JP2003172611A - 物体表面形状計測装置 - Google Patents
物体表面形状計測装置Info
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Abstract
ことが可能な表面形状計測装置を提供する。 【解決手段】 2次元に配置した受光素子110の一行
毎に対応してアンプ120、A/D変換器130を配置
して高速での読み出しを可能にするとともに、読み出し
た1列分の信号を基にして次の列を読み出す際のアンプ
のゲインを感度制御回路152によって調整することで
適応的な感度調整を行う。
Description
非接触で取得する物体表面形状計測装置に関し、特に、
光切断法により表面形状の計測を行う物体表面形状計測
装置に関する。
る方法として光切断法が知られている。図1は、光切断
法の基本原理を示す図である。移動ステージ4上に移動
可能に配置された被測定物3に対してスリット光源2か
らシート状のスリット光20を照射し、別の方向に配置
したセンサ1によって被測定物4の表面上に投影されて
いるスリット光20の光像21を撮像することで、あた
かも光で被測定物を切断するかのようにしてその切断面
を観察するものである。
20を走査して、多数の切断面画像を取得することによ
り、物体の三次元形状情報を取得することが可能とな
る。図1の例では、被測定物3を移動ステージ4上で移
動させることで、スリット光20を被測定物3上で相対
的に移動させることにより、この走査を行っている。
高速に取得するためには、各切断面画像を高速で取得、
処理する必要があり、フレーム速度の低い通常のテレビ
カメラでは困難である。
に、高速読み出しが可能な撮像装置を用いる技術が開発
されており、例えば、特開平6−137822号公報に開示さ
れている技術では、並列読み出し可能な撮像素子を用い
ることで高速での切断面画像取得を可能としている。
る切断面画像中の切断面像とは、スリット光の被測定物
表面での反射光の光像であるから、その明るさは、被測
定物表面の材質や、表面の状態、スリット光の照射角度
および撮像方向(すなわち光の照射方向と反射方向)に
よって大きく変化する。物体の三次元形状情報を取得す
るためには、切断面画像中の切断面位置情報を精度良く
取得する必要があるが、このように反射光の明るさが大
きく変化する場合には、明るさに応じた適応的な感度調
整を行う必要がある。
n Control:自動利得制御)回路による手法が知られて
いるが、こうしたAGC回路による調整は、フレーム画
像全体の輝度を調整するのには適しているが、特に、切
断面部分に明暗のある場合のように一画像中に明るい画
像と暗い画像が混在しているような場合には、感度調整
によってかえって切断面位置を特定することが難しくな
る場合がある。その結果、正確な三次元形状情報を取得
することが困難になる。
形状情報を取得することが可能な物体表面形状計測装置
を提供することを課題とする。
め、本発明に係る物体表面形状計測装置は、(1)被測定
物に対してスリット光を照射するスリット光照射手段
と、(2)複数の受光素子が2次元状に配列されて形成さ
れ、スリット光照射方向とは異なる角度方向から被測定
物に投影されているスリット光の像を撮像する少なくと
も一つの受光素子アレイと、(3)受光素子アレイの受光
素子一行ごとに1個ずつ設けられ、行内の受光素子から
順次読み出された出力信号を増幅あるいは減衰させるゲ
イン可変のアンプを複数個配列させたアンプアレイと、
(4)対応するアンプから出力される出力信号をアナログ
・デジタル変換するA/D変換器が複数個配列させたA
/D変換器アレイと、(5)受光素子アレイの同一列の受
光素子に対応する出力デジタル信号を基にしてアンプの
ゲインを調整する感度制御装置と、(6)受光素子アレイ
の同一列の受光素子に対応する出力デジタル信号を基に
して列毎の画像の重心位置を演算する演算器と、を備え
ていることを特徴とする。
レイを行毎に配置することで、複数行の受光素子の出力
信号を同時に読み出し、画像信号を高速で取得すること
が可能である。さらに、画面内の列の出力デジタル信号
を基にして次ないし数ライン先の列のゲイン調整を行う
ことで、同一画面内に明るい部分と暗い部分とが混在し
ている場合でも部分に応じて適応的な感度調整を行うこ
とが可能である。また、列毎の画像の重心位置を内部で
演算することで、物体の表面形状を高速で演算すること
ができる。このとき、感度調整された画像を基にして演
算を行うため、重心位置の算出を精度良く行うことがで
き、物体表面形状の計測精度が向上する。
プのゲインに関する情報を付加して出力するものでもよ
い。このようにすると、列毎にゲインをコントロールす
る前の生の画像データを復元することが容易になるた
め、他の画像処理を併用することが容易になる。
号から列の0次モーメントを求める0次モーメント演算
器と、列の1次モーメントを求める1次モーメント演算
器と、これらを基にして列の重心を求める重心演算器を
有することが好ましい。このようにすると、列の重心を
高速に求めることができ、物体表面形状を高速に測定す
ることが可能となる。
のライン方向と、受光素子の各行方向とを略平行に配置
していることが好ましい。このようにすると、撮像され
る切断面の光像は受光素子の行方向に略一致するため、
その空間位置認識が容易になる。
せる移動手段をさらに備え、移動に応じて受光素子アレ
イにより複数の切断面画像を取得するようにすると、被
測定物全体の表面形状を連続的に測定でき、その3次元
形状の計測を行うことができる。
の好適な実施の形態について詳細に説明する。説明の理
解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に
対しては可能な限り同一の参照番号を附し、重複する説
明は省略する。
置の第1の実施形態を示すブロック構成図である。この
装置は図1に示される光切断法の原理によって三次元形
状を計測するものである。本実施形態のセンサ1は、切
断画像を取得するための光検出部10と、制御部15と
から構成される。このうち、光検出部10は、n1個×
n2個(X方向×Y方向)の2次元状に配置された受光
素子110からなる受光素子アレイ11と、受光素子ア
レイ11の1行ごとに対応して受光素子110から出力
された電荷を電圧信号に変換するn2個のチャージアン
プ120からなる並列アンプ12と、チャージアンプ1
20からの出力信号をそれぞれA/D変換するn2個の
A/D変換器130からなるA/D変換器アレイ13
と、各A/D変換器130毎に設けられたスイッチ14
0によって構成され、信号の順次転送を行う転送スイッ
チ群14とから構成される。一方、制御回路15は、駆
動信号を発生させる駆動信号発生回路151と、チャー
ジアンプ120を制御する感度制御回路152と、感度
制御回路152で用いる感度制御情報を演算するための
感度制御情報演算器153とから構成されている。
図である。各受光素子110は、光電変換部(PD)1
11とコンデンサ(Cd)112、読み出しスイッチ
(SW)113から構成されており、PD111とCd
112は一端が接続され、それぞれの他端が接地されて
いる。両者の接続部の先にSW113が配置され、その
先は対応するチャージアンプ120へと接続されてい
る。
す回路図である。チャージアンプ120は、OPアンプ
121と3つのSW122〜124と2つの容量の異な
るコンデンサCd125、126から構成されている。
OPアンプ121の正入力端には受光素子110の出力
信号が入力され、負入力端には基準電圧が入力されてい
る。各SW122〜124は、OPアンプ121の正入
力端と出力端の間に並列で接続されており、SW123
とCd125、SW124とCd126とが直列に接続
されている。そして、制御回路15からの制御信号によ
って各SW122〜124の開閉が制御される。
部15は、移動ステージ2上で被測定物3を所定の微小
量ずつステップ移動させてスリット光20の走査を行
い、各移動の間にセンサ1により1画面ずつ切断面画像
を取得することで多数の切断面画像を取得する。そし
て、取得した多数の切断面画像から被測定物3表面の空
間位置情報を求めることで被測定物3の三次元形状情報
を算出する。
リット光像21と受光素子アレイ11の受光素子110
の配列方向との関係を示す図である。図では、被測定物
3表面が平らな鏡面であり、スリット光20に対して直
交して配置された場合を示している。各受光素子アレイ
は、スリット光像21に対して同一のチャージアンプ1
20を共用する受光素子110の配列方向、つまり行方
向(X方向)が一致するように配置されることが好まし
い。
ートである。本フローチャートは1画面分の切断面画像
取得動作である。まず、ステップS1では、全てのチャ
ージアンプ120のSW122、SW124をOFFに
して、SW123をONにする(図4参照)。これによ
りチャージアンプ120の正入力端と出力端の間にはC
d125のみが接続されることになる。ステップS2で
は呼び出し列を示す変数iに初期値0を設定する。
〜n1−1列で示す)の受光素子110のSW113を
閉じる(図3参照)。SW113を開いた状態では、P
D111に入射した光量に応じた電荷がCd112に蓄
積される。SW113を閉じることでこうして蓄積され
た電荷がチャージアンプ120へと転送される。つま
り、この操作によりi列の受光素子110の出力信号が
対応するチャージアンプ120へとそれぞれ転送される
ことになる。
力信号がアンプ120によって電荷−電圧変換される。
ここで、チャージアンプ120のゲインGはCd12
5、126の接続状態に応じて変化する。具体的には、
受光素子110側のCd112の容量をCp、Cd12
5、126それぞれの容量をCa1、Ca2で表すと、
SW123のみがONの場合、つまりCd125のみが
接続されている場合のゲインGは、G=Cp/Ca1
で、SW124のみがONの場合、つまりCd126の
みが接続されている場合のゲインGは、G=Cp/Ca
2で、SW123、124がONの場合、つまりCd1
25、126がともに接続されている場合のゲインG
は、G=Cp/(Ca1+Ca2)で表されることにな
る。SW123のみが閉じられている状態では、Cd1
12から送られてきた電荷はCd125へと転送され
る。そして、OPアンプ120はゲインG=Cp/Ca
1で増幅あるいは減衰し、電圧に変換した出力信号をA
/D変換器130へとそれぞれ出力する。
が送られてきたアナログ信号をデジタル信号へと変換す
る。ステップS6では、SW140を第0行から順に第
n2−1行までON−OFF切り返していくことで、行
の順番に1列分の各デジタル信号を出力する。
れて一方が制御部15の感度制御情報演算器153へと
入力される。ステップS7ではこの感度制御情報演算器
153において特徴量fを演算する。特徴量としては、
被測定物3の表面の反射率、形状、材質等の特性に合わ
せて入力された1列分の画像信号の信号値のうち最大
値、平均値、総和、所定の閾値を越えた画素数等を用い
ればよい。
こうして求めた特徴量fと第1の閾値fth1とを比較す
る。fがfth1を越えていた場合にはステップS9へと
移行してチャージアンプ120のSW124がOFFで
あればONにする。これにより、チャージアンプ120
のゲインGを小さく変更した後、ステップS12へと移
行する。一方、ステップS8でfがfth1以下であった
場合にはステップS10へと移行して今度は特徴量fと
第2の閾値fth2とを比較する。ここで、fth1>fth2
の関係がある。fがfth2以上であった場合にはステッ
プS12へと移行する。一方、fがfth2未満であった
場合には、ステップS11へと移行してチャージアンプ
120のSW124がでONであればOFFにする。こ
れにより、チャージアンプ120のゲインGを大きく変
更した後、ステップS12へと移行する。
W122を一時的にONにすることで接続されているC
d125、126の電荷をリセットする。そして、ステ
ップS13でiに1を加算した後、ステップS14へと
移行し、iがn1に達していない場合には、ステップS
3へと戻り処理を繰り返すことで次の列の処理を行う。
iがn1に達した場合には、一画面分の読み出し処理を
終了したとして処理を終了する。
て次の列の読み出しの際のアンプのゲインを調整するた
め、1画面中で適応的な感度調整を行うことができる。
図7は、本実施形態によって取得した切断面画像と従来
の取得方法による切断面画像の画像を比較した例であ
る。図7(a)は切断面画像の取得状況を示す図であ
り、被測定物3として動物のぬいぐるみを用いており、
スリット光20はこのぬいぐるみの胴部分と両腕部分に
照射されている。図7(b)は感度を最大とした場合
(本実施形態では、SW123を常にON、SW124
を常にOFFにした場合に相当)、図7(c)は感度を
最低とした場合(本実施形態では、SW123、124
をともにONにした場合に相当)、図7(d)は上述の
感度制御を行った場合のそれぞれの取得切断面画像を示
している。図7(b)に示される感度最大の場合には、
脇などの陰になりやすい部分の切断面画像も取得しやす
い一方で、胴体中央部などの入射光があたりやすい部分
では逆に出力が飽和して計測精度が大幅に劣化してしま
う。図7(c)に示される感度最低の場合には、出力の
飽和は抑制できるが、脇などの陰になりやすい部分では
十分な出力が得られない。これに対して、図7(d)に
示される感度を可変にした場合は、出力の飽和を抑制す
る一方、脇などの陰になりやすい部分でも十分な出力が
得られ、適応的な感度調整が行えることが確認できた。
を切り換える例を説明したが、例えば、SW123、S
W124のいずれか若しくはその両方がONの3段階に
切り換えるようにしてもよく、さらに多数のコンデンサ
とスイッチを組み合わせて多段階の切り替えが行えるよ
うにしてもよい。さらに、設定されるゲインGが一定値
G0に対してG=G0×2nの関係を保つよう各コンデ
ンサの容量関係を設定し、このゲインのn部分に該当す
るデータを各列のデジタル信号に付加して出力すれば、
その列のデジタル信号をnビットシフトさせることで列
毎の感度補正を行っていない画像を得ることができるの
で、他の画像処理と組み合わせる場合に好適である。
第2の実施形態について説明する。図8はこの第2の実
施形態のセンサ1部分の概略構成図である。第1の実施
形態では、実際の三次元形状情報は取得した切断面画像
を基にして図示していないパソコンやEWS等の計算機
により形状情報を取得するものである。これに対して、
図8に示される第2の実施形態では演算装置を内蔵して
いる点が相違する。
る列の0次モーメントM0(i)を求める0次モーメン
ト演算器16と1次モーメントM1(i)を求める1次
モーメント演算器17とを有する。重心演算部17はこ
れらの結果から列内の重心位置P(i)を求めるもので
ある。M0(i)、M1(i)、P(i)は以下の式に
より演算できる。
積算回路を組み合わせることで構成することが可能であ
り、光検出部10とワンチップ化することも可能であ
る。このような構成によって、高速で精度のよい測定を
実現することが可能である。特に、画像メモリや画像バ
ッファを余分に用意する必要がないので、装置の大幅な
コストダウンを図ることができる。
場合を例に説明してきたが、スリット光源2自体を駆動
することで、あるいは、スリット光20を光学系によっ
て移動させることで被測定物3を移動させることなく、
スリット光20自体の照射位置を変更して走査を行って
もよい。
的な切断面画像取得はできないが、特定の切断面の切断
面画像を取得することにより、その位置における表面形
状の測定を行うことができる。
次元に配列された受光素子で光切断法の切断面画像を取
得する際に、一列の読み出し結果を基にして後続の列を
読み出す際のアンプのゲインを調整することで適応的な
感度調整を行うことができる。
構成図である。
配列方向との関係を示す図である。
る。
の取得方法による切断面画像の画像を比較した例であ
る。
る。
動ステージ、10…光検出部、11…受光素子アレイ、
12…アンプアレイ、13…A/D変換器アレイ、14
…転送スイッチ群、15…制御回路、16…モーメント
演算部、17…重心演算部、110…受光素子、111
…PD、112、125、126…コンデンサ、11
3、122〜124、140…スイッチ、120…チャ
ージアンプ、121…OPアンプ、130…A/D変換
器、151…駆動信号発生回路、152…感度制御回
路、153…感度制御情報演算器。
Claims (5)
- 【請求項1】 光切断法により被測定物の表面形状を測
定する物体表面形状計測装置であって、 被測定物に対してスリット光を照射するスリット光照射
手段と、 複数の受光素子が2次元状に配列されて形成され、前記
スリット光照射方向とは異なる角度方向から被測定物に
投影されているスリット光の像を撮像する少なくとも一
つの受光素子アレイと、 前記受光素子アレイの受光素子一行ごとに1個ずつ設け
られ、行内の受光素子から順次読み出された出力信号を
増幅あるいは減衰させて出力するゲイン可変のアンプを
複数個配列させたアンプアレイと、 対応する前記アンプから出力される出力信号をアナログ
・デジタル変換して出力するA/D変換器が複数個配列
させたA/D変換器アレイと、 前記受光素子アレイの同一列の受光素子に対応する出力
デジタル信号を基にして前記アンプのゲインを調整する
感度制御装置と、 前記受光素子アレイの同一列の受光素子に対応する出力
デジタル信号を基にして列毎の画像の重心位置を演算す
る演算器と、 を備えていることを特徴とする物体表面形状計測装置。 - 【請求項2】 前記A/D変換器は、出力デジタル信号
にアンプのゲインに関する情報を付加して出力する請求
項1記載の物体表面形状計測装置。 - 【請求項3】 前記演算器は、前記A/D変換器の出力
デジタル信号から列の0次モーメントを求める0次モー
メント演算器と、列の1次モーメントを求める1次モー
メント演算器と、これらを基にして列の重心を求める重
心演算器を有する請求項1または2に記載の物体表面形
状計測装置。 - 【請求項4】 前記受光素子の撮像面に投影される前記
スリット光のライン方向と、前記受光素子の各行方向と
を略平行に配置している請求項1〜3に記載の物体表面
形状計測装置。 - 【請求項5】 前記スリット光と被測定物とを相対的に
移動させる移動手段をさらに備え、移動に応じて前記受
光素子アレイにより複数の切断面画像を取得することを
特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の物体表面形
状計測装置。
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