JP2003172398A - 吊り曲げ支持によるtmd - Google Patents

吊り曲げ支持によるtmd

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JP2003172398A JP2001402496A JP2001402496A JP2003172398A JP 2003172398 A JP2003172398 A JP 2003172398A JP 2001402496 A JP2001402496 A JP 2001402496A JP 2001402496 A JP2001402496 A JP 2001402496A JP 2003172398 A JP2003172398 A JP 2003172398A
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雅彦 東野
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一三 山根
Toshiyuki Tanaka
利幸 田中
Hideaki Tsubaki
英顯 椿
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真次 松岡
Yoshiaki Matsuo
善明 松尾
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嘉彦 久保
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】小さな振幅の振動に対応できるだけでなく、大
きな振幅の振動にも対応でき、構造が簡単な吊り曲げ支
持によるTMDを提供すること。 【解決手段】鋼材で構成された吊り材13の上端及び下
端の少なくとも一方の端がその鋼材の弾性限度内の疲労
破壊しないモーメントで2次元的又は3次元的に回動す
る回動連結部11e,13b,13cを介して支持体1
1d1,11d2に取り付けられ、回動連結部で吊り材
13の前記端が回動するようにならないような小さな振
幅の構造体の振動時には、吊り材13の弾性変形のみに
より質量体12が揺動し、回動連結部で吊り材13の前
記端が回動するような大きな振幅の構造体の振動時に
は、吊り材13の弾性変形と回動連結部での前記モーメ
ントによる吊り材の前記端の回動とによって質量体13
が揺動するようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、チューンド・マ
ス・ダンパー(Tuned Mass Damper、
この明細書ではTMDという)、特に、吊り曲げ支持に
よるTMDに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のTMDには、例えば、次の(1)
〜(3)のようなものがある。 (1)構造物から複数の吊り材を介して錘が揺動可能に
吊り下げられ、該錘にダンパーが連結され、構造物の振
動が錘の振幅に変換され、錘の振動がダンパーで吸収さ
れることにより構造物の振動を低減する制振装置におい
て、前記吊り材として鋼棒を採用し、該鋼棒の上端をピ
ン支持とすること無く、ナット等の固定手段により前記
構造物に剛接合されている制振装置(特開2001−1
53177号公報参照)。 (2)建物等の構造物に取り付けられ、少なくとも2箇
の関節を有する腕によって重りを吊るして構成される振
り子と、前記構造物の揺れによって発生する前記振り子
の振り子運動の速度を減衰させる減衰手段とを備えた振
動装置(特開平11−159191号公報参照)。 (3)構造物に対して基端を三次元方向に回動自在に支
持した複数の剛的な吊り下げアームによって所定の重量
のマスを吊り下げ、このマスと構造物とを略水平な二次
元方向から構造物の振動波に対応して伸縮するアクチュ
エータを介して連結した制振装置(特許第256136
9号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】強風時の建物の揺れを
効果的に低減する装置であるTMDは、建物の固有周期
と略同じ固有周期で揺れる振動系を建物頂部に付加し、
一種の共振現象により建物の振動エネルギーを付加した
前記振動系で吸収し、建物の揺れを小さくする制振装置
である。TMDは、振動系を構成する「質量体(マ
ス)」、「復元機構」、「支持機構」、「減衰機構」等
からなり、それぞれを変更することにより種々のTMD
が実現される。TMDのうちの「支持機構」について
は、「吊り材」、「積層ゴム」、「直動レール」等が用
いられている。TMDは、主に建物の居住者の居住性を
改善する目的で設置されることが多い。そのため、TM
Dは、2〜5cm/s程度の小さい揺れに対しても機
能する必要がある。このことは、支持機構の摩擦係数が
2/1000〜5/1000より大きければ、居住者の
ための建物用のTMDとしては使えないことを意味し、
また、1/1000程度の支持機構の摩擦係数でも建物
の振動減衰効果が充分でない。従って、TMDでは、そ
の支持機構等の摩擦係数を極めて小さくすることが必要
であり、そのような部材が選択されている。摩擦係数を
小さくするためには、弾性部材により吊り支持する支持
方式が最も優れており、特に、バネ鋼をはじめとする鋼
材により吊り支持する場合は、摩擦係数を極めて小さく
することが可能になる。
【0004】従来技術の前記(1)の制振装置は、吊り
材として鋼棒を用い、該鋼棒の上端をピン支持とするこ
となく、ナット等の固定手段により構造物に剛接合し、
複数の鋼棒の下端を錘にナット等の固定手段により剛接
合したものであり、このような鋼棒による吊り支持で
は、大きな振幅で振動する構造物に剛接合されている鋼
棒の上端が大きく変形し、大きな振幅の振動に対応でき
なくなる欠点がある。従来技術の前記(2)の制振装置
は、吊り材として剛な部材を少なくとも2箇の関節にて
連結してなる腕を用い、複数の腕の上端を構造物に剛接
合し、各腕の下端を重りに剛接合して重りを吊り下げ
て、振り子が構成されているため、吊り材の関節部の摩
擦係数が大きくなる恐れがあり、各関節部の摩擦係数が
小さい振り子を製作するには、多くの資材、工数等が必
要で、制振装置が高価なものになってしまう欠点があ
る。従来技術の前記(3)の制振装置は、吊り材として
剛的な吊り下げアームを用い、複数の吊り下げアームの
上端を構造物に対して三次元方向に回動自在に取り付
け、吊り下げアームの下端を所定の重量のマスに三次元
方向に回動自在に取り付けるため、三次元方向に回動自
在に取り付ける取付部の摩擦係数が大きくなる恐れがあ
り、前記取付部の摩擦係数が小さい制振装置を製作する
には、多くの資材、工数等が必要で、制振装置が高価な
ものになってしまう欠点がある。この発明の解決しよう
とする課題は、上記の従来技術の欠点を有しない構造物
の制振装置を提供すること、換言すると、小さな振幅の
振動に対応できるだけでなく、大きな振幅の振動にも対
応でき、構造が簡単な吊り曲げ支持によるTMDを提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明の吊り曲げ支持
によるTMDは、複数の吊り材の上端が構造体上に設け
られた支持体に取り付けられ、各吊り材の下端が質量体
に取り付けられて、質量体が構造体に揺動可能に吊り下
げられ、質量体にダンパーが連結され、構造体の振動に
より質量体が揺動し、質量体の揺動力がダンパーにて吸
収され、構造物の振動が低減されるようになっている制
振装置において、吊り材が鋼材で構成され、吊り材の上
端及び下端の少なくとも一方の端がその鋼材の弾性限度
内の疲労破壊しないモーメントで2次元的又は3次元的
に回動する回動連結部を介して支持体に取り付けられ、
回動連結部で吊り材の前記端が回動するようにならない
ような小さな振幅の構造体の振動時には、吊り材の弾性
変形のみにより質量体が揺動し、回動連結部で吊り材の
前記端が回動するような振幅の構造体の振動時には、吊
り材の弾性変形と回動連結部での前記モーメントによる
吊り材の前記端の回動とによって質量体が揺動するよう
になっていることを特徴とするものである。
【0006】この発明の好ましい形態では、以下の
(A)〜(H)のようにする。 (A)鋼材で構成された吊り材の上端をその鋼材の弾性
限度内の疲労破壊しないモーメントで2次元的又は3次
元的に回動する回動連結部を介して支持体に取り付け、
吊り材の下端をその鋼材の弾性限度内の疲労破壊しない
モーメントで2次元的又は3次元的に回動する回動連結
部を介して質量体に取り付け、回動連結部で吊り材の上
端が回動するようにならないような小さな振幅の構造体
の振動時には、吊り材の弾性変形のみにより質量体が揺
動し、回動連結部で吊り材の上端が回動するような振幅
で構造体が振動するときには、吊り材の弾性変形と回動
連結部での前記モーメントによる吊り材の上端及び又は
下端の回動とによって質量体が揺動するようにする。 (B)鋼材で構成された吊り材の上端及び下端の一方の
端をその鋼材の弾性限度内の疲労破壊しないモーメント
で2次元的又は3次元的に回動する回動連結部を介して
支持体又は質量体に取り付け、吊り材の上端及び下端の
他方の端を質量体又は支持体に剛接合し、回動連結部で
吊り材の前記一方の端が回動するようにならないような
小さな振幅の構造体の振動時には、吊り材の弾性変形の
みによって質量体が揺動し、回動連結部で吊り材の前記
一方の端が回動するような振幅の構造体の振動時には、
吊り材の弾性変形と回動連結部での前記モーメントによ
る吊り材の前記一方の端の回動とによって質量体が揺動
するようにする。 (C)上記(B)の吊り材としては、一方の端から他方
の端へいくにしたがって横断面積が大きくなる細くて長
い鋼材で構成されたものを用い、吊り材の横断面積が小
さい端を2次元的又は3次元的に回動する回動連結部を
介して支持体又は質量体に取り付け、吊り材の横断面積
が大きい端を質量体又は支持体に剛接合する。
【0007】(D)構造体上に設けられた支持体にその
上端が取り付けられた吊り材の下端が質量体の一方の側
に取り付けられ、質量体の他方の側の下面と構造体との
間に積層ゴム体が設置され、質量体が吊り材と積層ゴム
体にて構造体上に揺動可能に支持され、質量体にダンパ
ーが連結され、構造体の振動により質量体が揺動し、質
量体の揺動がダンパーにて吸収され、構造物の振動が低
減されるようになっている制振装置において、吊り材を
鋼材で構成し、吊り材の上端をその鋼材の弾性限度内の
疲労破壊しないモーメントで2次元的又は3次元的に回
動する回動連結部を介して支持体に取り付け、吊り材の
下端をその鋼材の弾性限度内の疲労破壊しないモーメン
トで2次元的又は3次元的に回動する回動連結部を介し
て質量体の前記一方の側に取り付け、回動連結部で吊り
材の上端及び又は下端が回動するようにならないような
小さな振幅の構造体の振動時には、積層ゴム体及び吊り
材の弾性変形により質量体が揺動し、回動連結部で吊り
材の上端及び又は下端が回動するような振幅の構造体の
振動時には、積層ゴム及び吊り材の弾性変形と回動連結
部での前記モーメントによる吊り材の端の回動とによっ
て質量体が揺動するようにする。
【0008】(E)吊り材を一定の幅と長さの鋼板で構
成し、吊り材の2次元的に回動する回動連結部の軸の中
心軸線と吊り材の鋼板面とが平行になるように、吊り材
の上端及び又は下端を2次元的に回動する回動連結部を
介して支持体又は質量体に取り付ける。 (F)吊り材を複数枚の一定の幅と長さの鋼板を接触し
ないように重ねて構成し、吊り材の2次元的に回動する
回動連結部の軸の中心軸線と吊り材の各鋼板面とが平行
になるように、吊り材の上端及び又は下端を2次元的に
回動する回動連結部を介して支持体又は質量体に取り付
ける。 (G)吊り材を長い鋼棒で構成し、吊り材の上端及び又
は下端を3次元的に回動する回動連結部を介して支持体
又は質量体に取り付ける。 (H)2次元的に回動する回動連結部としては、例え
ば、軸と軸受部とからなるものを用い、3次元的に回動
する回動連結部としては、例えば、球体と球受体とから
なるものを用いる。
【0009】
【実施例】実施例1は、図1〜図9に示され、本発明の
TMDを構造物の振動を一次元的に減衰させる制振装置
に適用した例である。制振装置10は、支持架構11、
質量体12、吊り材13、油圧ダンパー14(減衰装
置)等で構成される。支持架構11は、基台11a上の
平面視で4辺形の各角部にそれぞれ柱体11bを立て、
対の柱体11b間にそれぞれ梁体11c,11c
配し、各梁体11c,11cの両端をこれに対応す
る柱体11bの上部に固着し、対面する1対の梁体11
,11c間に、間隔をおいて1対の梁体11
,11dを配し、各梁体11d,11dの両
端をこれに対面する梁体11c,11cに固着し
て、構成される。支持架構11の各梁体11d,11
の下側にそれぞれ1対の軸支体11eを間隔をおい
て取り付ける。軸支体11eの中心には軸孔が設けられ
ている。軸支体11eは軸孔のある1対の軸支片11e
を連結片11eに結合して構成される。質量体12
は、四辺形の基盤12aと該基盤12a上に載置されて
その下面が基盤12aに固定された重錘12bとで構成
されている。基盤12aの左側の支持架構11の梁体1
1dに対応する部分の上側に1対の軸支体12cを取
り付け、基盤12aの右側の支持架構11の梁体11d
に対応する部分の上側に1対の軸支体12cを取り付
ける。また、基盤12aの右側の中央の側面に軸支体1
2dを取り付ける。軸支体12c,12dとしては、図
7〜図9に示す軸支体11eと同様のものを用いる。
【0010】吊り材13は、幅がWで長さがLの鋼板
13aで構成される。吊り材13の鋼板13aの上端及
び下端を回動自在に軸支する軸受部13bは、一枚の取
付板13bと一対の挟持板13b,13bとを結
合したものを中心に軸孔のある環状体13bの外周部
に固着して製作される。なお、取付板13bの取付面
が環状体13bの軸孔の中心軸線を含む平面と平行に
なるようにする。吊り材13の端部の面を軸受部13b
の取付板13bの取付面に当接し、吊り材13の端部
を軸受部13bの取付板13bに適宜の固着手段にて
固着する。支持架構11内に質量体12を配し、支持架
構11の各梁体11d,11dの下側の各軸支体1
1eに各吊り材13の上端の軸受部13bを差し込み、
軸支体11e及び軸受部13bの軸孔に軸13cを挿入
して、各吊り材13を吊り下げ、各吊り材13の下部の
軸受部13bを質量体12の基盤12aの各軸支体12
cに差し込み、軸支体12c及び軸受部13bの軸孔に
軸13cを挿入して、支持架構11に質量体12を吊り
材13を介して左右方向に揺動可能に吊り下げる。軸支
体11e,12c、軸受部13b及び軸13cにより吊
り材13の2次元的に回動する回動連結部が構成され
る。軸支体11e,12cの軸孔又は軸受部13bの軸
孔の内周面及び又は軸13cの外周面の摺動する部分に
四フッ化エチレン樹脂(PTFE)をコーティング又は
貼り付けると、軸13cと軸受部13b及び軸支部11
e,12cとの間の摺動が安定し、かつ小さな摩擦係数
の回動が可能になる。
【0011】支持架構11の一方の側の柱体11b,1
1b間の架構11から少々離れたところの基台11a上
に受け体11fを固着し、受け体11fと質量体12と
の間に油圧ダンパー14を配し、油圧ダンパー14のシ
リンダ14aの端の軸受部14aを受け体11fの軸
支部11fに差し込み、軸支体11f及び軸受部1
4aの軸孔に軸14cを挿入して、シリンダ14aの
端を受け体11fに連結し、油圧ダンパー14のピスト
ンロッド14bの端の軸受部14bを質量体12の基
盤12aの軸支体12dに差し込み、軸支体12d及び
軸受部14bの軸孔に軸14cを挿入して、ピストン
ロッド14bの端を質量体12に連結する。
【0012】上記のように質量体12を支持架構11に
吊り材13を介して揺動自在に吊り下げて制振装置10
を構成すると、この制振装置10をその上部に載置した
建物に振動力が作用しない場合には、図1に示すように
なる。そして、上記建物に振幅の小さい振動力が作用し
た場合には、すなわち、回動連結部11e,12c,1
3b,13cで吊り材13の上端が回動するようになら
ないような小さな振幅の構造体の振動時には、図2に示
すようになる。吊り材13のみが曲がって(変形し
て)、質量体12がこれを吊り下げ支持する吊り材13
の上端及び下端の軸受部13aの軸13bの軸線方向に
対して直角な面(すなわち、紙面)に沿って図2の矢印
方向に揺動する。この時の質量体12の揺動は、摩擦の
極めて少ないものであり、同調性の高いTMDとしてそ
の効果を発揮することができる。回動連結部11e,1
2c,13b,13cの摩擦係数がある程度の大きさの
値であっても、質量体12は吊り部材13が曲がって揺
動するから、回動連結部を構成する各部11e,12
c,13a,13bの摩擦係数を極小にする必要性は生
じない。質量体12の図2の矢印方向、すなわち、鋼板
からなる吊り材13の弱軸方向(厚さ方向)の振動の周
期Tは、T=2π√[1/(K/M+g/L)]…
(1)の式から求められる。なお、式(1)のKは吊り
材13の両端の回転を拘束したときの水平移動に対する
剛性、Mは質量体12の質量、gは重力加速度、Lは吊
り材13の長さ(吊り材13の変形できる部分の長
さ)、πは円周率である。実施例1の制振装置10の図
2の矢印の方向に直交する方向、すなわち、吊り材13
の強軸方向(吊り材13の幅方向)は、吊り材13の強
軸曲げによる高剛性が実現するから、矢印の方向だけ、
すなわち、1方向だけに作用する振動の周期Tを有する
TMDとしてその効果を発揮する。特に、吊り材の長さ
Lを十分に長くすれば、重力による復元効果のg/Lが
無視できる値になり、T=2π√(M/K)…(2)の
式が成立する。
【0013】上記建物に振幅の大きい振動力が作用した
場合には、すなわち、回動連結部11e,12c,13
b,13cで吊り材の上端及び下端が回動するような振
幅の構造体の振動時には、図3に示すようになる。吊り
材13が曲がる(変形する)とともに、吊り材13の上
端及び下端の軸受部13aが軸13bを中心にして回動
して、質量体12が紙面に沿って矢印方向に揺動する。
質量体12の揺動が吊り材13の弾性変形とその上端及
び下端の軸受部での回動とにより行われる。制振装置1
0が載置された建物に振動力が作用し、制振装置10の
質量体13が揺動した場合には、質量体12に連結され
た油圧ダンパー14により、その質量体12の揺動力が
減衰され、その結果として建物の振動が減衰され、建物
が制振される。
【0014】鋼板製の吊り材13の剛性だけでは、剛性
が不足する場合には、例えば、図6に示すように、一対
の吊り材13間にブレース等を付加して、それらの吊り
材13の剛性を増加させる。支持架構11に質量体12
を吊り下げる同一平面上にある鋼板からなる2つの吊り
材13の上部及び下部をX字状に交差させた鋼板からな
るブレースBrで連結し、又は前記の2つの吊り材13
の上部及び下部を、前記ブレースBrで連結するととも
に、鋼板からなる横材Hmにて連結する。なお、図6の
ようにすると、制振対象とならない方向の剛性が大きく
なり、制振対象とならない方向への揺れが規制される。
質量体12は、これを吊り下げ支持する吊り材13,B
r,Hmの上下端の軸支部の軸の軸線方向に対して直角
な面に沿って正確に揺動する。
【0015】実施例2は、図10及び図11に示され、
本発明のTMDを構造物の振動を二次元的に減衰させる
制振装置10に適用した例である。実施例2の制振装置
と実施例1の制振装置との相違点は、吊り材、吊り材の
上端及び下端と支持架構及び質量体との連結の仕方等で
ある。吊り材23は、径がdで長さがLの鋼棒23a
で構成される。鋼材23aの上端及び下端に球体23b
を固着する。例えば、球体23bの径方向の挿入孔に鋼
棒23aの上端及び下端を差し込み、適宜の固着手段に
て鋼棒23aの両端部を球体23bに固着して、製作さ
れる。支持架構11の各梁体11d,11dの下側
に間隔をおいて吊り材23の上端の球体23bを受け入
れる球形の凹部のある球受体21eを取り付け、質量体
12の基盤12aの上側に上記間隔と同じ間隔をおいて
吊り材23の下端の球体23bを受け入れる球形の凹部
のある球受体23cを取り付ける。
【0016】支持架構11内に質量体12を配し、支持
架構11の各梁体11d,11dの下側の各球受体
21eに各吊り材23の上端の球体23bを挿入して、
各吊り材23を吊り下げ、各吊り材23の下端の球体2
3bを質量体12の基盤12aの各球受体23cに挿入
して、支持架構11に質量体12を吊り材23を介して
左右前後等の方向に揺動自在に吊り下げる。なお、球受
体21e,23cは、例えば、上下又は左右に2分さ
れ、2分した各部材を着脱可能に結合し得るように構成
され、球受体21e,23cと球体23bとの摺動面の
一方又は両方にPTFEをコーティング又は貼り付け
る。そうすると、球受体21e,23cと球体23bの
間の摺動が安定し、かつ小さな摩擦係数の回動が可能に
なる。油圧ダンパー14のシリンダ14aの端は、3次
元的な回動を可能にする自在継ぎ手14d等を介して受
け体11fに連結し、油圧ダンパー14のピストンロッ
ド14bの端も3次元的な回動を可能にする自在継ぎ手
14d等を介して質量体12の基盤12aに連結する。
なお、必要に応じて、図10の紙面に直角な方向にも別
の油圧ダンパーを配し、上記と同じやり方で質量体12
に連結する。
【0017】実施例2の制振装置10は、鋼棒からなる
吊り材23の上端が球体23bと球受体21eとからな
る3次元的な回動を可能にする回動連結部を介して支持
架構11の梁体11d,11dに連結され、鋼棒か
らなる吊り材23の下端が球体23bと球受体23cと
からなる3次元的な回動を可能にする回動連結部を介し
て質量体12の基盤12aに連結されいるから、実施例
1と同様に、建物に振幅の小さい振動力が作用した場合
には、吊り材23の上端及び下端の球部23bの球面と
この球部を受ける球受体21e,23cの球面との間の
相対的な移動(摺動)が生じることなく、吊り材13の
みが曲がって(変形して)、質量体12が前後左右等に
揺動する。この時の質量体12の揺動は、摩擦の極めて
少ないものであり、同調性の高いTMDとしてその効果
を発揮することができる。この場合には、吊り材23の
上端及び下端の回動連結部21e,23b,23cの摩
擦係数がある程度の大きさの値であっても、質量体12
は吊り部材23が曲がって揺動するから、回動連結部の
摩擦係数を極小にする必要性は生じない。建物に振幅の
大きい振動力が作用した場合には、吊り材23が曲がる
(変形する)とともに、吊り材23の上端及び下端の球
部23bの球面とこの球部を受ける球受体21e,23
cの球面との間の相対的な移動(摺動)により、吊り材
23の上端及び下端の球部23bがその中心を中心とし
て振動の方向に回動し、質量体12が建物に作用する振
動力の方向に対応して前後左右等に揺動する。制振装置
10が載置された建物に振動力が作用し、制振装置10
の質量体13が前後左右等に揺動した場合に、質量体1
2に自在継ぎ手等の回動連結部を介して連結された油圧
ダンパー14により、その質量体12の揺動力が減衰さ
れ、その結果として建物の振動が減衰され、建物が制振
される。
【0018】実施例3は、図12及び図13に示され、
本発明のTMDを構造物の振動を一次元的に減衰させる
制振装置に適用した例である。実施例3の制振装置と実
施例1の制振装置との相違点は、吊り材、吊り材の上端
及び下端と支持架構及び質量体との連結の仕方のみであ
る。吊り材33は、幅がWで長さがLの2枚の鋼板3
3a,33aで構成される。2枚の鋼板33aの上端及
び下端を回動自在に軸支する軸受部33bを互いに平行
な面が両側にある凸片33bを中心に軸孔のある環状
体33bの外周部に固着し、2枚の鋼板33aの端部
を、軸受部33bの凸片33bの両側の面に当接させ
て、前記凸片33bに適宜の固着手段により固着し
て、吊り材33が製作される。吊り材33の支持架構1
1及び質量体12の取り付け方は、実施例1の吊り材1
3の支持架構11及び質量体12の取り付け方は同じで
ある。実施例3は、制振装置10の吊り材33を上端及
び下端のみが凸片33bを介して結合され、上端及び
下端以外の部分が離れている2枚の鋼板33aで構成さ
れているから、吊り材33の剛性は、鋼板が1枚のとき
の2倍になり、鋼板の枚数で吊り材の剛性、すなわち、
周期の調整を行なうことができる。
【0019】実施例4は、図14に示され、本発明のT
MDを質量体を吊り材と積層ゴムとで支持する制振装置
に適用した例である。支持架構11の構成は実施例1の
図4に示す支持架構11と略同じであり、質量体12の
構成も、実施例1の図4に示す質量体12と略同じであ
る。質量体12の基盤12aの右側の部分への軸支部の
取付は省略される。支持架構11の左側の梁体11d
と質量体12の基盤12aの左側の部分とを図4に示す
実施例1と同様に1対の吊り材13にて連結する。質量
体12の基盤12aの右側の下部に1対の積層ゴム体1
5を配置し、積層ゴム体15の上部を基盤12aの下部
に連結し、積層ゴム体15の下部を基台11aに固着す
る。質量体12の基盤12aの中央の下側に下端に抵抗
板14Aaを備えた抵抗体14Aaを固着し、質量体
12の下方の基台11a上に上側開放の浅い容器14A
bを配し、容器14Abを基台11aに固着し、抵抗体
14Aaの抵抗板14Aaと容器14Abの底面との
間に粘性体14Acが存在するように、容器14Ab内
に粘性体14Acを注入し、容器14Abと、抵抗体1
4Aaと、粘性体14Acとにより減衰装置(ダンパ
ー)14Aが構成されるようにする。
【0020】実施例4の制振装置10は、質量体12の
左側が支持架構11に吊り材13を介して揺動自在に支
持され、質量体12の右側が積層ゴム体15を介して基
台11aに揺動自在に支持され、制振装置10をその上
部に設置した建物に振幅の小さい振動力が作用した場合
には、吊り材13が曲がる(変形する)と同時に、積層
ゴム体15も曲がって(変形して)、質量体12がその
左側を吊り下げ支持する吊り材13の上端及び下端の軸
受部13bの軸13cの軸線方向に対して直角な面(す
なわち、紙面)に沿って図14の矢印方向に揺動する。
この時の質量体12の揺動は、摩擦の極めて少ないもの
であり、同調性の高いTMDとしてその効果を発揮する
ことができる。この場合には、回動連結部を構成する各
部11e,13b,13c,12cの摩擦係数がある程
度の大きさの値であっても、質量体12は吊り部材13
が曲がって揺動するから、回動連結部の摩擦係数を極小
にする必要性は生じない。上記建物に振幅の大きい振動
力が作用した場合には、吊り材13が曲がる(変形す
る)と同時に積層ゴム体15も曲がり(変形し)、その
うえ、吊り材13の上端及び下端の軸受部13bが軸1
3cを中心にして回動して、紙面に沿って矢印方向に揺
動する。質量体12の揺動が積層ゴム体15及び吊り材
13の弾性変形と吊り材13の上端及び下端の軸受部1
3bでの回動とにより行われる。
【0021】制振装置10が載置された建物に振動力が
作用し、制振装置10の質量体13が揺動した場合に
は、質量体12に固着した連結された減衰装置14Aに
より、その質量体12の揺動力が減衰され、その結果と
して建物の振動が減衰され、建物が制振される。すなわ
ち、質量体12の揺動時には、減衰装置14Aの抵抗体
14Aaも揺動する。その抵抗体14Aaの粘性体14
Acに粘着している抵抗板14Aaが振動して、容器
14Ab内の粘性体14Acを変形(変位)させるか
ら、その質量体12の揺動力が粘性体14Acを変形に
より減衰され、その結果として建物の振動が減衰され、
建物が制振される。実施例4の制振装置10において、
吊り材13、吊り材13の軸受部13b、軸13c及び
軸支部11e,12cによる支持架構11と質量体12
との連結を、実施例2の吊り材23、吊り材23の球体
23b及び球受部21e,23cによる支持架構11と
質量体12との連結に代えることにより、構造物の振動
を二次元的に(前後左右等の方向に)減衰させ得る制振
装置となる。
【0022】実施例5は、図15に示され、本発明のT
MDを横断面積が長手方向に変化する吊り材で質量体を
支持する制振装置に適用した例である。実施例5の制振
装置10は、支持架構11の構成は実施例1の図4に示
す支持架構11と同じである。質量体12及び油圧ダン
パー14の構成、両者の関係等は実施例1の図4に示す
ものと同じである。吊り材43の構成と吊り材43と質
量体12との関係が実施例1の図4に示すものと相違し
ている。吊り材43は、横断面積が上方から下方に向か
って順次大きくなる細くて長い鋼材43aで構成され
る。鋼材43aの上端にはこれを回動自在に軸支する軸
受部43bが適宜の固着手段で固着されている。軸受部
43bは中心に軸孔のある環状体で構成されている。支
持架構11内に質量体12を配し、支持架構11の各梁
体11d,11dの下側の各軸支体11eに各吊り
材43の上端の軸受部43bを差し込み、軸支体11e
及び軸受部43bの軸孔に軸43cを挿入して、各吊り
材43を吊り下げ、左側の各吊り材43の下部を質量体
12の基盤12aの左側の部分12aに適宜の固着手
段にて固着(剛接合)して、右側の各吊り材43の下部
を質量体12の基盤12aの右側の部分12aに適宜
の固着手段にて固着(剛接合)して、支持架構11に質
量体12を吊り材43を介して左右方向に揺動自在に吊
り下げる。
【0023】実施例5の制振装置10は、これを上部に
設置した建物に振幅の小さい振動力が作用すると、吊り
材43の横断面積が小さい上方の部分が主に曲がって
(変形して)、質量体12がこれを吊り下げ支持する吊
り材43の上端の軸受部43bの軸43cの中心軸線に
対して直角な面(すなわち、紙面)に沿って揺動する。
この時の質量体12の揺動は、摩擦の極めて少ないもの
であり、同調性の高いTMDとしてその効果を発揮する
ことができる。この場合には、回動連結部を構成する各
部11e,43b,43cの摩擦係数がある程度の大き
さの値であつたも、質量体12は吊り部材43が曲がっ
て揺動するから、軸支部の摩擦係数を極小にする必要性
は生じない。上記建物に振幅の大きい振動力が作用する
と、吊り材43の横断面積が小さい上方の部分が主に曲
がる(変形する)とともに、吊り材43の上端の軸受部
43bが軸43cを中心にして回動して、紙面に沿って
揺動する。質量体12の揺動が吊り材43の弾性変形と
その上端の軸受部43bでの回動とにより行われる。制
振装置10が載置された建物に振動力が作用し、制振装
置10の質量体13が揺動した場合における油圧ダンパ
ー14による振動の減衰の仕方は、実施例1の油圧ダン
パー14による振動の減衰の仕方と同様である。実施例
5の制振装置10において、支持架構11と吊り材43
との軸受部43b、軸43c及び軸支部11eによる連
結を、実施例2の支持架構11と吊り材23との球体2
3b及び球受部21eによる連結に代えることにより、
構造物の振動を二次元的に(前後左右等の方向に)減衰
させ得る制振装置となる。
【0024】上記の実施例においては、吊り材として、
鋼板、鋼棒、横断面積が長手方向の一方に向けて順次大
きくなる細くて長い鋼材等を用いる例を説明したが、そ
の他の各種の型鋼を用いることができる。吊り材を支持
架構又は質量体に回動可能に連結する回動連結部には、
各種の無給油部材にて造られたものを用いることができ
る。また、ダンパー(減衰装置)としては、普通のTM
Dに用いられているダンパー(減衰装置)であれば、ど
のようなものでも用いることができる。
【0025】
【発明の効果】この発明は、特許請求の範囲の各請求項
に記載した構成を備えることにより、次の(イ)〜
(チ)の効果を奏する。 (イ)請求項1の吊り曲げ支持によるTMDは、複数の
吊り材の上端が構造体上に設けられた支持体に取り付け
られ、各吊り材の下端が質量体に取り付けられて、質量
体が構造体に揺動可能に吊り下げられ、質量体にダンパ
ーが連結され、構造体の振動により質量体が揺動し、質
量体の揺動力がダンパーにて吸収され、構造物の振動が
低減されるようになっている制振装置において、吊り材
が鋼材で構成され、吊り材の上端及び下端の少なくとも
一方の端がその鋼材の弾性限度内の疲労破壊しないモー
メントで2次元的又は3次元的に回動する回動連結部を
介して支持体に取り付けられ、回動連結部で吊り材の前
記端が回動するようにならないような小さな振幅の構造
体の振動時には、吊り材の弾性変形のみにより質量体が
揺動し、回動連結部で吊り材の前記端が回動するような
振幅の構造体の振動時には、吊り材の弾性変形と回動連
結部での前記モーメントによる吊り材の前記端の回動と
によって質量体が揺動するようになっているから、次の
(1)及び(2)の効果を奏する。 (1)鋼材からなる吊り材の上端及び下端の少なくとも
一方の端が、その鋼材の弾性限度内の疲労破壊しないモ
ーメントで2次元的又は3次元的に回動する回動連結部
を介して支持体に取り付けられ、回動連結部で吊り材の
前記端が回動するようにならないような小さな振幅の構
造体の振動時には、吊り材の弾性変形のみにより質量体
が揺動するから、この時の質量体の揺動を摩擦の極めて
少ないものにすることができ、同調性の高いTMDとし
てその効果を発揮することができ、また、回動連結部で
吊り材の前記端が回動するような振幅の構造体の振動時
には、吊り材の弾性変形と回動連結部での吊り材の前記
端の回動とにより質量体が振動するから、吊り材を構成
する鋼材に発生する応力を許容値内に抑えることができ
る。 (2)回動連結部で吊り材の上端及び下端の少なくとも
一方の端が回動するようにならないような小さな振幅の
構造体の振動時には、吊り材の弾性変形のみにより質量
体が揺動し、吊り材の回動連結部での回動が関与しない
から、前記回動連結部として、通常のTMDの回動連結
部として用いられることのない摩擦の大きい回動連結部
を用いることができ、回動連結部のコストダウンを図る
ことができ、回動連結部の耐久性を向上させることがで
きる。
【0026】(ロ)請求項2の吊り曲げ支持によるTM
Dは、次の(3)及び(4)の効果を奏する。 (3)鋼材からなる吊り材の上端をその鋼材の弾性限度
内の疲労破壊しないモーメントで2次元的又は3次元的
に回動する回動連結部を介して支持体に取り付けられ、
吊り材の下端をその鋼材の弾性限度内の疲労破壊しない
モーメントで2次元的又は3次元的に回動する回動連結
部を介して質量体に取り付けられ、回動連結部で吊り材
の上端及び又は下端が回動するようにならないような小
さな振幅の構造体の振動時には、吊り材の弾性変形のみ
により質量体が揺動するから、この時の質量体の揺動を
摩擦の極めて少ないものにすることができ、同調性の高
いTMDとしてその効果を発揮することができ、また、
回動連結部で吊り材の上端及び又は下端が回動するよう
な振幅の構造体の振動時には、吊り材の弾性変形と回動
連結部での吊り材の上端及び又は下端の回動とにより質
量体が揺動するから、吊り材を構成する鋼材に発生する
応力を許容値内に抑えることができる。 (4)回動連結部で吊り材の上端及び又は下端が回動す
るようにならないような小さな振幅の構造体の振動時に
は、吊り材の弾性変形のみにより質量体が揺動し、この
時の質量体の揺動には回動連結部での吊り材の上端及び
又は下端の回動が関与しないから、前記回動連結部とし
て、通常のTMDの回動連結部として用いられることの
ない摩擦の大きい回動連結部を用いることができ、回動
連結部のコストダウンを図ることができ、回動連結部の
耐久性を向上させることができる。
【0027】(ハ)請求項3の吊り曲げ支持によるTM
Dは、上記(5)及び(6)の効果を奏する。 (5)鋼材で構成された吊り材の上端及び下端の一方の
端がその鋼材の弾性限度内の疲労破壊しないモーメント
で2次元的又は3次元的に回動する回動連結部を介して
支持体又は質量体に取り付けられ、吊り材の上端及び下
端の他方の端が質量体又は支持体に剛接合され、回動連
結部で吊り材の前記一方の端が回動するようにならない
ような小さな振幅の構造体の振動時には、吊り材の弾性
変形のみにより質量体が振動から、質量体の振動を摩擦
の極めて少ないものにすることができ、同調性の高いT
MDとしてその効果を発揮することができ、また、回動
連結部で吊り材の前記一方の端が回動するような振幅の
構造体の振動時には、吊り材の弾性変形と回動連結部で
の吊り材の前記一方の端の回動とにより質量体が揺動す
るから、吊り材を構成する鋼材に発生する応力を許容値
内に抑えることができる。 (6)回動連結部で吊り材の前記一方の端が回動するよ
うにならないような小さな振幅の構造体の振動時には、
吊り材の弾性変形のみにより質量体が振動するから、こ
の時の質量体の揺動には回動連結部での吊り材の一方の
端の回動が関与しないから、前記回動連結部として、通
常のTMDの回動連結部として用いられることのない摩
擦の大きい回動連結部を用いることができ、回動連結部
のコストダウンを図ることができ、回動連結部の耐久性
を向上させることができる。そのうえ、回動連結部の数
を少なくすることがでる。
【0028】(ニ)請求項4の吊り曲げ支持によるTM
Dは、構造体上に設けられた支持体にその上端が取り付
けられた吊り材の下端が質量体の一方の側に取り付けら
れ、質量体の他方の側の下面と構造体との間に積層ゴム
体が設置され、質量体が吊り材と積層ゴム体にて構造体
上に揺動可能に支持され、質量体にダンパーが連結さ
れ、構造体の振動により質量体が揺動し、質量体の揺動
がダンパーにて吸収され、構造物の振動が低減されるよ
うになっている制振装置において、吊り材が鋼材で構成
され、吊り材の上端がその鋼材の弾性限度内の疲労破壊
しないモーメントで2次元的又は3次元的に回動する回
動連結部を介して支持体に取り付けられ、吊り材の下端
がその鋼材の弾性限度内の疲労破壊しないモーメントで
2次元的又は3次元的に回動する回動連結部を介して質
量体の前記一方の側に取り付けられ、回動連結部で吊り
材の上端及び又は下端が回動するようにならないような
小さな振幅の構造体の振動時には、積層ゴム体及び吊り
材の弾性変形により質量体が揺動し、回動連結部で吊り
材の上端及び又は下端が回動するような振幅の構造体の
振動時には、積層ゴム及び吊り材の弾性変形と回動連結
部での前記モーメントによる吊り材の端の回動とによっ
て質量体が揺動するようになっているから、次の(7)
及び(8)の効果を奏する。 (7)鋼材で構成された吊り材の上端がその鋼材の弾性
限度内の疲労破壊しないモーメントで2次元的又は3次
元的に回動する回動連結部を介して支持体に取り付けら
れ、吊り材の下端がその鋼材の弾性限度内の疲労破壊し
ないモーメントで2次元的又は3次元的に回動する回動
連結部を介して質量体の一方の側に取り付けられ、回動
連結部で吊り材の上端及び又は下端が回動するようにな
らないような小さな振幅の構造体の振動時には、積層ゴ
ム体及び吊り材の弾性変形のみにより質量体が揺動する
から、質量体の揺動を摩擦の極めて少ないものにするこ
とができ、同調性の高いTMDとしてその効果を発揮す
ることができ、また、回動連結部で吊り材の上端及び又
は下端が回動するような振幅の構造体の振動時には、積
層ゴム体及び吊り材の弾性変形と回動連結部での吊り材
の上端及び又は下端の回動とにより質量体が揺動するか
ら、吊り材を構成する鋼材に発生する応力を許容値内に
抑えることができる。 (8)回動連結部で吊り材の上端及び又は下端が回動す
るようにならないような小さな振幅の構造体の振動時に
は、積層ゴム体及び吊り材の弾性変形のみにより質量体
が揺動するから、この時の質量体の揺動には回動連結部
での吊り材の上端及び又は下端の回動が関与しないか
ら、前記回動連結部として、通常のTMDの回動連結部
として用いられることのない摩擦の大きい回動連結部を
用いることができ、回動連結部のコストダウンを図るこ
とができ、回動連結部の耐久性を向上させることができ
る。
【0029】(ホ)請求項5の吊り曲げ支持によるTM
Dは、前記(1)〜(8)の効果を奏し得るだけでな
く、次の(9)の効果を奏する。 (9)吊り材が一定の幅と長さの鋼板で構成され、吊り
材の2次元的に回動する回動連結部の軸の中心軸線を含
む面と吊り材の鋼板の表面とが平行になるように、吊り
材の上端及び又は下端が2次元的に回動する回動連結部
を介して支持体又は質量体に取り付らけれているから、
質量体を吊り材の弱軸方向の一つの方向に確実に揺動さ
せることができる。 (ヘ)請求項6の吊り曲げ支持によるTMDは、前記
(1)〜(9)の効果を奏し得るだけでなく、次の(1
0)の効果を奏する。 (10)吊り材が、複数枚の一定の幅と長さの鋼板を接
触しないように重ねて構成され、吊り材の2次元的に回
動する回動連結部の軸の中心軸線を含む平面と吊り材の
各鋼板の表面とが平行になるように、吊り材の各鋼板の
上端及び又は下端が2次元的に回動する回動連結部を介
して支持体又は質量体に取付けられているから、一定の
幅と長さの鋼板の枚数等を変えることにより、所望の剛
性の吊り材が得られる。
【0030】(ト)請求項7の吊り曲げ支持によるTM
Dは、前記(1)〜(8)の効果を奏し得るだけでな
く、次の(11)の効果を奏する。 (11)吊り材が長い鋼棒で構成され、吊り材の上端及
び又は下端が3次元的に回動する回動連結部を介して支
持体に取り付けられているから、質量体を前後左右等の
方向に確実に揺動させることができる。 (チ)請求項8の吊り曲げ支持によるTMDは、前記
(5)及び(6)の効果を奏し得るだけでなく、次の
(12)の効果を奏する。 (12)吊り材が一方の端から他方の端へいくにしたが
って横断面積が大きくなる細くて長い鋼材で構成され、
吊り材の横断面積が小さい側の端が2次元的又は3次元
的に回動する回動連結部を介して支持体又は質量体に取
り付けられ、吊り材の横断面積が大きい側の端が質量体
又は支持体に剛接合されているから、吊り材の横断面積
が小さい側の部分の弾性変形し易くなり、吊り材の横断
面積が大きい側の部分の弾性変形し難くなるから、剛接
合した部分で破損することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のTMDの吊り曲げ支持の振動してい
ない状態の正面図
【図2】この発明のTMDの吊り曲げ支持の小さい振幅
で振動している状態の正面図
【図3】この発明のTMDの吊り曲げ支持の大きい振幅
で振動している状態の正面図
【図4】実施例1のTMDの正面図
【図5】実施例1のTMDの側面図
【図6】実施例1の他の吊り部材を備えたTMDの側面
【図7】実施例1のTMDの吊り部材の回動連結部等の
正面図
【図8】図7に示す吊り部材の回動連結部等の側面図
【図9】図7に示す枢支部が回動した状態の吊り部材の
回動連結部等の正面図
【図10】実施例2のTMDの正面図
【図11】実施例2のTMDの吊り部材の回動連結部の
正面図で、(a)は回動しない中立状態、(b)は回動
した状態
【図12】実施例3のTMDの正面図
【図13】実施例3のTMDの吊り部材の回動連結部の
正面図
【図14】実施例4のTMDの正面図
【図15】実施例5のTMDの正面図
【符号の説明】 10 制振装置 11 支持架構 11a 基台 11b 柱体 11c,11c,11d,11d 梁体 11e 軸支体 11f 受け体 12 質量体 12a 基盤 12b 重錘 12d,12e 軸支体 13,23,33,43 吊り材 13a,23a,33a,43a 鋼材 13b,33b,43b 軸受部 13b 取付板 13b 挟持板 13b 環状体 13c,43c 軸 14 油圧ダンパー 14a シリンダ 14a 軸受部 14b ピストンロッド 14b 軸受部 14c 軸 14d 自在継手 14A 粘性体を使う減衰装置 14Aa 抵抗体 14Aa 抵抗板 14Ab 容器 14Ac 粘性体 15 積層ゴム体 21e,23c 球受体 23b 球体 33b 凸片 33b 環状体 Br ブレース Hm 横材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 東野 雅彦 千葉県印西市大塚一丁目5番1号 株式会 社竹中工務店技術研究所内 (72)発明者 山根 一三 大阪市中央区本町四丁目1番13号 大阪本 店内 (72)発明者 田中 利幸 大阪市中央区本町四丁目1番13号 大阪本 店内 (72)発明者 椿 英顯 大阪市中央区本町四丁目1番13号 大阪本 店内 (72)発明者 松岡 真次 大阪市中央区本町四丁目1番13号 大阪本 店内 (72)発明者 松尾 善明 大阪市中央区本町四丁目1番13号 大阪本 店内 (72)発明者 久保 嘉彦 大阪市中央区本町四丁目1番13号 大阪本 店内 (72)発明者 岩下 栄一郎 大阪市中央区本町四丁目1番13号 大阪本 店内 Fターム(参考) 3J048 AD07 BF02 BF03 BF08 BF10 BF20 EA38

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の吊り材の上端が構造体上に設けられ
    た支持体に取り付けられ、各吊り材の下端が質量体に取
    り付けられて、質量体が構造体に揺動可能に吊り下げら
    れ、質量体にダンパーが連結され、構造体の振動により
    質量体が揺動し、質量体の揺動力がダンパーにて吸収さ
    れ、構造物の振動が低減されるようになっている制振装
    置において、吊り材が鋼材で構成され、吊り材の上端及
    び下端の少なくとも一方の端がその鋼材の弾性限度内の
    疲労破壊しないモーメントで2次元的又は3次元的に回
    動する回動連結部を介して支持体に取り付けられ、回動
    連結部で吊り材の前記端が回動するようにならないよう
    な小さな振幅の構造体の振動時には、吊り材の弾性変形
    のみにより質量体が揺動し、回動連結部で吊り材の前記
    端が回動するような振幅の構造体の振動時には、吊り材
    の弾性変形と回動連結部での前記モーメントによる吊り
    材の前記端の回動とによって質量体が揺動するようにな
    っていることを特徴とする吊り曲げ支持によるTMD。
  2. 【請求項2】複数の吊り材の上端が構造体上に設けられ
    た支持体に取り付けられ、各吊り材の下端が質量体に取
    り付けられて、質量体が構造体に揺動可能に吊り下げら
    れ、質量体にダンパーが連結され、構造体の振動により
    質量体が揺動し、質量体の揺動力がダンパーにて吸収さ
    れ、構造物の振動が低減されるようになっている制振装
    置において、吊り材が鋼材で構成され、吊り材の上端が
    その鋼材の弾性限度内の疲労破壊しないモーメントで2
    次元的又は3次元的に回動する回動連結部を介して支持
    体に取り付けられ、吊り材の下端がその鋼材の弾性限度
    内の疲労破壊しないモーメントで2次元的又は3次元的
    に回動する回動連結部を介して質量体に取り付けられ、
    回動連結部で吊り材の上端及び又は下端が回動するよう
    にならないような小さな振幅の構造体の振動時には、吊
    り材の弾性変形のみにより質量体が揺動し、回動連結部
    で吊り材の上端及び又は下端が回動するような振幅の構
    造体の振動時には、吊り材の弾性変形と回動連結部での
    前記モーメントによる吊り材の上端及び又は下端の回動
    とによって質量体が揺動するようになっていることを特
    徴とする吊り曲げ支持によるTMD。
  3. 【請求項3】複数の吊り材の上端が構造体上に設けられ
    た支持体に取り付けられ、各吊り材の下端が質量体に取
    り付けられて、質量体が構造体に揺動可能に吊り下げら
    れ、質量体にダンパーが連結され、構造体の振動により
    質量体が揺動し、質量体の揺動力がダンパーにて吸収さ
    れ、構造物の振動が低減されるようになっている制振装
    置において、吊り材が鋼材で構成され、吊り材の上端及
    び下端の一方の端がその鋼材の弾性限度内の疲労破壊し
    ないモーメントで2次元的又は3次元的に回動する回動
    連結部を介して支持体又は質量体に取り付けられ、吊り
    材の上端及び下端の他方の端が質量体又は支持体に剛接
    合され、回動連結部で吊り材の前記一方の端が回動する
    ようにならないような小さな振幅の構造体の振動時に
    は、吊り材の弾性変形のみによって質量体が揺動し、回
    動連結部で吊り材の前記一方の端が回動するような振幅
    の構造体の振動時には、吊り材の弾性変形と回動連結部
    での前記モーメントによる吊り材の前記一方の端の回動
    とによって質量体が揺動するようになっていることを特
    徴とする吊り曲げ支持によるTMD。
  4. 【請求項4】構造体上に設けられた支持体にその上端が
    取り付けられた吊り材の下端が質量体の一方の側に取り
    付けられ、質量体の他方の側の下面と構造体との間に積
    層ゴム体が設置され、質量体が吊り材と積層ゴム体にて
    構造体上に揺動可能に支持され、質量体にダンパーが連
    結され、構造体の振動により質量体が揺動し、質量体の
    揺動力がダンパーにて吸収され、構造物の振動が低減さ
    れるようになっている制振装置において、吊り材が鋼材
    で構成され、吊り材の上端がその鋼材の弾性限度内の疲
    労破壊しないモーメントで2次元的又は3次元的に回動
    する回動連結部を介して支持体に取り付けられ、吊り材
    の下端がその鋼材の弾性限度内の疲労破壊しないモーメ
    ントで2次元的又は3次元的に回動する回動連結部を介
    して質量体の前記一方の側に取り付けられ、回動連結部
    で吊り材の上端及び又は下端が回動するようにならない
    ような小さな振幅の構造体の振動時には、積層ゴム体及
    び吊り材の弾性変形により質量体が揺動し、回動連結部
    で吊り材の上端及び又は下端が回動するような振幅の構
    造体の振動時には、積層ゴム及び吊り材の弾性変形と回
    動連結部での前記モーメントによる吊り材の端の回動と
    によって質量体が揺動するようになっていることを特徴
    とする吊り曲げ支持によるTMD。
  5. 【請求項5】吊り材が一定の幅と長さの鋼板で構成さ
    れ、吊り材の2次元的に回動する回動連結部の軸の中心
    軸線を含む面と吊り材の鋼板の表面とが平行になるよう
    に、吊り材の上端及び又は下端が2次元的に回動する回
    動連結部を介して支持体又は質量体に取り付らけれてい
    ることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つの項記
    載のことを特徴とする吊り曲げ支持によるTMD。
  6. 【請求項6】吊り材が、複数枚の一定の幅と長さの鋼板
    を接触しないように重ねて構成され、吊り材の2次元的
    に回動する回動連結部の軸の中心軸線を含む面と吊り材
    の各鋼板の表面とが平行になるように、吊り材の各鋼板
    の上端及び又は下端が2次元的に回動する回動連結部を
    介して支持体又は質量体に取付けられていることを特徴
    とする請求項1〜5のいずれか一つの項記載のことを特
    徴とする吊り曲げ支持によるTMD。
  7. 【請求項7】吊り材が長い鋼棒で構成され、吊り材の上
    端及び又は下端が3次元的に回動する回動連結部を介し
    て支持体又は質量体に取り付けられていることを特徴と
    する請求項1〜4のいずれか一つの項記載の吊り曲げ支
    持によるTMD。
  8. 【請求項8】吊り材が一方の端から他方の端へいくにし
    たがって横断面積が大きくなる細くて長い鋼材で構成さ
    れ、吊り材の横断面積が小さい側の端が2次元的又は3
    次元的に回動する回動連結部を介して支持体又は質量体
    に取り付けられ、吊り材の横断面積が大きい側の端が質
    量体又は支持体に剛接合されていることを特徴とする請
    求項3に記載の吊り曲げ支持によるTMD。
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