JP2003175609A - 半導体チップのワイヤボンド封止方法及びワイヤボンド封止構造並びにプリンタヘッド - Google Patents

半導体チップのワイヤボンド封止方法及びワイヤボンド封止構造並びにプリンタヘッド

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JP2003175609A
JP2003175609A JP2001378472A JP2001378472A JP2003175609A JP 2003175609 A JP2003175609 A JP 2003175609A JP 2001378472 A JP2001378472 A JP 2001378472A JP 2001378472 A JP2001378472 A JP 2001378472A JP 2003175609 A JP2003175609 A JP 2003175609A
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chip
wire
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resin encapsulant
electrode
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Atsushi Nakamura
厚志 中村
Hideki Sato
英樹 佐藤
Naoshi Ando
直志 安藤
Shinichi Horii
伸一 堀井
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体チップのワイヤボンド封止方法及び封
止構造において、複数のチップ電極と基板電極とワイヤ
材とを樹脂封止剤で包み込んで封止する際に、所定の封
止高さを確保すると共に確実な封止を可能とする。 【解決手段】 半導体チップ4の複数のチップ電極9と
該チップ電極9に対し信号を伝送する回路基板の複数の
基板電極15とをワイヤ材17で接続したワイヤボンド
領域の周囲を所定の高さで取り囲むように第1の樹脂封
止剤Aで外周盛上り部20を形成し、その後上記形成さ
れた外周盛上り部20の内側にて上記チップ電極9と基
板電極15とワイヤ材17とを第2の樹脂封止剤Bで包
み込んで封止するものである。これにより、所定の封止
高さを確保すると共に確実な封止を可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体チップのワ
イヤボンド封止方法及びワイヤボンド封止構造並びにプ
リンタヘッドに関し、詳しくは、複数のチップ電極と基
板電極とワイヤ材とを樹脂封止剤で包み込んで封止する
際に、所定の封止高さを確保すると共に確実な封止を可
能とする半導体チップのワイヤボンド封止方法及びワイ
ヤボンド封止構造並びにプリンタヘッドに係るものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばインクジェット方式による
プリンタヘッドにおいて、ヘッドチップの多数のチップ
電極と該チップ電極に対し信号を伝送する回路基板の多
数の基板電極とを各別にワイヤ材により電気的に接続
(ワイヤボンド)した後、上記チップ電極と基板電極と
ワイヤ材とを樹脂封止剤で包み込んで封止するには、1
種類の樹脂封止剤を用いて封止していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようなワ
イヤボンドの封止においては、1種類の樹脂封止剤を用
いて封止していたので、粘度の高い樹脂封止剤を用いた
場合は、多数のチップ電極と多数の基板電極とを各別に
接続するワイヤ材間の隙間が狭いため、該ワイヤ材間の
隙間に樹脂封止剤が入り込み難いか、又は入り込まず、
確実な封止ができないことがあった。特に、最近では、
ヘッドチップが高密度化してきており、例えば500μm
以下のピッチで配列されたチップ電極と基板電極とをワ
イヤボンドし封止する場合、隙間の狭いワイヤ材間に樹
脂封止剤が殆ど入り込まず、封止できないことがあっ
た。したがって、封止による固定の信頼性が低下するこ
とがあった。
【0004】また、粘度の低い樹脂封止剤を用いた場合
は、チップ電極と基板電極とを各別に接続するワイヤ材
間の隙間に樹脂封止剤が入り込むが、その場所に止まら
ずに流れたり広がったりして、適当な封止高さが確保で
きないことがあった。この場合も、封止による固定の信
頼性が低下することがあった。
【0005】そこで、本発明は、このような問題点に対
処し、複数のチップ電極と基板電極とワイヤ材とを樹脂
封止剤で包み込んで封止する際に、所定の封止高さを確
保すると共に確実な封止を可能とする半導体チップのワ
イヤボンド封止方法及びワイヤボンド封止構造並びにプ
リンタヘッドを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明による半導体チップのワイヤボンド封止方法
は、半導体チップの複数のチップ電極と該チップ電極に
対し信号を伝送する回路基板の複数の基板電極とをワイ
ヤ材で接続したワイヤボンド領域の周囲を所定の高さで
取り囲むように第1の樹脂封止剤で外周盛上り部を形成
し、その後上記形成された外周盛上り部の内側にて上記
チップ電極と基板電極とワイヤ材とを第2の樹脂封止剤
で包み込んで封止するものである。
【0007】このような構成により、まず、第1の樹脂
封止剤で形成された外周盛上り部により、チップ電極と
基板電極とをワイヤ材で接続したワイヤボンド領域の周
囲を所定の高さで取り囲むようにし、その後、上記形成
された外周盛上り部の内側にて上記チップ電極と基板電
極とワイヤ材とを第2の樹脂封止剤で包み込んで封止す
る。これにより、上記第1の樹脂封止剤で形成された外
周盛上り部によりその内側の第2の樹脂封止剤が流れた
り広がったりするのを防止して、上記チップ電極と基板
電極とワイヤ材とを第2の樹脂封止剤で包み込んで封止
し、所定の封止高さを確保すると共に確実な封止を可能
とする。
【0008】また、本発明による半導体チップのワイヤ
ボンド封止構造は、半導体チップの複数のチップ電極と
該チップ電極に対し信号を伝送する回路基板の複数の基
板電極とをワイヤ材で接続したワイヤボンド領域の周囲
を所定の高さで取り囲むように第1の樹脂封止剤で外周
盛上り部を形成し、該形成された外周盛上り部の内側に
て上記チップ電極と基板電極とワイヤ材とを第2の樹脂
封止剤で包み込んで封止したものである。
【0009】このような構成により、第1の樹脂封止剤
で形成された外周盛上り部により、チップ電極と基板電
極とをワイヤ材で接続したワイヤボンド領域の周囲を所
定の高さで取り囲むようにし、上記形成された外周盛上
り部の内側にて上記チップ電極と基板電極とワイヤ材と
を第2の樹脂封止剤で包み込んで封止する。これによ
り、上記第1の樹脂封止剤で形成された外周盛上り部に
よりその内側の第2の樹脂封止剤が流れたり広がったり
するのを防止して、上記チップ電極と基板電極とワイヤ
材とを第2の樹脂封止剤で包み込んで封止し、所定の封
止高さを確保すると共に確実な封止を可能とする。
【0010】さらに、本発明によるプリンタヘッドは、
シート状の基材にインクを吐出するための多数のノズル
孔が形成されたノズルシートと、該ノズルシートに張り
付けられ上記多数のノズル孔に対応した多数の吐出手段
及び該吐出手段に各別に電気エネルギーを供給するため
の多数のチップ電極が形成されたヘッドチップと、該ヘ
ッドチップ上のチップ電極にワイヤ材で各別に接続され
た多数の基板電極を有する回路基板とを備えたプリンタ
ヘッドであって、上記ヘッドチップ上の多数のチップ電
極と回路基板の多数の基板電極とをワイヤ材で接続した
ワイヤボンド領域の周囲を所定の高さで取り囲むように
第1の樹脂封止剤で外周盛上り部を形成し、該形成され
た外周盛上り部の内側にて上記チップ電極と基板電極と
ワイヤ材とを第2の樹脂封止剤で包み込んで封止したも
のである。
【0011】このような構成により、第1の樹脂封止剤
で形成された外周盛上り部によりその内側の第2の樹脂
封止剤が流れたり広がったりするのを防止して、ヘッド
チップ上の多数のチップ電極と回路基板の多数の基板電
極と各電極を各別に接続するワイヤ材とを第2の樹脂封
止剤で包み込んで封止し、ワイヤボンド領域を所定の封
止高さを確保して確実な封止を可能とするプリンタヘッ
ドが提供される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明によるプ
リンタヘッドの概要を示す分解斜視図である。このプリ
ンタヘッド1は、インク収容部から供給されるインクを
インクジェット方式により吐出して印刷する部分となる
もので、本発明に係る半導体チップのワイヤボンド封止
方法及びワイヤボンド封止構造が適用されるものであ
る。
【0013】図1において、プリンタヘッド1は、シー
ト状の基材にノズル孔を形成したノズルシート2を備え
ている。このノズルシート2には、図2に示すように、
インクを吐出するための多数のノズル孔3が穿設されて
おり、該ノズル孔3から記録紙等の記録媒体5に向けて
インク滴が吐出されて印字、描画等の印刷が行われる。
図1に示したプリンタヘッド1は、例えばフルカラーの
印刷を行うものであり、イエロー(Y)、マゼンタ
(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のインク
を使用して印刷を行うようになっている。そのため、
Y,M,C,Kの各色のインクを各別に吐出するノズル
孔3が4列に形成されている。そして、このようなノズ
ルシート2は、例えばニッケルによって電鋳技術によっ
て構成される。
【0014】上記ノズルシート2には、図1に示すよう
に、半導体チップから成る多数のヘッドチップ4,4,
…が張り付けられている。これらのヘッドチップ4は、
上記各色のインクを吐出するノズル孔3に対応して4列
に形成されており、図2に示すように、上記ノズルシー
ト2にインクの流路形成部材6を介して張り付けられて
いる。
【0015】上記各ヘッドチップ4のノズルシート2に
対向する面の一端部には、吐出手段としてのヒータ7
が、上記ノズル孔3に対応して多数析出して形成されて
いる。そして、上記ヘッドチップ4に形成されたヒータ
7と上記ノズルシート2の面との間に、インク加圧室8
が形成されている。なお、通常、1個のヘッドチップ4
には、例えば100個単位のヒータ7と、これらのヒー
タ7に対応するインク加圧室8とが設けられている。
【0016】また、上記ヘッドチップ4のノズルシート
2に対向する面の他端部には、図2に示すように、チッ
プ電極9が上記ヒータ7に対応して多数析出して形成さ
れている。このチップ電極9は、上記ヒータ7に各別に
電気エネルギーを供給するもので、ヘッドチップ4の内
部配線により該ヒータ7と各別に接続されている。な
お、これらのヘッドチップ4は、半導体製造プロセスに
よって製造される。
【0017】上記ノズルシート2のヘッドチップ4,
4,…が張り付けられた側の面には、図1に示すよう
に、流路板10,10,…が張り付けられている。この
流路板10は、上述のY,M,C,Kの4色のインクに
対応して4個用意されており、各色に対応したヘッドチ
ップ4をそれぞれ覆うようにノズルシート2に張り付け
られている。そして、図2に示すように、上記流路板1
0内に形成された凹部とノズルシート2とヘッドチップ
4とによって、これらの間にインク流路11とインク加
圧室8とが形成されている。
【0018】上記流路板10の上方には、図示外のプリ
ンタ制御回路と上記ヘッドチップ4との間を接続してチ
ップ電極9に対し信号を伝送する多層の回路基板12が
設けられている。この回路基板12には、各ヘッドチッ
プ4に対応して多数の接続配線部14が下向きに伸びて
設けられ、図1に示すように、該接続配線部14は流路
板10の側辺部に形成された切欠部に上方から挿通され
ている。そして、図2に示すように、上記接続配線部1
4の下端部には、上記回路基板12の電極となる多数の
基板電極15が形成されている。
【0019】上記ノズルシート2において、前記ヘッド
チップ4のチップ電極9及び上記接続配線部14の下端
部の基板電極15の位置する部分には、図2に示すよう
に、作業用孔16が明けられている。この作業用孔16
は、上記チップ電極9と基板電極15とをワイヤボンド
したり、その部分を封止したりする作業をするための孔
である。
【0020】そして、この作業用孔16を利用して、上
記ヘッドチップ4のチップ電極9と回路基板12の基板
電極15とがワイヤ材17で電気的に接続されている。
このようにチップ電極9と基板電極15とがワイヤ材1
7で接続された状態で、このワイヤボンド領域及び上記
作業用孔16が樹脂封止剤で封止される。なお、図2に
おいては、図面表記を簡明にするため、樹脂封止剤の図
示を省略している。また、符号18は流路板10の両側
に配置されたヘッドフレームを示している。
【0021】以上のようにして、プリンタヘッド1が構
成される。そして、図示外のプリンタ制御回路からの指
令によって、上記ヘッドチップ4のヒータ7のそれぞれ
を一意に選択してノズル孔3からインクを吐出させ、記
録媒体5に印刷する。すなわち、上記プリンタヘッド1
と結合された図示省略のインク収容部からインク流路1
1を通ってインク加圧室8にインクが満たされる。その
状態で、ヒータ7に短時間、例えば1〜3μsecの間だ
け電流パルスを印加することにより、当該ヒータ7が急
速に加熱され、該ヒータ7と接する部分に気相のインク
気泡が発生し、このインク気泡の膨張によってインク加
圧室8内の或る体積のインクが押しのけられる。これに
より、ノズル孔3に接する部分の上記押しのけられたイ
ンクと同等の体積のインクが、インク滴として上記ノズ
ル孔3から吐出され、記録媒体5上に着弾して印刷され
る。
【0022】なお、以上の説明では、インクをノズル孔
3から吐出させるための吐出手段としては、電気−熱変
換素子であるヒータ7を示したが、本発明はこれに限ら
ず、例えば、電気エネルギーを得て機械的変形を起こす
ピエゾ素子のような電気−機械換素子を用いてもよい。
すなわち、インクの吐出手段としては、電気エネルギー
を得てインクを吐出させるものであればどのようなもの
でもよい。
【0023】ここで、本発明においては、上記ヘッドチ
ップ4の多数のチップ電極9と回路基板12の多数の基
板電極15とを各別にワイヤ材17により電気的に接続
(ワイヤボンド)した後、上記チップ電極9と基板電極
15とワイヤ材17とを樹脂封止剤で包み込んで封止す
るには、次のような封止方法及び封止構造で行う。
【0024】いま、図2に示すノズルシート2に明けら
れた作業用孔16の部分を下方から見た状態を示すと、
図3に示すように、作業用孔16の中にチップ電極9と
基板電極15とが多数配列され、これらの間を各別にワ
イヤ材17により接続した状態になっている。これを、
図4に示すように平面視的に表示してみると、最近のヘ
ッドチップ4の高密度化により、チップ電極9及び基板
電極15の配列ピッチpは、例えば500μm以下となっ
ている。すなわち、多数のワイヤ材17,17,…間の
隙間が狭くなっている。
【0025】そこで、本発明では、まず、上記チップ電
極9と基板電極15とをワイヤ材17で接続したワイヤ
ボンド領域の周囲を所定の高さで取り囲むように第1の
樹脂封止剤Aで外周盛上り部20を形成する。この外周
盛上り部20は、図4に破線で示すように、作業用孔1
6の縁部に沿って多数のチップ電極9の配列と多数の基
板電極15の配列とを覆うようにして所定の幅で該作業
用孔16の周囲を1周し、さらに図5に示すように、上
記ワイヤ材17の突出高さよりも高く盛り上がるように
して形成される。このとき、上記外周盛上り部20は、
ワイヤ材17が張ってある部位には掛からないようにす
るのがよい。
【0026】上記外周盛上り部20は、次の工程で該外
周盛上り部20の内側に充填する第2の樹脂封止剤B
(図5参照)が上記ワイヤボンド領域から流れたり広が
ったりしないように塞き止めるためのもので、その材料
としての第1の樹脂封止剤Aは、上記チップ電極9と基
板電極15とを各別に接続した多数のワイヤ材17間の
隙間に入り込み難い性状のものがよい。また、多数のワ
イヤ材17間の隙間に入り込み難いということから、粘
度の高いものがよい。例えば、50パスカル秒(Pa・
s)程度の粘度が望ましい。さらに、第2の樹脂封止剤
Bを塞き止めることからすれば、硬化速度が速く固まり
やすいものが望ましい。具体的には、例えばスリーボン
ド(登録商標)TB1220Cなどを用いるとよい。
【0027】次に、上記のようにして外周盛上り部20
が形成された後、該形成された外周盛上り部20の内側
にて上記チップ電極9と基板電極15とワイヤ材17と
を第2の樹脂封止剤Bで包み込んで封止する。この第2
の樹脂封止剤Bは、図4に破線で示す外周盛上り部20
の内側に充填してワイヤボンド領域を封止するもので、
図5に示すように、上記外周盛上り部20で塞き止めら
れた内部の全体に行き渡るようにし、上記ワイヤ材17
の突出高さよりも高く盛り上がるようにして、全体を包
み込んで封止する。
【0028】上記第2の樹脂封止剤Bは、前記作業用孔
16内でチップ電極9と基板電極15とをワイヤ材17
で接続した状態を固定すると共に上記作業用孔16を塞
ぐためのもので、その材料としては、上記チップ電極9
と基板電極15とを各別に接続した多数のワイヤ材17
間の隙間に入り込み得る性状のものがよい。また、多数
のワイヤ材17間の隙間に入り込み得るということか
ら、粘度の低いものがよい。例えば、36パスカル秒
(Pa・s)程度の粘度が望ましい。具体的には、例えば
スリーボンド(登録商標)TB3052Dなどを用いるとよ
い。
【0029】このようなワイヤボンド封止方法及び封止
構造により、まず、第1の樹脂封止剤Aで外周盛上り部
20を所定の高さで形成してその内側の第2の樹脂封止
剤Bが流れたり広がったりするのを防止しておき、その
後、上記外周盛上り部20の内側に第2の樹脂封止剤B
を充填し、チップ電極9と基板電極15とを接続した多
数のワイヤ材17間の隙間に上記第2の樹脂封止剤Bが
入り込んで、該チップ電極9と基板電極15とワイヤ材
17の全体を包み込んで封止することによって、ワイヤ
ボンド領域に所定の封止高さを確保すると共に確実な封
止を実現することができる。したがって、封止によるチ
ップ電極9と基板電極15とワイヤ材17との固定の信
頼性を向上することができる。特に、高密度化されたヘ
ッドチップ4において改善の効果が高い。
【0030】なお、上記第1の樹脂封止剤A及び第2の
樹脂封止剤Bの性状は、上述のものに限られず、粘度や
硬化速度等に関係なく、第1の樹脂封止剤Aは、ワイヤ
ボンド領域の周囲にて外周盛上り部20を所定の高さで
形成できるものならばどのような材料であってもよい。
また、第2の樹脂封止剤Bは、上記外周盛上り部20の
内側にて多数配列されたワイヤ材17間の隙間に入り込
み得るものならばどのような材料であってもよい。
【0031】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されたので、
請求項1に係る半導体チップのワイヤボンド封止方法に
よれば、第1の樹脂封止剤で形成された外周盛上り部に
より、チップ電極と基板電極とをワイヤ材で接続したワ
イヤボンド領域の周囲を所定の高さで取り囲むように
し、その後、上記形成された外周盛上り部の内側にて上
記チップ電極と基板電極とワイヤ材とを第2の樹脂封止
剤で包み込んで封止することができる。これにより、上
記第1の樹脂封止剤で形成された外周盛上り部によりそ
の内側の第2の樹脂封止剤が流れたり広がったりするの
を防止して、上記チップ電極と基板電極とワイヤ材とを
第2の樹脂封止剤で包み込んで封止し、所定の封止高さ
を確保すると共に確実な封止を実現することができる。
したがって、封止によるチップ電極と基板電極とワイヤ
材との固定の信頼性を向上することができる。
【0032】また、請求項2に係る発明によれば、チッ
プ電極と基板電極とを各別に接続した複数のワイヤ材間
の隙間に入り込み難い性状の第1の樹脂封止剤で外周盛
上り部を形成してワイヤボンド領域の周囲を所定の高さ
で取り囲むようにし、上記複数のワイヤ材間の隙間に入
り込み得る性状の第2の樹脂封止剤でチップ電極と基板
電極とワイヤ材とを包み込んで封止することができる。
【0033】さらに、請求項3に係る発明によれば、粘
度が高い第1の樹脂封止剤で外周盛上り部を形成してワ
イヤボンド領域の周囲を所定の高さで取り囲むように
し、粘度が低い第2の樹脂封止剤でチップ電極と基板電
極とワイヤ材とを包み込んで封止することができる。
【0034】そして、請求項4に係る半導体チップのワ
イヤボンド封止構造によれば、第1の樹脂封止剤で形成
された外周盛上り部により、チップ電極と基板電極とを
ワイヤ材で接続したワイヤボンド領域の周囲を所定の高
さで取り囲むようにし、上記形成された外周盛上り部の
内側にて上記チップ電極と基板電極とワイヤ材とを第2
の樹脂封止剤で包み込んで封止することができる。これ
により、上記第1の樹脂封止剤で形成された外周盛上り
部によりその内側の第2の樹脂封止剤が流れたり広がっ
たりするのを防止して、上記チップ電極と基板電極とワ
イヤ材とを第2の樹脂封止剤で包み込んで封止し、所定
の封止高さを確保すると共に確実な封止を実現すること
ができる。したがって、封止によるチップ電極と基板電
極とワイヤ材との固定の信頼性を向上することができ
る。
【0035】また、請求項5に係る発明によれば、チッ
プ電極と基板電極とを各別に接続した複数のワイヤ材間
の隙間に入り込み難い性状の第1の樹脂封止剤で外周盛
上り部を形成してワイヤボンド領域の周囲を所定の高さ
で取り囲むようにし、上記複数のワイヤ材間の隙間に入
り込み得る性状の第2の樹脂封止剤でチップ電極と基板
電極とワイヤ材とを包み込んで封止することができる。
【0036】さらに、請求項6に係る発明によれば、粘
度が高い第1の樹脂封止剤で外周盛上り部を形成してワ
イヤボンド領域の周囲を所定の高さで取り囲むように
し、粘度が低い第2の樹脂封止剤でチップ電極と基板電
極とワイヤ材とを包み込んで封止することができる。
【0037】そして、請求項7に係るプリンタヘッドに
よれば、第1の樹脂封止剤で形成された外周盛上り部に
よりその内側の第2の樹脂封止剤が流れたり広がったり
するのを防止して、ヘッドチップ上の多数のチップ電極
と回路基板の多数の基板電極と各電極を各別に接続する
ワイヤ材とを第2の樹脂封止剤で包み込んで封止し、ワ
イヤボンド領域を所定の封止高さを確保して確実な封止
を実現するプリンタヘッドを提供することができる。し
たがって、封止によるチップ電極と基板電極とワイヤ材
との固定の信頼性を向上することができる。特に、高密
度化されたヘッドチップにおいて改善の効果が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるプリンタヘッドの概要を示す分
解斜視図である。
【図2】 上記プリンタヘッドにおいてヘッドチップが
実装された部分を示す要部拡大断面図である。
【図3】 図2に示すノズルシートに明けられた作業用
孔の部分を下方から見た状態を示す説明図である。
【図4】 図3を平面視的に表示してチップ電極及び基
板電極の配列ピッチを示すと共に、第1の樹脂封止剤に
よる外周盛上り部の形状を示す説明図である。
【図5】 ヘッドチップのワイヤボンド領域を第1の樹
脂封止剤と第2の樹脂封止剤で包み込んで封止する状態
を示す要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1…プリンタヘッド 2…ノズルシート 3…ノズル孔 4…ヘッドチップ 7…ヒータ 9…チップ電極 12…回路基板 14…接続配線部 15…基板電極 16…作業用孔 17…ワイヤ材 20…外周盛上り部 A…第1の樹脂封止剤 B…第2の樹脂封止剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安藤 直志 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 堀井 伸一 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 2C057 AF93 AG85 AP25 BA04 BA13

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体チップの複数のチップ電極と該チッ
    プ電極に対し信号を伝送する回路基板の複数の基板電極
    とを各別にワイヤ材により電気的に接続した後、上記チ
    ップ電極と基板電極とワイヤ材とを樹脂封止剤で包み込
    んで封止する半導体チップのワイヤボンド封止方法であ
    って、 上記チップ電極と基板電極とをワイヤ材で接続したワイ
    ヤボンド領域の周囲を所定の高さで取り囲むように第1
    の樹脂封止剤で外周盛上り部を形成し、 その後上記形成された外周盛上り部の内側にて上記チッ
    プ電極と基板電極とワイヤ材とを第2の樹脂封止剤で包
    み込んで封止する、ことを特徴とする半導体チップのワ
    イヤボンド封止方法。
  2. 【請求項2】上記第1の樹脂封止剤は、上記チップ電極
    と基板電極とを各別に接続した複数のワイヤ材間の隙間
    に入り込み難い性状のものであり、上記第2の樹脂封止
    剤は、上記複数のワイヤ材間の隙間に入り込み得る性状
    のものであることを特徴とする請求項1記載の半導体チ
    ップのワイヤボンド封止方法。
  3. 【請求項3】上記第1の樹脂封止剤は粘度が高いもので
    あり、第2の樹脂封止剤は粘度が低いものであることを
    特徴とする請求項1記載の半導体チップのワイヤボンド
    封止方法。
  4. 【請求項4】半導体チップの複数のチップ電極と該チッ
    プ電極に対し信号を伝送する回路基板の複数の基板電極
    とを各別にワイヤ材により電気的に接続し、上記チップ
    電極と基板電極とワイヤ材とを樹脂封止剤で包み込んで
    封止した半導体チップのワイヤボンド封止構造であっ
    て、 上記チップ電極と基板電極とをワイヤ材で接続したワイ
    ヤボンド領域の周囲を所定の高さで取り囲むように第1
    の樹脂封止剤で外周盛上り部を形成し、該形成された外
    周盛上り部の内側にて上記チップ電極と基板電極とワイ
    ヤ材とを第2の樹脂封止剤で包み込んで封止したことを
    特徴とする半導体チップのワイヤボンド封止構造。
  5. 【請求項5】上記第1の樹脂封止剤は、上記チップ電極
    と基板電極とを各別に接続した複数のワイヤ材間の隙間
    に入り込み難い性状のものであり、上記第2の樹脂封止
    剤は、上記複数のワイヤ材間の隙間に入り込み得る性状
    のものであることを特徴とする請求項4記載の半導体チ
    ップのワイヤボンド封止構造。
  6. 【請求項6】上記第1の樹脂封止剤は粘度が高いもので
    あり、第2の樹脂封止剤は粘度が低いものであることを
    特徴とする請求項4記載の半導体チップのワイヤボンド
    封止構造。
  7. 【請求項7】シート状の基材にインクを吐出するための
    多数のノズル孔が形成されたノズルシートと、該ノズル
    シートに張り付けられ上記多数のノズル孔に対応した多
    数の吐出手段及び該吐出手段に各別に電気エネルギーを
    供給するための多数のチップ電極が形成されたヘッドチ
    ップと、該ヘッドチップ上のチップ電極にワイヤ材で各
    別に接続された多数の基板電極を有する回路基板とを備
    えたプリンタヘッドであって、 上記ヘッドチップ上の多数のチップ電極と回路基板の多
    数の基板電極とをワイヤ材で接続したワイヤボンド領域
    の周囲を所定の高さで取り囲むように第1の樹脂封止剤
    で外周盛上り部を形成し、該形成された外周盛上り部の
    内側にて上記チップ電極と基板電極とワイヤ材とを第2
    の樹脂封止剤で包み込んで封止したことを特徴とするプ
    リンタヘッド。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007069445A (ja) * 2005-09-06 2007-03-22 Seiko Epson Corp 液体噴射ヘッド及びその製造方法並びに液体噴射装置
JP2020146990A (ja) * 2019-03-15 2020-09-17 キヤノン株式会社 液体吐出ヘッドおよびその製造方法

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