JP2003167189A - 光ディスク用対物レンズ - Google Patents

光ディスク用対物レンズ

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JP2003167189A JP2002118489A JP2002118489A JP2003167189A JP 2003167189 A JP2003167189 A JP 2003167189A JP 2002118489 A JP2002118489 A JP 2002118489A JP 2002118489 A JP2002118489 A JP 2002118489A JP 2003167189 A JP2003167189 A JP 2003167189A
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誠 糸長
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 開口数が0.75以上で、軸上収差、軸外収
差と面間の偏芯収差にすぐれた、両面非球面の単レンズ
による光ディスクの対物レンズを提供する。 【解決手段】 両面が非球面とされた開口数が0.75
以上の単レンズであって、対物レンズ11の中心厚さt
と焦点距離が次の式 t>(1+E)f を満たし、かつ、最大高さの光線L0が入射する点にお
ける第1面1の法線Nと光軸の成す角が55度、56度
又は57度の何れか一つの角度以下であり、Eは、0以
上の数である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大容量光ディスク
を実現する高い開口数(NA)を有する光ディスク用対
物レンズに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、CDディスクは、開口数(NA)
が0.45〜0.5の対物レンズを用い、780nm程
度の波長を有するレーザー光で読み取り又は書き込みさ
れている。また、DVDディスクは、開口数が0.6程
度の対物レンズを用い、650nm程度の波長を有する
レーザー光で読み取り又は書き込みが行われている。
【0003】ところで、光ディスクの容量を上げるため
に、より短い波長の光源とより高い開口数を有するレン
ズを使用する次世代光ディスク・ピックアップシステム
の開発が進められている。
【0004】そして、より短い波長を有するレーザーと
しては、波長が約400nmのいわゆる青色レーザーが
考えられている。
【0005】前記高い開口数を有する対物レンズとして
は、例えば以下のシステムが報告されている。
【0006】(A) Jpn. J. Appl. Phys. Vol. 39(20
00) pp. 978-979 M. Itonaga et al. “Optical Disk S
ystem Using High-Numerical Aperture Single Objecti
ve Lens and Blue LD”. (B)Jpn. J. Appl. Phys. Vol. 39(2000) pp. 937-94
2 I. Ichimura et al.“Optical Disk Recording Using
a GaN Blue-Violet Laser Diode”. ここに、(A)は、開口数が0.7の単レンズを用いた
システムを報告し、(B)は、開口数が0.85の2群
レンズを用いたシステムを報告する。
【0007】これらは、高NA化によるシステム余裕の
低下に対照するために、ディスクの透過層の厚さを、C
Dの1.2mm又はDVDの0.6mmから薄くしてい
ることが別の特徴である。透過層の厚さは、(A)によ
れば0.12mmで、(B)によれば0.1mmであ
る。システムの余裕度の分配の仕方にもよるが、概ね
0.3mmより薄い透過層であることが望まれている。
【0008】前記(B)の2群レンズを用いたシステム
は、開口数は(A)に比べて大きいものの、組立工程が
必要な上にレンズが2枚必要なことから、量産性に劣り
且つコストも高くなる。
【0009】そこで、次世代システムには、開口数が
0.7以上の単レンズによる光ディスク用対物レンズが
望まれている。
【0010】特開平4−163510号公報には、開口
数が0.6〜0.8程度の単レンズを用いた対物レンズ
が記載されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】高い開口数を有するレ
ンズの設計が可能であることは、従来から知られてい
る。たとえば、「特に口径比の大きい非球面アプラナー
ト・レンズに関する研究」(吉田正太郎、東北大学科学
計測研究所報告、1958年3月)には、高い開口数を
有する両面非球面レンズの設計法が詳しく記されてい
る。
【0012】しかしながら、単に設計が可能と言うだけ
では、高い開口数を有するレンズを製作することが出来
ない。このようなレンズを実際に製作するためには、製
造公差が確保された設計である必要がある。またさら
に、光源の波長が変動した場合、あるいは波長に幅があ
る場合の影響を低減するために、色収差の影響が少ない
レンズである必要がある。
【0013】ここで両面非球面レンズの場合、最も厳し
く、かつ重要な製造公差は、面と面の間の偏芯(面間偏
芯)である。したがって、対物レンズへの垂直入射の場
合の収差である軸上収差と、斜め入射の場合の収差であ
る軸外収差に代表される対物レンズの設計性能と、製造
公差を同時に満足する必要がある。
【0014】しかし、レンズの設計性能と製造公差は、
とりわけ、開口数が0.75より高いと、両立すること
が難しくなる。
【0015】実際、このような両面非球面のレンズで
は、軸外収差は、前述の製造公差を考慮せずに設計した
場合でも開口数が上がるにつれ劣化し、製造公差を考慮
するとさらに悪くなる。すなわち、偏芯公差を大きく確
保するためには、軸上収差と軸外収差を犠牲にする必要
がある。
【0016】軸上収差は、偏芯公差を考慮してもわずか
に劣化するだけであるが、軸外収差は、開口数が0.6
を超えるような高い開口数を有するレンズにおいては、
製造が可能になるミクロンオーダーの製造公差を確保す
るとかなり犠牲になる。
【0017】また色収差に関しては、レンズ自体が製造
できることがまず優先されるため、製造公差を満足しつ
つ、出来るだけ色収差特性の良いレンズ形状とする必要
がある。
【0018】前述のような理由で、性能が良い両面非球
面レンズの形状の探索が従来からなされ、種種の文献が
報告されている。特開平5−241069号公報、特開
平4−163510号公報は、その一例である。
【0019】特開平4−163510号公報には、性能
が良好なレンズの形状範囲が記載されている。しかしな
がら、この文献では、偏芯公差の確保について言及され
ていない。開口数が唯一0.75を超える実施例2のレ
ンズ(波長が532nmで、開口数が0.8の仕様)で
は、僅かな偏芯でも大きな収差が発生するという問題点
があった。また、色収差に関しての記述はない。
【0020】さらに、これらの先行文献の示す範囲はか
なり広く、これらの範囲において、良いレンズを実際に
設計することが必ずしも出来ないという問題点があっ
た。
【0021】本発明は、前述の課題に鑑みて提案される
ものであって、開口数が0.75以上で、軸上収差、軸
外収差と面間の偏芯収差にすぐれ、かつ色収差特性も優
れた両面非球面の単レンズによる光ディスク用対物レン
ズを提供することを目的とする。
【0022】
【発明を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに、本発明に係る光ディスク用対物レンズは、両面が
非球面とされた開口数が0.75以上の単レンズであっ
て、最大高さの光線が入射する点における第1面の法線
と光軸の成す角が所定の角度以下である。前記所定の角
度は、57度が好ましく、56度がより好ましく、55
度がさらにより好ましい。
【0023】さらに、レンズの軸上厚さと焦点距離が次
の式を満足する。
【0024】t>(1+E)f ここにfは焦点距離、tはレンズの軸上厚さである。E
は、0以上の数であり、好ましくは0、より好ましくは
0.1、さらにより好ましくは0.2である。
【0025】また、本発明に係る光ディスク用対物レン
ズは、両面が非球面とされた開口数が0.75以上の単
レンズであって、最大高さの光線が入射する点における
第1面の法線と光軸の成す角θが次式を満足する。
【0026】 θ<α−(0.85−NA)/0.15×7.1(度) ここに、前記NAは、最大高さの光線による開口数であ
る。前記αは、57度が好ましく、56度がより好まし
く、55度がさらにより好ましい。
【0027】さらに、レンズの軸上厚さと焦点距離が次
の式を満足する。
【0028】t>(1+E)f ここにfは焦点距離、tはレンズの軸上厚さである。E
は、0以上の数であり、好ましくは0、より好ましくは
0.1、さらにより好ましくは0.2である。
【0029】好ましくは、本発明に係る光ディスク用対
物レンズは、結像倍率が0である。すなわち、この対物
レンズは、少なくとも誤差なく製造されていて、かつ光
源の波長が基準波長と一致している場合、平行光を集光
することが好ましい。
【0030】また、好ましくは、本発明に係る光ディス
ク用対物レンズは、波長450nm以下の光源に適合し
て設計される。
【0031】本発明は、DVDディスク、CDディスク
より薄い透過層、とりわけ、0.4mm以下の厚さを有
する光ディスクに対して、良好な特性を有する。
【0032】本発明において、焦点距離fは、好ましく
は10mm以下であり、さらに好ましくは3.5mm以
下である。
【0033】すなわち、光束の大きさ(直径)φは、次
の式によって与えられ、開口数(NA)と焦点距離fに
依存する。
【0034】φ=2×NA×f 焦点距離が10mmでNAが0.75のとき、φ=15
mmとなる。この直径は、多くの光ピックアップ装置が
φ<5mm程度の光束を用いていることから比べると、
大きいといえる。従って、焦点距離は10mm以下であ
ることが望まれる。さらに、φ=5mmとすると、NA
=0.75でf=3.33mmであることから、焦点距
離が3.5mm以下であることがさらに望ましい。
【0035】また、焦点距離は、好ましくは0以上であ
ることが好ましく、さらに好ましくは0.2mm以上で
ある。
【0036】すなわち、作動距離は、光ディスクの厚さ
に依存し、薄いディスクでは大きくなる。薄いディスク
を用いて、焦点距離が短く超小型なレンズを非常に短い
作動距離で使用するシステムが考えられる。例えば、デ
ィスクを表読み構造とすれば、焦点距離が0.1mmで
あっても、レンズの設計が可能である。したがって、焦
点距離の下限としては、f>0であればよいことにな
る。ただし、実際には、あまりに小型なレンズを製造す
る手段は現時点では、確立されていない。この点を考え
ると、f>0.2mm程度が現状の下限ともいえる。
【0037】好ましくは、レンズ厚さtの上限は、次の
式によって規定される作動距離dwを正にするように定
める。
【0038】dw=fb−d/n´ ここで、dは光ディスクの厚さであり、n´は光ディス
クの屈折率である。fbは、次の式で規定される。R1
は、前述の式によって規定されている。
【0039】fb=f(1−t(n−1)/n/R1) すなわち、レンズが厚くなると、作動距離が短くなる
が、レンズとして成立するためには、作動距離が有限で
ある必要がある。したがって、レンズ厚さの上限は、作
動距離が有限な値である範囲になる。この範囲は、レン
ズの焦点距離と、厚さと、ディスクの厚さで決まる。
【0040】レンズの厚さの範囲は、例えば1.5mm
以上、3.5mm以下に設定することができる。
【0041】本発明は、前述の光ディスク用対物レンズ
を備える光ピックアップ装置に適用することができる。
好ましくは、光ピックアップ装置は、前記光ディスク用
対物レンズを用いて、光ディスクのトラックに沿って光
束を集光して照射し、情報信号の記録又は再生を行う。
好ましくは、光ピックアップ装置の結像倍率は0であ
る。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る光ディスク用
対物レンズの実施の形態について、図面を参照して詳細
に説明する。
【0043】まず、本実施の形態の光ディスク用対物レ
ンズが満たす各条件式の説明に先立ち、本実施の形態の
レンズの設計に関して基本的な軸上収差特性、軸外収差
特性、偏芯公差のバランスについて説明する。ここで、
偏芯公差とは、偏芯がある場合の波面収差の増加で定義
される。
【0044】本実施の形態では、軸上収差、軸外収差及
び偏芯公差を確保するために、次の3つの条件のバラン
スを取ることが要請される。
【0045】(1)軸上収差を確保するため、レンズの
球面収差が補正されていること。
【0046】(2)軸外収差を確保するため、レンズが
正弦条件を満たしていること。
【0047】(3)偏芯公差を確保するため、第2面が
単独で正弦条件を満たしていること。
【0048】さらに加えて、色収差特性の低下を防ぐた
めに、次の条件を満たすことが求められる。
【0049】(4)波長誤差がある場合の各波長での最
良像面の収差増加が小さいこと。
【0050】これを、波長誤差による球面収差と呼ぶ。
【0051】(5)光源に、波長拡がりがある場合の収
差増加を押さえるために、波長変化による焦点位置の変
化が小さいことが要請される。波長拡がりは、半導体レ
ーザ−のノイズ特性の改善を図るために、レーザーに高
周波重畳をかけてマルチモードとした場合に生じる。こ
こで波長変化で焦点距離の変化が小さいとは、軸上色収
差を小さいことが要請されることを意味している。
【0052】以下、まず軸上収差と軸外収差を確保する
レンズの基本形態を詳しく説明し、その後色収差特性の
良いレンズ系対の説明を行う。
【0053】両面非球面レンズは、軸上収差及び軸外収
差を確保するための条件(1)と(2)の2つを同時に
満たすことが出来る。条件(1)と(2)を同時に満た
すレンズをアプラナートと呼ぶ。
【0054】しかし、一般に、条件(1)及び(2)を
満たしていると、偏芯公差を確保するための条件(3)
を満たすことは出来ない。
【0055】一方、条件(2)と(3)が満たされる
と、レンズ全体が正弦条件を満たし、かつ第2面も正弦
条件を満足することから、第1面においても光線高さと
屈折角の関係において正弦条件が満足される。
【0056】本実施の形態においては、軸上収差及び軸
外収差を確保するための条件(1)と(2)、偏芯公差
を確保するための条件(3)のバランスを取り、ほぼ満
足されている条件(3)の満足を案分することで、軸上
収差及び軸外収差を確保しつつ、レンズの製作が可能に
なる偏芯公差を確保することが可能である。
【0057】前記した「特に口径比の大きい非球面アプ
ラナート・レンズに関する研究」(吉田正太郎、東北大
学科学計測研究所報告、1958年3月)によると、両
面非球面レンズに関して、焦点距離を一定にして、レン
ズ半径をベンディングして変化させた場合、かなり広い
頂点半径の組み合わせの範疇で、条件(1)と(2)を
同時に満足するレンズが得られることが明らかにされて
いる。
【0058】さらに、田中康宏「アプラナティック単レ
ンズ設計とディスク光学系への応用」、光学 27,1
2(1998)p720によれば、面間の偏芯に強いレ
ンズは、条件(3)を満足することが示されている。
【0059】ここで、条件(1)と(2)を満足する非
球面レンズの設計の内で、条件(3)を満足するものが
あれば、偏芯公差に強いレンズと言える。しかしなが
ら、前記したようにこれらを同時に完全に満足すること
はできない。これは、3個の条件に対して、レンズの設
計自由度が非球面2面しかないためで、2個の設計自由
度であるためである。
【0060】さらに、本願の発明者の解析によれば、開
口数が大きくなればなるほど、条件(1)〜(3)につ
いて完全性からの乖離が大きくなることが判明してい
る。
【0061】実際、従来のDVDディスク用の開口数が
0.6のレンズ又はCDディスク用の開口数が0.45
のレンズの程度であれば、開口数が低いため、頂点半径
の設定をかなり広い範囲で変化させても収差の増加は少
なく、軸上収差と軸外収差の間のバランスを容易に取る
ことが出来る。すなわち、どの半径を出発点としても、
軸外収差または軸上収差を僅かに犠牲にすれば偏芯公差
を大きく出来る。
【0062】これに対して、開口数が上がり、波長が短
くなると、収差は波長に反比例して大きくなるので、設
計上の余裕がなくなる。そこで、このようなレンズに対
してはより厳密に形状(近軸形状)を定める必要性があ
った。
【0063】非球面形状を僅かに変更して偏芯公差を増
加させることも可能で、この場合は、軸上収差または軸
外収差の劣化が避けられないが、製造公差が充分大きい
実用的なレンズを得るためには重要な点である。
【0064】これは、別の言い方をすると、軸上収差と
軸外収差を適切に劣化させることで、偏芯公差を確保す
るためのバランスを取って設計を行うと言える。さらに
別の言い方をすると、前記の3つの条件(1)〜(3)
の満足度合いを、案分する作業とも言える。
【0065】そして、このように非球面形状を探索する
際には、第1面の最大光線高さでの面の法線と光軸と成
す角(以下、単に入射角と言う。)が、所定の条件式を
満足していなければ、偏芯公差、軸外収差または、軸上
収差の増大を招き、収差間のバランスをとった設計が出
来ない。このことについて、以下に詳細に説明する。
【0066】本願の発明者は、条件(1)と(2)を略
完全に満足するアプラナートであって、条件(3)の満
足度が出来るだけ高くなるようなレンズを多数設計し、
レンズの焦点距離、レンズの厚さ、レンズの硝材の屈折
率を様々に変化させて検討した。この結果、最大高さの
光線のレンズの第1面への入射角度が、軸上収差、軸外
収差および偏芯時の収差の関係を支配していることを見
出した。なお、レンズの設計波長は、450nm以下が
好ましく、具体的には405nmである。
【0067】図1は、レンズにおける幾何的な関係を示
す図である。
【0068】光軸に平行に対物レンズ11の第1面1に
入射した最大高さの光線L0と、この光線が入射する点
における第1面の法線Nは、入射角θをなしている。
【0069】図2は、最大高さの光線の第1面への入射
角と収差特性の関係を示す図である。図2のAは、0.
5度の斜め入射光線に対する軸外収差であり、第1面の
入射角が増加すると増大する。図中において、符号◆は
1.55、符号◇は1.65、符号△は1.75、符号
○は1.8、符号□は1.85の硝材の屈折率を表して
いる。
【0070】図中のBは、面間の偏芯が3μmの場合の
収差である。図中において、符号■は1.55、符号×
は1.65、符号△は1.75、符号□は1.8、符号
◆は1.85の硝材の屈折率を表している。
【0071】図によると、収差の増加は、レンズの焦点
距離、レンズの厚さ、レンズの硝材の屈折率などのレン
ズの設計仕様と、非球面係数の近似方法など設計の個体
差によって多少の幅があるが、第1面の入射角に対して
略リニアであると言える。なお、軸上収差は、どの場合
も良好に補正されていて、収差は0.006λ以下であ
る。
【0072】この関係は、一般的な関係である。すなわ
ち、ガラスの屈折率やレンズの厚さが異なっていても、
あるいはそのために第1面の頂点における半径が異なっ
ていても、前記した角度が等しければ同等の収差特性に
なる。
【0073】ここで、偏芯公差と軸外収差が良好なレン
ズを得るために、3μm偏芯時の収差が0.04λ以下
であり、0.5度の斜め入射に対する軸外収差が0.0
3λ以下のレンズ形状を基に、前記した条件(1)〜
(3)を案分して設計する必要がある。
【0074】ここでいう案分とは、前述のように、例え
ば偏芯公差を確保する代わりに、軸外収差又は軸上収差
を多少犠牲にするように、条件(1)〜(3)のバラン
スをとることである。
【0075】前述したように、本実施の形態のレンズは
条件(1)と(2)を略完全に満足したアプラナートで
あり、軸上収差と軸外収差はほぼ理想的に補正されてい
るが、偏芯時の収差補正がやや不十分なためにこのよう
な案分を行う。
【0076】このような基準によると、開口数が0.8
5のレンズにおいて、最大高さの光誠意の第1面への入
射角が、好ましくは57度、より好ましくは56度、さ
らにより好ましくは55度より小さいことが必要であ
る。なお、前記した条件(1)〜(3)の案分による形
状の変化は僅かである。
【0077】開口数が0.85より低い場合は、誤差に
対する収差の増加が小さくなるため、同様に、好ましく
は57度、より好ましくは56度、さらにより好ましく
は55度以下であれば、十分良好なレンズ、すなわち前
記条件(1)〜(3)について良好なレンズを提供する
ことできる。
【0078】ところで、本実施の形態のレンズを金型に
より成型して製作する場合、入射角は、金型の加工の難
易度に直結している。したがって、入射角は、できるだ
け小さいことが望ましい。
【0079】さらに、このような成型レンズでは、金型
と成型品の間で高温化での成型プロセスに起因する成型
収縮があり、成型品の形状は金型と微妙に異なる。した
がって、開口数が0.85より低い場合は、開口数に応
じて入射角を小さくした方が、製造する上で好都合であ
る。
【0080】そこで、多数のレンズの設計を比較したと
ころ、開口数が下がると、第1面の入射角θは、開口数
が0.85の時の角度αに対して、ほぼ次の関係が有る
ことを見出した。なお、αは、実際に設計して得られた
値である。
【0081】 θ=α−(0.85−NA)/0.15×7.1(度) ・・・(6) 表1には、一例として、後述する実施例1の仕様を有す
るレンズに対する開口数と入射角の関係を示す。前記式
(6)は、表1を用いて計算した回帰式である。
【0082】
【表1】
【0083】図3には、開口数と入射角の関係を図示し
て示す。αは53.2516度である。図中の符号◆は
実際の設計値を示し、実線は回帰式による値を示す。
【0084】また、図には、レンズの厚さが1.5mm
で、硝材の屈折率が1.75のレンズに関する他の例の
データを示す。図中の符号▲は、他の例に対する実際の
設計値を示し、破線は回帰式による値を示す。
【0085】いずれの場合も、回帰式は、実際の設計値
を良く反映していることが見て取れる。なお、他の多数
のレンズ設計データでも同様な結果が得られており、前
記回帰式(6)は、一般的な式として十分な精度を有し
ている。
【0086】ここで、開口数が0.85より低い場合に
対する角度の条件を求める。まず、開口数が下がると、
当然レンズ最外周での面の傾き(第1面への入射角)は
緩くなる。さらに、このために前記条件(1)〜(3)
に対する制限も緩くなるので、例えば製造公差も厳しく
なくなる。
【0087】しかしながら、開口数が0.85より低い
場合も、開口数が0.85の場合と同様に、第1面への
入射角が増加するとともに収差特性が劣化するという一
般的な特性を有する。
【0088】したがって、開口数が0.85より小さい
レンズを開口数が0.85と同様に、好ましくは57
度、より好ましくは56度、さらにより好ましくは55
度以下の条件で設計すれば良好なレンズが出来る。さら
に、開口数が低いことによる上記した有利さを加味し
て、回帰式が示す角度だけ設計の目標値を小さくすれば
公差と性能を向上させることが出来る。
【0089】このことにより、開口数が0.85より低
い場合は、次の条件式で決まる範囲に、第1面への入射
角θを設定することで、さらによい結果が得られる。
【0090】 θ<α−(0.85−NA)/0.15×7.1(度) ・・・(7) ここに、角度αは、好ましくは57度、より好ましくは
56度、さらにより好ましくは55度である。
【0091】ところで、上記したレンズは、偏芯公差は
確保されたもの、条件(4)と(5)を未考慮であるた
め、色収差特性が確保できる十分条件を満たしていな
い。次に、色収差特性に関して詳しい説明をする。
【0092】ここで、レンズの軸上厚さと焦点距離が、
次の式を満たす。
【0093】t>(1+E)fここに、fは焦点距離、
tはレンズの軸上厚さであり、Eは、0以上の数であ
り、好ましくは0、より好ましくは0.1、さらにより
好ましくは0.2である。
【0094】上記関係を持つ場合、条件(4)と条件
(5)の満足度が高まる。
【0095】まず条件(4)の波長誤差がある場合の各
波長での最良像面の収差増加が小さいことに関しては、
レンズの中心厚さが厚いほうがレンズ第1面(入射面)
の半径を比較的大きくできるからである。より詳細に
は、第1面の曲率半径が大きくなると、レンズの外側の
端部を通る光線の、レンズへの入射角θ(レンズ面の法
線と光線のなす角度)が小さくなり、これにより非線形
現象としての屈折の効果が小さくなり、その結果として
波長が変化した場合の球面収差の増加が少なくなるから
である。
【0096】図4は、レンズの中心厚さと、波長誤差
(5nm)による残留収差の関係である。残留収差は球
面収差である。この図は、NAが0.85で、焦点距離
が2.5mmのレンズを多数設計して描いた。硝材は、
オハラ製のLAM70である。またレンズ設計では、偏
芯公差を比較的大きめに取る設計を採用している。
【0097】図4によれば、レンズの厚さが、焦点距離
より薄くなると、0.04λ以上と、大きな収差が発生
することがわかる。また、厚さが焦点距離の1.2倍の
3mm以下で収差の増加が大きいこともわかる。
【0098】次に、条件(5)の波長拡がりがある場合
の収差増加に関しては、波長拡がりがある場合は、その
拡がりに中心波長の最良像面を観測面とした場合、他の
波長では、前述の球面収差に加えて、焦点誤差が発生す
る。実際には、球面収差に比べて焦点誤差の影響の方が
大きいが、特に、波長が0.45μm以下の場合は、ガ
ラスの屈折率の分散が大きくなるため、焦点誤差の影響
が非常に大きくなる。
【0099】この焦点誤差は、波長が変化した場合の、
レンズのバックフォーカス距離の変化に起因する。レン
ズのバックフォーカス距離fbは、近軸近似による光線
追跡式で求めることが出来る。それが、R1、t、nと
次の関係式である。
【0100】fb=f(1−t(nー1)/n/R1) ガラスの分散に応じて、nを変化させた場合の、fbの
値の差が、焦点誤差となる。
【0101】図5は、焦点距離が2mmで屈折率が1.
75のレンズにおいて、ガラスの屈折率が1.7486
に変化した場合の、fbの変化量を示している。fbの
変化量は、軸上色収差である。また、この屈折率の変化
は、アッベ数が45程度のガラスを、400nm付近の
波長で用いた場合の、約5nmの波長変化時の屈折率変
化に相当する。レンズ形状は平凸レンズであり、R1は
1.5mmである。現実のレンズは、平凸レンズではな
く両面が球面とされている。より正確には非球面である
が、f、fb等の近軸諸量は、頂点の半径で決まるので
球面レンズとして問題はない。しかし、fbの変化は、
焦点距離を保ってR1とR2を変化させる、レンズのベ
ンディングにあまり影響されず平凸レンズの場合と非常
に近い結果になるので、図5により判断することで問題
ない。図によれば、軸上色収差は、レンズの厚さに比例
して小さくなる。したがって、レンズの厚さは出来るだ
け厚いことが望まれる。
【0102】上記をまとめると、レンズの第1面での最
大光線の入射角とレンズの厚さがこれらの条件を満たす
と、前記条件(1)〜(3)、すなわち、軸上収差特
性、軸外収差特性、偏芯公差による収差増加、さらに前
記条件(4)、(5)、すなわち波長誤差による面収差
と色収差が小さいレンズの条件を同時に満足することが
出来る。
【0103】さらに補足すると、この非球面レンズは、
光軸に対して回転対称なレンズ(共軸光学系)であって
も、方向により僅かに非球面形状を変化させたトーリッ
クレンズ(toric lens)のような形状であっても良い。
後者の場合も、最大高さの光線が通る各点で、前記した
範囲に入っている必要があるのは言うまでもない。
【0104】以下、本発明に係る光ディスク用対物レン
ズの実施例を示す。
【0105】実施例では、次のような多項式を用いて非
球面を表す。
【0106】Z=CY2/(1+(1−(1+K)C2
2)0.5)+AR4+BR4+CR8+DR10+ER12
FR14 ここに、Zは面の頂点からの距離、Yは光軸からの高
さ、Kはコーニック定数、A〜Fは4次から14次の非
球面係数である。たとえば、AはYの4乗の係数に相当
する。
【0107】<実施例1>図6は、実施例1の対物レン
ズの断面図である。
【0108】対物レンズ11に入射した光束Lは、第1
面1と第2面2で屈折し、光ディスク21の第3面3と
透過層を透過して信号記録面に集光される。
【0109】レンズ仕様は、表2の通りである。
【0110】
【表2】
【0111】レンズの設計値は、表3の通りである。な
お、半径及び厚さの単位はmmである。以下でも同様で
ある。
【0112】
【表3】
【0113】第1面の非球面係数は、表4の通りであ
る。
【0114】
【表4】
【0115】第2面の非球面係数は、表5の通りであ
る。
【0116】
【表5】
【0117】このレンズの第1面での最大高さの光線の
入射角は53.25度である。このレンズは、条件
(1)と(2)を略満足するアプラナートであり、条件
(3)に僅かに誤差が残る。
【0118】波面収差については、軸上の波面収差は
0.002λと小さく、実用上は無収差と言える値であ
る。軸外0.5度の入射光線に対する波面収差は、0.
023λと、良好な特性を有している。さらに、製造公
差で重要な面間の偏芯に関しては、偏芯が3μmの時、
波面収差0.036μmと非常に良好な値を有してい
る。
【0119】図7は縦収差図であり、図8は正弦条件不
満足量を示す図であり、図9は非点収差図である。
【0120】レンズの厚さは焦点距離の1.375倍で
ある。このレンズの硝材は屈折率を固定して設計してあ
るが、波長が5nm変化した場合に相当する屈折率変化
として、屈折率が1.8486となった場合の、最良像
面における収差は0.01λと小さな値に押さえられて
いる。また、軸上色収差の量は、2.17μmであり低
く押さえられている。
【0121】<実施例2>図10は、実施例2の対物レ
ンズの断面図である。
【0122】対物レンズ11に入射した光束Lは、第1
面1と第2面2で屈折し、光ディスク21の第3面3と
透過層を透過して信号記録面に集光される。
【0123】レンズ仕様は、表6の通りである。
【0124】
【表6】
【0125】レンズの設計値は、表7の通りである。
【0126】
【表7】
【0127】第1面の非球面係数は、表8の通りであ
る。
【0128】
【表8】
【0129】第2面の非球面係数は、表9の通りであ
る。
【0130】
【表9】
【0131】このレンズの第1面での最高高さの光線の
入射角は、51.41度である。開口数0.8に対する
条件(7)による角度は52.63度であるので、この
条件を満足している。
【0132】このレンズは、条件(1)と(2)を略満
足したアプラナートであり、条件(3)に僅かに誤差が
残るが、軸上での波面収差は、0.001λと非常に小
さく、実用上は無収差と言える。
【0133】入射角が0.5度の軸外収差は、波面収差
が0.013λと良好な特性を有している。また、製造
公差で重要となる面間の偏芯に関しては、偏芯が3μm
の時、波面収差が0.023λと非常に良好な特性を有
している。
【0134】図11は縦収差図であり、図12は正弦条
件不満足量を示す図であり、図13は非点収差図であ
る。
【0135】レンズの厚さは焦点距離の1.429倍で
ある。このレンズの硝材は屈折率を固定して設計してあ
るが、波長が5nm変化した場合に相当する屈折率変化
として、屈折率が1.7486となった場合の、最良像
面における収差は0.01λと小さな値に押さえられて
いる。また、軸上色収差の量は、2.10μmであり低
く押さえられている。
【0136】<実施例3>図14は、実施例3の対物レ
ンズの断面図である。
【0137】対物レンズ11に入射した光束Lは、第1
面1と第2面2で屈折し、光ディスク21の第3面3と
透過層を透過して信号記録面に集光される。
【0138】レンズ仕様は、表10の通りである。
【0139】
【表10】
【0140】レンズの設計値は、表11の通りである。
【0141】
【表11】
【0142】第1面の非球面係数は、表12の通りであ
る。
【0143】
【表12】
【0144】第2面の非球面係数は、表13の通りであ
る。
【0145】
【表13】
【0146】各硝材の屈折率は表14の通りである。
【0147】
【表14】
【0148】このレンズの第1面での最高高さの光線の
入射角は、55.0度である。
【0149】このレンズの特性は、ほぼ条件(1)を満
足していて、(2)は多少の不満足を残し、その分実施
例1のレンズよりも、偏芯時の収差増加を抑えたレンズ
となっている、そして、条件(3)には、僅かに誤差の
残るアプラナートに非常に近いレンズである。
【0150】軸上での波面収差は、0.006λと非常
に小さく、実用は無収差と言える値である。軸外0.5
度の入射光線に対する波面収差は、0.069λと良好
な特性を示している。さらに、製造公差で重要な面間の
偏芯に関しては、偏芯が5μmの時に波面収差0.03
4λと、非常に良好な値を有している。
【0151】図15は縦収差図であり、図16は正弦条
件不満足量を示す図であり、図17は非点収差図であ
る。
【0152】レンズの厚さは焦点距離の1.411倍で
ある。波長が5nm変化して410nmになった場合
の、最良像面における収差は0.029λと小さな値に
押さえられている。また、軸上色収差の量は、2.21
μmであり低く押さえられている。
【0153】なお、本実施の形態では、光ディスク用対
物レンズについて具体的数値を用い説明したが、本発明
はこれらの数値に限定されない。本発明は、本発明を逸
脱しない範囲で種種の光ディスク用対物レンズに対して
適用できる。
【0154】あえて数値の具体例を挙げると、本実施の
形態においては、光ディスクには、例えば範囲0.01
〜0.3mmの厚さの透過層を有するものを用いること
ができる。また、対物レンズには、例えばNBF1のよ
うな光学ガラスを用い、例えば1.5〜2.0の範囲の
屈折率を有するものを用いることができる。
【0155】
【発明の効果】上述のように、本発明によると、開口数
が0.75以上で、軸上収差、軸外収差と面間の偏芯収
差にすぐれた両面非球面の単レンズによる光ディスクの
対物レンズを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レンズの幾何学的な関係を示す図である。
【図2】最大高さの光線の第1面への入射角度と収差特
性の関係を示す図である。
【図3】実際の設計値と回帰式による値を比較して示す
図である。
【図4】レンズの中心厚さと、波長誤差(5nm)によ
る残留収差の関係を示す図である。
【図5】焦点距離が2mmで屈折率が1.75のレンズ
において、ガラスの屈折率が1.7486に変化した場
合の、fbの変化量を示している。
【図6】実施例1の対物レンズの断面図である。
【図7】実施例1の対物レンズの縦収差図である。
【図8】実施例1の対物レンズの正弦条件不満足量を示
す図である。
【図9】実施例1の対物レンズの非点収差図である。
【図10】実施例2の対物レンズの断面図である。
【図11】実施例2の対物レンズの縦収差図である。
【図12】実施例2の対物レンズの正弦条件不満足量を
示す図である。
【図13】実施例2の対物レンズの非点収差図である。
【図14】実施例3の対物レンズの断面図である。
【図15】実施例3の対物レンズの縦収差図である。
【図16】実施例3の対物レンズの正弦条件不満足量を
示す図である。
【図17】実施例3の対物レンズの非点収差図である。
【符号の説明】
1 第1面 2 第2面 11 対物レンズ 21 光ディスク
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年6月25日(2002.6.2
5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】
【発明を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに、本発明に係る光ディスク用対物レンズは、両面が
非球面とされた開口数NAが0.75以上の単レンズで
あって、最大高さの光線が入射する点における第1面の
法線と光軸の成す角が所定の角度以下である。前記所定
の角度は、57度が好ましく、56度がより好ましく、
55度がさらにより好ましい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】削除
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】削除
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】また、本発明に係る光ディスク用対物レン
ズは、両面が非球面とされた開口数NAが0.75以上
の単レンズであって、最大高さの光線が入射する点にお
ける第1面の法線と光軸の成す角θが次式を満足する。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】 θ<α−(0.85−NA)/0.15×7.1(度)ここで 、αは、57度が好ましく、56度がより好まし
く、55度がさらにより好ましい。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】また、好ましくは、レンズの軸上厚さ
焦点距離が次の式を満足する。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】t>(1+E)fここで 、Eは、0以上の数であり、好ましくは0、より
好ましくは0.1、さらにより好ましくは0.2であ
る。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】さらに、好ましくは、本発明に係る光ディ
スク用対物レンズは、結像倍率が0である。すなわち、
この対物レンズは、少なくとも誤差なく製造されてい
て、かつ光源の波長が基準波長と一致している場合、平
行光を集光することが好ましい。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0076
【補正方法】変更
【補正内容】
【0076】このような基準によると、開口数NA
0.85のレンズにおいて、最大高さの光線の第1面へ
の入射角が、好ましくは57度、より好ましくは56
度、さらにより好ましくは55度より小さいことが必要
である。なお、前記した条件(1)〜(3)の案分によ
る形状の変化は僅かである。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0092
【補正方法】変更
【補正内容】
【0092】ここで、レンズの中心厚さ(軸上厚さとも
いう)と焦点距離が、次の式を満たす。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0093
【補正方法】変更
【補正内容】
【0093】t>(1+E)fここで 、fは焦点距離、tはレンズの中心厚さであり、
Eは、0以上の数であり、好ましくは0、より好ましく
は0.1、さらにより好ましくは0.2である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両面が非球面とされた開口数が0.75
    以上の単レンズであって、軸上厚さtと焦点距離fが次
    の式を満たし、 t>(1+E)f かつ、最大高さの光線が入射する点における第1面の法
    線と光軸の成す角が55度、56度又は57度の何れか
    1つの角度以下である光ディスク用対物レンズ。ここ
    に、Eは、0以上の数である。
  2. 【請求項2】 両面が非球面とされた開口数が0.75
    以上の単レンズであって、軸上厚さtと焦点距離fが次
    の式を満たし、 t>(1+E)f かつ、最大高さの光線が入射する点における第1面の法
    線と光軸の成す角θが次式を満足する光ディスク用対物
    レンズ。 θ<α−(0.85−NA)/0.15×7.1(度) ここに、前記NAは、最大高さの光線による開口数であ
    り、前記αは、55度、56度又は57度の何れか1つ
    であり、Eは、0以上の数である。
  3. 【請求項3】 結像倍率が0である請求項1又は請求項
    2に記載の光ディスク用対物レンズ。
  4. 【請求項4】 波長450nm以下の光源に適合して設
    計された請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の光
    ディスク用対物レンズ。
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