JP2003166333A - 床版防水工法および該工法からなる複合構造体 - Google Patents

床版防水工法および該工法からなる複合構造体

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JP2003166333A JP2001365099A JP2001365099A JP2003166333A JP 2003166333 A JP2003166333 A JP 2003166333A JP 2001365099 A JP2001365099 A JP 2001365099A JP 2001365099 A JP2001365099 A JP 2001365099A JP 2003166333 A JP2003166333 A JP 2003166333A
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信一郎 竹ノ内
Yukio Masuzumi
住 幸 夫 増
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塚 宏 飯
Hiroaki Tomimoto
本 裕 昭 冨
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Mitsui Chemicals Polyurethanes Inc
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 本発明に係る床版防水工法は、床版、防
水材、合材(アスファルト舗装材)からなる複合構造体
の施工方法において、前記床版の表面に水硬性アルミナ
粉体及び/又は水硬性アウイン系鉱物粉末を硬化性ウレ
タン樹脂100重量部に対し10〜500重量部含有さ
せた硬化性ウレタンプライマーを100〜1000(g
/m2)塗付し、該硬化性ウレタンプライマーの半硬化
時間(JIS K-5400)後、特定の石油アスファルトからな
る接着剤を溶融して前記半硬化状態の硬化性ウレタンプ
ライマーの表面に流し延べ、この表面に、同時に、特定
のシート状防水材を貼り合せ、次いで該防水材シートの
表面に合材を敷設し転圧することを特徴としている。 【効果】 吸水状態の床版であっても、走行車輌によ
る振動、伸縮に耐え、気候変動に伴う温度変化、薬品負
荷後であっても床版から最上層の合材まで良好な接着強
度と防水機能を維持する道路が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シート状防水材を
用いる床版防水工法及び該床版防水工法により得られる
複合構造体に関する。さらに詳しくは吸水状態の床版へ
の接着性及びひび割れ負荷耐性、並びに四季の温度変化
及び薬品負荷耐性の改良された長期耐久性を有する複合
構造体を形成せしめる床版防水工法並びに該床版防水工
法により形成される自動車道路に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】従来のシート防水系床版防水工法
は床版に改質アスファルトを溶剤に溶解したプライマー
を塗付、該プライマーの指触乾燥後、改質アスファルト
を大凡240℃で溶融し、該プライマー表面に流し延
べ、同時に該改質アスファルトが流し述べられたプライ
マー表面に、繊維強化熱可塑性樹脂不織布を心材とする
当該不織布の両面に改質アスファルトを含浸してさらに
該改質アスファルト表面に硅砂を接合させた厚さ約2m
mの防水材シートを貼り合せ、次いで該防水材シートの
表面に合材を敷設し、転圧する床版防水工法が採られ、
自動車道路が形成されていた。
【0003】現在、コンクリート製の道路橋や高架道路
は、前記のような在来の床版防水工法により舗装されて
いる。しかし、雨天時に走行する自動車の安全確保の観
点から透水性舗装への転換が計画され腐食性物質を含む
水の該床版への侵入を確実に遮断する技術が求められて
いる。また建設や改修の費用削減の社会的要求から30
年の耐久性を有する道路が計画されより高性能な床版防
水システム、該高性能床版防水システムにより、短時間
に工事を終了できる床版防水工法が求められている。
【0004】すなわち、該床版防水工法へのシート状防
水材を用いる在来技術の課題は吸水状態の床版にも強く
接着する材料、該前記材料とシート状防水材とを良く固
着する接着材の新規開発と、高温の合材と一体化する特
性を兼ね備えた強靭なシート状防水材をシステム化、こ
れら材料の機能を最適化し走行車輌による30年間の床
版の振動、伸縮(ひび割れ負荷)に耐え防水機能を維持
し、四季の気候変動に伴う低温高温繰り返し・薬品負荷
試験後であっても、床版から最上層の合材まで良好な接
着力と防水機能を維持する新規な床版防水工法の構築が
求められていた。
【0005】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に伴う
問題を解決しようとするものであって、優れた耐振動、
耐伸縮性能を有し、気候変動に伴う温度変化、薬品負荷
後であっても、床版から最上層の合材まで良好な接着力
と防水機能を維持する新規な床版防水工法及び該床版防
水工法により得られる床版防水用複合体を提供すること
を目的としている。
【0006】
【発明の概要】本発明に係る床版防水工法は、床版、防
水材、合材(アスファルト舗装材)からなる複合構造体
の施工方法において、前記床版の表面に水硬性アルミナ
粉体及び/又は水硬性アウイン系鉱物粉末を硬化性ウレ
タン樹脂100重量部に対し10〜500重量部含有さ
せた硬化性ウレタンプライマーを100〜1000(g
/m2)塗付し、該硬化性ウレタンプライマーの半硬化
時間(JIS K-5400)後、スチレンブタジエン共重合体、
イソブチレンイソプレン共重合体及びエチレン酢酸ビニ
ル共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種の共
重合体を2〜50質量%を含む石油アスファルトからな
る接着剤を溶融して前記半硬化時間(JIS K-5400)後の
硬化性ウレタンプライマーの表面に流し延べ、この表面
に、同時に、一方向にほぼ均一に整列した強化繊維を3
0〜85容積%含む繊維強化熱可塑性樹脂プリプレグを
その繊維方向が互いに90度方向になるように2枚以上
順次積層接着した心材の両面に、石油系アスファルト層
を積層したシート状防水材を貼り合せ、次いで該防水材
シートの表面に合材を敷設し転圧することを特徴として
いる。
【0007】また、前記床版の表面に水硬性アルミナ粉
体及び/又は水硬性アウイン系鉱物粉末を硬化性ウレタ
ン樹脂100重量部に対し10〜500重量部含有させ
た硬化性ウレタンプライマーを100〜1000(g/
2)塗付し、該硬化性ウレタンプライマーの半硬化時
間(JIS K-5400)(半硬化時間1)後に、さらに、該半
硬化時間(JIS K-5400)後の硬化性ウレタンプライマー
の表面に、前記硬化性ウレタンプライマー、又は水硬性
アルミナ粉体及び/若しくは水硬性アウイン系鉱物粉末
を含まない硬化性ウレタン樹脂を、100〜1000
(g/m2)塗付し、半硬化時間(JIS K-5400)(半硬
化時間2)まで乾燥し、その後、スチレンブタジエン共
重合体、イソブチレンイソプレン共重合体及びエチレン
酢酸ビニル共重合体からなる群から選ばれる少なくとも
1種以上を2〜50質量%含む石油アスファルトからな
る接着剤を溶融して、前記半硬化時間2の後の表面に流
し延べることもできる。
【0008】前記床版の表面に、(A)アウイン系セメ
ント20〜30重量%、4〜6号硅砂69.5〜78重
量%及び保水剤0.5〜3重量%からなる粉体を93〜
99重量部と、(B)SBRエマルション、アクリル樹
脂エマルション及びエポキシ樹脂エマルションからなる
群からから選ばれる樹脂分を1〜7重量部及び水10〜
15重量部とを含有する速硬化性ポリマーセメントモル
タルを300(g/m2)〜20(kg/m2)塗付し、
塗付後30〜120分の後に前記床版防水工法を実施す
ることもできる。
【0009】本発明に係る床版防水用複合体は、前記床
版防水工法によって得られることを特徴としている。
【0010】
【発明の具体的説明】本発明に係る床版防水工法では、
前記床版の表面に水硬性アルミナ粉体及び/又は水硬性
アウイン系鉱物粉末を硬化性ウレタン樹脂100重量部
に対し10〜500重量部含有させた硬化性ウレタンプ
ライマーを100〜1000(g/m 2)塗付し、該硬
化性ウレタンプライマーの半硬化時間(JIS K-5400)
後、スチレンブタジエン共重合体、イソブチレンイソプ
レン共重合体及びエチレン酢酸ビニル共重合体からなる
群から選ばれる少なくとも1種の共重合体を2〜50質
量%を含む石油アスファルトからなる接着剤を溶融して
前記半硬化時間(JIS K-5400)後の硬化性ウレタンプラ
イマーの表面に流し延べ、この表面に、同時に、一方向
にほぼ均一に整列した強化繊維を30〜85容積%含む
繊維強化熱可塑性樹脂プリプレグをその繊維方向が互い
に90度方向になるように2枚以上順次積層接着した心
材の両面に、石油系アスファルト層を積層したシート状
防水材を貼り合せ、次いで該防水材シートの表面に合材
を敷設し転圧する。
【0011】このような床版、防水材、合材(アスファ
ルト舗装材)からなる複合構造体では、水硬性アルミナ
粉体及び若しくは水硬性アウイン系鉱物粉末を硬化性ウ
レタン樹脂100重量部に対し10〜500重量部を含
有させた硬化性ウレタンプライマーを用いることによ
り、床版が含水状態、表面に水滴が存在する、表面濡れ
がある等の場合においても強固に接着することができ
る。
【0012】前記硬化性ウレタン樹脂としては、湿気硬
化型一液ウレタン樹脂、二液混合型ウレタン樹脂が挙げ
られる。前記湿気硬化型ウレタン樹脂としては、たとえ
ば有機ポリイソシアネートと活性水素基含有化合物との
反応によって一分子中に1個以上の遊離イソシアネート
基を有するプレポリマーとして調製される。具体的に
は、窒素ガス雰囲気下、有機ポリイソシアネートのイソ
シアネート基(NCO)1個に対し活性水素基含有化合
物の活性水素基が0.1〜0.8の比率で計量、攪拌
下、温度40〜120℃で4〜8時間反応することで調
製される。このようにして得られるプレポリマーは、イ
ソシアネート基含有量が1〜15%、好ましくは2.5
〜12%である。
【0013】この反応時、または、反応後、必要に応じ
従来公知の触媒や安定剤、消泡剤、溶剤等の添加剤を用
いることができる。前記有機ポリイソシアネートとして
は特に制限はないが、例えば、2,4−トリレンジイソ
シアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,
4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4'−ジ
フェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレン
ジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソ
シアネート等の芳香族ポリイソシアネート、例えば、イ
ソホロンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシア
ネート、水添4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート、ノルボルネンジイソシアネート、ヘキサメチレン
ジイソシアネートの3量体(イソシアヌレート体)等の
脂環式ポリイソシアネート、例えば、m−キシリレンジ
イソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネー
ト等の芳香環含有脂肪族ポリイソシアネート、例えば、
ヘキサメレンジイソシアンート等の脂肪族ポリイソシア
ネート等が挙げられ、これらは単独でもよく、また、2
種以上併用してもよい。好ましくは芳香族ポリイソシア
ネート、さらに好ましくは2,4−トリレンジイソシア
ネートまたは2,6−トリレンジイソシアネートまたは
それらの混合物、4,4'−ジフェニルメタンジイソシ
アネート、カルボジイミド変性4,4'−ジフェニルメ
タンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリ
イソシアネートが挙げられる。
【0014】前記活性水素基含有化合物としては特に制
限はないが、例えば、多価アルコール、ポリエーテルポ
リオール、ポリアミン等が挙げられる。前記多価アルコ
ールとしては、エチレングリコール、グリセリン、ブチ
レングリコール、プロピレングリコール、1,6−ヘキ
サメチレングリコール、トリメチロールプロパン、ネオ
ペンチルグリコール、ポリテトラメチレングリコール、
ポリカプロラクトンポリオール、ポリブタジエンポリオ
ール、ポリブチレンカーボネートポリオール、ポリプロ
ピレンアジペートグリコール、ひまし油ポリオール等が
挙げられる。
【0015】前記ポリエーテルポリオールとしては、例
えば、前記多価アルコール或はポリアミンにエチレンオ
キシド、プロピレンオキシド等の低分子量アルキレンオ
キシドを付加重合して得られるポリエチレンポリオー
ル、ポリエチレンプロピレンポリオール、ポリプロピレ
ンポリオール、例えば、ビスフェノール類にエチレンオ
キシド、プロピレンオキシド等の低分子量アルキレンオ
キシドを付加重合して得られるビスフェノール系ポリオ
ール等が挙げられる。
【0016】前記ポリアミンとしては、例えば、エチレ
ンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテト
ラミン、ヘキサメチレンジアミン、ポリオキシアルキレ
ンポリアミン等の脂肪族ポリアミン、例えば、イソホロ
ンジアミン、ノルボルネンジアミン、水添キシリレンジ
アミン等の脂環式ポリアミン、例えば、キシリレンジア
ミン等の芳香環含有脂肪族ポリアミン、例えば、3,5
−ジエチル−2,4−ジアミノトルエン、3,5−ジエ
チル−2,6−ジアミノトルエン、4,4'−ジアミノ
ジフェニルメタン、2,4−トリレンジアミン、2,6
−トリレンジアミン等の芳香族ポリアミンが挙げられ
る。
【0017】これら上記の活性水素基含有化合物は、単
独で用いてもよく、また2種以上併用してもよい。好ま
しくは、活性水素基2〜4であり平均分子量200〜6
000のポリエチレンポリオール、ポリエチレンプロピ
レンポリオール、ポリプロピレンポリオール、ビスフェ
ノール系ポリオール、ひまし油ポリオールが挙げられ
る。
【0018】前記添加剤としては、例えば、アセトン、
キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸エチレングリ
コールモノエチルエーテル、酢酸エチレングリコールモ
ノメチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノエチ
ルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノメチルエー
テル、トルエン、テトラヒドロフラン、メチルイソブチ
ルケトン、メチルエチルケトン等の溶剤、例えば、トリ
エチルアミン、トリプロピルアミン、N−メチルモルホ
リン、トリエタノールアミン、トリエチレンジアミン、
酢酸錫、オクチル酸錫、オレイン酸錫、ラウリン酸錫、
ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、オ
クチル酸ビスマス、ネオデカン酸ビスマス、オクチル酸
鉛、ナフテン酸鉛、ナフテン酸ニッケル、オクチル酸コ
バルト等の触媒、例えば、フタル酸ジブチル、フタル酸
ジオクチル、フタル酸ジ2−エチルヘキシル、アジピン
酸ジオクチル、燐酸トリクレジル、燐酸トリオクチル、
エポキシ化大豆油等の可塑剤、例えば、炭酸カルシウ
ム、水酸化アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウ
ム、タルク、マイカ、コロイダルシリカ、亜鉛華等の体
質顔料、例えば、二酸化チタン、カーボンブラック、弁
柄、酸価クロム、ウルトラマリン、フタロシアニングリ
ーン、フタロシアニンブルー等の着色剤、その他市販の
消泡剤、レベリング剤、色別れ防止剤、安定剤等が挙げ
られる。
【0019】前記湿気硬化型一液ウレタン樹脂は、前記
した溶剤で希釈して用いられることが通常であり、その
場合該粘度が1000mPa・s(25℃)以下、好ま
しくは500mPa・s(25℃)以下となるように調
整される。二液混合型ウレタン樹脂は、有機ポリイソシ
アネートを含むA液と活性水素基含有化合物を含むB液
とからなり、使用の直前に所定の比率に計量、混合して
用いられる。
【0020】前記A液としては、前記の有機ポリイソシ
アネートおよび/またはウレタンプレポリマーが挙げら
れ、好ましくは芳香族ポリイソシアネート、さらに好ま
しくは' 2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−
トリレンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルメタ
ンジイソシアネート、2,4'−ジフェニルメタンジイ
ソシアネート、カルボジイミド変性ジフェニルメタンジ
イソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソ
シアネートの単体或はこれらと前記の活性水素基含有化
合物からなるプレポリマーが挙げられる。A液には必要
により、前記の添加剤から選ばれた化合物が含まれても
よい。
【0021】前記B液としては、前記活性水素基含有化
合物が含まれており、さらに必要により前記の添加剤が
含まれてもよい。前記活性水素基含有化合物としては、
前記のうち単独で用いてもよく、また2種以上併用して
もよい。好ましくは、活性水素基2〜4であり平均分子
量200〜6000のポリエチレンポリオール、ポリエ
チレンプロピレンポリオール、ポリプロピレンポリオー
ル、ポリテトラメチレングリコール、ポリブタジエンポ
リオール、ビスフェノール系ポリオール、ひまし油ポリ
オールが挙げられる。
【0022】前記二液混合型ウレタン樹脂において、A
液とB液の混合比率はA液中のイソシアネート基とB液
中の活性水素基の比率に基づいて決められ、イソシアネ
ート基1個に対し活性水素基0.5〜2個、好ましくは
0.8〜1.2個の範囲である。また、前記A液および
B液は、必要により前記した溶剤で希釈し該粘度が10
00mPa・s(25℃)以下、好ましくは500mP
a・s(25℃)以下となるように調整される。
【0023】本発明に用いられる水硬性アルミナはρア
ルミナを含有するものが好適であり、平均粒子径300
μm以下、好ましくは150μm以下のものが好適であ
る。本発明に用いられる水硬性アウイン系鉱物粉末とし
ては、水硬性アウイン系セメントが挙げられる。該水硬
性アウイン系セメントは、エトリンナイトの形成に適し
た鉱物からなり、平均粒子径150μm以下、好ましく
は100μm以下とすることにより水吸収性能が向上
し、床版の含水量が多くとも強固に接着することができ
好ましい。アウイン系セメントは普通ポルトランドセメ
ントより速硬化性であり床版面の水分を急速に吸収、水
和に消費すること、アルカリ性が低いため、湿潤面、水
滴が付着した床版に対しての接着力が向上するととも
に、プライマーの耐久性特に初期接着力を維持すること
ができ好ましい。
【0024】前記水硬性アルミナ及び/又は水硬性アウ
イン系セメントの硬化性ウレタン樹脂への添加量は硬化
性ウレタン樹脂100重量部に対し10〜500重量
部、さらに好ましくは20〜400重量部であることが
望ましい。10重量部以上では吸水状態のコンクリート
面への良好な接着性を維持でき好ましく500重量部以
下とすることで、接着強化と、固化物の強度を維持し、
また、作業性がより向上するので好ましい。
【0025】なお、水硬性アルミナ及び/又は水硬性ア
ウイン系セメントには酸価カルシウム、酸化マグネシウ
ム、ポルトランドセメント、アルミナセメント等の水と
反応する化合物、硬化遅延剤等を併用してもよい。本発
明に用いる硬化性ウレタンプライマーは、湿気硬化型一
液ウレタン樹脂にあっては水硬性アルミナ及び/又は水
硬性アウイン系セメントを予めウレタンプレポリマーに
添加混合し調製してもよく、また、使用時に所定の量を
ウレタンプレポリマー或はウレタンプレポリマー溶液に
添加混合してもよい。二液混合型ウレタン樹脂にあって
は、水硬性アルミナ及び若しくは水硬性アウイン系セメ
ントを予めB液に添加混合して調製してもよく、使用時
に所定の量をA液或はB液或はA液とB液の混合物に添
加混合してもよい。
【0026】本発明に用いられる接着剤は、石油アスフ
ァルトにスチレンブタジエン共重合体、イソブチレンイ
ソプレン共重合体、エチレン酢酸ビニル共重合体等の高
分子量合成樹脂を2〜50質量%添加、加熱溶融して練
り込んだ改質アスファルトである。本発明に用いられる
シート状防水材としては、例えば、特開平9−1770
14号公報に記載される、一方向にほぼ均一に整列した
強化繊維を30〜85容積%含む繊維強化熱可塑性樹脂
プリプレグを2枚以上、そのプリプレグの繊維の方向が
交互に90度方向となるよう順次積層接着した心材の両
面に石油系アスファルト層を積層した道路補強用シート
が挙げられる。
【0027】該道路補強用シートは十分な防水機能をも
兼ね備えたものであり、これをシート状防水材として用
いることは本発明の床版防水工法並びに該工法から形成
される道路にとって好適である。該シート状防水材の強
化繊維は、好ましくは炭素長繊維、ガラス長繊維、さら
に好ましくはガラス長繊維である。上記熱可塑性樹脂と
しては、例えば、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリ
塩化ビニル等が挙げられるが、好ましくはポリプロピレ
ンである。
【0028】前記シート状防水材は、例えば、γ−メタ
クリロキシ−プロピルトリメトキシシラン等の適当なカ
ップリング剤で処理した該繊維を集束して撚りのないヤ
ーンとし、該ヤーン複数本を一定の張力で引張りながら
一方向に整列させ、該ヤーンに熱可塑性樹脂を絡ませて
から熱ロールに導入、該樹脂をしごきながらヤーンに含
浸させたプリプレグが製造され、次いで該プリプレグを
直交に復数枚順次配置して180℃の熱プレスで接着し
た繊維強化シート、即ち、厚さ200〜300μmのシ
ート状防水材の心材が製造される。次いで該心材を18
0℃以上に加熱、200℃に加熱溶融された石油系アス
ファルト浴内を通過させてこれを塗付、熱ロールで厚さ
を調整、4〜6号硅砂をまぶして厚さ約1.0〜4mm
のシート状で製造され、プレグロンAPRシートの商標
で三井化学(株)より市販されている。
【0029】本発明に用いられる速硬化性ポリマーセメ
ントモルタルは、下地床版表面が著しい凹みが多い場合
に用いられる。該速硬化性ポリマーセメントモルタル
は、前記アウイン系セメントを含むセメント20〜30
重量%、4〜6号硅砂69.5〜78重量%および保水
剤0.5〜3重量%からなる粉体(これら3成分の合計
100重量%)と、該セメントの水和に必要な水を含む
SBRエマルション、アクリル樹脂エマルションおよび
エポキシ樹脂エマルションからなる群から選ばれる樹脂
とからなり、前記粉体が93〜99重量部、前記樹脂分
が1〜7重量部、水が10〜15重量部であるポリマー
セメントモルタルである。
【0030】本発明の床版防水工法実施に先立ち、対象
のコンクリート製床版は新設コンクリート面にあって
は、ワイヤブラシ、ディスクサンダー等によって表面の
レイタンスを除去しておくことが好ましい。また、降雨
後等水膜や水溜まりがある場合には圧縮空気等で吹き飛
ばすかウエス等で拭き取りこれの無いようにしておくこ
とが好ましい。また、既設道路の改修にあっては、床版
上面の切削屑等の無いようにしておくことが好ましい。
また、降雨後等水膜や水溜まりがある場合には圧縮空気
等で吹き飛ばすかウエス等で拭き取りこれの無いように
しておくことが好ましい。
【0031】また、本発明によれば、該床版の表面が著
しい凸凹や気泡による凹みが大きい場合は、速硬化性ポ
リマーセメントモルタルを300(g/m2)〜20
(kg/m2)の範囲で塗付することができる。この塗
付量は下地床版の状態に左右され、20(kg/m2
は改修のために切削された床版の表面をほぼ平滑にする
に要する量であり最大値である。また、このポリマーセ
メントモルタルは高流動性でありゴムベラ等で簡単に流
し延べることができる。このポリマーセメントモルタル
の可使時間、固化時間は遅延剤の調整で可能であるが、
標準的配合における25℃の可使時間は約15分、固化
時間は塗布後30〜120分である。この固化時間を過
ぎれば次工程への移行が可能である。
【0032】本発明では、コンクリート製床版、防水
材、合材(アスファルト舗装材)からなる複合構造体に
おいて、該コンクリート製床版表面に水硬性アルミナ及
び/又は水硬性アウイン系セメントを硬化性ウレタン樹
脂100重量部に対し、10〜500重量部、好ましく
は20〜400重量部含有させた硬化性ウレタンプライ
マーが100〜1000(g/m2)塗付される。該プ
ライマーの塗付は鏝、ローラー刷毛、ゴムベラ、スプレ
ーガンを用いる公知の方法で作業することができ、該塗
付量は表面に気泡による凹みの少ないときは100〜3
00(g/m2)であり、気泡による凹みの多いと判断
したときは200〜500(g/m2)であり、さらに
改修のための切削面にあっては300〜1000(g/
2)である。プライマー塗付の目的は吸水状態の床版
との接着力付与とコンクリートへの、またはコンクリー
トからの水の遮断でありピンホールの無いように仕上る
ことが重要である。従って、該塗付作業にあっては、気
泡による凹み部にプライマーが充分侵入するように2〜
4回、扱くような意識で塗付する。
【0033】本発明に用いられるプライマーの乾燥時間
は25℃で好ましくは10〜60分であり、この時間が
経過すれば、再びプライマーを塗り重ねることも、また
次工程に移行することも可能である。プライマーを再び
塗り重ねる場合は、プライマーとしては、前記硬化性ウ
レタンプライマー、又は水硬性アルミナ粉体及び/若し
くは水硬性アウイン系鉱物粉末を含まない硬化性ウレタ
ン樹脂を用いることができる。
【0034】上記プライマーの指触乾燥(JIS K-5400)
後、円筒状に巻かれた定形(幅1m、長さ15m)のシ
ート状防水材を長さ7.5m程延長し位置決めし、次い
で改質アスファルトからなる接着剤を140〜240
℃、好ましくは180〜240℃、より好ましくは19
0〜210℃に加熱溶融してから該シート状防水材の幅
より大凡5cm程広めに乾燥プライマー表面に流し延
べ、巻かれたシート状防水材を繰り出し、かつ接着剤に
押さえつけながら貼り合せる。さらにシート状防水材か
らはみ出した溶融接着剤をゴムベラ等で薄く乾燥プライ
マー面に延ばし広げる。定形の約半分のシート状防水材
を接着した後、予め延長した該防水材を端部から巻戻し
上記と同様の作業により定形のシート状防水材の張り合
せを終える。これらの作業は同時に行っても逐次行って
もよい。
【0035】改質アスファルトからなる接着剤は冷める
と固化して、コンクリート製床版とシート状防水材まで
接着して一体化される。大面積の床版では定形のシート
状防水材を幅方向、長さ方向に延長する必要があるが、
シート状防水材の繋ぎ目は端部より5〜15cm、好ま
しくは約10cm重ね合せとし、基本的には前記シート
状防水材の貼り合わせ方法と同様である。シート状防水
材表面にはみ出した溶融接着剤はゴムベラ等で防水材表
面に延ばし広げる。
【0036】シート状防水材の貼り合わせ完了後、施主
指定の合材を該合材に適した140〜200℃の温度で
該防水材面にアスファルトフィニッシャーにより敷きな
らし、鉄輪ローラー、タイやローラーで転圧することで
合材の熱が防水材まで伝わり、防水材のアスファルトが
溶融して合材と防水材、さらには床版まで強固に一体化
される。
【0037】また、上記した床版防水工法により、床版
から合材まで強固に一体化した自動車道路が提供され
る。
【0038】
【発明の効果】吸水状態の床版であっても、水硬性アル
ミナ粉体及び若しくは水硬性アウイン系鉱物粉末を硬化
性ウレタン樹脂100重量部に対し10〜500重量部
含有させた硬化性ウレタンプライマーおよびスチレンブ
タジエン共重合体、イソブチレンイソプレン共重合体、
エチレン酢酸ビニル共重合体から選ばれる1種以上を2
〜50質量%を含む石油アスファルトからなる接着剤、
さらに一方向にほぼ均一に整列した強化繊維を30〜8
5容積%含む繊維強化熱可塑性樹脂プリプレグを復数
枚、90度方向に順次積層接着した心材の両面に石油系
アスファルト層を積層したシート状防水材をシステム
化、最適化したことで、走行車輌による振動、伸縮に耐
え、気候変動に伴う温度変化、薬品負荷後であっても床
版から最上層の合材まで良好な接着強度と防水機能を維
持する道路が提供される。
【0039】
【実施例】更に本発明を具体的な実施例で詳細に説明す
るが、本発明は実施例に何ら限定されない。 [湿気硬化型一液ウレタン樹脂プライマーの調製]湿気
硬化型一液ウレタン樹脂として、ウレタン樹脂分約35
%のポリウエイP−2080(サン テクノケミカル社
製)100重量部に対し、アウイン系セメント(チチブ
コンクリート社製)110重量部を添加、攪拌混合して
湿気硬化型一液ウレタン樹脂プライマーを調製した。 [二液硬化型ウレタン樹脂の調製]ポリメチレンポリフ
ェニレンポリイソシアネート100重量部に対し、キシ
レン125重量部、酢酸エチル28重量部を添加して、
A液を得た。
【0040】3官能性ポリプロピレングリコール(平均
分子量1000)100重量部、ビスフェノールAのプ
ロピレンオキシド付加物(BA−P3、日本乳化剤社
製)64重量部に炭酸カルシウム40重量部を添加、混
合してB液を得た。 [二液硬化型ウレタン樹脂プライマーの調製]二液硬化
型ウレタン樹脂のA液100重量部、B液140重量部
からなるB液に水硬性アルミナ(BK−112、住友化
学工業社製)25重量部を添加、混合して二液硬化型ウ
レタン樹脂プライマーを得た。
【0041】二液硬化型ウレタン樹脂のA液100重量
部、B液140重量部からなるB液に水硬性アルミナ
(BK−112、住友化学工業社製)60重量部を添
加、混合して二液硬化型ウレタン樹脂プライマーを得
た。
【0042】
【実施例1】水中に24時間浸漬した形状60×300
×300mmのJISマーク入りコンクリート板(市販
品、JISA)を水中から取出し、表面の水膜をペーパ
ータオルで除去、直ちに湿気硬化型一液ウレタン樹脂プ
ライマーを中毛ローラー刷毛で塗付した。15分でこ
のプライマーは指触乾燥(JIS K-5400)状態となった
が、塗付してから30分後、半硬化時間の状態であっ
た。その後、300×300mmに裁断した厚さ約2m
mのガラス繊維強化防水シート(プレグロンAPR−1
20、三井化学社製)を乾燥プライマー表面に載せて位
置決めしてから該半分を巻戻し、予め240℃に調整し
ていた接着剤(ポリアスコート、静岡瀝青工業社製)を
巻戻したプレグロンAPR−120の真下の乾燥プライ
マー面から順次流し延べ、同時に巻戻したプレグロンA
PR−120を繰り出すとともに軽く押さえながらプラ
イマー塗付コンクリート板の片面に貼り合わせた。次い
で、残る他面のプレグロンAPR−120を巻戻し、上
記と同様にしてプレグロンAPR−120をコンクリー
ト板全面に貼り、側面にはみ出したポリアスコートを切
除して複合構造体Iの試験板を2個作製した。上記の湿
気硬化型一液ウレタン樹脂プライマーの代わりに二液硬
化型ウレタン樹脂プライマーを用いる以外、上記と同
様にして複合構造体Iの試験板を2個作製した。
【0043】上記の湿気硬化型一液ウレタン樹脂プライ
マーの代わりに二液硬化型ウレタン樹脂プライマーを
用いる以外、上記と同様にして複合構造体Iの試験板を
2個作製した。なお、二液硬化型ウレタン樹脂プライマ
ー及び二液硬化型ウレタン樹脂プライマーは、いず
れも半硬化時間30分であったが塗布してから60分後
にプレグロンAPRシートの貼り合わせ工程に移った。
【0044】複合構造体Iの試験体作製工法において、
湿気硬化型一液ウレタン樹脂プライマーを塗付してか
ら30分後、該表面に湿気硬化型一液ウレタン樹脂P−
2080(サンテクノケミカル社製)をローラー刷毛で
塗付して30分間乾燥した以外、複合構造体Iの試験体
作製工法と同様にして複合構造体IIの試験体を2個作
製した。
【0045】上記複合構造体IIの試験体作製工法におい
て、湿気硬化型一液ウレタン樹脂プライマーの代わりに
二液硬化型ウレタン樹脂プライマーを用い、該表面に
湿気硬化型一液ウレタン樹脂P−2080の代わりに二
液硬化型ウレタン樹脂プライマーを塗付してから60
分間乾燥した以外、全く同様にして複合構造体IIの試験
体を2個作製した。
【0046】作製した複合構造体I及び複合構造体IIの
試験体を約20℃の水中に24時間浸漬、次いで60
℃、湿度80%に調整した恒温恒湿庫内で24時間処理
した後、各構造体の1個は建研式接着試験に供し、他の
1個は、さらに、20℃の飽和水酸化カルシウム水中で
18時間浸漬、−30℃の冷凍庫内で3時間、60℃湿
度80%の恒温恒湿庫内で3時間を1サイクルとする条
件で順次処理し、これを30サイクル行い、剥離、フク
レ等の異常の有無を目視観察した。
【0047】結果を表1に示した。
【0048】
【比較例1】湿気硬化型一液ウレタン樹脂プライマーの
代わりに、在来工法の改質アスファルト溶液プライマー
(SRプライムG、静岡瀝青工業社製)を塗付した以
外、実施例1と同様にして複合構造体を2個作製した。
作製した複合構造体を実施例1と全く同じ条件で処理、
試験に供した。
【0049】結果を表1に示した。
【0050】
【実施例2】実施例1の内、二液硬化型ウレタン樹脂プ
ライマーを用いた複合構造体Iの試験板を2個作製、
該試験板のプレグロンAPR−120面に、180℃に
調整された改質2型アスファルトと骨材からなる標準合
材を敷設、転圧試験機で厚さ約50mmに転圧し道路試
験体を2個作製した。
【0051】作製した道路試験体について、約20℃の
水中に24時間浸漬、次いで60℃、湿度80%に調整
した恒温恒湿庫内で24時間処理した後、1個からはコ
アドリルで直径100mmのコアを抜き取り接着試験に
供した。他方は道路試験体を半分(約110×300×
150mm)に切り出し、プレグロンAPR−120に
接着した直近の合材側及びコンクリート側を各5mm残
し長手方向の半分の位置(150×150mm)に切り
込みを入れ、片側を固定し片側を0.2mm引張り(5
mmと薄い合材、コンクリートは破壊する)、この位置
を基準に±0.15mmの伸縮負荷を10Hzの速さで
480万回加えた。試験後、80℃に加熱してプレグロ
ンAPR−120を単離、溶剤メチレンクロライドでア
スファルトを除去して心材の状態を目視観察した。
【0052】結果を表2に示した。
【0053】
【比較例2】実施例1の内、二液硬化型ウレタン樹脂プ
ライマー及びプレグロンAPR−120の代わりにガ
ラス繊維含有率28容積%の心材からなるシート状防水
材Dを用いた複合構造体Iの試験板を2個作製、該試験
板のガラス繊維含有率28容積%の心材からなるシート
状防水材面に、180℃に調整された改質2型アスファ
ルトと骨材からなる標準合材を敷設、転圧試験機で厚さ
約50mmに転圧し道路試験体を2個作製した。
【0054】作製した道路試験体について、実施例2と
同様の処理、加工および試験を行った。結果を表2に示
した。
【0055】
【実施例3】コンクリート板(形状60×300×30
0mm、市販品)のレイタンスを電動ワイヤブラシで除
去したところ、直径10mm、深さ10mmを超える気
泡による空洞や深さ5mm程度の凹みを多数生じた。こ
の面の四辺端部に幅10mm、厚さ10mmの仕切り堰
を張り付け、この板を水中に24時間浸漬した後、水中
から取出し表面の水膜をペーパータオルで除去、アウイ
ン系セメント、硅砂、保水剤からなる粉体100重量部
に対し、SBRを10重量%含有するエマルジョンを1
4重量部加え、予め混合したポリマーセメントモルタル
(チチブコンクリート社製)を直ちに打設した。流動性
が良くゴムべラで軽くならす程度で平らな面となった。
このセメントモルタルは打設後、60分で固化したが1
20分後に二液硬化型ウレタン樹脂プライマーをロー
ラー刷毛で塗付、30分後にさらに二液硬化型ウレタン
樹脂プライマーを塗り重ねた。60分間乾燥した以
外、実施例1と同様にして複合構造体IIIの試験体を2
個作製した。上記において、ポリマーセメントモルタル
の混和剤をエポキシ樹脂分を40重量%含有するエマル
ション(ポリウエイプライマーW−7001、サンテク
ノケミカル社製)に代え、ポリマーセメントモルタル粉
体100重量部に対し13重量部、水9重量部の比率で
混合したものを打設、厚さ3mmに仕上た以外、上記と
同様にして複合構造体IIの試験体を2個作製した。作製
した複合構造体を実施例1と全く同じ条件で処理、試験
に供した。
【0056】結果を表3に示した。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 増 住 幸 夫 千葉県袖ヶ浦市長浦580−32 三井武田ケ ミカル株式会社内 (72)発明者 飯 塚 宏 千葉県袖ヶ浦市長浦580−32 三井武田ケ ミカル株式会社内 (72)発明者 冨 本 裕 昭 千葉県袖ヶ浦市長浦580−32 三井化学株 式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 床版、防水材、合材(アスファルト舗装
    材)からなる複合構造体の施工方法において、 前記床版の表面に水硬性アルミナ粉体及び/又は水硬性
    アウイン系鉱物粉末を硬化性ウレタン樹脂100重量部
    に対し10〜500重量部含有させた硬化性ウレタンプ
    ライマーを100〜1000(g/m2)塗付し、該硬
    化性ウレタンプライマーの半硬化時間(JIS K-5400)
    後、 スチレンブタジエン共重合体、イソブチレンイソプレン
    共重合体及びエチレン酢酸ビニル共重合体からなる群か
    ら選ばれる少なくとも1種の共重合体を2〜50質量%
    を含む石油アスファルトからなる接着剤を溶融して前記
    半硬化時間(JIS K-5400)後の硬化性ウレタンプライマ
    ーの表面に流し延べ、この表面に、 同時に、一方向にほぼ均一に整列した強化繊維を30〜
    85容積%含む繊維強化熱可塑性樹脂プリプレグをその
    繊維方向が互いに90度方向になるように2枚以上順次
    積層接着した心材の両面に、石油系アスファルト層を積
    層したシート状防水材を貼り合せ、 次いで該防水材シートの表面に合材を敷設し転圧するこ
    とを特徴とする床版防 水工法。
  2. 【請求項2】 前記床版の表面に水硬性アルミナ粉体及
    び/又は水硬性アウイン系鉱物粉末を硬化性ウレタン樹
    脂100重量部に対し10〜500重量部含有させた硬
    化性ウレタンプライマーを100〜1000(g/
    2)塗付し、該硬化性ウレタンプライマーの半硬化時
    間(JIS K-5400)(半硬化時間1)後に、さらに、 該半硬化時間(JIS K-5400)後の硬化性ウレタンプライ
    マーの表面に、前記硬化性ウレタンプライマー、又は水
    硬性アルミナ粉体及び/若しくは水硬性アウイン系鉱物
    粉末を含まない硬化性ウレタン樹脂を、100〜100
    0(g/m2)塗付し、半硬化時間(JIS K-5400)(半
    硬化時間2)まで乾燥し、 その後、スチレンブタジエン共重合体、イソブチレンイ
    ソプレン共重合体及びエチレン酢酸ビニル共重合体から
    なる群から選ばれる少なくとも1種以上を2〜50質量
    %含む石油アスファルトからなる接着剤を溶融して、前
    記半硬化時間2の後の表面に流し延べることを特徴とす
    る請求項1記載の床版防水工法。
  3. 【請求項3】 前記床版の表面に、(A)アウイン系セ
    メント20〜30重量%、4〜6号硅砂69.5〜78
    重量%及び保水剤0.5〜3重量%からなる粉体を93
    〜99重量部と、(B)SBRエマルション、アクリル
    樹脂エマルション及びエポキシ樹脂エマルションからな
    る群からから選ばれる樹脂分を1〜7重量部及び水10
    〜15重量部とを含有する速硬化性ポリマーセメントモ
    ルタルを300(g/m2)〜20(kg/m2)塗付
    し、塗付後30〜120分の後に請求項1又は2に記載
    の床版防水工法を実施することを特徴とする請求項1又
    は2に記載の床版防水工法。
  4. 【請求項4】 前記請求項1ないし3のいずれかに記載
    の床版防水工法によって得られることを特徴とする床版
    防水用複合体。
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