JP2003174148A - 情報記憶装置およびその製造方法 - Google Patents

情報記憶装置およびその製造方法

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JP2003174148A
JP2003174148A JP2001370904A JP2001370904A JP2003174148A JP 2003174148 A JP2003174148 A JP 2003174148A JP 2001370904 A JP2001370904 A JP 2001370904A JP 2001370904 A JP2001370904 A JP 2001370904A JP 2003174148 A JP2003174148 A JP 2003174148A
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JP2001370904A
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Toshiaki Shiraiwa
利章 白岩
Makoto Motoyoshi
真 元吉
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 臨界電流が低下しても書き込みの際に必要と
される電流磁場が低下しない効率のよい電流磁場発生手
段を備えた情報記憶装置を提供する。 【解決手段】 書き込みワード線11と、書き込みワー
ド線11と所定間隔を置いて交差するように形成された
書き込みビット線21と、強磁性体でトンネル絶縁層3
3を挟んで構成されるもので書き込みワード線11と書
き込みビット線21との交差領域における書き込みワー
ド線11と書き込みビット線21との間に設けられた情
報記憶素子31と、情報記憶素子31の書き込みワード
線11側に形成された反強磁性体層42とを備えた情報
記憶装置であって、磁場を発生させるもので情報記憶素
子31を取り巻くように形成されたコイル50を備えた
ものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁性材料を所定の
方向の磁化軸にそった状態に磁化させることにより情報
を記憶させる情報記憶装置およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】情報通信機器、特に携帯端末などの個人
用小型機器の飛躍的な普及にともない、これを構成する
メモリ素子やロジック素子等の素子には、高集積化、高
速化、低消費電力化など、一層の高性能化が要求されて
いる。特に不揮発性メモリの高密度化、大容量化は、可
動部分の存在により本質的に小型化が不可能なハードデ
ィスクや光ディスクを置き換える技術としてますます重
要になってきている。
【0003】不揮発性メモリとしては、半導体を用いた
フラッシュメモリや、強誘電体を用いたFRAM(Ferr
o electric Random Access Memory)などがあげられ
る。しかしながら、フラッシュメモリは、構造が複雑な
ために高集積化が困難であり、しかも、アクセス時間が
100ns程度と遅いという欠点がある。一方、FRA
Mにおいては、書き換え可能回数が1012〜1014で完
全にスタティックランダムアクセスメモリやダイナミッ
クランダムアクセスメモリに置き換えるには耐久性が低
いという問題が指摘されている。また、強誘電体キャパ
シタの微細加工が難しいという課題も指摘されている。
【0004】これらの欠点を有さない不揮発性メモリと
して注目されているのが、例えば「Wang et al., IEEE
Trans. Magn. 33 (1997) p4498」に記載されているよう
な、MRAM(Magnetic Random Access Memory)もし
くはMR(Magnetic resistance)メモリと呼ばれる磁
気メモリであり、近年のTMR(Tunnel Magneto resis
tance)材料の特性向上により注目を集めるようになっ
てきている。
【0005】MRAMは、構造が単純であるため高集積
化が容易であり、また磁気モーメントの回転により記憶
を行うために、書き換え回数が大であると予測されてい
る。またアクセス時間についても、非常に高速であるこ
とが予想され、既に100MHzで動作可能であること
が、R.Scheuerlein et al, ISSCC Digest of Papers(Fe
b.2000) p128-129 で報告されている。また、GMR(G
iant Magnetic resistance)効果により高出力が得られ
るようになった現在では、大きく改善されてきている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述の通り、高速化・
高集積化が容易という長所を有するMRAMではある
が、書き込みは、TMR素子に近接させて設けられた書
き込みビット線と書き込み書き込みワード線に電流を流
し、その発生磁界によって行う。TMR素子の記憶層
(記憶層)の反転磁界は材料にもよるが、20Oe〜2
00Oeが必要であり、このときの電流は数十mAにな
る。これは消費電流の増大につながり、携帯機器の低消
費電力化に対して大きな課題となる。また、高集積化の
面からは、書き込みビット線および書き込みワード線
は、リソグラフィー技術から決定される最小線幅に近い
サイズが要求される。仮に、書き込みビット線幅/書き
込みワード線幅が0.6μmとして、配線の膜厚を50
0nmとすると、3MA/cm2 になり、銅配線を用い
た場合(実用電流密度:0.5MA/cm2 )もエレク
トロマイグレーションに対する寿命は大きな課題とな
る。さらに微細化していくと、強誘電体の反転磁界は増
加し、配線の次元も縮小しなければならないため、この
配線信頼性の課題はより大きくなってくる。
【0007】また、MRAMには、構造上の本質的な課
題が存在する。MRAMにおける記憶は、配線に電流を
流すことによって発生する電流磁場によって記憶層の磁
化を回転させることによって行っている。ところが、高
集積化によって、配線が細くなるにともない、書き込み
線に流すことができる臨界電流値が下がるため、得られ
る磁界が小さくなり、被記憶領域の保磁力を小さくせざ
るを得ない。これは、情報記憶装置の信頼性が低下する
ことを意味する。
【0008】したがって、臨界電流が低下しても書き込
みの際に必要とされる電流磁場が低下しない効率のよい
電流磁場発生手段が求められている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するためになされた情報記憶装置およびその製造方法
である。
【0010】本発明の情報記憶装置は、書き込みワード
線と、前記書き込みワード線と所定間隔を置いて交差す
るように形成された書き込みビット線と、強磁性体でト
ンネル絶縁層を挟んで構成されるもので前記書き込みワ
ード線と前記書き込みビット線との交差領域における前
記書き込みワード線と前記書き込みビット線との間に設
けられた情報記憶素子と、前記情報記憶素子の書き込み
ワード線側に形成された反強磁性体層を含む接続層とを
備えた情報記憶装置であって、磁場を発生させるもので
前記情報記憶素子を取り巻くように形成されたコイルを
備えたものである。
【0011】上記情報記憶装置では、情報記憶素子を取
り巻くようにコイルが形成されていることから、そのコ
イルによって電流磁界を発生させることが可能になる。
したがって、高集積化にともない臨界電流の低下が起こ
ったとしても、コイルによって少ない電流でより大きな
電流磁界を発生させることが可能になる。
【0012】単一の配線により形成した場合、磁界の強
さは直線導体からの距離をrとして、H=I/2πr
(A/m)の式により、電流磁場が形成される。ここで
配線をコイル状に形成することにする。ここで形成した
環状コイルの半径をR、巻き数をNとすると電流磁場
は、H=N・I/2πRなる式で表される。本発明の情
報記憶装置では、このコイル中に情報記憶素子を配置し
ていることから、従来の1/N(Nは巻き数)の電流で
同一電流磁場を得ることができる。
【0013】本発明の情報記憶装置の製造方法は、前記
書き込みワード線と所定間隔を置いて交差するように形
成された書き込みビット線と、強磁性体でトンネル絶縁
層を挟んで構成されるもので前記書き込みワード線と前
記書き込みビット線との交差領域における前記書き込み
ワード線と前記書き込みビット線との間に設けられた情
報記憶素子と、前記情報記憶素子の書き込みワード線側
に接続された反強磁性体層とを備える情報記憶装置の製
造方法であって、前記反強磁性体層を成膜した後、少な
くとも前記情報記憶素子を構成するのに必要な強磁性体
からなる磁化固定層とトンネル絶縁層と強磁性体からな
る記憶層とを成膜する工程と、前記記憶層から前記反強
磁性体層までをパターニングして、前記情報記憶素子の
下面に接続する接続層を形成するとともに、前記接続層
の一方の側面側に配置される第1のコイル配線を形成す
る工程と、前記トンネル絶縁層までをパターニングして
情報記憶素子を形成する工程と、前記情報記憶素子、前
記接続層および第1のコイル配線を覆う第1の絶縁膜を
形成する工程と、前記情報記憶素子の上面に接続する前
記書き込みビット線を形成する工程と、前記書き込みビ
ット線を被覆する第2の絶縁膜を形成する工程と、前記
第2、第1の絶縁膜に前記第1のコイル配線の一端に接
続する第1のコンタクトを形成するとともに、前記接続
層の他方の側面側に配置された別の第1のコイル配線の
他端に接続する第2のコンタクトを形成する工程と、前
記第2の絶縁膜上に前記第1のコンタクトと前記第2の
コンタクトとを接続する第2のコイル配線を形成する工
程とを備えている。
【0014】上記情報記憶装置の製造方法では、第1の
コイル配線と第2のコイル配線と第1のコンタクトと第
2のコンタクトとで情報記憶素子を取り巻くようにコイ
ルを形成することから、高集積化にともない臨界電流の
低下が起こったとしても、コイルによって少ない電流で
より大きな電流磁界を発生させることが可能になる。し
たがって、本発明の情報記憶装置では、このコイル中に
情報記憶素子を配置するように形成することから、従来
の1/N(Nは巻き数)の電流で同一電流磁場が得られ
る情報記憶装置が形成される。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の情報記憶装置に係る一実
施の形態を、図1のメモリ部の要部を示す部分断面概略
斜視図によって説明する。なお、図1では、読み出し回
路部分の図示は省略した。
【0016】図示はしないが、半導体基板に読み出し回
路を構成するトランジスタ素子、読み出しワード線、読
み出しビット線等が形成され、それを覆う絶縁膜が形成
されている。
【0017】そして、図1に示すように、絶縁膜(図示
せず)上には、複数の書き込みワード線11が並列して
形成されている。この書き込みワード線11と所定の間
隔を置いて、書き込みビット線21(21a、21b)
が同一平面にかつ上記書き込みワード線11に交差(例
えば直交)するように並列に配置されている。
【0018】さらに上記書き込みワード線11と上記書
き込みビット線21とが交差するそれぞれの領域には情
報記録素子31(31a、31b)が配置されている。
この情報記録素子31は、例えば、磁気トンネル接合素
子(MTJ素子:MTJはMagnetic Tunnel Junctionの
略)もしくはトンネル磁気抵抗素子(TMR素子:TM
RはTunnel Magnetic Resistanceの略)で構成されてい
る。
【0019】上記情報記憶素子31は、書き込みワード
線11側より、強磁性体からなる磁化固定層32、トン
ネル絶縁層33、強磁性体よりなる記憶層34を順に積
層した構造を有している。上記磁化固定層32は例え
ば、コバルト鉄(CoFe)、ニッケル鉄(NiFe)
もしくはそれらの合金材料で、例えば0.5nm〜5n
mの厚さに形成され、上記トンネル絶縁層33は例えば
酸化アルミニウム(AlO3 )で、例えば0.5nm〜
5nmの厚さに形成され、上記記憶層34は例えばコバ
ルト鉄(CoFe)、ニッケル鉄(NiFe)もしくは
それらの合金材料で、例えば0.5nm〜5nmの厚さ
に形成されている。そして、上記記憶層34は磁化容易
軸という磁化方向のための好ましい軸を有するように形
成されている。
【0020】上記情報記憶素子31の上記書き込みワー
ド線11側には反強磁性体層42を含む接続層41(4
1a、41b)が形成されている。各接続層41は図示
していない読み出し回路に接続されるコンタクト45に
接続している。なお、図示はしないが、上記接続層41
の書き込みワード線11側には例えば窒化チタン、タン
タル、窒化タンタル等で形成されるバリア層が設けられ
ていてもよい。上記反強磁性体層は例えば白金マンガン
(PtMn)、マンガン鉄(MnFe)、ニッケルマン
ガン(NiMn)もしくはイリジウムマンガン(IrM
n)で、例えば5nm〜60nm程度の厚さが一般的で
通常は30nmの厚さに形成されている。なおこの厚さ
は60nmよりも厚くてもよい。
【0021】上記接続層41(例えば以下接続層41a
を基準にして説明する)の一方の側面側に絶縁膜(図示
せず)を介して第1のコイル配線51(51a)が形成
されている。上記書き込みビット線21(21a)上に
は絶縁膜(図示せず)を介してこの書き込みビット線2
11に接続する情報記憶素子31(31a)の上方を斜
めに横切るもので一端が第1のコイル配線51(51
a)の一端側上方に配置された第2のコイル配線52
(52a)が形成されている。さらに上記第1のコイル
配線51aの一端と上記第2のコイル配線52aの一端
とを接続する第1のコンタクト61(61a)が形成さ
れている。さらに、上記接続層41(41a)の他方の
側面側に絶縁膜(図示せず)を介して配置された別の第
1のコイル配線51(51b)の他端と上記第2のコイ
ル配線52aの他端とを接続する第2のコンタクト62
(62a)が形成されている。
【0022】すなわち、第1のコイル配線51(51
a)と第1のコンタクト61(61a)と第2のコイル
配線52(52a)と第2のコンタクト62(62a)
とで情報記憶素子31(31a)を取り巻くようになっ
ており、第1のコイル配線51と第1のコンタクト61
と第2のコイル配線52と第2のコンタクト62とから
なる巻き線部分を繰り返す状態に設けてコイル50が構
成されている。
【0023】上記情報記憶装置1では、情報記憶素子3
1を取り巻くようにコイル50が形成されていることか
ら、そのコイル50によって電流磁界を発生させること
が可能になる。したがって、高集積化にともない臨界電
流の低下が起こったとしても、コイル50によって少な
い電流でより大きな電流磁界を発生させることが可能に
なる。
【0024】単一の配線により形成した場合、磁界の強
さは直線導体からの距離をrとして、H=I/2πr
(A/m)の式に表されるように電流磁場が形成され
る。ここで配線をコイル状に形成することにする。ここ
で形成した環状コイルの半径をR、巻き数をNとすると
電流磁場は、H=N・I/2πRなる式で表される。本
発明の情報記憶装置1では、各矢印で示す方向にコイル
50が形成されていることにより、従来の単層配線で電
流磁場を形成した場合と比較すると、1/N(Nはコイ
ルの巻く数)の電流で同等の電流磁場を形成することが
できる。
【0025】次に、本発明の情報記憶装置の製造方法に
係る一実施の形態を、図2〜図9の概略構成断面図によ
って説明する。なお、各図2〜図9の(2)は(1)中
のA−A線断面図を示し、第1〜第3の絶縁膜およびゲ
ート絶縁膜の図示は省略した。
【0026】図2に示すように、半導体基板101には
Pウエル領域102が形成され、このPウエル領域10
2にはトランジスタ形成領域103を電気的に分離する
素子分離領域104が例えばSTI(Shallow Trench I
solation )構造で形成されている。上記トランジスタ
形成領域103にはNチャネル形のMOSトランジスタ
111が形成されている。このMOSトランジスタ11
1は、上記トランジスタ形成領域103上にゲート絶縁
膜112を介してゲート電極113が形成され、このゲ
ート電極113は読み出しワード線として利用されてい
る。またゲート電極113の両側の上記トランジスタ形
成領域103にはソース・ドレイン拡散層114、11
5がN型拡散層で形成されている。したがって、上記ゲ
ート電極113下のPウエル領域102がチャネル形成
領域となっている。
【0027】上記半導体基板101上には上記読み出し
トランジスタ111を覆う第1の絶縁膜121が形成さ
れている。この第1の絶縁膜121には上記ソース・ド
レイン拡散層114、115に接続されるコンタクト1
16、117が形成されている。さらに上記第1の絶縁
膜121上には上記コンタクト116、117に接続す
る読み出しビット線131、132が形成されている。
【0028】上記第1の絶縁膜121上には上記読み出
しビット線131、132を覆う第2の絶縁膜123が
形成されている。上記第2の絶縁膜123には、読み出
しビット線に接続するコンタクトが形成されている。図
面では、例えば読み出しビット線132に接続するコン
タクト133が描かれている。さらに上記第2の絶縁膜
123上には書き込みワード線11(111、112、
113、114)が形成されている。この書き込みワー
ド線11は通常に配線形成技術を用いて形成することが
できる。すなわち、書き込みワード線を形成する膜を形
成した後、リソグラフィー技術とエッチング技術を用い
て上記膜をエッチング加工して、書き込みワード線11
を形成すればよい。
【0029】なお、図示はしないが、上記書き込みワー
ド線11は、溝配線技術を用いて溝配線構造に形成する
ことも可能である。すなわち、第2の絶縁膜123上に
第3の絶縁膜125を形成する。この第3の絶縁膜12
5表面は平坦化しておく。次いで、リソグラフィー技
術、エッチング技術等を用いてその第3の絶縁膜125
に書き込みワード線を形成するための溝を形成する。そ
して、その溝内に書き込みワード線の材料層を埋め込ん
だ後、上記第3の絶縁膜125上の余剰な材料層を例え
ば化学的機械研磨により除去することにより、書き込み
ワード線11を溝配線構造に形成する。その後、第3の
絶縁膜125に書き込みワード線11を被覆する絶縁膜
を形成する。
【0030】次いで、上記第3の絶縁膜125に情報記
憶素子の端子となるコンタクト45を形成する。コンタ
クト45の形成方法としては、リソグラフィー技術とエ
ッチバック技術とによって、第3の絶縁膜125に接続
孔を形成した後、上記接続孔内に必要に応じてバリア層
を形成し、その後導電体を埋め込み、コンタクト45を
形成することによる。上記導電体やバリア層が第3の絶
縁膜125上にも形成された場合には、第3の絶縁膜1
25上の余剰な導電体やバリア層を除去する。
【0031】次いで、上記第3の絶縁膜上に反強磁性体
層42、強磁性体層からなる磁化固定層32、トンネル
絶縁層33、強磁性体層からなる記憶層34を形成す
る。反反強磁性体層42、磁化固定層32、トンネル絶
縁層33、記憶層34は、以下のような条件で、順次、
スパッタリングで真空の成膜雰囲気を維持した状態で連
続的に成膜する。
【0032】次いで、図3に示すように、レジストを回
転塗布法により成膜した後、露光、現像によって情報記
憶素子に接続される接続層とこの接続層の一方の側面側
に配置される第1のコイル配線を形成するためのレジス
トマスクパターン(図示せず)を形成し、それをマスク
に用いて強磁性体層(記憶層34)〜強磁性体層(磁化
固定層)32および反強磁性体層42までのエッチング
を行う。その結果、情報記憶素子を含む状態で接続層4
1を形成するとともに、この接続層41の一方の側面側
に配置される第1のコイル配線51を形成する。このエ
ッチングでは、例えば誘導結合型エッチング装置を用
い、エッチング条件は、一例として、エッチングガスに
塩素(Cl2 )を用いその流量を60dm3 /minと
し、エッチング雰囲気の圧力を0.5Pa,基板温度を
70℃、上部RFパワーが250W,下部RFパワーが
150Wに設定する。その後、上記レジストマスクパタ
ーンを除去する。
【0033】次いで、図4に示すように、レジストを回
転塗布法により成膜した後、露光、現像によって情報記
憶素子を形成するためのレジストマスクパターン(図示
せず)を形成し、それをマスクに用いて強磁性体層(記
憶層34)〜トンネル絶縁層33までのエッチングを行
って、記憶層34とトンネル絶縁層33と磁化固定層3
2とで情報記憶素子31を形成する。このエッチングの
際、第1のコイル配線51上の強磁性体層(記憶層3
4)〜トンネル絶縁層33も除去される。このエッチン
グでは、例えば誘導結合型エッチング装置を用い、エッ
チング条件は、一例として、エッチングガスに塩素(C
2 )を用いその流量を60dm3 /minとし、エッ
チング雰囲気の圧力を0.5Pa,基板温度を70℃、
上部RFパワーを250W、下部RFパワーを150W
に設定する。その後、上記レジストマスクパターンを除
去する。
【0034】次いで、図5に示すように、例えばプラズ
マCVD法によって、上記情報記憶素子31、接続層4
1、第1のコイル配線51等を覆う第4の絶縁膜(請求
項3における第1の絶縁膜に相当)71を形成する。
【0035】上記プラズマCVD法では、バイアス−E
CRプラズマCVD装置を用いた。なお、ECRは電子
サイクロトロン共鳴のことであり、Electron Cyclotron
Resonanceの略である。上記CVDの成膜条件は、一例
として、原料ガスに例えばモノシラン(SiH4 ):流
量=60dm3 /minと酸素(O2 ):流量=66d
3 /minとアルゴン(Ar):流量=100dm3
/minとを用い、成膜雰囲気の圧力を0.2Pa、マ
イクロ波(2.45GHz)パワーを2000W、RF
パワーを2000W、成膜雰囲気の温度を300℃に設
定する。
【0036】この成膜後、化学的機械研磨(以下、CM
Pという、CMPはChemical Mechanical Polishing の
略)によって、上記第4の絶縁膜71表面の平坦化を行
う。この際、上記情報記憶素子31の上面が露出するよ
うに研磨を行う。この研磨条件の一例としては、研磨プ
レーナ回転数=20rpm、基板支持ステージの回転数
を20rpm、研磨圧力=500gf/2 、研磨液に例
えば14wt%のシリカ粒子を含む水酸化カリウム水溶
液を用いる。
【0037】次いで、図6に示すように、情報記憶素子
31の上面に接続する書き込みビット線21を形成す
る。この書き込みビット線21を以下の方法で形成し
た。上記情報記憶素子31上を含む上記第4の絶縁膜7
1上に、書き込みビット線を形成するための導電体膜を
形成する。次いで、レジスト塗布およびリソグラフィー
技術によって、書き込みビット線を形成するためのレジ
ストマスクパターン(図示せず)を形成した後、そのレ
ジストマスクを用いて上記導電体膜をエッチングして、
上記情報記憶素子31に接続し、レイアウト的にみて上
記書き込みワード線11に交差(例えば直交)する書き
込みビット線21を形成する。その後、上記レジストマ
スクパターン(図示せず)を除去する。
【0038】次いで、図7に示すように、第4の絶縁膜
71上に、上記書き込みビット線21を被覆する第2の
絶縁膜(請求項3における第2の絶縁膜に相当)73を
例えば500nmの厚さに形成する。この成膜では上記
第4の絶縁膜71の成膜と同様に、バイアス−ECRプ
ラズマCVD装置を用い、成膜条件は、一例として、原
料ガスに例えばモノシラン(SiH4 ):流量=60d
3 /minと酸素(O2 ):流量=66dm3 /mi
nとアルゴン(Ar):流量=100dm3 /minと
を用い、成膜雰囲気の圧力を0.2Pa、マイクロ波
(2.45GHz)パワーを2000W、RFパワーを
2000W、成膜雰囲気の温度を300℃に設定する。
【0039】次いで、CMPによって、上記第5の絶縁
膜73表面の平坦化を行う。この際、上記書き込みビッ
ト線21上に所定の厚さ(例えば絶縁耐圧が確保できる
厚さ)の上記第5の絶縁膜73が残るように、研磨を行
う。上記研磨条件の一例としては、前記第4の絶縁膜7
1の研磨と同様に、研磨プレーナ回転数=20rpm、
基板支持ステージの回転数を20rpm、研磨圧力=5
00gf/2 、研磨液に例えば14wt%のシリカ粒子
を含む水酸化カリウム水溶液を用いる。
【0040】次いで、図8に示すように、レジスト塗布
およびリソグラフィー技術によって、各第1のコイル配
線51の両端に達する第1、第2の接続孔を形成するた
めのレジストマスクパターン(図示せず)を形成した
後、そのレジストマスクを用いて上記第5、第4の絶縁
膜73、71をエッチングして、上記第1のコイル配線
51上の両端部に達する第1の接続孔74と第2の接続
孔75とを形成する。このエッチングでは、例えば2周
波並行平板型プラズマエッチング装置を用い、エッチン
グ条件は、一例として、エッチングガスにトリフルオロ
メタン(CHF3):流量=30dm3 /minと酸素
(O2 ):流量=9dm3 /minとアルゴン(A
r):流量=300dm3 /minとを用い、エッチン
グ雰囲気の圧力を5.3Pa、基板温度を20℃、上部
RFパワーを2000W,下部RFパワーを1000W
に設定する。その後、上記レジストマスクパターンを除
去する。
【0041】次いで、図9に示すように、例えば、CV
D法によって、上記第5の絶縁膜73上に上記第1、第
2の接続孔74、75を埋め込むタングステン膜を形成
する。次いで、CMPによって、上記第1、第2の接続
孔74、75内のみに上記タングステン膜が残るように
上記第5の絶縁膜73上の余剰なタングステン膜を研磨
除去して、上記第1、第2の接続孔74、75内にタン
グステン膜からなる第1、第2のコンタクト61、62
を形成する。
【0042】続いて、図9に示すように、例えばスパッ
タリングによって、上記第5の絶縁膜73上に第2のコ
イル配線52を形成するための導電体膜を例えばアルミ
ニウムもしくは銅もしくは他の導電性材料により形成す
る。次いで、レジストを回転塗布法により成膜した後、
露光、現像によって第2のコイル配線を形成するための
レジストマスクパターンを形成し、それをマスクに用い
て上記導電体膜のエッチングを行って、第1、第2のプ
ラグ61、62に接続するとともに、レイアウト的にみ
て上記書き込みビット線21を斜めに横切るように第2
のコイル配線52を形成する。このようにして、第1の
コイル配線51と第2のコイル配線52と第1のコンタ
クト61と第2のコンタクト62とで情報記憶素子31
を取り巻くようにコイル50が形成される。その後、上
記レジストマスクパターンを除去する。
【0043】上記情報記憶装置の製造方法では、第1の
コイル配線51と第2のコイル配線52と第1のコンタ
クト61と第2のコンタクト62とで情報記憶素子31
を取り巻くようにコイル50が形成されることから、高
集積化にともない臨界電流の低下が起こったとしても、
コイル50によって少ない電流でより大きな電流磁界を
発生させることが可能になる。したがって、本発明の情
報記憶装置1では、このコイル50中に情報記憶素子3
1を配置するように形成することから、従来の1/N
(Nは巻き数)の電流で同一電流磁場が得られる情報記
憶装置1が形成される。
【0044】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の情報記憶
装置によれば、情報記憶素子を取り巻くようにコイルが
形成されているので、そのコイルによって電流磁界を発
生させることができる。したがって、高集積化にともな
い臨界電流の低下が起こったとしても、コイルによって
少ない電流でより大きな電流磁界を発生させることが可
能になる。すなわち、従来の1/N(Nは巻き数)の電
流で従来と同様の電流磁場を得ることができる。よっ
て、情報記憶装置の信頼性の向上が図れる。
【0045】本発明の情報記憶装置の製造方法によれ
ば、第1のコイル配線と第2のコイル配線と第1のコン
タクトと第2のコンタクトとで情報記憶素子を取り巻く
ようにコイルを形成するので、高集積化にともない臨界
電流の低下が起こったとしても、コイルによって少ない
電流でより大きな電流磁界を発生させることが可能な情
報記憶装置を形成することができる。したがって、本発
明の情報記憶装置の製造方法では、このコイル中に情報
記憶素子を配置するように形成するので、従来の1/N
(Nは巻き数)の電流で従来と同様の電流磁場が得られ
る情報記憶装置を形成することができる。よって、信頼
性の高い情報記憶装置の形成が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の情報記憶装置に係る一実施の形態を示
すもので、情報記憶装置の磁気メモリ部の主要部分を示
す部分断面斜視図である。
【図2】本発明の情報記憶装置の製造方法に係る一実施
の形態を示す概略構成断面図である。
【図3】本発明の情報記憶装置の製造方法に係る一実施
の形態を示す概略構成断面図である。
【図4】本発明の情報記憶装置の製造方法に係る一実施
の形態を示す概略構成断面図である。
【図5】本発明の情報記憶装置の製造方法に係る一実施
の形態を示す概略構成断面図である。
【図6】本発明の情報記憶装置の製造方法に係る一実施
の形態を示す概略構成断面図である。
【図7】本発明の情報記憶装置の製造方法に係る一実施
の形態を示す概略構成断面図である。
【図8】本発明の情報記憶装置の製造方法に係る一実施
の形態を示す概略構成断面図である。
【図9】本発明の情報記憶装置の製造方法に係る一実施
の形態を示す概略構成断面図である。
【符号の説明】
1…情報記憶装置、11…書き込みワード線、21…書
き込みビット線、31…情報記憶素子、32…磁化固定
層、33…トンネル絶縁層、34…記憶層、41…接続
層、42…反強磁性体層、50…コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F083 FZ10 JA36 JA37 JA39 JA40 JA60 MA06 MA19 NA01 PR03 PR21 PR40

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 書き込みワード線と、 前記書き込みワード線と所定間隔を置いて交差するよう
    に形成された書き込みビット線と、 強磁性体でトンネル絶縁層を挟んで構成されるもので前
    記書き込みワード線と前記書き込みビット線との交差領
    域における前記書き込みワード線と前記書き込みビット
    線との間に設けられた情報記憶素子と、 前記情報記憶素子の書き込みワード線側に形成された反
    強磁性体層とを備えた情報記憶装置であって、 磁場を発生させるもので前記情報記憶素子を取り巻くよ
    うに形成されたコイルを備えたことを特徴とする情報記
    憶装置。
  2. 【請求項2】 前記コイルは、 前記反強磁性体層の一方の側面側に絶縁膜を介して配置
    された第1のコイル配線と、 前記書き込みビット線上方を斜めに横切るように配置さ
    れたもので一端が前記第1のコイル配線の一端側上方に
    配置された第2のコイル配線と、 前記第1のコイル配線の一端と前記第2のコイル配線の
    一端とを接続する第1のコンタクトと、 前記反強磁性体層の他方の側面側に絶縁膜を介して配置
    された別の第1のコイル配線の他端と前記第2のコイル
    配線の他端とを接続する第2のコンタクトとからなる巻
    き線部分を繰り返す状態に設けたことを特徴とする請求
    項1記載の情報記憶装置。
  3. 【請求項3】 書き込みワード線と、 前記書き込みワード線と所定間隔を置いて交差するよう
    に形成された書き込みビット線と、 強磁性体でトンネル絶縁層を挟んで構成されるもので前
    記書き込みワード線と前記書き込みビット線との交差領
    域における前記書き込みワード線と前記書き込みビット
    線との間に設けられた情報記憶素子と、 前記情報記憶素子の書き込みワード線側に接続された反
    強磁性体層とを備える情報記憶装置の製造方法であっ
    て、 前記反強磁性体層を成膜した後、少なくとも前記情報記
    憶素子を構成するのに必要な強磁性体からなる磁化固定
    層とトンネル絶縁層と強磁性体からなる記憶層とを成膜
    する工程と、 前記記憶層から前記反強磁性体層までをパターニングし
    て、前記情報記憶素子の下面に接続する接続層を形成す
    るとともに、前記接続層の一方の側面側に配置される第
    1のコイル配線を形成する工程と、 前記トンネル絶縁層までをパターニングして情報記憶素
    子を形成する工程と、 前記情報記憶素子、前記接続層および第1のコイル配線
    を覆う第1の絶縁膜を形成する工程と、 前記情報記憶素子の上面に接続する前記書き込みビット
    線を形成する工程と、 前記書き込みビット線を被覆する第2の絶縁膜を形成す
    る工程と、 前記第2、第1の絶縁膜に前記第1のコイル配線の一端
    に接続する第1のコンタクトを形成するとともに、前記
    接続層の他方の側面側に配置された別の第1のコイル配
    線の他端に接続する第2のコンタクトを形成する工程
    と、 前記第2の絶縁膜上に前記第1のコンタクトと前記第2
    のコンタクトとを接続する第2のコイル配線を形成する
    工程と備えたことを特徴とする情報記憶装置の製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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