JP2003167698A - 印刷ジョブ管理方法および印刷システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低機能スキャナからの印刷要求が無効となっ
た場合に発生する不都合を未然に防止し、且つユーザが
専用のクライアント端末を持っていなくてもサーバに印
刷ジョブが留まっている理由を把握することができるよ
うにする。 【解決手段】 サーバ３は、低機能スキャナ（Ｂ）１ｂ
からの印刷要求において、ユーザの印刷指示どおりの印
刷が行えない印刷無効を検知した場合、該当する印刷ジ
ョブを拒絶破棄せずに一時停止状態に保持し、且つ一時
停止した理由を設定してジョブ管理を行う。また、ユー
ザから上記一時停止ジョブの印刷指示の設定変更及び再
プリントの要求を受け付けると、該設定変更後の印刷指
示が有効であれば該当ジョブの一時停止を解除し、再プ
リントを行うように印刷制御する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、サーバやプリンタ
からネットワーク経由でプリンタ機能情報を収集するこ
とが可能なスキャナ（以下、「高機能スキャナ」とい
う。）と、サーバやプリンタからネットワーク経由でプ
リンタ機能情報を収集することが不可能なスキャナ（以
下、「低機能スキャナ」という。）とを具えた印刷シス
テムに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、サーバやプリンタからネットワー
ク経由でプリンタ機能情報を収集することができる高機
能スキャナと、サーバやプリンタからネットワーク経由
でプリンタ機能情報を収集することができない低機能ス
キャナとを具えた印刷システムがある。

【０００３】具体的に、高機能なスキャナは、サーバや
プリンタからネットワーク経由でプリンタが現在持って
いる紙の情報やフィニッシングの情報等を取得し、プリ
ンタに対して適切な指示を行うことができる。

【０００４】他方、低機能なスキャナは、サーバやプリ
ンタからネットワーク経由でプリンタ機能情報を収集す
ることができない。このため、このような低機能スキャ
ナでは、ジョブテンプレートと呼ばれる指示テンプレー
トを読み込んで、その指示どおりにスキャンしてサーバ
にデータを転送する構成を採っている。

【０００５】ところで、このジョブテンプレートは、ス
キャンするたびに作成するものではなく、予め事前に作
成しておくものであるため現在のプリンタの状態を反映
したものではない。

【０００６】従って、このような低機能のスキャナでジ
ョブテンプレートの指示付きでスキャンしたら、現在の
プリンタでは無効な指示があって印刷されない虞があ
る。

【０００７】従来、このようなケースが発生すると、
１．サーバがジョブを拒絶破棄する、２．サーバがプリ
ンタに印刷指示を勝手に投げてしまってプリンタが指定
された印刷指示情報を無視する、３．プリンタに投げら
れずにサーバにとどまる、のいずれかの動作を行うよう
になっている。

【０００８】上述の１．の場合では、スキャン作業自体
が無駄となり、また２．の場合では、更にユーザが意図
しない印刷になるので紙が無駄になる、また３．の場合
では、特に情報もなくサーバに留まるだけなので、ユー
ザにとっては何故印刷されないのか理由がわからないも
のとなっている。

【０００９】ここで、従来先行技術として、例えば、特
開平１０−２４０５５０号公報（以下、「先行技術１」
という。）、特開平１０−２４０５５１号公報（以下、
「先行技術２」という。）、特開平１０−２４０５５２
号公報（以下、「先行技術３」という。）に記載された
ものを示す。

【００１０】すなわち、これら各公報の先行技術１〜３
においては、（１）指示されたある装置が故障や機能不
足などで指示された処理が全くできない、（２）完全に
はできない場合は、その装置に命じた処理がユーザの目
的どおりには達成できない、（３）ユーザの指示した装
置より適切な装置があっても、ユーザの指示した装置で
しか処理できない、という問題点を解決する方法とし
て、「ユーザに問い合わせを行い、代替案があれば代替
案を提示して選択させる」という技術方式が開示されて
いる。

【００１１】ところが、この方式では、代替案の中でユ
ーザの望む結果がリストされない可能性があり、また、
スキャナから直接印刷指示を行ったユーザだと代替案を
提示できるクライアントを持っていない場合もある。

【００１２】そして、システムがユーザからの返答が受
け取れない場合には勝手にジョブを破棄、若しくは代替
プリンタに出すなどしてユーザが意図しない結果になる
可能性がある。

【００１３】つまり、先行技術特許は代替案を表示でき
るような高機能なスキャナや、ユーザがシステムからの
応答を受け取ることができる自分専用のクライアントＰ
Ｃが存在するようなリッチな環境を前提としている。

【００１４】すなわち、上述のような環境を前提として
いる先行技術１〜３の方式では、上述のプリンタ機能情
報を収集する機能及び代替案を提示する機能を持たない
低機能スキャナからの印刷要求が無効となった場合に、
上述の１．〜３．の処理動作を行うことにより発生する
不都合を解消できないものである。

【００１５】

【発明が解決しようとする課題】上述の如く、従来技術
では、プリンタ機能情報を収集する機能及び代替案を提
示する機能を持たない低機能スキャナからの印刷要求が
無効となった場合に、上述の１．〜３．の処理動作を行
うことにより発生する不都合を解消できないものとなっ
ている。

【００１６】そこで、本発明は上記実状を鑑み、低機能
スキャナからの印刷要求が無効となった場合に、サーバ
がジョブを拒絶することでスキャン作業が無駄となる、
またサーバが勝手にプリンタに印刷指示を投げ、プリン
タが指定された印刷指示情報を無視して印刷を実行する
ことでユーザが意図しない印刷となり印刷用紙の無駄と
なる、またプリンタに投げられずに特に情報も無くサー
バに留まることでユーザは何故印刷されないのかわから
ない、といったケースが発生することを未然に防止し、
且つユーザが専用のクライアント端末を持っていなくて
もサーバに印刷ジョブが留まっている理由を把握するこ
とができる印刷制御方法および印刷システムの提供を目
的とするものである。

【００１７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項１の発明は、ネットワーク経由でプリンタ能
力情報を収集する機能を有する高機能スキャナと、前記
ネットワーク経由でプリンタ能力情報を収集する機能を
持たない低機能スキャナと、前記高機能及び前記低機能
スキャナからの印刷要求を受付け該当するプリンタに対
して印刷依頼を行うサーバと、前記サーバからの印刷依
頼に応じて印刷を実行するプリンタとを具える印刷シス
テムにおける印刷ジョブ管理方法において、前記サーバ
は、前記低機能スキャナから印刷要求を受付けた際、該
印刷要求受付時に受信した印刷指示に設定されているユ
ーザ印刷指示どおりに印刷が可能か否かの印刷有効また
は印刷無効のチェックを行い、該チェックの結果、印刷
無効であれば、該当する印刷ジョブを拒絶せず、印刷指
示が無効であることを示す無効理由を該印刷ジョブに対
応付けて設定保持するとともに、該印刷ジョブを一時停
止することを特徴とする。

【００１８】また、請求項２の発明は、請求項１の発明
において、前記サーバは、前記設定保持された無効理由
をユーザに把握可能に通知することを特徴とする。

【００１９】また、請求項３の発明は、請求項２の発明
において、前記サーバは、前記通知に応じてユーザから
印刷指示の設定変更及び再印刷要求を受付けると、該変
更後の印刷指示による印刷が有効であるか無効であるか
を再度チェックし、有効である場合のみ印刷ジョブの停
止を解除して再印刷を行うことを特徴とする。

【００２０】また、請求項４の発明は、請求項１の発明
において、前記低機能スキャナは、前記サーバに転送す
べき印刷指示に、自機が低機能スキャナであることを前
記サーバに認識させるためのフラグ情報を付加すること
を特徴とする。

【００２１】また、請求項５の発明は、ネットワーク経
由でプリンタ能力情報を収集する機能を有する高機能ス
キャナと、前記ネットワーク経由でプリンタ能力情報を
収集する機能を持たない低機能スキャナと、前記高機能
及び前記低機能スキャナからの印刷要求を受付け該当す
るプリンタに対して印刷依頼を行うサーバと、前記サー
バからの印刷依頼に応じて印刷を実行するプリンタとを
具える印刷システムにおいて、前記サーバは、前記低機
能スキャナから印刷要求を受付けた際、該印刷要求受付
時に受信した印刷指示に設定されているユーザ印刷指示
を解析する解析手段と、前記解析手段の解析の結果に基
づき当該印刷指示に設定されているユーザ印刷指示どお
りの印刷が可能か否かの印刷有効または印刷無効のチェ
ックを行うチェック手段と、前記チェック手段のチェッ
クの結果、印刷無効であれば、当該印刷ジョブを拒絶せ
ず、印刷指示が無効であることを示す無効理由を該印刷
ジョブに対応付けて設定保持するとともに、当該印刷ジ
ョブを一時停止するジョブ管理手段とを具備することを
特徴とする。

【００２２】また、請求項６の発明は、請求項５の発明
において、前記サーバは、前記ジョブ管理手段により設
定保持された無効理由をユーザに把握可能に通知する通
知手段を更に具備することを特徴とする。

【００２３】また、請求項７の発明は、請求項６の発明
において、前記サーバは、前記通知手段の通知に応じて
ユーザから印刷指示の設定変更及び再印刷要求を受付け
る設定変更受付手段を更に具備し、前記チェック手段
は、前記設定変更受付手段により受付けた変更後の印刷
指示による印刷が有効であるか無効であるかを再度チェ
ックし、前記ジョブ管理手段は、前記チェック手段のチ
ェックの結果、変更後の印刷指示による印刷が有効であ
る場合のみ該当する印刷ジョブの停止を解除して再印刷
を行うべくジョブ管理を行うことを特徴とする。

【００２４】また、請求項８の発明は、請求項５の発明
において、前記低機能スキャナは、前記サーバに転送す
べき印刷指示に、自機が低機能スキャナであることを前
記サーバに認識させるためのフラグ情報を付加するフラ
グ情報付加手段を具備することを特徴とする。

【００２５】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
添付図面を参照して詳細に説明する。

【００２６】図１は、本発明を適用した印刷システム１
００の一構成例を示す図である。

【００２７】図１に示すように、この印刷システム１０
０は、スキャナ１（ａ，ｂ）と、クライアント端末２
と、サーバ３と、複数のプリンタ４（ａ〜ｎ）とをネッ
トワーク５に接続して構成されている。

【００２８】ここで、スキャナ１（ａ，ｂ）は、原稿Ｘ
をスキャンし、スキャンした原稿データとともにユーザ
の印刷指示を事前に設定されたサーバ３に対して送信す
る。

【００２９】尚、このシステムの前提条件としては、ス
キャナ１には、サーバ３やプリンタ４（ａ〜ｎ）からネ
ットワーク５経由でプリンタ機能情報を収集する能力を
具えたスキャナ（Ａ）１ａ（以下、「高機能スキャナ」
という。）と、サーバ３やプリンタ４（ａ〜ｎ）からネ
ットワーク５経由でプリンタ機能情報を収集する能力の
無いスキャナ（Ｂ）１ｂ（以下、「低機能スキャナ」と
いう。）とがある。

【００３０】具体的に、高機能スキャナ（Ａ）１ａで
は、プリンタ４（ａ〜ｎ）が現在持っている紙の情報や
フィニッシングの情報等を取得することができるため、
プリンタ４（ａ〜ｎ）に対して適切な指示を行うことが
できる。

【００３１】また、低機能スキャナ（Ｂ）１ｂでは、サ
ーバ３やプリンタ４（ａ〜ｎ）からネットワーク５経由
でプリンタ機能情報を収集する能力が無いため、ジョブ
テンプレート（JobTemplate）と呼ばれる指示テンプレ
ートを読み込んで、その指示どおりにスキャンしてサー
バ３にデータを送る。

【００３２】尚、このジョブテンプレートは、スキャン
するたびに作成するものではなく、事前に作成するもの
であるため現在のプリンタの状態を反映したものではな
い。

【００３３】そのため、ジョブテンプレートの指示つき
で低機能スキャナ（Ｂ）１ｂでスキャンしたら、現在の
プリンタでは無効な指示があって印刷されないケースが
発生する場合がある。

【００３４】また、クライアント端末２は、ユーザの自
分専用の端末であり、プリンタ４での印刷を指示した
り、サーバ３上にあるジョブをリスト可能なものであ
る。尚、具体的には、パーソナルコンピュータ（Ｐ／
Ｃ）等で構成される。

【００３５】また、サーバ３は、このシステムにおける
印刷の制御及び管理を行い、例えば、スキャナ１及びク
ライアント端末２から印刷要求を受け取り、これを印刷
指定に応じて、複数のプリンタ４のうち一台、または複
数台を使用して印刷処理を行う。尚、具体的に、このサ
ーバ３は、ワークステーション（Ｗ／Ｓ）や、パーソナ
ルコンピュータ（Ｐ／Ｃ）等で構成される。

【００３６】また、プリンタ４（４ａ〜４ｎ）は、サー
バ３から送信されてきた印刷指示に従って印刷を実行す
る。

【００３７】また、コンピュータネットワーク５は、こ
のシステムの各構成要素間を相互に通信接続するための
通信ネットワークであり、例えば、ローカルエリアネッ
トワーク（ＬＡＮ）等で構成される。

【００３８】次に、上述した印刷システム１００におけ
る低機能スキャナ（Ｂ）１ｂ及びサーバ３における本発
明に係わる処理動作について説明する。

【００３９】まず、低機能スキャナ（Ｂ）１ｂの処理動
作について説明する。

【００４０】図２は、図１に示した低機能スキャナ
（Ｂ）１ｂの処理動作手順を示すフローチャートであ
る。

【００４１】図２に示すように、まず、低機能スキャナ
（Ｂ）１ｂでは、原稿のスキャンが完了された後（ステ
ップＳ１０１）、「低機能」すなわちサーバ３やプリン
タ４（ａ〜ｎ）からネットワーク５経由でプリンタ機能
情報を収集する能力が無い旨を示すフラグ情報が印刷指
示に付加される（ステップＳ１０２）。

【００４２】その後、上記フラグ情報が付加された印刷
指示とともに、スキャンされた原稿データがサーバ３に
向け送信され（ステップＳ１０３）、ここでの処理が終
了される。

【００４３】この処理により、サーバ３側で印刷指示を
解析した際、フラグ情報が付加されていれば低機能スキ
ャナからの印刷指示であることをサーバに認識させるこ
とができるようになる。

【００４４】図３は、図１に示したサーバ３の処理動作
手順を示すフローチャートである。

【００４５】図３に示すように、まず、サーバ３では、
スキャナ１からの印刷指示要求が受信されると（ステッ
プＳ２０１）、該受信された印刷指示に低機能フラグが
設定されているかどうかが調べられる（ステップＳ２０
２）。

【００４６】ここで、低機能フラグが設定されていると
（ステップＳ２０２ＹＥＳ）、次いで、その印刷指示が
有効であるかどうかの調査（Validation Check）が行
われる。すなわち、その印刷指示に指定されているユー
ザの印刷指示要求が解析され、ユーザの印刷指示どおり
の印刷が実行可能かどうかが調べられる（ステップＳ２
０３）。

【００４７】ここで、印刷指示が無効である、すなわ
ち、ユーザの印刷指示要求どおりに印刷を実行できなけ
れば（ステップＳ２０３ＮＯ）、この印刷指示に対応し
た印刷ジョブの一時停止処理が行われるとともに、この
ジョブの一時停止の理由（例えば、「指示誤り」を示す
情報など）」が設定される（ステップＳ２０４）。尚、
この時、サーバ３側では、上記設定されたジョブ一時停
止の理由（「指示誤り」）をクライアント端末２に通知
するようにしても良い。

【００４８】その後、サーバ３では、ユーザからの一時
停止されたジョブの印刷指示の設定変更及び再プリント
の要求があるかどうかが監視される（ステップＳ２０
５）。

【００４９】ここで、ユーザから一時停止ジョブの印刷
指示の設定変更及び再プリント要求が行われると（ステ
ップＳ２０５ＹＥＳ）、この設定変更後の印刷指示が有
効であるかどうか、すなわち、この変更後の印刷指示に
指定されているユーザの印刷指示要求どおりに印刷が実
行可能であるかどうかが調べられる（ステップＳ２０
６）。

【００５０】ここで、設定変更後の印刷指示が有効であ
る、すなわち、この変更後の印刷指示に指定されている
ユーザの印刷指示要求どおりに印刷が実行可能であれば
（ステップＳ２０６ＹＥＳ）、該当する印刷ジョブの一
時停止が解除される（ステップＳ２０７）。

【００５１】その後、設定変更後の印刷指示に基づき該
当プリンタに対して印刷依頼が行われ（ステップＳ２０
８）、ここでの処理が終了される。

【００５２】尚、上述ステップＳ２０６の処理におい
て、設定変更後の印刷指示が無効である、すなわち、変
更後の印刷指示に指定されているユーザの印刷指示要求
どおりに印刷が実行できなければ（ステップＳ２０６Ｎ
Ｏ）、該当するジョブの一時停止の解除は行われず、そ
のままジョブの一時停止状態が維持される（ステップＳ
２０９）。

【００５３】また、上述ステップＳ２０２の処理におい
て、受信された印刷指示に低機能フラグが設定されてい
ない場合、すなわち、その印刷指示が高機能スキャナか
らのものであると（ステップＳ２０２ＮＯ）、次いで、
その印刷指示が有効かどうかのチェック（Validation
Check）が行われる（ステップＳ２１０）。

【００５４】ここで、印刷指示が有効であると（ステッ
プＳ２１０ＹＥＳ）、上述のステップＳ２０８の処理に
戻って以下同様の処理が行われる。すなわち、該受信さ
れた印刷指示に基づき該当プリンタに対して印刷依頼が
行われ、ここでの処理が終了される。

【００５５】尚、上述のステップＳ２１０の処理におい
て、該受信された印刷指示が無効であれば（ステップＳ
２１０ＮＯ）、リクエストが拒絶され、その旨が高機能
スキャナに通知される（ステップＳ２１１）。尚、高機
能スキャナでは、サーバ３及びプリンタからプリンタ機
能情報を収集する能力があるので、上述の低機能スキャ
ナからの印刷指示が無効であった場合のジョブ一時停止
処理及び解除処理は行われない。

【００５６】上記リクエスト拒絶の通知後、ここでの処
理が終了される。

【００５７】このような処理を行うことにより、低機能
スキャナからの印刷要求が無効となった場合に、サーバ
がジョブを拒絶することでスキャン作業が無駄となる、
またサーバが勝手にプリンタに印刷指示を投げ、プリン
タが指定された印刷指示情報を無視して印刷を実行する
ことでユーザが意図しない印刷となり印刷用紙の無駄と
なる、またプリンタに投げられずに特に情報も無くサー
バに留まることでユーザは何故印刷されないのかわから
ないといったケースが発生することを未然に防止するこ
とができ、特に、ユーザが専用のクライアント端末を持
っていなくてもサーバに印刷ジョブが留まっている理由
を把握することができる。

【００５８】また、ユーザから一時停止ジョブの印刷指
示の設定変更及び再プリントの要求を受け付け、該設定
変更後の印刷指示が有効であれば該当ジョブの一時停止
を解除し、再プリントを行うようにしているため、低機
能スキャナからの印刷要求においてユーザの印刷指示ど
おりの印刷を行えない印刷無効が発生した後の再プリン
トのフォローを行える。

【００５９】次に、一時停止されたジョブの無効理由を
ユーザが把握する構成と、ユーザがその一時停止ジョブ
の印刷指示の設定を変更し、更に再プリントを指示する
ための構成について説明する。

【００６０】図４は、サーバ３或いはクライアント端末
２のディスプレイ等の表示画面上に表示されるジョブリ
スト画面３１０の一表示例を示す図である。

【００６１】図４において、このジョブリスト画面３１
０は、サーバ３で管理している印刷ジョブのリストを一
覧表示する画面である。

【００６２】ユーザは、この画面３１０を用いて、自己
の印刷ジョブの処理進捗状態等を確認することができ
る。具体的には、同図４に示すジョブ名表示欄３１１に
表示されるジョブ名をチェックして自己のジョブを検索
し、そのジョブ名に対応付けて具わる状態表示ボタン３
１２を押下することによりジョブ処理進捗状態をチェッ
クすることができる。

【００６３】尚、この例では、ユーザがジョブＢの状態
表示ボタン３１２を押下した場合（図中の斜線部分）を
示している。

【００６４】また、この画面３１０は、その他、上記ジ
ョブ名表示欄３１１に表示されるジョブ名を検索する場
合に上下方向に表示を移動させるための上下カーソルボ
タン３１３と、１つ前の画面（例えば、メインメニュー
画面等）に戻るための戻るボタン３１４と、１つ先の画
面に進むための先へボタン３１５と、この画面の操作を
終了してメインメニュー画面に戻るための閉じるボタン
３１６とを具えている。

【００６５】そして、ユーザは、この画面３１０から上
述のフロー中に示したような印刷指示が無効でジョブが
一時停止されたことを把握可能な画面へと遷移する。

【００６６】また、図５は、図４に示したジョブリスト
画面３１０の状態表示ボタン３１２を押下した場合に表
示画面上に表示されるジョブ状態表示画面３２０の一表
示例を示す図である。尚、この例では、指定されたジョ
ブが印刷指示が無効のため一時停止された場合のジョブ
状態の表示例を示している。

【００６７】図５において、このジョブ状態表示画面３
２０では、ユーザが上述のジョブリスト画面３１０にお
いてジョブＢの状態表示ボタン３１２を押下した場合の
表示例を示している。

【００６８】具体的に、この例では、ユーザにより指定
されたジョブ名を表示するジョブ名表示欄３２１に「ジ
ョブＢ」が表示され、また、指定されたジョブの状態説
明を表示するジョブ状態説明表示欄３２２に「指定され
た設定で出力できないため停止しています。」という文
字情報が表示されている。

【００６９】また、ジョブの印刷指示設定を変更する場
合の操作手順を表示する設定変更指示表示欄３２３に
「設定変更しますか？するなら設定変更ボタンを押下し
て下さい。」という文字情報が表示されている。

【００７０】また、この画面３２０は、ジョブの印刷指
示設定を変更する場合に用いられる設定変更ボタン３２
４と、一つ前の画面に戻る場合に用いられる戻るボタン
３２５と、一つ先へ進む場合に用いられる先へボタン３
２６と、この画面の操作を終了してメインメニュー画面
に戻る場合に用いられる閉じるボタン３２７とを具えて
いる。

【００７１】すなわち、ユーザは、この画面３２０を用
いて自己の印刷指示が無効でサーバ３側で印刷ジョブが
一時停止されていることを把握することができる。

【００７２】また、図６は、図５に示したジョブ状態表
示画面３２０の「設定変更」ボタン３２４をユーザが押
下した場合に表示画面上に表示されるフォルダ指定画面
３３０の一構成例を示す図である。

【００７３】図６において、このフォルダ指定画面３３
０では、ユーザに対して印刷指示の設定変更を行うジョ
ブをストアするフォルダを指定することを促す文字情報
を表示するフォルダ指定指示表示欄３３１に「ジョブを
ストアする先のフォルダを指定して下さい。」という文
字情報が表示されている。

【００７４】この他、この画面３３０には、ユーザが指
定したフォルダ名が表示されるフォルダ名表示欄３３２
と、一つ前の画面に戻る場合に用いられる戻るボタン３
３３と、一つ先へ進む場合に用いられる先へボタン３３
４と、この画面の操作を終了してメインメニュー画面に
戻る場合に用いられる閉じるボタン３３５と、この画面
での設定でＯＫの場合に用いられるＯＫボタン３３６と
が表示されている。

【００７５】尚、この場合、フォルダ名表示欄３３２の
表示例では、ユーザがフォルダ名として「フォルダＢ」
を指定した様子を示している。

【００７６】すなわち、この画面３３０におけるユーザ
操作によって、一時停止された印刷ジョブが再プリント
用ファイルとして扱えるように再プリント用フォルダに
ストアされる。

【００７７】また、図７は、サーバ３或いはクライアン
ト端末２の表示画面上に表示される再プリントメニュー
画面３４０の一表示例を示す図である。

【００７８】図７において、この再プリントメニュー画
面３４０には、ユーザに対して再プリントに関する操作
手順を表示する再プリント指示表示欄３４１に「再プリ
ントするジョブがストアされたフォルダを指定し、設定
変更を行ってください。」という文字情報が表示されて
いる。

【００７９】また、この画面３４０は、この他、ユーザ
に再プリントを行うジョブがストアされたフォルダを選
択指定させるための選択候補フォルダ名が表示されるフ
ォルダ名表示欄３４２と、このフォルダ名表示欄３４２
に表示されたフォルダ毎に具わり、ユーザが所望のジョ
ブの印刷指示の設定を変更したい場合に押下する設定変
更ボタン３４３と、上記フォルダ名表示欄３４２に表示
されるフォルダ名を上下方向に検索する場合に用いられ
る上下方向カーソル３４４と、一つ前の画面に戻る場合
に用いられる戻るボタン３４５と、一つ先へ進む場合に
用いられる先へボタン３４６と、この画面の操作を終了
してメインメニュー画面に戻る場合に用いられる閉じる
ボタン３４７とを具えている。

【００８０】すなわち、ユーザは、この画面３４０を用
いて再プリントするジョブがストアされたフォルダを指
定して印刷指示の設定変更画面へと遷移させることがで
きる。

【００８１】また、図８は、図７に示した再プリントメ
ニュー画面３４０の設定変更ボタン３４３を押下した場
合に表示画面上に表示される印刷指示設定の変更画面３
５０の一構成例を示す図である。

【００８２】図８において、この印刷指示設定の変更画
面３５０は、例えば、印刷指示の設定を変更する指示候
補として、印刷部数を指定する部数指定部３５１と、カ
ラー印刷にするか白黒印刷にするかを指定するカラー／
白黒指定部３５２と、用紙の種類を選択指定する用紙選
択指定部３５３と、両面印刷及び片面印刷の指定を行う
両面／片面選択部３５４と、後処理としての仕分けを指
示する仕分け指定部３５５と、後処理としてのホチキス
を指示するホチキス指定部３５６と、後処理としてのパ
ンチを指示するパンチ指定部３５７とを具えている。

【００８３】また、この他、画面３５０は、ユーザに対
して再プリントする場合の操作手順を示す表示欄３５８
を具えている。尚、この例では、この表示欄３５８に
「再プリントする場合「ＯＫ」ボタンを押下して下さ
い。」という文字情報が表示されている様子を示してい
る。

【００８４】また、この画面３５０は、この画面での設
定でＯＫする場合に押下されるＯＫボタン３５９と、一
つ前の画面に戻る場合に用いられる戻るボタン３６０
と、一つ先へ進む場合に用いられる先へボタン３６１
と、この画面の操作を終了してメインメニュー画面に戻
る場合に用いられる閉じるボタン３６２とを具えてい
る。

【００８５】すなわち、ユーザは、この画面３５０を用
いて印刷指示に無効理由があって印刷ジョブが一時停止
されたジョブの印刷指示を見直し変更することで、再プ
リントを行わせることが可能となる。

【００８６】尚、上記実施例では、ユーザに一時停止し
た印刷ジョブのデータファイルを一度ストアさせ、その
後、再プリントメニュー画面等で印刷指示の設定変更を
行わせて再プリント出力を行わせるような操作手順にな
っているが、これに限らず、データファイルをストアせ
ずに印刷指示の設定変更だけ行わせ、再プリント出力を
行わせるようにしても良い。

【００８７】また、上記実施例では、一時停止ジョブの
無効理由を表示するとともに、印刷指示の設定を変更し
て再プリントを指示する画面を表示させる場所として、
サーバ３及びクライアント端末２の表示部を例にして説
明しているが、クライアント端末２にあってはユーザ専
用のものでないと不都合があるけれども、サーバ３上に
あるジョブをリストすることができれば、どこからでも
設定変更及び一時停止解除を行えるものとする。

【００８８】また、上記実施例では述べていないが、ユ
ーザのどの指示が無効でジョブを一時停止したのかとい
った文字情報を表示させユーザに認識させるようにして
も良い。

【００８９】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
低機能スキャナからの印刷要求において、ユーザの印刷
指示に従った印刷を満足させることができない印刷無効
が発生した場合に、その印刷ジョブを拒絶する事無く、
且つユーザが専用のクライアント端末を持っていなくて
もユーザに対して印刷の無効理由を通知可能にしたた
め、低機能スキャナからの印刷要求が無効となった場合
にサーバがジョブを拒絶することによりスキャン作業が
無駄となる、或いはサーバが勝手にプリンタに印刷指示
を投げ、プリンタが指定された印刷指示情報を無視して
印刷を実行することによりユーザが意図しない印刷とな
って印刷用紙が無駄となる、或いはプリンタに投げられ
ずに特に情報も無くサーバに留まることによりユーザが
何故印刷されないのかわからない、といったケースが発
生することを未然に防止することができるとともに、且
つユーザが専用のクライアント端末を持っていなくても
サーバに印刷ジョブが留まっている理由を把握すること
ができる。

【００９０】また、本発明によれば、ユーザから一時停
止ジョブの印刷指示の設定変更及び再プリントの要求を
受け付け、該設定変更後の印刷指示が有効であれば該当
ジョブの一時停止を解除し、再プリントを行うようにし
ているため、低機能スキャナからの印刷要求においてユ
ーザの印刷指示どおりの印刷を行えない印刷無効が発生
した場合の印刷指示の設定変更後の再プリントのフォロ
ーを行えるようになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を適用した印刷システムの一構成例を示
す図。

【図２】図１に示した低機能スキャナにおける処理動作
手順を示すフローチャート。

【図３】図１に示したサーバにおける処理動作手順を示
すフローチャート。

【図４】サーバ或いはクライアント端末のディスプレイ
等の表示画面上に表示されるジョブリスト画面の一表示
例を示す図。

【図５】図４に示したジョブリスト画面の状態表示ボタ
ンを押下した場合に表示画面上に表示されるジョブ状態
表示画面の一表示例を示す図。

【図６】図５に示したジョブ状態表示画面の「設定変
更」ボタンをユーザが押下した場合に表示画面上に表示
されるフォルダ指定画面の一構成例を示す図。

【図７】サーバ或いはクライアント端末の表示画面上に
表示される再プリントメニュー画面の一表示例を示す
図。

【図８】図７に示した再プリントメニュー画面の設定変
更ボタンを押下した場合に表示画面上に表示される印刷
指示設定の変更画面の一構成例を示す図。

【符号の説明】

１００…印刷システム、１（ａ，ｂ）…スキャナ、２…
クライアント端末、３…サーバ、４（ａ〜ｎ）…プリン
タ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高尾 信之 神奈川県川崎市高津区坂戸３丁目２番１号 ＫＳＰ Ｒ＆Ｄ ビジネスパークビル 富士ゼロックス株式会社内 Ｆターム(参考） 2C061 AP01 HN05 HN16 HN18 HQ17 5B021 AA01 CC07 5C062 AA05 AA14 AA29 AA35 AB38 AC24 AC41 AF00 BA04

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ネットワーク経由でプリンタ能力情報を
   収集する機能を有する高機能スキャナと、前記ネットワ
   ーク経由でプリンタ能力情報を収集する機能を持たない
   低機能スキャナと、前記高機能及び前記低機能スキャナ
   からの印刷要求を受付け、該印刷要求に該当するプリン
   タに印刷依頼を行うサーバと、前記サーバからの前記印
   刷依頼に従って印刷を実行するプリンタとをネットワー
   クを介して接続した印刷システムにおける印刷ジョブ管
   理方法において、 前記サーバは、 前記低機能スキャナから印刷要求を受付けた際、該印刷
   要求受付時に受信した印刷指示に設定されているユーザ
   印刷指示どおりに印刷が可能か否かの印刷有効または印
   刷無効のチェックを行い、 該チェックの結果、印刷無効であれば、該当する印刷ジ
   ョブを拒絶せず、印刷指示が無効であることを示す無効
   理由を該印刷ジョブに対応付けて設定保持するととも
   に、該印刷ジョブを一時停止することを特徴とする印刷
   ジョブ管理方法。
2. 【請求項２】 前記サーバは、 前記設定保持された無効理由をユーザに把握可能に通知
   することを特徴とする請求項１記載の印刷ジョブ管理方
   法。
3. 【請求項３】 前記サーバは、 前記通知に応じてユーザから印刷指示の設定変更及び再
   印刷要求を受付けると、該変更後の印刷指示による印刷
   が有効であるか無効であるかを再度チェックし、有効で
   ある場合のみ印刷ジョブの停止を解除して再印刷を行う
   ことを特徴とする請求項２記載の印刷ジョブ管理方法。
4. 【請求項４】 前記低機能スキャナは、 前記サーバに転送すべき印刷指示に、自機が低機能スキ
   ャナであることを前記サーバに認識させるためのフラグ
   情報を付加することを特徴とする請求項１記載の印刷ジ
   ョブ管理方法。
5. 【請求項５】 ネットワーク経由でプリンタ能力情報を
   収集する機能を有する高機能スキャナと、前記ネットワ
   ーク経由でプリンタ能力情報を収集する機能を持たない
   低機能スキャナと、前記高機能及び前記低機能スキャナ
   からの印刷要求を受付け、該印刷要求に該当するプリン
   タに印刷依頼を行うサーバと、前記サーバからの前記印
   刷依頼に従って印刷を実行するプリンタとをネットワー
   クを介して接続した印刷システムにおいて、 前記サーバは、 前記低機能スキャナから印刷要求を受付けた際、該印刷
   要求受付時に受信した印刷指示に設定されているユーザ
   印刷指示を解析する解析手段と、 前記解析手段の解析の結果に基づき当該印刷指示に設定
   されているユーザ印刷指示どおりの印刷が可能か否かの
   印刷有効または印刷無効のチェックを行うチェック手段
   と、 前記チェック手段のチェックの結果、印刷無効であれ
   ば、当該印刷ジョブを拒絶せず、印刷指示が無効である
   ことを示す無効理由を該印刷ジョブに対応付けて設定保
   持するとともに、当該印刷ジョブを一時停止するジョブ
   管理手段とを具備することを特徴とする印刷システム。
6. 【請求項６】 前記サーバは、 前記ジョブ管理手段により設定保持された無効理由をユ
   ーザに把握可能に通知する通知手段を更に具備すること
   を特徴とする請求項５記載の印刷システム。
7. 【請求項７】 前記サーバは、 前記通知手段の通知に応じてユーザから印刷指示の設定
   変更及び再印刷要求を受付ける設定変更受付手段を更に
   具備し、 前記チェック手段は、 前記設定変更受付手段により受付けた変更後の印刷指示
   による印刷が有効であるか無効であるかを再度チェック
   し、 前記ジョブ管理手段は、 前記チェック手段のチェックの結果、変更後の印刷指示
   による印刷が有効である場合のみ該当する印刷ジョブの
   停止を解除して再印刷を行うべくジョブ管理を行うこと
   を特徴とする請求項６記載の印刷システム。
8. 【請求項８】 前記低機能スキャナは、 前記サーバに転送すべき印刷指示に、自機が低機能スキ
   ャナであることを前記サーバに認識させるためのフラグ
   情報を付加するフラグ情報付加手段を具備することを特
   徴とする請求項５記載の印刷システム。