JP2003176962A - 温度調節装置及び環境試験器 - Google Patents

温度調節装置及び環境試験器

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JP2003176962A
JP2003176962A JP2001376784A JP2001376784A JP2003176962A JP 2003176962 A JP2003176962 A JP 2003176962A JP 2001376784 A JP2001376784 A JP 2001376784A JP 2001376784 A JP2001376784 A JP 2001376784A JP 2003176962 A JP2003176962 A JP 2003176962A
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refrigerant
heat exchanger
temperature control
cooling
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Junya Shinozuka
準也 篠塚
Seiichi Murakami
精一 村上
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Espec Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フロンガスを使用しない環境試験器を開発す
ることを課題とする。併せて温度設定範囲が広く、環境
試験器に適合した温度調節装置を開発する。 【解決手段】 環境試験器の冷却装置(温度調節装置)
10は、ペルチェモジュール11を内蔵したペルチェユ
ニット12,13を使用し、その他、負荷側熱交換器4
3、二系統形熱交換器45、高温側ポンプ46、低温側
ポンプ47、電磁弁48及び送風機49によって構成さ
れる。冷却装置10は、強冷機能と弱冷機能を備える。
強冷の際にはペルチェモジュールに通電し、ペルチェユ
ニット12,13の冷却側キャビティ25→負荷側熱交
換器43→低温側ポンプ47→冷却側キャビティ25の
順で冷媒を循環させる。弱冷の場合は、ペルチェモジュ
ールへの通電を停止し、冷却側キャビティ25→負荷側
熱交換器43→外部側熱交換器50→冷却側キャビティ
25の順で冷媒を循環させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、恒温恒湿器に代表
される環境試験器に関するものであり、特に冷却機能を
備えた環境試験器に関するものである。また本発明は、
環境試験器に好適な温度調節装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】恒温恒湿器に代表される環境試験器は、
機器の信頼性試験や耐久試験に欠くことができないもの
であり、製造業を中心とする企業や研究所に広く普及し
ている。ここで環境試験器は、温度や湿度を所定の試験
範囲に維持する必要から、冷却装置が搭載されているも
のが多い。そして従来技術の環境試験器では、冷媒ガス
を圧縮、膨張させて低温を得る冷却サイクルを応用した
冷却装置が使用され、冷媒ガスとしてフロンガスが使用
されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、フロ
ンガスのオゾン層破壊作用が地球的な問題となってい
る。そこでフロンガスを使用しない環境試験器の開発が
急がれている。一方、フロンガスを使用しない冷却装置
の一つとして、ペルチェ(Peltier)モジュールを使用し
た冷却装置が注目されている。そこで本発明者らは、従
来のフロンガスを使用する冷却装置に代わって、ペルチ
ェモジュールを使用する環境試験器の開発に着手した。
ここでペルチェモジュールとは、ペルチェ(Peltier)素
子を平面状に並べたものであり、熱電モジュール又は熱
電熱モジュールとも称される。ペルチェモジュールは、
二つの伝熱面を有し、電流を流すことにより一方の伝熱
面が加熱され、他方の伝熱面が冷却される機能を持つ部
材である。
【0004】ペルチェモジュールを使用する冷却装置と
しては、ペルチェモジュールに直接的に放熱板を取り付
けて空気と熱交換を行う構成と、液状の熱媒体を活用す
る構成が知られている。前者のペルチェモジュールに直
接的に放熱板を取り付けて空気と熱交換を行う構成は、
電子回路の冷却等に活用されている。具体的には、ペル
チェモジュールの冷却側と放熱側に放熱板を取付けて空
気と熱交換を行うものである。本構成を採用する場合
は、冷却側の放熱板を環境試験器の温度調節室(恒温恒
湿槽等)内に配置し、温度調節室の内部を冷却する。
【0005】一方、液状の熱媒体を活用する冷却装置の
代表的なものとして、特表平6−504361号に開示
された発明がある。特表平6−504361号に開示さ
れた冷却装置は、冷蔵庫に採用される構成であり、ペル
チェモジュールを挟んで二つの熱媒体通過キャビティを
構成し、放熱側伝熱面と接するキャビティを熱交換器と
ポンプによって構成される閉回路に接続し、他方の冷却
側伝熱面に面するキャビティも同様に熱交換器とポンプ
によって構成される閉回路に接続している。この様にし
て、ペルチェモジュールの放熱側の伝熱面を含む循環流
路と、冷却面を含む循環流路を構成し、この回路に水を
主体とする熱媒体を循環させる。そして二つの循環流路
の内、冷却側の流路の熱交換器によって所望の冷却を行
う。
【0006】特表平6−504361号に開示された発
明を環境試験器に採用する場合は、ペルチェモジュール
の冷却側伝熱面を含む循環流路に接続された熱交換器を
環境試験器の温度調節室内に配置し、放熱側伝熱面を含
む循環流路に接続された熱交換器を温度調節室の外部に
配置することとなる。そしてペルチェモジュールに通電
し、環境試験器の内部に配置した熱交換器によって環境
試験器の内部を冷却する。
【0007】しかしながら、前者のペルチェモジュール
に放熱板を取り付ける方策は、電子回路等を冷却するた
めに開発された技術であり、また後者の方策は冷蔵庫に
使用するために開発された技術であるため、環境試験器
に採用するには無理がある。
【0008】すなわち環境試験器はその性質上、温度の
設定範囲が電子回路や冷蔵庫等に比べて極めて広い。具
体的には、電子回路における温度設定範囲が15°Cか
ら30°C程度であり、冷蔵庫のそれが−10°Cから
5°C程度であるのに対し、環境試験器には10°Cか
ら95°Cといった広範囲の温度設定範囲が要求され
る。
【0009】そのため前者のペルチェモジュールに放熱
板を取り付ける方策では冷却能力が不足する。また環境
試験器は長時間に渡って連続運転されるものであるが、
前者のペルチェモジュールに放熱板を取り付ける方策を
採用すると放熱板に霜が付く不具合があり、装置内の温
度を長時間に渡って維持することができない。
【0010】一方、後者の熱媒体を活用する冷却装置
は、冷却能力の点では及第点が与えられるものの、高温
領域での対応が困難であるという問題点がある。すなわ
ち環境試験器では、前記した様に10°Cから95°C
といった広範囲の温度設定範囲が要求され、例えば80
°Cといった高温状態を維持しなければならない場合も
ある。そのため内部温度が80°Cからさらに上昇傾向
にある場合には、冷却装置によって内部を冷却すること
が必要となる。しかしながら熱媒体を活用する冷却装置
では、ペルチェモジュールに通電すると、温度調節室の
内部に配置される熱交換器の温度が低くなり過ぎ、内部
の温度が急激に低下してしまう。そのため従来技術の冷
却装置を採用すると、高温領域で使用する際に温度調節
室の温度がオーバーシュートして目標の80°よりもさ
らに低下してしまい、目標の80°に安定させることが
できない。
【0011】そこで本発明は、上記した問題点に注目
し、フロンガスを使用しない環境試験器を開発すること
を課題とするものである。また併せて本発明は、温度設
定範囲が広く、環境試験器に適合したフロンガスを使用
しない温度調節装置の開発を課題とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】そして上記した課題を解
決するための請求項1に記載の発明は、被温度調節部材
の温度調節を行う温度調節装置において、少なくとも二
つの伝熱面を有し電流を流すことにより一方の伝熱面か
ら放熱され他方の伝熱面が冷却されるペルチェモジュー
ルと、被温度調節部材の温度を調節する負荷側熱交換器
と、被温度調節部材の外部に設けられた外部側熱交換器
と、ペルチェモジュールの冷却側伝熱面との間で熱交換
可能な部位を通過する冷媒循環流路を有し、前記冷媒循
環流路は前記負荷側熱交換器と外部側熱交換器を直列的
に流れる流路を備えることを特徴とする温度調節装置で
ある。
【0013】本発明の温度調節装置はペルチェモジュー
ルを使用するものである。そして本発明の温度調節装置
は、ペルチェモジュールの他に負荷側熱交換器と外部側
熱交換器を持つ。そして負荷側熱交換器は、例えば環境
試験器の温度調節室等の被温度調節部材側に配置され
る。一方、外部側熱交換器は、温度調節室等の被温度調
節部材の外部に配される。そして本発明の温度調節装置
では、ペルチェモジュールの冷却側伝熱面との間で熱交
換可能な部位を通過する冷媒循環流路を有し、この冷媒
循環流路は前記負荷側熱交換器と外部側熱交換器を直列
的に流れる流路を備える。そのため本発明の温度調節装
置では、被温度調節部材側に配置された熱交換器によっ
て被温度調節部材側の熱を奪い、当該熱を外部側熱交換
器に移動させ、外部側熱交換器によって直接的に外部に
放熱することができる。
【0014】また請求項2に記載の発明は、被温度調節
部材の温度調節を行う温度調節装置において、少なくと
も二つの伝熱面を有し電流を流すことにより一方の伝熱
面から放熱され他方の伝熱面が冷却されるペルチェモジ
ュールと、被温度調節部材の温度を調節する負荷側熱交
換器と、被温度調節部材の外部に設けられた外部側熱交
換器と、ペルチェモジュールの冷却側伝熱面との間で熱
交換可能な部位を通過する冷媒循環流路を有し、前記冷
媒循環流路は前記負荷側熱交換器と外部側熱交換器を直
列的に流れる流路と、外部側熱交換器をバイパスするバ
イパス流路を備え、さらに外部側熱交換器への冷媒の流
れを規制する弁を有することを特徴とする温度調節装置
である。
【0015】本発明の温度調節装置についてもペルチェ
モジュールを使用するものである。そして本発明の温度
調節装置についてもペルチェモジュールの他に負荷側熱
交換器と外部側熱交換器を持ち、負荷側熱交換器は、温
度調節室等に配置され、外部側熱交換器はその外部に配
される。また本発明の温度調節装置では、ペルチェモジ
ュールの冷却側伝熱面との間で熱交換可能な部位を通過
する冷媒循環流路を備え、この冷媒循環流路は前記負荷
側熱交換器と外部側熱交換器を直列的に流れる流路と、
外部側熱交換器をバイパスするバイパス流路を有する。
そして本発明の温度調節装置では、冷媒循環流路に外部
側熱交換器への冷媒の流れを規制する弁が設けられてい
る。すなわち本発明の温度調節装置では、冷媒循環流路
は負荷側熱交換器と外部側熱交換器が直列的に結ばれる
流路と、外部側熱交換器をバイパスするバイパス流路を
備え、両者への流量配分を弁によって切り替えることが
できる。そのため被温度調節部材の温度や設定温度に応
じて、外部側熱交換器に流れる冷媒の量を制限し、ある
いは遮断することができる。したがって本発明の温度調
節装置は、外部側熱交換器の温度を変化させることがで
き、被温度調節部材の温度設定範囲が広い。
【0016】また請求項3に記載の発明は、少なくとも
強冷と弱冷の二段階に冷却する冷却制御機能を有し、被
温度調節部材を強冷する場合には、ペルチェモジュール
に通電すると共に冷媒循環流路に冷媒を循環させ、この
際、冷媒は主としてバイパス流路を通過させ、被温度調
節部材を弱冷する場合には、ペルチェモジュールへの通
電を停止すると共に冷媒循環流路に冷媒を循環させ、こ
の際、より多くの冷媒が外部側熱交換器を通過すること
を特徴とする請求項1又は2に記載の温度調節装置であ
る。
【0017】本発明の温度調節装置は、強冷と弱冷の二
段階に冷却する冷却制御機能を有する。そして被温度調
節部材を強冷する場合には、ペルチェモジュールに通電
する。その結果、ペルチェモジュールの冷却側が低温化
し、放熱側が高温となる。そして被温度調節部材を強冷
する場合には、冷媒循環流路に冷媒を循環させるが、こ
の際、冷媒は主としてバイパス流路を通過させる。した
がってペルチェモジュールの冷却側によって低温化した
冷媒は、負荷側熱交換器に入り、被温度調節部材との間
で熱交換する。この時、前記した様にペルチェモジュー
ルに通電されており、冷媒の温度が低いため負荷側熱交
換器の温度は低い。そのため被温度調節部材は強冷され
る。そして冷媒は負荷側熱交換器を出るが、被温度調節
部材を強冷する際における多くの場合では、負荷側熱交
換器を出た冷媒の温度は外気温度と同等あるいはそれ以
下である。そのため冷媒の戻り回路においては、冷媒を
主としてバイパス流路に流し、バイパス流路を経由して
ペルチェユニット側に戻す。これに対して被温度調節部
材を弱冷する場合には、ペルチェモジュールへの通電を
停止した状態で冷媒循環流路に冷媒を循環させる。その
ため冷媒は、ペルチェモジュールで冷やされることなく
循環し、負荷側熱交換器は常温程度又はそれ以上の温度
となる。しかしながら例えば環境試験器を弱冷する様な
場合では、被温度調節部材たる温度調節室の温度が常温
よりも高い場合も多く、負荷側熱交換器によって温度調
節室の温度を下げることができる。そして冷媒は負荷側
熱交換器を出るが、被温度調節部材を弱冷する際におけ
る多くの場合では、負荷側熱交換器を出た冷媒の温度は
外気温度と同等あるいはそれよりも高い。そこで本発明
では、被温度調節部材を弱冷する場合は、弁を操作して
外部側熱交換器により多くの冷媒を通過させる。すなわ
ち本発明では、弱冷を行う場合には、負荷側熱交換器を
出た冷媒の一部又は全部を一旦外部側熱交換器に通し、
外部側熱交換器によって温度を低下せしめる。そして外
部側熱交換器によって温度低下させた冷媒を循環させ、
被温度調節部材の温度を下げる。
【0018】また請求項4に記載の発明は、ペルチェモ
ジュールの放熱側伝熱面と熱交換可能な部位を通過する
高温側熱媒循環流路を有し、前記高温側熱媒循環流路は
外部に設けられた放熱用熱交換器を経由して熱媒が循環
するものであることを特徴とする請求項1乃至3のいず
れかに記載の温度調節装置である。
【0019】本発明の温度調節装置では、ペルチェモジ
ュールの放熱側にも熱媒循環流路が設けられている。そ
して外部に設けられた放熱用熱交換器によってペルチェ
モジュールの放熱側の熱が外部に放出される。そのため
本発明の温度調節装置は、ペルチェモジュールの放熱側
の放熱効率が高く、ペルチェモジュールの低温側の温度
をより低下させることができる。
【0020】また請求項5に記載の発明は、ペルチェモ
ジュールの放熱側伝熱面と熱交換可能な部位を通過する
高温側熱媒循環流路を有し、前記高温側熱媒循環流路は
外部に設けられた放熱用熱交換器を経由して熱媒が循環
するものであり、少なくとも強冷と弱冷の二段階に冷却
する冷却制御機能を有し、被温度調節部材を強冷する場
合には、ペルチェモジュールに通電すると共に冷媒循環
流路に冷媒を循環させ、この際、冷媒は主としてバイパ
ス流路を通過させ、さらに高温側熱媒循環流路に熱媒体
を循環させ、被温度調節部材を弱冷する場合には、ペル
チェモジュールへの通電を停止すると共に冷媒循環流路
に冷媒を循環させ、この際、より多くの冷媒が外部側熱
交換器を通過し、さらに高温側熱媒循環流路の熱媒体の
循環を停止させることを特徴とする請求項2乃至4のい
ずれかに記載の温度調節装置である。
【0021】本発明の温度調節装置についても、強冷と
弱冷の二段階に冷却する冷却制御機能を有する。そして
被温度調節部材を強冷する場合には、ペルチェモジュー
ルに通電し、冷媒循環流路に冷媒を循環させる。このと
き冷媒は主としてバイパス流路を経由してペルチェユニ
ット側に戻す。一方、被温度調節部材を弱冷する場合に
は、ペルチェモジュールへの通電を停止した状態で冷媒
循環流路に冷媒を循環させる。この時、負荷側熱交換器
を出た冷媒の一部又は全部を一旦外部側熱交換器に通
し、外部側熱交換器によって温度を低下せしめる。また
本発明の温度調節装置では、ペルチェモジュールの放熱
側にも熱媒循環流路が設けられているので、ペルチェモ
ジュールの放熱側の放熱効率が高い。本発明では、弱冷
を行う場合には、ペルチェモジュールにおける熱交換が
行われないから、高温側熱媒循環流路の熱媒体の循環を
停止させる。
【0022】また請求項6に記載の発明は、外部側熱交
換器と放熱用熱交換器は一体化されたものであり、さら
に送風機を備え、当該送風機による送風を受けて空冷さ
れることを特徴とする請求項4又は5に記載の温度調節
装置である。
【0023】本発明の温度調節装置では、外部側熱交換
器と放熱用熱交換器が一体化されているから、場所を取
らずコンパクトである。
【0024】また請求項7に記載の発明は、請求項1乃
至6のいずれかに記載の温度調節装置が取り付けられた
環境試験器であって、内部の温度が調節される温度調節
室を有し、負荷側熱交換器によって温度調節室の温度を
調節することを特徴とする環境試験器である。
【0025】本発明の環境試験器は、ペルチェモジュー
ルを採用したものであるからフロンガスを使用せず、オ
ゾン層を破壊する懸念がない。また本発明の環境試験器
は、温度設定範囲が広い。
【0026】また請求項8に記載の発明は、設定温度が
一定未満であって温度調節室の内部を冷却する必要があ
る時、或いは温度調節室の温度が一定未満であって温度
調節室の内部をさらに冷却する必要がある時にはペルチ
ェモジュールに通電しつつ冷媒循環流路に冷媒を循環さ
せ、設定温度が一定以上であって温度調節室の内部を冷
却する必要がある時、或いは環境試験器内の温度が一定
以上であって温度調節室の内部を冷却する必要がある時
にはペルチェモジュールへの通電を停止した状態で冷媒
循環流路に冷媒を循環させることを特徴とする請求項7
に記載の環境試験器である。
【0027】ここで、「設定温度が一定未満であって温
度調節室の内部を冷却する必要がある時、或いは温度調
節室の温度が一定未満であって温度調節室の内部をさら
に冷却する必要がある時にはペルチェモジュールに通電
しつつ冷媒循環流路に冷媒を循環させ・・・」とは、
「設定温度が一定未満であって温度調節室の内部を冷却
する必要がある時」だけにペルチェモジュールに通電さ
れる構成と、「温度調節室の温度が一定未満であって温
度調節室の内部をさらに冷却する必要がある時」だけに
ペルチェモジュールに通電される構成と、両者のいずれ
かの条件が揃った時にペルチェモジュールに通電される
構成の三者を包含する趣旨である。また「設定温度が一
定以上であって温度調節室の内部を冷却する必要がある
時、或いは環境試験器内の温度が一定以上であって温度
調節室の内部を冷却する必要がある時にはペルチェモジ
ュールへの通電を停止した状態で・・・」とは「設定温
度が一定以上であって温度調節室の内部を冷却する必要
がある時」だけペルチェモジュールへの通電を停止」す
る構成と、「環境試験器内の温度が一定以上であって温
度調節室の内部を冷却する必要がある時」だけペルチェ
モジュールへの通電を停止」する構成と、両者のいずれ
かの条件が揃った時にペルチェモジュールへの通電が停
止される構成の三者を包含する趣旨である。
【0028】本発明の環境試験器では、設定温度が一定
未満であって温度調節室の内部を冷却する必要がある
時、或いは温度調節室の温度が一定未満であって温度調
節室の内部をさらに冷却する必要がある時にペルチェモ
ジュールに通電しつつ冷媒循環流路に冷媒を循環させ
る。すなわちこれらの場合にはペルチェモジュールによ
って熱交換を行う。これに対して、設定温度が一定以上
であって温度調節室の内部を冷却する必要がある時、或
いは環境試験器内の温度が一定以上であって温度調節室
の内部を冷却する必要がある時にはペルチェモジュール
への通電を停止した状態で冷媒循環流路に冷媒を循環さ
せる。すなわちペルチェモジュールによる熱交換を使用
せず、冷媒を循環させることによって温度調節室内の熱
を奪う。
【0029】また請求項9に記載の発明は、温度調節装
置と、内部の温度が調節される温度調節室を有する環境
試験器において、前記温度調節装置は、少なくとも二つ
の伝熱面を有し電流を流すことにより一方の伝熱面から
放熱され他方の伝熱面が冷却されるペルチェモジュール
と、温度調節室に設けられた負荷側熱交換器と、温度調
節室の外部に設けられた外部側熱交換器と、ペルチェモ
ジュールの冷却側伝熱面との間で熱交換可能な部位を通
過する冷媒循環流路を有し、前記冷媒循環流路は前記負
荷側熱交換器と外部側熱交換器を直列的に流れる流路
と、外部側熱交換器をバイパスするバイパス流路を備
え、さらに外部側熱交換器への冷媒の流れを規制する弁
を有し、設定温度が一定未満であって温度調節室の内部
を冷却する必要がある時、或いは設定温度と温度調節室
の温度差が一定以上であって温度調節室の内部を冷却す
る必要がある時にはペルチェモジュールに通電すると共
に冷媒循環流路に冷媒を循環させ、この際、冷媒は主と
してバイパス流路を通過させ、設定温度が一定以上であ
って温度調節室の内部を冷却する必要がある時、或いは
設定温度と環境試験器内の温度差が一定未満であって温
度調節室の内部を冷却する必要がある時にはペルチェモ
ジュールへの通電を停止すると共に冷媒循環流路に冷媒
を循環させ、この際、より多くの冷媒が外部側熱交換器
を通過することを特徴とする環境試験器である。
【0030】本発明においても「設定温度が一定未満で
あって温度調節室の内部を冷却する必要がある時、或い
は温度調節室の温度が一定未満であって温度調節室の内
部をさらに冷却する必要がある時にはペルチェモジュー
ルに通電しつつ冷媒循環流路に冷媒を循環させ・・・」
の解釈は前記した通りである。また「設定温度が一定以
上であって温度調節室の内部を冷却する必要がある時、
或いは環境試験器内の温度が一定以上であって温度調節
室の内部を冷却する必要がある時にはペルチェモジュー
ルへの通電を停止した状態で・・・」の解釈についても
前記した通りである。
【0031】本発明の環境試験器は、温度調節装置と、
内部の温度が調節される温度調節室を備える。また温度
調節装置はペルチェモジュールを使用するものである。
そして本発明の温度調節装置は、ペルチェモジュールの
他に負荷側熱交換器と外部側熱交換器を持つ。負荷側熱
交換器は、温度調節室に配置され、外部側熱交換器は、
温度調節室等の被温度調節部材の外部に配される。そし
て温度調節装置は、ペルチェモジュールの冷却側伝熱面
との間で熱交換可能な部位を通過する冷媒循環流路を備
え、この冷媒循環流路は前記負荷側熱交換器と外部側熱
交換器を直列的に流れる流路と、外部側熱交換器をバイ
パスするバイパス流路を有する。さらに本発明の温度調
節装置では、冷媒循環流路に外部側熱交換器への冷媒の
流れを規制する弁が設けられており、負荷側熱交換器と
外部側熱交換器が直列的に結ばれる流路と、バイパス流
路への流量配分を弁によって切り替えることができる。
本発明の環境試験器では設定温度が一定未満であって温
度調節室の内部を冷却する必要がある時、或いは設定温
度と温度調節室の温度差が一定以上であって温度調節室
の内部を冷却する必要がある時にはペルチェモジュール
に通電しつつ冷媒循環流路に冷媒を循環させる。すなわ
ちこれらの場合にはペルチェモジュールによって熱交換
を行う。そしてこのとき冷媒は主としてバイパス流路を
経由してペルチェユニット側に戻す。一方、被温度調節
部材を弱冷する場合には、ペルチェモジュールへの通電
を停止した状態で冷媒循環流路に冷媒を循環させる。こ
の時、負荷側熱交換器を出た冷媒の一部又は全部を一旦
外部側熱交換器に通し、外部側熱交換器によって温度を
低下せしめる。
【0032】また請求項10に記載の発明は、ペルチェ
モジュールの放熱側伝熱面と熱交換可能な部位を通過す
る高温側熱媒循環流路を有し、前記高温側熱媒循環流路
は外部に設けられた放熱用熱交換器を経由して循環する
ものであり、ペルチェモジュールに通電する際には高温
側熱媒循環流路に熱媒体を循環させ、ペルチェモジュー
ルへの通電を停止する際には高温側熱媒循環流路の熱媒
体の循環を停止させることを特徴とする請求項7乃至9
のいずれかに記載の環境試験器である。
【0033】本発明の温度調節装置では、ペルチェモジ
ュールの放熱側にも熱媒循環流路が設けられているの
で、ペルチェモジュールの放熱側の放熱効率が高い。本
発明では、弱冷を行う場合には、ペルチェモジュールに
おける熱交換が行われないから、高温側熱媒循環流路の
熱媒体の循環を停止させる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下さらに本発明の実施形態につ
いて説明する。図1は、本発明の実施形態の環境試験器
の外観図である。図2は、図1の環境試験器に内蔵され
ている冷却装置の配管構成図であり、強冷時の冷媒の流
れを示す。図3は、図1の環境試験器に内蔵されている
冷却装置の配管構成図であり、弱冷時の冷媒の流れを示
す。図4は、ペルチェモジュールの断面図およびその拡
大図である。図5は、図1の環境試験器で使用するペル
チェユニットの断面図である。図6は本発明の実施形態
の環境試験器の動作を示すフローチャート図である。図
7は本発明の他の実施形態の環境試験器の動作を示すフ
ローチャート図である。図8は本発明の他の実施形態の
環境試験器に内蔵されている冷却装置の配管構成図であ
る。図9は本発明の他の実施形態の環境試験器に内蔵さ
れている冷却装置の配管構成図である。
【0035】図1において、1は本発明の実施形態の環
境試験器を示す。本実施形態の環境試験器1は、全体形
状が長方形の箱体であり、正面部は大きく扉部2、制御
部3、及び水タンク挿入部5に分かれている。すなわち
環境試験器1の正面には大きな扉2が設けられており、
扉2には覗き窓6と取っ手7が取り付けられている。
【0036】また制御部3には各種の操作盤が配されて
いる。水タンク挿入部5には引出し部が設けられ、内部
に図示しない水タンクが挿入されている。
【0037】環境試験器1の内部であって前記した扉部
2の内側部分には恒温恒湿槽(温度調節室)8がある。
恒温恒湿槽8は、公知のそれと同様に断熱材で囲まれて
いる。環境試験器1には公知のそれと同様にヒータ(図
示せず)と加湿皿(図示せず)及び図2,3の様な回路
構成の冷却装置(温度調節装置)10が内蔵されてい
る。そしてヒータと冷却装置10を適宜制御して恒温恒
湿槽8の内部を所望の温度に保ち、さらに前記した水タ
ンクの水を加湿皿から蒸発させて内部の湿度を一定に保
つ。
【0038】前記した様に本実施形態の環境試験器1
は、冷却装置(温度調節装置)を内蔵するが、当該冷却
装置は本実施形態に特有のものであり詳細に説明する。
すなわち本実施形態の環境試験器1で採用する冷却装置
10は、図2,3に示すようにペルチェモジュール11
を内蔵したペルチェユニット12,13を使用するもの
である。
【0039】ここでペルチェモジュール11は、図4に
示す様に公知のペルチェ素子を利用したものであり、P
型半導体15とN型半導体16が並べて設けられたもの
である。ペルチェモジュール10の断面構造は、図4の
通りであり、P型とN型の熱電半導体15,16を上下
交互の電極17で直列に接続し、上下をセラミックの絶
縁板18で固定したものである。なおP型熱電半導体1
5とN型熱電半導体16の組み合わせがペルチェ素子の
最小単位である。
【0040】ペルチェモジュール11は外形形状が平板
状をしており、その表裏面が伝熱面となる。そして電流
を流すことにより一方の伝熱面(放熱側伝熱面31)が
加熱され、他方の伝熱面(冷却側伝熱面30)が冷却さ
れる。
【0041】ペルチェユニット12,13は同一構造の
ものであり、図5に示すような構造であって、それぞれ
2個づつペルチェモジュール11を内蔵している。すな
わちペルチェユニット12,13はそれぞれ二個のペル
チェモジュール11と、冷却側ユニット片20、加熱側
ユニット片21から成る。
【0042】冷却側ユニット片20及び加熱側ユニット
片21は、同一の形状をしており、樹脂等によって成形
されたものであっていずれも内部に2か所の凹部22,
23が形成されている。ペルチェユニット12,13
は、図5の様に冷却側ユニット片20と、加熱側ユニッ
ト片21を向き合わせにして接合し、その中央部に二個
のペルチェモジュール11を配したものである。
【0043】ペルチェユニット12,13の内部はペル
チェモジュール11を境界壁として二つのキャビティ2
5,26に仕切られている。そして一方のキャビティ2
5が冷媒通過キャビティとして機能し、他方のキャビテ
ィ26が熱媒通過キャビティ26として機能する。すな
わちペルチェモジュール5の冷却側伝熱面30と冷却側
ユニット片2の凹部22,23の間に冷媒通過キャビテ
ィ25が形成され、ペルチェモジュール11の放熱側伝
熱面31と加熱側ユニット片3の凹部22,23の間に
熱媒通過キャビティ26が形成されている。
【0044】冷却側の冷媒通過キャビティ25と加熱側
の熱媒通過キャビティ26は、前記した様にペルチェモ
ジュール11自身によって仕切られている他、隙間に図
示しないシール剤が充填され両者の間は完全に封鎖され
ている。そのため加熱側のキャビティを流れる熱媒と冷
却側のキャビティを流れる冷体が混合されることはな
い。
【0045】また冷媒通過キャビティ25には冷媒導入
口32と冷媒排出口33が設けられている。一方、熱媒
通過キャビティ26にも熱媒導入口35と熱媒排出口3
6が設けられている。
【0046】本実施形態で採用する冷却装置10の冷却
系統は、図2,3の通りであり、前記したペルチェユニ
ット12,13の他、負荷側熱交換器43、二系統形熱
交換器45、高温側ポンプ46、低温側ポンプ47、電
磁弁48及び送風機49によって構成される。ここで上
記した二系統形熱交換器45は、内部に二系統の流路を
有するものであり、そのうちの一系統は外部側熱交換器
50として機能し、他方は放熱用熱交換器51として機
能する。
【0047】また送風機49は二系統形熱交換器45の
近傍にあり、二系統形熱交換器45に送風して内部の熱
媒を冷却するものである。二系統形熱交換器45は、恒
温恒湿槽(温度調節室)8の外部に設置されている。こ
れに対して負荷側熱交換器43は、恒温恒湿槽8の内部
又は恒温恒湿槽8と連通する空気流路中に設置され、恒
温恒湿槽8内の空気と熱交換を行い、被温度調節部材の
温度を調節するものである。
【0048】そして本実施形態で採用する冷却装置10
の冷却系統は、ペルチェユニット12,13と上記した
機器によって高温側熱媒循環流路40と、冷却側の冷媒
循環流路41が構成されたものである。以下、冷媒及び
熱媒の循環流路について詳細に説明する。本実施形態の
環境試験器1で採用する冷却装置10では、二つのペル
チェユニット12,13を並列に接続して使用してい
る。すなわち図2,3の様に、二つのペルチェユニット
12,13の冷媒通過キャビティ25に注目すると、二
つの冷媒通過キャビティ25の冷媒導入口32は、直前
の部分で合流されている。また同様に冷媒排出口33に
ついても出口近傍部分で合流されている。熱媒通過キャ
ビティ26についても同様であり、二つの熱媒導入口3
5は合流され、また二つの熱媒排出口36が合流されて
いる。
【0049】高温側熱媒循環流路40は、ペルチェユニ
ット12,13の熱媒通過キャビティ26を出た熱媒が
高温側ポンプ46と二系統形熱交換器45の放熱用熱交
換器51を経て熱媒通過キャビティ26に戻る回路であ
る。すなわちペルチェユニット12,13の二つの熱媒
排出口36が出口近傍で合流されて、高温側ポンプ46
の入り側に接続されている。また高温側ポンプ46の出
側は放熱用熱交換器51の入り側に接続されている。さ
らに放熱用熱交換器51の出側は分岐されて二つの熱媒
導入口35に接続されている。なお高温側熱媒循環流路
40の高温側ポンプ46とペルチェユニット12,13
の熱媒導入口35の間の部分の流路は、ティによって一
部分岐され、サービスバルブ55が取り付けられてい
る。サービスバルブ55は、高温側熱媒循環流路40に
熱媒を導入したり、空気抜きを行なう際に使用するもの
である。
【0050】一方、冷媒循環流路41は、ペルチェユニ
ット12,13の冷媒通過キャビティ25を出た冷媒が
負荷側熱交換器43を経て冷媒通過キャビティ25に戻
る流路であるが、本実施形態では負荷側熱交換器43の
下流側の流路がさらに二系統に別れている。すなわち本
実施形態で採用する冷媒循環流路41ではペルチェユニ
ット12,13の二つの冷媒排出口33が集合され、負
荷側熱交換器43に接続されている。そして負荷側熱交
換器43の下流部分で流路が分岐部42で分岐され、一
方の流路が電磁弁48を経て二系統形熱交換器45の外
部側熱交換器50に接続されている。そして外部側熱交
換器50が低温側ポンプ47の入り側に接続されてい
る。
【0051】一方、前記した分岐配管の一方は、外部側
熱交換器50をバイパスし、このバイパス流路52は外
部側熱交換器50の下流側と合流して低温側ポンプ47
の入り側に接続されている。なお冷媒循環流路41の低
温側ポンプ47の上流部分がティによって一部分岐さ
れ、サービスバルブ56が取り付けられている。サービ
スバルブ56は、冷媒循環流路41に冷媒を導入する際
に使用するものである。
【0052】なお図2,3において、破線で示した部位
は断熱材を表している。すなわち本実施形態の環境試験
器1では、冷媒循環流路41の大部分に断熱材が巻かれ
ている。ただし、冷媒循環流路41の分岐部42から外
部側熱交換器50を経てバイパス流路52と合流するま
での間については、断熱材はない。
【0053】そして前記した高温側熱媒循環流路40と
冷媒循環流路41には、水を主体とする熱媒体が循環さ
れる。なお高温側熱媒循環流路40と冷媒循環流路41
を流れる液体はいずれも「熱媒体」であるが、本明細書
中では理解を容易にするために冷媒循環流路41を流れ
る液体を「冷媒」と称し、高温側熱媒循環流路40を流
れる液体を「熱媒」と称している。
【0054】冷媒循環流路41には、凍結を防止するた
めに、プロピレングリコール等の不凍液を添加すること
が望ましい。また環境試験器は、恒温恒湿槽内を95°
C程度の高温に保つ場合もあり、水を単独で冷媒として
使用すると沸騰してしまう懸念がある。そのためプロピ
レングリコール等の不凍液を添加すると沸点が上昇する
点で好ましい。
【0055】冷媒循環流路41に水とプロピレングリコ
ールとの混合物を採用する場合には、プロピレングリコ
ールの濃度は、15%以上60%以下であることが望ま
しい。すなわちプロピレングリコールの濃度が15%未
満である場合は、凍結防止効果や沸騰防止効果が薄い。
またプロピレングリコール濃度が60%を越えると、粘
度上昇等によって冷媒の循環量の減少が著しく、熱交換
の効率が低下する。そのためプロピレングリコール濃度
は15%以上60%以下であることが推奨される。また
特に望ましいプロピレングリコール濃度は20%以上3
0%未満であり、最も推奨される濃度は25%程度であ
る。プロピレングリコール濃度が25%の時の予想沸点
は120°Cであり、予想凍結温度は−15°Cであ
る。
【0056】次に、本実施形態の環境試験器1の作用に
ついて説明する。本実施形態の環境試験器1は、前記し
た様に図示しないヒータと、図2,3に示す冷却装置1
0を備え、恒温恒湿槽8内の温度を10°Cから95°
Cの範囲において、任意の温度に保つことができる。す
なわち環境試験器1の操作盤を操作し、所望の温度に温
度設定を行うと、公知のP.I.D.制御等によってヒ
ータと冷却装置10が機能し、恒温恒湿槽8内の温度を
設定温度に保つ。より具体的には、設定温度よりも恒温
恒湿槽8内の温度が低い場合には冷却装置10を停止
し、ヒータによって加熱して恒温恒湿槽8内の温度を上
昇させる。またあるいは冷却装置10の出力を低下さ
せ、ヒータの出力を増大させることによって恒温恒湿槽
8内の温度を上昇させる。
【0057】逆に設定温度よりも恒温恒湿槽8内の温度
が高い場合にはヒータを停止し、冷却装置10によって
冷却して恒温恒湿槽8内の温度を降下させる。またある
いはヒータの出力を低下させ、冷却装置10の出力を増
大させることによって恒温恒湿槽8内の温度を降下させ
る。
【0058】ここで本実施形態で採用する冷却装置10
では、強冷機能と弱冷機能を備える。そして状況に応じ
て強冷と弱冷を使い分けることができる。ここで強冷機
能は、恒温恒湿槽8の温度を相当の低温まで下げたい場
合に採用する機能であり、ペルチェモジュール11を機
能させて恒温恒湿槽8の温度を低下させるものである。
例えば図6に示すフローチャート図の様に、設定温度が
30°C未満である場合であって、恒温恒湿槽8内の温
度が設定温度よりも高い場合には強冷動作に行わせる。
言い換えると、設定温度が一定未満であって温度調節室
の内部を冷却する必要がある時に強冷動作が行なわれ
る。強冷動作における冷媒、熱媒の流れは図2の通りで
ある。
【0059】本実施形態の環境試験器1において、恒温
恒湿槽8内を強冷する場合は、ペルチェモジュール11
に通電し、高温側熱媒循環流路40及び冷媒循環流路4
1に熱媒及び冷媒を循環させる。この時、冷媒循環流路
41においては電磁弁48を閉じてバイバス流路52に
冷媒を流す。
【0060】より具体的に説明すると、恒温恒湿槽8内
を強冷する場合は、ペルチェモジュール11に通電す
る。その結果ペルチェ素子の作用により、熱移動が行わ
れペルチェモジュール11の冷却側伝熱面30の温度が
低下し、放熱側伝熱面31の温度が上昇する。
【0061】そして同時に高温側ポンプ46と低温側ポ
ンプ47を起動し、高温側熱媒循環流路40及び冷媒循
環流路41に熱媒及び冷媒を循環させる。同時に冷媒循
環流路41に設けられた電磁弁48を閉鎖し、外部熱交
換器50側を遮断する。その結果、冷媒循環流路41に
おいては、ペルチェユニット12,13の冷却側キャビ
ティ25→負荷側熱交換器43→低温側ポンプ47→冷
却側キャビティ25の順で冷媒が循環する。そしてペル
チェユニット12,13の冷却側キャビティ25内にお
いて冷媒がペルチェモジュール11の冷却側伝熱面30
と接し、冷却側伝熱面30と熱交換して冷媒が冷却され
る。低温化した冷媒は負荷側熱交換器43に流れ込み、
恒温恒湿槽8内の空気と熱交換して恒温恒湿槽8内の温
度を低下させる。
【0062】そして負荷側熱交換器43を出た冷媒は、
バイパス流路41を流れて直接的に低温側ポンプ47に
入り、さらに加圧されてペルチェモジュール12,13
の冷却側キャビティ25に戻る。
【0063】このように負荷側熱交換器43を出た冷媒
を直接的にペルチェモジュール12,13の冷却側キャ
ビティ25に戻す理由は次の通りである。すなわち恒温
恒湿槽8の設定温度が30°C未満である様な場合は、
恒温恒湿槽8内の温度が最高でも32°C程度であるか
ら、負荷側熱交換器43を出た冷媒の温度は少なくとも
それ以下であり、常温よりも低い場合が多い。そこでこ
の冷媒を断熱材で囲まれた流路によって回収し、ペルチ
ェモジュールによって低温化する。
【0064】また高温側熱媒流路40においては、ペル
チェユニット12,13の放熱側キャビティ26→高温
側ポンプ46→放熱側熱交換器(二系統形熱交換器の一
部)51→放熱側キャビティ26の順で熱媒が循環す
る。そしてペルチェユニット12,13の放熱側キャビ
ティ26内において熱媒がペルチェモジュール11の放
熱側伝熱面31と接し、熱媒が加熱される。そして高温
化した熱媒は放熱側熱交換器51に流れ込み、外気と熱
交換されて熱媒自体の温度が低下する。
【0065】一方、弱冷機能は、恒温恒湿槽8の温度が
高温であり、これを幾分低下させたい場合に採用する機
能である。例えば図6に示すフローチャート図の様に、
設定温度が30°C以上である場合であって、恒温恒湿
槽8内の温度が設定温度よりも高い場合に弱冷動作を行
う。強冷動作における冷媒、熱媒の流れは図3の通りで
ある。弱冷動作を行わしめる場合にはペルチェモジュー
ル11は機能させない。本実施形態の環境試験器1にお
いて、恒温恒湿槽8内を弱冷する場合は、ペルチェモジ
ュール11への通電を停止する。そして冷媒循環流路4
1側だけに冷媒を循環させ、高温側熱媒循環流路40に
は熱媒を循環させない。ただし二系統形熱交換器45の
送風機49は起動させる。またこの時、冷媒循環流路4
1においては外部側熱交換器50に対して冷媒を流す。
【0066】より具体的に説明すると、恒温恒湿槽8内
を弱冷する場合は、ペルチェモジュール11への通電を
停止する。その結果ペルチェ素子の機能は停止し、ペル
チェユニット12,13は単なる流体流路の一部として
のみ機能する。
【0067】そして同時に低温側ポンプ47のみを起動
し、高温側熱媒循環流路40及び冷媒循環流路41に熱
媒及び冷媒を循環させる。また冷媒循環流路41に設け
られた電磁弁48を開き、外部側熱交換器50側に向か
う流路を開放する。その結果、冷媒循環流路41におい
ては、ペルチェユニット12,13の冷却側キャビティ
25→負荷側熱交換器43→外部側熱交換器50→冷却
側キャビティ25の順で冷媒が循環する。ただし、外部
側熱交換器50をバイバスするバイパス流路52にも一
部冷媒が流れる。
【0068】弱冷機能では、前記した様にペルチェモジ
ュール11への通電は停止しているから、ペルチェモジ
ュール11による温度変化がない状態で冷媒が負荷側熱
交換器43に流れ込む。しかしながら、弱冷機能を発揮
させる場合は、前記した様に設定温度が高い場合であ
り、例え常温の冷媒を負荷側熱交換器43に流しても、
負荷側熱交換器43の表面温度は恒温恒湿槽8の内部温
度よりも低い。そのため恒温恒湿槽8内の空気と熱交換
して恒温恒湿槽8内の温度を低下させることができる。
【0069】また弱冷動作の場合は、冷媒温度が比較的
高く、恒温恒湿槽8内の温度に近いから、恒温恒湿槽8
の温度低下勾配は緩いものとなる。そのため弱冷動作
は、恒温恒湿槽8内の温度を緩やかに低下させることが
でき、オーバーシュートが少ない。そのため恒温恒湿槽
8内の温度を一定に維持する場合に好適である。
【0070】そして負荷側熱交換器43を出た冷媒は、
外部側熱交換器50に入る。ここで恒温恒湿槽8の設定
温度が30°C以上である様な場合は、恒温恒湿槽8内
の温度が常温よりも高く、負荷側熱交換器43を出た冷
媒の温度も常温以上となっている場合が多い。そこでこ
の冷媒を外部側熱交換器50に導入し、送風機49から
送風して冷媒の温度を低下させる。なお前記した様に外
部側熱交換器50に導入される冷媒の温度は、常温より
も高いから、外部側熱交換器50の導入部分の配管は断
熱する必要がない。またむしろ当該部位は断熱しない方
が望ましい。
【0071】上記した実施形態の冷却装置10は、弱冷
動作を行なうことができ、その効果としてオーバーシュ
ートが少ない点を説明したが、他にペルチェモジュール
11の耐久性の向上も期待できる。すなわちペルチェモ
ジュール11に通電して熱交換を行なう際、冷却側伝熱
面30が過度に高温であると、ペルチェモジュール11
が傷む。そのためペルチェモジュール11の耐久性を考
慮すると、ペルチェモジュール11に通電した状態にお
いては、一定温度以上の熱媒を冷却側キャビティ25に
流すべきではない。ここで上記した実施形態を採用する
と、高温の熱媒が冷却側キャビティ25に流れて且つペ
ルチェモジュール11に通電されるという機会が減少す
る。そのためペルチェモジュール11の耐久性の向上が
期待できる。
【0072】以上説明した実施形態では、設定温度が一
定未満であるか否かによって強冷動作と弱冷動作を分け
たが、恒温恒湿槽内の温度によって両者を区別してもよ
い。例えば図7に示すフローチャート図の様に、恒温恒
湿槽内の温度が50°C未満であれば強冷動作を行い、
50°C以上であれば弱冷動作を行う。また設定温度に
よる区別と恒温恒湿槽内の温度による区別を併用しても
よい。またさらに設定温度と実際の恒温恒湿槽内の温度
との差に応じて強冷動作と弱冷動作を分けてもよい。こ
の様な構成を採用する場合も、ペルチェモジュール11
の耐久性の向上が期待できる。
【0073】また以上説明した実施形態では、弱冷動作
の際においてもペルチェユニットに冷媒を通過させた
が、弱冷動作においてはペルチェユニットをバイパスし
て冷媒を循環させてもよい。すなわち弱冷動作において
は単なる配管の一部として機能するだけであるから、必
ずしもペルチェユニットに冷媒を通過させる必要はな
い。したがって例えば図8の様にペルチェユニットをバ
イパスするバイパス流路59を設け、当該バイパス流路
に電磁弁60を挿入しておく、そして弱冷動作の際には
電磁弁60を開き、冷媒の多くをバイパスさせる。図8
に示す構成は、図2,3の構成に比べて電磁弁が一つ余
計に必要であるという欠点があるが、流路抵抗が高いペ
ルチェユニットをバイパスして冷媒を循環させることが
できるので、冷媒の流量が増大し、熱交換能力が高まる
という利点がある。
【0074】また上記した実施形態では、外部側熱交換
器への冷媒流入を規制するために、分岐部と外部側熱交
換器に至るまでの間に電磁弁48を設けた。この構成
は、バイパス流路52側の流量を確保し、最低限の循環
量を確保するものであり望ましい構成であるが、本発明
はこの構成に限定されるものではなく、電磁弁をバイパ
ス流路側に設けてもよい。さらには図9に示すように分
岐部に三方片61を設けてもよい。
【0075】また本発明の冷却装置(温度調節装置)
は、主として環境試験器に採用することを目的として開
発されたものであるが、もちろん他の用途にも転用する
こともできる。
【0076】
【発明の効果】以上説明した様に本発明の温度調節装置
及び環境試験器は、ペルチェモジュールを採用するもの
であってフロンガスを使用しない。そのためオゾン層を
破壊する懸念がない。また本発明の温度調節装置は、ペ
ルチェモジュールの他に負荷側熱交換器と外部側熱交換
器を持ち、冷媒循環流路は前記負荷側熱交換器と外部側
熱交換器を直列的に流れる流路を備える。そのため本発
明の温度調節装置環境試験器では、被温度調節部材側に
配置された熱交換器によって被温度調節部材側の熱を奪
い、当該熱を外部側熱交換器に移動させ、外部側熱交換
器によって直接的に外部に放熱することができる。
【0077】特に請求項2に記載の温度調節装置では、
外部側熱交換器をバイパスするバイパス流路を有する。
そして本発明の温度調節装置では、冷媒循環流路に外部
側熱交換器への冷媒の流れを規制する弁が設けられてい
る。そのため被温度調節部材の温度や設定温度に応じ
て、外部側熱交換器に流れる冷媒の量を制限し、あるい
は遮断することができる。したがって本発明の温度調節
装置は、外部側熱交換器の温度を変化させることがで
き、被温度調節部材の温度設定範囲が広い。
【0078】さらに請求項3に記載の温度調節装置は、
強冷と弱冷の二段階に冷却する冷却制御機能を有するの
で、被温度調節部材の状況に応じて両者を切り換えるこ
とができ、適用範囲が広いという効果がある。
【0079】また請求項4に記載の温度調節装置では、
ペルチェモジュールの放熱側にも熱媒循環流路が設けら
れているので、放熱効率が高く、被温度調節部材をより
一層低温に冷却することができる効果がある。
【0080】また請求項5に記載の温度調節装置につい
ても、強冷と弱冷の二段階に冷却する冷却制御機能を有
するので、被温度調節部材の状況に応じて両者を切り換
えることができ、適用範囲が広いという効果がある。ま
た本発明の温度調節装置では、ペルチェモジュールの放
熱側にも熱媒循環流路が設けられているので、ペルチェ
モジュールの放熱側の放熱効率が高く、被温度調節部材
をより一層低温に冷却することができる効果がある。
【0081】また請求項6に記載の温度調節装置は、外
部側熱交換器と放熱用熱交換器が一体化されているか
ら、場所を取らずコンパクトであるという効果がある。
【0082】また請求項8、請求項9に記載の記載の環
境試験器は、設定温度が一定未満であって温度調節室の
内部を冷却する必要がある時、或いは温度調節室の温度
が一定未満であって温度調節室の内部をさらに冷却する
必要がある時にペルチェモジュールに通電しつつ冷媒循
環流路に冷媒を循環させる。本発明の環境試験器では、
必要に応じてペルチェモジュールに通電しつつ冷媒循環
流路に冷媒を循環させ、ペルチェモジュールによって熱
交換を行うので、温度調節室の温度を相当に低下させる
ことができる効果がある。また本発明の環境試験器で
は、設定温度が一定以上であって温度調節室の内部を冷
却する必要がある時、或いは環境試験器内の温度が一定
以上であって温度調節室の内部を冷却する必要がある時
にはペルチェモジュールへの通電を停止した状態で冷媒
循環流路に冷媒を循環させる。すなわちペルチェモジュ
ールによる熱交換を利用せず、冷媒を循環させることに
よって温度調節室内の熱を奪う。そのため温度調節室内
の温度を緩やかに低下させることができる。この様に本
発明の環境試験器は、温度調節室の温度を相当に低下さ
せることができる効果と、温度調節室内の温度を緩やか
に低下させることができる効果の双方を併せ持つ。
【0083】さらに加えて請求項9に記載の環境試験器
では、冷媒循環流路に負荷側熱交換器と外部側熱交換器
を直列的に流れる流路と、外部側熱交換器をバイパスす
るバイパス流路を有する。そして本発明の温度調節装置
では、冷媒循環流路に外部側熱交換器への冷媒の流れを
規制する弁が設けられており、負荷側熱交換器と外部側
熱交換器が直列的に結ばれる流路と、バイパス流路への
流量配分を弁によって切り替えることができる。そのた
め温度調節室の温度や設定温度に応じて、外部側熱交換
器に流れる冷媒の量を制限し、あるいは遮断することが
できる。したがって本発明の温度調節装置は、外部側熱
交換器の温度を変化させることができ、被温度調節部材
の温度設定範囲が広い。
【0084】また請求項10に記載の温度調節装置で
は、ペルチェモジュールの放熱側にも熱媒循環流路が設
けられているので、ペルチェモジュールの放熱側の放熱
効率が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の環境試験器の外観図であ
る。
【図2】図1の環境試験器に内蔵されている冷却装置の
配管構成図であり、強冷時の冷媒の流れを示す。
【図3】図1の環境試験器に内蔵されている冷却装置の
配管構成図であり、弱冷時の冷媒の流れを示す。
【図4】ペルチェモジュールの断面図およびその拡大図
である。
【図5】図1の環境試験器で使用するペルチェユニット
の断面図である。
【図6】本発明の実施形態の環境試験器の動作を示すフ
ローチャート図である。
【図7】本発明の他の実施形態の環境試験器の動作を示
すフローチャート図である。
【図8】本発明の他の実施形態の環境試験器に内蔵され
ている冷却装置の配管構成図である。
【図9】本発明の他の実施形態の環境試験器に内蔵され
ている冷却装置の配管構成図である。
【符号の説明】
1 環境試験器 8 恒温恒湿槽 10 冷却装置(温度調節装置) 11 ペルチェモジュール 12,13 ペルチェユニット 25 冷媒通過キャビティ 26 熱媒通過キャビティ 32 冷媒導入口 33 冷媒排出口 35 熱媒導入口 36 熱媒排出口 40 高温側熱媒循環流路 41 冷媒循環流路 43 負荷側熱交換器 45 二系統形熱交換器 46 高温側ポンプ 47 低温側ポンプ 48 電磁弁 49 送風機 50 外部側熱交換器 51 放熱用熱交換器 52 バイパス流路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3L045 AA01 AA02 AA03 AA06 BA08 CA02 CA09 DA04 FA02 LA05 LA09 LA12 MA02 MA20 NA03 PA03 PA04 PA05

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被温度調節部材の温度調節を行う温度調
    節装置において、少なくとも二つの伝熱面を有し電流を
    流すことにより一方の伝熱面から放熱され他方の伝熱面
    が冷却されるペルチェモジュールと、被温度調節部材の
    温度を調節する負荷側熱交換器と、被温度調節部材の外
    部に設けられた外部側熱交換器と、ペルチェモジュール
    の冷却側伝熱面との間で熱交換可能な部位を通過する冷
    媒循環流路を有し、前記冷媒循環流路は前記負荷側熱交
    換器と外部側熱交換器を直列的に流れる流路を備えるこ
    とを特徴とする温度調節装置。
  2. 【請求項2】 被温度調節部材の温度調節を行う温度調
    節装置において、少なくとも二つの伝熱面を有し電流を
    流すことにより一方の伝熱面から放熱され他方の伝熱面
    が冷却されるペルチェモジュールと、被温度調節部材の
    温度を調節する負荷側熱交換器と、被温度調節部材の外
    部に設けられた外部側熱交換器と、ペルチェモジュール
    の冷却側伝熱面との間で熱交換可能な部位を通過する冷
    媒循環流路を有し、前記冷媒循環流路は前記負荷側熱交
    換器と外部側熱交換器を直列的に流れる流路と、外部側
    熱交換器をバイパスするバイパス流路を備え、さらに外
    部側熱交換器への冷媒の流れを規制する弁を有すること
    を特徴とする温度調節装置。
  3. 【請求項3】 少なくとも強冷と弱冷の二段階に冷却す
    る冷却制御機能を有し、被温度調節部材を強冷する場合
    には、ペルチェモジュールに通電すると共に冷媒循環流
    路に冷媒を循環させ、この際、冷媒は主としてバイパス
    流路を通過させ、被温度調節部材を弱冷する場合には、
    ペルチェモジュールへの通電を停止すると共に冷媒循環
    流路に冷媒を循環させ、この際、より多くの冷媒が外部
    側熱交換器を通過することを特徴とする請求項2に記載
    の温度調節装置。
  4. 【請求項4】 ペルチェモジュールの放熱側伝熱面と熱
    交換可能な部位を通過する高温側熱媒循環流路を有し、
    前記高温側熱媒循環流路は外部に設けられた放熱用熱交
    換器を経由して熱媒が循環するものであることを特徴と
    する請求項1乃至3のいずれかに記載の温度調節装置。
  5. 【請求項5】 ペルチェモジュールの放熱側伝熱面と熱
    交換可能な部位を通過する高温側熱媒循環流路を有し、
    前記高温側熱媒循環流路は外部に設けられた放熱用熱交
    換器を経由して熱媒が循環するものであり、少なくとも
    強冷と弱冷の二段階に冷却する冷却制御機能を有し、被
    温度調節部材を強冷する場合には、ペルチェモジュール
    に通電すると共に冷媒循環流路に冷媒を循環させ、この
    際、冷媒は主としてバイパス流路を通過させ、さらに高
    温側熱媒循環流路に熱媒体を循環させ、被温度調節部材
    を弱冷する場合には、ペルチェモジュールへの通電を停
    止すると共に冷媒循環流路に冷媒を循環させ、この際、
    より多くの冷媒が外部側熱交換器を通過し、さらに高温
    側熱媒循環流路の熱媒体の循環を停止させることを特徴
    とする請求項2乃至4のいずれかに記載の温度調節装
    置。
  6. 【請求項6】 外部側熱交換器と放熱用熱交換器は一体
    化されたものであり、さらに送風機を備え、当該送風機
    による送風を受けて空冷されることを特徴とする請求項
    4又は5に記載の温度調節装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれかに記載の温度
    調節装置が取り付けられた環境試験器であって、内部の
    温度が調節される温度調節室を有し、負荷側熱交換器に
    よって温度調節室の温度を調節することを特徴とする環
    境試験器。
  8. 【請求項8】 設定温度が一定未満であって温度調節室
    の内部を冷却する必要がある時、或いは温度調節室の温
    度が一定未満であって温度調節室の内部をさらに冷却す
    る必要がある時にはペルチェモジュールに通電しつつ冷
    媒循環流路に冷媒を循環させ、設定温度が一定以上であ
    って温度調節室の内部を冷却する必要がある時、或いは
    環境試験器内の温度が一定以上であって温度調節室の内
    部を冷却する必要がある時にはペルチェモジュールへの
    通電を停止した状態で冷媒循環流路に冷媒を循環させる
    ことを特徴とする請求項7に記載の環境試験器。
  9. 【請求項9】 温度調節装置と、内部の温度が調節され
    る温度調節室を有する環境試験器において、前記温度調
    節装置は、少なくとも二つの伝熱面を有し電流を流すこ
    とにより一方の伝熱面から放熱され他方の伝熱面が冷却
    されるペルチェモジュールと、温度調節室に設けられた
    負荷側熱交換器と、温度調節室の外部に設けられた外部
    側熱交換器と、ペルチェモジュールの冷却側伝熱面との
    間で熱交換可能な部位を通過する冷媒循環流路を有し、
    前記冷媒循環流路は前記負荷側熱交換器と外部側熱交換
    器を直列的に流れる流路と、外部側熱交換器をバイパス
    するバイパス流路を備え、さらに外部側熱交換器への冷
    媒の流れを規制する弁を有し、設定温度が一定未満であ
    って温度調節室の内部を冷却する必要がある時、或いは
    温度調節室の温度が一定未満であって温度調節室の内部
    をさらに冷却する必要がある時にはペルチェモジュール
    に通電すると共に冷媒循環流路に冷媒を循環させ、この
    際、冷媒は主としてバイパス流路を通過させ、設定温度
    が一定以上であって温度調節室の内部を冷却する必要が
    ある時、或いは環境試験器内の温度が一定以上であって
    温度調節室の内部を冷却する必要がある時にはペルチェ
    モジュールへの通電を停止すると共に冷媒循環流路に冷
    媒を循環させ、この際、より多くの冷媒が外部側熱交換
    器を通過することを特徴とする環境試験器。
  10. 【請求項10】 ペルチェモジュールの放熱側伝熱面と
    熱交換可能な部位を通過する高温側熱媒循環流路を有
    し、前記高温側熱媒循環流路は外部に設けられた放熱用
    熱交換器を経由して循環するものであり、ペルチェモジ
    ュールに通電する際には高温側熱媒循環流路に熱媒体を
    循環させ、ペルチェモジュールへの通電を停止する際に
    は高温側熱媒循環流路の熱媒体の循環を停止させること
    を特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の環境試
    験器。
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