JP2003169225A - 画像処理装置、及びプログラム - Google Patents

画像処理装置、及びプログラム

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JP2003169225A
JP2003169225A JP2001368551A JP2001368551A JP2003169225A JP 2003169225 A JP2003169225 A JP 2003169225A JP 2001368551 A JP2001368551 A JP 2001368551A JP 2001368551 A JP2001368551 A JP 2001368551A JP 2003169225 A JP2003169225 A JP 2003169225A
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image
deterioration
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printed
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JP2001368551A
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English (en)
Inventor
Kazuaki Wakana
和明 若菜
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 撮影画像に年月を経て枯れた味付けを施す新
たな手法を提供する。 【解決手段】 CPU11は、フラッシュメモリ14に
格納されている画像データで表現される画像がプリント
されたプリント紙における該画像の劣化の想定を行な
い、その想定の結果に基づいて、CPU11自身で、及
び画像処理部17を制御して該プリント紙にプリントさ
れた画像についての劣化画像を生成し、表示部15に表
示させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シミュレーション
技術に関し、特に、経年変化のシミュレーションを行な
う技術に関する。
【0002】
【従来の技術】撮影画像のプリントは静止画を鑑賞する
ための重要な手段である。銀塩写真の鑑賞はプリント画
像を用いて行なう場合が殆どであるし、昨今のデジタル
カメラで撮影された画像の鑑賞もプリント画像を用いて
行なうことは多い。
【0003】このプリント画像は年月の経過により自然
に劣化が進行する。このプリント画像の劣化のひとつに
退色がある。退色の原因には画像の印刷に使用した色素
の劣化などが挙げられる。この退色は代行の照射によっ
て促進されることは経験的に広く知られていることであ
る。
【0004】また、プリント画像は、人に触れられるこ
と等の原因によって、染みが発生したり縁が破れてしま
ったりするなどの損傷が生じる場合もある。このような
損傷も、長い年月の経過を考えれば、前述した自然な劣
化の一態様として捉えることができる。
【0005】プリント画像の劣化に関しては、例えば下
記の文献に説明がある。 石井鐵太、高橋則英、松田義弘 カラー写真画像の安定性を探るV 日本写真芸術学会誌、平成9年度、第6巻・第1号
【0006】
【発明が解決しようとする課題】デジタルカメラの中に
は、撮影時のカメラの動作設定を選択する撮影モードと
して「セピアモード」などというものが用意されている
ものがある。このセピアモードを選択して撮影を行なう
と、全ての色成分を赤茶系のものに変換する画像処理が
施された撮影画像が記録される。このような画像処理が
施された画像には年月を経た写真の風情が感じられるの
で、そのような風合いを望む場合にセピアモードは利用
される。
【0007】このように、撮影画像の画質は鮮明である
ことが常に要求されるとは限らず、ときには画像に特別
な味付けを行なうことが望まれることもある。以上の事
情を鑑み、撮影画像に年月を経て枯れた味付けを施す新
たな手法を提供することが本発明が解決しようとする課
題である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る画像処理装
置は、元の画像がプリントされたプリント紙における該
画像の劣化の想定を行なうシミュレーション手段と、前
記プリント紙にプリントされた画像を前記想定に基づい
て劣化させてなる画像を生成する画像生成手段と、を有
するように構成することによって前述した課題を解決す
る。
【0009】上記の構成によれば、シミュレーション手
段がプリント紙にプリントされた画像の劣化の想定を行
ない、その想定結果に基づいて画像生成手段がプリント
紙に印刷された元の画像についての劣化画像を生成する
ので、劣化が進行したプリント画像を元の画像から得る
ことができる。
【0010】なお、上述した本発明に係る画像処理装置
において、前記シミュレーション手段は、前記元の画像
が前記プリント紙にプリントされてからの時間の経過に
応じて進行する該プリント紙における該元の画像の退色
の想定を行なうように構成することができる。
【0011】この構成によれば、退色による劣化の進行
したプリント画像を得ることができる。ここで、前記シ
ミュレーション手段によって行なわれる前記元の画像の
退色の想定は、前記プリント紙において該元の画像の表
現のために用いられている色毎に行なわれるように構成
することもできる。
【0012】この構成によれば、退色の想定を色毎に行
なうので、退色による劣化の進行の様子がより正確に表
現されたプリント画像を得ることができる。また、前述
した本発明に係る画像処理装置において、前記シミュレ
ーション手段は、前記元の画像である撮影画像が撮影さ
れた日時からの経過時間に基づいて前記想定を行なうよ
うに構成することができる。
【0013】この構成によれば、撮影時に現実にプリン
トしたプリント画像と同程度の劣化が生じている画像を
得ることができる。ここで、前記シミュレーション手段
は、更に、前記元の画像がプリントされたプリント紙を
保管する環境の温度、湿度、若しくは明るさのうちの少
なくとも1つの条件に基づいて前記想定を行なうように
構成することもできる。
【0014】この構成によれば、保管されていた環境に
より劣化の進行の程度が異なってくるプリント画像と同
程度の劣化画像を得ることができる。また、前述した本
発明に係る画像処理装置において、前記シミュレーショ
ン手段は、前記プリント紙にプリントされている画像に
生じる染みの想定を行なうように構成することができ
る。
【0015】この構成によれば、染みによる劣化が生じ
たプリント画像を得ることができる。ここで、前記シミ
ュレーション手段は、前記元の画像である撮影画像が撮
影された日時からの経過時間に基づいて前記想定を行な
うように構成することもできる。
【0016】この構成によれば、画像撮影後直ちにプリ
ントしたプリント画像と同程度の量の染みによる劣化が
生じている画像を得ることができる。なお、ここで、前
記画像生成手段は、前記シミュレーション手段によって
行なわれた前記想定に基づき、前記プリント紙にプリン
トされた元の画像における染みの発生が想定された部分
の画像の解像度を低下させるように構成することができ
る。
【0017】この構成によれば、プリント画像に生じた
染みに似た効果を劣化画像において表現することができ
る。また、前述した本発明に係る画像処理装置におい
て、前記シミュレーション手段は、前記プリント紙に生
じる破損の想定を行なうように構成することもできる。
【0018】この構成によれば、破損による劣化が生じ
たプリント画像を模倣することができる。また、ここ
で、前記元の画像は画像データによって表現されてお
り、前記シミュレーション手段は、前記画像データに基
づいて前記元の画像が再生表示された回数に基づいて前
記想定を行なうように構成することもできる。
【0019】染みの劣化や破損の劣化はプリント画像を
手で触れたことが原因で生じることが多い。ここで、プ
リント画像を手で触れてしまうことがあるのはプリント
画像を閲覧するときが殆どである。そこで、この構成で
は、プリント画像を閲覧することと元の画像の再生表示
を行なうこととを同様の事象であるとみなし、その再生
回数に基づいてこれらの劣化の発生の想定を行なうよう
にする。こうすることにより、実際のプリント画像の扱
われ方と同等の頻度でこれらの劣化の発生を想定するこ
とが可能となる。
【0020】また、ここで、前記シミュレーション手段
は、前記元の画像についての予め指定される再生回数に
基づいて前記想定を行なうように構成することもでき
る。この構成によれば、染みの劣化や破損の劣化の想定
が、任意に指定された再生回数に基づいて行なわれるの
で、その指定された回数の閲覧を行なったことによって
染みの劣化や破損の劣化が生じたプリント画像を模した
画像を得ることができる。
【0021】また、前述した本発明に係る画像処理装置
において、前記シミュレーション手段は、前記元の画像
が前記プリント紙にプリントされてからの時間の経過に
応じて進行する該プリント紙における該元の画像の退色
の想定、該プリント紙に生じる染みの想定、及び該プリ
ント紙の破損の想定のうちの少なくとも2つ以上を組み
合わせて前記想定を行なうように構成することができ
る。
【0022】この構成によれば、退色による劣化、染み
の劣化、破損の劣化のうちの2つ以上の劣化が複合して
生じているプリント画像を得ることができる。また、前
述した本発明に係る画像処理装置において、前記画像生
成手段によって生成された画像を記録する記録手段を更
に有するように構成することもできる。
【0023】この構成によれば、劣化の想定に基づいて
劣化させたプリント画像を残しておくことが可能とな
る。なお、データによって表現されている元の画像がプ
リントされたプリント紙における該画像の劣化の想定を
行なう処理と、前記想定に基づいて前記元の画像を表現
するデータから前記プリント紙にプリントされている元
の画像を劣化させた画像を表現するデータを生成する処
理と、をコンピュータに実行させるためのプログラムで
あっても、該プログラムを標準的なコンピュータに読み
込ませて実行させることにより、前述した本発明に係る
画像処理装置と同様の作用・効果を生じさせることがで
き、前述した課題が解決される。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明を実施する画像処理
装置の構成を示す図である。同図において、CPU1
1、補助記憶部12、主記憶部13、フラッシュメモリ
14、表示部15、メモリカードI/F16、画像処理
部17は、バス19を介して相互に接続されており、C
PU11による管理の下で相互にデータ授受を行なうこ
とができる。
【0025】CPU11は、図1に示す画像処理装置全
体の動作制御を行なう中央演算装置である。補助記憶装
置12は、この画像処理装置による画像処理が施された
後の画像データを記憶媒体に記憶して保存するものであ
り、例えばHDD(ハードディスク)装置やMO(光磁
気)ディスクドライブ装置などを備えて構成される。
【0026】主記憶部13は例えばDRAMを備えて構
成され、CPU11や画像処理部17によってワークメ
モリとして使用される。フラッシュメモリ14は、この
画像処理装置全体の動作制御をCPU11に行なわせる
ための制御プログラムが格納されている。
【0027】表示部15は例えばLCD(Liquid Cryst
al Display)であり、画像データに対してこの画像処理
装置で画像処理が施された後の画像の表示を行なう。メ
モリカード16は画像データが格納されるメモリを有し
ており、この画像処理装置から着脱可能である。本実施
形態においては、この画像処理装置で画像処理を施す対
象である画像データがこのメモリカード16に予め格納
されている。
【0028】画像処理部17は、CPU11の管理下で
必要に応じて画像データに対して行なわれる、例えばJ
PEG(Joint Photographic Experts Group)などの画
像圧縮・画像伸張の処理、後述する染み劣化のシミュレ
ーションのためのフィルタ処理、あるいは後述する破損
劣化のシミュレーションのための画像の合成処理などを
行なう。
【0029】操作入力部18はこの画像処理装置を使用
するユーザによって操作されるスイッチ類であり、これ
らの操作の内容が取得されてCPU11に伝えられる。
次に、図1に示す画像処理装置で画像データに施す劣化
再現処理について説明する。劣化再現処理は、プリント
画像の提示回数、プリント画像を保管する環境の気象条
件、及びプリント画像が作成されてからの経過時間をパ
ラメータとしてデジタルカメラ等で撮影された元の撮影
画像を劣化させるシミュレーションを行ない、その結果
である劣化した後の画像を表示部に表示させる処理であ
る。
【0030】まず、これらのパラメータについて具体的
に説明する。プリント画像の提示回数としては、撮影画
像をこの画像処理装置で再生した回数をパラメータとし
て使用する。このために、元の撮影画像データが格納さ
れている画像ファイルにこの再生回数を記録するデータ
領域を確保し、画像処理装置で画像再生が行なわれる度
にこのデータ領域に記録される再生回数を更新していく
ようにする。なお、この再生回数としてユーザが任意の
回数を画像処理装置に設定できるようにしてもよく、ま
た、例えば1年当たり5回の再生が行なわれるなどとい
うように、再生回数を予め固定値として用意しておいて
パラメータとして使用するようにしてもよい。
【0031】以降の説明ではこの再生回数のパラメータ
をN[回]と表記する。気象条件としては、プリント画
像を保管する仮想の環境についての年平均の気温や湿度
をパラメータとして使用する。これらの値は、ユーザに
よって任意の値が画像処理装置に設定できるようにし、
ユーザによる値の設定が特になされなければ例えば東京
でのこれらの値(年平均気温:16.9℃、年平均湿
度:60%)をパラメータとして使用するようにする。
また、世界の各都市の年平均気温及び湿度の一覧を示す
テーブルを予め用意しておき、ユーザが都市名を入力す
ることによってその年に対応する年平均気温及び湿度が
パラメータとして選択されるようにしてもよい。
【0032】以降の説明では年平均気温のパラメータを
Ty[℃]、年平均湿度のパラメータをHy[%]と表
記する。経過時間のパラメータとしては、元の撮影画像
データが格納されている画像ファイルに示されている元
の撮影画像の撮影日時をプリント画像の作成日時とみな
し、この作成日時からこの劣化再現処理の実行日時まで
の経過時間を使用する。なお、この経過時間のパラメー
タについても任意の値がユーザによって画像処理装置に
設定できるようにしてもよい。
【0033】以降の説明ではこの経過時間のパラメータ
をT[年]とする。次に、劣化再現処理の具体的な処理
内容について説明する。本実施形態における劣化再現処
理では、退色劣化、染み劣化、破損劣化の3種類の劣化
をシミュレートする。以下、これらのシミュレーション
の原理について説明する。
【0034】まず、退色劣化はプリント画像の保存条件
に基づきプリント画像が作成されてから後の色素の退色
のシミュレーションを行なうものである。カラープリン
トの画像は一般的にY(イエロー)、M(マゼンタ)、
C(シアン)の3色の色素を用いて形成されており、こ
れらの各色素の退色は不均一に進行する。これらの色素
の退色の進行に加え、カラープリントではイエローステ
インと呼ばれる黄ばみの発生による劣化が生じる。
【0035】本実施形態では、この色素の退色及びイエ
ローステインに基づくプリント画像の退色劣化を下記の
式で表現する。 YO =YI ×(TY t ×HY t )+YS MO =MI ×(TM t ×HM t ) CO =CI ×(Tc t ×Hc t ) なお、上記の式において、YO 、MO 、CO は、退色劣
化後の画像を構成する各画素についての各色のレベル
(強度)を示し、YI 、MI 、CI は元の撮影画像を構
成する各画素についての各色のレベルを示している。な
お、ここで、デジタルカメラ等で撮影されて記録された
撮影画像データは、R(赤)、G(緑)、B(青)のい
わゆる原色系の3原色のレベルによって画像を構成する
各画素の色表現がなされていることが多いのに対し、上
記の式はY、M、Cのいわゆる補色系の3原色のレベル
の変換を各画素で行なうため、上式を適用する際には原
色系から補色系への色成分の変換を行なうべき場合のあ
ることに留意する必要がある。
【0036】また、上式においてTY 、TM 、TC はY
MC各色における気温劣化係数である。気温劣化係数と
は、ある気温の環境でプリント画像が保管された場合に
おける単位時間(ここでは1年)当たりの各色の退色の
度合いを示す係数である。プリント画像の保管環境の気
温によって異なるこの気温劣化係数の例を図2にグラフ
で示す。同図に示す例では、保存環境の気温に起因する
プリント画像の退色の進行はYが最も早く、以下M、C
の順となっている。
【0037】また、上式においてHY 、HM 、HC はY
MC各色における湿度劣化係数である。湿度劣化係数と
は、ある湿度の環境でプリント画像が保管された場合に
おける単位時間(ここでは1年)当たりの各色の退色の
度合いを示す係数である。この湿度劣化係数の例を図3
にグラフで示す。同図に示す例では保存環境の湿度に起
因するプリント画像の退色の進行は各色ともほぼ同等と
なっている。
【0038】また、上式においてYSはイエローステイ
ン係数である。イエローステイン係数とは、プリント画
像におけるイエローステインの発生の程度をフルスケー
ルであるYのレベルに対する比率で示す係数である。こ
のイエローステイン係数の例を図4にグラフで示す。同
図に示すように、イエローステイン係数はプリント画像
が作成されてからの経過時間に基づいてその値が定まる
関数となっている。
【0039】ここで、具体的な値を上記の式に代入した
ときの数値例を示す。例えば、Tyが15℃、Hyが6
0%、Tが5年に設定されているとする。この場合にお
けるTY 、TM 、TC 、HY 、HM 、HC 、及びYSの
値を図2、図3、及び図4から求める。
【0040】図2からTy=15℃における値を読むと
Y =0.985、TM =0.987、TC =0.98
9となる。また、図3からHy=60%の値を読むとH
Y =HM =HC =0.98となる。
【0041】更に、図4からT=5年の値を読むとYS
=0.09%となる。これらの値を上記の式に代入する
と、 YO =YI ×(0.9855 ×0.985 )+YS =YI ×0.84+YS MO =MI ×(0.9875 ×0.985 ) =MI ×0.85 CO =CI ×(0.9895 ×0.985 ) =CI ×0.86 ここで、元の撮影画像データの各画素の色表現をYMC
の各色とも0〜255の256階調で行なっているとす
れば、上記の式は、 YO =YI ×0.84+255×0.0009 MO =MI ×0.85 CO =CI ×0.86 となる。
【0042】退色劣化のシミュレーションを図1の画像
処理装置で行なわせるには、図2、図3、及び図4にグ
ラフで示したようなデータに相当するテーブルをフラッ
シュメモリ14に予め記録させておき、CPU11に、
前述したパラメータに対応するこれらの数値をこのテー
ブルから抽出して前記の式に代入して上記の式を導き出
す処理を行なわせ、更にこの式を元の撮影画像データに
適用する処理を行なわせることで可能となる。
【0043】次に染み劣化のシミュレーションについて
説明する。染み劣化は、プリント画像において人に触れ
られた部分の画像に発生する染みが時間の経過と共にひ
どくなっていく劣化である。このシミュレーションで
は、図1に示す画像処理装置での画像再生回数に応じた
頻度で(例えば再生が10回行なわれる毎に)、指先に
相当する広さの部分を元の画像の全体からランダムに1
つずつ抽出し、その抽出された部分の画像データに対し
てぼかしの処理、すなわち解像度を低下させる処理を施
すことで染み劣化を表現する。
【0044】この染み劣化のシミュレーションにおける
ぼかしの処理は、抽出された部分の画像データに対して
LPF(低域通過フィルタ)処理を施すことによって実
現することとし、このフィルタにおける通過域の周波数
を、プリント画像が作成されてから後の経過時間が長く
なるについて低下させるように変化させる。このフィル
タの周波数特性における通過域の周波数が低いほど、フ
ィルタ処理が施された後の画像のぼけはよりひどくな
る。図5はこの染み劣化のシミュレーションで用いるL
PFの周波数特性の例をグラフで示したものである。同
図に示すように、このLPFの特性は経過時間Tの値が
大きくなるほど高域成分の減衰量が大きくなっている。
【0045】染み劣化のシミュレーションを図1の画像
処理装置で行なわせるには、図5にグラフで示したよう
なデータに相当するテーブルをフラッシュメモリ14に
予め記録させておき、CPU11に、前述したパラメー
タTに対応するこれらの数値をこのテーブルから抽出さ
せる処理を行なわせ、更に抽出されたデータを画像処理
部17に送付してLPF処理を画像処理部17に行なわ
せることで可能となる。
【0046】なお、この染みの発生頻度をランダムな間
隔にしてもよい。次に破損劣化のシミュレーションにつ
いて説明する。破損劣化のシミュレーションは、プリン
ト画像の縁を破いてしまう劣化を模すようにするもので
あり、図1に示す画像処理装置での画像再生回数に応じ
た頻度で(例えば再生が30回行なわれる毎に)、元の
撮影画像の周辺部に図6に示すような破損パターンを重
ね合わせる画像合成を行なうことで破損劣化を表現す
る。
【0047】図6に示している破損パターンには、
(a)画像の左縁に生じる破損の形状を示す左破損パタ
ーン、(b)画像の右縁に生じる破損の形状を示す右破
損パターン、(c)画像の上縁に生じる破損の形状を示
す上破損パターン、(d)画像の下縁に生じる破損の形
状を示す下破損パターン、の4種のパターンそれぞれに
ついて3種類の破損形状のパターンが用意されている。
破損劣化のシミュレーションを図1の画像処理装置で行
なわせるには、これらの破損パターンを表現する画像デ
ータをフラッシュメモリ14に予め記録させておき、C
PU11に、フラッシュメモリ14からこの破損パター
ンの画像データを任意に抽出させる処理を行なわせ、更
に抽出されたデータを画像処理部17に送付して元の撮
影画像と合成いる処理を画像処理部17に行なわせるこ
とで可能となる。
【0048】なお、元の撮影画像のうちの上下左右いず
れの縁に破損が生じるか、縁のうちのどこの位置に破損
が生じるか、更に破損形状として図6に示すうちのどの
形状を用いるかについてはランダムに決定されるように
するが、勿論、ユーザが予め指定できるようにしてもよ
い。
【0049】本実施形態における劣化再現処理は、図7
にその処理の概略の流れを示すように、(1)まず、元
の撮影画像に縁を生成する処理を行ない、更にユーザの
指示に応じてその画像に上述した(2)退色劣化、
(3)染み劣化、(4)破損劣化の3種類の画像処理を
元の撮影画像に順次施すことによって劣化したプリント
画像を生成するというものである。
【0050】なお、以下の説明においては、これらの3
種類の劣化パターンを、退色劣化については劣化パター
ン1、染み劣化については劣化パターン2、破損劣化に
ついては劣化パターン3とそれぞれ呼ぶこととする。次
に、図1のCPU11によって行なわれるプリント画像
再生処理について図8を参照しながら説明する。このプ
リント画像再生処理は、メモリカード16に記録されて
いる撮影画像からプリント画像を作成して表示部15で
表示再生させる処理であり、ユーザの指示によっては前
述した画像劣化処理を施したプリント画像を再生表示さ
せ、あるいはそのプリント画像を補助記憶装置12にお
ける記憶媒体に記録させる処理を行なう。
【0051】図1に示す画像処理装置では、その再生動
作の内容を特定する3つの動作モードが定義されてい
る。その第一の動作モードは画像劣化処理を施さないプ
リント画像を再生表示する「劣化なし」モードであり、
第二の動作モードは、前述した経過時間のパラメータT
として元の撮影画像の撮影日時からプリント画像再生処
理の実行日時までの経過時間を用い、前述した3つの劣
化パターン全ての劣化を生じさせる画像劣化処理を施し
たプリント画像を再生表示する「通常」モード、第三の
動作モードは、この経過時間のパラメータTとして、ユ
ーザが任意に設定した値を用い、前述した3つの劣化パ
ターンの劣化をユーザの選択に応じて生じさせる画像劣
化処理を施したプリント画像を再生表示する「任意」モ
ードである。なお、ユーザが動作モードの指定に関し何
ら操作入力部18に対して指示操作を行なわないままに
プリント画像再生処理が開始されたときには、デフォル
トの動作モードである通常モードによるプリント画像の
再生表示のための処理が開始される。
【0052】図8に示すプリント画像再生処理の処理内
容を示すフローチャートにおいて、(a)はメインフロ
ーを示し、(b)は(a)にS111の処理として示さ
れている劣化再現処理の詳細な処理内容を示している。
(a)に示すメインフローは、ユーザが操作入力部18
の操作を行なってなされるプリント画像の再生の指示を
CPU11が検出することによって開始される。
【0053】まずS101において、メモリカード16
に記録されている撮影画像データが読み出されて画像処
理部17へと送られ、デコード処理、すなわちJPEG
等の画像圧縮方式によりデータ圧縮が行なわれているそ
の撮影画像データに対する画像データ伸張処理が行なわ
れる。デコード処理が施された画像データは主記憶部1
3に一旦格納される。
【0054】S102では、S101の処理が施された
後の撮影画像データが変更され、撮影画像の周囲に縁が
生成され、プリント画像が作成される。S103では劣
化の再現を行なうか否か、すなわち前述した動作モード
として通常モード若しくは任意モードが選択されている
か否かが判定される。そして、この判定結果がYesな
らばS104に処理が進み、この判定結果がNo、すな
わち動作モードとして劣化なしモードが選択されている
のであればS112に処理が進む。
【0055】S104では、動作モードとして通常モー
ドが選択されているか否かが判定され、この判定結果が
YesならばS105に処理が進み、この判定結果がN
o、すなわち動作モードとして任意モードが選択されて
いるのであればS108に処理が進む。
【0056】S105では、劣化パターン1、2、3の
全てが選択される。S106では、前述したパラメータ
Ty、Hy、T、Nの値を得るための条件が取得され
る。本実施形態においては、予め指定されているプリン
ト画像を保管する都市名、及びメモリカード16におい
て元の撮影画像データが格納されていた画像データファ
イルに記録されていた画像の撮影日時及びこの画像処理
装置での再生回数が取得される。
【0057】S107では前ステップで取得されたパラ
メータ条件に基づき、既に説明した手法によって、都市
名からパラメータTy及びHyが、そして撮影日時から
Tがそれぞれ生成され、また再生回数がパラメータNと
される。そして、このS107の処理を終えた後にはS
111に処理が進む。
【0058】S108では、劣化パターンの選択が行な
われる。ここでは、前述した劣化パターン1、2、3の
うちのいずれか1つ以上をユーザが操作入力部18を操
作することによって選択させ、その選択結果をCPU1
1が取得する。S109では、前述したパラメータT
y、Hy、T、Nの値を得るための条件が取得される。
本実施形態においては、プリント画像を保管する都市名
や経過時間、及びこの画像処理装置での再生回数がユー
ザによって指定されて取得される。
【0059】S110では、前ステップで取得されたパ
ラメータ条件に基づき、既に説明した手法によって、パ
ラメータTy、Hy、T、Nが生成される。S111で
は、図8(b)に示す劣化再現処理が実行される。図8
(b)について説明すると、まず、S201において、
前述したS105またはS108の処理によって劣化パ
ターン1、すなわち退色劣化が選択されたか否かが判定
され、この判定結果がYesのときにのみ、S202に
おいて、S107またはS110の処理によって得られ
たTy、Hy、Tの各パラメータに基づく退色処理が実
行される。退色処理では、図2、図3及び図4のグラフ
で表現されているデータが格納されているフラッシュメ
モリ14が参照され、Ty、Hy、Tの各パラメータに
対応する気温劣化係数、湿度劣化係数、イエローステイ
ン係数が選択され、そして、これらの係数が代入されて
得られる前述した色変換式をS102の処理により作成
されたプリント画像における各画素のデータに適用させ
る処理が行なわれる。
【0060】S203では、前述したS105またはS
108の処理によって劣化パターン2、すなわち染み劣
化が選択されたか否かが判定され、この判定結果がYe
sのときにのみ、S204において、S107またはS
110の処理によって得られたT及びNのパラメータに
基づく染み処理が実行される。染み処理では、まず、例
えば10回程度の再生毎に1つずつ生じさせる染みを今
回の再生表示で新たに発生させるか否かがパラメータN
に基づいて決定される。その結果、染みを発生させる決
定がされたときは図5のグラフで表現されているデータ
が格納されているフラッシュメモリ14が参照されてパ
ラメータTに対応する周波数特性が選択され、その周波
数特性を呈するLPF処理を画像処理部17に行なわせ
る。LPF処理は、S102で作成されたプリント画像
において任意に選択された指先相当の面積である部分領
域に対して行なわれる。
【0061】S205では、前述したS105またはS
108の処理によって劣化パターン3、すなわち破損劣
化が選択されたか否かが判定され、この判定結果がYe
sのときにのみ、S206において、S107またはS
110の処理によって得られたパラメータNに基づく破
損処理が実行される。破損処理では、まず、例えば30
回程度の再生毎に1つずつ生じさせる画像縁部の破損を
今回の再生表示で新たに発生させるか否かがパラメータ
Nに基づいて決定される。その結果、破損を発生させる
決定がされたときには、破損を発生させるプリント画像
の縁部の位置が任意に選択され、図6に示すものからそ
の位置のものとして適切な破損パターンを表現するデー
タがフラッシュメモリ14から選択されて読み出され
る。そして、読み出された破損パターンとプリント画像
とを合成する処理を画像処理部17に行なわせる。
【0062】以上のS205、S206の処理を終えた
後には図8(b)の劣化再現処理が終了し、図8(a)
のS112へ処理が進む。S112では、以上までの処
理によって画像処理の施された撮影画像データを表示部
15へ転送し、そのデータで表現される画像を表示再生
させる。
【0063】S113では、メモリカード16における
元の撮影画像データが格納されていた画像データファイ
ルに記録されていたこの画像処理装置での再生回数を示
す情報が更新される。S114では、動作モードとして
任意モードが選択されているか否かが判定され、この判
定結果がYesならばS115に処理が進み、この判定
結果がNo、すなわち動作モードとして通常モード若し
くは劣化なしモードが選択されているのであればS11
6に処理が進む。
【0064】S115では、表示部15で現在表示再生
されている、任意モードによる画像処理が施されたプリ
ント画像をユーザが参照すると入力される、このプリン
ト画像でユーザが満足したか否かを示す操作入力部18
への操作入力の結果が、満足したことを示す「OK」の
入力であったか否かが判定され、この判定結果がYes
ならばS116に処理が進む。一方、このS115の判
定結果がNoならばS108へ処理が戻り、上述した処
理が繰り返される。
【0065】S116では、表示部15で現在表示再生
されているプリント画像の記録を行なうか否かを示すユ
ーザによる操作入力部18への操作入力の結果が、記録
を行なうことを示しているか否かが判定され、この判定
結果がYesのときにのみS117において、表示部1
5で表示再生されているプリント画像を表現する画像デ
ータの記憶媒体への記録を補助記憶装置12に行なわせ
る。なお、このとき、必要であればプリント画像を表現
する画像データに対する画像データの圧縮処理を画像処
理部17に行なわせる。
【0066】以上の処理を終えた後には、このプリント
画像再生処理が終了する。以上のプリント画像再生処理
をCPU11が行なうことにより、経時的な劣化が進行
して得られるプリント画像を模した画像が得られる。な
お、図1に示す画像処理装置は、標準的な構成を有する
コンピュータ、すなわち、制御プログラムを実行するこ
とで各構成要素を制御するCPUと、ROMやRAM及
び磁気記憶装置などからなり、CPUに各構成要素を制
御させる制御プログラムの記憶やCPUが制御プログラ
ムを実行する際のワークエリアあるいは各種データの記
憶領域として使用される記憶部と、ユーザによる操作に
対応する各種のデータが取得される入力部と、ディスプ
レイなどに各種のデータを提示してユーザに通知する出
力部と、ネットワークに接続するためのインタフェース
機能を提供するI/F部とを備えるコンピュータを用い
て構成することもできる。従って、図1のCPU11に
よって行なわれるプリント画像再生処理を前述したよう
な標準的な構成を有するコンピュータに行なわせるため
の制御プログラムを作成し、その制御プログラムをその
コンピュータに読み込ませて実行させることにより、こ
のようなコンピュータで本発明を実施することができ
る。なお、この場合には、画像処理部17によって行わ
れる各種の画像処理をコンピュータの有するCPUで行
なわせるための画像処理プログラムをその制御プログラ
ムの一部として加えておくようにする。
【0067】また、このような制御プログラムをコンピ
ュータで読み取り可能な記録媒体に記録させ、そのプロ
グラムを記録媒体からコンピュータに読み出させて実行
させることによって本発明をコンピュータで実施するこ
とも可能である。このときに使用可能な記録媒体として
は、例えば、コンピュータに内蔵若しくは外付けの付属
装置として備えられるROMやハードディスク装置など
の記憶装置、あるいはフレキシブルディスク、MO(光
磁気ディスク)、CD−ROM、DVD−ROMなどと
いった携帯可能記録媒体等が利用できる。また、記録媒
体はネットワークを介してコンピュータと接続される、
プログラムサーバとして機能するコンピュータが備えて
いる記憶装置であってもよい。この場合には、制御プロ
グラムを表現するデータ信号で搬送波を変調して得られ
る伝送信号を、プログラムサーバから伝送媒体であるネ
ットワークを通じて伝送するようにし、コンピュータで
は受信した伝送信号を復調して制御プログラムを再生す
ることで当該制御プログラムを実行できるようになる。
【0068】その他、本発明は、上述した実施形態に限
定されることなく、種々の改良・変更が可能である。例
えば、前述した退色劣化に関し、撮影画像からプリント
画像を作成するラボ(現像所)の違いにより気温劣化係
数、湿度劣化係数、イエローステイン係数は異なってい
る。その一例として、図9に気温劣化係数のラボ毎の違
いの例を示す。同図はA社とB社の2つのラボでのY色
についての気温劣化係数の変化の傾向を同一のグラフ上
に表したものであり、その違いが顕著に表れている。
【0069】そこで、図2、図3、図4にグラフで示し
たこれらの係数を前述したパラメータから取得するため
のテーブルをラボ毎にフラッシュメモリ14に用意して
おくようにし、また図8に示したプリント画像再生処理
のS106及びS109の処理では予めユーザによって
画像処理装置に設定されているラボ名を取得し、続くS
107及びS110の処理では取得されたラボ名に対応
するテーブルの参照によって気温劣化係数、湿度劣化係
数、イエローステイン係数を取得して色変換式を作成す
るようにすれば、ラボの違いによって異なる劣化が生じ
ているプリント画像を模した画像を得ることができるよ
うになる。
【0070】また、退色劣化に関し、プリント画像では
光の照射によっても退色劣化が生じるが、上述した実施
形態ではプリント画像の保管環境においてそのプリント
画像に照射される光の影響を考慮していない。そこで、
この光の影響を退色劣化で考慮した画像処理を行なった
画像を得るようにしてもよい。
【0071】前述した実施形態における退色劣化では、
イエローステインを除外して考えると、元の撮影画像の
各画素におけるYMC各色のレベルに対して気温による
劣化の程度及び湿度による劣化の程度を乗じた結果を退
色後のその画素のYMC各色のレベルとして得ている
が、光の照射による劣化を考慮するには、これらに加え
て光の照射による劣化を乗じるようにすればよい。すな
わち、C=C1 t ×C2 t ×C3 tなる総合劣化係数C
を元の撮影画像の各画素におけるYMC各色のレベルに
対して乗じた結果を退色後の画像の各画素におけるYM
C各色のレベルとすればよい。ここで、C1 は前述した
気温劣化係数、C2 は前述した湿度劣化係数であり、C
3 は光照射劣化係数である。この光照射劣化係数は、気
温劣化係数及び湿度劣化係数と同様に、予め行なった保
管環境の明るさに対する退色の程度の実験の結果をテー
ブルとして用意しておくようにする。
【0072】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明は、
元の画像がプリントされたプリント紙における該画像の
劣化の想定を行ない、その想定の結果に基づいて該プリ
ント紙にプリントされた画像についての劣化画像を生成
することにより、劣化が進行したプリント画像を元の画
像から得ることができ、この結果、元の撮影画像に年月
を経て枯れた味付けを施すことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する画像処理装置の構成を示す図
である。
【図2】気温劣化係数の例をグラフで示した図である。
【図3】湿度劣化係数の例をグラフで示した図である。
【図4】イエローステイン係数の例をグラフで示した図
である。
【図5】染み劣化のシミュレーションに用いるLPFの
周波数特性の例をグラフで示した図である。
【図6】破損パターンの例を示す図である。
【図7】劣化再現処理の流れの概要を示す図である。
【図8】プリント画像再生処理の処理内容を示すフロー
チャートである。
【符号の説明】
11 CPU 12 補助記憶装置 13 主記憶部 14 フラッシュメモリ 15 表示部 16 メモリカード 17 画像処理部 18 操作入力部 19 バス
【手続補正書】
【提出日】平成13年12月18日(2001.12.
18)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する画像処理装置の構成を示す図
である。
【図2】気温劣化係数の例をグラフで示した図である。
【図3】湿度劣化係数の例をグラフで示した図である。
【図4】イエローステイン係数の例をグラフで示した図
である。
【図5】染み劣化のシミュレーションに用いるLPFの
周波数特性の例をグラフで示した図である。
【図6】破損パターンの例を示す図である。
【図7】劣化再現処理の流れの概要を示す図である。
【図8】プリント画像再生処理の処理内容を示すフロー
チャートである。
【図9】気温劣化係数のラボによる違いの例をグラフで
示した図である。
【符号の説明】 11 CPU 12 補助記憶装置 13 主記憶部 14 フラッシュメモリ 15 表示部 16 メモリカード 17 画像処理部 18 操作入力部 19 バス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B057 AA11 CA01 CA08 CA12 CA16 CB01 CB08 CB12 CB16 CD11 CE17 5C077 LL11 MP08 PP33 PP37 PP48 PQ12 PQ23 SS06 5C079 HA19 HB02 LB11 MA04 MA11 MA17 NA03 NA21

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 元の画像がプリントされたプリント紙に
    おける該画像の劣化の想定を行なうシミュレーション手
    段と、 前記プリント紙にプリントされた画像を前記想定に基づ
    いて劣化させてなる画像を生成する画像生成手段と、 を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記シミュレーション手段は、前記元の
    画像が前記プリント紙にプリントされてからの時間の経
    過に応じて進行する該プリント紙における該元の画像の
    退色の想定を行なうことを特徴とする請求項1に記載の
    画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記シミュレーション手段によって行な
    われる前記元の画像の退色の想定は、前記プリント紙に
    おいて該元の画像の表現のために用いられている色毎に
    行なわれることを特徴とする請求項2に記載の画像処理
    装置。
  4. 【請求項4】 前記シミュレーション手段は、前記元の
    画像である撮影画像が撮影された日時からの経過時間に
    基づいて前記想定を行なうことを特徴とする請求項1に
    記載の画像処理装置。
  5. 【請求項5】 前記シミュレーション手段は、更に、前
    記元の画像がプリントされたプリント紙を保管する環境
    の温度、湿度、若しくは明るさのうちの少なくとも1つ
    の条件に基づいて前記想定を行なうことを特徴とする請
    求項4に記載の画像処理装置。
  6. 【請求項6】 前記シミュレーション手段は、前記プリ
    ント紙にプリントされている画像に生じる染みの想定を
    行なうことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装
    置。
  7. 【請求項7】 前記シミュレーション手段は、前記元の
    画像である撮影画像が撮影された日時からの経過時間に
    基づいて前記想定を行なうことを特徴とする請求項6に
    記載の画像処理装置。
  8. 【請求項8】 前記画像生成手段は、前記シミュレーシ
    ョン手段によって行なわれた前記想定に基づき、前記プ
    リント紙にプリントされた元の画像における染みの発生
    が想定された部分の画像の解像度を低下させることを特
    徴とする請求項6または7に記載の画像処理装置。
  9. 【請求項9】 前記シミュレーション手段は、前記プリ
    ント紙に生じる破損の想定を行なうことを特徴とする請
    求項1に記載の画像処理装置。
  10. 【請求項10】 前記元の画像は画像データによって表
    現されており、前記シミュレーション手段は、前記画像
    データから前記元の画像が再生表示された回数に基づい
    て前記想定を行なうことを特徴とする請求項6または9
    に記載の画像処理装置。
  11. 【請求項11】 前記シミュレーション手段は、前記元
    の画像についての予め指定される再生回数に基づいて前
    記想定を行なうことを特徴とする請求項6または9に記
    載の画像処理装置。
  12. 【請求項12】 前記シミュレーション手段は、前記元
    の画像が前記プリント紙にプリントされてからの時間の
    経過に応じて進行する該プリント紙における該元の画像
    の退色の想定、該プリント紙に生じる染みの想定、及び
    該プリント紙の破損の想定のうちの少なくとも2つ以上
    を組み合わせて前記想定を行なうことを特徴とする請求
    項1に記載の画像処理装置。
  13. 【請求項13】 前記画像生成手段によって生成された
    画像を記録する記録手段を更に有することを特徴とする
    請求項1から12までのうちのいずれか一項に記載の画
    像処理装置。
  14. 【請求項14】 データによって表現されている元の画
    像がプリントされたプリント紙における該画像の劣化の
    想定を行なう処理と、 前記想定に基づいて前記元の画像を表現するデータから
    前記プリント紙にプリントされている元の画像を劣化さ
    せた画像を表現するデータを生成する処理と、をコンピ
    ュータに実行させるためのプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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