JP2003173181A - 鍵盤楽器 - Google Patents

鍵盤楽器

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JP2003173181A
JP2003173181A JP2001373915A JP2001373915A JP2003173181A JP 2003173181 A JP2003173181 A JP 2003173181A JP 2001373915 A JP2001373915 A JP 2001373915A JP 2001373915 A JP2001373915 A JP 2001373915A JP 2003173181 A JP2003173181 A JP 2003173181A
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JP
Japan
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keyboard
unit
performance unit
performance
instrument
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Application number
JP2001373915A
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English (en)
Inventor
Yuji Fujiwara
祐二 藤原
Kiyoshi Kawamura
潔 河村
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Yamaha Corp
Original Assignee
Yamaha Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重量が大きく、かつサイズの大きい鍵盤楽器
であっても比較的容易に運搬等できるようにする。 【解決手段】 この鍵盤楽器は、弦などの発音機構を備
えた発音ユニットと、鍵盤およびアクション機構を備え
た演奏ユニットとが分離可能に構成されており、当該演
奏ユニットの構成要素である棚板100が、さらに高音
側棚板100aと低音側棚板100bに容易に分離する
ことができ、かつ容易に着脱することができるよう構成
されている。これにより運搬時には演奏ユニットのうち
サイズが大きく、重量も大きい棚板を分割することがで
き、運搬作業が容易となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鍵盤楽器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】グランドピアノなどの鍵盤楽器は、大型
であり、かつ重量も大きいため、運搬作業には多くの労
力を必要とする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、弦やフレームな
どの発音部分を収納するケースと、鍵盤やアクション機
構などを収納するケースとに分割され、両者を組み合わ
せて一つの鍵盤楽器を構成するといったタイプの鍵盤楽
器も提案されている。しかしながら、通常、鍵盤楽器の
鍵盤は88個の鍵が配列されており、これらの各鍵に対
応するアクション機構が設けられている。したがって、
鍵盤およびアクション機構を収納するケースと、弦やフ
レームなどの発音部分を収納するケースを分割した場合
にも、各々のケースの運搬作業は容易であるとは言えな
い。
【0004】本発明は、上記の事情を考慮してなされた
ものであり、比較的容易に運搬等することが可能な鍵盤
楽器を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る鍵盤楽器は、複数の鍵が配列された鍵
盤を有する演奏ユニットと、当該演奏ユニットに対して
着脱自在なユニットであって、前記鍵盤の操作に応じた
楽音を発生する発音ユニットとを備えた鍵盤楽器であっ
て、前記演奏ユニットは、前記鍵盤の各鍵の動きに連動
することにより前記発音ユニットに前記鍵盤の操作内容
を伝達するアクション機構を有しており、演奏時には前
記アクション機構を構成する部材、前記鍵盤を構成する
部材もしくは両者が、分離可能な複数の部分部材から構
成されていることを特徴としている。
【0006】この構成によれば、発音ユニットと演奏ユ
ニットとを分離することができ、運搬時には両者を分離
することでその作業が簡易となる。さらに、演奏時には
アクション機構と鍵盤とを構成する部材を分離すること
ができるので、運搬時には鍵盤の構成部品とアクション
機構の構成部品を適宜分離して運搬することができる。
【0007】また、本発明の別態様の鍵盤楽器は、複数
の鍵が配列された鍵盤を有する演奏ユニットと、当該演
奏ユニットに対して着脱自在なユニットであって、前記
鍵盤の操作に応じた楽音を発生する発音ユニットとを備
えた鍵盤楽器であって、前記鍵盤は、互いに着脱自在に
構成される複数の部分鍵盤ユニットを有しており、これ
らの部分鍵盤ユニットを前記配列方向に沿って連結する
ことによって前記鍵盤が構成されるようにしたことを特
徴としている。
【0008】この構成によれば、発音ユニットと演奏ユ
ニットとを分離することができ、運搬時には両者を分離
することでその作業が簡易となる。さらに、演奏ユニッ
トが複数の部分鍵盤ユニットに分離可能に構成されてい
るので、運搬時には両者を分離して運搬することができ
る。
【0009】また、本発明の別態様の鍵盤楽器は、複数
の鍵が配列された鍵盤を有する演奏ユニットと、当該演
奏ユニットに対して着脱自在なユニットであって、前記
鍵盤の操作に応じた楽音を発生する発音ユニットとを備
えた鍵盤楽器であって、前記演奏ユニットは、前記鍵盤
を支持する筬を有しており、該筬は、複数の着脱自在に
なされた筬部材を有しており、各々の筬部材を結合する
ことにより構成されていることを特徴としている。
【0010】この構成によれば、発音ユニットと演奏ユ
ニットとを分離することができ、運搬時には両者を分離
することでその作業が簡易となる。さらに、演奏ユニッ
トの構成要素である筬、つまりサイズの大きな部材が複
数に分離可能に構成されているので、運搬時には両者を
分離して運搬することができる。
【0011】また、本発明の別態様の鍵盤楽器は、複数
の鍵が配列された鍵盤を有する演奏ユニットと、当該演
奏ユニットに対して着脱自在なユニットであって、前記
鍵盤の操作に応じた楽音を発生する発音ユニットとを備
えた鍵盤楽器であって、前記演奏ユニットは、前記鍵盤
の各鍵の動きに連動することにより前記発音ユニットに
前記鍵盤の操作内容を伝達する機構であって、シャンク
レール、サポートレールもしくは両者を有するアクショ
ン機構を有しており、該シャンクレール、サポートレー
ルもしくは両者は、複数の着脱自在になされた分割部材
を有しており、各々の分割部材を結合することにより構
成されていることを特徴としている。
【0012】この構成によれば、発音ユニットと演奏ユ
ニットとを分離することができ、運搬時には両者を分離
することでその作業が簡易となる。さらに、演奏ユニッ
トの構成要素であるシャンクレール、サポートレールも
しくは両者、つまりサイズの大きな部材が複数に分離可
能に構成されているので、運搬時には両者を分離して運
搬することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態について説明する。 A.実施形態 まず、図1は本発明の一実施形態に係る鍵盤楽器の外観
を示す図である。同図に示すように、この鍵盤楽器15
は、発音ユニット170と、演奏ユニット150とを備
えている。
【0014】演奏ユニット150は、通常の一般的なピ
アノと同様、その左右方向に配列された複数の鍵を有す
る鍵盤155を備えている。また、演奏ユニット150
は、その筐体部151の背面側に着脱自在に取り付けら
れた脚部156を有しており、当該演奏ユニット150
は脚部156によって床面上等に設置されるようになっ
ている。また、演奏ユニット150の筐体部151の背
面側には下方側に延出するペダル支持部材157が着脱
自在に取り付けられており、該ペダル支持部材157の
下端側にペダル装置158が取り付けられている。
【0015】発音ユニット170は、演奏ユニット15
0の筐体部151の上方側における鍵盤155を覆わな
い位置に配置され、演奏ユニット150に対して着脱自
在に取り付けられている。ここで、発音ユニット170
と演奏ユニット150との着脱構造としては、両者が容
易に着脱できる構造であれば任意であるが、本実施形態
では、演奏ユニット150の側面と発音ユニット170
の側面とを連結部材160を用いて着脱する構造を採用
しており、連結部材160を用いた連結構造を図2に示
す。同図に示すように、演奏ユニット150の筐体部1
51の側面における所定の位置には、溝部151aが形
成されており、発音ユニット170の筐体部171の側
面における上記溝部151aと対応する位置には、溝部
171aが形成されている。発音ユニット170と演奏
ユニット150とを予め設定された所定の位置関係に配
置した場合に、溝部151aと溝部171aが連なり、
側面に1つの凹部を形成するようになっている。
【0016】溝部151aおよび溝部171aには、埋
め込みネジ151b,171bが突設されており、連結
部材160には、これらの各埋め込みネジ151b,1
71bが挿通される穴160aが形成されている。そし
て、当該穴160aに各埋め込みネジ151b,171
bが挿通されるよう連結部材160を溝部151aおよ
び溝部171aによって形成される凹部に嵌合させ、埋
め込みネジ151b,171bにナット160bをネジ
込むことで連結部材160を固定し、これによって筐体
部151と筐体部171とを連結させている。なお、両
者の結合を解除する場合には、ナット160bを取り外
し、ネジ穴160aと埋め込みネジ151b,171b
との螺合状態を解除して連結部材160を凹部から取り
外すようにすればよく、このような連結構造であれば、
容易に着脱を行うことができる。また、図1には示され
ていないが、筐体部171および筐体部151の他方側
の側面も上記と同様の連結構造によって連結されてい
る。
【0017】以上が発音ユニット170および演奏ユニ
ット150を連結することによって構成される鍵盤楽器
15の外観の主な構造であり、以下、演奏ユニット15
0の筐体部151内部および発音ユニット170の筐体
部171内部の構成について説明する。
【0018】図3は演奏ユニット150および発音ユニ
ット170を連結した状態における鍵盤楽器15を鍵の
配列方向に沿ってみた側断面図である。同図において、
符号100は棚板を示し、棚板(支持部材)100は図
示のように水平に固定されている。棚板100の上方に
は、枠状の筬103が載置されており、筬103の上方
には、鍵104が支持されている。鍵104は、筬10
3に突設されたバランスピン105を介して回動自在に
なされており、演奏者が図における右側である前端部を
押し下げて演奏するようになっている。このような鍵1
04の複数が図の紙面垂直方向である左右方向に並設さ
れ、鍵盤155(図1参照)が構成されている。
【0019】さて、筬103の上方には、鍵104と同
数のハンマアクション機構109が併設されており、演
奏者が鍵104を回動すると、対応するハンマアクショ
ン機構109が作動し、そのハンマ110が発音ユニッ
ト170の構成要素である弦47を打撃して音を発生さ
せるようになっている。
【0020】鍵104の後端側(図の左側)には、突き
上げ部材45がほぼ上方に向けて突設されており、突き
上げ部材45の上方に発音ユニット170の構成要素で
あるダンパ機構175が配置されている。ダンパ機構1
75は、突き上げ部材45の上方に鍵104とほぼ同方
向に延在するレバー52を有している。レバー52の後
端側(図の左側)は、スプリング53によってレバー5
2は下方側に付勢された状態で支持部51に回動自在に
支持されている。レバー52のほぼ中央下方側には、上
述したペダル装置158(図1参照)のペダル操作に連
動して上下方向に移動するロッド46が配置されてお
り、演奏者によってペダルが踏み込まれると図示の位置
からロッド46が上方側に移動し、レバー52を突き上
げるよう構成されている。
【0021】レバー52の前方側(図の右側)にはダン
パワイヤ49が上方に向けて突設されており、該ダンパ
ワイヤ49の上端にダンパ48が取り付けられている。
発音ユニット170の筐体部171内には、鍵104と
同方向に弦47が張設されており、上記ダンパ48は当
該弦47上に載置されている。
【0022】以上のような構成の下、演奏者によって鍵
104が押下されると、突き上げ部材45がレバー52
の前端を突き上げ、それに伴いダンパ48が弦47から
離間する一方で、鍵104の押下操作に応じてハンマ1
10が弦47を打撃することにより楽音が発生するよう
になっている。一方、ペダル装置158のペダルを踏み
込まれると、上記鍵104の動作に拘わらず、レバー5
2がロッド46によって突き上げられ、これによりダン
パ48は弦47から離間する。したがって、押鍵操作時
にペダルを踏み込むことにより、離鍵後も弦47からダ
ンパ48が離間した状態を維持することができる。
【0023】発音ユニット170および演奏ユニット1
50を連結した状態の鍵盤楽器15の内部構成は以上の
通りであり、図中破線よりも上方側に位置する構成要素
が発音ユニット170に属する構成要素であり、破線よ
りも下方側に位置する構成要素が演奏ユニット150に
属する構成要素であり、各々分割して運搬等する場合に
はそれぞれ属するユニットの筐体部に収められた状態で
運搬することができる。一方、両者を連結して鍵盤楽器
15として使用する場合には、上述したように各ユニッ
ト内の構成要素は演奏操作に応じて連動等して楽音を発
生させることができるようになっている。
【0024】以上説明したように本実施形態に係る鍵盤
楽器15は、発音ユニット170と演奏ユニット150
といった2つのユニットに分割することができ、運搬作
業等を容易にすることができるが、この鍵盤楽器15で
は、さらに演奏ユニット150を複数のユニットに分割
することができ、運搬作業は各々のユニットを運ぶとい
った容易な作業で行えるようになっている。以下、複数
のユニットに分割することができる演奏ユニット150
について説明する。
【0025】上述したように演奏ユニット150は、棚
板100、および棚板100上に配置される筬103、
および鍵104毎に設けられるハンマアクション機構1
09といった構成要素を備えているが(図3参照)、当
該演奏ユニット150では、図4および図5に示すよう
に、棚板100が、高音側棚板100aと低音側棚板1
00bといった2つの部材を結合することによって構成
されており、これらの各棚板および各々の棚板上に設け
られる鍵やアクション機構等の構成要素からなる2つの
部分鍵盤ユニットに分割することができるようになって
いる。
【0026】高音側棚板100aおよび低音側棚板10
0bを結合することにより構成される棚板100は、通
常の一般的な鍵盤楽器(図示の例ではグランドピアノ)
の棚板とほぼ同様の略矩形状の板材であり、高音側棚板
100aおよび低音側棚板100bのお互いの結合面に
は、両者の結合、分離を容易にするための連結部が設け
られている。具体的には、図5に示すように、高音側棚
板100aの結合面20aには、低音側棚板100b側
に突出する突条21aが形成されており、低音側棚板1
00bの結合面20bには、凹溝21bが形成されてい
る。
【0027】また、低音側棚板100bの高音側棚板1
00aと対向する部位には上下方向に貫通する2つの貫
通孔22bが形成されており、高音側棚板100aに形
成された突条21aにも上下方向に貫通する2箇所の貫
通孔22aが形成されている。図6に示すように、低音
側棚板100bの結合面20bに形成された凹溝21b
に高音側棚板100aの結合面20aに形成された突条
21aを嵌合することにより両者が結合された状態とな
ると、貫通孔22aおよび貫通孔22bが連通するよう
になっている。このように連通する貫通孔22aおよび
貫通孔22bに蝶ボルト23を挿通させ、ナット24で
締結することによって高音側棚板100aおよび低音側
棚板100bが結合されている。一方、上記のように結
合した棚板100を高音側棚板100aおよび低音側棚
板100bに分離作業は、上記の蝶ボルト23を取り外
し、凹溝21bに嵌合されている突条21aを取り外す
といった簡易な作業で行える。なお、本実施形態では、
容易に位置決めをしつつ着脱できる構造として凹溝21
bに突条21aを嵌め込むといった構造を採用している
が、容易に位置決めをしつつ着脱できる構造であれば他
の構造であってもよく、例えば、結合面20aの複数箇
所に突起を設け、結合面20bにおける該突起と対向す
る位置に凹部を設け、両者をはめ合わせるといった構造
であってもよい。
【0028】以上のように演奏ユニット150は、その
主要な構成要素である棚板100を高音側棚板100a
および低音側棚板100bに容易に分割することがで
き、その運搬作業等が容易となる。そして、鍵盤楽器と
して使用する場合には、高音側棚板100aおよび低音
側棚板100bを結合することによって構成される棚板
100上の所定の位置に筬103等を取り付ける。本実
施形態では、棚板100以外にも、鍵の配列方向に延在
する部材、つまり筬103、シャンクレールおよびサポ
ートレールといった部材も、棚板100と同様、鍵の配
列方向に2分割できるような構成となっている。
【0029】ここで、図7に2分割可能な筬103の構
成例を示す。同図に示すように、筬103は、低音側筬
103aと、高音側筬103bといったように2つに分
割することができるようになっている。低音側筬103
aおよび高音側筬103bは、各々筬前1030a,1
030b、筬中1031a,1031b、筬後1032
a,1032bと、これらを連結する筬妻1033a,
1033bとを有しており、高音側筬103bの筬前1
030b、筬中1031b、筬後1032bにおける低
音側筬103aと対向する面、つまり連結面1036に
は、突起1035が設けられており、低音側筬103a
の連結面には図示せぬ凹部が設けられている。当該凹部
に上記突起1035が嵌合するよう両筬を結合すること
によって1つの筬103を組み立てることができるよう
になっている。なお、筬103にはアクション台が固定
されている。
【0030】また、図8に2分割可能なシャンクレール
1500およびサポートレール1600の構成例を示
す。同図に示すように、このシャンクレール1500
は、低音側シャンクレール1500aと、高音側シャン
クレール1500bとに分離することができるようにな
っている。そして、図9に示すように、例えば、低音側
シャンクレール1500aと高音側シャンクレール15
00bの結合部に、両者に跨るように取り付け板155
0を貼り付け、各々のレールにネジ1560によってネ
ジ止めすることにより両者を結合することができる。
【0031】また、図8に示すように、サポートレール
1600も、シャンクレール1500と同様、低音側シ
ャンクレール1600aと高音側シャンクレール160
0bとに分離できるようになっており、上記シャンクレ
ール1500と同様の結合構造を採用し、両者を結合す
ることができるようになっている。
【0032】以上のように2分割されている鍵の配列方
向に延在する構成要素を結合し、このように筬103に
固定されたアクション台にアクションブラケット26を
取り付けて各鍵104に対応するハンマアクション機構
109を所定の位置で保持するとともに、筬103上に
おいてバランスピン105を中心として回動自在に各鍵
104を取り付けることによって、演奏が可能な状態の
演奏ユニット150が完成する。一方、上記のような取
り付け手順と逆の手順で各々の構成要素を分離すること
ができ、運搬の際の利便性を向上させることができる。
すなわち、この演奏ユニット150では、ハンマアクシ
ョン機構109、シャンクレール1500、サポートレ
ール1600、アクションブラケット26、アクション
台等のアクション機構の構成部品も2分割することがで
き、鍵104、バランスピン105、筬103、棚板1
00等の鍵盤の構成部品も2分割することができ、各々
鍵盤系およびアクション系ともに個別に組み立てること
ができるようになっている。そして、2分割可能な鍵盤
系の構成部品と、2分割可能なアクション系の構成部品
とを各々組み立てることによって、鍵盤とアクション機
構が連動する状態の演奏ユニットが完成され、演奏者は
通常の演奏を行うことができ、運搬時には鍵盤の構成部
品とアクション機構の構成部品を適宜分離して運搬する
ことができる。
【0033】また、通常の一般的なグランドピアノで
は、アクション台とアクションブラケット26は着脱が
困難な木ネジを用いて取り付けられている。これは、一
般のグランドピアノが種々の構成部品を分離することを
意図して製作されたものではないためである。これに対
し、本実施形態に係る鍵盤楽器15の演奏ユニット15
0では、図10に示すように、アクション台25とアク
ションブラケット26とをボルト27および蝶ナット2
8で締結して取り付けることにより、上記のような木ね
じを用いる場合と比して着脱性を大幅に向上させてい
る。なお、このようなボルトや蝶ナットを用いる取り付
け構造以外にも、いずれか一方に凹部を設け、他方に当
該凹部に嵌合する凸部等を設けるといったはめ込み構造
で両者を着脱できるような構成を採用するようにしても
よく、容易に着脱できる構造であればよい。
【0034】演奏ユニット150は、以上のようにサイ
ズの大きい棚板100および筬103等を2つに分割す
ることができ、運搬時の利便性を大幅に向上させてい
る。一方。使用時には、上記のような手順で組み立てた
後、組み立てた演奏ユニット150と発音ユニット17
0とを上述したように取り付けることにより、一般的な
鍵盤楽器と同様の機能を有する鍵盤楽器15をとして利
用することができる。
【0035】また、鍵盤楽器15の高音側のみで構成さ
れる楽曲を演奏する場合等には、演奏ユニット150の
高音側棚板100a側の部分だけアクション機構等を取
り付け、高音側の構成部品のみを組み立てた状態で演奏
を行うといったことも可能であり、逆に低音側のみで構
成される楽曲を演奏する場合には演奏ユニット150の
高音側の構成部品のみを組み立てた状態で演奏を行うこ
とが可能となる。このように一方側の構成部品のみで組
み立てられた状態で演奏を行う場合には、他方側の構成
部品が不要となり、運搬作業をより簡易化することがで
きる。
【0036】B.変形例なお、本発明は、上述した実施
形態に限定されるものではなく、以下に例示するような
種々の変形が可能である。
【0037】(変形例1)上述した実施形態では、演奏
ユニット150を構成する棚板100および筬103を
2分割にした場合について説明したが、2分割に限ら
ず、例えば図11に示すように、棚板100を高音側棚
板100c、中音部棚板100dおよび低音側棚板10
0eといった3つの部品に分割して構成し、上記実施形
態と同様に容易に着脱できる構造としてもよいし、図1
2に示すように、棚板100を高音側棚板100f、次
高音棚板100g、中音部棚板100hおよび低音側棚
板100iといった4つの部品に分割して構成し、上記
実施形態と同様に各々を容易に着脱できる構造としても
よい。このような場合にも、楽曲演奏に一部の音域のみ
が必要とされる場合には、全ての部分を組み立てずに、
例えば次高音棚板100gと中音部棚板100hのみを
組み立てて演奏を行うといったこともできる。この場
合、筬103やサポートレール1600も同数に分離で
きるよう構成すればよい。
【0038】(変形例2)また、上述した実施形態で
は、本発明をグランドピアノに類似した構成を有する鍵
盤楽器15に適用した場合について説明したが、本発明
は演奏ユニットと発音ユニットが分離可能な種々の鍵盤
楽器に適用することができ、例えば特許第274861
6号公報に記載されたアップライトピアノに類似した演
奏ユニットと発音ユニットが分離可能な鍵盤楽器に適用
することができる。この場合にも、棚板や鍵盤を有する
演奏ユニットを上記実施形態と同様、高音、低音といっ
たパート毎に容易に分離・結合できるよう構成すればよ
い。
【0039】(変形例3)また、上述した実施形態で
は、本発明を通常のアコースティックグランドピアノと
同様のアクション機構、弦等を有し、打弦によるアコー
スティックな楽音発生が可能な鍵盤楽器15に適用した
場合について説明したが、本発明はこれに限定されるわ
けではなく、演奏ユニットにおいて鍵104の動きを検
出し、当該検出信号を信号線を介して発音ユニットに送
出し、発音ユニット内の電子音源が当該信号に基づいた
楽音を電子的に発生させるような構成であってもよい。
【0040】(変形例4)また、上述した実施形態で
は、高音側棚板100aに設けた突条21aを、低音側
棚板100bに設けた凹溝21bに嵌め込むことにより
両棚板を容易に結合できるようにしていたが、両者の連
結部の構成は容易に結合・分離できるものであればよ
く、例えば図13に示すように、一方の結合面を鳩尾状
部200にし、他方の結合面の凹部2001に挿入する
といったあり継ぎ構造を採用するようにしてもよい。
【0041】また、図14に示すように、高音側棚板1
00aの結合面20aと、低音側棚板100bの結合面
20bに円形状の凹部2100a,2100bを設け、
該凹部2100a,2100bに円柱状の木材であるだ
ぼ2150を挿入することで両者を結合するようにして
もよいし、図15に示すように平板状の木材である、や
とい2160を用いて結合する等、木材の長さ継ぎに用
いられる種々の方法を用いるようにしてもよい。
【0042】さらに、図16に示すように、高音側棚板
100aおよび低音側棚板100bのお互いに対向する
部位の表裏面に厚みの小さい凹部2200a,2200
を設け、表裏面に形成された凹部2200a,2200
bに各々1枚の継ぎ板2250を配置し、当該継ぎ板2
250を各々棚板にボルト2260を用いて固定するこ
とにより、両棚板を結合するようにしてもよい。
【0043】また、図17に示すように、上述した実施
形態における突条21aに代えて、先端側が小さくなる
テーパ状の突条2300aを設け、対向する結合面20
bに当該突条2300aが嵌合可能な凹部2310を形
成し、突条2300aを凹部2310に嵌め込むことに
より、両棚板を結合するようにしてもよい。
【0044】(変形例5)また、上述した発音ユニット
170に代えて、アコースティック楽音発生機能を有す
る発音ユニットを構成し、押鍵センサ等によって検出さ
れた鍵104の動きに応じてアコースティックの楽音を
発生させるようにしてもよい。例えば、その内部に図1
8に示すような発音機構260を搭載した発音ユニット
を用いるようにしてもよい。
【0045】同図に示すように、この発音機構260
は、鍵(装着された時の演奏ユニット150の鍵10
4)の延在方向とほぼ同方向に張設された弦225に対
し、略直交するように配設されたハンマー234と、こ
のハンマー234の基端部に装着されたプッシュ・プル
ソレノイド235とを有している。このプッシュ・プル
ソレノイド235は、そのプランジャ236に前記ハン
マー234の基端部が固着されており、一対設けられた
コイル237,238へ逆電圧を印加して、その電圧の
差によって前記プランジャ236をハンマー234とと
もに、弦225へ接近離間する方向へ移動させ、かつ、
ハンマー234の移動速度すなわち打弦力を調整するよ
うになっている。止音機構227は、プッシュ・プルソ
レノイド239と、このプッシュ・プルソレノイド23
9によって長さ方向に移動させられるロッド240と、
このロッド240の弦225側に装着されたダンパー2
41とによって構成されており、プッシュ・プルソレノ
イド239への電圧印加により、前記ダンパーが弦22
5へ接触させられてこの弦225の振動を抑制して止音
を行い、また、両コイルへ印加する電圧の差によってダ
ンパー241と弦225との接触圧を調整するようにな
っている。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
比較的容易に運搬等することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る鍵盤楽器の外観構
成を示す斜視図である。
【図2】 前記鍵盤楽器の構成要素である演奏ユニット
と発音ユニットとの取り付け構造を示す斜視図である。
【図3】 前記演奏ユニットおよび発音ユニットを組み
立てた状態の前記鍵盤楽器の構成を示す側断面図であ
る。
【図4】 前記演奏ユニットの構成要素である棚板を示
す斜視図である。
【図5】 前記棚板を高音側棚板と低音側棚板とに分離
した状態を示す斜視図である。
【図6】 前記高音側棚板と前記低音側棚板の取り付け
構造を示す側断面図である。
【図7】 前記演奏ユニットの構成要素である筬を2分
割した状態を示す斜視図である。
【図8】 前記演奏ユニットの構成要素であるシャンク
レールとサポートレールを2分割した状態を示す斜視図
である。
【図9】 2分割された前記シャンクレールの各々の結
合部分近傍を示す斜視図である。
【図10】 前記棚板上に取り付けられたアクション台
と、アクションブラケットの取り付け構造を示す側断面
図である。
【図11】 前記鍵盤楽器に用いられる前記棚板の変形
例を示す斜視図である。
【図12】 前記鍵盤楽器に用いられる前記棚板の他の
変形例を示す斜視図である。
【図13】 前記棚板の結合構成の変形例を示す図であ
る。
【図14】 前記棚板の結合構成の他の変形例を示す図
である。
【図15】 前記棚板の結合構成のさらに他の変形例を
示す図である。
【図16】 前記棚板の結合構成のその他変形例を示す
図である。
【図17】 前記棚板の結合構成のさらにその他の変形
例を示す図である。
【図18】 前記発音ユニットの変形例に搭載される発
音機構の構成を示す側面図である。
【符号の説明】
15……鍵盤楽器、21a……突条、21b……凹溝、
22a,22b……貫通孔、23……蝶ボルト、25…
…アクション台、26……アクションブラケット、27
……ボルト、28……蝶ナット、45……突き上げ部
材、46……ロッド、47……弦、48……ダンパ、4
9……ダンパワイヤ、52……レバー、100……棚
板、100a……高音側棚板、100b……低音側棚
板、100c……高音側棚板、100d……中音部棚
板、100e……低音側棚板、100f……高音側棚
板、100g……次高音棚板、100h……中音部棚
板、100i……低音側棚板、103……筬、104…
…鍵、109……ハンマアクション機構、110……ハ
ンマ、150……演奏ユニット、170……発音ユニッ
ト、260……発音機構。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の鍵が配列された鍵盤を有する演奏
    ユニットと、当該演奏ユニットに対して着脱自在なユニ
    ットであって、前記鍵盤の操作に応じた楽音を発生する
    発音ユニットとを備えた鍵盤楽器であって、 前記演奏ユニットは、前記鍵盤の各鍵の動きに連動する
    ことにより前記発音ユニットに前記鍵盤の操作内容を伝
    達するアクション機構を有しており、 演奏時には前記アクション機構を構成する部材、前記鍵
    盤を構成する部材もしくは両者が、分離可能な複数の部
    分部材から構成されていることを特徴とする鍵盤楽器。
  2. 【請求項2】 複数の鍵が配列された鍵盤を有する演奏
    ユニットと、当該演奏ユニットに対して着脱自在なユニ
    ットであって、前記鍵盤の操作に応じた楽音を発生する
    発音ユニットとを備えた鍵盤楽器であって、 前記鍵盤は、互いに着脱自在に構成される複数の部分鍵
    盤ユニットを有しており、 これらの部分鍵盤ユニットを前記配列方向に沿って連結
    することによって前記鍵盤が構成されるようにしたこと
    を特徴とする鍵盤楽器。
  3. 【請求項3】 前記部分鍵盤ユニットの各々は、他の前
    記部分鍵盤ユニットとの連結部分に連結部が形成された
    棚板部を有しており、隣り合う前記部分鍵盤ユニットの
    当該棚板部の前記連結部を連結することにより前記部分
    鍵盤ユニットを連結するようにしたことを特徴とする請
    求項2に記載の鍵盤楽器。
  4. 【請求項4】 前記演奏ユニットは、前記鍵盤の各鍵の
    動きに連動することにより前記発音ユニットに前記鍵盤
    の操作内容を伝達するアクション機構を有しており、 前記演奏ユニットにおける前記棚板に前記アクション機
    構および前記鍵盤が各々着脱自在に取り付けられている
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の鍵盤楽器。
  5. 【請求項5】 複数の鍵が配列された鍵盤を有する演奏
    ユニットと、当該演奏ユニットに対して着脱自在なユニ
    ットであって、前記鍵盤の操作に応じた楽音を発生する
    発音ユニットとを備えた鍵盤楽器であって、 前記演奏ユニットは、前記鍵盤を支持する筬を有してお
    り、 該筬は、複数の着脱自在になされた筬部材を有してお
    り、各々の筬部材を結合することにより構成されること
    を特徴とする鍵盤楽器。
  6. 【請求項6】 複数の鍵が配列された鍵盤を有する演奏
    ユニットと、当該演奏ユニットに対して着脱自在なユニ
    ットであって、前記鍵盤の操作に応じた楽音を発生する
    発音ユニットとを備えた鍵盤楽器であって、 前記演奏ユニットは、前記鍵盤の各鍵の動きに連動する
    ことにより前記発音ユニットに前記鍵盤の操作内容を伝
    達する機構であって、シャンクレール、サポートレール
    もしくは両者を有するアクション機構を有しており、 該シャンクレール、サポートレールもしくは両者は、複
    数の着脱自在になされた分割部材を有しており、各々の
    分割部材を結合することにより構成されることを特徴と
    する鍵盤楽器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006039253A (ja) * 2004-07-28 2006-02-09 Kawai Musical Instr Mfg Co Ltd 鍵盤楽器の鍵盤装置

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