JP3752897B2 - インクジェット記録ヘッド - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は画像情報に応じて記録媒体にインクドロップを吐出し、画像の記録を行なうインクジェット記録ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
画像信号に応じてノズルからインクドロップを記録媒体に吐出し、画像の記録を行なうインクジェット記録方法には、ノズルからインクドロップを吐出するための駆動力として、発熱体に電気パルスを印加し、発熱体の発熱によりバブルを生じさせ、その圧力でインクドロップをノズルから吐出させるサーマルインクジェット方式がある。
【0003】
図5及び図6には、このサーマルインクジェット記録方式に用いられるインクジェット記録ヘッド110の構成が概略斜視図にて示されている。図5において、流路基板114にインク流路118が形成されると共に、この流路基板114の端部はインクドロップを吐出するためのノズル120とされている。一方、発熱体基板112にはインク流路118に対応して発熱体128が設けられており、電気パッド134を介して電極132が外部から通電されると、発熱体128が発熱する。そして、インク供給口122からインク室116に供給されたインクは、発熱体128の発熱により発生するバブルの圧力でインクドロップとなってノズル120から吐出する。
【0004】
このようなインクジェット記録ヘッド110を用いてカラー画像を得るためには、複数の色、例えばシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色を吐出するインクジェット記録ヘッドが必要である。また階調再現性を高めるため、あるいは紙上での粒状性を目立ちにくくするため、濃度の異なるインクを用いることがある。この場合、それぞれのインクに対応するインクジェット記録ヘッドを具備すると、プリンタのサイズが大きくなり、また副走査方向に走査するためのキャリッジへの負荷(重量)が大きくなる。
【0005】
このため同一基板上に、複数の色、濃度のインクに対応する発熱体を複数配置すると共に、それぞれの発熱体に対応するノズルや流路等もこの基板上を設けた、いわゆる多色一体型のインクジェット記録ヘッドが提案されている。
【0006】
このような多色一体型のインクジェット記録ヘッドにおける発熱体の配置として、特許公報第2718939号には、図7に示すように、各インクに対応した複数の発熱体128によって発熱体群130を構成し、各ノズル120では、発熱体群130を構成する複数の発熱体128をほぼ直線状に配置するとともに、複数の発熱体128の中心線を一致させ、各ノズル群126同士を直線状に配列した構成が開示されている。さらに各インクのインク特性に合わせ、インクごとに発熱体128からインク室116までの距離lを変えた配置が示されている。これにより、インクのインク特性によらず、ノズル120(インク吐出口)での吐出特性が同一とされる。
【0007】
また、図8に示す別の実施例では、各ノズルによって、ノズル120から発熱体128までの距離mを変えた配置も示されている。いずれの例にしても、ノズルからインク室までの距離はインク特性によって異なる構成になっている。
【0008】
ところで、一般にインク室は、吐出するインク量に応じてある程度の大きさが必要となる。各インクに対応するノズルから吐出するインクドロップ量がほぼ同じで、各インクに対応するノズルの数がほぼ同じならば、各インクに対するインク室の大きさは同じで良い。また、インク室にインクを供給するインク供給口については、インク室内で気泡が停滞しないよう、すなわち流れの遅い領域が生じないよう、最適な位置や大きさがある。従って各インクにおいて発熱体からインク室までの距離を変えると、各インクでインク供給口の位置も異なってしまうことになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このように、インク特性に応じて発熱体からインク室までの距離をインクごとに変え、インク供給口の位置も異なる構成では以下のような問題が生じる。
【0010】
インクジェット記録ヘッドにインクタンクからインクを供給するためには、一般にマニュホールドと呼ばれる部材をこのインクジェット記録ヘッドに取り付ける必要がある。このマニュホールドとインクジェット記録ヘッドの接合部分のインク供給口近傍には、インクもれが生じないよう、シーリング部材が必要となる。シーリング部材には、耐インク性を有する弾性接着剤(ウエットシール剤)や、ドライシール材が用いられる。しかし弾性接着剤をインク供給口周辺に塗布する時や、ある程度圧力をかけて接合する時に、ノズル面にウエットシールが流れこみ、ノズルを塞がないようにするため、インク供給口からノズル面までの距離には最低限必要とされる値(最小値)がある。
【0011】
同様にノズル面とは反対側にある電気パッドに弾性接着剤が流れこんで電気的接続を阻害しないようにするため、インク供給口から流路基板端部までの距離にも最小値が存在する。
【0012】
一方、シーリング部材にゴム部材等のドライシール材によりドライシールを行なう場合でも、インク供給口に合わせた開口をドライシール材にあけ、さらにドライシール材が破れないようにするためには開口の周辺に、ある一定の面積が必要となる。基板には通常のウエハから切り出されたSi(シリコン)が用いられるが、その大きさが小さいほど1枚のウエハからの取れ高が多くなり、低コストになるため、上述したシーリング部から要求される最小距離を満たす範囲で、最小の基板サイズにするのが望ましい。
【0013】
このため、同一基板上に複数の色に対応する発熱体を設ける場合、特許公報第2718939号に示されるように、インク特性に応じて発熱体からインク室までの距離lが異なると、発熱体からインク室が最も遠い色におけるインク供給口から電気パット側の基板端部までの最小値を満たすような基板サイズとなり、基板サイズが大きくなってしまい、チップコストが高くなる。
【0014】
本発明は、上記事実を考慮し、インク特性に関わりなくインクの吐出特性を所定の特性にすると共に、基板のサイズを小さくすることの可能なインクジェット記録ヘッドを得ることを課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明では、インク特性の異なる複数種のインクがインク特性に応じて貯留された複数のインク室と、画像情報に応じて記録媒体にインクを吐出するための複数のノズルと、前記インク室内にインクを供給するためのインク供給口と、前記インク室と前記ノズルとを連通する複数の流路と、前記流路に対応して設けられ、発熱により発生するバブルの圧力で前記ノズルから画像情報に応じたインクドロップを吐出させる複数の発熱体と、前記インク室、ノズル、インク供給口、流路、及び発熱体が設けられた基板と、を有し、前記複数のノズルが略直線状に配置され、前記ノズルのそれぞれから対応する前記インク室までの距離が一定とされ、前記ノズルのそれぞれから対応する前記インク供給口までの距離が一定とされ、前記複数の発熱体が、前記ノズルからの前記インクの吐出特性がインク特性に関わらず所定の吐出特性となるようにインク特性に応じて流路内で前記ノズルから所定距離にそれぞれ設けられていることを特徴とする。
【0016】
このようにノズルのそれぞれから対応するインク室までの距離が一定とされ、且つ、ノズルのそれぞれから対応するインク供給口までの距離が一定とされているので、インク室、ノズル、インク供給口、流路、及び発熱体が設けられた基板のサイズを最小とすることが可能となる。
【0017】
また、複数の発熱体がインク特性に応じて流路内でノズルから所定距離にそれぞれ設けられることで、流路抵抗が調整され、ノズルからのインクの吐出特性がインク特性に関わらず所定の吐出特性となるので、例えば吐出特性を同一として、高画質の画像を記録することが可能となる。また、インクの種類に応じて異なる吐出ドロップ量とすることも可能である。
【0018】
なお、上記したように基板サイズを最小とするためには、厳密にはノズルのそれぞれから対応するインク室の後端部(ノズルの反対側の端部)までの距離が一定とされている必要がある。しかし、一般的にはそれぞれのインク室の形状は略同一であり、インク室とインク供給口との位置関係も一定である。従って、ノズルのそれぞれから対応するインク室及びインク供給口までの距離が一定であるという条件が満たされていれば、ノズルからインク室の後端部までの距離も一定になり、結果的に基板のサイズを最小とすることが可能となる。
【0019】
このインクジェット記録ヘッドでは、1つのインク室に対しノズルを1つ設けてもよいが、たとえば、前記ノズルが前記インク室のそれぞれに対して複数設けられて、各インク室ごとにノズル群を構成し、前記発熱体が、前記ノズル群を構成するノズルのそれぞれに対して設けられて、各ノズル群に対応する発熱体群を構成し、前記発熱体群ごとに、この発熱体群を構成する発熱体の中心線が一直線上に並ぶように、且つ発熱体が流路内でノズルから前記所定距離となるようにこの中心線から対応するノズルまでの距離を設定することができる。これにより、1つのインク室に対して複数のノズルが構成されるので、小さなインクジェット記録ヘッドであっても広い領域に画像を記録することが可能となる。
【0020】
また、発熱体をノズル群に対応して発熱体群とし、発熱体群を構成する発熱体の中心線が一直線上に並ぶように、且つ発熱体が流路内でノズルから前記所定距離となるようにこの中心線から対応するノズルまでの距離が設定されているので、ノズルからのインクの吐出特性がインク特性に関わらず同一となり、高画質の画像を記録することが可能となる。
【0021】
なお、発熱体を流路内でノズルから前記所定距離に設ける具体的構成としては、例えば請求項2に記載のように、粘度が高いインクに対応する前記発熱体ほど、ノズルから発熱体までの距離が短くなるように前記流路に設ける構成としたり、請求項3に記載のように、前記ノズルから吐出されるインクドロップのドロップ量が多いノズルに対応する前記発熱体ほど、前記ノズルから発熱体までの距離が短くなるように前記流路に設ける構成としたりすることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
図1〜図4には、本発明の一実施形態に係るインクジェット記録ヘッド10が示されている。
【0023】
このインクジェット記録ヘッド10は、発熱体基板12と流路基板14とが接合されて構成されている。流路基板14には、図1からも分かるように、この流路基板14を板厚方向(図1上下方向)に貫通する複数のインク室16と、このインク室16から連続する複数の互いに平行な流路18が形成されている。
【0024】
インク室16の数は特に限定されないが、本実施形態では、図3に示すように、シアン(C)、マゼンタ(M)及びイエロー(Y)の3色に対応して、16C、16M、16Yの3つとしている。これに加えて、例えばブラックのインクを使用してもよく、この場合にはインク室16の数は4つあるいはそれ以上となる。そして、これらのインクは、各色ごとに異なる粘度を有している。本実施形態では一例として、表1に示す粘度のインクを使用している。
【0025】
【表1】
Figure 0003752897
【0026】
また、流路18の数も限定されないが、本実施形態では1つのインク室16に対して5本ずつの流路18(18C、18M、18Y)を設け、合計15本としている。
【0027】
図4に示すように、それぞれの流路18の端部(従って、流路基板14の端部)は、インクを吐出するノズル20(20C、20M、20Y)とされている。そして、発熱体基板12と流路基板14とが接合されることで、インク室16内にインク供給口22から一定量のインクを貯留可能になると共に、流路18を通って、インクがノズル20から吐出可能となる。また、本実施形態では、各色に対応して、5つの流路18及びノズル20ごとに、それぞれ流路群24及びノズル群26を構成している。
【0028】
また、本実施形態のインクジェット記録ヘッド10では、各インクともノズル20からインク室16(より厳密には、インク室16の後端部、すなわちノズル20側と反対側の端部)までの距離は等しく、インク供給口22のノズル側端部の位置、および反対側の端部の位置は一致している。
【0029】
なお、インク室16の大きさは、連通している流路18に対応するノズル20から単位時間当たりに吐出するインクの総量を考慮して決められている。また、インク供給口22の大きさ、位置は、この吐出インク量のほかに、メンテナンス動作におけるバキューム時に、インク室16内で気泡が停滞しないよう、すなわち流れの遅い領域が生じないよう考慮して、最適なものとされている。このため、インク室16の位置及び大きさが決まれば、インク供給口22の位置及びサイズが決まることになる。
【0030】
発熱体基板12には、流路18のそれぞれに対応して、発熱体28(28C、28M、28Y)が設けられており、各流路群24に対応して、5つの発熱体28ごとに、発熱体群30(図2参照)を構成している。また、発熱体基板12には電極32及びボンディングパッド34が設けられており、ボンディングパッド34に固着されたボンディングワイヤー36により、電極32がプリント基板38に電気的に接続されている。さらにプリント基板38には、図示しない制御装置が取り付けられている。この制御装置から画像情報に対応した電気信号がボンディングワイヤー36、ボンディングパッド34及び電極32を介して発熱体28に印可されると、発熱体28が発熱し、流路18内のインクにバブルが発生する。そして、このバブルの圧力で、画像情報に対応したインクドロップDがノズル20から吐出され、図示しない用紙等の記録媒体に画像が形成される。
【0031】
発熱体28の位置は、図3に示すように、ノズル20から対応する発熱体28までの距離Mが、インク粘度が高いほど、すなわちシアン、イエロー、マゼンタの順に、1つの発熱体群30を一体として短くなるような位置となっている。これにより、流路抵抗(インクが流路を流れるときに流路から受ける抵抗)が低減されると共に、バブル発生時の圧力が、よりノズル20側に向くようにして、上記したように各色によってインクの粘度が異なっていてもノズル20から吐出されるインクドロップDのドロップ量が同じになる。なお、図3からも分かるように、1つの発熱体群30を一体として、ノズル20に対して相対的に接近又は離間させているので、1つの発熱体群30を構成する各発熱体28は、これらの発熱体28の中心が1つの直線上に並ぶように配置されていることになる。また、各インクともノズル20からインク室16までの距離は等しくされているので、粘度の高いインクに対応する発熱体28ほど、発熱体28からインク室16の前端までの距離Lは長くなっている。
【0032】
なお、図1に示すように、発熱体基板12及びプリント基板38には、放熱部材40が取り付けられている。この放熱部材40が発熱体基板12及びプリント基板38の熱を外部に放出するので、発熱体基板12及びプリント基板38の過熱が防止される。
【0033】
図1に示すように、流路基板14には、インクタンク等の外部インク収容部材からインクジェット記録ヘッド10にインクを供給するためのマニュホールド42が取り付けられている。マニュホールド42にもインクの流路44が形成されており、この流路44と、インク室16のインク供給口22とが位置合わせされて、マニュホールド42が流路基板14に接合される。なお、マニュホールド42の流路44の入口にはフィルタ46が取り付けられており、流路44内へゴミ等が入らないようになっている。
【0034】
インク供給口22の周囲には、接合部分からのインク漏れを防止するために、この接合部分にシール剤48が設けられている。シール剤としては弾性シリコン系接着剤、あるいは弾性エポキシ系接着剤等のウエットシール剤や、ゴム部材等、ドライシール部材を用いることができる。
【0035】
シール剤48としてウエット系シール剤を使用した場合には、ウエット系シール剤がノズル面20Aやボンディングパッド34等に流れ込まないようにするために、インク供給口22からノズル面20Aまでの距離として、最低限の距離を確保しておく必要がある。本実施形態のインクジェット記録ヘッド10では、各インクともノズル20からインク室16までの距離は等しく、インク供給口22のノズル20側の端部位置、および反対側の端部位置は同じなので、シール剤48がノズル面20A、あるいはボンディングパッド34に流れ込まない最小距離でヘッドサイズを決めることが可能となっている。
【0036】
また、シール剤48としてドライシール剤を使用した場合には、ドライシール部材にインク供給口22に対応する開口を設けるが、ドライシール剤がこの開口により破損するのを防ぐため、開口の周囲にある程度の面積(マージン)が必要となる。しかし、この場合であっても、本実施形態では、全てのインクに対して同じマージンでよいため最小面積でヘッドサイズを決めることが可能となっている。
【0037】
以上説明したように、本実施形態のインクジェット記録ヘッド10では、シール剤48の種類に関わり無く、ノズル20のそれぞれからインク室16及びインク供給口22までの距離が一定となるので、ヘッドサイズを最小にすることができ、チップコストが低くなる。さらに、インクジェット記録ヘッド10自体として軽量になるので、例えば、インクジェット記録ヘッド10を走査させて画像記録を行う場合には、走査に必要な駆動エネルギーが少なくて済み、低コストで画像を記録することができる。
【0038】
また、発熱体28の位置をインクの粘度に応じて変更することで、ノズル20からのインクの吐出特性が一定となるので、より高画質の画像を記録することが可能となる。
【0039】
なお、上記説明では、各色のインクに対応する1つのインク室16に対して、複数のノズル20が設けられてノズル群26が構成されると共に、これら複数のノズル20に対応する複数の発熱体28によって発熱体群30が構成されているものを例として挙げたが、必ずしもこのようにノズル群26及び発熱体群30が構成されている必要はない。例えば、1つのインク室16に対してノズル20及び発熱体28が1つのみ設けられていてもよい。
【0040】
また、各色のインクの吐出特性を同一にするだけでなく、インクによってノズル20から吐出するインクドロップDの大きさが異なるようにすることも可能となる。例えば、上記した3色のインクに加えて黒インクを使用した場合には、黒インクに対しては画像濃度を高くするため大きな吐出ドロップ量が求められる場合がある。一方、カラーインク(例えば上記した3色のインク等)に対しては画像における粒状性をなくすため、比較的小さな吐出ドロップ量とされる場合がある。この場合において、各インクに対応するインク室16及びインク供給口22の位置は一定とし、吐出ドロップ量の大きい黒インクに対応する発熱体28の位置を、他のインクの発熱体28よりノズル20の近くに設けることで、黒インクの吐出ドロップ量を他のインクの吐出ドロップ量よりも大きくすることが容易にできる。
【0041】
インクのインク特性としても、上記した粘度だけでなく、例えば濃度であってもよい。濃度の異なるインクを使用することにより、階調再現性を高めたり、記録媒体上での粒状性を目立ちにくくしたりすることが可能となる。そして、濃度の異なるインクであっても吐出特性を所定の特性とできるので、高画質の画像を記録することができる。この他、インク特性として、インクの表面張力や蒸気圧によって生じる吐出特性の違いを考慮して、所定の吐出特性を得ることができるように発熱体28の位置を決めることができる。
【0042】
本実施形態のインクジェット記録ヘッド10の製造方法としては特に限定されないが、例えば、特願平9−341659号に記載された方法で製造することができる。
【0043】
【発明の効果】
本発明上は記構成としたので、インク特性に関わりなくインクの吐出特性を所定の特性にすると共に、基板のサイズを小さくすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態のインクジェット記録ヘッドを部分的に示す断面図である。
【図2】 本発明の一実施形態のインクジェット記録ヘッドを部分的に示す平面図である。
【図3】 本発明の一実施形態のインクジェット記録ヘッドを示す平面図である。
【図4】 本発明の一実施形態のインクジェット記録ヘッドを示す平面図である。
【図5】 (A)は従来のインクジェット記録ヘッドを構成する流路基板を示す斜視図であり、(B)は従来のインクジェット記録ヘッドを示す分解斜視図である。
【図6】 従来のインクジェット記録ヘッドを示す斜視図である。
【図7】 従来のインクジェット記録ヘッドを示す平面図である。
【図8】 従来のインクジェット記録ヘッドを示す平面図である。
【符号の説明】
10 インクジェット記録ヘッド
12 発熱体基板(基板)
14 流路基板(基板)
16 インク室
18 流路
20 ノズル
22 インク供給口
26 ノズル群
28 発熱体
30 発熱体群

Claims (3)

  1. インク特性の異なる複数種のインクがインク特性に応じて貯留された複数のインク室と、
    画像情報に応じて記録媒体にインクを吐出するための複数のノズルと、
    前記インク室内にインクを供給するためのインク供給口と、
    前記インク室と前記ノズルとを連通する複数の流路と、
    前記流路に対応して設けられ、発熱により発生するバブルの圧力で前記ノズルから画像情報に応じたインクドロップを吐出させる複数の発熱体と、
    前記インク室、ノズル、インク供給口、流路、及び発熱体が設けられた基板と、
    を有し、
    前記複数のノズルが略直線状に配置され、
    前記ノズルのそれぞれから対応する前記インク室までの距離が一定とされ、
    前記ノズルのそれぞれから対応する前記インク供給口までの距離が一定とされ、
    前記複数の発熱体が、前記ノズルからの前記インクの吐出特性がインク特性に関わらず所定の吐出特性となるようにインク特性に応じて流路内で前記ノズルから所定距離にそれぞれ設けられていることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  2. 粘度が高いインクに対応する前記発熱体ほど、前記ノズルから発熱体までの距離が短くなるように前記流路に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド。
  3. 前記ノズルから吐出されるインクドロップのドロップ量が多いノズルに対応する前記発熱体ほど、前記ノズルから発熱体までの距離が短くなるように前記流路に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド。
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