JP2003165785A - 水和硬化型リン酸カルシウムペーストの硬化速度制御方法 - Google Patents
水和硬化型リン酸カルシウムペーストの硬化速度制御方法Info
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Abstract
ストの硬化速度を制御できるリン酸カルシウムペースト
の硬化速度制御方法等を提供する。 【解決手段】 本発明は、リン酸カルシウム系粉体(リ
ン酸水素カルシウム及びリン酸四カルシウム等)と、水
又は水を含む硬化液とを混練してなる水和硬化型リン酸
カルシウムペーストの硬化速度制御方法であって、この
リン酸カルシウムペーストの温度を調整することで、ペ
ーストの硬化速度を制御する。又は、上記リン酸カルシ
ウムペーストを被充填部に充填する段階と、次いで、充
填されたペーストの温度を調整することで、ペーストの
硬化速度を制御する段階と、を備える。ペーストの温度
の調整は、加熱した媒体(ドライヤーなどによる温風
等)をペーストに直接或いは間接的に接触させて行うこ
とができる。ペーストには粘度調整等のため、多糖類
(デキストラン等)を含有することもできる。
Description
科用或いは歯科用の水和硬化型リン酸カルシウムペース
トの硬化速度制御方法に関する。更に詳しくは、本発明
は、リン酸カルシウムペーストの組成等を変化させるこ
となく、容易にペーストの硬化速度を制御することがで
きる水和硬化型リン酸カルシウムペーストの硬化速度制
御方法に関する。他の本発明は、リン酸カルシウムペー
スト調製後、ペーストを被充填部に充填するまでの時間
を十分に確保でき、且つ充填後は迅速に硬化させること
ができる水和硬化型リン酸カルシウムペーストの硬化速
度制御方法に関する。これらの水和硬化型リン酸カルシ
ウムペーストは、人工骨、人工関節及び人工歯根等を形
成する材料として幅広く利用できる。
ムペーストが多数提案されている。このリン酸カルシウ
ムペーストは、水和反応により低結晶性のアパタイト、
リン酸八カルシウム及びリン酸水素カルシウム水和物等
のリン酸カルシウム系化合物を析出し、それに伴い硬化
するものである。このように析出したリン酸カルシウム
系化合物の中でも、特に、体温に近い反応により得られ
るアパタイトは、結晶性が低く、成分や結晶性が生体骨
に類似している。そのため、生体親和性に優れると共
に、長期埋入により徐々に吸収され、更には焼結アパタ
イトと比べ非常に骨形成が良好であることが確認されて
いる。また、リン酸八カルシウムは、水酸アパタイトの
前駆体として知られており、徐々に低結晶性の水酸アパ
タイトに転移していくため、生体内で同様な挙動を示す
ことが知られている。
トは、使用時に任意の形態を付与することができるた
め、骨欠損部等のあらゆる形状に適用することができ、
骨折部に生じた複雑な骨欠損部などへの適用も可能であ
る。このようなペーストを使用するにおいては、混練後
のペーストの操作可能時間(形態付与可能時間)が長い
方が好ましく、これを体内に充填後は迅速に硬化するこ
とが望ましい。そのため、硬化時間を制御する方法が幾
つか提案されているが、そのほとんどは、液粉比を変化
させたり、酸等を配合することにより、体温付近である
37℃における硬化時間の短縮を図ったものである。
トが使用される手術時には、出血を極力抑えるために止
血帯を使用し、切開部及び骨欠損部等からの止血を行う
ことが多く、止血により充填部位付近の温度(体温)が
低下する。そのため、充填する際に充填部周囲が体温に
近い37℃付近であることはあまりないのが現状であ
る。また、このような止血手段をとることができない部
位に充填する場合においても、生体骨と接している部分
は体温に近い温度であるが、外気と接する部分は室温で
ある25℃前後となってしまう。このような場合、体温
付近の温度での硬化時間の短縮を図ったリン酸カルシウ
ムペーストでは硬化しにくいことがあり、形態を維持す
るために必要な強度に達するまで十分に硬化するには時
間が掛かっていた。
た場合には、ペーストが十分硬化していない状態で、過
剰な水分と接触することになり、形態を維持することが
困難となる。更に、形態を維持するのに必要な強度とな
るまで硬化するのを待つことは、手術時間を延長させる
ことになり、患者への負担を大きくしてしまい、あまり
好ましくない。
であり、リン酸カルシウムペーストの組成等を変化させ
ることなく、容易にペーストの硬化速度を制御すること
ができる水和硬化型リン酸カルシウムペーストの硬化速
度制御方法を提供することを目的とする。他の本発明
は、リン酸カルシウムペースト調製後、ペーストを被充
填部に充填するまでの時間を十分に確保でき、且つ充填
後は迅速に硬化させることができる水和硬化型リン酸カ
ルシウムペーストの硬化速度制御方法を提供することを
目的とする。
酸カルシウムペーストの硬化速度制御方法は、リン酸カ
ルシウム系粉体と、水又は水を含む硬化液とを混練して
なる水和硬化型リン酸カルシウムペーストの硬化速度制
御方法であって、上記水和硬化型リン酸カルシウムペー
ストの温度を調整することにより、該水和硬化型リン酸
カルシウムペーストの硬化速度を制御することを特徴と
する。
ペーストの硬化速度制御方法は、リン酸カルシウム系粉
体と、水又は水を含む硬化液とを混練してなる水和硬化
型リン酸カルシウムペーストの硬化速度制御方法であっ
て、上記水和硬化型リン酸カルシウムペーストを被充填
部に充填する段階と、次いで、充填された該水和硬化型
リン酸カルシウムペーストの温度を調整することによ
り、該水和硬化型リン酸カルシウムペーストの硬化速度
を制御する段階と、を備えることを特徴とする。
加熱した媒体を上記水和硬化型リン酸カルシウムペース
トに直接或いは間接的に接触させて、該水和硬化型リン
酸カルシウムペーストの温度を調整することにより、該
水和硬化型リン酸カルシウムペーストの硬化速度を制御
する水和硬化型リン酸カルシウムペーストの硬化速度制
御方法とすることができる。更に、上記水和硬化型リン
酸カルシウムペーストの調整された温度が30〜45℃
である水和硬化型リン酸カルシウムペーストの硬化速度
制御方法とすることができる。
ン酸水素カルシウム粉体及びリン酸四カルシウム粉体を
含む水和硬化型リン酸カルシウムペーストの硬化速度制
御方法とすることができる。更に、多糖類を含む水和硬
化型リン酸カルシウムペーストの硬化速度制御方法とす
ることができる。また、上記多糖類はデキストラン及び
デキストラン硫酸塩のうちの少なくとも一方である水和
硬化型リン酸カルシウムペーストの硬化速度制御方法と
することができる。
する。上記「水和硬化型リン酸カルシウムペースト」の
温度の調整方法は、特に限定されないが、通常、加熱し
た媒体を直接或いは間接的に、リン酸カルシウムペース
トに接触させることにより行われる。上記媒体として
は、特に限定されないが、生理食塩水等の液体、ドライ
ヤー等による温風、化学反応により発熱する消石灰や酸
化鉄等が用いられる。これらのなかでも、手術時等に使
用することを考慮すると、滅菌された生理食塩水や疑似
体液、或いは滅菌フィルターを介した温風等が好まし
い。
てもよいし、これらの媒体を容器内に入れ、ペーストの
表面に静置して間接的に接触させてもよい。更に、ペー
ストを充填する部位が複雑な形状の場合には、その形状
に適応するように、ビニル樹脂製又はゴム製の袋状容器
等の任意形状に変形可能なものに加熱した媒体を密封
し、ペーストの表面に静置することが好ましい。また、
これら媒体の加熱温度は、生体に使用すること、及び形
態付与等の操作性などを考慮すると、30〜45℃が好
ましく、35〜40℃がより好ましい。
シウムペーストを調製し、その後、ペーストを被充填部
に充填し、充填したペーストの温度を調整することによ
り硬化速度を制御し、ペーストの硬化時間を短縮するこ
とができる。このリン酸カルシウムペーストにおいて
は、ペーストを被充填部に、そのまま充填してもよい
し、形態付与した後、充填してもよい。この温度の調整
は、前記媒体を直接ペーストに接触させて、或いはこれ
らを容器内に入れ、ペーストの表面に静置して間接的に
接触させて行うことができる。このようにすることで、
体内にペーストを充填するまでの時間を十分に確保で
き、混練具合が不十分となることがなく、均一なペース
トとすることができる。また、形態付与する場合におい
ても、十分な操作時間をとることができる。更に、充填
後は迅速に硬化させることが可能となり、その後の手術
操作(洗浄、縫合等)等を速やかに行うことができる。
酸カルシウム系紛体は特に限定されず、リン酸四カルシ
ウム、リン酸水素カルシウム、リン酸水素カルシウム水
和物、リン酸二水素カルシウム、リン酸二水素カルシウ
ム水和物、α−リン酸三カルシウム及びβ−リン酸三カ
ルシウム等の粉体が挙げられる。これらのうちで、リン
酸水素カルシウム水和物は、水酸アパタイトより溶解性
が高く、吸収され易い点で好ましい。更に、このリン酸
カルシウム系粉体としては、2種以上を組み合わせるこ
とにより、リン酸水素カルシウム水和物、或いはリン酸
八カルシウム等を生成するものを使用することもでき
る。これらのリン酸カルシウム系粉体は1種のみであっ
てもよいし、2種以上が併含されていてもよい。また、
炭酸カルシウム等のリンを含まない化合物が含有されて
いてもよい。
が、リン酸水素カルシウム粉体及びリン酸四カルシウム
粉体であることが好ましい。これら2種類の粉体の量比
は特に限定されないが、モル比で8/2〜2/8、特に
6/4〜4/6、更には等量程度とすることが好まし
い。この範囲の量比とすることで、より好ましい硬化速
度を有するペーストとすることができる。尚、リン酸水
素カルシウム粉体とは、リン酸水素カルシウム二水和物
及び無水リン酸水素カルシウムのうちの少なくとも一方
の粉体を意味する。更に主成分とは、リン酸カルシウム
系粉体を100質量%とした場合に、リン酸水素カルシ
ウム紛体及びリン酸四カルシウム粉体が合計で60質量
%以上、特に80質量%以上、更には実質的に100質
量%であることを意味する。これら2種類の粉体が合計
で60質量%以上であれば、適度な硬化速度を有し、充
填性及び形態付与性に優れ、充填後は十分な速さで硬化
するリン酸カルシウムペーストを容易に調製することが
できる。
は特に限定されず、どのような方法によって調製された
粉体も使用することができる。例えば、リン酸水素カル
シウム粉体及びリン酸四カルシウム粉体等を混合して得
ることができる。このリン酸水素カルシウム粉体として
は、例えば、リン酸水素カルシウム、リン酸水素カルシ
ウム水和物として市販されているものをそのまま使用す
ることもできるし、水和物を120℃程度の温度で加熱
し、脱水したものを使用することもできる。また、リン
酸四カルシウム粉体としては、例えば、炭酸カルシウム
とリン酸水素カルシウム二水和物との等モル混合物を成
形後、1450〜1550℃で焼成し、平均粒径が約1
00μm程度の粉体に整粒したもの等を用いることがで
きる。
を用いることができる。水又は水を含む硬化液と、リン
酸カルシウム系粉体との量比も限定されないが、この量
比は質量比(水又は水を含む硬化液/リン酸カルシウム
系粉体)で0.2〜0.4(より好ましくは0.25〜
0.35)とすることが好ましい。この量比が0.2未
満では、ペーストの粘度が高くなり、所定の形態を付与
することが容易ではない。一方、量比が0.4を越える
と、ペーストの粘度が低くなって取り扱い易くはなる
が、ペーストが、体液との接触によって崩壊し易くなる
傾向にある。
トを100質量%とした場合に、リン酸カルシウム系粉
体及び水の合計が80質量%以上であることが好まし
く、この合計が85質量%以上、特に90質量%以上で
あってもよく、更には実質的に100質量%であっても
よい。リン酸カルシウム系粉体及び水の合計を80質量
%以上とすることで、適度な硬化速度を有し、充填性及
び形態付与性等に優れ、充填後は十分な速さで硬化させ
ることができる水和硬化型リン酸カルシウムペーストを
容易に調製することができる。
ムペーストには、上記リン酸カルシウム系粉体及び水以
外にも、ペーストの形態付与性の向上、生体内での崩壊
の抑制等の観点から、多糖類等の水溶性高分子を含有さ
せることができる。これらは、2種以上を併用すること
もできる。この多糖類としては、各種の単糖類がポリグ
リコシル化し、高分子化したもの等を用いることがで
き、特に、デキストラン及びデキストラン硫酸塩のうち
の少なくとも一方を用いることが好ましい。デキストラ
ン硫酸塩としては、デキストラン硫酸ナトリウム及びデ
キストラン硫酸カリウム等のアルカリ金属塩が特に好ま
しく、これらは1種のみを使用してもよいし、2種以上
を併用することもできる。また、デキストランとその硫
酸塩とを併用することもできる。デキストラン及びその
硫酸塩は、水に易溶性であるため、水に溶解し易く、容
易に均質なペーストとすることができる。尚、多糖類等
は、混練前に粉体及び水の少なくとも一方に予め配合す
ることができる。更に、これらは粉体と水との混練時に
配合することもできるが、予め水に溶解させ、水と多糖
類等とを含む硬化液として用いることが好ましい。
た場合に、1〜150質量%(好ましくは5〜130質
量%、より好ましくは10〜100質量%)とすること
ができる。この場合、水に溶解した多糖類がリン酸カル
シウム系粉体の粒子間を接合するため、ペーストが適度
な粘性を有するものとなり、形態付与性に優れたペース
トとなる。多糖類の含有量が1質量%未満の場合、形態
付与のし易さ等、多糖類を含有させることによる特有の
作用、効果が低減することがある。一方、含有量が15
0質量%を越える場合、ペーストの粘度が高くなる傾向
にあり、形態付与が困難になることがある。また、水の
量比を比較的高めにすることで、ペーストの粘度を適度
に下げ、骨欠損部等への注射器などによる充填を容易に
することができ、それによって患者への負担を軽減する
こともできる。
トには、用途に応じて、硫酸バリウム、次炭酸ビスマス
等のX線造影剤を含有させることもできる。また、抗ガ
ン剤、抗生物質等の薬物を混ぜ合わせ、薬物徐放性を付
加させることもでき、タンパク質、ホルモン又は細胞等
と複合化させ、骨欠損部へ充填した際の骨形成を更に促
進させることもできる。尚、これらを混合させる操作
は、上記リン酸カルシウム系粉体と水又は水を含む硬化
液とを混練してペーストにする前、混練中及び混練後の
全ての工程において可能である。
を更に具体的に説明する。 (1)基礎試験例 無水リン酸水素カルシウム粉体と、リン酸四カルシウム
粉体との等モル量をライカイ器によって混合して、リン
酸カルシウム系粉体を得た。その後、得られたリン酸カ
ルシウム系粉体と、50質量%デキストラン硫酸ナトリ
ウム水溶液(硬化液)とを、液粉比[硬化液/リン酸カ
ルシウム系粉体(質量比)]0.30で混練し、リン酸
カルシウムペーストを室温(約25℃)にて調製した。
次いで、得られたリン酸カルシウムペーストを円柱状の
金型(直径10mm×高さ5mm)に入れて、表1に示
す各温度に設定した恒温槽内にて硬化させ、各温度にお
けるペーストの硬化速度をJIS T6602に準拠し
測定した。その結果を表1に示す。
速度が短くなっており、30〜50℃と高温の場合に
は、硬化速度が3〜12分と著しく短くなっていた。ま
た、室温付近である25℃及び28℃に設定した恒温槽
にて硬化させたリン酸カルシウムペーストの硬化速度は
120分(25℃)及び67分(28℃)であった。こ
のことから、低温であれば硬化に長く時間を要するが、
高温であればペーストの硬化速度を短縮できることが確
認できた。
ーストと同様のペーストを樹脂型(塩化ビニル樹脂製、
縦;50mm、横;30mm、高さ;30mm)に充填
し、室温(約25℃)で放置した。10分後に、硬化具
合を指で押して確認したところ、変形をきたし、ほぼペ
ースト調整直後の状態と同様であった。更に、50分放
置した後、再度、硬化具合を指で押して確認したとこ
ろ、若干硬化していたが、変形をきたした。その後、完
全に硬化が確認できたのは、更に60分放置した後であ
った。
直後に、37℃に加温した純水1リットル中に静置し
た。10分後に純水中から樹脂型を取り出し、ペースト
の硬化具合を指で押して確認したところ、全く変形せ
ず、形状を維持しており、ペースト充填後に迅速に硬化
させることができた。
直後に、充填されたペーストの露出表面に、45℃に加
温した純水1リットルを密封したポリエチレン製の袋を
接触させ、静置した。5分後に袋を取り除き、ペースト
の硬化具合を指で押して確認したところ、全く変形せ
ず、形状を維持しており、ペースト充填後に迅速に硬化
させることができた。
直後に、充填されたペーストの露出表面に、ドライヤー
による温風をあてた。3分後にドライヤーを停止し、ペ
ーストの硬化具合を指で押して確認したところ、全く変
形せず、形状を維持しており、ペースト充填後に迅速に
硬化させることができた。尚、ドライヤーを停止した際
の、硬化したペーストの表面温度は42℃であった。
ーストの硬化速度の制御方法によれば、リン酸カルシウ
ムペーストの組成等を変化させることなく、容易にペー
ストの硬化速度を制御することができる。他の本発明の
水和硬化型リン酸カルシウムペーストの硬化速度制御方
法によれば、リン酸カルシウムペースト調製後、ペース
トを被充填部に充填するまでの時間を十分に確保でき、
且つ充填後は迅速に硬化させることができる。また、リ
ン酸カルシウム系粉体として、リン酸水素カルシウム及
びリン酸四カルシウムを含有させることで、より充填性
及び形態付与性に優れる水和硬化型リン酸カルシウムペ
ーストを容易に調製することができる。更に、多糖類を
含有させることで、特に特定の多糖類を含有させること
で、より充填性及び形態付与性に優れる水和硬化型リン
酸カルシウムペーストを容易に調製することができる。
Claims (7)
- 【請求項1】 リン酸カルシウム系粉体と、水又は水を
含む硬化液とを混練してなる水和硬化型リン酸カルシウ
ムペーストの硬化速度制御方法であって、 上記水和硬化型リン酸カルシウムペーストの温度を調整
することにより、該水和硬化型リン酸カルシウムペース
トの硬化速度を制御することを特徴とする水和硬化型リ
ン酸カルシウムペーストの硬化速度制御方法。 - 【請求項2】 リン酸カルシウム系粉体と、水又は水を
含む硬化液とを混練してなる水和硬化型リン酸カルシウ
ムペーストの硬化速度制御方法であって、 上記水和硬化型リン酸カルシウムペーストを被充填部に
充填する段階と、次いで、充填された該水和硬化型リン
酸カルシウムペーストの温度を調整することにより、該
水和硬化型リン酸カルシウムペーストの硬化速度を制御
する段階と、を備えることを特徴とする水和硬化型リン
酸カルシウムペーストの硬化速度制御方法。 - 【請求項3】 加熱した媒体を上記水和硬化型リン酸カ
ルシウムペーストに直接或いは間接的に接触させて、該
水和硬化型リン酸カルシウムペーストの温度を調整する
ことにより、該水和硬化型リン酸カルシウムペーストの
硬化速度を制御する請求項1又は2に記載の水和硬化型
リン酸カルシウムペーストの硬化速度制御方法。 - 【請求項4】 上記水和硬化型リン酸カルシウムペース
トの調整された温度が30〜45℃である請求項1乃至
3のうちのいずれか1項に記載の水和硬化型リン酸カル
シウムペーストの硬化速度制御方法。 - 【請求項5】 上記リン酸カルシウム系粉体は、リン酸
水素カルシウム粉体及びリン酸四カルシウム粉体を含む
請求項1乃至4のうちのいずれか1項に記載の水和硬化
型リン酸カルシウムペーストの硬化速度制御方法。 - 【請求項6】 更に、多糖類を含む請求項1乃至5のう
ちのいずれか1項に記載の水和硬化型リン酸カルシウム
ペーストの硬化速度制御方法。 - 【請求項7】 上記多糖類はデキストラン及びデキスト
ラン硫酸塩のうちの少なくとも一方である請求項6記載
の水和硬化型リン酸カルシウムペーストの硬化速度制御
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001363196A JP4224234B2 (ja) | 2001-11-28 | 2001-11-28 | 医科用或いは歯科用の水和硬化型リン酸カルシウムペーストの硬化速度制御方法 |
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JP4224234B2 JP4224234B2 (ja) | 2009-02-12 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106587683A (zh) * | 2016-11-18 | 2017-04-26 | 中国矿业大学 | 一种提高磷酸镁水泥基材料抗水性能的方法 |
KR20210109335A (ko) * | 2020-02-27 | 2021-09-06 | (주) 코웰메디 | 골 이식용 생체재료 |
-
2001
- 2001-11-28 JP JP2001363196A patent/JP4224234B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN106587683A (zh) * | 2016-11-18 | 2017-04-26 | 中国矿业大学 | 一种提高磷酸镁水泥基材料抗水性能的方法 |
KR20210109335A (ko) * | 2020-02-27 | 2021-09-06 | (주) 코웰메디 | 골 이식용 생체재료 |
KR102410954B1 (ko) | 2020-02-27 | 2022-06-21 | (주) 코웰메디 | 골 이식용 생체재료 |
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