の技術】グラフィックアート分野では、カラー原
稿からリスフィルムを用いて作製された一組の色分解フ
ィルムを使用して印刷版の焼付けが行われるが、一般
に、本印刷(実際の印刷作業)の前に色分解工程での誤
りや色補正の必要性等をチェックするために、色分解フ
ィルムからカラープルーフを作製している。カラープル
ーフには、中間調画像の高再現性を可能とする高解像力
の実現や、高い工程安定性等の性能が望まれている。ま
た、実際の印刷物に近似したカラープルーフを得るため
に、カラープルーフに使用される材料としては、実際の
印刷物に使用される材料、例えば基材としては印刷本紙
を、色材としては顔料を用いることが好ましい。また、
カラープルーフの作製方法としては、現像液を用いない
乾式の方法の要望が高い。
稿からリスフィルムを用いて作製された一組の色分解フ
ィルムを使用して印刷版の焼付けが行われるが、一般
に、本印刷(実際の印刷作業)の前に色分解工程での誤
りや色補正の必要性等をチェックするために、色分解フ
ィルムからカラープルーフを作製している。カラープル
ーフには、中間調画像の高再現性を可能とする高解像力
の実現や、高い工程安定性等の性能が望まれている。ま
た、実際の印刷物に近似したカラープルーフを得るため
に、カラープルーフに使用される材料としては、実際の
印刷物に使用される材料、例えば基材としては印刷本紙
を、色材としては顔料を用いることが好ましい。また、
カラープルーフの作製方法としては、現像液を用いない
乾式の方法の要望が高い。
【0003】乾式のカラープルーフ作製法として、最近
の印刷前工程(プリプレス分野)における電子化システ
ムの普及に伴い、デジタル信号から直接カラープルーフ
を作製する記録システムが開発されている。このような
電子化システムは、特に高画質のカラープルーフを作製
するのが目的であり、一般的には、150線/インチ以
上の網点画像を再現する。デジタル信号から高画質のプ
ルーフを記録するためには、デジタル信号により変調可
能で、かつ記録光を細く絞り込むことが可能なレーザー
光を記録ヘッドとして用いる。このため、レーザー光に
対して高い記録感度を示し、かつ、高精細な網点を再現
可能にする高解像力を示す記録材料の開発が必要とな
る。
の印刷前工程(プリプレス分野)における電子化システ
ムの普及に伴い、デジタル信号から直接カラープルーフ
を作製する記録システムが開発されている。このような
電子化システムは、特に高画質のカラープルーフを作製
するのが目的であり、一般的には、150線/インチ以
上の網点画像を再現する。デジタル信号から高画質のプ
ルーフを記録するためには、デジタル信号により変調可
能で、かつ記録光を細く絞り込むことが可能なレーザー
光を記録ヘッドとして用いる。このため、レーザー光に
対して高い記録感度を示し、かつ、高精細な網点を再現
可能にする高解像力を示す記録材料の開発が必要とな
る。
【0004】レーザー光を利用した転写画像形成方法に
用いられる記録材料としては、支持体上に、レーザー光
を吸収して熱を発生する光熱変換層、及び顔料が熱溶融
性のワックス、バインダー等の成分中に分散された画像
形成層をこの順に有する熱溶融転写シート(特開平5−
58045号公報)が知られている。これらの記録材料
を用いる画像形成方法では、光熱変換層のレーザー光照
射領域で発生した熱によりその領域に対応する画像形成
層が溶融し、転写シート上に積層配置された受像シート
上に転写され、受像シート上に転写画像が形成される。
用いられる記録材料としては、支持体上に、レーザー光
を吸収して熱を発生する光熱変換層、及び顔料が熱溶融
性のワックス、バインダー等の成分中に分散された画像
形成層をこの順に有する熱溶融転写シート(特開平5−
58045号公報)が知られている。これらの記録材料
を用いる画像形成方法では、光熱変換層のレーザー光照
射領域で発生した熱によりその領域に対応する画像形成
層が溶融し、転写シート上に積層配置された受像シート
上に転写され、受像シート上に転写画像が形成される。
【0005】また、特開平6−219052号公報に
は、支持体上に、光熱変換物質を含む光熱変換層、非常
に薄層(0.03〜0.3μm)の熱剥離層、色材を含
む画像形成層がこの順に設けられた熱転写シートが開示
されている。この熱転写シートでは、レーザー光を照射
されることによって、前記熱剥離層の介在により結合さ
れている画像形成層と光熱変換層との間の結合力が、低
減され、熱転写シート上に積層配置した受像シート上
に、高精細な画像が形成される。前記熱転写シートを用
いた画像形成方法は、所謂「アブレーション」を利用し
ており、具体的には、レーザー光の照射を受けた領域
で、熱剥離層が一部分解し、気化するため、その領域で
の画像形成層と光熱変換層との間の接合力が弱まり、そ
の領域の画像形成層が上に積層した受像シートに転写さ
れる現象を利用している。
は、支持体上に、光熱変換物質を含む光熱変換層、非常
に薄層(0.03〜0.3μm)の熱剥離層、色材を含
む画像形成層がこの順に設けられた熱転写シートが開示
されている。この熱転写シートでは、レーザー光を照射
されることによって、前記熱剥離層の介在により結合さ
れている画像形成層と光熱変換層との間の結合力が、低
減され、熱転写シート上に積層配置した受像シート上
に、高精細な画像が形成される。前記熱転写シートを用
いた画像形成方法は、所謂「アブレーション」を利用し
ており、具体的には、レーザー光の照射を受けた領域
で、熱剥離層が一部分解し、気化するため、その領域で
の画像形成層と光熱変換層との間の接合力が弱まり、そ
の領域の画像形成層が上に積層した受像シートに転写さ
れる現象を利用している。
【0006】これらの画像形成方法は、受像シート材料
として受像層(接着層)を付設した印刷本紙を用いるこ
とができること、色の異なる画像を次々と受像シート上
に転写することによって多色画像が容易に得られること
等の利点を有し、特にアブレーションを利用する画像形
成方法は、高精細な画像が容易に得られるという利点を
有し、カラープルーフ(DDCP:ダイレクト・ディジ
タル・カラープルーフ)、あるいは高精細なマスク画像
を作製するのに有用である。ところで、感光性転写材料
を用いて液晶表示体等に使用するカラーフイルターを作
成することが行われている。カラーフイルターの作成原
理は、感光性転写材料の多色画像形成に基づくものであ
る。この感光性転写材料を用いた画像形成方法について
説明する。感光性樹脂層を加圧、加温下で基体上に貼り
合わせ、その後仮支持体を剥がし、所定のマスク等(場
合により、熱可塑性樹脂層、中間層)を介して露光し、
次いで現像する。現像は公知の方法で溶剤もしくは水性
の現像液、特にアルカリ水溶液に浸漬するか、スプレー
からの現像液の噴霧を与えること、さらにブラシでのこ
すりまたは超音波を照射しつつ処理することで行なわれ
る。異なる色に着色した感光性樹脂層を有する感光性転
写材料を用い、この工程を複数回繰り返せば多色画像を
形成することができる。また、近年OA化の進展に伴
い、電子写真方式、インクジェット方式、上記感熱転写
記録方式等の各種記録方式を利用した複写機やプリンタ
等がそれぞれの用途に応じて用いられている。これらの
うち、感熱転写記録方式は操作や保守が容易であるこ
と、装置の小型化、低コスト化が可能であること等の利
点を有していることから、カラーフィルター形成材料へ
の応用がなされてきつつある。感光性転写材料を用いて
カラーフィルターを作製する方法は、溶剤を使用する現
像方式を用いるため作業が煩雑で、かつ廃棄物が発生
し、経費が高い等の問題がある。ところで、カラーフィ
ルターをTFT−LCDなどへ配備するための後工程で
は、例えば、ITOスパッタリング、配向膜塗布・乾
燥、スペーサー散布、TFT基板貼り合せシール、液晶
注入、パネル切断などの一連の工程が必要であり、カラ
ーフィルターには耐熱性、耐薬品性(耐溶剤性)及び耐
傷性が要求される。しかしながら、従来のレーザー熱転
写等の感熱転写記録方式で得られるカラーフィルターで
は、耐熱性、耐薬品性(耐溶剤性)及び耐傷性が不十分
であり、受像シートへ転写された画素の密着性が低下
し、画素の剥がれや、画素が変色や変形が起きる等の問
題があった。
として受像層(接着層)を付設した印刷本紙を用いるこ
とができること、色の異なる画像を次々と受像シート上
に転写することによって多色画像が容易に得られること
等の利点を有し、特にアブレーションを利用する画像形
成方法は、高精細な画像が容易に得られるという利点を
有し、カラープルーフ(DDCP:ダイレクト・ディジ
タル・カラープルーフ)、あるいは高精細なマスク画像
を作製するのに有用である。ところで、感光性転写材料
を用いて液晶表示体等に使用するカラーフイルターを作
成することが行われている。カラーフイルターの作成原
理は、感光性転写材料の多色画像形成に基づくものであ
る。この感光性転写材料を用いた画像形成方法について
説明する。感光性樹脂層を加圧、加温下で基体上に貼り
合わせ、その後仮支持体を剥がし、所定のマスク等(場
合により、熱可塑性樹脂層、中間層)を介して露光し、
次いで現像する。現像は公知の方法で溶剤もしくは水性
の現像液、特にアルカリ水溶液に浸漬するか、スプレー
からの現像液の噴霧を与えること、さらにブラシでのこ
すりまたは超音波を照射しつつ処理することで行なわれ
る。異なる色に着色した感光性樹脂層を有する感光性転
写材料を用い、この工程を複数回繰り返せば多色画像を
形成することができる。また、近年OA化の進展に伴
い、電子写真方式、インクジェット方式、上記感熱転写
記録方式等の各種記録方式を利用した複写機やプリンタ
等がそれぞれの用途に応じて用いられている。これらの
うち、感熱転写記録方式は操作や保守が容易であるこ
と、装置の小型化、低コスト化が可能であること等の利
点を有していることから、カラーフィルター形成材料へ
の応用がなされてきつつある。感光性転写材料を用いて
カラーフィルターを作製する方法は、溶剤を使用する現
像方式を用いるため作業が煩雑で、かつ廃棄物が発生
し、経費が高い等の問題がある。ところで、カラーフィ
ルターをTFT−LCDなどへ配備するための後工程で
は、例えば、ITOスパッタリング、配向膜塗布・乾
燥、スペーサー散布、TFT基板貼り合せシール、液晶
注入、パネル切断などの一連の工程が必要であり、カラ
ーフィルターには耐熱性、耐薬品性(耐溶剤性)及び耐
傷性が要求される。しかしながら、従来のレーザー熱転
写等の感熱転写記録方式で得られるカラーフィルターで
は、耐熱性、耐薬品性(耐溶剤性)及び耐傷性が不十分
であり、受像シートへ転写された画素の密着性が低下
し、画素の剥がれや、画素が変色や変形が起きる等の問
題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐熱性、耐
薬品性(耐溶剤性)及び耐傷性等が改善され、受像シー
トへ転写された画素の密着性が良好で、画素の剥がれ
や、画素が変色や変形が起き難い画像形成材料及びカラ
ーフィルター形成材料並びにそれを用いた画像形成方法
及びカラーフィルター形成方法を提供することを目的と
する。
薬品性(耐溶剤性)及び耐傷性等が改善され、受像シー
トへ転写された画素の密着性が良好で、画素の剥がれ
や、画素が変色や変形が起き難い画像形成材料及びカラ
ーフィルター形成材料並びにそれを用いた画像形成方法
及びカラーフィルター形成方法を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、前記課題を解決す
るための手段は、以下の通りである。 (1)支持体上に少なくとも光熱変換層、画像形成層を
有する熱転写シートと受像シートとからなる画像形成材
料において、画像形成層はバインダーとして一般式
(a)で表されるモノマー1〜35質量部、一般式
(b)で表されるモノマー1〜30質量部及び一般式
(c)で表されるモノマー35〜85質量部からなる1
00質量部の共重合体を全バインダーの少なくとも50
質量%含むことを特徴とする画像形成材料。
るための手段は、以下の通りである。 (1)支持体上に少なくとも光熱変換層、画像形成層を
有する熱転写シートと受像シートとからなる画像形成材
料において、画像形成層はバインダーとして一般式
(a)で表されるモノマー1〜35質量部、一般式
(b)で表されるモノマー1〜30質量部及び一般式
(c)で表されるモノマー35〜85質量部からなる1
00質量部の共重合体を全バインダーの少なくとも50
質量%含むことを特徴とする画像形成材料。
【0009】
【化2】
【0010】(式中、R1、R2、R3及びR5はそれぞれ
水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を示し、R4
は炭素数1〜5のアルキル基を示し、R6は水素原子、
炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ
ル基またはハロゲン原子を示し、nは1〜10の整数を
示す。) (2)前記支持体と光熱変換層の間にクッション機能を
有する層を有する上記(1)記載の画像形成材料。 (3)前記受像シートは支持体上に少なくとも受像層を
有してなる上記(1)又は(2)に記載の画像形成材
料。 (4)前記受像シートはポリエーテルスルホンまたは非
晶性環状ポリオレフィンからなる支持体を含む上記
(1)〜(3)のいずれかに記載の画像形成材料。 (5)前記支持体は放電処理が施されている上記(4)
に記載の画像形成材料。 (6)上記(1)〜(5)のいずれかに記載の画像形成
材料を用いることを特徴とするカラーフィルター形成材
料。 (7)上記(1)〜(6)のいずれかに記載の熱転写シ
ートを同記載の受像シートと重ねあわせ熱転写シート側
からレーザー光を像様に照射して受像シートに画像を形
成させることを特徴とする画像形成方法。 (8)前記レーザー光は半導体レーザーである上記
(7)記載の画像形成方法。 (9)前記光熱変換層の吸収波長が700〜1500nmである
上記(7)または(8)記載の画像形成方法。 (10)上記(7)〜(9)のいずれかに記載の画像形
成方法を用いることを特徴とするカラーフィルター形成
方法。
水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を示し、R4
は炭素数1〜5のアルキル基を示し、R6は水素原子、
炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ
ル基またはハロゲン原子を示し、nは1〜10の整数を
示す。) (2)前記支持体と光熱変換層の間にクッション機能を
有する層を有する上記(1)記載の画像形成材料。 (3)前記受像シートは支持体上に少なくとも受像層を
有してなる上記(1)又は(2)に記載の画像形成材
料。 (4)前記受像シートはポリエーテルスルホンまたは非
晶性環状ポリオレフィンからなる支持体を含む上記
(1)〜(3)のいずれかに記載の画像形成材料。 (5)前記支持体は放電処理が施されている上記(4)
に記載の画像形成材料。 (6)上記(1)〜(5)のいずれかに記載の画像形成
材料を用いることを特徴とするカラーフィルター形成材
料。 (7)上記(1)〜(6)のいずれかに記載の熱転写シ
ートを同記載の受像シートと重ねあわせ熱転写シート側
からレーザー光を像様に照射して受像シートに画像を形
成させることを特徴とする画像形成方法。 (8)前記レーザー光は半導体レーザーである上記
(7)記載の画像形成方法。 (9)前記光熱変換層の吸収波長が700〜1500nmである
上記(7)または(8)記載の画像形成方法。 (10)上記(7)〜(9)のいずれかに記載の画像形
成方法を用いることを特徴とするカラーフィルター形成
方法。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の画像形成材料及びカラー
フィルター形成材料は、支持体上に少なくとも光熱変換
層、画像形成層を有する熱転写シートと受像シートとか
らなり、画像形成層に含まれるバインダーを特定したも
のである。このバインダー(以下、本発明用バインダー
ともいう)は画像形成層に含まれる全バインダーの少な
くとも50質量%を含む。本発明用バインダーは共重合
体であり、本発明用バインダー100質量部は、一般式
(a)で表されるモノマー(以下、モノマー(a)と記
す)が1〜35質量部、一般式(b)で表されるモノマ
ー(以下、モノマー(b)と記す)が1〜30質量部及
び一般式(c)で表されるモノマー(以下、モノマー
(c)と記す)が35〜85質量部からなる。本発明用
バインダーは画像形成層に含まれる全バインダーの少な
くとも50質量%を含むことが好ましく、本発明用バイ
ンダー100質量部は、モノマー(a)が1〜35質量
部、モノマー(b)が1〜20質量部及びモノマー
(c)が40〜80質量部からなることが好ましい。
フィルター形成材料は、支持体上に少なくとも光熱変換
層、画像形成層を有する熱転写シートと受像シートとか
らなり、画像形成層に含まれるバインダーを特定したも
のである。このバインダー(以下、本発明用バインダー
ともいう)は画像形成層に含まれる全バインダーの少な
くとも50質量%を含む。本発明用バインダーは共重合
体であり、本発明用バインダー100質量部は、一般式
(a)で表されるモノマー(以下、モノマー(a)と記
す)が1〜35質量部、一般式(b)で表されるモノマ
ー(以下、モノマー(b)と記す)が1〜30質量部及
び一般式(c)で表されるモノマー(以下、モノマー
(c)と記す)が35〜85質量部からなる。本発明用
バインダーは画像形成層に含まれる全バインダーの少な
くとも50質量%を含むことが好ましく、本発明用バイ
ンダー100質量部は、モノマー(a)が1〜35質量
部、モノマー(b)が1〜20質量部及びモノマー
(c)が40〜80質量部からなることが好ましい。
【0012】上記モノマーにおいて、R1、R2、R3及
びR5は、それぞれ水素原子または炭素数1〜3のアル
キル基を示し、水素原子または炭素数1〜2のアルキル
基が好ましい。R4は炭素数1〜5のアルキル基を示
し、炭素数1〜3のアルキル基が好ましい。R6は水素
原子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアル
コキシル基またはハロゲン原子を示し、水素原子、炭素
数1〜2のアルキル基、炭素数1〜2のアルコキシル基
または塩素原子、臭素原子が好ましい。nは1〜10の
整数を示し、1〜8が好ましい。
びR5は、それぞれ水素原子または炭素数1〜3のアル
キル基を示し、水素原子または炭素数1〜2のアルキル
基が好ましい。R4は炭素数1〜5のアルキル基を示
し、炭素数1〜3のアルキル基が好ましい。R6は水素
原子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアル
コキシル基またはハロゲン原子を示し、水素原子、炭素
数1〜2のアルキル基、炭素数1〜2のアルコキシル基
または塩素原子、臭素原子が好ましい。nは1〜10の
整数を示し、1〜8が好ましい。
【0013】本発明用バインダーは、モノマー(a)、
モノマー(b)及びモノマー(c)の共重合体である
が、そのモノマー配列は特に制限はなくランダムでも規
則的、例えば、ブロックでもグラフトでもよい。
モノマー(b)及びモノマー(c)の共重合体である
が、そのモノマー配列は特に制限はなくランダムでも規
則的、例えば、ブロックでもグラフトでもよい。
【0014】画像形成層のバインダーとして、本発明用
バインダーと併用し得るものとしては、軟化点が40〜
150℃の非晶質有機高分子重合体が好ましい。前記非
晶質有機高分子重合体としては、例えば、ブチラール樹
脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレンイミン樹脂、スルホ
ンアミド樹脂、ポリエステルポリオール樹脂、石油樹
脂、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、
2−メチルスチレン、クロルスチレン、ビニル安息香
酸、ビニルベンゼンスルホン酸ソーダ、アミノスチレン
等のスチレン及びその誘導体、置換体の単独重合体や共
重合体、メチルメタクリレート、エチルメタクリレー
ト、ブチルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリ
レート等のメタクリル酸エステル類及びメタクリル酸、
メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアク
リレート、α−エチルヘキシルアクリレート等のアクリ
ル酸エステル及びアクリル酸、ブタジエン、イソプレン
等のジエン類、アクリロニトリル、ビニルエーテル類、
マレイン酸及びマレイン酸エステル類、無水マレイン
酸、ケイ皮酸、塩化ビニル、酢酸ビニル等のビニル系単
量体の単独あるいは他の単量体(本発明用バインダー形
成用のモノマーであってもよい)等との共重合体を用い
ることができる。これらの樹脂は2種以上混合して用い
ることもできる。これら併用可能なバインダーは、画像
形成層の全バインダー中50質量%未満用いることがで
きる。
バインダーと併用し得るものとしては、軟化点が40〜
150℃の非晶質有機高分子重合体が好ましい。前記非
晶質有機高分子重合体としては、例えば、ブチラール樹
脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレンイミン樹脂、スルホ
ンアミド樹脂、ポリエステルポリオール樹脂、石油樹
脂、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、
2−メチルスチレン、クロルスチレン、ビニル安息香
酸、ビニルベンゼンスルホン酸ソーダ、アミノスチレン
等のスチレン及びその誘導体、置換体の単独重合体や共
重合体、メチルメタクリレート、エチルメタクリレー
ト、ブチルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリ
レート等のメタクリル酸エステル類及びメタクリル酸、
メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアク
リレート、α−エチルヘキシルアクリレート等のアクリ
ル酸エステル及びアクリル酸、ブタジエン、イソプレン
等のジエン類、アクリロニトリル、ビニルエーテル類、
マレイン酸及びマレイン酸エステル類、無水マレイン
酸、ケイ皮酸、塩化ビニル、酢酸ビニル等のビニル系単
量体の単独あるいは他の単量体(本発明用バインダー形
成用のモノマーであってもよい)等との共重合体を用い
ることができる。これらの樹脂は2種以上混合して用い
ることもできる。これら併用可能なバインダーは、画像
形成層の全バインダー中50質量%未満用いることがで
きる。
【0015】また、画像形成層には、モノマー及び重合
開始剤を用いることができる。モノマーは、本発明用バ
インダー等のバインダーと顔料と共に画像形成層中に分
散され、画像形成層を熱処理することにより該モノマー
を重合化するものであり、カラーフィルターの画素の耐
熱性を向上させる上で好ましい。この熱処理条件として
は、バインダー組成により適宜選定されるが、通常、1
70〜250℃、10分〜1時間の処理が挙げられる。
この熱処理は画像形成層に形成された画像を受像シート
に転写した後、行うことが好ましい。なお、所望により
該熱処理をその転写前に行っても両者を併用してもよ
い。また、熱処理の前または後に紫外線照射等の光照射
処理を施しても良い。このモノマーとしては、多価アル
コールとアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、桂皮
酸等の不飽和カルボン酸のエステル化物等が挙げられ
る。多価アルコールとしては、2〜5価、好ましくは2
〜4価、例えば、ペンタエリスリトール等が例示され
る。上記エステル化物は、未反応の水酸基が残存してい
るものが好ましく、例えば、ペンタエリスリトールテト
ラアクリレート等が挙げられる。
開始剤を用いることができる。モノマーは、本発明用バ
インダー等のバインダーと顔料と共に画像形成層中に分
散され、画像形成層を熱処理することにより該モノマー
を重合化するものであり、カラーフィルターの画素の耐
熱性を向上させる上で好ましい。この熱処理条件として
は、バインダー組成により適宜選定されるが、通常、1
70〜250℃、10分〜1時間の処理が挙げられる。
この熱処理は画像形成層に形成された画像を受像シート
に転写した後、行うことが好ましい。なお、所望により
該熱処理をその転写前に行っても両者を併用してもよ
い。また、熱処理の前または後に紫外線照射等の光照射
処理を施しても良い。このモノマーとしては、多価アル
コールとアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、桂皮
酸等の不飽和カルボン酸のエステル化物等が挙げられ
る。多価アルコールとしては、2〜5価、好ましくは2
〜4価、例えば、ペンタエリスリトール等が例示され
る。上記エステル化物は、未反応の水酸基が残存してい
るものが好ましく、例えば、ペンタエリスリトールテト
ラアクリレート等が挙げられる。
【0016】このモノマーの使用量は、画像形成層の全
バインダー100質量部に対して10〜60質量部とす
ることが好ましい。重合開始剤は、上記モノマーの加熱
による重合を促進させる機能を少なくとも有する。重合
開始剤は、上記モノマーの光による重合を促進させる機
能を有していてもよい。このような重合開始剤として
は、アゾビスイソブチロニトリル、p-tert-ブチル
パーオキシ-2-エチルヘキサノエート、2−ヒドロキシ
−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベン
ゾインイソブチルエーテル、ベンゾフェノン、ビアセチ
ル、ベンジル、ベンゾイル、ベンゾフェノン、ベンジル
ジメチルケタール、テトラメチルチウラムスルフィド、
ベンゾイルパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパー
オキサイド、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケ
トン、テトラメチルジアミノベンゾフェノン(ミヒラー
ズケトン)、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−
ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、チオキサ
ントン、メチルチオキサントン、2−クロロチオキサン
トンなどを用い得る。重合開始剤はモノマーに対して
0.2〜10質量%の範囲で用いうる。
バインダー100質量部に対して10〜60質量部とす
ることが好ましい。重合開始剤は、上記モノマーの加熱
による重合を促進させる機能を少なくとも有する。重合
開始剤は、上記モノマーの光による重合を促進させる機
能を有していてもよい。このような重合開始剤として
は、アゾビスイソブチロニトリル、p-tert-ブチル
パーオキシ-2-エチルヘキサノエート、2−ヒドロキシ
−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベン
ゾインイソブチルエーテル、ベンゾフェノン、ビアセチ
ル、ベンジル、ベンゾイル、ベンゾフェノン、ベンジル
ジメチルケタール、テトラメチルチウラムスルフィド、
ベンゾイルパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパー
オキサイド、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケ
トン、テトラメチルジアミノベンゾフェノン(ミヒラー
ズケトン)、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−
ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、チオキサ
ントン、メチルチオキサントン、2−クロロチオキサン
トンなどを用い得る。重合開始剤はモノマーに対して
0.2〜10質量%の範囲で用いうる。
【0017】更に、所望により上記熱処理においてバイ
ンダーを架橋するための架橋剤やその触媒などを添加す
ることもできる。架橋剤としては、例えば、ポリエポキ
シ化合物、芳香族ポリアミン、脂肪族ポリアミン、2級
又は3級アミン、メラミン、トリアジン化合物、有機
酸、2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾ
ール類、ジシアンジアミド、トリフェニルフォスフィ
ン、ポリメルカプタン、無水ヘキサヒドロフタル酸、無
水メチルヘキサヒドロフタル酸、無水メチルテトラヒド
ロフタル酸等の酸無水物、ビスフェノールA、テトラブ
ロモビスフェノールA、トリメチロールアリルオキシフ
ェノール、フェノールノボラック樹脂、ブチル化フェノ
ール樹脂等のフェノール類、ポリイソシアネート類が挙
げられる。
ンダーを架橋するための架橋剤やその触媒などを添加す
ることもできる。架橋剤としては、例えば、ポリエポキ
シ化合物、芳香族ポリアミン、脂肪族ポリアミン、2級
又は3級アミン、メラミン、トリアジン化合物、有機
酸、2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾ
ール類、ジシアンジアミド、トリフェニルフォスフィ
ン、ポリメルカプタン、無水ヘキサヒドロフタル酸、無
水メチルヘキサヒドロフタル酸、無水メチルテトラヒド
ロフタル酸等の酸無水物、ビスフェノールA、テトラブ
ロモビスフェノールA、トリメチロールアリルオキシフ
ェノール、フェノールノボラック樹脂、ブチル化フェノ
ール樹脂等のフェノール類、ポリイソシアネート類が挙
げられる。
【0018】架橋剤(バインダーに包含される)の使用
量は、一般に全バインダー100質量部に対して0.2
〜10質量部の範囲である。熱硬化触媒としては、例え
ば、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラブチ
ルホスホニウムブロマイド、トリフェニルベンジルホス
ホニウムクロライド、トリエチルアミン、トリブチルア
ミン、硝酸ビスマス、2-エチルヘキサン酸鉛、ナトリ
ウムトリクロロフェノレート、酢酸リチウム、塩化トリ
ブチルスズ、トリブチルスズシアネート、四塩化チタ
ン、二塩化ジブチルチタン、三塩化鉄、フェロセン、ト
ルフェニルアンチモン、酢酸銅、ピリジンボラン、酢酸
カルシウム、酢酸バリウムなどを挙げることができる。
熱硬化触媒の使用量は、通常、全バインダー100質量
部に対して0.02〜5質量部の範囲である。
量は、一般に全バインダー100質量部に対して0.2
〜10質量部の範囲である。熱硬化触媒としては、例え
ば、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラブチ
ルホスホニウムブロマイド、トリフェニルベンジルホス
ホニウムクロライド、トリエチルアミン、トリブチルア
ミン、硝酸ビスマス、2-エチルヘキサン酸鉛、ナトリ
ウムトリクロロフェノレート、酢酸リチウム、塩化トリ
ブチルスズ、トリブチルスズシアネート、四塩化チタ
ン、二塩化ジブチルチタン、三塩化鉄、フェロセン、ト
ルフェニルアンチモン、酢酸銅、ピリジンボラン、酢酸
カルシウム、酢酸バリウムなどを挙げることができる。
熱硬化触媒の使用量は、通常、全バインダー100質量
部に対して0.02〜5質量部の範囲である。
【0019】画像形成層における上記各成分の配合割合
は、目的、用途により種々選定される。本発明の熱転写
シートをカラーフィルター用途に用いる場合には、その
画像と受像シートとの密着性、耐熱性、耐薬品性などを
満足するよう上記成分の配合割合や各種添加剤が調整さ
れる。また、本発明の熱転写シートをカラープルーフ用
途に用いる場合には、上記のような密着性、耐熱性、耐
薬品性などの性能は、カラーフィルター用途程厳しいも
のではないから、目的に応じて適宜、その上記成分の配
合割合や各種添加剤が調整される。
は、目的、用途により種々選定される。本発明の熱転写
シートをカラーフィルター用途に用いる場合には、その
画像と受像シートとの密着性、耐熱性、耐薬品性などを
満足するよう上記成分の配合割合や各種添加剤が調整さ
れる。また、本発明の熱転写シートをカラープルーフ用
途に用いる場合には、上記のような密着性、耐熱性、耐
薬品性などの性能は、カラーフィルター用途程厳しいも
のではないから、目的に応じて適宜、その上記成分の配
合割合や各種添加剤が調整される。
【0020】ところで、CTP(Computer To Plate)
時代ではフイルムレスとなり校正刷りやアナログ式カラ
ープルーフから代わるコントラクトプルーフが必要とな
る。本出願人は、顧客の承認を得るためには印刷物やア
ナログ式カラープルーフと一致した色再現性が要求さ
れ、印刷インクと同じ顔料系色材を使用し、本紙への転
写性が可能であり、モワレ等のないDDCPシステムを
開発した。この目標としては本紙転写が可能、印刷イン
クと同じ顔料系色材を使用し、印刷物近似性の高い大サ
イズ(A2/B2)デジタルダイレクトカラープルーフ
システムである。本発明はレーザー薄膜熱転写方式を用
い、顔料色材を使用し、実網点記録を行って本紙転写で
きる方式に好適である。また、このDDCPシステム
は、カラーフィルター形成に好適に応用される。
時代ではフイルムレスとなり校正刷りやアナログ式カラ
ープルーフから代わるコントラクトプルーフが必要とな
る。本出願人は、顧客の承認を得るためには印刷物やア
ナログ式カラープルーフと一致した色再現性が要求さ
れ、印刷インクと同じ顔料系色材を使用し、本紙への転
写性が可能であり、モワレ等のないDDCPシステムを
開発した。この目標としては本紙転写が可能、印刷イン
クと同じ顔料系色材を使用し、印刷物近似性の高い大サ
イズ(A2/B2)デジタルダイレクトカラープルーフ
システムである。本発明はレーザー薄膜熱転写方式を用
い、顔料色材を使用し、実網点記録を行って本紙転写で
きる方式に好適である。また、このDDCPシステム
は、カラーフィルター形成に好適に応用される。
【0021】本発明は、シャープな網点による熱転写画
像を実現し、かつ本紙転写及びB2サイス゛記録(515mm
×728mm、ただし、B2サイス゛は543mm×765m
m)が可能であるシステムに有効かつ好適である。この
熱転写画像は2400〜2540dpiの解像度で印刷線数に応じ
た網点画像とすることができる。1つ1つの網点はにじみ
・欠けがほとんどなく形状が非常にシャープであるた
め、ハイライトからシャドーまでの高範囲の網点をクリ
アーに形成することができる。その結果、イメージセッ
ターやCTPセッターと同じ解像度で高品位な網点出力が
可能であり、印刷物近似性の良い網点と階調を再現する
ことができると共に該網点をカラーフィルターの画素、
例えば、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー
(B)、ブラック(K)(マトリックス)の構成要素に
対応させることによりカラーフィルターの形成が可能で
ある。
像を実現し、かつ本紙転写及びB2サイス゛記録(515mm
×728mm、ただし、B2サイス゛は543mm×765m
m)が可能であるシステムに有効かつ好適である。この
熱転写画像は2400〜2540dpiの解像度で印刷線数に応じ
た網点画像とすることができる。1つ1つの網点はにじみ
・欠けがほとんどなく形状が非常にシャープであるた
め、ハイライトからシャドーまでの高範囲の網点をクリ
アーに形成することができる。その結果、イメージセッ
ターやCTPセッターと同じ解像度で高品位な網点出力が
可能であり、印刷物近似性の良い網点と階調を再現する
ことができると共に該網点をカラーフィルターの画素、
例えば、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー
(B)、ブラック(K)(マトリックス)の構成要素に
対応させることによりカラーフィルターの形成が可能で
ある。
【0022】また、この熱転写画像は、網点形状がシャ
ープであるためレーザービームに対応した網点、ひいて
は画素を忠実に再現でき、また記録特性の環境温湿度依
存性が非常に小さいため、幅広い温湿度環境下で色相・
濃度とも安定した繰り返し再現性を得ることができる。
この熱転写画像は、印刷インクに使用されている着色顔
料を用いて形成されており、また繰り返し再現性が良好
なため高精度のCMS(カラーマネージメントシステム)を
実現できる。また、この熱転写画像は、Japanカラー、S
WOPカラーなどの色相、即ち、印刷物の色相とほぼ一致
させることができ、蛍光灯や白熱灯など光源が変わった
ときの色の見え方についても印刷物と同様の変化を示す
ことができる。
ープであるためレーザービームに対応した網点、ひいて
は画素を忠実に再現でき、また記録特性の環境温湿度依
存性が非常に小さいため、幅広い温湿度環境下で色相・
濃度とも安定した繰り返し再現性を得ることができる。
この熱転写画像は、印刷インクに使用されている着色顔
料を用いて形成されており、また繰り返し再現性が良好
なため高精度のCMS(カラーマネージメントシステム)を
実現できる。また、この熱転写画像は、Japanカラー、S
WOPカラーなどの色相、即ち、印刷物の色相とほぼ一致
させることができ、蛍光灯や白熱灯など光源が変わった
ときの色の見え方についても印刷物と同様の変化を示す
ことができる。
【0023】また、この熱転写画像は、ドット形状がシ
ャープなので、微細文字乃至ブラックマトリックス及び
画素がきれよく再現できる。レーザー光により発生した
熱が、面方向に拡散ぜずに転写界面まで伝えられ、加熱
部/非加熱部の界面で画像形成層がシャープに破断す
る。このために、熱転写シートにおける光熱変換層の薄
膜化と画像形成層の力学特性を制御する。ところで、シ
ミュレーションでは、光熱変換層は瞬間的に約700℃に
達すると推定され、膜が薄いと変形や破壊がおこりやす
い。変形・破壊が起こると光熱変換層が転写層とともに
受像シートに転写したり、転写像が不均一になるという
実害を生じる。一方、所定の温度を得るには膜中に光熱
変換物質を高濃度に存在させねばならず、色素の析出や
隣接層への移行といった問題も発生する。このため、光
熱変換特性の優れた赤外吸収色素及びポリイミド系など
の耐熱性バインダーを選定することにより、光熱変換層
を約0.5μm以下に薄膜化することが好ましい。
ャープなので、微細文字乃至ブラックマトリックス及び
画素がきれよく再現できる。レーザー光により発生した
熱が、面方向に拡散ぜずに転写界面まで伝えられ、加熱
部/非加熱部の界面で画像形成層がシャープに破断す
る。このために、熱転写シートにおける光熱変換層の薄
膜化と画像形成層の力学特性を制御する。ところで、シ
ミュレーションでは、光熱変換層は瞬間的に約700℃に
達すると推定され、膜が薄いと変形や破壊がおこりやす
い。変形・破壊が起こると光熱変換層が転写層とともに
受像シートに転写したり、転写像が不均一になるという
実害を生じる。一方、所定の温度を得るには膜中に光熱
変換物質を高濃度に存在させねばならず、色素の析出や
隣接層への移行といった問題も発生する。このため、光
熱変換特性の優れた赤外吸収色素及びポリイミド系など
の耐熱性バインダーを選定することにより、光熱変換層
を約0.5μm以下に薄膜化することが好ましい。
【0024】また、一般的には、光熱変換層の変形が起
こったり、または画像形成層そのものが高熱により変形
すると、受像層に転写した画像形成層はレーザー光の副
走査パターンに対応した厚みムラを生じ、そのため画像
が不均一になり見かけの転写濃度が低下する。この傾向
は画像形成層の厚みが薄いほど顕著である。一方、画像
形成層の厚みが厚いとドットのシャープさが損なわれか
つ感度も低下する。この相反する性能を両立させるため
に、ワックス等の低融点物質を画像形成層に添加するこ
とより転写ムラを改良することが好ましい。また、バイ
ンダーの代わりに無機微粒子を添加することにより膜厚
を適正に上げることで、加熱部/非加熱部の界面で画像
形成層がシャープに破断するようにし、ドットのシャー
プさ・感度を保ちつつ転写ムラを改良することができ
る。
こったり、または画像形成層そのものが高熱により変形
すると、受像層に転写した画像形成層はレーザー光の副
走査パターンに対応した厚みムラを生じ、そのため画像
が不均一になり見かけの転写濃度が低下する。この傾向
は画像形成層の厚みが薄いほど顕著である。一方、画像
形成層の厚みが厚いとドットのシャープさが損なわれか
つ感度も低下する。この相反する性能を両立させるため
に、ワックス等の低融点物質を画像形成層に添加するこ
とより転写ムラを改良することが好ましい。また、バイ
ンダーの代わりに無機微粒子を添加することにより膜厚
を適正に上げることで、加熱部/非加熱部の界面で画像
形成層がシャープに破断するようにし、ドットのシャー
プさ・感度を保ちつつ転写ムラを改良することができ
る。
【0025】また、一般にワックス等の低融点物質は、
画像形成層表面に滲み出たり、結晶化する傾向があり、
画質や熱転写シートの経時安定性に問題を生じる場合が
ある。この問題に対処するためには、画像形成層のポリ
マーとのSp値差が小さい低融点物質を使用することが好
ましく、ポリマーとの相溶性を上げ、低融点物質の画像
形成層からの分離を防止することができる。また、構造
の異なる数種類の低融点物質を混合することで共融化さ
せ結晶化を防止することも好ましい。その結果、ドット
形状がシャープでかつむらの少ない画像が得られる。ま
た、一般に、熱転写シートの塗布層が吸湿することで層
の力学物性と熱物性が変化し、記録環境の湿度依存性が
生じる。この温湿度依存性を少なくするためは、光熱変
換層の色素/バインダー系、および画像形成層のバイン
ダー系を有機溶剤系にすることが好ましい。また、受像
層のバインダーとしてポリビニルブチラ―ルを選択する
と共にその吸水性を小さくするためにポリマー疎水化技
術を導入する方法がある。ポリマー疎水化技術として
は、特開平8−238858号公報に記載のようにヒド
ロキシル基を疎水基と反応させたり、2つ以上のヒドロ
キシル基を硬膜剤で架橋するなどが挙げられる。
画像形成層表面に滲み出たり、結晶化する傾向があり、
画質や熱転写シートの経時安定性に問題を生じる場合が
ある。この問題に対処するためには、画像形成層のポリ
マーとのSp値差が小さい低融点物質を使用することが好
ましく、ポリマーとの相溶性を上げ、低融点物質の画像
形成層からの分離を防止することができる。また、構造
の異なる数種類の低融点物質を混合することで共融化さ
せ結晶化を防止することも好ましい。その結果、ドット
形状がシャープでかつむらの少ない画像が得られる。ま
た、一般に、熱転写シートの塗布層が吸湿することで層
の力学物性と熱物性が変化し、記録環境の湿度依存性が
生じる。この温湿度依存性を少なくするためは、光熱変
換層の色素/バインダー系、および画像形成層のバイン
ダー系を有機溶剤系にすることが好ましい。また、受像
層のバインダーとしてポリビニルブチラ―ルを選択する
と共にその吸水性を小さくするためにポリマー疎水化技
術を導入する方法がある。ポリマー疎水化技術として
は、特開平8−238858号公報に記載のようにヒド
ロキシル基を疎水基と反応させたり、2つ以上のヒドロ
キシル基を硬膜剤で架橋するなどが挙げられる。
【0026】また、通常、レーザー露光による印画時に
画像形成層にも約500℃以上の熱がかかり、従来使用し
ていた顔料では熱分解してしまうものがあったが、耐熱
性の高い顔料を画像形成層に採用することによりこれを
防止することができる。そして、印画時の高熱により、
赤外吸収色素が光熱変換層から画像形成層に移行する
と、色相が変化してしまうのを防止するために、前述し
たように保持力の強い赤外吸収色素/バインダーの組み
合わせで光熱変換層を設計することが好ましい。一般
に、高速印画ではエネルギー不足となり特にレーザー副
走査の間隔に対応する隙間が発生する。前述したように
光熱変換層の色素高濃度化および光熱変換層・画像形成
層の薄膜化は、熱の発生/伝達の効率を上げることがで
きる。さらに、加熱時に画像形成層がわずかに流動し隙
間を埋める効果と受像層との接着性をあげる目的で、画
像形成層へ低融点物質を添加することが好ましい。ま
た、受像層と画像形成層との接着性を上げ、転写した画
像の強度を十分持たせるために、受像層のバインダーと
して例えば、画像形成層と同じバインダー組成を採用す
ることが出来る。
画像形成層にも約500℃以上の熱がかかり、従来使用し
ていた顔料では熱分解してしまうものがあったが、耐熱
性の高い顔料を画像形成層に採用することによりこれを
防止することができる。そして、印画時の高熱により、
赤外吸収色素が光熱変換層から画像形成層に移行する
と、色相が変化してしまうのを防止するために、前述し
たように保持力の強い赤外吸収色素/バインダーの組み
合わせで光熱変換層を設計することが好ましい。一般
に、高速印画ではエネルギー不足となり特にレーザー副
走査の間隔に対応する隙間が発生する。前述したように
光熱変換層の色素高濃度化および光熱変換層・画像形成
層の薄膜化は、熱の発生/伝達の効率を上げることがで
きる。さらに、加熱時に画像形成層がわずかに流動し隙
間を埋める効果と受像層との接着性をあげる目的で、画
像形成層へ低融点物質を添加することが好ましい。ま
た、受像層と画像形成層との接着性を上げ、転写した画
像の強度を十分持たせるために、受像層のバインダーと
して例えば、画像形成層と同じバインダー組成を採用す
ることが出来る。
【0027】受像シートと熱転写シートは、真空密着に
よりドラム上に保持されることが好ましい。この真空密
着は両シートの接着力制御により画像を形成しているた
め受像シートの受像層面と転写シートの画像形成層面の
クリアランスに画像転写挙動が非常に敏感なので重要で
ある。ゴミ等異物のきっかけで材料間のクリアランスが
広がってしまうと画像欠陥や画像転写ムラが生じてしま
う。このような画像欠陥や画像転写ムラを防止するに
は、熱転写シートに均一な凹凸をつけることで、エアー
のとおりをよくし均一なクリアランスを得ることが好ま
しい。
よりドラム上に保持されることが好ましい。この真空密
着は両シートの接着力制御により画像を形成しているた
め受像シートの受像層面と転写シートの画像形成層面の
クリアランスに画像転写挙動が非常に敏感なので重要で
ある。ゴミ等異物のきっかけで材料間のクリアランスが
広がってしまうと画像欠陥や画像転写ムラが生じてしま
う。このような画像欠陥や画像転写ムラを防止するに
は、熱転写シートに均一な凹凸をつけることで、エアー
のとおりをよくし均一なクリアランスを得ることが好ま
しい。
【0028】熱転写シートに凹凸をつける方法として
は、一般にエンボス処理等の後処理、塗布層へのマット
剤添加があるが、製造工程簡略化、材料の経時安定化の
ためにマット剤添加が好ましい。マット剤は塗布層厚み
より大きいものが好ましく、マット剤を画像形成層に添
加するとマット剤の存在する部分の画像が欠落するとい
う問題が発生するので、最適な粒径のマット剤を光熱変
換層に添加することが好ましく、これにより画像形成層
そのものはほぼ均一な厚みとなり、欠陥のない画像を受
像シート上に得ることができる。
は、一般にエンボス処理等の後処理、塗布層へのマット
剤添加があるが、製造工程簡略化、材料の経時安定化の
ためにマット剤添加が好ましい。マット剤は塗布層厚み
より大きいものが好ましく、マット剤を画像形成層に添
加するとマット剤の存在する部分の画像が欠落するとい
う問題が発生するので、最適な粒径のマット剤を光熱変
換層に添加することが好ましく、これにより画像形成層
そのものはほぼ均一な厚みとなり、欠陥のない画像を受
像シート上に得ることができる。
【0029】これまで述べたようなシャープなドットを
確実に再現するため、記録装置側も高精度な設計が要求
される。従来のレーザー熱転写用記録装置と基本的構成
は同様である。この構成はハイパワーの複数のレーザー
を備えた記録ヘッドが、ドラム上に固定された熱転写シ
ートと受像シートにレーザーを照射して記録する、いわ
ゆるヒートモードのアウタードラム記録システムであ
る。その中で、以下の態様が好ましい構成である。受像
シート及び熱転写シートの供給は、全自動ロール供給と
する。受像シート及び熱転写シートの記録ドラムへの固
定は真空吸着とする。記録ドラム上には多数の真空吸着
孔を形成し、ドラム内部をブロアや減圧ポンプなどによ
り減圧にすることによりシートがドラムに吸着される。
受像シートが吸着されている上から熱転写シートがさら
に吸着されるために、熱転写シートのサイズを受像シー
トより大きくする。最も記録性能に影響の大きい熱転写
シートと受像シートの間のエアーは、受像シートの外の
熱転写シートだけのエリアから吸引される。
確実に再現するため、記録装置側も高精度な設計が要求
される。従来のレーザー熱転写用記録装置と基本的構成
は同様である。この構成はハイパワーの複数のレーザー
を備えた記録ヘッドが、ドラム上に固定された熱転写シ
ートと受像シートにレーザーを照射して記録する、いわ
ゆるヒートモードのアウタードラム記録システムであ
る。その中で、以下の態様が好ましい構成である。受像
シート及び熱転写シートの供給は、全自動ロール供給と
する。受像シート及び熱転写シートの記録ドラムへの固
定は真空吸着とする。記録ドラム上には多数の真空吸着
孔を形成し、ドラム内部をブロアや減圧ポンプなどによ
り減圧にすることによりシートがドラムに吸着される。
受像シートが吸着されている上から熱転写シートがさら
に吸着されるために、熱転写シートのサイズを受像シー
トより大きくする。最も記録性能に影響の大きい熱転写
シートと受像シートの間のエアーは、受像シートの外の
熱転写シートだけのエリアから吸引される。
【0030】本装置では、B2サイズという大面積のシー
トを何枚も排出台上に重ねて集積できるものとする。そ
のためにエアーを両シートの間に噴出して後から排出さ
れるシートを浮き上がらせる方法を採用するものとす
る。本装置の構成例を図2に示す。以上のような本装置
でのシーケンスを説明する。 1)記録装置1の記録ヘッド2の副走査軸が副走査レー
ル3により、また記録ドラム4の主走査回転軸並びに熱
転写シートローディングユニット5が原点に復帰する。 2)受像シートロール6が搬送ローラ7によってほどか
れて記録ドラム4上に受像シート先端が記録ドラムに設
けられた吸引孔を介して真空吸引されて固定される。 3)記録ドラム4上にスクイーズローラー8が降りてき
て、受像シートを抑えつけながら、ドラムの回転により
受像シートがさらに規定量搬送されたところで停止しカ
ッター9によって規定長に切断される。 4)更に記録ドラム4が1周して受像シートのローディ
ングが終了する。 5)次に受像シートと同様のシーケンスで、1色目―黒
―の熱転写シートKが熱転写シートロール10Kから繰
り出され、切断されてローディングされる。 6)次に記録ドラム4が高速回転を始め、副走査レール
3上の記録ヘッド2が動き始め、記録開始位置に到達し
たところで記録画像信号に従って記録ヘッド2により記
録レーザーが記録ドラム4上に照射される。記録終了位
置で照射を終了し、副走査レール動作、ドラム回転が停
止する。副走査レール上の記録ヘッドを原点に戻す。 7)記録ドラム上に受像シートを残したまま、熱転写シ
ートKだけを剥がしとる。そのため、熱転写シートKの
先端を爪でひっかけて排出方向に引っ張り出して、廃棄
口32から廃棄箱35へ廃棄する。 8)5)〜7)を残りの3色分繰り返す。記録順序は黒
の次は、シアン、マゼンタ、イエローの順序である。即
ち、2色目―シアン―の熱転写シートCが熱転写シート
ロール10Cから、3色目―マゼンタ―の熱転写シート
Mが熱転写シートロール10Mから、4色目―イエロー
―の熱転写シートYが熱転写シートロール10Yから順
次繰り出される。一般の印刷順序とは逆であるが、これ
は後の工程の本紙転写によって本紙上の色順序が逆にな
るからである。 9)4色が完了すると、最後に記録済みの受像シートを
排出台31まで排出する。ドラムから剥がしとる方法は
7)の熱転写シートと同じであるが、熱転写シートと違
い廃棄しないので、廃棄口32まで進んだところでスイ
ッチバックによって排出台に戻す。排出台に排出される
際には、排出口33の下からエアー34を噴出して複数
枚の集積を可能にしている。
トを何枚も排出台上に重ねて集積できるものとする。そ
のためにエアーを両シートの間に噴出して後から排出さ
れるシートを浮き上がらせる方法を採用するものとす
る。本装置の構成例を図2に示す。以上のような本装置
でのシーケンスを説明する。 1)記録装置1の記録ヘッド2の副走査軸が副走査レー
ル3により、また記録ドラム4の主走査回転軸並びに熱
転写シートローディングユニット5が原点に復帰する。 2)受像シートロール6が搬送ローラ7によってほどか
れて記録ドラム4上に受像シート先端が記録ドラムに設
けられた吸引孔を介して真空吸引されて固定される。 3)記録ドラム4上にスクイーズローラー8が降りてき
て、受像シートを抑えつけながら、ドラムの回転により
受像シートがさらに規定量搬送されたところで停止しカ
ッター9によって規定長に切断される。 4)更に記録ドラム4が1周して受像シートのローディ
ングが終了する。 5)次に受像シートと同様のシーケンスで、1色目―黒
―の熱転写シートKが熱転写シートロール10Kから繰
り出され、切断されてローディングされる。 6)次に記録ドラム4が高速回転を始め、副走査レール
3上の記録ヘッド2が動き始め、記録開始位置に到達し
たところで記録画像信号に従って記録ヘッド2により記
録レーザーが記録ドラム4上に照射される。記録終了位
置で照射を終了し、副走査レール動作、ドラム回転が停
止する。副走査レール上の記録ヘッドを原点に戻す。 7)記録ドラム上に受像シートを残したまま、熱転写シ
ートKだけを剥がしとる。そのため、熱転写シートKの
先端を爪でひっかけて排出方向に引っ張り出して、廃棄
口32から廃棄箱35へ廃棄する。 8)5)〜7)を残りの3色分繰り返す。記録順序は黒
の次は、シアン、マゼンタ、イエローの順序である。即
ち、2色目―シアン―の熱転写シートCが熱転写シート
ロール10Cから、3色目―マゼンタ―の熱転写シート
Mが熱転写シートロール10Mから、4色目―イエロー
―の熱転写シートYが熱転写シートロール10Yから順
次繰り出される。一般の印刷順序とは逆であるが、これ
は後の工程の本紙転写によって本紙上の色順序が逆にな
るからである。 9)4色が完了すると、最後に記録済みの受像シートを
排出台31まで排出する。ドラムから剥がしとる方法は
7)の熱転写シートと同じであるが、熱転写シートと違
い廃棄しないので、廃棄口32まで進んだところでスイ
ッチバックによって排出台に戻す。排出台に排出される
際には、排出口33の下からエアー34を噴出して複数
枚の集積を可能にしている。
【0031】上記熱転写シートロール及び受像シートロ
ールの供給部位又は搬送部位の何れかの搬送ローラ7
に、表面に粘着材料が配設された粘着ロールを用いるこ
とが好ましい。
ールの供給部位又は搬送部位の何れかの搬送ローラ7
に、表面に粘着材料が配設された粘着ロールを用いるこ
とが好ましい。
【0032】粘着ロールを設けることにより、熱転写シ
ート及び受像シートの表面をクリーニングすることがで
きる。
ート及び受像シートの表面をクリーニングすることがで
きる。
【0033】粘着ロールの表面に配設される粘着材料と
しては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エ
チルアクリレート共重合体、ポリオレフィン樹脂、ポリ
ブタジエン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体(SB
R)、スチレン−エチレン−ブテン−スチレン共重合体
(SEBS)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体
(NBR)、ポリイソプレン樹脂(IR)、スチレン−
イソプレン共重合体(SIS)、アクリル酸エステル共
重合体、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリ
ル樹脂、ブチルゴム、ポリノルボルネン等が挙げられ
る。
しては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エ
チルアクリレート共重合体、ポリオレフィン樹脂、ポリ
ブタジエン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体(SB
R)、スチレン−エチレン−ブテン−スチレン共重合体
(SEBS)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体
(NBR)、ポリイソプレン樹脂(IR)、スチレン−
イソプレン共重合体(SIS)、アクリル酸エステル共
重合体、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリ
ル樹脂、ブチルゴム、ポリノルボルネン等が挙げられ
る。
【0034】粘着ロールは熱転写シート及び受像シート
の表面と接触することにより、その表面をクリーニング
することができ、接触圧は接触していれば格別限定され
ない。
の表面と接触することにより、その表面をクリーニング
することができ、接触圧は接触していれば格別限定され
ない。
【0035】熱転写シートの画像形成層表面の表面粗さ
Rzとその裏面層表面の表面粗さRzの差の絶対値が3.0以
下であり、受像シートの受像層表面の表面粗さRzとその
裏面層表面の表面粗さRzの差の絶対値が3.0以下である
ことが好ましい。このような構成により、上記のクリー
ニング手段と相俟って画像欠陥を防止でき、搬送ジャム
をなくし、更にドットゲイン安定性を向上させることが
できる。
Rzとその裏面層表面の表面粗さRzの差の絶対値が3.0以
下であり、受像シートの受像層表面の表面粗さRzとその
裏面層表面の表面粗さRzの差の絶対値が3.0以下である
ことが好ましい。このような構成により、上記のクリー
ニング手段と相俟って画像欠陥を防止でき、搬送ジャム
をなくし、更にドットゲイン安定性を向上させることが
できる。
【0036】本明細書で、表面粗さRzというのは、JIS
のRz(最大高さ)に相当する十点平均面粗さのことをい
い、粗さの曲面から基準面積分だけ抜き取った部分の平
均面を基準面として、最高から5番目までの山の標高の
平均値と最深から5番目までの谷底の深さの平均値との
距離を入力換算したものである。測定には東京精密(株)
製の触針式の3次元粗さ計(サーフコム570A-3DF)を用いる。
測定方向は縦方向とし、カットオフ値は0.08mm、測定面
積は0.6mm×0.4mm、送りピッチは0.005mm、測定スピー
ドは0.12mm/sである。
のRz(最大高さ)に相当する十点平均面粗さのことをい
い、粗さの曲面から基準面積分だけ抜き取った部分の平
均面を基準面として、最高から5番目までの山の標高の
平均値と最深から5番目までの谷底の深さの平均値との
距離を入力換算したものである。測定には東京精密(株)
製の触針式の3次元粗さ計(サーフコム570A-3DF)を用いる。
測定方向は縦方向とし、カットオフ値は0.08mm、測定面
積は0.6mm×0.4mm、送りピッチは0.005mm、測定スピー
ドは0.12mm/sである。
【0037】上記の熱転写シートの画像形成層表面の表
面粗さRzとその裏面層表面の表面粗さRzの差の絶対値は
1.0以下であり、また受像シートの受像層表面の表面粗
さRzとその裏面層表面の表面粗さRzの差の絶対値が1.0
以下であることが上記の効果をさらに向上させる観点か
ら好ましい。
面粗さRzとその裏面層表面の表面粗さRzの差の絶対値は
1.0以下であり、また受像シートの受像層表面の表面粗
さRzとその裏面層表面の表面粗さRzの差の絶対値が1.0
以下であることが上記の効果をさらに向上させる観点か
ら好ましい。
【0038】更に、別の態様としては、熱転写シートの
画像形成層表面とその裏面層表面の表面粗さ及び又は受
像シートの表裏面の表面粗さRzが2〜30μmであることが
好ましい。このような構成によって、上記のクリーニン
グ手段と相俟って画像欠陥を防止でき、搬送ジャムをな
くし、更にドットゲイン安定性を向上させる。
画像形成層表面とその裏面層表面の表面粗さ及び又は受
像シートの表裏面の表面粗さRzが2〜30μmであることが
好ましい。このような構成によって、上記のクリーニン
グ手段と相俟って画像欠陥を防止でき、搬送ジャムをな
くし、更にドットゲイン安定性を向上させる。
【0039】また熱転写シートの画像形成層の光沢度は
80〜99であることも好ましい。
80〜99であることも好ましい。
【0040】光沢度は、画像形成層表面の平滑性に大き
く依存し、画像形成層膜厚の均一性を左右し得る。光沢
度が高い方が画像形成層として均一で高精細画像への用
途により適しているが、平滑性が高いと搬送時の抵抗は
より大きくなり、両者がトレード・オフの関係である。
光沢度が80〜99の範囲であると、両者の両立が可能でバ
ランスが取れる。
く依存し、画像形成層膜厚の均一性を左右し得る。光沢
度が高い方が画像形成層として均一で高精細画像への用
途により適しているが、平滑性が高いと搬送時の抵抗は
より大きくなり、両者がトレード・オフの関係である。
光沢度が80〜99の範囲であると、両者の両立が可能でバ
ランスが取れる。
【0041】粘着ロールに使用する粘着性を有する素材
のビッカース硬さHvは50kg/mm2(≒490MPa)以下である
ことが、異物であるゴミを十分に取り除き、画像欠陥を
抑制可能であることから好ましい。
のビッカース硬さHvは50kg/mm2(≒490MPa)以下である
ことが、異物であるゴミを十分に取り除き、画像欠陥を
抑制可能であることから好ましい。
【0042】ビッカース硬さというのは、対面角が13
6度の正四角錐形のダイヤモンド圧子に静荷重をかけて
硬さを測定した硬さであり、ビッカース硬さHvは以下の
式で求められる。
6度の正四角錐形のダイヤモンド圧子に静荷重をかけて
硬さを測定した硬さであり、ビッカース硬さHvは以下の
式で求められる。
【0043】硬さHv=1.854P/d2(kg/mm2)≒1
8.1692P/d2(MPa) ここでP:荷重の大きさ(Kg)、d:くぼみの正方形の対
角線長さ(mm)
8.1692P/d2(MPa) ここでP:荷重の大きさ(Kg)、d:くぼみの正方形の対
角線長さ(mm)
【0044】また本発明においては、上記の粘着ロール
に使用する粘着性を有する素材の20℃における弾性率が
200kg/cm2(≒19.6MPa)以下であることが、上記と同様
に異物であるゴミを十分に取り除き、画像欠陥を抑制可
能であることから好ましい。以上、アウタードラム方式
を中心に説明したが、インナードラム方式、フラットベ
ット方式を用いる事も可能である。次に、レーザーを用
いた薄膜熱転写による多色画像形成の機構の概略を図1
を用いて説明する。熱転写シート10のブラック
(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)またはイエロー
(Y)の顔料を含む画像形成層16の表面に、受像シー
ト20を積層した画像形成用積層体30を用意する。熱
転写シート10は、支持体12と、その上に、光熱変換
層14、及び更にその上に、画像形成層16を有し、受
像シート20は、支持体22と、その上に、受像層24
を有し、熱転写シート10の画像形成層16の表面に
は、受像層24が接触するように積層される(図1
(a))。その積層体30の熱転写シート10の支持体
12側から、レーザー光を画像様に時系列的に照射する
と、熱転写シート10の光熱変換層14のレーザー光被
照射領域が発熱し、画像形成層16との密着力が低下す
る(図1(b))。その後、受像シート20と熱転写シ
ート10とを剥離すると、画像形成層16のレーザー光
被照射領域16’が、受像シート20の受像層24上に
転写される(図1(c))。上記受像層上にカラーフィ
ルターの画素を形成する場合は、熱転写シート10とし
てシアン(C)、マゼンタ(M)またはイエロー(Y)
の代わりに例えば、レッド、グリーン、ブルーの顔料を
含む画像形成層を有するものを用い、ブラック(K)の
熱転写シートはブラックマトリックス用に用いる。
に使用する粘着性を有する素材の20℃における弾性率が
200kg/cm2(≒19.6MPa)以下であることが、上記と同様
に異物であるゴミを十分に取り除き、画像欠陥を抑制可
能であることから好ましい。以上、アウタードラム方式
を中心に説明したが、インナードラム方式、フラットベ
ット方式を用いる事も可能である。次に、レーザーを用
いた薄膜熱転写による多色画像形成の機構の概略を図1
を用いて説明する。熱転写シート10のブラック
(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)またはイエロー
(Y)の顔料を含む画像形成層16の表面に、受像シー
ト20を積層した画像形成用積層体30を用意する。熱
転写シート10は、支持体12と、その上に、光熱変換
層14、及び更にその上に、画像形成層16を有し、受
像シート20は、支持体22と、その上に、受像層24
を有し、熱転写シート10の画像形成層16の表面に
は、受像層24が接触するように積層される(図1
(a))。その積層体30の熱転写シート10の支持体
12側から、レーザー光を画像様に時系列的に照射する
と、熱転写シート10の光熱変換層14のレーザー光被
照射領域が発熱し、画像形成層16との密着力が低下す
る(図1(b))。その後、受像シート20と熱転写シ
ート10とを剥離すると、画像形成層16のレーザー光
被照射領域16’が、受像シート20の受像層24上に
転写される(図1(c))。上記受像層上にカラーフィ
ルターの画素を形成する場合は、熱転写シート10とし
てシアン(C)、マゼンタ(M)またはイエロー(Y)
の代わりに例えば、レッド、グリーン、ブルーの顔料を
含む画像形成層を有するものを用い、ブラック(K)の
熱転写シートはブラックマトリックス用に用いる。
【0045】多色画像形成においては、光照射に用いら
れるレーザー光は、マルチビーム光であることが好まし
く、特にマルチビーム2次元配列であることが好まし
い。マルチビーム2次元配列とは、レーザー照射によっ
て記録する際に、複数個のレーザービームを使用し、こ
れらのレーザービームのスポット配列が、主走査方向に
沿って複数列、副走査方向に沿って複数行からなる2次
元平面配列をしていることをいう。マルチビーム2次元
配列であるレーザー光を使用することにより、レーザー
記録に要する時間を短縮することができる。
れるレーザー光は、マルチビーム光であることが好まし
く、特にマルチビーム2次元配列であることが好まし
い。マルチビーム2次元配列とは、レーザー照射によっ
て記録する際に、複数個のレーザービームを使用し、こ
れらのレーザービームのスポット配列が、主走査方向に
沿って複数列、副走査方向に沿って複数行からなる2次
元平面配列をしていることをいう。マルチビーム2次元
配列であるレーザー光を使用することにより、レーザー
記録に要する時間を短縮することができる。
【0046】使用されるレーザー光は、マルチビームで
あれば特に制限なく使用することができ、アルゴンイオ
ンレーザ光、ヘリウムネオンレーザ光、ヘリウムカドミ
ウムレーザ光等のガスレーザ光、YAGレーザー光等の
固体レーザー光、半導体レーザー光、色素レーザー光、
エキシマレーザ光等の直接的なレーザー光が利用され
る。あるいは、これらのレーザー光を二次高調波素子を
通して、半分の波長に変換した光等も用いることができ
る。多色画像形成方法においては、出力パワーや変調の
し易さ等を考慮すると、半導体レーザー光を用いること
が好ましい。多色画像形成方法では、レーザー光は、光
熱変換層上でのビーム径が5〜50μm(特に6〜30
μm)の範囲となるような条件で照射することが好まし
く、また走査速度は1m/秒以上(特に3m/秒以上)
とすることが好ましい。
あれば特に制限なく使用することができ、アルゴンイオ
ンレーザ光、ヘリウムネオンレーザ光、ヘリウムカドミ
ウムレーザ光等のガスレーザ光、YAGレーザー光等の
固体レーザー光、半導体レーザー光、色素レーザー光、
エキシマレーザ光等の直接的なレーザー光が利用され
る。あるいは、これらのレーザー光を二次高調波素子を
通して、半分の波長に変換した光等も用いることができ
る。多色画像形成方法においては、出力パワーや変調の
し易さ等を考慮すると、半導体レーザー光を用いること
が好ましい。多色画像形成方法では、レーザー光は、光
熱変換層上でのビーム径が5〜50μm(特に6〜30
μm)の範囲となるような条件で照射することが好まし
く、また走査速度は1m/秒以上(特に3m/秒以上)
とすることが好ましい。
【0047】また、多色画像形成は、ブラックの熱転写
シートにおける画像形成層の層厚が、各色の熱転写シー
トにおける画像形成層の層厚より大きく、かつ、0.5
〜2.5μmであることが好ましく、0.5〜0.7μ
mであることがより好ましい。このようにすることによ
り、ブラックの熱転写シートをレーザー照射した際に、
転写ムラによる濃度の低下を抑えることができる。前記
ブラックの熱転写シートにおける画像形成層の層厚が
0.5μm未満であると、高エネルギーで記録した際
に、転写ムラにより画像濃度が大きく低下し、印刷のプ
ルーフとして必要な画像濃度を達成することが困難な場
合がある。この傾向は、高湿条件下でより顕著となるた
め、環境による濃度変化が大きくなってしまう場合があ
る。一方、前記層厚が0.7μmを超えると、レーザー
記録時に転写感度が低下し、小点の付きが悪化したり、
細線が細くなってしまう場合がある。この傾向は、低湿
条件下でより顕著である。また、解像力が悪化すること
がある。前記ブラックの熱転写シートにおける画像形成
層の層厚は、より好ましくは0.55〜0.65μmで
あり、特に好ましくは0.60μmである。
シートにおける画像形成層の層厚が、各色の熱転写シー
トにおける画像形成層の層厚より大きく、かつ、0.5
〜2.5μmであることが好ましく、0.5〜0.7μ
mであることがより好ましい。このようにすることによ
り、ブラックの熱転写シートをレーザー照射した際に、
転写ムラによる濃度の低下を抑えることができる。前記
ブラックの熱転写シートにおける画像形成層の層厚が
0.5μm未満であると、高エネルギーで記録した際
に、転写ムラにより画像濃度が大きく低下し、印刷のプ
ルーフとして必要な画像濃度を達成することが困難な場
合がある。この傾向は、高湿条件下でより顕著となるた
め、環境による濃度変化が大きくなってしまう場合があ
る。一方、前記層厚が0.7μmを超えると、レーザー
記録時に転写感度が低下し、小点の付きが悪化したり、
細線が細くなってしまう場合がある。この傾向は、低湿
条件下でより顕著である。また、解像力が悪化すること
がある。前記ブラックの熱転写シートにおける画像形成
層の層厚は、より好ましくは0.55〜0.65μmで
あり、特に好ましくは0.60μmである。
【0048】更に、前記ブラックの熱転写シートにおけ
る画像形成層の層厚が、0.5〜0.7μmであり、前
記イエロー、マゼンタ、及びシアンまたはレッド、グリ
ーン、ブルーの各熱転写シートにおける画像形成層の層
厚が、0.2μm以上0.5μm未満であることが好ま
しい。前記各色の熱転写シートにおける画像形成層の層
厚が0.2μm未満であると、レーザー記録時に転写ム
ラによる濃度低下が生じることがあり、一方、0.5μ
m以上では、転写感度の低下又は解像力の悪化を生じる
ことがある。より好ましくは、0.3〜0.45μmで
ある。
る画像形成層の層厚が、0.5〜0.7μmであり、前
記イエロー、マゼンタ、及びシアンまたはレッド、グリ
ーン、ブルーの各熱転写シートにおける画像形成層の層
厚が、0.2μm以上0.5μm未満であることが好ま
しい。前記各色の熱転写シートにおける画像形成層の層
厚が0.2μm未満であると、レーザー記録時に転写ム
ラによる濃度低下が生じることがあり、一方、0.5μ
m以上では、転写感度の低下又は解像力の悪化を生じる
ことがある。より好ましくは、0.3〜0.45μmで
ある。
【0049】前記ブラックの熱転写シートにおける画像
形成層は、カーボンブラックを含有することが好まし
く、該カーボンブラックは、着色力の異なる少なくとも
2種類のカーボンブラックからなることが、P/B(ピ
グメント/バインダー)比を一定の範囲にしつつ、反射
濃度を調節することができるため好ましい。カーボンブ
ラックの着色力は、種々の方法によって表されるが、例
えば、特開平10−140033号公報に記載のPVC
黒度等が挙げられる。PVC黒度とは、カーボンブラッ
クをPVC樹脂に添加、2本ロールにより分散、シート
化し、三菱化学(株)カーボンブラック「#40」、
「#45」の黒度を各々1点、10点と基準値を定め、
試料の黒度を視感判定により評価したものである。PV
C黒度の異なる2種以上のカーボンブラックを、目的に
応じて適宜選択して使用することができる。
形成層は、カーボンブラックを含有することが好まし
く、該カーボンブラックは、着色力の異なる少なくとも
2種類のカーボンブラックからなることが、P/B(ピ
グメント/バインダー)比を一定の範囲にしつつ、反射
濃度を調節することができるため好ましい。カーボンブ
ラックの着色力は、種々の方法によって表されるが、例
えば、特開平10−140033号公報に記載のPVC
黒度等が挙げられる。PVC黒度とは、カーボンブラッ
クをPVC樹脂に添加、2本ロールにより分散、シート
化し、三菱化学(株)カーボンブラック「#40」、
「#45」の黒度を各々1点、10点と基準値を定め、
試料の黒度を視感判定により評価したものである。PV
C黒度の異なる2種以上のカーボンブラックを、目的に
応じて適宜選択して使用することができる。
【0050】以下に、具体的なサンプル作製方法を述べ
る。 <サンプル作製方法>250ccバンバリーミキサーに
てLDPE(低密度ポリエチレン)樹脂に試料カーボン
ブラックを40質量%配合し、115℃、4分混練りす
る。 配合条件 LDPE樹脂 101.89g ステアリン酸カルシウム 1.39g イルガノックス1010 0.87g 試料カーボンブラック 69.43g 次に、120℃で、2本ロールミルにてカーボンブラッ
ク濃度が1質量%になるように希釈する。
る。 <サンプル作製方法>250ccバンバリーミキサーに
てLDPE(低密度ポリエチレン)樹脂に試料カーボン
ブラックを40質量%配合し、115℃、4分混練りす
る。 配合条件 LDPE樹脂 101.89g ステアリン酸カルシウム 1.39g イルガノックス1010 0.87g 試料カーボンブラック 69.43g 次に、120℃で、2本ロールミルにてカーボンブラッ
ク濃度が1質量%になるように希釈する。
【0051】希釈コンパウンド作製条件 LDPE樹脂 58.3g ステアリン酸カルシウム 0.2g カーボンブラック40質量%配合樹脂 1.5g スリット幅0.3mmでシート化し、このシートをチッ
プに切断、240℃のホットプレート上で65±3μm
のフィルムに成形する。
プに切断、240℃のホットプレート上で65±3μm
のフィルムに成形する。
【0052】多色画像を形成する方法としては、前述し
たように前記熱転写シートを用いて、同一の受像シート
上に多数の画像層(画像が形成された画像形成層)を繰
返し重ね合せて多色画像を形成してもよく、複数の受像
シートの受像層上に一旦画像を形成した後、印刷本紙等
へ再転写することにより、多色画像を形成してもよい。
後者については、例えば、相互に異なる色相を有する色
剤を含む画像形成層を有する熱転写シートを用意し、こ
れと、受像シートとを組み合わせた画像形成用積層体を
独立に四種(四色、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラ
ック)製造する。各々の積層体に、例えば、色分解フィ
ルタを介して、画像に基づくデジタル信号に従うレーザ
ー光照射を行い、それに続いて、熱転写シートと受像シ
ートとを剥離し、各受像シートに各色の色分解画像を独
立に形成する。次に、形成された各々の色分解画像を、
別に用意した印刷本紙等の実際の支持体、もしくはそれ
に近似した支持体上に順次積層させることにより、多色
の画像を形成することができる。上記多色画像としてカ
ラーフィルターを形成する場合にはブラック、レッド、
グリーン、ブルーの熱転写シートを用いて上記と同様に
受像シート上にブラックマトリックス及び画素を形成す
ることができる。また、形成したカラーフィルター上に
更に透明保護層を施しても良い。また、ブラック、レッ
ド、グリーン、ブルーの転写順序は任意である。
たように前記熱転写シートを用いて、同一の受像シート
上に多数の画像層(画像が形成された画像形成層)を繰
返し重ね合せて多色画像を形成してもよく、複数の受像
シートの受像層上に一旦画像を形成した後、印刷本紙等
へ再転写することにより、多色画像を形成してもよい。
後者については、例えば、相互に異なる色相を有する色
剤を含む画像形成層を有する熱転写シートを用意し、こ
れと、受像シートとを組み合わせた画像形成用積層体を
独立に四種(四色、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラ
ック)製造する。各々の積層体に、例えば、色分解フィ
ルタを介して、画像に基づくデジタル信号に従うレーザ
ー光照射を行い、それに続いて、熱転写シートと受像シ
ートとを剥離し、各受像シートに各色の色分解画像を独
立に形成する。次に、形成された各々の色分解画像を、
別に用意した印刷本紙等の実際の支持体、もしくはそれ
に近似した支持体上に順次積層させることにより、多色
の画像を形成することができる。上記多色画像としてカ
ラーフィルターを形成する場合にはブラック、レッド、
グリーン、ブルーの熱転写シートを用いて上記と同様に
受像シート上にブラックマトリックス及び画素を形成す
ることができる。また、形成したカラーフィルター上に
更に透明保護層を施しても良い。また、ブラック、レッ
ド、グリーン、ブルーの転写順序は任意である。
【0053】レーザー光照射を用いる熱転写記録は、レ
ーザービームを熱に変換しその熱エネルギーを利用して
顔料を含む画像形成層を受像シートに転写し、受像シー
ト上に画像を形成し得るものであれば、転写時の顔料、
色素乃至画像形成層の状態変化は、特に問わず、固体状
態、軟化状態、液体状態、気体状態のいずれの状態をも
包含するが、好ましくは固体乃至軟化状態である。レー
ザー光照射を用いる熱転写記録は、例えば、従来から知
られる溶融型転写、アブレーションによる転写、昇華型
転写等も包含される。中でも前述の薄膜転写型、溶融・
アブレーション型は印刷に類似した色相の画像を作成す
るという点で好ましい。
ーザービームを熱に変換しその熱エネルギーを利用して
顔料を含む画像形成層を受像シートに転写し、受像シー
ト上に画像を形成し得るものであれば、転写時の顔料、
色素乃至画像形成層の状態変化は、特に問わず、固体状
態、軟化状態、液体状態、気体状態のいずれの状態をも
包含するが、好ましくは固体乃至軟化状態である。レー
ザー光照射を用いる熱転写記録は、例えば、従来から知
られる溶融型転写、アブレーションによる転写、昇華型
転写等も包含される。中でも前述の薄膜転写型、溶融・
アブレーション型は印刷に類似した色相の画像を作成す
るという点で好ましい。
【0054】また、記録装置で画像を印刷された受像シ
ートを、印刷用紙(「本紙」と呼ぶ)に転写する工程を
行うためには、通常、熱ラミネーターを使用する。受像
シートと本紙を重ねて熱と圧力をかけると両者が接着
し、その後本紙から受像シートを引き剥がすと、画像を
含んだ受像層だけが本紙上に残る。以上の装置を、製版
システム上に接続することによって、カラープルーフと
しての機能を発揮できるシステムが構築されることにな
る。システムとしては、ある製版データから出力される
印刷物と限りなく近い画質のプリント物が、上記記録装
置から出力される必要がある。そこで、色や網点を印刷
物と近づけるためのソフトウェアが必要である。具体的
接続例を以下に挙げる。製版システム(例えば、富士写
真フィルム社製Celebra)からの印刷物のプルーフをと
る場合、システム接続としては以下のようになる。製版
システムにCTP(Computer To Plate)システムを接続す
る。これで出力した印刷版を印刷機にかけることによっ
て最終印刷物が得られる。製版システムにカラープルー
フとして上記記録装置を接続するが、その間に色や網点
を印刷物に近づけるためのプルーフドライブソフトウェ
アとしてPDシステム(登録商標)を接続する。製版シス
テムでラスターデータに変換されたコントーン(連続
調)データは、網点用の2値データに変換されてCTPシ
ステムに出力され、最終的に印刷される。一方、同じコ
ントーンデータはPDシステムにも出力される。PDシステ
ムは受け取ったデータを4次元(黒、シアン、マゼン
タ、イエロー)のテーブルによって前記印刷物に色が一
致するように変換する。そして最後に前記印刷物の網点
と一致するように網点用の2値データに変換し、記録装
置に出力する。前記4次元テーブルは予め実験的に作成
しておき、システム内に保存しておく。作成のための実
験とは次のようなものである。重要色データを、CTPシ
ステム経由で印刷した画像と、PDシステム経由で記録装
置で出力した画像を用意し、その測色値を比較してその
差が最小になるようにテーブルを作成する。カラーフィ
ルターを上記システムを適用して形成する場合には、印
刷物をカラーフィルターの画素画像乃至ブラックマトリ
ックス像に置き換えると共にPDシステムにおいて、シア
ン、マゼンタ、イエローをレッド、グリーン、ブルーに
置き換えることにより、上記システムが適用できる。カ
ラーフィルターの画素及びブラックマトリックスとして
は、例えば、図3に示すような画素及びブラックマトリ
ックスの配置が挙げられるが、これに限定されることは
なく任意である。尚、レッドフィルターの画素(R)、
グリーンフィルターの画素(G)、ブルーフィルターの
画素(B)のサイズは、例えば、図中、aが100〜3
00μm、bが300μm程度、cのブラックマトリッ
クスの線幅が10〜20μm程度が挙げられるが、適宜
変更可能である。
ートを、印刷用紙(「本紙」と呼ぶ)に転写する工程を
行うためには、通常、熱ラミネーターを使用する。受像
シートと本紙を重ねて熱と圧力をかけると両者が接着
し、その後本紙から受像シートを引き剥がすと、画像を
含んだ受像層だけが本紙上に残る。以上の装置を、製版
システム上に接続することによって、カラープルーフと
しての機能を発揮できるシステムが構築されることにな
る。システムとしては、ある製版データから出力される
印刷物と限りなく近い画質のプリント物が、上記記録装
置から出力される必要がある。そこで、色や網点を印刷
物と近づけるためのソフトウェアが必要である。具体的
接続例を以下に挙げる。製版システム(例えば、富士写
真フィルム社製Celebra)からの印刷物のプルーフをと
る場合、システム接続としては以下のようになる。製版
システムにCTP(Computer To Plate)システムを接続す
る。これで出力した印刷版を印刷機にかけることによっ
て最終印刷物が得られる。製版システムにカラープルー
フとして上記記録装置を接続するが、その間に色や網点
を印刷物に近づけるためのプルーフドライブソフトウェ
アとしてPDシステム(登録商標)を接続する。製版シス
テムでラスターデータに変換されたコントーン(連続
調)データは、網点用の2値データに変換されてCTPシ
ステムに出力され、最終的に印刷される。一方、同じコ
ントーンデータはPDシステムにも出力される。PDシステ
ムは受け取ったデータを4次元(黒、シアン、マゼン
タ、イエロー)のテーブルによって前記印刷物に色が一
致するように変換する。そして最後に前記印刷物の網点
と一致するように網点用の2値データに変換し、記録装
置に出力する。前記4次元テーブルは予め実験的に作成
しておき、システム内に保存しておく。作成のための実
験とは次のようなものである。重要色データを、CTPシ
ステム経由で印刷した画像と、PDシステム経由で記録装
置で出力した画像を用意し、その測色値を比較してその
差が最小になるようにテーブルを作成する。カラーフィ
ルターを上記システムを適用して形成する場合には、印
刷物をカラーフィルターの画素画像乃至ブラックマトリ
ックス像に置き換えると共にPDシステムにおいて、シア
ン、マゼンタ、イエローをレッド、グリーン、ブルーに
置き換えることにより、上記システムが適用できる。カ
ラーフィルターの画素及びブラックマトリックスとして
は、例えば、図3に示すような画素及びブラックマトリ
ックスの配置が挙げられるが、これに限定されることは
なく任意である。尚、レッドフィルターの画素(R)、
グリーンフィルターの画素(G)、ブルーフィルターの
画素(B)のサイズは、例えば、図中、aが100〜3
00μm、bが300μm程度、cのブラックマトリッ
クスの線幅が10〜20μm程度が挙げられるが、適宜
変更可能である。
【0055】以下に、上記システムの記録装置に好適に
用いられる熱転写シート及び受像シートについて説明す
る。 [熱転写シート]熱転写シートは、支持体上に、少なく
とも光熱変換層及び画像形成層を有し、更に必要に応じ
て、その他の層を有してなる。
用いられる熱転写シート及び受像シートについて説明す
る。 [熱転写シート]熱転写シートは、支持体上に、少なく
とも光熱変換層及び画像形成層を有し、更に必要に応じ
て、その他の層を有してなる。
【0056】(支持体)熱転写シートの支持体の材料に
は特に限定はなく、各種の支持体材料を目的に応じて用
いることができる。支持体は剛性を有し、寸法安定性が
良く、画像形成の際の熱に耐えるものが好ましい。支持
体材料の好ましい例としては、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリカー
ボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合
体、ポリアミド(芳香族または脂肪族)、ポリイミド、
ポリアミドイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホ
ン等の合成樹脂材料を挙げることができる。中でも、二
軸延伸ポリエチレンテレフタレートやポリエーテルスル
ホンが、機械的強度や熱に対する寸法安定性を考慮する
と好ましい。尚、レーザー記録を利用したカラープルー
フの作製に用いる場合には、熱転写シートの支持体はレ
ーザー光を透過させる透明な合成樹脂材料から形成する
のが好ましい。支持体の厚みは25〜130μmである
ことが好ましく、50〜120μmであることが特に好
ましい。画像形成層側の支持体の中心線平均表面粗さR
a(表面粗さ測定機(Surfcom,東京精機(株)
製)等を用いてJIS B0601に基づき測定)は
0.1μm未満であることが好ましい。支持体の長手方
向のヤング率は200〜1200Kg/mm2(≒2〜
12GPa)が好ましく、幅方向のヤング率は250〜
1600Kg/mm2(≒2.5〜16GPa)である
ことが好ましい。支持体の長手方向のF−5値は、好ま
しくは5〜50Kg/mm2(≒49〜490MP
a)、支持体幅方向のF−5値は、好ましくは3〜30
Kg/mm2(≒29.4〜294MPa)であり、支
持体長手方向のF−5値が支持体幅方向のF−5値より
高いのが一般的であるが、特に幅方向の強度を高くする
必要があるときはその限りではない。また、支持体の長
手方向および幅方向の100℃30分での熱収縮率は好
ましくは3%以下、さらに好ましくは1.5%以下、8
0℃30分での熱収縮率は好ましくは1%以下、さらに
好ましくは0.5%以下である。破断強度は両方向とも
5〜100Kg/mm2 (≒49〜980MPa)、弾
性率は100〜2000Kg/mm2(≒0.98〜1
9.6GPa)が好ましい。
は特に限定はなく、各種の支持体材料を目的に応じて用
いることができる。支持体は剛性を有し、寸法安定性が
良く、画像形成の際の熱に耐えるものが好ましい。支持
体材料の好ましい例としては、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリカー
ボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合
体、ポリアミド(芳香族または脂肪族)、ポリイミド、
ポリアミドイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホ
ン等の合成樹脂材料を挙げることができる。中でも、二
軸延伸ポリエチレンテレフタレートやポリエーテルスル
ホンが、機械的強度や熱に対する寸法安定性を考慮する
と好ましい。尚、レーザー記録を利用したカラープルー
フの作製に用いる場合には、熱転写シートの支持体はレ
ーザー光を透過させる透明な合成樹脂材料から形成する
のが好ましい。支持体の厚みは25〜130μmである
ことが好ましく、50〜120μmであることが特に好
ましい。画像形成層側の支持体の中心線平均表面粗さR
a(表面粗さ測定機(Surfcom,東京精機(株)
製)等を用いてJIS B0601に基づき測定)は
0.1μm未満であることが好ましい。支持体の長手方
向のヤング率は200〜1200Kg/mm2(≒2〜
12GPa)が好ましく、幅方向のヤング率は250〜
1600Kg/mm2(≒2.5〜16GPa)である
ことが好ましい。支持体の長手方向のF−5値は、好ま
しくは5〜50Kg/mm2(≒49〜490MP
a)、支持体幅方向のF−5値は、好ましくは3〜30
Kg/mm2(≒29.4〜294MPa)であり、支
持体長手方向のF−5値が支持体幅方向のF−5値より
高いのが一般的であるが、特に幅方向の強度を高くする
必要があるときはその限りではない。また、支持体の長
手方向および幅方向の100℃30分での熱収縮率は好
ましくは3%以下、さらに好ましくは1.5%以下、8
0℃30分での熱収縮率は好ましくは1%以下、さらに
好ましくは0.5%以下である。破断強度は両方向とも
5〜100Kg/mm2 (≒49〜980MPa)、弾
性率は100〜2000Kg/mm2(≒0.98〜1
9.6GPa)が好ましい。
【0057】熱転写シートの支持体には、その上に設け
られる光熱変換層との密着性を向上させるために、表面
活性化処理及び/又は一層又は二層以上の下塗層の付設
を行ってもよい。表面活性化処理の例としては、グロー
放電処理、コロナ放電処理等を挙げることができる。下
塗層の材料としては、支持体と光熱変換層の両表面に高
い接着性を示し、かつ熱伝導性が小さく、また耐熱性に
優れたものであることが好ましい。そのような下塗層の
材料の例としては、スチレン、スチレン−ブタジエン共
重合体、ゼラチン等を挙げることができる。下塗層全体
の厚さは通常0.01〜2μmである。また、熱転写シ
ートの光熱変換層付設側とは反対側の表面には、必要に
応じて、反射防止層や帯電防止層等の各種の機能層の付
設、あるいは表面処理を行うこともできる。
られる光熱変換層との密着性を向上させるために、表面
活性化処理及び/又は一層又は二層以上の下塗層の付設
を行ってもよい。表面活性化処理の例としては、グロー
放電処理、コロナ放電処理等を挙げることができる。下
塗層の材料としては、支持体と光熱変換層の両表面に高
い接着性を示し、かつ熱伝導性が小さく、また耐熱性に
優れたものであることが好ましい。そのような下塗層の
材料の例としては、スチレン、スチレン−ブタジエン共
重合体、ゼラチン等を挙げることができる。下塗層全体
の厚さは通常0.01〜2μmである。また、熱転写シ
ートの光熱変換層付設側とは反対側の表面には、必要に
応じて、反射防止層や帯電防止層等の各種の機能層の付
設、あるいは表面処理を行うこともできる。
【0058】(バック層)熱転写シートの光熱変換層、
画像形成層の反対面にバック層を設けることができる。
バック層に使用される帯電防止剤としては、ポリオキシ
エチレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル等
の非イオン系界面活性剤、第4級アンモニウム塩等のカ
チオン系界面活性剤、アルキルホスフェート等のアニオ
ン系界面活性剤、両性界面活性剤、導電性樹脂等の化合
物が使用できる。
画像形成層の反対面にバック層を設けることができる。
バック層に使用される帯電防止剤としては、ポリオキシ
エチレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル等
の非イオン系界面活性剤、第4級アンモニウム塩等のカ
チオン系界面活性剤、アルキルホスフェート等のアニオ
ン系界面活性剤、両性界面活性剤、導電性樹脂等の化合
物が使用できる。
【0059】また、導電性微粒子を帯電防止剤として用
いることもできる。このような導電性微粒子としては、
例えば、ZnO、TiO2 、SnO2 、Al2O3 、I
n2O 3 、MgO、BaO、CoO、CuO、Cu2O、
CaO、SrO、BaO2、PbO、PbO2 、MnO3
、MoO3 、SiO2 、ZrO2 、Ag2O、Y2O3、
Bi2O3、Ti2O3 、Sb2O3 、Sb2O5 、K2Ti
6O13、NaCaP2O 18、MgB2O5等の酸化物;Cu
S、ZnS等の硫化物;SiC、TiC、ZrC、V
C、NbC、MoC、WC等の炭化物;Si3N4、Ti
N、ZrN、VN、NbN、Cr2N等の窒化物;Ti
B2 、ZrB2、NbB2 、TaB2 、CrB、Mo
B、WB、LaB5 等の硼化物;TiSi2 、ZrSi
2 、NbSi2、TaSi2 、CrSi2 、MoSi
2 、WSi2 等の珪化物;BaCO3 、CaCO3 、S
rCO3 、BaSO4 、CaSO4 等の金属塩;SiN
4 −SiC、9Al2O3 −2B2O3 等の複合体が挙げ
られ、これら1種を単独で又は2種以上を併用してもよ
い。これらのうち、SnO2 、ZnO、Al2O3 、T
iO2、In2O3 、MgO、BaO及びMoO3が好ま
しく、SnO2 、ZnO、In2O3及びTiO2 がさら
に好ましく、SnO2 が特に好ましい。
いることもできる。このような導電性微粒子としては、
例えば、ZnO、TiO2 、SnO2 、Al2O3 、I
n2O 3 、MgO、BaO、CoO、CuO、Cu2O、
CaO、SrO、BaO2、PbO、PbO2 、MnO3
、MoO3 、SiO2 、ZrO2 、Ag2O、Y2O3、
Bi2O3、Ti2O3 、Sb2O3 、Sb2O5 、K2Ti
6O13、NaCaP2O 18、MgB2O5等の酸化物;Cu
S、ZnS等の硫化物;SiC、TiC、ZrC、V
C、NbC、MoC、WC等の炭化物;Si3N4、Ti
N、ZrN、VN、NbN、Cr2N等の窒化物;Ti
B2 、ZrB2、NbB2 、TaB2 、CrB、Mo
B、WB、LaB5 等の硼化物;TiSi2 、ZrSi
2 、NbSi2、TaSi2 、CrSi2 、MoSi
2 、WSi2 等の珪化物;BaCO3 、CaCO3 、S
rCO3 、BaSO4 、CaSO4 等の金属塩;SiN
4 −SiC、9Al2O3 −2B2O3 等の複合体が挙げ
られ、これら1種を単独で又は2種以上を併用してもよ
い。これらのうち、SnO2 、ZnO、Al2O3 、T
iO2、In2O3 、MgO、BaO及びMoO3が好ま
しく、SnO2 、ZnO、In2O3及びTiO2 がさら
に好ましく、SnO2 が特に好ましい。
【0060】なお、本発明の熱転写材料をレーザー熱転
写記録方式に用いる場合、バック層に用いる帯電防止剤
はレーザー光を透過できるように実質的に透明であるこ
とが好ましい。
写記録方式に用いる場合、バック層に用いる帯電防止剤
はレーザー光を透過できるように実質的に透明であるこ
とが好ましい。
【0061】導電性金属酸化物を帯電防止剤として使用
する場合には、その粒子径は光散乱をできるだけ小さく
するために小さい程好ましいが、粒子とバインダーの屈
折率の比をパラメータとして使用して決定されるべきも
のであり、ミー(Mie)の理論を用いて求めることが
できる。一般に平均粒子径が0.001〜0.5μmの
範囲であり、0.003〜0.2μmの範囲が好まし
い。ここでいう、平均粒子径とは、導電性金属酸化物の
一次粒子径だけでなく高次構造の粒子径も含んだ値であ
る。
する場合には、その粒子径は光散乱をできるだけ小さく
するために小さい程好ましいが、粒子とバインダーの屈
折率の比をパラメータとして使用して決定されるべきも
のであり、ミー(Mie)の理論を用いて求めることが
できる。一般に平均粒子径が0.001〜0.5μmの
範囲であり、0.003〜0.2μmの範囲が好まし
い。ここでいう、平均粒子径とは、導電性金属酸化物の
一次粒子径だけでなく高次構造の粒子径も含んだ値であ
る。
【0062】バック層には帯電防止剤の他に、界面活性
剤、滑り剤及びマット剤等の各種添加剤やバインダーを
添加することができる。
剤、滑り剤及びマット剤等の各種添加剤やバインダーを
添加することができる。
【0063】バック層の形成に使用されるバインダーと
しては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル
酸エステル、メタクリル酸エステル等のアクリル酸系モ
ノマーの単独重合体及び共重合体、ニトロセルロース、
メチルセルロース、エチルセルロース、セルロースアセ
テートのようなセルロース系ポリマー、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリスチレン、塩化ビニル系共重合
体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルピロ
リドン、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコール
のようなビニル系ポリマー及びビニル化合物の共重合
体、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミドのような
縮合系ポリマー、ブタジエン−スチレン共重合体のよう
なゴム系熱可塑性ポリマー、エポキシ化合物のような光
重合性若しくは熱重合性化合物を重合、架橋させたポリ
マー、メラミン化合物等を挙げることができる。
しては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル
酸エステル、メタクリル酸エステル等のアクリル酸系モ
ノマーの単独重合体及び共重合体、ニトロセルロース、
メチルセルロース、エチルセルロース、セルロースアセ
テートのようなセルロース系ポリマー、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリスチレン、塩化ビニル系共重合
体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルピロ
リドン、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコール
のようなビニル系ポリマー及びビニル化合物の共重合
体、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミドのような
縮合系ポリマー、ブタジエン−スチレン共重合体のよう
なゴム系熱可塑性ポリマー、エポキシ化合物のような光
重合性若しくは熱重合性化合物を重合、架橋させたポリ
マー、メラミン化合物等を挙げることができる。
【0064】(光熱変換層)光熱変換層は、光熱変換物
質、バインダー、及び必要に応じてマット剤を含有し、
更に必要に応じて、その他の成分を含有する。光熱変換
物質は、照射される光エネルギーを熱エネルギーに変換
する機能を有する物質である。一般的には、レーザー光
を吸収することのできる色素(顔料を含む。以下、同様
である。)である。赤外線レーザーにより画像記録を行
う場合は、光熱変換物質としては、赤外線吸収色素を用
いるのが好ましい。前記色素の例としては、カーボンブ
ラック等の黒色顔料、フタロシアニン、ナフタロシアニ
ン等の可視から近赤外域に吸収を有する大環状化合物の
顔料、光ディスク等の高密度レーザー記録のレーザー吸
収材料として使用される有機染料(インドレニン染料等
のシアニン染料、アントラキノン系染料、アズレン系色
素、フタロシアニン系染料)、及びジチオールニッケル
錯体等の有機金属化合物色素を挙げることができる。中
でも、シアニン系色素は、赤外線領域の光に対して、高
い吸光係数を示すので、光熱変換物質として使用する
と、光熱変換層を薄層化することができ、その結果、熱
転写シートの記録感度をより向上させることができるの
で好ましい。光熱変換物質としては、色素以外にも、黒
化銀等の粒子状の金属材料等、無機材料を用いることも
できる。
質、バインダー、及び必要に応じてマット剤を含有し、
更に必要に応じて、その他の成分を含有する。光熱変換
物質は、照射される光エネルギーを熱エネルギーに変換
する機能を有する物質である。一般的には、レーザー光
を吸収することのできる色素(顔料を含む。以下、同様
である。)である。赤外線レーザーにより画像記録を行
う場合は、光熱変換物質としては、赤外線吸収色素を用
いるのが好ましい。前記色素の例としては、カーボンブ
ラック等の黒色顔料、フタロシアニン、ナフタロシアニ
ン等の可視から近赤外域に吸収を有する大環状化合物の
顔料、光ディスク等の高密度レーザー記録のレーザー吸
収材料として使用される有機染料(インドレニン染料等
のシアニン染料、アントラキノン系染料、アズレン系色
素、フタロシアニン系染料)、及びジチオールニッケル
錯体等の有機金属化合物色素を挙げることができる。中
でも、シアニン系色素は、赤外線領域の光に対して、高
い吸光係数を示すので、光熱変換物質として使用する
と、光熱変換層を薄層化することができ、その結果、熱
転写シートの記録感度をより向上させることができるの
で好ましい。光熱変換物質としては、色素以外にも、黒
化銀等の粒子状の金属材料等、無機材料を用いることも
できる。
【0065】光熱変換層に含有されるバインダーとして
は、支持体上に層を形成し得る強度を少なくとも有し、
高い熱伝導率を有する樹脂が好ましい。更に、画像記録
の際に、光熱変換物質から生じる熱によっても分解しな
い、耐熱性を有する樹脂であると、高エネルギーの光照
射を行っても、光照射後の光熱変換層の表面の平滑性を
維持できるので好ましい。具体的には、熱分解温度(T
GA法(熱質量分析法)で10℃/分の昇温速度で、空
気気流中で5%質量減少する温度)が400℃以上の樹
脂が好ましく、前記熱分解温度が500℃以上の樹脂が
より好ましい。また、バインダーは、200〜400℃
のガラス転移温度を有するのが好ましく、250〜35
0℃のガラス転移温度を有するのがより好ましい。ガラ
ス転移温度が200℃より低いと、形成される画像にカ
ブリが発生する場合があり、400℃より高いと、樹脂
の溶解性が低下し、生産効率が低下する場合がある。
尚、光熱変換層のバインダーの耐熱性(例えば、熱変形
温度や熱分解温度)は、光熱変換層上に設けられる他の
層に使用される材料と比較して、より高いのが好まし
い。
は、支持体上に層を形成し得る強度を少なくとも有し、
高い熱伝導率を有する樹脂が好ましい。更に、画像記録
の際に、光熱変換物質から生じる熱によっても分解しな
い、耐熱性を有する樹脂であると、高エネルギーの光照
射を行っても、光照射後の光熱変換層の表面の平滑性を
維持できるので好ましい。具体的には、熱分解温度(T
GA法(熱質量分析法)で10℃/分の昇温速度で、空
気気流中で5%質量減少する温度)が400℃以上の樹
脂が好ましく、前記熱分解温度が500℃以上の樹脂が
より好ましい。また、バインダーは、200〜400℃
のガラス転移温度を有するのが好ましく、250〜35
0℃のガラス転移温度を有するのがより好ましい。ガラ
ス転移温度が200℃より低いと、形成される画像にカ
ブリが発生する場合があり、400℃より高いと、樹脂
の溶解性が低下し、生産効率が低下する場合がある。
尚、光熱変換層のバインダーの耐熱性(例えば、熱変形
温度や熱分解温度)は、光熱変換層上に設けられる他の
層に使用される材料と比較して、より高いのが好まし
い。
【0066】具体的には、ポリメタクリル酸メチル等の
アクリル酸系樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコー
ル等のビニル系樹脂、ポリビニルブチラール、ポリエス
テル、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリイミド、ポリ
エーテルイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホ
ン、アラミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、尿素/メ
ラミン樹脂等が挙げられる。これらの中でも、ポリイミ
ド樹脂が好ましい。
アクリル酸系樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコー
ル等のビニル系樹脂、ポリビニルブチラール、ポリエス
テル、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリイミド、ポリ
エーテルイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホ
ン、アラミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、尿素/メ
ラミン樹脂等が挙げられる。これらの中でも、ポリイミ
ド樹脂が好ましい。
【0067】特に、下記一般式(I)〜(VII)で表さ
れるポリイミド樹脂は、有機溶媒に可溶であり、これら
のポリイミド樹脂を使用すると、熱転写シートの生産性
が向上するので好ましい。また、光熱変換層用塗布液の
粘度安定性、長期保存性、耐湿性が向上する点でも好ま
しい。
れるポリイミド樹脂は、有機溶媒に可溶であり、これら
のポリイミド樹脂を使用すると、熱転写シートの生産性
が向上するので好ましい。また、光熱変換層用塗布液の
粘度安定性、長期保存性、耐湿性が向上する点でも好ま
しい。
【0068】
【化3】
【0069】前記一般式(I)及び(II)中、Ar
1は、下記構造式(1)〜(3)で表される芳香族基を
示し、nは、10〜100の整数を示す。
1は、下記構造式(1)〜(3)で表される芳香族基を
示し、nは、10〜100の整数を示す。
【0070】
【化4】
【0071】
【化5】
【0072】前記一般式(III)及び(IV)中、Ar
2は、下記構造式(4)〜(7)で表される芳香族基を
示し、nは、10〜100の整数を示す。
2は、下記構造式(4)〜(7)で表される芳香族基を
示し、nは、10〜100の整数を示す。
【0073】
【化6】
【0074】
【化7】
【0075】前記一般式(V)〜(VII)中、n及びm
は10〜100の整数を示す。式(VI)において、n:
mの比は6:4〜9:1である。
は10〜100の整数を示す。式(VI)において、n:
mの比は6:4〜9:1である。
【0076】尚、樹脂が有機溶媒に可溶であるか否かを
判断する目安としては、25℃において、樹脂がN−メ
チルピロリドン100質量部に対して、10質量部以上
溶解することを基準とし、10質量部以上溶解する場合
は、光熱変換層用の樹脂として好ましく用いられる。よ
り好ましくは、N−メチルピロリドン100質量部に対
して、100質量部以上溶解する樹脂である。
判断する目安としては、25℃において、樹脂がN−メ
チルピロリドン100質量部に対して、10質量部以上
溶解することを基準とし、10質量部以上溶解する場合
は、光熱変換層用の樹脂として好ましく用いられる。よ
り好ましくは、N−メチルピロリドン100質量部に対
して、100質量部以上溶解する樹脂である。
【0077】光熱変換層に含有されるマット剤として
は、無機微粒子や有機微粒子を挙げることができる。こ
の無機微粒子としては、シリカ、酸化チタン、酸化アル
ミニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、硫酸バリウ
ム、硫酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マ
グネシウム、窒化ホウ素等の金属塩、カオリン、クレ
ー、タルク、亜鉛華、鉛白、ジークライト、石英、ケイ
ソウ土、バーライト、ベントナイト、雲母、合成雲母等
が挙げられる。有機微粒子としては、フッ素樹脂粒子、
グアナミン樹脂粒子、アクリル樹脂粒子、スチレン−ア
クリル共重合体樹脂粒子、シリコーン樹脂粒子、メラミ
ン樹脂粒子、エポキシ樹脂粒子等の樹脂粒子を挙げるこ
とができる。
は、無機微粒子や有機微粒子を挙げることができる。こ
の無機微粒子としては、シリカ、酸化チタン、酸化アル
ミニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、硫酸バリウ
ム、硫酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マ
グネシウム、窒化ホウ素等の金属塩、カオリン、クレ
ー、タルク、亜鉛華、鉛白、ジークライト、石英、ケイ
ソウ土、バーライト、ベントナイト、雲母、合成雲母等
が挙げられる。有機微粒子としては、フッ素樹脂粒子、
グアナミン樹脂粒子、アクリル樹脂粒子、スチレン−ア
クリル共重合体樹脂粒子、シリコーン樹脂粒子、メラミ
ン樹脂粒子、エポキシ樹脂粒子等の樹脂粒子を挙げるこ
とができる。
【0078】マット剤の粒径は、通常、0.3〜30μ
mであり、好ましくは0.5〜20μmであり、添加量
は0.1〜100mg/m2が好ましい。
mであり、好ましくは0.5〜20μmであり、添加量
は0.1〜100mg/m2が好ましい。
【0079】光熱変換層には、更に必要に応じて、界面
活性剤、増粘剤、帯電防止剤等が添加されてもよい。
活性剤、増粘剤、帯電防止剤等が添加されてもよい。
【0080】光熱変換層は、光熱変換物質とバインダー
とを溶解し、これに必要に応じてマット剤及びその他の
成分を添加した塗布液を調製し、これを支持体上に塗布
し、乾燥することにより設けることができる。ポリイミ
ド樹脂を溶解するための有機溶媒としては、例えば、n
−ヘキサン、シクロヘキサン、ジグライム、キシレン、
トルエン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、メチルエ
チルケトン、アセトン、シクロヘキサノン、1,4−ジ
オキサン、1,3−ジオキサン、ジメチルアセテート、
N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホオキサイ
ド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、γ
−ブチロラクトン、エタノール、メタノール等が挙げら
れる。塗布、乾燥は、通常の塗布、乾燥方法を利用して
行うことができる。乾燥は、通常、300℃以下の温度
で行い、200℃以下の温度で行うのが好ましい。支持
体として、ポリエチレンテレフタレートを使用する場合
は、80〜150℃の温度で乾燥するのが好ましい。
とを溶解し、これに必要に応じてマット剤及びその他の
成分を添加した塗布液を調製し、これを支持体上に塗布
し、乾燥することにより設けることができる。ポリイミ
ド樹脂を溶解するための有機溶媒としては、例えば、n
−ヘキサン、シクロヘキサン、ジグライム、キシレン、
トルエン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、メチルエ
チルケトン、アセトン、シクロヘキサノン、1,4−ジ
オキサン、1,3−ジオキサン、ジメチルアセテート、
N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホオキサイ
ド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、γ
−ブチロラクトン、エタノール、メタノール等が挙げら
れる。塗布、乾燥は、通常の塗布、乾燥方法を利用して
行うことができる。乾燥は、通常、300℃以下の温度
で行い、200℃以下の温度で行うのが好ましい。支持
体として、ポリエチレンテレフタレートを使用する場合
は、80〜150℃の温度で乾燥するのが好ましい。
【0081】光熱変換層におけるバインダーの量が少な
すぎると、光熱変換層の凝集力が低下し、形成画像が受
像シートに転写される際に、光熱変換層が一緒に転写さ
れやすくなり、画像の混色の原因となる。またポリイミ
ド樹脂が多すぎると、一定の光吸収率を達成するために
光熱変換層の層厚が大きくなって、感度低下を招きやす
い。光熱変換層における光熱変換物質とバインダーとの
固形分質量比は、1:20〜2:1であるのが好まし
く、特に、1:10〜2:1であるのがより好ましい。
また、光熱変換層を薄層化すると、前記した様に、熱転
写シートを高感度化できるので好ましい。光熱変換層
は、0.03〜1.0μmであるのが好ましく、0.0
5〜0.5μmであるのがより好ましい。また、光熱変
換層では、レーザー光の吸収波長が700〜1500nmの範
囲、特に750〜1000nmが好ましい。また、波長830n
mの光に対して、0.7〜1.1の光学濃度を有してい
ると、画像形成層の転写感度が向上するので好ましく、
前記波長の光に対して0.8〜1.0の光学濃度を有し
ているとより好ましい。波長830nmにおける光学濃
度が0.7未満であると、照射された光を熱に変換する
ことが不充分となり、転写感度が低下することがある。
一方、1.1を超えると、記録時に光熱変換層の機能に
影響を与え、かぶりが発生することがある。
すぎると、光熱変換層の凝集力が低下し、形成画像が受
像シートに転写される際に、光熱変換層が一緒に転写さ
れやすくなり、画像の混色の原因となる。またポリイミ
ド樹脂が多すぎると、一定の光吸収率を達成するために
光熱変換層の層厚が大きくなって、感度低下を招きやす
い。光熱変換層における光熱変換物質とバインダーとの
固形分質量比は、1:20〜2:1であるのが好まし
く、特に、1:10〜2:1であるのがより好ましい。
また、光熱変換層を薄層化すると、前記した様に、熱転
写シートを高感度化できるので好ましい。光熱変換層
は、0.03〜1.0μmであるのが好ましく、0.0
5〜0.5μmであるのがより好ましい。また、光熱変
換層では、レーザー光の吸収波長が700〜1500nmの範
囲、特に750〜1000nmが好ましい。また、波長830n
mの光に対して、0.7〜1.1の光学濃度を有してい
ると、画像形成層の転写感度が向上するので好ましく、
前記波長の光に対して0.8〜1.0の光学濃度を有し
ているとより好ましい。波長830nmにおける光学濃
度が0.7未満であると、照射された光を熱に変換する
ことが不充分となり、転写感度が低下することがある。
一方、1.1を超えると、記録時に光熱変換層の機能に
影響を与え、かぶりが発生することがある。
【0082】(画像形成層)画像形成層は、受像シート
に転写されて画像を形成するための顔料を少なくとも含
有し、更に、層を形成するためのバインダー、及び所望
により、その他の成分を含有する。顔料は一般に有機顔
料と無機顔料とに大別され、前者は特に塗膜の透明性に
優れ、後者は一般に隠蔽性に優れる等の特性を有してい
るので、用途に応じて、適宜選択すればよい。前記熱転
写シートを印刷色校正用に用いる場合には、印刷インキ
に一般に使用されるイエロー、マゼンタ、シアン、及び
ブラックと一致するか、あるいは色調が近い有機顔料が
好適に使用される。またその他にも、金属粉、蛍光顔料
等も用いる場合がある。好適に使用される顔料の例とし
ては、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、アントラキ
ノン系顔料、ジオキサジン系顔料、キナクリドン系顔
料、イソインドリノン系顔料、ニトロ系顔料を挙げるこ
とができる。画像形成層に用いられる顔料を、色相別に
分けて、以下に列挙するが、これらに限定されるもので
はない。
に転写されて画像を形成するための顔料を少なくとも含
有し、更に、層を形成するためのバインダー、及び所望
により、その他の成分を含有する。顔料は一般に有機顔
料と無機顔料とに大別され、前者は特に塗膜の透明性に
優れ、後者は一般に隠蔽性に優れる等の特性を有してい
るので、用途に応じて、適宜選択すればよい。前記熱転
写シートを印刷色校正用に用いる場合には、印刷インキ
に一般に使用されるイエロー、マゼンタ、シアン、及び
ブラックと一致するか、あるいは色調が近い有機顔料が
好適に使用される。またその他にも、金属粉、蛍光顔料
等も用いる場合がある。好適に使用される顔料の例とし
ては、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、アントラキ
ノン系顔料、ジオキサジン系顔料、キナクリドン系顔
料、イソインドリノン系顔料、ニトロ系顔料を挙げるこ
とができる。画像形成層に用いられる顔料を、色相別に
分けて、以下に列挙するが、これらに限定されるもので
はない。
【0083】1)イエロー顔料 Pigment Yellow(ピグメントイエロー)
12(C.I.No.21090) 例)Permanent Yellow(パーマネント
イエロー) DHG(クラリアントジャパン(株)
製)、Lionol Yellow(リオノールイエロ
ー) 1212B(東洋インキ製造(株)製)、Irg
alite Yellow(イルガライトイエロー)
LCT(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ(株)
製)、Symuler Fast Yellow(シム
ラーファーストイエロー) GTF 219(大日本イ
ンキ化学工業(株)製) Pigment Yellow(ピグメントイエロー)
13(C.I.No.21100) 例)Permanent Yellow(パーマネント
イエロー) GR(クラリアントジャパン(株)製)、
Lionol Yellow(リオノールイエロー)
1313(東洋インキ製造(株)製) Pigment Yellow(ピグメントイエロー)
14(C.I.No.21095) 例)Permanent Yellow(パーマネント
イエロー) G(クラリアントジャパン(株)製)、L
ionol Yellow(リオノールイエロー) 1
401−G(東洋インキ製造(株)製)、Seika
Fast Yellow(セイカファーストイエロー)
2270(大日精化工業(株)製)、Symuler
Fast Yellow(シムラーファーストイエロ
ー) 4400(大日本インキ化学工業(株)製) Pigment Yellow(ピグメントイエロー)
17(C.I.No.21105) 例)Permanent Yellow(パーマネント
イエロー) GG02(クラリアントジャパン(株)
製)、Symuler Fast Yellow(シム
ラーファーストイエロー) 8GF(大日本インキ化学
工業(株)製) Pigment Yellow(ピグメントイエロー)
155 例)Graphtol Yellow(グラフトールイ
エロー) 3GP(クラリアントジャパン(株)製) Pigment Yellow(ピグメントイエロー)
180(C.I.No.21290) 例)Novoperm Yellow(ノボパームイエ
ロー) P−HG(クラリアントジャパン(株)製)、
PV Fast Yellow(ファーストイエロー)
HG(クラリアントジャパン(株)製) Pigment Yellow(ピグメントイエロー)
139(C.I.No.56298) 例)Novoperm Yellow(ノボパームイエ
ロー) M2R 70(クラリアントジャパン(株)
製)
12(C.I.No.21090) 例)Permanent Yellow(パーマネント
イエロー) DHG(クラリアントジャパン(株)
製)、Lionol Yellow(リオノールイエロ
ー) 1212B(東洋インキ製造(株)製)、Irg
alite Yellow(イルガライトイエロー)
LCT(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ(株)
製)、Symuler Fast Yellow(シム
ラーファーストイエロー) GTF 219(大日本イ
ンキ化学工業(株)製) Pigment Yellow(ピグメントイエロー)
13(C.I.No.21100) 例)Permanent Yellow(パーマネント
イエロー) GR(クラリアントジャパン(株)製)、
Lionol Yellow(リオノールイエロー)
1313(東洋インキ製造(株)製) Pigment Yellow(ピグメントイエロー)
14(C.I.No.21095) 例)Permanent Yellow(パーマネント
イエロー) G(クラリアントジャパン(株)製)、L
ionol Yellow(リオノールイエロー) 1
401−G(東洋インキ製造(株)製)、Seika
Fast Yellow(セイカファーストイエロー)
2270(大日精化工業(株)製)、Symuler
Fast Yellow(シムラーファーストイエロ
ー) 4400(大日本インキ化学工業(株)製) Pigment Yellow(ピグメントイエロー)
17(C.I.No.21105) 例)Permanent Yellow(パーマネント
イエロー) GG02(クラリアントジャパン(株)
製)、Symuler Fast Yellow(シム
ラーファーストイエロー) 8GF(大日本インキ化学
工業(株)製) Pigment Yellow(ピグメントイエロー)
155 例)Graphtol Yellow(グラフトールイ
エロー) 3GP(クラリアントジャパン(株)製) Pigment Yellow(ピグメントイエロー)
180(C.I.No.21290) 例)Novoperm Yellow(ノボパームイエ
ロー) P−HG(クラリアントジャパン(株)製)、
PV Fast Yellow(ファーストイエロー)
HG(クラリアントジャパン(株)製) Pigment Yellow(ピグメントイエロー)
139(C.I.No.56298) 例)Novoperm Yellow(ノボパームイエ
ロー) M2R 70(クラリアントジャパン(株)
製)
【0084】2)マゼンタ顔料 Pigment Red(ピグメントレッド) 57:
1(C.I.No.15850:1) 例)Graphtol Rubine(グラフトールル
ビン) L6B(クラリアントジャパン(株)製)、L
ionol Red(リオノールレッド) 6B−42
90G(東洋インキ製造(株)製)、Irgalite
Rubine(イルガライトルビン) 4BL(チバ
・スペシャルティー・ケミカルズ(株)製)、Symu
ler Brilliant Carmine(シムラ
ーブリリアントカーミン) 6B−229(大日本イン
キ化学工業(株)製) Pigment Red(ピグメントレッド) 122
(C.I.No.73915) 例)Hosterperm Pink(ホスターパーム
ピンク) E(クラリアントジャパン(株)製)、Li
onogen Magenta(リオノゲンマゼンタ)
5790(東洋インキ製造(株)製)、Fastog
en Super Magenta(ファストゲンスー
パーマゼンタ) RH(大日本インキ化学工業(株)
製) Pigment Red(ピグメントレッド) 53:
1(C.I.No.15585:1) 例)Permanent Lake Red(パーマネ
ントレイクレッド)LCY(クラリアントジャパン
(株)製)、Symuler Lake Red(シム
ラーレイクレッド) C conc(大日本インキ化学
工業(株)製) Pigment Red(ピグメントレッド) 48:
1(C.I.No.15865:1) 例)Lionol Red(リオノールレッド) 2B
3300(東洋インキ製造(株)製)、Symule
r Red(シムラーレッド) NRY(大日本インキ
化学工業(株)製) Pigment Red(ピグメントレッド) 48:
2(C.I.No.15865:2) 例)Permanent Red(パーマネントレッ
ド) W2T(クラリアントジャパン(株)製)、Li
onol Red(リオノールレッド) LX235
(東洋インキ製造(株)製)、Symuler Red
(シムラーレッド)3012(大日本インキ化学工業
(株)製) Pigment Red(ピグメントレッド) 48:
3(C.I.No.15865:3) 例)Permanent Red(パーマネントレッ
ド) 3RL(クラリアントジャパン(株)製)、Sy
muler Red(シムラーレッド) 2BS(大日
本インキ化学工業(株)製) Pigment Red(ピグメントレッド) 177
(C.I.No.65300) 例)Cromophtal Red(クロモフタルレッ
ド) A2B(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ
(株)製)
1(C.I.No.15850:1) 例)Graphtol Rubine(グラフトールル
ビン) L6B(クラリアントジャパン(株)製)、L
ionol Red(リオノールレッド) 6B−42
90G(東洋インキ製造(株)製)、Irgalite
Rubine(イルガライトルビン) 4BL(チバ
・スペシャルティー・ケミカルズ(株)製)、Symu
ler Brilliant Carmine(シムラ
ーブリリアントカーミン) 6B−229(大日本イン
キ化学工業(株)製) Pigment Red(ピグメントレッド) 122
(C.I.No.73915) 例)Hosterperm Pink(ホスターパーム
ピンク) E(クラリアントジャパン(株)製)、Li
onogen Magenta(リオノゲンマゼンタ)
5790(東洋インキ製造(株)製)、Fastog
en Super Magenta(ファストゲンスー
パーマゼンタ) RH(大日本インキ化学工業(株)
製) Pigment Red(ピグメントレッド) 53:
1(C.I.No.15585:1) 例)Permanent Lake Red(パーマネ
ントレイクレッド)LCY(クラリアントジャパン
(株)製)、Symuler Lake Red(シム
ラーレイクレッド) C conc(大日本インキ化学
工業(株)製) Pigment Red(ピグメントレッド) 48:
1(C.I.No.15865:1) 例)Lionol Red(リオノールレッド) 2B
3300(東洋インキ製造(株)製)、Symule
r Red(シムラーレッド) NRY(大日本インキ
化学工業(株)製) Pigment Red(ピグメントレッド) 48:
2(C.I.No.15865:2) 例)Permanent Red(パーマネントレッ
ド) W2T(クラリアントジャパン(株)製)、Li
onol Red(リオノールレッド) LX235
(東洋インキ製造(株)製)、Symuler Red
(シムラーレッド)3012(大日本インキ化学工業
(株)製) Pigment Red(ピグメントレッド) 48:
3(C.I.No.15865:3) 例)Permanent Red(パーマネントレッ
ド) 3RL(クラリアントジャパン(株)製)、Sy
muler Red(シムラーレッド) 2BS(大日
本インキ化学工業(株)製) Pigment Red(ピグメントレッド) 177
(C.I.No.65300) 例)Cromophtal Red(クロモフタルレッ
ド) A2B(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ
(株)製)
【0085】3)シアン顔料 Pigment Blue(ピグメントブルー) 15
(C.I.No.74160) 例)Lionol Blue(リオノールブルー) 7
027(東洋インキ製造(株)製)、Fastogen
Blue(ファストゲンブルー) BB(大日本イン
キ化学工業(株)製) Pigment Blue(ピグメントブルー) 1
5:1(C.I.No.74160) 例)Hosterperm Blue(ホスターパーム
ブルー) A2R(クラリアントジャパン(株)製)、
Fastogen Blue(ファストゲンブルー)
5050(大日本インキ化学工業(株)製) Pigment Blue(ピグメントブルー) 1
5:2(C.I.No.74160) 例)Hosterperm Blue(ホスターパーム
ブルー) AFL(クラリアントジャパン(株)製)、
Irgalite Blue(イルガライトブルー)
BSP(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ(株)
製)、Fastogen Blue(ファストゲンブル
ー) GP(大日本インキ化学工業(株)製) Pigment Blue(ピグメントブルー) 1
5:3(C.I.No.74160) 例)Hosterperm Blue(ホスターパーム
ブルー) B2G(クラリアントジャパン(株)製)、
Lionol Blue(リオノールブルー)FG73
30(東洋インキ製造(株)製)、Cromophta
l Blue(クロモフタルブルー) 4GNP(チバ
・スペシャルティー・ケミカルズ(株)製)、Fast
ogen Blue(ファストゲンブルー) FGF
(大日本インキ化学工業(株)製) Pigment Blue(ピグメントブルー) 1
5:4(C.I.No.74160) 例)Hosterperm Blue(ホスターパーム
ブルー) BFL(クラリアントジャパン(株)製)、
Cyanine Blue(シアニンブルー)700−
10FG(東洋インキ製造(株)製)、Irgalit
e Blue(イルガライトブルー) GLNF(チバ
・スペシャルティー・ケミカルズ(株)製)、Fast
ogen Blue(ファストゲンブルー) FGS
(大日本インキ化学工業(株)製) Pigment Blue(ピグメントブルー) 1
5:6(C.I.No.74160) 例)Lionol Blue(リオノールブルー) E
S(東洋インキ製造(株)製) Pigment Blue(ピグメントブルー) 60
(C.I.No.69800) 例)Hosterperm Blue(ホスターパーム
ブルー) RL01(クラリアントジャパン(株)
製)、Lionogen Blue(リオノゲンブル
ー) 6501(東洋インキ製造(株)製)
(C.I.No.74160) 例)Lionol Blue(リオノールブルー) 7
027(東洋インキ製造(株)製)、Fastogen
Blue(ファストゲンブルー) BB(大日本イン
キ化学工業(株)製) Pigment Blue(ピグメントブルー) 1
5:1(C.I.No.74160) 例)Hosterperm Blue(ホスターパーム
ブルー) A2R(クラリアントジャパン(株)製)、
Fastogen Blue(ファストゲンブルー)
5050(大日本インキ化学工業(株)製) Pigment Blue(ピグメントブルー) 1
5:2(C.I.No.74160) 例)Hosterperm Blue(ホスターパーム
ブルー) AFL(クラリアントジャパン(株)製)、
Irgalite Blue(イルガライトブルー)
BSP(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ(株)
製)、Fastogen Blue(ファストゲンブル
ー) GP(大日本インキ化学工業(株)製) Pigment Blue(ピグメントブルー) 1
5:3(C.I.No.74160) 例)Hosterperm Blue(ホスターパーム
ブルー) B2G(クラリアントジャパン(株)製)、
Lionol Blue(リオノールブルー)FG73
30(東洋インキ製造(株)製)、Cromophta
l Blue(クロモフタルブルー) 4GNP(チバ
・スペシャルティー・ケミカルズ(株)製)、Fast
ogen Blue(ファストゲンブルー) FGF
(大日本インキ化学工業(株)製) Pigment Blue(ピグメントブルー) 1
5:4(C.I.No.74160) 例)Hosterperm Blue(ホスターパーム
ブルー) BFL(クラリアントジャパン(株)製)、
Cyanine Blue(シアニンブルー)700−
10FG(東洋インキ製造(株)製)、Irgalit
e Blue(イルガライトブルー) GLNF(チバ
・スペシャルティー・ケミカルズ(株)製)、Fast
ogen Blue(ファストゲンブルー) FGS
(大日本インキ化学工業(株)製) Pigment Blue(ピグメントブルー) 1
5:6(C.I.No.74160) 例)Lionol Blue(リオノールブルー) E
S(東洋インキ製造(株)製) Pigment Blue(ピグメントブルー) 60
(C.I.No.69800) 例)Hosterperm Blue(ホスターパーム
ブルー) RL01(クラリアントジャパン(株)
製)、Lionogen Blue(リオノゲンブル
ー) 6501(東洋インキ製造(株)製)
【0086】4)レッド顔料 C.I.ピグメント・レッド97、C.I.ピグメント
・レッド122、C.I.ピグメント・レッド149、
C.I.ピグメント・レッド168、C.I.ピグメン
ト・レッド177、C.I.ピグメント・レッド18
0、C.I.ピグメント・レッド192、C.I.ピグ
メント・レッド215、C.I.No.12085、C.I.No.12120、
C.I.No.12140、C.I.No.12315等の有機顔料 5)グリーン顔料 C.I.ピグメント・グリーン7、C.I.ピグメント
・グリーン36、C.I.No.42053、C.I.No.42085、C.I.N
o.42095等の有機顔料 6)ブルー顔料 C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメ
ント・ブルー15:4、C.I.ピグメント・ブルー1
5:6、C.I.ピグメント・ブルー22、C.I.ピ
グメント・ブルー60、C.I.ピグメント・ブルー6
4、C.I.No.42052、C.I.No.42090等の有機顔料 7)ブラック顔料 Pigment Black(ピグメントブラック)
7(カーボンブラックC.I.No.77266) 例)三菱カーボンブラック MA100(三菱化学
(株)製)、三菱カーボンブラック #5(三菱化学
(株)製)、Black Pearls(ブラックパー
ルズ) 430(Cabot Co.(キャボット社)
製) また、本発明で用いることのできる顔料としては、「顔
料便覧、日本顔料技術協会編、誠文堂新光社、198
9」、「COLOUR INDEX、THE SOCIETY OF
DYES & COLOURIST、THIRD EDITION、1987」
などを参照して適宜商品を選択できる。
・レッド122、C.I.ピグメント・レッド149、
C.I.ピグメント・レッド168、C.I.ピグメン
ト・レッド177、C.I.ピグメント・レッド18
0、C.I.ピグメント・レッド192、C.I.ピグ
メント・レッド215、C.I.No.12085、C.I.No.12120、
C.I.No.12140、C.I.No.12315等の有機顔料 5)グリーン顔料 C.I.ピグメント・グリーン7、C.I.ピグメント
・グリーン36、C.I.No.42053、C.I.No.42085、C.I.N
o.42095等の有機顔料 6)ブルー顔料 C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメ
ント・ブルー15:4、C.I.ピグメント・ブルー1
5:6、C.I.ピグメント・ブルー22、C.I.ピ
グメント・ブルー60、C.I.ピグメント・ブルー6
4、C.I.No.42052、C.I.No.42090等の有機顔料 7)ブラック顔料 Pigment Black(ピグメントブラック)
7(カーボンブラックC.I.No.77266) 例)三菱カーボンブラック MA100(三菱化学
(株)製)、三菱カーボンブラック #5(三菱化学
(株)製)、Black Pearls(ブラックパー
ルズ) 430(Cabot Co.(キャボット社)
製) また、本発明で用いることのできる顔料としては、「顔
料便覧、日本顔料技術協会編、誠文堂新光社、198
9」、「COLOUR INDEX、THE SOCIETY OF
DYES & COLOURIST、THIRD EDITION、1987」
などを参照して適宜商品を選択できる。
【0087】前記顔料の平均粒径としては、0.03〜
1μmが好ましく、0.05〜0.5μmがより好まし
い。前記粒径が0.03μm未満であると、分散コスト
が上がったり、分散液がゲル化等を起こすことがあり、
一方、1μmを超えると、顔料中の粗大粒子が、画像形
成層と受像層との密着性を阻害することがあり、また、
画像形成層の透明性を阻害する場合がある。
1μmが好ましく、0.05〜0.5μmがより好まし
い。前記粒径が0.03μm未満であると、分散コスト
が上がったり、分散液がゲル化等を起こすことがあり、
一方、1μmを超えると、顔料中の粗大粒子が、画像形
成層と受像層との密着性を阻害することがあり、また、
画像形成層の透明性を阻害する場合がある。
【0088】画像形成層は、顔料を30〜70質量%含
有しているのが好ましく、30〜50質量%含有してい
るのがより好ましい。また、画像形成層は、バインダー
を70〜30質量%含有しているのが好ましく、70〜
40質量%含有しているのがより好ましい。
有しているのが好ましく、30〜50質量%含有してい
るのがより好ましい。また、画像形成層は、バインダー
を70〜30質量%含有しているのが好ましく、70〜
40質量%含有しているのがより好ましい。
【0089】前記画像形成層は、以下の〜の成分を
前記その他の成分として含有することができる。 ワックス類 ワックス類としては、鉱物系のワックス類、天然ワック
ス類、合成ワックス類等が挙げられる。前記鉱物系のワ
ックスの例としては、パラフィンワックス、マイクロク
リスタリンワックス、エステルワックス、酸化ワックス
等の石油ロウ、モンタンロウ、オゾケライト、セレシン
等が挙げられる。なかでも、パラフィンワックスが好ま
しい。該パラフィンワックスは、石油から分離されるも
のであり、その融点によって各種のものが市販されてい
る。前記天然ワックスの例としては、カルナバロウ、木
ロウ、オウリキュリーロウ、エスパルロウ等の植物ロ
ウ、密ロウ、昆虫ロウ、セラックロウ、鯨ロウ等の動物
ロウが挙げられる。
前記その他の成分として含有することができる。 ワックス類 ワックス類としては、鉱物系のワックス類、天然ワック
ス類、合成ワックス類等が挙げられる。前記鉱物系のワ
ックスの例としては、パラフィンワックス、マイクロク
リスタリンワックス、エステルワックス、酸化ワックス
等の石油ロウ、モンタンロウ、オゾケライト、セレシン
等が挙げられる。なかでも、パラフィンワックスが好ま
しい。該パラフィンワックスは、石油から分離されるも
のであり、その融点によって各種のものが市販されてい
る。前記天然ワックスの例としては、カルナバロウ、木
ロウ、オウリキュリーロウ、エスパルロウ等の植物ロ
ウ、密ロウ、昆虫ロウ、セラックロウ、鯨ロウ等の動物
ロウが挙げられる。
【0090】前記合成ワックスは、一般に滑剤として用
いられ、通常は高級脂肪酸系の化合物からなる。このよ
うな合成ワックスの例としては、下記のものが挙げられ
る。 1)脂肪酸系ワックス 下記一般式で表される直鎖の飽和脂肪酸: CH3(CH2)nCOOH 前記式中、nは6〜28の整数を示す。具体例として
は、ステアリン酸、ベヘン酸、パルミチン酸、12−ヒ
ドロキシステアリン酸、アゼライン酸等が挙げられる。
また、上記脂肪酸等の金属塩(例えば、K、Ca、Z
n、Mgなど)が挙げられる。 2)脂肪酸エステル系ワックス 前記脂肪酸のエステルの具体例としては、ステアリン酸
エチル、ステアリン酸ラウリル、ベヘン酸エチル、ベヘ
ン酸ヘキシル、ミリスチン酸ベヘニル等が挙げられる。 3)脂肪酸アミド系ワックス 前記脂肪酸のアミドの具体例としては、ステアリン酸ア
ミド、ラウリン酸アミド等が挙げられる。 4)脂肪族アルコール系ワックス 下記一般式で表される直鎖飽和脂肪族アルコール: CH3(CH2)nOH 前記式中、nは6〜28の整数を表す。具体例として
は、ステアリルアルコール等が挙げられる。
いられ、通常は高級脂肪酸系の化合物からなる。このよ
うな合成ワックスの例としては、下記のものが挙げられ
る。 1)脂肪酸系ワックス 下記一般式で表される直鎖の飽和脂肪酸: CH3(CH2)nCOOH 前記式中、nは6〜28の整数を示す。具体例として
は、ステアリン酸、ベヘン酸、パルミチン酸、12−ヒ
ドロキシステアリン酸、アゼライン酸等が挙げられる。
また、上記脂肪酸等の金属塩(例えば、K、Ca、Z
n、Mgなど)が挙げられる。 2)脂肪酸エステル系ワックス 前記脂肪酸のエステルの具体例としては、ステアリン酸
エチル、ステアリン酸ラウリル、ベヘン酸エチル、ベヘ
ン酸ヘキシル、ミリスチン酸ベヘニル等が挙げられる。 3)脂肪酸アミド系ワックス 前記脂肪酸のアミドの具体例としては、ステアリン酸ア
ミド、ラウリン酸アミド等が挙げられる。 4)脂肪族アルコール系ワックス 下記一般式で表される直鎖飽和脂肪族アルコール: CH3(CH2)nOH 前記式中、nは6〜28の整数を表す。具体例として
は、ステアリルアルコール等が挙げられる。
【0091】前記1)〜4)の合成ワックスのなかで
も、特にステアリン酸アミド、ラウリン酸アミド等の高
級脂肪酸アミドが好適である。尚、前記ワックス系化合
物は、所望により単独もしくは適宜組み合わせて使用す
ることができる。
も、特にステアリン酸アミド、ラウリン酸アミド等の高
級脂肪酸アミドが好適である。尚、前記ワックス系化合
物は、所望により単独もしくは適宜組み合わせて使用す
ることができる。
【0092】可塑剤 前記可塑剤としては、エステル化合物が好ましく、フタ
ル酸ジブチル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジ
(2−エチルヘキシル)、フタル酸ジノニル、フタル酸
ジラウリル、フタル酸ブチルラウリル、フタル酸ブチル
ベンジル等のフタル酸エステル類、アジピン酸ジ(2−
エチルヘキシル)、セバシン酸ジ(2−エチルヘキシ
ル)等の脂肪族二塩基酸エステル、リン酸トリクレジ
ル、リン酸トリ(2−エチルヘキシル)等のリン酸トリ
エステル類、ポリエチレングリコールエステル等のポリ
オールポリエステル類、エポキシ脂肪酸エステル等のエ
ポキシ化合物等、公知の可塑剤が挙げられる。これらの
中でもビニルモノマーのエステル、特に、アクリル酸又
はメタクリル酸のエステルが、添加による転写感度の向
上や転写ムラの改良効果、及び破断伸びの調節効果が大
きい点で好ましい。
ル酸ジブチル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジ
(2−エチルヘキシル)、フタル酸ジノニル、フタル酸
ジラウリル、フタル酸ブチルラウリル、フタル酸ブチル
ベンジル等のフタル酸エステル類、アジピン酸ジ(2−
エチルヘキシル)、セバシン酸ジ(2−エチルヘキシ
ル)等の脂肪族二塩基酸エステル、リン酸トリクレジ
ル、リン酸トリ(2−エチルヘキシル)等のリン酸トリ
エステル類、ポリエチレングリコールエステル等のポリ
オールポリエステル類、エポキシ脂肪酸エステル等のエ
ポキシ化合物等、公知の可塑剤が挙げられる。これらの
中でもビニルモノマーのエステル、特に、アクリル酸又
はメタクリル酸のエステルが、添加による転写感度の向
上や転写ムラの改良効果、及び破断伸びの調節効果が大
きい点で好ましい。
【0093】前記アクリル酸又はメタクリル酸のエステ
ル化合物としては、ポリエチレングリコールジメタクリ
レート、1,2,4−ブタントリオールトリメタクリレ
ート、トリメチロールエタントリアクリレート、ペンタ
エリスリトールアクリレート、ペンタエリスリトールテ
トラアクリレート、ジペンタエリスリトール−ポリアク
リレート等が挙げられる。
ル化合物としては、ポリエチレングリコールジメタクリ
レート、1,2,4−ブタントリオールトリメタクリレ
ート、トリメチロールエタントリアクリレート、ペンタ
エリスリトールアクリレート、ペンタエリスリトールテ
トラアクリレート、ジペンタエリスリトール−ポリアク
リレート等が挙げられる。
【0094】また、前記可塑剤は高分子であってもよ
く、なかでもポリエステルは、添加効果が大きい点、及
び保存条件下で拡散し難い点等で好ましい。該ポリエス
テルとしては、例えば、セバシン酸系ポリエステル、ア
ジピン酸系ポリエステル等が挙げられる。尚、画像形成
層中に含有させる前記添加剤は、これらに限定されるも
のではない。また、可塑剤は、1種単独で用いてもよ
く、2種以上を併用してもよい。
く、なかでもポリエステルは、添加効果が大きい点、及
び保存条件下で拡散し難い点等で好ましい。該ポリエス
テルとしては、例えば、セバシン酸系ポリエステル、ア
ジピン酸系ポリエステル等が挙げられる。尚、画像形成
層中に含有させる前記添加剤は、これらに限定されるも
のではない。また、可塑剤は、1種単独で用いてもよ
く、2種以上を併用してもよい。
【0095】画像形成層中の前記添加剤の含有量が多す
ぎると、転写画像の解像度が低下したり、画像形成層自
身の膜強度が低下したり、光熱変換層と画像形成層との
密着力の低下による未露光部の受像シートへの転写が起
きる場合がある。上記観点から、前記ワックス類の含有
量としては、画像形成層中の全固形分の0.1〜30質
量%が好ましく、1〜20質量%がより好ましい。ま
た、前記可塑剤の含有量としては、画像形成層中の全固
形分の0.1〜20質量%が好ましく、0.1〜10質
量%がより好ましい。
ぎると、転写画像の解像度が低下したり、画像形成層自
身の膜強度が低下したり、光熱変換層と画像形成層との
密着力の低下による未露光部の受像シートへの転写が起
きる場合がある。上記観点から、前記ワックス類の含有
量としては、画像形成層中の全固形分の0.1〜30質
量%が好ましく、1〜20質量%がより好ましい。ま
た、前記可塑剤の含有量としては、画像形成層中の全固
形分の0.1〜20質量%が好ましく、0.1〜10質
量%がより好ましい。
【0096】その他 画像形成層は、更に、上記の成分の他に、界面活性剤、
無機あるいは有機微粒子(金属粉、シリカゲル等)、オ
イル類(アマニ油、鉱油等)、増粘剤、帯電防止剤等を
含有してもよい。黒色の画像を得る場合を除き、画像記
録に用いる光源の波長を吸収する物質を含有すること
で、転写に必要なエネルギーを少なくできる。光源の波
長を吸収する物質としては、顔料、染料のいずれでも構
わないが、カラー画像を得る場合には、画像記録に半導
体レーザー等の赤外線の光源を使用して、可視部に吸収
の少ない、光源の波長の吸収の大きな染料を使用するこ
とが、色再現上好ましい。近赤外線染料の例としては、
特開平3−103476号公報に記載の化合物を挙げる
ことができる。
無機あるいは有機微粒子(金属粉、シリカゲル等)、オ
イル類(アマニ油、鉱油等)、増粘剤、帯電防止剤等を
含有してもよい。黒色の画像を得る場合を除き、画像記
録に用いる光源の波長を吸収する物質を含有すること
で、転写に必要なエネルギーを少なくできる。光源の波
長を吸収する物質としては、顔料、染料のいずれでも構
わないが、カラー画像を得る場合には、画像記録に半導
体レーザー等の赤外線の光源を使用して、可視部に吸収
の少ない、光源の波長の吸収の大きな染料を使用するこ
とが、色再現上好ましい。近赤外線染料の例としては、
特開平3−103476号公報に記載の化合物を挙げる
ことができる。
【0097】画像形成層は、顔料と前記バインダー等と
を溶解又は分散した塗布液を調製し、これを光熱変換層
上(光熱変換層上に下記感熱剥離層が設けられている場
合は、該層上)に塗布し、乾燥することにより設けるこ
とができる。塗布液の調製に使用される溶媒としては、
n−プロピルアルコール、メチルエチルケトン、プロピ
レングリコールモノメチルエーテル(MFG)、メタノ
ール、水等が挙げられる。塗布、乾燥は、通常の塗布、
乾燥方法を利用して行うことができる。 (クッション層)支持体と光熱変換層との間に、クッシ
ョン機能を有するクッション層を設けることが、特に受
像シートにカラーフィルターを形成する場合に好まし
い。クッション層を設けると、レーザー熱転写時に画像
形成層と、受像層の密着性を向上させ、画質を向上させ
ることができる。また、記録時、熱転写シートと受像シ
ートの間に異物が混入しても、クッション層の変形作用
により、受像層と画像形成層の空隙が小さくなり、結果
として白ヌケ等の画像欠陥サイズを小さくすることもで
きる。
を溶解又は分散した塗布液を調製し、これを光熱変換層
上(光熱変換層上に下記感熱剥離層が設けられている場
合は、該層上)に塗布し、乾燥することにより設けるこ
とができる。塗布液の調製に使用される溶媒としては、
n−プロピルアルコール、メチルエチルケトン、プロピ
レングリコールモノメチルエーテル(MFG)、メタノ
ール、水等が挙げられる。塗布、乾燥は、通常の塗布、
乾燥方法を利用して行うことができる。 (クッション層)支持体と光熱変換層との間に、クッシ
ョン機能を有するクッション層を設けることが、特に受
像シートにカラーフィルターを形成する場合に好まし
い。クッション層を設けると、レーザー熱転写時に画像
形成層と、受像層の密着性を向上させ、画質を向上させ
ることができる。また、記録時、熱転写シートと受像シ
ートの間に異物が混入しても、クッション層の変形作用
により、受像層と画像形成層の空隙が小さくなり、結果
として白ヌケ等の画像欠陥サイズを小さくすることもで
きる。
【0098】クッション層は、界面に応力が加えられた
際に変形し易い構成であり、前記効果を達成するには、
低弾性率を有する材料、ゴム弾性を有する材料あるいは
加熱により容易に軟化する熱可塑性樹脂からなるのが好
ましい。クッション層の弾性率としては、室温で好まし
くは0.5MPa〜1.0GPa、特に好ましくは1M
Pa〜0.5GPa、より好ましくは10〜100MP
aである。また、ゴミ等の異物をめり込ませるために
は、JIS K2530で定められた針入度(25℃、
100g、5秒)が10以上であることが好ましい。ま
た、クッション層のガラス転移温度は80℃以下、好ま
しくは25℃以下、軟化点は50〜200℃が好まし
い。これらの物性、例えば、Tgを調節するために可塑
剤をバインダー中に添加することも好適に行うことがで
きる。
際に変形し易い構成であり、前記効果を達成するには、
低弾性率を有する材料、ゴム弾性を有する材料あるいは
加熱により容易に軟化する熱可塑性樹脂からなるのが好
ましい。クッション層の弾性率としては、室温で好まし
くは0.5MPa〜1.0GPa、特に好ましくは1M
Pa〜0.5GPa、より好ましくは10〜100MP
aである。また、ゴミ等の異物をめり込ませるために
は、JIS K2530で定められた針入度(25℃、
100g、5秒)が10以上であることが好ましい。ま
た、クッション層のガラス転移温度は80℃以下、好ま
しくは25℃以下、軟化点は50〜200℃が好まし
い。これらの物性、例えば、Tgを調節するために可塑
剤をバインダー中に添加することも好適に行うことがで
きる。
【0099】クッション層のバインダーとして用いられ
る具体的な材料としては、ウレタンゴム、ブタジエンゴ
ム、ニトリルゴム、アクリルゴム、天然ゴム等のゴム類
の他に、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステ
ル、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン−アクリル共重合体、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニリデン樹脂、可塑剤
入り塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂
等が挙げられる。尚、クッション層の厚みは使用する樹
脂その他の条件により異なるが、通常3〜100μm、
好ましくは10〜52μmである。
る具体的な材料としては、ウレタンゴム、ブタジエンゴ
ム、ニトリルゴム、アクリルゴム、天然ゴム等のゴム類
の他に、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステ
ル、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン−アクリル共重合体、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニリデン樹脂、可塑剤
入り塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂
等が挙げられる。尚、クッション層の厚みは使用する樹
脂その他の条件により異なるが、通常3〜100μm、
好ましくは10〜52μmである。
【0100】前記熱転写シートの光熱変換層の上には、
光熱変換層で発生した熱の作用により気体を発生する
か、付着水等を放出し、これにより光熱変換層と画像形
成層との間の接合強度を弱める感熱材料を含む感熱剥離
層を設けることができる。そのような感熱材料として
は、それ自身が熱により分解若しくは変質して気体を発
生する化合物(ポリマー又は低分子化合物)、水分等の
易気化性気体を相当量吸収若しくは吸着している化合物
(ポリマー又は低分子化合物)等を用いることができ
る。これらは併用してもよい。
光熱変換層で発生した熱の作用により気体を発生する
か、付着水等を放出し、これにより光熱変換層と画像形
成層との間の接合強度を弱める感熱材料を含む感熱剥離
層を設けることができる。そのような感熱材料として
は、それ自身が熱により分解若しくは変質して気体を発
生する化合物(ポリマー又は低分子化合物)、水分等の
易気化性気体を相当量吸収若しくは吸着している化合物
(ポリマー又は低分子化合物)等を用いることができ
る。これらは併用してもよい。
【0101】熱により分解若しくは変質して気体を発生
するポリマーの例としては、ニトロセルロースのような
自己酸化性ポリマー、塩素化ポリオレフィン、塩素化ゴ
ム、ポリ塩化ゴム、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ンのようなハロゲン含有ポリマー、水分等の揮発性化合
物が吸着されているポリイソブチルメタクリレート等の
アクリル系ポリマー、水分等の揮発性化合物が吸着され
ているエチルセルロース等のセルロースエステル、水分
等の揮発性化合物が吸着されているゼラチン等の天然高
分子化合物等を挙げることができる。熱により分解若し
くは変質して気体を発生する低分子化合物の例として
は、ジアゾ化合物やアジド化のような発熱分解して気体
を発生する化合物を挙げることができる。尚、上記のよ
うな、熱による感熱材料の分解や変質等は280℃以下
で発生することが好ましく、特に230℃以下で発生す
ることが好ましい。
するポリマーの例としては、ニトロセルロースのような
自己酸化性ポリマー、塩素化ポリオレフィン、塩素化ゴ
ム、ポリ塩化ゴム、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ンのようなハロゲン含有ポリマー、水分等の揮発性化合
物が吸着されているポリイソブチルメタクリレート等の
アクリル系ポリマー、水分等の揮発性化合物が吸着され
ているエチルセルロース等のセルロースエステル、水分
等の揮発性化合物が吸着されているゼラチン等の天然高
分子化合物等を挙げることができる。熱により分解若し
くは変質して気体を発生する低分子化合物の例として
は、ジアゾ化合物やアジド化のような発熱分解して気体
を発生する化合物を挙げることができる。尚、上記のよ
うな、熱による感熱材料の分解や変質等は280℃以下
で発生することが好ましく、特に230℃以下で発生す
ることが好ましい。
【0102】感熱剥離層の感熱材料として低分子化合物
を用いる場合には、バインダーと組み合わせることが望
ましい。バインダーとしては、上記のそれ自身が熱によ
り分解若しくは変質して気体を発生するポリマーを用い
ることもできるが、そのような性質を持たない通常のバ
インダーを使用することもできる。感熱性の低分子化合
物とバインダーとを併用する場合には、前者と後者の質
量比は0.02:1〜3:1であることが好ましく、
0.05:1〜2:1であることが更に好ましい。感熱
剥離層は、光熱変換層を、そのほぼ全面にわたって被覆
していることが望ましく、その厚さは一般に0.03〜
1μmであり、0.05〜0.5μmの範囲にあること
が好ましい。
を用いる場合には、バインダーと組み合わせることが望
ましい。バインダーとしては、上記のそれ自身が熱によ
り分解若しくは変質して気体を発生するポリマーを用い
ることもできるが、そのような性質を持たない通常のバ
インダーを使用することもできる。感熱性の低分子化合
物とバインダーとを併用する場合には、前者と後者の質
量比は0.02:1〜3:1であることが好ましく、
0.05:1〜2:1であることが更に好ましい。感熱
剥離層は、光熱変換層を、そのほぼ全面にわたって被覆
していることが望ましく、その厚さは一般に0.03〜
1μmであり、0.05〜0.5μmの範囲にあること
が好ましい。
【0103】支持体の上に、光熱変換層、感熱剥離層、
画像形成層がこの順に積層された構成の熱転写シートの
場合には、感熱剥離層は、光熱変換層から伝えられる熱
により分解、変質し、気体を発生する。そして、この分
解あるいは気体発生により、感熱剥離層が一部消失する
か、あるいは感熱剥離層内で凝集破壊が発生し、光熱変
換層と画像形成層との間の結合力が低下する。このた
め、感熱剥離層の挙動によっては、その一部が画像形成
層に付着して、最終的に形成される画像の表面に現わ
れ、画像の混色の原因となることがある。従って、その
ような感熱剥離層の転写が発生しても、形成された画像
に目視的な混色が現われないように、感熱剥離層はほと
んど着色していないこと、即ち、可視光に対して高い透
過性を示すことが望ましい。具体的には、感熱剥離層の
光吸収率が、可視光に対し、50%以下、好ましくは1
0%以下である。尚、前記熱転写シートには、独立した
感熱剥離層を設ける代わりに、前記の感熱材料を光熱変
換層塗布液に添加して光熱変換層を形成し、光熱変換層
と感熱剥離層とを兼ねるような構成とすることもでき
る。熱転写シートの画像形成層が塗設されている側の最
表層の静摩擦係数を0.35以下、好ましくは0.20
以下にすることは好ましい。最表層の静摩擦係数を0.
35以下とすることで熱転写シートを搬送する際のロー
ル汚れをなくし、形成される画像を高画質化し得る。静
摩擦係数の測定法は特願2000−85759の段落
(0011)に記載の方法に従う。画像形成層表面のスムー
スター値が23℃、55%RHで0.5〜50mmHg(≒0.0665〜6.
65kPa)が好ましく、かつRaが0.05〜0.4μ
mであることが好ましく、このことにより接触面に受像
層と画像形成層とが接触し得ない多数のミクロな空隙を
少なく出来、転写、更には画質の点で好ましい。前記R
a値は、表面粗さ測定機(Surfcom,東京精機
(株)製)等を用いてJIS B0601に基づき測定
することができる。画像形成層の表面硬さがサファイヤ
針で10g以上であることが好ましい。米国連邦政府試
験基準4046により熱転写シートに帯電させた後、熱
転写シートを接地後1秒後の画像形成層の帯電電位が-1
00〜100Vであることが好ましい。画像形成層の表面抵抗
が23℃、55%RHで109Ω以下であることが好ましい。
画像形成層がこの順に積層された構成の熱転写シートの
場合には、感熱剥離層は、光熱変換層から伝えられる熱
により分解、変質し、気体を発生する。そして、この分
解あるいは気体発生により、感熱剥離層が一部消失する
か、あるいは感熱剥離層内で凝集破壊が発生し、光熱変
換層と画像形成層との間の結合力が低下する。このた
め、感熱剥離層の挙動によっては、その一部が画像形成
層に付着して、最終的に形成される画像の表面に現わ
れ、画像の混色の原因となることがある。従って、その
ような感熱剥離層の転写が発生しても、形成された画像
に目視的な混色が現われないように、感熱剥離層はほと
んど着色していないこと、即ち、可視光に対して高い透
過性を示すことが望ましい。具体的には、感熱剥離層の
光吸収率が、可視光に対し、50%以下、好ましくは1
0%以下である。尚、前記熱転写シートには、独立した
感熱剥離層を設ける代わりに、前記の感熱材料を光熱変
換層塗布液に添加して光熱変換層を形成し、光熱変換層
と感熱剥離層とを兼ねるような構成とすることもでき
る。熱転写シートの画像形成層が塗設されている側の最
表層の静摩擦係数を0.35以下、好ましくは0.20
以下にすることは好ましい。最表層の静摩擦係数を0.
35以下とすることで熱転写シートを搬送する際のロー
ル汚れをなくし、形成される画像を高画質化し得る。静
摩擦係数の測定法は特願2000−85759の段落
(0011)に記載の方法に従う。画像形成層表面のスムー
スター値が23℃、55%RHで0.5〜50mmHg(≒0.0665〜6.
65kPa)が好ましく、かつRaが0.05〜0.4μ
mであることが好ましく、このことにより接触面に受像
層と画像形成層とが接触し得ない多数のミクロな空隙を
少なく出来、転写、更には画質の点で好ましい。前記R
a値は、表面粗さ測定機(Surfcom,東京精機
(株)製)等を用いてJIS B0601に基づき測定
することができる。画像形成層の表面硬さがサファイヤ
針で10g以上であることが好ましい。米国連邦政府試
験基準4046により熱転写シートに帯電させた後、熱
転写シートを接地後1秒後の画像形成層の帯電電位が-1
00〜100Vであることが好ましい。画像形成層の表面抵抗
が23℃、55%RHで109Ω以下であることが好ましい。
【0104】次に前記熱転写シートと組み合わされて使
用される受像シートについて説明する。 [受像シート] (層構成)受像シートは、熱転写シートからの画像を担
持する機能を有するものであり、少なくとも支持体から
なり、好ましくは支持体上に1以上の受像層を有してな
り、所望により、支持体と受像層との間にクッション
層、剥離層、及び中間層のいずれか1層又は2層以上を
設けた構成である。また、支持体の受像層とは反対側の
面に、バック層を有すると、搬送性の点で好ましい。
用される受像シートについて説明する。 [受像シート] (層構成)受像シートは、熱転写シートからの画像を担
持する機能を有するものであり、少なくとも支持体から
なり、好ましくは支持体上に1以上の受像層を有してな
り、所望により、支持体と受像層との間にクッション
層、剥離層、及び中間層のいずれか1層又は2層以上を
設けた構成である。また、支持体の受像層とは反対側の
面に、バック層を有すると、搬送性の点で好ましい。
【0105】(支持体)支持体としては、プラスチック
シート、金属シート、ガラスシート、樹脂コート紙、
紙、及び各種複合体等のような通常のシート状の基材が
挙げられる。プラスチックシートの例としては、ポリエ
チレンテレフタレートシート、ポリカーボネートシー
ト、ポリエチレンシート、ポリ塩化ビニルシート、ポリ
塩化ビニリデンシート、ポリスチレンシート、スチレン
−アクリロニトリルシート、ポリエステルシート、ポリ
エーテルスルホン、非晶性環状ポリオレフィン等を挙げ
ることができる。また、紙としては印刷本紙、コート紙
等を用いることができる。
シート、金属シート、ガラスシート、樹脂コート紙、
紙、及び各種複合体等のような通常のシート状の基材が
挙げられる。プラスチックシートの例としては、ポリエ
チレンテレフタレートシート、ポリカーボネートシー
ト、ポリエチレンシート、ポリ塩化ビニルシート、ポリ
塩化ビニリデンシート、ポリスチレンシート、スチレン
−アクリロニトリルシート、ポリエステルシート、ポリ
エーテルスルホン、非晶性環状ポリオレフィン等を挙げ
ることができる。また、紙としては印刷本紙、コート紙
等を用いることができる。
【0106】支持体が、微小な空隙(ボイド)を有する
と、画質を向上させることができるので好ましい。この
ような支持体は、例えば、熱可塑性樹脂と、無機顔料や
前記熱可塑性樹脂と非相溶性の高分子等からなる填料と
を混合した混合溶融物を、溶融押出機によって単層又は
多層のフィルムとし、更に1ないし2軸に延伸すること
により作製することができる。この場合、樹脂及び填料
の選定、混合比率、延伸条件等によって空隙率が決定さ
れる。
と、画質を向上させることができるので好ましい。この
ような支持体は、例えば、熱可塑性樹脂と、無機顔料や
前記熱可塑性樹脂と非相溶性の高分子等からなる填料と
を混合した混合溶融物を、溶融押出機によって単層又は
多層のフィルムとし、更に1ないし2軸に延伸すること
により作製することができる。この場合、樹脂及び填料
の選定、混合比率、延伸条件等によって空隙率が決定さ
れる。
【0107】前記熱可塑性樹脂としては、ポリプロピレ
ン等のポリオレフィン樹脂、及びポリエチレンテレフタ
レート樹脂が、結晶性が良く、延伸性が良く、ボイドの
形成も容易であるので好ましい。前記ポリオレフィン樹
脂、又はポリエチレンテレフタレート樹脂を主成分と
し、それに適宜少量の他の熱可塑性樹脂を併用すること
が好ましい。前記填料として用いられる無機顔料として
は、平均粒径が1〜20μmのものが好ましく、炭酸カ
ルシウム、クレー、けいそう土、酸化チタン、水酸化ア
ルミニウム、シリカ等を用いることができる。また、填
料として用いられる非相溶性の樹脂としては、熱可塑性
樹脂としてポリプロピレンを用いる場合は、ポリエチレ
ンテレフタレートを填料として組み合わせるのが好まし
い。微小な空隙(ボイド)を有する支持体の詳細は特願
平11−290570に記載されている。尚、支持体に
おける、無機顔料等の填料の含有率は、体積で2〜30
%程度が一般的である。
ン等のポリオレフィン樹脂、及びポリエチレンテレフタ
レート樹脂が、結晶性が良く、延伸性が良く、ボイドの
形成も容易であるので好ましい。前記ポリオレフィン樹
脂、又はポリエチレンテレフタレート樹脂を主成分と
し、それに適宜少量の他の熱可塑性樹脂を併用すること
が好ましい。前記填料として用いられる無機顔料として
は、平均粒径が1〜20μmのものが好ましく、炭酸カ
ルシウム、クレー、けいそう土、酸化チタン、水酸化ア
ルミニウム、シリカ等を用いることができる。また、填
料として用いられる非相溶性の樹脂としては、熱可塑性
樹脂としてポリプロピレンを用いる場合は、ポリエチレ
ンテレフタレートを填料として組み合わせるのが好まし
い。微小な空隙(ボイド)を有する支持体の詳細は特願
平11−290570に記載されている。尚、支持体に
おける、無機顔料等の填料の含有率は、体積で2〜30
%程度が一般的である。
【0108】支持体としては、ポリエーテルスルホン、
非晶性環状ポリオレフィンが、特にカラーフィルター用
として好適である。ポリエーテルスルホンとしては、ガ
ラス転移温度が200〜250℃の範囲で、線膨張率
(ASTM D−696)が10-3℃-1以下であるもの
が好ましい。このような物性を有するポリエーテルスル
ホンは、例えば、「エレクトロニクス用樹脂、東レリサ
ーチセンター発行(1999.9.1発行)、P197
〜201」、「高分子新素材便覧、高分子学会編、丸善
(株)(1989.9.20発行)、P542〜54
6」に記載のものから適宜選定することができる。本発
明においては、例えば、住友ベークライト社製スミライ
トFS-1300、三井化学社製E1010、E2010、E
3010等が好ましい。非晶性環状ポリオレフィンとし
ては、その熱変形温度が100℃以上が好ましく、更に
150〜250℃が好ましい。このような物性を有する
非晶性環状ポリオレフィンは、例えば、「エレクトロニ
クス用樹脂、東レリサーチセンター発行(1999.
9.1発行)、P143〜152」、「高分子、45
巻、9月号(1996年発行)、P652〜656(日
本ゼオン(株)松尾正人報告)」に記載のものから適宜
選定することができる。非晶性環状ポリオレフィンとし
ては、日本ゼオン社製ZEONEX等が挙げられる。
非晶性環状ポリオレフィンが、特にカラーフィルター用
として好適である。ポリエーテルスルホンとしては、ガ
ラス転移温度が200〜250℃の範囲で、線膨張率
(ASTM D−696)が10-3℃-1以下であるもの
が好ましい。このような物性を有するポリエーテルスル
ホンは、例えば、「エレクトロニクス用樹脂、東レリサ
ーチセンター発行(1999.9.1発行)、P197
〜201」、「高分子新素材便覧、高分子学会編、丸善
(株)(1989.9.20発行)、P542〜54
6」に記載のものから適宜選定することができる。本発
明においては、例えば、住友ベークライト社製スミライ
トFS-1300、三井化学社製E1010、E2010、E
3010等が好ましい。非晶性環状ポリオレフィンとし
ては、その熱変形温度が100℃以上が好ましく、更に
150〜250℃が好ましい。このような物性を有する
非晶性環状ポリオレフィンは、例えば、「エレクトロニ
クス用樹脂、東レリサーチセンター発行(1999.
9.1発行)、P143〜152」、「高分子、45
巻、9月号(1996年発行)、P652〜656(日
本ゼオン(株)松尾正人報告)」に記載のものから適宜
選定することができる。非晶性環状ポリオレフィンとし
ては、日本ゼオン社製ZEONEX等が挙げられる。
【0109】受像シートの支持体の厚さは、通常10〜
400μmであり、25〜200μmであるのが好まし
い。また、支持体の表面は、受像層(あるいはクッショ
ン層)との密着性、又は熱転写シートの画像形成層との
密着性を高めるために、コロナ放電処理、グロー放電処
理等の表面処理が施されていているものが好ましい。
400μmであり、25〜200μmであるのが好まし
い。また、支持体の表面は、受像層(あるいはクッショ
ン層)との密着性、又は熱転写シートの画像形成層との
密着性を高めるために、コロナ放電処理、グロー放電処
理等の表面処理が施されていているものが好ましい。
【0110】(受像層)受像シートの表面には、画像形
成層を転写し、これを固定するために、支持体上に、受
像層を1以上設けることが好ましい。受像層は有機重合
体バインダーを主体として形成される層であるのが好ま
しい。前記バインダーは、熱可塑性樹脂であることが好
ましく、その例としては、アクリル酸、メタクリル酸、
アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等のアクリ
ル系モノマーの単独重合体及びその共重合体、メチルセ
ルロース、エチルセルロース、セルロースアセテートの
ようなセルロース系ポリマー、ポリスチレン、ポリビニ
ルピロリドン、ポリビニルブチラール、ポリビニルアル
コール、ポリ塩化ビニル等のようなビニル系モノマーの
単独重合体及びその共重合体、ポリエステル、ポリアミ
ド等のような縮合系ポリマー、ブタジエン−スチレン共
重合体のようなゴム系ポリマーを挙げることができる。
受像層のバインダーは、画像形成層との間の適度な接着
力を得ることができるポリマーであることが好ましい。
このために、受像層に可塑剤を添加することも可能であ
る。また、バインダーは、シート間のブロッキングを防
ぐために、そのTgを調整することが好ましい。受像層
のバインダーポリマーとしては、レーザー記録時の画像
形成層との密着性を向上させ、感度や画像強度を向上さ
せる点で、画像形成層のバインダーポリマーと同一、若
しくは類似のポリマーを用いることが特に好ましい。受
像層表面のスムースター値が23℃、55%RHで0.5〜50mm
Hg(≒0.0665〜6.65kPa)が好ましく、かつRaが
0.05〜0.4μmであることが好ましく、このこと
により接触面に受像層と画像形成層とが接触し得ない多
数のミクロな空隙を少なく出来、転写、更には画質の点
で好ましい。前記Ra値は、表面粗さ測定機(Surf
com,東京精機(株)製)等を用いてJIS B06
01に基づき測定することができる。米国連邦政府試験
基準4046により受像シートに帯電させた後、受像シ
ートを接地後1秒後の受像層の帯電電位が-100〜100Vで
あることが好ましい。受像層の表面抵抗が23℃、55%RH
で109Ω以下であることが好ましい。受像層表面の静
止摩擦係数が0.2以下であることが好ましい。受像層
表面の表面エネルギーが23〜35mg/m2であることが好ま
しい。
成層を転写し、これを固定するために、支持体上に、受
像層を1以上設けることが好ましい。受像層は有機重合
体バインダーを主体として形成される層であるのが好ま
しい。前記バインダーは、熱可塑性樹脂であることが好
ましく、その例としては、アクリル酸、メタクリル酸、
アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等のアクリ
ル系モノマーの単独重合体及びその共重合体、メチルセ
ルロース、エチルセルロース、セルロースアセテートの
ようなセルロース系ポリマー、ポリスチレン、ポリビニ
ルピロリドン、ポリビニルブチラール、ポリビニルアル
コール、ポリ塩化ビニル等のようなビニル系モノマーの
単独重合体及びその共重合体、ポリエステル、ポリアミ
ド等のような縮合系ポリマー、ブタジエン−スチレン共
重合体のようなゴム系ポリマーを挙げることができる。
受像層のバインダーは、画像形成層との間の適度な接着
力を得ることができるポリマーであることが好ましい。
このために、受像層に可塑剤を添加することも可能であ
る。また、バインダーは、シート間のブロッキングを防
ぐために、そのTgを調整することが好ましい。受像層
のバインダーポリマーとしては、レーザー記録時の画像
形成層との密着性を向上させ、感度や画像強度を向上さ
せる点で、画像形成層のバインダーポリマーと同一、若
しくは類似のポリマーを用いることが特に好ましい。受
像層表面のスムースター値が23℃、55%RHで0.5〜50mm
Hg(≒0.0665〜6.65kPa)が好ましく、かつRaが
0.05〜0.4μmであることが好ましく、このこと
により接触面に受像層と画像形成層とが接触し得ない多
数のミクロな空隙を少なく出来、転写、更には画質の点
で好ましい。前記Ra値は、表面粗さ測定機(Surf
com,東京精機(株)製)等を用いてJIS B06
01に基づき測定することができる。米国連邦政府試験
基準4046により受像シートに帯電させた後、受像シ
ートを接地後1秒後の受像層の帯電電位が-100〜100Vで
あることが好ましい。受像層の表面抵抗が23℃、55%RH
で109Ω以下であることが好ましい。受像層表面の静
止摩擦係数が0.2以下であることが好ましい。受像層
表面の表面エネルギーが23〜35mg/m2であることが好ま
しい。
【0111】受像層上に一旦画像を形成した後、印刷本
紙、ガラス基板等他の支持体へ再転写する場合には、受
像層の少なくとも一層を光硬化性材料から形成すること
も好ましい。このような光硬化性材料の組成としては、
例えば、a)付加重合によって光重合体を形成しうる多
官能ビニル又はビニリデン化合物の少なくとも一種から
なる光重合性モノマー、b)有機ポリマー、c)光重合
開始剤、及び必要に応じて熱重合禁止剤等の添加剤から
なる組み合わせを挙げることができる。上記の多官能ビ
ニルモノマーとしては、ポリオールの不飽和エステル、
特にアクリル酸もしくはメタクリル酸のエステル(例え
ば、エチレングリコールジアクリレート、ペンタエリス
リトールテトラアクリレート)が用いられる。
紙、ガラス基板等他の支持体へ再転写する場合には、受
像層の少なくとも一層を光硬化性材料から形成すること
も好ましい。このような光硬化性材料の組成としては、
例えば、a)付加重合によって光重合体を形成しうる多
官能ビニル又はビニリデン化合物の少なくとも一種から
なる光重合性モノマー、b)有機ポリマー、c)光重合
開始剤、及び必要に応じて熱重合禁止剤等の添加剤から
なる組み合わせを挙げることができる。上記の多官能ビ
ニルモノマーとしては、ポリオールの不飽和エステル、
特にアクリル酸もしくはメタクリル酸のエステル(例え
ば、エチレングリコールジアクリレート、ペンタエリス
リトールテトラアクリレート)が用いられる。
【0112】前記有機ポリマーとしては前記受像層形成
用ポリマーが挙げられる。また、光重合開始剤として
は、ベンゾフェノン、ミヒラーズケトン等の通常の光ラ
ジカル重合開始剤が、層中の0.1〜20質量%の割合
で用いられる。
用ポリマーが挙げられる。また、光重合開始剤として
は、ベンゾフェノン、ミヒラーズケトン等の通常の光ラ
ジカル重合開始剤が、層中の0.1〜20質量%の割合
で用いられる。
【0113】受像層の厚みは0.3〜7μm、好ましく
は0.7〜4μmである。0.3μm未満の場合、印刷
本紙への再転写の際に膜強度が不足し破れ易い。厚すぎ
ると、本紙再転写後の画像の光沢が増し、印刷物への近
似性が低下する。
は0.7〜4μmである。0.3μm未満の場合、印刷
本紙への再転写の際に膜強度が不足し破れ易い。厚すぎ
ると、本紙再転写後の画像の光沢が増し、印刷物への近
似性が低下する。
【0114】(その他の層)特にカラープルーフ用の受
像シートでは、支持体と受像層との間に、クッション層
を設けてもよい。クッション層を設けると、レーザー熱
転写時に画像形成層と、受像層の密着性を向上させ、画
質を向上させることができる。また、記録時、熱転写シ
ートと受像シートの間に異物が混入しても、クッション
層の変形作用により、受像層と画像形成層の空隙が小さ
くなり、結果として白ヌケ等の画像欠陥サイズを小さく
することもできる。更に、画像を転写形成した後、これ
を別に用意した印刷本紙等に転写する場合、紙凹凸表面
に応じて受像表面が変形するため、受像層の転写性を向
上することができ、また被転写物の光沢を低下させるこ
とによって、印刷物との近似性も向上させることができ
る。
像シートでは、支持体と受像層との間に、クッション層
を設けてもよい。クッション層を設けると、レーザー熱
転写時に画像形成層と、受像層の密着性を向上させ、画
質を向上させることができる。また、記録時、熱転写シ
ートと受像シートの間に異物が混入しても、クッション
層の変形作用により、受像層と画像形成層の空隙が小さ
くなり、結果として白ヌケ等の画像欠陥サイズを小さく
することもできる。更に、画像を転写形成した後、これ
を別に用意した印刷本紙等に転写する場合、紙凹凸表面
に応じて受像表面が変形するため、受像層の転写性を向
上することができ、また被転写物の光沢を低下させるこ
とによって、印刷物との近似性も向上させることができ
る。
【0115】クッション層は、受像層に応力が加えられ
た際に変形し易い構成であり、前記効果を達成するに
は、低弾性率を有する材料、ゴム弾性を有する材料ある
いは加熱により容易に軟化する熱可塑性樹脂からなるの
が好ましい。クッション層の弾性率としては、室温で好
ましくは0.5MPa〜1.0GPa、特に好ましくは
1MPa〜0.5GPa、より好ましくは10〜100
MPaである。また、ゴミ等の異物をめり込ませるため
には、JIS K2530で定められた針入度(25
℃、100g、5秒)が10以上であることが好まし
い。また、クッション層のガラス転移温度は80℃以
下、好ましくは25℃以下、軟化点は50〜200℃が
好ましい。これらの物性、例えば、Tgを調節するため
に可塑剤をバインダー中に添加することも好適に行うこ
とができる。
た際に変形し易い構成であり、前記効果を達成するに
は、低弾性率を有する材料、ゴム弾性を有する材料ある
いは加熱により容易に軟化する熱可塑性樹脂からなるの
が好ましい。クッション層の弾性率としては、室温で好
ましくは0.5MPa〜1.0GPa、特に好ましくは
1MPa〜0.5GPa、より好ましくは10〜100
MPaである。また、ゴミ等の異物をめり込ませるため
には、JIS K2530で定められた針入度(25
℃、100g、5秒)が10以上であることが好まし
い。また、クッション層のガラス転移温度は80℃以
下、好ましくは25℃以下、軟化点は50〜200℃が
好ましい。これらの物性、例えば、Tgを調節するため
に可塑剤をバインダー中に添加することも好適に行うこ
とができる。
【0116】クッション層のバインダーとして用いられ
る具体的な材料としては、ウレタンゴム、ブタジエンゴ
ム、ニトリルゴム、アクリルゴム、天然ゴム等のゴム類
の他に、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステ
ル、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン−アクリル共重合体、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニリデン樹脂、可塑剤
入り塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂
等が挙げられる。尚、クッション層の厚みは使用する樹
脂その他の条件により異なるが、通常3〜100μm、
好ましくは10〜52μmである。
る具体的な材料としては、ウレタンゴム、ブタジエンゴ
ム、ニトリルゴム、アクリルゴム、天然ゴム等のゴム類
の他に、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステ
ル、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン−アクリル共重合体、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニリデン樹脂、可塑剤
入り塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂
等が挙げられる。尚、クッション層の厚みは使用する樹
脂その他の条件により異なるが、通常3〜100μm、
好ましくは10〜52μmである。
【0117】受像層とクッション層はレーザー記録の段
階までは接着している必要があるが、カラープルーフ等
の画像を印刷本紙に転写するためには、剥離可能に設け
られていることが好ましい。ただし、カラーフィルター
の形成の場合は、特にその必要はないが、所望によりガ
ラス板などの他の支持体に転写する場合は、受像層とク
ッション層は剥離可能に設けられていることが好まし
い。剥離を容易にするためには、クッション層と受像層
の間に剥離層を厚み0.1〜2μm程度で設けることも
好ましい。膜厚が大きすぎるとクッション層の性能が現
われ難くなるため、剥離層の種類により調整することが
必要である。剥離層のバインダーとしては、具体的にポ
リオレフィン、ポリエステル、ポリビニルアセタール、
ポリビニルホルマール、ポリパラバン酸、ポリメタクリ
ル酸メチル、ポリカーボネート、エチルセルロース、ニ
トロセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチル
セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニ
ルアルコール、ポリ塩化ビニル、ウレタン樹脂、フッ素
系樹脂、ポリスチレン、アクリロニトリルスチレン等の
スチレン類及びこれら樹脂を架橋したもの、ポリアミ
ド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、
ポリエーテルスルホン、アラミド等のTgが65℃以上
の熱硬化性樹脂及びそれら樹脂の硬化物が挙げられる。
硬化剤としてはイソシアナート、メラミン等の一般的硬
化剤を使用することができる。上記物性に合わせて剥離
層のバインダーを選ぶとポリカーボネート、アセター
ル、エチルセルロースが保存性の点で好ましく、更に受
像層にアクリル系樹脂を用いるとレーザー熱転写後の画
像を再転写する際に剥離性良好となり特に好ましい。
階までは接着している必要があるが、カラープルーフ等
の画像を印刷本紙に転写するためには、剥離可能に設け
られていることが好ましい。ただし、カラーフィルター
の形成の場合は、特にその必要はないが、所望によりガ
ラス板などの他の支持体に転写する場合は、受像層とク
ッション層は剥離可能に設けられていることが好まし
い。剥離を容易にするためには、クッション層と受像層
の間に剥離層を厚み0.1〜2μm程度で設けることも
好ましい。膜厚が大きすぎるとクッション層の性能が現
われ難くなるため、剥離層の種類により調整することが
必要である。剥離層のバインダーとしては、具体的にポ
リオレフィン、ポリエステル、ポリビニルアセタール、
ポリビニルホルマール、ポリパラバン酸、ポリメタクリ
ル酸メチル、ポリカーボネート、エチルセルロース、ニ
トロセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチル
セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニ
ルアルコール、ポリ塩化ビニル、ウレタン樹脂、フッ素
系樹脂、ポリスチレン、アクリロニトリルスチレン等の
スチレン類及びこれら樹脂を架橋したもの、ポリアミ
ド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、
ポリエーテルスルホン、アラミド等のTgが65℃以上
の熱硬化性樹脂及びそれら樹脂の硬化物が挙げられる。
硬化剤としてはイソシアナート、メラミン等の一般的硬
化剤を使用することができる。上記物性に合わせて剥離
層のバインダーを選ぶとポリカーボネート、アセター
ル、エチルセルロースが保存性の点で好ましく、更に受
像層にアクリル系樹脂を用いるとレーザー熱転写後の画
像を再転写する際に剥離性良好となり特に好ましい。
【0118】又、別に、冷却時に受像層との接着性が極
めて低くなる層を剥離層として利用することができる。
具体的には、ワックス類、バインダー等の熱溶融性化合
物や熱可塑性樹脂を主成分とする層とすることができ
る。熱溶融性化合物としては、特開昭63−19388
6号に記載の物質等がある。特にマイクロクリスタリン
ワックス、パラフィンワックス、カルナバワックスなど
が好ましく用いられる。熱可塑性樹脂としては、エチレ
ン−酢酸ビニル系樹脂等のエチレン系共重合体、セルロ
ース系樹脂等が好ましく用いられる。このような剥離層
には添加剤として、高級脂肪酸、高級アルコール、高級
脂肪酸エステル、アミド類、高級アミン等を必要に応じ
て加えることができる。剥離層の別の構成は、加熱時に
溶融又は軟化することによって、それ自体が凝集破壊す
ることで剥離性を持つ層である。このような剥離層には
過冷却物質を含有させることが好ましい。
めて低くなる層を剥離層として利用することができる。
具体的には、ワックス類、バインダー等の熱溶融性化合
物や熱可塑性樹脂を主成分とする層とすることができ
る。熱溶融性化合物としては、特開昭63−19388
6号に記載の物質等がある。特にマイクロクリスタリン
ワックス、パラフィンワックス、カルナバワックスなど
が好ましく用いられる。熱可塑性樹脂としては、エチレ
ン−酢酸ビニル系樹脂等のエチレン系共重合体、セルロ
ース系樹脂等が好ましく用いられる。このような剥離層
には添加剤として、高級脂肪酸、高級アルコール、高級
脂肪酸エステル、アミド類、高級アミン等を必要に応じ
て加えることができる。剥離層の別の構成は、加熱時に
溶融又は軟化することによって、それ自体が凝集破壊す
ることで剥離性を持つ層である。このような剥離層には
過冷却物質を含有させることが好ましい。
【0119】過冷却物質としては、ポリ−ε−カプロラ
クトン、ポリオキシエチレン、ベンゾトリアゾール、ト
リベンジルアミン、バニリン等が挙げられる。更に、別
の構成の剥離性層では、受像層との接着性を低下させる
ような化合物を含ませる。このような化合物としては、
シリコーンオイルなどのシリコーン系樹脂;テフロン
(登録商標)、弗素含有アクリル樹脂等の弗素系樹脂;
ポリシロキサン樹脂;ポリビニルブチラール、ポリビニ
ルアセタール、ポリビニルホルマール等のアセタール系
樹脂;ポリエチレンワックス、アミドワックス等の固形
ワックス類;弗素系、燐酸エステル系の界面活性剤等を
挙げることができる。剥離層の形成方法としては、前記
素材を溶媒に溶解又はラテックス状に分散したものをブ
レードコーター、ロールコーター、バーコーター、カー
テンコーター、グラビアコーター、等の塗布法、ホット
メルトによる押出しラミネーション法などが適用でき、
クッション層上に塗布し形成することができる。又は、
仮ベース上に前記素材を溶媒に溶解又はラテックス状に
分散したものを、上記の方法で塗布したものとクッショ
ン層とを貼り合わせた後に仮ベースを剥離して形成する
方法がある。
クトン、ポリオキシエチレン、ベンゾトリアゾール、ト
リベンジルアミン、バニリン等が挙げられる。更に、別
の構成の剥離性層では、受像層との接着性を低下させる
ような化合物を含ませる。このような化合物としては、
シリコーンオイルなどのシリコーン系樹脂;テフロン
(登録商標)、弗素含有アクリル樹脂等の弗素系樹脂;
ポリシロキサン樹脂;ポリビニルブチラール、ポリビニ
ルアセタール、ポリビニルホルマール等のアセタール系
樹脂;ポリエチレンワックス、アミドワックス等の固形
ワックス類;弗素系、燐酸エステル系の界面活性剤等を
挙げることができる。剥離層の形成方法としては、前記
素材を溶媒に溶解又はラテックス状に分散したものをブ
レードコーター、ロールコーター、バーコーター、カー
テンコーター、グラビアコーター、等の塗布法、ホット
メルトによる押出しラミネーション法などが適用でき、
クッション層上に塗布し形成することができる。又は、
仮ベース上に前記素材を溶媒に溶解又はラテックス状に
分散したものを、上記の方法で塗布したものとクッショ
ン層とを貼り合わせた後に仮ベースを剥離して形成する
方法がある。
【0120】前記熱転写シートと組み合わされる受像シ
ートは、受像層がクッション層を兼ねた構成であっても
よく、その場合は、受像シートは、支持体/クッション
性受像層、あるいは支持体/下塗り層/クッション性受
像層の構成であってもよい。この場合も、印刷本紙への
再転写が可能なようにクッション性受像層が剥離可能に
設けられていることが好ましい。この場合、印刷本紙へ
再転写後の画像は光沢に優れた画像となる。尚、クッシ
ョン性受像層の厚みは5〜100μm、好ましくは10
〜40μmである。
ートは、受像層がクッション層を兼ねた構成であっても
よく、その場合は、受像シートは、支持体/クッション
性受像層、あるいは支持体/下塗り層/クッション性受
像層の構成であってもよい。この場合も、印刷本紙への
再転写が可能なようにクッション性受像層が剥離可能に
設けられていることが好ましい。この場合、印刷本紙へ
再転写後の画像は光沢に優れた画像となる。尚、クッシ
ョン性受像層の厚みは5〜100μm、好ましくは10
〜40μmである。
【0121】また、受像シートには、支持体の受像層が
設けられている面とは反対側の面に、バック層を設ける
と、受像シートの搬送性が良化するので好ましい。前記
バック層には、界面活性剤や酸化錫微粒子等による帯電
防止剤、酸化珪素、PMMA粒子等によるマット剤を添
加すると、記録装置内での搬送性を良化させる点で好ま
しい。前記添加剤はバック層のみならず、必要によって
受像層その他の層に添加することもできる。添加剤の種
類についてはその目的により一概には規定できないが、
例えば、マット剤の場合、平均粒径0.001〜10μ
mの粒子を層中、0.5〜80%程度添加することがで
きる。帯電防止剤としては、層の表面抵抗が23℃、5
0%RHの条件で1012Ω以下、より好ましくは109
Ω以下となるように、各種界面活性剤、導電剤の中から
適宜選択して用いることができる。尚、受像シートにカ
ラーフィルターを形成する場合は、その透明性が確保さ
れる範囲で上記添加剤が用いられることが好ましい。
設けられている面とは反対側の面に、バック層を設ける
と、受像シートの搬送性が良化するので好ましい。前記
バック層には、界面活性剤や酸化錫微粒子等による帯電
防止剤、酸化珪素、PMMA粒子等によるマット剤を添
加すると、記録装置内での搬送性を良化させる点で好ま
しい。前記添加剤はバック層のみならず、必要によって
受像層その他の層に添加することもできる。添加剤の種
類についてはその目的により一概には規定できないが、
例えば、マット剤の場合、平均粒径0.001〜10μ
mの粒子を層中、0.5〜80%程度添加することがで
きる。帯電防止剤としては、層の表面抵抗が23℃、5
0%RHの条件で1012Ω以下、より好ましくは109
Ω以下となるように、各種界面活性剤、導電剤の中から
適宜選択して用いることができる。尚、受像シートにカ
ラーフィルターを形成する場合は、その透明性が確保さ
れる範囲で上記添加剤が用いられることが好ましい。
【0122】バック層に用いられるバインダーとして
は、ゼラチン、ポリビニルアルコール、メチルセルロー
ス、ニトロセルロース、アセチルセルロース、芳香族ポ
リアミド樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、アルキ
ド樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、弗素樹脂、ポ
リイミド樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン
変性シリコーン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレ
ン樹脂、ポリエステル樹脂、テフロン樹脂、ポリビニル
ブチラール樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリビニルアセテ
ート、ポリカーボネート、有機硼素化合物、芳香族エス
テル類、弗化ポリウレタン、ポリエーテルスルホンなど
汎用ポリマーを使用することができる。バック層のバイ
ンダーとして架橋可能な水溶性バインダーを用い、架橋
させることは、マット剤の粉落ち防止やバックコートの
耐傷性の向上に効果がある。又、保存時のブロッキング
にも効果が大きい。この架橋手段は、用いる架橋剤の特
性に応じて、熱、活性光線、圧力の何れか一つ又は組み
合わせなどを特に限定なく採ることができる。場合によ
っては、支持体への接着性を付与するため、支持体のバ
ック層を設ける側に任意の接着層を設けてもよい。
は、ゼラチン、ポリビニルアルコール、メチルセルロー
ス、ニトロセルロース、アセチルセルロース、芳香族ポ
リアミド樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、アルキ
ド樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、弗素樹脂、ポ
リイミド樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン
変性シリコーン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレ
ン樹脂、ポリエステル樹脂、テフロン樹脂、ポリビニル
ブチラール樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリビニルアセテ
ート、ポリカーボネート、有機硼素化合物、芳香族エス
テル類、弗化ポリウレタン、ポリエーテルスルホンなど
汎用ポリマーを使用することができる。バック層のバイ
ンダーとして架橋可能な水溶性バインダーを用い、架橋
させることは、マット剤の粉落ち防止やバックコートの
耐傷性の向上に効果がある。又、保存時のブロッキング
にも効果が大きい。この架橋手段は、用いる架橋剤の特
性に応じて、熱、活性光線、圧力の何れか一つ又は組み
合わせなどを特に限定なく採ることができる。場合によ
っては、支持体への接着性を付与するため、支持体のバ
ック層を設ける側に任意の接着層を設けてもよい。
【0123】バック層に好ましく添加されるマット剤と
しては、有機又は無機の微粒子が使用できる。有機系マ
ット剤としては、ポリメチルメタクリレート(PMM
A)、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、
その他のラジカル重合系ポリマーの微粒子、ポリエステ
ル、ポリカーボネートなど縮合ポリマーの微粒子などが
挙げられる。バック層は0.5〜5g/m2程度の付量で
設けられることが好ましい。0.5g/m2未満では塗布
性が不安定で、マット剤の粉落ち等の問題が生じ易い。
又、5g/m2を大きく超えて塗布されると好適なマット
剤の粒径が非常に大きくなり、保存時にバックコートに
よる受像層面のエンボス化が生じ、特に薄膜の画像形成
層を転写する熱転写では記録画像の抜けやムラが生じ易
くなる。マット剤は、その数平均粒径が、バック層のバ
インダーのみの膜厚よりも2.5〜20μm大きいもの
が好ましい。マット剤の中でも、8μm以上の粒径の粒
子が5mg/m2以上が必要で、好ましくは6〜600m
g/m2である。これによって特に異物故障が改善され
る。又、粒径分布の標準偏差を数平均粒径で割った値σ
/rn(=粒径分布の変動係数)が0.3以下となるよ
うな、粒径分布の狭いものを用いることで、異常に大き
い粒径を有する粒子により発生する欠陥を改善できる
上、より少ない添加量で所望の性能が得られる。この変
動係数は0.15以下であることが更に好ましい。
しては、有機又は無機の微粒子が使用できる。有機系マ
ット剤としては、ポリメチルメタクリレート(PMM
A)、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、
その他のラジカル重合系ポリマーの微粒子、ポリエステ
ル、ポリカーボネートなど縮合ポリマーの微粒子などが
挙げられる。バック層は0.5〜5g/m2程度の付量で
設けられることが好ましい。0.5g/m2未満では塗布
性が不安定で、マット剤の粉落ち等の問題が生じ易い。
又、5g/m2を大きく超えて塗布されると好適なマット
剤の粒径が非常に大きくなり、保存時にバックコートに
よる受像層面のエンボス化が生じ、特に薄膜の画像形成
層を転写する熱転写では記録画像の抜けやムラが生じ易
くなる。マット剤は、その数平均粒径が、バック層のバ
インダーのみの膜厚よりも2.5〜20μm大きいもの
が好ましい。マット剤の中でも、8μm以上の粒径の粒
子が5mg/m2以上が必要で、好ましくは6〜600m
g/m2である。これによって特に異物故障が改善され
る。又、粒径分布の標準偏差を数平均粒径で割った値σ
/rn(=粒径分布の変動係数)が0.3以下となるよ
うな、粒径分布の狭いものを用いることで、異常に大き
い粒径を有する粒子により発生する欠陥を改善できる
上、より少ない添加量で所望の性能が得られる。この変
動係数は0.15以下であることが更に好ましい。
【0124】バック層には、搬送ロールとの摩擦帯電に
よる異物の付着を防止するため、帯電防止剤を添加する
ことが好ましい。帯電防止剤としては、カチオン系界面
活性剤、アニオン系界面活性剤、非イオン系界面活性
剤、高分子帯電防止剤、導電性微粒子の他、「1129
0の化学商品」化学工業日報社、875〜876頁等に
記載の化合物などが広く用いられる。バック層に併用で
きる帯電防止剤としては、上記の物質の中でも、カーボ
ンブラック、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化錫などの金属
酸化物、有機半導体などの導電性微粒子が好ましく用い
られる。特に、導電性微粒子を用いることは、帯電防止
剤のバック層からの解離がなく、環境によらず安定した
帯電防止効果が得られるために好ましい。又、バック層
には、塗布性や離型性を付与するために、各種活性剤、
シリコーンオイル、弗素系樹脂等の離型剤などを添加す
ることも可能である。バック層は、クッション層及び受
像層のTMA(Thermomechanical Analysis)により測
定した軟化点が70℃以下である場合に特に好ましい。
よる異物の付着を防止するため、帯電防止剤を添加する
ことが好ましい。帯電防止剤としては、カチオン系界面
活性剤、アニオン系界面活性剤、非イオン系界面活性
剤、高分子帯電防止剤、導電性微粒子の他、「1129
0の化学商品」化学工業日報社、875〜876頁等に
記載の化合物などが広く用いられる。バック層に併用で
きる帯電防止剤としては、上記の物質の中でも、カーボ
ンブラック、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化錫などの金属
酸化物、有機半導体などの導電性微粒子が好ましく用い
られる。特に、導電性微粒子を用いることは、帯電防止
剤のバック層からの解離がなく、環境によらず安定した
帯電防止効果が得られるために好ましい。又、バック層
には、塗布性や離型性を付与するために、各種活性剤、
シリコーンオイル、弗素系樹脂等の離型剤などを添加す
ることも可能である。バック層は、クッション層及び受
像層のTMA(Thermomechanical Analysis)により測
定した軟化点が70℃以下である場合に特に好ましい。
【0125】TMA軟化点は、測定対象物を一定の昇温
速度で、一定の荷重を掛けながら昇温し、対象物の位相
を観測することにより求める。本発明においては、測定
対象物の位相が変化し始める温度を以てTMA軟化点と
定義する。TMAによる軟化点の測定は、理学電気社製
Thermoflexなどの装置を用いて行うことがで
きる。
速度で、一定の荷重を掛けながら昇温し、対象物の位相
を観測することにより求める。本発明においては、測定
対象物の位相が変化し始める温度を以てTMA軟化点と
定義する。TMAによる軟化点の測定は、理学電気社製
Thermoflexなどの装置を用いて行うことがで
きる。
【0126】前記熱転写シートと前記受像シートは、熱
転写シートの画像形成層と受像シート又はその受像層と
を重ね合わせた積層体として、画像形成に利用され得
る。熱転写シートと受像シートとの積層体は、各種の方
法によって形成することができる。例えば、熱転写シー
トの画像形成層と受像シート又はその受像層とを重ね
て、加圧加熱ローラに通すことによって容易に得ること
ができる。この場合の加熱温度は160℃以下、もしく
は130℃以下が好ましい。
転写シートの画像形成層と受像シート又はその受像層と
を重ね合わせた積層体として、画像形成に利用され得
る。熱転写シートと受像シートとの積層体は、各種の方
法によって形成することができる。例えば、熱転写シー
トの画像形成層と受像シート又はその受像層とを重ね
て、加圧加熱ローラに通すことによって容易に得ること
ができる。この場合の加熱温度は160℃以下、もしく
は130℃以下が好ましい。
【0127】積層体を得る別の方法として、前述した真
空密着法も好適に用いられる。真空密着法は、真空引き
用のサクション孔が設けられたドラムの上に、先ず受像
シートを巻き付け、次いでその受像シートよりややサイ
ズの大きな熱転写シートを、スクイーズローラーで空気
を均一に押し出しながら受像シートに真空密着させる方
法である。また別の方法としては、金属ドラムの上に受
像シートを引っ張りつつ機械的に貼り付け、更にその上
に熱転写シートを同様に機械的に引っ張りつつ貼り付
け、密着させる方法もある。これらの方法の中で、ヒー
トローラー等の温度制御が不要で、迅速・均一に積層し
やすい点で、真空密着法が特に好ましい。
空密着法も好適に用いられる。真空密着法は、真空引き
用のサクション孔が設けられたドラムの上に、先ず受像
シートを巻き付け、次いでその受像シートよりややサイ
ズの大きな熱転写シートを、スクイーズローラーで空気
を均一に押し出しながら受像シートに真空密着させる方
法である。また別の方法としては、金属ドラムの上に受
像シートを引っ張りつつ機械的に貼り付け、更にその上
に熱転写シートを同様に機械的に引っ張りつつ貼り付
け、密着させる方法もある。これらの方法の中で、ヒー
トローラー等の温度制御が不要で、迅速・均一に積層し
やすい点で、真空密着法が特に好ましい。
【0128】
【実施例】以下に、本発明の実施例を説明するが、本発
明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
尚、文中で特に断りのない限り「部」は「質量部」を意
味する。 実施例1 −1.熱転写シートの作成 1−1.クッション層の作製 クッション層形成用塗布液の組成 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 25部 (日信化学(株)製、MPR−TSL) 可塑剤 6官能アクリレート系モノマー 12部 (日本化薬(株)製、DPCA−120、分子量1947) 界面活性剤 0.4部 (メガファックF−177、大日本インキ化学工業(株)製) メチルエチルケトン 75部 これを厚み100μmの2軸延伸PETベースに塗布、乾燥膜
厚が約20μmとなるように塗布量を調節した。
明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
尚、文中で特に断りのない限り「部」は「質量部」を意
味する。 実施例1 −1.熱転写シートの作成 1−1.クッション層の作製 クッション層形成用塗布液の組成 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 25部 (日信化学(株)製、MPR−TSL) 可塑剤 6官能アクリレート系モノマー 12部 (日本化薬(株)製、DPCA−120、分子量1947) 界面活性剤 0.4部 (メガファックF−177、大日本インキ化学工業(株)製) メチルエチルケトン 75部 これを厚み100μmの2軸延伸PETベースに塗布、乾燥膜
厚が約20μmとなるように塗布量を調節した。
【0129】1−2.光熱変換層の作製 1)光熱変換層形成用塗布液の調製 下記の各成分をスターラーで攪拌しながら混合して光熱
変換層形成用塗布液を調製した。 塗布液組成 赤外線吸収色素(NK−2014、日本感光色素(株)製) 10部 バインダー(リカコートSN−20F、新日本理化(株)製) 200部 N−メチル−2−ピロリドン 2000部 界面活性剤 1部 (メガファックF−177、大日本インキ化学工業(株)製) 2)支持体表面への光熱変換層の形成 上記クッション層塗布表面上に、上記の塗布液を回転塗
布機(ホワイラー)を用いて塗布した後、塗布物を10
0℃のオーブン中で2分間乾燥して、該支持体上に光熱
変換層を形成した。得られた光熱変換層は、波長700
〜1000nmの範囲では830nm付近に吸収極大が
あり、その吸光度(光学密度:OD)をマクベス濃度計
で測定したところ、OD=1.0であった。膜厚は、走
査型電子顕微鏡により、光熱変換層の断面を観察したと
ころ、平均で0.3μmであった。
変換層形成用塗布液を調製した。 塗布液組成 赤外線吸収色素(NK−2014、日本感光色素(株)製) 10部 バインダー(リカコートSN−20F、新日本理化(株)製) 200部 N−メチル−2−ピロリドン 2000部 界面活性剤 1部 (メガファックF−177、大日本インキ化学工業(株)製) 2)支持体表面への光熱変換層の形成 上記クッション層塗布表面上に、上記の塗布液を回転塗
布機(ホワイラー)を用いて塗布した後、塗布物を10
0℃のオーブン中で2分間乾燥して、該支持体上に光熱
変換層を形成した。得られた光熱変換層は、波長700
〜1000nmの範囲では830nm付近に吸収極大が
あり、その吸光度(光学密度:OD)をマクベス濃度計
で測定したところ、OD=1.0であった。膜厚は、走
査型電子顕微鏡により、光熱変換層の断面を観察したと
ころ、平均で0.3μmであった。
【0130】1−3.画像形成層の作製 3)画像形成層形成用塗布液の調製 下記の各成分をペイントシェーカー(東洋精機(株)
製)で2時間分散処理した後、ガラスビーズを除去し、
レッド顔料分散母液を調製した。 顔料分散母液組成 本発明用バインダー(モノマー(a):モノマー(c):モノマー(b)=ア クリル酸:ジエチレングリコールモノエチルエーテルアクリレート:スチレン= 32:6:62(モル比)、質量平均分子量1万)の20質量%n−プロピルア ルコール溶液 12.6部 顔料 イルガジン・レッドBPT(赤色) 24部 分散助剤(ソルスパースS−20000、ICI(株)製) 0.8部 n−プロピルアルコール 110部 ガラスビーズ 100部 下記の各成分をスターラーで攪拌しながら混合して、レ
ッド画像形成層形成用塗布液を調製した。 塗布液組成 上記顔料分散母液 20部 重合開始剤 ミヒラーズケトン 0.1部 熱硬化性モノマー ペンタエリスリトールテトラアクリレート 2.0部 n−プロピルアルコール 60部 界面活性剤 0.05部 (メガファックF−176PF、大日本インキ化学工業(株)製) 以下同様にしてグリーン色で銅フタロシアニン(緑色)顔
料、ブルー色でスーダンブルー(青色)を使用して画像形
成塗布液を調製した。 4)光熱変換層表面へのレッド画像形成層の形成 前記の光熱変換層の表面に、上記塗布液を塗布した後、
塗布物を100℃のオーブン中で2分間乾燥して、光熱
変換層の上にレッド画像形成層(顔料64.2重量%、
ポリビニルブチラール33.7重量%)を形成した。得
られた画像形成層の吸光度(光学密度:OD)をマクベ
ス濃度計TD504(B)で測定したところ、OD=
0.7であった。膜厚は、前記と同様にして測定したと
ころ、平均で0.4μmであった。以上の工程により、
支持体の上に、クッション層、光熱変換層、及びレッド
画像形成層がこの順に設けられた熱転写シートを作成し
た。同様にしてグリーン画像形成層、ブルー画像形成層
を有する転写しートを作製した。 5)ブラック画像形成層用塗布液の調製 下記の各成分を、ニーダーのミルに入れ、少量の溶剤を
添加しつつ剪断力を加え、分散前処理を行った。その分
散物に、更に溶剤を加えて、最終的に下記組成となるよ
うに調製し、サンドミル分散を2時間行い、顔料分散母
液を得た。 [ブラック顔料分散母液組成] 組成1 ・本発明用バインダー(モノマー(a):モノマー(c):モノマー(b)=ア クリル酸:ジエチレングリコールモノエチルエーテルアクリレート:スチレン= 32:6:62(モル比)、質量平均分子量1万)の20質量%n−プロピルア ルコール溶液 12.6部 ・Pigment Black(ピグメントブラック) 7(カーボンブラック C.I.No.77266) 4.5 部 (「三菱カーボンブラック #5」、三菱化学(株)製、PVC黒度:1) ・分散助剤 0.8部 (「ソルスパースS−20000」、ICI(株)製) ・n−プロピルアルコール 79.4部 組成2 ・本発明用バインダー(モノマー(a):モノマー(c):モノマー(b)=ア クリル酸:ジエチレングリコールモノエチルエーテルアクリレート:スチレン= 32:6:62(モル比)、質量平均分子量1万)の20質量%n−プロピルア ルコール溶液 12.6部 ・Pigment Black(ピグメントブラック) 7(カーボンブラック C.I.No.77266) 10.5 部 (「三菱カーボンブラック MA100」、三菱化学(株)製、PVC黒度:1 0) ・分散助剤 0.8部 (「ソルスパースS−20000」、ICI(株)製) ・n−プロピルアルコール 79.4部
製)で2時間分散処理した後、ガラスビーズを除去し、
レッド顔料分散母液を調製した。 顔料分散母液組成 本発明用バインダー(モノマー(a):モノマー(c):モノマー(b)=ア クリル酸:ジエチレングリコールモノエチルエーテルアクリレート:スチレン= 32:6:62(モル比)、質量平均分子量1万)の20質量%n−プロピルア ルコール溶液 12.6部 顔料 イルガジン・レッドBPT(赤色) 24部 分散助剤(ソルスパースS−20000、ICI(株)製) 0.8部 n−プロピルアルコール 110部 ガラスビーズ 100部 下記の各成分をスターラーで攪拌しながら混合して、レ
ッド画像形成層形成用塗布液を調製した。 塗布液組成 上記顔料分散母液 20部 重合開始剤 ミヒラーズケトン 0.1部 熱硬化性モノマー ペンタエリスリトールテトラアクリレート 2.0部 n−プロピルアルコール 60部 界面活性剤 0.05部 (メガファックF−176PF、大日本インキ化学工業(株)製) 以下同様にしてグリーン色で銅フタロシアニン(緑色)顔
料、ブルー色でスーダンブルー(青色)を使用して画像形
成塗布液を調製した。 4)光熱変換層表面へのレッド画像形成層の形成 前記の光熱変換層の表面に、上記塗布液を塗布した後、
塗布物を100℃のオーブン中で2分間乾燥して、光熱
変換層の上にレッド画像形成層(顔料64.2重量%、
ポリビニルブチラール33.7重量%)を形成した。得
られた画像形成層の吸光度(光学密度:OD)をマクベ
ス濃度計TD504(B)で測定したところ、OD=
0.7であった。膜厚は、前記と同様にして測定したと
ころ、平均で0.4μmであった。以上の工程により、
支持体の上に、クッション層、光熱変換層、及びレッド
画像形成層がこの順に設けられた熱転写シートを作成し
た。同様にしてグリーン画像形成層、ブルー画像形成層
を有する転写しートを作製した。 5)ブラック画像形成層用塗布液の調製 下記の各成分を、ニーダーのミルに入れ、少量の溶剤を
添加しつつ剪断力を加え、分散前処理を行った。その分
散物に、更に溶剤を加えて、最終的に下記組成となるよ
うに調製し、サンドミル分散を2時間行い、顔料分散母
液を得た。 [ブラック顔料分散母液組成] 組成1 ・本発明用バインダー(モノマー(a):モノマー(c):モノマー(b)=ア クリル酸:ジエチレングリコールモノエチルエーテルアクリレート:スチレン= 32:6:62(モル比)、質量平均分子量1万)の20質量%n−プロピルア ルコール溶液 12.6部 ・Pigment Black(ピグメントブラック) 7(カーボンブラック C.I.No.77266) 4.5 部 (「三菱カーボンブラック #5」、三菱化学(株)製、PVC黒度:1) ・分散助剤 0.8部 (「ソルスパースS−20000」、ICI(株)製) ・n−プロピルアルコール 79.4部 組成2 ・本発明用バインダー(モノマー(a):モノマー(c):モノマー(b)=ア クリル酸:ジエチレングリコールモノエチルエーテルアクリレート:スチレン= 32:6:62(モル比)、質量平均分子量1万)の20質量%n−プロピルア ルコール溶液 12.6部 ・Pigment Black(ピグメントブラック) 7(カーボンブラック C.I.No.77266) 10.5 部 (「三菱カーボンブラック MA100」、三菱化学(株)製、PVC黒度:1 0) ・分散助剤 0.8部 (「ソルスパースS−20000」、ICI(株)製) ・n−プロピルアルコール 79.4部
【0131】次に、下記の成分をスターラーで攪拌しな
がら混合して、ブラック画像形成層用塗布液を調製し
た。 [ブラック画像形成層用塗布液組成] ・上記ブラック顔料分散母液 185.7部 組成1:組成2=70:30(部) ・本発明用バインダー(モノマー(a):モノマー(c):モノマー(b)=ア クリル酸:ジエチレングリコールモノエチルエーテルアクリレート:スチレン= 32:6:62(モル比)、質量平均分子量1万)の20質量%n−プロピルア ルコール溶液 11.9部 重合開始剤 ・ミヒラーズケトン 0.1部 熱硬化性モノマー ・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 2.0部 ・ワックス系化合物 (ステアリン酸アミド「ニュートロン2」、日本精化(株)製) 1.7部 (ベヘン酸アミド「ダイヤミッドBM」、日本化成(株)製) 1.7部 (ラウリル酸アミド「ダイヤミッドY」、日本化成(株)製) 1.7部 (パルミチン酸アミド「ダイヤミッドKP」、日本化成(株)製) 1.7部 (エルカ酸アミド「ダイヤミッドL−200」、日本化成(株)製) 1.7部 (オレイン酸アミド「ダイヤミッドO−200」、日本化成(株)製)1.7部 ・ロジン 11.4部 (「KE−311」、荒川化学(株)製) (成分:樹脂酸80〜97%;樹脂酸成分:アビエチン酸30〜40%、ネオアビエチ ン酸10〜20%、ジヒドロアビエチン酸14%、テトラヒドロアビエチン酸14%) ・界面活性剤 2.1部 (「メガファックF−176PF」、固形分20%、大日本インキ化学工業社製 ) ・無機顔料 7.1部 (「MEK−ST」、30%メチルエチルケトン溶液、日産化学(株)社製) ・n−プロピルアルコール 1050部 ・メチルエチルケトン 295部 上記レッド画像形成層を有する熱転写シートの形成と同
様にして前記光熱変換層の表面に、上記ブラック画像形
成層用塗布液を塗布し、ブラック画像形成層を有する熱
転写シートを作製した。 −2.受像シートの作成 受像シート支持体として厚み200μmの住友ベークライ
ト社ポリエーテルスルホンFS-1300を使用しその上に下
記組成物層(厚み1μm)を設けた。 ポリビニルブチラール 16部 (電気化学工業(株)製、デンカブチラール#2000−L) 界面活性剤 0.5部 (メガファックF−177、大日本インキ化学工業(株)製) n−プロピルアルコール 100部
がら混合して、ブラック画像形成層用塗布液を調製し
た。 [ブラック画像形成層用塗布液組成] ・上記ブラック顔料分散母液 185.7部 組成1:組成2=70:30(部) ・本発明用バインダー(モノマー(a):モノマー(c):モノマー(b)=ア クリル酸:ジエチレングリコールモノエチルエーテルアクリレート:スチレン= 32:6:62(モル比)、質量平均分子量1万)の20質量%n−プロピルア ルコール溶液 11.9部 重合開始剤 ・ミヒラーズケトン 0.1部 熱硬化性モノマー ・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 2.0部 ・ワックス系化合物 (ステアリン酸アミド「ニュートロン2」、日本精化(株)製) 1.7部 (ベヘン酸アミド「ダイヤミッドBM」、日本化成(株)製) 1.7部 (ラウリル酸アミド「ダイヤミッドY」、日本化成(株)製) 1.7部 (パルミチン酸アミド「ダイヤミッドKP」、日本化成(株)製) 1.7部 (エルカ酸アミド「ダイヤミッドL−200」、日本化成(株)製) 1.7部 (オレイン酸アミド「ダイヤミッドO−200」、日本化成(株)製)1.7部 ・ロジン 11.4部 (「KE−311」、荒川化学(株)製) (成分:樹脂酸80〜97%;樹脂酸成分:アビエチン酸30〜40%、ネオアビエチ ン酸10〜20%、ジヒドロアビエチン酸14%、テトラヒドロアビエチン酸14%) ・界面活性剤 2.1部 (「メガファックF−176PF」、固形分20%、大日本インキ化学工業社製 ) ・無機顔料 7.1部 (「MEK−ST」、30%メチルエチルケトン溶液、日産化学(株)社製) ・n−プロピルアルコール 1050部 ・メチルエチルケトン 295部 上記レッド画像形成層を有する熱転写シートの形成と同
様にして前記光熱変換層の表面に、上記ブラック画像形
成層用塗布液を塗布し、ブラック画像形成層を有する熱
転写シートを作製した。 −2.受像シートの作成 受像シート支持体として厚み200μmの住友ベークライ
ト社ポリエーテルスルホンFS-1300を使用しその上に下
記組成物層(厚み1μm)を設けた。 ポリビニルブチラール 16部 (電気化学工業(株)製、デンカブチラール#2000−L) 界面活性剤 0.5部 (メガファックF−177、大日本インキ化学工業(株)製) n−プロピルアルコール 100部
【0132】−3.画像の形成 直径1mmの真空吸着用のサクション穴(3cm×3c
mのエリアに1個の面密度)が設けられた直径25cm
の回転ドラムに、上記受像シート(25cm×35c
m)を巻き付け、吸着させた。次いで30cm×40c
mの熱転写シートを受像シートから均等にはみ出すよう
に重ね、スクイズローラーでスクイーズさせつつ、サク
ション孔に空気が吸われるようにして熱転写シートを密
着させ、受像シートと熱転写シートとを積層した。サク
ション孔が塞がれた状態での減圧度は1気圧に対して−
150mmHg(≒81.13kPa)であった。つい
で、上記のドラムを回転させ、ドラム上の積層体の表面
に外側から波長830nmの半導体レーザー光を、光熱
変換層の表面で7μmのスポットとなるように集光し、
回転ドラムの回転方向(主走査方向)に対して直角方向
に移動させながら(副走査)、積層体へのレーザー画像
記録を行った。レーザー記録は、図3に示すカラーフィ
ルター画像に相当する画像をレーザー光により像様に熱
転写シート側から照射することで行った。レーザー照射
条件は以下のとおりである。 レーザパワー:110mW 主走査速度:4m/秒 副走査ピッチ(1回転当たりの副走査量):6.35μ
m 温度、湿度:25℃、50%RH 上記のレーザ画像記録を行った積層体をドラムから取り
外し、受像シートと熱転写シートとを手で引きはがした
ところ、画像(画線)形成層のレーザ照射部のみが転写
シートから受像シートに転写されているのが確認され
た。次いで、この画像が転写された受像シートを170
℃、1時間の条件で熱処理及び超高圧水銀灯で0.5〜
5J/cm2で1分間露光処理を行った。
mのエリアに1個の面密度)が設けられた直径25cm
の回転ドラムに、上記受像シート(25cm×35c
m)を巻き付け、吸着させた。次いで30cm×40c
mの熱転写シートを受像シートから均等にはみ出すよう
に重ね、スクイズローラーでスクイーズさせつつ、サク
ション孔に空気が吸われるようにして熱転写シートを密
着させ、受像シートと熱転写シートとを積層した。サク
ション孔が塞がれた状態での減圧度は1気圧に対して−
150mmHg(≒81.13kPa)であった。つい
で、上記のドラムを回転させ、ドラム上の積層体の表面
に外側から波長830nmの半導体レーザー光を、光熱
変換層の表面で7μmのスポットとなるように集光し、
回転ドラムの回転方向(主走査方向)に対して直角方向
に移動させながら(副走査)、積層体へのレーザー画像
記録を行った。レーザー記録は、図3に示すカラーフィ
ルター画像に相当する画像をレーザー光により像様に熱
転写シート側から照射することで行った。レーザー照射
条件は以下のとおりである。 レーザパワー:110mW 主走査速度:4m/秒 副走査ピッチ(1回転当たりの副走査量):6.35μ
m 温度、湿度:25℃、50%RH 上記のレーザ画像記録を行った積層体をドラムから取り
外し、受像シートと熱転写シートとを手で引きはがした
ところ、画像(画線)形成層のレーザ照射部のみが転写
シートから受像シートに転写されているのが確認され
た。次いで、この画像が転写された受像シートを170
℃、1時間の条件で熱処理及び超高圧水銀灯で0.5〜
5J/cm2で1分間露光処理を行った。
【0133】比較例 実施例1において、各色の画像形成層用塗布液組成にお
いて本発明用バインダーの20質量%n−プロピルアル
コール溶液12.6部に代えてポリビニルブチラール
(電気化学工業(株)製、デンカブチラール#2000
−L、ビカット軟化点57℃)の20質量%n−プロピ
ルアルコール溶液12.6部を用い、重合開始剤及び熱
硬化性モノマーを用いない以外は実施例1と同様に各色
の熱転写シートを作製し、実施例1と同様に受像シート
上に画像を形成した。ただし、熱処理及び露光処理はし
なかった。
いて本発明用バインダーの20質量%n−プロピルアル
コール溶液12.6部に代えてポリビニルブチラール
(電気化学工業(株)製、デンカブチラール#2000
−L、ビカット軟化点57℃)の20質量%n−プロピ
ルアルコール溶液12.6部を用い、重合開始剤及び熱
硬化性モノマーを用いない以外は実施例1と同様に各色
の熱転写シートを作製し、実施例1と同様に受像シート
上に画像を形成した。ただし、熱処理及び露光処理はし
なかった。
【0134】−4.画像の評価方法 できた画像を有する受像シートを170℃、1時間の条
件下に放置した後、常温、常湿に戻し、画像の支持体と
の密着性をゴバン目試験(JIS−K−5400)、画
像の硬度を鉛筆引っかき試験(JIS−K−5400)
に準じて評価し、表1に示した。
件下に放置した後、常温、常湿に戻し、画像の支持体と
の密着性をゴバン目試験(JIS−K−5400)、画
像の硬度を鉛筆引っかき試験(JIS−K−5400)
に準じて評価し、表1に示した。
【0135】
【表1】
【0136】また、この密着性を評価された試料の画像
の400nm〜800nmにおける吸収スペクトルを、
受像シート支持体をリファレンスとして分光光度計を用
いて測定したところ、該支持体の光透過率を100%と
したとき、実施例1及び比較例では画像の光線透過率は
全領域で98%以上であり、更に、同試料をN−メチル
ピロリドン中に40℃で30分浸漬した後の画像の吸収
スペクトルを上記と同様に測定したところ、実施例1で
は光線透過率は全領域で95%以上であり、比較例では
95%以下であった。さらに処理後の層厚を製膜後の層
厚と比較したところ、実施例1では残膜率は90%以上
であり、比較例では80%以下であった。
の400nm〜800nmにおける吸収スペクトルを、
受像シート支持体をリファレンスとして分光光度計を用
いて測定したところ、該支持体の光透過率を100%と
したとき、実施例1及び比較例では画像の光線透過率は
全領域で98%以上であり、更に、同試料をN−メチル
ピロリドン中に40℃で30分浸漬した後の画像の吸収
スペクトルを上記と同様に測定したところ、実施例1で
は光線透過率は全領域で95%以上であり、比較例では
95%以下であった。さらに処理後の層厚を製膜後の層
厚と比較したところ、実施例1では残膜率は90%以上
であり、比較例では80%以下であった。
【0137】上記より、本発明で得られた画像形成品は
比較例に比べて耐熱性、耐薬品性、耐傷性に優れている
ことが分る。
比較例に比べて耐熱性、耐薬品性、耐傷性に優れている
ことが分る。
【0138】
【発明の効果】本発明によれば、CTP時代のフイルム
レスに対応し校正刷りやアナログ式カラープルーフから
代わるコントラクトプル−フを提供でき、このプルーフ
は顧客の承認を得るための印刷物やアナログ式カラープ
ルーフと一致した色再現性を再現できる。印刷インクと
同じ顔料系色材を使用し、本紙への転写が可能であり、
モワレ等のないDDCPシステムを提供できる。また本
発明によれば本紙転写が可能であり、印刷インクと同じ
顔料系色材を使用し、印刷物近似性の高い大サイズ(A
2/B2)DDCPシステムを提供できる。また、本発
明は上記画像形成材料をDDCPシステムに適用するこ
とにより種々の表示装置に用いられるカラーフィルター
を可撓性フィルム上に作製できる。本発明はレ−ザ−薄
膜熱転写方式を用い、顔料色材を使用し、実網点記録を
行って本紙転写できるものである。異なる温湿度条件下
において、マルチビーム2次元配列であるレーザー光に
より、高エネルギーでレーザー記録した場合も、画質が
良好であり、安定した転写濃度の画像を受像シート上に
形成し得る、多色画像形成方法及びそれを用いたカラー
フィルター形成方法を提供することができる。
レスに対応し校正刷りやアナログ式カラープルーフから
代わるコントラクトプル−フを提供でき、このプルーフ
は顧客の承認を得るための印刷物やアナログ式カラープ
ルーフと一致した色再現性を再現できる。印刷インクと
同じ顔料系色材を使用し、本紙への転写が可能であり、
モワレ等のないDDCPシステムを提供できる。また本
発明によれば本紙転写が可能であり、印刷インクと同じ
顔料系色材を使用し、印刷物近似性の高い大サイズ(A
2/B2)DDCPシステムを提供できる。また、本発
明は上記画像形成材料をDDCPシステムに適用するこ
とにより種々の表示装置に用いられるカラーフィルター
を可撓性フィルム上に作製できる。本発明はレ−ザ−薄
膜熱転写方式を用い、顔料色材を使用し、実網点記録を
行って本紙転写できるものである。異なる温湿度条件下
において、マルチビーム2次元配列であるレーザー光に
より、高エネルギーでレーザー記録した場合も、画質が
良好であり、安定した転写濃度の画像を受像シート上に
形成し得る、多色画像形成方法及びそれを用いたカラー
フィルター形成方法を提供することができる。
【図1】レーザーを用いた薄膜熱転写による多色画像形
成の機構の概略を説明する図である。
成の機構の概略を説明する図である。
【図2】レーザー熱転写用記録装置の構成例を示す図で
ある。
ある。
【図3】カラーフィルターの画素の形成例を示す。
1 記録装置 2 記録ヘッド 3 副走査レール 4 記録ドラム 5 熱転写シートローディングユニット 6 受像シートロール 7 搬送ローラ 8 スクイーズローラー 9 カッター 10 熱転写シート 10K、10C、10M、10Y 熱転写シートロール 12 支持体 14 光熱変換層 16 画像形成層 20 受像シート 22 受像シート用支持体 24 受像層 30 積層体 31 排出台 32 廃棄口 33 排出口 34 エアー 35 廃棄箱 41 カラーフィルター 42 レッドフィルターの画素 43 グリーンフィルターの画素 44 ブルーフィルターの画素 45 ブラックマトリックス
Claims (10)
- 【請求項1】 支持体上に少なくとも光熱変換層、画像
形成層を有する熱転写シートと受像シートとからなる画
像形成材料において、画像形成層はバインダーとして一
般式(a)で表されるモノマー1〜35質量部、一般式
(b)で表されるモノマー1〜30質量部及び一般式
(c)で表されるモノマー35〜85質量部からなる1
00質量部の共重合体を全バインダーの少なくとも50
質量%含むことを特徴とする画像形成材料。 【化1】 (式中、R1、R2、R3及びR5はそれぞれ水素原子また
は炭素数1〜3のアルキル基を示し、R4は炭素数1〜
5のアルキル基を示し、R6は水素原子、炭素数1〜3
のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシル基またはハ
ロゲン原子を示し、nは1〜10の整数を示す。) - 【請求項2】 前記支持体と光熱変換層の間にクッショ
ン機能を有する層を有する請求項1に記載の画像形成材
料。 - 【請求項3】 前記受像シートは支持体上に少なくとも
受像層を有してなる請求項1または2に記載の画像形成
材料。 - 【請求項4】 前記受像シートはポリエーテルスルホン
または非晶性環状ポリオレフィンからなる支持体を含む
請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成材料。 - 【請求項5】 前記支持体は放電処理が施されている請
求項4記載の画像形成材料。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の画像形
成材料を用いることを特徴とするカラーフィルター形成
材料。 - 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の熱転写
シートを同記載の受像シートと重ねあわせ熱転写シート
側からレーザー光を像様に照射して受像シートに画像を
形成させることを特徴とする画像形成方法。 - 【請求項8】 前記レーザー光は半導体レーザーである
請求項7記載の画像形成方法。 - 【請求項9】 前記光熱変換層の吸収波長が700〜1500n
mである請求項7または8記載の画像形成方法。 - 【請求項10】 請求項7〜9のいずれかに記載の画像
形成方法を用いることを特徴とするカラーフィルター形
成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001067018A JP2002264535A (ja) | 2001-03-09 | 2001-03-09 | 画像形成材料、カラーフィルター形成材料、画像形成方法並びにカラーフィルター形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001067018A JP2002264535A (ja) | 2001-03-09 | 2001-03-09 | 画像形成材料、カラーフィルター形成材料、画像形成方法並びにカラーフィルター形成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002264535A true JP2002264535A (ja) | 2002-09-18 |
Family
ID=18925432
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---|---|---|---|
JP2001067018A Pending JP2002264535A (ja) | 2001-03-09 | 2001-03-09 | 画像形成材料、カラーフィルター形成材料、画像形成方法並びにカラーフィルター形成方法 |
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Country | Link |
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-
2001
- 2001-03-09 JP JP2001067018A patent/JP2002264535A/ja active Pending
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