JP2003174699A - 音声入出力装置 - Google Patents

音声入出力装置

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JP2003174699A JP2002008909A JP2002008909A JP2003174699A JP 2003174699 A JP2003174699 A JP 2003174699A JP 2002008909 A JP2002008909 A JP 2002008909A JP 2002008909 A JP2002008909 A JP 2002008909A JP 2003174699 A JP2003174699 A JP 2003174699A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】回り込み音の影響を低減させるとともに、入力
音声のS/N比を向上させ、通信、音声認識、音声合成
等における精度の高い音声入力装置を提供すること。 【解決手段】音声信号制御手段3は、予め算出された、
スピーカ2と音場に含まれる所定の制御点Cとの間の音
の空間伝達特性に基づいて、各制御点Cの音圧を所定の
値とするフィルタ処理の演算式を導き、供給された音声
信号Xにフィルタ処理を行なって音声出力信号を生成
し、この生成された音声出力信号Yに基づく音声をスピ
ーカ2が出力して音場を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音声入出力装置に
関し、特に、形成される音場に含まれる任意の制御点に
おける音を制御して、回り込み音の影響を低減させると
ともに入力音声のS/N比を向上させる音声入出力装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の音声入力装置において、マイク
とスピーカとが一対となったヘッドセットの装着はユー
ザにとっては煩わしく、たとえば、特開2000−31
6049号公報記載の車両用ハンドフリーシステムのよ
うに、マイクとスピーカとが特定の位置に固定されたも
のが提案されている。これによれば、ヘッドセットを装
着することなく外部との通信を行うことができる。とこ
ろで、音声入出力装置では、音声入力の正確性の確保、
すなわち発話者の音声のS/N比のレベルを保つことが
重要である。上掲した従来例の車両用ハンドフリーシス
テムでは、音源となるスピーカと収音するマイクとを一
対として設けるという構成とし、このような構成によっ
て発話者の注意を音が聞こえてくるスピーカに向けさせ
て、発話者がスピーカに向かって話し掛けるようにし、
収音性を高めていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、音声入
力装置(マイク)と音声出力装置(スピーカ)とを近く
に配置した場合、音声出力装置から出力された音声が音
声入力装置に受音されてしまうという、いわゆる回り込
み音が発生し、収音対象となる音声のS/N値が著しく
低下することがあった。さらに、この回り込み音は音声
入力装置に取り付けられている増幅器のゲインが1を越
えた場合、ハウリングが発生し通話さえも困難となる場
合があった。尤も、このような課題に対しては、音響エ
コーキャンセラが知られているが、装置自体が複雑にな
ることに加えて、音声入力手段に入力される音のうち、
発話者からの音(入力すべき音)と、音声出力装置から
の音(排除すべき音)とを区別し、音声出力装置からの
音のみを選択的に排除することができなかった。本発明
は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたもの
であり、形成された音場に含まれる制御点ごとの音声出
力信号を生成して、回り込み音の影響を低減させるとと
もに、発話者の音声のS/N比を向上させた音声入力装
置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、請求項1記載の発明によれば、音声が入力さ
れる音声入力手段と、供給された音声信号を制御して音
声出力信号を生成する音声信号制御手段と、前記生成さ
れた音声出力信号に基づいて、聴者へ音声を出力して音
場を形成する音声出力手段とを有し、前記音声信号制御
手段は、音声出力手段が形成する音場に含まれる所定の
制御点の音のバランスが、所定の値となるように音声信
号を制御して音声出力信号を生成する音声入出力装置が
提供される。この発明において、前記音声信号制御手段
は、予め算出された、前記音声出力手段と前記音場に含
まれる所定の制御点との間の音の特性に基づいて、前記
制御点の音圧を所定の値とするフィルタ処理の演算式を
導き、前記供給された音声信号に前記フィルタ処理を行
い、前記音声出力信号を生成することが好ましい(請求
項2)。また、前記音声信号制御手段は、前記音声入力
手段の位置を制御点とし、当該制御点における音圧が前
記音声信号に対応した音圧よりも低くなるように音声出
力信号を生成することが好ましい(請求項3)。
【0005】この発明では、音声信号制御手段が、音声
出力手段によって形成される音場に含まれる制御点の音
圧を含む音のバランスが所定の値となるように、音声信
号を制御して音声出力信号を生成する。また、この制御
点における音のバランスを所定の値とするためには、音
声出力手段と制御点との間の音の特性を得て、これに基
づいて制御点の音のバランスを所定の値とするようなフ
ィルタ処理の演算式を導き、供給された音声信号にフィ
ルタ処理を行って音声出力信号を生成する。このように
生成された音声出力信号に基づく音声は音声出力手段か
ら出力され、制御点における音圧を含む音のバランスは
フィルタ処理に応じた所定の値となる。さらに、音声入
力手段の位置(制御点)において、音のバランスのう
ち、音圧を供給される元の音声信号の音圧よりも低い値
とし、音のエネルギーを減衰させて音声入力手段の位置
の音を小さくすることができる。
【0006】このような本願の発明は、所定の位置(制
御点)における音圧を含む音のバランスを制御するとい
う理論に基づく。このため、この発明の原理を図1、図
2を参照しつつ説明する。 まず、図1には、本発明の
音声入出力装置の構成の一例を示した。ここで示した音
声入出力装置は、音声信号を供給する外部の音声信号供
給手段と制御手段と4つの音声出力手段(以下スピーカ
とする)と音声入力手段(以下マイクMとする)とを備
えている。外部の通信装置、音声合成装置、又はコンピ
ュータ等の音信号供給手段より供給された音声信号は、
制御手段にて制御されて音声出力信号となり、この音声
出力信号に基づく音声が複数のスピーカS1〜S4を介
して出力され、聴者には音声として聴取される。他方、
マイクMは発話者の声等を収音して、通信装置やコンピ
ュータへ向けて出力する。
【0007】これらのスピーカS1〜S4とマイクMと
は、スピーカが形成する音場において、所定の位置関係
を有するが、この位置関係は音場の所定の空間軸を基準
に特定することができる。そして、この空間軸に基づき
音場に含まれる所定の制御点の位置を特定することがで
きる。
【0008】続いて、音の制御手法について図2を参照
しつつ説明をする。ここでは、音の制御に関するトラン
スオーラル方式を例として説明するが、制御点における
音圧の制御を実現できる他の理論を適用することはもち
ろん可能であり、本発明の制御がトランスオーラル方式
に対応する制御に限定されることはない。ちなみに、ト
ランスオーラル方式については、”Prospects for Tran
saural Recording: JAudio Eng. Soc, vol.3, No.1/2,
pp3-19(1989)"に示されている。
【0009】さて、ここで一例として説明する、トラン
スオーラル方式に基づく、本発明の音声入出力装置の制
御は、複数のスピーカを用いて、任意の制御点、例えば
聴者の両耳付近の2点の位置の音のバランスを制御す
る。これを説明するために、図2では4つのスピーカを
用いて3点の制御点の音圧を制御する場合の伝達系を示
した。
【0010】音は音源から発せられ、伝達媒体を介して
伝播され音場を形成する。このとき音場に含まれる任意
の点と音源との間には音の伝達系としての空間伝達経路
が形成される。この空間伝達経路における音のエネルギ
ー状態は、音の特性を示す空間伝達特性として表現する
ことができる。図2に示した例に戻ると、音信号供給手
段から供給された音声信号X1、X2、X3は、制御手
段にて制御処理を受け、音声出力信号が生成されて、4
つのスピーカS1〜S4から音声として出力される。こ
の4つのスピーカS1〜S4と音場における制御点C1
〜C3との間には、1つのスピーカから3経路、すなわ
ち、全部(4つ)のスピーカから12経路の空間伝達経
路が存在し、この経路のそれぞれに音の特性を表わす一
態様としての空間伝達特性が存在する。この空間伝達特
性は、任意の周波数ωにおいて、次式のような複素伝達
特性行列として表わすことができる。もちろん、式
(1)は図2で示した例に応じた複素伝達特性行列の例
である。
【0011】
【数1】 このとき複素入力信号行列を[X(ω)]=[X(ω),X
(ω),X(ω)](但し、[・]は[・]の共役転置行列
を示す)、制御位置で検出される複素出力信号行列を
[Y(ω)]=[Y(ω),Y(ω),Y(ω)]としたと
き、伝達系は(2)式のように表現できる。
【0012】
【数2】 ここで、伝達特性[Gij(ω)]を相殺するような逆フィ
ルタ[Hji(ω)]、すなわち、
【数3】 を満たすように逆フィルタ[Hji(ω)]が設計できれ
ば、この逆フィルタを演算式としたフィルタ処理を行う
ことができる。このフィルタ処理を行うことで、
【数4】 のように複素入力信号行列[X(ω)]と制御点における
複素出力信号[Y(ω)]とを一致させることができる。
【0013】このような逆フィルタ[Hji(ω)]を設計
するためには、(3)式より、[Hji(ω)]=[G
ij(ω)]([・]は[・]の一般逆行列)となる
ような[Hji(ω)]を計算すればよい。[Gij(ω)]
の計算方法としては、例えば、"最小ノルム解を用いた
逆フィルタ設計のトランスオーラルシステムへの応用:
日本音響学会講演論文集,pp495-496(1998)"、に示され
ている手法を用いて次式(5)により計算することがで
きる。
【0014】
【数5】 このとき実現される逆フィルタは、
【数6】 として表現され、演算手段が、供給された音声信号に対
して、この逆フィルタを実現する演算式に基づいてフィ
ルタ処理を行うことにより、音声出力信号が生成され、
(4)式を実現する音声Y1〜Y3が出力される。な
お、図2では説明を簡潔にするために(ω)を省略してい
る。以上のとおり、フィルタ処理の演算式として(6)
で示した逆フィルタを導ければ、行列の各要素として表
現された音源と制御点ごとの空間伝達特性に基づいて、
各制御点の音声はそれぞれ独立に制御することができる
と考えられる。
【0015】この理論をさらに発展させ、各制御点ごと
に異なる制御を行うことを試みる。ここでは、3点の制
御点を独立して制御する場合を例にして説明する。この
例では、3点の制御点のうち、2点の制御点では供給さ
れた音声信号に対応する音圧がそのままとなるように音
声を出力し、1点の制御点では供給された音声信号に対
応する音圧が小さくなるように音声を出力する手法につ
いて述べる。このような制御が可能となれば、ある制御
点では音声を明瞭に出力し、ある制御点では音声を小さ
くすることができることとなる。
【0016】それでは、その具体的な処理を説明する。
この制御の対象となる3点の制御点のうち、2点は供給
された音声信号に対応する音圧が保たれるようにし、他
の1点では供給された音声信号に対応する音圧がゼロと
なるようにするために、(3)式における[I]を[A
]と置き換え、以下のように定義する。
【0017】このように、
【数7】 と置くことで、2点の制御点では、供給された音声信号
に対応する音声をそのまま再現し、他の1点の制御点で
は音が減衰するように設計することが可能となる。この
ような設計を行った場合、逆フィルタ[Hji(ω)]は
(8)式によって計算され、
【数8】 その結果、
【数9】 として表現され、演算手段が、供給された音声信号に対
して、この逆フィルタを実現する演算式に基づいてフィ
ルタ処理を行うことにより、音声出力信号が生成され、
2点では供給された音声信号に対応する音声がそのまま
出力され、1点で音は減衰する。よって、図2に示した
出力音声Y1は、Y1=X1となり、Y2は、Y2=X
2となり、Y3は、Y3=0とすることができる。
【0018】このように、任意の点を制御点とし、各制
御点における音圧を制御することができることから、あ
る制御点では供給された音声信号と同等の音圧を保ち、
あたかも制御点が音源であるかのように音声を出力する
ことができる。他方、ある制御点では供給された音声信
号よりも小さい音圧とすることができるから、共通の音
場でありながら、その制御点では音を小さくすることが
でき、音場の中の音を制御点ごとに制御することができ
る。
【0019】加えて、音声出力手段から出力される音の
特性は供給される音声信号から把握できるため、この音
を対象とした各制御点における制御を行うことができ
る。よって、音声入力手段を制御点とした場合には、音
声出力手段から出力された音声は、音声入力手段の位置
において減衰させることができ、音声入力手段に入力さ
れる(音声出力手段から出力された)音声は微小なもの
となる。とすれば、音声入力手段への回り込み音の影響
を低減させるとともに、発話者の音声のS/N比を向上
させた音声入力装置を提供することができる。
【0020】(2)上記目的を達成するために、請求項
4記載の発明によれば、前記音声信号制御手段は、前記
聴者の両耳の各位置を制御点とし、当該制御点における
音圧が前記音声信号に対応した音圧と実質的に等しくな
るように音声出力信号を生成する音声入出力装置が提供
される。この発明において、前記音声信号制御手段は、
前記聴者の両耳の各位置を検知する検知手段を有し、当
該検知手段が検知した前記聴者の両耳の位置を制御点と
することが好ましい(請求項4)。
【0021】この発明では、聴者の両耳の各位置を制御
点とし、この制御点における音圧が音声信号に対応した
音圧と実質的に等しくなるように音声信号を制御する。
また、聴者の両耳の各位置を検知する検知手段を設ける
場合には、聴者の身長等により異なる耳の位置を個別に
特定し、正確な制御点及び正確な音の特性を特定するこ
とができる。なお、この発明において聴者の両耳の各位
置を検知するための情報としては聴者が座るシートの位
置情報、聴者の頭部の位置情報、聴者の頭部と耳の位置
情報等が含まれ、これらに関する光や画像等の情報に基
づいて、光センサや撮像手段等の通常の手法を用いて検
知することができる。
【0022】これにより、上記発明と同等の効果を奏す
るとともに、聴者には、その聴者の両耳の位置において
供給された音声信号がそのまま出力されたかのように感
じさせることができる。換言すれば、聴者の耳元に音声
出力手段があるかのように感じさせることができる。特
に、音声入力手段を制御点としてその付近の音を減衰さ
せた場合であっても、聴者の両耳では、減衰のない音声
が出力されることから、音声入力手段の近傍では無音状
態として回り込み音を防止しつつ、聴者は対話者の音声
を違和感なく聞くことができるという音声入出力装置を
提供することができる。
【0023】(3)上記目的を達成するために、請求項
6記載の発明によれば、前記音声信号制御手段は、前記
聴者の両耳の位置を制御点とし、前記音声入力手段の位
置が仮想音源となるように、前記2つの制御点における
音圧を所定のバランスを有する値とする音声入出力装置
が提供される。
【0024】この発明では、音声入力手段の位置を仮想
音源となるように、聴者の両耳の位置の制御点の音圧を
所定のバランスを有する値とする。
【0025】ここで、収音に関して説明すると、音声入
力手段における音の収音性、収音された音のS/N比
は、その音の指向性に関係し、音声入力手段に向かって
発話した場合と、音声入力手段がある方向とは別の方向
に向かって発話した場合とでは、前者の方がS/N比は
高くなる。電話の受話器音声入力が口元にある場合は問
題ないが、ハンズフリー方式のように発話者が自由な方
向を向いて発話する場合には、発話者の発する音声に指
向性を要求することは困難である。しかし、発話者に音
声入力手段のある方向が提示されれば、発話者はその方
向を意識して発話し、音声の指向性も確保できるものと
考えられる。本発明では、音声入力手段の位置を仮想音
源とし、この位置から音が聞こえてくるように聴者の両
耳に位置する制御点の音圧をそれぞれ制御する。
【0026】ところで、聴者は、右耳に聞こえる音と左
耳に聞こえる音とのバランスに基づいて、音源がどの方
向にあるのかを認識する。よって、聴者の両耳に位置す
る制御点の音のバランスを変える。例えば、音を複数の
位置から出力し、音を出力するタイミング(時間)をず
らしたり、位相や周波数を変更して制御点の音圧のバラ
ンスを変えることで、このバランスに応じて仮想音源の
方向を変えることができる。このように、聴者の両耳の
位置の制御点の音圧を含む音のバランスを変えることに
より、仮想音源の位置を設定することができる。また、
仮想音源の位置が特定されれば、聴者が仮想音源を認識
できるように両耳の位置の制御点の音圧のバランスを含
む音のバランスを特定することができる。本発明では音
声入力手段の位置に仮想音源があると聴者が感じるよう
に、両耳位置の制御点の音圧を含む音のバランスを決定
する。
【0027】このように、音声入力手段の位置に仮想音
源があるようにすることで、聴者には音声入力手段の位
置を指し示すことができる。これにより、この指し示さ
れた仮想音源に向かって聴者が発話することが期待でき
るため、音声入力手段においては、指向性のある音を収
音することができ、結果としてS/N比の高い音声入出
力装置を提供することができる。もちろん、上記発明と
同等の効果をも奏することができ、音声入力手段に入力
される回り込み音の影響を排除するとともに、指向性の
高い音声の収音をも併せて実現することができ、従来の
音響エコーキャンセラ等とは異質の効果を奏する音声入
出力装置を提供することができる。
【0028】(4)上記目的を達成するために、請求項
7記載の発明によれば、前記音声信号制御手段は、前記
音の特性に寄与する環境状態と、これにフィルタ処理の
演算式を対応づけたフィルタ処理テーブル記憶部と、前
記音の特性に寄与する環境状態を検知する状態検知部と
を有し、前記状態検知部が前記環境状態の変化を検知し
た場合には、変化後の環境状態に基づいて、前記フィル
タ処理テーブルを参照して、前記供給された音声信号に
前記フィルタ処理を行い、前記音声出力信号を生成する
音声入出力装置が提供される。
【0029】本発明では音声出力手段と各制御点との間
の音の特性に基づいて、音声信号を制御するところ、こ
の音の特性に誤差があると、正確な音の制御を行うこと
ができなくなる恐れがある。この発明では、音の特性を
変化せしめる環境状態の変化があった場合、状態検知部
がその変化を検知し、変化後の環境状態に基づく音の特
性に対応するフィルタ処理を行う。この発明において、
環境状態とは、音声入力手段の位置又は向き、音声出力
手段聴者の位置又は向き、聴者の位置又は向き、温度、
湿度その他の音の特性に寄与するあらゆる情報を含む。
この環境状態を示す物理量とフィルタ処理の演算式と
は、予め対応させてフィルタ処理テーブルとして記憶さ
れる。また、フィルタ処理テーブルには、音の特性及び
音の特性からフィルタ処理の演算式を導く過程が記憶さ
れていてもよい。
【0030】これにより、上記発明と同等の効果を奏す
るとともに、環境状態に変化が生じ、音の特性に変化が
あった場合、現実の環境状態及び音の特性に合致したフ
ィルタ処理を行うことができる音声入出力装置を提供す
ることができる。
【0031】
【発明の効果】(1)請求項1〜3記載の発明によれ
ば、音声入力手段への回り込み音の影響を低減させると
ともに、発話者の音声のS/N比を向上させ、音声入力
装置を提供することができる。
【0032】(2)請求項4又は5記載の発明によれ
ば、上記発明と同等の効果を奏するとともに、聴者は、
その聴者の両耳の位置において供給された音声信号がそ
のまま出力されたかのように感じることができる。換言
すれば、聴者は耳元に音声出力手段があるかのように感
じることができる。特に、音声入力手段を制御点として
その付近の音を減衰させた場合であっても、聴者の両耳
では、減衰のない音声が出力されることから、音声入力
手段の近傍では無音状態として回り込み音を防止しつ
つ、聴者は対話者の音声を違和感なく聞くことができる
音声入出力装置を提供することができる。
【0033】(3)請求項6記載の発明によれば、音声
入力手段の位置に仮想音源があるようにすることで、聴
者には音声入力手段の位置を指し示すことができ、これ
により、この指し示された仮想音源に向かって聴者が発
話することが期待できるため、音声入力手段において
は、指向性のある音を収音することができ、結果として
S/N比の高い音声入出力装置を提供することができ
る。もちろん、上記発明と同等の効果をも奏することが
でき、音声入力手段に入力される回り込み音の影響を排
除するとともに、指向性の高い音声の収音をも併せて実
現することができ、従来の音響エコーキャンセラ等とは
異質の効果を奏する音声入出力装置を提供することがで
きる。
【0034】(4)請求項7記載の発明によれば、上記
発明と同等の効果を奏するとともに、環境状態に変化が
生じ、音の特性に変化があった場合、現実の環境状態及
び音の特性に合致したフィルタ処理を行うことができる
音声入出力装置を提供することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図3か
ら図6に基づいて説明する。図3は本実施形態に係る音
声入出力装置100の構成を示す図、図4は本実施形態
に係る音声入出力装置100の制御を説明するための
図、図5は本実施形態に係る音声入出力装置における各
構成の配置を説明する図、図6は本実施形態の環境状態
が変化した場合の制御手順を示すフローチャート図であ
る。
【0036】図1に基づいて、本実施形態に係る音声入
出力装置100の構成を説明する。この音声入出力装置
100は、主な構成として、音声入力手段1と、音声出
力手段2と音声信号制御装置3とを有している。ここで
は、車両に搭載された音声入出力装置100を例として
説明し、制御される音場も車両の室内空間を例として説
明する。もちろん、これは説明を明瞭とするために一例
を挙げるものであり、車両に搭載されることに限定され
ることはなく、また、開放又は密閉のいずれの空間にお
いても適用することができる。
【0037】まず、上記の構成のうち音声入力手段1に
ついて説明をする。音声入力手段1は、発話者の音声を
収音するマイクロホン(マイク)1であり、増幅装置1
1が収音された音声を増幅し、外部装置又は内部装置へ
向けて出力する。この外部装置又は内部装置としては通
信装置、音声認識装置、音声対話装置等を例示すること
ができる。
【0038】音声出力手段2は、音声信号制御装置3が
生成した音声出力信号に応じた音声を聴者に向けて出力
するスピーカ2−1である。スピーカ2−1は、複数個
(n個)設けられ車両の室内に音場を形成する。この複
数のスピーカ2は、音声出力信号に基づきスピーカ駆動
部21によってそれぞれ独立に音量、音質を調整するこ
とができる。
【0039】そして、音声信号制御手段3は、供給され
た音声信号に基づいて音声出力信号を生成する、本発明
の中心的な制御を行う構成の一つである。音声信号制御
手段3は、音声出力手段2が車両室内に形成した音場に
含まれる制御点の音圧を、所定の値とするように音声信
号を制御し、音声出力信号を生成する。この音声信号制
御手段5には、発話者の座席位置センサ、発話者の頭部
の位置センサ、発話者の頭部方向センサ、温度又は湿度
の計測センサ、マイク位置の計測センサ等の各種センサ
4と、制御に関するあらゆる情報を記憶させた記憶手段
5とを有している。
【0040】この音声信号制御手段3の制御は、空間に
おいて結ばれた2点の音の特性を示す一態様としての空
間伝達特性に基づいて行われる。この空間伝達特性と
は、音源と観測点との間の伝達系における音の特性であ
り、音源から発せられる音のエネルギー状態、音場を形
成する伝達媒体(例えば空気)、音源から発せられる音
の指向性、音場における音の反射要因その他の音の伝達
に関与する様々な因子を含む特性であり、上述した式
(1)の複素伝達特性行列として表現することができ
る。
【0041】この空間伝達特性は、上記の要因が複雑に
関与し合うため、音場ごと、制御点ごとの個別の特性と
して扱うことが好ましい。よって、例えば車内における
空間伝達特性については、車内空間、車両内装、スピー
カの位置、スピーカの向き等が特定できる場合は、当該
車内空間を規定する空間軸を基準として特定される個々
の位置について、複数のスピーカによって形成される音
場における空間伝達特性を得ることができる。これは、
実験に基づいて又は理論計算に基づいて予め求めること
が好ましい。もっとも、車両に空間伝達特性を算出する
ための検知手段を備えて、音声信号制御手段3が音声出
力信号を生成する際に空間伝達特性を算出することも可
能である。
【0042】図4では、各スピーカ2−nと制御点との
間に形成される各空間伝達特性G を示している。図
4に示すように、供給されて音声信号Xは、所定の演算
処理がなされて、各スピーカ2−nへ出力される。この
実施形態では、4つのスピーカ2を備え、音場における
制御点はC1〜C3の3点である。あるスピーカ2−n
から発せられた音は伝播しつつ音場を形成し、所定の制
御点C1〜C3への3点へも伝達される。よって、各ス
ピーカ2−nは、各制御点C1〜C3への3つの空間伝
達経路を有し、4つのスピーカ2−1〜2−4では12
の空間伝達経路があることとなる。この12の空間伝達
経路の特性に基づいて、制御点C1〜c3の音圧を制御
する。この制御は、先に説明した原理を用いて行われ
る。
【0043】本実施形態の制御を上述した原理にあては
めて簡潔に説明すると、空間伝達特性[Gij(ω)]、音
声信号[X(ω)]、音声出力信号[Y(ω)]は、式
(2)に示す関係があるから、この空間伝達特性[G
ij(ω)]を相殺するような逆フィルタ[Hji(ω)]、
すなわち、掛け合わせると単位行列[I]となるよう
な[H ji(ω)]に基づいて音声信号X(ω)を制御すれ
ば(4)式のように、供給された音声信号Xと生成され
た音声Yとの関係を制御することができる。式(4)で
は、音声信号Xと出力される音声Yと等しい関係とした
が、これらの間は任意の関係で対応づけることができ
る。このような逆フィルタ[Hji(ω)]を設計するため
には、音の特性を示す空間伝達特性に対する一般逆行列
を導くことで式(6)のような演算式が求められる。
【0044】この原理に基づけば、本実施形態において
も制御点C1〜C3の音圧を自由に制御することが可能
となると考えられる。本実施形態では、3点の制御点
を、聴者の両耳の位置に相当するC1及びC2と、マイ
ク1の位置に相当するC3とし、これらの制御点におけ
る音圧をそれぞれ独立に制御する。具体的には、3点の
制御点のうち、聴者の両耳の位置における制御点C1及
びC2では供給された音声信号に対応する音圧がそのま
まとなるように音声を出力し、マイク1の位置における
制御点C3では供給された音声信号に対応する音圧が小
さくなるように音声を出力する。
【0045】この3点の制御点のうち、2点は供給され
た音声信号に対応する音圧が保たれるようにし、他の1
点では供給された音声信号に対応する音圧がゼロとなる
ように3点をそれぞれ独立に制御するためには、空間伝
達特性[Gij(ω)]と掛け合わせると、3行目×3列目
の要素が0である単位行列[A]となるような演算式、
すなわち式(7)の関係を満たす[Hji(ω)](式9)
を求め、この演算式に基づき、音声信号を処理すればよ
い。
【0046】こうして、生成された音声出力信号に基づ
いて、聴者の両耳の制御点C1及びC2に供給された音
声のエネルギーは、最初供給された音声信号に対応する
エネルギーを保って出力され、マイク1に位置する制御
点C3では音のエネルギーは減衰する。よって、図4に
示した出力音声Y1は、Y1=X1となり、Y2は、Y
2=X2となり、Y3は、Y3=0とすることができ
る。なお、制御点はそれぞれ独立に制御可能であるか
ら、本実施形態の制御と音響エコーキャンセラとを組み
合わせることも当然可能である。
【0047】以上、本実施形態における音声信号制御手
段3の制御手法を説明した。続いて、このように制御さ
れた結果を図5に基づき具体的に説明する。本実施形態
の音声入出力装置100は、車両の室内空間において構
成されるため、図5では、この3つの制御点C1〜C
3、4つのスピーカ2−1〜2−4の車両室内における
配置を具体的に示した。車両の室内環境は、図5に示す
ように1.6m×2.0mの壁により仕切られた室内
に、4個のスピーカ2−1〜2−4が図5のように配置
されている。3点の制御点はC1〜C3とし、制御点C
1、C2は聴者又はドライバの両耳の位置に相当し、C
3はマイク1の位置に相当する。この実施形態では聴者
の両耳の位置C1及びC2ではスピーカ2−1〜2−4
から発せられる音声がそのまま聴取されるように制御す
るとともに、マイク1の位置の制御点C3ではスピーカ
2−1〜2−4の音声が減衰するように制御する。
【0048】こうして、スピーカ2−nと各制御点C1
〜C3の位置関係が決定したところで、まず、各制御点
と音源の間の空間伝達特性を計測又は算出し、先に説明
した手法により、逆フィルタを導く(式(8)(9)を
参照)。こうして導かれた逆フィルタを用いて音声信号
を処理し、音声出力信号を生成し、音声を出力する。
【0049】出力された音声によって形成された音場に
おいて、それぞれの制御点C1〜C3における複素音圧
を計算した。このとき、室の高さ方向の空間は自由空
間、壁の反射係数は0.15、気温は20℃とし、20
0Hzから1000Hzまでを10Hz毎に計算した。全ての
複素音圧を加算した後に制御点位置での音のエネルギー
(振幅の2乗)を求めた。その結果を下記の表に示す。
【0050】
【表1】 このように、制御点C1と制御点C2においては、音圧
が高く、高エネルギー状態であるが、制御点C3におい
ては、音圧が低く、音のエネルギーは−79.97dB
と著しく低い値となっている。このことより、制御点C
3ではほとんど音が検知できない値にまで音圧が下がっ
ていることがわかる。
【0051】また、この実施形態では、2つの制御点C
1とC2とにおける音圧が異なり、これらは所定のバラ
ンスを有するように制御されている。図5に示したよう
に聴者はマイク1のある方向を前方としており、制御点
C1は左耳の位置に相当し、制御点C2は右耳の位置に
相当する。ここで表を参照してみると、制御点C2すな
わち右耳よりも、制御点C1すなわち左耳の方が音のエ
ネルギーが大きいことがわかる。聴者は、右耳に聞こえ
る音と左耳に聞こえる音とのバランスに基づいて、音源
がどの方向にあるのかを認識することから、この場合、
聴者にとって、音は左前方のマイク1の方向から聞こえ
てくる、という状態となる。マイク1の方向から音声が
聞こえてくることから、聴者がその方向に注意を向けて
発話をするように仕向けることができる。このように、
聴者がマイク1の方向を向いて発話すれば、聴者の音声
はマイク1の方向の指向性を有することとなり、マイク
1にて収音される音声のS/N比を向上させることがで
きる。このように、制御点における音のエネルギーをそ
れぞれ制御することにより、仮想の音源を任意の場所に
設けると同じ効果を得ることができ、本実施形態のよう
に、マイク1の位置に仮想音源があるようにすること
で、聴者にはマイク1の位置を指し示すことができる。
これにより、この指し示された仮想音源に向かって聴者
が発話することが期待できるため、マイク1にて指向性
のある音を収音することができ、結果としてS/N比の
高い音声入出力装置100を提供することができる。
【0052】この実施形態では、聴者の両耳の位置の制
御点C1及びC2を制御することによりこの効果を得る
ことができるが、他方、この制御とは独立にマイク1の
位置の制御点C3の音圧(音のエネルギー)をも同時に
制御することができる。すなわち、制御点C1及びC2
の音圧のバランスによってマイク1に仮想音源を形成し
て指向性の高い音声の収音を可能としつつ、マイク1の
制御点C3における音圧を低くすることで、マイク1に
収音されてしまう回り込み音の影響を排除することをも
併せて実現することができ、従来の音響エコーキャンセ
ラ等とは異質の効果を奏する。
【0053】以上、特定された空間伝達特性に基づく基
本的な制御について説明をした。ここでは、空間伝達特
性に変化があった場合の処理について説明をする。この
発明は、空間伝達特性に基づいて制御を行うため、空間
伝達特性を正確に把握することが精度向上には欠かせな
い。このため、本実施形態では、空間伝達特性の変化を
検知する各種センサ4と、この変更に対して迅速な処理
を行うために種々の処理や情報を記憶する記憶手段5を
設けた(図3参照)。
【0054】ここで、空間伝達特性に寄与する環境状態
とは、マイク1の位置又は向き、スピーカ2の位置又は
向き、聴者の位置又は向き、座席の位置、温度、湿度そ
の他の空間伝達特性に寄与するあらゆる情報を含む。こ
の環境状態を示す物理量と音声信号に施されるフィルタ
処理の演算式とは、予め対応させてフィルタ処理テーブ
ルとして記憶されている。このフィルタ処理テーブルに
は、フィルタ処理が直接記憶されていてもよいし、空間
伝達特性及びこの空間伝達特性からフィルタ処理の演算
式を導く処理過程が記憶されていてもよい。本実施形態
では、処理速度の観点からフィルタ処理テーブルにはフ
ィルタ処理を記憶させている。なお、この記憶手段5
は、キャシュメモリ、メインメモリおよびディスクメモ
リを単独、あるいは組み合わせることにより構成するこ
とができる。
【0055】空間伝達特性に寄与する環境状態は各種セ
ンサ4にて検知され、これに変化があった場合には、変
化後の環境状態に基づいて、記憶手段5のフィルタ処理
テーブルを参照して、供給された音声信号に環境状態に
応じたフィルタ処理を行い、音声出力信号を生成する。
【0056】この、各種センサ4が環境状態の変化を検
知した場合の音声信号制御手段3の制御手順を図6のフ
ローチャートに示した。
【0057】まず、各種センサ4は環境状態に関する信
号を検出する(ステップ1)。この信号の検出は音声入
出力装置100が作動している際は常に(所定時間間隔
で)行われていてもよいし、起動命令に応じて起動して
もよい。この検出された信号に基づき環境状態の変化が
生じた場合には(ステップ2)、検知した信号を分析す
る(ステップ3)。続いて、この結果に基づき制御方法
(フィルタ処理)を変更する必要があるか否かについて
判断する(ステップ4)。たとえば、検出された信号の
変化が微差であり設定された閾値を超えない場合には、
制御方法を変更するに及ばない。一方、環境状態に大き
な変化が検出され、制御方法(フィルタ処理)を変更す
る必要がある場合には、さらに、制御の可能性を判断す
る(ステップ5)。このとき、例えば、マイク1に聴者
が著しく近づいた場合や、制御されている制御点に聴者
が著しく近づいた場合や、ドアが開放されている場合な
どは、制御方法の変更を行うことは好ましくない。この
ような場合には制御不能と判断して処理を終了する。一
方、制御方法(フィルタ処理)の変更が可能であると判
断された場合は、制御方法(フィルタ処理)の変更を行
うために、フィルタ処理テーブルを参照して、検出され
た変化後の環境状態に対応する制御方法(フィルタ処
理)を特定する。適当な制御方法(フィルタ処理)が特
定されたら(ステップ6)、環境状態に関して検知され
た情報と適当な制御方法(フィルタ処理)とを音声信号
制御手段3へ向けて送出する(ステップ7、8)。これ
により、環境状態に変化が生じ、空間伝達特性に変化が
あった場合、現実の環境状態及び空間伝達特性に合致し
たフィルタ処理を行うことができる音声入出力装置10
0を提供することができる。
【0058】以上のとおり、この実施形態にかかる音声
入出力装置100によれば、複数の制御点における音圧
をそれぞれ独立に制御することができるため、マイク1
の近傍では無音状態として回り込み音の影響を低減させ
るとともに、聴者の両耳では、減衰のない音声が出力さ
れることから、ハウリングを防止しつつ、聴者は対話者
の音声を違和感なく聞くことができ、また、同じく制御
点の音圧を制御することにより、任意の方向に仮想音源
を形成することができ、聴者をマイク1に向かって発話
させる等のS/N比を向上させる手法にこれを用いるこ
とができる。これにより、ハウリングの発生を防止し、
聴者へは明瞭な音声を供給し、また聴者(発話者)から
の音声を明瞭に収音し、通信、音声認識、音声合成等に
おける精度の高い音声入力装置を提供することができ
る。
【0059】なお、以上説明した実施形態は、本発明の
理解を容易にするために記載されたものであって、本発
明を限定するために記載されたものではない。したがっ
て、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技
術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の音声入出力装置の構成の概要を説明す
るためのブロック図である。
【図2】本発明の音の制御の原理を説明するための説明
図である。
【図3】本実施形態に係る音声入出力装置の構成を示す
図である。
【図4】本実施形態に係る音声入出力装置の制御を説明
するための図である。
【図5】本実施形態に係る音声入出力装置における各構
成の配置を説明する図である。
【図6】本実施形態の環境状態が変化した場合の制御手
順を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
100…音声入出力手段 1…音声入力手段、マイクロホン、マイク 11…増幅装置 2…音声出力手段、スピーカ 21、22…スピーカ駆動部 2−1〜2−n…各スピーカ 3…音声信号制御手段 4…各種センサ、状態検知部 5…記憶手段 X…供給された音声信号 Y…生成された音声出力信号 Ci…制御点i
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04S 5/02 H04S 5/02 G L

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】音声が入力される音声入力手段と、 供給された音声信号を制御して音声出力信号を生成する
    音声信号制御手段と、 前記生成された音声出力信号に基づいて、聴者へ音声を
    出力して音場を形成する音声出力手段とを有し、 前記音声信号制御手段は、音声出力手段が形成する音場
    に含まれる所定の制御点の音のバランスが、所定の値と
    なるように音声信号を制御して音声出力信号を生成する
    音声入出力装置。
  2. 【請求項2】前記音声信号制御手段は、 予め算出された、前記音声出力手段と前記音場に含まれ
    る所定の制御点との間の音の特性に基づいて、前記制御
    点の音圧を所定の値とするフィルタ処理の演算式を導
    き、 前記供給された音声信号に前記フィルタ処理を行い、前
    記音声出力信号を生成する請求項1記載の音声入出力装
    置。
  3. 【請求項3】前記音声信号制御手段は、前記音声入力手
    段の位置を制御点とし、当該制御点における音圧が前記
    音声信号に対応した音圧よりも低くなるように音声出力
    信号を生成する請求項2記載の音声入出力装置。
  4. 【請求項4】前記音声信号制御手段は、前記聴者の両耳
    の各位置を制御点とし、当該制御点における音圧が前記
    音声信号に対応した音圧と実質的に等しくなるように音
    声出力信号を生成する請求項2又は3記載の音声入出力
    装置。
  5. 【請求項5】前記音声信号制御手段は、前記聴者の両耳
    の各位置を検知する検知手段を有し、当該検知手段が検
    知した前記聴者の両耳の位置を制御点とする請求項4記
    載の音声入出力装置。
  6. 【請求項6】前記音声信号制御手段は、前記聴者の両耳
    の各位置を制御点とし、前記音声入力手段の位置が仮想
    音源となるように、前記2つの制御点における音圧が所
    定のバランスを有する値とする請求項2〜5記載の音声
    入出力装置。
  7. 【請求項7】前記音声信号制御手段は、 前記音の特性に寄与する環境状態と、これにフィルタ処
    理の演算式を対応づけたフィルタ処理テーブル記憶部
    と、 前記音の特性に寄与する環境状態を検知する状態検知部
    とを有し、 前記状態検知部が前記環境状態の変化を検知した場合に
    は、変化後の環境状態に基づいて、前記フィルタ処理テ
    ーブルを参照して、前記供給された音声信号に前記フィ
    ルタ処理を行い、前記音声出力信号を生成する請求項2
    〜6記載の音声入出力装置。
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