JP2003176709A - セラミックハニカムフィルタ - Google Patents

セラミックハニカムフィルタ

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JP2003176709A
JP2003176709A JP2002291541A JP2002291541A JP2003176709A JP 2003176709 A JP2003176709 A JP 2003176709A JP 2002291541 A JP2002291541 A JP 2002291541A JP 2002291541 A JP2002291541 A JP 2002291541A JP 2003176709 A JP2003176709 A JP 2003176709A
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honeycomb filter
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JP2002291541A
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Hirohisa Suwabe
博久 諏訪部
Yasuhiko Otsubo
靖彦 大坪
Shinya Tokumaru
慎弥 徳丸
Hiroshi Funahashi
博 舟橋
Keiichi Nakagome
恵一 中込
Makoto Tsujita
誠 辻田
Hisataka Michisaka
久貴 通阪
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Hino Motors Ltd
Proterial Ltd
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Hino Motors Ltd
Hitachi Metals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セラミックハニカムフィルタの課題である流
路入り口部への微粒子の堆積による圧力損失上昇を防
ぎ、捕集時間の長いフィルタを得る。 【解決手段】 セラミックハニカムフィルタの隔壁の気
孔率が60%以上、隔壁間隔が2.54mm以下、隔壁
端面が流路方向に対して概略直交すると共に、流路を目
封止している封止材の外端面が隔壁端面に対して流路方
向に0.01〜5mm突出し、該突出部分が少なくとも
流路方向に対して傾斜面を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はディーゼル機関の排
出ガス中に含まれる粒子状物質を取り除くためのセラミ
ックハニカムフィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】ディーゼル機関から排出される微粒子を
除去するため、セラミックハニカム構造体の隔壁を多孔
質構造とし、その隔壁に微粒子を含んだ排気ガスを通過
せしめる構造の微粒子捕集用フィルタ(ディーゼルパテ
ィキュレートフィルタ)を採用する検討が進められてい
る。図1はセラミックハニカムフィルタ11の斜視図で
あり、図2は、図1のセラミックハニカムフィルタ11
の模式断面図である。図1及び図2に示すように、通
常、セラミックハニカムフィルタ11は、略円筒状で、
外周壁11aと、この外周壁11aの内周側で隔壁11
bにより囲まれた流路11cを有する多孔質セラミック
ハニカム構造体10の流路11cの流入側11d、流出
側11eの両端面を交互に目封止材12a、12bで目
封止している。そしてセラミックハニカムフィルタ11
は、その外周壁11aを把持部材13a、13bで把持
して金属製の収納容器14内に収納され排気ガス浄化フ
ィルタとして使用される。このような構成のセラミック
ハニカムフィルタ11において、微粒子を含有する排気
ガスは、セラミックハニカムフィルタ11の流入側11
dで開口している流路11cから流入(10aで示す)
し、多孔質セラミックスからなる隔壁11bを通過した
後、隣接流路を経て、流出側11eから排出(10bで
示す)される。この際、排気ガス中に含まれる微粒子
は、隔壁11bに形成された細孔(図示せず)に捕集さ
れる。この捕集された微粒子は、セラミックハニカムフ
ィルタ内に過度に蓄積されると、フィルタの圧力損失が
上昇し、エンジンの出力低下を招くようになる場合があ
る。このため、定期的に捕集された微粒子を、電気ヒー
ターやバーナ等外部着火手段を用いて燃焼させ、セラミ
ックハニカムフィルタ11の再生が行われる。通常、セ
ラミックハニカムフィルタは2ケ1式で搭載され、片方
が再生中は、もう一方を使用するといった交互再生方式
が採用されている。上記、ハニカム構造体の両端面に交
互に設けられた目封止材の形状に関しては、以下のよう
なものが知られている。図3(a)、(b)に示すよう
に、目封止材の外端面15が平坦で、隔壁外端面16と
同一平面内に存在するように形成され、目封止材と隔壁
が確実に接合されている(例えば特許文献1、2参
照)。また、このような目封止材をハニカム構造体の両
端面に交互に設ける方法としては、例えば特許文献3、
4、5に示されており、閉塞前のハニカム構造体の一端
面全体にフィルムを貼り、閉塞すべき流路の該当位置に
おいて、該フィルムに穴を開け、セラミックス製の目封
止材を圧入する方法である。この方法の場合、フィルム
に穴を開けこの部分よりセラミック材を押し入れている
ので、フィルム厚だけセラミック材が突き出した形とな
り、平坦度が悪くなることが例えば特許文献6に記載さ
れている。この際の突き出た形状についての記載は特に
なされていないが、フィルムに穴を開けて、セラミック
材を押し入れることから、図3(c)に示すように、目
封止材がフィルム厚さ分だけ突き出た形状になるのは容
易に類推できる。また、図3(d)に示すように、目封
止材の外端面15が凸面状であり、且つ目封止材の外端
面15がハニカム構造体の隔壁外端面16に対し、完全
に埋没させたハニカムフィルタが開示されており、端面
が確実にかつ均一に封止されていることから、破損しに
くくなるという技術が開示されている(例えば特許文献
7参照)。更には、図3(e)に示すように、入口側の
排ガス通路の入口径を入口側排ガス通路の内径より大と
し、入口部分をテーパ状にした排ガスフィルタが開示さ
れており、排ガスの流れがテーパ状に形成された入口部
分で流線が滑らかに曲げられることから、圧力損失が小
さくなるのと共に、入口端部から入口排ガス通路のセル
壁まで均一に微粒子が堆積するので、フィルタの再生が
容易になるとされている(例えば特許文献8参照)。
【0003】
【特許文献1】特許第3012167号公報
【特許文献2】特開平5−254962号公報
【特許文献3】特開昭57−7215号公報
【特許文献4】特開昭59−54683号公報
【特許文献5】特開平3−169312号公報
【特許文献6】特許第3232680号公報
【特許文献7】特開平10−99626号公報
【特許文献8】特開昭62−139915号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来開示されている目封止材の外端面の形状には、以下の
ような問題があった。特許文献1や、特許文献2に記載
されている目封止材の外端面15が平坦で、隔壁外端面
16と同一平面内に存在するように形成された図3
(a)(b)に示すセラミックハニカムフィルタでは、
流入側の目封止材外端面に微粒子が堆積し易く、しか
も、この微粒子は凝集力が強いことから、堆積部分が徐
々に成長する。この堆積部分の成長が大きくなると、流
入通路11cまで拡大し、流入側流路11cを狭める現
象が起こるため、セラミックハニカムフィルタの圧力損
失が上昇し、結果として捕集時間が短くなり、外部着火
手段によるフィルタの再生を繁雑に行う必要があった。
特にこの現象は、隔壁の間隔が2.54mm以下のセラ
ミックハニカムフィルタでは、流入側流路11cの開口
面積が小さいため発生し易い。また、特許文献6に記載
されている、フィルム厚さだけセラミック材が突き出た
図3(c)に示すような形状の場合、突き出した部分
と、隔壁端面のなす角度が概略直角となり、この角部1
7に微粒子が堆積し易くなるため、この堆積部分の成長
が大きくなると、流入側流路11cを狭める現象が起こ
り、セラミックハニカムフィルタの圧力損失が上昇する
ことになり、結果として捕集時間が短くなり、外部着火
手段によるフィルタの再生を繁雑に行う必要があった。
また、特許文献7に記載されている、目封止材の外端面
15が凸面状であり、且つ目封止材の外端面15がハニ
カム構造体の隔壁外端面16に対し、完全に埋没して隙
間18が形成されているセラミックハニカムフィルタで
は、目封止材外端面の隙間18に微粒子が堆積し易く、
この堆積部分の成長が大きくなると、流入側流路11c
を狭める現象が起こるため、上記技術以上に、短時間で
セラミックハニカムフィルタの圧力損失が大きくなり、
フィルタの再生を繁雑に行う必要があった。また、特許
文献8記載の発明では、入口側の排ガス通路の入口径を
入口側排ガス通路の内径より大とさせるために入口部分
をテーパ状に形成しているが、その形成方法について
は、ハニカム構造体の流路端部に目封止部を形成した後
に、目封止部と隔壁端部を共に面取り加工を施すことが
記載されており、その形状は図3(e)に示すように、
実質的に隔壁端部に鋭角部19が存在するようになる。
隔壁は多孔質セラミックス材料で形成されていることか
ら、上記のような隔壁端部の鋭角部19には、欠損部2
0が発生し易く、この欠損部20に微粒子が堆積し易く
なるため、この堆積部分の成長が大きくなると、流入側
流路11cを狭める現象が起こるため、セラミックハニ
カムフィルタの圧力損失が上昇し、結果として捕集時間
が短くなり、外部着火手段によるフィルタの再生を繁雑
に行う必要があった。特にこの現象は、フィルタの圧力
損失を低く押さえるために採用される隔壁の気孔率が6
0%以上の多孔質隔壁の場合、鋭角部の欠損が起こりや
すいことから発生し易かった。更に、面取り加工の際の
負荷により、入口側の目封止部が欠損したり、隔壁と目
封止材の界面に亀裂が入り、目封止材が脱落し、フィル
タの機能を果たさなくなるといった問題点も有してい
た。本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、隔壁
の気孔率が60%以上の多孔質材料、隔壁の間隔が2.
54mm以下の狭い間隔であっても、微粒子の捕集開始
から一定圧力損失に達し、再生が必要となるまでの時間
の長い、即ち捕集時間の長いセラミックハニカムフィル
タを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明者らは鋭意検討を行った結果、隔壁の外端面
に対する、封止材の外端面の形状を制御することによ
り、封止材の外端面への微粒子の堆積を防ぐことがで
き、結果として捕集時間の長いセラミックハニカムフィ
ルタの得られることを見い出し、本発明に想到した。す
なわち、本発明のセラミックハニカムフィルタは、隔壁
の気孔率が60%以上、前記隔壁の間隔が2.54mm
以下、前記隔壁端面が流路方向に対して概略直交すると
共に、セラミックハニカムフィルタの流路を目封止して
いる少なくとも一部の封止材の外端面が隔壁端面に対し
て流路方向に0.01〜5mm突出し、前記突出部分が
少なくとも流路方向に対して傾斜面を有することを特徴
とする。さらに、封止材の外端面が隔壁端面に対して流
路方向に0.1mm〜2mm突出していることが好適で
ある。また、前記突出部分が有する傾斜面の流路方向に
対する角度は2°以上であることが好ましい。また、封
止材の外端面は、隔壁端面に埋没しないことが好適であ
り、封止材の長さは、3〜20mmであることが好適で
あると共に、封止材の外端面の表面粗さ(最大高さRy)
は200μm以下が好適である。
【0006】
【作用】次に本発明の作用効果につき説明する。本発明
のセラミックハニカムフィルタの目封止部の形態の代表
例を図5に示す。本発明のセラミックハニカムフィルタ
は、隔壁の気孔率が60%以上、前記隔壁の間隔が2.
54mm以下、前記隔壁端面が流路方向に対して概略直
交すると共に、セラミックハニカムフィルタの流路を目
封止している少なくとも一部の封止材の外端面が隔壁端
面に対して流路方向に0.01〜5mm突出し、前記突
出部分が少なくとも流路方向に対して傾斜面を有してい
ることから、この封止材の流路方向に傾斜面12dを有
する突出部により、図3(a)(b)に示すような目封
止材の外端面15が平坦で、隔壁外端面16と同一平面
内に存在するように形成されている従来技術、図3
(c)に示すような、フィルム厚さの分だけ突出した突
出部を有する従来技術、或いは図3(d)に示すよう
な、目封止材の外端面15が凸面状であり、且つ目封止
材の外端面15がハニカム構造体の隔壁外端面16に対
し、完全に埋没して隙間18が形成されている従来技術
に比較して、封止材の突出部分が傾斜面12dを有して
突出していることから、流路11cの排気ガス流入側1
1dの実質的な開口率が大きくなり、排気ガス流に対す
る抵抗が小さくなり、排気ガスは流路方向へと円滑に流
れるため、封止材の外端面に微粒子が堆積しにくくな
り、結果として流路入り口の狭窄による圧力損失の上昇
が防げるのである。更には、前記隔壁端面が流路方向に
対して概略直交しており、隔壁端部に鋭角部が存在しな
いことから、図3(e)に示す流路入口端部を面取り加
工により除去してテーパ面を形成した従来技術に比較し
て、隔壁端部に欠損が発生しにくくなるため、隔壁端部
に微粒子が堆積、これを核として微粒子の堆積部分が成
長し、流路入口の狭窄による圧力損失の上昇が防げるの
である。ここで、外周部付近の流路には支持部材13a
が当接し、流路を塞ぐことから、排気ガス中の微粒子浄
化には寄与しないため、封止材の外端面が隔壁端面に対
して突出しなくても良い。突出部形状としては例えば図
7に示すような形状である。また、微粒子浄化に寄与す
る範囲に存在する目封止材であっても、全ての目封止材
が、突出して傾斜面を持つ必要はなく、およそ50%以
上の目封止材が突出して傾斜面を持てば、圧力損失の上
昇を低減することができる。ここで突出長さ23を0.
01〜5mmとしているのは、0.01mm以下では、
突出部が有する傾斜面により、排ガスを流路方向へと、
円滑に流す効果が得られず、封止材の外端面に微粒子が
堆積し、流路入り口の狭窄による圧力損失の上昇が起こ
りやすくなるからである。一方、突出長さが5mmを越
えると、封止材の外端面に機械的負荷が作用した際に、
封止材の隔壁端面近傍に作用する曲げ応力が大きくなる
ため、金属製収納容器への挿入等の取り扱い時に突出部
分を破損させ、結果として封止材の突出長さが0.01
mm未満になることがあるからである。また、突出長さ
0.1mm以上では、排気ガス流に対する封止材の抵抗
がより小さくなることから、突出長さ2mm以下では、
封止材の突出部分の破損がより発生しにくくなることか
ら突出長さ0.1〜2mmが好ましい範囲である。ま
た、封止材の隔壁端面に対する突出部分が有する傾斜面
の流路方向に対する角度は2°以上であることが好まし
いとしているのは、傾斜面の流路方向に対する角度が2
°未満では、突出部分により排ガスを円滑に流路方向へ
流す、効果が大きくなく、また、突出部分の傾斜面と隔
壁端面で形成される角部に微粒子が堆積しやすく、この
部分を核として微粒子の堆積部分が成長することによ
り、流路入り口の狭窄による圧力損失の上昇が起こりや
すくなるからである。尚、封止材の隔壁端面に対する突
出部分が有する傾斜面の流路方向に対する角度は80°
以下であると、排気ガス流に対する抵抗を小さくし、排
気ガスを流路方向へと円滑に流すという観点から、好ま
しい。また、封止材の外端面が、隔壁端面に埋没しない
のが好適とするのは、封止材の外側面が隔壁端面に対し
て突出していたとしても、図3(d)のような隙間18
が形成されていると、隙間18に微粒子が堆積し易くな
り、流路入り口の狭窄による圧力損失の上昇が起こり易
くなるからである。また、封止材長さ24が3〜20m
mであることが好適であるのは、3mm未満では封止材
と隔壁の接着面積が小さくなることから、両者間の接着
強度が確保できないからであり、20mmを越えると、
実質的なフィルター面積が小さくなるからである。ま
た、封止材の外端面の表面粗さ(最大高さRy)が200
μm以下が好ましいのは、最大高さRyが200μmを
越えると封止材外側面の表面に微粒子が付着、堆積し易
くなり、流路入り口の狭窄による圧力損失の上昇が起こ
り易くなるからである。本発明のセラミックハニカムフ
ィルタについて、主に排気ガス入口の目封止材形状を中
心に説明したが、排気ガス出口側の端面の封止材形状に
ついては、特に限定する必要はなく、本発明と同様に突
出部を設けても良いし、従来技術のように隔壁端面と目
封止材端面が同一平面内に存在するように形成しても良
い。
【0007】また、本発明のセラミックハニカムフィル
タを構成する材料としては、本発明が主としてディーゼ
ルエンジンから排出される排ガスを対象とするため、耐
熱性の良い材料を使用することが好ましい。このためコ
ージェライト、ムライト、アルミナ、窒化珪素、炭化珪
素、LAS等を主結晶相とするセラミック材料を用いるこ
とが好ましいが、中でもコージェライトを主結晶相とす
るセラミックハニカムフィルタは、安価で耐熱性に優
れ、化学的にも安定なため最も好ましい。また本発明の
セラミックハニカムフィルタは従来技術で示したように
交互再生方式に適用できるのは勿論のこと、貴金属触媒
との組合せにより微粒子を連続的に燃焼させる、連続再
生式のセラミックハニカムフィルタに適用できることは
言うまでもない。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実際の実施例を説
明する。 (実施例)コージェライト化原料を混合、混練し、公知
の押出成形法により、ハニカム構造の成形体を得た。得
られた成形体に対して1425℃の温度で焼成を行いコ
ージェライト質セラミックハニカム構造体を得た。この
ハニカム構造体は、円柱形状で直径が143.8mm、
長さ152.4mm、隔壁厚さ0.3mm、隔壁のピッ
チ1.8mm、気孔率65%であった。次に、所定の目
封止材の突出部が得られるように、樹脂製材料に開口部
を形成させた樹脂製マスク21を準備した。ここで傾斜
面21aを有する開口部を形成するには、樹脂製板材料
に機械加工、加熱加工等を施したり、或いは射出成形法
等を用いることにより、可能となる。次に、目封止材ス
ラリーを準備し、図4(a)に示すように、ハニカム構
造体の貫通孔における一端側の所定の開口端部を予め作
成しておいた樹脂製マスク21により閉塞し、当該ハニ
カム構造体の一端側に所定の深さが得られるようにスラ
リーを浸積した。スラリーが乾燥した後に、樹脂製マス
ク21を除去することにより、図4(b)に示すように
隔壁端面に対して封止材外端面が突出した、セラミック
ハニカムフィルタを得た。この際、樹脂製マスクの厚
さ、開口部傾斜面21aの角度、及び目封止材スラリー
等を調整することにより、図5(a)、(b)、図7
(g)、(n)の形態で各種突出長さ23を有するセラ
ミックハニカムフィルタを得た。次いで、他端面側も同
様に目封止部を形成後、目封止材の焼成を行った。この
ときの封止材の突出長さの算出はセラミックハニカムフ
ィルタの排気ガス流入側端面の封止材について、任意の
5ケ所の測定値の平均値とし、封止材が外端面から突出
していない場合はマイナスで示した。ここで、封止材長
さは、いずれも概略10mmに統一した。また封止材外
側面の表面粗さRyは76μmであった。また、公知の
技術により、図3(a)、(c)、(d)、(e)、図
6(a)、(b)に示す各種封止材外端面形状を有する
セラミックハニカムフィルタを作製した。ここでも、封
止材長さは、いずれも概略10mmに統一した。また封
止材外側面の表面粗さRyは76μmであった。得られ
たセラミックハニカムフィルタに対して、圧力損失の試
験を行った。圧力損失は、圧力損失テストスタンドに
て、ハニカムフィルターに粒径0.42μmのカーボン
粉を3g/hで2時間投入した後の流入側と流出側の差
圧を圧力損失(mmAq)として測定を行った。その結果は
圧力損失360mmAq未満を優(◎)、360〜400mm
Aqを良(○)、400〜450mmAqを可(△)、450
mmAq超えるものをNG(×)として評価した。
【0009】表1に試験結果を示す。
【0010】
【表1】
【0011】表1に示したように本発明の実施例である
試験例1〜12のセラミックハニカムフィルタは、封止
材の外端面が隔壁の端面に対して突出し、突出部に傾斜
面を有していることから、圧力損失の判定が(△)、
(○)および(◎)で、圧力損失の上昇が小さかった。
一方、本発明の比較例である、試験例13〜18のセラ
ミックハニカムフィルタは、封止材の外端面が隔壁の端
面に対して突出していなかったり、突出部に傾斜面が無
かったため、微粒子が堆積しやすく、圧力損失の評価は
(×)で、圧力損失上昇が大きかった。また、試験例1
8のセラミックハニカムフィルタは、図3(e)に示す
ように、突出部があり、しかも突出部が傾斜面を有して
いるにもかかわらず、隔壁端部に45°の角部を有する
ことから、隔壁端部に欠損が起こりやすく、この欠損部
に微粒子が堆積し易いことから、圧力損失の評価は
(×)であった。尚、本発明は実施例で示した図5
(a)(b)図7(g)(n)に示す封止材の形態に限
定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づけば
図7に示す(g)(n)以外の封止材の各種形態も本発
明に含まれるものである。
【0012】
【発明の効果】以上詳細に説明した通り、本発明のセラ
ミッックハニカムフィルタは、隔壁の気孔率が60%以
上、隔壁の間隔が2.54mm以下であっても、隔壁端
面が流路方向に対して概略直交すると共に、流路を目封
止している少なくとも一部の封止材の外端面が隔壁端面
に対して流路方向に0.01〜5mm突出し、該突出部
分が少なくとも流路方向に対して傾斜面有することか
ら、排気ガス流に対する封止材の抵抗が小さくなるた
め、排気ガスは流路方向へと円滑に流れ、封止材の外端
面に微粒子が堆積しにくくなり、結果として流路入り口
の狭窄による圧力損失の上昇が抑制することができ、捕
集時間の長いセラミックハニカムフィルタを得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】セラミックハニカムフィルタの斜視図である。
【図2】セラミックハニカムフィルタの断面図である。
【図3】従来技術のセラミックハニカムフィルタの目封
止部拡大図である。
【図4】本発明のセラミックハニカムフィルタの目封止
を実施する一例の模式断面図である。 (a)樹脂製マスクが設置された状態 (b)樹脂製マスクを除去した状態
【図5】本発明のセラミックハニカムフィルタの目封止
部拡大図である。
【図6】本発明の比較例のセラミックハニカムフィルタ
の目封止部拡大図である。
【図7】本発明のセラミックハニカムフィルタの目封止
形状の他の一例である。
【符号の説明】
10 セラミックハニカム構造体 10a 微粒子を含有する排気ガス、 10b 微粒子
が除去された排気ガス 11 セラミックハニカムフィルタ 11a 外周壁、 11b 隔壁、 11c 流
路 11d 流入側端面、 11e 流出側端面 12a,12b 目封止材 12c 目封止材スラリー、 12d 突出部に形成
された傾斜面 13a、13b 支持部材 14 収納容器 15 封止材の外端面 16 隔壁の外端面 17 目封止材突出部と隔壁端面の間に形成された角部 18 隙間 19 隔壁端面に形成された鋭角部 20 隔壁端面に発生した欠損部 21 樹脂製マスク、 21a 樹脂製マスク開口部
の傾斜面 22 目封止材スラリー容器 23 突出長さ 24 封止材長さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 徳丸 慎弥 福岡県京都郡苅田町長浜町35番地 日立金 属株式会社九州工場内 (72)発明者 舟橋 博 東京都日野市日野台3丁目1番地1 日野 自動車株式会社内 (72)発明者 中込 恵一 東京都日野市日野台3丁目1番地1 日野 自動車株式会社内 (72)発明者 辻田 誠 東京都日野市日野台3丁目1番地1 日野 自動車株式会社内 (72)発明者 通阪 久貴 東京都日野市日野台3丁目1番地1 日野 自動車株式会社内 Fターム(参考) 3G090 AA02 4D019 AA01 BA05 BB06 CA01 4D058 JA37 JA38 JB06 KC33 KC39 MA41 SA08

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックハニカム構造体の所定の流路
    端部を目封止し、該流路を区画する多孔質の隔壁に排気
    ガスを通過せしめることにより、排気ガス中に含まれる
    微粒子を除去するセラミックハニカムフィルタにおい
    て、前記隔壁の気孔率が60%以上、前記隔壁の間隔が
    2.54mm以下、前記隔壁端面が流路方向に対して概
    略直交すると共に、セラミックハニカムフィルタの流路
    を目封止している少なくとも一部の封止材の外端面が隔
    壁端面に対して流路方向に0.01〜5mm突出し、前
    記突出部分が少なくとも流路方向に対して傾斜面を有す
    ることを特徴とするセラミックハニカムフィルタ。
  2. 【請求項2】 前記封止材の外端面が隔壁端面に対して
    流路方向に0.1mm〜2mm突出していることを特徴
    とする請求項1に記載のセラミックハニカムフィルタ。
  3. 【請求項3】 前記突出部分が有する傾斜面の流路方向
    に対する角度は2°以上であることを特徴とする請求項
    1乃至請求項2何れかに記載のセラミックハニカムフィ
    ルタ。
  4. 【請求項4】 前記封止材の外端面は、隔壁端面に埋没
    していないことを特徴とする請求項1乃至請求項3何れ
    かに記載のセラミックハニカムフィルタ。
  5. 【請求項5】 前記封止材の長さが、3〜20mmであ
    ることを特徴とする請求項1乃至請求項4何れかに記載
    のセラミックハニカムフィルタ。
  6. 【請求項6】 前記封止材の外端面の表面粗さ(最大高
    さRy)が200μm以下であることを特徴とする請求
    項1乃至請求項5何れかに記載のセラミックハニカムフ
    ィルタ。
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