JP2003174335A - 増幅器 - Google Patents

増幅器

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JP2003174335A
JP2003174335A JP2001371206A JP2001371206A JP2003174335A JP 2003174335 A JP2003174335 A JP 2003174335A JP 2001371206 A JP2001371206 A JP 2001371206A JP 2001371206 A JP2001371206 A JP 2001371206A JP 2003174335 A JP2003174335 A JP 2003174335A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 デュアルバンド電力増幅器の最終段トランジ
スタにおける電流集中を、バンド間アイソレーションを
劣化させることなく回避する。 【解決手段】 最終段電力増幅トランジスタ(Trg
3,Trd3)の単位トランジスタについて、最終出力
増幅トランジスタ形成領域(PW3)内に単位トランジ
スタを混在して配置する。また、これらの最終出力段ト
ランジスタが結合する出力信号線の間に、インダクタン
ス素子(Lcc)を接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、増幅器に関し、
特に、デュアルバンドまたはトリプルバンドなどのマル
チバンド用の電力増幅器の構成に関する。より特定的に
は、この発明は、マルチバンド電力増幅器のトランジス
タ特性の劣化を、通信品質の劣化およびチップサイズの
増大を伴うことなく防止するための構成に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、移動体通信用の電力増幅器として
は、GaAsMESFET(金属−半導体電界効果トラ
ンジスタ)、GaAsHEMT(高電子移動度トランジ
スタ)、およびGaAsHBT(ヘテロ接合バイポーラ
トランジスタ)を用いたMMIC(モノリシックマイク
ロウエーブIC)またはモジュール(ハイブリッドIC
またはマルチチップモジュール)が広く用いられてい
る。これらのトランジスタのうち、ガリウム砒素(Ga
As)またはシリコン・ゲルマニウム(SiGe)のヘ
テロジャンクションを利用するGaAs−HBTおよび
SiGe−HBTは、従来のFET(電界効果トランジ
スタ)に比べて以下の利点を有するため、現在の移動体
通信用の電力素子として最も期待されている: (1) 負のゲートバイアス電圧を必要とせず、単一電
源動作を実現することができる; (2) Si−MOSFET(絶縁ゲート型電界効果ト
ランジスタ)と同様に、ドレイン(コレクタ)側にアナ
ログスイッチを設けなくても、出力のオン/オフ動作を
行なうことができる;および (3) 出力電力密度が高く、規定の出力を、FET電
力増幅器よりも小型な電力増幅器を用いて得ることがで
きる。
【0003】移動体通信の代表的な応用として、携帯電
話システムがある。この携帯電話システムとして、現在
最も広く用いられている900MHz帯域携帯電話シス
テムである欧州GSM(グローバル・システム・フォー
・モビール・コミュニケーションズ(GLOBAL S
YSYTEM FOR MOBILE COMMUNI
CATION))、および欧州で広く用いられている1
800MHz帯携帯電話システムであるDCS(デジタ
ル・コードレス・システムズ(DIGITALCORD
LESS SYSTEMS))がある。これらのGSM
およびDCS等の通信方式においては、1Wないし4W
の高出力の携帯電話が用いられており、その電力増幅器
として、これまで主流であったSi−MOSFET電力
増幅器に代えて、HBTの有する特徴を活かした電力増
幅器(HBT電力増幅器)が適用され始めている。
【0004】図14は、従来のGSM−DCSデュアル
バンド電力増幅回路の構成を概略的に示す図である。図
14において、デュアルバンド用電力増幅回路は、活性
化時、DCS信号IN_DCSとバイアス電圧Vdcc
とを受けて出力信号OUT_DCSを生成するDCS電
力増幅器900と、活性化時、入力信号IN_GSMと
バイアス電圧Vgccとを受けて入力信号IN_GSM
を増幅して出力信号OUT_GSMを生成するGSM電
力増幅器902と、出力制御電圧Vpcとモード選択信
号Vmodに従ってDCS電力増幅器900およびGS
M電力増幅器902の一方を活性化し、かつ活性化され
た電力増幅器のバイアス電圧を制御するバイアススイッ
チ904を含む。
【0005】バイアス制御電圧Vpcは、DCS電力増
幅器900およびGSM電力増幅器902それぞれに対
して個々に生成される。
【0006】このデュアルバンド用電力増幅回路におい
ては、バイアススイッチ904の制御の下に、モード選
択信号Vmodに従って、DCS電力増幅器900およ
びGSM電力増幅器902の一方が活性化される。DC
S電力増幅器900の出力信号OUT_DCSまたはG
SM電力増幅器902の出力信号OUT_GSMが、共
通のアンテナを介して送信される。
【0007】図15は、図14に示すDCS電力増幅器
900の構成の一例を示す図である。図15において、
DCS電力増幅器900は、入力信号IN_DCSを受
ける入力整合回路911と、入力整合回路911を介し
て与えられる信号を増幅する第1の増幅段912と、段
間結合回路913を介して第1の増幅段912の出力信
号を受けて増幅する第2の増幅段914と、第2の増幅
段914の出力信号を段間整合回路915を介して受け
て増幅する第3の増幅段916と、第3の増幅段916
の出力信号を受けて出力信号OUT_DCSを生成する
出力整合回路917とを含む。
【0008】入力整合回路911は、スタブと抵抗と容
量素子で構成され、入力信号とこの電力増幅器900の
入力インピーダンスの整合を取る。増幅段912、91
4および916へは、コレクタバイアス電圧Vdc1、
Vdc2およびVdc3が与えられる。これらの増幅段
912、914および916は、それぞれ、ヘテロジャ
ンクションバイポーラトランジスタ(HBT)Trd
1、Trd2、およびTrd3を、それぞれ電力増幅素
子として含む。これらのトランジスタTrd1−Trd
3のそれぞれのコレクタノードへ、安定化用のスタブお
よび容量素子により形成される安定化回路を介して、コ
レクタバイアス電圧Vdc、Vdc2およびVdc3が
与えられる。
【0009】増幅段912、914および916それぞ
れにおいて、スタブおよび容量素子で構成される安定化
回路を介してコレクタバイアス電圧Vdc1、Vdc2
およびVdc3を、電力増幅トランジスタTrd1、T
rd2およびTrd3のコレクタへ与えることにより、
これらの電力増幅トランジスタTrd1−Trd3のベ
ース電位に従って、そのコレクタ電位を安定にかつ高速
で変化させる。
【0010】DCS電力増幅器900は、さらに、DC
S用バイアス電圧Vdccを受けるローパスフィルタ9
20と、このローパスフィルタ920からのバイアス電
圧Vdccと図14に示すバイアススイッチ904から
のベースバイアス制御電圧VDCSに従って電力増幅ト
ランジスタTrd1、Trd2およびTrd3のベース
電圧を調整するバイアス電圧制御回路921および92
4および926と、図17に示すバイアススイッチ90
4からのモード選択信号Vmoddに従ってこれらのバ
イアス電圧制御回路921、924および926の出力
バイアス電圧を選択的に接地電圧レベルに固定するモー
ド切換回路922を含む。バイアス電圧制御回路921
は、抵抗素子で構成される。
【0011】モード切換回路922は、モード選択信号
Vmoddに応答して選択的に導通するスイッチングト
ランジスタを含み、このスイッチングトランジスタのオ
ン/オフ状態により、電力増幅器900を非活性/活性
状態に設定する。
【0012】モード選択信号Vmoddは、図14に示
すモード選択信号Vmodに従ってバイアススイッチ9
04により生成される。モード選択信号Vmoddが、
Hレベルのときには、モード切換回路922は、そのス
イッチングトランジスタがオン状態となり、これらの電
力増幅トランジスタTrd1、Trd2およびTrd3
のベース電圧を、接地電圧またはベース−エミッタ間電
圧レベルに固定し、これらの電力増幅トランジスタTr
d1−Trd3をすべてオフ状態に設定する。
【0013】一方、モード選択信号VmoddがLレベ
ルのときには、このモード切換回路922においてスイ
ッチングトランジスタが非導通状態となり、バイアスス
イッチ904からのバイアス制御電圧VDCSが、バイ
アス電圧制御回路(抵抗素子)921を介して初段の電
力増幅トランジスタTrd1のベースに与えられ、また
電力増幅トランジスタTrd2およびTrd3のベース
へは、バイアス電圧Vdccとバイアス制御電圧VDC
Sに従った電圧レベルのバイアス電圧が、バイアス電圧
制御回路924および926により与えられる。電力増
幅トランジスタTrd1、Trd2、およびTrd3
が、これらのベースバイアス電圧に従って前段の整合回
路からベースに与えら得られた信号を増幅する。バイア
ス制御電圧VDCSに従って増幅段914および916
の増幅率を調整する。
【0014】この図15において、破線ブロック930
で示される部分が、通常1つの半導体チップで構成さ
れ、その外部に、スタブおよび容量が配置される。
【0015】最終段の電力増幅トランジスタTrd3
は、出力整合回路917を介して出力信号OUT_DC
Sを生成し、次段のカプラを介してアンテナへ信号を送
出する。したがって、この最終段の電力増幅トランジス
タTrd3の駆動能力は、前段の電力増幅トランジスタ
Trd1およびTrd2に比べて十分大きくされる。こ
の最終段の電力増幅トランジスタTrd3のコレクタノ
ードは、通常、パッドを介して外部に配置されるスタブ
に結合される。出力ノードにおいて、オープンスタブを
配置して、出力容量負荷を調整して、この最終段の増幅
段916の出力信号を安定化する。
【0016】図16は、図14に示すGSM電力増幅器
904の構成の一例を示す図である。図16において、
GSM電力増幅器904は、GSM入力信号IN_GS
Mを受ける入力整合回路951と、入力整合回路951
を介して与えられる信号を増幅する第1の増幅段952
と、この第1の増幅段952の出力信号を段間整合回路
953を介して受けて増幅する第2の増幅段954と、
この第2の増幅段954の出力信号を段間整合回路95
5を介して受けて増幅する第3の増幅段956と、第3
の増幅段956の出力信号を出力ノードへ伝達する出力
整合回路957を含む。
【0017】第1の増幅段952は、電力増幅トランジ
スタTrg1を含み、第2の増幅段954は、電力増幅
トランジスタTrg2を含み、第3の増幅段956は、
電力増幅トランジスタTrg3を含む。電力増幅トラン
ジスタTrg1はコレクタに、スタブと容量素子とで形
成される安定化回路を介してコレクタ制御電圧Vgc1
を受ける。電力増幅トランジスタTrg2は、そのコレ
クタに、スタブおよび容量素子とで構成される安定化回
路を介して、コレクタ制御電圧Vgc2を受ける。電力
増幅トランジスタTrg3は、そのコレクタに、容量素
子およびスタブにより構成される安定化回路を介して、
コレクタ制御電圧Vgc3を受ける。
【0018】GSM電力増幅器904は、さらに、バイ
アス電圧Vgccを受けるローパスフィルタ960と、
図14に示すバイアススイッチ904からのバイアス制
御電圧VGSMを電力増幅トランジスタTrg1のベー
スに与えるためのバイアス電圧制御回路(抵抗素子)9
61と、バイアス電圧Vgccとバイアス制御電圧VG
SMとに従って、電力増幅トランジスタTrg2のベー
スに対するバイアス電圧を調整するバイアス電圧制御回
路964と、バイアス電圧Vgccとバイアス制御電圧
VGSMとに従って、電力増幅トランジスタTrg3の
ベースバイアス電圧を調整するバイアス制御回路966
と、図14に示すバイアススイッチ904からのモード
選択信号Vmodgに従ってバイアス制御電圧VGSM
を接地電圧レベルに駆動し、これらの電力増幅トランジ
スタTrg1、Trg2およびTrg3を非導通状態に
設定するモード切換回路962を含む。
【0019】モード切換回路962は、モード選択信号
Vmodgに応答して選択的にオン状態となるスイッチ
ングトランジスタを含む。このスイッチングトランジス
タのオン/オフ状態によりGSM電力増幅器が選択的に
非活性/活性状態に設定される。
【0020】モード選択信号Vmodgは、図14に示
すバイアススイッチ904により、モード選択信号Vm
odに従って生成される。このモード選択信号Vmod
gがHレベルのときには、モード切換回路962におい
て、スイッチングトランジスタがオン状態となり、バイ
アス制御電圧VGSMが接地電圧レベルのLレベルとな
り、電力増幅トランジスタTrg1が非導通状態とな
る。また、バイアス制御回路964および966におい
ては、それぞれの出力電圧が、電力増幅トランジスタT
rg2およびTrg3のベース−エミッタ間電圧とな
り、これらの電力増幅トランジスタTrg2およびTr
g3も非導通状態となる。したがってこの状態において
は、GSM電力増幅器904の電力増幅動作は停止され
る。
【0021】一方、モード選択信号VmodgがLレベ
ルとなると、モード切換回路962においてスイッチン
グトランジスタがオフ状態となり、バイアス電圧制御回
路961、964および966により電力増幅トランジ
スタTrg1、Trg2、Trg3のベース電圧が、バ
イアス電圧VGSMおよびバイアス制御電圧Vgccに
従ってバイアスされ、それぞれ前段の整合回路からの信
号をベースに受けて増幅動作を行う。
【0022】この図15および図16に示す電力増幅器
900および904は、その処理周波数が異なるだけで
あり、3段の増幅段を有している。最終段の電力増幅ト
ランジスタTrd3およびTrg3は、出力パッドにコ
レクタが結合され、出力整合回路957を介して大きな
駆動力で、出力負荷を駆動するため、その電流駆動能力
が十分大きくされる。
【0023】バイアススイッチ902は、DCSモード
およびGSMモードそれぞれに対するバイアス制御電圧
VpcdおよびVpcgを受けかつモード選択信号Vm
oddおよびVmodgを受け、それぞれ、DCS電力
増幅器900およびGSM電力増幅器904の一方を、
モード選択信号に従って活性化する。
【0024】このバイアススイッチ902により、電力
増幅器900および904の一方を選択的に活性化する
ことにより、1800MHz帯域のDCSおよび900
MHz帯域のGSMで通信を行なうことができる。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】図17は、デュアルバ
ンド用電力増幅回路を含む携帯電話機の要部の構成を概
略的に示す図である。図17において、携帯電話機は、
DCS電力増幅器900に対するコレクタバイアス電圧
Vdc1−Vdc3とバイアス電圧VdccとGSM電
力増幅回路902に対するコレクタバイアス電圧Vgc
1−Vgc3とバイアス電圧Vgccを供給するバッテ
リ電源980と、DCS電力増幅器900の出力信号を
伝達するバンドアイソレータとして機能する高周波カプ
ラ982と、GSM電力増幅回路902の出力信号を伝
達するバンドアイソレータとして機能する高周波カプラ
984と、図示しないモード選択信号に従ってこの高周
波カプラ982および984の出力信号の一方を選択し
てアンテナ988に伝達する選択回路986と、高周波
カプラ982の出力信号をモニタし、そのモニタ結果に
従ってバイアス制御電圧Vpcdを生成する出力制御回
路990と、高周波カプラ984の出力信号をモニタ
し、そのモニタ結果に従ってバイアス制御電圧Vpcg
を生成する出力制御回路992を含む。
【0026】これらの出力制御回路990および992
のバイアス制御電圧VpcdおよびVpcgが、バイア
ススイッチ904へ与えられ、このバイアススイッチ9
04は、これらのバイアス制御電圧VpcdおよびVp
cgに従って、電力増幅回路900および902に対す
るベースバイアス電圧VDCSおよびVGSMの電圧レ
ベルを調整する。
【0027】GSMおよびDCS用途においては、電力
増幅器は、1W以上の大きな出力電力を取扱うことが要
求される。したがって、電圧レギュレータにおける電力
損失を低減するために、この電力増幅回路900および
902に対するバイアス電圧Vdc1−Vdc3、Vd
cc、Vgc1−Vgc3およびVgccは、バッテリ
電源980から直接与えられる。
【0028】また、DCS電力増幅回路900の出力信
号は、高周波カプラ982および選択回路985を介し
てアンテナ988に伝達され、またGSM電力増幅回路
902の出力信号は、高周波カプラ984および選択回
路986を介してアンテナ988へ伝達される。これら
の電力増幅回路900および902の出力端子とアンテ
ナ端の間には、通常、国内の携帯電話(たとえばPDC
(パーソナル・デジタル・セルラー))などにおいて一
般に用いられているアイソレータは用いられない。この
アイソレータは、アンテナ端子988の出力インピーダ
ンスが変動した際に、これらの電力増幅回路900およ
び902の出力負荷インピーダンスの変動を抑制するた
めに設けられる。GSMおよびDCS用途においては、
小型化および出力損失の低減のためにこのようなアイソ
レータは用いられず、単に高周波カプラ982および9
84が用いられるだけである。
【0029】したがって、このバッテリ電源980の充
電時の高電源電圧状態およびアンテナ端子988の負荷
変動の影響が、直接、電力増幅器900および902へ
与えられるというような、電力増幅器900および90
2にとって、過酷な使用状態が存在する。このような高
電源電圧時に、大きな出力負荷変動を受けた場合、コレ
クタ損失が増大し、その電流損失により発熱が生じ、電
力増幅トランジスタを構成するトランジスタセルの不均
一動作が生じる。この電力増幅トランジスタの不均一動
作は、電力増幅トランジスタが、複数の単位トランジス
タセルで構成され、その単位トランジスタセルのコレク
タ電流の分布により動作温度条件が異なり、この温度条
件の相違により生じる。
【0030】特に、最終段の電力増幅トランジスタTr
g3またはTrd3内部における単一トランジスタセル
内の不均一動作は、一部の単位トランジスタセルの動作
電流が、この最終段トランジスタ全体の動作電流の大部
分を占めるという電流集中を引起す。この結果、バース
ト動作時におけるパルス内出力電力の変動を招いたり、
最悪の場合には、最終段電力増幅トランジスタの破壊に
繋がるという問題を生じる。
【0031】このような発熱による電流集中の問題は、
大きな出力電力を得るために、複数の単位トランジスタ
セルをチップ内に近接して配置する電力増幅器特有の問
題である。
【0032】図18は、図15および図16に示す電力
増幅器のチップレイアウトを概略的に示す図である。図
18において、DCS電力増幅器900およびGSM電
力増幅器902が、半導体チップ999の2分割領域に
それぞれ形成される。この半導体チップ上に図15およ
び図16において破線ブロックで示した回路が配置され
る。
【0033】DCS電力増幅器900は、初段電力電力
増幅トランジスタTrd1が、トランジスタ形成領域P
WD1に配置され、2段目の電力増幅トランジスタTr
d2が、トランジスタ形成領域PWD2に配置される。
これらのトランジスタ形成領域PWD2およびPWD1
の間に、電力増幅器Trd1およびTrd2の段間の整
合を取るための段間整合回路912を形成するための整
合回路配置領域IMD12が配置される。
【0034】このDCS電力増幅器900において、さ
らに、2段目の電力増幅トランジスタTrd2と3段目
(最終)の電力増幅トランジスタTrd3の段間の整合
を取るための段間整合回路915が、整合回路配置領域
IMD23に配置される。この整合回路配置領域IMN
23に関してトランジスタ形成領域PWD1およびPW
D2と整合回路配置領域IMD12と対向して、最終段
の電力増幅トランジスタTrd3を配置するトランジス
タ形成領域PWD3が配置される。トランジスタ形成領
域PWD1、整合回路形成領域IMN12、およびトラ
ンジスタ形成領域PWD2が1列に整列して配置され、
こらの領域PWD1、IMN12およびPWD2に隣接
して、整合回路配置領域IMN23が配置される。
【0035】初段電力増幅トランジスタTrd1は、た
とえば2個の単位トランジスタセルで構成され、2段目
の電力増幅トランジスタTrd2は、例えば10個の単
位トランジスタセルで構成される。最終段の電力増幅ト
ランジスタTrd3は、例えば6×10個の単位トラン
ジスタセルで構成される。
【0036】最終段の電力増幅Trd3を配置するトラ
ンジスタ形成領域PWD3に隣接し、空き領域EPYが
配置される。これらの空き領域EPYとトランジスタ形
成領域PWD3に対面して、DCS用出力ボンディング
パッドを配置するパッド領域OBDが配置される。この
最終段の電力増幅トランジスタTrd3の駆動電流は大
きく、その出力信号線の配線幅も大きいため、このパッ
ド領域OBDにおいては、複数のボンディングパッドを
配置し、出力配線幅を十分大きく取る。
【0037】GSM電力増幅器902については、初段
電力電力増幅トランジスタTrg1が、トランジスタ形
成領域PWG1に配置され、2段目の電力増幅トランジ
スタTrg2が、トランジスタ形成領域PWG2に配置
される。これらのトランジスタ形成領域PWG1および
PWG2の間に、段間整合回路953を配置する整合回
路配置領域IMG12が配置される。これらの領域PW
G1、IMG12およびPWG2が、1列に整列して配
置される。
【0038】これらの領域PWG1、PWG2およびI
MG12に隣接して、段間整合回路955を配置する整
合回路配置領域IMG23が配置される。
【0039】最終段の電力増幅トランジスタTrg3
は、整合回路配置領域IMG23と隣接し、かつトラン
ジスタ形成領域PWD3および空き領域EPYと整列し
て配置されるトランジスタ形成領域PWG3に形成され
る。
【0040】電力増幅トランジスタTrg1は、たとえ
ば4個の単位トランジスタセルで構成され、2段目の電
力増幅トランジスタTrg2は、たとえば16個の単位
トランジスタセルで構成される。最終段の電力増幅トラ
ンジスタTrg3は、たとえば10×10個の単位トラ
ンジスタセルで構成される。
【0041】トランジスタ形成領域PWG3に隣接し
て、GSM用出力ボンディングパッドを配置する出力ボ
ンディングパッド領域OBGが設けられる。
【0042】電力増幅器900および902は、半導体
チップ999上に集積化される。この図18に示すよう
に、これらのDCS電力増幅器900および902にお
いて、対応する構成要素を形成する領域を、並列して配
置させることにより、実質的に同じ回路構成である電力
増幅器900および902を、効率的に配置し、またそ
のレイアウトを容易化する。
【0043】この図18に示すように、電力増幅器90
0および902においては最終段の電力増幅トランジス
タは、初段および2段の電力増幅トランジスタに比べ
て、その電流駆動力が大きく、大きなチップ面積を占め
る。
【0044】図19は、これらの電力増幅器900およ
び902の最終段の電力増幅トランジスタTrd3およ
びTrg3の構成を概略的に示す図である。これらの最
終段出力増幅トランジスタTrd3およびTrg3は、
そこに含まれるトランジスタセルの数が異なるだけであ
り、図19においては、1つの電力増幅トランジスタの
構成を示す。
【0045】図19において、最終段出力増幅トランジ
スタは、m行n列に配列される単位トランジスタTr1
1−Tr1nないしTrm1−Trmnを含む。これら
の単位トランジスタTr11−Tr1nないしTrm1
−Trmnは、それぞれ、ヘテロバイポーラトランジス
タ(HBT)で構成される。
【0046】単位トランジスタ行それぞれに対応してサ
ブコレクタ線SCL1−SCLmが配置され、また単位
トランジスタセル行それぞれに対応して、サブベース線
SBL1−SBLmが配置される。サブベース線SBL
1−SBLmは、それぞれ、ベースバイアス電圧制御回
路からのベースバイアス電圧と前段の段間整合回路から
の高周波入力(RF入力)をそれぞれノードAおよびB
を介して受けるメインベース線MBLに結合される。サ
ブコレクタ線SCL1−SCLmは、出力ノードCに結
合されるメインコレクタ線MCLに共通に結合される。
【0047】単位トランジスタTr11−Tr1n−T
rm1−Trmnは、それぞれ、ベースバラスト抵抗R
b11−Rb1nないしRbm1−Rbmnを介して、
それぞれのベースが、対応のサブベース線SBL1−S
BLmに結合される。また、単位トランジスタTr11
−Tr1nないしTrm1−Trmnは、それぞれ、エ
ミッタバラスト抵抗Re11−Re1nないしRem1
−Remnを介して接地ノードにそれぞれのエミッタが
結合される。
【0048】これらのバラスト抵抗Rb11−Rb1n
ないしRbm1−RbmnおよびRe11−Re1nな
いしRRem1−Remnは、それぞれ、温度上昇時に
おいて、コレクタ電流が増大した場合、負帰還をかけ、
対応の単位トランジスタのベース−エミッタ間電圧を低
減し、そのコレクタ電流の増大を抑制する。これらの複
数の単位トランジスタで構成されるバイポーラトランジ
スタを、マルチフィンガーバイポーラトランジスタと称
す。
【0049】図20は、図19に示す最終段の電力増幅
トランジスタのレイアウトを概略的に示す図である。図
20において、単位トランジスタTrを形成する単位セ
ル領域11−17、21−27、31−37、41−4
7、51−57、および61−67が、6行に整列して
配置される。これらの単位セル領域は、3つのブロック
BA、BBおよびBCに分割される。ブロックBA、B
BおよびBCは、それぞれ2行に整列して配置される単
位セル領域を含む。
【0050】単位セル領域11−17、21−27、3
1−37、41−47、51−57、および61−67
それぞれにおいては、HBTが、それぞれ形成され、エ
ミッタ領域、コレクタ領域、およびベース領域を含む。
【0051】1行に整列して配置される単位セル領域
(単位トランジスタTr)に対し共通に、サブエミッタ
配線5c1−5c6が、それぞれ配置され、対応の行に
配置される単位セル領域のエミッタ領域が結合される。
これらのサブエミッタ配線5c1−5c6は、単位トラ
ンジスタ形成領域の両側に列方向に延在して配置される
エミッタ配線5aおよび5bに接続される。これらのエ
ミッタ配線5aおよび5bは、接地電圧を供給する接地
ノードに結合される。サブエミッタ配線5c1−5c6
と単位トランジスタTrを形成する領域と重なる領域に
おいて、エミッタバラスト抵抗が、たとえばエピタキシ
ャル層により形成される。
【0052】ブロックBA−BCそれぞれにおいて、対
応のブロックの単位セル領域に共通に、ベース配線2b
1−2b3が配置される。これらのサブベース配線2b
1−2b3は、対応のブロックにおいて2行に配置され
る単位セル領域の間の領域に延在して配置され、対応の
ブロックの単位セル領域のベース領域に、ベースバラス
ト抵抗7を介して結合される。
【0053】これらのサブベース配線2b1−2b3
は、それぞれ、ベース配線2aに結合される。このベー
ス配線2aは、また、高周波信号入力部1に結合され
る。この高周波信号入力部1は、前段の増幅段から、段
間整合回路を介して高周波入力(RF入力)を受ける。
このベース配線2aには、また対応のバイアス電圧制御
回路からのベースバイアス制御電圧が伝達される。単位
セル領域11−17〜61−67に形成される単位トラ
ンジスタTrは、ヘテロ接合バイポーラトランジスタH
BTであり、これらのサブベース配線2b1、2b2お
よび2b3には、ベース電流Ib1、Ib2、およびI
b3が伝達される。
【0054】さらに、単位セル領域の各行に対応して、
サブコレクタ配線4b1、4b6が対応の行の単位セル
領域に共通に配設される。これらのサブコレクタ配線4
b1−4b6の各々は、対応の行の単位セル領域のコレ
クタ領域に共通に結合される。これらのサブコレクタ配
線4b1−4b6は、共通に、コレクタ配線4aに接続
される。コレクタ配線4aは、高周波信号を出力する出
力部3に接続され、その出力部3から、高周波信号(R
F出力)が出力される。
【0055】サブコレクタ配線4b1−4b6それぞれ
には、コレクタ配線4aに供給されるコレクタ電流が分
流され、それぞれに、コレクタ電流Ic1−Ic6が伝
達される。
【0056】HBTにおいては、コレクタ電流は温度の
上昇とともに上昇する。したがって、この温度上昇を停
止させることができない場合には、コレクタ電流がさら
に上昇し、この増加電流によりさらに温度が上昇し、電
流が際限なく増加するという熱暴走が生じる。この熱暴
走を防止するために、ベースバラスト抵抗7および図示
しないエミッタバラスト抵抗が配置され、コレクタ電流
の増大を抑制する。特に、各単位トランジスタTrに対
しエミッタバラスト抵抗およびベースバラスト抵抗7を
接続することにより、単位トランジスタTrにより形成
されるマルチフィンガーバイポーラトランジスタの熱分
布等の不均一性に起因するコレクタ電流Icの不均一分
布を抑制する。
【0057】このようなトランジスタセルを配置する場
合、サブコレクタ配線4b1−4b6において、そこを
流れるコレクタ電流Ic1−Ic6は、ほぼ均一となる
ようにその配線インピーダンスが等しくなるように設定
される。この場合、図20において円形領域8において
示すように、動作時においては、駆動電流により温度分
布が生じ、トランジスタアレイの中央部においてその温
度が高く周辺部において温度が低いという温度分布が生
じる。
【0058】このような温度分布が生じた場合、トラン
ジスタアレイの中央部の単位セル領域34および44の
領域においてコレクタ電流の集中が生じる可能性が高
い。個のようなコレクタ電流の集中が生じた場合、コレ
クタ電流Ic1−Ic6の合計のコレクタ電流の大部分
が、単位セル領域34および44に形成される単位トラ
ンジスタに流れ、この単位セル領域34および44の単
位トランジスタの動作電流が、この最終段電力増幅トラ
ンジスタの動作電流の大部分を占める。
【0059】したがって、単位セル領域34および44
において大きなコレクタ電流が流れた場合、この円形領
域8において熱暴走が生じ、単位セル領域34および4
4のトランジスタが破壊されコレクタ配線4aからエミ
ッタ配線5aおよび5bに大きな電流が流れ、この電力
増幅トランジスタ全体が破壊されるという問題が生じ
る。
【0060】このようなマルチフィンガーバイポーラト
ランジスタにおける電流集中を回避するためには、単位
トランジスタの間隔を広げ、単位トランジスタ間の熱干
渉を抑制し、単位トランジスタを互いに熱的に孤立した
状態で配置して全体の熱抵抗を下げることが有効であ
る。しかしながら、この場合、最終段の電力増幅トラン
ジスタのレイアウト面積の増大が生じ、チップの大きな
面積を占める最終段電力増幅トランジスタの面積増大は
チップサイズを増大させるという問題が生じる。
【0061】特に、GaAs等の化合物半導体により形
成されるHBT増幅器の場合、Si−MOSFETより
も高価であり、チップ面積を低減するのが価格の点から
重要である。
【0062】また、デュアルバンド電力増幅回路におい
て、GSM電力増幅器およびDCS電力増幅器は、同時
に動作することはないため、GSM電力増幅器およびD
CS電力増幅器の最終段電力増幅トランジスタの単位ト
ランジスタを交互に配置することが、たとえば特開20
01−102460号公報に示されている。この構成の
場合、単位トランジスタの隣接トランジスタは、動作し
ていないため、等価的に、単位トランジスタのピッチ条
件を緩和し、応じて、熱的抵抗を小さくして、発熱を抑
制することを図る。
【0063】しかしながら、GSMは、900MHzの
周波数帯域を利用し、またDCSは1800MHzの周
波数帯域を使用している。したがって、このように単位
トランジスタを交互に配置した構成において、GSM電
力増幅器を利用した場合、その高調波が、最終段の電力
増幅トランジスタの容量結合によりDCS電力増幅器の
出力ノードに伝達され、図17に示すように、カプラ9
82および選択回路986を介して、このGSM送信信
号に、DCS電力増幅器からの高調波ノイズ成分が重畳
され、送信品質が劣化するという問題が生じる。
【0064】また、単に、チップ面積を低減するため
に、DCS用およびGSM用の出力トランジスタの単位
トランジスタを、ピッチ条件を十分に取って、別々の領
域に形成し、かつこれらのDCS用出力トランジスタ形
成領域とGSM用出力トランジスタ形成領域を互いに近
接して配置した場合、同様に配線間の結合容量により、
ノイズが重畳され、送信品質が劣化するという問題が生
じる。また、この場合、チップ面積の低減の観点から、
単位トランジスタのピッチを十分に大きくすることがで
きないため、電流集中の問題を十分に解決することがで
きない。
【0065】それゆえ、この発明の目的は、送信品質を
低下させることなくチップサイズを低減することのでき
るマルチバンド用電力増幅回路を提供することである。
【0066】この発明の他の目的は、チップサイズを、
電流集中を回避しつつ低減することのできるマルチバン
ド用電力増幅回路を提供することである。
【0067】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の観点に
係る増幅器は、複数の第1の単位トランジスタセルを含
み、第1の周波数帯の信号を出力するための第1の出力
トランジスタと、複数の第2単位トランジスタセルを含
み、第1の周波数帯と異なる第2の周波数帯の信号を出
力する第2の出力トランジスタと、第1の出力トランジ
スタの出力ノードと第2の出力トランジスタの出力ノー
ドとの間に配置されるインダクタンス素子とを備える。
【0068】好ましくは、第1および第2の出力トラン
ジスタは、ある一方向に沿って整列して配置される2個
の第1の単位トランジスタの間に第2の単位トランジス
タセルは配置される部分を少なくとも1箇所含む。
【0069】好ましくは、第1の出力トランジスタの出
力ノードと第2の出力トランジスタの出力ノードとの間
に、インダクタンス素子と直列に接続される容量素子が
接続される。
【0070】好ましくは、第1の出力トランジスタの第
1の単位トランジスタセルと、第2の出力トランジスタ
の第2の単位トランジスタセルは、第1の単位方向と、
この第1の方向と直交する第2の方向のうちの一方方向
に沿って交互に配置される。
【0071】これに代えて、好ましくは、第1の出力ト
ランジスタの第1の単位トランジスタセルと第2の出力
トランジスタの第2の単位トランジスタセルとは、第1
の方向およびこの第1の方向に直交する第2の方向にお
いて交互に配置される。
【0072】また、これに代えて、好ましくは、第1の
出力トランジスタの第1の単位トランジスタセルと第2
の出力トランジスタの第2の単位トランジスタセルと
は、互いに交互に取囲むように配置される。
【0073】好ましくは、複数の第1および第2の単位
トランジスタセルは、第1および第2の方向に整列して
配置され、各々が第1および第2の導通ノードと制御ノ
ードとを含む。第1の出力トランジスタは、さらに、複
数の第1の単位トランジスタセルの第1の導通ノードを
電気的に相互接続する第1の方向に延在して配置される
複数の第1の配線と、複数の第1の単位トランジスタセ
ルの第2の導通ノードを選択的に電気的に相互接続する
第2の方向に延在して配置される複数の第2の配線と、
第1の単位トランジスタセルの制御ノードを電気的に相
互接続する第2の方向に沿って延在する複数の第3の配
線と、これら第1の配線に電気的に接続されて、第1の
出力トランジスタの出力ノードを形成する第2の方向に
延在する第4の配線とを含む。この構成において、第2
の出力トランジスタは、さらに、第1の方向に沿って延
在して配置され、かつ第2の方向において第1の配線と
交互に配置され、第2の単位トランジスタセルの第1の
導通ノードを電気的に相互接続する複数の第5の配線
と、第2の方向に沿って延在して第1の方向において第
2の配線と交互に配置され、第2の単位トランジスタセ
ルの第2の導通ノードを電気的に相互接続する複数の第
6の配線と、第2の方向に沿って延在して第1の方向に
おいて第3の配線と交互に配置され、第2の単位トラン
ジスタセルの制御ノードを電気的に相互接続する複数の
第7の配線と、第4の配線と単位トランジスタセル形成
領域に関して対向して第2の方向に沿って延在して配置
され、第5の配線と電気的に相互接続されて第2の出力
トランジスタの出力ノードを形成する第8の配線とを有
する。第2の配線と第6の配線とは、所定の電圧を伝達
する基準電圧線に相互接続され、かつ第1および第5の
配線は、第1および第2の方向の少なくとも一方の方向
において交互に対応の単位トランジスタセルに電気的に
接続する。
【0074】好ましくは、第1および第5の配線は、第
1の方向において整列する単位トランジスタ列各々に対
応して配置される。
【0075】この発明の第2の観点に係る増幅器は、複
数の第1の単位トランジスタセルを有し、第1の周波数
帯の信号を出力するための第1の出力トランジスタと、
複数の第1の単位トランジスタセルと互いに交互に取囲
むように配置される複数の第2の単位トランジスタセル
を有し、第2の周波数帯の信号を出力するための第2の
出力トランジスタとを備える。
【0076】好ましくは、複数の第1の単位トランジス
タセルおよび第2の単位トランジスタは、第1および第
2の方向に整列して配置され、各々が第1の導通ノード
と第2の導通ノードと制御ノードとを含む。第1の出力
トランジスタは、さらに、複数の第1の単位トランジス
タセルの第1の導通ノードを電気的に相互接続する第1
の方向に延在して配置される複数の第1の配線と、複数
の第1の単位トランジスタセルの第2の導通ノードを電
気的に相互接続する第2の方向に延在して配置される複
数の第2の配線と、第1の単位トランジスタセルの制御
ノードを電気的に相互接続する第2の方向に沿って延在
する複数の第3の配線と、第1の配線に電気的に接続さ
れて、第1の出力トランジスタの出力ノードを形成する
第2の方向に延在する第4の配線とを含む。
【0077】この構成において、第2の出力トランジス
タは、さらに、第1の方向に沿って延在して配置され、
かつ第2の方向において第1の配線と交互に配置され、
第2の単位トランジスタセルの第1の導通ノードを電気
的に相互接続する複数の第5の配線と、第2の方向に沿
って延在して第1の方向において第2の配線と交互に配
置されて、第2の単位トランジスタセルの第2の導通ノ
ードを電気的に相互接続する複数の第6の配線と、第2
の方向に沿って延在して第1の方向において第3の配線
と交互に配置され、第2の単位トランジスタセルの制御
ノードを電気的に相互接続する複数の第7の配線と、第
4の配線と第1および第2の単位トランジスタセルの形
成領域に関して対向して第1の方向に沿って延在して配
置され、第5の配線と電気的に相互接続されて第2の出
力トランジスタの出力ノードを形成する第8の配線とを
有する。第2の配線と第6の配線とは、所定の電圧を伝
達する基準電圧線に相互接続される。第1および第5の
配線は、第1の単位トランジスタセルと第2の単位トラ
ンジスタセルとが、互いに交互に取囲むように配置され
るように対応の単位トランジスタに電気的に接続する。
【0078】好ましくは、第1の周波数帯は、第2の周
波数帯の高調波成分を含む周波数帯である。
【0079】第1の出力トランジスタと第2の出力トラ
ンジスタの出力ノードの間にインダクタンス素子を配置
する。このインダクタンス素子により、第1および第2
の出力トランジスタをそれぞれ構成する単位トランジス
タセルが近接して配置される場合においても、高調波成
分に対しては、寄生容量とで共振回路が形成され、出力
ノード間がハイインピーダンスで結合され、容量結合に
より第1の出力トランジスタを介して第2の出力トラン
ジスタの高調波成分が伝達されるのを防止することがで
きる。したがって、送信品質を低減することなく、第1
の単位トランジスタセルと第2の単位トランジスタセル
とを近接して配置して第1および第2の出力トランジス
タの占有面積を低減することができ、チップ占有面積を
低減することができる。
【0080】特に、トランジスタセル形成領域内におい
て第1および第2の単位トランジスタセルを混在して配
置し、これらの単位トランジスタセルの実効ピッチを長
くして熱抵抗を小さくしても、高調波成分の容量結合に
よるノイズ成分の発生を防止することができる。これに
より、送信品質を低減することなくチップサイズをより
効率的に低減することができ、また電流集中による素子
破壊の発生をも防止することができる。
【0081】また、互いに取囲むように単位トランジス
タセルを配置することにより、動作中の単位トランジス
タセルにおいては、熱的な境界が存在しないため、この
動作中のトランジスタ領域において熱が拡散され、熱集
中が生じるのを抑制することができ、応じて電流集中が
生じるのを防止することができる。
【0082】また、第1および第2の出力トランジスタ
の単位トランジスタセルを交互に配置した場合には、同
時に動作する単位トランジスタセルを、このトランジス
タ形成領域内に分散して配置することができ、応じて熱
抵抗を小さくでき、発熱を抑制することができ、また単
位トランジスタセルのピッチを短くすることができ、応
じてチップサイズを低減することができる。
【0083】
【発明の実施の形態】[実施の形態1]図1は、この発
明の実施の形態1に従うDCS/GSM用デュアルバン
ド電力増幅回路のチップレイアウトを概略的に示す図で
ある。図1に示すデュアルバンド電力増幅回路は、図1
8に示すデュアルバンド電力増幅回路と以下の点におい
て、そのレイアウトが異なっている。すなわち、DCS
用電力増幅器の最終段の出力増幅トランジスタTrd3
とGSM用電力増幅器の最終段の電力増幅トランジスタ
Trg3をそれぞれ構成する単位トランジスタ(Tr)
が、最終出力増幅トランジスタ形成領域PW3内におい
て混在して配置される。
【0084】この最終出力増幅トランジスタ形成領域P
W3に関して対向して、DCS用パッド領域PBDとG
SM用パッド領域PBGが配置される。DCS用パッド
領域PBDのパッドに、DCS最終段電力増幅トランジ
スタのコレクタが接続される出力配線が接続され、出力
信号OUT_DCSが出力される。
【0085】DSM用パッド領域PBGに含まれるパッ
ドに、GSM用最終段電力増幅トランジスタのコレクタ
が接続される出力配線が接続され、出力信号OUT_G
SMが出力される。
【0086】DCSパッド領域PBDとGSMパッド領
域PBGを対向して配置することにより、DCM信号出
力ノードとGSM信号出力ノードをできるだけ分離し
て、それらの容量結合を防止し、バンド間のアイソレー
ションを確立する。
【0087】さらに、このGSM用パッド領域PBGお
よびDCS用パッド領域PBDのパッド(出力配線)
が、インダクタンス素子Lccおよび容量素子Cccの
直列体により相互接続される。この図1に示すデュアル
バンド用電力増幅回路のチップレイアウトの他のレイア
ウトは、図18に示すデュアルバンド用電力増幅回路の
チップレイアウトと同じであり、対応する部分には同一
参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
【0088】最終出力増幅トランジスタ形成領域PW3
においてDCS電力増幅トランジスタとGSM電力増幅
トランジスタを構成する単位トランジスタを混在して配
置することにより、同時に動作する単位トランジスタ間
の距離を長くすることができ、熱抵抗を低減することが
でき、熱集中による電流集中を防止することができる。
また、単位トランジスタを混在して配置しており、隣接
単位トランジスタ間の距離は、熱抵抗低減のために長く
する必要がなく、従来に比べて短くすることができ、最
終段電力増幅トランジスタの合計の面積を、従来よりも
低減することができる。
【0089】DCS用パッド領域PBDのパッドは、こ
の最終出力増幅トランジスタ形成領域PW3に配置され
る単位トランジスタで構成される電力増幅トランジスタ
Trd3のコレクタに接続される。一方、GSM用パッ
ド領域PBGのパッドは、最終出力増幅トランジスタ形
成領域PW3に配置される電力増幅トランジスタTrg
3のコレクタに接続される。
【0090】上述のように、最終出力増幅トランジスタ
形成領域PW3において、電力増幅トランジスタTrd
3およびTrg3を構成する単位トランジスタが混在し
て配置される。したがって、後に具体的なレイアウトは
詳細に説明するが、これらの単位トランジスタを相互接
続するDCS用サブコレクタ線およびDSM用サブコレ
クタ線が近接して配置されるため、これらの配線間に結
合容量が存在する。
【0091】図2は、最終段の電力増幅トランジスタT
rd3およびTrg3の出力部の構成の電気的等価回路
を示す図である。図2において、電力増幅トランジスタ
Trd3およびTrg3のコレクタノードCNDおよび
CNGの間に、寄生容量Cprが接続される。一方、こ
れらのコレクタノードCNDおよびCNGの間に、容量
素子Cccおよびインダクタンス素子Lccが、直列に
接続される。容量素子Cccは、電力増幅トランジスタ
Trd3および電力増幅トランジスタTrg3の直流コ
レクタバイアス電圧が、インダクタンス素子を介して伝
達されるのを防止するための直流カット用(交流短絡)
の容量素子である。したがって、この容量素子Cccの
高周波領域におけるインピーダンス成分は、これらの寄
生容量Cprおよびインダクタンス素子Lccのインピ
ーダンス成分に比べて無視することができるとする。こ
の場合、コレクタノードCNGおよびCND間のインピ
ーダンスZは、次式で表わされる。
【0092】 Z=1/(j・ω・Cpr+1/j・ω・Lcc) インピーダンスZの絶対値が最も大きくなるのは、共振
条件が成立した場合である。この共振条件は、次式で表
わされる。
【0093】ω=1/√(Lcc・Cpr) したがって、この共振周波数ωとして、1800MHz
を選択すれば、GSMの電力増幅器が動作し、その出力
周波数帯の900MHzの2次高調波成分である180
0MHzの成分が存在しても、この並列共振回路によ
り、コレクタノードCNDおよびCNGを電気的に分離
する。これにより、電力増幅トランジスタTrg3から
のコレクタノードCNGから、電力増幅トランジスタT
rd3のコレクタノードCNDへ、2次高調波成分が伝
達されるのを防止することができる。
【0094】したがって、この共振周波数ωをDCSの
周波数帯域の周波数成分に設定することにより、GSM
動作時において、並列共振回路により、コレクタノード
CNDおよびCNGの間のインピーダンスを無限大とす
ることができ、高調波成分のDCS電力増幅器の出力ノ
ードに2次高調波成分が伝達されるのを防止することが
できる。したがって、通常のデュアルバンド増幅回路に
おいて、図17に示すように、次段に高周波カプラおよ
び選択回路が設けられ、このGSM電力増幅器の出力信
号が、高周波カプラから選択回路を介してアンテナ端子
に伝達される場合においても、確実に、このDCS電力
増幅器の出力ノードから高周波カプラ982およびセレ
クタ986を介して、高調波ノイズ成分がアンテナに伝
達されるのを防止することができる。
【0095】最終出力増幅トランジスタ形成領域PW3
において、最終段電力増幅トランジスタTrd3および
Trg3の単位トランジスタを混在させて配置し、これ
らの単位セル領域の実際のピッチ条件を小さくし、個々
にDCS用最終段電力増幅トランジスタおよびDCS用
最終段電力増幅トランジスタを配置する構成に比べて、
最終出力増幅トランジスタ形成領域PW3の占有面積を
低減する。このとき、また、同時に動作する単位トラン
ジスタ間の距離が長くされるため、等価的に熱抵抗を小
さくして発熱を抑制し、発熱による電流集中を防止す
る。単位トランジスタの混在配置により、寄生容量Cp
rが存在する場合においても、出力ノード間にインダク
タンス素子Lccを配置して、このインダクタンス素子
Lccと寄生容量とで、GSM2次高調波成分に対し
て、無限大のインピーダンスを形成することにより、確
実に、GSM送信信号にノイズ成分が重畳されるのを防
止でき、送信品質を改善することができる。
【0096】なお、このインダクタンス素子Lccのイ
ンダクタンス値は、実際の寄生容量Cprの容量値に応
じて適当に定められればよい。また、容量素子Ccc
は、コレクタノードCNDのバイアス電圧の直流成分を
カットする機能を果たせばよく、その容量値としては、
1800NHzの周波数帯域において、インピーダンス
成分の絶対値1/ω・Cccがインダクタンス素子Lc
cのインピーダンス成分の絶対値ω・Lccに比べて、
十分無視することのできる小さな値であればよい。
【0097】以上のように、この発明の実施の形態1に
従えば、デュアルバンド方式電力増幅回路において、最
終段の電力増幅トランジスタの単位トランジスタを、同
一トランジスタ形成領域内に混在して配置し、かつそれ
らの出力段の電力増幅トランジスタの出力ノードの間
に、寄生容量とで並列共振回路を形成するようにインダ
クタンス素子を配置しており、チップサイズを低減しか
つ2次高調波成分による雑音が送信信号に重畳されるの
を防止することができ、送信品質の低下および電流集中
を生じさせることなくチップサイズを低減することがで
きる。
【0098】[実施の形態2]図3は、この発明の実施
の形態2に従う最終段の電力増幅トランジスタの単位ト
ランジスタTrの配置を概略的に示す図である。図3に
おいて、単位トランジスタTrが、複数行複数列に配置
される。図3において、一例として、6行7列に単位ト
ランジスタTrが配置されるレイアウトを示す。
【0099】このトランジスタアレイにおいて、奇数行
R♯1、R♯3およびR♯5に配列される単位トランジ
スタTrが、DCS電力増幅器の最終段電力増幅トラン
ジスタとして用いられる。一方、偶数行R♯2、R♯4
およびR♯6に配列される単位トランジスタTrが、G
SM電力増幅器の最終段電力増幅トランジスタの構成要
素として用いられる。図3において、DCS電力増幅ト
ランジスタの構成要素として用いられる単位トランジス
タTrは、符号“D”で示し、GSM電力増幅器の最終
段電力増幅トランジスタの構成要素の単位トランジスタ
Trは、符号“G”で示す。
【0100】単位トランジスタDのコレクタが、DCS
出力信号線3bに共通に結合され、単位トランジスタG
のコレクタが、GSM出力信号線3aに共通に結合され
る。これらの出力信号線3aおよび3bの間に、直流カ
ット用の容量素子Cccと、トランジスタアレイの寄生
容量と並列共振回路を構成するインダクタンス素子Lc
cが直列に接続される。
【0101】図3に示す単位トランジスタアレイにおい
て、列方向に沿って、DCS用の単位トランジスタDと
GSM用の単位トランジスタGが交互に配置される。D
CS電力増幅器とGSM電力増幅器は、択一的に動作す
る。たとえば、DCS用単位トランジスタDが動作して
いる場合には、GSM用単位トランジスタGが非動作状
態であり、電流駆動は行なわない。したがって、DCS
単位トランジスタDの列方向におけるピッチが等価的に
長くなり、この列方向における熱抵抗を小さくでき、熱
集中を防止でき、応じて電流集中を低減することができ
る。
【0102】単位トランジスタTrを最小ピッチPmi
nで配列しても、DCS用単位トランジスタDおよびG
SM用単位トランジスタGの列方向におけるピッチは、
2・Pminとなり、個々に、DCS用単位トランジス
タDおよびGSM用単位トランジスタGを、それぞれ、
別々の領域に配置する場合に比べて、最小ピッチで単位
トランジスタを配置することができ、電力増幅器の大き
な面積を占める最終段トランジスタの配置領域の面積を
低減することができ、チップサイズを低減することがで
きる。
【0103】また、インダクタンス素子Lccを利用す
ることにより、DCS用単位トランジスタDおよびGS
M用単位トランジスタGそれぞれのコレクタ領域を相互
接続する配線が、近接して配置されても、コレクタ配線
間寄生容量とインダクタンス素子LccによりGSM2
次高調波に対する並列共振回路が形成される。したがっ
て、900MHzのGSM周波数帯の送信信号を送信し
ても、その2次高調波成分に対しては並列共振回路のイ
ンピーダンスが無限大となり、GSM出力信号線3aか
ら、DCS出力信号線3bに対する、GSM2次高調波
成分のリークは防止される(並列共振回路の共振周波数
を、DCS周波数帯に設定している)。
【0104】図4は、この発明の実施の形態2に従う最
終段電力増幅トランジスタのレイアウトをより具体的に
示す図である。図4において、単位トランジスタTr
が、6行7列に整列して配置される。第1行R♯1にお
いて、それぞれに単位トランジスタTrを形成する単位
セル領域11−17が配置され、第2行R♯2において
は、単位セル領域21−27が配置される。第3行R♯
3において、単位セル領域31−37が配置され、第4
行R♯4においては、単位セル領域41−47が行方向
に整列して配置される。第5行R♯5において、単位セ
ル領域51−57が行方向に整列して配置され、第6行
R♯6において、単位セル領域61−67が行方向に整
列して配置される。
【0105】これらの単位セル領域11−17ないし6
1−67それぞれにおいて、ヘテロバイポーラトランジ
スタHBTで構成する単位トランジスタTrが形成さ
れ、それぞれ、ベース領域、コレクタ領域、およびエミ
ッタ領域が形成される。
【0106】行R♯1−R♯6それぞれにおいて、行方
向に沿って、サブエミッタ配線5c1−5c6が配設さ
れる。これらのサブエミッタ配線5c1−5c6は、そ
れぞれ、対応の行の単位トランジスタセル領域のエミッ
タ領域にエミッタバラスト抵抗を介して電気的に接続さ
れる。これらのエミッタバラスト抵抗は、図4において
は、エピタキシャル層で構成され、サブエミッタ配線5
c1−5c6それぞれと2次元レイアウトにおいて重な
り合うように配置される。これらのエミッタバラスト抵
抗は拡散抵抗で構成されてもよい。
【0107】サブエミッタ配線5c1−5c6は、その
トランジスタセルアレイ外部に列方向に延在して配置さ
れるエミッタ配線5aおよび5bに接続される。これら
のエミッタ配線5aおよび5bは、接地電圧を供給する
接地ノードに接続される。DCS用電力増幅トランジス
タおよびGSM用電力増幅トランジスタのエミッタは、
共通に、図示しないエミッタバラスト抵抗を介して接地
ノードに結合される。
【0108】トランジスタセル領域11−17ないし6
1−67それぞれのベース領域に、ベースバラスト抵抗
7が電気的に接続される。単位トランジスタ行R♯1、
R♯3およびR♯5において、行方向に延在して、サブ
ベース配線2b1、2b2および2b3がそれぞれ配設
され、これらは、それぞれ対応の行におけるベースバラ
スト抵抗を介して対応の行の単位セル領域のベース領域
に電気的に接続される。単位セル行R♯2、R♯4およ
びR♯6において、行方向に延在して、GSM用のサブ
ベース配線2a1、2a2および2a3が配設され、そ
れぞれ対応の行におけるベースバラスト抵抗7を介して
対応の行の単位セル領域のベース領域に電気的に接続さ
れる。
【0109】GSM用サブベース配線2a1−2a3
は、共通に、スルーホール8aを介して、列方向に延在
して配置されるGSM用ベース配線1aに接続される。
また、DCS用サブベース配線2b1〜2b3は、列方
向に延在して配置されるDCS用ベース配線1bに、ス
ルーホール8bを介して電気的に接続される。DCSベ
ース配線1bには、DCS用入力信号およびDCS用ベ
ースバイアス電圧が伝達される。GSM用ベース配線1
aには、前段の段間整合回路からのGSM信号と、ベー
スバイアス電圧制御回路からのベースバイアス電圧が伝
達される。これらのベース配線1aおよび1bは、隣接
して列方向に延在して配置される。
【0110】単位セル領域の列それぞれに対応して、D
CS用サブコレクタ配線4b1−4b7が列方向に延在
して配置され、またサブコレクタ配線4b1−4b7そ
れぞれに隣接してかつ列方向に延在して、GSM用サブ
コレクタ配線4a1−4a7が配設される。これらのサ
ブコレクタ配線4b1−4b7は、それぞれ、対応の列
におけるDCS用単位セル領域のコレクタ領域にスルー
ホール8bを介して電気的に接続される。また、サブコ
レクタ配線4a1−4a7は、それぞれ、対応の列にお
いて、GSM用単位セル領域のコレクタ領域にスルーホ
ール8aを介して電気的に接続される。
【0111】したがって、この配置においては、DCS
用のスルーホール8bは、列方向において1行おきに配
置され、またGSM用のスルーホール8aが、列方向に
おいて1行おきに配設される。
【0112】サブコレクタ配線4b1−4b7が、トラ
ンジスタセルアレイの一方側に列方向に延在して配置さ
れるDCS用コレクタ配線3bに接続され、また、サブ
コレクタ配線4a1−4a7は、このトランジスタセル
アレイに関してDCS用コレクタ配線3bと対向して列
方向に延在して配置されるコレクタ配線3aに接続され
る。コレクタ配線3aおよび3bの間に、直流カット用
(交流短絡用)の容量素子Cccと、インダクタンス素
子Lccが直列に接続される。
【0113】図4において、サブコレクタ配線4a1−
4a7とサブコレクタ配線4b1−4b7は、それぞ
れ、互いに隣接して列方向に延在して、かつ行方向にお
いて交互に配置される。
【0114】この図4に示すように、単位トランジスタ
のセル領域のレイアウトにおいて、サブコレクタ配線4
b1−4b7および4a1−4a7が、各列にそれぞれ
配置されるため、サブコレクタ配線による面積増大は生
じるものの、GSM用単位トランジスタとDCS用単位
トランジスタを、列方向において交互に配置することに
より、GSM用単位トランジスタの列方向の距離および
DCS用単位トランジスタの列方向の距離を大きくとる
ことができ、単位トランジスタセルの列方向のピッチを
十分小さくしても、熱抵抗を十分小さくして、熱集中を
防止することができる。応じて、DCS用トランジスタ
およびGSM用トランジスタを個々に別々の領域に配置
する場合に比べて、最終段の電力増幅トランジスタの合
計サイズを大幅に低減することができ、チップサイズを
低減することができる。
【0115】また、DCS用サブコレクタ配線4b1−
4b7とGSM用サブコレクタ配線4a1−4a7が、
互いに隣接して配置されており、いわゆる「インターデ
ィジット」の形で、サブコレクタ配線が配置され、コレ
クタ間の寄生容量が比較的大きくなる。この場合、通
常、バンド間アイソレーションと呼ばれる問題が生じ
る。すなわち、GSM動作時に生じる900MHzの2
倍の高調波成分1800MHzが、DCSの出力段整合
回路を通過し、その一部が、アンテナから輻射される可
能性が生じる。これは、DCS/GSM用電力増幅回路
においては、カプラが配置されているだけであり、PD
Cのようなバンド間アイソレータが配置されていないた
め、容易に、混在配置によるインターディジット型キャ
パシタの形成により、このバンド間アイソレーションの
問題が生じる可能性がある。
【0116】DCS用サブコレクタ配線4b1−4b7
およびGSM用コレクタ配線4a1−4a7の寄生容量
により生じるコレクタ配線3aおよび3b間の配線間容
量と、インダクタンス素子Lccとにより、DCS周波
数帯において共振動作を行なう並列共振回路を形成す
る。これにより、GSM動作時において発生するGSM
2次高調波成分に対して、この並列共振回路のインピー
ダンスが無限大となり、GSMの第2次高調波が、DC
Sコレクタ配線3bから出力段整合回路を介して漏洩す
るのを防止することができる。
【0117】以上のように、この発明の実施の形態2に
従えば、GSM用単位トランジスタおよびDCS用単位
トランジスタを、列方向において交互に配置しており、
最終段電力増幅トランジスタの合計サイズをほとんど増
加させることなく、効率的に熱集中に起因する電流集中
を防止することができ、単位トランジスタの焼損などの
問題を回避することができる。
【0118】また、外部に、DCS周波数帯において並
列共振回路を構成するためのインダクタンス素子Lcc
を配置しており、DCS用サブコレクタ配線とGSM用
サブコレクタ配線が隣接して配置される場合において
も、この並列共振回路により、確実に、GSM高調波が
DCS出力部に漏洩するのを防止することができ、バン
ド間アイソレーションの劣化を確実に防止することがで
き、送信品質の劣化を抑制することができる。
【0119】なお、DCS単位トランジスタとGSM単
位トランジスタの配置順序は、これらの単位トランジス
タが列方向に沿って交互に配列される限り、任意であ
る。
【0120】また、DCS最終段電力増幅トランジスタ
とGSM最終段電力増幅トランジスタをそれぞれ構成す
る単位トランジスタの数は、それぞれ、DCS電力増幅
器およびGSM電力増幅器に要求される電力条件に応じ
て適当に定められればよく、これらの最終段電力増幅ト
ランジスタの単位トランジスタの数は、同じであってよ
くまた、異なっていても良い(図18参照)。
【0121】[実施の形態3]図5は、この発明の実施
の形態3に従う単位トランジスタの配置を概略的に示す
図である。図5において、単位トランジスタが行列状に
配列される。単位トランジスタ行R♯1−R♯6それぞ
れにおいて、DCS用電力増幅トランジスタを生成する
単位トランジスタDとGSM用電力増幅トランジスタを
構成する単位トランジスタGが交互に配置される。ま
た、単位トランジスタ列C♯1−C♯7それぞれにおい
ても、DCS単位トランジスタDとGSM単位トランジ
スタGが交互に配置される。すなわち、この図5に示す
単位トランジスタセルの配置においては、行方向および
列方向それぞれにおいて、DCS単位トランジスタDと
GSM単位トランジスタGが交互に配置される。
【0122】このGSM単位トランジスタGのコレクタ
を相互接続するために、単位トランジスタ列C♯1−C
♯7それぞれにおいて、サブコレクタ配線4a1−4a
7が列方向に延在して配置され、またDCS用単位トラ
ンジスタDのコレクタを接続するためのサブコレクタ配
線4b1−4b7が列方向に延在して配置される。これ
らのサブコレクタ配線4a1−4a7が共通にGSM出
力線3aに結合され、サブコレクタ配線4b1−4b
が、DCS出力線3bに共通に結合される。これらの出
力線3aおよび3bの間に、直流カット用、すなわち交
流短絡用の容量素子Cccとインダクタンス素子Lcc
が直列に接続される。
【0123】この図5に示すレイアウトにおいて、単位
トランジスタ列C♯1−C♯7それぞれにおいて、サブ
コレクタ配線4aiおよび4bi(i=1−7)が隣接
して配置される。したがって図6に示すように、実施の
形態2のレイアウトと同様にGSM用サブコレクタ配線
4a1−4a7が、それぞれ、DCSサブコレクタ配線
4b1−4b7と交互に配置するレイアウトとなり、い
わゆるインターディジットキャパシタが出力信号線3a
および3bにより形成される。
【0124】このインターディジットキャパシタの容量
を容量Cprとすると、容量Cprとインダクタンス素
子Lccにより、DCS周波数帯に対する並列共振回路
を構成する。これにより、GSM動作時において、寄生
容量Cprとインダクタンス素子Lccにより形成され
る並列共振回路により、GSM周波数帯の2次高調波成
分は、この並列共振回路により、実質的に無限大のイン
ピーダンスを介してDCS出力信号線3bに結合される
ため、このDCS出力信号線3bに対するGSM周波数
帯域の2次高調波成分のリークが防止される。
【0125】図7は、この発明の実施の形態3における
単位トランジスタのレイアウトを概略的に示す図であ
る。図7においても、図4に示す実施の形態2の単位セ
ルのレイアウトと同様、単位トランジスタTrが形成さ
れる単位セル領域11−17ないし61−67が6行7
列に配置される。
【0126】単位セル行R♯1−R♯6それぞれに対応
して、サブエミッタ配線5c1−5c6が配置される。
これらのサブエミッタ配線5c1−5c6は、それぞ
れ、単位セル領域外部に列方向に延在して配置されるエ
ミッタ配線5aおよび5cに接続される。これらのエミ
ッタ配線5aおよび5bは、接地電圧を供給する接地ノ
ードに結合される。
【0127】単位セル行R♯1−R♯6それぞれにおい
て、DCS単位トランジスタDとGSM単位トランジス
タGが交互に配設されるため、単位セル行R♯1−R♯
6それぞれにおいて、サブベース配線2b1−2b6お
よび2a1−2a6が行方向に延在して配置される。サ
ブベース配線2a1−2a6は、それぞれ、対応の単位
セル行において1つおきの単位セル領域のベース領域に
接続されるベースバラスト抵抗7にスルーホール8aを
介して接続される。また、サブベース配線2b1−2b
6は、それぞれ対応の単位セル行の単位セルのベース領
域に接続されるベースバラスト抵抗7に、スルーホール
8bを介して接続される。
【0128】サブベース配線2a1−2a6は、セルア
レイ領域外部に列方向に延在して配置されるベース配線
1aにスルーホール8aを介して接続される。サブベー
ス配線2b1−2b6は、ベース配線1aに隣接して列
方向に延在して配置されるベース配線1bにスルーホー
ル8bを介して接続される。ベース配線1aに、GSM
入力信号(前段の整合回路出力信号とベースバイアス制
御電圧)が伝達され、ベース配線1bにDCS入力信号
(前段の整合回路出力信号とベースバイアス制御電圧)
が伝達される。
【0129】この単位セルアレイ領域において、DCS
単位トランジスタDとGSM単位トランジスタGが行お
よび列方向それぞれにおいて交互に配設されるため、ス
ルーホール8aおよび8bも、セルアレイ領域内におい
て行方向および列方向においてDCS用のスルーホール
8bとGSM用スルーホール8aが交互に配設され、単
位セル列C♯1−C♯7それぞれにおいて、列方向に延
在してサブコレクタ配線4a1−4a7および4b1−
4b7が配置される。このサブコレクタ配線4a1−4
a7は、対応の列において1つおきの単位セル領域のコ
レクタ領域にスルーホール8aを介して電気的に接続さ
れる。サブコレクタ配線4b1−4b7の各々は、対応
の列の1つおきの単位セル領域のコレクタ領域にスルー
ホール8bを介して電気的に接続される。このサブコレ
クタ配線4a1−4a7および4b1−4b7に対して
も、スルーホール8aおよび8bは、行方向および列方
向において交互に配設される。
【0130】サブコレクタ配線4a1−4a7が、GS
M用出力信号線を構成するコレクタ配線3aに共通に接
続され、サブコレクタ配線4b1−4b7が、DCS用
出力信号線を構成するコレクタ配線3bに共通に接続さ
れる。
【0131】コレクタ配線3aおよび3bの間に、交流
短絡用(直流カットオフ用)の容量素子Cccと、共振
回路を構成するためのインダクタンス素子Lccが直列
に接続される。
【0132】この図7に示す配線レイアウトにおいて
は、列方向に加えて、さらに行方向においても、DCS
用単位トランジスタDとGSM用単位トランジスタGが
交互に配設される。したがって、単位セル行R♯1−R
♯6それぞれにおいて、サブベース配線2a(2a1−
2a6)および2b(2b1−2b6)が隣接して配置
されるため、そのサブベース配線の占有面積分単位セル
アレイ領域の面積が増大する。しかしながら、行方向に
おいて、交互にDCS用単位トランジスタおよびGSM
用単位トランジスタが交互に配設されているため、最小
のピッチで単位トランジスタセル領域を配置しても、動
作時においては行および列方向において隣接する単位ト
ランジスタは非作動状態にある。従って、等価的に、単
位セル間のピッチが長くされており、十分、熱抵抗を小
さくすることができ、行方向および列方向において熱を
分散させることができ、発熱による電流集中を回避する
ことができる。応じて、トランジスタセルアレイの占有
面積を、従来よりも大幅に低減することができる(行方
向における単位セルピッチも低減することができるた
め)。
【0133】また、実施の形態2と同様、出力信号線間
の生成されるインターディジットキャパシタの寄生容量
は、コンダクタンス素子Lccと並列共振回路をDCS
周波数帯において形成するために、GSM動作時におけ
る2次高調波成分がDCS用出力信号線3bに漏洩する
を防止することができる。
【0134】以上のように、この発明の実施の形態3に
従えば、行方向および列方向に交互にDCS用単位トラ
ンジスタおよびGSM用単位トランジスタを配置してお
り、行方向および列方向におけるGSM用単位トランジ
スタおよびDCS用単位トランジスタの熱抵抗を、単位
セル領域のピッチを大きくすることなく低減することが
でき、最終段電流増幅トランジスタのトータルサイズを
ほとんど増加させることなく、効率的に電流集中を回避
することができる。
【0135】また、コレクタ配線3aおよび3b間にイ
ンダクタンス素子Lccを配置しており、GSM動作時
においてDCS周波数帯において、出力信号線3aおよ
び3b間の寄生容量とインダクタンス素子とで並列共振
回路が形成され、GSM周波数帯の2次高調波成分が、
DCS信号出力回路に漏洩するのを防止することがで
き、バンド間アイソレーションの劣化を確実に抑制する
ことができる。
【0136】なお、DCS最終段電力増幅トランジスタ
の単位トランジスタの数およびGSM最終段電力増幅ト
ランジスタの単位トランジスタの数は、それぞれ要求さ
れる電力条件に従って適当に定められる。
【0137】[実施の形態4]図8は、この発明の実施
の形態4に従う単位トランジスタの配置を概略的に示す
図である。図8において、単位トランジスタが、6行7
列に配置される。行方向においては、GCS用の単位ト
ランジスタGとDCS用の単位トランジスタDが交互に
配置される。列方向においては、1種類の単位トランジ
スタが整列して配置される。図8において、単位セル列
C♯1、C♯3、C♯5およびC♯7において列方向
に、GCS単位トランジスタGが整列して配置され、単
位セル列C♯2、C♯4およびC♯6においては、DC
S単位トランジスタDが整列して配置される。
【0138】GSM単位トランジスタGのコレクタ領域
は、サブコレクタ配線4a1−4a4を介してGSM用
出力信号線を構成するコレクタ配線3aに結合される。
DCS単位トランジスタDのコレクタ領域を相互接続す
るサブコレクタ配線4b1、4b2および4b3が、そ
れぞれ、単位セル列C♯2、C♯4およびC♯6に対応
して配置され、かつDCS用出力信号線を構成するコレ
クタ配線3bに接続される。
【0139】これらのDCS用出力信号線(DCSコレ
クタ配線)3bとGSM出力信号線(GSMコレクタ配
線)3aの間に、直流カット用の容量素子Cccと並列
共振回路構成用のインダクタンス素子Lccが直列に接
続される。
【0140】この図8に示す単位トランジスタの配置に
おいて、行方向に沿ってGSM用単位トランジスタGと
DCS用単位トランジスタDが交互に配置される。動作
時においては、GSM単位トランジスタGとDCS単位
トランジスタDの一方が動作するだけであるため、これ
らのGSM単位トランジスタGとDCS単位トランジス
タDの列方向のピッチを十分に確保することができ、こ
れらのトランジスタの行方向における熱抵抗を小さくで
き、熱に起因する電流集中を防止することができる。
【0141】また、単位セル列C♯1ないしC♯7にお
いて、交互にGSM用サブコレクタ配線4a1ないし4
a4とDCS用サブコレクタ配線4b1ないし4b3が
配置される。この場合においても、出力信号線3aおよ
び3bの間に、インターディジットキャパシタが構成さ
れる。このインターディジットキャパシタとインダクタ
ンス素子Lccとにより、DCS周波数帯での並列共振
回路を構成する。これにより、GSM動作時において、
その2次高調波(1800MHz)成分が、DCS出力
信号線3bを介してDCS出力回路に漏洩し、このDC
S出力回路を介してアンテナ端子に漏洩するのを防止す
ることができ、バンド間アイソレーションの劣化を抑制
することができる。
【0142】図9は、この発明の実施の形態4の単位ト
ランジスタのレイアウトのより具体的な配置を示す図で
ある。図9において、単位トランジスタTrは6行7列
に整列して配置される単位セル領域11‐17ないし6
1‐67に形成される。
【0143】単位セル行R♯1−R♯6それぞれに対応
して、サブエミッタ配線5c1−5c6が配設される。
これらのサブエミッタ配線5c1−5c6は、それぞれ
対応の行の単位セルのエミッタ領域に図示しないエミッ
タバラスト抵抗を介して電気的に結合されて、かつこの
セルアレイ領域外部に列方向に延在して配置されるエミ
ッタ配線5aおよび5bに結合される。
【0144】また、単位セル行R♯1−R♯6それぞれ
に対応して、サブベース配線2a1,2b1ないし2a
6,2b6が行方向に延在して配置される。行方向にお
いて、交互にDCS単位トランジスタとGSM単位トラ
ンジスタが配置されるため、単位セル行R♯1‐R♯6
それぞれにおいて、2本のサブベース配線が配置され
る。
【0145】単位セル行R♯1−R♯6それぞれにおい
て、サブベース配線2a1,2b1ないし2a6,2b
6の対をなすサブベース配線が、交互に、ベースバラス
ト抵抗7にスルーホール8aおよび8bを介して電気的
に接続される。したがって、単位セル行R♯1−R♯6
それぞれにおいて、サブベース配線2a(2a1−2a
6)および2b(2b1−2b6)に対しては、スルー
ホール8aおよび8bが、交互に配置される。列方向に
おいて、スルーホール8aおよび8bが整列して各行に
おいて形成される。
【0146】サブベース配線2a1−2a6は、セルア
レイ領域外部に列方向に延在して配置されるベース配線
1aにスルーホール8aを介して共通に結合され、また
サブベース配線2b1−2b6は、ベース配線1aに隣
接して列方向に延在して配置されるベース配線1bにス
ルーホール8bを介して共通に結合される。
【0147】ベース配線1aおよび1bには、それぞ
れ、GSM入力信号およびDCS入力信号が与えられ
る。
【0148】単位セル列C♯1、C♯3、C♯5および
C♯7に対応して、列方向に延在して、サブコレクタ配
線4a1−4a4が配置される。サブコレクタ配線4a
1−4a4は、それぞれ対応の単位セル列において、単
位セル領域のコレクタ領域に、スルーホール8aを介し
て電気的に接続される。サブコレクタ配線4a1−4a
4は、GSM出力信号線を構成するコレクタ配線3aに
共通に結合される。
【0149】単位セル列C♯2、C♯4およびC♯6そ
れぞれにおいて列方向に延在してサブコレクタ配線4b
1、4b2および4b3が列方向に延在して配置され
る。これらのサブコレクタ配線4b1−4b3の各々
は、対応の単位セル列における単位セル領域のコレクタ
領域にスルーホール8bを介して電気的に接続される。
サブコレクタ配線4b1−4b3は、共通にDCS出力
信号線を構成するコレクタ配線3bに結合される。
【0150】コレクタ配線(出力信号線)3aおよび3
bの間に、容量素子Cccおよびインダクタンス素子L
ccが直列に接続される。
【0151】この図9に示す配線レイアウトにおいて
は、単位セル列C♯1−C♯7それぞれにおいて1つの
サブコレクタ配線が配置されるだけである。しかしなが
ら、これらのサブコレクタ配線4a1−4a4および4
b1−4b3は、行方向において交互に配置されてお
り、単に、単位セル領域の行方向のピッチだけ離れてい
るだけであり、同一配線層の配線で構成される。したが
って、出力信号線を構成するコレクタ配線3aおよび3
bが、単位セルアレイ領域に関して対向して配置される
場合においても、「インターディジットキャパシタ」が
形成され、先の実施の形態2および3と同様、寄生容量
が存在する。
【0152】GSM動作時に容量結合による高調波成分
が発生した場合においては、その寄生容量とインダクタ
ンス素子Lccとにより、並列共振回路を構成し、コレ
クタ配線3aおよび3b間のインピーダンスを最大とし
て容量結合による信号伝播を防止することができ、GS
M動作時の2次高調波成分が、コレクタ配線3bを介し
てDCS出力回路へ漏洩するのを防止することができ
る。
【0153】なお、この実施の形態4においては、最終
段のDCS電力増幅トランジスタを構成する単位トラン
ジスタGの数と、最終段の電力増幅トランジスタを構成
する単位トランジスタDの数が異なる。これらの単位ト
ランジスタの数は、DCS電力増幅器およびGSM電力
増幅器それぞれにおいて要求される駆動電力に応じて適
当に定められる。したがって、これらの最終段のGSM
電力増幅トランジスタおよびDCS電力増幅トランジス
タの単位トランジスタの数は、それぞれ等しくされても
よい。この場合、さらに、単にDCS電力増幅トランジ
スタを構成する単位トランジスタDを構成する単位セル
領域を、図9の行方向の外側の領域に列方向に整列して
配置することにより、これらのDCS電力増幅トランジ
スタおよびGSM電力増幅トランジスタをそれぞれ構成
する単位トランジスタDおよびGの数を互いに等しくす
ることができる。
【0154】以上のように、この発明の実施の形態4に
従えば、行列状に配列する単位トランジスタセルにおい
て、行方向において交互にDCS単位トランジスタおよ
びGSM単位トランジスタを配置しているため、行方向
におけるDCS単位トランジスタDおよびGSM単位ト
ランジスタGのピッチを長くすることができ、これらの
最終段出力トランジスタの熱的抵抗を低減することがで
き、熱集中による電流集中の発生を回避することができ
る。
【0155】また、GSM出力信号およびDCS出力信
号をそれぞれ別々に取出すために、単位トランジスタを
相互接続するコレクタ配線が平行して配線されるため、
寄生容量が存在する場合においても、寄生容量とDCS
周波数帯において並列共振回路を構成するインダクタン
ス素子Lccをコレクタ配線(出力信号線)間に接続す
ることにより、GSM動作時における2次高調波成分
が、DCS出力回路を介してアンテナ端子に伝達される
のを防止することができ、バンド間アイソレーションの
劣化を防止することができる。
【0156】[実施の形態5]図10は、この発明の実
施の形態5に従う単位トランジスタの配置を概略的に示
す図である。図10においては、単位トランジスタは、
先の実施の形態2から4と同様、6行7列に配置され
る。単位トランジスタアレイにおいて、GSM単位トラ
ンジスタGおよびDCS単位トランジスタDが、交互に
互いに取囲むようにリング状に配列される。
【0157】すなわち、図10に示す配置において、単
位トランジスタセルアレイの中心部において、6個のG
SM用単位トランジスタGが行列状に互いに隣接して配
置される。これらのGSM単位トランジスタGを取囲む
ように、リング状にDCS用単位トランジスタDが配置
される。さらに、これらのDCS単位トランジスタDを
取囲むようにリング状に、GSM用単位トランジスタG
が配置される。
【0158】単位トランジスタ列それぞれに対応して、
サブコレクタ配線4b1−4b6およびサブコレクタ配
線4a1−4a7が配置される。サブコレクタ配線4a
1−4a7および4b1−4b6は、それぞれ対応の単
位トランジスタ列において対応の単位トランジスタのコ
レクタ領域に結合される。サブコレクタ配線4a1−4
a7は、GSM出力信号線(コレクタ配線)3aに共通
に結合され、またサブコレクタ配線4b1−4b6が、
DCS出力信号線(コレクタ配線)3bに共通に結合さ
れる。GSM出力信号線(コレクタ配線)3aとDCS
出力信号線(コレクタ配線)3bの間に、容量素子Cc
cとインダクタンス素子Lccが直列に接続される。
【0159】図11に示すように、リング状に同一種類
の単位トランジスタを配置する場合、通常の配置に比べ
て熱的境界(熱分布の境界)の存在を抑制することがで
きる。
【0160】すなわち、図11(A)に示すように、単
位トランジスタTrが連続して配置され、同時に動作す
る場合、両端の単位トランジスタTr外部は、動作素子
が存在しないため、低温領域となる。一方、これらの同
時に動作する単位トランジスタTrにおいては、発熱に
よる熱の伝播が生じるため、図11(B)に示すよう
に、中央部の単位トランジスタTrにおいて、温度が最
も高く、トランジスタ列端部(熱的境界)において温度
は低くなるという熱分布が生じる。このような熱分布が
生じた場合、中央の単位トランジスタにおいて熱集中に
よる電流集中が生じる可能性が高い。
【0161】しかしながら、図12に示すように、同時
に動作する単位トランジスタをリング状に配置した場
合、これらの同時に動作する単位トランジスタの領域に
おいては、熱的境界が存在せず、熱分布の存在を抑制で
き、均一な温度でこれらの単位トランジスタを同時に動
作させることができ、熱集中による電流集中を抑制する
ことができる。
【0162】したがって、この単位セルアレイ内におい
て同一種類の単位トランジスタを配置した場合、その四
方のトランジスタアレイ端部領域が、熱的境界となり、
トランジスタアレイにおいて熱分布が生じ、中央部の単
位トランジスタにおいて熱集中が生じる可能性が高くな
る。しかしながら、この図10に示すように、同時に動
作する単位トランジスタをリング状に配置することによ
り、熱的境界の存在をなくし、同時に動作する単位トラ
ンジスタの動作温度を均一化し、熱集中を抑制する。
【0163】また、同時に動作する単位トランジスタの
領域は、非動作状態の単位トランジスタにより囲まれる
ため、各単位トランジスタは、少なくとも2方向におい
て非動作状態の単位トランジスタに隣接するため、熱抵
抗を低減することができ、各単位トランジスタの等価的
なピッチを長くすることができ、熱集中が生じるのを防
止することができる。
【0164】この図10に示す配置においても、サブコ
レクタ配線4b1−4b6および4a1−4a7が列方
向に延在して配置さるため、その配線容量による容量結
合を防止するため、DCS周波数帯における並列共振回
路を構成する単位素子Lccを配置する。電流集中を、
バンド間アイソレーションの特性を劣化させることなく
改善することでき、また、異なる種類の単位トランジス
タが混在して配置されるため、チップサイズを、低減す
ることができる。
【0165】図13は、この発明の実施の形態5に従う
最終段出力増幅トランジスタの単位トランジスタのレイ
アウトをより具体的に示す図である。図13において、
単位セル領域11−17ないし61−67が、6行7列
に配置される。単位セル行に対応して、サブベース配線
2a1−2a6がそれぞれ配置され、かつこれらのサブ
ベース配線2a1−2a6それぞれに隣接して列方向に
延在してサブベース配線2b1−2b6が配設される。
【0166】サブベース配線2a1は、列方向に延在す
るベース配線1aにスルーホール8aを介して共通に接
続される。サブベース配線2b1−2b6は、また、列
方向に延在するベース配線1bにスルーホール8bを介
して共通に接続される。
【0167】単位セル列に対応して、GSM用サブコレ
クタ配線4a1−4a7がそれぞれ列方向に延在して配
置され、また、これらのサブコレクタ配線4a1−4a
7それぞれに隣接して列方向に延在してDCS用サブコ
レクタ配線4b1−4b7が配設される。
【0168】メモリセル行に対応して、サブエミッタ配
線5c1−5c6が配設される。これらのサブエミッタ
配線5c1−5c6は列方向に延在するエミッタ配線5
aおよび5bに共通に結合される。サブエミッタ配線5
c1−5c6は、それぞれ対応の単位セル列の単位セル
領域に形成されるエミッタ領域に、図示しないエミッタ
バラスト抵抗を介して電気的に接続される。
【0169】サブベース配線2a1−2a6および2b
1−2b6とサブコレクタ配線4a1−4a6および4
b1−4b6は、それぞれスルーホール8aおよび8b
を介して、GSM用単位トランジスタおよびDCS単位
トランジスタがリング状に配列されて、互いに取囲むよ
うに配列される用に対応の単位セル領域のベース領域お
よびコレクタ領域に電気的に接続される。すなわち、単
位セル領域11−17において、ベースバラスト抵抗7
が、スルーホール8aを介してサブベース配線2a1に
接続され、また、それぞれのコレクタ領域が、スルーホ
ール8aを介してサブエミッタ配線4a1−4a7に接
続される。
【0170】第2行においては、単位セル領域21およ
び27は、それぞれのベース領域がベースバラスト抵抗
およびスルーホール8aを介してサブベース配線2a2
に電気的に接続され、それぞれのコレクタ領域が、スル
ーホール8aを介してサブエミッタ配線4a1および4
a7に電気的に接続される。単位セル領域22−26
は、それぞれのベース領域がベースバラスト抵抗および
スルーホール8bを介してサブベース配線2b2に電気
的に接続され、また、それぞれのコレクタ領域がスルー
ホール8bを介してサブコレクタ配線4b2−4b6に
電気的に接続される。
【0171】第3行において、単位セル領域31、33
−35および37は、それぞれのベース領域がベースバ
ラスト抵抗およびスルーホール8aを介して電気的にサ
ブベース配線2a3に接続され、それぞれのコレクタ領
域が、スルーホール8aを介してサブコレクタ配線4a
1、4a3−4a5および4a7に電気的に接続され
る。単位セル領域32および36は、それぞれのベース
領域がベースバラスト抵抗およびスルーホール8bを介
してサブベース配線2b3に電気的に接続され、それぞ
れのコレクタ領域がスルーホール8bを介してサブコレ
クタ配線4b2および4b6に電気的に接続される。
【0172】第4行において、第3行と同様、単位セル
領域41、43−45および47は、それぞれのベース
領域がベースバラスト抵抗およびスルーホール8aを介
してサブベース配線2a4に電気的に接続され、それぞ
れのコレクタ領域が、スルーホール8aを介してサブコ
レクタ配線4a1、4a3−4a5および4a7に電気
的に接続される。単位セル領域42および46は、それ
ぞれのベース領域が、ベースバラスト抵抗およびスルー
ホール8bを介してサブベース配線2b4に電気的に接
続され、それぞれのコレクタ領域がスルーホール8bを
介してサブコレクタ配線4b2および4b6にそれぞれ
電気的に接続される。
【0173】第5行において、単位セル領域51および
57は、それぞれのベース領域がベースバラスト抵抗お
よびスルーホール8aを介してサブベース配線2a5に
電気的に接続され、かつそれぞれのコレクタ領域がスル
ーホール8aを介してサブコレクタ配線4a1および4
a7に電気的に接続される。単位セル領域52−56
は、それぞれのベース領域がベースバラスト抵抗7およ
びスルーホール8bを介してサブベース配線2b5に電
気的に接続され、それぞれのコレクタ領域が、スルーホ
ール8bを介して、サブコレクタ配線4b2−4b6に
電気的に接続される。
【0174】第6行においては、セル領域61−67
は、それぞれのベース領域が、ベースバラスト抵抗およ
びスルーホール8aを介してサブベース配線2a6に電
気的に接続され、かつそれぞれのコレクタ領域が、スル
ーホール8aを介してサブコレクタ配線4a1−4a7
に接続される。
【0175】したがって、図13に示すように、単位セ
ル領域を行列状に配列し、かつ各行に配列してサブエミ
ッタ配線およびサブベース配線を配設し、各列にサブコ
レクタ配線を配設することにより、DCS単位トランジ
スタおよびGSM単位トランジスタをリング状に、それ
らのコンタクト位置を変更するだけで配設することがで
きる。
【0176】なお、この図10および図13に示す単位
トランジスタセルの配置において、バンド間アイソレー
ションを行なうために、PDCのように、アイソレータ
が配置されている場合には、特に並列共振回路を形成す
るためのコンダクタンス素子Lccを特に設ける必要が
ない。
【0177】また、この図11および図13に示す単位
トランジスタセルの配置においても、GSM用電力増幅
トランジスタおよびDCS用電力増幅トランジスタに要
求される出力電力に応じて単位トランジスタの数が適当
に定められればよい。
【0178】以上のように、この発明の実施の形態5に
従えば、GSM単位トランジスタおよびDCS単位トラ
ンジスタを、リング状に互いに取囲むように単位セルア
レイ内に配置しており、単位トランジスタを形成する単
位セル領域のピッチを大きくすることなく、電流集中を
回避することができ、チップサイズを低減することがで
きる。
【0179】また、DCS用およびGSM用のサブコレ
クタ配線が隣接して配置される場合においても、インダ
クタンス素子により、DCS周波数帯での並列共振回路
を構成しており、GSM動作時においてその2次高調波
がDCS電力増幅器の出力ノードにリークし、DCS出
力回路を介してアンテナに伝達されるのを防止すること
ができ、バンド間アイソレーションの劣化を十分に抑制
することができる。
【0180】[他の適用例]上述の説明においては、電
力増幅器の構成要素として、HBTを示している。しか
しながら、このHBTに代えて、MOSFETおよびM
ESFETなどの絶縁ゲート型電界効果トランジスタを
構成要素として含む電力増幅器に対しても、本発明を適
用することにより、同様の効果を得ることができる。
【0181】また、上述の説明において、デュアルバン
ド電力増幅器は、GSM/DCS電力増幅器を示してい
る。しかしながら、通信方式はこれに限定されず、互い
に周波数帯の異なる複数の周波数帯の信号を増幅するマ
ルチバンド電力増幅回路であれば、本発明は適用可能で
ある。
【0182】また、並列共振回路を配置する場合、デュ
アルバンドの周波数帯域において、一方の周波数帯の高
調波成分が他方の周波数帯の成分に含まれる構成であれ
ば、本発明は適用可能である。
【0183】また、本発明は、一般に、複数の周波数帯
の信号の電力増幅を行なうマルチバンド電力増幅器に対
して適用可能である。
【0184】
【発明の効果】以上のように、この発明に従えば、マル
チバンド電力増幅器の最終段の電力増幅トランジスタの
各単位トランジスタセルを、単位セルアレイ領域内に分
散して配置しており、最終段の電力増幅トランジスタの
合計サイズを増加させることなく、その熱抵抗を小さく
して、発熱に起因する電流集中を防止することができ、
単位トランジスタの焼損を防止することができる。
【0185】また、マルチバンドの各信号を別々に取出
すために、出力信号配線が隣接して配置される場合にお
いても、この出力信号線間に、インダクタンス素子を配
置しており、一方のバンドの信号出力動作時においてそ
の高調波成分が他方の出力信号線に容量結合によりリー
クするのを防止することができ、バンド間アイソレーシ
ョンの劣化を確実に抑制することができる。
【0186】すなわち、複数の第1の単位トランジスタ
を含み、第1の周波数帯の信号を出力するための第1の
出力トランジスタと、複数の第2の単位トランジスタを
含み、この第2の周波数帯の信号を出力する第2の出力
トランジスタとを含む電力増幅器において、第1および
第2の出力トランジスタの出力ノード間にインダクタン
ス素子を配置することにより、これらの出力トランジス
タを構成する第1および第2の単位トランジスタセルを
近接して配置しても、出力ノード間の容量結合によるノ
イズの伝播を防止することができ、送信品質を低減する
ことなく、電流集中を防止しつつチップ面積を低減する
ことができる。
【0187】また、これらの複数の第1および第2の単
位トランジスタセルをトランジスタアレイ領域内におい
て混在して配置することにより、単位セル領域のピッチ
を長くすることなく、第1および第2の出力トランジス
タの単位セルの実効的なピッチを長くすることができ、
応じて熱抵抗を低減でき、第1および第2の出力トラン
ジスタの合計サイズを増加させることなく、単位トラン
ジスタの発熱による電流集中を、回避することができ
る。また、トランジスタを出力信号線に相互接続する際
に、第1の出力トランジスタの出力信号線および第2の
出力トランジスタの出力信号線は、隣接して配置される
場合においても、高調波成分領域で並列共振回路を構成
するインダクタンス素子を設けることにより、確実に、
その高調波成分の容量結合によるリークを防止すること
ができ、バンド間アイソレーションの劣化を抑制するこ
とができる。
【0188】また、このインダクタンス素子と直列に容
量素子を接続することにより、第1および第2の出力ト
ランジスタ間の容量成分を遮断することができ、バイア
ス電圧が第1および第2の出力トランジスタ間で伝達さ
れるのを防止でき、確実にバンド間アイソレーションを
実現することができる。
【0189】これらの第1および第2の単位トランジス
タを、第1および第2の方向の一方方向に沿って交互に
配置することにより、配線レイアウトを錯綜させること
なく効率的に単位トランジスタの実効的なピッチを長く
することができる。これにより、最終段電力増幅トラン
ジスタのトータルサイズの増加を抑制しつつ、単位トラ
ンジスタの焼損を防止することができる。
【0190】また、第1および第2の単位トランジスタ
を第1および第2の方向においてそれぞれ交互に配置す
ることにより、配線レイアウトを錯綜させることなく、
この単位トランジスタの実効的なピッチを第1および第
2の方向において長くすることができ、より確実に、電
流集中を回避することができる。
【0191】また、第1および第2の単位トランジスタ
を、交互に互いに取囲むように配置することにより、動
作単位トランジスタにおいて熱的境界の存在を抑制する
ことができ、熱集中が生じるのを防止でき、応じて電流
集中を回避することができる。
【0192】第1および第2の単位トランジスタを第1
および第2の方向に整列して配置し、それぞれ、配線を
用いて相互接続することにより、単位トランジスタを第
1および第2の方向に整列して配置し、これらの配線に
より、選択的に接続することにより、容易に、所望のレ
イアウトパターンで、第1および第2の単位トランジス
タを配列することができる。これにより、配線レイアウ
トを錯綜させることなく、容易に、単位トランジスタを
配列して、出力トランジスタを形成することができる。
【0193】また、単位セル列に対応して、異なる周波
数帯の信号を伝達する配線を配置することにより、配線
延在方向に沿って異なる周波数帯の単位トランジスタが
配置される場合においても、配線を錯綜させることな
く、容易に所望のパターンに単位トランジスタを配置す
ることができる。
【0194】また、第1の出力トランジスタを構成する
第1の単位トランジスタと第2の出力トランジスタを構
成する第2の単位トランジスタセルと、互いに交互に取
囲むように配置することにより、これらの第1および第
2の出力トランジスタの動作時、動作中の単位トランジ
スタが実質的にリング状に配置され、熱的境界が存在せ
ず、熱集中は抑制することができ、応じて電流集中を抑
制でき、単位トランジスタの焼損を回避することができ
る。
【0195】また、第1および第2の出力トランジスタ
の出力ノード間にインダクタンス素子を配置することに
より、これらの単位トランジスタを相互接続する際の配
線間容量に起因する高調波成分の生成時、並列共振回路
を構成して、高調波成分のリークを抑制することができ
る。
【0196】また、このインダクタンス素子と直列に、
容量素子を接続することにより、第1および第2の出力
トランジスタの出力ノードのバイアス電圧が相互に伝達
されるのを防止でき、確実に、バンド間アイソレーショ
ンを実現することができる。
【0197】また、第1および第2の単位トランジスタ
を第1および第2の方向に整列して配置し、これらを、
第1の導通ノードを接続する配線を第1の方向に延在し
て配置し、かつ制御ノードを相互接続する配線を第2の
方向に延在して配置し、出力ノードに接続される第2の
導通ノードを、第1の方向に延在して配列される配線を
用いて相互接続し、出力信号線を第2の方向に延在して
配置して、これらの第2および第5の配線をそれぞれ相
互接続することにより、配線レイアウトを簡略化して、
配線の規則性を損なうことなく、容易に、種類の異なる
単位トランジスタを、トランジスタセルアレイ領域内に
分散して配置することができる。このとき、コンタクト
/スルーホールを用いて、選択的に単位トランジスタを
接続するだけで、これらの第1および第2の出力トラン
ジスタの単位トランジスタを、互いに交互に取囲むよう
に配置することができ、単位トランジスタ領域内におい
て配線レイアウトを錯綜させることなく、所望のパター
ンに、単位トランジスタを配置することができる。
【0198】また、第1の周波数帯が、第2の周波数帯
の高周波成分を含む周波数帯域の場合、インダクタンス
素子により、高周波成分発生時、並列共振回路により、
これらの第1および第2の出力トランジスタの出力信号
線間をハイインピーダンスで接続することができ、高調
波成分のリークを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に従うデュアルバン
ド電力増幅回路のチップレイアウトを概略的に示す図で
ある。
【図2】 図1に示すインダクタンス素子の機能を説明
するための図である。
【図3】 この発明の実施の形態2に従う最終段電力増
幅トランジスタの単位トランジスタの配置を概略的に示
す図である。
【図4】 この発明の実施の形態2に従う最終段電力増
幅トランジスタの単位トランジスタのレイアウトをより
具体的に示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態3に従う最終段電力増
幅トランジスタの単位トランジスタのレイアウトを概略
的に示す図である。
【図6】 図5に示す配線レイアウトにおける寄生容量
を概略的に示す図である。
【図7】 この発明の実施の形態3における単位トラン
ジスタのレイアウトをより具体的に示す図である。
【図8】 この発明の実施の形態4に従う最終段電力増
幅トランジスタの単位トランジスタのレイアウトを概略
的に示す図である。
【図9】 この発明の実施の形態4に従う最終段電力増
幅トランジスタの単位トランジスタのレイアウトをより
具体的に示す図である。
【図10】 この発明の実施の形態5に従う最終段電力
増幅トランジスタの単位トランジスタのレイアウトを概
略的に示す図である。
【図11】 (A)および(B)は、単位トランジスタ
列の熱分布を概略的に示す図である。
【図12】 図10に示す単位トランジスタ配置におけ
る熱分布を概略的に示す図である。
【図13】 この発明の実施の形態5に従う単位トラン
ジスタのレイアウトをより詳細に示す図である。
【図14】 従来のデュアルバンド電力増幅回路の構成
を概略的に示す図である。
【図15】 図14に示すDCS電力増幅器の回路構成
の一例を示す図である。
【図16】 図14に示すGSM電力増幅器の回路構成
の一例を示す図である。
【図17】 従来のデュアルバンド電力増幅回路を用い
る携帯機器の要部の構成を概略的に示す図である。
【図18】 従来のデュアルバンド電力増幅器における
最終段電力増幅トランジスタのチップレイアウトを概略
的に示す図である。
【図19】 従来の電力増幅器の最終段電力増幅トラン
ジスタの構成を概略的に示す図である。
【図20】 図19に示す単位トランジスタのレイアウ
トを示す図である。
【符号の説明】
PW3 最終出力増幅トランジスタ形成領域、PBD
DCS用パッド領域、PBG GSM用パッド領域、L
cc インダクタンス素子、Ccc 容量素子、Trd
3,Trg3 最終段電力増幅トランジスタ、D DC
S用単位トランジスタ、G GSM用単位トランジス
タ、11−17,21−27,31−37,41−4
7,51−57,61−67 単位セル領域、1a,1
b ベース配線、2a1−2a6,2b1−2b6 サ
ブベース配線、3a,3b 信号出力線(コレクタ配
線)、4a1−4a7,4b1−4b7 サブコレクタ
配線、5a,5b エミッタ配線、5c1−5c6 サ
ブエミッタ配線、8a,8b スルーホール。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H03F 3/213 Fターム(参考) 5F003 BB05 BE05 BE09 BF01 BF06 BH01 5F082 AA04 AA08 AA40 BA35 BC03 BC15 CA01 CA02 DA06 FA11 GA02 GA04 5J091 AA01 AA41 CA02 CA57 CA92 FA16 HA02 HA06 HA10 HA11 HA12 HA25 HA29 HA33 HA38 KA13 KA29 KA42 KA68 MA21 QA04 SA13 TA01 TA02 UW08 5J500 AA01 AA41 AC02 AC57 AC92 AF16 AH02 AH06 AH10 AH11 AH12 AH25 AH29 AH33 AH38 AK13 AK29 AK42 AK68 AM21 AQ04 AS13 AT01 AT02 WU08

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の第1の単位トランジスタセルを含
    み、第1の周波数帯の信号を出力するための第1の出力
    トランジスタと、 複数の第2の単位トランジスタセルを含み、前記第1の
    周波数帯と異なる第2の周波数帯の信号を出力する第2
    の出力トランジスタと、 前記第1の出力トランジスタの出力ノードと前記第2の
    出力トランジスタの出力ノードとの間に配置されるイン
    ダクタンス素子とを備える、増幅器。
  2. 【請求項2】 前記第1および第2の出力トランジスタ
    は、ある方向に沿って整列される2個の第1の単位トラ
    ンジスタセルの間に1個の第2の単位トランジスタセル
    が形成される部分を少なくとも1箇所含む、請求項1記
    載の増幅器。
  3. 【請求項3】 前記第1の出力トランジスタの出力ノー
    ドと前記第2の出力トランジスタの出力ノードとの間
    に、前記インダクタンス素子と直列に接続される容量素
    子をさらに備える、請求項1または2記載の増幅器。
  4. 【請求項4】 前記第1の単位トランジスタセルと前記
    第2の単位トランジスタセルは、第1の方向と前記第1
    の方向と直交する第2の方向の少なくとも一方方向に沿
    って交互に配置される、請求項2記載の増幅器。
  5. 【請求項5】 前記第1の単位トランジスタセルと前記
    第2の単位トランジスタセルとは、第1の方向および前
    記第1の方向に直交する第2の方向において交互に配置
    される、請求項2記載の増幅器。
  6. 【請求項6】 前記第1の単位トランジスタセルと前記
    第2の単位トランジスタセルとは、互いに交互に取囲む
    ように配置される、請求項2記載の増幅器。
  7. 【請求項7】 前記複数の第1の単位トランジスタセル
    と前記複数の第2の単位トランジスタセルは、第1の方
    向および前記第1の方向と直交する第2の方向に整列し
    て配置され、各々が第1の導通ノードと第2の導通ノー
    ドと制御ノードとを含み、 前記第1の出力トランジスタは、さらに、 前記複数の第1の単位トランジスタセルの第1の導通ノ
    ードを電気的に相互接続する前記第1の方向に延在して
    配置される複数の第1の配線と、 前記複数の第1の単位トランジスタセルの第2の導通ノ
    ードを電気的に相互接続する前記第2の方向に延在して
    配置される複数の第2の配線と、 前記第1の単位トランジスタセルの制御ノードを電気的
    に相互接続する前記第2の方向に沿って延在する複数の
    第3の配線と、 前記第1の配線に電気的に接続されて前記第1の出力ト
    ランジスタの出力ノードを形成する前記第2の方向に延
    在する第4の配線とを含み、 前記第2の出力トランジスタは、さらに、 前記第1の方向に沿って延在して配置され、かつ前記第
    2の方向において前記第1の配線と交互に配置され、前
    記第2の単位トランジスタセルの第1の導通ノードを電
    気的に相互接続する第5の配線と、 前記第2の方向に沿って延在して前記第1の方向におい
    て前記第2の配線と交互に配置され、前記第2の単位ト
    ランジスタセルの第2の導通ノードを電気的に相互接続
    する複数の第6の配線と、 前記第2の方向に沿って延在して前記第1の方向におい
    て前記第3の配線と交互に配置され、前記第2の単位ト
    ランジスタセルの制御ノードを電気的に相互接続する複
    数の第7の配線と、 前記第4の配線と対向して前記第2の方向に沿って延在
    して配置され、前記第5の配線と電気的に相互接続され
    て前記第2の出力トランジスタの出力ノードを形成する
    第8の配線とを有し、 前記第2の配線と前記第6の配線とは、所定の電圧を伝
    達する基準電圧線に相互接続され、かつ前記第1および
    第5の配線は、前記第1および第2の方向の少なくとも
    一方の方向において交互に対応の単位トランジスタセル
    に接続する、請求項1記載の増幅器。
  8. 【請求項8】 前記第1および第5の配線は、前記第1
    の方向において整列して配置される単位セル列各々に対
    応して配置される、請求項7記載の増幅器。
  9. 【請求項9】 複数の第1の単位トランジスタセルを有
    し、第1の周波数帯の信号を出力するための第1の出力
    トランジスタと、 前記第1の単位トランジスタセルと互いに交互に取囲む
    ように配置される複数の第2の単位トランジスタセルを
    有し、第2の周波数帯の信号を出力するための第2の出
    力トランジスタとを備える、増幅器。
  10. 【請求項10】 前記複数の第1の単位トランジスタセ
    ルと前記複数の第2の単位トランジスタは、第1の方向
    および前記第1の方向と直交する第2の方向に整列して
    配置され、かつ各々が、第1の導通ノードと第2の導通
    ノードと制御ノードとを含み、 第1の出力トランジスタは、さらに、 前記複数の第1の単位トランジスタセルの第1の導通ノ
    ードを電気的に相互接続する前記第1の方向に延在して
    配置される複数の第1の配線と、 前記複数の第1の単位トランジスタセルの第2の導通ノ
    ードを電気的に相互接続する前記第2の方向に延在して
    配置される複数の第2の配線と、 前記第1の単位トランジスタセルの制御ノードを電気的
    に相互接続する前記第2の方向に沿って延在する複数の
    第3の配線と、 前記第1の配線に電気的に接続されて前記第1の出力ト
    ランジスタの出力ノードを形成する前記第2の方向に延
    在する第4の配線とを含み、 前記第2の出力トランジスタは、さらに、 前記第1の方向に沿って延在して配置され、かつ前記第
    2の方向において前記第1の配線と交互に配置され、前
    記第2の単位トランジスタセルの第1の導通ノードを電
    気的に相互接続する複数の第5の配線と、 前記第2の方向に沿って延在して前記第1の方向におい
    て前記第2の配線と交互に配置され、前記第2の単位ト
    ランジスタセルの第2の導通ノードを電気的に相互接続
    する複数の第6の配線と、 前記第2の方向に沿って延在して前記第1の方向におい
    て前記第3の配線と交互に配置され、前記第2の単位ト
    ランジスタセルの制御ノードを電気的に相互接続する複
    数の第7の配線と、 前記第4の配線と前記第1および第2の単位トランジス
    タセルの形成領域に関して対向して前記第2の方向に沿
    って延在して配置され、前記第5の配線と電気的に相互
    接続されて前記第2の出力トランジスタの出力ノードを
    形成する第8の配線とを有し、 前記第2の配線と前記第6の配線とは、所定の電圧を伝
    達する基準電圧線に相互接続され、 前記第1および第5の配線は、前記第1の単位トランジ
    スタセルと前記第2の単位トランジスタセルとが、互い
    に交互に取囲むように配置されるように対応の単位トラ
    ンジスタに接続する、請求項9記載の増幅器。
  11. 【請求項11】 前記第1の周波数帯は、前記第2の周
    波数帯の周波数成分の整数倍の周波数成分を含む、請求
    項1または9記載の増幅器。
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